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特許6997388ゲーム管理装置およびゲーム管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】ゲーム管理装置およびゲーム管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20220107BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220107BHJP
【FI】
A63F13/79 520
A63F13/35
A63F13/79 500
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019186900
(22)【出願日】2019-10-10
(65)【公開番号】P2021061901
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2020-02-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千原 崇史
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-136557(JP,A)
【文献】特開2013-208270(JP,A)
【文献】特開2019-076318(JP,A)
【文献】特開2002-133017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続されるゲーム管理装置であって、
時間の経過に伴って所定のイベントポイントを各ユーザに付与し、各ユーザが所有するイベントポイントを管理するポイント管理手段と、
前記ユーザがゲーム内の所定のイベントをプレイすることの代償として、前記ユーザが所有する前記イベントポイントから、前記イベントに応じた所定量の前記イベントポイントを消費するポイント消費手段と、
前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記イベントポイントの一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するポイント譲渡手段と、を備え
各前記ユーザが所有する前記イベントポイントには、所定の上限値が設定されており、
前記譲渡先ユーザは、前記譲渡元ユーザにより指定されたユーザであり、
前記ゲーム管理装置は、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて記憶部に記憶する関連付け管理手段を備え、
前記ポイント譲渡手段は、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントが前記上限値に到達している場合に、時間の経過に伴って前記譲渡元ユーザに付与される、前記譲渡元ユーザの前記上限値を超えた分の前記イベントポイントを、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントには加算せずに、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算する、ゲーム管理装置。
【請求項2】
複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続されるゲーム管理装置であって、
時間の経過に伴って所定のイベントポイントを各ユーザに付与し、各ユーザが所有するイベントポイントを管理するポイント管理手段と、
前記ユーザがゲーム内の所定のイベントをプレイすることの代償として、前記ユーザが所有する前記イベントポイントから、前記イベントに応じた所定量の前記イベントポイントを消費するポイント消費手段と、
前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記イベントポイントの一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するポイント譲渡手段と、を備え、
各前記ユーザが所有する前記イベントポイントには、所定の上限値が設定されており、
前記譲渡先ユーザは、前記譲渡元ユーザにより指定されたユーザであり、
前記ゲーム管理装置は、
前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて記憶部に記憶する関連付け管理手段と、
前記イベントポイントが前記上限値に到達した時点以降に時間の経過に伴って前記譲渡元ユーザに付与される前記イベントポイントをカウントするカウント手段を更に備え、
前記ポイント譲渡手段は、前記カウント手段がカウントした、前記譲渡元ユーザの前記上限値を超えた分の前記イベントポイントを、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントには加算せずに、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算する、ゲーム管理装置。
【請求項3】
複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続されるゲーム管理装置であって、
時間の経過に伴って所定のイベントポイントを各ユーザに付与し、各ユーザが所有するイベントポイントを管理するポイント管理手段と、
前記ユーザがゲーム内の所定のイベントをプレイすることの代償として、前記ユーザが所有する前記イベントポイントから、前記イベントに応じた所定量の前記イベントポイントを消費するポイント消費手段と、
前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記イベントポイントの一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するポイント譲渡手段と、を備え、
前記譲渡先ユーザは、前記譲渡元ユーザにより指定されたユーザであり、
前記ゲーム管理装置は、前記ポイント譲渡手段により譲渡元ユーザから前記譲渡先ユーザに前記イベントポイントが譲渡されるという関係が成立するよう、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて譲渡先登録情報として記憶部に記憶する関連付け管理手段を備え、
前記関連付け管理手段は、一定の期間、前記関係が保証されるように、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けてから前記一定の期間が経過するまで、前記関連付けを解除せず前記譲渡先登録情報は、前記関係が成立した時点から前記一定の期間が経過するまで、前記記憶部から削除されることなく保持される、ゲーム管理装置。
【請求項4】
前記譲渡元ユーザと前記譲渡先ユーザとの間の友好度を記憶部に記憶する友好度管理手段を備え、
前記ポイント譲渡手段は、前記友好度が高いほど前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントが増加するように、前記譲渡元ユーザから前記譲渡先ユーザへ譲渡されたイベントポイントのうち、前記友好度に応じた割合の前記イベントポイントを、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算する、請求項1~のいずれか1項に記載のゲーム管理装置。
【請求項5】
前記ポイント消費手段は、前記複数のユーザが前記イベントをマルチプレイすることの代償として、前記複数のユーザの各々が所有する前記イベントポイントから、前記イベントに応じた所定量の前記イベントポイントを消費し、
前記イベントのマルチプレイのために前記複数のユーザの前記複数のゲーム装置が互いに通信したとき、前記複数のユーザに、所有する前記イベントポイントが前記所定量以上である第1ユーザと、所有する前記イベントポイントが前記所定量未満である第2ユーザとが含まれる場合に、
前記ポイント譲渡手段は、前記複数のユーザによる前記イベントのマルチプレイを可能にするように、前記第1ユーザが所有する前記イベントポイントの一部を、前記第2ユーザに譲渡する、請求項1~のいずれか1項に記載のゲーム管理装置。
【請求項6】
