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特許6997179カメラレンズ上に空気流を配向するためのエアスクープ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】カメラレンズ上に空気流を配向するためのエアスクープ
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/56 20060101AFI20220127BHJP
   B60S 1/62 20060101ALI20220127BHJP
   G03B 17/08 20210101ALI20220127BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20220127BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20220127BHJP
   G03B 15/00 20210101ALN20220127BHJP
【FI】
B60S1/56 100
B60S1/62 110A
B60S1/62 120C
G03B17/08
G03B17/56 H
H04N5/225 200
H04N5/225 430
H04N5/225 700
G03B15/00 V
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019517036
(86)(22)【出願日】2017-09-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-26
(86)【国際出願番号】 US2017053463
(87)【国際公開番号】W WO2018064049
(87)【国際公開日】2018-04-05
【審査請求日】2019-03-28
【審判番号】
【審判請求日】2021-02-05
(31)【優先権主張番号】62/401,665
(32)【優先日】2016-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリックス マイケル ジー
(72)【発明者】
【氏名】キュスター ウルリヒ エイ
【合議体】
【審判長】一ノ瀬 覚
【審判官】畔津 圭介
【審判官】島田 信一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0327234(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1155607(KR,B1)
【文献】実開平5-72620(JP,U)
【文献】特開2009-286216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/56
B60S 1/62
H01Q 1/32
B60R11/02
B60R 1/00
H04N 5/225
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用撮像素子アセンブリであって、
ベースプレートと、
前記ベースプレートの上方に配置された撮像素子と、
前記ベースプレートの上部と係合するように構成されたシュラウドであって、当該シュラウドが狭い前方端及び幅の広い後方端を有する先細の外形を含み、前記幅の広い後方端には開口が設けられており、レンズカバーが前記開口に適合している、シュラウドと、
前記シュラウドの上部上に配置されたエアスクープであって、前記エアスクープが空気を受けるための前方口部及び前記レンズカバーに向けて空気を放出する後方放出部を含む、エアスクープと、
を備え、
前記エアスクープ及び前記レンズカバーが共に一体的に形成されている
ことを特徴とする車両用撮像素子アセンブリ。
【請求項2】
前記前方口部は、前記後方放出部より大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子アセンブリ。
【請求項3】
前記シュラウドの上部に設けられた窪みであって、前記前方口部の前方側に隣接して配置されている窪みと、
前記窪みと前記エアスクープの前記前方口部との間に配置されて空気を前記前方口部の中へと配向する前方リップと、
を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像素子アセンブリ。
【請求項4】
前記レンズカバーは、当該レンズカバーから延在する側面フランジを含む
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像素子アセンブリ。
【請求項5】
前記エアスクープは、上側横方向部分及び下側縦方向部分を含み、前記上側横方向部分が前記下側縦方向部分よりも長さが短い
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像素子アセンブリ。
【請求項6】
