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特許6997358キノリノピロリジン-2-オン系誘導化合物及びその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】キノリノピロリジン-2-オン系誘導化合物及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/10 20060101AFI20220107BHJP
   C07D 471/20 20060101ALI20220107BHJP
   C07D 491/20 20060101ALI20220107BHJP
   A61K 31/4747 20060101ALI20220107BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220107BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
C07D471/10 101
C07D471/20
C07D491/20 CSP
A61K31/4747
A61P43/00 111
A61P35/00
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2021517848
(86)(22)【出願日】2019-09-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 CN2019108520
(87)【国際公開番号】W WO2020063855
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】201811157825.9
(32)【優先日】2018-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516304780
【氏名又は名称】メッドシャイン ディスカバリー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン ウェンユアン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン チュンダオ
(72)【発明者】
【氏名】ダイ グオチャン
(72)【発明者】
【氏名】リ ジァン
(72)【発明者】
【氏名】チェン シューフイ
【審査官】神谷 昌克
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/076895(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/076898(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/155884(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/194632(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で表される化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化1】
(ここで、
Eは-N(R)-、-O-及び-C(R)(R)-から選択され;
はC1-3アルキル、C1-3アルコキシ及びC3-6シクロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及びC3-6シクロアルキルは1、2又は3個のRで任意に置換され;
はH、F、Cl、Br、I、OH及びNHから選択され;
はH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、C1-3アルキル及びC1-3アルコキシから選択され、前記C1-3アルキル及びC1-3アルコキシは1、2又は3個のRで任意に置換され;
はC1-6アルキル及びN(R)(R)から選択され;
はH、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルキル-C=O-、C1-6アルキル-O-C=O-及びC3-6シクロアルキル-C=O-から選択され、前記C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルキル-C=O-、C1-6アルキル-O-C=O-及びC3-6シクロアルキル-C=O-は1、2又は3個のRで任意に置換され;
及びRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシから選択され、前記C1-6アルキル又はC1-6アルコキシは1、2又は3個のRで任意に置換され;
は単結合、-(CH-及び-(CH-O-から選択され;
mは1、2、3及び4から選択され;
環Bはフェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記フェニル及び5~6員ヘテロアリールは1、2又は3個のRで任意に置換され;
及びRはそれぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH及びNHから選択され;
及びRはそれぞれ独立してH、C1-3アルキル及びC3-6シクロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル及びC3-6シクロアルキルは1、2又は3個のRで任意に置換され;
或いは、R、R及びそれらに連結されたN原子は一緒に1、2又は3個のRで任意に置換された4~6員ヘテロシクロアルキルを形成し;
、R及びRはそれぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH及びNHから選択され;
Rはそれぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH及びNHから選択され;
前記5~6員ヘテロアリール及び4~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して-NH-、-O-、-S-及びNから独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子又はヘテロ原子団を含む。)
【請求項2】
はCH、CHCH及びシクロプロピルから選択され、前記CH、CHCH及びシクロプロピルは1、2又は3個のRで任意に置換される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
はCH、CHF、CHF、CF、CHCH及びシクロプロピルから選択される、請求項2に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
はH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、CH、CHCH及び
【化2】
から選択され、前記CH、CHCH及び
【化3】
は1、2又は3個のRで任意に置換される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
はH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、CH、CHF、CHF、CF、CHCH及び
【化4】
から選択される、請求項4に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
及びRはそれぞれ独立してCH、CHCH及びシクロプロピルから選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
、R及びそれらに連結されたN原子は一緒にピロリジニル及びピペリジニルを形成し、前記ピロリジニル及びピペリジニルは1、2又は3個のRで任意に置換される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
、R及びそれらに連結されたN原子は一緒に
【化5】
を形成する、請求項7に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
はCH、CHCH
【化6】
から選択される、請求項6又は8に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
はH、CH、CHCH、CH(CH、シクロプロピル、CHOC=O-、CH(CHOC=O-、CHC=O-、及びシクロプロピル-C=O-から選択され、前記CH、CHCH、CH(CH、シクロプロピル、CHOC=O-、CH(CHOC=O-、CHC=O-、及びシクロプロピル-C=O-は1、2又は3個のRで任意に置換される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
はH、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、CHFCH、CHFCH、CFCH、CH(CH、シクロプロピル、CHOC=O-、CH(CHOC=O-、CHC=O-、及びシクロプロピル-C=O-から選択される、請求項10に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
及びRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、CH、CHCH、CH(CH及び
【化7】
から選択され、前記CH、CHCH、CH(CH及び
【化8】
は1、2又は3個のRで任意に置換される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
及びRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、CH(CH及び
【化9】
から選択される、請求項12に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
Eは-O-、-CF-、-N(CH)-、-NH-、
【化10】
から選択される、請求項11又は13に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
は単結合、-(CH)-O-及び-(CH-O-から選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
環Bがフェニル、ピリジル、ピラゾリル及びイミダゾリルから選択され、前記フェニル、ピリジル、ピラゾリル及びイミダゾリルは1、2又は3個のRで任意に置換される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項17】
環Bは
【化11】
から選択され、前記
【化12】
は1、2又は3個のRで任意に置換される、請求項16に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項18】
環Bは
【化13】
から選択される、請求項17に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項19】
-L-はCH、CHOCH-、
【化14】
から選択される、請求項15に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項20】
以下から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化15】
(ここで、
、R、R、R、R、R、R及びLは請求項1~3のいずれか1項に記載の通りである。)
【請求項21】
以下から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化16】
【請求項22】
以下から選択される、請求項21に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩。
【化17】
【請求項23】
ATMキナーゼ阻害剤関連疾患の治療に用いられる医薬組成物であって、請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物、その立体異性体、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
【請求項24】
前記ATMキナーゼ阻害剤関連疾患は固形腫瘍である、請求項23に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は以下の優先権を主張する:
CN201811157825.9、出願日は2018年09月30日である。
[技術分野]
本発明は、一連のキノリノピロリジン-2-オン化合物、及びATM阻害剤関連疾患の医薬の製造におけるその使用に関する。具体的に、式(I)で表される誘導体化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される組成物に関する。
【0002】
[背景技術]
毛細血管拡張性運動失調症突然変異遺伝子(ATM、Ataxia telangiectasia mutated gene)は常染色体劣性遺伝子であり、ホモ接合体は進行性の神経変性疾患を示し、患者は約1歳で病気にかかり、小脳性運動失調として現れ、約6歳で目、顔、首に腫瘍のような小血管の拡張が現れ、しばしば感染症で死亡する。ATM遺伝子はDNA損傷修復に関連する重要な遺伝子であるため、患者は一般に、X線に特に敏感であり、DNA修復能力の大幅な低下を示す。人間の約1%はATM突然変異遺伝子のヘテロ接合体であり、病気は示さないが、癌のリスクを高める。ATM遺伝子は染色体11q22-q23に位置し、全長は150kbであり、コード配列は12kbであり、合計66個のエクソンがあり、今まで発見したエクソンが最も多いヒト遺伝子の1つであり、又、最も重要な遺伝子の1つであり、看護遺伝子である。
【0003】
ATM遺伝子コードの産物はATMタンパク質であり、これは3056個のアミノ酸を含有し、相対分子量が370000であるセリン/スレオニンプロテインキナーゼであり、主に細胞核とミクロソームに位置し、細胞周期の進行とDNA損傷に対する細胞周期チェックポイントの応答に参加する。ATMプロテインキナーゼはホスファチジルイノシトール3-キナーゼ関連キナーゼファミリー(PIKK)の一つのメンバーであり、自己リン酸化タンパク質であり、通常は不活性な二量体の形で存在するが、DNAで二本鎖切断が発生すると、ATMプロテインキナーゼは早い場合数分以内でリン酸化されて解重合し、リン酸化されたATMプロテインキナーゼは2~3時間で最大に達する。
【0004】
DNA損傷修復におけるATMタンパク質のシグナル経路には主に:(1)ATM-CHK2-Cdc25A/B/C信号パス;(2)ATM-CHK2-p53信号パス;(3)ATM-Nbs1-Smc1/3信号パス;(4)ATM-p38MAPK-MK2信号パスが含まれる。ATMタンパク質がDNA二本鎖切断を認識して自動リン酸化が発生するプロセスは、MRN複合体の関与に係わり、M、即ち、MRE11(減数分裂組換えタンパク質)はヌクレアーゼ活性とDNAに結合する能力を持ち;RはRad50であり、ATP酵素活性を有し;Nは、NBS1を指し、当該複合体が細胞核内の局在化に関与し、DNAブレークポイントの通常のアセンブリを支援する。MRN複合体のさまざまなタンパク質はお互いに協調してからこそ、ATMタンパク質を調整して、DNAの壊れた端に結合し、壊れたDNAを手伝って修復を完了させる。
【0005】
ATMはDNA二本鎖切断の修復に重要な役割を果たし、正常細胞では二本鎖切断が発生する可能性が比較的に低いため、選択的ATM阻害剤は単独で使用する場合、ほとんど効果がないが、ATMはDNA損傷修復の経路における重要なリンクであるため、ATM阻害剤は多くの併用する可能性があり、現在、前臨床及び臨床研究では、放射線療法、化学療法、及びDNA損傷修復のためのPARP阻害剤などの他の標的阻害剤等との併用が出た。アストラゼネカのAZD0156は、第I相臨床試験に入った最初の化合物であり、現在、AZD1390とドイツメルクのM-3541も第I相臨床試験に入った。
【0006】
ATMキナーゼ阻害剤が治療に使用される関連疾患は固形腫瘍であり、ここで、前記固形腫瘍には、肺癌、乳癌、頭頸部癌、前立腺癌、リンパ腫、卵巣癌、腎細胞癌、食道癌、白血病、膀胱癌、胃癌、黒色腫、尿路上皮癌、脳腫瘍、結腸直腸癌、肝臓癌、中皮腫、肝内胆管癌などが含まれるが、これらに限定されない。
【0007】
【化1】
【0008】
[発明の開示]
本発明は式(I)で表される化合物、その異性体又はその薬学的に許容される塩を提供し、
【0009】
【化2】
【0010】
ここで、
Eは-N(R)-、-O-及び-C(R)(R)-から選択され;
はC1-3アルキル、C1-3アルコキシ及びC3-6シクロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ及びC3-6シクロアルキルは1、2又は3個のRで任意に置換され;
はH、F、Cl、Br、I、OH及びNHから選択され;
はH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、C1-3アルキル及びC1-3アルコキシから選択され、前記C1-3アルキル及びC1-3アルコキシは1、2又は3個のRで任意に置換され;
はC1-6アルキル及びN(R)(R)から選択され;
はH、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルキル-C=O-、C1-6アルキル-O-C=O-及びC3-6シクロアルキル-C=O-から選択され、前記C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルキル-C=O-、C1-6アルキル-O-C=O-及びC3-6シクロアルキル-C=O-は1、2又は3個のRで任意に置換され;
及びRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシから選択され、前記C1-6アルキル又はC1-6アルコキシは1、2又は3個のRで任意に置換され;
は単結合、-(CH-及び-(CH-O-から選択され;
mは1、2、3及び4から選択され;
環Bはフェニル及び5~6員ヘテロアリールから選択され、前記フェニル及び5~6員ヘテロアリールは1、2又は3個のRで任意に置換され;
及びRはそれぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH及びNHから選択され;
及びRはそれぞれ独立してH、C1-3アルキル及びC3-6シクロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル及びC3-6シクロアルキルは1、2又は3個のRで任意に置換され;
或いは、R、R及びそれらに連結されたN原子は一緒に1、2又は3個のRで任意に置換された4~6員ヘテロシクロアルキルを形成し;
、R及びRはそれぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH及びNHから選択され;
Rはそれぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH及びNHから選択され;
前記5~6員ヘテロアリール及び4~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して1、2、3又は4個の独立して-NH-、-O-、-S-及びNから選択されるヘテロ原子又はヘテロ原子団を含む。
【0011】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記RはCH、CHCH及びシクロプロピルから選択され、前記CH、CHCH及びシクロプロピルは1、2又は3個のRで任意に置換され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0012】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記RはCH、CHF、CHF、CF、CHCH及びシクロプロピルから選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
本発明の幾つかの実施の態様において、前記RはH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、CH、CHCH及び
【0013】
【化3】
【0014】
から選択され、前記CH、CHCH及び
【0015】
【化4】
は1、2又は3個のRで任意に置換され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0016】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記RはH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、CH、CHF、CHF、CF、CHCH及び
【0017】
【化5】
から選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0018】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記R及びRはそれぞれ独立してCH、CHCH及びシクロプロピルから選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
