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特許6997438サービス提供システム、サービス提供方法及びサービス提供プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】サービス提供システム、サービス提供方法及びサービス提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220107BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017206301
(22)【出願日】2017-10-25
(65)【公開番号】P2019079329
(43)【公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-10-23
(73)【特許権者】
【識別番号】518398419
【氏名又は名称】株式会社Ark
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】西川 哲司
【審査官】塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-163466(JP,A)
【文献】国際公開第2014/103046(WO,A1)
【文献】特開2016-029552(JP,A)
【文献】特開2010-039702(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスを提供する店舗に関する店舗情報、利用期間、及び第1ユーザが指定した指定金額が含まれる利用情報を入力する入力手段と、
上記入力手段により入力した上記利用情報を第2ユーザに通知する通知手段と、
上記通知手段により通知した上記利用情報に基づいて、上記サービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される時間が上記利用期間内であるか否か、及び、上記サービスに対する対価が上記指定金額以下であるか否か、を判別する判別手段と、
上記判別手段により上記サービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記サービスに対する対価が上記指定金額以下であると判別した際に、上記サービスに対する対価を上記第1ユーザに決済させる決済手段とを備え
上記判別手段は、上記サービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記サービスに対する対価が上記指定金額以上であると判別した際に、上記店舗から上記第2ユーザに提供される上記サービスが上記店舗のサービスリストに含まれるものであるか否か、を更に判別し、
上記決済手段は、上記判別手段により上記店舗から上記第2ユーザに提供されるサービスが上記サービスリストに含まれるものであると判別した際に、上記店舗から提供される上記サービスの対価のうち上記指定金額までを上記第1ユーザに決済させるとともに、上記店舗から提供される上記サービスの対価のうち上記指定金額を超えた分については、上記第2ユーザに決済させること
を特徴とするサービス提供システム。
【請求項2】
前記判別手段は、新たなサービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される時間が上記利用期間内であるか否か、及び、上記新たなサービスに対する対価が上記指定金額から前記決済手段により決済した上記サービスに対する対価を減算した指定金額残高以下であるか否か、を判別し、
前記決済手段は、上記判別手段により上記新たなサービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記新たなサービスに対する対価が上記指定金額残高以下であると判別した際に、上記新たなサービスに対する対価を上記第1ユーザに決済させること
を特徴とする請求項1記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記入力手段は、さらに利用頻度を入力し、
前記判別手段は、上記サービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される頻度が上記利用頻度以下であるか否か、を判別し、
前記決済手段は、上記判別手段により上記サービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される頻度が上記利用頻度以下であると判別した際に、上記サービスに対する対価を上記第1ユーザに決済させること
を特徴とする請求項1又は2記載のサービス提供システム。
【請求項4】
サービスを提供する店舗に関する店舗情報、利用期間、及び第1ユーザが指定した指定金額が含まれる利用情報を入力する入力ステップと、
上記入力ステップにより入力した上記利用情報を第2ユーザに通知する通知ステップと、
上記通知ステップにより通知した上記利用情報に基づいて、上記サービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される時間が上記利用期間内であるか否か、及び、上記サービスに対する対価が上記指定金額以下であるか否か、を判別する判別ステップと、
上記判別ステップにより上記サービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記サービスに対する対価が上記指定金額以下であると判別した際に、上記サービスに対する対価を上記第1ユーザに決済させる決済ステップとをコンピューターに実行させ、
上記判別ステップでは、上記サービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記サービスに対する対価が上記指定金額以上であると判別した際に、上記店舗から上記第2ユーザに提供される上記サービスが上記店舗のサービスリストに含まれるものであるか否か、を更に判別し、
上記決済ステップでは、上記判別ステップにより上記店舗から上記第2ユーザに提供されるサービスが上記サービスリストに含まれるものであると判別した際に、上記店舗から提供される上記サービスの対価のうち上記指定金額までを上記第1ユーザに決済させるとともに、上記店舗から提供される上記サービスの対価のうち上記指定金額を超えた分については、上記第2ユーザに決済させること
