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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】電動アシスト台車
(51)【国際特許分類】
   B62B 3/00 20060101AFI20220107BHJP
   B62B 5/06 20060101ALI20220107BHJP
   B62B 3/02 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
B62B3/00 B
B62B5/06 A
B62B3/02 C
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2017199965
(22)【出願日】2017-10-15
(65)【公開番号】P2019073134
(43)【公開日】2019-05-16
【審査請求日】2020-10-01
(73)【特許権者】
【識別番号】517361269
【氏名又は名称】株式会社光栄
(74)【代理人】
【識別番号】100154966
【弁理士】
【氏名又は名称】海野 徹
(72)【発明者】
【氏名】坂本 典昌
(72)【発明者】
【氏名】中川 学
(72)【発明者】
【氏名】野村 和彦
【審査官】金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-086547(JP,A)
【文献】特開2006-001427(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0922134(KR,B1)
【文献】特開2011-031706(JP,A)
【文献】特開2006-000328(JP,A)
【文献】特開2004-224161(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 1/00-5/08
A61G 7/00-7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、荷台と、前記荷台を前記フレームに対して昇降させる昇降装置と、前記フレームの下側に取り付けられる駆動輪及び従動輪と、前記荷台及び前記駆動輪の動作を作業者が操作するための操作ハンドルと、前記操作ハンドルの操作に応じて前記荷台及び前記駆動輪の動作を制御する制御部とを備える電動アシスト台車において、
前記駆動輪は前記フレームの前後方向の中央の左右に取り付けられ、
前記従動輪は前記フレームの前後左右の四隅に取り付けられ、
前記操作ハンドルは前記荷台に取り付けられて前記荷台と一体に昇降可能であると共に、作業者が左手で握ることで前記駆動輪のうち左側駆動輪を操作するための左操作部と、右手で握ることで右側駆動輪を操作するための右操作部に分離しており、
前記操作ハンドルの上部が前記荷台の表面よりも低い位置にあることを特徴とする電動アシスト台車。
【請求項2】
前記制御部と、前記昇降装置と、前記駆動輪を駆動させる電動モータと、前記昇降装置及び前記電動モータに電力を供給するバッテリーが、平面視した場合に前記荷台に隠れて見えない位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動アシスト台車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋回時の最小回転半径が小さく、作業者が快適且つ正確に操縦できる電動アシスト台車に関する。
【背景技術】
【0002】
工場や倉庫等で使用する台車として、電動アシスト機能を備えたものが知られている。
例えば特許文献1には、荷台の上面から上方に立ち上がる逆U字型の操作ハンドルと、荷台の下面の前後左右四隅の車輪のうち操作ハンドルに近い側(作業者にとって手前側)の左右二輪を駆動輪とする電動アシスト台車が開示されている。
操作ハンドルの左右の下端はトルクセンサに繋がっており、作業者が操作ハンドルの上部を左右の手で掴んだ状態で例えば右手で押すと、右側のトルクセンサが検出する駆動トルクが左側のトルクセンサが検出する駆動トルクと比較して大きくなるため、コントローラの指令によって右側の駆動輪に付与されるアシスト力が左側の駆動輪に付与されるアシスト力よりも大きくなり、台車が左方向に旋回する。このように、作業者が操作ハンドルを左右の手で掴んで押し引きすることで生じる左右の駆動トルクの相違に応じて左右の駆動輪に付与するアシスト力を相違させるので、作業者は違和感をあまり持つことなく台車を操縦できる。