複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続されるゲーム管理装置のコンピュータにより実行されるゲーム管理プログラムであって、
前記コンピュータを、
時間の経過に伴って所定のイベントポイントを各ユーザに付与し、各ユーザが所有するイベントポイントを管理するポイント管理手段、
前記ユーザがゲーム内の所定のイベントをプレイすることの代償として前記ユーザが所有する前記イベントポイントから、前記イベントに応じた所定量の前記イベントポイントを消費するポイント消費手段、および、
前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記イベントポイントの一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するポイント譲渡手段、
として機能させ
各前記ユーザが所有する前記イベントポイントには、所定の上限値が設定されており、
前記譲渡先ユーザは、前記譲渡元ユーザにより指定されたユーザであり、
前記コンピュータを、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて記憶部に記憶する関連付け管理手段として機能させ、
前記ポイント譲渡手段は、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントが前記上限値に到達している場合に、時間の経過に伴って前記譲渡元ユーザに付与される、前記譲渡元ユーザの前記上限値を超えた分の前記イベントポイントを、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントには加算せずに、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算する、ゲーム管理プログラム。
【請求項7】
複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続されるゲーム管理装置のコンピュータにより実行されるゲーム管理プログラムであって、
前記コンピュータを、
時間の経過に伴って所定のイベントポイントを各ユーザに付与し、各ユーザが所有するイベントポイントを管理するポイント管理手段、
前記ユーザがゲーム内の所定のイベントをプレイすることの代償として前記ユーザが所有する前記イベントポイントから、前記イベントに応じた所定量の前記イベントポイントを消費するポイント消費手段、および、
前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記イベントポイントの一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するポイント譲渡手段、
として機能させ、
各前記ユーザが所有する前記イベントポイントには、所定の上限値が設定されており、
前記譲渡先ユーザは、前記譲渡元ユーザにより指定されたユーザであり、
前記コンピュータを、
前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて記憶部に記憶する関連付け管理手段、および
前記イベントポイントが前記上限値に到達した時点以降に時間の経過に伴って前記譲渡元ユーザに付与される前記イベントポイントをカウントするカウント手段、として、更に機能させ、
前記ポイント譲渡手段は、前記カウント手段がカウントした、前記譲渡元ユーザの前記上限値を超えた分の前記イベントポイントを、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントには加算せずに、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算する、ゲーム管理プログラム。
【請求項8】
複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続されるゲーム管理装置のコンピュータにより実行されるゲーム管理プログラムであって、
前記コンピュータを、
時間の経過に伴って所定のイベントポイントを各ユーザに付与し、各ユーザが所有するイベントポイントを管理するポイント管理手段、
前記ユーザがゲーム内の所定のイベントをプレイすることの代償として前記ユーザが所有する前記イベントポイントから、前記イベントに応じた所定量の前記イベントポイントを消費するポイント消費手段、および、
前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記イベントポイントの一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するポイント譲渡手段、
として機能させ、
前記譲渡先ユーザは、前記譲渡元ユーザにより指定されたユーザであり、
前記コンピュータを、前記ポイント譲渡手段により譲渡元ユーザから前記譲渡先ユーザに前記イベントポイントが譲渡されるという関係が成立するよう、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて譲渡先登録情報として記憶部に記憶する関連付け管理手段として機能させ、
前記関連付け管理手段は、一定の期間、前記関係が保証されるように、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けてから前記一定の期間が経過するまで、前記関連付けを解除せず、前記譲渡先登録情報は、前記関係が成立した時点から前記一定の期間が経過するまで、前記記憶部から削除されることなく保持される、ゲーム管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム管理装置およびゲーム管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが所有するスタミナ値などのポイントを消費することで、ユーザがゲーム内のミッションやクエスト等(以下、「ゲーム内イベント」)をプレイすることを可能にするゲームシステムが知られている(例えば特許文献1)。この種のゲームシステムでは、通常、ユーザが所有できるポイントに上限値が定められている。ゲーム内イベントを実行するために消費した分のポイントは、上限値に到達するまでは時間の経過とともに増加する。ゲーム内イベントをプレイするためのポイントが不足しているときは、ユーザは、ポイントの回復を待つことで再度ゲーム内イベントをプレイすることが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-23881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲーム内イベントをプレイするためのポイントは、その上限値に到達した時点以降は増加しない。このため、ポイントの増加に寄与しない時間をなくすために、ポイントが上限値に到達する前または到達した後すぐにゲームを再開しようと考えるユーザは多い。しかしながら、仕事やプライベートの用事のためにどうしてもゲームをプレイできない場合には、ポイントの増加に寄与しない時間が長くなることは避けられず、ユーザに無駄な時間が発生しているという不満を抱かせることになる。
【0005】
そこで本発明は、ゲーム内のイベントをプレイするためのポイントであって、時間の経過に伴って増加するポイントを、ユーザに有効に活用させるゲームを実現するゲーム管理装置およびゲーム管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、第1の発明は、複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続されるゲーム管理装置であって、時間の経過に伴って所定のイベントポイントを各ユーザに付与し、各ユーザが所有するイベントポイントを管理するポイント管理手段と、前記ユーザがゲーム内の所定のイベントをプレイすることの代償として前記ユーザが所有する前記イベントポイントから所定量の前記イベントポイントを消費するポイント消費手段と、前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記イベントポイントの一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するポイント譲渡手段と、を備えるゲーム管理装置である。