を特徴とするサービス提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公衆通信網を介して人に任意のサービスを提供するサービス提供システム、サービス提供方法及びサービス提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自らが他人を経済的に援助する行為として、仕送り、奢り、寄付等がしばしば行われる。
【0003】
しかしながら、例えば、親元から離れて生活する学生に親が食費のための仕送りとして金銭を提供した場合、この金銭が実際に食費として利用されているかという不安感が拭いきれず、金銭を提供した親の目的を逸脱して利用される虞があり、親が学生を確実に援助することができない虞があった。また、例えば、児童施設等に寄付者が文房具代として金銭を寄付した場合、この金銭が実際に文房具代として利用されているかという不安感が拭いきれず、金銭を提供した寄付者の目的を逸脱して利用される虞があり、寄付者が児童施設を確実に援助することができない虞があった。このように、享受者に金銭を直接提供した場合には、実際に金銭を提供する提供者の目的に応じて利用されているかという不安感が拭いきれず、目的を逸脱して利用される虞があり、提供者が享受者を確実に援助することができない虞があった。
【0004】
従来、インターネットを活用して特定の人物にドリンクやフード等、任意の商品を奢ることを目的として、例えば特許文献1に開示される商品提供システムが開示されている。
【0005】
特許文献1に開示される商品提供システムは、注文者がイベントの参加者に奢る商品を注文する注文画面を注文者のPC等に提供し、注文画面を介した注文を受け取ると、注文をキッチンクライアント(端末PC)に送信するサーバ装置を備える。キッチンクライアント(端末PC)は、サーバ装置を介して注文を受け取ると、注文の内容と商品を奢られる参加者を識別する識別情報と商品の受領確認のためのコードとを含むレシートの出力をレシートプリンタに要求する。レシートプリンタは、要求を受け取ると、レシートを出力する。レシートと共に商品を受け取った受取人であるイベントの参加者は、コードが記載されたレシートを携帯電話等で読み取り、サーバ装置の所定のURL等にアクセスする。サーバ装置は、商品を奢られた参加者の携帯電話よりレシートのコードを読み取ることによってアクセスがあった場合、商品の受領を確認し、注文者のPC等に通知メールを送信する。
【0006】
これにより、特許文献1に開示された商品提供システムは、インターネット越しに特定の人物にドリンクやフード等、任意の商品を奢ったり寄付したりすることが可能となる。
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示される商品提供システムは、実際に商品を提供する店側に注文を行うことになり、店側の負担が増大するばかりか、商品が提供される享受者に店員から商品が届けられるため、店員が会場内で享受者を探す必要があり、仮に探し出せない場合には、商品が享受者に提供されない虞があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】国際公開WO2013/008849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、サービスを提供する店舗の負担を増大させることなく、第1ユーザの目的を逸脱することなく第2ユーザにサービスを提供することが可能となり、第1ユーザが第2ユーザを確実に援助することが可能となるサービス提供システム、サービス提供方法及びサービス提供プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載のサービス提供システムは、サービスを提供する店舗に関する店舗情報、利用期間、及び第1ユーザが指定した指定金額が含まれる利用情報を入力する入力手段と、上記入力手段により入力した上記利用情報を第2ユーザに通知する通知手段と、上記通知手段により通知した上記利用情報に基づいて、上記サービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される時間が上記利用期間内であるか否か、及び、上記サービスに対する対価が上記指定金額以下であるか否か、を判別する判別手段と、上記判別手段により上記サービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記サービスに対する対価が上記指定金額以下であると判別した際に、上記サービスに対する対価を上記第1ユーザに決済させる決済手段とを備え、上記判別手段は、上記サービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記サービスに対する対価が上記指定金額以上であると判別した際に、上記店舗から上記第2ユーザに提供される上記サービスが上記店舗のサービスリストに含まれるものであるか否か、を更に判別し、上記決済手段は、上記判別手段により上記店舗から上記第2ユーザに提供されるサービスが上記サービスリストに含まれるものであると判別した際に、上記店舗から提供される上記サービスの対価のうち上記指定金額までを上記第1ユーザに決済させるとともに、上記店舗から提供される上記サービスの対価のうち上記指定金額を超えた分については、上記第2ユーザに決済させることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載のサービス提供システムは、請求項1記載の発明において、前記判別手段は、新たなサービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される時間が上記利用期間内であるか否か、及び、上記新たなサービスに対する対価が上記指定金額から前記決済手段により決済した上記サービスに対する対価を減算した指定金額残高以下であるか否か、を判別し、前記決済手段は、上記判別手段により上記新たなサービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記新たなサービスに対する対価が上記指定金額残高以下であると判別した際に、上記新たなサービスに対する対価を上記第1ユーザに決済させることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載のサービス提供システムは、請求項1又は2記載の発明において、前記入力手段は、さらに利用頻度を入力し、前記判別手段は、上記サービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される頻度が上記利用頻度以下であるか否か、を更に判別し、前記決済手段は、上記判別手段により上記サービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される頻度が上記利用頻度以下であると判別した際に、上記サービスに対する対価を上記第1ユーザに決済させることを特徴とする。
