(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】電子ベイピング装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20220203BHJP
【FI】
A24F40/42
(21)【出願番号】P 2019502215
(86)(22)【出願日】2017-07-21
(86)【国際出願番号】 EP2017068532
(87)【国際公開番号】W WO2018015559
(87)【国際公開日】2018-01-25
【審査請求日】2020-07-09
(32)【優先日】2016-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ガーサフナー トラヴィス エム
(72)【発明者】
【氏名】リポヴィッチ ペーター
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/079152(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/043941(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0335075(US,A1)
【文献】特開平11-089551(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ベイピング装置(100)用のカートリッジ(10)であって、
ハウジング組立品(20)であって、前記ハウジング組立品(20)は一体成形のハウジング組立品であり、
長軸方向に延びるハウジング(19)であって、概して円筒状であり、
外表面(21)、および
内表面(22)を含むハウジングと、
プレベイパー製剤を含むように構成された貯蔵部(50)と、
前記ハウジング(19)の第一の端(8)にある横断方向の端壁(55)であって、これを通して延びる少なくとも一つの出口(65)を有し、前記横断方向
の端壁(55)が前記ハウジング(19)と一体的に形成された横断方向の端壁(55)と、
前記ハウジング(19)の第二の端(7)の中の開口部(45)と、
二次的な横断方向壁(60)であって、前記二次的な横断方向壁(60)は前記開口部(45)と前記横断方向の端壁(55)の間にあり、前記二次的な横断方向壁(60)と前記内表面(22)が前記貯蔵部(50)を画定する、二次的な横断方向壁と、
前記ハウジング(19)の前記外表面(21)と前記内表面(22)の間で前記ハウジング(19)を通して長軸方向に延びる少なくとも一つの空気通路(35)であって、前記少なくとも一つの空気通路(35)が前記横断方向の端壁(55)と前記二次的な横断方向壁(60)の間に少なくとも一つの空気通路出口を有し、その結果前記少なくとも一つの空気通路(35)が前記少なくとも一つの出口と連通する、少なくとも一つの空気通路と、を含むハウジング組立品と、
前記ハウジング
(19)の前記開口
部内に挿入されるように構成された貯蔵部キャップ組立品(15)と、を備え、
前記貯蔵部キャップ組立品(15)が、
貯蔵部キャップ(17)であって、これを通して延びる開口部
(18)を有する貯蔵部キャップ(17)と、
前記貯蔵部キャップ
(17)を通して延びる前記開口部(18)を通して延びる少なくとも一つの芯(25)と、を備え、
前記芯(25)が、前記芯(25)を通して長軸方向に延びる一つ以上のスロット(90)を含む、カートリッジ(10)。
【請求項2】
前記芯(25)が単体の芯である、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記一つ以上のスロット(90)が約100マイクロメートル~約400マイクロメートルの幅である、請求項
1又は2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記芯(25)が少なくとも二つのスロット(90)を含む、請求項
1~3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記
少なくとも二つのスロット(90)が
互いに均等に間隙を介している、請求項
4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記
少なくとも二つのスロット(90)の寸法が同一である、請求項
4または5に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記
少なくとも二つのスロット(90)の寸法が
互いに異なる、請求項
4または5に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記芯(25)の高さが約6センチメートルであり、幅が約3.5ミリメートルであり、長さが約3.5ミリメートルである、請求項1~7のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記芯(25)が複数のフィラメントを含む、請求項1または請求項3~8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記芯(25)が、ガラス、セラミック、および黒鉛のうちの一つ以上で形成されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記芯(25)が、前記貯蔵部(50)の中へと延びる第一の端(27)と、前記貯蔵部キャップ(17)内の前記開口部(18)から延びる第二の端(26)とを有する、請求項1~10のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記貯蔵部(50)が、約400マイクロリットル~約1000マイクロリットルの前記プレベイパー製剤を含むように構成されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記カートリッジが、前記ハウジング(19)の周囲に実質的に均一に間隙を介した8個の空気通路(35)を含み、前記空気通路(35)の各々が前記ハウジング(19)の前記外表面(21)と前記内表面(22)の間で長軸方向に延びる、請求項1~12のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項14】
