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特許6997852無線通信システムにおいてサイドリンク送信リソースを要求するための方法及び機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-21
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてサイドリンク送信リソースを要求するための方法及び機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/14 20180101AFI20220111BHJP
   H04W 72/10 20090101ALI20220111BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20220111BHJP
【FI】
H04W76/14
H04W72/10
H04W92/18
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020205568
(22)【出願日】2020-12-11
(65)【公開番号】P2021111967
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2021-02-10
(31)【優先権主張番号】62/958,061
(32)【優先日】2020-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517114621
【氏名又は名称】華碩電腦股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】潘 立▲徳▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 豊旗
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/006366(WO,A1)
【文献】Apple,Report of [107#74] [NR/V2X] QoS flows in SLRB,3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #107bis R2-1913376,2019年10月16日,pp.1-26
【文献】ZTE, Sanechips,Further discussion on sidelink RLC AM and UM for unicast,3GPP TSG RAN WG2 Meeting #108 R2-1914547,2019年11月08日,pp.1-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザ機器(UE)が専用のサイドリンク構成を要求するための方法であって、当該方法は、
第2のUEから前記第1のUEへの送信に使用される第1のサイドリンク無線ベアラ(SLRB)を構成するために、第1のサイドリンク無線リソース制御(RRC)メッセージを前記第2のUEから受信するステップと、
前記第2のUEから前記第1のサイドリンクRRCメッセージを受信することに応答して、第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信するステップであって、前記第1のRRCメッセージはサイドリンクサービス品質(QoS)情報を含み、該サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのアイデンティティ(ID)の存在が必須であり、前記サイドリンクQoS情報における前記サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルの存在が随意である、送信するステップと、
前記ネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信するステップであって、該第2のRRCメッセージは、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信に使用される第2のSLRBを構成するための第2の専用のサイドリンク構成と、該第2の専用のサイドリンク構成に関連付けられた前記サイドリンクQoSフローの前記IDとを含む、受信するステップと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記サイドリンクQoS情報は、前記サイドリンクQoSフローの前記IDを含み、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信に利用可能な前記サイドリンクQoSフローのデータがない場合に、前記サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サイドリンクQoS情報は、前記サイドリンクQoSフローの前記IDを含み、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信に利用可能な前記サイドリンクQoSフローのデータがある場合に、前記サイドリンクQoSフローの前記QoSプロファイルも含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のサイドリンクRRCメッセージは、前記第1のSLRBのための第1の専用のサイドリンク構成、該第1の専用のサイドリンク構成に対するインデックス、及び/又は論理チャネル構成を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のサイドリンクRRCメッセージは、RRC再構成サイドリンク(RRCReconfigurationSidelink)メッセージである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のSLRBを、前記サイドリンクQoSフローの前記IDに従って前記第1のSLRBに関連付けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のRRCメッセージは、サイドリンクUE情報NR(SidelinkUEInformationNR)メッセージであり、前記第2のRRCメッセージは、RRC再構成(RRCReconfiguration)メッセージである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワークノードは、基地局である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1のユーザ機器(UE)であって、当該第1のUEは、
制御回路と、
該制御回路に取り付けられたプロセッサと、
前記制御回路に取り付けられ、且つ前記プロセッサに動作可能に結合されたメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに格納されたプログラムコードを実行して、
第2のUEから前記第1のUEへの送信に使用される第1のサイドリンク無線ベアラ(SLRB)を構成するために、第1のサイドリンク無線リソース制御(RRC)メッセージを第2のUEから受信することと、
前記第2のUEから前記第1のサイドリンクRRCメッセージを受信することに応答して、第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信することであって、前記第1のRRCメッセージはサイドリンクサービス品質(QoS)情報を含み、該サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのアイデンティティ(ID)の存在は必須であり、前記サイドリンクQoS情報における前記サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルの存在は随意である、前記送信することと、
前記ネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信することであって、該第2のRRCメッセージは、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信に使用される第2のSLRBを構成するための第2の専用のサイドリンク構成と、該第2の専用のサイドリンク構成に関連付けられた前記サイドリンクQoSフローの前記IDとを含む、前記受信することと、を行うように構成される、
第1のUE。
【請求項10】
前記サイドリンクQoS情報は、前記サイドリンクQoSフローの前記IDを含み、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信に利用可能な前記サイドリンクQoSフローのデータがない場合に、前記サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含まない、請求項に記載の第1のUE。
【請求項11】
前記サイドリンクQoS情報は、前記サイドリンクQoSフローの前記IDを含み、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信に利用可能な前記サイドリンクQoSフローのデータがある場合に、前記サイドリンクQoSフローの前記QoSプロファイルも含む、請求項に記載の第1のUE。
【請求項12】
前記第1のサイドリンクRRCメッセージは、前記第1のSLRBのための第1の専用のサイドリンク構成、該第1の専用のサイドリンク構成に対するインデックス、及び/又は論理チャネル構成を含む、請求項に記載の第1のUE。
【請求項13】
ネットワークノードが専用のサイドリンク構成を割り当てるための方法であって、当該方法は、
第1のユーザ機器(UE)から第1の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信するステップであって、該第1のRRCメッセージはサイドリンクサービス品質(QoS)情報を含み、該サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのアイデンティティ(ID)の存在は必須であり、前記サイドリンクQoS情報における前記サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルの存在は随意であり、前記サイドリンクQoS情報は、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信のために前記第1のUEに利用可能な前記サイドリンクQoSフローのデータがある場合に、前記サイドリンクQoSフローの前記QoSプロファイルを含む、受信するステップと、
第2のRRCメッセージを前記第1のUEに送信するステップであって、前記第2のRRCメッセージは、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信に使用されるSLRBを構成するための専用のサイドリンク構成と、該専用のサイドリンク構成に関連付けられた前記サイドリンクQoSフローの前記IDとを含む、送信するステップと、を含む、
方法。
【請求項14】
前記サイドリンクQoS情報は、前記第1のUEから前記第2のUEへの送信のために前記第1のUEに利用可能な前記サイドリンクQoSフローのデータがない場合に、前記サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含まない、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のRRCメッセージは、サイドリンクUE情報NR(SidelinkUEInformationNR)メッセージであり、前記第2のRRCメッセージは、RRC再構成(RRCReconfiguration)メッセージである、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記ネットワークノードは、基地局である、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2020年1月7日に出願された米国仮特許出願第62/958,061号の利益を主張するものであり、この文献の開示全体は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、無線通信ネットワーク、より具体的には、無線通信システムにおいてサイドリンク送信リソースを要求するための方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0003】
移動通信装置同士の間の大量のデータの通信に対する需要の急速な増大に伴い、従来の移動音声通信ネットワークは、インターネットプロトコル(IP)データパケットを使用して通信するネットワークに進化している。このようなIPデータパケット通信は、モバイル通信装置のユーザにVoice over IP、マルチメディア、マルチキャスト、及びオンデマンド通信サービスを提供できる。
【0004】
例示的なネットワーク構造は、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)である。E-UTRANシステムは、上記のVoice over IP及びマルチメディアサービスを実現するために、高いデータスループットを提供できる。次世代の新しい無線技術(例えば、5G)は、現在3GPP規格化団体によって議論されている。従って、3GPP規格の現在の主要部への変更が現在提出されており、3GPP規格を進化させて完成させることを検討している。
【発明の概要】
【0005】
専用のサイドリンク構成を要求する第1のユーザ機器(UE)の観点からの方法及び機器を開示する。一実施形態では、この方法は、第1のUEが第1の無線リソース制御(RRC)メッセージをネットワークノードに送信するステップを含み、第1のRRCメッセージはサイドリンクサービス品質(QoS)情報を含み、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのID(アイデンティティ:識別情報)の存在(presence)が必須であり、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのQoSプロファイルの存在が随意である。この方法は、第1のUEがネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信するステップも含み、第2のRRCメッセージは、専用のサイドリンク構成と、専用のサイドリンク構成に関連付けられたサイドリンクQoSフローのIDとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】例示的な一実施形態による無線通信システムの図である。
