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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】変形自転車
(51)【国際特許分類】
   B62K 13/00 20060101AFI20220111BHJP
   B62K 15/00 20060101ALI20220111BHJP
   B62B 3/02 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
B62K13/00
B62K15/00
B62B3/02 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019522837
(86)(22)【出願日】2017-10-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-12
(86)【国際出願番号】 KR2017011897
(87)【国際公開番号】W WO2018080189
(87)【国際公開日】2018-05-03
【審査請求日】2020-10-23
(31)【優先権主張番号】10-2016-0141376
(32)【優先日】2016-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519149489
【氏名又は名称】カン,ビョンナム
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】カン,ビョンナム
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョンスク
(72)【発明者】
【氏名】カン,ダレ
(72)【発明者】
【氏名】カン,モレ
【審査官】伊藤 秀行
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-017949(JP,A)
【文献】特開平08-282304(JP,A)
【文献】特開2012-224186(JP,A)
【文献】特開2008-132955(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0016629(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 13/00
B62K 15/00
B62B 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車を折り畳んでカートに変形させることができるようになった変形自転車であって、
前輪(20)に下端はフォーク支持部(2、2’)で連結構成され、その上端は他のフォーク支持部(3)で連結構成され、前記前輪(20)を挟んで配置される一対のフロントフォーク(1、1’)と;
前記他のフォーク支持部(3)にヘッドチューブ軸(6)で連結されるヘッドチューブ(8)と;
前記ヘッドチューブ(8)が挿入される孔(9c’)を有し、前記ヘッドチューブ(8)とボルトピン(29)で結合され、前記ボルトピン(29)を中心に前記ヘッドチューブ(8)が回転可能に連結構成されるフレーム(9)と;
前記フレーム(9)の上端に位置し、前記ヘッドチューブ(8)と連結される固定装置(11)と;
前記固定装置(11)に対してスプリング(12)を挟んで取り付けられる他の固定装置(13)と;
前記固定装置(13)にピン(13’)で連結され、その両側は前記フレーム(9)にピン(14’、14’a)で結合され、前記ピン(14’、14’a)を中心に回転する過程で前記固定装置(11、13)を引いて前記固定装置(11、13)に連結されているヘッドチューブ(8)を前記ボルトピン(29)を基点にして回転させることによって前記フロントフォーク(1、1’)を前記フレーム(9)側に折り畳むようにする固定装置ハンドル(14)と;
前記フレーム(9)にシート固定装置(16)で支持されるシート(15)と;
前記フレーム(9)の後方に連結される後輪(21)と、を含んでなることを特徴とする、変形自転車。
【請求項2】
自転車を折り畳んでカートに変形させることができるようになった変形自転車であって、
前輪(120)に下端はフォーク支持部(102)で連結構成され、その上端は他のフォーク支持部(103)で連結構成され、前記前輪(120)を挟んで配置される一対のフロントフォーク(101、101’)と;
前記フロントフォークの上端に備えられるハンドルバー(110、110’)と;
前記他のフォーク支持部(103)にヘッドチューブ軸(106)で連結されるヘッドチューブ(108)と;