カートリッジ(10)であって、
ハウジング組立品(20)であって、前記ハウジング組立品(20)は一体成形のハウジング組立品(20)であり、
長軸方向に延びるハウジング(19)であって、前記ハウジング(19)は概して円筒状であり、
外表面(21)、および
内表面(22)を含むハウジング(19)と、
プレベイパー製剤を含むように構成された貯蔵部(50)と、
前記ハウジング(19)の第一の端(8)にある横断方向の端壁(55)であって、これを通して延びる少なくとも一つの出口(65)を有し、前記横断方向
の端壁(55)が前記ハウジング(19)と一体的に形成された横断方向の端壁(55)と、
前記ハウジング(19)の第二の端(7)の中の開口部(45)と、
二次的な横断方向壁(60)であって、前記二次的な横断方向壁(60)は前記開口部(45)と前記横断方向の端壁(
55)の間にあり、前記二次的な横断方向壁(60)と前記内表面(22)が前記貯蔵部(50)を少なくとも部分的に画定する、二次的な横断方向壁(60)と、
前記ハウジング(19)の前記外表面(
21)と前記内表面(
22)の間で前記ハウジング(19)を通して長軸方向に延びる少なくとも一つの空気通路(35)であって、前記少なくとも一つの空気通路(35)が前記横断方向の端壁(55)と前記二次的な横断方向壁(60)の間に少なくとも一つの空気通路出口を有し、その結果前記少なくとも一つの空気通路が前記横断方向の端壁
(55)内の前記少なくとも一つの出口と連通する、少なくとも一つの空気通路と、を含む
ハウジング組立品(20)と、
前記ハウジング(19)の前記開口部内に挿入されるように構成された貯蔵部キャップ組立品(15)と、を備え
前記貯蔵部キャップ組立品(15)が、
貯蔵部キャップ(17)であって、これを通して延びる開口部(18)を有する貯蔵部キャップ(17)と、
前記貯蔵部キャップ組立品内の前記開口部(18)を通して延びる少なくとも一つの芯(25)と、を備え、前記芯(25)が、前記芯(25)を通して長軸方向に延びる一つ以上のスロット(90)を含
む、
カートリッジ(10)と、
電源セクション(110)
であって、
電池(145)、および
前記電池(145)に電気的に接続された発熱体(120)を含む、
電源セクション(110)と、
を備える電子ベイピング装置(100)。
【請求項15】
前記芯(25)が単体の芯である、請求項14に記載の電子ベイピング装置。
【請求項16】
前記スロット(90)が約100マイクロメートル~約400マイクロメートルの幅である、請求項14
または15に記載の電子ベイピング装置。
【請求項17】
前記芯(25)が少なくとも二つのスロット(90)を含む、請求項
14~16のいずれか一項に記載の電子ベイピング装置。
【請求項18】
前記
少なくとも二つのスロット(90)が
互いに均等に間隙を介している、請求項
17に記載の電子ベイピング装置。
【請求項19】
前記
少なくとも二つのスロット(90)の寸法が同一である、請求項
17または18に記載の電子ベイピング装置。
【請求項20】
前記
少なくとも二つのスロット(90)の寸法が
互いに異なる、請求項
17または18に記載の電子ベイピング装置。
【請求項21】
前記カートリッジ(10)が、前記ハウジング(19)の周囲に実質的に均一に間隙を介した8個の空気通路(35)を含み、前記空気通路(35)の各々が前記ハウジング(19)の前記外表面(
21)と前記内表面(
22)の間で長軸方向に延びる、請求項14~20のいずれか一項に記載の電子ベイピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プレベイパー製剤を気化器に送達するように構成された電子ベイピング装置またはeベイピング装置に関する。プレベイパー製剤を貯蔵するカートリッジを含み、また煙を排出するように構成されたeベイピング装置の実施例は、国際特許公開広報第2012/043941 A1号から周知である。
【背景技術】
【0002】
電子ベイピング装置は、プレベイパー製剤を気化してベイパーを生成するヒーター要素を含む。プレベイパー製剤は、ベイパー形成体、水、風味、およびこれらの組み合わせを含んでもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置のカートリッジに関する。
【0004】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置のカートリッジはハウジング組立品を含む。ハウジング組立品は、長軸方向に延びるハウジングを含む一体成形のハウジング組立品である。ハウジングは概して円筒状である。ハウジングは外表面と、内表面と、その中にある貯蔵部とを含む。貯蔵部はプレベイパー製剤を含むように構成されている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品はまた、ハウジングの第一の端で横断方向の端壁を含む。横断方向の端壁は、これを通して延びる少なくとも一つの出口を含む。横断方向壁はハウジングと一体的に形成されている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品はまた、ハウジングの第二の端における開口部と、二次的な横断方向壁と、ハウジングの外表面と内表面の間でハウジングを通して長軸方向に延びる少なくとも一つの空気通路とを含む。二次的な横断方向壁は開口部と横断方向の端壁の間にある。二次的な横断方向壁および内表面は貯蔵部を画定する。少なくとも一つの空気通路は、少なくとも一つの空気通路出口が少なくとも一つの出口と連通するように、横断方向の端壁と二次的な横断方向壁の間に少なくとも一つの空気通路出口を有する。
【0005】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジはまた、開口部内に挿入されるように構成された貯蔵部キャップ組立品を含む。貯蔵部キャップ組立品は、貯蔵部キャップ内の開口部を通して延びる少なくとも一つの芯を含む。