図2】例示的な一実施形態による、送信機システム(アクセスネットワークとしても知られている)及び受信機システム(ユーザ機器又はUEとしても知られている)のブロック図である。
図3】例示的な一実施形態による通信システムの機能ブロック図である。
図4】例示的な一実施形態による図3のプログラムコードの機能ブロック図である。
図5】3GPP TS 23.287 V16.0.0の図5.2.1.4-1の写しである。
図6】3GPP TS 23.287 V16.0.0の図6.3.3.1-1の写しである。
図7】3GPP TR 38.885 V16.0.0の図7-1の写しである。
図8】3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)で提供される図5.X.3.1-1の写しである。
図9】3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)の図5.X.9.1.1-1の写しである。
図10】3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)の図5.X.9.1.1-2の写しである。
図11】3GPP TS 38.323 V15.2.0の図6.2.3.2-1の写しである。
図12】例示的な一実施形態によるフローチャートである。
図13】例示的な一実施形態によるフローチャートである。
図14】例示的な一実施形態によるフローチャートである。
図15】例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に説明する例示的な無線通信システム及び装置は、ブロードキャストサービスをサポートする無線通信システムを使用している。無線通信システムは、音声及びデータ等の様々なタイプの通信を提供するために広く展開されている。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、3GPP LTE(Long Term Evolution)無線アクセス、3GPP LTE-A又はLTE-Advanced(Long Term Evolution Advanced)、3GPP2 UMB(Ultra
Mobile Broadband)、WiMax(登録商標)、3GPP NR(New Radio)、又はいくつかの他の変調技術に基づき得る。
【0008】
特に、以下に説明する例示的な無線通信システム装置は、本明細書で3GPPと呼ばれる「第3世代パートナーシッププロジェクト」と名付けられたコンソーシアムによって提供される規格等の1つ又は複数の規格をサポートするように設計され得、その規格は、TS 23.287 V16.0.0、“Architecture enhancements for 5G System (5GS) to support
Vehicle-to-Everything (V2X) series (Release 16)”;TR 38.885 V16.0.0、“NR; Study on NR Vehicle-to-Everything (V2X) (Release 16)”;R2-1908107、“Report from session on LTE V2X and NR V2X”;R2-1916288、“Report from session on LTE V2X and NR V2X”;3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)、draft_R2-191xxx_Running CR to TS 38.331 for 5G V2X with NR Sidelink_v1;TS 38.322 V15.1.0、“NR;
Radio Link Control (RLC) protocol specification (Release 15)”;及びTS 38.323 V15.2.0、“NR; Packet Data Convergence Protocol (PDCP) protocol specification
(Release 15)”を含む。上記の規格及び文書は、その全体が参照により明示的に組み込まれる。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態による多元接続無線通信システムを示している。アクセスネットワーク100(AN)は、複数のアンテナグループを含み、1つのグループが104及び106を含み、別のグループが108及び110を含み、更なるグループが112及び114を含む。図1では、各アンテナグループに対して2つのアンテナのみが示されているが、各アンテナグループに対してより多い又はより少ないアンテナを利用してもよい。アクセス端末116(AT)が、アンテナ112及び114と通信しており、アンテナ112及び114は、順方向リンク120を介してアクセス端子116に情報を送信し、逆方向リンク118を介してアクセス端末116から情報を受信する。アクセス端子(AT)122は、アンテナ106及び108と通信しており、アンテナ106及び108は、順方向リンク126を介してアクセス端末(AT)122に情報を送信し、逆方向リンク124を介してアクセス端末(AT)122から情報を受信する。FDDシステムでは、通信リンク118、120、124、及び126が、通信のために異なる周波数を使用することができる。例えば、順方向リンク120は、逆方向リンク118によって使用される周波数とは異なる周波数を使用することができる。
【0010】
アンテナの各グループ及び/又はそれらアンテナが通信するように設計される領域は、大抵の場合に、アクセスネットワークのセクターと呼ばれる。一実施形態では、アンテナグループはそれぞれ、アクセスネットワーク100によってカバーされる領域のセクター内のアクセス端末と通信するように設計される。
【0011】
順方向リンク120及び126を介した通信において、アクセスネットワーク100の送信アンテナは、異なるアクセス端末116及び122の順方向リンクの信号対雑音比を改善するために、ビームフォーミングを利用することができる。また、アクセスネットワークがビームフォーミングを使用して、カバレッジ全体にランダムに分散したアクセス端末に送信することによって、単一のアンテナを介して全てのアクセス端末に送信するアクセスネットワークよりも、隣接するセル内のアクセス端末への干渉が少なくなる。
【0012】
アクセスネットワーク(AN)は、端末と通信するために使用される固定局又は基地局であり得、アクセスポイント、ノードB、基地局、拡張型基地局、進化型ノードB(eNB)、又は他の用語で呼ばれることもある。アクセス端末(AT)は、ユーザ機器(UE)、無線通信装置、端末、アクセス端末、又は他の用語と呼ばれることもある。
【0013】
図2は、MIMOシステム200における送信機システム210(アクセスネットワークとしても知られている)及び受信機システム250(アクセス端末(AT)又はユーザ機器(UE)としても知られている)の実施形態の簡略化したブロック図である。送信機システム210では、いくつかのデータストリームに関するトラフィックデータが、データソース212から送信(TX)データプロセッサ210に提供される。
【0014】
一実施形態では、各データストリームは、それぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータプロセッサ214は、そのデータストリームに対して選択された特定のコード化スキームに基づいて、各データストリームに関するトラフィックデータをフォーマット、コード化、及びインターリーブして、コード化したデータを提供する。
【0015】
各データストリームに関するコード化したデータは、OFDM技術を使用してパイロットデータと共に多重化され得る。パイロットデータは、典型的に、既知の方法で処理される既知のデータパターンであり、受信機システムでチャネル応答を推定するために使用できる。次に、各データストリームに関する多重化したパイロットデータ及びコード化したデータは、そのデータストリームに対して選択された特定の変調方式(例えば、BPSK、QPSK、M-PSK、又はM-QAM等)に基づいて変調(つまり、シンボルマッピング)され、変調シンボルを提供する。各データストリームのデータレート、コード化、及び変調は、プロセッサ230によって実行される命令によって決定され得る。
【0016】
次に、全てのデータストリームに関する変調シンボルがTX MIMOプロセッサ220に提供され、TX MIMOプロセッサ220は、変調シンボルを(例えば、OFDMのために)さらに処理することができる。次に、TX MIMOプロセッサ220は、N変調シンボルストリームをN送信機(TMTR)222a~222tに提供する。特定の実施形態では、TX MIMOプロセッサ220は、データストリームのシンボル及びシンボルを送信しているアンテナにビームフォーミングの重みを適用する。
【0017】
各送信機122は、それぞれのシンボルストリームを受信及び処理して1つ又は複数のアナログ信号を提供し、さらにアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタリング、及びアップコンバート)して、MIMOチャネルを介した送信に適した変調信号を提供する。次に、送信機222a~222tからのN変調信号は、それぞれNアンテナ224a~224tから送信される。
【0018】
受信機システム250において、送信された変調信号は、Nアンテナ252a~252rによって受信され、各アンテナ252からの受信信号は、それぞれの受信機(RCVR)254a~254rに提供される。各受信機254は、それぞれの受信信号を調整(例えば、フィルタリング、増幅、及びダウンコンバート)し、調整した信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにサンプルを処理して、対応する「受信」シンボルストリームを提供する。
【0019】
次に、RXデータプロセッサ260は、特定の受信機処理技術に基づいて、N受信機254からN受信シンボルストリームを受信及び処理して、N「検出」シンボルストリームを提供する。次に、RXデータプロセッサ260は、検出した各シンボルストリームを復調、デインターリーブ、及びデコードして、データストリームに関するトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ260による処理は、送信機システム210におけるTX MIMOプロセッサ220及びTXデータプロセッサ210によって実行される処理を補完するものである。
【0020】
プロセッサ270は、どのプリコーディング・マトリックスを使用するかを定期的に決定する(以下で説明する)。プロセッサ270は、マトリックス・インデックス部分及びランク値部分を含む逆方向リンクメッセージを作成する。
【0021】
逆方向リンクメッセージは、通信リンク及び/又は受信したデータストリームに関する様々なタイプの情報を含み得る。次に、逆方向リンクメッセージは、データソース236からいくつかのデータストリームに関するトラフィックデータも受信するTXデータプロセッサ238によって処理され、変調器280によって変調され、送信機254a~254rによって調整され、送信機システム210に送り返される。
【0022】
送信機システム210において、受信機システム250からの変調信号は、アンテナ224によって受信され、受信機222によって調整され、復調器240によって復調され、RXデータプロセッサ242によって処理されて、受信機システム250によって送信された予備リンクメッセージを抽出する。次に、プロセッサ230は、ビームフォーミングの重みを決定するためにどのプリコーディング・マトリックスを使用するかを決定し、次に、抽出したメッセージを処理する。
【0023】
図3を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による通信装置の代替の簡略化した機能ブロック図を示している。図3に示されるように、無線通信システムにおける通信装置300は、図1のUE(又はAT)116及び122又は図1の基地局(又はAN)100を実現するために利用され得、無線通信システムは、好ましくはLTE又はNRシステムである。通信装置300は、入力装置302、出力装置304、制御回路306、中央処理装置(CPU)308、メモリ310、プログラムコード312、及びトランシーバ314を含むことができる。制御回路306は、CPU308によってメモリ310内のプログラムコード312を実行し、それにより通信装置300の動作を制御する。通信装置300は、キーボード又はキーパッド等の入力装置302を介してユーザが入力した信号を受信し、画像を出力し、モニタ又はスピーカ等の出力装置304を通して音を出すことができる。トランシーバ314は、無線信号を送受信し、受信信号を制御回路306に配信し、制御回路306によって生成された信号を無線で出力するために使用される。無線通信システムにおける通信装置300は、図1のAN100を実現するためにも利用され得る。
【0024】
図4は、本発明の一実施形態による図3に示されるプログラムコード312の簡略化したブロック図である。この実施形態では、プログラムコード312は、アプリケーション層400、レイヤ(層)3部分402、及びレイヤ2部分404を含み、レイヤ1部分406に結合される。レイヤ3部分402は、一般に無線リソース制御を実行する。レイヤ2部分404は、一般にリンク制御を実行する。レイヤ1部分406は、一般に物理的接続を実行する。
【0025】
3GPP TS 23.287は、ユニキャストモードに関連するV2X(車両から全ての物)通信を以下のように指定している。
5.2.1.4 PC5参照点を介したユニキャストモード通信
ユニキャスト通信モードは、NRベースのPC5参照点を介してのみサポートされる。図5.2.1.4-1に、PC5ユニキャストリンクの例が示される。
[“Example of PC5 Unicast Links”という表題の3GPP TS 23.287 V16.0.0の図5.2.1.4-1を、図5として再現する。]