前記ヘッドチューブ(108)が挿入される孔(109c’)を有し、前記ヘッドチューブ(108)に締結ボルト(17)で結合され、前記締結ボルト(17)を中心に前記ヘッドチューブ(108)が回転可能に連結構成されるフレーム(109)と;
前記ヘッドチューブ(108)の一側面に上下にそれぞれ形成されるヘッドチューブロック溝(108b’、108d’)と;
前記フレーム(109)の一側に形成され、前記ヘッドチューブ(108)の回転動作によって前記ヘッドチューブロック溝(108b’、108d’)にそれぞれ選択的に連結されるフレームロック溝(109b)と;
前記フレーム(109)にピンで結合されて前記ピンを中心に回転する固定装置ハンドル(114)と;
前記固定装置ハンドル(114)の下端に突設され、前記フレームロック溝(109b)及び前記フレームロック溝(109b)に選択的に連結される前記ヘッドチューブロック溝(108b’、108d’)に挿入されて前記ヘッドチューブ(108)を前記フレーム(109)に固定させるハンドルストッパー(114c)と;
前記固定装置ハンドル(114)及び前記フレーム(109)を互いに弾力的に連結するスプリング(112)と;
前記フレーム(109)にシート固定装置(116)で支持されるシート(115)と;
前記フレーム(109)の後方に連結される後輪と、を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の変形自転車。
【請求項3】
前記他のフォーク支持部(103)の中央に左右方向に回転可能に備えられる変形ハンドル(45)と;
前記変形ハンドル(45)の両側溝(45a、45b)に一端が挿入され、他端は前記他のフォーク支持部(103)に軸(51、51’)で結合されているラチェットストッパー(46、46’)に挿入され、前記変形ハンドル(45)の動作によって前記ラチェットストッパー(46、46’)を選択的に弾支する薄板スプリング(50、50’)と;
前記フロントフォーク(101、101’)にピン(48、48’)で結合され、前記ラチェットストッパー(46、46’)と噛み合うギアを備えたフォークギア(47、47’)と;
前記ハンドルバー(10、10’)にそれぞれ備えられるギア(47、47’)と;
前記ギア(47、47’)のギア突部(47b、47’b)に密着するハンドル固定ピン(49、49’)とをさらに含んでなることを特徴とする、請求項2に記載の変形自転車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は変形自転車に係り、より詳しくは自転車として道路で走行するときと同様に、市場、スーパーマーケット、デパートなどでもカートとして使えるように安定した自転車の形態を維持するようにし、乳児用ベビーカーの役割までできるように具現された変形自転車に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デパート又は大型割引スーパーマーケットなどでは実生活に必要な多種多様な物品が大量で割引された価格で取り引きされており、大勢の人々が各種の生活用品などを大量で購買している。
【0003】
このような大型割引市場などでショッピングする場合、選択した物品を臨時に保管する状態でカウンター又は駐車場まで運ぶ顧客用カート(cart)が使われる。
【0004】
すなわち、前記カートは消費者自身が直接押して通いながら購買しようとする物品を捜して積載する道具として使われているはいるが、通常にカートは売場用として別に運用されるものが大部分であっただけでなく、市場又はデパートの売場内でだけ移動可能であり駐車場までのみ使われることが一般的であった。すなわち、ショッピングカートは物品を売場から車までに移動させるうちにだけ使われ、売場用ではない一般的な小型カートは空カートの携帯が不便であるため、使用頻度が一般的に低かった。
【0005】
一方、車両の代わりに、ショッピング物品を容易に運送する手段としては自転車が代表的である。通常に、このような目的で製造された自転車は前方にバスケット(篭)が装着されるか後方にリアラック(荷台)が装着される。
【0006】