本発明の幾つかの実施の態様において、前記R、R及びそれらに連結されたN原子は一緒にピロリジニルとピペリジニルを形成し、前記ピロリジニルとピペリジニルは1、2又は3個のRで任意に置換され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0019】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記R、R及びそれらに連結されたN原子は一緒に
【0020】
【化6】
を形成し、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0021】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記RはCH、CHCH
【0022】
【化7】
から選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0023】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記RはH、CH、CHCH、CH(CH、シクロプロピル、CHOC=O-、CH(CHOC=O-、CHC=O-及びシクロプロピル-C=O-から選択され、前記CH、CHCH、CH(CH、シクロプロピル、CHOC=O-、CH(CHOC=O-、CHC=O-及びシクロプロピル-C=O-は1、2又は3個のRで任意に置換され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0024】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記RはH、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、CHFCH、CHFCH、CFCH、CH(CH、シクロプロピル、CHOC=O-、CH(CHOC=O-、CHC=O-及びシクロプロピル-C=O-から選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0025】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記R及びRはそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、CH、CHCH、CH(CH及び
【0026】
【化8】
から選択され、前記CH、CHCH、CH(CH及び
【0027】
【化9】
は1、2又は3個のRで任意に置換され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0028】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記R及びRがそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH、CN、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、CH(CH及び
【0029】
【化10】
から選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0030】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記Eは-O-、-CF-、-N(CH)-、-NH-、
【0031】
【化11】
から選択される。
【0032】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記Lは単結合、-(CH)-O-及び-(CH-O-から選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
本発明の幾つかの実施の態様において、前記環Bはフェニル、ピリジル、ピラゾリル、インダゾリル及びイミダゾリルから選択され、前記フェニル、ピリジル、ピラゾリル、インダゾリル及びイミダゾリルは1、2又は3個のRで任意に置換され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0033】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記環Bは
【0034】
【化12】
から選択され、前記
【0035】
【化13】
は1、2又は3個のRで任意に置換され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0036】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記環Bは
【0037】
【化14】
から選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0038】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記R-L-はCH、CHOCH-、
【0039】
【化15】
から選択され、他の変数は本発明で定義される通りである。
【0040】
又、本発明の幾つかの実施の態様は前記変数の任意の組み合わせからなるものである。
本発明の幾つかの実施の態様において、前記化合物、その異性体又はその薬学的に許容される塩は
【0041】
【化16】
から選択され、
【0042】
ここで、
、R、R、R、R、R、R及びLは本発明に定義される通りである。
本発明は、更に、以下の化合物、その異性体又はその薬学的に許容される塩を提供し、前記化合物は
【0043】
【化17】
から選択される。
【0044】
本発明の幾つかの実施の態様において、前記化合物、その異性体又はその薬学的に許容される塩は
【0045】
【化18】
から選択される。
【0046】
本発明の幾つかの実施の態様において、ATMキナーゼ阻害剤関連医薬の製造における、前記化合物、その異性体又はその薬学的に許容される塩の使用である。
本発明の幾つかの実施の態様において、前記使用は、前記ATMキナーゼ阻害剤関連医薬が固形腫瘍の医薬であることを特徴とする。
【0047】
[定義と説明]
別途に説明しない限り、本明細書で用いられる以下の用語及び連語は以下の意味を有する。一つの特定の用語又は連語は、特別に定義されていない限り、不確定又は不明瞭ではなく、普通の定義として理解されるべきである。本明細書で商品名が出た場合、相応の商品又はその活性成分を指す。
【0048】
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容される」は、それらの化合物、材料、組成物及び/又は剤形に対するもので、これらは信頼できる医学的判断の範囲内にあり、ヒト及び動物の組織と接触して使用することに適し、過剰な毒性、刺激性、アレルギー反応又は他の問題又は合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に合う。
【0049】
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩を指し、本発明で発見された特定の置換基を有する化合物と比較的に無毒の酸又は塩基とで製造される。本発明の化合物に比較的に酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の塩基でこれらの化合物の中性の形態と接触することで塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミン又はマグネシウムの塩又は類似の塩を含む。本発明の化合物に比較的に塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の酸でこれらの化合物の中性の形態と接触することで酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の実例は、無機酸塩及び有機酸塩、更にアミノ酸(例えばアルギニン等)の塩、及びグルクロン酸のような有機酸の塩を含み、前記無機酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜リン酸等を含み、前記有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸やメタンスルホン酸等の類似の酸を含む。本発明の一部の特定の化合物は、塩基性及び酸性の官能基を含有するため、任意の塩基付加塩又は酸付加塩に転換することができる。
【0050】
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基又は塩基性基を含む母体化合物から通常の方法で合成することができる。通常の場合、このような塩の製造方法は、水又は有機溶媒或いは両者の混合物において、遊離酸又は塩基の形態のこれらの化合物を化学量論の適切な塩基又は酸と反応させて製造する。
【0051】
本発明の化合物は、当業者に周知の従来の方法によって構造を確認することができ、本発明が化合物の絶対配置に関する場合、当該絶対配置は、当技術分野の従来の技術的手段によって確定できる。例えば、単結晶X線回折法(SXRD)は、培養された単結晶をBruker D8 ベンチャー回折計を使用して回折強度データを収集し、光源はCuKα放射であり、スキャン方法:φ/ωスキャンであり、関連データを収集した後、更に直接法(Shelxs97)を使用して結晶形の構造を解析することで、絶対配置を確認する。
【0052】
本発明の化合物は、特定の幾何又は立体異性体の形態が存在してもよい。本発明は、全てのこのような化合物を想定し、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそのラセミ混合物並びに他の混合物、例えばエナンチオマー又は非エナンチオマーを多く含有する混合物を含み、全てのこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。アルキル等の置換基に他の不斉炭素原子が存在してもよい。全てのこれらの異性体及びこれらの混合物はいずれも本発明の範囲内に含まれる。
【0053】
別途に説明しない限り、用語「エナンチオマー」又は「光学異性体」とは互いに鏡像の関係にある立体異性体である。
別途に説明しない限り、用語「シス-トランス異性体」又は「幾何異性体」とは二重結合又は環構成炭素原子の単結合が自由に回転できないことによるものである。
【0054】
別途に説明しない限り、用語「ジアステレオマー」とは分子が二つ又は複数のキラル中心を有し、かつ分子同士は非鏡像の関係にある立体異性体である。
別途に説明しない限り、「(D)」又は「(+)」は右旋を、「(L)」又は「(-)」は左旋を、「(DL)」又は「(±)」はラセミを表す。
【0055】
別途に説明しない限り、楔形実線結合(
【0056】
【化19】
)及び楔形点線結合(
【0057】
【化20】
)で一つの立体中心の絶対配置を、棒状実線結合(
【0058】
【化21】
)及び棒状点線結合(
【0059】
【化22】
)で立体中心の相対配置を、波線(
【0060】
【化23】
)で楔形実線結合(
【0061】
【化24】
)又は楔形点線結合(
【0062】
【化25】
)を、或いは波線(
【0063】
【化26】
)で棒状実線結合(
【0064】
【化27】
)及び棒状点線結合(
【0065】
【化28】
)を表す。
【0066】
別途に説明しない限り、化合物に炭素-炭素二重結合、炭素-窒素二重結合及び窒素-窒素二重結合等の二重結合構造が存在し、かつ、二重結合の各原子にいずれも2つの異なる置換基が連結している場合(窒素原子を含む二重結合では、窒素原子上の1対の孤立電子対はそれに接続された置換基と見なされる)、当該化合物の二重結合上の原子とその置換基が波線(
【0067】
【化29】
)で連結している場合、当該化合物の(Z)形異性体、(E)形異性体、又は2つの異性体の混合物を意味する。例えば、下記の式(A)は、当該化合物が式(A-1)又は式(A-2)の単一の異性体の形で存在するか、又は式(A-1)と式(A-2)の2つの異性体の形で存在することを意味し;下記の式(B)は、当該化合物が式(B-1)又は式(B-2)の単一の異性体の形で存在するか、又は式(B-1)と式(B-2)の2つの異性体の形で存在することを意味する。下記の式(C)は、当該化合物が式(C-1)又は式(C-2)の単一の異性体の形で存在するか、又は式(C-1)と式(C-2)の2つの異性体の形で存在することを意味する。
【0068】
【化30】
【0069】
本発明の化合物は、特定のものが存在してもよい。別途に説明しない限り、用語「互変異性体」又は「互変異性体の形態」とは室温において、異なる官能基の異性体が動的平衡にあり、かつ快速に互いに変換できることを指す。互変異性体は可能であれば(例えば、溶液において)、互変異性体の化学的平衡に達することが可能である。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピー互変異性体(prototropic tautomer)とも呼ばれる)は、プロトンの移動を介する相互変換、例えばケト-エノール異性化やイミン-エナミン異性化を含む。原子価互変異性体(valence tautomer)は、一部の結合電子の再構成による相互変換を含む。中では、ケト-エノール互変異性化の具体的な実例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシ-3-ペンテン-2-オンの二つの互変異性体の間の相互変換である。
【0070】
別途に説明しない限り、用語「一つの異性体を豊富に含む」、「異性体が豊富に含まれる」、「一つのエナンチオマーを豊富に含む」又は「エナンチオマーが豊富に含まれる」とは、それにおける一つの異性体又はエナンチオマーの含有量が100%未満で、かつ当該異性体又はエナンチオマーの含有量は60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上である。
【0071】
別途に説明しない限り、用語「異性体の過剰量」又は「エナンチオマーの過剰量」とは、二つの異性体又は二つのエナンチオマーの間の相対百分率の差の値である。例えば、その一方の異性体又はエナンチオマーの含有量が90%で、もう一方の異性体又はエナンチオマーの含有量が10%である場合、異性体又はエナンチオマーの過剰量(ee値)は80%である。
【0072】
光学活性な(R)-及び(S)-異性体並びにD及びL異性体は、キラル合成又はキラル試薬又は他の通常の技術を用いて調製することができる。本発明のある化合物の一つのエナンチオマーを得るには、不斉合成又はキラル補助剤を有する誘導作用によって調製することができるが、その中で、得られたジアステレオマー混合物を分離し、かつ補助基を分解させて純粋な所要のエナンチオマーを提供する。或いは、分子に塩基性官能基(例えばアミノ基)又は酸性官能基(例えばカルボキシ基)が含まれる場合、適切な光学活性な酸又は塩基とジアステレオマーの塩を形成させ、更に本分野で公知の通常の方法によってジアステレオマーの分割を行った後、回収して単離されたエナンチオマーを得る。また、エナンチオマーとジアステレオマーの分離は、通常、クロマトグラフィー法によって行われ、前記クロマトグラフィー法はキラル固定相を使用し、かつ任意に化学誘導法(例えばアミンからカルバミン酸塩を生成させる)と併用する。本発明の化合物は、当該化合物を構成する一つ又は複数の原子に、非天然の比率の原子同位元素が含まれてもよい。例えば、三重水素(H)、ヨウ素-125(125I)又はC-14(14C)のような放射性同位元素で化合物を標識することができる。また、例えば、水素を重水素で置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素と炭素からなる結合は水素と炭素からなる結合よりも強固で、未重水素化薬物と比べ、重水素化薬物は毒性・副作用の低下、薬物の安定性の増加、治療効果の増強、薬物の生物半減期の延長等のメリットがある。本発明の化合物の全ての同位元素の構成の変換は、放射性の有無を問わず、いずれも本発明の範囲内に含まれる。「任意の」又は「任意に」とは後記の事項又は状況が現れる可能性があるが必ずしも現れるわけではなく、かつ当該記述はそれに記載される事項又は状況が生じる場合及びその事項又は状況が生じない場合を含むことを意味する。
【0073】
用語「置換される」とは、特定の原子における任意の一つ又は複数の水素原子が置換基で置換されることで、特定の原子の原子価状態が正常でかつ置換後の化合物が安定していれば、重水素及び水素の変形体を含んでもよい。置換基がオキソ(即ち=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味する。酸素置換は、芳香族基に生じない。用語「任意に置換される」とは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよいことを指し、別途に定義しない限り、置換基の種類と数は化学的実現できれば任意である。
【0074】
変量(例えばR)のいずれかが化合物の組成又は構造で1回以上現れる場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、一つの基が0~2個のRで置換された場合、前記基は任意に2個以下のRで置換され、かついずれの場合においてもRが独立の選択肢を有する。また、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせでのみに安定した化合物になる場合のみ許容される。
【0075】
連結基の数が0の場合、例えば-(CRR)-は、当該連結基が単結合であることを意味する。
そのうちの一つの変量が単結合から選択される場合、それが連結している2つの基が直接連結していることを示し、例えばA-L-ZにおけるLが単結合を表す場合、この構造は実際にA-Zになる。
【0076】
一つの置換基がない場合、当該置換基が存在しないことを表し、例えばA-XにおけるXがない場合、当該構造が実際にAとなることを表す。挙げられた置換基に対してその中のどの原子が置換された基に連結されたかを明示しない場合、その置換基はいずれかの原子を通じて結合され、例えば、ピリジルを置換基とする場合、ピリジル上のいずれかの炭素原子を通じて置換された基に連結されることができる。
【0077】
挙げられた連結基に対してその連結方向を明示しない場合、その連結方向は任意で、例えば、
【0078】
【化31】
における連結基Lが-M-W-である場合、-M-W-は左から右への読む順と同様の方向で環Aと環Bを連結して
【0079】
【化32】
を構成してもよく、左から右への読む順と反対の方向で環Aと環Bを連結して
【0080】
【化33】
を構成してもよい。前記連結基、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせで安定した化合物になる場合のみ許容される。
【0081】
別途に定義しない限り、環内の原子数は、通常、環の員数として定義され、例えば、「5~7員環」とは、5~7個の原子が配置された「環」を指す。
別途に定義しない限り、「C1-6アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を指す。前記C1-6アルキルには、C1-5、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C及びCアルキルが含まれ;それは、一価(例えば、メチル)、二価(例えば、メチレン)、又は多価(例えば、メチン)であり得る。C1-6アルキルの例には、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル及びイソプロピルを含む)、ブチル(n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチルを含む)、ペンチル(n-ペンチル、イソペンチル及びネオペンチルを含む)、ヘキシル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0082】
別途に定義しない限り、「C1-3アルキル」という用語は、1~3個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を指す。前記C1-3アルキルはC1-2及びC2-3アルキルが含まれ;それは、一価(例えば、メチル)、二価(例えば、メチレン)、又は多価(例えば、メチン)であり得る。C1-3アルキルの例には、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル及びイソプロピルを含む)等が含まれるが、これらに限定されない。
【0083】
別途に定義しない限り、「C1-6アルコキシ」という用語は、一つの酸素原子を介して分子の残りの部分に結合した1~6個の炭素原子を含むアルキルを指す。前記C1-6アルコキシはC1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-4、C、C、C及びCアルコキシ等を含む。C1-6アルコキシの例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシ及びイソプロポキシを含む)、ブトキシ(n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ及びtert-ブトキシを含む)、ペントキシ(n-ペントキシ、イソペントキシ及びネオペントキシを含む)、ヘキシルオキシ等が含まれるが、これらに限定されない。
【0084】
別途に定義しない限り、「C1-3アルコキシ」という用語は、一つの酸素原子を介して分子の残りの部分に結合した1~3個の炭素原子を含むアルキルを指す。前記C1-3アルコキシはC1-2、C2-3、C及びCアルコキシ等を含む。C1-3アルコキシの例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシ及びイソプロポキシを含む)等が含まれるが、これらに限定されない。
