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特許6997406情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/45 20140101AFI20220107BHJP
   A63F 13/847 20140101ALI20220107BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220107BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/847
A63F13/35
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021048560
(22)【出願日】2021-03-23
【審査請求日】2021-03-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社ミクシィ
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100149401
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 浩史
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】大脇 遼平
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-027856(JP,A)
【文献】特開2019-122496(JP,A)
【文献】特開2014-124489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定する役割設定部と、
前記共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数に応じた変更条件が成立した場合に、第1の役割に設定された対象プレイヤに対して、役割を変更するか否かの問い合わせを行う問い合わせ部と
記対象プレイヤが前記問い合わせに対して役割を変更する旨を回答した場合に、前記対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することが可能な役割変更部と、を有する情報処理装置。
【請求項2】
ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定する役割設定部と、
前記共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を前記第1の役割から第2の役割に変更することが可能な役割変更部と、
前記複数のプレイヤの各々の操作を受け付ける操作受付部と、を有し、
前記操作受付部は、前記共同プレイの開始前に、いずれかの種類の役割を選択する選択操作を、前記複数のプレイヤの各々から受け付け、
前記共同プレイ中に前記第1の役割にてプレイするプレイヤ数の第1上限数、及び、前記共同プレイ中に前記第2の役割にてプレイするプレイヤ数の第2上限数が、それぞれ決められており、
前記対象プレイヤは、前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している場合において前記第1の役割を選択し、且つ、変更予約操作を行ったプレイヤであり、
前記操作受付部は、前記第1の役割を選択したプレイヤ数が前記第1上限数に達している間、前記第1の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けず、且つ、前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している間、前記第2の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けず、
前記操作受付部が前記対象プレイヤから前記変更予約操作を受け付け、且つ、前記共同プレイ中に前記変更条件が成立した場合に、前記役割変更部は、前記対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することが可能である、情報処理装置。
【請求項3】
ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定する役割設定部と、
前記共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を前記第1の役割から第2の役割に変更することが可能な役割変更部と、
前記複数のプレイヤの各々の操作を受け付ける操作受付部と、を有し、
前記操作受付部は、前記共同プレイの開始前に、いずれかの種類の役割を選択する選択操作を、前記複数のプレイヤの各々から受け付け、
前記共同プレイ中に前記第1の役割にてプレイするプレイヤ数の第1上限数、及び、前記共同プレイ中に前記第2の役割にてプレイするプレイヤ数の第2上限数が、それぞれ決められており、
前記操作受付部は、前記第1の役割を選択したプレイヤ数が前記第1上限数に達している間、前記第1の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けず、且つ、前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している間、前記第2の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けず、
前記役割変更部は、前記共同プレイ中に前記第2の役割にてプレイするプレイヤ数が前記第2上限数から前記第2上限数未満になった場合に、前記対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することが可能である、情報処理装置。
【請求項4】
ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定する役割設定部と、
前記共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を前記第1の役割から第2の役割に変更することが可能な役割変更部と、を有し、
前記共同プレイ中、前記第1の役割にてプレイするプレイヤは、ゲーム内キャラクタを操作し、
前記対象プレイヤは、前記第1の役割に設定された第1対象プレイヤであり、
前記変更条件は、第1変更条件と第2変更条件を含み、
前記役割変更部は、
前記共同プレイ中に前記第1変更条件が成立した場合には、前記第1対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することが可能であり、
前記共同プレイ中に前記第2変更条件が成立している間に、前記第1の役割にてプレイするプレイヤのいずれかにより操作される前記ゲーム内キャラクタが所定の状態になると、前記第2の役割に設定された第2対象プレイヤの役割を、前記第2の役割から前記第1の役割に変更することが可能である、情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータが、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定し、
前記共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数に応じた変更条件が成立した場合に、コンピュータにより、第1の役割に設定された対象プレイヤに対して、役割を変更するか否かの問い合わせを行い、
前記対象プレイヤが前記問い合わせに対して役割を変更する旨を回答した場合に、コンピュータにより、前記対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することが可能となる、情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータが、ゲームの共同プレイの開始前に、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割としていずれかの種類の役割を選択する選択操作を、複数のプレイヤの各々から受け付けるステップと、
コンピュータが、前記共同プレイの開始前において、前記複数のプレイヤの各々に対して、前記選択操作に基づいて記役割を設定するステップと、を含み
前記共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数の第1上限数、及び、前記共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数の第2上限数が、それぞれ決められている場合、前記共同プレイの開始前に前記選択操作を受け付けるステップにおいて、コンピュータは、前記第1の役割を選択したプレイヤ数が前記第1上限数に達している間、前記第1の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けず、且つ、前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している間、前記第2の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けず
前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している場合において、前記第1の役割を選択する前記選択操作を行った対象プレイヤが、変更予約操作を行った場合に、コンピュータが、前記変更予約操作を受け付けるステップをさらに含み、
記対象プレイヤから前記変更予約操作を受け付け、且つ、前記共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、コンピュータにより、前記第1の役割に設定された前記対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することが可能となる、情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータが、ゲームの共同プレイの開始前に、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割としていずれかの種類の役割を選択する選択操作を、複数のプレイヤの各々から受け付けるステップと、
コンピュータが、前記共同プレイの開始前において、前記複数のプレイヤの各々に対して、前記選択操作に基づいて記役割を設定するステップと、を含み
前記共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数の第1上限数、及び、前記共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数の第2上限数が、それぞれ決められている場合、前記共同プレイの開始前に前記選択操作を受け付けるステップにおいて、コンピュータは、前記第1の役割を選択したプレイヤ数が前記第1上限数に達している間、前記第1の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けず、且つ、前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している間、前記第2の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けず、
記共同プレイ中に前記第2の役割にてプレイするプレイヤ数が前記第2上限数から前記第2上限数未満になった場合に、コンピュータにより、前記第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することが可能となる、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータが、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定し、
記共同プレイ中に第1変更条件が成立した場合には、コンピュータにより、第1の役割に設定された第1対象プレイヤの役割を前記第1の役割から第2の役割に変更することが可能となり、
前記共同プレイ中に第2変更条件が成立している間に、前記第1の役割にてプレイするプレイヤのいずれかにより操作されるゲーム内キャラクタが所定の状態になると、コンピュータにより、前記第2の役割に設定された第2対象プレイヤの役割を、前記第2の役割から前記第1の役割に変更することが可能となる、情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定させ、
前記共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数に応じた変更条件が成立した場合に、コンピュータ、第1の役割に設定された対象プレイヤに対して、役割を変更するか否かの問い合わせを行わせ、
前記対象プレイヤが前記問い合わせに対して役割を変更する旨を回答した場合に、コンピュータが、前記対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することを可能にさせる、プログラム。
【請求項10】
ゲームの共同プレイの開始前に、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割としていずれかの種類の役割を選択する選択操作を、複数のプレイヤの各々から受け付けるステップと、
前記共同プレイの開始前において、前記複数のプレイヤの各々に対して、前記選択操作に基づいて記役割を設定するステップと、をコンピュータに実施させ
前記共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数の第1上限数、及び、前記共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数の第2上限数が、それぞれ決められている場合、前記共同プレイの開始前に前記選択操作を受け付けるステップにおいて、前記第1の役割を選択したプレイヤ数が前記第1上限数に達している間、コンピュータには、前記第1の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けさせず、且つ、前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している間、コンピュータには、前記第2の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けさせず、