しかし、物品運搬用自転車が有する構造によっては多くの物品を積むことができるカートとしての機能を具現するのには限界があるため、カートと自転車の機能を同時に満たすことができる運送装備が切実に要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国登録実用新案第20-0301491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、自転車として道路で走行するときと同様に、市場、スーパーマーケット、デパートなどでもカートとして使えるように安定した自転車の形態を維持するようにし、乳児用ベビーカーの役割までできるように具現した変形自転車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するための本発明は、自転車を折り畳んでカートに変形させることができるようになった変形自転車であって、下端はフォーク支持部で前輪に連結構成され、その上端は他のフォーク支持部で連結構成され、前記前輪を挟んで配置される一対のフロントフォークと、前記他のフォーク支持部にヘッドチューブ軸で連結されるヘッドチューブと、前記ヘッドチューブが挿入される孔を有し、前記ヘッドチューブとボルトピンで結合され、前記ボルトピンを中心に前記ヘッドチューブが回転可能に連結構成されるフレームと、前記フレームの上端に位置し、前記ヘッドチューブと連結される固定装置と、前記固定装置に対してスプリングを挟んで取り付けられる他の固定装置と、前記固定装置にピンで連結され、その両側は前記フレームにピンで結合され、前記ピンを中心に回転する過程で前記固定装置を引いて前記固定装置に連結されているヘッドチューブを前記ボルトピンを基点にして回転させることによって前記フロントフォークを前記フレーム側に折り畳むようにする固定装置ハンドルと、前記フレームにシート固定装置で支持されるシートと、前記フレームの後方に連結される後輪とを含んでなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、自転車を折り畳んでカートに変形させることができるようになった変形自転車であって、下端はフォーク支持部で前輪に連結構成され、その上端は他のフォーク支持部で連結構成され、前記前輪を挟んで配置される一対のフロントフォークと、前記フロントフォークの上端に備えられるハンドルバーと、前記他のフォーク支持部にヘッドチューブ軸で連結されるヘッドチューブと、前記ヘッドチューブが挿入される孔を有し、前記ヘッドチューブに締結ボルトで結合され、前記締結ボルトを中心に前記ヘッドチューブが回転可能に連結構成されるフレームと、前記ヘッドチューブの一側面に上下にそれぞれ形成されるヘッドチューブロック溝と、前記フレームの一側に形成され、前記ヘッドチューブの回転動作によって前記ヘッドチューブロック溝にそれぞれ選択的に連結されるフレームロック溝と、前記フレームにピンで結合されて前記ピンを中心に回転する固定装置ハンドルと、前記固定装置ハンドルの下端に突設され、前記フレームロック溝及び前記フレームロック溝に選択的に連結されるヘッドチューブロック溝に挿入されて前記ヘッドチューブを前記フレームに固定させるハンドルストッパーと、前記固定装置ハンドル及び前記フレームを互いに弾力的に連結するスプリングと、前記フレームにシート固定装置で支持されるシートと、前記フレームの後方に連結される後輪と、を含んでなることを特徴とする。
【0011】
前記他のフォーク支持部の中央に左右方向に回転可能に備えられる変形ハンドルと、前記変形ハンドルの両側溝に一端が挿入され、他端は前記他のフォーク支持部に軸で結合されているラチェットストッパーに挿入され、前記変形ハンドルの動作によって前記ラチェットストッパーを選択的に弾支する薄板スプリングと、前記フロントフォークにピンで結合され、前記ラチェットストッパーと噛み合うギアを備えたフォークギアと、前記ハンドルバーにそれぞれ備えられるギアと、前記ギアのギア突部に密着するハンドル固定ピンとをさらに含んでなることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の変形自転車は道路を走行する過程でスーパーマーケット、デパートなどにショッピングしようとするとき、自転車をカートに変形させた状態で物品を収容することができるようにして安定的な走行はもちろんのこと、折畳式カートへの変形によって市場、スーパーマーケット、デパートなどでカートの代わりに使える効果を有する。
【0013】
また、自転車で出退勤した後に簡単に買物する生活文化が可能であり、幅と長さが非常に小さいから、地下鉄を用いて平日に本発明の自転車で出退勤することができることと乳児用ベビーカーの機能を付け加えて実用性を高めた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例による変形自転車の構造を立体的に示す図である。
図2図1の分解斜視図である。
図3図1の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図4図1の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図5図1の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図6図1の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図7図1の固定装置の平断面図である。