【0085】
別途に定義しない限り、「3-6シクロアルキル」という用語は、3~6個の炭素原子で構成される飽和環状炭化水素基を表し、前記C3-6シクロアルキルには、C3-5、C4-5和C5-6シクロアルキル等が含まれ;それは一価、二価又は多価であり得る。C3-8シクロアルキルの実例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0086】
別途に定義しない限り、用語「4~6員ヘテロシクロアルキル」自身或いは他の用語と合わせたものはそれぞれ4~6個の環原子からなる飽和環状基を表し、その1、2、3、又は4つの環原子は、独立してO、S、及びNから選択されるヘテロ原子であり、残りは炭素原子であり、ここで、窒素原子は任意に四級化され、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意に酸化(即ち、NO及びS(O)、pは1又は2である)されることができる。それは単環、二環系を含み、ここで、二環はスピロ環、縮合環及び架橋環を含む。また、当該「4~6員ヘテロシクロアルキル」について、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキルの分子の他の部分との連結位置を占めてもよい。前記4~6員ヘテロシクロアルキルには、5~6員、4員、5員及び6員ヘテロシクロアルキル等が含まれる。4~6員ヘテロシクロアルキルの例は、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジル、ピラゾリニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロチエニル(テトラヒドロチエン-2-イル及びテトラヒドロチエン-3-イル等を含む)、テトラヒドロフリル(テトラヒドロフラン-2-イル等を含む)、テトラヒドロピラニル、ピペリジル(1-ピペリジル、2-ピペリジル及び3-ピペリジル等を含む)、ピペラジル(1-ピペラジル及び2-ピペラジル等を含む)、モルホリル(3-モルホリル及び4-モルホリル等を含む)、ジオキサニル、ジチアニル、イソオキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,2-オキサジニル、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニル、ホモピペラジル又はホモピペリジニルを含むが、これらに限定されない。
【0087】
別途に定義しない限り、本発明の用語「5~6員ヘテロアリール環」と「5~6員ヘテロアリール」は互換的に使用でき、用語「5~6員ヘテロアリール」は共役π電子系を持つ5~6個の環原子からなる環状基を表し、その1、2、3、又は4つの環原子は、独立してO、S及びNのヘテロ原子から選択され、残りは炭素原子である。ここで、窒素原子は任意に四級化され、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意に酸化(即ち、NO及びS(O)、pは1又は2である)されることができる。前記5~6員ヘテロアリールはヘテロ分子又は炭素原子を介して分子の他の部分と連結される。前記5~6員ヘテロアリールは、5員及び6員ヘテロアリールを含む。前記5~6員ヘテロアリールの例は、ピロリル(N-ピロリル、2-ピロリル及び3-ピロリル等を含む)、ピラゾリル(2-ピラゾリル及び3-ピラゾリル等を含む)、イミダゾリル(N-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル及び5-イミダゾリル等を含む)、オキサゾリル(2-オキサゾリル、4-オキサゾリル及び5-オキサゾリル等を含む)、トリアゾリル(1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル、1H-1,2,4-トリアゾリル及び4H-1,2,4-トリアゾリル等を含む)、テトラゾリル、イソオキサゾリル(3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル及び5-イソキサゾリル等を含む)、チアゾリル(2-チアゾリル、4-チアゾリル及び5-チアゾリル等を含む)、フラニル(2-フラニル及び3-フラニル等を含む)、チエニル(2-チエニル及び3-チエニル等を含む)、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル及び4-ピリジル等を含む)、ピラジニル、ピリミジニル(2-ピリミジニル及び4-ピリミジニル等を含む)を含むが、これらに限定されない。
【0088】
別途に定義しない限り、Cn-n+m又はC-Cn+mはn~n+m個の炭素の任意の一つの具体的な様態を含み、例えば、C1-12はC、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、及びC12を含み、n~n+mのうちの任意の一つの範囲も含み、例えば、C1-12はC1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12、及びC9-12等を含む。同様に、n員~n+m員は環における原子数がn~n+m個であることを表し、例えば、3~12員環は3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環、及び12員環を含み、n~n+mのうちの任意の一つの範囲も含み、例えば、3~12員環は3~6員環、3~9員環、5~6員環、5~7員環、6~7員環、6~8員環、及び6~10員環等を含む。
【0089】
用語「脱離基」とは別の官能基又は原子で置換反応(例えば求核置換反応)を通じて置換された官能基又は原子を指す。例えば、代表的な脱離基は、トリフルオロメタンスルホン酸エステル、塩素、臭素、ヨウ素、例えばメタンスルホン酸エステル、トルエンスルホン酸エステル、p-ブロモベンゼンスルホン酸エステル、p-トルエンスルホン酸エステル等のスルホン酸エステル、例えばアセチルオキシ、トリフルオロアセチルオキシ等のアシルオキシを含む。
【0090】
用語「保護基」は「アミノ保護基」、「ヒドロキシ保護基」又は「メルカプト保護基」を含むが、これらに限定されない。用語「アミノ保護基」とはアミノ基の窒素の位置における副反応の防止に適する保護基を指す。代表的なアミノ保護基は、ホルミル、アルカノイル(例えば、アセチル、トリクロロアセチル又はトリフルオロアセチル)ようなアシル、t-ブトキシカルボニル(Boc)のようなアルコキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)及び9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)のようなアリールメトキシカルボニル、ベンジル(Bn)、トリフェニルメチル(Tr)、1、1-ビス(4’-メトキシフェニル)メチルのようなアリールメチル、トリメチルシリル(TMS)及びt-ブチルジメチルシリル(TBS)のようなシリル等を含むが、これらに限定されない。用語「ヒドロキシ保護基」とはヒドロキシ基の副反応の防止に適する保護基を指す。代表的なヒドロキシ保護基は、メチル、エチル及びt-ブチルのようなアルキル、アルカノイル(例えばアセチル)のようなアシル、ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(PMB)、9-フルオレニルメチル(Fm)及びジフェニルメチル(DPM)のようなアリールメチル、トリメチルシリル(TMS)及びt-ブチルジメチルシリル(TBS)のようなシリル等を含むが、これらに限定されない。
【0091】
本発明の化合物は当業者に熟知の様々な合成方法によって製造することができ、以下に挙げられた具体的な実施形態、それと他の化学合成方法と合わせた実施形態及び当業者に熟知の同等の代替方法を含み、好適な実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
【0092】
本発明に使用される溶媒は市販品として入手可能である。本発明は下記略号を使用する:aqは水を表し;HATUはO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを表し;EDCはN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩を表し;m-CPBAは3-クロロペルオキシ安息香酸を表し;eqは当量、等量を表し;CDIはカルボニルジイミダゾールを表し;DCMはジクロロメタンを表し;PEは石油エーテルを表し;DIADはアゾジカルボン酸ジイソプロピルを表し;DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを表し;DMSOはジメチルスルホキシドを表し;EtOAcは酢酸エチルを表し;EtOHはエタノールを表し;MeOHはメタノールを表し;CBzはベンジルオキシカルボニルを表し、アミン保護基であり;BOCはt-ブトキシカルボニルを表し、アミン保護基の一種であり;HOAcは酢酸を表し;NaCNBHはシアノ水素化ホウ素ナトリウムを表し;r.t.は室温を表し;O/Nは一晩を表し;THFはテトラヒドロフランを表し;BoCOはジ-tert-ブチルジカルボナートを表し;TFAはトリフルオロ酢酸を表し;DIPEAはジイソプロピルエチルアミンを表し;SOClは塩化チオニルを表し;CSは二硫化炭素を表し;TsOHはp-トルエンスルホン酸を表し;NFSIはN-フルオロ-N-(ベンゼンスルホニル)ベンゼンスルホンイミドを表し;NCSは1-クロロピロリジン-2,5-ジオンを表し;n-BuNFはフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウムを表し;iPrOHは2-プロパノールを表し;mpは融点を表し;LDAはリチウムジイソプロピルアミドを表し;LiHMDSはリチウムヘキサメチルジシラジドを表し;Xantphosは4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテンを表し;LiAlHは水素化アルミニウムリチウムを表し;はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)を表し;mCPBAはメタクロロ過安息香酸を表し;Pd(dppf)Clは[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を表し;DBUは1、8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンを表し;DIPAはジイソプロピルアミンを表し;n-BuLiはnブチルリチウムを表し;NBSはN-ブロモスクシンイミドを表し;MeIはヨウ化メチルを表し;TBABはテトラブチルアンモニウムブロミドを表し;Pd(PPhはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を表し;MeCNはアセトニトリルを表し;NaHは水素化ナトリウムを表し;TBSOTfは(tert-ブチルジメチルシリル)トリフルオロメタンスルホン酸を表す。
【0093】
化合物は人工的に又はChemDraw(登録商標)ソフトによって名付けられ、市販化合物はメーカーのカタログの名称が使用される。
[技術効果]
本発明の化合物は、有意なATMキナーゼ阻害効果と非常に良好なキナーゼ選択性を有し、良好な溶解性と透過性を有し、脳に浸透することができ、脳腫瘍を治療する医薬に開発される潜在力がある。本発明の化合物とetoposideの併用は、良好な相乗効果を示し、AZD0156とetoposideの併用よりも優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0094】
図1】相対体重の変化である。
図2】腫瘍増殖曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0095】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明を限定するものではない。本明細書は本発明を詳細に説明し、その具体的な実施例も開示し、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、本発明の具体的な実施例に様々な変更及び改善を加えることができることは、当業者には明らかである。
中間体A
【0096】
【化34】
合成スキーム:
【0097】
【化35】
【0098】
工程1:中間体Aの合成
化合物A-1(34g、126.37mmol)のSOCl(200mL)溶液にDMF(95.00mg、1.30mmol、0.1mL)を添加し、反応溶液を80℃で16時間攪拌した。反応終了後減圧してSOCl除去して粗生成物Aを得、直接的に次の反応に使用した。
MSm/z:286.7[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ9.20(s、1H)、8.29(d、J=2.3Hz、1H)、7.94(dd、J=2.3、8.8Hz、1H)、7.72(d、J=8.8Hz、1H)
中間体B
【0099】
【化36】
合成スキーム:
【0100】
【化37】
【0101】
工程1:化合物B-2の合成
0℃、窒素ガスの保護下で、NBS(30.12g、169.22mmol)のDMF(100mL)溶液をB-1(25g、161.16mmol)のDMF(100mL)溶液に添加し、反応系を30℃で2時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮して反応溶媒を除去し、次に水(100mL)で30分間スラリー化し、又、アセトニトリル(10mL)で洗浄してB-2を得た。
MSm/z:233.8[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ7.88(brd、J=7.88Hz、1H)、6.69(brd、J=11.38Hz、1H)
【0102】
工程2:化合物B-6の合成
丸底フラスコの中で、ニトロメタン(18g、294.89mmol、15.93mL)(B-3)をゆっくりとNaOH(17.69g、442.33mmol)のHO(100mL)溶液に添加し、内部温度を30℃に維持させ、次に40℃に昇温させて30分間攪拌した。冷却させ、次にゆっくりとほかの一部のニトロメタン(18.00g、294.89mmol、15.93mL)を添加し、反応系を45℃に昇温させ、30分間攪拌した。次に50℃~55℃に昇温させ、5分間攪拌してB-6の混合溶液を得、直接的に次の反応に使用した。
【0103】
工程3:化合物B-4の合成
B-6の混合溶液を30℃に冷却させ、氷(80g)と濃塩酸(15mL)を添加した。前記混合溶液をB-2(34.3g、146.57mmol)のHCl(12M、90mL)及びHO(200mL)溶液に添加し、30℃で12時間攪拌した。固体が析出し、濾過し、ケーキを収集し、次にアセトニトリル(50mL)で洗浄して化合物B-4を得た。
MSm/z:304.7[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ12.99(brd、J=12.5Hz、1H)、8.23-8.13(m、1H)、8.08~7.96(m、1H)、7.88(brd、J=10.5Hz、1H)、6.80(brs、1H)
【0104】
工程4:化合物B-5の合成
窒素ガスの保護下で、B-4(44g、111.06mmol)の酢酸無水物(397.79g、3.90mol、364.94mL)溶液を100℃で1時間加熱した後、加熱を停止し、酢酸ナトリウム(9.38g、114.39mmol)を添加し、150℃で15分間還流させ、最後にほかの一部の酢酸ナトリウム(9.38g、114.39mmol)を添加し、反応系を150℃で1時間還流させた。反応終了後、濃縮して溶媒を除去し、残留物を水(200mL)で1時間スラリー化し、次にEtOAcとメタノールの混合溶液(55mL、EtOAc:MeOH=10:1)で1時間スラリー化し、濾過して化合物B-5を得た。
MSm/z:287.0[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ9.25(s、1H)、8.44(d、J=7.5Hz、1H)、7.63(brd、J=9.3Hz、1H)
【0105】
工程5:中間体Bの合成
対応する原材料を使用すること以外、中間体Aの化合物Aを製造する方法と同じ方法で中間体Bを製造した。
MSm/z:304.7[M+H]
中間体C
【0106】
【化38】
合成スキーム:
【0107】
【化39】
【0108】
工程1:化合物C-2の合成
対応する原材料を使用すること以外、中間体Bの化合物B-2を製造する方法と同じ方法で化合物C-2を製造した。
MSm/z:249.8[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ7.90(brs、1H)、7.01(brs、1H)
【0109】
工程2:化合物C-3の合成
対応する原材料を使用すること以外、中間体Bの化合物B-4を製造する方法と同じ方法で化合物C-3を製造した。
MSm/z:320.8[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ14.71~13.60(m、1H)、12.91(brs、1H)、8.26-8.01(m、3H)、6.80(brs、1H)
【0110】
工程3:化合物C-4の合成
対応する原材料を使用すること以外、中間体Bの化合物B-5を製造する方法と同じ方法で化合物C-4を製造した。
MSm/z:302.7[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ9.29(brs、1H)、8.46(s、1H)、7.94(s、1H)
【0111】
工程4:中間体Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、中間体Aの化合物Aを製造する方法と同じ方法で化合物Cを製造した。
MSm/z:320.7[M+H]
【0112】
実施例1:化合物1
【0113】
【化40】
合成スキーム:
【0114】
【化41】
【0115】
工程1:化合物1-Aの合成
-60℃下でDIPA(193.58mg、1.91mmol、270.37μL)のTHF(1mL)溶液にゆっくりとn-BuLi(2.5M、765.23μL)を滴下し、0.5時間攪拌した後、-60℃下でテトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチル(300.88mg、2.09mmol、278.59μL)を滴下し、1時間攪拌した。中間体A(500mg、1.74mmol)のTHF(4mL)溶液を添加し、-60℃下で2時間攪拌した。反応終了後、0℃下で20mLの飽和NHCl溶液を添加して反応をクエンチングさせ、EtOAc(30mL、10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過して乾燥剤を除去した後、減圧濃縮して溶媒を除去して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~10%のTHF/PE)で精製して化合物1-Aを得た。
MSm/z:394.9[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl)δ8.75(s、1H)、8.52(d、J=1.8Hz、1H)、8.05(d、J=9.0Hz、1H)、7.88(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、4.00~3.89(m、4H)、3.69(s、3H)、2.52~2.46(m、2H)、2.43~2.31(m、2H)
【0116】
工程2:化合物1-Bの合成
化合物1-A(200mg、506.07μmol)のHO(10mL)及びTHF(10mL)溶液にZn(330.92mg、5.06mmol)及びNHCl(270.70mg、5.06mmol)を添加した。反応溶液を70℃で0.5時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を珪藻土で濾過し、EtOAc(90mL、30mL×3)で濾液を抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過して乾燥剤を除去した後、減圧濃縮して溶媒を除去して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~10%のTHF/DCM)で精製して化合物1-Bを得た。
MSm/z:332.8[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.74(s、1H)、8.23(d、J=1.8Hz、1H)、8.01(d、J=9.0Hz、1H)、7.69(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、4.48~4.40(m、2H)、4.01(dd、J=5.1、11.7Hz、2H)、2.68(dt、J=5.1、13.5Hz、2H)、1.75(brd、J=14.3Hz、2H)
【0117】
工程3:化合物1-Cの合成