【0021】
請求項記載のサービス提供プログラムは、サービスを提供する店舗に関する店舗情報、利用期間、及び第1ユーザが指定した指定金額が含まれる利用情報を入力する入力ステップと、上記入力ステップにより入力した上記利用情報を第2ユーザに通知する通知ステップと、上記通知ステップにより通知した上記利用情報に基づいて、上記サービスが上記店舗から上記第2ユーザに提供される時間が上記利用期間内であるか否か、及び、上記サービスに対する対価が上記指定金額以下であるか否か、を判別する判別ステップと、上記判別ステップにより上記サービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記サービスに対する対価が上記指定金額以下であると判別した際に、上記サービスに対する対価を上記第1ユーザに決済させる決済ステップとをコンピューターに実行させ、上記判別ステップでは、上記サービスが提供される時間が上記利用期間内であり、かつ、上記サービスに対する対価が上記指定金額以上であると判別した際に、上記店舗から上記第2ユーザに提供される上記サービスが上記店舗のサービスリストに含まれるものであるか否か、を更に判別し、上記決済ステップでは、上記判別ステップにより上記店舗から上記第2ユーザに提供されるサービスが上記サービスリストに含まれるものであると判別した際に、上記店舗から提供される上記サービスの対価のうち上記指定金額までを上記第1ユーザに決済させるとともに、上記店舗から提供される上記サービスの対価のうち上記指定金額を超えた分については、上記第2ユーザに決済させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
上述した構成からなる本発明によれば、サービスを提供する店舗の負担を増大させることなく、第1ユーザの目的を逸脱することなく第2ユーザにサービスを提供することが可能となり、第1ユーザが第2ユーザを確実に援助することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明を適用したサービス提供システムの構成例を示す図である。
図2】電子機器のブロック構成を示す図である。
図3】本発明を適用したサービス提供プログラムの処理動作のフローチャートである。
図4】本発明を適用したサービス提供プログラムの第1実施形態において、表示部に表示される利用情報の一例である。
図5】本発明を適用したサービス提供プログラムの判別ステップと決済ステップの一例である。
図6】本発明を適用したサービス提供プログラムの第2実施形態において、表示部に表示される利用情報の一例である。
図7】本発明を適用したサービス提供プログラムの第3実施形態において、表示部に表示される利用情報の一例である。
図8】本発明を適用したサービス提供プログラムの第4実施形態において、表示部に表示される利用情報の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を適用したサービス提供システムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0028】
本発明を適用したサービス提供システム1は、例えば図1に示すような構成により具現化される。このサービス提供システム1は、PC等を始めとしたシステムを利用する電子機器11と、この電子機器11に対して公衆通信網12を介して接続されるサーバ13とを備えている。
【0029】
公衆通信網12は、電子機器11間、サーバ13に通信回線を介して接続されるインターネット網等である。ちなみにこの電子機器11を一定の狭いエリア内で運用する場合には、この公衆通信網12を、LAN(Local Area Network)で構成してもよい。また、この公衆通信網12につきいわゆる光ファイバ通信網で構成してもよい。また、この公衆通信網12は、有線通信網に限定されるものではなく、無線通信網で実現するようにしてもよい。
【0030】
電子機器11は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等であり、少なくともユーザの操作に基づいて公衆通信網12を介して通信可能なデバイスである。なお、この電子機器11は、後述するサービス提供プログラムを公衆通信網12を介してダウンロードして、インストールする。以下の例では、この電子機器11につき、スマートフォンを適用する場合を例にとり説明をする。
【0031】
図2は、電子機器11の具体的な構成例を示している。この電子機器11は、ROM(Read Only Memory)22と、データの蓄積や展開等に使用する作業領域としてのRAM(Random Access Memory)23と、電子機器11全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、各種情報の表示を制御するための出力I/F16と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部27と、外部から電子機器11内へデータを入力し、或いは電子機器11において生成されたデータを外部へ出力するためのデータ入出力部29が内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、通信I/F28が接続されている。また、出力I/F16には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部26が接続されている。
【0032】
ROM22は、電子機器11全体のハードウェア資源を制御するためのプログラムが格納されている。RAM23は、電子機器11全体のハードウェア資源を制御するときの各種命令を一時的に記憶する。
【0033】
CPU24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、電子機器11内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央演算ユニットである。また、このCPU24は、操作部25を介したユーザの操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
【0034】