PC5ユニキャストリンクを介してV2X通信を伝送する場合に、次の原則が適用される。
- 2つのUEの間のPC5ユニキャストリンクにより、これらのUEにおけるピアV2Xサービスの1つ又は複数のペアの間のV2X通信が可能になる。同じPC5ユニキャストリンクを使用するUEにおける全てのV2Xサービスは、同じアプリケーション層IDを使用する。
注1:アプリケーション層IDは、プライバシーのために、5.6.1.1項及び6.3.3.2項で説明しているように時間とともに変更される場合がある。これにより、PC5ユニキャストリンクが再確立されることはない。
- 1つのPC5ユニキャストリンクは、これらのV2Xサービスが少なくともこのPC5ユニキャストリンクのピア・アプリケーション層IDのペアに関連付けられる場合に、1つ又は複数のV2Xサービス(例えば、PSID又はITS-AID)をサポートする。例えば、図5.2.1.4-1に示されるように、UE A及びUE Bには2つのPC5ユニキャストリンクがあり、1つはピア・アプリケーション層ID1/UE Aとアプリケーション層ID2/UE Bとの間にあり、もう1つはピア・アプリケーション層ID3/UE Aとアプリケーション層ID4/UE Bとの間にある。
注2:送信元(source)UEは、異なるPC5ユニキャストリンク上の異なるターゲットアプリケーション層IDが同じターゲットUEに属しているかどうかを知る必要はない。
- PC5ユニキャストリンクは、単一のネットワーク層プロトコル、例えばIP又は非IPを使用したV2X通信をサポートする。
- PC5ユニキャストリンクは、UEのアプリケーション層がV2Xサービスのデータ転送を開始すると、PC5参照点を介したユニキャスト通信モードが必要になる5.4.1項で指定されるフロー毎のQoSモデルをサポートする。
- ピア・アプリケーション層IDのペアとこのPC5ユニキャストリンクのネットワーク層プロトコルとがこのV2XサービスのためにUEのアプリケーション層に必要なものと同一である場合に、UEは、既存のPC5ユニキャストリンクを再利用し、既存のPC5ユニキャストリンクを変更して、6.3.3.4項で指定されるようにこのV2Xサービスを追加する必要がある。そうでなければ、
- UEは、6.3.3.1項で指定されるように、新しいPC5ユニキャストリンクの確立をトリガーする必要がある。
PC5ユニキャストリンクの確立が成功した後に、UE A及びUE Bは、5.6.1.4項で指定されるように、後続のPC5-Sシグナリングメッセージ交換及びV2Xサービスデータ送信に同じペアのレイヤ2 IDを使用する。送信側UEのV2X層は、送信がPC5-Sシグナリングメッセージ(つまり、直接通信要求/受け入れ、リンク識別子更新要求/応答、切断要求/応答、リンク変更要求/受け入れ)、又はV2XサービスデータのためのものであるかをAS層に示す。
全てのPC5ユニキャストリンクについて、UEは、PC5ユニキャストリンクの存続期間中に、UEにおけるPC5ユニキャストリンクを一意に識別する別個のPC5リンク識別子を自己割り当てする。各PC5ユニキャストリンクは、以下を含むユニキャスト・リンク・プロファイルに関連付けられる:
- サービスタイプ(例えば、PSID又はITS-AID)、UE Aのアプリケーション層ID及びレイヤ2 ID;
- UE Bのアプリケーション層ID及びレイヤ2 ID;
- PC5ユニキャストリンクで使用されるネットワーク層プロトコル;及び
- 各V2Xサービスについて、PC5 QoSフロー識別子(PFI)のセット。
各PFIは、QoSパラメータ(つまり、PQI及びオプションで範囲)に関連付けられる。
プライバシー上の理由から、アプリケーション層ID及びレイヤ2 IDは、PC5ユニキャストリンクの存続期間中に、5.6.1.1項及び6.3.3.2項で説明されるように変更される場合があり、その場合に、それに応じてユニキャスト・リンク・プロファイルで更新されるものとする。UEは、PC5リンク識別子を使用してPC5ユニキャストリンクをV2Xアプリケーション層に示す。従って、V2Xアプリケーション層は、1つのサービスタイプに関連付けられたユニキャストリンクが複数ある場合でも、対応するPC5ユニキャストリンクを識別する(例えば、UEが同じサービスタイプについて複数のUEとマルチユニキャストリンクを確立する)。
ユニキャスト・リンク・プロファイルは、6.3.3.4項で指定されるように、確立したPC5ユニキャストリンクのレイヤ2リンク変更後にそれに応じて更新されるものとする。
[・・・]

5.6識別子
5.6.1 PC5参照点を介したV2X通信の識別子
5.6.1.1 概略
各UEには、PC5参照点を介したV2X通信のための1つ又は複数のレイヤ2 IDがあり、
- 送信元(ソース:source)レイヤ2 ID、及び
- 宛先(destination)レイヤ2 ID、で構成される。
送信元及び宛先レイヤ2 IDは、PC5参照点のレイヤ2リンクで送信されるレイヤ2フレームに含まれ、これらのフレームのレイヤ2送信元及び宛先を識別する。送信元レイヤ2 IDは、対応するレイヤ2フレームを発信するUEによって常に自己割り当てされる。UEによる送信元及び宛先レイヤ2 IDの選択は、5.6.1.2、5.6.1.3、及び5.6.1.4項で説明されるように、このレイヤ2リンクのPC5参照点を介したV2X通信の通信モードに依存する。送信元レイヤ2 IDは、通信モードによって異なる場合がある。
IPベースのV2X通信がサポートされている場合に、UEは、TS 23.303[17]の4.5.3項で規定されるように、リンクローカルIPv6アドレスを送信元IPアドレスとして使用するように構成する。UEは、重複アドレス検出のためのNeighbor Solicitation及びNeighbor
Advertisementメッセージを送信することなく、PC5参照点を介したV2X通信のためにこのIPアドレスを使用することができる。アプリケーションが必要とする特定の短い期間を超えて送信元UE(例えば、車両)を他のUE(例えば、車両)が追跡又は識別できないようにするために、5.1.2.1項で説明される構成で特定されるように、UEに現在の地理的領域でプライバシーサポートを必要とするアクティブなV2Xアプリケーションがある場合に、送信元レイヤ2 IDは、時間の経過とともに変更され、ランダム化されるものとする。PC5参照点を介したIPベースのV2X通信の場合に、送信元IPアドレスも時間の経過とともに変更され、ランダム化されるものとする。送信元UEの識別子の変更は、PC5に使用される層間で同期する必要があり、例えば、アプリケーション層IDが変更された場合に、送信元レイヤ2 ID及び送信元IPアドレスを変更する必要がある。

5.6.1.4 PC5参照点を介したユニキャストモードV2X通信の識別子
PC5参照点を介したV2X通信のユニキャストモードの場合に、使用される宛先レイヤ2 IDは、PC5ユニキャストリンクの確立中に検出された通信ピアによって異なる。PC5ユニキャストリンクを確立するための開始シグナリングでは、5.1.2.1項で指定されるように、PC5ユニキャストリンク確立のために構成されたサービスタイプに関連付けられたデフォルトの宛先レイヤ2 ID(例えば、PSID/ITS-AID等)を使用できる。PC5ユニキャストリンク確立手順中に、レイヤ2 IDは、交換され、6.3.3.1項で指定されるように、2つのUEの間の将来の通信に使用する必要がある。
アプリケーション層IDは、UE内の1つ又は複数のV2Xアプリケーションに関連付けられる。UEが複数のアプリケーション層IDを有している場合に、同じUEの各アプリケーション層IDは、ピアUEの観点からは異なるUEのアプリケーション層IDと見なされる場合がある。
V2Xアプリケーション層がレイヤ2 IDを使用しないため、UEは、アプリケーション層IDとPC5ユニキャストリンクに使用される送信元レイヤ2 IDとの間のマッピングを維持する。これにより、V2Xアプリケーションを中断することなく送信元レイヤ2 IDを変更できる。
アプリケーション層IDが変更された場合に、変更されたアプリケーション層IDとのV2X通信にリンクが使用されていれば、PC5ユニキャストリンクの送信元レイヤ2 IDが変更されるものとする。UEは、ピアUEとの複数のPC5ユニキャストリンクを確立し、これらのPC5ユニキャストリンクに対して同じ又は異なる送信元レイヤ2 IDを使用することができる。
編集者注:RAN WGフィードバックに基づいて、識別子の説明をさらに更新する必要があり得る。
[・・・]

6.3.3 PC5参照点を介したユニキャストモードV2X通信
6.3.3.1 PC5参照点を介したレイヤ2リンクの確立
PC5参照点を介してV2X通信のユニキャストモードを実行するために、UEは、5.1.2.1項で説明されるように関連情報で構成される。
図6.3.3.1-1に、PC5参照点を介したV2X通信のユニキャストモードのレイヤ2リンク確立手順を示す。
[“Layer-2 Link establishment procedure”という表題の3GPP TS 23.287 V16.0.0の図6.3.3.1-1を、図6として再現する]
1. UEは、5.6.1.4項で指定されるように、PC5ユニキャストリンク確立のシグナリング受信のための宛先レイヤ2 IDを決定する。宛先レイヤ2 IDは、5.1.2.1項で指定されるようにUEで構成される。
2. UE-1のV2Xアプリケーション層は、PC5ユニキャスト通信にアプリケーション情報を提供する。アプリケーション情報には、V2Xアプリケーションのサービスタイプ(例えば、PSID又はITS-AID)と開始UEのアプリケーション層IDとが含まれる。ターゲットUEのアプリケーション層IDは、アプリケーション情報に含まれ得る。
UE-1のV2Xアプリケーション層は、このユニキャスト通信のV2Xアプリケーション要件を提供し得る。UE-1は、5.4.1.4項で指定されるように、PC5 QoSパラメータ及びPFIを決定する。
UE-1が5.2.1.4項で指定されるように既存のPC5ユニキャストリンクを再利用することを決定した場合に、UEは、6.3.3.4項で指定されるようにレイヤ2リンク変更手順をトリガーする。
3. UE1は、直接通信要求メッセージを送信して、ユニキャストレイヤ2リンク確立手順を開始する。直接通信要求メッセージには、次のものが含まれる:
- 送信元ユーザ情報:開始UEのアプリケーション層ID(つまり、UE-1のアプリケーション層ID);
- V2Xアプリケーション層がステップ2でターゲットUEのアプリケーション層IDを提供した場合に、次の情報が含まれる:
- ターゲットユーザ情報:ターゲットUEのアプリケーション層ID(つまり、UE-2のアプリケーション層ID);
- V2Xサービス情報:レイヤ2リンクの確立を要求するV2Xサービスに関する情報(例えば、PSID又はITS-AID);
- IP通信が使用されているかどうかの指標;
- IPアドレス構成:IP通信の場合に、このリンクにはIPアドレス構成が必要であり、次のいずれかの値を示す:
- IPv6アドレス割当てメカニズムが開始UEによってサポートされている場合、つまりIPv6ルーターとして機能している場合に、「IPv6ルーター」;又は
- IPv6アドレス割当てメカニズムが開始UEによってサポートされていない場合に、「IPv6アドレス割当てがサポートされていない」;
- リンクローカルIPv6アドレス:UE-1がIPv6 IPアドレス割当てメカニズムをサポートしていない場合、つまりIPアドレス構成が「IPv6アドレス割当てがサポートされていない」と示す場合に、RFC4862[21]に基づいてローカルに形成されたリンクローカルIPv6アドレス;
- QoS情報:PC5 QoSフローに関する情報。各PC5 QoSフローについて、PFI及び対応するPC5 QoSパラメータ(つまり、PQI及び条件付きでMFRB/GFBR等の他のパラメータ)。
直接通信要求メッセージの送信に使用される送信元レイヤ2 ID及び宛先レイヤ2 IDは、5.6.1.1項及び5.6.1.4項で指定されるように決定される。
UE-1は、送信元レイヤ2 ID及び宛先レイヤ2 IDを使用して、PC5ブロードキャストを介して直接通信要求メッセージを送信する。
4. 直接通信受入れ(direct communication accept)メッセージが次のようにUE-1に送信される:
4a (UE指向(oriented)のレイヤ2リンク確立)ターゲットユーザ情報が直接通信要求メッセージに含まれている場合に、ターゲットUE、つまりUE-2は、直接通信受入れメッセージで応答する。
4b (V2Xサービス指向のレイヤ2リンク確立)ターゲットユーザ情報が直接通信要求メッセージに含まれていない場合に、アナウンスされたV2Xサービスの使用に関心のあるUEは、UE-1とのレイヤ2リンクを確立することを決定し、直接通信受入れメッセージを送信して要求に応答する(図6.3.3.1-1のUE-2及びUE-4)。
直接通信受入れメッセージには次のものが含まれる:
- 送信元ユーザ情報:直接通信受入れメッセージを送信するUEのアプリケーション層ID;
- QoS情報:PC5 QoSフローに関する情報。各PC5 QoSフローについて、UE-1によって要求されたPFI及び対応するPC5 QoSパラメータ(つまり、PQI及び条件付きでMFRB/GFBR等の他のパラメータ);
- IPアドレス構成:IP通信の場合に、このリンクにはIPアドレス構成が必要であり、次のいずれかの値を示す:
- IPv6アドレス割当てメカニズムがターゲットUEによってサポートされている場合、つまりIPv6ルーターとして機能している場合に、「IPv6ルーター」;又は
- IPv6アドレス割当てメカニズムがターゲットUEによってサポートされていない場合に、「IPv6アドレス割当てがサポートされていない」;
- リンクローカルIPv6アドレス:ターゲットUEがIPv6 IPアドレス割当てメカニズムをサポートしていない場合、つまりIPアドレス構成が「IPv6アドレス割当てがサポートされていない」と示す場合に、RFC4862[21]に基づいてローカルに形成されたリンクローカルIPv6アドレス、及び直接通信要求メッセージにリンクローカルIPv6アドレスを含めたUE1。ターゲットUEには、競合しないリンクローカルIPv6アドレスを含める必要がある。
リンクローカルIPv6アドレスを使用するために両方のUE(つまり、開始UE及びターゲットUE)が選択された場合に、RFC4862[21]で規定される重複アドレス検出を無効にする必要がある。