【0006】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯は単体の芯である。単体の芯は、芯を通して長軸方向に延びる少なくとも一つのスロットを含んでもよい。芯は少なくとも二つのスロットを含んでもよい。スロットは、同一の寸法を有してもよく、または異なる寸法を有してもよい。スロットは芯の中で均一に間隙を介していてもよく、または不均一に間隙を介していてもよい。芯の高さは約3ミリメートル~約20ミリメートルであってもよく、幅は約0.5ミリメートル~約3ミリメートルであってもよく、また長さは約0.5ミリメートル~約3ミリメートルであってもよい。芯の断面は概して正方形であってもよい。
【0007】
別の例示的な実施形態において、芯は複数のフィラメントを含む。フィラメントは長軸方向に延びてもよい。
【0008】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯はセルロース、ガラス、セラミック、および黒鉛のうちの一つ以上で形成されている。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯は、貯蔵部の中へと延びる第一の端と、貯蔵部キャップ内の開口部から延びる第二の端とを有する。
【0009】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部は約400マイクロリットル~約1000マイクロリットルのプレベイパー製剤を含むように構成されている。
【0010】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジは、ハウジングの周囲に実質的に均一に間隙を介した8個の空気通路を含む。空気通路の各々はハウジングの外表面と内表面の間で長軸方向に延びる。
【0011】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置に関する。
【0012】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置はカートリッジおよび電源セクションを含む。カートリッジは、本明細書に記載の随意の好ましい特徴のいずれかを含んでもよい。
【0013】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置のカートリッジはハウジング組立品を含む。ハウジング組立品は、長軸方向に延びるハウジングを含む一体成形のハウジング組立品である。ハウジングは概して円筒状である。ハウジングは外表面と、内表面と、その中にある貯蔵部とを含む。貯蔵部はプレベイパー製剤を含むように構成されている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品はまた、ハウジングの第一の端で横断方向の端壁を含む。横断方向の端壁は、これを通して延びる少なくとも一つの出口を含む。横断方向壁はハウジングと一体的に形成されている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品はまた、ハウジングの第二の端における開口部と、二次的な横断方向壁と、ハウジングの外表面と内表面の間でハウジングを通して長軸方向に延びる少なくとも一つの空気通路とを含む。二次的な横断方向壁は開口部と横断方向の端壁の間にある。二次的な横断方向壁および内表面は貯蔵部を画定する。少なくとも一つの空気通路は、少なくとも一つの空気通路出口が少なくとも一つの出口と連通するように、横断方向の端壁と二次的な横断方向壁の間に少なくとも一つの空気通路出口を有する。
【0014】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジはまた、開口部内に挿入されるように構成された貯蔵部キャップ組立品を含む。貯蔵部キャップ組立品は、貯蔵部キャップ内の開口部を通して延びる少なくとも一つの芯を含む。
【0015】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電源セクションは、発熱体および発熱体に電気的に接続された電池を含む。
【0016】
本明細書の非限定的な実施形態の様々な特徴および利点は、詳細な説明を添付の図面と併せて検討すると、より明らかになるはずである。添付の図面は単に図示の目的のために提供され、請求項の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に注記されていない限り、実寸に比例して描かれていると考えられるべきでない。明瞭化の目的で、図面の様々な寸法は誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、少なくとも一つの例示的な実施形態による電子ベイピング装置の側面図である。
【
図2】
図2は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1の電子ベイピング装置のカートリッジおよび電源セクションの分解組立側面図である。
【
図3】
図3は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1の電子ベイピング装置の分解組立斜視図である。
【
図4】
図4は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、電子ベイピング装置のカートリッジの斜視図である。
【
図5】
図5は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図4のカートリッジの線V~Vに沿った部分切り取り図である。
【
図6】
図6は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図4のカートリッジのハウジングの斜視図である。
【
図7】
図7は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、端キャップ組立品の斜視図である。
【
図8】
図8は、少なくとも一つの例示的な実施形態による芯の斜視図である。
【
図9】
図9は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図2の電源セクションの線IX~IXに沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