操作部25は、マウス、キーボード、タッチパネル等で具体化され、ユーザが注文したいサービスに関する情報が入力される他、サービス提供プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザにより入力された場合には、これをCPU24に通知する。この通知を受けたCPU24は、上記プログラムを記憶部27から読み出して実行する。
【0035】
出力I/F16は、CPU24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この出力I/F16に接続される表示部26は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
【0036】
記憶部27は、ハードディスクで構成される場合において、CPU24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部27には、本発明を実行するためのサービス提供プログラムが格納されている。このプログラムはCPU24により読み出されて実行されることになる。
【0037】
通信I/F28は、公衆通信網12と接続するための回線制御回路や、他の端末装置との間でデータ通信を行うための信号変換回路等が実装されている。通信I/F28は、内部バス21からの各種命令に変換処理を施してこれを公衆通信網12側へ送信するとともに、公衆通信網12からのデータを受信した場合にはこれに所定の変換処理を施して内部バス21、或いはCPU24へ送信する。
【0038】
データ入出力部29は、USB(Universal Serial Bus)メモリや、記録媒体との間でデータを入出力するためのインターフェースとして構成されている。データ入出力部29は、QRコード(登録商標)や数字の羅列によって暗号化されたコード等を読み取り可能に構成してもよい。
【0039】
音声入力部31は、ユーザから入力された音声を電子データに変換するためのデバイスである。
【0040】
サーバ13には、所定のデータベースが構築されている。このデータベースには、公衆通信網12を介して送られてきた情報が蓄積される。また、このサーバ13は、電子機器11からの要求に基づいて、この蓄積した情報を公衆通信網12を介して電子機器11へと送信する。
【0041】
サーバ13には、ユーザ情報、店舗情報等が記憶されている。ユーザは、ユーザ情報を電子機器11に操作部25を介して手動により入力し、又は音声入力部31を介して音声により入力し、入力したユーザ情報をサーバ13に送信し、サーバ13に予め記憶させる。ユーザ情報には、ユーザの氏名、年齢、性別、職業、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日等が含まれている。また、ユーザ情報には、ユーザのクレジットカードに関する情報、ユーザの銀行口座に関する情報、ユーザ本人と認証するための暗証番号や指紋認証といった認証情報等を入力してもよく、クレジットカード、銀行引落、デビットカード、インターネットバンキング、電子マネー、仮想通貨等のサービスを購入するための購入手段に関する情報が含まれる。
【0042】
ユーザ情報には、サービスと交換できる利用ポイントを蓄積するポイント口座が含まれてもよい。本サービス提供プログラムでは、この利用ポイントを介してサービスの購入を行うこともできる。このポイント口座は、予めクレジットカード等により所定の金額分の利用ポイントを蓄積させておく。
【0043】
ユーザ情報をサーバ13に記憶させることで、ユーザには個人を識別するためのユーザIDが付与されてもよい。また、ユーザは、ユーザ情報を記憶させることで、家族、友達、同僚、知人等の他のユーザと特定のユーザグループを作成して、メッセージ、写真、動画等を介して他のユーザとコミュニケーションがとることができるSNS会員として登録されてもよい。SNSは、例えばFacebook(登録商標)、Twitter(登録商標)、LINE(登録商標)等が用いられてもよい。なお、サーバ13は、システム運営会社によって管理されている。
【0044】
店員等の店舗関係者は、店舗情報を電子機器11に操作部25を介して手動により入力し、又は音声入力部31を介して音声により入力し、入力した店舗情報をサーバ13に送信し、サーバ13に予め記憶させる。店舗情報には、サービスを提供する店舗の名称が含まれている。サービスを提供する店舗は、例えば、居酒屋、レストラン、回転寿司屋、ファーストフード店、喫茶店、ラーメン店、フードコート等の飲食店をはじめとして、文房具店、花屋、おもちゃ屋、煙草屋、衣料品店等のサービスを提供するあらゆる店舗が該当する。また、店舗情報には、店舗の名称のみならず、飲食店、文房具店等の店舗の種別が含まれていてもよい。また、店舗情報には、各々の店舗が提供するサービスと、各々のサービスがリスト化されたサービスリストが含まれていてもよい。店舗が提供するサービスは、例えば、食品、文房具等の有形のサービスだけでなく、庭木の剪定、ペットの世話等の無形のサービスであってもよい。各々のサービスには、サービスに対する対価や後述する利用ポイントが割り当てられている。この他、店舗情報は、店舗の住所、電話番号、緯度経度等の位置情報等が含まれていてもよい。
【0045】
本発明を適用したサービス提供システム1は、電子機器11内インストールされたサービス提供プログラムを介して実行される。即ち、ユーザは、電子機器11を操作し、これにインストールされているサービス提供プログラムを通じ、他のユーザにサービスの提供を行っていくこととなる。サービス提供プログラムを実行する場合、電子機器11にインストールして使用する場合に限定されるものではなく、サーバ13に記憶させておき、電子機器11側から、使用の都度、サーバ13にアクセスして使用するようにしてもよい。
【0046】
以下の説明では、サービスを提供するユーザを決済者Aとし、決済者Aによりサービスが提供されるユーザを享受者Bとし、サービスを提供する店舗を店舗Cとして説明する。この決済者A、享受者B、及び店舗Cは、各々のユーザ情報、店舗情報等がサーバ13に記憶される。決済者A、享受者B、及び店舗Cのそれぞれの電子機器11には、サービス提供プログラムが実装されている。なお、享受者Bについては、ユーザ情報が無くてもよい。
【0047】
サービス提供プログラムの第1実施形態について説明する。サービス提供プログラムの動作を図3に示す。サービス提供プログラムでは、先ず、利用情報を入力する入力ステップS11を行う。
【0048】