前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している場合において、前記第1の役割を選択する前記選択操作を行った対象プレイヤが、変更予約操作を行った場合に、前記変更予約操作を受け付けるステップをさらにコンピュータに実施させ
記対象プレイヤから前記変更予約操作を受け付け、且つ、前記共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、コンピュータが、前記第1の役割に設定された前記対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することを可能にさせる、プログラム。
【請求項11】
ゲームの共同プレイの開始前に、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割としていずれかの種類の役割を選択する選択操作を、複数のプレイヤの各々から受け付けるステップと、
前記共同プレイの開始前において、前記選択操作に基づいて前記複数のプレイヤの各々に対して、前記役割を設定するステップと、をコンピュータに実施させ
前記共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数の第1上限数、及び、前記共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数の第2上限数が、それぞれ決められている場合、前記共同プレイの開始前に前記選択操作を受け付けるステップにおいて、前記第1の役割を選択したプレイヤ数が前記第1上限数に達している間、コンピュータには、前記第1の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けさせず、且つ、前記第2の役割を選択したプレイヤ数が前記第2上限数に達している間、コンピュータには、前記第2の役割を選択する前記選択操作を新たに受け付けさせず、
記共同プレイ中に前記第2の役割にてプレイするプレイヤ数が前記第2上限数から前記第2上限数未満になった場合に、コンピュータが、前記第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を前記第1の役割から前記第2の役割に変更することを可能にさせる、プログラム。
【請求項12】
コンピュータに、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、前記共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定させ、
記共同プレイ中に第1変更条件が成立した場合には、コンピュータが、第1の役割に設定された第1対象プレイヤの役割を前記第1の役割から第2の役割に変更することを可能にさせ、
前記共同プレイ中に第2変更条件が成立している間に、前記第1の役割にてプレイするプレイヤのいずれかにより操作されるゲーム内キャラクタが所定の状態になると、コンピュータが、前記第2の役割に設定された第2対象プレイヤの役割を、前記第2の役割から前記第1の役割に変更することを可能にさせる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレイヤが共同でプレイするゲームにおいて、各プレイヤに対してゲーム上の役割が設定され、且つ、設定後の各プレイヤの役割が変更される場合がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ゲーム性を向上させる目的から、ゲーム内のミッションの達成状況に応じて各プレイヤの役割を変更することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014―124489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各プレイヤにとって、共同プレイ中における役割は、その共同プレイの興趣性(すなわち、ゲームの面白さ)に関わる重要な要素であり、役割の設定や変更を行う際の手順次第では、共同プレイの興趣性をより一層向上させることができるものと期待される。
【0005】
そこで、本発明は、上記の点に鑑みて、各プレイヤの役割を設定して行われれる共同プレイの興趣性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者の一態様に係る情報処理装置は、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定する役割設定部と、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能な役割変更部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、共同プレイ開始前に設定された役割を、共同プレイ中に変更することができるため、共同プレイの興趣性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゲームにてプレイ可能なエリアの一例を示す図である。
図2】第1の役割でゲームをプレイする場合に表示されるプレイ画面の一例である。
図3】第2の役割でゲームをプレイする場合に表示されるプレイ画面の一例である。
図4】ガイドオブジェクトが表示された状態のプレイ画面を示す図である。
図5】投入操作についての説明図である。
図6】役割選択画面の一例である。
図7】予約画面の一例である。
図8】問い合わせ画面の一例である。
図9】本発明の一つの実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの構成を示す概念図である。
図10】本発明の一つの実施形態に係る情報処理装置の機能を示す図である。
図11】プレイヤ情報の一例を示す図である。
図12A】本発明の一つの実施形態に係る情報処理フローを示す図である(その1)。
図12B】本発明の一つの実施形態に係る情報処理フローを示す図である(その2)。
図13】各プレイヤの役割の変遷を示す図である。
図14】第1画面表示処理の流れを示す図である。
図15】第2画面表示処理の流れを示す図である。
図16A】対象プレイヤの役割を変更するタイミングの変形例についての説明図である(その1)。
図16B】対象プレイヤの役割を変更するタイミングの変形例についての説明図である(その2)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、以下、添付の図面を参照しながら、好適な実施形態(第1実施形態~第3実施形態)について説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた具体例の一つにすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
また、以下の説明の中で参照される図面が示す画面例も一例に過ぎず、画面の構成例、表示される情報の内容、及びGUI(Graphical User Interface)等は、情報処理の内容、システムの設計仕様、及びプレイヤの好み等に応じて自由に設計することができ、また適宜変更し得るものである。
【0010】
[本発明にてプレイ可能なゲームについて]
本発明の情報処理装置を通じてプレイ可能なゲーム(以下、単に「ゲーム」という)について、図1~5を参照しながら説明する。図1は、ゲームにてプレイ可能なエリアの例を示す図であり、詳しくはエリア全体像を示す。図2~3は、ゲームのプレイ画面の一例である。図4は、後述するガイドオブジェクトが表示された状態のプレイ画面を示す図である。図5は、後述する投入操作についての説明図である。なお、図2~8に示す操作端末は、これらの図に示されたプレイ画面を見ているプレイヤによって操作される操作端末である。
【0011】
ゲームは、プレイヤがゲームプレイ用の操作端末にて画面を見ながらプレイするコンテンツであり、詳しくはデータ通信を利用するオンラインゲームである。オンラインゲームには、ウェブブラウザを利用したブラウザゲーム、SNS(Social Networking Service)上で提供されるソーシャルゲーム等、モバイルゲーム等のように専用のアプリケーションソフトをダウンロードしてプレイ可能なゲーム、及びプレイバイウェブ(PBW)等の定期更新型オンラインゲーム等が含まれる。なお、ゲームのジャンル(分類)は、特に限定されるものではない。
【0012】
プレイヤは、一人のプレイヤによる単独プレイモード、及び、複数のプレイヤによる共同プレイモード(マルチプレイモード)のいずれかを選択してゲームをプレイする。
【0013】
単独プレイモードを選択したプレイヤは、ゲームプレイ中、所定のゲーム内キャラクタ(以下、フィールド移動キャラクタJ1という)を操作する。フィールド移動キャラクタJ1は、ゲーム内キャラクタの一例であり、プレイヤの操作(以下、移動操作という)に基づいて、図1に示すエリア内に設定されたフィールド上を移動する。ゲームのエリアは、クリアを目的として設定されたゲーム内空間であり、ゲーム内において1又は2以上存在する。フィールドは、エリア毎に設定された地形であり、例えば、床、地面又は水面のように二次元状に広がった領域である。
【0014】
なお、フィールド移動キャラクタJ1の外観(表示イメージ)は、ゲームの内容に応じて任意に設定できるが、以下の説明では、図1に示すように人型であることとする。また、プレイヤ一人につき操作可能なフィールド移動キャラクタJ1の数は、1体又は2体以上であってもよいが、以下の説明では1体であることとする。
【0015】
フィールドには、図1に示すように敵キャラクタEが出現し、また、一定のルールに従って若しくは不規則に補助オブジェクトHが配置されている。敵キャラクタEは、フィールド上に出現して、プレイヤによるゲームのプレイ(具体的には、フィールド移動キャラクタJ1の移動等の動作)を妨害する。
【0016】
補助オブジェクトHは、ゲームプレイ中にプレイヤによって利用され、例えば、フィールド移動キャラクタJ1が補助オブジェクトHに接近又は接触することで、補助オブジェクトHに応じた効果がプレイヤに対して与えられる。補助オブジェクトHに応じた効果には、例えば、ゲーム内で使用可能な特典又はアイテムの付与、体力回復等のパラメータ変化、フィールド上における敵キャラクタEの出現数の減少等のようなフィールド状況の変更、及びボス敵の出現等のような所定イベントの発生などが含まれる。
【0017】
単独プレイモードにおいて、プレイヤは、ゲームのプレイ画面上でフィールド移動キャラクタJ1を見ながら、フィールド移動キャラクタJ1に対する移動操作を行う。このときのプレイ画面には、図2に示すようにフィールド中の一部分、具体的にはフィールド移動キャラクタJ1の現在位置を含む一定の範囲(図1中、破線にて囲まれた領域)が映し出される。
【0018】
移動操作の一例としては、図2に示すように、画面に表示されるフィールド移動キャラクタJ1を画面上でタッチしながら移動先(図2中の破線で示す位置)までドラッグする操作等が挙げられる。なお、移動操作を行う方法は、特に限定されないが、例えば、不図示のコントローラの方向キーを通じて行う方法、音声入力による方法、モーションキャプチャのようにプレイヤの身体の動きを検知する方法、あるいは、ゲームプレイ中におけるプレイヤの脳波を解析する方法等が挙げられる。
【0019】
フィールド移動キャラクタJ1が移動操作に応じてフィールド上を移動すると、これに伴って、フィールド中、画面に映し出される部分が切り替わる。プレイヤは、切り替え後の画面を通じて、フィールド移動キャラクタJ1の現在位置(移動後の位置)を把握することができる。
【0020】
なお、図2に示す画面は、フィールド中の一部分を真上から見た場合の画面であるが、これに限定されない。ゲームプレイ中に表示される画面は、フィールド中の一部分を任意の視線角度(ビューアングル)から見たときの画面であってもよく、その角度は、ゲームプレイ中に、プレイヤの好みに応じて任意に変更することができてもよい。
【0021】
フィールド移動キャラクタJ1に対しては、パラメータが設定される。パラメータは、プレイヤがゲームプレイ中に監視(確認)して管理する値やステータスであり、ゲームにおいてプレイヤ毎に設定される。換言すると、パラメータは、フィールド移動キャラクタJ1を操作するプレイヤに関するパラメータであるとも言える。パラメータには、フィールド移動キャラクタJ1に関する数値や性質が含まれ、例えば、体力や空腹度等の状態(現状)を示す値、攻撃力及び移動速度等の能力を示す値、タイプ及び属性、画面表示サイズ並びにその他の特徴などが挙げられる。
【0022】
ゲームプレイ中、パラメータは、図2に示すように、第1画面G1においてフィールド移動キャラクタJ1の付近に表示される。また、ゲームプレイ中、パラメータは、ゲームの進行状況、具体的にはフィールド移動キャラクタJ1の動き及び状態変化と連動して変化する(更新される)。例えば、フィールド移動キャラクタJ1がフィールド上を移動したり、フィールド上の敵キャラクタEからの攻撃や邪魔等を受けたりすると、パラメータの一種である体力が減少する。そして、フィールド移動キャラクタJ1の状態が体力0(ゼロ)の状態(所定の状態の一例に相当する)になると、プレイ続行不能、すなわちゲームオーバーとなる。
【0023】
また、プレイヤは、ゲームプレイ中、フィールド上に配置される補助オブジェクトH、又はフィールド上に投入される投入オブジェクトTを利用することでパラメータを変化させることができる。例えば、体力回復アイテムに該当する補助オブジェクトH又は投入オブジェクトTを利用した場合に、フィールド移動キャラクタJ1の体力を増加(回復)させることができる。
なお、パラメータは、必ずしもフィールド移動キャラクタJ1の動き等と連動して変化させなくてもよく、例えば、フィールド移動キャラクタJ1を操作するプレイヤの操作(移動操作等)の内容に応じて変化させてもよい。
【0024】
プレイヤは、フィールド移動キャラクタJ1がフィールド上の所定の位置に到達したり、あるいはフィールド上に出現する所定の敵キャラクタEを倒したりする等、エリア毎のクリア条件を達成した時点で、そのエリアをクリアすることができる。また、プレイヤは、一つのエリアをクリアすることで次のエリアに移行し、移行後のエリアに設定されたフィールド上にてフィールド移動キャラクタJ1を移動させることができる。
【0025】
