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  • 特許-根切除装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】根切除装置
(51)【国際特許分類】
   A23N 15/08 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
A23N15/08 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2017208686
(22)【出願日】2017-10-28
(65)【公開番号】P2019080502
(43)【公開日】2019-05-30
【審査請求日】2020-07-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000171746
【氏名又は名称】株式会社ササキコーポレーション
(72)【発明者】
【氏名】久保 陽拓
(72)【発明者】
【氏名】戸舘 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】三浦 駿
【審査官】比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】実開昭57-023195(JP,U)
【文献】特開昭61-050524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23N 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニンニクの根部を切除する根切除装置であって、
ニンニクを載置するための載置面を有し、該載置面に対し直交する方向に往復移動が可能な載置台と、
前記載置面と反対側に設けられ、前記載置面と平行に配置されたシャフトと、
該シャフトに固着され、前記シャフトを回転駆動せるための駆動手段と、
前記シャフトに固着して設けられ、前記シャフトとともに回転し、ニンニクの根部を切除する切削刃と、
前記切削刃の回転外周は、前記シャフトの回転外周より外側に位置して、往復移動する前記載置台の載置面の近傍に達することが可能であり、回転外周の外側方向に湾曲させた形状であるとともに回転方向側に向けられた刃部と、
を備え
前記刃部は前記刃部の内側及び下方に前記シャフトを除いて構造物が無い空間を確保する、ことを特徴とする根切除装置。
【請求項2】
前記載置台は弾性体をさらに備え、
前記シャフトから離れる方向に付勢され元の位置に戻ることを特徴とする請求項1記載の根切除装置。
【請求項3】
前記切削刃は、回転方向と反対側に刃部をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の根切除装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニンニク等の根部を切除するための根切除装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ニンニクは、その毛根を根元からきれいに切除されてから市場に出荷されることが望まれている。従来から、ニンニク等の鱗茎野菜の根部を切除する装置として、特開平7-250664号公報(特許文献1)の「ニンニク等の毛根切断装置」、実開昭63-28394号公報(特許文献2)の「玉ねぎ等の上下不要部除去装置」が開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された「ニンニク等の毛根切断装置」は、「ニンニク等を載置するバケットを搬送体に取り付けて移動する搬送部を形成する。バケットの移動軌跡にそって近接させて、毛根切断カッタを配置して毛根切断装置を形成する。この切断カッタの前段階でニンニク等の毛根を圧着支持する把持装置を搬送体の一側部に近接させて配置したこと特徴としたニンニク等の毛根切断装置。」である。
特許文献2に開示された「玉ねぎ等の上下不要部除去装置」は、「上面に径の異る複数の透孔が設けられ、該透孔内部にそれぞれ除去刃を設けたことを特徴とする玉ねぎ等の上下不要部除去装置。」である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平7-250664号公報