入力ステップS11では、図4に示すように、決済者Aが電子機器11の操作部25を介して手動により、又は、音声入力部31を介して音声により、利用情報を入力する。利用情報には、決済者Aが享受者Bに提供したいサービスを提供する店舗に関する店舗情報、利用期間、及び決済者Aが定めた指定金額が含まれる。
【0049】
店舗情報を入力する際には、例えば、サーバ13に予め記憶させておいた店舗情報を、サーバ13から取得して決済者Aが入力する。このとき、店舗情報の入力は、サーバ13から取得した店舗情報を決済者Aの電子機器11の表示部26に表示させ、表示部26に表示させた複数の店舗情報から、1以上の店舗を選択することで、店舗情報を入力してもよい。店舗情報の入力は、これに限らず、店舗の住所等に基づいて、都道府県市区町村等の所定の範囲内の1以上の店舗を、店舗情報として入力してもよいし、任意の基準点を中心として例えば、半径1km以内等の所定の範囲内の1以上の店舗を、店舗情報として入力してもよい。また、店舗情報は、1以上の店舗を入力することに限らず、飲食店、文房具店等の1以上の店舗の種別を、店舗情報として入力してもよい。
【0050】
利用期間は、決済者Aが入力する。利用期間を入力する際には、例えば、「3時間」等の時間数、「8日間」等の日数、「1か月間」等の月数、「1年間」等の年数を入力してもよいし、「西暦○○年○日○日以降」、「西暦○○年○日○日まで」等の年月日を入力してもよいし、「○○時○○分まで」等の時刻を入力してもよい。利用期間を決済者Aが入力しない場合には、例えば、「8日間」「1か月」等の所定の期間が自動的に入力される。自動的に入力される利用期間は、システム側で任意で設定できるものである。
【0051】
利用期間を入力する際、さらに、利用頻度を入力してもよい。利用頻度は、利用期間内に享受者Bがサービスの提供を受けることができる回数である。利用頻度を入力する際には、例えば、1か月間で4回等の所定の利用頻度を設定すればよく、任意の日時、曜日等であってもよい。利用頻度は、ユーザ側及びシステム側で任意で設定できるものである。
【0052】
指定金額は、決済者Aが指定する任意の金額であり、例えば、「5千円」等である。利用頻度を入力しなかった場合には、指定金額は、1回あたりの上限額となる。また、利用頻度を入力した場合には、指定金額は、利用期間内における合計の上限額となる。なお、利用頻度を入力した場合には、1回あたりの指定金額を更に入力してもよい。
【0053】
サービス提供プログラムでは、次に、入力ステップS11により入力した利用情報を享受者Bに通知する通知ステップS12を行う。利用情報の通知は、例えば、入力ステップS11で入力した利用情報を、例えばQRコード(登録商標)や数字の羅列によって暗号化されたコードにして、電子メール等により享受者Bの電子機器11に通知する。
【0054】
サービス提供プログラムでは、次に、通知ステップS12により通知した利用情報に基づいて、店舗Cから享受者Bにサービスが提供される時間が利用期間内であるか否か、及び、サービスに対する対価が指定金額以下であるか否かを判別する判別ステップS13を行う。
【0055】
このとき、享受者Bに提供されるサービスは、通知ステップS12で通知された利用情報における店舗情報に基づいて、店舗Cが提供するサービスに関するサービスリストから享受者Bがサービスを選択してもよい。享受者Bがサービスを選択する際には、当該サービスに対する対価が、決済者Aの指定した指定金額以下で選択してもよい。
【0056】
図5に示すように、判別ステップS13では、通知ステップS12で享受者Bの電子機器11に通知された利用情報を、例えばQRコード(登録商標)、数字の羅列等によって暗号化されたコードとして、享受者Bの電子機器11の表示部26に表示させておき、享受者Bの電子機器11の表示部26に表示させたコード等を店舗Cのレジ等に設置又は内蔵された電子機器11のデータ入出力部29で読み取らせることで、これらを判別する。
【0057】
サービス提供プログラムでは、次に、判別ステップS13によりサービスが提供された時間が利用期間内であり、かつ、サービスに対する対価が指定金額以下であると判別した際に、サービスに対する対価を決済者Aに決済させる決済ステップS14を行う。
【0058】
決済ステップS14では、判別ステップS13で表示部26に表示させたコード等を店舗Cの電子機器11のデータ入出力部29で読み取らせて、サービスが提供される時間が利用期間内であり、かつ、サービスに対する対価が指定金額以下であると判別した際に、サービスに対する対価の全部を決済者Aに決済させる。決済者Aが決済する際には、ユーザのクレジットカードに関する情報等が含まれるユーザ情報に基づいて、決済する。決済については、決済者Aのユーザ情報に基づいて、先ず、システム運営会社に対して決済された後に、即座にシステム運営会社から店舗Cに対して決済されることとなる。
【0059】
なお、享受者Bへのサービスの提供は、判別ステップS13において行われてもよいし、決済ステップS14において行われてもよい。
【0060】
即ち、享受者Bへのサービスの提供が判別ステップS13において行われる場合、例えば、享受者Bが飲食店等の店舗Cにおいて、店舗Cが提供する「定食」を提供された後に、享受者Bが店舗Cのレジ等に行き、享受者Bの電子機器11の表示部26に暗号化されたコード等を利用情報として表示する。そして、表示した利用情報を店舗Cのレジ等に設置等された電子機器11のデータ入出力部29で読み取らせて、店舗Cから享受者Bにサービスが提供される時間が利用期間内であるか否か、及び、サービスに対する対価が指定金額以下であるか否かを判別する。即ち、判別ステップS13を行う。そして、これらを判別した後に、決済ステップS14を行い、サービスに対する対価の全部を決済者Aに決済させることとなる。
【0061】
また、享受者Bへのサービスの提供が決済ステップS14において行われる場合、例えば、享受者Bが文房具店等の店舗Cにおいて、店舗C内に陳列等された「文房具」を享受者Bが店舗Cのレジまで持っていき、享受者Bの電子機器11の表示部26に暗号化されたコード等を利用情報として表示する。そして、表示した利用情報を店舗Cのレジ等に設置された電子機器11のデータ入出力部29で読み取らせて、店舗Cから享受者Bにサービスが提供される時間が利用期間内であるか否か、及び、サービスに対する対価が指定金額以下であるか否かを判別する。即ち、判別ステップS13を行う。そして、これらを判別した後に、決済ステップS14を行い、サービスに対する対価の全部を決済者Aに決済させた後に、「文房具」を店舗Cから享受者Bに提供すればよい。
【0062】