次に、共同プレイモードについて説明すると、共同プレイモードでは、複数のプレイヤが、同一のエリアを同じタイミングにて(すなわち、同じ時間に)共同してプレイすることができる。なお、共同プレイには、プレイヤ同士がエリアをクリアすることを共通の目標として互いに協力してプレイすることの他に、同じエリア内でプレイヤ同士が競い合うこと、及び、複数のプレイヤが複数のチームに分かれて同じエリア内にてチーム同士で対戦することが含まれる。なお、以下の説明では、共同プレイを行うことを「共同プレイに参加する」ともいう。
【0026】
共同プレイに参加する複数のプレイヤの各々は、共同プレイの開始前に役割を選択する。役割とは、共同プレイを行う複数のプレイヤの各々が担うゲーム上の役割であり、本発明では、共同プレイの開始前において、各プレイヤは、複数種類の役割の中からいずれかを選択する。複数種類の役割は、例えば、第1の役割及び第2の役割であり、各プレイヤは、共同プレイの開始前において、これらのいずれか一方を選択する。
なお、複数種類の役割は、第1の役割及び第2の役割以外の役割を含んでもよく、つまり、各プレイヤが選択可能な役割は、三種類以上であってもよい。
【0027】
ちなみに、本発明において、共同プレイの開始前とは、複数のプレイヤがゲーム内のエリアをプレイし始める前、具体的には、フィールド移動キャラクタJ1や後述のサポートキャラクタJ2に対する操作を実際に行う前段階の時点である。
【0028】
その後、各プレイヤの選択結果に応じて各プレイヤの役割が設定され、共同プレイが開始される。共同プレイにおいて、各プレイヤは、設定された役割にてゲームをプレイする。具体的に説明すると、第1の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、前述のフィールド移動キャラクタJ1を操作してゲームを進行させる。第2の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、第1の役割に設定されたプレイヤを補助(サポート)する。第1の役割に設定されたプレイヤを補助するとは、第1の役割に設定されたプレイヤとは異なる立場でゲームをプレイし、具体的には、第1の役割に設定されたプレイヤがゲームを有利に進行するようにゲームをプレイすることを意味する。
【0029】
なお、第1の役割及び第2の役割は、上記の内容とは反対の役割でもよい。すなわち、第2の役割が、フィールド移動キャラクタJ1を操作する役割であり、第1の役割が、フィールド移動キャラクタJ1を操作するプレイヤを補助する役割である場合にも、本発明は適用可能である。
【0030】
共同プレイ中に行うプレイヤの操作を役割毎に説明する。
第1の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、自分の操作端末にてプレイ画面(以下、第1画面G1ともいう)を見ながら、フィールド移動キャラクタJ1に対する移動操作を行う。第1画面G1には、フィールド移動キャラクタJ1と、フィールドにおけるフィールド移動キャラクタJ1の現在位置に応じた部分(図1中、破線にて囲まれた領域)とが映し出される。
【0031】
第2の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、フィールド移動キャラクタJ1とは異なるゲーム内キャラクタであるサポートキャラクタJ2を操作する。サポートキャラクタJ2は、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)のような飛行体をモチーフとしている。第2の役割に設定されたプレイヤ一人につき操作可能なサポートキャラクタJ2の数は、1体又は2体以上であってもよいが、以下の説明では1体であることとする。
【0032】
具体的に説明すると、第2の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、自分の操作端末にてプレイ画面(以下、第2画面G2ともいう)を見ながら、サポートキャラクタJ2に対する操作(以下、飛行操作という)を行う。第2画面G2には、図3に示すように、サポートキャラクタJ2と、フィールドにおけるサポートキャラクタJ2の位置に応じた部分(図1中、一点鎖線にて囲まれた領域)とが俯瞰的に映し出される。
【0033】
飛行操作の一例としては、図3に示すように、画面に表示されるサポートキャラクタJ2を画面上でタッチしながら移動先までドラッグする操作等が挙げられる。なお、飛行操作を行う方法は、特に限定されないが、例えば、不図示のコントローラの方向キーを通じて行う方法、音声入力による方法、モーションキャプチャのようにプレイヤの身体の動きを検知する方法、あるいは、ゲームプレイ中におけるプレイヤの脳波を解析する方法等が挙げられる。
【0034】
サポートキャラクタJ2は、飛行操作に基づいて、フィールド移動キャラクタJ1が存在するエリア内を移動(飛行)する。具体的に説明すると、フィールド移動キャラクタJ1とサポートキャラクタJ2とは、同一のエリアにおいて互いに異なる階層(レイヤ)に存在する。サポートキャラクタJ2が移動可能な階層は、フィールド移動キャラクタJ1が移動可能な階層とは異なる層よりも上層にある。厳密には、ゲームにおけるフィールドとは異なる高さにある空間として仮想的に設定された移動空間、詳しくは、フィールドの上方空間(上空)にてサポートキャラクタJ2を移動させることができる。なお、サポートキャラクタJ2の移動範囲は、フィールドの上方空間(上空)に限られず、フィールドの下方空間(地中等)であってもよい。
【0035】
サポートキャラクタJ2は、フィールド中の全範囲を移動することができ、フィールド中、フィールド移動キャラクタJ1が移動できない範囲でも自由に移動することができる。例えば、フィールド移動キャラクタJ1は、フィールド中、障害物等の配置領域では障害物等の制約を受けて移動できないのに対し、サポートキャラクタJ2は、上記の障害物等による移動上の制約を受けない。
【0036】
そして、サポートキャラクタJ2が飛行操作に応じてフィールド上空を飛行すると、これに伴って、フィールドのうち、第2画面G2に映し出される部分が切り替わる。これにより、第2の役割に設定されたプレイヤは、切り替え後の画面を通じて、サポートキャラクタJ2の現在位置(移動後の位置)を把握し、サポートキャラクタJ2を移動(飛行)させ続けることでフィールド全体を見回すことができる。
【0037】
なお、図3に示す第2画面G2は、フィールド中の一部分を真上から見た場合の画面であるが、これに限定されない。第2画面G2は、フィールド中の一部分を任意の視線角度(ビューアングル)から見たときの画面であってもよく、その角度は、ゲームプレイ中に、第2の役割に設定されたプレイヤの好みに応じて任意に変更することができてもよい。
【0038】
また、第2画面G2には、フィールド中の一部分を映してもよいし、フィールドの全体を映してもよい。また、第2の役割に設定されたプレイヤが拡大表示用の操作を行った場合には、その操作量に応じた倍率にてフィールド中の一部分が拡大されて画面に表示されてもよい。反対に、縮小表示用の操作が行われた場合には、その操作量に応じてフィールド中の一部分又は全部が縮小されて画面に表示されてもよい。
【0039】
ところで、フィールド中の、第1画面G1に映る部分は、フィールド移動キャラクタJ1及びその近傍に限定され、第2画面G2に映る部分よりも狭い領域である。つまり、第1の役割に設定されたプレイヤが共同プレイ中に画面を通じて確認することができるフィールドの範囲は、第2の役割に設定されたプレイヤに比べて狭くなる。そのため、第1の役割に設定されたプレイヤは、フィールド上において第1画面G1に映る部分の外に存在する敵キャラクタE等を視認することができない。
【0040】
これに対して、第2画面G2には、フィールド中、第1画面G1よりも広範囲の部分を映し出すことができる。これにより、例えば、フィールド移動キャラクタJ1の現在位置を含むフィールドの一部分又は全部を第2画面G2に表示させることで、第2の役割に設定されたプレイヤは、当該フィールド移動キャラクタJ1の動作、換言すると、第1の役割に設定されたプレイヤの操作を確認することができる。
【0041】
また、第2画面G2には、前述のように、第1画面G1に映る部分以外の部分を映し出すことができる。これにより、第2の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、第2画面G2を見て、第1の役割に設定されたプレイヤよりも広い視野にてフィールドの状況を確認することができる。つまり、第2の役割に設定されたプレイヤは、フィールド中、第1の役割に設定されたプレイヤが第1画面G1上では視認することができない部分の情報を入手することができ、具体的には、第1画面G1に映る部分の外に存在する敵キャラクタの種類及び出現位置等を知ることができる。
【0042】
そして、第2の役割に設定されたプレイヤは、一定の条件を満たす場合には、フィールド中の第2画面G2に映る部分に出現するキャラクタに関する情報を、第1の役割に設定されたプレイヤに報知することができる。
【0043】
具体的には、第2の役割に設定されたプレイヤは、情報が報知される対象となる敵キャラクタE(以下、被報知キャラクタという)と対応する位置にサポートキャラクタJ2が到達するようにサポートキャラクタJ2を操作して移動させる。被報知キャラクタと対応する位置とは、例えば、サポートキャラクタJ2の照明範囲LS内に被報知キャラクタが入る位置である。被報知キャラクタについては、特に限定されないが、フィールド上の所定の敵キャラクタE、例えばエリアのボス敵を被報知キャラクタとしてもよい。
なお、照明範囲LSは、サポートオブジェクトJ2の直下に向けてサポートオブジェクトJ2から照明がフィールド上に照射されるというゲーム上の設定に従って表示される円状又は楕円状のオブジェクト(詳しくは、範囲を示すオブジェクト)であり、共同プレイ中、第2画面G2に常時表示される。
【0044】
そして、サポートキャラクタJ2が被報知キャラクタと対応する位置に到達すると、図4の左図に示すように、ガイドオブジェクトKが第1画面G1に表示される。ガイドオブジェクトKは、フィールド移動キャラクタJ1から見たときの、被報知キャラクタが位置する方位を示す目印であり、分かり易くは、フィールド移動キャラクタJ1の現在位置と被報知キャラクタの現在位置とを結んだ直線状のオブジェクトである。
【0045】
以上のようなガイドオブジェクトKの表示により、第2の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、第1の役割に設定されたプレイヤを補助することができる。具体的には、ガイドオブジェクトKの表示により、第1画面G1に映る部分の外に存在する被報知キャラクタ及びその方位を、第1の役割に設定されたプレイヤに知らせることができる。
なお、第2の役割に設定されたプレイヤがガイドオブジェクトKを表示させるために行う操作、すなわち照明範囲LS内に被報知キャラクタが入るようにサポートキャラクタJ2を移動させる飛行操作は、フィールド移動キャラクタJ1に対して所定の効果を発揮させるための操作に相当する。
【0046】
ガイドオブジェクトKは、サポートキャラクタJ2が被報知キャラクタと対応する位置にある間(つまり、サポートキャラクタJ2の照明範囲LS内に被報知キャラクタが存在する限り)、常時表示される。他方、被報知キャラクタが照明範囲LSから外れると、その被報知キャラクタに対するガイドオブジェクトKが非表示となる。
【0047】
なお、ガイドオブジェクトKが第1画面G1に表示される間、図4の右図に示すように、照明範囲LS内に被報知キャラクタが位置するようにサポートキャラクタJ2を操作したプレイヤ(第2の役割に設定されたプレイヤ)側でも、ガイドオブジェクトKを表示させてもよい(つまり、第2画面G2にもガイドオブジェクトKを表示してもよい)。
【0048】
また、ガイドオブジェクトKの表示態様、例えば、ガイドオブジェクトKの表示時間、点灯又は点滅等の表示パターン、色及び太さ等については、任意に設定することができ、また設定後に変更してもよい。
【0049】
また、フィールド移動キャラクタJ1は、フィールド上の敵キャラクタEに対する攻撃動作、具体的には、敵キャラクタEに向けて弾丸等を発射する動作を行うことができる。この動作をフィールド移動キャラクタJ1に行わせる場合、第1の役割に設定されたプレイヤは、所定の操作(以下、射撃操作という)を行う。射撃操作は、例えば、弾丸等の発射方向を指示する操作などを含む。
【0050】
ガイドオブジェクトKが表示される間に、フィールド移動キャラクタJ1に対して射撃操作を行う場合には、ガイドオブジェクトKの先に存在する被報知キャラクタに弾丸等が向かうように弾丸等の発射方向が自動的に設定されてもよい。この場合、第1の役割に設定されたプレイヤは、射撃操作において発射方向を指示しなくても、弾丸等を被報知キャラクタに確実に命中させることができる。以上のように、第2の役割に設定されたプレイヤは、ガイドオブジェクトKを表示させることで、第1の役割に設定されたプレイヤを効果的に補助することができる。
【0051】
一方、共同プレイ中、サポートキャラクタJ2は、敵キャラクタEを攻撃することができず、敵キャラクタEからの攻撃や邪魔等を受けることもない。また、サポートキャラクタJ2は、補助オブジェクトH及び投入オブジェクトTを利用することができない。つまり、第2の役割に設定されたプレイヤは、補助オブジェクトH及び投入オブジェクトTがもたらす効果を享受することができない。その代わりに、第2の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、第1の役割に設定されたプレイヤへの支援物資として、投入オブジェクトTをフィールド上に投入する操作(以下、投入操作という)を行うことができる。
【0052】
投入操作は、第2画面G2を通じて行われる。具体的には、第2の役割に設定されたプレイヤが、ゲーム内で所持するオブジェクトの中から投入オブジェクトTとして投入するものを選択し、図5の左図に示すように、画面に表示されたオブジェクト選択ボタンのうち、投入オブジェクトTとして選択されたオブジェクトの種類と対応するボタンをクリックする。その後、第2の役割に設定されたプレイヤは、フィールド上において投入オブジェクトTの配置位置を指定する。
なお、投入オブジェクトTとして利用するオブジェクト、及び投入オブジェクトTの配置位置は、第2の役割に設定されたプレイヤの意志に基づいて決められる場合に限られず、例えば抽選等によって自動的に決められてもよい。
【0053】
