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特許6997144オンザフライ基板センタリングを含む処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】オンザフライ基板センタリングを含む処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/68 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
H01L21/68 F
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2019153221
(22)【出願日】2019-08-23
(62)【分割の表示】P 2016525419の分割
【原出願日】2014-07-08
(65)【公開番号】P2019216264
(43)【公開日】2019-12-19
【審査請求日】2019-08-27
(31)【優先権主張番号】61/843,685
(32)【優先日】2013-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/325,702
(32)【優先日】2014-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505047094
【氏名又は名称】ブルックス オートメーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー エフ. シャーロック
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-297072(JP,A)
【文献】特開2007-019110(JP,A)
【文献】特開2007-311832(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2007-0001636(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0192633(US,A1)
【文献】米国特許第06291814(US,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0073914(KR,A)
【文献】特開2003-273190(JP,A)
【文献】特開2001-068530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板移送開口部及び基板搬送面が画定されたチャンバを画定するフレームと、
前記フレームに取り付けられ、閉じている時に前記チャンバの雰囲気を密閉するように構成され、前記基板移送開口部を開閉するために移動可能に配設されたドアを有する弁と、
少なくとも1つの基板アライメント素子であって、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が前記基板移送開口部を通過する基板と相互作用するように、前記ドアの側面に配設され、前記ドアの移動によって前記基板搬送面上に位置する前記基板を検知するように配向されて位置決めされ、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が前記基板搬送面で前記基板移送開口部を通過する前記基板のアライメントを決定する特徴の位置合わせを行うように、前記基板搬送面に位置する、少なくとも1つの基板アライメント素子と、
を備える基板処理装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの基板アライメント素子は前記基板搬送面に面している、請求項1の基板処理装置。
【請求項3】
前記弁は、前記基板搬送面が貫通配置されたハウジングを備える、請求項1の基板処理装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの基板アライメント素子は、前記ドアの側面に配設された第1のアライメント素子と、前記基板搬送面に沿って移動する前記基板との相互作用と連携し、前記基板搬送面で前記基板移送開口部を通過する前記基板のアライメントを決定する特徴の位置合わせを行うように構成された連携アライメント素子を形成するために、前記ハウジングに配設された第2のアライメント素子とを備える、請求項3の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1のアライメント素子は反射器であり、前記第2のアライメント素子は、発光器又は受光器のうちの少なくとも1つを備える、請求項4の基板処理装置。
【請求項6】
前記第2のアライメント素子は反射器であり、前記第1のアライメント素子は、発光器又は受光器のうちの少なくとも1つを備える、請求項4の基板処理装置。
【請求項7】
前記弁は、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が前記基板搬送面に位置する基板と相互作用するために所定の相互作用位置に位置するように、前記ドアを前記基板搬送面に対して位置決めするように構成されたドア駆動部を備える、請求項1の基板処理装置。
【請求項8】
前記ドア駆動部は、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が前記所定の相互作用位置に位置するように、前記ドアを前記弁のハウジング内に位置決めするように構成された機械的ストップを備える、請求項7の基板処理装置。
【請求項9】
前記ドア駆動部に通信可能に接続された制御部をさらに備え、前記ドア駆動部は、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が前記所定の相互作用位置に位置するように、前記弁のハウジング内の前記ドアの位置決めを前記制御部とともに実行するように構成された少なくとも1つのエンコーダを備える、請求項7の基板処理装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの基板アライメント素子は、光ビーム検知素子、光反射検知素子、誘導検知素子、又は容量検知素子のうちの1つ以上を備える、請求項1の基板処理装置。
【請求項11】
前記基板処理装置は直線状に配置された基板処理ツールを備える、請求項1の基板処理装置。
【請求項12】
前記基板処理装置はクラスタ型基板処理ツールを備える、請求項1の基板処理装置。
【請求項13】
第2のドアを有する第2の隔離弁をさらに備え、前記ドアは前記第2のドアと対向配置され、前記少なくとも1つの基板アライメント素子は、前記ドアの側面に配設された第1のアライメント素子と、前記基板搬送面に面する前記第2のドアの側面に配設された第2のアライメント素子とを備え、前記第1及び第2のアライメント素子は前記基板搬送面に沿って移動する前記基板との相互作用と連携し、前記基板搬送面で前記基板移送開口部を通過する前記基板のアライメントを決定する特徴の位置合わせを行うように構成された連携アライメント素子を形成する、請求項1の基板処理装置。
【請求項14】
前記第1のアライメント素子は反射器であり、前記第2のアライメント素子は、発光器又は受光器のうちの少なくとも1つを備える、請求項13の基板処理装置。
【請求項15】
前記第2のアライメント素子は反射器であり、前記第1のアライメント素子は、発光器又は受光器のうちの少なくとも1つを備える、請求項13の基板処理装置。
【請求項16】
基板を基板処理装置内で整列させる方法であって、
前記方法は、
基板移送開口部及び基板搬送面が画定されたチャンバを画定するフレームを提供することと、
前記フレームに取り付けられる弁を提供することであって、前記弁は、閉じている時に前記チャンバの雰囲気を密閉し、前記弁は、前記基板移送開口部を開閉するために移動可能に配設されたドアを有する弁を提供することと、