このように、サービス提供プログラムは、決済ステップS14において、判別ステップS13によりサービスが提供された時間が利用期間内であり、かつ、サービスに対する対価が指定金額以下であると判別した際に、サービスに対する対価の全部を決済者Aに決済させる。これにより、サービス提供プログラムは、決済者Aの目的を逸脱することなく享受者Bにサービスを提供することが可能となり、決済者Aがサービスに対する対価の全部を決済することで、決済者Aが享受者Bを確実に援助することが可能となる。また、サービス提供プログラムは、享受者Bにサービスが提供されるときにリアルタイムでサービスに対する対価を決済することができるため、決済者Aの決済が無駄になることがない。
【0063】
一方で、仮に入力された店舗情報に関する店舗C以外の店舗において享受者Bがサービスの提供を受けようとしたとしても、決済者Aが享受者Bに店舗Cのサービスを提供するという目的を逸脱することとなるため、決済者Aがサービスに対する対価を決済しないこととなる。また、仮に入力された利用期間外において、享受者Bがサービスの提供を受けようとしたとしても、決済者Aが享受者Bに所定の利用期間内にサービスを提供するという目的を逸脱することとなるため、決済者Aがサービスに対する対価を決済しないこととなる。
【0064】
このように、サービス提供プログラムは、通知ステップS12により通知された利用情報に基づいて、享受者Bに提供されるサービスが利用期間内であり、かつ、決済者Aが指定した指定金額以下であると判別した際に、サービスに対する対価の決済が行われるため、決済者Aの目的を逸脱することなく享受者Bにサービスを提供することが可能となり、決済者Aが享受者Bを確実に援助することが可能となる。即ち、サービス提供プログラムは、例えば、親元から離れて生活する享受者Bである学生に決済者Aである親が「定食」等のサービスを提供する際に、金銭を直接学生に渡すことがないため、親の目的を逸脱することなく学生に「定食」等のサービスを提供することが可能となり、親が学生を確実に援助することが可能となる。また、サービス提供プログラムは、例えば、児童施設等の享受者Bに寄付者である決済者Aが「文房具」等のサービスを提供する際に、金銭を直接児童施設に寄付しないため、寄付者の目的を逸脱することなく児童施設に「文房具」等のサービスを提供することが可能となり、寄付者が児童施設を確実に援助することが可能となる。
【0065】
サービス提供プログラムは、店舗Cに利用情報を通知させることなく、享受者Bに通知された利用情報に基づいて、享受者Bにサービスを提供するものとなるため、享受者Bにサービスを提供するために店舗の店員等が享受者Bを探す必要が無い。このため、サービス提供プログラムは、サービスを提供する店舗Cの負担を増大させることなく、決済者Aが享受者Bに確実にサービスを提供することが可能となる。
【0066】
サービス提供プログラムは、入力ステップS11で決済者Aが指定した指定金額を入力した場合、通知ステップS12で通知された利用情報における店舗情報に基づいて、店舗Cが提供するサービスに関するサービスリストから享受者Bがサービスを選択することができる。即ち、サービス提供プログラムは、決済者Aがサービス自体を指定するのではなく、享受者Bの好み等に応じて享受者Bに提供されるサービスを享受者B自身が選択することが可能となる。
【0067】
また、判別ステップS13において、利用情報に基づいて享受者Bが選択したサービスが店舗Cから享受者Bに提供される時間が利用期間内であるが、サービスに対する対価が指定金額以上であると判別した場合には、更に店舗Cから享受者Bに提供されるサービスが店舗Cのサービスリストに含まれるものであるか否かを、判別させてもよい。判別ステップS13において、店舗Cから享受者Bに提供されるサービスが、店舗Cのサービスリストに含まれるものであると判別した際に、決済ステップS14を行う。そして、この決済ステップS14では、サービスに対する対価が指定金額以上であるため、店舗Cから提供されるサービスの対価のうち指定金額までを決済者Aに決済させるとともに、店舗Cから提供されるサービスの対価のうち指定金額を超えた分については、享受者Bに決済させることとなる。つまり、サービスに対する対価の一部を決済者Aに決済させる。また、享受者Bの決済は、現金等で行われてもよいし、クレジットカード等のユーザ情報に基づいて行われてもよい。
【0068】
即ち、決済者Aが享受者Bにサービス「書籍」を提供したい場合、決済者Aが利用期間「1か月」、指定金額「1000円」を含む利用情報を入力したとする。このとき、判別ステップS13において、享受者Bがサービス「小説」を選択し、選択したサービス「小説」の対価が「1100円」であった場合、店舗Cから享受者Bにサービス「書籍」が提供される時間が利用期間内「1か月」であるが、サービス「小説」に対する対価が「1100円」であり、指定金額「1000円」以上であると判別されることとなる。かかる場合には、判別ステップS13では、更に店舗Cから享受者Bに提供されるサービス「小説」が店舗Cのサービスリストに含まれるものであるか否かを、判別させてもよい。判別ステップS13において、店舗Cから享受者Bに提供されるサービス「小説」が、店舗Cのサービスリストに含まれるものであると判別した場合には、決済ステップS14を行う。そして、この決済ステップS14では、サービス「小説」に対する対価「1100円」が指定金額「1000円」以上であるため、店舗Cから提供されるサービスの対価「1100円」のうち指定金額「1000円」までを決済者Aに決済させるとともに、店舗Cから提供されるサービスの対価「1100円」のうち指定金額「1000円」を超えた「100円」分については、享受者Bに決済させることとなる。このように、仮に指定金額を超えたとしても、店舗Cから享受者Bに提供されるサービスが店舗Cのサービスリストに含まれるものであると判別した場合には、決済者Aがサービスに対する対価の一部を決済することとなる。このため、決済者Aの目的を逸脱することなく享受者Bにサービスを提供することが可能となり、決済者Aがサービスに対する対価の一部を決済することで、享受者Bを確実に援助することが可能となる。
【0069】
勿論、判別ステップS13において、サービスに対する対価が指定金額以上であると判別した場合には、決済者Aがサービスに対する対価を決済しないものとしてもよい。
【0070】
サービス提供プログラムは、入力ステップS11で利用頻度が含まれる利用情報を入力した場合には、享受者Bの目的外利用を強固に防止することが可能となる。
【0071】