【0003】
また、特許文献2には、車体フレームの一部に取り付けられる逆U字型の操作ハンドルと、車体フレームと荷台の間に配置される電動昇降シリンダと、荷台の下面であって操作ハンドルに近い側に取り付けられる左右の自在輪と、操作ハンドルに遠い側に取り付けられる左右の駆動輪を備える搬送台車が開示されている。
作業者は特許文献1と同様に逆U字型の操作ハンドルを左右の手で掴んで押し引きすることで左右の駆動輪に付与するアシスト力を相違させて旋回することができ、また、電動昇降シリンダによって荷台の高さを自在に調節できる。
【0004】
また、特許文献3には、荷台の後方から上方にのびる左右の棒状のフレームと、左右のフレームに取り付けられる左側押圧検出部及び右側押圧検出部と、左右の端部が左側押圧検出部と右側押圧検出部に連結される一本の棒状のハンドル部を備える電動アシスト台車が開示されている。
この台車も作業者が一本の棒状のハンドル部を左右の手で掴んで押し引きすることで左右の駆動輪に付与するアシスト力を相違させて旋回させる仕組みである。
【0005】
また、特許文献4には、特許文献1と同様に荷台の上面から上方に立ち上がる逆U字型の操作ハンドルを備える電動アシスト車が開示されている。
操作ハンドルの上部には作業者が左手で掴むための把持部と右手で掴むための把持部が独立して取り付けられており、作業者が左右の把持部を左右の手で掴んだ状態で左右独立して押し引きすることで左右の駆動輪に付与するアシスト力を相違させて旋回させる仕組みである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第5719606号公報
【文献】特開2013-86546号公報
【文献】特開2017-77835号公報
【文献】特許第5852197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記各特許文献に開示された技術は次のような問題がある。
すなわち、特許文献1~3の技術ではハンドルの左右にのびる棒状部分を左右の手で掴んで押し引きする仕組みであり、左右いずれか一方の手(例えば右手)でハンドルの右側を前方に押した場合に、ハンドルの左側も僅かに前方又は後方に移動する。これにより、右の駆動輪が前方に回転するだけでなく、必ず左の駆動輪も前方又は後方に回転してしまうため、作業者が意図したよりも台車の旋回速度及び旋回角度が大きく又は少なくなってしまう。つまり、作業者の意思が駆動輪の動作に正確にフィードバックされないため、作業者が操縦に違和感を持つという問題がある。
また、特許文献1、3及び4の技術では前後左右の4輪のうち作業者の手前側の左右の二輪を駆動輪としているため、旋回時の最小回転半径が大きくなるという問題もある。
【0008】
また、特許文献2の技術では、操作ハンドルの高さを変えることができないので、荷台を操作ハンドルよりも高い位置から低い位置まで下降させた際に荷台と操作ハンドルの間に手や荷物を挟み込んでしまうおそれがあるという問題や、台車への荷物の積み下ろしの際に操作ハンドルが邪魔になるという問題がある。
更に、作業者の身長に合わせて操作ハンドルの高さを変えることができないので、本来的には操作ハンドルを水平方向に押し引きするのが好ましいところ、作業者の身長が平均よりも高い又は低い場合には操作ハンドルを水平面に対して斜め方向に押し引きしてしまう結果、操作ハンドルを介して伝わる駆動トルクの値をトルクセンサが誤検出してしまうという問題もある。
また、台車を用いた運搬作業では、例えば台車を旋回させる際に作業者が無意識のうちに体をひねりながらハンドルを押し引きしたり、上記のとおりハンドルの高さが作業者の身長に合っていないため、腰を曲げながらハンドルを押し引きしたりする結果、肩凝りや腰痛等の身体的負担が生じるという問題もある。
【0009】
