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  • 特許-ウエハの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】ウエハの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
H01L21/304 622J
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018010717
(22)【出願日】2018-01-25
(65)【公開番号】P2019129259
(43)【公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】390009667
【氏名又は名称】セイコーNPC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】菱沼 邦之
【審査官】鈴木 孝章
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-302690(JP,A)
【文献】特開平01-293520(JP,A)
【文献】特開2001-284302(JP,A)
【文献】特開2004-186255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通孔が形成されるウエハにスピンコート法によってレジスト膜を形成する製造方法であって、
前記ウエハにレジスト膜を形成する第1工程と、
前記第1工程によって形成された前記レジスト膜上にレジスト膜を形成する第2工程と、
を有し、
前記キャビティ上には、メンブレン構造部が形成され、
前記第1工程において、レジスト膜を形成する際に用いられるレジスト材の量は、前記メンブレン構造部の厚みによって生じる前記ウエハの表面の段差が平滑化される量であって、
前記第2工程においてレジスト膜を形成する際に用いられるレジスト材の量は、前記第1工程によって平滑化された前記ウエハの表面の面積に応じた量である、
ウエハの製造方法。
【請求項2】
前記第1工程において、レジスト膜を形成する際に用いられるレジスト材の量は、前記第2工程においてレジスト膜を形成する際に用いられるレジスト材の量よりも多い、
請求項1に記載のウエハの製造方法。
【請求項3】
前記第2工程において形成された前記レジスト膜に保護材を添付する第3工程と、
前記第3工程によって前記保護材が添付された面とは異なる面を研磨する第4工程と、
を更に有する請求項1または2に記載のウエハの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハの裏面を研磨加工する場合、ウエハの表面を保護する表面保護テープを添付することが求められる。従来、表面に凹凸を有するウエハに対して、ウエハの表面にワックスを塗布することにより凹凸を平滑化し、表面保護テープを添付する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-216573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、メンブレン構造物を有するセンサがウエハ上に形成される場合、ウエハ上には、キャビティが形成される場合がある。このウエハにワックスを塗布すると、流動物がキャビティ内に流れ込み、キャビティ内に形成される構造物(例えば、センサ)が破損する場合がある。したがって、ウエハの表面の凹凸を平滑化するには、キャビティに流れ込まないような塗布方法が用いられることが好ましい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、レジスト材によってウエハの表面を平滑化するウエハの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の1態様に係るウエハの製造方法は、内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通孔が形成される中空のウエハにスピンコート法によってレジスト膜を形成する製造方法であって、前記ウエハにレジスト膜を形成する第1工程と、前記第1工程によって形成された前記レジスト膜上にレジスト膜を形成する第2工程と、を有し、前記キャビティ上には、メンブレン構造部が形成され、前記第1工程において、レジスト膜を形成する際に用いられるレジスト材の量は、前記メンブレン構造部の厚みによって生じる前記ウエハの表面の段差が平滑化される量であって、前記第2工程においてレジスト膜を形成する際に用いられるレジスト材の量は、前記第1工程によって平滑化された前記ウエハの表面の面積に応じた量である。
【0006】
前記第1工程において、レジスト膜を形成する際に用いられるレジスト材の量は、前記第2工程においてレジスト膜を形成する際に用いられるレジスト材の量よりも多くてもよい。
【0008】