幾つかの詳細な例示的な実施形態が本明細書で開示されている。しかしながら、本明細書に開示されている特定の構造面および機能面の詳細は、例示的な実施形態を説明することを目的とした単なる典型である。しかしながら、例示的な実施形態は、数多くの代替的な形態で具体化されることができ、本明細書に記載の例示的な実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではない。
【0019】
従って、例示的な実施形態は、様々な修正および代替的形態が可能である一方で、その例示的な実施形態は例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明する。しかし当然のことながら、開示された特定の形態に対する例示的な実施形態に限定する意図はなく、反対に、例示的な実施形態は、例示的な実施形態の範囲の中に収まるあらゆる修正、均等物、代替物が網羅される。同様の数字は、図の説明の全体で同様の要素を意味する。
【0020】
要素または層が別の要素もしくは層「の上にある」、「に接続される」、「に結合される」、または「を覆う」と言及される時、これはもう一方の要素もしくは層の上に直接あってもよく、それに直接的に接続されてもよく、それに直接的に結合されてもよく、またはそれを直接的に覆ってもよく、あるいは介在する要素もしくは層が存在してもよいことが理解されるべきである。対照的に、要素が別の要素もしくは層「の上に直接ある」、「に直接的に接続される」、または「に直接的に結合される」と言及される時、介在する要素もしくは層は存在しない。同様の数字は、明細書の全体で同様の要素を指す。
【0021】
当然のことながら、第一の、第二の、第三のなどという用語は、様々な要素、構成要素、領域、層、またはセクションを記述するために本明細書で使用されてもよいが、これらの要素、構成要素、領域、層、またはセクションはこれらの用語によって限定されない。これらの用語は、ある一つの要素、構成要素、領域、層、またはセクションを別の要素、構成要素、領域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。従って、下記で考察される第一の要素、構成要素、領域、層、またはセクションは、例示的な実施形態の教示内容から逸脱することなく、第二の要素、構成要素、領域、層、またはセクションと呼ぶこともできる。
【0022】
空間的関係の用語(例えば、「下に」、「下方に」、「下部」、「上方に」、「上部」、およびこれに類するもの)は、図中で図示する際に、一つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明しやすくするために本明細書で使用されてもよい。空間的関係の用語は、図に図示されている方向に加えて、使用時または動作時に装置の異なる方向を包含することが意図されていると理解されるべきである。例えば、図中の装置をひっくり返した場合、他の要素または特徴の「下方に」または「下に」と説明されている要素は、その後は他の要素または特徴の「上方に」方向付けられることになる。従って、用語「下方に」は上方および下方の両方の方向を包含する場合がある。装置は、その他の方法で(90度回転して、または他の方向で)方向付けられる場合があり、本明細書で使用される空間的関係の記述語は適宜に解釈される。
【0023】
本明細書で使用される用語は、様々な例示的な実施形態を説明する目的のみのものであり、例示的な実施形態の制限を意図しない。単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は本明細書で使用される場合、複数形も含むことが意図されているが、文脈によって明らかにそうではないことが示される場合はその限りではない。「含む(includes)」、「含む(including)」「備える(comprises)」、および「備える(comprising)」という用語は本明細書で使用される時、述べられた特徴、整数、工程、動作、要素、または構成要素の存在を特定するが、一つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素、またはこれらの群の存在または追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。
【0024】
例示的な実施形態は、例示的な実施形態の理想的な実施形態の概略図(および中間構造)である断面図を参照して本明細書で説明される。このように、例えば製造技法または許容差の結果として得られた図の形状からの変化が予想される。従って、例示的な実施形態は、本明細書に図示された領域の形状を限定するものとして解釈されるべきでなく、例えば製造に起因する形状の逸脱を含む。
【0025】
その他の方法で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的用語および科学的用語を含む)は、例示的な実施形態が属する当該技術分野の当業者が通常理解しているものと同じ意味を有する。用語(一般的に使用されている辞書で定義された用語を含む)は、関連する技術分野の文脈でのそれらの用語の意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、理想的なまたは過度に正式な意味で解釈されないが、本明細書で明示的にそのように定義されている場合はその限りではないことがさらに理解されるであろう。
【0026】
図1は、少なくとも一つの例示的な実施形態による電子ベイピング装置の側面図である。
【0027】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図1に示すように、電子ベイピング装置100は、カートリッジ10および電源セクション110を含んでもよい。電源セクション110は、第一の端130と第二の端132を有する。カートリッジは、第一のカートリッジ端30と第二のカートリッジ端40を有する。
【0028】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジ10は、ハウジング19を含むハウジング組立品20を含む。
【0029】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電源セクション110は、長軸方向に延びるハウジング119を含んでもよい。ハウジング119は、ハウジング119を通して延びる少なくとも一つの空気吸込み口200を有してもよい。