注1:開始UE又はターゲットUEのいずれかがIPv6ルーターのサポートを示している場合に、対応するアドレス構成手順は、レイヤ2リンクの確立後に実行され、リンクローカルIPv6アドレスは無視される。
直接通信受入れメッセージの送信に使用される送信元レイヤ2 IDは、5.6.1.1項及び5.6.1.4項で指定されるように決定される。宛先レイヤ2 IDは、受信した直接通信要求メッセージの送信元レイヤ2 IDに設定される。
ピアUEから直接通信受入れメッセージを受信すると、UE-1は、このユニキャストリンクのシグナリング及びデータトラフィックに関して、将来の通信のためにピアUEのレイヤ2 IDを取得する。
PC5ユニキャストリンクを確立したUEのV2X層は、ユニキャストリンクに割り当てられたPC5リンク識別子及びPC5ユニキャストリンク関連情報をAS層に渡す。PC5ユニキャストリンク関連情報には、レイヤ2 ID情報(つまり、送信元レイヤ2 ID及び宛先レイヤ2 ID)が含まれる。これにより、AS層がPC5ユニキャストリンク関連情報と共にPC5リンク識別子を維持できる。
編集者注:相互認証及びセキュリティ関連の確立の手順は、SA WG3からのフィードバックに基づいて決定される。
5. V2Xサービスデータは、以下のように確立したユニキャストリンクを介して送信される。
PC5リンク識別子及びPFIは、V2Xサービスデータと共にAS層に提供される。
UE-1は、送信元レイヤ2 ID(つまり、このユニキャストリンクのUE-1のレイヤ2 ID)、及び宛先レイヤ2 ID(つまり、このユニキャストリンクのピアUEのレイヤ2 ID)を使用してV2Xサービスデータを送信する。
注2:PC5ユニキャストリンクは双方向であるため、UE-1のピアUEは、UE-1とのユニキャストリンクを介してV2XサービスデータをUE1に送信できる。
編集者注:直接通信要求/受入れメッセージに含まれるパラメータは、直接通信要求/受入れメッセージがAS層によってどの様に(例えば、PC5 RRCシグナリングを使用して)送信されるかに関するRAN WGの決定に応じて更新できる。
編集者注:直接通信要求/受入れメッセージに含まれる追加のパラメータ(セキュリティ関連等)はFFSである。
編集者注:ユニキャスト通信にリンク層でのセキュリティ保護が必要かどうかは、SA WG3からのフィードバックに基づいて決定される。
【0026】
3GPP TS 38.885は、NR(New RAT/Radio)V2Xユニキャストモード通信のためのQoS(サービス品質)管理を以下のように指定する:
7 QoS管理
QoS管理は、リソース割当て、輻輳制御、装置内共存、電力制御、及びSLRB構成での使用のコンテキストでV2Xに関連している。QoS管理に関連する物理層パラメータは、配信されるトラフィックの優先度、遅延、信頼性、及び必要最小限の通信範囲(上位層で規定される)である。ASではデータレート要件もサポートされる。SL輻輳メトリックと、少なくともリソース割当てモード2では、輻輳制御のメカニズムとが必要である。SL輻輳メトリックをgNBに報告することは有益である。
SLユニキャスト、グループキャスト、及びブロードキャストの場合に、V2XパケットのQoSパラメータは上位層によってASに提供される。SLユニキャストの場合に、SLRBは、図7-1及び7-2に示されるシグナリングフロー及び手順に基づいて(事前に)構成される。[6]で説明されるフロー毎のQoSモデルは、上位層で想定される。
[“SLRB-Configuration for unicast (UE-specific)”という表題の3GPP TS 38.885 V16.0.0の図7-1を、図7として再現する。]
図7-1のステップ0では、PC5 QoSプロファイル、つまり特定のPC5 QoSパラメータのセット、及び各PC5 QoSフローのPC5 QoSルールが、[6]のようにサービス認証及びプロビジョニング手順によって事前にUEにプロビジョニングされる;同様に、各QoSフローのPC5 QoSプロファイルも、事前にgNB/ng-eNBにプロビジョニングされる。次に、パケットが到着すると、UEは、最初にステップ0で構成されたPC5 QoSルールに基づいて関連するPC5 QoSフローの識別子(つまり、PC5 QFI)を導出し、次に導出したPC5 QFIをステップ3でgNB/ng-eNBに報告することができる。gNB/ng-eNBは、ステップ0での5GCからのプロビジョニングに基づいて、これらの報告されたPC5 QFIのQoSプロファイルを導出でき、ステップ4でRRC専用シグナリングを介して報告されたPC5 QFI UEに関連付けられたSLRBの構成を通知できる。これらのSLRB構成には、PC5 QoSフローからSLRBへのマッピング、SDAP/PDCP/RLC/LCH構成等が含まれ得る。ステップ5では、ASにおけるUEは、gNB/ng-eNB構成に従って、パケットのPC5 QFIに関連付けられたSLRBをピアUEと確立し、利用可能なパケットを確立したSLRBにマッピングする。次に、SLユニキャスト送信が発生し得る。
注:PC5 QFIがどの様に規定されるかは、SA2 WG2までである。
[・・・]
【0027】
3GPP R2-1908107は、NR SL QoS及びSLRB構成に関するRAN2#106合意を次のように得る。
【0028】
3GPP R2-1916288は、RLC及びLCIDの不一致に関するRAN2#108合意を次のように得る。
【0029】
2019年12月26日に配布されたNRサイドリンク合意を使用して新しい5GV 2Xを得るためのTS 38.331への更新された実行CR(3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei))は、NR V2Xのサイドリンク関連の手順及びメッセージを次のように指定する。
5.3.5 RRC再構成
[・・・]
5.3.5.3 UEによるRRC再構成の受信
UEは、RRC再構成(RRCReconfiguration)を受信すると、次のアクションを実行するものとする。
[・・・]
1> RRCReconfiguration(RRC再構成)メッセージにsl-ConfigDedicatedNRが含まれる場合に:
2> 5.3.5.Xで指定されるサイドリンク専用の構成手順を実行する。
[・・・]
- RRC再構成
RRCReconfigurationメッセージは、RRC接続を変更するためのコマンドである。そのメッセージは、測定構成、モビリティ制御、無線リソース構成(RB、MACメイン構成、物理チャネル構成を含む)、及びASセキュリティ構成に関する情報を伝達し得る。
シグナリング無線ベアラ:SRB1又はSRB3
RLC-SAP:AM
論理チャネル:DCCH
方向:ネットワークからUE
RRC再構成メッセージ
【表1】
- SL-ConfigDedicatedNR
IE SL-ConfigDedicatedNRは、NRサイドリンク通信の専用構成情報を指定する。
SL-ConfigDedicatedNR情報要素
【表2】
[・・・]
- SL-RadioBearerConfig
IE SL-RadioBearerConfigは、NRサイドリンク通信のサイドリンクDRB構成情報を指定する。
SL-RadioBearerConfig情報要素
【表3】
[・・・]
- SL-SDAP-Config
IE SL-SDAP-Configは、サイドリンクDRBの構成可能なSDAPパラメータを設定するために使用される。
SL-SDAP-CONFIG情報要素
【表4】

[・・・]
5.X.3 NRサイドリンク通信のためのサイドリンクUE情報
5.X.3.1 概略
[“Sidelink UE information for NR sidelink communication”という表題の3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)の図5.X.3.1-1を、図8として再現する。]
この手順の目的は、UEがNRサイドリンク通信の受信に関心がある、又はもはや関心がなくなったことをネットワークに通知し、NRサイドリンク通信の送信リソースの割当て又は解放を要求し、NRサイドリンク通信に関連するパラメータを報告することである。
5.X.3.2 開始
RRC_CONNECTEDにあるNRサイドリンク通信が可能なUEは、接続の確立が成功したとき、又は再開したとき、関心対象の変更時、sl-ConfigCommonNRを含むSIBXを提供するPCellへの変更時等、いくつかの場合にNRサイドリンク通信を受信する(に関心がある)ことを示す手順を開始できる。NRサイドリンク通信が可能なUEは、NRサイドリンク通信送信のための専用リソースの割当てを要求する手順を開始することができる。
この手順を開始すると、UEは次のことを行うものとする:
1> sl-ConfigCommonNRを含むSIBXがPCellによって提供される場合に:
2> PCellのための有効なバージョンのSIBXがあることを確認する;
2> PCellのSIBXでのsl-FreqInfoListに含まれる周波数でNRサイドリンク通信を受信するように上位層によって構成される場合に:
3> 最後にRRC_CONNECTED状態に入ってからUEがSidelinkUEInformationNR(サイドリンクUE情報NR)メッセージを送信しなかった場合に、又は
3> 最後にUEがSidelinkUEInformationNRメッセージを送信してから、PCellに接続されたUEがsl-ConfigCommonNRを含むSIBXを提供していない場合に、又は
3> SidelinkUEInformationNRメッセージの最後の送信にsl-RxInterestedFreqListが含まれていなかった場合に、又は、NRサイドリンク通信を受信するように上位層によって構成された周波数が、SidelinkUEInformationNRメッセージの最後の送信以降に変更された場合に:
4> SidelinkUEInformationNRメッセージの送信を開始して、5.X.3.3に従って関心対象のNRサイドリンク通信の受信周波数を示す;
2>それ以外の場合に:
3> SidelinkUEInformationNRメッセージの最後の送信にsl-RxInterestedFreqListが含まれている場合に:
4> SidelinkUEInformationNRメッセージの送信を開始して、5.X.3.3に従ってNRサイドリンク通信の受信にもはや関心がなくなったことを示す;
2> PCellのSIBXでのsl-FreqInfoListに含まれる周波数でNRサイドリンク通信を送信するように上位層によって構成される場合に:
3> 最後にRRC_CONNECTED状態に入ってからUEがSidelinkUEInformationNRメッセージを送信しなかった場合に;又は
3> 最後にUEがSidelinkUEInformationNRメッセージを送信してから、PCellに接続されたUEがsl-ConfigCommonNRを含むSIBXを提供していない場合に;又は
3> SidelinkUEInformationNRメッセージの最後の送信にsl-TxResourceReqListが含まれていなかった場合に、又は、sl-TxResourceReqListによって伝達される情報が、SidelinkUEInformationNRメッセージの最後の送信以降に変更された場合に:
4> SidelinkUEInformationNRメッセージの送信を開始して、5.X.3.3に従ってUEが要求するNRサイドリンク通信送信リソースを示す;
2> それ以外の場合に:
3> SidelinkUEInformationNRメッセージの最後の送信にsl-TxResourceReqListが含まれている場合に:
4> SidelinkUEInformationNRメッセージの送信を開始して、5.X.3.3に従ってNRサイドリンク通信送信リソースがもはや不要になったことを示す。

5.X.3.3 SidelinkUEInformationNRメッセージの送信に関連するアクション
UEは、SidelinkUEInformationNRメッセージのコンテンツを次のように設定することになる:
1> UEが手順を開始して、NRサイドリンク通信の受信又はNRサイドリンク通信送信リソースの要求(構成/解放)に関心がある(もはや関心がない)ことを示すための手順を開始する場合(つまり、手順をトリガーしたものに関係なく、UEには全ての関連情報が含まれる):
2> sl-ConfigCommonNRを含むSIBXがPCellによって提供される場合に:
3> NRサイドリンク通信を受信するように上位層によって構成されている場合に:
4> sl-RxInterestedFreqListを含め、そのリストをNRサイドリンク通信受信の周波数に設定する;
3> NRサイドリンク通信を送信するように上位層によって構成されている場合に:
4> sl-TxResourceReqListを含め、ネットワークにNRサイドリンク通信リソースの割当てを要求する宛先毎にそのフィールドを次のように設定する:
5> sl-DestinationIdentiyを、NRサイドリンク通信送信のために上位層によって構成された宛先IDに設定する;
5> sl-CastTypeを、NRサイドリンク通信送信のために上位層によって構成された関連する宛先IDのキャストタイプに設定する;
5> 関連する双方向サイドリンクDRBの追加がRRCReconfigurationSidelink(RRC再構成サイドリンク)による構成によるものである場合に、RLCモードと、関連するRLCモードのサイドリンクQoSフローのオプションでQoSプロファイルとを含むようにsl-RLC-ModeIndicationを設定する;
5> サイドリンクRLFが検出された場合に、NRサイドリンク通信送信の関連する宛先にsl-Failureを設定する;
5> NRサイドリンク通信送信のために上位層によって構成された関連する宛先のサイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含むように、sl-QoS-InfoListを設定する;
5> NRサイドリンク通信送信の周波数を示すように、sl-InterestedFreqListを設定する;
5> sl-TypeTxSyncListを、NRサイドリンク通信送信のための関連するsl-InterestedFreqListで使用されている現在の同期参照タイプに設定する:
1> UEは、送信のためにSidelinkUEInformationNRメッセージを下位層に送信する必要がある。
[・・・]
- SidelinkUEInformationNR
SidelinkUEinformationNRメッセージは、ネットワークへのNRサイドリンクUE情報の指標に使用される。
シグナリング無線ベアラ:SRB1
RLC-SAP:AM
論理チャネル:DCCH
方向:UEからネットワーク
SidelinkUEInformationNRメッセージ
【表5】
[・・・]
[・・・]
5.X.9 サイドリンクRRC手順
5.X.9.1 サイドリンクRRC再構成
5.X.9.1.1 概略
[“Sidelink RRC configuration, successful”という表題の3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)の図5.X.9.1.1-1を、図9として再現する。]
[“Sidelink RRC configuration, failure”という表題の3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)の図5.X.9.1.1-2を、図10として再現する。]
この手順の目的は、サイドリンクDRBを確立/変更/解放するか、PC5 RRC接続のNRサイドリンク測定及びレポートを構成することである。
UEは、次の場合に、サイドリンクRRC再構成手順を開始し、5.X.9.1.2サブ項の操作をピアUEに対して実行できる:
- 5.X.9.1.4サブ項で指定されるように、ピアUEに関連付けられたサイドリンクDRBのリリース;
- 5.X.9.1.5サブ項で指定されるように、ピアUEに関連付けられたサイドリンクDRBの確立;
- 5.X.9.1.5サブ項で指定されるように、ピアUEに関連付けられたサイドリンクDRBのSLRB-Configに含まれるパラメータの変更;
- NRサイドリンクの測定及びレポートを実行するためのピアUEの構成。

5.X.9.1.2 RRCReconfigurationSidelinkメッセージの送信に関連するアクション
UEは、RRCReconfigurationSidelinkメッセージのコンテンツを次のように設定するものとする:
1> sl-ConfigDedicatedNR、SIBX、SidelinkPreconfigNR、又は上位層による構成によって、5.X.9.1.4.1サブ項に従って、解放されるサイドリンクDRB毎に:
2> サイドリンクDRBに対応するsrlb-ConfigToReleaseListに含まれるslrb-PC5-ConfigIndexを設定する;
1> sl-ConfigDedicatedNR、SIBX、SidelinkPreconfigNRの受信によって、5.X.9.1.5.1サブ項に従って、確立又は変更されるサイドリンクDRB毎に:
2> サイドリンクDRBに対応する受信したsl-RadioBearerConfig及びsl-RLC-BearerConfigに従って、SLRB-ConfigToAddModListに含まれるSLRB-Configを設定する;
1> 構成されるNRサイドリンク測定及びレポート毎に:
2> 格納されるNRサイドリンク測定構成情報に従ってsl-MeasConfigを設定する;
1> サイドリンクDRBに関連付けられた宛先のタイマーT400を開始する。
UEは、送信のためにRRCReconfigurationSidelinkメッセージを下位層に送信する必要がある。

5.X.9.1.3 UEによるRRCReconfigurationSidelinkの受信
UEは、RRCReconfigurationSidelinkを受信すると、次のアクションを実行することになる:
1> RRCReconfigurationSidelinkにslrb-ConfigToReleaseListが含まれている場合に:
2> 現在のUEサイドリンク構成の一部であるsrlb-ConfigToReleaseListに含まれる各slrb-PC5-ConfigIndex値に対して;
3> 5.X.9.1.4サブ項に従って、サイドリンクDRB解放手順を実行する;
1> RRCReconfigurationSidelinkにslrb-ConfigToAddModListが含まれている場合に:
2> 現在のUEサイドリンク構成の一部ではないslrb-ConfigToAddModListに含まれる各slrb-PC5-ConfigIndex値に対して:
3> 含まれる場合には、sl-MappedQoS-FlowsToAddList及びsl-MappedQoS-FlowsToReleaseListを適用する;
3> 5.X.9.1.5サブ項に従って、サイドリンクDRB追加手順を実行する;
2> 現在のUEサイドリンク構成の一部であるslrb-ConfigToAddModListに含まれる各slrb-PC5-ConfigIndex値に対して:
3> 含まれる場合には、sl-MappedQoS-FlowsToAddList及びsl-MappedQoS-FlowsToReleaseListを適用する;
3> 5.X.9.1.4及び5.X.9.1.5サブ項に従って、サイドリンクDRBの解放又は変更手順を実行する。
1> UEがRRCReconfigurationFailureSidelinkに含まれる構成(の一部)に準拠できない(つまり、サイドリンクRRC再構成の失敗)場合に:
2> RRCReconfigurationFailureSidelinkメッセージを受信する前に使用した構成を引き続き使用する;
2> RRCReconfigurationFailureSidelinkメッセージのコンテンツを設定する;
3> 送信のためにRRCReconfigurationFailureSidelinkメッセージを下位層に送信する;
1> それ以外の場合に:
2> RRCReconfigurationCompleteSidelinkメッセージのコンテンツを設定する;
3> 送信のためにRRCReconfigurationCompleteSidelinkメッセージを下位層に送信する。
注X:同じ論理チャネルが別のUEによって異なるRLCモードで構成されている場合に、UEは、そのケースをサイドリンクRRC再設定の失敗として処理する。
[・・・]
- RRCReconfigurationSidelink
RRCReconfigurationSidelinkメッセージは、PC5 RRC接続のAS構成へのコマンドである。そのメッセージは、NRサイドリンク通信のユニキャストにのみ適用される。
シグナリング無線ベアラ:PC5 RRCのサイドリンクSRB
RLC-SAP:AM
論理チャネル:SCCH
方向:UEからUE
【表6】
[・・・]
- RRCReconfigurationCompleteSidelink
RRCReconfigurationCompleteSidelinkメッセージは、PC5 RRC AS再構成が成功裏に完了したことを確認するために使用される。そのメッセージは、NRサイドリンク通信のユニキャストにのみ適用される。
シグナリング無線ベアラ:PC5-RRCのサイドリンクSRB
RLC-SAP:AM
論理チャネル:SCCH
方向:UEからUE
RRCReconfigurationCompleteSidelinkメッセージ
【表7】
【0030】
3GPP TS 38.322は、以下のようにRLCステータスレポートを導入した。
5.2.3 AMデータ転送
5.2.3.1 送信操作
5.2.3.1.1 概略
AM RLCエンティティの送信側は、AMD PDUよりもRLC制御PDUの送信を優先する必要がある。AM RLCエンティティの送信側は、以前に送信したRLC SDU又はRLC SDUセグメントを含まないAMD PDUの送信よりも、以前に送信したRLC SDU又はRLC SDUセグメントを含むAMD PDUの送信を優先する必要がある。
AM RLCエンティティの送信側は、次のように状態変数TX_Next_Ackに従って送信ウィンドウを維持する必要がある。
- TX_Next_Ack <= SN <TX_Next_Ack + AM_Window_Sizeの場合に、SNは送信ウィンドウ内にある;
- それ以外の場合に、SNは送信ウィンドウの外にある。
AM RLCエンティティの送信側は、SNが送信ウィンドウの外にあるAMD PDUを下位層に送信してはならない。
上位層から受信した各RLC SDUに対して、AM RLCエンティティは、
- SNをTX_Nextに等しいRLC SDUに関連付け、AMD PDUのSNをTX_Nextに設定することによりAMD PDUを作成すること;
- TX_Nextを1だけインクリメントすること;を行う必要がある。
RLC SDUのセグメントを含むAMD PDUを下位層に送信する場合に、AM RLCエンティティの送信側は、
- AMD PDUのSNを対応するRLC SDUのSNに設定すること;を行う必要がある。
AM RLCエンティティの送信側は、
- ピアAM RLCエンティティからのSTATUS PDU(ステータスPDU)によって、RLC SDUの肯定応答(ピアAM RLCエンティティによる受信成功の確認)を受信できる。
SN=xのRLC SDUの肯定応答を受信する場合に、AM RLCエンティティの送信側は、
- RLC SDUの成功裏の配信の指標を上位層に送信すること;
- TX_Next_Ackを、SNが最小の状態のRLC SDUのSNと等しくなるように設定すること;を行う必要があり、このSNは、TX_Next_Ack <= SN <= TX_Nextの範囲内にあり、肯定応答を未だ受信していない。
[・・・]

5.3.2 再送信
AM RLCエンティティの送信側は、
- ピアAM RLCエンティティからのSTATUS PDUによって、RLC SDU又はRLC SDUセグメントの否定応答(ピアAM RLCエンティティによる受信失敗の通知)を受信できる。
ピアAM RLCエンティティからのSTATUS PDUによってRLC SDU又はRLC SDUセグメントの否定応答を受信したする場合に、AM RLCエンティティの送信側は、
- 対応するRLC SDUのSNが、TX_Next_Ack <= SN <TX_Nextの範囲内にある場合に:
- 否定応答を受信したRLC SDU又はRLC SDUセグメントを再送信のために検討することを行う必要がある。
RLC SDU又はRLC SDUセグメントの再送信が検討される場合に、AM RLCエンティティの送信側は、
- RLC SDU又はRLC SDUセグメントが初めて再送信のために検討される場合に:
- RLC SDUに関連付けられたRETX_COUNTをゼロに設定する;
- それ以外の場合に、それ(再送信が検討されているRLC SDU又はRLC SDUセグメント)が再送信を既に保留しておらず、同じSTATUS PDU内の別の否定応答のために、RLC SDUに関連付けられたRETX_COUNTがインクリメントされていない場合に:
- RETX_COUNTをインクリメントする;
- RETX_COUNT = maxRetxThresholdの場合に:
- 最大再送信に達したことを上位層に示すことを行う必要がある。
RLC SDU又はRLC SDUセグメントを再送信するときに、AM RLCエンティティの送信側は、
- 必要に応じて、RLC SDU又はRLC SDUセグメントをセグメント化する;
- 特定の送信機会で下位層によって示されるAMD PDUの合計サイズ内に収まる新しいAMD PDUを形成する;
- 新しいAMD PDUを下位層に送信することを行う必要がある。
新しいAMD PDUを形成するときに、AM RLCエンティティの送信側は、
- 元のRLC SDU又はRLC SDUセグメントのみを新しいAMD PDUのデータフィールドにマッピングする;
- 6.2.2.4サブ項の説明に従って、新しいAMD PDUのヘッダーを変更する;
- 5.3.3サブ項に従ってPフィールドを設定することを行う必要がある。
[・・・]

5.3.4ステータスレポート
AM RLCエンティティは、RLC SDU(又はそれらの一部)の肯定応答及び/又は否定応答を提供するために、STATUS PDUをピアAM RLCエンティティに送信する。
ステータスレポートを開始するトリガーは:
- ピアAM RLCエンティティからのポーリングを含み:
- SN=xでPフィールドが「1」に設定されたAMD PDUを下位層から受信した場合に、AM RLCエンティティの受信側は、
- 5.2.3.2.2項で指定されるようにAMD PDUを破棄すべき場合に;又は
- x < RX_Highest_Status又はx >= RX_Next +
AM_Window_Sizeの場合に:
- ステータスレポートをトリガーすることを行う必要がある;
- それ以外の場合に:
- x < RX_Highest_Status又はx >= RX_Next +
AM_Window_Sizeまでステータスレポートのトリガーを遅らせる;
注1:これにより、HARQの並べ替え後にRLCステータスレポートが確実に送信される:
- AMD PDUの受信失敗の検出を含み;
- AM RLCエンティティの受信側は、t-Reassemblyの期限が切れたときにステータスレポートをトリガーすることを行う必要がある;
注2:t-Reassemblyの期限満了は、RX_Highest_Statusの更新とステータスレポートのトリガーとの両方をトリガーするが、ステータスレポートは、RX_Highest_Statusの更新後にトリガーされる。
ステータスレポートがトリガーされたときに、AM RLCエンティティの受信側は:
- t-StatusProhibitが:
- 下位層によって示される最初の送信機会で実行されていない場合に、STATUS PDUを作成し、これを下位層に送信する;
- それ以外の場合に:
- t-StatusProhibitの期限が切れた後に、下位層によって示される最初の送信機会で実行されていない場合に、t-StatusProhibitの実行中にステータスレポートが複数回トリガーされた場合にでも、単一のSTATUS PDUを作成し、これを下位層に送信することを行う必要がある。
STATUS PDUが下位層に送信されたときに、AM RLCエンティティの受信側は、
- t-StatusProhibitを開始することを行う必要がある。