図8図7の固定装置の動作状態図である。
図9】本発明の他の実施例による変形自転車の構成を立体的に示す図である。
図10図9の分解斜視図である。
図11図9のフォーク支持部を別に示す図である。
図12図11のA-A線についての断面図である。
図13図11のB-B線についての断面図である。
図14図9の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図15図9の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図16図9の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図17図9の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図18図9の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図19図9の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図20図9の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
図21図9の変形自転車がカートに変形される過程を順次示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、自転車を折り畳んでカートに変形させることができるようになった変形自転車であって、下端はフォーク支持部で前輪に連結構成され、その上端は他のフォーク支持部で連結構成され、前記前輪を挟んで配置される一対のフロントフォークと、前記フォーク支持部にヘッドチューブ軸で連結されるヘッドチューブと、前記ヘッドチューブが挿入される孔を有し、前記ヘッドチューブとボルトピンで結合され、前記ボルトピンを中心に前記ヘッドチューブが回転可能に連結構成されるフレームと、前記フレームの上端に位置し、前記ヘッドチューブと連結される固定装置と、前記固定装置に対してスプリングを挟んで取り付けられる他の固定装置と、前記固定装置にピンで連結され、その両側は前記フレームにピンで結合され、前記ピンを中心に回転する過程で前記固定装置を引いて前記固定装置に連結されているヘッドチューブを前記ボルトピンを基点にして回転させることによって前記フロントフォークを前記フレーム側に折り畳むようにする固定装置ハンドルと、前記フレームにシート固定装置で支持されるシートと、前記フレームの後方に連結される後輪とを含んでなるものである。
【0016】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。以下の詳細な説明では上述した技術的課題を達成するために、本発明の二つの実施例を代表的に提示する。そして、本発明から提示可能な他の実施例は本発明の構成で説明に取り替える。
【0017】
添付の図1は本発明の変形自転車の構成を立体的に示す図である。
【0018】
図1のように、変形自転車は、前後輪、二つが一対を成すフロントフォーク、ヘッドチューブ、ハンドルバー、フレーム及びシートから外形をなす。
【0019】
前記二つのフロントフォーク1、1’の上下端にはそれぞれのフォーク支持部3、2、2’が締結される。ここで、前記フロントフォーク1、1’の下端に取り付けられたフォーク支持部2、2’は輪20と連結され、前記フォーク20の上端に取り付けられたフォーク支持部3はヘッドチューブ8がハンドルバー10に連結されて構成される。
【0020】
また、前記フレーム9と前記ヘッドチューブ8は、前記フレーム9に形成されたフレーム孔9aと前記ヘッドチューブ8に形成されたヘッドチューブ孔8cを互いに合わせた状態でボルトピン29にナット29aで締結することによってフロントフォーク1、1’とフレーム9を連結する。
【0021】
すなわち、このような変形自転車は一般的な自転車形態の3輪自転車の構造であるが、フレーム9とフロントフォーク1、1’の部分をフレーム孔9aとヘッドチューブ孔8cに締結されたボルトピン29を基点として回転しながら折り畳まれるように変形することによって新しく変形されたカート又はベビーカーになるように構成されることができる。
【0022】
添付の図2図1で示している変形自転車の主要構成を分解して示す図である。
【0023】