【0007】
前記ゲーム管理装置によれば、ポイント譲渡手段により、譲渡元ユーザが所有するまたは譲渡元ユーザに付与されるイベントポイントが、譲渡先ユーザに譲渡される。このため、例えば譲渡元ユーザがどうしてもゲームをプレイできない状況にある場合でも、譲渡先ユーザにイベントポイントを譲渡して、活用させることができる。従って、ゲーム内イベントをプレイするためのイベントポイントをユーザに有効に活用させることができる。
【0008】
また、第1の発明において、各前記ユーザが所有する前記イベントポイントには、所定の上限値が設定されており、前記譲渡先ユーザは、前記譲渡元ユーザにより指定されたユーザであり、前記ゲーム管理装置は、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて記憶部に記憶する関連付け管理手段を備え、前記ポイント譲渡手段は、前記譲渡元ユーザの前記上限値を超えた分の前記イベントポイントを、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントには加算せずに、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算してもよい。前記ゲーム管理装置によれば、譲渡元ユーザの上限値を超えた分のイベントポイントを、譲渡先ユーザに活用させることができる。
【0009】
また、第1の発明において、前記ポイント譲渡手段は、前記ユーザが所有する前記イベントポイントが前記上限値に到達している場合に、時間の経過に伴って前記譲渡元ユーザに付与される前記イベントポイントを、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントには加算せずに、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算してもよい。前記ゲーム管理装置によれば、ユーザに付与された上限値を超えた分のイベントポイントが、自動的に譲渡先ユーザが所有するイベントポイントに加算される。このため、例えば譲渡元ユーザがゲームをプレイできない状況にある間も、譲渡先ユーザが、譲渡元ユーザに付与された上限値を超えた分のイベントポイントを使用できる。
【0010】
また、第1の発明において、前記イベントポイントが前記上限値に到達した時点以降に時間の経過に伴って前記譲渡元ユーザに付与される前記イベントポイントをカウントするカウント手段を更に備え、前記ポイント譲渡手段は、前記カウント手段がカウントした前記イベントポイントを、前記譲渡元ユーザが所有する前記イベントポイントには加算せずに、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算してもよい。前記ゲーム管理装置によれば、カウント手段が、イベントポイントが上限値に到達した時点以降に時間の経過に伴って譲渡元ユーザに付与されるイベントポイントをカウントする。このため、例えば譲渡元ユーザがゲームをプレイできない状況になる前に譲渡先ユーザが指定されていない場合でも、譲渡元ユーザがゲームを再開した後に譲渡先ユーザを指定して、譲渡元ユーザに付与された上限値を超えた分のイベントポイントを譲渡できる。
【0011】
また、第1の発明において、前記譲渡先ユーザは、前記譲渡元ユーザにより指定されたユーザであり、前記ゲーム管理装置は、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて記憶部に記憶する関連付け管理手段を備え、前記関連付け管理手段は、前記譲渡元ユーザに関する情報と前記譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けてから所定の期間が経過するまで、前記関連付けを解除しなくてもよい。
【0012】
また、第1の発明において、前記譲渡元ユーザと前記譲渡先ユーザとの間の友好度を記憶部に記憶する友好度管理手段を備え、前記ポイント譲渡手段は、前記友好度が高いほど前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントが増加するように、前記譲渡元ユーザから前記譲渡先ユーザへ譲渡されたイベントポイントのうち、前記友好度に応じた割合の前記イベントポイントを、前記譲渡先ユーザが所有する前記イベントポイントに加算してもよい。前記ゲーム管理装置によれば、友好度が高いほど、ポイント譲渡による譲渡先ユーザが所有するイベントポイントは増加するため、友好度を高める動機づけをユーザに与えることができる。
【0013】
また、第1の発明において、前記ポイント消費手段は、前記複数のユーザが前記イベントをマルチプレイすることの代償として、前記複数のユーザの各々が所有する前記イベントポイントから所定量の前記イベントポイントを消費し、前記イベントのマルチプレイのために前記複数のユーザの前記複数のゲーム装置が互いに通信したとき、前記複数のユーザに、所有する前記イベントポイントが前記所定量以上である第1ユーザと、所有する前記イベントポイントが前記所定量未満である第2ユーザとが含まれる場合に、前記ポイント譲渡手段は、前記複数のユーザによる前記イベントのマルチプレイを可能にするように、前記第1ユーザが所有する前記イベントポイントの一部を、前記第2ユーザに譲渡してもよい。前記ゲーム管理装置によれば、マルチプレイを行うユーザの各々にイベントポイントの消費を課すゲームにおいて、マルチプレイの実施を容易にすることができる。
【0014】
また、第2の発明は、複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続されるゲーム管理装置のコンピュータにより実行されるゲーム管理プログラムであって、前記コンピュータを、時間の経過に伴って所定のイベントポイントを各ユーザに付与し、各ユーザが所有するイベントポイントを管理するポイント管理手段、前記ユーザがゲーム内の所定のイベントをプレイすることの代償として前記ユーザが所有する前記イベントポイントから所定量の前記イベントポイントを消費するポイント消費手段、および、前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記イベントポイントの一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するポイント譲渡手段、として機能させる、ゲーム管理プログラムである。
【0015】
前記ゲーム管理プログラムによれば、ポイント譲渡手段により、譲渡元ユーザが所有するまたは譲渡元ユーザに付与されるイベントポイントが、譲渡先ユーザに譲渡される。このため、例えば譲渡元ユーザがどうしてもゲームをプレイできない状況にある場合でも、譲渡先ユーザにイベントポイントを譲渡して、活用させることができる。従って、ゲーム内イベントをプレイするためのイベントポイントをユーザに有効に活用させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ゲーム内のイベントをプレイするためのポイントであって、時間の経過に伴って増加するポイントを、ユーザに有効に活用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】一実施形態に係るゲームシステムの構成を示すブロック図である。
図2】ゲームへのログインと対戦実行の流れ示すフローチャートである。
図3】スタミナ値譲渡処理1を示すフローチャートである。
図4】譲渡先ユーザ指定画面の一例を示す図である。
図5】スタミナ値譲渡処理2の一例を示すフローチャートである。
図6】スタミナ値譲渡処理3の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態に係るゲーム管理装置およびゲーム管理プログラムについて、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るゲーム管理装置としてのサーバ装置3を備えるゲームシステム1の構成を示すブロック図である。ゲームシステム1は、複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置2と、複数のゲーム装置2とネットワーク4を介して接続されるサーバ装置3とを備えている。
【0019】