【文献】実開昭63-28394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
小売市場に出荷されるニンニクは、根部を除去されることが要求されている。また、ニンニクの根部を除去する作業者が手軽に扱え、根部の除去を効率的で、根部の除去能率を低下させないで除去作業を行うことができる装置が要求されている。
このため、特許文献1に示された「ニンニク等の毛根切断装置」は、ニンニク等を載置するバケットを搬送体に取り付けて移動する搬送部と、バケットの側部に毛根切断カッタを当接させてニンニク等の毛根切断する装置が示されている。特許文献1に示された「ニンニク等の毛根切断装置」では、主にニンニクの収穫時に使用され、ニンニクの茎と根部の大まかな切断に使用される。この装置では、ニンニクの鱗茎部より窪んだ位置から生えている根部を切断カッタでは完全には除去することはできず、出荷時に改めて、根部を手作業等で完全に除去した後に市場に出荷される。
特許文献2に示された「玉ねぎ等の上下不要部除去装置」は、大きさの異なる複数の孔を選択し、該孔に玉ねぎを押し当てながら、該孔の中央下方部にあるドリル状の除去刃に玉ねぎの根部を下方に押し当てることによって、根部を除去していくものである。しかし、不要部の除去回数が増加するにつれ、ドリル状の除去刃と除去刃の間には、切除された根部が付着し、徐々に堆積する。除去刃の間に付着、堆積した根部は、根部の除去能力を大きく低下させ、根部除去の作業効率を悪化させる。
【0006】
このことから本発明の目的は、作業者が簡単に扱うことが可能で、ニンニク等の根部の切除が効率的で、根切除の能率を保つことができるニンニクの根切除装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、ニンニクの根部を切除する根切除装置であって、ニンニクを載置するための載置面を有し、該載置面に対し直交する方向に往復移動が可能な載置台と、前記載置面と反対側に設けられ、前記載置面と平行に配置されたシャフトと、該シャフトに固着され、前記シャフトを回転駆動せるための駆動手段と、前記シャフトに固着して設けられ、前記シャフトとともに回転し、ニンニクの根部を切除する切削刃と、前記切削刃の回転外周は、前記シャフトの回転外周より外側に位置して、往復移動する前記載置台の載置面の近傍に達することが可能であり、且つ、回転外周の外側方向に湾曲させた形状であるとともに回転方向側に向けられた刃部と、を備え
前記刃部は前記刃部の内側及び下方に前記シャフトを除いて構造物が無い空間を確保する、ことを特徴とする根切除装置である。
【0008】
また、上記課題を解決するために、請求項2に係る発明は、前記載置台は弾性体をさらに備え、前記シャフトから離れる方向に付勢され元の位置に戻ることを特徴とする請求項1記載の根切除装置である。
【0011】
また、上記課題を解決するために、請求項に係る発明は、前記切削刃は、回転方向と反対側に刃部をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項に記載の根切除装置である。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、作業者は載置台にニンニクを載置し、載置台を押圧することで、容易で効率的にニンニクの根部を除去できる。また、切削刃には除去した根部が堆積することが無いため、刃部の根切削能率を保つニンニク根切除装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例の根切除装置の正面図である。
図2】本発明の実施例の根切除装置の平面図である。
図3】本発明の実施例の根切除装置の側面図である。
図4】本発明の実施例の根切除装置の載置台を押下した状態で図2に示すA-Aで断面した要部正面図である。
図5】本発明の実施例の根切除装置の載置台を押下した状態で図1に示すB-Bで断面した要部側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の一形態を、図1乃至図5に基いて説明する。本実施例の根切除装置1は、図1に示す上側を上方、下側を下方、左側を左方、右側を右方とし、図2に示す下側を前方、下側を後方として説明する。
【0015】