STATUS PDUを作成するときに、AM RLCエンティティは、
- RX_Next <= SN <RX_Highest_Statusとなるように、未だ完全に受信していないSNを含むRLC SDUについて、RLC SDUのSN順位を増やし、RLC SDU内のバイトセグメント順位を増やし、SN = RX_Nextから開始して結果として得られるSTATUS PDUが、下位層で示されるRLC PDUの合計サイズに適合するまで行う:
- バイトセグメントを未だ受信していないRLC SDUについて:
- RLC SDUのSNに設定されているNACK_SNをSTATUS PDUに含める;
- 部分的に受信したが、未だ(全て)受信していないRLC SDUのバイトセグメントの連続シーケンスについて:
- STATUS PDUに、NACK_SN、SOstart、及びSOendのセットを含める;
- 未だ受信していないRLC SDUの連続シーケンスについて:
- STATUS PDUに、NACK_SN及びNACK範囲のセットを含める;
- 必要に応じて、STATUS PDUに、SOstart及びSOendのペアを含める;
- ACK_SNを、結果として得られるSTATUS PDUで欠落していると示されていない次の受信していないRLC SDUのSNに設定することを行う必要がある。
[・・・]

6.1.3 RLC制御PDU
a)STATUS PDU
STATUS PDUは、AM RLCエンティティの受信側によって使用され、成功裏に受信したRLCデータPDU、及びAM RLCエンティティの受信側によって欠落していることが検出されたRLCデータPDUについてピアAM RLCエンティティに通知する。
【0031】
3GPP TS 38.323は、以下のように、RoHCフィードバックのためのPDCP制御PDUを導入した。
5.7.6 散在するROHCフィードバックのためのPDCP制御PDU
5.7.6.1 送信操作
散在するROHCフィードバックがヘッダー圧縮プロトコルによって生成される場合に、送信側PDCPエンティティは:
- 6.2.3.2項で指定されるように、つまりPDCP SNを関連付けたり、暗号化を実行したりせずに、対応するPDCP制御PDUを下位層に送信することを行う必要がある。
5.7.6.2 受信操作
下位層からの散在するROHCフィードバックのためのPDCP制御PDUの受信時に、受信側PDCPエンティティは:
- 解読を実行せずに、対応する散在するROHCフィードバックをヘッダー圧縮プロトコルに配信することを行う必要がある。
[・・・]
6.2.3 制御PDU
[・・・]
6.2.3.2 散在するROHCフィードバックのための制御PDU
図6.2.3.2-1は、1つの散在するROHCフィードバックを伝送するPDCP制御PDUのフォーマットを示している。この形式は、UM DRB及びAM DRBに適用できる。
[“PDCP Control PDU format for interspersed ROHC feedback”という表題の3GPP TS 38.323 V15.2.0の図6.2.3.2-1を、図11として再現する。]
【0032】
3GPP TS 23.287は、6.3.3.1節において、PC5参照点を介したV2X通信のユニキャストモードのためのレイヤ2リンク確立手順を指定している。例えば、開始UE(例えば、UE1)は、直接通信要求メッセージを送信し、1つ又は複数のピアUE(例えば、UE2)から直接通信受入れメッセージを受信する。3GPP TS 23.287の5.6.1.4節によると、PC5ユニキャストリンクを確立するための初期シグナリングは、初期シグナリングにデフォルトの宛先レイヤ2 IDを使用して、V2Xサービス、又はV2Xサービスを提供するV2Xアプリケーション(例えば、PSID又はITS-AID)のユニキャストリンクを確立できる。
【0033】
直接通信要求メッセージには、UE2のアプリケーション層ID及びUE1のアプリケーション層IDが含まれているので、UE2は、直接通信要求メッセージに応答するかどうかを決定することができる。UE2が直接通信要求メッセージに応答すると決定した場合に、UE2は、セキュリティコンテキストを確立するために使用される手順を開始することができる。例えば、UE1は、直接通信要求をUE2に送信する。直接通信要求には、セキュリティコンテキストを確立するために使用されるいくつかのパラメータを含めることができる。直接通信要求を受信すると、UE2は、UE1との直接認証及び鍵確立手順を開始することができる。次に、UE2は直接セキュリティモードコマンドをUE1に送信し、UE1は直接セキュリティモード完了(complete)でUE2に応答する。さらに、直接セキュリティモード完了を成功裏に受信した場合に、UE2は、直接通信受入れをUE1に送信することができる。ユニキャストリンクにセキュリティが必要ない場合には、セキュリティ構成手順を省略でき、UE2は、直接通信受入れをUE1に直接応答できる。
【0034】
直接通信要求メッセージを送信するときに、送信元レイヤ2 IDは、開始UEのレイヤ2 IDに設定され、宛先レイヤ2 IDは、サービスタイプ(例えば、V2Xサービス又はV2Xアプリケーション)に関連付けられたデフォルトの宛先レイヤ2 IDに設定される。従って、UE2は、UE1のL2ID及びUE2のL2IDに基づいて、セキュリティ確立手順におけるシグナリングを交換し始める可能性がある。
【0035】
3GPP TR 38.885及び3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)によれば、RRC_CONNECTEDのUEは、レイヤ2リンク(又はユニキャストリンク)が確立された後に、サイドリンクUE情報メッセージ(例えば、SidelinkUEInformationNR)をgNBに送信して、サイドリンクトラフィックを送信するためのサイドリンクリソースを要求する必要がある。次に、gNBは、UEへのNRサイドリンク通信のための専用のサイドリンク構成情報(例えば、IE SL-ConfigDedicatedNR)を提供する。
【0036】
3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)で指定されるように、SidelinkUEInformationNRは、ユニキャストリンクに関連する以下の情報要素(IE)を含み得る:sl-DestinationIdentity、sl-CastType、sl-RLC、sl-RLC_ModeIndication、sl-QoS-InfoList、sl-Failure、sl-TypeTxSyncList、及びsl-TxInterestedFreqListを含む。また、sl-QoS-InfoListにはsl-QoS-Infoのリストが含まれており、このリストは、TS 23.287でサイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含むように指定されており、各sl-QoS-Infoにはsl-QoS-FlowIdentity、及びsl-QoS-Profileが含まれている。SidelinkUEInformationNRの受信に応答して、gNBは、RRC接続再構成メッセージ(例えば、RRCReconfiguration)で応答して、sl-QoS-FlowIdentityによって識別される関連するサイドリンクQoSフローの専用のサイドリンク構成を構成することができる。例えば、RRCReconfigurationには、専用のサイドリンク構成を示す情報を含むIE SL-ConfigDedicatedNRが含まれ得る。また、そのRRCReconfigurationには、サイドリンクQoSフローがどのSLRB(又はSL LCH)にマップされるかを示す情報(例えば、sl-MappedQoS-Flows)が含まれる場合もある。サイドリンクQoSフローは、既存のSLRB又は新しいSLRBにマッピングできる。新しいSLRBが必要な場合には、SLRB構成(例えば、sl-RadioBearerToAddModList)及び/又は論理チャネル構成(例えば、sl-RLC-BearerToAddModList)が新しいSLRBに含まれる。各SLRBがSL LCHに関連付けられることに留意されたい。
【0037】
(3GPP R2-1908107で議論される)RAN2#106会議で合意されたように、SLユニキャストの場合に、開始UEは、TXとRXとの両方に関連し、且つピアUEと調整する必要があるSLRBパラメータをピアUEに通知する。例えば、開始UEは、RRCReconfigurationSidelinkメッセージを送信して、(3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)で議論されているように)ピアUEに通知することができる。ここで、Slrb-PC5-ConfigIndexには、ピアUEで確立されるSLRBにSLRB構成を示すためにRRCReconfigurationSidelinkが含まれる。応答して、ピアUEは、RRCReconfigurationCompleteSidelinkメッセージで応答することができる。
【0038】
さらに、(3GPP R2-1916288で議論されるように)RAN2#108合意によれば、ピアUEは、RRC_CONNECTEDのピアUEが開始UEからのRLC AM/UMを使用したSLRB構成を受信したときであって、LCHがピアUEで構成されていない場合に、開始UEによって示される少なくともRLCモードをそのgNBに報告する必要がある。そのRAN2#108では、サイドリンクQoSプロファイルはオプションで報告することも合意された。以前の合意は、3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)で得られた。ここで、SidelinkUEInformationNRメッセージで規定されたIE sl-QoS-InfoListはオプションとして指定される。sl-QoS-InfoListが存在する場合に、ピアUEには、sl-QoS-InfoListのsl-QoS-FlowIdentityによって識別されるサイドリンクQoSフローからの送信に使用できるデータがあることを意味する。それ以外の場合に(つまり、sl-QoS-InfoListが存在しない場合に)、それには、ピアUEには、sl-QoS-InfoListのsl-QoS-FlowIdentityによって識別されるサイドリンクQoSフローからの送信に使用できるデータがないことを意味する。後者の場合に、ピアUEには、RLC制御PDU(RLC AMモードの場合に)又はPDCP制御PDU(ROHCフィードバックの場合に)しかないため、sl-QoS-InfoListを含める必要はないことを意味する。SidelinkUEInformationNRメッセージを受信した後に、gNBは、sl-QoS-InfoListが存在するかどうかに応じて、適切な専用のサイドリンク構成をピアUEに割り当てることができる。
【0039】
開始UEが、RRCReconfigurationSidelinkメッセージを送信して、(3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)で議論されるように)ピアUEに通知して、複数のSLRBを確立することができるので、ピアUEは、ピアUEにSLRBにマッピングされた関連するサイドリンクQoSフローからの送信に使用できるデータがない場合に、どのSLRB(又はSL LCH)を、そのgNBによってRRCReconfigurationで提供される専用構成情報に関連付ける必要があるかを知る必要がある。(3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)で議論されるように)ピアUEがRRC実行CRに従う場合に、ピアUEは、ピアUEに関連するサイドリンクQoSフローからの送信用のトラフィックがない場合に、SidelinkUEInformationNRのsl-QoS-InfoListにsl-QoS-Infoを含めない。このようにして、SidelinkUEInformationNRにはsl-QoS-FlowIdentityが含まれていないため、gNBは、RRCReconfigurationのSL-RadioBearerConfigにsl-MappedQoS-Flowを含めることはできない。この状況では、ピアUEは、RRCReconfigurationによって構成されたSLRB(又はSL LCH)をRRCReconfigurationSidelinkによって構成されたSLRB(又はSL LCH)にどの様に関連付けるかを知らない。
【0040】
例えば、RRCReconfigurationSidelinkには、サイドリンクパケットをUEからピアUEに送信するためにRLC AMを使用して第1のSL LCHにマッピングされる第1のサイドリンクQoSフローの第1のID(アイデンティティ)と、サイドリンクパケットをUEからピアUEに送信するためにRLC UMを使用して第2のSL LCHにマッピングされる第2のサイドリンクQoSフローの第2のIDとを含む。ピアUEには現在第1又は第2のSL LCHで送信するトラフィックがないため、ピアUEはSidelinkUEInformationNRをgNBに依然として送信するが、SidelinkUEInformationNRはサイドリンクQoSプロファイル及び/又は第1/第2のサイドリンクQoSのサイドリンクQoSフローIDを報告しない。このSidelinkUEInformationNRを受信すると、gNBは、第1のSLRB又はSL LCHに対応する第1の専用構成情報と、第2のSLRB又はSL LCHに対応する第2の専用構成情報とを含むRRCReconfigurationをピアUEに送信できる。ただし、ピアUEは、(第1又は第2の)専用構成情報に第1サイドリンクQoSフローの第1のIDも第2サイドリンクQoSの第2のIDも含まれていないため、どの専用構成情報をどのSLRB又はSL LCHに関連付けることができない。この問題に対処するために、いくつかの解決策を検討することができる。
【0041】