化合物1-B(100mg、300.14μmol)のDCM(5mL)及びHO(5mL)混合溶液にMeI(1.350g、9.51mmol、592.11μL)、TBAB(9.68mg、30.01μmol)及びNaOH(24.01mg、600.28μmol)を添加し、25℃で21時間攪拌した。反応終了後、室温下で反応系に10mLの水を添加して反応をクエンチングさせ、DCM(30mL、10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過して乾燥剤を除去した後、減圧濃縮して溶媒を除去して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~10%のTHF/DCM)で精製して化合物1-Cを得た。
MSm/z:346.9[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.24(d、J=2.0Hz、1H)、8.01(d、J=9.1Hz、1H)、7.68(dd、J=2.1、9.1Hz、1H)、4.48(dt、J=2.1、12.2Hz、2H)、4.00(dd、J=5.1、11.6Hz、2H)、3.38(s、3H)、2.67(dt、J=5.3、13.4Hz、2H)、1.66(brd、J=14.3Hz、2H)
【0118】
工程4:化合物1-Dの合成
窒素ガスの保護下で、1,4-ジオキサン(3mL)及びHO(3mL)を化合物1-C(70mg、201.61μmol)、2-フルオロピリジン-5-ボロン酸(42.61mg、302.41μmol)、Pd(PPh(23.30mg、20.16μmol)及びNaCO(64.11mg、604.83μmol)の反応系に添加し、80℃で3時間攪拌した。反応終了後、反応系にHO(20mL)及びEtOAc(30mL)を添加し、珪藻土で濾過し、有機相を収集し、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過して乾燥剤を除去した後、減圧濃縮して溶媒を除去して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~30%のTHF/DCM)で精製して化合物1-Dを得た。
MSm/z:364.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.75(s、1H)、8.56(d、J=2.1Hz、1H)、8.26(d、J=8.9Hz、1H)、8.18(d、J=1.5Hz、1H)、8.11(dt、J=2.5、8.0Hz、1H)、7.79(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、7.12(dd、J=3.0、8.4Hz、1H)、4.50(brt、J=11.3Hz、2H)、4.00(dd、J=4.9、11.7Hz、2H)、3.41(s、3H)、2.74(dt、J=5.3、13.4Hz、2H)、1.72(brd、J=14.1Hz、2H)
【0119】
工程5:化合物1の合成
0℃、窒素ガスの保護下で、化合物3-ジメチルアミノ-1-プロパノール(34.39mg、333.34μmol、38.99μL)のDMF(2mL)溶液にNaH(26.67mg、666.68μmol、純度:60%)を添加し、次に化合物1-D(61.45mg、166.67μmol)のDMF(2mL)溶液を添加し、27℃で2.5時間攪拌した。0℃下で反応系に50mLの水を添加して反応をクエンチングさせ、DCM/i-prOH(5/1)(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過して乾燥剤を除去した後、減圧濃縮して溶媒を除去して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~10%のMeOH/DCM(アンモニア水を添加))で精製して化合物1を得た。
MSm/z:447.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.66(s、1H)、8.47(d、J=2.5Hz、1H)、8.16(d、J=8.9Hz、1H)、8.12(d、J=1.5Hz、1H)、7.88(dd、J=2.5、8.6Hz、1H)、7.75(dd、J=1.7、8.8Hz、1H)、6.85(d、J=8.5Hz、1H)、4.49~4.34(m、4H)、3.94(dd、J=4.9、11.6Hz、2H)、3.35(s、3H)、2.71(dt、J=5.1、13.4Hz、2H)、2.50-2.43(m、2H)、2.25(s、6H)、2.02-1.94(m、2H)、1.65(brd、J=14.0Hz、2H)
【0120】
実施例2:化合物2
【0121】
【化42】
合成スキーム:
【0122】
【化43】
【0123】
工程1:化合物2の合成
窒素ガスの保護下で、1,4-ジオキサン(3mL)を化合物1-C(200mg、576.03μmol)、(1-メチル-1H-ピラゾール)-4-ボロン酸(179.78mg、864.04μmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]二塩化パラジウムジクロロメタン錯体(47.04mg、57.60μmol)及び酢酸カリウム(169.59mg、1.73mmol)の反応系に添加し、80℃で18時間攪拌した。反応終了後、減圧して溶媒を除去して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~10%のTHF/DCM)で精製して化合物2を得た。
MSm/z:349.1[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.64(s、1H)、8.13(d、J=8.9Hz、1H)、8.08(d、J=1.8Hz、1H)、7.91(s、1H)、7.83(s、1H)、7.75(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、4.51(dt、J=2.1、12.2Hz、2H)、4.04-3.98(m、5H)、3.38(s、3H)、2.81-2.70(m、2H)、1.69(brd、J=14.3Hz、2H)
【0124】
実施例3:化合物3
【0125】
【化44】
合成スキーム:
【0126】
【化45】
【0127】
工程1:化合物3-Cの合成
アセトニトリル(10mL)を3-A(200mg、1.59mmol)、3-B(225.80mg、1.62mmol、146.62μL)及びKCO(660.37mg、4.78mmol)のビーカーに添加し、80℃で12時間攪拌した。反応系にメタノール(50mL)を添加して濾過し、濾液を減圧濃縮して溶媒を除去し、固体残留物にジクロロメタン(50mL)を添加し、濾過し、減圧濃縮して3-Cを得た。
MSm/z:147.9[M+H]
H NMR(400MHz、CDOD) δ5.28-5.07(m、1H)、3.72~3.57(m、2H)、3.04~2.87(m、2H)、2.7~2.56(m、3H)、2.47~2.39(m、1H)、2.28~1.90(m、2H)、1.82~1.69(m、2H)
【0128】
工程2:化合物3の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物3を製造した。
MSm/z:491.2[M+H]
ee:100%、RT=1.955min(カラム:Chiralpak AD-3 50×3mmI.D.、3μm移動相:A:CO、B:エタノール(0.05%のジエチルアミン)、勾配:移動相は2.5分以内に、Bの割合は5%から40%に上昇し、40%で0.35分間維持した後、0.15分以内で移動相の割合は40%から5%に低下し、流速:2.5mL/min、カラム温度:40℃)
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.51(d、J=2.5Hz、1H)、8.21(d、J=8.8Hz、1H)、8.16(d、J=1.8Hz、1H)、7.93(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.80(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、6.89(d、J=8.5Hz、1H)、5.28~5.09(m、1H)、4.53~4.42(m、4H)、3.99(dd、J=4.8、11.5Hz、2H)、3.40(s、3H)、2.98~2.85(m、2H)、2.84~2.77(m、1H)、2.75(brd、J=5.0Hz、1H)、2.74~2.66(m、3H)、2.52~2.44(m、1H)、2.25~1.98(m、4H)、1.70(brd、J=14.3Hz、2H)
【0129】
実施例4:化合物4
【0130】
【化46】
合成スキーム:
【0131】
【化47】
【0132】
工程1:化合物4-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例3の化合物3-Cを製造する方法と同じ方法で化合物4-Cを製造した。
MSm/z:147.9[M+H]
H NMR(400MHz、CDOD) δ5.30~5.08(m、1H)、3.64(t、J=6.28Hz、2H)、3.04~2.89(m、2H)、2.62(ddd、J=9.66、5.52、2.38Hz、3H)、2.42(td、J=8.16、7.03Hz、1H)、2.29-1.94(m、2H)、1.83~1.70(m、2H)
【0133】
工程2:化合物4の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物4を製造した。
MSm/z:491.3[M+H]
ee:100%、RT=1.952min(カラム:Chiralpak AD-3 50×3mmI.D.、3μm移動相:A:CO、B:エタノール(0.05%のジエチルアミン)、勾配:移動相は2.5分以内に、Bの割合は5%から40%に上昇し、40%で0.35分間維持した後、0.15分以内で移動相の割合は40%から5%に低下し、流速:2.5mL/min、カラム温度:40℃)
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.51(d、J=2.3Hz、1H)、8.21(d、J=8.8Hz、1H)、8.16(s、1H)、7.93(dd、J=2.4、8.7Hz、1H)、7.83~7.77(m、1H)、6.89(d、J=8.8Hz、1H)、5.28~5.08(m、1H)、4.54~4.42(m、4H)、3.99(brdd、J=4.6、11.7Hz、2H)、3.40(s、3H)、2.98-2.85(m、2H)、2.84~2.66(m、5H)、2.53~2.43(m、1H)、2.26~1.97(m、4H)、1.71(brs、2H)
【0134】
実施例5:化合物5
【0135】
【化48】
合成スキーム:
【0136】
【化49】
【0137】
工程1:化合物5-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例3の化合物3-Cを製造する方法と同じ方法で化合物5-Cを製造した。
H NMR(400MHz、CDCl) δ4.84~4.56(m、1H)、3.83-3.70(m、3H)、3.52(t、J=6.5Hz、1H)、2.64~2.57(m、3H)、2.10~04(m、1H)、1.93-1.87(m、2H)、1.87~1.81(m、2H)、1.74~1.68(m、2H)
【0138】
工程2:化合物5の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物5を製造した。
MSm/z:505.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.51(d、J=2.3Hz、1H)、8.22(d、J=9.0Hz、1H)、8.16(d、J=1.5Hz、1H)、7.93(dd、J=2.5、8.8Hz、1H)、7.80(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、6.89(d、J=8.5Hz、1H)、4.80-4.59(m、1H)、4.49(brt、J=11.4Hz、2H)、4.43(t、J=6.5Hz、2H)、3.99(dd、J=4.9、11.7Hz、2H)、3.40(s、3H)、2.76(dt、J=5.1、13.5Hz、2H)、2.63(brs、2H)、2.56(brt、J=7.4Hz、2H)、2.42(brs、2H)、2.08~1.99(m、2H)、1.88(brd、J=4.5Hz、4H)、1.70(brd、J=14.1Hz、2H)
【0139】
実施例6:化合物6
【0140】
【化50】
合成スキーム:
【0141】
【化51】
【0142】
工程1:化合物6-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例3の化合物3-Cを製造する方法と同じ方法で化合物6-Cを製造した。
MSm/z:155.9[M+H]
【0143】
工程2:化合物6の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物6を製造した。
MSm/z:499.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.52(d、J=2.0Hz、1H)、8.22(d、J=8.8Hz、1H)、8.17(d、J=1.8Hz、1H)、7.93(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.80(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、6.90(d、J=8.5Hz、1H)、4.49(brt、J=11.2Hz、2H)、4.39(t、J=6.5Hz、2H)、3.99(dd、J=4.8、11.5Hz、2H)、3.40(s、3H)、2.94~2.88(m、2H)、2.76(dt、J=5.0、13.4Hz、2H)、2.18-2.10(m、2H)、1.94~1.87(m、2H)、1.70(brd、J=14.3Hz、2H)、0.50~0.39(m、8H)
【0144】
実施例7:化合物7
【0145】
【化52】
合成スキーム:
【0146】
【化53】
【0147】
工程1:化合物7-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Aを製造する方法と同じ方法で化合物7-Aを製造した。
MSm/z:443.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.79(s、1H)、8.52(d、J=1.8Hz、1H)、8.05(d、J=9.0Hz、1H)、7.88(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、4.14(q、J=7.2Hz、2H)、2.66~2.57(m、2H)、2.53~2.39(m、3H)、2.38~2.27(m、1H)、2.21~2.09(m、2H)、1.08(t、J=7.2Hz、3H)
【0148】
工程2:化合物7-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Bを製造する方法と同じ方法で化合物7-Bを製造した。
MSm/z:366.8[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.78(s、1H)、8.05~8.02(m、2H)、7.70(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、2.92~2.80(m、1H)、2.78~2.65(m、3H)、2.17(brs、2H)、1.94(brd、J=12.3Hz、2H)
【0149】
工程3:化合物7-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Cを製造する方法と同じ方法で化合物7-Cを製造した。
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.04(d、J=1.8Hz、1H)、8.01(d、J=9.0Hz、1H)、7.68(dd、J=1.8、9.0Hz、1H)、3.38(s、3H)、2.94~2.75(m、2H)、2.74~2.63(m、2H)、2.15(brs、2H)、1.89~1.79(m、2H)
【0150】
工程4:化合物7-Dの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物7-Dを製造した。
MSm/z:398.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.75(s、1H)、8.56(d、J=2.5Hz、1H)、8.26(d、J=8.8Hz、1H)、8.10(dt、J=2.5、8.0Hz、1H)、8.06(d、J=1.8Hz、1H)、7.82(dd、J=2.0、8.8Hz、1H)、7.11(dd、J=2.9、8.4Hz、1H)、3.41(s、3H)、2.95~2.73(m、4H)、2.15(brd、J=5.3Hz、2H)、1.90(brd、J=11.5Hz、2H)
【0151】
工程5:化合物7の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物7を製造した。
MSm/z:481.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.70(s、1H)、8.50(d、J=2.3Hz、1H)、8.21(d、J=9.0Hz、1H)、8.02(d、J=1.8Hz、1H)、7.91(dd、J=2.6、8.7Hz、1H)、7.81(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、6.88(d、J=8.5Hz、1H)、4.43(t、J=6.4Hz、2H)、3.40(s、3H)、2.96~2.74(m、4H)、2.58(brt、J=7.5Hz、2H)、2.35(s、6H)、2.20-2.11(m、2H)、2.10~2.01(m、2H)、1.88(brd、J=9.8Hz、2H)
【0152】
実施例8:化合物8
【0153】
【化54】
合成スキーム:
【0154】
【化55】
【0155】
工程1:化合物8-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Aを製造する方法と同じ方法で化合物8-Aを製造した。
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.74(s、1H)、8.46(d、J=1.8Hz、1H)、8.05(d、J=8.8Hz、1H)、7.88(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、4.02(brs、2H)、3.66(s、3H)、3.36~3.22(m、2H)、2.53(brs、2H)、2.28~2.18(m、2H)、1.48(s、9H)
【0156】
工程2:化合物8-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Bを製造する方法と同じ方法で化合物8-Bを製造した。
MS:m/z:432.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.73(s、1H)、8.07(s、1H)、8.02-7.98(m、2H)、7.68(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、4.30~4.01(m、2H)、3.78~3.72(m、2H)、2.49(brs、2H)、1.78(brd、J=13.8Hz、2H)、1.62(s、9H)
【0157】
工程3:化合物8-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Cを製造する方法と同じ方法で化合物8-Cを製造した。
MSm/z:446.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.03~7.99(m、2H)、7.67(dd、J=2.1、9.2Hz、1H)、4.30~4.02(m、2H)、3.75(brd、J=6.8Hz、2H)、3.38(s、3H)、2.48(brs、2H)、1.69(brd、J=13.1Hz、2H)、1.57(s、9H)
【0158】
工程4:化合物8-Dの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物8-Dを製造した。
MSm/z:463.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.75(s、1H)、8.51(d、J=2.5Hz、1H)、8.25(d、J=8.8Hz、1H)、8.06(dt、J=2.6、8.0Hz、1H)、7.97(d、J=1.8Hz、1H)、7.78(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、7.06(dd、J=3.0、8.5Hz、1H)、4.29~4.02(m、2H)、3.90~3.72(m、2H)、3.41(s、3H)、2.55(brs、2H)、1.76(brd、J=14.1Hz、2H)、1.50(s、9H)
【0159】
工程5:化合物8-Eの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物8-Eを製造した。