前記エアスクープは、上側横方向部分及び下側縦方向部分を含み、前記上側横方向部分が前記下側縦方向部分よりも長さが短く、
前記上側横方向部分が、前記前方リップを含む
ことを特徴とする請求項に記載の撮像素子アセンブリ。
【請求項7】
外部撮像素子アセンブリであって、
撮像素子と、
前記撮像素子を覆い隠すように構成されたシュラウドであって、当該シュラウドが前方端及び後方端を有する先細の外形を含み、前記後方端には開口が設けられており、レンズカバーが前記開口に適合している、シュラウドと、
前記シュラウド上に配置され、かつ前記シュラウドと取り外し可能に結合されたエアスクープであって、前記エアスクープが空気を受けるための前方口部及び前記レンズカバーに向けて空気を放出する後方放出部を含む、エアスクープと、
前記シュラウドの上部に設けられた窪みであって、前記前方口部の前方側に隣接して配置されている窪みと、
を備え、
前記エアスクープは、丸み付き前方リップを含む細長い本体を含み、
前記丸み付き前方リップは、前記窪みと前記エアスクープの前記前方口部との間に配置されて空気を前記前方口部の中へと配向する
ことを特徴とする外部撮像素子アセンブリ。
【請求項8】
前記エアスクープは、前記シュラウドの最上部の上方に位置する
ことを特徴とする請求項に記載の撮像素子アセンブリ。
【請求項9】
前記丸み付き前方リップは、前記窪み内へと先細である
ことを特徴とする請求項7または8に記載の撮像素子アセンブリ。
【請求項10】
前記レンズカバーは、前記開口の近傍で前記シュラウドにシールされる
ことを特徴とする請求項7乃至のいずれかに記載の撮像素子アセンブリ。
【請求項11】
車両用シュラウドであって、
上部、及び、開口部が設けられた底部、を含む本体であって、前記本体が狭い前方端及び幅の広い後方端を有する先細の外形を含み、前記幅の広い後方端には開口が設けられており、レンズカバーが前記開口に適合しており、前記レンズカバーは当該レンズカバーから延在する側面フランジを含む、本体と、
前記レンズカバーの上部上に一体的に形成されたエアスクープであって、前記エアスクープが空気を受けるための前方口部及び放出される空気を前記本体の前記底部に向かって下向きに配向する後方放出部を含む、エアスクープと、
を備えたことを特徴とする車両用シュラウド。
【請求項12】
前記シュラウドの上部に設けられた窪みであって、前記前方口部の前方側に隣接して配置されている窪みと、
前記窪みと前記エアスクープの前記前方口部との間に配置されて空気を前記前方口部の中へと配向する前方リップと、
を更に備えたことを特徴とする請求項11に記載のシュラウド。
【請求項13】
前記シュラウドは、撮像素子を支持するベースプレートと取り外し可能に結合される
ことを特徴とする請求項11または12に記載のシュラウド。
【請求項14】
前記エアスクープは、上側横方向部分及び下側縦方向部分を含み、前記上側横方向部分が前記下側縦方向部分よりも長さが短い
ことを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載のシュラウド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、車両用エアスクープに関連し、より詳細には、車両用カメラレンズ上に空気流を配向するためのエアスクープに関連する。
【発明の概要】
【0002】
本開示の一態様によれば、車両用撮像素子アセンブリは、ベースプレートを含む。撮像素子が、ベースプレートの上方に配置される。シュラウドが、ベースプレートの上部と係合するように構成される。シュラウドは、狭い前方端及び幅の広い後方端を有する先細の外形を含む。幅の広い後方端は、前記撮像素子と光通信するレンズカバーを受ける開口を画定する。エアスクープが、シュラウドの上部上に配置される。エアスクープは、空気を受けるための前方口部及びレンズカバーにわたって空気を移動させる後方放出部を含む。
【0003】
本開示の別の態様によれば、外部撮像素子アセンブリは、撮像素子を含む。シュラウドが、撮像素子を覆い隠すように構成される。シュラウドは、前方端及び中間部を有する先細の外形を含む。後方端は、前記撮像素子と光通信するレンズカバーを受ける開口を画定する。エアスクープが、シュラウドの上方に配置され、当該シュラウドと取り外し可能に結合される。エアスクープは、空気を受けるための前方口部及びレンズカバーにわたって空気を移動させる後方放出部を含む。
【0004】
本開示のさらに別の態様によれば、車両用シュラウドが、上部及び開口部を画定する底部を有する本体を含む。当該本体は、狭い前方端及び幅の広い後方端を有する先細の外形を含む。幅の広い後方端は、前記撮像素子と光通信するレンズカバーを受ける開口を画定する。エアスクープは、レンズカバーの上部上に一体的に形成される。エアスクープは、空気を受けるための前方口部及び放出される空気を本体の底部に向かって下向きに配向する後方放出部を含む。
【0005】