前記ドアの側面に配設された少なくとも1つの基板アライメント素子であって、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が、前記基板移送開口部を通過する前記基板と相互作用するように、前記ドアの移動によって前記基板搬送面上に位置する前記基板を検知するように配向されて位置決めされ、前記基板搬送面に位置する少なくとも1つの基板アライメント素子によって、前記基板搬送面で前記基板移送開口部を通過する前記基板のアライメントを決定する特徴の位置合わせを行うことと、
を備える方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのアライメント素子が所定の相互作用位置に位置するように、機械的ストップを用いて前記ドアを位置決めすることをさらに備える、請求項16の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのアライメント素子が所定の相互作用位置に位置するように、前記ドアを電子的に位置決めすることをさらに備える、請求項16の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのアライメント素子は、光ビーム検知素子、光反射検知素子、誘導検知素子、又は容量検知素子のうちの1つ以上を備える、請求項16の方法。
【請求項20】
ード/アンロード孔を塞ぐための孔クロージャを有する基板ステーションであって、前記ロード/アンロード孔が、基板搬送面に沿って基板カセットから基板をロード及びアンロードするように構成された、基板ステーションと、
前記基板カセットのドアを取り外して前記基板カセットを開放し、かつ前記孔クロージャを作動させて前記ロード/アンロード孔を開放するように構成されたドア駆動部を備える装置と、
前記孔クロージャの側面に配設された少なくとも1つの基板アライメント素子と、
を備え、
前記ドア駆動部は、前記基板アライメント素子が前記基板搬送面で前記孔クロージャを通過する前記基板のアライメントを決定する特徴の位置合わせを行うために、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が所定の相互作用位置及び配向から基板と相互作用するように、前記孔クロージャを移動させ、前記孔クロージャの移動によって前記基板搬送面上に位置する前記基板を検知するように前記少なくとも1つの基板アライメント素子を所定の相互作用位置及び配向に位置決めするように構成された、基板処理装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つの基板アライメント素子は前記基板搬送面に面している、請求項20の基板処理装置。
【請求項22】
前記ドア駆動部は、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が、前記基板搬送面に位置する基板と相互作用するために前記基板搬送面に対して前記所定の相互作用位置に位置するように前記孔クロージャを位置決めするように構成されている、請求項20の基板処理装置。
【請求項23】
前記ドア駆動部は、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が前記所定の相互作用位置に位置するように前記孔クロージャを位置決めするように構成された機械的ストップを備える、請求項20の基板処理装置。
【請求項24】
前記ドア駆動部に通信可能に接続された制御部をさらに備え、前記ドア駆動部は、前記少なくとも1つの基板アライメント素子が前記所定の相互作用位置に位置するように、前記制御部とともに前記孔クロージャの位置決めを実行するように構成された少なくとも1つのエンコーダを備える、請求項20の基板処理装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つの基板アライメント素子は、光ビーム検知素子、光反射検知素子、誘導検知素子、又は容量検知素子のうちの1つ以上を備える、請求項20の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
1.分野
例示的な実施形態は、概して基板処理装置に関し、特に、基板センタリングを含む基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
2.関連する発展の簡単な説明
半導体集積回路の典型的な製造プロセスは、ロボットマニピュレータを利用して基板、例えば円形シリコンウエハ(または任意の他の適当な基板)などを循環させ、完全に自動化された処理装置において所定の作業順序を通じて行われ得る。基板は、スロットに保存された1つ以上の基板からなる一群の基板を収納する標準の搬送カセット内のツールとも呼ばれる基板処理装置に送られ得る。そして各基板はツールに組み込まれ得る特殊のピックアンドプレイスロボットによってカセットから搬送され得る。ロボットは、一般的には基板の背面とエンドエフェクタとの間の摩擦力により基板を保持する。応用例によっては、摩擦力は制御されたサクションカップ・グリッパまたはエンドエフェクタに配設されたアクティブなグリップ部材で強化されてもよい。
【0003】
搬送中の限定的ではあるが無視できない、カセット内における基板の動きによって、ロボットは好ましくない偏心あるいはミスアライメントを伴って基板を取り出す場合がある。実際の基板の中心位置とロボットエンドエフェクタ上の特定位置との差異は、基板をツール内で処理する前に補正する必要がある。円形基板の偏心あるいはミスアライメントを判定し補正する従来の方法及び装置には、固定アライナ、ロボットエンドエフェクタに内蔵されたアライナ、及びロボットが基板の移送に使用するチャンバの外部または内部に配置されたセンサが含まれ得る。アライナやセンサをチャンバ内やエンドエフェクタに配置すると、例えばアライナやセンサを収容するためにチャンバの内容積が大きくなったり、エンドエフェクタのサイズが大きくなったりする。
【0004】
チャンバの内容積をできるだけ小さくしつつ、チャンバを通過する基板の偏心及び/又はミスアライメントを判定できるオンザフライ基板センタリング/アライメントシステムを提供することは有益であろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第8,398,355号
【文献】米国特許第7,458,763号
【文献】米国特許出願第12/123,329号明細書
【文献】米国特許第7,904,182号
【文献】米国特許第6,002,840号
【文献】米国特許第7,925,378号
【文献】米国特許第7,880,155号
【文献】米国特許第6,990,430号
【文献】米国特許第4,819,167号
【文献】米国特許第8,272,825号
【文献】米国特許第7,109,509号
【文献】米国特許第7,255,524号
【文献】米国特許第7,677,859号
【図面の簡単な説明】
【0006】
開示される実施形態の以上の態様及び他の特徴を、添付の図面に関連して、以下の説明において明らかにする。
図1A】開示される実施形態の態様による基板処理ツールの概略図。
図1B】開示される実施形態の態様による基板処理ツールの概略図。
図1C】開示される実施形態の態様による基板処理ツールの概略図。
図1D】開示される実施形態の態様による基板処理ツールの概略図。
図2A】開示される実施形態の態様を組み込んだチャンバの概略図。
図2B】開示される実施形態の態様を組み込んだチャンバの概略図。
図3】開示される実施形態の態様によるスロット弁の一部の概略図。
図4A】開示される実施形態の態様によるスロット弁の一部の概略図。
図4B】開示される実施形態の態様によるスロット弁の一部の概略図。
図4C】開示される実施形態の態様によるスロット弁の一部の概略図。
図4D】開示される実施形態の態様によるスロット弁の一部の概略図。