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.70(s、1H)、8.45(d、J=2.3Hz、1H)、8.20(d、J=8.8Hz、1H)、7.96(d、J=1.5Hz、1H)、7.86(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.78(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、6.84(d、J=8.5Hz、1H)、4.41(t、J=6.5Hz、2H)、3.81~3.77(m、2H)、3.39(s、3H)、2.57~2.52(m、2H)、2.50~2.45(m、2H)、2.28(s、6H)、2.03~1.96(m、2H)、1.74(brd、J=13.6Hz、2H)、1.71~1.65(m、2H)、1.51(s、9H)
【0160】
工程6:化合物8の合成
8-E(100mg、183.26μmol)にトリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、反応溶液を20℃で1時間攪拌し、減圧してトリフルオロ酢酸を除去して粗生成物を得、分取クロマトグラフィー(酸性、移動相:アセトニトリル-水)で精製し、又、アンモニア水を添加してpH=8に調整し、減圧濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(0~10%のMeOH/DCM)で精製して化合物8を得た。
MSm/z:446.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.69(s、1H)、8.51(d、J=2.5Hz、1H)、8.22(d、J=1.5Hz、1H)、8.20(d、J=8.9Hz、1H)、7.93(dd、J=2.6、8.6Hz、1H)、7.77(dd、J=1.7、8.8Hz、1H)、6.88(d、J=8.6Hz、1H)、4.42(t、J=6.5Hz、2H)、3.74~3.65(m、2H)、3.38(s、3H)、3.04(brdd、J=3.4、12.3Hz、2H)、2.59(dt、J=4.6、13.3Hz、2H)、2.50~2.45(m、2H)、2.27(s、6H)、2.04~1.96(m、2H)、1.75(brd、J=14.0Hz、2H)
【0161】
実施例9:化合物9
【0162】
【化56】
合成スキーム:
【0163】
【化57】
【0164】
工程1:化合物9の合成
化合物8(70mg、157.11μmol)のギ酸(3mL)溶液にホルムアルデヒド水溶液(127.51mg、1.57mmol、116.98μL、純度:37%)を添加し、反応溶液を60℃で23時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮して粗生成物を得、20mlのアンモニア水を添加し、減圧濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(0~6%のMeOH/DCM)で精製し、更に分取クロマトグラフィー(中性、移動相:アセトニトリル-水)で精製して化合物9を得た。
MSm/z:460.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.67(s、1H)、8.52(brs、1H)、8.26(brs、1H)、8.19(brd、J=8.8Hz、1H)、7.96(brd、J=7.8Hz、1H)、7.76(brd、J=8.5Hz、1H)、6.87(brd、J=8.5Hz、1H)、4.41(brt、J=6.1Hz、2H)、3.37(s、3H)、3.10~2.98(m、2H)、2.79(brd、J=8.8Hz、4H)、2.51~2.45(m、2H)、2.27(s、9H)、2.05~1.94(m、2H)、1.76(brd、J=12.8Hz、2H)
【0165】
実施例10:化合物10
【0166】
【化58】
合成スキーム:
【0167】
【化59】
【0168】
工程1:化合物10-Aの合成
化合物8-C(900mg、2.02mmol)にトリフルオロ酢酸(3mL)を添加し、反応溶液を20℃で0.5時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮して粗生成物を得、アンモニア水を添加してpH=9に調整し、ジクロロメタン(90mL、30mL×3)で抽出し、有機相を減圧濃縮して粗生成物10-Aを得、直接的に次の反応に使用した。
MSm/z:346.1[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.72(s、1H)、8.41(d、J=2.0Hz、1H)、7.99(d、J=9.0Hz、1H)、7.69(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、3.97-3.88(m、2H)、3.39(s、3H)、3.35(brd、J=3.0Hz、2H)、2.94~2.86(m、2H)、1.84(brd、J=14.6Hz、2H)
【0169】
工程2:化合物10-Bの合成
20℃、窒素ガスの保護下で、KCO(1.20g、8.67mmol)を化合物10-A(1g、2.89mmol)及びブロモエタン(629.82mg、5.78mmol、431.38μL)のアセトニトリル(20mL)溶液に添加し、反応溶液を60℃で1時間攪拌し、20℃で水(5mL)を添加して反応をクエンチングさせ、次に水(20mL)で希釈し、EtOAc(90mL、30mL×3)で抽出し、有機相を合わせて飽和塩化ナトリウムで洗浄し(90mL、30mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~5%のMeOH/DCM)で精製して化合物10-Bを得た。
MSm/z:373.9[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ8.94(s、1H)、8.15(d、J=1.8Hz、1H)、8.03(d、J=9.0Hz、1H)、7.76(dd、J=2.3、9.0Hz、1H)、3.30(s、3H)、2.92~2.75(m、4H)、2.56~2.53(m、1H)、2.48~2.39(m、3H)、1.80~1.64(m、2H)、1.14~1.08(m、3H)
【0170】
工程3:化合物10-Cの合成
窒素ガスの保護下で、化合物10-B(400mg、1.07mmol)、2-フルオロピリジン-5-ボロン酸(301.19mg、2.14mmol)、NaCO(226.55mg、2.14mmol)、Pd(PPh(123.50mg、106.87μmol)のジオキサン(18mL)及びHO(2mL)水溶液を100℃で4時間攪拌した。濃縮し反応溶媒を除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~5%のMeOH/DCM)で精製して化合物10-Cを得た。
MSm/z:391.1[M+H]
【0171】
工程8:化合物10の合成
20℃、窒素ガスの保護下で、化合物10-C(200mg、512.23μmol)を3-ジメチルアミノ-1-プロパノール(105.69mg、1.02mmol、119.82μL)及びNaH(81.96mg、2.05mmol、純度:60%)のDMF(10mL)溶液に添加し、反応溶液を70℃で2時間攪拌した。20℃の条件下で水(2mL)でクエンチングさせ、水(10mL)を添加して希釈し、EtOAcで抽出し(10mL×3)、有機相を合わせて飽和塩化ナトリウムで洗浄し(10mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~5%のMeOH/DCM)で精製して化合物10を得た。
MSm/z:474.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.67(s、1H)、8.51(d、J=2.3Hz、1H)、8.26~8.23(m、1H)、8.19(d、J=9.0Hz、1H)、7.98~7.89(m、1H)、7.80~7.71(m、1H)、6.88(d、J=8.8Hz、1H)、4.42(t、J=6.5Hz、2H)、3.37(s、3H)、3.03(brs、2H)、2.87(brd、J=11.5Hz、2H)、2.76(brs、2H)、2.62(q、J=7.1Hz、2H)、2.47(s、2H)、2.27(s、6H)、2.04~1.96(m、2H)、1.78(brd、J=13.8Hz、2H)、1.17(t、J=7.3Hz、3H)
【0172】
実施例11:化合物11
【0173】
【化60】
合成スキーム:
【0174】
【化61】
【0175】
工程1:化合物11-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例3の化合物3-Cを製造する方法と同じ方法で化合物11-Cを製造した。
H NMR(400MHz、CDCl) δ5.96~5.45(m、1H)、3.78-3.70(m、2H)、2.51(t、J=5.6Hz、2H)、2.47~2.05(m、4H)、1.65(quin、J=5.5Hz、2H)、1.52(quin、J=5.5Hz、4H)、1.39(brs、2H)
【0176】
工程2:化合物11の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10を製造する方法と同じ方法で化合物11を製造した。
MSm/z:514.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.67(s、1H)、8.53(d、J=2.5Hz、1H)、8.30(d、J=1.3Hz、1H)、8.19(d、J=8.8Hz、1H)、7.97(dd、J=2.5、8.8Hz、1H)、7.77(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、6.87(d、J=8.5Hz、1H)、4.40(t、J=6.5Hz、2H)、3.37(s、3H)、3.11~2.98(m、2H)、2.92~2.84(m、2H)、2.78(brs、2H)、2.62(q、J=7.1Hz、2H)、2.54~2.33(m、8H)、2.08~1.95(m、2H)、1.77(brd、J=13.8Hz、2H)、1.64~1.60(m、2H)、1.44(brd、J=4.8Hz、2H)、1.17(t、J=7.2Hz、3H)
【0177】
実施例12:化合物12
【0178】
【化62】
合成スキーム:
【0179】
【化63】
【0180】
工程1:化合物12-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10-Bを製造する方法と同じ方法で化合物12-Aを製造した。
MSm/z:410.4[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.69(s、1H)、8.25(d、J=1.8Hz、1H)、8.00(d、J=9.0Hz、1H)、7.67(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、6.21~5.85(m、1H)、3.36(s、3H)、3.33~3.25(m、2H)、3.00~2.87(m、4H)、2.65(dt、J=4.6、13.4Hz、2H)、1.73(brd、J=14.6Hz、2H)
【0181】
工程2:化合物12-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10-Cを製造する方法と同じ方法で化合物12-Bを製造した。
MSm/z:427.2[M+H]
【0182】
工程3:化合物12の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10を製造する方法と同じ方法で化合物12を製造した。
MSm/z:510.4[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.69(s、1H)、8.53(d、J=2.3Hz、1H)、8.24~8.16(m、2H)、7.93(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.78(dd、J=2.0、8.8Hz、1H)、6.90(d、J=8.5Hz、1H)、6.20~5.81(m、1H)、4.43(t、J=6.5Hz、2H)、3.38(s、3H)、3.31(brt、J=11.0Hz、2H)、3.00~2.93(m、1H)、2.92~2.81(m、3H)、2.75(dt、J=4.8、13.3Hz、2H)、2.52~2.46(m、2H)、2.29(s、6H)、2.07~1.96(m、2H)、1.77(brd、J=14.3Hz、2H)。
【0183】
実施例13:化合物13
【0184】
【化64】
合成スキーム:
【0185】
【化65】
【0186】
工程1:化合物13-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10-Bを製造する方法と同じ方法で化合物13-Aを製造した。
MSm/z:428.1[M+H]
【0187】
工程2:化合物13-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10-Cを製造する方法と同じ方法で化合物13-Bを製造した。
MSm/z:445.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.73(s、1H)、8.58(d、J=2.3Hz、1H)、8.27~8.22(m、2H)、8.13(dt、J=2.6、8.0Hz、1H)、7.79(dd、J=1.8、9.0Hz、1H)、7.11(dd、J=2.9、8.4Hz、1H)、3.50~3.41(m、2H)、3.39(s、3H)、3.17(q、J=9.5Hz、2H)、2.94(brdd、J=3.9、10.9Hz、2H)、2.76(dt、J=4.8、13.3Hz、2H)、1.80(brs、2H)。
【0188】
工程3:化合物13の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10を製造する方法と同じ方法で化合物13を製造した。
MSm/z:528.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.68(s、1H)、8.53(d、J=2.3Hz、1H)、8.23~8.18(m、2H)、7.94(dd、J=2.5、8.8Hz、1H)、7.79(dd、J=1.6、8.9Hz、1H)、6.90(d、J=8.5Hz、1H)、4.43(t、J=6.4Hz、2H)、3.46(brt、J=11.2Hz、2H)、3.38(s、3H)、3.17(q、J=9.7Hz、2H)、2.92(brd、J=11.0Hz、2H)、2.78(dt、J=4.5、13.3Hz、2H)、2.53~2.46(m、2H)、2.28(s、6H)、2.06~1.96(m、2H)、1.77(brs、2H)
【0189】
実施例14:化合物14
【0190】
【化66】
合成スキーム:
【0191】
【化67】
【0192】
工程1:化合物14の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10を製造する方法と同じ方法で化合物14を製造した。
MSm/z:568.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.69(s、1H)、8.53(d、J=2.5Hz、1H)、8.24~8.18(m、2H)、7.94(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.79(dd、J=1.6、8.9Hz、1H)、6.89(d、J=8.5Hz、1H)、4.42(t、J=6.4Hz、2H)、3.46(brt、J=11.2Hz、2H)、3.38(s、3H)、3.17(q、J=9.5Hz、2H)、2.92(brd、J=11.3Hz、2H)、2.77(dt、J=4.6、13.4Hz、2H)、2.58~2.51(m、2H)、2.46(brs、2H)、2.10~2.00(m、2H)、1.77(brd、J=14.1Hz、2H)、1.63(brs、6H)、1.46(brs、2H)。
【0193】
実施例15:化合物15
【0194】
【化68】
合成スキーム:
【0195】
【化69】
【0196】
工程1:化合物15-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10-Bを製造する方法と同じ方法で化合物15-Aを製造した。
MSm/z:388.1[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ8.94(s、1H)、8.22~8.14(m、1H)、8.03(d、J=9.0Hz、1H)、7.76(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、3.30(s、3H)、3.19~3.04(m、2H)、2.92(brd、J=8.3Hz、1H)、2.83~2.66(m、2H)、2.43(brs、2H)、1.82~1.68(m、2H)、1.11(brd、J=4.8Hz、6H)
【0197】
工程2:化合物15-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10-Cを製造する方法と同じ方法で化合物15-Bを製造した。
MSm/z:405.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.64(s、1H)、8.53(d、J=2.0Hz、1H)、8.39(s、1H)、8.15(d、J=8.8Hz、2H)、7.70(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、6.98(dd、J=2.8、8.5Hz、1H)、3.31(s、3H)、3.28~3.17(m、2H)、2.87(brs、1H)、2.83~2.67(m、4H)、1.81~1.67(m、2H)、1.09(brd、J=6.0Hz、6H)
【0198】
工程3:化合物15の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10を製造する方法と同じ方法で化合物15を製造した。
MSm/z:488.4[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.70(s、1H)、8.56(d、J=2.3Hz、1H)、8.37(s、1H)、8.21(d、J=8.8Hz、1H)、8.03(brd、J=6.8Hz、1H)、7.85~7.76(m、1H)、6.91(d、J=8.5Hz、1H)、4.44(s、2H)、3.39(s、3H)、3.37~3.26(m、2H)、2.97(brs、1H)、2.81(brs、4H)、2.49(s、2H)、2.29(s、6H)、2.07~1.98(m、2H)、1.87~1.75(m、2H)、1.19(brd、J=6.5Hz、6H)
実施例16:化合物16
【0199】
【化70】
合成スキーム:
【0200】
【化71】
【0201】
工程1:化合物16の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例10の化合物10を製造する方法と同じ方法で化合物16を製造した。
MSm/z:528.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.61(s、1H)、8.48(d、J=2.4Hz、1H)、8.29(brs、1H)、8.13(d、J=8.9Hz、1H)、7.94(brs、1H)、7.71(brd、J=8.8Hz、1H)、6.81(d、J=8.6Hz、1H)、4.33(s、2H)、3.31(s、3H)、3.28~3.16(m、2H)、2.89(brs、1H)、2.73(brs、4H)、2.43(brd、J=7.9Hz、2H)、2.36(brs、4H)、2.05(brs、2H)、1.99~1.93(m、2H)、1.72(brd、J=12.8Hz、2H)、1.58~1.54(m、2H)、1.38(brd、J=3.8Hz、2H)、1.11(brd、J=6.1Hz、6H)
【0202】
実施例17:化合物17
【0203】
【化72】
合成スキーム:
【0204】
【化73】
【0205】
工程1:化合物17-Aの合成
化合物10-A(150mg、433.25μmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(111.99mg、866.50μmol、150.93μL)を添加し、0℃、窒素ガスの雰囲気下で塩化アセチル(51.01mg、649.87μmol、46.38μL)を添加し、混合系を30℃に昇温させ、2時間攪拌した後、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(DCM/THF=1/0~4/1)で分離・精製して化合物17-Aを得た。
MSm/z:388.1[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.72(s、1H)、8.01(d、J=9.3Hz、1H)、7.98(d、J=2.0Hz、1H)、7.68(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、4.74(brdd、J=4.9、13.7Hz、1H)、4.18(dt、J=2.8、13.3Hz、1H)、3.84(brdd、J=4.6、13.7Hz、1H)、3.60(dt、J=2.9、13.2Hz、1H)、3.39(s、3H)、2.56~2.40(m、2H)、2.26(s、3H)、1.87~1.74(m、2H)
【0206】
工程2:化合物17-Bの合成