図2に示しているように、輪20とフロントフォーク1、1’の詳細連結構造は、前記フロントフォーク1、1’に輪支持フォーク4を備え、前記輪支持フォーク4は前記フォーク支持部2、2’の孔2a’、2’aに挿入された状態でピン25、25’で固定締結される。そして、輪20のハブ孔20aにフロントハブピン5を貫通した状態で前記フロントハブピン5の両端を前記輪支持フォーク4の孔4a、4dに挿入した状態でナット24、24aを締結する。
【0024】
前記フロントフォーク1、1’とフォーク支持部2、2’、3の詳細締結構造は、まず下端のフォーク支持部2、2’の孔2b、2’cにはフロントフォーク1、1’の下側フロントフォーク孔1a、1’aを結合してフロントフォーク孔1a、1’aとフォーク支持部孔2a、2’dを合わせ、ピン26’、26を挿入して締結する。
【0025】
そして、フロントフォーク1、1’の上側フロントフォーク孔1b、1b’をフォーク支持部3のフォーク支持部孔3a、3cに通過させてフォーク支持部孔3d、3fに合わせ、ピン27、27’で固定させる。
【0026】
前記上端のフォーク支持部3のフォーク支持部孔3bにはヘッドチューブ軸6を下側から通過させてヘッドチューブ軸孔6aとフォーク支持部孔3eを互いに合わせた状態でピン27aで固定させた後、ヘッドチューブ軸ネジ6cをスプリング7とヘッドチューブ孔8aに貫通させてハンドルバー孔10aに入れ、ヘッドチューブ軸ネジ6cにナット30を締結することで、輪20とフォーク支持部2、2’とフロントフォーク1、1’とフォーク支持部3とヘッドチューブ軸6とスプリング7とヘッドチューブ8とハンドルバー10が全て連結されて締結されることによって自転車の前輪ハンドル部を構成する。
【0027】
前述した前輪ハンドル部は、フレーム9のフレーム孔9aにヘッドチューブ8のヘッドチューブ孔8cを互いに一致させ、ボルトピン29を挿入した後、ナット29aで締結することにより、自転車の前輪ハンドル部と後輪フレーム部を連結されて変形自転車の形態になる。ここで、前記ヘッドチューブ8は前記ボルトピン29を基点として回転動作する。
【0028】
前記フレーム9にはさらに別途のフレーム孔9bが形成され、前記フレーム孔9bにはボルト28が挿入された状態でナット28aが締結される。前記ボルト28は前記フレーム9に組み立てられたヘッドチューブ8の動きを制限する。
【0029】
前記フレーム9には固定装置が取り付けられる。前記固定装置はヘッドチューブ8を引くことによってフロントフォーク1、1’の間にフレーム9が介装されて自転車が折り畳まれるようにし、カート形態に変形されるようにする目的で提供される手段である。
【0030】
前記固定装置13とヘッドチューブ8の連結構造は、前記固定装置13には固定装置孔13aの内部にスプリング12が挿入され、ついで他の固定装置11がスプリング12を圧縮させながら結合され、固定装置孔11bが四角孔13aに合わせられれば、ピン11’を固定装置孔11bに挿入して二つの固定装置11、13を単一固定装置に作り、固定装置ハンドル14のハンドル孔14aに固定装置13の固定装置孔13bを合わせ、ピン13’を挿入して締結することによって固定装置11、13と固定装置ハンドル14を互いに連結する。前記固定装置11の固定装置孔11aと前輪ハンドル部のヘッドチューブ8のヘッドチューブ孔8bを合わせてからピン11dで締結する。
【0031】
そして、固定装置の右側端部は、フレームのフレーム孔9c、9c’に固定装置ハンドル孔14b、14b’をフレームの内面側に入れて合わせ、二つのピン14’、14’aをそれぞれの固定装置ハンドル孔14b、14b’に挿入して締結することにより、前輪部と後輪部の作動ロック装置の機能をする。
【0032】
前記シート部はシート15及びシート固定装置16からなる。前記シート15とシート固定装置16の連結構造は、シート固定装置16のシート固定装置孔16b、16b’にシートポスト19、19’のシートポスト孔19a、19’aを合わせてボルト19c、19’cで締結し、他のシート固定装置孔16a、16a’にはシートネジ孔15a、15aを一致させてボルト16’c、16’dで締結し、シート固定装置孔16dとシート連結チューブ孔17a、17bにストッパースプリング18、18’を挿入して安定させ、シート連結チューブ17をシート固定装置孔16dに入れてシート固定装置孔16cとシート連結チューブ孔17bを一致させてストッパースプリング18’が作動するようにし、シート連結チューブ孔17cをフレーム孔9f、9f’に合わせ、シート連結チューブ固定ピン32を通過させ、ナット32a、32a’で固定させることによってシート15とフレーム9をシート固定装置16で連結する。
【0033】
後輪部は、後輪21、21’の後輪ハブ孔21a、21’aとフレーム9のフレーム孔9g、9g’を合わせ、シートポスト孔19b、19’bまで一致させた後、ハブピン22を通過させ、リアハブピンネジ22a、22bの部分にナット22a’、22b’を締結することによって自転車の形態に構成される。