本開示の、これら及び他の特徴、利点、及び目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を参照して、当業者によって更に理解及び認識されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図面において、
【0007】
図1図1は、本開示の撮像素子アセンブリのシュラウドの正面上方斜視図である。
【0008】
図1A図1Aは、図1のシュラウドの拡大上方斜視図である。
【0009】
図2図2は、図1のシュラウドの正面上方図である。
【0010】
図3図3は、図1のシュラウドの底部斜視図である。
【0011】
図4図4は、図1のシュラウドの背面図である。
【0012】
図5図5は、図1のシュラウドの正面図である。
【0013】
図6図6は、図1のシュラウドの第一の側面図である。
【0014】
図7図7は、図1のシュラウドの第二の側面図である。
【0015】
図8図8は、図1のシュラウドの平面図である。
【0016】
図9図9は、図1のシュラウドの底面図である。
【0017】
図10図10は、本開示の撮像素子アセンブリの別のシュラウドの正面上方斜視図である。
【0018】
図11図11は、図10のシュラウドの背面上方斜視図である。
【0019】
図12図12は、エアスクープ及びレンズカバーが取り外された、図11のシュラウドの拡大斜視図である。
【0020】
図13図13は、図10のシュラウドの底部斜視図である。
【0021】
図14図14は、図10のシュラウドの背面図である。
【0022】
図15図15は、図10のシュラウドの正面図である。
【0023】
図16図16は、図10のシュラウドの第一の側面図である。
【0024】
図17図17は、図10のシュラウドの第二の側面図である。
【0025】
図18図18は、図10のシュラウドの平面図である。
【0026】
図19図19は、図10のシュラウドの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の例証される実施形態は、主に、撮像素子アセンブリに関連する方法の工程及び装置の構成要素の組み合わせに属する。したがって、本装置の構成要素及び方法の工程は、該当する場合、本明細書の説明の利益を得る当業者には容易に明らかとなろう詳細によって本開示を不明瞭にしないように、本開示の実施形態の理解に関係する特定の詳細のみを示す図面において、慣習的記号によって表されている。さらに、説明及び図面において、同様の数字は、同様の要素を表す。
【0028】
本明細書における記述の目的のために、用語「上部の」、「下部の」、「右の」、「左の」、「後方の」、「前方の」、「垂直の」、「水平の」、及びそれらについての派生語は、図1において関連付けられた開示に関するものとする。別様に述べられない限り、用語「前方の」は、装置を見ることを意図される者により近い装置の表面を指すものであり、用語「後方の」は、装置を見ることを意図された者からより離れた装置の表面を指すものである。しかしながら、それとは逆に明確に特定されたもの以外は、本発明はさまざまな代わりの配向をとり得る、と理解されるべきである。添付図面に図示され、かつ以下の明細書に記述された特定のデバイス及びプロセスは、添付された特許請求の範囲において定義された発明概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されるべきである。したがって、本明細書に開示された実施形態に関する特定の寸法及び他の物理的特性は、特許請求の範囲が明示的に別段に述べない限り、限定するものと見なされるべきではない。
【0029】
用語「including(含む)」、「comprises(備える)」、「comprising(備える)」、または任意の他の変形は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むのではなく、このようなプロセス、方法、物品、または装置に明示的に列挙されもせず、固有でもない他の要素を含んでもよいように、非排他的包括にわたるように意図される。「comprises a...」によって始められる要素は、さらなる制約を受けずに、その要素を備えるプロセス、方法、物品、または装置において、追加の同一要素の存在を妨げない。
【0030】
図1及び図2を参照すると、参照符号10は、全体として、ベースプレート12を含む車両用撮像素子アセンブリを示す。撮像素子14が、ベースプレート12、または内部ブラケット、またはシュラウド16、の上方に配置される。シュラウド16は、ベースプレート12の上部、ベースプレート12の側面、または別の内部ブラケット、と係合するように構成されている。シュラウド16は、狭い前方端18及び狭い後方端20を有する先細の外形を含む。狭い後方端20は、撮像素子14と光通信するレンズカバー24を受ける開口22を画定する。エアスクープ26が、シュラウド16の上部28に画定される。エアスクープ26は、空気を受けるための前方口部30、及び、レンズカバー24にわたって空気を移動させる後方放出部32、を含む。
【0031】