以上の手順にて投入操作が行われることにより、図5の右図に示すように、投入オブジェクトTが、投入操作を行ったプレイヤが操作するサポートキャラクタJ2からフィールド上に投入される。そして、投入オブジェクトTは、前述したように、第1の役割に設定されたプレイヤによって利用され、そのプレイヤが操作するフィールド移動キャラクタJ1が投入オブジェクトTに接近した時点で利用される。つまり、第1の役割に設定されたプレイヤに対して投入オブジェクトTの効果が付与される。
【0054】
投入オブジェクトTの効果は、投入されるオブジェクトの種類に応じて変わり、効果の内容(すなわち、オブジェクトの種類)は、ゲームの内容に応じて任意に決めることができる。なお、投入オブジェクトTの種類には、第1の役割に設定されたプレイヤを補助する種類以外に、第1の役割に設定されたプレイヤのプレイを妨害する種類が含まれてもよい。
【0055】
また、第2の役割に設定されたプレイヤは、ゲームプレイ中に、投入オブジェクトTとして利用可能なオブジェクトを購入することができ、購入したオブジェクトを投入オブジェクトTとしてフィールド上に投入することができる。なお、投入オブジェクトTとして利用可能なオブジェクトは、購入以外の方法で取得できてもよく、例えば、ゲーム内で開催される抽選イベント等をプレイすることで取得できてもよい。
【0056】
以上のように、共同プレイモードでは、共同プレイを行う複数のプレイヤの各々が第1の役割又は第2の役割のいずれかにてゲームをプレイし、役割と対応するゲーム内キャラクタ、すなわち、フィールド移動キャラクタJ1又はサポートキャラクタJ2のうちの一方を操作する。
【0057】
また、共同プレイモードでは、複数のプレイヤが第1の役割を選択してゲームをプレイすることができる。この場合、フィールド上には、第1の役割に設定されたプレイヤ毎にフィールド移動キャラクタJ1が存在し、第1の役割に設定された各プレイヤは、各自のフィールド移動キャラクタJ1を操作する。
【0058】
また、複数のプレイヤが第1の役割にて共同プレイを行う場合、各プレイヤは、各自が操作するフィールド移動キャラクタJ1のパラメータを監視しながら共同プレイを行う。そして、共同プレイ中、パラメータが所定の状態、具体的には体力が0である状態となったプレイヤは、そのフィールド移動キャラクタJ1が操作不能となるために、第1の役割にてプレイを続行することができなくなる。
【0059】
また、共同プレイモードにおいて、複数のプレイヤが第1の役割に設定され、且つ一人以上のプレイヤが第2の役割に設定された場合、第2の役割に設定されたプレイヤは、共同プレイ中、第1の役割に設定された複数のプレイヤのうち、指定されたプレイヤを補助対象とし、補助対象のプレイヤと協力することができる。補助対象とするプレイヤは、共同プレイが開始される前に指定されてもよく、あるいは共同プレイ中に指定されてもよい。また、補助対象とするプレイヤは、第2の役割に設定されたプレイヤの意思に依らず、第1の役割に設定された複数のプレイヤの中からランダムに決められてもよい。
【0060】
また、共同プレイモードでは、第1の役割にてプレイするプレイヤ数について、最小必要人数(第1下限数)及び最大参加人数(第1上限数)が決められている。このため、第1の役割を選択したプレイヤ数が第1下限数を超える場合に限り、共同プレイを開始することができる。また、第1の役割を選択したプレイヤ数が第1上限数に達している場合には、空き枠が確保されるまでは、他のプレイヤが新たに第1の役割を選択することができない。空き枠とは、第1の役割に設定されるプレイヤ数の残数、すなわち第1の役割に設定されるプレイヤ数の上限数と現在数との差分である。
【0061】
他方、第2の役割にてプレイするプレイヤ数についても、最小必要人数(第2下限数)及び最大参加人数(第2上限数)が決められている。このため、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2下限数を超える場合に限り、共同プレイを開始することができる。また、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数に達している場合には、空き枠が確保されるまでは、他のプレイヤが新たに第2の役割を選択することができない。
なお、第2の役割にてプレイするプレイヤ数については、下限数が設けられていなくてもよく、第2の役割を選択したプレイヤ数が任意の人数、例えば0人であっても共同プレイを開始することができてもよい。
【0062】
[第1実施形態における役割設定及び役割変更について]
本発明では、共同プレイの開始前に、共同プレイヤを行う複数のプレイヤの各々について役割が設定され、共同プレイ中には、各プレイヤが設定された役割に応じた操作を行う。また、前述したように、各役割を選択するプレイヤ数がそれぞれの最小必要人数(下限数)を超えない限り、共同プレイを開始することができない。さらに、各役割のプレイヤ数には上限数が設定されているため、各プレイヤの役割は、各役割のプレイヤ数が上限数を超えないように設定(調整)される。
【0063】
一方、本発明の第1実施形態では、例えば共同プレイ中に空き枠が確保された場合には、対象プレイヤの役割を、空き枠が確保された役割への変更が可能となる。対象プレイヤとは、共同プレイを行う複数のプレイヤのうち、共同プレイ中において役割が変更される対象となるプレイヤであり、特に共同プレイ開始前の時点で第1の役割に設定されるプレイヤであり、以下では、第1対象プレイヤと呼ぶこととする。
また、共同プレイ開始前の時点で第2の役割に設定され、共同プレイ中に役割が変更される対象となるプレイヤを第2対象プレイヤと呼ぶこととする。
【0064】
なお、以下では、フィールド移動キャラクタJ1を操作する役割を第1の役割とし、サポート移動キャラクタJ2を操作する役割を第2の役割とするが、前述したように、第1の役割及び第2の役割は、それぞれ、上記とは反対の役割であってもよい。
【0065】
以下に、第1実施形態における役割の設定、及び役割の変更について説明する。なお、以下では、各役割に設定されるプレイヤ数の下限数(第1下限数及び第2下限数)が1名であり、上限数(第1上限数及び第2上限数)が3名であるケースを想定して説明することとする。ただし、これらの値は、あくまでも一例に過ぎず、各役割の下限数及び上限数は、それぞれ任意の値に決めることができる。
【0066】
第1実施形態において、共同プレイを行う複数のプレイヤの各々は、共同プレイの開始前に、複数種類の役割、具体的には第1の役割及び第2の役割の中からいずれかを選択する選択操作を行う。具体的に説明すると、共同プレイを催す一人のプレイヤ(以下、ホストという)が、共同プレイの対象とするエリアを指定した上で、共同プレイの参加者(以下、ゲストという)を募集する。その後、共同プレイへの参加に応募したゲストのプレイヤとホストのプレイヤは、それぞれ、共同プレイ開始前に表示される図6の役割選択画面を見ながら、自分が希望する役割を選択し、役割選択画面中、選択した役割と対応するボタンをクリックする。かかる操作が選択操作に相当する。
【0067】
役割選択画面には、図6に示すように、選択操作を行ったプレイヤの選択結果が表示される。未だ選択操作を行っていないプレイヤは、他のプレイヤが選択した役割を確認しながら、自分の役割を選択することができる。これにより、役割のマッチングが行われる。
【0068】
なお、役割のマッチングは、共同プレイに参加するプレイヤを募集して募集終了後に各プレイヤが選択操作を行うことで役割のマッチングが行われてもよい。あるいは、各プレイヤが共同プレイヤへの参加に応募する時点で選択操作を行い、各プレイヤの選択操作に基づくマッチング結果(すなわち、各プレイヤによる役割の選択結果)を示す画面を各プレイヤに対して表示してもよい。
【0069】
第1の役割を選択したプレイヤ数、及び、第2の役割を選択したプレイヤ数のそれぞれが下限数を超える場合、プレイヤの一人(例えば、ホスト)が役割のマッチング結果を確認した後に共同プレイ開始用の操作を行う。これを契機として各プレイヤに対して役割が設定され、その後に共同プレイが開始される。この場合に各プレイヤに対して設定される役割は、当該各プレイヤが選択操作に応じて選択した役割、すなわち各プレイヤが希望する役割となる。
【0070】
他方、第1の役割を選択したプレイヤ数、及び、第2の役割を選択したプレイヤ数のどちらかが下限数未満である場合には、そのままでは共同プレイを開始することができず、下限数未満のプレイヤ数が下限数超に増えるまで待機状態となる。
【0071】
また、第1の役割を選択したプレイヤ数が上限数(第1上限数)に達している間には、その時点で未だ選択操作を行っていないプレイヤは、第1の役割を選択する選択操作を新たに行うことができない。同様に、第2の役割を選択したプレイヤ数が上限数(第2上限数)に達している場合には、その時点で未だ選択操作を行っていないプレイヤは、第2の役割を選択する選択操作を新たに行うことができない。
【0072】
一方、第1実施形態では、ある役割を選択するプレイヤ数が上限数に達している場合、その役割について変更予約操作を行うことができる。具体的に説明すると、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数に達している場合において、その時点で未だ選択操作を行っていないプレイヤは、第2の役割を希望していたとしても、第2の役割を選択することができず、共同プレイを行う(参加する)ためには第1の役割を選択することになる。そのため、上記のプレイヤは、第1の役割を選択するための選択操作を行うが、この際に変更予約操作を行うことができる。
【0073】
変更予約操作は、例えば、図7に示す予約画面G3を通じて行われる。予約画面G3は、ある役割を選択したプレイヤ数が上限数に達している場合において、その役割とは異なる役割を選択したプレイヤに対して表示される画面である。第1の役割を選択したプレイヤが、変更予約を希望する場合、予約画面G3中の予約要求ボタン(画面中、「Yes」と表記されたボタン)をクリックする。かかる操作が変更予約操作に相当する。
【0074】
上記の変更予約操作を行ったプレイヤについては、共同プレイ中に所定の条件が成立した場合に、役割を変更することが可能となり、分かり易くは、第1の役割から第2の役割への変更が可能となる。ここで、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数に達している場合において第1の役割を選択する選択操作を行い、且つ、上記の変更予約操作を行ったプレイヤは、本発明の対象プレイヤ、厳密には第1対象プレイヤに該当する。
【0075】
なお、変更予約操作は、共同プレイの開始前において選択操作を行った後に行われてもよいし、選択操作よりも前又は選択操作と同じタイミングで行われてもよいし、あるいは、共同プレイの開始後に行われてもよい。
【0076】
また、第1の役割を選択したプレイヤ数が第1上限数に達している場合において、その時点で未だ選択操作を行っていないプレイヤは、仕方なく、第2の役割を選択するための選択操作を行うことになるが、この際に、変更予約操作を行うことができる。これにより、共同プレイ中に所定の条件が成立した場合、上記のプレイヤの役割を変更すること、詳しくは、第2の役割から第1の役割への変更が可能となる。ここで、第1の役割を選択したプレイヤ数が第1上限数に達している場合において第2の役割を選択する選択操作を行い、且つ、上記の変更予約操作を行ったプレイヤは、第2対象プレイヤに該当する。
【0077】
以上のように、第1実施形態では、変更予約操作を行った第1対象プレイヤ及び第2対象プレイヤの各々の役割が、共同プレイ中において所定の条件(以下、変更条件という)が成立した場合に変更可能となり、具体的には、各対象プレイヤが本来希望していた役割に変更することができる。他方、変更予約操作を行わないプレイヤ(非対象プレイヤ)の役割は、共同プレイ中に変更条件が成立した場合であっても変更されない。
【0078】
変更条件は、共同プレイ中に空き枠が確保されることである。具体的に説明すると、例えば、共同プレイの開始前において、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数に達しており、その状況のまま共同プレイが開始されたとする。つまり、第2の役割に設定されたプレイヤ数が第2上限数に達した状態で共同プレイが開始される場合を想定する。
【0079】
上記の場合において、共同プレイ中に、第2の役割に設定されたプレイヤが共同プレイから離脱し、第2の役割にてプレイするプレイヤ数が第2上限数から第2上限数未満に減ること、すなわち第2の役割について空き枠が確保されることが変更条件に該当する。また、この場合の変更条件を、以下では第1変更条件と呼ぶこととする。
【0080】
なお、プレイヤが共同プレイから離脱する状況としては、例えば、操作キャラクタが操作不能の状態(例えば、フィールド移動キャラクタJ1の場合には体力0の状態)となってプレイ続行ができなくなること、プレイヤが自発的に共同プレイをリタイアすること、通信障害等のためにプレイが中断してしまうこと、プレイヤが一定時間以上操作を行わず共同プレイを放置すること、及び、その他の事情により共同プレイを続けることができなくなること等が挙げられる。
【0081】
同様に、挙動プレイ開始前において第1の役割を選択したプレイヤ数が第1上限数に達し、第1の役割に設定されたプレイヤ数が第1上限数に達した状態で共同プレイが開始された場合を想定する。この場合において、共同プレイ中に、第1の役割に設定されたプレイヤが共同プレイから離脱し、第1の役割にてプレイするプレイヤ数が第1上限数から第1上限数未満に減ること、すなわち第1の役割について空き枠が確保されることが変更条件に該当する。また、この場合の変更条件を、以下では第2変更条件と呼ぶこととする。
【0082】
そして、共同プレイ中に第1変更条件が成立すると、第1対象プレイヤの役割を変更することが可能となり、詳しくは、第1の役割から第2の役割に変更することができる。また、同様に、共同プレイ中に第2変更条件が成立すると、第2対象プレイヤの役割を変更することが可能となり、詳しくは、第2の役割から第1の役割に変更することができる。
【0083】