【0034】
前記のように構成された本発明の変形自転車をカートに変形させる動作を図3図8に基づいて説明する。
【0035】
まず、ヘッドチューブ8は、フレーム9に結合されたピン29を回転中心軸として使う。ここで、前記フレーム9の他のピン28にヘッドチューブ8がかかることにより、ヘッドチューブ8が矢印方向には回転せずに停止した状態で固定装置11、13の引き動作によって前記ピン29を中心に回転しながら折り畳まれる動作をする。
【0036】
すなわち、図3及び図4のように、固定装置13の内部のスプリング12はヘッドチューブ8を矢印Bの方向に弾性で押しており、その弾性で固定装置ハンドル14を矢印Aの方向に押すことにより、フレーム孔9cにピン14’、14’aで固定されたままで回転する固定装置ハンドル14をピン14’、14’aを中心に反時計方向に回転させる。ここで、固定装置ハンドルストッパー14cがフレーム9にかかって停止した形態になる。
【0037】
一方、この状態で、固定装置ハンドル14を引けば(図7及び図8参照)、固定装置11、13を介してヘッドチューブ8は引かれる。この過程で、図5及び図6のように、前記ヘッドチューブは前記ピン29を中心に回転して矢印Aの方向に移動した後、固定装置ハンドルストッパー14cに固定され、それ以上矢印Bの方向に移動せずに固定される。このようなヘッドチューブ8の回転によってフロントフォーク1、1’が折り畳まれ、図3の一般自転車の形態から変形されて図5のカート(ベビーカー)の形態になる。ここで、自転車に装着されたバスケット33は一定の幅を有するので、バスケット33の幅より広く構成されたフロントフォーク1、1’の構造の間にこのバスケット33が通過することによってカート(ベビーカー)の形態の構造に変形できる。
【0038】
ついで、シートは、図5のように、ストッパースプリング18’を押したままでフレーム9側に押せば、シートは、シート固定装置孔16が移動し、ついでストッパースプリング18が上昇して前記移動したシート15を固定する。また、前記シートを元の状態に復元するときには、ストッパースプリング18を押したままでシート15を最初の反対方向に反らせば、シート固定装置孔16を通じてストッパースプリング18’が上昇する。
【0039】
一方、添付の図9は本発明の変形自転車の他の実施例を示す図、図10図9の構成を分解して示す図である。
【0040】
図9及び図10に示しているように、本発明の他の実施例による変形自転車は、フォーク支持部102、102’に取り付けられたフロントフォーク101、101’の構造は自転車の前方に曲がっており、ハンドルバー110、110’もそれぞれのフロントフォーク101、101’が延びて構成されたことが違うとともにフレーム109の上端部の形態とヘッドチューブ108の組立方式が反対になったことが違うだけで、フレーム109の下端部バスケット133と鞍部のシート115などは同一である。
【0041】
前記フォーク支持部102、102’の孔102b、102cにフロントフォーク101、101’の下端を貫通させた状態で前記フロントフォーク101、101’の下端に形成されたネジ部101d、101’dにフォークリング126a、126’aを結合し、前記フォークリング126a、126’aのフォークリング孔126’a、126bとフロントフォーク101、101’のフロントフォーク孔101b、101’bを互いに合わせた状態でピン118b、118で固定し、この状態でさらに前記ネジ部101d、101’dにナット126a’、126’cを締結することで組み立てる。
【0042】
前記フロントフォーク101、101’の上端に形成されたフロントフォーク孔101c、101’cは、前記フォーク支持部103のフォーク支持部孔103a、103cに挿入して貫通させた状態でさらにハンドルバー連結チューブ144、144’の孔111a、111’aに挿入した状態で、前記フロントフォーク101、101’のフロントフォーク孔101c、101’cと前記ハンドルバー連結チューブ144、144’のハンドルバー連結チューブ孔111b、111’bを互いに合わせた状態でピン118c、118aで締結する。
【0043】
そして、ヘッドチューブ軸106の下端に形成された四角部106bを前記フォーク支持部103のフォーク支持部四角部103bに挿合し、前記ヘッドチューブ軸106の四角部106bに形成された四角ネジ部106aにナット106’aを締結し、前記ヘッドチューブ軸106の上端に形成された上側ネジ部106cが前述したスプリング112’、ヘッドチューブ108のヘッドチューブ孔108a及び前記ヘッドチューブ108の上端に備えられたヘッドチューブリング106’の全てを貫通した状態でナット106c’で締結される。