図4E】開示される実施形態の態様によるスロット弁の一部の概略図。
図5A】開示される実施形態の態様を組み込んだチャンバの概略図。
図5B】開示される実施形態の態様を組み込んだチャンバの概略図。
図6】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理ツールの一部の概略図。
図7】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板ローディング装置の概略図。
図8】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板ローディング装置の概略図。
図9】開示される実施形態の態様によるフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
詳細な説明
開示される実施形態の態様によれば、基板処理装置が提供される。基板処理装置は、以下でより詳細に述べるように、オンザフライ基板センタリング/アライメント及び/又は偏心(本明細書ではアライメントと総称する)検出を行うために通過する基板を検知あるいは検出するように構成された1つ以上のスロット弁又は隔離弁を備えている。アライメントセンサをスロット弁内あるいはスロット弁上に取り付けると、スロット弁が連結されるチャンバの内容積をできるだけ小さくでき、基板及びエンドエフェクタ(ならびにエンドエフェクタが取り付けられるロボットアームの任意の適当な部分)に対して、基板がチャンバからチャンバへ、又はチャンバを通過するのに十分な間隙のみをチャンバ内に設けることができる。開示される実施形態の態様を、図面を参照して説明するが、この開示される実施形態の態様は様々な形で体現され得ることが理解されるべきである。また、任意の適当な寸法、形状、あるいは要素又は材料の種類が用いられ得る。
【0008】
図1A乃至1Dを参照すると、本明細書においてさらに開示されるように、開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置又はツールの概略図が示されている。
図1A及び1Bを参照すると、例えば半導体ツールステーション1090のような、開示される実施形態の一態様による処理装置が示されている。図面には1つの半導体ツールが示されているが、本明細書において説明される、開示される実施形態の態様は、ロボットマニピュレータを採用するどんなツールステーション又は用途にも適用することができる。この例においては、ツール1090はクラスタツールとして示されているが、開示される実施形態の態様は、例えば図1C及び1Dに示される線形ツールステーションのような、任意の適当なツールステーションに適用されてもよい。
【0009】
そのようなツールステーションは、2013年3月19日に発行された「直線状に分布された半導体部品処理ツール」と題される特許文献1、2008年12月2日に発行された「半導体処理システム用中間ロードロック」と題される特許文献2、および2008年5月19日に出願された「コンパクト基板搬送システム」と題される特許文献3に説明されており、これらの文献の開示内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。ツールステーション1090は一般に、大気フロントエンド1000と、真空ロードロック1010と、真空バックエンド1020とを備えている。別の態様においては、ツールステーションは任意の適当な構成を有していてもよい。フロントエンド1000、ロードロック1010及びバックエンド1020の各々の構成要素は制御部1091に接続されていてもよく、該制御部は、例えばクラスタ型アーキテクチャ制御などの任意の適当な制御アーキテクチャの一部であってもよい。制御システムは、マスタ制御部と、クラスタ制御部と、自立した遠隔制御部とを有する閉ループ制御部であってもよい。そのような制御部は、2011年3月8日に発行された「拡張可能な動作制御システム」と題される特許文献4に開示されており、その開示内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。別の態様においては、任意の適当な制御部及び/又は制御システムが利用されてもよい。
【0010】
一態様においては、フロントエンド1000は概して、ロードポートモジュール1005と、例えば機器フロントエンドモジュール(EFEM:equipment front end module)などのミニエンバイロメント1060とを備えている。ロードポートモジュール1005は、300mmロードポート、フロントオープニング又はボトムオープニングボックス/ポッド及びカセットに関するSEMIスタンダードE15.1,E47.1,E62,E19.5又はE1.9に準拠するボックスオープナ/ローダ・ツー・ツール・スタンダード(BOLTS:box opener/loader to tool standard)インタフェースであってもよい。別の態様においては、ロードポートモジュールは、200mm,300mm又は450mmウエハインタフェース、あるいは例えばより大型又はより小型のウエハ又はフラットパネルディスプレイ用のフラットパネルなど、任意の他の適当な基板インタフェースとして構成されてもよい。
【0011】
図1Aには2つのロードポートモジュールが示されているが、別の態様においては、任意の適当な数のロードポートモジュールがフロントエンド1000に組み込まれてもよい。ロードポートモジュール1005は、天井搬送システム、自動誘導搬送車、無軌道人力台車、有軌道無人搬送車から、あるいは任意の他の適当な搬送方法から基板キャリア又はカセット1050を受け取るように構成されていてもよい。ロードポートモジュール1005は、ロードポート1040を通じてミニエンバイロメント1060とインタフェースしてもよい。ロードポート1040が基板カセット1050とミニエンバイロメント1060あるいは任意の適当な大気雰囲気又は真空雰囲気を内部に有する任意の他の適当なチャンバとの間での基板の通過を可能にしてもよい。ミニエンバイロメント1060は概して、任意の適当な搬送ロボット1013を備えている。一態様においては、ロボット1013は、例えば特許文献5に記載されているような軌道搭載ロボットであってもよい。該文献の開示内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。ミニエンバイロメント1060は、複数のロードポートモジュール間での基板搬送のための制御された清浄域を提供してもよい。
【0012】
真空ロードロック1010は、ミニエンバイロメント1060とバックエンド1020との間に配置され、これらに接続されていてもよい。本明細書において使用される真空という用語は、基板の処理が行われる、例えば10-5Torr以下の超高真空を意味し得ることに注意されたい。ロードロック1010は一般に、大気スロット弁アセンブリ及び真空スロット弁アセンブリ100(本明細書に記載のものと略同様、かつ一般に弁あるいはスロット/隔離弁と呼ばれる)を備えている。これらのスロット弁100によって、大気フロントエンドから基板をロードした後でロードロックを排気するため及び窒素などの不活性ガスで該ロックを換気する際に移送チャンバ内の真空状態を維持するために用いられる、環境隔離を図ることができる。また、ロードロック1010は、基板の基準を処理のための所望の位置に整列させるアライナ1011を備えていてもよい。他の態様においては、真空ロードロックは、処理装置の任意の適当な位置に配置されていてもよく、任意の適当な構成を有していてもよい。
【0013】