前記第2工程において形成された前記レジスト膜に保護材を添付する第3工程と、前記第3工程によって前記保護材が添付された面とは異なる面を研磨する第4工程と、を更に有してもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の各態様に係るウエハの製造方法は、レジスト材によってウエハの表面を平滑化するウエハの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態のウエハの構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態の第1工程の一例を示す図である。
図3】本実施形態の第2工程の一例を示す図である。
図4】本実施形態の第3工程及び第4工程の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るウエハの製造方法について詳細に説明する。
【0012】
<1.ウエハ1の構成>
図1は、本実施形態のウエハ1の構成の一例を示す図である。ここで、+X方向、-X方向、+Y方向、-Y方向、+Z方向及び-Z方向について定義する。図1に示すように、+X方向、-X方向、+Y方向及び-Y方向は、ウエハ1の表面に沿う方向である。+X方向は、ウエハ1の第1端部1aから第2端部1bに向かう方向である。-X方向は、+X方向とは反対方向である。+X方向と-X方向とを互いに区別しない場合は、「X方向」と称する。+Y方向及び-Y方向は、X方向とは異なる(例えば、それぞれに略直交する)方向である。+Y方向は、+X方向に滴下位置から図1における上側とする。-Y方向と、+Y方向とは、反対方向である。+Y方向と-Y方向とを互いに区別しない場合は、「Y方向」と称する。+Z方向及び-Z方向は、X方向及びY方向とは異なる(例えば、それぞれに略直交する)方向である。+Z方向は、ウエハ1の法線方向である。+Z方向は、+X方向に滴下位置から図1における上側とする。-Z方向は、+Z方向とは反対方向である。+Z方向と-Z方向とを互いに区別しない場合は、「Z方向」と称する。また、以降の説明において、ウエハ1の面のうち、+Z方向の面を表面(図示する表面1c)と記載し、-Z方向の面を裏面(図示する裏面1d)と記載する。
【0013】
図1は、ウエハ1のX方向の断面図である。ウエハ1は、例えば、6インチ~8インチのSi(Silicon)ウエハである。表面1cには、パターニング構造を有する電子デバイス(不図示)が形成される。また、表面1cには、各種構造物が形成されることに伴い、キャビティ(図示するキャビティ2)が形成される。キャビティ2は、内部と、外部とが、連通孔(図示する連通孔2a)によって連通される。各種構造物とは、例えば、メンブレン構造部(図示するメンブレン構造部3)を有するMEMS(Micro Electro Mechanical System)センサである。メンブレン構造部3は、表面1cに形成される。このため、表面1cには、メンブレン構造部3のZ方向の高さ(図示する高さd1)に応じた凹凸が生じる。本実施形態において、高さd1とは、例えば、3~4[μm]である。
【0014】
ウエハ1は、一般に、表面1cにメンブレン構造部3が形成された後、裏面1d全体を研磨し、ウエハ1の厚さを薄くする加工(以下、バックグラインド加工)が行われる。この時、メンブレン構造部3を保護するため、表面1cには、保護材が添付される。保護剤とは、例えば、バックグラインドテープである。ここで、表面1cに凹凸が生じていると、バックグラインドテープと、ウエハ1との隙間には、バックグラインド加工の際に用いられる水が流入する場合がある。この場合、キャビティ2に水が混入し、MEMSセンサが破損する場合がある。したがって、バックグラインド加工の際には、表面1cと、バックグラインドテープとの間に隙間が生じないようにされることが好ましい。本実施形態のウエハ1には、表面1cの凹凸を平滑化するため、レジスト材が塗布される。以下、表面1cにレジスト材を塗布する工程の詳細について説明する。
【0015】
<2.第1工程:表面1cの平滑化>
図2は、本実施形態の第1工程の一例を示す図である。
図2に示される通り、第1工程において、表面1cには、レジスト材(図示するレジスト材4)が塗布される。以降の説明において、第1工程において塗布されるレジスト材4の量を第1所定量と記載する。表面1cには、第1所定量のレジスト材4がスピンコート法によって塗布される。この場合、ウエハ1は、表面1cの中心を通るZ方向の回転軸周りに回転される。また、表面1cには、当該軸と略一致する位置であって、表面1cから所定高さだけ離れた位置に配置されたノズル(不図示)から第1所定量のレジスト材4が滴下される。
【0016】
第1所定量は、メンブレン構造部3の厚みによって生じる表面1cの凹凸が平滑化される量(体積)であって、表面1cにレジスト材4による膜を形成する際に必要となる量よりも十分に多い量である。表面1cの面積が6インチである場合、表面1cにレジスト材4による膜を形成する際に必要となる量とは、例えば、7[cm3]である。また、表面1cの面積が6インチである場合、第1所定量とは、例えば、7[cm3]よりも十分に多い20[cm3]である。