[ゲームの概要]
本実施の形態で説明されるゲームは、複数のユーザが操作する複数のゲーム装置2が通信ネットワーク4を介して同期し、複数のユーザが1つのパーティを組んで共通のゲームステージにおいて協力してゲームを進行させるマルチプレイが可能なゲームである。本ゲームにおいて、パーティを組んだ複数のユーザが、複数のミッション(本発明の「イベント」に対応)から選択された1つのミッションに参加し、そのミッションの達成を目指す。ミッションが達成されると、例えばそのミッションに参加した全てのユーザに所定の報酬が付与される。
【0020】
各ユーザは、スタミナ値(本発明の「イベントポイント」に対応)を所有しており、各ミッションには、プレイするために必要な値(以下、「設定消費値」)が設定されている。各ユーザは、所有するスタミナ値を消費することでミッションをプレイすることが可能となっている。各ユーザが所有できるスタミナ値には、例えばレベルなど各ユーザのゲーム進行状況に応じた上限値が設定されており、時間の経過に伴って上限値に到達するまで増加する。言い換えれば、あるユーザのスタミナ値が上限値にある間は、そのユーザのスタミナ値は増加しない。
【0021】
本ゲームでは、各ユーザが、自己の所有するスタミナ値、あるいは、自己に付与されることが予定されているスタミナ値の一部または全部を、他ユーザに譲渡することが可能となっている。本明細書および特許請求の範囲において、譲渡が実行される前か後かに関わらず、あるユーザから他のユーザへのスタミナ値の譲渡が実施される場合のスタミナ値を譲渡するユーザを、「譲渡元ユーザ」と称し、スタミナ値が譲渡されるユーザを「譲渡先ユーザ」と称する。なお、譲渡元ユーザが、譲渡先ユーザにとっての、あるいは別のユーザにとっての譲渡先ユーザとなり得るし、譲渡先ユーザが、譲渡元ユーザにとっての、あるいは別のユーザにとっての譲渡元ユーザとなり得る。
【0022】
[ゲーム装置のハードウェア構成]
図1を参照して、ゲーム装置2のハードウェア構成について説明する。ゲーム装置2は、ユーザによる操作入力に応じてゲームを進行させるコンピュータである。ゲーム装置2は、例えば、多機能携帯電話(スマートフォン)などの携帯端末装置である。
【0023】
ゲーム装置2は、制御部20を備える。制御部20は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含み、ゲーム装置2の動作を制御する。制御部20には、バス20aを介して、タッチスクリーン21、記憶部22、音響出力部23、および通信I/F部24が、それぞれ接続されている。
【0024】
タッチスクリーン21は、ユーザによるゲームを行うための操作を受け付けるとともに、ゲーム画像を表示する。すなわち、タッチスクリーン21は、ユーザの操作に対応した操作情報を制御部20に入力する入力装置として機能するとともに、制御部20の制御に従ってゲームの画像などを表示する表示装置としても機能する。
【0025】
記憶部22は、例えば、大容量記録媒体であるHDD(Hard Disk Drive)、マスクROMまたはPROMなどの半導体メモリであるROM(Read Only Memory)、および、DRAMまたはSRAMなどから成るRAM(Random Access Memory)で構成される。記憶部22には、通信ネットワーク4などを介して外部からダウンロードしたゲームプログラムおよびゲームデータが記憶されている。
【0026】
音響出力部23は、制御部20の制御に従って、ゲームの進行に応じたゲーム音声を出力する装置である。
【0027】
通信I/F部24は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワーク4に対してゲーム装置2を接続するインタフェースである。ゲーム装置2は、通信I/F部24を介して、他のゲーム装置2との間で、およびサーバ装置3との間で、データの送受信を行う。
【0028】
[サーバ装置のハードウェア構成]
次に、サーバ装置3のハードウェア構成について説明する。
【0029】
サーバ装置3は、各ゲーム装置2(アカウント)のゲームデータを管理する。また、各ゲーム装置2と所定のタイミングで相互に通信し、各ゲーム装置2にてユーザがプレイするゲームを進行させる。
【0030】
サーバ装置3は、制御部30を備える。制御部30は、例えばCPUを含み、サーバ装置3の動作を制御する。制御部30には、バス30aを介して記憶部31および通信I/F部32が、それぞれ接続されている。
【0031】
記憶部31は、例えば、大容量記録媒体であるHDD、マスクROMまたはPROMなどの半導体メモリであるROM、および、DRAMまたはSRAMなどから成るRAMで構成される。記憶部31には、制御部30の制御に必要なゲームプログラムおよびゲームデータが記憶されている。本実施形態では、記憶部31には、ゲームデータとして、スタミナ値情報33、友好度情報34および譲渡先登録情報35が記憶されている。
【0032】
通信I/F部32は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワーク4に対してサーバ装置3を接続するインタフェースである。サーバ装置3は、通信I/F部32を介して、ゲーム装置2との間で、データの送受信を行う。
【0033】
[ゲーム装置の機能的構成]
図1には、ゲーム装置2の制御部20の機能的構成が示される。ゲーム装置2の制御部20は、記憶部22に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、ログイン要求手段41、表示制御手段42、譲渡先指定手段43、およびミッション実行手段44として機能する。
【0034】
ログイン要求手段41は、ユーザによるタッチスクリーン21に対する操作に応じて、サーバ装置3へログイン要求を送信する。ログイン要求手段41について詳細は、後述するログイン管理手段51とともに説明する。
【0035】
表示制御手段42は、タッチスクリーン21に表示されるゲーム画面を制御する。例えば、表示制御手段42は、ユーザによるタッチスクリーン21に対する操作やゲームの進行状況に応じて、タッチスクリーン21に表示されるゲーム画像を切り替える。
【0036】
譲渡先指定手段43は、ゲーム装置2に対するユーザの操作入力に基づいて、複数のユーザの中から譲渡先ユーザを指定する。
【0037】
ミッション実行手段44は、ゲーム装置2に対するユーザの操作入力に基づいて、すなわちユーザによるタッチスクリーン21に対する操作に基づいて、ゲーム内に設定されたミッションを実行する。また、ミッション実行手段44は、ゲーム装置2に対するユーザの操作入力に基づいて、後述するミッション実行要求やミッション実行情報をサーバ装置3へ送ったり、ミッションを協力してプレイする他ユーザの情報を受信したりする。
【0038】
[サーバ装置の機能的構成]
また、図1には、サーバ装置3の制御部30の機能的構成が示される。サーバ装置3の制御部30は、記憶部31に記憶されたゲーム管理プログラム(本発明の「ゲーム管理プログラム」に対応)を実行することにより、ログイン管理手段51、スタミナ値管理手段52(本発明の「ポイント管理手段」に対応)、ミッション実行手段53、スタミナ値消費手段54(本発明の「ポイント消費手段」に対応)、友好度管理手段55、関連付け管理手段56、カウント手段57およびスタミナ値譲渡手段58(本発明の「ポイント譲渡手段」に対応)として機能する。
【0039】
ログイン管理手段51は、各ユーザのログイン情報を管理する。ログイン情報は、各ユーザについて、ゲームへのログイン状態(言い換えれば、各ユーザがゲームをプレイできるよう各ゲーム装置2がサーバ装置3と通信した状態)にあるか否かを示す情報である。
【0040】
スタミナ値管理手段52は、各ユーザが所有するスタミナ値をスタミナ値情報33として管理する。スタミナ値管理手段52は、時間の経過に伴って所定のスタミナ値を各ユーザに付与する。各ユーザが所有するスタミナ値には、所定の上限値が設定されており、各ユーザのスタミナ値は、スタミナ値管理手段52によるスタミナ値の付与によって、時間の経過に伴って上限値に到達するまで増加する。このように、スタミナ値情報33は、時間の経過に伴って更新され続ける。
【0041】