真空バックエンド1020は一般的に、移送チャンバ1025と、1つ以上の処理ステーション1030と、任意の適当な搬送ロボット1014とを備え、本明細書に記載の開示される実施形態の1つ以上の態様を含んでいてもよい。搬送ロボット1014は、移送チャンバ1025内にあってロードロック1010と様々な処理ステーション1030との間で基板を移送してもよい。処理ステーション1030は、基板上に電気回路又は他の所望の構造を形成するための様々な堆積、エッチング、又は他の種類の処理を通じて、基板を加工してもよい。典型的な処理は、プラズマエッチング又は他のエッチング処理、化学蒸着(CVD:chemical vapor deposition)、プラズマ蒸着(PVD:plasma vapor deposition)、イオン注入などの注入、計測、急速加熱処理(RTP:rapid thermal processing)、ドライストリップ原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)、酸化/拡散、窒化物の形成、真空リソグラフィ、エピタキシ(EPI)、ワイヤボンダ及び蒸発などの真空を使用する薄膜処理、あるいは真空圧力を使用する他の薄膜処理を含むが、これらに限定されない。処理ステーション1030は移送チャンバ1025に接続され、基板が移送チャンバ1025から処理ステーション1030へ、及びその逆で引き渡されることを可能にする。
【0014】
次に図1Cを参照すると、線形基板処理システム2010の概略平面図が示されている。同図においては、ツールインタフェース部2012が、該インタフェース部2012が移送チャンバ3018の長手軸Xに(例えば内側に)概して面しているが該長手軸Xからオフセットされるように、移送チャンバモジュール3018に搭載されている。移送チャンバモジュール3018は、先に参照により本明細書に組み込まれている特許文献1に記載されているとおり、他の移送チャンバモジュール3018A,3018I,3018Jをインタフェース2050,2060,2070に取り付けることにより、任意の適当な方向に延長されてもよい。インタフェース2050,2060,2070は、例えば隣接するモジュールを互いに隔離する、本明細書に記載されるような1つ以上のスロット弁を備えていてもよいことに注意されたい。各移送チャンバモジュール3018,3018A,3018I,3018Jは、処理システム2010の全体を通じて基板を搬送するとともに例えば処理モジュールPMに基板を搬入出するための任意の適当な基板搬送部2080を備える。理解されるであろうが、各チャンバモジュールは、隔離雰囲気、又は制御雰囲気(例えばN2、清浄空気、真空)を保持することができるものであってもよい。
【0015】
図1Dを参照すると、例示的な処理ツール410の概略正面図が示されており、これは例えば線形の移送チャンバ416の長手軸Xに沿ったものであってもよい。図1Dに示す、開示される実施形態の態様においては、ツールインタフェース部12が代表的に移送チャンバ416に接続されていてもよい。この態様においては、インタフェース部12がツール移送チャンバ416の一端を規定してもよい。図1Dに見られるとおり、移送チャンバ416は、例えばインタフェース部12とは反対端に、別のワークピース出入ステーション412を有していてもよい。他の態様においては、移送チャンバに/からワークピースを挿入する/取り出すための他の出入ステーションが設けられてもよい。一態様においては、インタフェース部12及び出入ステーション412によってツールからのワークピースのロード及びアンロードを可能にしてもよい。他の態様においては、ワークピースは一端からツールにロードされ、他端から取り出されてもよい。一態様においては、移送チャンバ416は、1つ以上の搬送チャンバモジュール18B,18iを有していてもよい。
【0016】
各チャンバモジュールは、隔離雰囲気、又は制御雰囲気(例えばN2、清浄空気、真空)を保持することができるものであってもよい。前述のように、図1Dに示される移送チャンバ416を形成する移送チャンバモジュール18B,18i、ロードロックモジュール56A,56B及びワークピースステーションの構成/配置は例示的なものに過ぎず、他の態様においては、移送チャンバは任意の所望のモジュラー配置で配設されたより多数又はより少数のモジュールを有していてもよい。示された態様においては、ステーション412はロードロックであってもよい。他の態様においては、ロードロックモジュールは(ステーション412に類似の)端部出入ステーション間に配置されてもよく、あるいは(モジュール18iに類似の)隣接する移送チャンバモジュールはロードロックとして動作するよう構成されてもよい。また、やはり前述したように、移送チャンバモジュール18B,18iは、その内部に位置する1つ以上の対応する移送装置26B,26iを有し、本明細書に記載の、開示される実施形態の1つ以上の態様を含んでいてもよい。
【0017】
各移送チャンバモジュール18B,18iの移送装置26B,26iは、連携して移送チャンバ内に線形分布ワークピース移送システム420を設けてもよい。この態様においては、移送装置26Bは一般的なSCARAアーム構成を有していてもよい(もっとも、他の態様においては、移送アームは、例えばカエル脚構成、伸縮構成、左右相称構成などの任意の他の所望の構成を有していてもよい)。図1Dに示す、開示される実施形態の態様においては、移送装置26Bのアームは、移送部がウエハをピック/プレイス位置から迅速に交換できるようにする高速交換構成と称してもよいものを提供するように配列される。移送アーム26Bは、以下に記載するような各アームに任意の適当な数の自由度(例えば、Z軸運動を伴う肩ジョイント及び肘ジョイントを中心とした独立回転)を提供するのに適した駆動部を有していてもよい。
【0018】
図1Dに見られるように、この態様においては、モジュール56A,56,30iは、搬送チャンバモジュール18B,18iの間に介在して位置していてもよく、適当な処理モジュール、ロードロック、バッファステーション、計測ステーション又は任意の他の所望のステーションを定義してもよい。例えば、ロードロック56A,56及びワークピースステーション30iなどの介在モジュールは、それぞれ移送アームと連携して、移送チャンバの線形軸Xに沿って移送チャンバの全長に亘りワークピースの移送を実行し得る固定的なワークピース支持部/シェルフ56S1,56S2,30S1,30S2を有していてもよい。一例として、ワークピースはインタフェース部12によって移送チャンバ416内にロードされてもよい。ワークピースはインタフェース部の移送アーム15によってロードロックモジュール56Aの支持部上に配置されてもよい。ワークピースは、ロードロックモジュール56Aにおいては、モジュール18B内の移送アーム26Bによってロードロックモジュール56Aとロードロックモジュール56との間で移動されてもよく、同様に連続的に、(モジュール18i内の)アーム26iによってロードロック56とワークピースステーション30iとの間、ならびにモジュール18i内のアーム26iによってステーション30iとステーション412との間で移動されてもよい。この処理は、ワークピースを反対方向に移動させるために、全体的又は部分的に逆転させてもよい。したがって、一態様においては、ワークピースは軸Xに沿った任意の方向で、移送チャンバに沿った任意の位置に移動されてもよく、移送チャンバと連通する任意の所望のモジュール(処理用又はその他)へ/からロード/アンロードされてもよい。
【0019】