【0017】
第1工程において、表面1cに滴下された第1所定量のレジスト材4は、表面1cにその一部が付着しつつ、ウエハ1が回転することにより、滴下位置から径方向に放射状に移動する。また、第1工程において、第1所定量のレジスト材4のうち、表面1cにレジスト材4による膜を形成する際に必要となるレジスト材4の量から余剰する量(この一例では、13[cm3])のレジスト材4は、ウエハ1の回転によって径方向に滴下位置から放射状に移動した後、ウエハ1の端部から零れ落ちる。第1工程において、第1所定量のレジスト材4が滴下された後も、余剰する量のレジスト材4がウエハ1の端部から零れ落ちるまでの間、ウエハ1の回転は継続される。
【0018】
ここで、ウエハ1の回転速度と、レジスト材4の粘度とは、連通孔2a及びキャビティ2にレジスト材4が流れこまない値に設定されることが好ましい。例えば、レジスト材4の粘度が高い場合、ウエハ1の回転速度はより速く設定され、レジスト材4の粘度が低い場合、ウエハ1の回転速度はより遅く設定されることが好ましい。具体的には、レジスト材4の粘度が1300[Pas]の場合、ウエハ1の回転速度は、200[rpm]程度に設定されることが好ましい。
【0019】
上述した構成により、第1工程において、表面1cには、メンブレン構造部3の高さd1と合致する厚さ(つまり、高さd1)のレジスト材4の膜(図示する第1レジスト膜4a)が形成される。第1工程において、第1レジスト膜4aが形成されることに伴い、表面1cの凹凸は平滑化される。
【0020】
<3.第2工程:メンブレン構造部3の保護>
図3は、本実施形態の第2工程の一例を示す図である。
図3に示される通り、第2工程では、第1工程において形成された第1レジスト膜4a上にレジスト材4が塗布される。以降の説明において、第2工程において塗布されるレジスト材4の量を第2所定量と記載する。第1レジスト膜4aには、第2所定量のレジスト材4がスピンコート法によって塗布される。この場合、ウエハ1は、第1レジスト膜4aの中心を通るZ方向の回転軸周りに回転される。また、第1レジスト膜4aには、当該軸と略一致する位置であって、第1レジスト膜4aから所定高さだけ離れた位置に配置されたノズル(不図示)から第2所定量のレジスト材4が滴下される。第2所定量とは、第1レジスト膜4aの面積に応じた量である。表面1cの面積が6インチである場合、第2所定量とは、例えば、7[cm3]である。
【0021】
第2工程において、第1レジスト膜4aに滴下された第2所定量のレジスト材4は、第1レジスト膜4aにその一部が付着しつつ、ウエハ1が回転することにより、滴下位置から径方向に放射状に移動する。第1工程と、第2工程との間において、ウエハ1の回転は、一旦停止されてもよく、継続して回転されてもよい。
【0022】
ここで、ウエハ1の回転速度と、レジスト材4の粘度は、第1レジスト膜4a上を移動するレジスト材4が、連通孔2a及びキャビティ2に流れこまない値に設定されることが好ましい。例えば、レジスト材4の粘度が高い場合、ウエハ1の回転速度はより速く設定され、レジスト材4の粘度が低い場合、ウエハ1の回転速度はより遅く設定されることが好ましい。本実施形態では、第1工程及び第2工程におけるウエハ1の回転速度は、合致する。また、第1工程においてレジスト材4を滴下したノズルと、第2工程においてレジスト材4を滴下するノズルとは、合致する。また、第1工程におけるレジスト材4の粘度と、第2工程におけるレジスト材4の粘度とは、合致する。これにより、第1工程と、第2工程との間に生じる設定変更や環境変更に生じる時間を短縮することができる。
【0023】
上述した構成により、第2工程において、第1レジスト膜4a上には、所定高さ(図示する高さd2)のレジスト材4の膜(図示する第2レジスト膜4b)が形成される。高さd2とは、例えば、80~100[μm]である。第2工程において、第2レジスト膜4bが形成されることにより、メンブレン構造部3の表面が保護される。また、第2工程において第2レジスト膜4bが形成されることにより、キャビティ2及び連通孔2aが覆われる。また、第2レジスト膜4bは、平滑化された第1レジスト膜4a上に形成されるため、平滑化される。
なお、メンブレン構造部3を保護するために、高さd2をより厚くしたい場合には、第1レジスト膜4aの面積に応じた量よりも多い量のレジスト材4が第2所定量として滴下されてもよい。
【0024】
<4.第3工程及び第4工程:バックグラインドによるウエハ1の研磨>
図4は、本実施形態の第3工程及び第4工程の一例を示す図である。
図4に示される通り、第3工程では、第2工程において形成された第2レジスト膜4bに保護材(この一例では、バックグラインドテープ5)を添付する。上述したように、第2レジスト膜4bは、平滑化されているため、バックグラインドテープ5と、第2レジスト膜4bとの間には、隙間が生じづらい。換言すると、バックグラインドテープ5と、第2レジスト膜4bとは、密着する。
【0025】