化合物17-A(85mg、218.93μmol)を無水ジオキサン(10mL)及び水(2mL)に溶解させ、2-フルオロピリジン-5-ボロン酸(46.27mg、328.39μmol)、炭酸ナトリウム(69.61mg、656.78μmol)を添加し、窒素ガスの雰囲気下でテトラトリフェニルホスフィンパラジウム(37.95mg、32.84μmol)を添加し、混合系を80℃下で4時間攪拌した後、ジクロロメタン(150mL、50mL×3)で抽出し、有機相を収集し、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(DCM:THF=1/0~4/1)で分離・精製して化合物17-Bを得た。
MSm/z:405.6[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.76(s、1H)、8.49(d、J=2.5Hz、1H)、8.26(d、J=8.8Hz、1H)、8.09~8.01(m、1H)、7.92(d、J=1.8Hz、1H)、7.78(dd、J=2.0、8.8Hz、1H)、7.12(dd、J=2.9、8.4Hz、1H)、4.71(brd、J=8.5Hz、1H)、4.20(dt、J=2.9、13.2Hz、1H)、3.84(brd、J=9.3Hz、1H)、3.68~3.54(m、1H)、3.42(s、3H)、2.65~2.49(m、2H)、2.22(s、3H)、1.86(brdd、J=14.9、18.9Hz、2H)
【0207】
工程3:化合物17の合成
水素化ナトリウム(24.07mg、601.71μmol、純度:60%)をN,Nジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させ、0℃の窒素ガスの雰囲気下で3-ジメチルアミノ-1-プロパノール(23.28mg、225.64μmol、26.39μL)を添加し、0.5時間攪拌した後、17-B(70mg、150.43μmol)のN,Nジメチルホルムアミド(5mL)溶液を添加し、混合系を25℃に昇温させ、室温下で4時間攪拌した後、水(20mL)を添加してクエンチングさせた。混合系を100mLの水に分散させ、ジクロロメタン(150mL、50mL×3)で抽出し、有機相を収集し、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、分取高速液体クロマトグラフィー(中性、移動相:アセトニトリル-水)で分離・精製して化合物17を得た。
MSm/z:488.4[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.72(s、1H)、8.44(d、J=2.0Hz、1H)、8.22(d、J=8.8Hz、1H)、7.90(d、J=1.5Hz、1H)、7.85(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.79(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、6.90(d、J=8.8Hz、1H)、4.71(brd、J=10.0Hz、1H)、4.43(t、J=6.4Hz、2H)、4.24~4.13(m、1H)、3.83(brd、J=13.8Hz、1H)、3.68~3.57(m、1H)、3.41(s、3H)、2.65~2.52(m、2H)、2.52~2.43(m、2H)、2.28(s、6H)、2.23(s、3H)、2.05~1.96(m、2H)、1.85(brt、J=14.2Hz、2H)
【0208】
実施例18:化合物18
【0209】
【化74】
合成スキーム:
【0210】
【化75】
【0211】
工程1:化合物18-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17-Aを製造する方法と同じ方法で化合物18-Aを製造した。
MSm/z:414.1[M+H]
【0212】
工程2:化合物18-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17-Bを製造する方法と同じ方法で化合物18-Bを製造した。
MSm/z:431.2[M+H]+
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.76(s、1H)、8.50(d、J=2.5Hz、1H)、8.26(d、J=9.0Hz、1H)、8.05(dt、J=2.6、8.0Hz、1H)、7.93(d、J=1.5Hz、1H)、7.79(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、7.11(dd、J=2.8、8.5Hz、1H)、4.67(brd、J=12.5Hz、1H)、4.26(brd、J=7.5Hz、2H)、3.67(brt、J=12.8Hz、1H)、3.42(s、3H)、2.59(brd、J=12.3Hz、2H)、1.95~1.85(m、2H)、1.79(brd、J=13.1Hz、1H)、1.12(brs、1H)、1.00(brs、1H)、0.83(dd、J=3.6、7.9Hz、2H)
【0213】
工程3:化合物18の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17を製造する方法と同じ方法で化合物18を製造した。
MSm/z:514.4[M+H]+
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.72(s、1H)、8.45(d、J=2.3Hz、1H)、8.21(d、J=8.8Hz、1H)、7.91(d、J=1.8Hz、1H)、7.86(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.80(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、6.88(d、J=8.3Hz、1H)、4.67(brd、J=11.0Hz、1H)、4.43(t、J=6.4Hz、2H)、4.25(brd、J=8.3Hz、2H)、3.67(brt、J=12.3Hz、1H)、3.41(s、3H)、2.71~2.52(m、4H)、2.34(s、6H)、2.09~2.05(m、1H)、2.04~2.00(m、1H)、1.95~1.83(m、3H)、1.16~1.01(m、2H)、0.89~0.79(m、2H)
【0214】
実施例19:化合物19
【0215】
【化76】
合成スキーム:
【0216】
【化77】
【0217】
工程1:化合物19-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17-Aを製造する方法と同じ方法で化合物19-Aを製造した。
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.03~7.99(m、2H)、7.67(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、4.35~4.09(m、2H)、3.82(s、3H)、3.38(s、3H)、2.57~2.44(m、2H)、1.74(brd、J=14.1Hz、2H)、1.04(brs、2H)
【0218】
工程2:化合物19-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17-Bを製造する方法と同じ方法で化合物19-Bを製造した。
MSm/z:421.1[M+H]
HNMR(400MHz、CDCl)δ8.75(s、1H)、8.51(d、J=2.0Hz、1H)、8.25(d、J=9.0Hz、1H)、8.07(dt、J=2.5、7.9Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.78(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、7.11(dd、J=2.9、8.4Hz、1H)、4.24(brs、2H)、3.83(brs、2H)、3.79(s、3H)、3.41(s、3H)、2.64-2.51(m、2H)、1.79(brd、J=14.1Hz、2H)
【0219】
工程3:化合物19の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17を製造する方法と同じ方法で化合物19を製造した。
MSm/z:504.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.46(d、J=2.3Hz、1H)、8.21(d、J=8.8Hz、1H)、7.94(d、J=1.5Hz、1H)、7.88(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.78(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、6.89(d、J=8.8Hz、1H)、4.42(t、J=6.4Hz、2H)、4.32~4.08(m、2H)、3.92~3.81(m、2H)、3.79(s、3H)、3.40(s、3H)、2.65~2.55(m、2H)、2.53~2.47(m、2H)、2.29(s、6H)、2.06~1.97(m、2H)、1.76(brs、2H)
【0220】
実施例20:化合物20
【0221】
【化78】
合成スキーム:
【0222】
【化79】
【0223】
工程1:化合物20の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17を製造する方法と同じ方法で化合物20を製造した。
MSm/z:544.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.46(s、1H)、8.21(d、J=8.8Hz、1H)、7.94(s、1H)、7.87(dd、J=2.1、8.7Hz、1H)、7.78(brd、J=9.0Hz、1H)、6.88(d、J=8.5Hz、1H)、4.41(brt、J=6.4Hz、2H)、4.33~4.07(m、2H)、3.94~3.81(m、2H)、3.79(s、3H)、3.40(s、3H)、2.66~2.37(m、8H)、2.10~1.98(m、2H)、1.78(brd、J=12.8Hz、6H)、1.45(brs、2H)
【0224】
実施例21:化合物21
【0225】
【化80】
合成スキーム:
【0226】
【化81】
【0227】
工程1:化合物21-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17-Aを製造する方法と同じ方法で化合物21-Aを製造した。
MSm/z:432.2[M+H]
【0228】
工程2:化合物21-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17-Bを製造する方法と同じ方法で化合物21-Bを製造した。
MSm/z:449.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.75(s、1H)、8.51(d、J=2.5Hz、1H)、8.25(d、J=8.8Hz、1H)、8.09-8.02(m、1H)、7.96(d、J=1.8Hz、1H)、7.78(dd、J=2.0、8.8Hz、1H)、7.08(dd、J=2.9、8.4Hz、1H)、5.02(td、J=6.3、12.4Hz、1H)、4.15(brs、2H)、3.83(brs、2H)、3.41(s、3H)、2.57(brs、2H)、1.77(brd、J=14.1Hz、2H)、1.28(d、J=6.3Hz、6H)
【0229】
工程3:化合物21の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例17の化合物17を製造する方法と同じ方法で化合物21を製造した。
【0230】
MSm/z:532.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDOD) δ8.77(s、1H)、8.45(d、J=2.3Hz、1H)、8.12(d、J=8.8Hz、1H)、8.02(dd、J=2.5、8.8Hz、1H)、7.96(d、J=1.5Hz、1H)、7.85(dd、J=1.8、9.0Hz、1H)、6.92(d、J=8.8Hz、1H)、4.97(td、J=6.2、12.5Hz、1H)、4.44(t、J=6.0Hz、2H)、4.12(brdd、J=3.5、13.3Hz、2H)、3.84~3.71(m、2H)、3.38(s、3H)、3.13~3.06(m、2H)、2.74(s、6H)、2.60~2.49(m、2H)、2.23~2.13(m、2H)、1.73(brd、J=14.1Hz、2H)、1.27(d、J=6.3Hz、6H)
【0231】
実施例22:化合物22
【0232】
【化82】
合成スキーム:
【0233】
【化83】
【0234】
工程1:化合物22-Bの合成
1,2-ジクロロエタン(100mL)を4-ピペリジンカルボン酸メチル(10g、69.84mmol)、シクロプロピルボロン酸(12.00g、139.68mmol)、ピリジン(5.52g、69.84mmol、5.64mL)及び炭酸ナトリウム(14.80g、139.68mmol、2eq)に添加し、酸素ガスで3回置換し、酸素ガスの雰囲気下で70℃で16時間攪拌した。反応終了後、0℃に冷却させ、200mLの水を添加して反応をクエンチングさせ、更にアンモニア水100mLを添加し、ジクロロメタンで抽出し(150mL、50mL×3)、有機相を合わせ、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過して乾燥剤を除去した後、減圧して溶媒を除去して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0~10%のEtOAc/PE)で精製して化合物22-Bを得た。
【0235】
H NMR(400MHz、CDCl) δ3.66(s、3H)、3.03~2.95(m、2H)、2.29(tt、J=4.0、11.2Hz、1H)、2.20(dt、J=2.5、11.5Hz、2H)、1.91~1.83(m、2H)、1.73~1.62(m、2H)、1.59~1.52(m、1H)、0.46~0.40(m、2H)、0.40~0.36(m、2H)
【0236】
工程2:化合物22-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Aを製造する方法と同じ方法で化合物22-Cを製造した。
【0237】
MSm/z:434.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.75(s、1H)、8.68(d、J=1.8Hz、1H)、8.03(d、J=8.8Hz、1H)、7.86(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、3.67(s、3H)、2.95(brd、J=12.3Hz、2H)、2.81~2.70(m、2H)、2.55(brd、J=13.1Hz、2H)、2.32~2.22(m、2H)、1.77~1.66(m、1H)、0.45(brd、J=7.0Hz、2H)、0.42(brd、J=4.3Hz、2H)
【0238】
工程3:化合物22-Dの合成
化合物22-C(1.7g、3.91mmol)をTHF(70mL)に溶解させ、NHCl(2.09g、39.14mmol)の水(70mL)溶液を添加し、更に亜鉛粉末(2.56g、39.14mmol)を添加し、反応溶液を70℃で24時間攪拌した。反応終了後、亜鉛粉末を除去し、混合溶液を濃縮し、得られた粗生成物を直接的に次の反応に使用した。
MSm/z:371.9[M+H]
【0239】
工程4:化合物22-Eの合成
22-D(1.5g、4.03mmol)のジクロロメタン(40mL)溶液に水酸化ナトリウム(322.36mg、8.06mmol)及び臭化テトラブチルアンモニウム(64.95mg、201.47μmol)の水(20mL)溶液を添加した後、ヨウ化メチル(3.660g、25.79mmol、1.61mL)を滴下し、反応溶液を20℃下で48時間攪拌した。反応終了後、室温下で反応系に50mL水を添加して反応をクエンチングさせ、ジクロロメタン(90mL、30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過して乾燥剤を除去した後、減圧して溶媒を除去して粗生成物化合物22-Eを得、直接的に次の反応に使用した。
【0240】
MSm/z:386.1[M+H]
工程5:化合物22-Fの合成
窒素ガスの保護下で、1,4-ジオキサン(20mL)及びHO(20mL)を化合物22-E(1g、2.53mmol)、2-フルオロピリジン-5-ボロン酸(534.71mg、3.79mmol)、テトラトリフェニルホスフィンパラジウム(292.34mg、252.98μmol)及び炭酸ナトリウム(804.41mg、7.59mmol)の反応系に添加し、80℃で16時間攪拌した。反応終了後、減圧して溶媒を除去して粗生成物化合物22-Fを得、直接的に次の反応に使用した。
【0241】
MSm/z:403.1[M+H]
工程6:化合物22の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物22を製造した。
【0242】
MSm/z:486.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.68(s、1H)、8.51(d、J=2.0Hz、1H)、8.24(s、1H)、8.19(d、J=8.8Hz、1H)、7.94(dd、J=2.0、8.5Hz、1H)、7.76(brd、J=8.8Hz、1H)、6.87(d、J=8.5Hz、1H)、4.41(t、J=6.4Hz、2H)、3.38(s、3H)、3.27(brt、J=11.4Hz、2H)、2.97(brd、J=9.5Hz、2H)、2.68(dt、J=4.4、13.2Hz、2H)、2.47(brt、J=7.4Hz、2H)、2.27(s、6H)、1.98(brs、2H)、1.88(brd、J=4.3Hz、1H)、1.75(brd、J=13.8Hz、2H)、0.52(brs、4H)
【0243】
実施例23:化合物23
【0244】
【化84】
【0245】
合成スキーム:
【0246】
【化85】
【0247】
工程1:化合物23の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物23を製造した。
【0248】
MSm/z:526.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.68(s、1H)、8.51(d、J=2.3Hz、1H)、8.24(d、J=1.5Hz、1H)、8.19(d、J=9.0Hz、1H)、7.94(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.76(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、6.87(d、J=8.5Hz、1H)、4.40(t、J=6.5Hz、2H)、3.38(s、3H)、3.32~3.22(m、2H)、3.01~2.93(m、2H)、2.68(dt、J=4.5、13.3Hz、2H)、2.55~2.49(m、2H)、2.44(brs、2H)、2.08~1.97(m、6H)、1.91~1.86(m、1H)、1.75(brd、J=13.8Hz、2H)、1.65~1.62(m、1H)、1.60~1.58(m、1H)、1.45(brs、2H)、0.55~0.49(m、4H)
【0249】
実施例24:化合物24
【0250】
【化86】
【0251】
合成スキーム:
【0252】
【化87】
【0253】
工程1:化合物24の合成
水素化ナトリウム(101.26mg、2.53mmol、純度:60%)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させ、0℃の窒素ガスの雰囲気下で化合物11-C(181.31mg、1.27mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液を添加し、0.5時間攪拌した後、1-D(230mg、632.94μmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液を添加し、混合系を25℃の室温に昇温させ、窒素ガスの雰囲気下で続いて2時間攪拌した後、水(10mL)を添加してクエンチングさせ、ジクロロメタン(150mL、50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、有機相を濃縮して粗生成物を得、分取高速液体クロマトグラフィー([水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリルB%:28%~58%、7min)で分離・精製して、化合物24を得た。
【0254】
MSm/z:487.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.69(s、1H)、8.50(d、J=2.0Hz、1H)、8.20(d、J=8.8Hz、1H)、8.15(s、1H)、7.91(dd、J=2.3、8.5Hz、1H)、7.78(brd、J=8.0Hz、1H)、6.87(d、J=8.5Hz、1H)、4.54~4.34(m、4H)、3.97(brdd、J=4.8、11.5Hz、2H)、3.38(s、3H)、2.74(dt、J=4.9、13.2Hz、2H)、2.54~2.46(m、2H)、2.42(brs、2H)、2.12(brs、2H)、2.02(td、J=6.9、14.3Hz、2H)、1.68(brd、J=13.8Hz、2H)、1.62-1.53(m、4H)、1.43(brs、2H)
【0255】