【0030】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング19、119は、プラスチックまたは金属で形成されてもよく、また概して円形の断面を有してもよい。ハウジング19、119は正方形または三角形の断面を有してもよい。ハウジング19、119の寸法はその長さに沿って均一であってもよく、または同一であってもよい。
【0031】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング119の外径はハウジング19の外径と同じであってもよく、その結果電子ベイピング装置100の直径はその長さに沿って均一である。
【0032】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第二のカートリッジ端40は、電源セクション110の第一の端130の中に受け入れられるようにサイズが決められ、かつ構成されている。第二の端40は、電源セクション110のハウジング119の中に摩擦嵌めされてもよい。
【0033】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電源セクション110のハウジング119は、その中に形成された少なくとも一つの空気吸込み口200を含む。空気吸込み口200は、望ましい引き出し抵抗(RTD)を確立するようにサイズが決められ、かつ構成されている。空気吸込み口200は、空気吸込み口200を通して電子ベイピング装置100の中へと通る空気がカートリッジ10内に確立された空気通路35の中へと通るように位置付けられてもよい。
【0034】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤が枯渇されたらカートリッジ10は交換されてもよく、また電源セクション110は再使用されてもよい。
図2は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1の電子ベイピング装置のカートリッジおよび電源セクションの分解組立側面図である。
【0035】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図2に示すように、電子ベイピング装置100は
図1と同一であるが、カートリッジ10を電源セクション110から取り外して示されている。カートリッジは、ハウジング19の第二の端7で芯25を含んでもよい。ハウジング19は第二の端7で、電源セクション110の第一の端130内に受け入れられるようにサイズが決められ、かつ構成されてもよい。
【0036】
図3は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1の電子ベイピング装置の分解組立斜視図である。
【0037】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3に示すように、電子ベイピング装置100は
図1および
図2に示すものと同一であるが、ヒーター120は電源セクション110内に示されており、また出口65を有する横断方向の端壁55はカートリッジ10の第一のカートリッジ端30に示されている。空気、ベイパー、またはその両方は、カートリッジ10を出る時に少なくとも一つの出口65を通して流れてもよい。
【0038】
図4は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、電子ベイピング装置のカートリッジの斜視図である。
【0039】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図4に示すように、カートリッジ10は
図1、
図2、および
図3と同一であるが、より詳細に示されている。
図4に示すように、カートリッジ10は、貯蔵部キャップ組立品15とハウジング組立品20とを含む。
【0040】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品20は一体的に形成された一体成形品である。ハウジング組立品20は3D印刷されてもよく、または射出成型されてもよい。
【0041】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品20は、長軸方向に延びるハウジング19を含む。ハウジング19は約10ミリメートル~約50ミリメートル(例えば、約15ミリメートル~約45ミリメートル、約20ミリメートル~約40ミリメートル、または約35ミリメートル~約35ミリメートル)の長さであってもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング19は、約5ミリメートル~約10ミリメートル(例えば、約7ミリメートル~約8ミリメートル)の範囲の直径を有してもよい。ハウジング19の第一の端8での直径は、第二の端7での直径より大きくてもよい。
【0042】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング19は断面が概して円柱状であってもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング19の断面は、概して三角形状であってもよい。
【0043】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング19はプラスチックまたは金属で形成されてもよい。プラスチックまたは金属は耐熱性であってもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、適切なプラスチックとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、ナイロン、およびポリアミドが挙げられる。プラスチックは生分解性であってもよい。プラスチックは、プレベイパー製剤との反応、プラスチックの分解、またはその両方を防止するように化学的に不活性な材料で被覆されてもよい。