本発明はこのような問題を考慮して、旋回時の最小回転半径が小さく、作業者が快適且つ正確に操縦できる電動アシスト台車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電動アシスト台車は、フレームと、荷台と、前記荷台を前記フレームに対して昇降させる昇降装置と、前記フレームの下側に取り付けられる駆動輪及び従動輪と、前記荷台及び前記駆動輪の動作を作業者が操作するための操作ハンドルと、前記操作ハンドルの操作に応じて前記荷台及び前記駆動輪の動作を制御する制御部とを備える電動アシスト台車において、前記駆動輪は前記フレームの前後方向の中央の左右に取り付けられ、前記従動輪は前記フレームの前後左右の四隅に取り付けられ、前記操作ハンドルは前記荷台に取り付けられて前記荷台と一体に昇降可能であると共に、作業者が左手で握ることで前記駆動輪のうち左側駆動輪を操作するための左操作部と、右手で握ることで右側駆動輪を操作するための右操作部に分離しており、前記操作ハンドルの上部が前記荷台の表面よりも低い位置にあることを特徴とする。
また、前記制御部と、前記昇降装置と、前記駆動輪を駆動させる電動モータと、前記昇降装置及び前記電動モータに電力を供給するバッテリーが、平面視した場合に前記荷台に隠れて見えない位置に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、操作ハンドルが左側駆動輪を操作するための左操作部と右側駆動輪を操作するための右操作部に分離している。したがって、作業者は左操作部だけ又は右操作部だけを操作する(前方に押す又は後方に引く)ことで、左側駆動輪だけ又は右側駆動輪だけを駆動させることができる。これにより、作業者自身が左操作部と右操作部のいずれか一方又は両方を押し引きすることで台車に付与される推進力と、左側駆動輪や右側駆動輪の駆動によって台車に付与される推進力(アシスト力)とが合わさり、作業者が意図した通りに快適且つ正確に操縦することができる。
また、本発明の電動アシスト台車は駆動輪をフレームの前後方向の中央の左右に取り付け、従動輪をフレームの前後左右の四隅に取り付けることで六輪を備える。これにより、従来のように駆動輪を作業者の手前側の左右の二輪にする場合と比較して、電動アシスト台車の最小回転半径を小さくすることができ、更にほぼその場で回転させることもできる。
【0012】
また、本発明では操作ハンドルを荷台に取り付けることで荷台と一体に昇降させる。これにより従来のように荷台を下降させた際に荷台と操作ハンドルの間に手や荷物を挟み込んでしまう等のトラブルを防止できる。また、操作ハンドルが邪魔になることなく、荷台に対して前後左右方向から荷物を積むことができる。
更に、作業者の身長(手の位置)に合わせて操作ハンドルの高さを変えることで左操作部及び右操作部をほぼ水平方向に押し引きすることができる。これにより左操作部及び右操作部の移動量をセンサが誤検出してしまう可能性が低くなり、電動アシスト台車を正確に操作することができる。また、台車を旋回させる際に左操作部及び右操作部をほぼ水平方向に押し引きすればよいので、従来のように作業者が無意識のうちに体をひねったり、腰を曲げたりしながらハンドルを押し引きする動作が無くなり、身体的負担を解消できる。
また、制御部、昇降装置、電動モータ及びバッテリーを、平面視した場合に荷台に隠れて見えない位置に配置することで、荷台の面積を広くして最大積載荷重を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1の実施の形態の電動アシスト台車の右側面図(a)、正面図(b)、背面図(c)及び平面図(d)
図2】電動アシスト台車の斜視図
図3】電動アシスト台車のブロック図
図4】第2の実施の形態の電動アシスト台車の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施の形態]
本発明の電動アシスト台車の第1の実施の形態について説明する。
図1図3に示すように、電動アシスト台車1はフレーム10、荷台20、昇降装置30、駆動輪40、従動輪50、操作ハンドル60及び制御部70から概略構成される。昇降装置30、制御部70、駆動輪40を駆動させるための電動モータ80(左側電動モータ80L及び右側電動モータ80R)及びバッテリー81は平面視した場合に荷台20に隠れて見えない位置に配置されている(図1(d)参照)。