実施例25:化合物25
【0256】
【化88】
【0257】
合成スキーム:
【0258】
【化89】
【0259】
工程1:化合物25-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Aを製造する方法と同じ方法で化合物25-Aを製造した。
【0260】
MSm/z:465.0[M+H]
工程2:化合物25-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Bを製造する方法と同じ方法で化合物25-Bを製造した。
【0261】
MSm/z:389.4[M+H]
工程3:化合物25-Cの合成
化合物25-B(3.2g、8.22mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(15.40g、135.06mmol、10.00mL)及び水(10.00g、555.08mmol、10mL)を添加し、混合系を25℃の室温下で12時間攪拌した後、水酸化ナトリウム(1M)でpH=7~8に調整し、EtOAc(200mL、100mL×2)で抽出し、有機相を収集し、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/テトラヒドロフラン=1/0~4/1)で分離・精製して化合物25-Cを得た。
【0262】
MSm/z:345.1[M+H]
工程4:化合物25-Dの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Cを製造する方法と同じ方法で化合物25-Dを製造した。
【0263】
MSm/z:359.1[M+H]
工程5:化合物25-Eの合成
化合物25-D(0.367g、1.02mmol)をメタノール(20mL)に溶解させ、0℃の窒素ガスの雰囲気下で水素化ホウ素ナトリウム(77.30mg、2.04mmol)を添加し、混合系を20℃の室温に昇温させ、続いて3時間攪拌した。その後、水(20mL)を添加してクエンチングさせ、ジクロロメタン/メタノール=10/1(50mL)で抽出し、有機相を収集し、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(DCM/THF=1/0~4/1)で分離・精製して化合物25-Eを得た。
【0264】
MSm/z:360.9[M+H]
工程6:化合物25-Fの合成
水素化ナトリウム(106.29mg、2.66mmol、純度:60%)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、0℃の窒素ガスの雰囲気下で25-E(320mg、885.86μmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を添加し、0℃下で続いて0.5時間攪拌した後、窒素ガスの雰囲気下でヨウ化メチル(502.95mg、3.54mmol、220.59μL)を添加した。混合系を25℃の室温に昇温させ、窒素ガスの雰囲気下で2時間攪拌した後、混合溶液を50mLの水に分散させてクエンチングさせ、ジクロロメタン(150mL、50mL×3)で抽出し、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、有機相を合わせ、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/テトラヒドロフラン=1/0~10/1)で分離・精製して化合物25-Fを得た。
【0265】
MSm/z375.1[M+H]
工程6:化合物25-Gの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物25-Gを製造した。
【0266】
MSm/z:392.6[M+H]
工程7:化合物25の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物25を製造した。
【0267】
MSm/z:475.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.68(s、1H)、8.50(d、J=2.5Hz、1H)、8.20(d、J=8.8Hz、1H)、8.01(s、1H)、7.90(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.76(dd、J=1.5、8.8Hz、1H)、6.91(d、J=8.5Hz、1H)、4.43(t、J=6.4Hz、2H)、3.48(s、3H)、3.38(s、3H)、2.53-2.44(m、4H)、2.41~2.35(m、2H)、2.28(s、6H)、2.10~1.97(m、4H)、1.91(brd、J=13.8Hz、2H),1.78(brs、2H)
【0268】
実施例26:化合物26
【0269】
【化90】
【0270】
合成スキーム:
【0271】
【化91】
【0272】
工程1:化合物26-Aの合成
化合物25-C(1.05g、3.04mmol)をメタノール(20mL)に溶解させ、0℃の窒素ガスの雰囲気下で水素化ホウ素ナトリウム(172.62mg、4.56mmol)を添加し、混合系を20℃の室温に昇温させ、続いて3時間攪拌した後、水(20mL)を添加してクエンチングさせ、ジクロロメタン(100mL、50mL×2)で抽出し、有機相を収集し、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/テトラヒドロフラン=1/0~4/1)で分離・精製して化合物26-Aを得た。
【0273】
MSm/z:347.0[M+H]
工程2:化合物26-Bの合成
化合物26-A(840mg、2.42mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、水酸化ナトリウム(387.09mg、9.68mmol)の水(5mL)溶液、臭化テトラブチルアンモニウム(39.00mg、120.97μmol)を添加し、0℃の窒素ガスの雰囲気下でヨウ化メチル(1.37g、9.68mmol、602.44μL)を添加し、混合系を25℃の室温に昇温させ、窒素ガスの雰囲気下で3時間攪拌した後、混合溶液を50mLの水に分散させ、ジクロロメタン(100mL、50mL×2)で抽出し、有機相を収集し、有機相を濃縮して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/テトラヒドロフラン=1/0~5/1)で分離・精製して26-Bを得た。
【0274】
MSm/z:361.1[M+H]
工程3:化合物26-Cの合成
化合物26-B(260mg、719.76μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させ、ピリジン(56.93mg、719.76μmol、58.09μL)及びTBSOTf(190.26mg、719.76μmol、165.44μL)を添加し、25℃の室温下で3時間攪拌した後、水300mL(100mL×3)を添加して洗浄し、ジクロロメタン150mL(50mL×3)で抽出し、有機相を収集し、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/テトラヒドロフラン=1/0~10/1)で分離・精製して26-Cを得た。
MSm/z:474.6[M+H]
【0275】
工程4:化合物26-Dの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物26-Dを製造した。
【0276】
MSm/z:492.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.72(s、1H)、8.55(d、J=2.3Hz、1H)、8.24(d、J=9.0Hz、1H)、8.12~8.05(m、1H)、8.03(d、J=1.8Hz、1H)、7.75(dd、J=2.0、8.8Hz、1H)、7.12(dd、J=2.8、8.5Hz、1H)、3.39(s、3H)、2.55-2.40(m、4H)、1.94~1.78(m、4H)、0.97~0.88(m、9H)、0.13(s、6H)
【0277】
工程5:化合物26的合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物26を製造した。
【0278】
MSm/z:461.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.69(s、1H)、8.49(d、J=2.3Hz、1H)、8.21(d、J=8.8Hz、1H)、8.00(d、J=1.5Hz、1H)、7.89(dd、J=2.6、8.7Hz、1H)、7.77(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、6.90(d、J=8.5Hz、1H)、4.43(t、J=6.5Hz、2H)、3.99~3.89(m、1H)、3.39(s、3H)、2.58~2.36(m、6H)、2.28(s、6H)、2.06~1.96(m、4H)、1.89(brd、J=13.8Hz、2H)
【0279】
実施例27:化合物27
【0280】
【化92】
【0281】
合成スキーム:
【0282】
【化93】
【0283】
工程1:化合物27-Aの合成
化合物25-D(900mg、2.51mmol)を0℃下でテトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、窒素ガスの雰囲気下でメチルマグネシウムブロミド(4M、1.88mL)を滴下し、混合系の25℃に昇温させ、窒素ガスの雰囲気下で2時間攪拌した後、反応系を水(50mL)でクエンチングさせ、ジクロロメタン/イソプロパノール=10/1(50mL×3)で抽出し、有機相を収集し、カラムクロマトグラフィー(DCM/テトラヒドロフラン=1/0~3/1)で分離・精製して化合物27-Aを得た。
【0284】
MSm/z:375.0[M+H]
工程2:化合物27-Bの合成
化合物27-A(380mg、1.01mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、TBSOTf(401.52mg、1.52mmol、349.14μL)及びトリエチルアミン(204.94mg、2.03mmol、281.89μL)を添加し、混合系を25℃の室温下で12時間攪拌した後、300mLの水(100mL×3)を添加して洗浄し、ジクロロメタン(150mL、50mL×3)で抽出し、有機相を収集し、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/テトラヒドロフラン=1/0~10/1)で分離・精製して27-Bを得た。
【0285】
MSm/z:489.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.68(s、1H)、8.10(d、J=2.0Hz、1H)、8.00(d、J=9.0Hz、1H)、7.66(dd、J=2.3、9.0Hz、1H)、3.36(s、3H)、2.71~2.54(m、2H)、2.41(dt、J=3.8、14.2Hz、2H)、1.80~1.65(m、4H)、1.56(s、3H)、0.91(s、9H)、0.22~0.13(m、6H)
【0286】
工程3:化合物27-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物27-Cを製造した。
【0287】
MSm/z:506.8[M+H]
工程4:化合物27-Dの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物27-Dを製造した。
【0288】
MSm/z:589.6[M+H]
工程5:化合物27の合成
化合物27-D(110mg、186.80μmol)をトリフルオロ酢酸(21.30mg、186.80μmol、13.83μL)に溶解させ、60℃下で1時間攪拌した後、1Mの水酸化ナトリウム溶液でpH=7~8に調整し、ジクロロメタン(150mL、50mL×3)で抽出し、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、有機相を収集し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、分取高速液体クロマトグラフィー(中性、移動相:アセトニトリル-水)で分離・精製して化合物27を得た。
【0289】
MSm/z:475.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.69(s、1H)、8.49(d、J=2.5Hz、1H)、8.22(d、J=8.8Hz、1H)、8.06(d、J=1.8Hz、1H)、7.89(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.79(dd、J=2.0、8.8Hz、1H)、6.89(d、J=8.5Hz、1H)、4.42(t、J=6.5Hz、2H)、3.39(s、3H)、2.57(d、J=9.0Hz、4H)、2.51~2.45(m、2H)、2.28(s、6H)、2.04~1.96(m、2H)、1.87~1.75(m、4H)、1.58(s、3H)
【0290】
実施例28:化合物28
【0291】
【化94】
【0292】
合成スキーム:
【0293】
【化95】
【0294】
工程1:化合物28-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物28-Aを製造した。
【0295】
MSm/z:629.6[M+H]
工程2:化合物28の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例27の化合物27を製造する方法と同じ方法で化合物28を製造した。
【0296】
MSm/z:515.4[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.69(s、1H)、8.49(d、J=2.8Hz、1H)、8.22(d、J=8.8Hz、1H)、8.05(d、J=1.5Hz、1H)、7.89(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.79(dd、J=2.0、8.8Hz、1H)、6.89(d、J=8.5Hz、1H)、4.41(t、J=6.5Hz、2H)、3.39(s、3H)、2.57(d、J=9.3Hz、2H)、2.50(brd、J=8.0Hz、2H)、2.43(brs、2H)、2.09~1.97(m、2H)、1.84(brd、J=8.5Hz、2H)、1.78(brd、J=7.8Hz、2H)、1.59(brs、8H)、1.57(brs、3H)、1.45(brs、2H)
実施例29:化合物29
【0297】
【化96】
【0298】
合成スキーム:
【0299】
【化97】
【0300】
工程1:化合物29-Aの合成
化合物1-B(200mg、600.28μmol)を無水トルエン(15mL)に溶解させ、シクロプロピルボロン酸(103.12mg、1.20mmol)、炭酸ナトリウム(127.25mg、1.20mmol)、酢酸銅(109.03mg、600.28μmol)及びピリジン(94.96mg、1.20mmol、96.90μL)を添加し、混合系を70℃下で12時間攪拌した後、濾過し、濾液を収集し、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/テトラヒドロフラン=1/0~10/1)で分離・精製して化合物29-Aを得た。
【0301】
MSm/z:373.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.95(s、1H)、8.22(d、J=1.5Hz、1H)、8.01(d、J=9.0Hz、1H)、7.67(dd、J=2.0、9.0Hz、1H)、4.50~4.35(m、2H)、4.03-3.91(m、2H)、2.80(tt、J=3.6、7.0Hz、1H)、2.64(dt、J=5.4、13.5Hz、2H)、1.64(s、2H)、1.23~1.15(m、2H)、1.01-0.93(m、2H)
【0302】
工程2:化合物29-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物29-Bを製造した。
【0303】
MSm/z:390.1[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.99(s、1H)、8.55(d、J=1.8Hz、1H)、8.26(d、J=8.8Hz、1H)、8.17(d、J=1.0Hz、1H)、8.11(dt、J=2.5、7.9Hz、1H)、7.85~7.75(m、1H)、7.11(dd、J=2.9、8.4Hz、1H)、4.47(brt、J=11.3Hz、2H)、3.98(dd、J=5.0、11.8Hz、2H)、2.83(tt、J=3.7、6.9Hz、1H)、2.71(dt、J=5.3、13.4Hz、2H)、1.70(brs、2H)、1.28~1.16(m、2H)、1.05~0.90(m、2H)
【0304】
工程3:化合物29の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物29を製造した。
【0305】
MSm/z:473.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.95(s、1H)、8.50(d、J=2.5Hz、1H)、8.21(d、J=8.8Hz、1H)、8.15(d、J=1.8Hz、1H)、7.92(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、7.79(dd、J=1.8、8.8Hz、1H)、6.89(d、J=8.5Hz、1H)、4.51~4.42(m、4H)、3.97(dd、J=4.9、11.7Hz、2H)、2.82(td、J=3.3、6.9Hz、1H)、2.73(dt、J=5.3、13.7Hz、2H)、2.64(brs、2H)、2.40(s、6H)、2.14~2.05(m、2H)、1.67(brd、J=14.1Hz、2H)、1.21(q、J=6.8Hz、2H)、1.02~0.96(m、2H)
【0306】
実施例30:化合物30
【0307】
【化98】
【0308】
合成スキーム:
【0309】
【化99】
【0310】
工程1:化合物30の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物30を製造した。
【0311】
MSm/z:513.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.95(s、1H)、8.50(d、J=2.5Hz、1H)、8.21(d、J=9.0Hz、1H)、8.15(d、J=1.5Hz、1H)、7.92(dd、J=2.6、8.7Hz、1H)、7.79(dd、J=1.9、8.9Hz、1H)、6.88(d、J=8.5Hz、1H)、4.51~4.39(m、4H)、3.97(dd、J=4.9、11.7Hz、2H)、2.82(tt、J=3.5、7.0Hz、1H)、2.73(dt、J=5.3、13.4Hz、2H)、2.55~2.48(m、2H)、2.43(brs、2H)、2.12~1.98(m、2H)、1.68(brs、4H)、1.63-1.56(m、4H)、1.45(brd、J=5.3Hz、2H)、1.26~1.14(m、2H)、1.08-0.90(m、2H)
【0312】
実施例31:化合物31
【0313】
【化100】
【0314】
合成スキーム:
【0315】
【化101】
【0316】
工程1:化合物31-Bの合成
0℃、窒素ガスの保護下で、化合物31-A(5g、26.59mmol)をゆっくりと水素化ナトリウム(1.60g、39.89mmol、純度:60%)のTHF(20mL)溶液に添加し、反応溶液を25℃で0.5時間攪拌し、次に0℃でゆっくりとヨウ化メチル(5.66g、39.89mmol、2.48mL)のTHF(10mL)溶液を添加し、反応溶液を20℃で12時間攪拌した。20℃の条件下で水(20mL)でクエンチングさせ、水(10mL)を添加して希釈し、EtOAcで抽出し(150mL、50mL×3)、有機相を合わせて飽和塩化ナトリウムで洗浄し(150mL、50mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得、残留物をカラムクロマトグラフィー(0~10%のEtOAc/PE)で精製して31-Bを得た。
【0317】
MSm/z:201.8[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.61(d、J=2.0Hz、1H)、7.82(dd、J=2.3、8.5Hz、1H)、7.33(d、J=8.3Hz、1H)、4.53(s、2H)、3.47(s、3H)
【0318】
工程2:化合物31-Cの合成
窒素ガスの保護下で、31-B(4.8g、23.76mmol)、ビスピナコラートジボロン(6.64g、26.13mmol)、酢酸カリウム(6.99g、71.27mmol)及びPd(dppf)Cl(1.74g、2.38mmol)のジオキサン(40mL)及び水(8mL)の混合溶液を100℃で12時間攪拌した。反応溶液を濾過し、濾液を濃縮して残留物を得、分取薄層クロマトグラフィーシリカゲルプレートで分離・精製して化合物31-Cを得た。
【0319】
MSm/z:167.9[M+H]
H NMR(400MHz、DMSO-d) δ8.88(s、1H)、8.49(d、J=7.8Hz、1H)、7.73(d、J=7.8Hz、1H)、4.69(s、2H)、3.42(s、3H).