【0044】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図4に示すように、貯蔵部キャップ組立品15は、開口部18をその中に有する貯蔵部キャップ17と、開口部18を通して延びる芯25とを含んでもよい。
【0045】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯25は単体の芯であってもよい。一部の例示的な実施形態において、芯25は複数のフィラメントを含んでもよい。
【0046】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯25はセルロース、ガラス、セラミック、および黒鉛のうちの一つ以上で形成されている。例えば、芯はアルミナ、ジルコニア、またはその両方で形成されてもよい。
【0047】
図5は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図4のカートリッジの線V~Vに沿った部分切り取り図である。
【0048】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図5に示すように、カートリッジ10は
図1~
図4に示すものと同一であるが、カートリッジ10の中に貯蔵部50を有して示されている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング19は外表面21と内表面22を含む。貯蔵部50は、ハウジング19の内表面22の対向する部分と貯蔵部キャップ組立品15との間に画定される。
【0049】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部50はプレベイパー製剤を含むようにサイズが決められ、かつ構成されている。
【0050】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部50は約400マイクロリットル~約1000マイクロリットル(例えば、約500マイクロリットル~約900マイクロリットルまたは約600マイクロリットル~約800マイクロリットル)のプレベイパー製剤を含むように構成されている。
【0051】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤は、ベイパーへと変形されてもよい材料または材料の組み合わせである。例えば、プレベイパー製剤は、水、ビーズ、溶剤、活性成分、エタノール、植物抽出物、天然風味または人工風味、グリセリンおよびプロピレングリコールなどのベイパー形成体、ならびにこれらの組み合わせ(ただしこれらに限定されない)を含む、液体製剤、固体製剤、またはゲル製剤のうちの少なくとも一つであってもよい。プレベイパー製剤は、米国特許出願公開第2015/0020823号(Lipowiczら、2014年7月16日出願)、および米国特許出願公開第2015/0313275号(Andersonら、2015年1月21日出願)において説明されているものを含んでもよく、そのそれぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジ10は交換可能であってもよい。言い換えれば、カートリッジ10のプレベイパー製剤が枯渇されると、カートリッジ10は処分されて、新しいカートリッジと交換されてもよい。別の例示的な実施形態において、カートリッジ10内の貯蔵部50は、カートリッジ10が再使用可能であるように再補充されてもよい。
【0052】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部50は随意に、貯蔵媒体(図示せず)を含んでもよい。貯蔵媒体は、その中にプレベイパー製剤を貯蔵するように構成されてもよい。貯蔵媒体210は、コットンガーゼまたは他の繊維質材料の巻かれたものを含んでもよい。
【0053】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵媒体は、綿、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含む繊維質材料であってもよい。繊維は、約6マイクロメートル~約15マイクロメートル(例えば、約8マイクロメートル~約12マイクロメートル、または約9マイクロメートル~約11マイクロメートル)の範囲のサイズの直径を有してもよい。貯蔵媒体は焼結材料、多孔性材料、または発泡性材料であってもよい。また、繊維は吸入できないようにサイズが決められてもよく、またY字形状、十字形状、クローバー形状、または任意の他の適切な形状の断面を有してもよい。
【0054】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品20は、ハウジング19の第一の端8で横断方向の端壁55を含む。横断方向の端壁55は、これを通して延びる少なくとも一つの出口65(
図3に示す)を含む。横断方向の端壁55は、ハウジング19と一体的に形成されている。
【0055】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品20はまた、横断方向の端壁55とハウジング19の第二の端7との間の二次的な横断方向壁60を含む。二次的な横断方向壁60はまた、ハウジング19と一体的に形成されている。二次的な横断方向壁60を通した出口は無い。従って、カートリッジが組み立てられた時、ハウジング19の内表面22および端キャップ組立品15に沿った二次的な横断方向壁60は、貯蔵部50を画定する。二次的な横断方向壁60は、貯蔵部50の一部を形成するようにサイズが決められ、かつ構成され、またハウジング19の内表面22の対向する部分の間に延びる。
【0056】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ハウジング組立品20はまた、ハウジング19の外表面21と内表面22の間でハウジングを通して長軸方向に延びる少なくとも一つの空気通路35を含む。少なくとも一つの空気通路35は出口65と連通する(
図3に示す)。従って、空気、ベイパー、またはその両方は、空気通路35を経由してカートリッジ10の中へと流れ、出口65を経由して出る。