1つのオプションの解決策は、ピアUEが、関係するSLRB(又はSL LCH)に関連する情報をSidelinkUEInformationNRに含めて、そのgNBが、ピアUEがどのSLRB(又はSL LCH)を専用構成情報に関連付ける必要があるかを知るためにRRCconfiguration内の情報を繰り返すことができるようにすることである。おそらく、関連するSLRB(又はSL LCH)に関連する情報は、RRCReconfigurationSidelinkから導出できる。例えば、ピアUEは、SiderlinkUEInformationNRにslrb-PC5-ConfigIndexを含めることができ、gNBは、RRCReconfigurationを介してslrb-PC5-ConfigIndexに専用のサイドリンク構成を提供できる。別の例として、ピアUEは、SidelinkUEInformationNRにsl-LogicalChannelIdentityを含めることができ、gNBは、RRCReconfigurationを介してsl-LogicalChannelIdentityに専用のサイドリンク構成を提供できる。slrb-PC5-ConfigIndex又はsl-LogicalChannelIdentityは、元々RRCReconfigurationSidelinkに含まれており、サイドリンクパケットをUEからピアUEに送信するように構成されたSLRB(又はSL LCH)を識別するために使用される。このようにして、ピアUEは、どのSLRB(又はSL LCH)をそのgNBによって提供される専用のサイドリンク構成(例えば、IE SL-ConfigDedicatedNR)に関連付ける必要があるかを知ることができる。
【0042】
あるいはまた、ピアUEは、SidelinkUEInformationNRメッセージをそのgNBに送信するときに、sl-QoS-InfoListにsl-QoS-FlowIdentityを含めて、sl-QoS-InfoListにsl-QoS-Profileを含めなくてもよく、gNBは、サイドリンクQoSフローに専用のサイドリンク構成を提供できる。このようにして、ピアUEは、サイドリンクQoSフローが関連するSLRB(又はSL LCH)にマッピングされるため、どのSLRB(又はSL LCH)を、そのgNBによって提供される専用のサイドリンク構成(例えば、IE SL-ConfigDedicatedNR)に関連付けるべきかを知ることもできる。この代替案は、以前の解決策と比較して、(3GPP電子メールディスカッション[108#44][V2X]38.331実行CR(Huawei)で議論されるように)現在のRRC実行CRへの変更が少ない可能性がある。
【0043】
例えば、ピアUEは、UEからRRCReconfigurationSidelinkを受信することができる。RRCReconfigurationSidelinkでは、サイドリンクパケットをUEからピアUEに送信するために、サイドリンクQoSフローのIDがSLRB(又はSL LCH)にマッピングされる。次に、ピアUEはSidelinkUEInformationNRをgNBに送信できる。SidelinkUEInformationNRでは、サイドリンクQoSフローのIDが報告される。SidelinkUEInformationNRの送信後に、ピアUEは、gNBからRRCReconfigurationを受信する。RRCReconfigurationには、サイドリンクパケットをピアUEからUEに送信するためのSLRB(又はSL LCH)を構成するための専用の構成情報が含まれている。専用構成情報には、サイドリンクQoSフローのIDが含まれているため、ピアUEは、専用構成情報によって構成されたSLRB(又はSL LCH)を、RRCReconfigurationSidelinkによって構成されたSLRB(又はSL LCH)に関連付ける必要があることを認識する。
【0044】
あるいはまた、sl-MappedQoS-Flowを含まない各専用の構成情報は、SidelinkUEInformationNRメッセージにSL-QoS-Infoを含めずに1つのSL-TxResourceReqに順序正しくと関連付けることができる。基本的に、ピアUEが、SidelinkUEInformationNRメッセージにSL-TxResourceReqのリストを独自に作成するため、ピアUEは、SL-QoS-Infoを含まないSL-TxResourceReqを、SRCReconfigurationSidelinkによって構成されたどの1つのSLRB(又はSL LCH)に関連付けるかを知る必要がある。従って、ピアUEは、sl-MappedQoS-Flowsを含まない専用の構成情報が、このSLRB(又はSL LCH)に関してSL-QoS-Infoが報告されない1つのSLRB(又はSL LCH)に関連付けられることを知ることができる。
【0045】
例えば、UEは、サイドリンクパケットをUEからピアUEに送信するために3つのSLRB(又はSL LCH)を確立することができ、1つはRLC AMを使用する第1のSLRBであり、別のはRLC UMを使用する第2のSLRBであり、残りはRLC AMを使用する第3のSLRBである。第1のSLRBはサイドリンクQoSフローID1にマップされる。第2のSLRBはサイドリンクQoSフローID2&3にマップされる。第3のSLRBは、サイドリンクQoSフローID4&5にマッピングされる。UEは、RRCReconfigurationSidelinkメッセージをピアUEに送信することができ、ここで、RRCReconfigurationSidelinkメッセージは、以下の表1に示されるように、これらの3つのSLRBを構成するためのIEを含む。
RRCReconfigurationSidelinkの表1
【表8】
【0046】
RRCReconfigurationSidelinkメッセージを受信すると、ピアUEは、SidelinkUEInformationNRメッセージをgNBに送信する。この時点で、ピアUEは、PFI 2&3に関連付けられたサイドリンクQoSフローでのみ送信するトラフィックを有し得る。従って、ピアUEは、SidelinkUEInformationNRメッセージでPFI 2&3のみを報告する。PFI 2&3は、sl-UM-QoS-InfoList又はsl-QoS-InfoListを介して報告できる。表2-1及び表2-2にPFI 2&3を別々に報告する2つの例がある。
SidelinkUEInformationNRの例1の表2-1
【表9】
SidelinkUEInformationNRの例2の表2-2
【表10】
【0047】
SidelinkUEInformationNRメッセージを受信すると、gNBは、RRCconfigurationメッセージをピアUEに応答する。gNBは、様々な方法でRRCconfigurationメッセージにIEを含めることができる。RRCconfigurationメッセージには、第1の専用構成情報(SL-RadioBearerConfig#1及びSL-RLC-BearerConfig#1)、第2の専用構成情報(SL-RadioBearerConfig#2及びSL-RLC-BearerConfig#2)、及び第3の専用構成情報(SL-RadioBearerConfig#3及びSL-RLC-BearerConfig#3)が含まれている。sl-MappedQoS-FlowsのSL-QoS-FlowIdentityとsl-QoS-FlowIdentityとの両方がSLRB2にマッピングされる(つまり、sl-MappedQoS-FlowsのSL-QoS-FlowIdentityはsl-QoS-FlowIdentityと同じである)ため、ピアUEは、PFI 2&3を含む専用の設定情報をSLRB2に関連付けることができる。
【0048】
一例を表3-1に示すことができる。このRRCconfigurationメッセージを使用して、ピアUEは、第1の専用構成情報をSLRB1に関連付け、且つ第3の専用構成情報をSLRB3に関連付ける。
RRCReconfigurationの例1の表3-1
【表11】
【0049】
別の例が、表3-2に例示され得る。このRRCReconfigurationメッセージを使用して、ピアUEは、第2の専用構成情報をSLRB1に関連付け、且つ第3の専用構成情報をSLRB3に関連付ける。
RRCReconfigurationの例2の表3-2
【表12】
【0050】
別の例が、表3-3に例示され得る。このRRCReconfigurationメッセージを使用して、ピアUEは、第1の専用構成情報をSLRB1に関連付け、且つ第2の専用構成情報をSLRB3に関連付ける。
RRCReconfigurationの例3の表3-3
【表13】
【0051】
図12は、専用のサイドリンク構成を要求する第1のUEの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート1200である。ステップ1205において、第1のUEは、第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信し、第1のRRCメッセージはサイドリンクQoS情報を含み、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのID(アイデンティティ)の存在は必須であり、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのQoSプロファイルの存在は随意(オプション)である。ステップ1210において、第1のUEは、ネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信し、第2のRRCメッセージは、専用のサイドリンク構成と、専用のサイドリンク構成に関連付けられたサイドリンクQoSフローのIDとを含む。
【0052】
一実施形態では、サイドリンクQoS情報は、サイドリンクQoSフローのIDを含み得、サイドリンクQoSフローからの送信に利用可能なデータがない場合に、サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含まない場合がある。さらに、サイドリンクQoS情報は、サイドリンクQoSフローのIDを含み得、サイドリンクQoSフローからの送信に利用可能なデータがある場合に、サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルも含み得る。
【0053】
一実施形態では、第1のUEは、第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信する前に、第2のUEから第1のサイドリンクRRCメッセージを受信することができる。第1のサイドリンクRRCメッセージには、受信のためのSLRB構成、SLRB構成に対するインデックス(例えば、slrb-PC5-ConfigIndex)、及び/又は論理チャネル構成が含まれ得る。第1のサイドリンクRRCメッセージは、RRCReconfigurationSidelinkメッセージであり得る。さらに、第1のUEは、専用のサイドリンク構成によって構成されたカウンターSLRBを、サイドリンクQoSフローのIDに従って第1のサイドリンクRRCメッセージによって構成されたSLRBに関連付けることができる。SLRBは、パケットを第2のUEから第1のUEに送信するために使用され得、カウンターSLRBは、パケットを第1のUEから第2のUEに送信するために使用される。
【0054】
一実施形態では、第1のRRCメッセージは、SidelinkUEInformationNRメッセージであり得、第2のRRCメッセージは、RRCReconfigurationメッセージであり得る。
【0055】
一実施形態では、ネットワークノードは、基地局(例えば、gNB)であり得る。
【0056】
図3及び図4を再び参照すると、専用のサイドリンク構成を要求する第1のUEの例示的な一実施形態において、第1のUE300は、メモリ310に格納されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、第1のUEが、(i)第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信できるようにし、第1のRRCメッセージはサイドリンクQoS情報を含み、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのID(アイデンティティ)の存在は必須であり、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのQoSプロファイルの存在は随意(オプション)であり、(ii)ネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信し、第2のRRCメッセージは、専用のサイドリンク構成と、専用のサイドリンク構成に関連付けられたサイドリンクQoSフローのIDとを含む。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記の全てのアクション及びステップ、又は本明細書で説明する他のものを実行することができる。
【0057】
図13は、専用のサイドリンク構成を要求する第1のUEの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート1300である。ステップ1305において、第1のUEは、第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信し、第1のRRCメッセージはサイドリンクQoS情報を含み、サイドリンクQoS情報は、サイドリンクQoSフローのIDを含むが、サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含まない。ステップ1310において、第1のUEは、ネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信し、第2のRRCメッセージは、専用のサイドリンク構成と、専用のサイドリンク構成に関連付けられたサイドリンクQoSフローのIDとを含む。
【0058】
一実施形態では、サイドリンクQoS情報は、サイドリンクQoSフローのIDを含み得、サイドリンクQoSフローからの送信に利用可能なデータがない場合に、サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含まない場合がある。さらに、サイドリンクQoS情報は、サイドリンクQoSフローのIDを含み得、サイドリンクQoSフローからの送信に利用可能なデータがある場合に、サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルも含み得る。