【0044】
前述した組立構造を有する前輪取っ手部は、フレーム109のフレーム孔109dとヘッドチューブ108のヘッドチューブ孔108cを一致させた状態で締結ボルト117及びナット117bで締結することで、前記締結ボルト117を中心に取っ手部は前後に一定の回転運動を行い、このような回転運動によって本発明は2種の機能である自転車とカートの機能を同時に果たすようになる。
【0045】
一方、前記フレーム109の上端には、前記ヘッドチューブ10の回転を拘束及び解除する固定装置が取り付けられる。
【0046】
前記固定装置は固定装置ハンドル114を含み、前記固定装置ハンドル114の固定装置ハンドル孔114c、114c’は前記フレーム109のフレーム孔109b、109b’と一致した状態でピン115、115’で挿入固定し、また前記フレーム109の他のフレーム孔109a、109a’には締結ボルト116が挿入された状態で前記締結ボルト116のネジ部146aにナット146bが締結される。
【0047】
前記フレーム孔109aに締結された締結ボルト116にスプリング112の一端112aがかかり、前記スプリング112の反対側端部112bは前記固定装置の他の固定装置ハンドル孔114aにかかるように構成されることにより、前記スプリング112は引張力を有することになる。
【0048】
一方、前記フォーク支持部103には、自転車を折り畳むとき、フロントフォーク101、101’を外方に広げるための手段がさらに備えられる。
【0049】
すなわち、図11図13のように、フォーク支持部103の中央には変形ハンドル145が左右方向に回転可能に備えられ、前記変形ハンドル145の両側溝145a、145bには薄板スプリング150、150’の一端が挿入され、前記薄板スプリング150、150’の他端は前記フォーク支持部103に軸151、151’を介して結合されているラチェットストッパー146、146’に挿合される。前記ラチェットストッパー146、146’はフロントフォーク101、101’にピン148、148’を介して結合されているフォークギア147、147’のギア147a、147’aにかかった状態で固定される。
【0050】
また、ハンドルバー110、110’にはギア147、147’が備えられ、前記ギア147、147’のギア突部147b、147’bにはハンドル固定ピン149、149’が密着してハンドルバー110、110’が正常に固定された状態になる。
【0051】
前記のように構成された本発明の変形自転車を折り畳んでカートに変形させようとするときには、まず、図12及び図13のように、変形ハンドル145を掴んで矢印Aの方向に移動させれば、変形ハンドル孔145a、145bに挿入されている薄板スプリング150、150’は現在の反対方向に曲がってラチェットストッパー146、146’の方向も反対になり、これによりハンドルバー110、110’を引いて矢印Cの方向に移動させ、これによりギア147、147’のギア突部147b、147’bがハンドル固定ピン149、149’に密着するとともにラチェットストッパー146、146’はギア147、147’の反対側に密着することによってハンドルバー110、110’が固定される。このような動作により、フロントフォーク101、101’は、図14図15図16及び図17のように外側に広がりながら折り畳まれる動作を具現することができる空間を確保する。
【0052】
ついで、図18及び図19のように、フレーム孔109aにかかったスプリング112の一端112aと他端112bが固定装置ハンドル孔114aに連結されて引張力を発揮するので、固定装置ハンドル114はヘッドチューブロック溝108b’とフレームロック溝109c’が一致した状態で固定装置ハンドルストッパー114cに挿入されて固定された状態になる。
【0053】
ついで、図20及び図21のように、固定装置ハンドル114を掴んで矢印“D”の方向に引ければ、固定装置ハンドル114のハンドルストッパー114cがヘッドチューブ108のヘッドチューブロック溝108b’から離脱し、その後ヘッドチューブ108をフレーム109側に回転させてフロントフォーク101、101’をフレーム109側に折り畳んだ後、固定装置ハンドル114を放せば、前記固定装置ハンドル114はスプリング112の引張力によって復帰する。この際、固定装置ハンドル114のハンドルストッパー114cがヘッドチューブ108の他のヘッドチューブロック溝108d’にかかることによって折り畳まれたフロントフォーク101、101’をフレーム109に固定させるようになる。
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