【0057】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジ10は、ハウジング組立品20のハウジング19の周囲に実質的に均一に間隙を介した8個の空気通路35を含む。空気通路35のこの個数は、電子ベイピング装置100の引き出し抵抗(RTD)を調節するために変更されてもよい(
図1に示す)。
【0058】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジ10はまた、ハウジング組立品20の開口部45内に挿入されるように構成された貯蔵部キャップ組立品15を含む。
【0059】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図5に示すように、貯蔵部キャップ組立品15はハウジング組立品20の開口部45の中に圧縮嵌めされる、また摩擦嵌めされる、またはその両方である。貯蔵部キャップ組立品15は、ハウジング組立品20の開口部45の中の定置に恒久的に接着されてもよい。別の例示的な実施形態において、貯蔵部キャップ組立品15は、貯蔵部50の再充填を容易にするようにハウジング組立品20の開口部45から取り外し可能であってもよい。
【0060】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯25は、貯蔵部50の中へと延びる第一の端27を有する。芯25はまた、貯蔵部キャップ17内の開口部18から突出する第二の端26を含む。少なくとも一つの例示的な実施形態において、第二の端26は、開口部18から約2ミリメートル~約8ミリメートル(例えば、約3ミリメートル~約7ミリメートル、または約4ミリメートル~約6ミリメートル)だけ突出する。
【0061】
図6は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図4のカートリッジのハウジングの斜視図である。
【0062】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図6に示すように、ハウジング19は
図1~
図5と同一であるが、ハウジング19の第二の端7で開口部45内に挿入された貯蔵部キャップ組立品15なしで示されている。
【0063】
図7は、少なくとも一つの例示的な実施形態による貯蔵部キャップ組立品の斜視図である。
【0064】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図7に示すように、貯蔵部キャップ組立品15は
図5に示された貯蔵部キャップ組立品15と同一であるが、カートリッジ10から取り外して示されている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯25は単体の芯である。
【0065】
図8は、少なくとも一つの例示的な実施形態による芯の斜視図である。
【0066】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図8に示すように、芯は、芯25を通して長軸方向に延びる少なくとも一つのスロット90を含む単体の芯であってもよい。
【0067】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯25は少なくとも二つのスロット90を含んでもよい。スロット90は、芯25を通して均等に間隙を介していてもよい。スロット90は、同一の寸法を有してもよく、または異なる寸法を有してもよい。
【0068】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、スロット90は約100~約400マイクロメートルの幅(例えば、約200~約300マイクロメートルの幅)である。
【0069】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯25は長さ(「L」)が約4センチメートル~約6センチメートル、幅(「W」)が約4センチメートル~約6センチメートル、および高さ(「H」)が約5ミリメートル~約25ミリメートルであってもよい。
【0070】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、フィルター紙28を芯25の角に第二の端26で貼り付けてもよい。フィルター紙28は、貯蔵部50からの、芯25の周囲の、またはその両方の漏れを最小化する、または低減する、または最小化および低減する場合がある。フィルター紙28は芯25の縁に接着されてもよく、またスロット90を閉塞しないように位置付けられている。
【0071】
図9は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図2の電源セクションの線IX~IXに沿った断面図である。
【0072】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図9に示すように、電源セクション110は電池145と、制御回路150と、センサー160と、灯170と、発熱体120と、発熱体支持体125とをハウジング119の中に含む。端キャップ180は、ハウジング119の第二の端132で開口部内に挿入されてもよい。空気吸込み口200は、ハウジング119の一部分を通して延びてもよい。
【0073】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電池145は発熱体120と電気的に接続される。空気が空気吸込み口200を経由して電源セクション110の中へと引き出される時に、センサー160によって陰圧が感知されてもよい。制御回路150は、感知された陰圧に応答して発熱体120を起動する。
【0074】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、発熱体120は、カートリッジ10が電源セクション110と結合された時に、芯25を少なくとも部分的に包囲するワイヤーコイルを含んでもよい。ワイヤーは金属ワイヤーであってもよい。ヒーターコイルは、芯25の長さに沿って完全にまたは部分的に延びてもよい。ヒーターコイルは、芯25の円周の周囲に完全にまたは部分的にさらに延びてもよい。一部の例示的な実施形態において、ヒーターコイルは芯25と接触してもよく、接触しなくてもよい。