他の態様では、静的なワークピース支持部又はシェルフを備えた介在する移送チャンバモジュールは、移送チャンバモジュール18B,18iの間には設けられないかもしれない。そのような態様においては、移送チャンバの全体に亘ってワークピースを移動させるために、隣接する移送チャンバモジュールの移送アームが、1つの移送アームのエンドエフェクタから別の移送アームのエンドエフェクタへと直接ワークピースを引き渡してもよい。処理ステーションモジュールは、様々な堆積、エッチング、又は他の種類の処理を通じて基板を加工し、電気回路又は他の所望の構造を基板上に形成してもよい。処理ステーションモジュールは移送チャンバモジュールに接続され、基板が移送チャンバから処理ステーションへ、及びその逆で、引き渡されることを可能にする。図1Dに図示される処理装置に類似の一般的特徴を備えた処理ツールの適当な例は、先に参照により全体が組み込まれている特許文献1に記載されている。図1Dに見られるように、スロット弁100は、インタフェース12、412及びモジュール56A、18B、416、18i、30iのうち隣接するものの間に配置され、それらを接続し、各インタフェース又はモジュールを別のインタフェース又はモジュールから選択的に遮断するか、あるいは隔離してもよい。
【0020】
次に図1D、2A及び2Bを参照すると、スロット弁100は、上述のように隣接するモジュールの間に配設され、それらを接続し(又は図1Bではロードロック1010の1つ以上の側面に配置されている)、モジュールが他の隣接するモジュールから遮断又は隔離できるように設けられてもよい(図9、ブロック900)。各スロット弁100は1つ以上のインタフェース100A,100Bを備えていてもよい。また、図2、3及び4Aを参照すると、各インタフェース100A,100Bは、本明細書に記載されているような任意の適当なモジュール200に連結するように構成されてもよい。
【0021】
一態様においては、インタフェース100A,100Bの一方が、例えば機器フロントエンドモジュールにおいて、スロット弁100を大気環境に連結してもよく、インタフェース100A,100Bの他方が、スロット弁100を真空環境に連結する。他の態様においては、インタフェース100A,100Bの両方がスロット弁100を大気環境又は真空環境に連結してもよい。スロット弁100は、弁100が取り付けられる基板保持モジュール又はチャンバの基板移送開口部を覆うように構成された弁本体すなわちハウジング100Hを備えていてもよい。弁はまた、ドア駆動部110、弁ドア120及び少なくとも1つの検知素子150(以下において詳述する)を備えるドアアセンブリを備えていてもよい。ドア駆動部110は、任意の適当な手法でハウジング100Hに取り付けられ、かつ弁ドア120に連結されてもよい。
【0022】
一態様においては、ドアアセンブリは、弁ハウジング100Hから一体ユニットとして取り外し可能なモジュラーユニットであってもよい。別の態様においては、弁ドア120及び少なくとも1つの検知素子150は、弁ハウジング100Hから一体ユニットとして取り外し可能でもよいモジュラーユニットであってもよい。ドア120は、弁本体100H内に配設され、ドア駆動部110によって弁本体100H内を任意の適当な手法で、少なくとも矢印250の方向に駆動されてもよい。ドア駆動部110による弁本体100H内におけるドア120の移動は、モジュール200の開口部220上を、開口部220がドア120によって密閉され、モジュール200の内部を隔離するようにドア120を移動させるのに十分な任意の適当な1つ又は2つの軸移動であってもよい。ドア駆動部110による弁本体100H内におけるドア120の移動はまた、例えば移送ロボットのエンドエフェクタEE(図1C参照)又は任意の他の適当な部分によって搬送される基板Sが開口部220を通過できるように、ドア120をモジュール200の開口部220から移動させるのに十分であってもよい。
【0023】
一態様においては、ドア120は、開口部220を密閉するためにモジュール200のシール表面200Sとインタフェースするように構成されてもよく、一方、他の態様においては、図2Aに示すように、ドアは例えばドア120との相互作用により生じる摩耗による取り外し及び交換が可能な(シール表面200Sが配設される)モジュール挿入部210とインタフェースするように構成されてもよい。他の態様においては、スロット弁は少なくとも1つのモジュールと一体であってもよい。例えば、1つのモジュールのフレームが弁本体を形成し、弁が上記したものと略同様に弁本体内の経路を密閉するように、別のモジュールに連結するように構成されてもよい。
【0024】
また、図3及び4Aを参照すると、1つ以上の適当な基板検出用検知素子150A,150B(概して検知素子150と呼ぶ)が、例えば、オンザフライウエハアライメントを実行するためにドア120の任意の適当な側面に配設あるいは配置(例えば、配置/装着)されてもよい。この態様においては、検知素子150は、基板搬送面WTP上に位置する基板を検知する向きとなるようにドアの側面120Tに装着されるものとして示されている(図3)。図3及び4Aに見られるように、検知素子はドアの上面に図示されているが、他の態様においては、(例えば、弁本体を通って延びる基板搬送面WTPに略垂直な)ドアの(例えば、上部と下部の間に延在する)側面、ドアの表面、ドアの裏面及び/又はドアの(例えば、上面と反対の)下面に配設されてもよい。
【0025】
一態様においては、検知素子は基板搬送面WTPと略垂直あるいは任意の適当な角度をなすように配設されてもよい。ウエハ搬送面WTPは、1つ以上の弁本体100Hと、弁本体が連結されるモジュールの開口部220を通過し、かつこれらによって画定されてもよい。この態様においては、2つの検知素子150A,150Bが側面120Tに配置されるものとして図示されているが、他の態様においては、2つより多い又は少ない検知素子が側面120Tに設けられてもよい。ドア120に配置し得るセンサ及びセンサ配列の適当な例が、例えば、2011年4月12日発行の「オンザフライワークピースセンタリングを含む処理装置」と題された特許文献6、2011年2月1日発行の「移送中にアライメントを測定する制御部を備えた基板アライメント装置」と題された特許文献7、2006年1月24日発行の「偏心をオンザフライ認識するためのシステム及び方法」と題された特許文献8、1989年4月4日発行の「集積回路ウエハの中心を検出するシステム及び方法」と題された特許文献9に記載され、これらの文献の開示内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。理解されるであろうが、一態様においては、検知素子150は真空環境で動作するように任意の適当な手法で構成されてもよい。例えば、ビューポート又は任意の他の適当なシール部材をドア120に設けて、検知素子の任意の適当な部分を真空環境から隔離してもよい。他の態様においては、検知素子150は大気環境内で動作するように適当に構成されてもよい。
【0026】
1つ以上の検知素子150は、例えば、光学、容量及び/又は誘導検知素子などの任意の適当な検知素子であってもよい。一態様においては、少なくとも光学(又は他の任意のビーム又は反射型)検知素子である場合、各検知素子150は共通のハウジング内に配設された発光器・受光器対を含んでもよい。別の態様においては、検知素子150A,150Bは、検知素子150Aが発光器で、検知素子150Bが受光器、又はその逆となるようにセンサ対を構成してもよい。さらに他の態様においては、1つ以上の検知素子300及び各検知素子150が1つ以上の各センサ対を構成するように、弁本体100Hの内部表面100W(又は任意の他の適当な表面)に、任意の適当な手法で検知素子150のそれぞれと通信可能にインタフェースする1つ以上の対応する検知素子300(発光器、受光器、反射器など)を配設してもよい。理解されるであろうが、他の態様においては、検知素子300は弁本体100Hの外表面に配設され、ビューポートを通して、又は任意の他の適当な手法で1つ以上の各検知素子150とインタフェースしてもよい。これも理解されるであろうが、一態様においては、検知素子300が弁本体100Hの内部表面及び/又は外部表面に配置され、検知素子150と通信可能にインタフェースする場合、検知素子150は、各検知素子300からの放出信号を各検知素子300の受光器へと反射する反射器であってもよい。他の態様においては、検知素子300は各検知素子150からの放出信号を検知素子150の受光器へと反射する反射器であってもよい。