【0320】
工程3:化合物31の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物31を製造した。
【0321】
MSm/z:390.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.92(d、J=2.0Hz、1H)、8.74(s、1H)、8.28~8.19(m、2H)、8.03(dd、J=2.3、8.0Hz、1H)、7.84(dd、J=2.0、8.8Hz、1H)、7.59(d、J=8.0Hz、1H)、4.69(s、2H)、4.56~4.41(m、2H)、3.99(dd、J=4.9、11.7Hz、2H)、3.54(s、3H)、3.40(s、3H)、2.75(dt、J=5.3、13.4Hz、2H)、1.71(brd、J=14.1Hz、2H)
【0322】
実施例32:化合物32
【0323】
【化102】
【0324】
合成スキーム:
【0325】
【化103】
【0326】
工程1:化合物32-Aの合成
-60℃、窒素ガスの保護下で、n-BuLi(2.5M、3.93mL)をゆっくりとDIPA(993.72mg、9.82mmol、1.39mL)のTHF(10mL)溶液に添加し、反応系を-30℃で30分間攪拌し、次にゆっくりとテトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチル(1.49g、10.31mmol、1.38mL)のTHF(10mL)溶液に添加し、反応系を-65℃で1時間攪拌し、最後にゆっくりと化合物B(1.5g、4.91mmol)のTHF(10mL)溶液を添加し、反応系を-65℃で2時間攪拌した。反応終了後、水(5mL)を添加して反応をクエンチングさせ、更に、飽和食塩水(10mL)を添加して希釈し、EtOAcで抽出し(30mL、10mL×3)、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し(30mL、10mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して固体残留物を得、カラムクロマトグラフィー(0~5%のTHF/PE)で精製して32-Aを得た。
【0327】
MSm/z:412.8[M+H]
工程2:化合物32-Bの合成
窒素ガスの保護下で、亜鉛粉末(1.14g、17.43mmol)を32-A(720mg、1.74mmol)及びNHCl(932.10mg、17.43mmol、609.22μL)のTHF(10mL)及びHO(10mL)溶液に添加し、反応系を70℃で3時間攪拌した。反応終了後、濾過し、濾液を濃縮して固体残留物を得、固体を水(20mL)で30分間スラリー化して、32-Bを得た。
【0328】
MSm/z:350.9[M+H]
工程3:化合物32-Cの合成
窒素ガスの保護下で、ヨウ化メチル(347.68mg、2.45mmol、152.49μL)のジクロロメタン(10mL)溶液を32-B(500mg、1.07mmol)、TBAB(34.33mg、106.50μmol)及びNaOH(63.90mg、1.60mmol)のDCM(10mL)及びHO(10mL)溶液に添加し、反応系を30℃で1時間攪拌した。反応終了後、濾過し、濾液を濃縮して固体残留物を得、固体残留物を水(20mL)で30分間スラリー化して32-Cを得た。
【0329】
MSm/z:364.9[M+H]
工程4:化合物32-Dの合成
窒素ガスの保護下で、32-C(200mg、547.65μmol)、2-フルオロピリジン-5-ボロン酸(154.34mg、1.10mmol)、NaCO(116.09mg、1.10mmol)、Pd(dba)(50.15mg、54.77μmol)及びXphos(50.15mg、54.77μmol)のジオキサン(18mL)及び水(2mL)溶液を100℃で2時間攪拌した。反応混合溶液を濃縮して固体残留物を得、固体をカラムクロマトグラフィー(0~50%のEtOAc/PE)で精製して化合物32-Dを得た。
MSm/z:382.0[M+H]
【0330】
工程5:化合物32の合成
20℃、窒素ガスの保護下で、32-D(100mg、262.21μmol)を1-ピペリジンプロパノール(75.11mg、524.42μmol、28.71μL)及びNaH(41.95mg、1.05mmol、純度:60%)のDMF(10mL)溶液に添加し、反応系を70℃で2時間攪拌した。反応終了後、水(2mL)を添加してクエンチングさせ、濃縮して固体残留物を得、固体をクロマトグラフィー(0~10%のMeOH/DCM)及び分取HPLC(column:Boston Prime C18 150×30mm 5μm;mobile移動相:[水(0.05%の水酸化アンモニウムv/v)-アセトニトリル];アセトニトリルB%:50%~80%、8min)で精製して化合物32を得た。
【0331】
MSm/z:505.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.71(s、1H)、8.42(s、1H)、8.07(d、J=8.0Hz、1H)、7.93~7.84(m、2H)、6.89(d、J=8.8Hz、1H)、4.56~4.34(m、4H)、3.97(dd、J=4.8、11.5Hz、2H)、3.39(s、3H)、2.78~2.60(m、2H)、2.52(brs、2H)、2.50~2.33(m、4H)、2.10~1.99(m、2H)、1.69(brd、J=14.3Hz、2H)、1.60(brs、4H)、1.50~1.40(m、2H)
【0332】
実施例33:化合物33
【0333】
【化104】
【0334】
合成スキーム:
【0335】
【化105】
【0336】
工程1:化合物33の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物33を製造した。
【0337】
MSm/z:465.2[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.64(s、1H)、8.37~8.32(m、1H)、7.99(d、J=8.0Hz、1H)、7.85~7.77(m、2H)、6.82(d、J=8.5Hz、1H)、4.45~4.35(m、4H)、3.90(dd、J=4.9、11.7Hz、2H)、3.32(s、3H)、2.69~2.54(m、4H)、2.34(s、6H)、2.11~1.97(m、2H)、1.63(brd、J=14.1Hz、2H)
【0338】
実施例34:化合物34
【0339】
【化106】
【0340】
合成スキーム:
【0341】
【化107】
【0342】
工程1:化合物34-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例29の化合物29-Aを製造する方法と同じ方法で化合物34-Aを製造した。
【0343】
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.95(s、1H)、8.31(d、J=7.3Hz、1H)、7.84(d、J=9.5Hz、1H)、4.50~4.37(m、2H)、3.98(dd、J=5.0、11.8Hz、2H)、2.84~2.72(m、1H)、2.66-2.52(m、2H)、1.62(s、2H)、0.98~0.94(m、2H)、0.90-0.86(m、2H)
【0344】
工程2:化合物34-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物34-Bを製造した。
【0345】
MSm/z:408.1[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.92(s、1H)、8.42(s、1H)、8.01(d、J=8.0Hz、2H)、7.86(d、J=11.4Hz、1H)、7.05(dd、J=2.9、8.4Hz、1H)、4.38(dt、J=1.9、12.1Hz、2H)、3.89(dd、J=5.1、11.7Hz、2H)、2.75(s、1H)、2.56(brd、J=4.6Hz、2H)、1.63(s、1H)、1.61-1.59(m、1H)、1.17~1.11(m、2H)、0.96~0.89(m、2H)
【0346】
工程3:化合物34の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物34を製造した。
【0347】
MSm/z:491.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.97(s、1H)、8.43(s、1H)、8.07(d、J=8.0Hz、1H)、7.96~7.85(m、2H)、6.91(d、J=8.5Hz、1H)、4.46(brt、J=6.4Hz、4H)、4.03~3.92(m、2H)、2.90~2.79(m、1H)、2.72~2.62(m、2H)、2.56~2.49(m、2H)、2.31(s、6H)、2.07~2.01(m、2H)、1.71~1.66(m、2H)、1.26~1.20(m、2H)、1.05~0.97(m、2H)
【0348】
実施例35:化合物35
【0349】
【化108】
【0350】
合成スキーム:
【0351】
【化109】
【0352】
工程1:化合物35の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物35を製造した。
【0353】
MSm/z:531.4[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.97(s、1H)、8.43(s、1H)、8.07(d、J=8.1Hz、1H)、7.95~7.85(m、2H)、6.91(d、J=8.6Hz、1H)、4.45(brd、J=6.8Hz、4H)、4.04~3.94(m、2H)、2.88~2.80(m、1H)、2.72~2.61(m、2H)、2.57~2.51(m、2H)、2.50~2.33(m、4H)、2.11~2.03(m、2H)、1.72~1.66(m、6H)、1.47(brs、2H)、1.26~1.20(m、2H)、1.05~0.98(m、2H)
【0354】
実施例36:化合物36
【0355】
【化110】
【0356】
合成スキーム:
【0357】
【化111】
【0358】
工程1:化合物36-Aの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Aを製造する方法と同じ方法で化合物36-Aを製造した。
【0359】
MSm/z:429.0[M+H]
工程2:化合物36-Bの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Bを製造する方法と同じ方法で化合物36-Bを製造した。
【0360】
MSm/z:366.9[M+H]
工程3:化合物36-Cの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Cを製造する方法と同じ方法で化合物36-Cを製造した。
【0361】
MSm/z:381.0[M+H]
工程4:化合物36-Dの合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1-Dを製造する方法と同じ方法で化合物36-Dを製造した。
【0362】
MSm/z:398.0[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.76(s、1H)、8.36(d、J=2.3Hz、1H)、8.32(s、1H)、8.01(s、1H)、8.00-7.94(m、1H)、7.10(dd、J=2.8、8.3Hz、1H)、4.50-4.39(m、2H)、3.95(dd、J=5.0、11.8Hz、2H)、3.40(s、3H)、2.61(dt、J=5.3、13.4Hz、2H)、1.68(brd、J=14.6Hz、2H)
【0363】
工程5:化合物36の合成
対応する原材料を使用すること以外は、実施例1の化合物1を製造する方法と同じ方法で化合物36を製造した。
【0364】
MSm/z:481.3[M+H]
H NMR(400MHz、CDCl) δ8.66(s、1H)、8.27~8.17(m、2H)、7.93(s、1H)、7.73(dd、J=2.5、8.5Hz、1H)、6.80(d、J=8.5Hz、1H)、4.45~4.33(m、4H)、3.88(dd、J=4.9、11.7Hz、2H)、3.33(s、3H)、2.75~2.65(m、2H)、2.57(dt、J=5.3、13.3Hz、2H)、2.43(s、6H)、2.16-2.06(m、2H)、1.61(brd、J=13.8Hz、2H)
【0365】
生物学的評価
実験例1:体外評価
実験で使用される本発明の化合物はすべて自己製造であり、その化学名及び構造式は各化合物の製造実施例を参照し、実験のテストは英国のEurofins社で実施され、実験結果は当該会社によって提供され、以下の実験過程も当該会社から提供された。
【0366】
ATM酵素活性試験の実験過程
ヒト由来のATMキナーゼを30nMのGST-cMyc-p53及びMg/ATPを含有する緩衝液の中に置いてインキュベーションし、Mg/ATPの濃度は各ニーズに応じて決定し、反応をMg/ATP複合体を添加して開始させた。室温で約30分間インキュベーションした後、EDTAを含有する停止液を添加して反応を停止させた。最後に、リン酸化されたp53に対して、d2標識を含有する抗GSTモノクローナル抗体とユウロピウムで標識されたリン酸化Ser15抗体を含有する検出緩衝液を添加した。次に、時間分解蛍光モードを使用して検出ディスクを読み取り、時間分解蛍光測定(HTRF)シグナルは式HTRF=10000x(Em665nm/Em620nm)で計算して得た。
【0367】
DNA-PK酵素活性試験の実験過程
ヒト由来のDNA-PKキナーゼを50nMのGST-cMyc-p53及びMg/ATPを含有する緩衝液中でインキュベーションし、Mg/ATPの濃度は各ニーズに応じて決定し、反応をMg/ATP複合体を添加して開始させた。室温で約30分間インキュベーションした後、EDTAを含有する停止液を添加して反応を停止させた。最後に、リン酸化されたp53に対して、d2標識を含有する抗GSTモノクローナル抗体とユウロピウムで標識されたリン酸化Ser15抗体を含有する検出緩衝液を添加した。次に、時間分解蛍光モードを使用して検出ディスクを読み取り、時間分解蛍光測定(HTRF)シグナルは式HTRF=10000x(Em665nm/Em620nm)で計算して得た。
【0368】
【表1】
【0369】
結論:本発明の化合物は有意なATMキナーゼ阻害効果を有し、DNA-PKキナーゼに対して良好な選択性を有した。
【0370】
実験例2:ATM阻害剤とエトポシドをヒト肺癌H446細胞皮下異種移植腫瘍メスBALB/cヌードマウスモデルに併用した生体内薬力学研究
実験目的:
腹腔内又は経口投与によるヒト肺癌H446細胞皮下異種移植BALB/cヌードマウスモデルにおける試験薬ATM阻害剤及びetoposideの有効性を評価することであった。
【0371】
実験の設計:
【0372】
【表2】
【0373】
実験方法と工程:
1.細胞の培養
ヒト肺癌細胞H446(ATCC、Manassas、VA、HTB-171)を体外で単層培養し、培養条件はRPMI-1640であり、培地に10%のウシ胎児血清、100U/mLのペニシリン及び100μg/mLのストレプトマイシンを添加し、37℃、5%のCOで培養した。週2回にトリプシン-EDTAで定期的な消化処理をし、継代させた。細胞の飽和度が80%~90%になると、細胞を収集し、カウントし、接種した。
【0374】
2.腫瘍細胞の接種
0.2mLの5×10個のH446細胞(1:1マトリゲルを添加)を各ヌードマウスの右背に皮下接種した。平均腫瘍体積が125mmに達すると、群を分け、投与を開始した。(表)。
【0375】
3.試験物の製造
【0376】
【表3】
【0377】
腫瘍の測定及び実験的指標:
実験指標は、腫瘍の成長が阻害されたか、遅延されたか、又は治癒されたかを調査した。腫瘍の直径は、週2回にノギスで測定した。腫瘍体積の計算式は:V=0.5a×bであり、ここでaとbはそれぞれ腫瘍の長径と短径を表した。
【0378】
化合物の抗腫瘍効果ではTGI(%)を使用した。TGI(%)は、腫瘍増殖阻害率を表した。TGI(%)の計算:TGI(%)=[1-(特定の治療群の投与終了時の平均腫瘍体積-当該治療群の投与開始時の平均腫瘍体積)/(溶媒対照群の投与終了時の平均腫瘍体積-溶媒対照群の投与開始時の平均腫瘍体積)]×100%。
【0379】
腫瘍増殖率T/C(%):ここで、Tは治療群の最後の測定(PG-D26)から得られた平均腫瘍体積であり、Cは対照群の最後の測定(PG-D26)から得られた平均腫瘍体積であった。
【0380】
統計分析:
各群の各時点での腫瘍体積の平均値及び標準誤差(SEM)を含有した(具体的なデータは表を参照)。治療群は試験が終了する時投与した後26日目に治療効果が最も高かったため、このデータに基づき、統計分析を行い、群間の差異を評価した。2つの群間の比較はT検定によって分析し、3つ以上の群間の比較は一元配置分散分析によって分析し、分散が均一ではない場合は、Games-Howell法を使用して検定した。分散が均一である場合は、Dunnet(両側)法を使用して分析した。SPSS 17.0で全部のデータを分析した。P<0.05は有意差があると見なされた。
【0381】
実験結果:
死亡率、発病率、及び体重の変化
実験動物の体重を薬物毒性を間接的に測定する参照指標とした。当該モデルにおいて、投与群のいずれも有意な体重減少を示さなかった(図1)。番号42161のマウスは15mg/kgのetoposideと5mg/kgのAZD0156の併用群で投与した後の15日目に死亡を発見した。etoposideをそれぞれ実施例32及びAZD016と併用した治療群では、一部の動物は体重が10%を超え15%以上減少した。試験薬のATM阻害剤とetoposideがH446細胞皮下異種移植腫瘍メスBALB/cヌードマウスモデルに対する体重の影響は図1に示す通りであった。相対的な体重変化は、投与開始時の動物の体重に基づいて計算された。データポイントは群内の平均体重変化率を表し、誤差線は標準誤差(SEM)を表した。
【0382】
腫瘍体積
H446細胞を皮下異種移植した腫瘍メスBALB/cヌードマウスモデルに試験薬ATM阻害剤及びetoposideを投与して治療した後の各群における腫瘍体積の変化は表4に示す通りであった。
【0383】
【表4】
【0384】
腫瘍増殖曲線
H446異種移植腫瘍モデル担癌マウスに試験薬ATM阻害剤及びetoposideを投与した後の腫瘍増殖曲線。腫瘍増殖曲線は図2に示す通りであった。データポイントは群内の平均腫瘍体積を表し、誤差線は標準誤差(SEM)を表した。
抗腫瘍効果の評価指標(投与後26日目の腫瘍体積に基づいて計算)
【0385】
【表5】
【0386】
実験の議論:
本実験では、私たちはヒト肺癌H446異種移植腫瘍モデルにおける試験薬ATM阻害剤とetoposideの生体内有効性を評価した。各群の異なる時点での腫瘍体積は表4、表5、及び図2に示す通りであった。投与を開始してから26日後、溶媒対照群の担癌マウスの腫瘍体積は2,782mmに達し、Etoposide+実施例32(15mg/kg+5mg/kg)及びEtoposide+AZD0156(15mg/kg+5mg/kg)群の平均腫瘍体積は、それぞれ930mm、及び1,344mmであり、T/Cはそれぞれ33.42%及び48.30%であり、TGIはそれぞれ69.70%及び54.11%であり、溶媒対照群と比較してp値はそれぞれ0.006及び0.028であった。
【0387】
実験結論:
ヒト肺癌H446異種移植腫瘍モデルにおける当該ATM阻害剤及びetoposideの生体内薬力学的実験において、実施例32とetoposideの併用は良好な相乗効果を示し、それはAZD0156とetoposideの併用の薬物効果より優れた。
図1
図2