ここで、図1Aを参照すると、エアスクープ26は、窪み34上に概して後方横方向に延在する細長い本体33を含む。窪み34は、口部30内への空気流の増加をもたらしうる。細長い本体33は、窪み34内へと先細である丸み付き前方リップ35を含む。前方リップ35は、空気を口部30の中へと配向するのに役立ち、空気は次に、後方放出部32からレンズカバー24にわたって排出されるまで、エアスクープ26のチャネル37に沿って漏斗状に案内される。レンズカバー24は開口22内に適合し、開口22の近傍でシュラウド16と封止され、接着剤やスナップ嵌合接続などによって定位置に保持され得る。
【0032】
図1乃至図9に図示するように、細長い本体33は、当該細長い本体33を、チャネル37内では下向きにそして口部30を通して出るように空気を配向する垂直部分38内へと遷移させる、丸み付きフード36を含む。ただし、丸み付きフード36は、所望の性能及び好ましい審美性に応じて、異なる形状及び外形も含み得る。特に、エアスクープ26の位置は、シュラウド16の上部28に限定されない。エアスクープ26は、シュラウド16上の側面または様々な他の場所上に位置付けられ得る。さらに、前方口部30が後方放出部32よりも大きい場合があり、それによってレンズカバー24にわたって下降する空気流の増大した空気流速度をもたらしうる。
【0033】
ここで図2乃至図9を参照すると、シュラウド16は概して、撮像素子14、ならびにアンテナまたは他の構成要素、を覆い隠すのに使用されるように構成される。シュラウド16は、一般的に耐候性であり、車両上に位置付けるよう動作可能である。しかしながら、現在使用されている多くのアンテナアセンブリは、シュラウド16を装飾的カバーとして組み込む。この場合、典型的には、ベースプレート12に取り付けられこれに封止される二次的内側カバーに、防水加工が施される。次に、外側カバーが、ベースプレート12及び内側カバーに取り付けられる。内側カバーが存在する場合には、撮像素子14は内側カバーに取り付けられ得る。シュラウド16の底部は、概して、ベースプレート12を受けるように構成される開口部42を画定する。シュラウド16の内側壁44は、ベースプレート12との摩擦係合またはスナップ嵌合係合のために構成される複数の機械的留め具機構46を含む。あるいは、シュラウド16は、車両と直接係合するように構成されてもよい。シュラウド16は、概して流線型の外形を含む第一の側面50及び第二の側面52含む。シュラウド16の第一の側面50及び第二の側面52は、狭い前方端18及び狭い後方端20を画定し、またシュラウド16の幅の広い中間部54も画定する。結果として、シュラウド16は実質的な空気動力学的品質を含む。窪み34は、エアスクープ26の前方口部30に対して前方に延在する。窪み34は、エアスクープ26の口部30への空気流を最小化するブロックを作り出さないように、口部30の前方に位置付けられる。シュラウド16は、レンズカバー24の近くまたはそれにわたって空気を排出する様々な形状及び構成を含み得る。
【0034】
上記で認識される通り、撮像素子アセンブリ10が車両の外部パネル上に配置されているため、当該撮像素子アセンブリ10は、厳しい気候条件を受ける場合がある。したがって、撮像素子アセンブリ10のシュラウド16は、ちり及び破片によって覆われる場合がある。同時に、ちり及び破片がまた、レンズカバー24を覆う場合がある。この場合、撮像素子14は、当該撮像素子14を通して鮮明な画像データを収集することができない。したがって、開口22及びレンズカバー24上に効果的に空気を通過させてレンズカバー24をちりや破片から洗浄するカバー構造が、有用である。図示する通り、エアスクープ26の口部30は、車両が前方方向に移動するにつれて空気を受ける。次いで、空気がおよそ90度再配向され、それによって空気をレンズカバー24にわたって下向きに吹き出す。エアスクープ26は、シュラウド16の一部として一体的に形成されてもよく、または既存のシュラウド16に適用されるアドオン機構であってもよいことが、一般的に予期される。車両が加速すると、口部30への空気流、ひいては後方放出部32からレンズカバー24にわたって下向きに放出される空気流も、加速する。
【0035】
ここで、図10乃至図19を参照すると、図示された撮像素子アセンブリ10は、撮像素子アセンブリ10の後方端20の近傍で所定距離セットバック(後方に設置)されたエアスクープ100を含む。この場合、エアスクープ100は、主に鉛直方向に延在する細長い下側縦方向部分102を含む。エアスクープ100は、空気をエアスクープ100のチャネル108に引き出し、後方放出部109からレンズカバー110にわたって空気を排出する口部106を含む。図10図12に示すように、エアスクープ100は、そこから突出する前方リップ114を有する上側横方向部分112を含む。上側横方向部分112は、シュラウド16の上方に延在する。特に、上側横方向部分112は、下側縦方向部分102よりも長さが短い。
【0036】