【0027】
図2A及び3をさらに参照すると、ドア駆動部110は、1つ以上の検知素子150が(例えば、ドアが開いている時)基板搬送面WTPに沿って弁本体110Hを通過する基板Sを検知/検出する(図9、ブロック920)ために所定の検知位置に位置するように、ドア120を位置決めする(図9、ブロック910)ように機械的及び/又は電子的に構成されてもよい。他の態様においては、ドア駆動部110は、1つ以上の検知素子150が基板搬送面WTPに沿って弁本体110Hを通過する基板Sを検知するために各検知素子300に対して(例えば、ドアが開いている時)所定の位置にあるようにドア120を位置決めするように構成されてもよい。上述のように、いずれの態様においても、ドア駆動部110は、例えば、ドアを開けた時に開口部220が遮られず基板Sが基板搬送面WTPに沿って通過できるように、シール表面200S及び開口部220からドアを移動させるように構成された多軸駆動部であってもよい。
【0028】
一態様においては、ドア駆動部110は、ドア120に配設された検知素子150を所定の検知位置に位置決めするために、1つ以上の移動軸に沿ったドア120の移動を機械的に抑える、あるいは制御可能に停止するように配置された1つ以上の機械的ハードストップ110S1,110S2を備えていてもよい。他の態様においては、ドア駆動部110は、検知素子150を所定の検知位置に位置決めするためのソフトストップを備えていてもよい。例えば、ドア駆動部110は、制御部の制御下で停止し、検知素子150が所定の検知位置に位置するように、制御部1091などの任意の適当な制御部とともに、1つ以上の移動軸に沿ったドア120の位置を判定するように構成された1つ以上の適当なエンコーダ110Eを備えていてもよい。
【0029】
1つ以上の検知素子150は、所定の検知位置に配置されると、単独又は検知素子300との併用で、制御部1091などの任意の適当な制御部とともに(例えば、制御部は検知素子から適当な検知データを受信する)、開示内容が先に参照により全体が本明細書に組み込まれている、例えば特許文献6、7、8及び/又は9に記載の手法などの任意の適当な手法で、検出及びオンザフライ基板アライメント(例えば、任意の適当な基板保持位置に関する基板アライメント)を実行してもよい(図9、ブロック930)。例えば、図4Bを参照すると、1つ以上のセンサ150AS(例えば、ここで1つ以上のセンサはそれぞれ、上述のように基板を検出可能なセンサ対を構成する2つの検知素子又は基板を検出可能な単一の検知素子を備えている)は、基板搬送面WTPに沿って通過する基板Sを検出するためにドア120に位置決めされてもよい。この態様においては、基板Sを検出可能な1つのセンサ150AS(他の態様においては2つ以上の検知素子を設けることができる)は、特許文献6に記載のものと略同様に基板Sのセンタリング/アライメントを実行するために、ドア120に適当に位置決めされる。
【0030】
別の態様において、図4Cを参照すると、例えば、基板搬送面WTPに沿って移動する基板Sの任意の適当な領域を検出するための任意の適当な断面を有する、1つ以上のセンサ150CS(例えば、ここで1つ以上のセンサはそれぞれ、上述のように基板を検出可能なセンサ対を構成する2つの検知素子又は基板を検出可能な単一の検知素子を備えている)が、ドア120の任意の適当な位置に設けられている。ここでセンサ150CSは、例えばセンサビームが任意の適当な断面を有するビームセンサであってもよい。ここでセンサビームは矩形断面を有していてもよいが、他の態様においては特許文献7に記載のものと略同様に基板Sのセンタリング/アライメントを実行する任意の適当な分布形状を有していてもよい。
【0031】
さらに別の態様においては、2つ以上のセンサ150AS,150BS(例えば、ここで1つ以上のセンサはそれぞれ、上述のように基板を検出可能なセンサ対を構成する2つの検知素子又は基板を検出可能な単一の検知素子を備えている)は、基板搬送面WTPに沿って移動する基板Sを検出するためにドアの任意の適当な位置に設けられてもよい。この態様においては、センサ150AS,150BSは、例えば、基板搬送面の中心線WTPCL(例えば基板Sの中心が通ることが予想される線)から任意の適当な距離DA,DBだけ離れて配置されてもよい。ここでセンサ150ASは中心線WTPCLの一方の側に示され、センサ150BSは中心線の反対側に示されているが、他の態様においては、センサ150AS,150BSは中心線WTPCLの同じ側に配設されてもよい。センサ150AS,150BSはまた、基板搬送面WTPに沿った基板の移動方向に沿って(例えば、対して)互いに任意の適当な距離DXだけ離れて配設されてもよい。一態様においては、距離DXは略ゼロであってもよく(例えばセンサが互いに一直線上にあるように)、他の態様においては、この距離DXはゼロより大きい任意の適当な距離であってもよい。センサ150AS,150BSは、制御部1091などの任意の適当な制御部とともに、特許文献8に記載のものと略同様に基板Sのセンタリング/アライメントを実行するように構成されてもよい。
【0032】
さらに別の態様において、3つ以上のセンサ150AS、150BS、150DS(例えば、ここで1つ以上のセンサはそれぞれ、上述のように基板を検出可能なセンサ対を構成する2つの検知素子又は基板を検出可能な単一の検知素子を備えている)は、基板搬送面WTPに沿って移動する基板Sを検出するためにドアの任意の適当な位置に設けられてもよい。この態様においては、センサ150AS,150BS,150DSは、互いに一直線上に配列されているが、他の態様においては、1つ以上のセンサが、図4Dについて上述したものと同様に互い違いに配列されてもよい。ここでセンサ150AS,150BS,150DSは、制御部1091などの任意の適当な制御部とともに、特許文献9に記載のものと略同様に基板Sのセンタリング/アライメントを実行するように構成されてもよい。
【0033】
次に図5A及び5Bを参照すると、別の態様において、チャンバ550が共通のハウジング550H内に複数の独立に隔離可能なチャンバ550C1,550C2を有していてもよい。ここでチャンバ550C1、550C2は、互いに積み重ねられたものとして図示されているが、他の態様においては、チャンバ550C1,550C2は並べて配設されてもよい。さらに他の態様においては、チャンバは2次元配列に配列されてもよい。各チャンバ550C1,550C2は、各チャンバがチャンバ550C1,550C2の内部環境に対する基板Sの移動を可能にするための1つ以上の開口部220を備える点で、上述したものと略同様であってもよい。各開口部220は、上述したものと略同様の各スロット弁500A,500B(図5A及び5Bでは、スロット弁本体は省略されている)
を備えている。この態様においては、上下に配列されたチャンバ550C1,550C2用のスロット弁500A,500Bが、スロット弁が開く時にドア520A,520Bが互いに離れるように互いに対向するものとして図示されている。対向するスロット弁(及びドアセンサを所定の検知位置に位置決めすることを可能にする、本明細書に記載されるようなドア位置決め用のストップ/センサを含み得るドア駆動部)の適当な配列は、開示内容が先に参照により全体が本明細書に組み込まれている、例えば特許文献10に記載されている。
【0034】
この態様においては、各ドア520A,520Bは、上述したような1つ以上の検知素子150(例えば、基板を検出可能な1つ以上のセンサを構成する)を備えていてもよい。理解されるであろうが、一態様においては、ドア520A,520Bの各検知素子150は、ドア520Aの1つ以上の検知素子150が、上述したものと略同様に、ドア520Bの検知素子150と独立して基板を検知できるように構成されてもよい。他の態様においては、ドア520Aの検知素子150は、検知素子300について上述したものと略同様にドア520Bの検知素子150と通信可能にインタフェースしてもよい。例えば、ドア520Aの1つ以上の検知素子150は、例えば、発光器がドア520Aに位置し、受光器がドア520Bに位置する、又はその逆となるように、ドア520Aの各検知素子150とともにセンサ対を構成してもよい。他の態様においては、発受光器がドア520Aに位置し、対応する反射器がドア520Bに位置する、又はその逆になるようにしてもよい。