さらに、サービス提供プログラムは、指定金額からサービスに対する対価を減算した指定金額残高がある場合には、指定金額残高をサーバ13に記憶させる。そして、サービス提供プログラムは、指定金額残高がある場合には、新たなサービスを享受者Bに提供することができる。新たなサービスは、入力ステップS11で入力した店舗情報に基づいて、例えば、店舗Cが提供するサービスから選択等することとなる。
【0072】
サービス提供プログラムは、指定金額残高がある場合には、決済ステップS14の後に、再度判別ステップS13を行ってもよい。この判別ステップS13では、店舗Cから享受者Bに提供される新たなサービスが提供される時間が利用期間内であるか否か、及び、新たなサービスに対する対価が指定金額残高以下であるか否か、を判別する。
【0073】
そして、サービス提供プログラムは、判別ステップS13によりサービスが提供される時間が利用期間内であり、かつ、新たなサービスに対する対価が指定金額残高以下であると判別した際に、サービスに対する対価を第1ユーザに決済させる決済ステップS14を行う。
【0074】
このように、サービス提供プログラムは、指定金額残高がある場合には、再度入力ステップS11、通知ステップS12を行うことなく、再度判別ステップS13及び決済ステップS14を行うことが可能となる。このため、サービス提供プログラムは、指定金額残高がある場合には、決済者Aが利用情報を入力する手間を省略することが可能となり、利用期間内において、決済者Aが指定した指定金額又は指定金額残高以下のサービスを、繰り返し享受者Bに提供することが可能となる。
【0075】
なお、判別ステップS13では、利用情報に基づいて享受者Bが選択した新たなサービスが店舗Cから享受者Bに提供される時間が利用期間内であるが、サービスに対する対価が指定金額残高以上であると判別した場合には、更に店舗Cから享受者Bに提供される新たなサービスが店舗Cのサービスリストに含まれるものであるか否かを、判別させてもよい。判別ステップS13において、店舗Cから享受者Bに提供される新たなサービスが、店舗Cのサービスリストに含まれるものであると判別した際に、決済ステップS14を行ってもよい。
【0076】
サービス提供プログラムは、第1実施形態において、決済ステップS14の後に、サービスを享受者Bに提供されたことを決済者Aに通知する確認ステップS15を行ってもよい。確認ステップS15により、サービスが享受者Bに提供されたことを決済者Aが確認することが可能となる。なお、確認ステップS15の後に、再度判別ステップS13を行ってもよい。
【0077】
サービス提供プログラムは、例えば、享受者Bである独り身の高齢者等に決済者Aであるその子供等がサービスを提供する際に、確認ステップS15によりサービスが提供されたことを決済者Aに通知することができる。即ち、サービス提供プログラムは、サービスが提供されたことを子供に通知させることで、独り身の高齢者が生活していることを確認し、逆にサービスが提供されたことの通知が無い場合には独り身の高齢者の孤独死等の異常を早期に発見することも可能となる。
【0078】
次に、サービス提供プログラムの第2実施形態について説明する。サービス提供プログラムは、図6に示すように、第2実施形態において、入力ステップS11では店舗情報、利用期間、及びサービス情報が含まれる利用情報を入力する。
【0079】
サービス情報は、決済者Aが指定した指定サービスに関する情報である。サービス情報を入力する際には、例えば、サーバ13に予め記憶させておいた店舗情報を、サーバ13から取得して入力する。このとき、サービス情報の入力は、サーバ13から取得した店舗情報を決済者Aの電子機器11の表示部26に表示させ、表示部26に表示させた店舗情報に含まれる複数のサービスのうち1以上のサービスを指定することで、サービス情報として入力してもよい。また、サービス情報の入力は、1以上のサービスを入力することに限らず、飲食物、文房具等の1以上のサービスの種別を指定することで、サービス情報として入力してもよい。
【0080】
サービス提供プログラムでは、次に、入力ステップS11により入力した利用情報を享受者Bに通知する通知ステップS12を行う。
【0081】
サービス提供プログラムでは、次に、通知ステップS12により通知した利用情報に基づいて、店舗Cから享受者Bにサービスが提供される時間が利用期間内であるか否か、及び、店舗Cから享受者Bに提供されるサービスが指定サービスであるか否か、を判別する。
【0082】
サービス提供プログラムでは、次に、判別ステップS13によりサービスが提供された時間が利用期間内であり、かつ、店舗Cから享受者Bに提供されるサービスが指定サービスであると判別した際に、サービスに対する対価を決済者Aに決済させる決済ステップS14を行う。これにより、サービス提供プログラムは、享受者Bがサービスに対する対価を決済することなく、サービスを享受者Bに提供することが可能となる。決済については、決済者Aのユーザ情報に基づいて、先ず、システム運営会社に対して決済された後に、即座にシステム運営会社から店舗Cに対して決済されることとなる。
【0083】
また、サービス提供プログラムは、通知ステップS12により通知された利用情報に基づいて、享受者Bに提供されるサービスが利用期間及び決済者Aが指定した指定サービスであると判別した際にサービスに対する対価の決済が行われるため、決済者Aの目的を逸脱することなく享受者Bにサービスを提供することが可能となり、享受者Bを確実に援助することが可能となる。
【0084】
サービス提供プログラムは、第2実施形態において、入力ステップS11でサービス情報として決済者Aが指定した指定サービスを入力するため、享受者Bが店舗Cが提供されるサービスを選択できないものの、享受者Bに提供するサービスを決済者Aが指定することとなるため、決済者Aの目的を逸脱することなく享受者Bにサービスを提供することが可能となり、享受者Bを確実に援助することが可能となる。
【0085】
なお、サービス提供プログラムは、第2実施形態においても、確認ステップS15を行ってもよい。
【0086】
次に、サービス提供プログラムの第3実施形態について説明する。サービス提供プログラムは、図7に示すように、第3実施形態において、入力ステップS11では店舗情報、利用期間、並びに利用金額及び利用ポイントの何れか一方又は両方が含まれる利用情報を入力する。
【0087】
利用金額は、決済者Aがユーザ情報に含まれるクレジットカード等により、予め決済した所定の金額である。利用金額は、ユーザ情報としてサーバ13に記憶される。この決済は、決済者Aからシステム運営会社に対して決済されることとなる。