図12に記載されるように、エアスクープ100及びレンズカバー110は共に一体的に形成されてもよく、一般的に撮像素子アセンブリ10から取り外し可能である。もっとも、レンズカバー110は、汚染物質が開口22とレンズカバー110との間に入ることを禁止するために、シュラウド16に一時的に封止されてもよい。さらに、エアスクープ100は、接着剤、機械的締め具、熱かしめなどによって、既存のアンテナアセンブリのシュラウド16に適用されてもよい。図示する通り、エアスクープ100の前方リップ114は、レンズカバー110上で空気を口部106の中に下向きに配向するのに役立つ。さらに、レンズカバー110は、撮像素子アセンブリ10の後方端20の側面と係合するように構成された側面フランジ120を含む。この構成は、汚染物質がレンズカバー110と開口22との間の空間に入る可能性を小さくする。異なるサイズのシュラウド16に適合するために、レンズカバー110及び側面フランジ120は、ある程度の屈曲性を含みうる。当然のことながら、図10図19に図示した撮像素子アセンブリ10の他の特徴は、図1~9に図示したものと類似しており、同様の参照番号を含む。さらに当然のことながら、本明細書に記載されるエアスクープは、他のポッドまたはハウジングと共に使用することができ、ルーフトップアンテナカバーでの使用に限定されない。
【0037】
本明細書に記載するアンテナアセンブリは、車両の外部カメラからちり及び破片を除去するための滑らか(sleek)で空気動力学的な態様を提供する。本明細書に記載するアンテナアセンブリは、最小限のエネルギーを利用してレンズカバーを清潔に保ち、撮像素子の高い解像度品質の画像を維持するのを助けるように、車両走行中に発生する気流を利用する。各実施形態では、エアスクープはシュラウドの最上部の上方に延在し、レンズカバー上で下向きに空気を配向する。ただし、エアスクープは、シュラウドの側面上またはその他の場所に配置され得て、レンズカバーにわたって空気を配向してもよい。
【0038】
記述された開示及び他の構成要素の構築は、いなかる特定の材料にも限定されないことが、当業者によって理解されるだろう。本明細書に開示された発明の他の例示的な実施形態は、本明細書に別段の記載がある場合を除き、広範な材料から形成され得る。
【0039】
本開示用に、用語「coupled(結合された)」(couple,coupling,coupledなどその形式のすべてにおいて)は、直接的であれ間接的であれ、互いに2つの構成要素(電気的または機械的)が接合することを概して意味する。このような接合は、本質的に静止状態かまたは本質的に可動状態であってもよい。このような接合は、2つの構成要素(電気的または機械的)、ならびに、互いとまたは2つの構成要素と1つの単体として一体成形される付加的中間部材で、達成されてもよい。このような接合は、本質的に永続的であってよいか、または、別段の記載がない限り、本質的に取外し可能つまり遊離可能であってもよい。
【0040】
例示的な実施形態において示されるような本開示の要素の構築及び配置は、単に説明的であることに注意することも重要である。本発明の少数の実施形態だけが、本開示において詳細に記述されているが、本開示を検討する当業者は、列挙された主題の新規の教示及び利点から逸脱することなく、多くの修正が可能(例えば、さまざまな要素のサイズ、寸法、構造、形及び比率、パラメータ値、取り付け方法、材料の使用、色、向きなど)であることを容易に認識するだろう。例えば、一体成形として示される要素は、複数の部品が一体成形されてもよいように示される複数の部品または要素から構成されてもよく、インターフェースの操作が逆にまたは他の態様に変化されてもよく、システムの構造及び/または部材またはコネクタまたは他の要素の長さまたは幅が変化されてもよく、要素間に提供された調整位置の性質または個数が変化されてもよい。システムの要素及び/またはアセンブリは、任意の広範な色、質感、及び組合せにおいて、十分な強度または耐久性を提供する、任意の広範な材料から構成されてもよい。その結果、すべてのこのような修正は、本発明の範囲内に含まれるように意図される。他の代用、修正、変化、及び省略は、本発明の精神から逸脱することなく、所望の他の例示的な実施形態のデザイン、操作条件及び配置において、なされ得る。
【0041】
いずれの説明されたプロセスまたは説明されたプロセス内のステップも、その他の開示されたプロセスまたはステップと組み合わされ、本開示の範囲内で構造を形成し得ることが理解されるであろう。本明細書に開示された例示的な構造及びプロセスは、説明のためのものであり、制限として解釈してはならない。
【0042】
変形及び修正が、本開示の概念から逸脱することなく、前述の構造及び方法においてなされ得ることも理解されるべきであり、更に、このような概念は、特許請求の範囲がそれらの言葉で別段に明確に述べられていない限り、以下の特許請求の範囲に含まれるものとされることが理解されるべきである。
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19