なお、スタミナ値管理手段52は、各ユーザがゲームにログインしているか否かに関わらず、時間の経過に伴って各ユーザにスタミナ値を付与する。このため、基本的には、ユーザがゲームにログインしていない間も、そのユーザのスタミナ値は、上限値に到達するまで増加する。
【0042】
ミッション実行手段53は、ゲーム装置2に対するユーザの操作入力に基づいて、ゲーム内に設定されたミッションを実行する。具体的には、ミッション実行手段53は、各ゲーム装置2のミッション実行手段44から送られたミッション実行要求に応じて、マッチング処理を行ったり、ミッションの進行に必要な情報を各ゲーム装置2に送ったりする。
【0043】
スタミナ値消費手段54は、ユーザがゲーム内の所定のイベントであるミッションをプレイすることの代償として、ユーザが所有するスタミナ値から、ミッションに応じた所定量のスタミナ値を消費する。本ゲームでは、ミッションごとに、実行するために必要な設定消費値が設定されている。設定消費値は、実行されるミッションに応じて異なる。
【0044】
本実施形態における、ユーザがゲームへログインしミッションを実行する際のゲーム装置2およびサーバ装置3の処理の流れを、図2を参照して説明する。
【0045】
ユーザによるゲーム装置2に対する操作により、所定のゲームプログラムが実行されると、ログイン要求手段41は、ゲーム装置2からサーバ装置3にログイン要求を送信する(ステップS1)。ログイン要求には、ゲーム装置2に付与されたアカウント情報などが含まれる。サーバ装置3のログイン管理手段51は、送信されたアカウント情報に基づいて所定の認証を行いゲームへのログインを許可する。そして、ログイン管理手段51は、ゲーム装置2にゲーム進行に必要な情報を送信する(ステップS2)。
【0046】
ステップS2でゲーム装置2に送られる情報には、例えばユーザアカウントなどのユーザ識別情報に紐づけられた、ユーザごとのゲーム進行状況などを示すセーブデータなどが含まれる。また、ステップS2でゲーム装置2に送られる情報には、スタミナ値情報33が含まれる。なお、スタミナ値情報33は、ユーザがゲームにログインしている間、ステップS2のタイミングだけでなく、時間の経過に伴って更新されるたびにサーバ装置3からゲーム装置2へ送られる。
【0047】
ステップS2の後、すなわちゲームへのログインが完了すると、ゲーム装置2側のミッション実行手段44は、ゲーム装置2に対するユーザの操作入力に基づいて、ミッション実行要求をサーバ装置3に送る(ステップS3)。
【0048】
具体的には、本ゲームにおいて、ユーザは複数のミッションの中から1のミッションを選択可能である。また、本ゲームにおいて、ユーザは、選択したミッションをプレイするゲームモードとして、一人用のゲームモードであるシングルプレイモードと、他のユーザと協力してプレイするゲームモードであるマルチプレイモードのいずれかを選択可能である。ゲーム装置2に対してユーザがミッションの選択およびゲームモードの選択を行うと、ゲーム装置2側のミッション実行手段44は、選択したミッションを選択したゲームモードで実行するためのミッション実行要求をサーバ装置3に送る。サーバ装置3には、本ゲームへログイン中の他のユーザのゲーム装置2からもミッション実行要求が送られている。
【0049】
マルチプレイモードが選択された場合、サーバ装置3側のミッション実行手段53は、同時期にミッション実行要求を送っているユーザ(ゲーム装置2)同士をマッチングする周知のマッチング処理を行う(ステップS4)。マッチング処理の一例について説明すると、ミッション実行手段53は、1のユーザのゲーム装置2から、ミッション実行要求としてセッション作成要求を受信することにより、サーバ装置3にセッションを形成する。そして、ミッション実行手段53は、形成したセッションに対して、ミッション実行要求としての参加要求を他のユーザのゲーム装置2から受信することにより、セッション作成要求を送ったユーザ(ホストユーザ)とそれに参加要求を送ったユーザ(ゲストユーザ)とをマッチングする。
【0050】
マッチングが完了すると、各ゲーム装置2では、ミッション実行手段44が、マッチングされたゲーム装置2同士で同期したミッションを実行する(ステップS5)。ミッションの実行が開始されると、ゲーム装置2からサーバ装置3へ、ミッションを実行したことを示すミッション実行情報が送られる。サーバ装置3では、ミッション実行情報を受信すると、スタミナ値消費手段54は、各ユーザが所有するスタミナ値から、ミッションに応じた所定の量のスタミナ値を消費する。
【0051】
本ゲームでは、スタミナ値消費手段54は、パーティを組んだ複数のユーザの各々のスタミナ値を、そのミッションの設定消費値を人数で割った値だけ消費する。ただし、スタミナ値消費手段54は、パーティを組んだ複数のユーザのうちの一部のユーザ(例えばセッションを形成したホストユーザ)のスタミナ値のみ、そのミッションの設定消費値だけ消費し、残りのユーザ(例えばセッションに参加したゲストユーザ)のスタミナ値については全く消費しなくてもよい。
【0052】
シングルプレイモードが選択された場合、ステップS4のマッチング処理は実行されず、ミッション実行手段44は、ミッション実行要求をサーバ装置3に送るとすぐに、ミッションの実行を開始する。この場合、スタミナ値消費手段54は、ゲーム装置2からミッション実行要求を受信したときに、そのユーザのスタミナ値から、そのミッションの設定消費値を消費する。
【0053】
ステップS3~S6を繰り返すことで、ユーザは様々なミッションをプレイできる。ユーザがゲーム装置2においてゲームを終了する操作を行うことで、ログアウト処理が実行され、ゲーム装置2とサーバ装置3との通信は切断される(ステップS7)。
【0054】
図1に戻って、友好度管理手段55は、ユーザ間の友好度を友好度情報34として記憶部31に記憶する。友好度は、ユーザ間の関係性を示す指標である。例えば、あるユーザである第1ユーザと他のユーザである第2ユーザとの間の友好度は、第1ユーザと第2ユーザとがマルチプレイを行う回数が多いほど高くなるように友好度管理手段55により管理される。
【0055】
関連付け管理手段56は、譲渡元ユーザに関する情報と譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて譲渡先登録情報35として記憶部31に記憶する。譲渡元ユーザに関する情報および譲渡先ユーザに関する情報は、それぞれ、譲渡元ユーザおよび譲渡先ユーザをそれぞれ識別可能な情報であればよく、例えば譲渡元ユーザおよび譲渡先ユーザのユーザIDである。
【0056】
カウント手段57は、スタミナ値が上限値に到達した時点以降に時間の経過に伴って譲渡元ユーザに付与されるスタミナ値をカウントする。本実施形態において、カウント手段57は、スタミナ値が上限値に到達した時点以降であって、且つ譲渡元ユーザのゲーム装置2にて譲渡元ユーザがゲームを中断している間(譲渡元ユーザがゲームにログインしていない間)に付与されるスタミナ値をカウントする。
【0057】
スタミナ値譲渡手段58は、譲渡元ユーザが所有するまたは譲渡元ユーザに付与されることが予定されているスタミナ値の一部または全部を、譲渡先ユーザに譲渡する。本実施形態では、例えばユーザの選択に応じて、サーバ装置3の機能部51~58およびゲーム装置2の機能部41~44により、2つのスタミナ値譲渡処理1およびスタミナ値譲渡処理2が実行可能である。スタミナ値譲渡処理1およびスタミナ値譲渡処理2の流れについて、図3および4を参照しながら説明する。
【0058】
[スタミナ値譲渡処理1]
まず、スタミナ値譲渡処理1について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態のスタミナ値譲渡処理1の一例を示すフローチャートである。スタミナ値譲渡処理1では、譲渡元ユーザの手動操作により、譲渡元ユーザが所有するスタミナ値の一部または全部が、譲渡先ユーザに譲渡される。
【0059】
具体的には、ゲーム装置2に対する譲渡元ユーザの操作入力により、そのゲーム装置2のタッチスクリーン21に、譲渡先ユーザ指定画面が表示される(ステップS11)。図4は、譲渡先ユーザ指定画面Dの一例を示す図である。譲渡先ユーザ指定画面Dは、他ユーザリストB1と譲渡先ユーザ決定ボタンB2を含む。
【0060】