【0015】
フレーム10は荷台20、駆動輪40、従動輪50等を取り付けるために設けられ、本実施の形態では水平方向にのびる四角枠状の部材である。
荷台20はフレーム10の上方に取り付けられる。荷台20の前後左右方向の寸法はフレーム10の寸法とほぼ同じ或いは若干大きくなっている。
【0016】
昇降装置30は荷台20をフレーム10に対して昇降させるために設けられ、パンタアーム31及び油圧シリンダ32を備えている。
パンタアーム31を構成する左右のX字状のアーム31aは下端がフレーム10に取り付けられ、上端が荷台20に取り付けられている。左右のアーム31a同士は連結軸上33a及び連結軸下33bによって連結されている。
油圧シリンダ32は左右1本ずつ、そのヘッド側が連結軸下33bに取り付けられ、ロッド側が連結軸上33aに取り付けられている。電動式油圧ポンプ82によって高圧の作動油を油圧シリンダ32内に送り込むことでロッド側がのびて連結軸上33aが押し上げられ、荷台20が上昇する構造になっている。なお、荷台20に載せる荷物の重量や駆動時の騒音の許容値等に応じて油圧シリンダ32以外に電動シリンダやエアシリンダ等の周知のアクチュエータを選択してもよい。
電動式油圧ポンプ82への電力の供給は上記バッテリー81により行われる。
【0017】
駆動輪40はフレーム10の下側であって前後方向の中央の左右に取り付けられる。駆動輪40は転舵不能であり、電動モータ80の回転力を受けて前後方向にのみ回転する。電動モータ80と駆動輪40の間に減速機を介在させてもよい。本実施の形態では駆動輪40を、サスペンション41を介してフレーム10に取り付けており、これにより路面に凹凸や切り屑等が存在している場合でも駆動輪40が一定圧で路面に接するようにしている。
電動モータ80に電力を供給するためのバッテリー81はフレーム10の下側に取り付けられている。
従動輪50はフレーム10の下側であって前後方向の四隅に取り付けられる。従動輪50は路面との間の摩擦抵抗を受けて転舵し、進行方向を向いた状態で回転する。
【0018】
操作ハンドル60は作業者が荷台20及び駆動輪40の動作を操作するためのものであり、荷台20に取り付けられて荷台20と一体に昇降可能になっている。
操作ハンドル60は作業者が左手で握ることで駆動輪40のうち左側駆動輪40Lを操作するための左操作部60Lと、右手で握ることで右側駆動輪40Rを操作するための右操作部60Rに分離している。具体的には、荷台20の側面にボックス61が取り付けられており、ボックス61内に左側変位センサ62L、右側変位センサ62Rが格納されている。左操作部60L及び右操作部60Rは左側アーム63L及び右側アーム63Rを介して左側変位センサ62L及び右側変位センサ62Rに連結されている。左側変位センサ62L及び右側変位センサ62Rは、作業者が左操作部60L及び右操作部60Rを前後方向に移動させた際に生じる左側アーム63L及び右側アーム63Rの歪みや撓みを検出し、検出信号を制御部70に送信する。
左操作部60L及び右操作部60Rの前後方向への移動量は数ミリ程度で充分であるが適宜調節可能である。
【0019】
ボックス61には電動アシスト台車1の電源のオン/オフを切り替えるための電源スイッチ64、荷台20を上昇させるための上昇ボタン65、下降させるための下降ボタン66が取り付けられている。作業者が電源スイッチ64のオン/オフを操作したり、上昇ボタン65/下降ボタン66を操作したりした場合はオン/オフ信号や上昇/下降信号が制御部70に送信される。
なお、上昇ボタン65及び下降ボタン66は荷台20の側面であって操作ハンドル60と反対側にも取り付けられている。これにより作業者は操作ハンドル60から離れた位置に居る場合でも荷台20を昇降させることができる。
また、操作ハンドル60、上昇ボタン65及び下降ボタン66を保護するためのガード67が取り付けられている。
【0020】
制御部70は操作ハンドル60の操作に応じて荷台20及び駆動輪40の動作を制御するために設けられ、フレーム10の下側に取り付けたボックス71の内部に格納される。