また、第1実施形態では、共同プレイ中にプレイヤの役割を変更する際に、そのプレイヤの意思を確認した上で役割を変更する。具体的に説明すると、共同プレイ中において第1変更条件が成立すると、第1対象プレイヤの操作端末に、図8に示す問い合わせ画面G4が表示される。問い合わせ画面G4は、役割を変更するか否かの問い合わせを行う目的で表示される。第1対象プレイヤは、役割を変更するか否かを判断し、役割を変更する場合には、問い合わせ画面G4中の変更要求ボタン(画面中、「Yes」と表記されたボタン)をクリックし、役割変更を見送る場合には、変更見送りボタン(画面中、「No」と表記されたボタン)をクリックする。これらの画面操作(具体的には、画面中のいずれかのボタンをクリックする操作)が、問い合わせへの回答操作に相当する。
【0084】
第1実施形態では、第1対象プレイヤが問い合わせに対して役割を変更する旨を回答すると、これを契機として、第1対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更する。役割の変更により、第1対象プレイヤは、変更後の役割と対応するゲーム内キャラクタ、すなわちサポートキャラクタJ2を操作可能となり、具体的には、サポートキャラクタJ2に対する飛行操作を行うことができるようになる。また、第2の役割に変更されたことで、第1対象プレイヤは、第1の役割にてプレイする他のプレイヤを補助するようになり、具体的には、ガイドオブジェクトKを表示させるための操作(飛行操作)や、投入オブジェクトTを投入させるための操作(投入操作)を行うことができるようになる。
【0085】
また、同様に、共同プレイ中において第2変更条件が成立すると、第2対象プレイヤの操作端末に問い合わせ画面G4が表示され、第2対象プレイヤは、役割を変更するか否かを判断して回答操作、具体的には問い合わせ画面G4中のいずれかのボタンをクリックする操作を行う。第1実施形態では、第2対象プレイヤが問い合わせに対して役割を変更する旨を回答すると、これを契機として、第2対象プレイヤの役割を第2の役割から第1の役割に変更する。役割の変更により、第2対象プレイヤは、フィールド移動キャラクタJ1を操作可能となり、具体的には、フィールド移動キャラクタJ1に対する移動操作を行うことができるようになる。
【0086】
ところで、共同プレイ中にプレイヤの役割が変更すると、それに伴い、そのプレイヤの変更前の役割と同じ役割に設定されたプレイヤ数が一人減ることになる。その結果、上記の役割に設定されたプレイヤ数が下限数を下回る事態が想定され、その場合には、共同プレイの続行が困難となる。かかる状況を回避するため、第1変更条件が成立した際には、共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数(厳密には、第1対象プレイヤの役割を変更した後のプレイヤ数)が第1下限数を超える場合に限り、第1対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能となる。
【0087】
同様に、第2変更条件が成立した際には、共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数(厳密には、第2対象プレイヤの役割を変更した後のプレイヤ数)が第2下限数を超える場合に限り、第2対象プレイヤの役割を第2の役割から第1の役割に変更することが可能となる。
【0088】
[第1実施形態の情報処理装置及び各プレイヤの操作端末について]
次に、第1実施形態に係る情報処理装置及び各プレイヤの操作端末について説明する。なお、以下では、共同プレイモードにおいて六人のプレイヤA~Fがゲームの同じエリアを共同でプレイする場面を想定して説明することとする。
【0089】
各プレイヤは、図9に示すように、ゲーム用の操作端末11~16を所持する。各操作端末11~16は、クライアント端末であり、具体的には、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、又はウェアラブル端末等によって構成される。各操作端末11~16は、図9に示すように通信用ネットワーク17を介してサーバ10と通信可能に接続されている。通信用ネットワーク17は、例えばインターネット又はモバイル通信ネットワークからなる通信回線網であり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット及びイーサネット(登録商標)等を含むものであってもよい。
【0090】
サーバ10は、本発明の「情報処理装置」の一例であり、ゲーム進行に必要なデータの生成や送受信等、及びゲーム進行に関する各種の情報処理を実行するコンピュータであり、より詳しくは例えばSNSサーバである。サーバ10は、1台のコンピュータで構成されてもよく、並列分散された複数台のコンピュータによって構成されてもよい。また、サーバ10は、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータであってもよい。この場合、ゲーム進行に関する一連の情報の工程(ただし、情報の入力及び表示を除く)がサーバ10によって実行されるため、各プレイヤの操作端末11~16側では、サーバ10に引き渡す情報の入力、及びサーバ10から配信される情報の出力等を行えばよいことになる。
【0091】
サーバ10は、ハードウェア機器として、図9に示すように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インタフェース23、及びストレージ24を有し、これらがバス25を介して電気的に接続されている。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0092】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。通信用インタフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インタフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インタフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0093】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。また、ストレージ24は、サーバ10内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ本体に取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバ本体と通信可能に接続された外部コンピュータ(例えば、データベースサーバ)等によって構成されてもよい。なお、各種データを記録する技術としては、不正なデータ改竄等を回避する目的からブロックチェーンのような分散型台帳技術を用いてもよい。
【0094】
また、サーバ10には、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)用のプログラム、及び、ゲーム進行用の情報処理プログラムがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当し、コンピュータであるサーバ10を制御するプログラムである。つまり、上記のプロセッサ21によって実行されることにより、サーバ10が本発明の情報処理装置としての機能を発揮する。
【0095】
なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得してもよく、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワークを介して取得(ダウンロード)してもよい。
【0096】
サーバ10は、ゲームプレイ中、上記のプログラムの実行によりゲームを進行させる。具体的には、サーバ10は、プレイヤA~Fの各々からゲーム進行用の操作を受け付け、ゲームを進行させるための一連の処理を実行する。例えば、サーバ10は、共同プレイ開始前には、プレイヤA~Fの各々の役割を設定する処理を実行する。具体的には、サーバ10は、共同プレイ開始前において、各プレイヤから役割の選択操作を受け付けるとともに、選択操作に応じて各プレイヤの役割を設定する。
【0097】
また、サーバ10は、共同プレイ中、ゲームのプレイ画面(例えば、第1画面G1及び第2画面G2)の表示データを生成して各プレイヤの操作端末11~16に向けて送信する処理を実行する。また、サーバ10は、フィールド移動キャラクタJ1の体力等のようなパラメータをゲームの進行状況に応じてプレイヤ毎に変更する処理等を実行する。
【0098】
その他、サーバ10は、共同プレイ中における各プレイヤの操作に応じた処理を実行する。例えば、投入操作が行われた場合には、投入オブジェクトTをフィールド上に投入する処理を実行する。また、被報知キャラクタが照明範囲LS内に入るようにサポートキャラクタJ2に対する飛行操作が行われた場合には、その被報知キャラクタに対するガイドオブジェクトKを表示させる処理を実行する。
【0099】
また、サーバ10は、共同プレイ中に変更条件が成立した場合には、変更予約操作を行ったプレイヤの役割を変更可能とし、所定のタイミングにて役割の変更を実施する。具体的には、共同プレイ中において第1変更条件が成立すると、サーバ10は、第1対象プレイヤが問い合わせ画面G4にて役割を変更する旨を回答した時点で、第1対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更する。この際、共同プレイにおいて第1の役割にてプレイするプレイヤ数が第1下限数を超える場合に限り、第1対象プレイヤの役割が変更される。
【0100】
同様に、共同プレイ中において第2変更条件が成立すると、サーバ10は、第2対象プレイヤが問い合わせ画面G4にて役割を変更する旨を回答した時点で、第2対象プレイヤの役割を第2の役割から第1の役割に変更する。この際、共同プレイにおいて第2の役割にてプレイするプレイヤ数が第2下限数を超える場合に限り、第2対象プレイヤの役割が変更される。
【0101】
サーバ10の構成を構成面から改めて説明すると、サーバ10は、図10に示すように、操作受付部31と、役割設定部32と、ゲーム進行部33と、表示制御部34と、記憶部35と、問い合わせ部36と、役割変更部37とを有する。これらの機能部のうち、記憶部35は、メモリ22又はストレージ24によって実現され、それ以外の機能部は、サーバ10を構成する各種のハードウェア機器と、サーバ10にインストールされたプログラムとが協働することで実現される。以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0102】
(操作受付部)
操作受付部31は、プレイヤが操作端末11~16を通じて行うゲーム進行用の操作を受け付け、詳しくは操作内容を示すデータを、通信用ネットワーク17を介して操作端末11~16から取得する。特に、共同モードでは、操作受付部31は、ゲーム進行用の操作をプレイヤ毎に受け付ける。
【0103】
共同プレイモードにおいて、操作受付部31は、共同プレイ開始前に、共同プレイを行う複数のプレイヤの各々から役割の選択操作を受け付ける。その一方で、共同プレイの開始前において、第1の役割を選択したプレイヤ数が第1上限数に達すると、その状況が続く間、操作受付部31は、第1の役割を選択する選択操作を新たに受け付けない。同様に、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数に達している間、操作受付部31は、第2の役割を選択する選択操作を新たに受け付けない。
【0104】
また、複数のプレイヤの中に変更予約操作を行ったプレイヤ、すなわち第1対象プレイヤ及び/又は第2対象プレイヤが居る場合、操作受付部31は、そのプレイヤから変更予約操作を受け付ける。
【0105】
また、共同プレイが開始されてから共同プレイが続行される間、操作受付部31は、第1の役割に設定されたプレイヤからフィールド移動キャラクタJ1に対する移動操作を受け付け、第2の役割に設定されたプレイヤからサポートキャラクタJ2に対する飛行操作を受け付ける。また、第2の役割に設定されたプレイヤが共同プレイ中に投入オブジェクトTの投入操作を行った場合、操作受付部31は、そのプレイヤから投入操作を受け付ける。
【0106】
また、共同プレイ中、第1変更条件が成立した際に表示される問い合わせ画面G4を通じて第1対象プレイヤが回答操作を行った場合、操作受付部31は、第1対象プレイヤから回答操作を受け付ける。同様に、共同プレイ中、第2変更条件が成立した際に表示される問い合わせ画面G4を通じて第2対象プレイヤが回答操作を行った場合、操作受付部31は、第2対象プレイヤから回答操作を受け付ける。
【0107】
(役割設定部)
役割設定部32は、共同プレイの開始前に、共同プレイを行う複数のプレイヤの各々に対して、操作受付部31が各プレイヤから受け付けた選択操作に基づいて役割を設定し、詳しくは、第1の役割及び第2の役割のうち、各プレイヤが選択した役割に設定する。
【0108】
(ゲーム進行部)
ゲーム進行部33は、共同プレイ中、各プレイヤから受け付けた操作に応じてゲームを進行させる。例えば、第1の役割に設定されたプレイヤから移動操作を受け付けた場合、ゲーム進行部33は、そのプレイヤが操作するフィールド移動キャラクタJ1を移動操作に応じてフィールド上で移動させる。この際、ゲーム進行部33は、フィールド移動キャラクタJ1の移動に連動させてフィールドの状態を変化させてもよく、例えば、フィールド上の敵キャラクタEの出現位置を変更させてもよい。
【0109】
また、ゲーム進行部33は、第1の役割に設定されたプレイヤのパラメータ、具体的には当該プレイヤが操作するフィールド移動キャラクタJ1の状態をゲームの進行に応じて変化させる。例えば、フィールド移動キャラクタJ1がフィールド上の敵キャラクタEからの攻撃を受けた場合、ゲーム進行部33は、その攻撃を反映してフィールド移動キャラクタJ1の状態を変化させ、具体的には、フィールド移動キャラクタJ1の体力を減少させる処理を実行する。
【0110】
また、フィールド移動キャラクタJ1がフィールド上の補助オブジェクトHや投入オブジェクトTに接近又は接触した場合、ゲーム進行部33は、そのオブジェクトに応じた効果を、当該フィールド移動キャラクタJ1を操作するプレイヤに対して付与し、例えば、体力回復系のオブジェクトを利用した場合には体力を増加(回復)させる処理を実行する。
【0111】
なお、フィールド移動キャラクタJ1の状態が体力0の状態となると、そのフィールド移動キャラクタJ1を操作していたプレイヤは、その時点でフィールド移動キャラクタJ1を操作できなくなり、プレイ続行不能の状態(ゲームオーバー)となる。
【0112】