他ユーザリストB1は、譲渡元ユーザが譲渡先ユーザとして指定可能な他ユーザの情報を示すリストである。他ユーザリストB1に表示される他ユーザは、例えば、本ゲーム内において譲渡元ユーザと所定の友好関係を結ぶフレンド登録を行ったユーザである。例えばある第1ユーザが第2ユーザに対しフレンド依頼を送り、第2ユーザがそれを許可することで、第1ユーザおよび第2ユーザの一方に対して他方がフレンドとして登録される。例えば、各ユーザは、フレンド登録したフレンドのログイン状態やゲームのステータスなどを確認することが可能となる。
【0061】
他ユーザリストB1には、他ユーザ(本例ではフレンド)のユーザネームとともに、各他ユーザの友好度、およびスタミナ値を譲渡する際のスタミナ値のロス率が含まれる。本ゲームでは、友好度に応じたロス率が設定されている。すなわち、スタミナ値譲渡手段58によるスタミナ値の譲渡の際に、ロスが発生し得るように設定されている。ロス率は、友好度が高いほど低くなる(ロスが小さくなる)ように設定されている。具体的には、スタミナ値譲渡手段58は、友好度が高いほど譲渡先ユーザが所有するスタミナ値が増加するように、譲渡元ユーザから譲渡先ユーザへ譲渡されたスタミナ値のうち、友好度に応じた割合のスタミナ値を、譲渡先ユーザが所有するスタミナ値に加算する。
【0062】
譲渡先ユーザ決定ボタンB2は、他ユーザリストB1の中から1のユーザが選択されている場合に押すことが可能な画面上のGUIボタンである。譲渡元ユーザ側のゲーム装置2おいて、譲渡元ユーザの操作入力により、他ユーザリストB1の中から1のユーザが選択された後、譲渡先ユーザ決定ボタンB2が操作されると、譲渡先指定手段43は、選択されたユーザを譲渡先ユーザとして指定する(ステップS12)。
【0063】
譲渡先ユーザが指定された後、ゲーム装置2に対する譲渡元ユーザの操作入力により、譲渡量が設定される(ステップS13)。譲渡量が設定された後、譲渡先指定手段43は、ゲーム装置2に対する譲渡元ユーザの操作入力により、譲渡元ユーザ側のゲーム装置2からサーバ装置3を通じて譲渡先ユーザのゲーム装置2へ譲渡要求を送る(ステップS14)。譲渡要求には、譲渡先ユーザとして指定されたユーザおよび設定された譲渡量を示す情報が含まれる。
【0064】
譲渡先ユーザ側のゲーム装置2では、譲渡要求を受信すると、譲渡元ユーザから譲渡要求があったことを通知する譲渡要求通知がタッチスクリーン21に表示される。譲渡要求通知には、例えば譲渡元ユーザのユーザネームおよび譲渡後の譲渡元ユーザのスタミナ値などが含まれる。ゲーム装置2に対して譲渡先ユーザがその譲渡要求を承認する操作を行うと、譲渡先ユーザ側のゲーム装置2から承認信号がサーバ装置3および譲渡元ユーザ側のゲーム装置2へ送られる(ステップS15)。
【0065】
譲渡元ユーザ側のゲーム装置2では、承認信号を受信すると、タッチスクリーン21には、譲渡要求が承認されたことを示す承認結果通知が表示される(ステップS16)。サーバ装置3では、承認信号を受信すると、スタミナ値譲渡手段58は、譲渡元ユーザが所有するスタミナ値から、ステップS13で設定した譲渡量を減算する。また、スタミナ値譲渡手段58は、ステップS13で設定した譲渡量のうち、友好度に応じた割合のスタミナ値を、譲渡先ユーザが所有するスタミナ値に加算する(ステップS17)。
【0066】
なお、ステップS15で、ゲーム装置2に対して譲渡先ユーザがその譲渡要求を拒否する操作を行うと、譲渡先ユーザ側のゲーム装置2から拒否信号が譲渡元ユーザ側のゲーム装置2へ送られ、譲渡元ユーザ側のゲーム装置2では、拒否信号を受信すると、タッチスクリーン21には、譲渡要求が拒否されたことを示す通知が表示される。
【0067】
こうして、譲渡元ユーザが所有するスタミナ値について、譲渡元ユーザの手動操作による譲渡先ユーザへの譲渡が完了する。
【0068】
[スタミナ値譲渡処理2]
次に、スタミナ値譲渡処理2について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態のスタミナ値譲渡処理2を示すフローチャートである。スタミナ値譲渡処理2では、譲渡元ユーザのスタミナ値が上限値に到達した時点以降、自動的に、時間の経過に伴って譲渡元ユーザに付与されるスタミナ値が、譲渡先ユーザに譲渡される。
【0069】
スタミナ値譲渡処理2でも、譲渡先ユーザを指定する方法はスタミナ値譲渡処理1と同様である。すなわち、ゲーム装置2に対する譲渡元ユーザの操作入力により、そのゲーム装置2のタッチスクリーン21に、譲渡先ユーザ指定画面が表示される(ステップS21)。譲渡元ユーザ側のゲーム装置2おいて、譲渡元ユーザの操作入力により、他ユーザリストB1の中から1のユーザが選択された後、譲渡先ユーザ決定ボタンB2が操作されると、譲渡先指定手段43は、選択されたユーザを譲渡先ユーザとして指定する(ステップS22)。
【0070】
譲渡先ユーザが指定された後、譲渡先指定手段43は、ゲーム装置2に対するユーザの操作入力により、譲渡元ユーザ側のゲーム装置2からサーバ装置3を通じて譲渡先ユーザのゲーム装置2へ譲渡要求を送る(ステップS23)。譲渡要求には、譲渡先ユーザとして指定されたユーザを示す情報が含まれる。
【0071】
譲渡先ユーザ側のゲーム装置2では、譲渡要求を受信すると、譲渡元ユーザから譲渡要求があったことを通知する譲渡要求通知がタッチスクリーン21に表示される。譲渡要求通知には、例えば譲渡元ユーザのユーザネーム、および譲渡内容の記載、つまり譲渡元ユーザのスタミナ値が上限値に到達した時点以降に譲渡元ユーザに付与されるスタミナ値が、譲渡先ユーザに付与されるという記載などが含まれる。ゲーム装置2に対する譲渡先ユーザの操作入力により、その譲渡要求を承認する操作が行われると、譲渡先ユーザ側のゲーム装置2から承認信号がサーバ装置3および譲渡元ユーザ側のゲーム装置2へ送られる(ステップS24)。
【0072】
譲渡元ユーザ側のゲーム装置2では、承認信号を受信すると、タッチスクリーン21には、譲渡要求が承認されたことを示す承認結果通知が表示される(ステップS25)。
【0073】
サーバ装置3では、承認信号を受信すると、関連付け管理手段56は、譲渡元ユーザに関する情報と譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて譲渡先登録情報35として記憶部31に記憶する(ステップS26)。その後、スタミナ値譲渡手段58は、譲渡元ユーザのスタミナ値が上限値に到達したか否かを監視する(ステップS27)。
【0074】
譲渡元ユーザのスタミナ値が上限値に到達した場合(ステップS27:YES)、スタミナ値譲渡手段58は、譲渡元ユーザの上限値を超えた分のスタミナ値を、譲渡元ユーザが所有するスタミナ値には加算せずに、譲渡先ユーザが所有するスタミナ値に加算する。より詳しくは、スタミナ値譲渡手段58は、スタミナ値が上限値に到達した時点以降に時間の経過に伴って譲渡元ユーザに付与されるスタミナ値(つまり、譲渡元ユーザの上限値を超えた分のスタミナ値。以下、「スタミナ溢れ分」ともいう。)を、譲渡先ユーザが所有するスタミナ値に加算する(ステップS28)。譲渡元ユーザのスタミナ値が上限値に到達していない、または譲渡元ユーザのスタミナ値が消費され上限値でなくなった場合(ステップS27:NO)、スタミナ値譲渡手段58は、スタミナ値を譲渡しない。
【0075】
譲渡元ユーザのゲーム装置2からサーバ装置3に譲渡解除指示が送られない限り(ステップS29:NO)、スタミナ値譲渡手段58は、ステップ27,28を繰り返す。このように、譲渡先ユーザが設定されている間は、譲渡元ユーザのスタミナ溢れ分が、自動的に、譲渡先ユーザに譲渡される。
【0076】
ゲーム装置2に対する譲渡元ユーザの操作入力により、譲渡元ユーザのゲーム装置2からサーバ装置3に譲渡解除指示が送られた場合(ステップS29:YES)、関連付け管理手段56は、その譲渡元ユーザに関する情報とステップS22で指定した譲渡先ユーザに関する情報とを関連付ける譲渡先登録情報35を記憶部31から削除する。こうして、譲渡元ユーザが譲渡先ユーザにスタミナ値を譲渡するという関係が解消される。
【0077】
なお、本ゲームでは、譲渡元ユーザが譲渡先ユーザにスタミナ値を譲渡するという関係が一度成立すると、その時点から所定の期間が経過するまでその関係が解消されないように設定されている。すなわち、関連付け管理手段56は、譲渡元ユーザに関する情報と譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けてから所定の期間が経過するまで、関連付けを解除しない。つまり、記憶部31に記憶された譲渡先登録情報35は、所定の期間が経過するまで、記憶部31から削除されることなく保持される。