ニンニク等Nの根部を除去する根切除装置1は、ベース20と、該ベース20の上部に配置されて、前記ベースの平面部と直交する方向に往復移動可能な載置台30と、該載置台30のニンニク等Nが載置される載置面31の下方側に設けられ、前記載置面と平行に配置されたシャフト44と、該シャフト44中央部に設けられた切削刃50と、前記シャフト44を駆動する駆動手段40を備えている。
【0016】
根切除装置1の基部となるベース20は、矩形状の板で、平面部を上下方向に向けて配置されている。前記ベース20の略中央部には大きく円形の孔21が開けられている。前記ベース20の平面部の端部から、上方に向けて側板22が垂設されている。
【0017】
前記側板22は、板を図3に示す平面視コの字状に折り曲げた形状で、上方及び前方は開放されている。すなわち、前記ベース20の上方部の右方側面、後方側面、左方側面の三方向は、前記側板22で囲まれている。
前記側板22の折り曲げられた板の内側で前記ベース20の上面には、後述する載置台30を保持するための複数本の支持棒23が配置される。
【0018】
前記支持棒23は円柱状で、一端が前記ベース20の上面に垂設され固着されている。本実施例において、前記支持棒23は3本である。前記支持棒23は、前記ベース20上面の略中央部に設けられた前記孔21の外周部で、前記孔21を中心にして等角度間隔に設けられる。前記支持棒23の上方の他端側には、雌ねじ24が設けられている。前記支持棒23の上方には、ニンニク等Nを載置するための前記載置台30が位置している。
【0019】
前記載置台30は略円形状の板で形成され、前記載置台30の上面はニンニク等Nを載置する載置面31となっている。前記載置台30の中央部には略長方形の孔32が開けられ、該略長方形の孔32の長辺側を前記根切除装置1の前後方向に向けている。
前記載置面31に根部を下方に向けて載置されたニンニク等Nは、前記略長方形の孔32の外周部の載置面31によって支えられる。ニンニク等Nの根部は、前記略長方形状の孔から前記載置台30の下方に向かってはみ出ている。
【0020】
前記載置面31の中央部に設けられた前記略長方形の孔32は、前記載置面31に載置されたニンニク等Nの外周側面を覆うように筒部33が設けられる。該筒部33は、円筒形状でニンニク等Nの全高より低く設定されている。
前記筒部33の内径側には、ニンニク等Nを保持し、安定させるための保持部材34が設けられている。本実施例において保持部材34はスポンジ状である。前記保持部材34は、前記筒部33と略同程度の高さの円筒形状であり、載置面31と直交する方向の内径はニンニクの外径より小さく設定されている。ニンニク等Nより小径の前記保持部材34の内径は、歪なニンニク等Nの外周面を優しく包み込む効果があると共に、ニンニク等Nが側方へ移動したり、前記載置面31と平行の水平方向に回転したりすることを防止する。
【0021】
前記載置台30の外周の近傍で、前記載置台30を中心にして等角度間隔に複数の孔35が開けられている。該孔35は円形で、前記孔35の直径は前記支持棒23の外径より小さく設定されている。本実施例において、前記載置台30に設けられる孔35は3箇所である。複数設けられた前記孔35には、前記載置台30の上方側からボルト36が挿入される。
【0022】
該ボルト36の先端部には雄ねじ37が設けられていて、前記雄ねじ37は前記支持棒23に設けられた前記雌ねじ24に螺入される。本実施例において、前記ボルト36は六角穴付きボルトを使用している。前記載置台30は、前記支持棒23に螺入された前記ボルト36によって、水平方向への移動と回転ができないように規制されている。
さらに、前記ボルト36の先端側の雄ねじ37の上方側は、ねじが無い円柱状で前記孔35の直径より僅かに小径に設定されるため、前記ボルト36の上方側の頭部38と前記支持棒23との間で往復移動が可能である。すなわち前記載置台30は、前記ボルト36頭部38の下端側と前記支持棒23の上端側の間で、前記載置面31と直交する方向と平行の前記ボルト36の軸方向に、往復移動が可能である。
【0023】
前記載置台30と前記支持棒23の間で、前記ボルト36の外周には弾性部材39が配置される。本実施例において、前記弾性部材39は圧縮バネを使用している。前記弾性部材39は、前記載置台30を上方に付勢するように配置され、上下方向に往復移動が可能になった前記載置台30を常時上方に付勢する。前記載置台30は下方に押圧すると下方に移動し、下方への押圧を解除すると前記弾性部材39の付勢によって上方に復帰する。
【0024】