制御部70はCPU、ROM、RAM等で構成されており、ROMに格納されたプログラムにしたがってCPUやRAMを動作させる。具体的には制御部70は左側変位センサ62L及び右側変位センサ62Rが送信した上記検出信号を受信し、作業者が左操作部60L及び右操作部60Rに与えた力(以下、「付与力」という)の大きさ及び付与力の方向を算出する。次に、制御部70は付与力及び付与力の方向に応じて左側電動モータ80L及び右側電動モータ80Rに発生させる駆動トルク及び左側電動モータ80L及び右側電動モータ80Rの回転方向を算出し、駆動輪40を回転させる。
上述のとおり、駆動輪40はフレーム10の前後方向の中央の左右に取り付けられているので、例えば左側駆動輪40L及び右側駆動輪40Rに連結する左側電動モータ80L及び右側電動モータ80Rに対して等しい駆動トルクを与えて等しい方向に回転させると、電動アシスト台車1は前後方向に進む。また、左側電動モータ80L及び右側電動モータ80Rに与える駆動トルクを変えて等しい方向に回転させると電動アシスト台車1は曲がりながら進む。また、左側電動モータ80L及び右側電動モータ80Rに与える駆動トルクを等しくして異なる方向に回転させると電動アシスト台車1はその場で回転する。
また、制御部70は電源スイッチ64のオン/オフ信号や上昇ボタン65/下降ボタン66の上昇/下降信号を受信し、電源をオン/オフしたり、電動式油圧ポンプ82を駆動させて油圧シリンダ32によって荷台20を上昇又は下降させたりする。
【0021】
[第2の実施の形態]
本発明の電動アシスト台車1の第2の実施の形態について説明するが、上記第1の実施の形態の電動アシスト台車1と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、本実施の形態の電動アシスト台車2は昇降装置30がボールネジ90、ブレーキ付きモータ91等を備える点に特徴を有する。
具体的には、ブレーキ付きモータ91が減速機92を介して連結軸下33bに取り付けられており、減速機92にボールネジ90の基部が取り付けられている。ボールネジ90はナックル93と螺合しており、ナックル93が連結軸上33aに取り付けられている。また、荷台20とフレーム10の前後左右の側縁をジャバラ94で繋ぐことで昇降装置30の動作時における異物の噛み込みを防止している。
ブレーキ付きモータ91を回転させ、減速機92を介してボールネジ90を軸回りに回転させることで、ナックル93がボールネジ90に沿って移動し、これにより荷台を昇降させることができる。
昇降装置30をボールネジ90、ブレーキ付きモータ91等で構成して電気的に駆動させることで以下の利点がある。
・油圧式と比較して作動油を必要としないので油臭や油漏れがなく、環境をクリーンに保つことができる。
・油圧式と比較して昇降時の騒音を抑えることができる。
・油圧式と比較して部品点数を抑えることができ、重量を軽減させ、メンテナンス性を向上させることができる。
・ボールネジ90、ブレーキ付きモータ91、減速機92を用いることで昇降動作が安定し、また、荷台20の自然下降を防止できる。
・荷台20の停止精度が向上するため、コンベアラインやロボットによるワークの段積み、段バラシ、段差解消等に対応できる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、旋回時の最小回転半径が小さく、作業者が快適且つ正確に操縦できる電動アシスト台車であり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0023】
1 電動アシスト台車
2 電動アシスト台車
10 フレーム
20 荷台
30 昇降装置
31 パンタアーム
31a アーム
32 油圧シリンダ
33a 連結軸上
33b 連結軸下
40 駆動輪
40L 左側駆動輪
40R 右側駆動輪
41 サスペンション
50 従動輪
60 操作ハンドル
60L 左操作部
60R 右操作部
61 ボックス
62L 左側変位センサ
62R 右側変位センサ
63L 左側アーム
63R 右側アーム
64 電源スイッチ
65 上昇ボタン
66 下降ボタン
67 ガード
70 制御部
71 ボックス
80 電動モータ
80L 左側電動モータ
80R 右側電動モータ
81 バッテリー
82 電動式油圧ポンプ
90 ボールネジ
91 ブレーキ付きモータ
92 減速機
93 ナックル
94 ジャバラ
図1
図2
図3
図4