【0078】
[スタミナ値譲渡処理3]
次に、前述のスタミナ値譲渡処理2に代替され得るスタミナ値譲渡処理3について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態のスタミナ値譲渡処理3を示すフローチャートである。
【0079】
スタミナ値譲渡処理3では、譲渡元ユーザがゲームへログインしていない間に譲渡元ユーザに付与されて上限値から溢れるスタミナ溢れ分が、譲渡元ユーザがログインした際に譲渡元ユーザの手動操作により、譲渡先ユーザに譲渡される。
【0080】
具体的には、譲渡元ユーザがゲームからログアウトすると(ステップS31)、カウント手段57は、譲渡元ユーザが所有するスタミナ値が上限値に到達したか否かを監視する(ステップS32)。カウント手段57は、譲渡元ユーザが所有するスタミナ値が上限値に到達すると(ステップS32:YES)、その時点以降に時間の経過に伴って譲渡元ユーザに付与されるスタミナ値をカウントする(ステップS33)。
【0081】
譲渡元ユーザが再びゲームへログインすると、言い換えれば、ログイン要求手段41が、ゲーム装置2からサーバ装置3にログイン要求を送信すると(ステップS34)、カウント手段57は、カウントしたスタミナ値、すなわち、譲渡元ユーザがゲームへログインしていない間に譲渡元ユーザに付与されて上限値から溢れるスタミナ溢れ分をゲーム装置2へ通知する(ステップS35)。なお、ステップS35で、カウント手段57は、譲渡元ユーザがゲームへログインしていない間にスタミナ溢れ分がなければ、ゲーム装置2へ何も通知しない。
【0082】
譲渡元ユーザ側のゲーム装置2では、ステップS35の通知を受信すると、タッチスクリーン21に、未ログイン中に生じたスタミナ溢れ分を他ユーザに譲渡するか否かを譲渡元ユーザに確認する譲渡確認画面が表示される。譲渡元ユーザ側のゲーム装置2おいて、譲渡する意思を示す操作が行われると(ステップS36:YES)、タッチスクリーン21に、譲渡先ユーザ指定画面が表示される(ステップS37)。
【0083】
スタミナ値譲渡処理3でも、譲渡先ユーザを指定し、譲渡先ユーザから承認を受けるまでの流れはスタミナ値譲渡処理2と同様である。図6のステップS37~S41は、それぞれ、図6のステップS21~S25に対応しており、互いに大きな違いがないため説明を省略する。
【0084】
サーバ装置3では、承認信号を受信すると、スタミナ値譲渡手段58は、未ログイン中に生じたスタミナ溢れ分(すなわち、カウント手段57がカウントしたスタミナ値)を、譲渡元ユーザが所有するスタミナ値には加算せずに、譲渡先ユーザが所有するスタミナ値に加算する。なお、ステップS40で、譲渡先ユーザが譲渡要求を拒否する操作を行った場合、未ログイン中に生じたスタミナ溢れ分は、譲渡元ユーザが所有するスタミナ値にも、譲渡先ユーザが所有するスタミナ値にも加算されない。
【0085】
こうして、未ログイン中に生じた譲渡元ユーザのスタミナ溢れ分について、譲渡元ユーザの手動操作による譲渡先ユーザへの譲渡が完了する。
【0086】
以上をまとめると、本実施形態に係るゲーム管理装置としてのサーバ装置3は、複数のユーザによりそれぞれ操作入力される複数のゲーム装置2とネットワーク4を介して接続されるサーバ装置3(ゲーム管理装置)であって、時間の経過に伴って所定のスタミナ値(イベントポイント)を各ユーザに付与し、各ユーザが所有するスタミナ値を管理するスタミナ値管理手段52(ポイント管理手段)と、前記ユーザがゲーム内の所定のミッション(イベント)をプレイすることの代償として前記ユーザが所有する前記スタミナ値から、ミッションに応じた所定量のスタミナ値を消費するスタミナ値消費手段54(ポイント消費手段)と、前記複数のユーザのうちの譲渡元ユーザが所有するまたは前記譲渡元ユーザに付与されることが予定されている前記スタミナ値の一部または全部を、前記複数のユーザのうち、前記譲渡元ユーザから、前記譲渡元ユーザとは異なる他ユーザである譲渡先ユーザに譲渡するスタミナ値譲渡手段58(ポイント譲渡手段)と、を備えるゲーム管理装置である。
【0087】
本実施形態によれば、スタミナ値譲渡手段58により、譲渡元ユーザが所有するまたは譲渡元ユーザに付与されるスタミナ値が、譲渡先ユーザに譲渡される。このため、例えば譲渡元ユーザがどうしてもゲームをプレイできない状況にある場合でも、譲渡先ユーザにスタミナ値を譲渡して、活用させることができる。従って、ゲーム内のミッションをプレイするためのスタミナ値をユーザに有効に活用させることができる。
【0088】
また、本実施形態では、関連付け管理手段56は、譲渡元ユーザに関する情報と譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けてから所定の期間が経過するまで、関連付けを解除しない。このため、例えば、譲渡元ユーザ側で生じる譲渡先を指定することの煩わしさを解消でき、また、譲渡先ユーザにとって、一定の期間、譲渡元ユーザからスタミナ値が譲渡される関係が保証されるため、継続的にゲームをプレイするよう譲渡先ユーザを誘導できる。
【0089】
また、本実施形態では、友好度が高いほど、スタミナ値譲渡により譲渡先ユーザが所有するスタミナ値は増加する、言い換えれば、スタミナ値譲渡の際に生じるスタミナ値のロスが小さくなる。このため、友好度を高める動機づけをユーザに与えることができる。
【0090】
<その他の実施形態>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0091】
例えば、上記実施形態で説明した制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0092】
また、上記実施形態では、ゲーム装置2として携帯端末装置を用いた例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、ゲーム装置2として、ゲームセンターなどに提供されるアーケードゲーム筐体を用いて本発明を実現することもできる。また、ゲーム装置2として、家庭用のゲーム装置を用いて本発明を実現することもできる。
【0093】
また、ゲーム装置2はタッチスクリーン21を備えなくてもよい。例えば、ゲーム装置2におけるユーザの操作入力を受け付ける入力部は、ボタン等の操作子が設けられたコントローラなどであってもよいし、また、ゲーム装置2におけるゲーム画面が表示される表示装置は、単体の液晶ディスプレイであってもよい。
【0094】
上記実施形態では、スタミナ値の譲渡タイミングなどが異なるスタミナ値譲渡処理1,2,3が説明されたが、本発明に係るゲーム管理装置は、スタミナ値譲渡処理1,2,3のうちのいずれか1つまたは2つの処理だけを実行するものであってもよいし、スタミナ値譲渡処理1,2,3の全てを実行するものであってもよい。また、本発明において、イベントポイントの譲渡は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。例えば、スタミナ値譲渡処理1,2,3の各処理において、一部の処理が削除されてもよいし、スタミナ値譲渡処理1,2,3の他の一部の処理に置き換えられてもよい。
【0095】
例えばスタミナ値譲渡処理1,2,3において、譲渡先ユーザからの譲渡の承認を省略してもよい。また、例えば、スタミナ値譲渡処理2において、ステップS27~S28は、譲渡元ユーザがゲームへログインしていない間にだけ実行されてもよい。
【0096】
また、例えば、スタミナ値譲渡処理2,3において、譲渡先ユーザに譲渡可能な譲渡元ユーザのスタミナ溢れ分は、一定の値に制限されてもよい。言い換えれば、譲渡元ユーザのスタミナ溢れ分には、上限値が設定されていてもよい。
【0097】
また、例えば、カウント手段57は、譲渡元ユーザがゲームにログインしているか否かに関わらず、譲渡元ユーザのスタミナ溢れ分を一定の値までカウントできてもよい。スタミナ値譲渡手段58は、カウント手段57がカウントした譲渡元ユーザのスタミナ溢れ分を、譲渡先ユーザが所有するスタミナ値に加算できてもよい。
【0098】