前記載置台30の下方部には、前記載置台30の下面部から出た根部を切除するための後述する切削刃50が設けられ、該切削刃50は駆動手段40によって回転駆動する。
【0025】
図1に示す前記側板22の左側面で、外側の略中央部には、前記駆動手段40が取り付けられる。本実施例の場合、駆動手段40はモータである。前記駆動手段40には出力軸41が設けられていて、前記出力軸41を前記駆動手段40の取付面である前記側板22の面に対し垂直で、内側に向けて取り付けられる。
【0026】
前記側板22の図1に示す右側で内側の面の略中央部には、ベアリングホルダ42が取り付けられている。該ベアリングホルダ42は、略菱形状の板の略中央部が円柱で押されたように膨出されて、膨出された側が前記側板22の内側に向けられている。前記ベアリングホルダ42の膨出した中心部は、前記シャフト44が通るための孔が開けられている。前記ベアリングホルダ42の外周部の平面部は前記側板22に固着されている。
前記ベアリングホルダ42の円柱状に膨出された内側の窪み部分には、ベアリング43が挿入され、保持されている。該ベアリング43は前記駆動手段40の前記出力軸41と同軸で平行に設けられていて、前記出力軸41及び前記ベアリング43との同軸上にはシャフト44が配置される。
【0027】
前記シャフト44は丸棒状で、一端側を前記駆動手段40の前記出力軸41に回転軸を同軸にして固着されている。前記シャフト44の他端側は、前記ベアリング43の内径に挿入され、前記シャフト44は回転自在に支持されている。すなわち、前記シャフト44は前記載置面31と反対側に位置していて、前記載置面31と平行に設けられている。
前記出力軸41に固着された前記シャフト44は、前記駆動手段40を駆動源として回転駆動が可能である。本実施例において、前記シャフト44の回転方向は図5に示す時計回転方向である。
前記シャフト44の略中間部の外径部は、図5に示すD字状に切削されたように平面部45が形成される。該平面部45には、ニンニク等Nの根部を切除するための前記切削刃50が取り付けられる。
【0028】
前記切削刃50は、略長方形の板部材を長手方向の略中央部を蒲鉾状に湾曲させたよう形成されている。本実施例においては、前記切削刃50は略Ω字のように湾曲させている。前記切削刃50の長手方向側の端部の平面部は、前記シャフト44の中央部に設けられた前記平面部45にボルト51で取り付けられ、固着される。前記切削刃50は、前記シャフト44に固着されることで、前記駆動手段40を駆動源として回転駆動が可能である。
前記切削刃50の湾曲された凸部の頂点側は、前記シャフト44の半径方向の外側に向けられて、湾曲された稜線方向は前記シャフト44の円周方向に向けられている。また、前記切削刃50の湾曲部は、前記載置台30に設けられた前記略長方形の孔32の下方部に位置する。
【0029】
湾曲させて形成した前記切削刃50の回転方向両側の端部には、刃部52が形成されている。前記刃部52は、前記シャフト44を回転させることによって、前記シャフト44を軸にして切削可能な空間を形成する。すなわち、前記刃部52の回転半径は前記シャフト44の半径より大きく設定されている。
【0030】
回転する前記刃部52の回転外周の上方部は、前記載置台30が下方部に垂直移動して下端に達すると、前記略長方形の孔32の長手方向を横切るよう通過する。また、前記刃部52の回転外周の上方部は、前記載置面31の近傍に位置するように、往復移動する前記載置台30の下死点側が規制されている。本実施例において、前記刃部52の回転外周の上部は、前記載置面31より僅かに上方に達するように設定されている。
【0031】
回転する前記刃部52の回転外周上部が前記載置面31の近傍に達することは、ニンニク等Nの根部のように、周囲の鱗片部より内側に窪んだ位置から生えている根部を除去することに役立つ。
【0032】
回転された前記刃部52に、前記載置部に載置され前記略長方形の孔32から臨ませたニンニク等Nの根部を当接させることによって、ニンニク等Nの根部を切除することができる。また、湾曲された前記刃部52の内側及び下方には、前記シャフト44を除いて構造物が無い空間が確保されるため、切除されたニンニク等Nの根部が、そのまま下方に落下することができる。
【0033】