また、共同プレイ中、ゲーム進行部33は、第2の役割に設定されたプレイヤから飛行操作を受け付けると、そのプレイヤと対応するサポートキャラクタJ2を飛行操作に応じてフィールドの上空にて移動(飛行)させる。また、共同プレイ中、ゲーム進行部33は、第2の役割に設定されたプレイヤから投入操作を受け付けると、投入操作にて指定されたオブジェクトの種類及び配置位置に従って、投入オブジェクトTをフィールド上に配置(投入)する。投入オブジェクトTの投入に伴い、ゲーム進行部33は、投入操作を行ったプレイヤに対して、投入オブジェクトTとして利用されたオブジェクトの所持数を減算する処理を実行する。
【0113】
(表示制御部)
表示制御部34は、共同プレイ中、各プレイヤの操作端末11~16を制御してプレイ画面を表示させ、詳しくは、プレイ画面の表示データをプレイヤ毎に生成し、各プレイヤの操作端末11~16に向けて表示データを送信する。具体的に説明すると、第1の役割にてプレイするプレイヤの操作端末には第1画面G1の表示データを送信し、第2の役割にてプレイするプレイヤの操作端末には第2画面G2の表示データを送信する。
【0114】
また、第1の役割にてプレイするプレイヤから移動操作を受け付けることでフィールド移動キャラクタJ1がフィールド上で移動すると、表示制御部34は、移動後の第1画面G1の表示データを生成して送信する。この表示データに基づいて表示される第1画面G1には、フィールド中、移動後のフィールド移動キャラクタJ1の位置に応じた部分が映し出される。これにより、フィールド移動キャラクタJ1の移動に連動して、フィールドにおいて第1画面G1に映る部分が随時切り替わる。
【0115】
同様に、第2の役割にてプレイするプレイヤから飛行操作を受け付けることでサポートキャラクタJ2がフィールドの上空を飛行すると、表示制御部34は、移動後の第2画面G2の表示データを生成して送信する。この表示データに基づいて表示される第2画面G2には、フィールド中、移動後のサポートキャラクタJ2の位置に応じた部分が映し出される。これにより、サポートキャラクタJ2の移動(飛行)に連動して、フィールドにおいて第2画面G2に映る部分が随時切り替わる。
【0116】
また、共同プレイ中において、第2の役割にてプレイするプレイヤの飛行操作に応じて、そのプレイヤが操作するサポートキャラクタJ2の照明範囲LS内に被報知キャラクタが入ったとする。この場合、表示制御部34は、フィールド移動キャラクタJ1及び被報知キャラクタの各々の現在位置を特定し、特定した位置同士を結んだ直線状のガイドオブジェクトKを、第1の役割にてプレイするプレイヤのプレイ画面(すなわち、第1画面G1)に表示させる。他方、被報知キャラクタが照明範囲LSから外れると、表示制御部34は、その時点でガイドオブジェクトKの表示を終了する。
なお、複数のプレイヤが第1の役割にてプレイする場合、表示制御部34は、プレイヤ毎にガイドオブジェクトKを表示させてもよく、あるいは、被報知キャラクタの最も近くに位置するフィールド移動キャラクタJ1を操作するプレイヤのみに対して、ガイドオブジェクトKを表示させてもよい。
【0117】
(記憶部)
記憶部35は、ゲームの進行に必要な各種の情報を記憶する。記憶部35が記憶する情報には、エリア情報及びプレイヤ情報が含まれる。
【0118】
エリア情報は、ゲーム内に設定された複数のエリアのそれぞれに関する情報であり、エリア毎に記憶部35に記憶される。エリア情報は、各エリアの識別番号、エリア内のフィールドに関する情報、及び、エリアのクリア条件等を含む。フィールドに関する情報には、フィールドの地形、フィールド上に配置される補助オブジェクトHの種類及び配置位置、並びに、フィールド上に出現する敵キャラクタEの種類及び出現位置等が含まれる。
【0119】
プレイヤ情報は、共同プレイを行う複数のプレイヤのそれぞれに関する情報であり、プレイヤ毎に記憶部35に記憶される。プレイヤ情報は、図11に示すように、各プレイヤの名前、識別ID、プレイ中のエリア、所持オブジェクト(所持アイテム)の種類及び個数、ゲーム内通貨種類及び所持数、並びに、現在設定されている役割等が含まれる。
【0120】
また、図11に示すように、第1の役割に設定されたプレイヤのプレイヤ情報には、操作するフィールド移動キャラクタJ1に関する情報、例えば、フィールド移動キャラクタJ1の現在の状態及びパラメータ、並びにフィールド上の現在位置等がさらに含まれる。第2の役割に設定されたプレイヤのプレイヤ情報には、操作するサポートキャラクタJ2に関する情報、例えば、エリアにおけるサポートキャラクタJ2の現在位置、サポートキャラクタJ2から投入された投入オブジェクトTの種類と投入位置、並びに、補助対象として指定したプレイヤに関する情報(例えば、名前又は識別ID)等がさらに含れる。
【0121】
また、プレイヤ情報には、図11に示すように、変更予約操作を行ったプレイヤ(すなわち、第1対象プレイヤ又は第2対象プレイヤ)であるか否かを示すフラグ情報がさらに含まれる。
なお、プレイヤ情報は、図11に示す情報に限定されず、図11に示す情報以外の情報をさらに含んでもよい。
【0122】
(問い合わせ部)
問い合わせ部36は、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、第1対象プレイヤ及び/又は第2対象プレイヤに対して、役割を変更するか否かの問い合わせを行う。
【0123】
具体的には、第2の役割に設定されたプレイヤ数が第2上限数に達した状態で共同プレイが開始されたケースにおいて、共同プレイ中に第2の役割について空き枠が確保された(すなわち、第2の役割にてプレイするプレイヤ数が第2上限数から第2上限数未満になった)とする。この場合、問い合わせ部36は、第1対象プレイヤの操作端末に問い合わせ画面G4を表示させることで、第1対象プレイヤに対して上記の問い合わせを行う。この際、共同プレイにおいて第1の役割にてプレイするプレイヤ数が第1下限数を超えている場合にのみ、第1対象プレイヤに対して上記の問い合わせを行ってもよい。
【0124】
また、共同プレイの開始時点において、第1の役割に設定されたプレイヤ数が第1上限数に達しており、共同プレイ中に第1の役割について空き枠が確保された(すなわち、第1の役割にてプレイするプレイヤ数が第1上限数から第1上限数未満になった)とする。この場合、問い合わせ部36は、第2対象プレイヤの操作端末に問い合わせ画面G4を表示させることで、第2対象プレイヤに対して上記の問い合わせを行う。この際、共同プレイにおいて第2の役割にてプレイするプレイヤ数が第2下限数を超えている場合にのみ、第2対象プレイヤに対して上記の問い合わせを行ってもよい。
【0125】
(役割変更部)
役割変更部37は、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能である。詳しくは、操作受付部31が第1対象プレイヤから変更予約操作を受け付け、且つ、共同プレイ中に第1変更条件が成立した場合には、役割変更部37は、第1対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能である。
【0126】
第1実施形態では、第1対象プレイヤが問い合わせ部36からの問い合わせに対して「役割を変更する旨」を回答し、その回答操作を操作受付部31が受け付けた場合に、役割変更部37は、第1対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能である。なお、第1実施形態では、第1変更条件が成立した上で、共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数(厳密には、役割変更後のプレイヤ数)が第1下限数を超える場合に限り、第1対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能となる。
【0127】
また、操作受付部31が第2対象プレイヤから変更予約操作を受け付け、且つ、共同プレイ中に第2変更条件が成立した場合には、役割変更部37は、第2対象プレイヤの役割を第2の役割から第1の役割に変更することが可能である。第1実施形態では、第2対象プレイヤが問い合わせ部36からの問い合わせに対して「役割を変更する旨」を回答し、その回答操作を操作受付部31が受け付けた場合に、役割変更部37が第2対象プレイヤの役割を第2の役割から第1の役割に変更することが可能である。なお、第1実施形態では、第2変更条件が成立した上で、共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数(厳密には、役割変更後のプレイヤ数)が第2下限数を超える場合に限り、第2対象プレイヤの役割を第2の役割から第1の役割に変更する。
【0128】
[第1実施形態に係る情報処理方法について]
次に、第1実施形態に係る情報処理方法として、第1実施形態におけるゲーム進行用の情報処理フロー(以下、本情報処理フローという)について説明する。
なお、本情報処理フローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えてもよい。
【0129】
本情報処理フローは、第1実施形態に係る情報処理装置を構成するコンピュータ、すなわちサーバ10によって、図12A及び12Bに示す流れに従って実行される。以下では、六人のプレイヤA~Fが同じエリアを共同でプレイする場面を想定して説明することとする。
【0130】
本情報処理フローでは、先ず、プレイヤA~Fの各々の役割を設定する(S001)。本ステップS001は、共同プレイの開始前に実施され、具体的には、共同プレイの開始前に、サーバ10が、プレイヤA~Fの各々から役割の選択操作を受け付ける。
【0131】
詳しくは、各プレイヤは、図6に示す役割選択画面にて、現時点で各役割を選択したプレイヤ数が何人であるか(換言すると、空き枠があるか否か)を確認しながら、第1の役割及び第2の役割の中からいずれか一方を選択する。各プレイヤの選択結果は、データ化されて、各プレイヤの操作端末からサーバ10に向けて送信される。
【0132】
また、第1実施形態では、共同プレイ開始前の時点において、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数に達した場合には、それ以降、共同プレイが開始されるまでの間は、プレイヤ(厳密には、未だ選択操作を行っていないプレイヤ)は、第2の役割を選択する選択操作を新たに行うことができない。例えば、図13の(a)に示すようにプレイヤD,E,Fが既に選択操作を行って第2の役割を選択し、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数(3名)に達しているとする。この場合、その後にプレイヤAが選択操作を行う際には、プレイヤAが第2の役割を希望していたとしても第1の役割を選択する形になる。
【0133】
上記の場合に、選択操作にて第1の役割を選択したプレイヤAは、図13の(a)に示すように変更予約操作をさらに行うことができる。プレイヤAが変更予約操作を行うと、その操作内容がデータ化され、変更予約操作に関するデータが、プレイヤAの操作端末11からサーバ10に送信される。サーバ10は、当該データを受信することで変更予約操作をプレイヤAから受け付ける。この場合、プレイヤAは、対象プレイヤ、詳しくは第1対象プレイヤに該当する。
【0134】
なお、以下では、図13の(a)に示すように、プレイヤA,B,Cが選択操作において第1の役割を選択し、プレイヤD,E,Fが選択操作において第2の役割を選択し、また、プレイヤA及びプレイヤDが変更予約操作を行ったケースを想定して説明することとする。このケースでは、プレイヤAが第1対象プレイヤに該当し、プレイヤDが第2対象プレイヤに該当する。
【0135】
プレイヤA~Fの各々から選択操作を受け付けた後、サーバ10は、各プレイヤの役割を設定する。その後、サーバ10は、各役割に設定されたプレイヤ数がそれぞれの下限数(1名)を超えていることを条件として、共同プレイを開始する(S002)。
【0136】
また、共同プレイ中、サーバ10は、画面表示処理を随時実行し、プレイヤA~Fの各々の操作に応じたプレイ画面を、各プレイヤの操作端末に表示させる(S003)。画面表示処理は、第1の役割に設定されたプレイヤに対する処理(以下、第1画面表示処理という)と、第2の役割に設定されたプレイヤに対する処理(以下、第2画面表示処理という)とを含む。
【0137】
第1画面表示処理は、図14に示す流れにて進行し、サーバ10と、第1の役割に設定されたプレイヤの操作端末とのデータ通信を介して実施される。ここで、プレイヤAを第1の役割に設定されたプレイヤの代表とし、サーバ10とプレイヤAの操作端末11との間で実施される第1画面表示処理について説明する。
【0138】
第1画面表示処理では、サーバ10が、先ず、第1画面G1の表示データを生成してプレイヤAの操作端末11に向けて送信する(S021)。これにより、操作端末11には、フィールド移動キャラクタJ1とフィールドの一部分とが映った第1画面G1が表示される(S022)。なお、共同プレイ開始時点で表示される第1画面G1は、フィールド中、フィールド移動キャラクタJ1の初期位置(スタート位置)と対応する部分を映している。
【0139】
共同プレイ中、プレイヤAは、第1画面G1を見ながら、フィールド移動キャラクタJ1に対する移動操作を随時行う(S023)。サーバ10は、操作端末11との通信を通じて移動操作をプレイヤAから受け付け(S024)、受け付けた移動操作に応じてフィールド移動キャラクタJ1をフィールド上で移動させる(S025)。その後、サーバ10は、フィールド中、移動後のフィールド移動キャラクタJ1の位置に応じた部分を映す第1画面G1(以下、「移動後の第1画面G1」という)の表示データを生成して操作端末11に向けて送信する(S026)。これにより、操作端末11には、移動後の第1画面G1が表示される(S027)。
【0140】
以降、プレイヤAが移動操作を行う都度、ステップS024~S027が繰り返し実施され、これにより、操作端末11に表示される第1画面G1が随時更新される。そして、第1画面表示処理は、共同プレイ中に続行され、ゲーム終了時点で終了する(S028)。ゲーム終了とは、共同プレイの終了条件が満たされることであり、例えば、所定エリアをクリアした場合、予め設定された共同プレイ時間(制限時間)が経過した場合、又はプレイヤAがプレイを中断(リタイア)した場合等が挙げられる。
【0141】
なお、特に図示しないが、サーバ10は、共同プレイ中、ゲームの進行状況に応じてフィールド移動キャラクタJ1のパラメータを適宜変更し、それに伴って、記憶部35に記憶されたプレイヤAのプレイヤ情報を更新する。