【0035】
図6を参照すると、開示される実施形態のさらに別の態様においては、弁100´は、ハウジング100H´、ドア120´及びドア駆動部110´を備えていてもよい。弁100´は、上述した弁と略同様であってもよいが、この態様においては、ドア120´及び/又はドア駆動部は、例えば基板搬送面WTP、又はハウジング100H´及び/又は基板保持モジュール200内の任意の他の適当な基準面に対して、任意の適当な角度ANGで配向されてもよい。この態様においては、少なくとも1つの基板検知素子150は、ドアが開放位置にある時(例えば、基板が開口部220を通過できるように)、少なくとも1つの基板検知素子150が、基板が実質的に基板保持モジュール200内にある間に基板搬送面WTP上に位置する基板を検知することができるように、ドアの側面120T´に配置されてもよい。この態様においては、少なくとも1つの基板検知素子は、例えば、少なくとも基板の先端を検出するように構成されてもよい。一態様においては、例えば少なくとも1つの基板検知素子150が発受光器を含む場合などに、基板の先端によって(角部、又は、例えば、基板の底面と、その底面と基板の上面との間にまたがる基板の側面との間の移行部などで)散乱されたビームを受光器が受光してもよい。
【0036】
他の態様においては、本明細書に記載のアライメントセンサ/システムは、ロードポートなどの任意の適当な基板ステーションで用いられてもよく、1つ以上のセンサが、スロット弁100について上述したものと略同様にロードポートドアに配設される。次に図7及び8を参照すると、例えば、上述したロードポート1005がより詳細に図示されている。ここでロードポート1005は、上述したものと略同様であってもよい任意の適当なチャンバ700(例えば、EFEM、ロードロック、搬送チャンバ、処理チャンバなど)に任意の適当な手法で接続される。ロードポート1005は、1つ以上の基板カセット1050を保持するように構成された基板カセットテーブル710を備えていてもよい。基板カセットテーブル710は、ロードポート1005の任意の適当なシール表面、例えばシールド790に対してカセット1050の密閉を実行するために移動可能であってもよい。シールド790は、カセット1050へ/から基板をロード及びアンロードするための孔770を有していてもよい。孔770は、カセット開口部1051が密閉状態に当接し得るシール775で囲まれていてもよい。カセット開口部1051がシール775と当接関係にある時、孔770はカセット開口部1051と一致してもよい。
【0037】
ロードポート1050は、カセット開口部1051がシール775に当接していない時には孔770を密閉し、カセット開口部1051がシール775に当接している時にはカセットドア1015と連結してこれを取り外すためのカセットドア駆動部735を有していてもよい(図は引込位置を示す)。カセットドア駆動部735は、カセットドア駆動部735により駆動されて並進移動及び旋回移動する伸縮部材780に取り付けられた孔クロージャ、すなわちドア730を備えている。孔クロージャ730は伸長位置にある時、開口部770を密閉する。孔クロージャ730は、カセットドア1015をロック又はカセット1050からロック解除し、かつ並進移動及び旋回移動中にカセットドア1015を支持するために任意の適当なドアラッチ操作機構を作動させるためのドア搬送部785を備えている。ドア搬送部785は、カセット開口部1051がシール775と当接関係にある時、カセットドア1015と係合可能な選択的に動作可能なドアサポート(図示しない)を備えている。上述のように基板ステーション1050はまた、上述した隔離弁と略同様であってもよい、ロードポート1050をチャンバ700に連結するための隔離弁740とインタフェースする装備を備えている。隔離弁740は、基板Sをカセット1050とチャンバ700の間を基板搬送面WTPに沿って移送できるように配置されている。
【0038】
ロードポート1050は、任意の適当な基板マッパ745を備え、2006年9月19日に発行された「特定の間隔を空けて積層された基板を検出する装置」と題された特許文献11、2007年8月14日に発行された「基板カセットマッパ」と題された特許文献12、及び2010年3月16日に発行された「バッファを備えた基板ローディング及びアップローディングステーション」と題された特許文献13に記載されたものと略同様に、基板の位置をカセット1050内にマッピングするように構成されてもよい。これらの文献の開示内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。ロードポートはまた、1つ以上の基板検知素子150を備えていてもよい。ここで基板検知素子150は、弁ドア120について上述したものと略同様に、基板搬送面WTPに面する孔クロージャ730の表面に配設されてもよい。上述したものと略同様に、カセットドア駆動部735は、制御部1091などの任意の適当な制御部とともに、例えば図4B乃至4Eについて上述したものと略同様にカセット1050へ及び/又はカセット1050から搬送される基板Sの検出及びアライメントを実行するために孔クロージャ730を停止し、検知素子150を所定の検知位置に位置決めするための任意の適当なハードストップ735S又はソフトストップ(1つ以上のエンコーダ735Eを含む)を備えていてもよい。
【0039】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板処理装置が提供される。基板処理装置は、基板移送開口部及び基板搬送面が画定されたチャンバを画定するフレームと、フレームに取り付けられ、閉じている時にチャンバの雰囲気を密閉するように構成され、基板移送開口部を開閉するために移動可能に配設されたドアを有する弁とを備える。少なくとも1つの基板検知素子は、ドアの側面に配設され、基板搬送面上に位置する基板を検知するように配向される。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、少なくとも1つの検知素子が基板搬送面に面している。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、弁は基板搬送面が貫通配設されたハウジングを備える。
【0040】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、弁は、少なくとも1つの基板検知素子が基板搬送面上に位置する基板を検知するために所定の検知位置に位置するように、ドアを基板搬送面に対して位置決めするように構成されたドア駆動部を備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、ドア駆動部は、少なくとも1つの基板検知素子が所定の検知位置に位置するように、ドアをハウジング内に位置決めするように構成された機械的ストップを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板処理装置は、ドア駆動部に通信可能に接続された制御部を備え、ドア駆動部は、少なくとも1つの基板検知素子が所定の検知位置に位置するように、ハウジング内のドアの位置決めを制御部とともに実行するように構成された少なくとも1つのエンコーダを備える。