また、第4工程では、バックグラインドテープ5が添付された面とは反対の面(つまり、裏面1d)を研磨する。上述したように、バックグラインドテープ5と、第2レジスト膜4bとが密着するため、バックグラインド加工の際に用いられる水がキャビティ2及び連通孔2aに流入することを抑止することができる。また、キャビティ2及び連通孔2aは、レジスト材4(第2レジスト膜4b)によって覆われるため、水がキャビティ2及び連通孔2aに流入することを抑止することができる。
【0026】
<5.実施形態のまとめ>
以上説明したように、本実施形態のウエハ1には、内部にキャビティ2と、キャビティ2の内部と外部とを連通する連通孔2aとが形成される。また、本実施形態のウエハ1は、スピンコート法によってレジスト膜が形成される。本実施形態のウエハ1の製造方法は、ウエハ1に第1レジスト膜4aを形成する第1工程と、第1工程によって形成された第1レジスト膜4a上に第2レジスト膜4bを形成する第2工程と、を有する。
【0027】
ここで、キャビティ2及び連通孔2aにレジスト材4やバックグラインド加工に伴う水が流入することを抑制することを目的として、ウエハ1にレジスト材4を塗布し、レジスト膜を形成する場合において、1回のレジスト材4の塗布によって当該レジスト膜を形成することが困難である場合があった。本実施形態のウエハ1の製造方法は、レジスト材4の塗布を2回に分ける。これにより、本実施形態のウエハ1の製造方法は、1回目に表面1cを平滑化した第1レジスト膜4aを生成し、平滑化された第1レジスト膜4a上にメンブレン構造部3、キャビティ2及び連通孔2aを覆う第2レジスト膜4bを形成することができる。したがって、本実施形態のウエハ1の製造方法によれば、レジスト材4によってウエハ1の表面(つまり、第2レジスト膜4bの面)を平滑化することができる。
【0028】
また、本実施形態のウエハ1の製造方法の第1工程において、レジスト膜(この一例では、第1レジスト膜4a)を形成する際に用いられるレジスト材4の量(この一例では、第1所定量)は、第2工程においてレジスト膜(この一例では、第2レジスト膜4b)を形成する際に用いられるレジスト材4の量(この一例では、第2所定量)よりも多い。
【0029】
第1工程では、表面1cの凹凸(段差)にレジスト材4を充填することにより、第1レジスト膜4aを形成する。また、第2工程では、第1工程において表面1cが平滑化された第1レジスト膜4aに第2レジスト膜4bを形成する。したがって、第1所定量と、第2所定量とでは、表面1cの凹凸の体積に応じた分だけレジスト材4の方が多いことが好ましい。本実施形態のウエハ1の製造方法によれば、第1工程において多くのレジスト材4を用いて第1レジスト膜4aを形成することにより、表面1cの凹凸にレジスト材4を充填し、平滑化された第1レジスト膜4aを形成することができる。また、本実施形態のウエハ1の製造方法によれば、第2工程において、第1工程が表面1cの凹凸を平滑化した第1レジスト膜4a上に第2レジスト膜4bを形成することができる。
【0030】
本実施形態のウエハ1において、キャビティ2上には、メンブレン構造部3が形成される。また、本実施形態のウエハ1の製造方法の第1工程において、第1所定量は、メンブレン構造部3の厚みによって生じる表面1cの段差が平滑化される量である。また、本実施形態のウエハ1の製造方法の第2工程において、第2所定量は、第1工程によって平滑化されたウエハ1の表面(つまり、第1レジスト膜4a)の面積に応じた量である。本実施形態のウエハ1の製造方法によれば、ウエハ1上にメンブレン構造部3が形成される場合であっても、ウエハ1の表面(つまり、第2レジスト膜4bの面)を平滑化することができる。また、本実施形態のウエハ1の製造方法によれば、メンブレン構造部3を第2レジスト膜4bによって保護することができる。
【0031】
本実施形態のウエハ1の製造方は、第2工程において形成された第2レジスト膜4bに保護材(この一例では、バックグラインドテープ5)を添付する第3工程と、第3工程によってバックグラインドテープ5が添付された面とは異なる面(この一例では、裏面1d)を研磨する第4工程と、を更に有する。これにより、本実施形態のウエハ1の製造方法は、平滑化された第2レジスト膜4bにバックグラインドテープ5を添付し、第2レジスト膜4bと、バックグラインドテープ5との間に隙間が生じることを抑制することができる。また、本実施形態のウエハ1の製造方法によれば、バックグラインド加工時に第2レジスト膜4bと、バックグラインドテープ5との間に隙間に水が流入することを抑制し、キャビティ2に水が流入することによって、メンブレン構造部3を有するMEMSセンサが破損することを抑制することができる。
【0032】
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1…ウエハ、1a…第1端部、1b…第2端部、1c…表面、1d…裏面、2…キャビティ、2a…連通孔、3…メンブレン構造部、4…レジスト材、4a…第1レジスト膜、4b…第2レジスト膜、5…バックグラインドテープ
図1
図2
図3
図4