【0075】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、発熱体120は、電子ベイピング装置100が組み立てられた時に、芯25に当接する平面状の発熱体120である。
【0076】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、発熱体120は、任意の適切な電気抵抗性材料で形成されてもよい。適切な電気抵抗性材料の例には、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族由来の金属が挙げられうるが、これらに限定されない。適切な合金の実施例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム-チタン-ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル系、鉄系、コバルト系、およびステンレス鋼系の超合金が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、発熱体120は、ニッケルアルミナイド、表面上にアルミナの層を有する材料、鉄アルミナイドおよび他の複合材料で形成されてもよく、電気抵抗性材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的特性に応じて、随意に断熱材料に包埋されて、断熱材料に封入されて、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。発熱体120は、ステンレス鋼、銅、銅合金、ニッケル-クロム合金、超合金、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される少なくとも一つの材料を含んでもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、発熱体120はニッケル-クロム合金または鉄-クロム合金で形成されてもよい。別の例示的な実施形態において、発熱体120は、その外側表面上に、白金の層などの電気抵抗性の層を有するセラミック発熱体であってもよい。
【0077】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、発熱体120は、熱伝導によって芯25内のプレベイパー製剤を加熱してもよい。別の方法として、発熱体120からの熱は、熱伝導性要素によってプレベイパー製剤に伝導されてもよく、または発熱体120は、ベイピング中に電子ベイピング装置100を通して引き出された、入ってくる周囲空気に熱を伝達してもよく、その結果プレベイパー製剤を対流によって加熱する。
【0078】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、発熱体支持体125は、発熱体120を電源セクション110の中の所定位置に保持する。
【0079】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電池145は、リチウムイオン電池、またはその変形のうちの一つ(例えば、リチウムイオンポリマー電池)であってもよい。別の方法として、電池145は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムマンガン電池、リチウムコバルト電池、または燃料電池であってもよい。電子ベイピング装置100は、電池145のエネルギーが枯渇するまで、またはリチウムポリマー電池の場合、最小電圧カットオフレベルに達するまで、成人ベイパー吸引者によって使用可能であってもよい。
【0080】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電池145は再充電可能であってもよく、また外部充電装置による電池145の充電を可能にするように構成された回路を含んでもよい。電子ベイピング装置100を再充電するために、USB充電器または他の適切な充電器組立品が使用されてもよい。
【0081】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置100は、センサー160も含んでもよい。センサー160は、空気圧力低下を感知するように構成されてもよい。制御回路150は、電池145から発熱体120への電圧の印加を開始する。灯170は、発熱体120が起動された時に、制御回路150によって点灯されてもよい。灯170は、発光ダイオード(LED)を含んでもよい。さらに、灯170は、ベイピング中に成人ベイパー吸引者に見えるように配置されてもよい。加えて、灯170は再充電が進行中であることを示してもよい。灯170は、成人ベイパー吸引者がプライバシーのために灯170を点灯する、消灯する、または点灯および消灯してもよいように構成されてもまたよい。
【0082】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、灯170は電子ベイピング装置100の第二の端132に位置してもよい。他の例示的な実施形態において、灯170はハウジング119の側面部分に位置してもよい。
【0083】
発熱体120は起動された時に、約10秒未満の間、または約5秒未満の間、芯25の一部分を加熱してもよい。従って、電力サイクルは約2秒~約10秒(例えば、約3秒~約9秒、約4秒~約8秒、または約5秒~約7秒)の範囲であってもよい。
【0084】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置100は、約80ミリメートル~約110ミリメートルの長さ、および約7ミリメートル~約8ミリメートルの直径であってもよい。例えば、一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置100は、約84ミリメートルの長さであってもよく、約7.8ミリメートルの直径を有してもよい。
【0085】
数多くの例示的な実施形態が本明細書で開示されてきたが、当然のことながら他の変形が可能でありうる。こうした変形は、本開示の範囲を逸脱するものと見なされず、また当業者にとって明らかであろうすべてのかかる修正は、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図される。