【0041】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、少なくとも1つの基板検知素子は、光ビーム検知素子、光反射検知素子、誘導検知素子、又は容量検知素子のうちの1つ以上を備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、少なくとも1つの基板検知素子は、基板搬送面に沿って移動する基板を検知するように構成されたセンサ対を構成する、ドアの側面に配設された第1の検知素子と、ハウジングに配設された第2の検知素子とを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、第1の検知素子は反射器であり、第2の検知素子は、発光器又は受光器のうちの少なくとも1つを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、第2の検知素子は反射器であり、第1の検知素子は、発光器又は受光器のうちの少なくとも1つを備える。
【0042】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板処理装置は直線状に配置された基板処理ツールを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板処理装置はクラスタ型基板処理ツールを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板処理装置は、第2のドアを有する第2の隔離弁を備え、ドアは第2のドアと対向配置されており、少なくとも1つの基板検知素子は、ドアの側面に配設された第1の検知素子と、基板搬送面に面する第2のドアの側面に配設された第2の検知素子とを備え、第1及び第2の検知素子は基板搬送面に沿って移動する基板を検知するように構成されたセンサ対を構成する。
【0043】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、第1の検知素子は反射器であり、第2の検知素子は、発光器又は受光器のうちの少なくとも1つを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、第2の検知素子は反射器であり、第1の検知素子は、発光器又は受光器のうちの少なくとも1つを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板を基板処理装置内で整列させる方法が提供される。該方法は、少なくとも1つの検知素子がドアに取り付けられた隔離弁を提供することと、少なくとも1つの検知素子がウエハ搬送面に対する所定の検知位置に位置するように、少なくとも1つの検知素子をドアに位置決めすることと、ウエハ搬送面上に位置する基板を少なくとも1つの検知素子を用いて検知することと、基板保持位置に対する基板のアライメントを実行するために、制御部を用いて少なくとも1つの検知素子からデータを受信することと、を備える。
【0044】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、方法は、少なくとも1つの基板検知素子が所定の検知位置に位置するように、機械的ストップを用いてドアを位置決めすることをさらに備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、方法は、少なくとも1つの基板検知素子が所定の検知位置に位置するように、ドアを電子的に位置決めすることを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、少なくとも1つの基板検知素子は、光ビーム検知素子、光反射検知素子、誘導検知素子、又は容量検知素子のうちの1つ以上を備える。
【0045】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板処理装置が提供される。基板処理装置は、基板搬送面に沿って基板カセットから基板をロード及びアンロードするように構成されたロード/アンロード孔を密閉するための孔クロージャを有する基板ステーションと、基板カセットのドアを取り外して基板カセットを開放し、かつ孔クロージャを作動させて孔を開放するように構成されたドア駆動部を備える装置と、孔クロージャの側面に配設され、基板搬送面上に位置する基板を検知するように配向された少なくとも1つの基板検知素子とを備える。
【0046】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、少なくとも1つの基板検知素子は基板搬送面に面している。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、ドア駆動部は、少なくとも1つの基板検知素子が、基板搬送面上に位置する基板を検知するために基板搬送面に対して所定の検知位置に位置するように孔クロージャを位置決めするように構成されている。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、ドア駆動部は、少なくとも1つの基板検知素子が所定の検知位置に位置するように孔クロージャを位置決めするように構成された機械的ストップを備える。
【0047】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板処理装置はドア駆動部に通信可能に接続された制御部を備え、ドア駆動部は、少なくとも1つの基板検知素子が所定の検知位置に位置するように、制御部とともに孔クロージャの位置決めを実行するように構成された少なくとも1つのエンコーダを備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、少なくとも1つの基板検知素子は、光ビーム検知素子、光反射検知素子、誘導検知素子、又は容量検知素子のうちの1つ以上を備える。
【0048】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、基板処理装置用の弁アセンブリが提供される。該弁アセンブリは、基板保持チャンバの基板移送開口部を覆うように構成されたハウジングを備える。該弁アセンブリはさらに、基板移送開口部を開閉するように構成されたドアを有するドアアセンブリと、ドアの側面に配置され、基板移送開口部に関連して基板搬送面上に位置する基板を検知するように配向された少なくとも1つの基板検知素子とを備える。
【0049】
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、ドアアセンブリは、少なくとも1つの基板検知素子が、基板搬送面上に位置する基板を検知するために基板搬送面に対して所定の検知位置に位置するようにドアを位置決めするように構成されたドア駆動部を備える。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、ドア及び少なくとも1つの基板検知素子は、ユニットとして弁アセンブリから取り外し可能である。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、ドアは、閉じている時に基板保持チャンバの雰囲気である超高真空を密閉するように構成されている。
【0050】
以上の記載は、開示される実施形態の態様を説明するものに過ぎないことが理解されなければならない。当業者によれば、開示される実施形態の態様から逸脱することなく様々な代替案及び変形が考え出され得る。したがって、開示される実施形態の態様は、添付の特許請求の範囲内に該当するそのような代替案、変形、ならびに変化をすべて包含することが意図されている。さらに、異なる特徴が互いに異なる従属請求項又は独立請求項に記載されているという事実のみでは、これらの特徴の組み合わせが有利に用いられ得ないことを表すものではなく、そのような組み合わせは本発明の態様の範囲内に留まる。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9