例えば、スタミナ値譲渡処理2において、ステップS27で、スタミナ値譲渡手段58が、譲渡元ユーザのスタミナ値が上限値に到達したか否かを監視する代わりに、カウント手段57が譲渡元ユーザのスタミナ溢れ分をカウントし、スタミナ溢れ分が所定の値に到達した場合に、スタミナ値譲渡手段58が、カウントされたスタミナ溢れ分を、譲渡先ユーザが所有するスタミナ値に加算してもよい。つまり、スタミナ値譲渡手段58は、譲渡元ユーザのスタミナ溢れ分が一定量溜まったときに譲渡先ユーザに譲渡してもよい。
【0099】
また、譲渡元ユーザが指定した譲渡先ユーザのスタミナ値が上限値に到達している場合、その譲渡先ユーザが指定した別の譲渡先ユーザに、譲渡元ユーザのスタミナ値が譲渡されてもよい。
【0100】
例えば譲渡元ユーザが、複数の譲渡先ユーザを登録することができてもよい。すなわち、関連付け管理手段56は、譲渡元ユーザに関する情報と、複数の譲渡先ユーザに関する情報とを関連付けて譲渡先登録情報35として記憶部31に記憶してもよい。この場合、譲渡元ユーザは、複数の譲渡先ユーザの中で優先順位を設定できてもよい。具体的には、譲渡先登録情報35には、複数の譲渡先ユーザの中で譲渡元ユーザが譲渡する優先順位に関する優先順位情報が含まれてもよく、スタミナ値譲渡手段58は、優先順位情報に基づき、譲渡先ユーザを譲渡してもよい。優先順位は、複数の譲渡先ユーザの中で、譲渡時にスタミナ値が少ない順であってもよい。優先順位は、譲渡元ユーザにより設定されたものでなくてもよく、予め設定されたものであってもよい。
【0101】
また、譲渡元ユーザが指定した譲渡先ユーザのスタミナ値が上限値に到達している場合でも、スタミナ値譲渡手段58によるスタミナ値の譲渡が可能であってもよい。すなわち、上限値に到達した譲渡先ユーザが所有するスタミナ値に、更にスタミナ値譲渡手段58により譲渡元ユーザが所有するまたは譲渡元ユーザに付与されることが予定されているスタミナ値の一部または全部が加算されてもよい。つまり、スタミナ値譲渡手段58によりスタミナ値が譲渡される場合には、譲渡先ユーザは、設定された上限値を超えてスタミナ値を所有できてもよい。
【0102】
また、上記実施形態では、スタミナ値管理手段52は、各ユーザがゲームにログインしているか否かに関わらず、時間の経過に伴って各ユーザにスタミナ値を付与したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スタミナ値管理手段52は、ゲームにログインしていないユーザに対して、ユーザがゲームにログインしていない間、スタミナ値を付与しなくてもよい。この場合、スタミナ値管理手段52は、ユーザがログインしたときに前回のログアウト時のスタミナ値と、ユーザがゲームにログインしていない間の経過時間とに基づいて、今回ログインしたときのスタミナ値を決定してもよい。
【0103】
また、譲渡元ユーザがゲームにログインしていない間、譲渡元ユーザのスタミナ値が増加しない場合、譲渡元ユーザが次回ログインしたときに所有する予定のスタミナ値の一部または全部が譲渡先ユーザに譲渡されてもよい。例えば、スタミナ値譲渡処理2のステップS27において、スタミナ値譲渡手段58は、譲渡元ユーザがログアウトしたときのスタミナ値ではなく、次回ログイン時に譲渡元ユーザが所有する予定のスタミナ値について、上限値に到達したか否かを監視してもよい。この場合、スタミナ値譲渡手段58は、次回ログイン時に譲渡元ユーザが所有する予定のスタミナ値を、譲渡元ユーザの前回のログアウト時のスタミナ値と、ログアウト時からの経過時間と、スタミナ値管理手段52が単位時間あたりに付与するスタミナ値の量とに基づき算出する。
【0104】
また、上記実施形態では、ゲーム内イベントの例として、ミッションが説明されたが、イベントはこれに限定されず、例えばイベントは、コンピュータゲームの中に含まれる短いゲーム、いわゆるミニゲームでもよい。すなわち、上記実施形態における「ミッション」は、「イベント」に読み替え可能である。また、上記実施形態では、イベントポイントの例として、スタミナ値が説明されたが、イベントポイントは、これに限定されない。イベントポイントは、時間の経過に伴って上限値に到達するまで増加し、イベントをプレイすることの代償として消費されるものであればよい。上記実施形態における「スタミナ値」は、「イベントポイント」および「ポイント」に読み替え可能である。
【0105】
ポイント譲渡手段は、譲渡元ユーザが所有するまたは譲渡元ユーザに付与されることが予定されているイベントポイントの一部または全部を、複数の譲渡先ユーザに譲渡してもよい。また、所定のグループに属する複数のユーザがスタミナ値を共有できるゲームの場合、ポイント譲渡手段は、譲渡元ユーザが所有するまたは譲渡元ユーザに付与されることが予定されているイベントポイントの一部または全部を、複数のユーザが共有するスタミナ値に加算してもよい。
【0106】
また、例えば、マルチプレイモードでパーティを組んだ複数のユーザの各々のスタミナ値が、そのミッションの設定消費値を人数で割った値だけ消費するゲームにおいて、パーティを組んだ複数のユーザのうち、設定消費値を人数で割った値に対してスタミナ値が不足しているユーザに、そのパーティの残りのユーザのスタミナ値が譲渡されてもよい。一般化して言えば、ポイント消費手段は、複数のユーザがイベントをマルチプレイすることの代償として、複数のユーザの各々が所有するイベントポイントから、イベントに応じた所定量(例えばイベントの実行に必要なイベントポイントを人数で割った値)のイベントポイントを消費してもよく、イベントのマルチプレイのために複数のユーザの複数のゲーム装置が互いに通信したとき、複数のユーザに、所有するイベントポイントが前記所定量以上である第1ユーザと、所有するイベントポイントが前記所定量未満である第2ユーザとが含まれる場合に、ポイント譲渡手段は、複数のユーザによるイベントのマルチプレイを可能にするように、第1ユーザが所有するイベントポイントの一部を、第2ユーザに譲渡してもよい。
【0107】
例えば、1のユーザが所持する複数のアカウント同士のイベントポイントの譲渡を抑制するために、ポイント譲渡手段によるイベントポイントの譲渡が、ゲーム内に設定された所定のレベルが高いアカウントから低いアカウントへの譲渡に制限されてもよい。
【0108】
イベントポイントは、ポイント管理手段が時間の経過に伴ってユーザに付与することにより増加するだけでなく、別の方法で増加してもよい。例えば、上限値到達後に時間の経過に伴って付与されるイベントポイントだけでなく、ゲーム内の所定のレベルがアップした場合やイベントポイントを有償で獲得した場合に、所有するスタミナ値が増加してもよい。本発明において、ポイント譲渡手段により譲渡先ユーザに譲渡される「譲渡元ユーザの上限値を超えた分の前記イベントポイント」には、時間の経過以外の方法で上限値を超えた分のイベントポイントが含まれてもよい。また、時間の経過以外の方法でイベントポイントが増加する場合、ユーザは、時間の経過に伴うスタミナ増加の上限値を超えてイベントポイントを所有できてもよい。
【0109】
また、本発明が適用されるゲームの種類は、特に制限されない。例えば本発明は、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、ボードゲーム、およびパズルゲームなど、様々な種類のゲームに適用することができる。すなわち、ユーザが所有するスタミナ値などのイベントポイントを消費することで、ユーザがゲーム内のミッションやクエスト等のゲーム内イベントをプレイすることを可能にするゲームであれば本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0110】
1 :ゲームシステム
2 :ゲーム装置
3 :サーバ装置(ゲーム管理装置)
30 :制御部
31 :記憶部
41 :ログイン要求手段
42 :表示制御手段
43 :譲渡先指定手段
44 :ミッション実行手段
51 :ログイン管理手段
52 :スタミナ値管理手段(ポイント管理手段)
53 :ミッション実行手段
54 :スタミナ値消費手段(ポイント消費手段)
55 :友好度管理手段
56 :関連付け管理手段
57 :カウント手段
58 :スタミナ値譲渡手段(ポイント譲渡手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6