【0088】
利用ポイントは、利用金額に代替させたポイントであり、ユーザ情報としてサーバ13に記憶される。本サービス提供プログラムは、第3実施形態において、利用ポイントを介してサービスの決済を行うこともできる。この決済は、決済者Aからシステム運営会社に対して決済されることとなる。
【0089】
サービス提供プログラムでは、次に、入力ステップS11により入力した利用情報を享受者Bに通知する通知ステップS12を行う。
【0090】
サービス提供プログラムでは、次に、通知ステップS12により通知した利用情報に基づいて、店舗Cから享受者Bにサービスが提供される時間が利用期間内であるか否か、及び、サービスに対する対価が利用金額又は利用ポイント以下であるか否か、を判別する。
【0091】
サービス提供プログラムでは、次に、判別ステップS13によりサービスが提供された時間が利用期間内であり、かつ、サービスに対する対価が利用金額又は利用ポイント以下であると判別した際に、サービスに対する対価を利用金額又は上記利用ポイントで決済する決済ステップS14を行う。これにより、サービス提供プログラムは、決済者Aの目的を逸脱することなく享受者Bにサービスを提供することが可能となり、享受者Bを確実に援助することが可能となる。この決済ステップS14における決済は、システム運営会社から店舗Cに対して決済されることとなる。
【0092】
また、サービス提供プログラムは、通知ステップS12により通知された利用情報に基づいて、享受者Bに提供されるサービスが利用期間内であり、かつ、サービスに対する対価が利用金額又は利用ポイント以下であると判別した際に、サービスに対する対価の決済が行われるため、決済者Aの目的を逸脱することなく享受者Bにサービスを提供することが可能となり、享受者Bを確実に援助することが可能となる。
【0093】
さらに、サービス提供プログラムは、利用金額又は利用ポイントからサービスに対する対価を減算した利用金額残高又は利用ポイント残高がある場合には、利用金額残高又は利用ポイント残高をサーバ13に記憶させる。サービス提供プログラムは、利用金額残高又は利用ポイント残高がある場合には、決済ステップS14の後に、再度判別ステップS13を行ってもよい。この判別ステップS13では、店舗Cから享受者Bに提供される新たなサービスが提供される時間が利用期間内であるか否か、及び、新たなサービスに対する対価が利用金額残高又は利用ポイント残高以下であるか否か、を判別する。
【0094】
そして、サービス提供プログラムは、判別ステップS13によりサービスが提供される時間が利用期間内であり、かつ、新たなサービスに対する対価が利用金額残高又は利用ポイント残高以下であると判別した際に、サービスに対する対価を利用金額残高又は利用ポイント残高で決済する決済ステップS14を行う。
【0095】
このように、サービス提供プログラムは、利用金額残高又は利用ポイント残高がある場合には、再度入力ステップS11、通知ステップS12を行うことなく、再度判別ステップS13及び決済ステップS14を行うことが可能となる。このため、サービス提供プログラムは、利用金額残高又は利用ポイント残高がある場合には、決済者Aが利用情報を入力する手間を省略することが可能となり、利用期間内において、利用金額若しくは利用ポイント又は利用金額残高若しくは利用ポイント残高以下のサービスを、繰り返し享受者Bに提供することが可能となる。なお、利用期間を経過した場合には、利用金額、利用ポイント、利用金額残高及び利用ポイント残高は、システム運営会社から決済者Aに対して返金されてもよいし、サーバ13に記憶させておき決済者Aが改めて享受者Bにサービスを提供する際に利用されてもよいし、享受者Bにそのまま提供されてもよい。
【0096】
なお、サービス提供プログラムは、第3実施形態においても、確認ステップS15を行ってもよい。
【0097】
次に、サービス提供プログラムの第4実施形態について説明する。サービス提供プログラムは、図8に示すように、第4実施形態において、入力ステップS11では店舗情報、利用期間、及びサービス情報が含まれる利用情報を入力する。第4実施形態に係るサービス提供プログラムは、入力ステップS11において、サービス情報として決済者Aが予め決済したサービスに関する情報を入力する。入力ステップS11における決済は、決済者Aからシステム運営会社に対して決済されることとなる。
【0098】
サービス提供プログラムでは、次に、入力ステップS11により入力した利用情報を享受者Bに通知する通知ステップS12を行う。
【0099】
サービス提供プログラムでは、次に、通知ステップS12により通知した利用情報に基づいて、店舗Cから享受者Bにサービスが提供される時間が利用期間内であるか否か、を判別する。
【0100】
サービス提供プログラムでは、次に、判別ステップS13によりサービスが提供された時間が利用期間内であると判別した際に、サービスが享受者Bに提供されたことを決済者Aに通知する確認ステップS15を行う。確認ステップS15では、システム運営会社から店舗Cに対して決済されることとなる。
【0101】
第4実施形態に係るサービス提供プログラムは、入力ステップS11において、決済者Aが決済したサービスに関する情報をサービス情報として入力するため、享受者Bにサービスが提供されるとき、サービスに対する対価を既に決済者Aが決済している。また、サービス提供プログラムは、決済者Aの目的を逸脱することなく享受者Bにサービスを提供することが可能となり、享受者Bを確実に援助することが可能となる。
【0102】
なお、電子機器11における何れか1以上の構成要素、或いはサーバ13は、人工知能により制御されるものであってもよい。本発明への人工知能の具体的な応用方法は、従来における全ての公知の人工知能に関する情報の何れか1以上に基づくものであってもよい。
【0103】
以上、本発明に係るサービス提供プログラムを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成や工程が付加されていてもよい。
【符号の説明】
【0104】
1 :サービス提供システム
10 :電子機器
11 :電子機器
12 :公衆通信網
13 :サーバ
16 :出力I/F
21 :内部バス
22 :ROM
23 :RAM
24 :CPU
25 :操作部
26 :表示部
27 :記憶部
28 :通信I/F
29 :データ入出力部
31 :音声入力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8