さらに前記切削刃50は、刃が設けられた方向に回転することから、切除されたニンニク等Nの根部が前記刃部52に付着しようとしても振り落す効果がある。すなわち、前記切削刃50には、切除されたニンニク等Nの根部が付着もせず、堆積もしないため、刃部52のメンテナンス頻度を低下させることができる。
【0034】
長期間の使用で前記刃部52が摩耗した場合には、前記シャフト44から前記ボルト51を緩めて前記切削刃50を取外し、前記刃部52の向きを回転方向に対し前後を入れ替えることができる。前後の前記刃部52を入れ替えることで、未摩耗の刃部52が使用できるため、前記切削刃50を継続して使用でき経済的である。
【0035】
回転する前記切削刃50と切除したニンニク等Nの根部の飛散から作業者を保護するために、前記載置台30を囲うようにガード53が配置されている。前記ガード53は、前記ベースから垂設され、図2に示す平面視U字状に形成されている。
前記ガード53の上下方向の高さは、前記載置台30の前記弾性部材39で付勢されて上方側に位置した高さと略同一に設けられる。前記ガード53の側面には、前記シャフト44が貫通できるように穴があけられている。
【0036】
回転された前記刃部52によって切除されたニンニク等Nの根部は、前記ベース20の略中央部に設けられた孔21から下方に落下し、排出部60を通過し外側に排出される。
前記排出部60は、前記ベース20の下面に取り付けられる。前記排出部60は、前記ベース20の下面下方に延設するような形状の箱状で、前記ベース20と接続される上面部はニンニク等Nの根部が落下できるように解放され、下面部は水平面に対し傾斜面が付けられている。前記傾斜面は傾斜面の下方側が後方に向けられ、傾斜面の後方側は開放されている。切除したニンニク等Nの根部は、傾斜面を滑り落ち、傾斜面の下端から後方に排出される。
【0037】
前記側版の外側の左面で、駆動手段40の前方にはスイッチ70が設けられる。前記スイッチ70は、「ON」側にレバー70を倒すと駆動手段40に電源を供給し、前記駆動手段40が駆動することができる。反対に、前記レバー70を「OFF」側に倒すと駆動手段40への電源供給を遮断し、前記駆動手段40は停止することができる。
【0038】
本実施例の根切除装置1の使用方法を説明する。
前記スイッチ70の前記レバー70を「ON」に倒し、前記駆動手段40を駆動させ前記切削刃50を回転させる。ニンニク等Nを根部を下方に向けて前記載置台30の前記保持部材34の内径に入れ、載置面31に載置させる。この時、根部は、前記略長方形の孔32から下方に出ている。
【0039】
ニンニク等Nの載置が完了したら、作業者はニンニク等Nと共に前記載置台30を下方に押下し移動させる。前記載置台30の下方に位置して回転する前記切削刃50の前記刃部52に、下方に押下されたニンニク等Nの根部を当接することで、ニンニク等Nの根部が切除される。切除されたニンニク等Nの根部は、排出部60から下方で後方に排出される。
【0040】
ニンニク等Nの根部の切除が終了したら、作業者は前記載置台30及びニンニク等Nの押下を解除する。押下を解除された前記載置台30は、前記弾性部材39の上方への付勢によってニンニク等Nと共に上方に移動し、前記ボルト36の頭部38で規制が掛かり、元の位置に停止する。ニンニク等Nの根部の切除作業を終了する時は、作業者は前記スイッチ70のレバー70を「OFF」側に倒して、駆動手段40の回転を停止させて作業を終了する。
【0041】
上述したように、構成された本発明の根切除装置1は、作業者が前記載置台30にニンニク等Nを載置し、前記載置台30と共に押下するのみで、調整等が不要で容易にニンニク等Nの根部を切除する。さらに、前記刃部52の回転軸が前記載置面31に対し平行に配置され、前記刃部52が回転することで、ニンニク等Nの内側に窪んだ根部を切除が可能である。また、前記刃部52には切除した根部が付着しないため、前記刃部52に堆積することが無く、切除能率を維持してメンテナンスの頻度が低減できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0042】
この発明は、略中央部から集中して根が出ている根菜および鱗茎野菜の根部の切除に適用できる。
【符号の説明】
【0043】
1 根切除装置
20 ベース
22 側板
23 支持棒
30 載置台
31 載置面
34 保持部材
36 ボルト
39 弾性部材
40 駆動手段
44 シャフト
50 切削刃
52 刃部
60 排出部
70 スイッチ
N ニンニク等
図1
図2
図3
図4
図5