【0142】
第2画面表示処理は、図15に示す流れにて進行し、サーバ10と、第2の役割に設定されたプレイヤの操作端末とのデータ通信を介して実施される。ここで、プレイヤDを第2の役割に設定されたプレイヤの代表とし、サーバ10とプレイヤDの操作端末14との間で実施される第2画面表示処理について説明する。
【0143】
第2画面表示処理では、サーバ10が、先ず、第2画面G2の表示データを生成してプレイヤDの操作端末14に向けて送信する(S031)。これにより、操作端末14には、サポートキャラクタJ2とフィールドの一部分とが映った第2画面G2が表示される(S032)。なお、共同プレイ開始時点で表示される第2画面G2は、フィールド中、サポートキャラクタJ2の初期位置(スタート位置)と対応する部分を映している。
【0144】
共同プレイ中、プレイヤDは、第2画面G2を見ながら、サポートキャラクタJ2に対する飛行操作を随時行う(S033)。サーバ10は、操作端末14との通信を通じて飛行操作をプレイヤDから受け付け(S034)、受け付けた飛行操作に応じてサポートキャラクタJ2をフィールド上空で移動させる(S035)。その後、サーバ10は、フィールド中、移動後のサポートキャラクタJ2の位置に応じた部分を映す第2画面G2(以下、「移動後の第2画面G2」という)の表示データを生成して操作端末14に向けて送信する(S036)。これにより、操作端末14には、移動後の第2画面G2が表示される(S037)。
【0145】
以降、プレイヤDが飛行操作を行う都度、ステップS034~S037が繰り返し実施され、これにより、操作端末14に表示される第2画面G2が随時更新される。そして、第2画面表示処理は、共同プレイが行われる間には続行され、ゲーム終了時点で終了する(S038)。
【0146】
なお、特に図示しないが、共同プレイ中にプレイヤDが投入オブジェクトTをフィールド上に投入する投入操作を行った場合、サーバ10は、投入操作をプレイヤDから受け付けて、フィールド上に投入オブジェクトTを投入(配置)する処理を実行する。これに伴い、サーバ10は、フィールド上に投入オブジェクトTが配置された場合の第1画面G1及び第2画面G2を表示させる表示データを生成する。そして、サーバ10は、生成された表示データを各プレイヤの操作端末11~16に向けて送信する。
【0147】
また、共同プレイ中、プレイヤDが操作するサポートキャラクタJ2の照明範囲LSに被報知キャラクタが入った場合、サーバ10は、被報知キャラクタに対するガイドオブジェクトKを第1画面G1に表示させる表示データを生成する。そして、サーバ10は、生成された表示データをプレイヤA~Cの操作端末11~13に向けて送信する。
【0148】
本情報処理フローに戻って説明すると、図13の(b)に示すようにプレイヤD~Fのいずれかがリタイア等の理由により共同プレイを離脱する等、共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数が減って空き枠が確保されると、第1変更条件が成立する(S004)。この場合、サーバ10は、第1の役割にてプレイするプレイヤA~Cの中に第1対象プレイヤが存在するかを判定する(S005)。ここでは、プレイヤAが第1対象プレイヤに該当するので、サーバ10は、ステップS006に移行する。
【0149】
ステップS006において、サーバ10は、プレイヤAに対して、役割を変更するか否かの問い合わせを行う。具体的には、プレイヤAの操作端末11に、図8に示す問い合わせ画面G4を表示させる。プレイヤAが、役割を変更する旨を回答するために画面中の変更要求ボタンをクリックすると、その回答操作が、データ化されてプレイヤAの操作端末11からサーバ10に向けて送信される。サーバ10は、回答操作に関するデータを受信することで回答操作をプレイヤAから受け付ける。
【0150】
プレイヤAが役割を変更する旨を回答した場合(S007)、サーバ10は、さらに、プレイヤAの役割の変更した後に第1の役割にてプレイするプレイヤ数(以下、便宜的に第1の役割のプレイヤ数という)が第1下限数を超えるか否かを判定する(S008)。そして、第1の役割のプレイヤ数が第1下限数を超える場合、サーバ10は、図13の(c)に示すようにプレイヤAの役割を第1の役割から第2の役割に変更する(S009)。これにより、プレイヤAは、その後に続行される共同プレイにおいて、補助(サポート)役としてサポートキャラクタJ2を操作する。また、役割変更後により、プレイヤAは、共同プレイ中、プレイヤB,Cの操作端末12,13にてガイドオブジェクトKを表示させたり、また、投入オブジェクトTをフィールド上に投入させたりすることができる。
【0151】
また、本情報処理フローでは、第1対象プレイヤと同様、共同プレイ中において第2対象プレイヤの役割を変更することが可能である。すなわち、第1実施形態では、第1の役割と第2の役割との間で相互に役割の変更が可能である。
【0152】
具体的に説明すると、プレイヤA~Cのいずれかがリタイア等の理由により共同プレイを離脱する等、共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数が減って空き枠が確保されると、第2変更条件が成立する(S010)。第2変更条件が成立すると、サーバ10は、第2の役割にてプレイするプレイヤD~Fの中に第2対象プレイヤが存在するかを判定する(S011)。ここでは、プレイヤDが第2対象プレイヤに該当するので、サーバ10は、ステップS012に移行する。
【0153】
ステップS012では、サーバ10が、役割を変更するか否かの問い合わせをプレイヤDに対して行う。プレイヤDが上記の問い合わせに対して役割を変更する旨を回答した場合(S013)、サーバ10は、さらに、プレイヤDの役割の変更した後に第2の役割にてプレイするプレイヤ数(以下、便宜的に第2の役割のプレイヤ数という)が第2下限数を超えるか否かを判定する(S014)。
【0154】
そして、第2の役割のプレイヤ数が第2下限数を超える場合、サーバ10は、プレイヤDの役割を第2の役割から第1の役割に変更する(S015)。これにより、プレイヤDは、それ後に続行される共同プレイにおいて、フィールド移動キャラクタJ1を操作し、フィールド上の敵キャラクタEを倒したり、補助オブジェクトHや投入オブジェクトTを利用したりしてゲームを進行させることができる。
【0155】
本情報処理フロー中の画面表示処理以降の各ステップS004~015は、共同プレイが続行される間、繰り返し実施される。そして、ゲーム終了時点、詳しくは共同プレイの終了時点で本情報処理フローが終了する(S016)。
【0156】
[第2実施形態について]
上述の第1実施形態では、共同プレイ中に変更条件が成立することで対象プレイヤの役割の変更が可能となり、その後、役割を変更するか否かを対象プレイヤに問い合わせ、対象プレイヤが役割を変更する旨を回答した場合に、対象プレイヤの役割を変更することとした。つまり、第1実施形態では、対象プレイヤが役割を変更する旨を回答すると、これを契機として対象プレイヤの役割が変更される。ただし、これに限定されるものではなく、他の実施形態(以下、第2実施形態という)が考えられ得る。
【0157】
以下、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態のうち、第1実施形態と相違する点を主として説明することとし、第1実施形態と共通する点については説明を省略することとする。なお、以下では、第1実施形態と同様のケース、すなわち、プレイヤA~Fが共同プレイを行い、プレイヤAが変更予約操作を行っており対象プレイヤ(厳密には、第1対象プレイヤ)に該当する場面を想定することとする。
【0158】
第2実施形態では、第1実施形態と同様、共同プレイ中に変更条件(厳密には、第1変更条件)が成立すると、プレイヤAの役割が第1の役割から第2の役割に変更可能となる。また、プレイヤAは、役割の変更を希望する場合には、変更条件の成立後に自分の操作端末11にて所定の操作(以下、変更指示操作)を行う。変更指示操作としては、例えば、プレイヤAが共同プレイ中にプレイ画面(すなわち第1画面G1)の所定箇所をタッチ又は連打する操作、所定のフレーズの音声を発する操作、若しくは、不図示の変更指示画面を表示させて画面中の所定箇所をタッチする操作等が挙げられる。
【0159】
プレイヤAは、共同プレイ中に変更条件が成立した後であれば、共同プレイ中の任意のタイミングで変更指示操作を行うことができる。なお、第2実施形態において、変更条件が成立してから変更指示操作を行うまでの間に、図8に示す問い合わせ画面G4をプレイヤAの操作端末11に表示させる等して、役割を変更するか否かをプレイヤAに問い合わせてもよい。
【0160】
そして、サーバ10(詳しくは、操作受付部31)が変更指示操作をプレイヤAから受け付けると、これを契機として、プレイヤAの役割が第1の役割から第2の役割に変更される。つまり、第2実施形態では、プレイヤAによる変更指示操作が受け付けられるタイミングにて、サーバ10(詳しくは、役割変更部37)が、対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更する。
【0161】
以上の点において、第2実施形態は、第1実施形態と相違する一方で、その他の点においては第1実施形態と共通し、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0162】
[第3実施形態について]
対象プレイヤの役割を変更するタイミングについては、上述の実施形態とは異なる例(以下、第3実施形態という)が考えられ得る。以下では、第3実施形態について図16A及び16Bを参照しながら説明する。なお、以下では、第3実施形態のうち、第1及び第2実施形態と相違する点を主として説明することとし、第1及び第2実施形態と共通する点については説明を省略することとする。
【0163】
また、以下では、プレイヤA~Fが共同プレイを行い、共同プレイの開始時点ではプレイヤA~Cの役割が第1の役割であり、プレイヤD~Fの役割が第2の役割である場面を想定して説明する。かかる場面では、共同プレイの開始時点で各役割に設定されたプレイヤ数がいずれも上限数(3名)に達しており、プレイヤA,Dが変更予約操作を行っていることとする。つまり、以下の説明では、プレイヤAが対象プレイヤ、厳密には第1対象プレイヤに該当し、プレイヤDが第2対象プレイヤに該当することとする。
ちなみに、図16Aは、プレイヤA側の画面遷移を示し、図16Bは、プレイヤD側の画面遷移を示している。
【0164】
第3実施形態では、共同プレイ中において第1変更条件が成立している間に、プレイヤAにより操作されるフィールド移動キャラクタJ1の状態が所定の状態、例えば体力0の状態(つまり、プレイ続行不能な状態)になると、これを契機として、プレイヤAの役割が第1の役割から第2の役割に変更される。
【0165】
具体的に説明すると、共同プレイにおいて第1変更条件が成立している間に、プレイヤAが操作するフィールド移動キャラクタJ1の体力が0となった場合(図16Aの左図)、サーバ10(詳しくは、役割変更部37)は、これを契機として、プレイヤAの役割を第1の役割から第2の役割に変更する。
【0166】
そして、役割の変更により、図16Aの右図に示すように、プレイヤAの操作端末11にはサポートキャラクタJ2を映す画面、すなわち第2画面G2が表示され、プレイヤAは、その後に続行される共同プレイにおいてサポートキャラクタJ2を操作可能となる。また、プレイヤAは、役割が第2の役割に変更されたことにより、ガイドオブジェクトKを表示させたり、投入オブジェクトTをフィールド上に投入したりすることができるようになる。
【0167】
なお、サーバ10は、プレイヤAの役割を変更するに際して、第1の役割のプレイヤ数が第1下限数を超えるか否かを判定し、第1の役割のプレイヤ数が第1下限数を超える場合に限り、プレイヤAの役割を第1の役割から第2の役割に変更してもよい。
【0168】
また、第3実施形態では、第1実施形態と同様、第1の役割と第2の役割との間で相互に役割の変更が可能である。具体的に説明すると、共同プレイにおいて第2変更条件が成立している間に、プレイヤDが操作するサポートキャラクタJ2が所定の状態となった場合、サーバ10(詳しくは、役割変更部37)は、これを契機として、プレイヤDの役割を第2の役割から第1の役割に変更する。
【0169】
ここで、サポートキャラクタJ2が所定の状態になるとは、サポートキャラクタJ2が、フィールド移動キャラクタJ1に対する補助の効果(所定の効果)を発揮させるための操作をプレイヤDが行っていないときの状態になることである。具体的には、例えば、ガイドオブジェクトKが表示されなくなったときの状態、分かり易くは、被報知キャラクタに相当する敵キャラクタEがサポートキャラクタJ2の照明範囲LSから外れた状態(図16Bの左図)が該当する。
【0170】
そして、役割の変更により、図16Bの右図に示すように、プレイヤDの操作端末14には、フィールド移動キャラクタJ1を映す画面、すなわち第1画面G1が表示され、プレイヤDは、その後に続行される共同プレイにおいてフィールド移動キャラクタJ1を操作可能となる。
【0171】
なお、サーバ10は、プレイヤDの役割を変更するに際して、第2の役割のプレイヤ数が第2下限数を超えるか否かを判定し、第2の役割のプレイヤ数が第2下限数を超える場合に限り、プレイヤDの役割を第2の役割から第1の役割に変更してもよい。
【0172】
以上のように第3実施形態は、役割の変更タイミングが異なる点においては第1及び第2実施形態と相違する一方で、その他の点においては第1及び第2実施形態と共通し、第1及び第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0173】
また、第3実施形態の例としては、上述のケース以外のケースが考えられる。例えば、共同プレイ中において第1変更条件が成立している間に、プレイヤA以外に第1の役割にてプレイする他のプレイヤ(例えば、プレイヤB)により操作されるフィールド移動キャラクタJ1の状態が所定の状態、例えば体力0の状態(プレイ続行不能な状態)になるとする。この場合に、プレイヤAが操作するフィールド移動キャラクタJ1を、所定の状態となったフィールド移動キャラクタJ1の代わりにプレイヤBが操作できるようにした上で、プレイヤAの役割を第1の役割から第2の役割に変更する。
これにより、プレイヤAは、それまで操作していたフィールド移動キャラクタJ1の操作権限をプレイヤBに委譲し、その上で、役割変更が可能となる。また、その後にプレイヤBが操作することになるフィールド移動キャラクタJ1は、プレイヤAの役割が変更する直前時点でのプレイヤAのフィールド移動キャラクタJ1の状態やパラメータを引き継ぎ、その時点でプレイヤAのフィールド移動キャラクタJ1が居るフィールド上の位置からプレイが再開される。
【0174】
また、第3実施形態については、更なる変形例(バリエーション)が考えられる。例えば、共同プレイ中において第2変更条件が成立している間に、第1の役割にてプレイするプレイヤA~Cのいずれかにより操作されるフィールド移動キャラクタJ1の状態が体力0の状態(所定の状態)となったとする。これを契機として、サーバ10(詳しくは、役割変更部37)が、第2対象プレイヤであるプレイヤDの役割を第2の役割から第1の役割に変更してもよい。
【0175】
あるいは、共同プレイ中に第1変更条件が成立した場合に、第1対象プレイヤであるプレイヤAに対して、役割を変更するか否かの問い合わせを行い、プレイヤAが役割を変更する旨を回答したとする。その上で、共同プレイを行うプレイヤA~Fが上記の回答の時点でプレイしていたエリアをクリアして次のエリアに進んだとする。これを契機として、サーバ10(詳しくは、役割変更部37)が、プレイヤAの役割を第1の役割から第2の役割に変更してもよい。このように、回答の時期に応じて決まるステージ(エリア)へ移行することをトリガーとして、第1対象プレイヤの役割を変更してもよい。
【0176】
[その他の実施形態]
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関して、幾つかの具体的な実施形態を挙げて説明してきたが、上述した実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、他の実施形態も考えられ得る。
【0177】
上記の実施形態では、コンピュータの一例としてのサーバ10が本発明の情報処理装置として機能しているが、サーバ10が有する機能のうちの一部が、プレイヤの操作端末側に備わってもよい。例えば、ゲーム進行部33がプレイヤの操作端末に備わってもよい。その場合、共同プレイにおいて、各プレイヤの操作端末は、サーバ10からゲーム進行用のデータを受信し、各プレイヤの操作に応じてゲームを進行させる処理を実行することになる。
【0178】
また、上記の実施形態では、共同プレイを行う複数のプレイヤの各々の操作端末が通信する際の通信方式は、サーバ10を介する方式(クライアント・サーバ方式)であることとしたが、サーバ10を介さないP2P(ピア・ツー・ピア)方式でもよい。その場合には、各プレイヤの操作端末が協働して本発明の情報処理装置として機能することになる。
【0179】
[まとめ]
本発明は、以下の[1]~[12]に示す構成により達成され、それぞれの構成により、種々の効果を奏することができる。
【0180】
[1] 本発明の情報処理装置は、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定する役割設定部と、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能な役割変更部と、を有することを特徴とする。
本発明の情報処理装置によれば、共同プレイ開始前に設定された対象プレイヤの役割を、共同プレイの最中(インゲーム中)に変更することができる。このように対象プレイヤの役割を変更することができれば、対象プレイヤは、例えば、共同プレイ中開始時に設定された役割とは異なる役割にてゲームをプレイすることができるようになる。この結果、共同プレイ対応型のゲームの興趣性を高めることができる。
【0181】
[2] 本発明の情報処理装置は、共同プレイ中に問い合わせ条件が成立した場合に、対象プレイヤに対して、役割を変更するか否かの問い合わせを行う問い合わせ部を有してもよい。そして、役割変更部は、対象プレイヤが問い合わせに対して役割を変更する旨を回答した場合に、対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能であるとよい。
上記の構成によれば、対象プレイヤの役割を変更するに際して、対象プレイヤに対して、役割を変更するか否かの問い合わせを行い、対象プレイヤが役割を変更する旨を回答した場合に対象プレイヤの役割を変更する。これにより、対象プレイヤの意思を尊重して、対象プレイヤの役割を変更することができる。
【0182】
[3] 本発明の情報処理装置は、複数のプレイヤの各々の操作を受け付ける操作受付部を有してもよい。操作受付部は、共同プレイの開始前に、いずれかの種類の役割を選択する選択操作を、複数のプレイヤの各々から受け付けてもよい。また、共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数の第1上限数、及び、共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数の第2上限数が、それぞれ決められてもよい。そして、操作受付部は、第1の役割を選択したプレイヤ数が第1上限数に達している間、第1の役割を選択する選択操作を新たに受け付けず、且つ、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数に達している間、第2の役割を選択する選択操作を新たに受け付けないと、好適である。
上記の構成によれば、各役割を選択することができるプレイヤ数の上限数を設けることで、共同プレイ中における各役割のプレイヤ数を適正な範囲内に収めることができる。
【0183】
[4] また、本発明の情報処理装置において、対象プレイヤは、第2の役割を選択したプレイヤ数が第2上限数に達している場合において第1の役割を選択し、且つ、変更予約操作を行ったプレイヤであってもよい。この場合に、操作受付部が対象プレイヤから変更予約操作を受け付け、且つ、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、役割変更部は、対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能であると、好適である。
上記の構成では、共同プレイ開始時において第2の役割を選択したプレイヤ数が上限数に達しているために第1の役割を選択したプレイヤは、変更予約操作を行う。そして、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、変更予約操作を行ったプレイヤの役割を変更する。これにより、共同プレイ開始時には希望する役割(第2の役割)を選択することができなかったプレイヤであっても、変更予約操作を行っていれば、共同プレイ中に上記の役割(第2の役割)にてプレイする機会を持つことができる。この結果、ゲームの興趣性をより一層高めることができる。
【0184】
[5] また、本発明の情報処理装置において、役割変更部は、共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数が第2上限数から第2上限数未満になった場合に、対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能であるとよい。
上記の構成では、共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数に空き枠が確保されることを条件として、対象プレイヤの役割を変更することができる。
【0185】
[6] 本発明の情報処理装置において、共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数の第1下限数が決められていてもよい。この場合に、役割変更部は、共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数が第2上限数から第2上限数未満になり、且つ、共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数が第1下限数を超える場合に、対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能であると、好適である。
共同プレイ中に対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更すると、それに伴って、共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数が減り、第1下限数を下回る場合があり得る。その場合には、共同プレイの続行が困難になる可能性がある。これに対して、上記の構成では、共同プレイ中に第2の役割にてプレイするプレイヤ数に空き枠が確保された上で、共同プレイ中に第1の役割にてプレイするプレイヤ数が第1下限数を超える場合に限り、対象プレイヤの役割を変更する。これにより、上記の事態を回避することができる。
【0186】
[7] 本発明の情報処理装置において、変更条件が成立している間に、役割変更部が、対象プレイヤによる変更指示操作が受け付けられるタイミングにて、対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更してもよい。
上記の構成によれば、対象プレイヤによる変更指示操作が受け付けられる時点で、対象プレイヤの役割が変更されるため、対象プレイヤが希望するタイミングにて対象プレイヤの役割を変更することができる。
【0187】
[8] 本発明の情報処理装置において、共同プレイ中、第1の役割にてプレイするプレイヤは、ゲーム内キャラクタを操作してもよい。この場合に、変更条件が成立している間に、対象プレイヤにより操作されるゲーム内キャラクタが所定の状態となると、役割変更部が対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更すると、好適である。
上記の構成によれば、ゲーム内キャラクタの状態、換言するとゲームの進行状況に応じて変化するパラメータ等に基づいて決められるタイミングにて、対象プレイヤの役割を変更することができる。
【0188】
[9] 本発明の情報処理装置において、対象プレイヤは、第1の役割に設定された第1対象プレイヤであってもよい。また、変更条件は、第1変更条件と第2変更条件を含んでもよい。そして、役割変更部は、共同プレイ中に第1変更条件が成立した場合には、第1対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能であり、共同プレイ中に第2変更条件が成立した場合には、第2の役割に設定された第2対象プレイヤの役割を、第2の役割から第1の役割に変更することが可能であると、好適である。
上記の構成によれば、共同プレイ開始前に第1の役割に設定された第1対象プレイヤの役割を、共同プレイ中(インゲーム中)に第2の役割に変更することができるとともに、共同プレイ開始前に第2の役割に設定された第2対象プレイヤの役割を、共同プレイ中に第1の役割に変更することができる。すなわち、上記の構成では、第1の役割と第2の役割との間で相互に役割を変更することができる。
【0189】
[10] 本発明の情報処理装置において、共同プレイ中、第1の役割にてプレイするプレイヤは、ゲーム内キャラクタを操作してもよい。この場合に、第2変更条件が成立している間に、第1の役割にてプレイするプレイヤのいずれかにより操作されるゲーム内キャラクタが所定の状態になると、役割変更部は、第2対象プレイヤの役割を第2の役割から第1の役割に変更すると、好適である。
上記の構成によれば、第1の役割にてプレイするプレイヤが操作するゲーム内キャラクタの状態、すなわち、第1の役割に設定されたプレイヤのプレイ状況に基づいて決められるタイミングにて、第2対象プレイヤの役割を変更することができる。
【0190】
[11] 本発明の情報処理方法は、コンピュータが、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定し、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、コンピュータにより、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能となることを特徴とする。
本発明の情報処理方法によれば、共同プレイ開始前に設定された対象プレイヤの役割を、共同プレイの最中に変更することができるため、共同プレイ対応型のゲームの興趣性を高めることができる。
【0191】
[12] 本発明のプログラムは、コンピュータに、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定させ、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、コンピュータが、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することを可能にさせることを特徴とする。
本発明のプログラムをコンピュータに実行させることにより、共同プレイ開始前に設定された対象プレイヤの役割を、共同プレイの最中に変更することができるため、共同プレイ対応型のゲームの興趣性を高めることができる。
【符号の説明】
【0192】
10 情報処理装置
11~16 操作端末
17 通信用ネットワーク
21 プロセッサ
22 メモリ
23 通信用インタフェース
24 ストレージ
25 バス
31 操作受付部
32 役割設定部
33 ゲーム進行部
34 表示制御部
35 記憶部
36 問い合わせ部
37 役割変更部
E 敵キャラクタ
G1 第1画面
G2 第2画面
G3 予約画面
G4 問い合わせ画面
H 補助オブジェクト
J1 フィールド移動キャラクタ(ゲーム内キャラクタ)
J2 サポートキャラクタ
K ガイドオブジェクト
LS 照明範囲
T 投入オブジェクト
【要約】
【課題】各プレイヤの役割を設定して行われれる共同プレイの興趣性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】本発明の情報処理装置は、ゲームの共同プレイの開始前において、複数のプレイヤの各々に対して、共同プレイ中にプレイヤが担う役割を設定する役割設定部と、共同プレイ中に変更条件が成立した場合に、第1の役割に設定された対象プレイヤの役割を第1の役割から第2の役割に変更することが可能な役割変更部と、を有する。
【選択図】図10
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16A
図16B