【0059】
一実施形態では、第1のRRCメッセージは、宛先ID(例えば、宛先レイヤ2 ID)、キャストタイプ、RLCモード指標、及び/又は周波数を含み得る。第2のRRCメッセージは、リソース割当てモード、送信のためのSLRB構成、及び/又は論理チャネル構成を含み得る。
【0060】
一実施形態では、第1のUEは、第1のRRCメッセージを送信する前に、第2のUEから第1のサイドリンクRRCメッセージを受信することができる。さらに、第1のUEは、第2のUEからの第1のサイドリンクRRCメッセージの受信に応答して、第1のRRCメッセージを送信することができる。第1のサイドリンクRRCメッセージは、受信のためのSLRB構成、SLRB構成に対するインデックス(例えば、slrb-PC5-ConfigIndex)、及び/又は論理チャネル構成を含み得る。さらに、第1のUEは、第2のサイドリンクRRCメッセージで第2のUEに応答することができる。
【0061】
一実施形態では、第1のRRCメッセージは、SidelinkUEInformationNRメッセージであり得る。第2のRRCメッセージは、RRCReconfigurationメッセージであり得る。第1のサイドリンクRRCメッセージは、RRCReconfigurationSidelinkメッセージであり得る。第2のサイドリンクRRCメッセージは、RRCReconfigurationCompleteSidelinkメッセージであり得る。
【0062】
一実施形態では、ネットワークノードは、基地局(例えば、gNB)であり得る。
【0063】
図3及び図4を再び参照すると、専用サイドリンクリソースを要求する第1のUEの一例の実施形態において、第1のUE300は、メモリ310に格納されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、第1のUEが、(i)第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信できるようにし、第1のRRCメッセージはサイドリンクQoS情報を含み、サイドリンクQoS情報は、サイドリンクQoSフローのID(アイデンティティ)を含むが、サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含まず、(ii)ネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信し、第2のRRCメッセージは、専用のサイドリンク構成と、専用のサイドリンク構成に関連付けられたサイドリンクQoSフローのIDとを含む。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記の全てのアクション及びステップ、又は本明細書で説明する他のものを実行することができる。
【0064】
図14は、サイドリンク無線ベアラ(SLRB)構成を要求する第1のUEの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート1400である。ステップ1405において、第1のUEは、第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信し、第1のRRCメッセージは、1つ又は複数のSLRB構成を要求するための送信リソース要求のリストを含み、送信リソース要求のリスト内の各エントリには、サイドリンクQoS情報のための少なくとも1つのIEがある。ステップ1410において、第1のUEは、ネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信し、第2のRRCメッセージは、1つ又は複数のSLRB構成を含む。ステップ1415において、第1のUEは、第2のRRCメッセージのサイドリンクQoSフローIDに関連付けられていない各SLRB構成を、第1のRRCメッセージの送信リソース要求のリスト内のサイドリンクQoS情報を示さない1つのエントリに順番に対応させる。ステップ1420において、第1のUEは、第2のRRCメッセージのSLRB構成に基づいて、SL LCH上でのサイドリンク制御パケットを第2のUEに送信する。
【0065】
一実施形態では、送信リソース要求のリスト内の各エントリには、RLCモード指標のための1つのIEもある。
【0066】
一実施形態では、第1のUEは、第2のUEからPC5 RRCメッセージを受信することができ、PC5 RRCメッセージは、第1のLCID及びRLCモードを使用する第1のSLRB(又は第1のSL LCH)の確立を示し、第1のSLRBは、第1のPFI及び/又は第1のサイドリンクQoSプロファイルに関連付けられた第1のサイドリンクQoSフローにマッピングされる。PC5 RRCメッセージはまた、第2のLCID及びRLCモードを使用する第2のSLRB(又は第2のSL LCH)の確立を示し得、第2のSLRBは、第2のPFI及び/又は第2のサイドリンクQoSプロファイルに関連する第2のサイドリンクQoSフローにマッピングされる。
【0067】
一実施形態では、送信リソース要求のリストの第1のエントリは、第1のSLRBのRLCモードを示し得るが、第1のPFI及び/又は第1のサイドリンクQoSプロファイルを含まない場合がある。さらに、送信リソース要求のリストの第2のエントリは、第2のSLRBのRLCモードを示し得るが、第2のPFI及び/又は第2のサイドリンクQoSプロファイルを含まない場合がある。第2のRRCメッセージは、どのPFIにも関連付けられていない第1のSLRB構成と、どのPFIにも順番に関連付けられていない第2のSLRB構成とを含み得る。
【0068】
一実施形態では、第1のエントリは、1つのSLRBの1つのRLCモードを示し得るが、PFI及び/又はサイドリンクQoSプロファイルを含まない場合がある、送信リソース要求のリストの第1のエントリであり得る。第2のエントリは、送信リソース要求のリストの第1のエントリに続くエントリであり、1つのSLRBの1つのRLCモードを示し得るが、PFI及び/又はサイドリンクQoSプロファイルを含まない場合がある。
【0069】
一実施形態では、第1のSLRB構成は、このSLRB構成に関連する任意のPFIを示し得る、第2のRRCメッセージにおける第1のSLRB構成であり得る。第2のSLRB構成は、第2のRRCメッセージの第1のSLRB構成に続くSLRB構成であり得、このSLRB構成に関連付けられたPFIを示さない場合がある。
【0070】
一実施形態では、第1のUEは、第1のSLRB構成に基づいて、第1のLCIDに関連付けられた1つのSL LCH上で1つ又は複数のサイドリンク制御パケットを送信することができる。第1のUEはまた、第2のSLRB構成に基づいて、第2のLCIDに関連付けられた1つのSL LCH上で1つ又は複数のサイドリンク制御パケットを送信することができる。
【0071】
一実施形態では、第1のRRCメッセージは、SidelinkUEInformationNRメッセージであり得る。第2のRRCメッセージは、RRCReconfigurationメッセージであり得る。PC5 RRCメッセージは、RRCReconfigurationSidelinkメッセージであり得る。
【0072】
一実施形態では、サイドリンク制御パケットは、RLCステータスレポート又はRoHCフィードバックであり得る。サイドリンクQoS情報は、サイドリンク又はPC5 QoSフローID(PFI)及び/又はサイドリンクQoSフローのためのサイドリンクQoSプロファイルを含み得る。
【0073】
一実施形態では、ネットワークノードは、基地局(例えば、gNB)であり得る。
【0074】
図3及び図4を再び参照すると、SLRB構成を要求する第1のUEの一例の実施形態において、第1のUE300は、メモリ310に格納されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、第1のUEが、(i)第1のRRCメッセージをネットワークノードに送信できるようにし、第1のRRCメッセージは、1つ又は複数のSLRB構成を要求するための送信リソース要求のリストを含み、送信リソース要求のリスト内の各エントリには、サイドリンクQoS情報のための少なくとも1つのIEがあり、(ii)ネットワークノードから第2のRRCメッセージを受信し、第2のRRCメッセージは1つ又は複数のSLRB構成を含み、(iii)第2のRRCメッセージのサイドリンクQoSフローIDに関連付けられていない各SLRB構成を、第1のRRCメッセージの送信リソース要求のリストにあるサイドリンクQoS情報を示さない1つのエントリに順番に対応させ、(iv)第2のRRCメッセージのSLRB構成に基づいて、SL LCH上でサイドリンク制御パケットを第2のUEに送信する。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記の全てのアクション及びステップ、又は本明細書で説明する他のものを実行することができる。
【0075】
図15は、専用のサイドリンク構成を割り当てるネットワークノードの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート1500である。ステップ1505において、ネットワークノードは、第1のUEから第1のRRCメッセージを受信し、第1のRRCメッセージはサイドリンクQoS情報を含み、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのID(アイデンティティ)の存在は必須であり、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのQoSプロファイルの存在は随意(オプション)である。ステップ1510において、ネットワークノードは、第2のRRCメッセージを第1のUEに送信し、第2のRRCメッセージは、専用のサイドリンク構成と、専用のサイドリンク構成に関連付けられたサイドリンクQoSフローのIDとを含む。
【0076】
一実施形態では、サイドリンクQoS情報は、サイドリンクQoSフローのIDを含み得、サイドリンクQoSフローからの送信のために第1のUEに利用可能なデータがない場合に、サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルを含まない場合がある。あるいはまた、サイドリンクQoS情報は、サイドリンクQoSフローのIDを含み得、サイドリンクQoSフローからの送信のために第1のUEに利用可能なデータがある場合に、サイドリンクQoSフローのQoSプロファイルも含み得る。
【0077】
一実施形態では、第1のRRCメッセージは、SidelinkUEInformationNRメッセージであり得、第2のRRCメッセージは、RRCReconfigurationメッセージである。
【0078】
一実施形態では、ネットワークノードは、基地局(例えば、gNB)であり得る。
【0079】
図3及び図4を再び参照すると、専用のサイドリンク構成を割り当てるネットワークノードの観点からのSLRB構成を要求する第1のUEの例示的な一実施形態では、ネットワークノード300は、メモリ310に格納されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、ネットワークノードが、(i)第1のUEから第1のRRCメッセージを受信できるようにし、第1のRRCメッセージはサイドリンクQoS情報を含み、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのID(アイデンティティ)の存在は必須であり、サイドリンクQoS情報におけるサイドリンクQoSフローのQoSプロファイルの存在は随意(オプション)であり、(ii)第2のRRCメッセージを第1のUEに送信し、第2のRRCメッセージは、専用のサイドリンク構成と、専用のサイドリンク構成に関連付けられたサイドリンクQoSフローのIDとを含む。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記の全てのアクション及びステップ、又は本明細書で説明する他のものを実行することができる。
【0080】
本開示の様々な態様について上で説明している。本明細書の教示は多種多様な形態で具体化することができ、本明細書に開示される任意の特定の構造、機能、又はその両方が単に代表的なものであることは明らかであるはずである。本明細書の教示に基づいて、当業者は、本明細書に開示される態様が他の態様とは独立して実施でき、これらの態様の2つ以上を様々な方法で組み合わせることができることを理解すべきである。例えば、機器を実現することができ、又は方法を、本明細書に記載の任意の数の態様を使用して実施することができる。さらに、そのような機器を実現することができ、又はそのような方法を、本明細書に記載の1つ又は複数の態様に加えて、又はそれ以外の他の構造、機能、又は構造及び機能を使用して実施することができる。上記の概念のいくつかの例として、いくつかの態様では、同時チャネルが、パルス繰返し周波数に基づいて確立され得る。いくつかの態様では、同時チャネルは、パルス位置又はオフセットに基づいて確立され得る。いくつかの態様では、同時チャネルは、タイムホッピングシーケンスに基づいて確立され得る。いくつかの態様では、同時チャネルは、パルス繰返し周波数、パルス位置又はオフセット、及び時間ホッピングシーケンスに基づいて確立され得る。
【0081】
当業者は、情報及び信号が、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表され得ることを理解するであろう。例えば、上記の説明全体を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場又は磁性粒子、光場又は光粒子、又はそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0082】
本明細書に開示される態様に関連して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア(例えば、デジタル実装、アナログ実装、又はソースコーディング又は他の技術を使用して設計され得る2つの組み合わせ)、命令を組み込んだ様々な形態のプログラム又は設計コード(便宜上、本明細書では「ソフトウェア」又は「ソフトウェアモジュール」と呼ばれ得る)、又は両方の組合せとして実現され得ることをさらに理解するであろう。ハードウェア及びソフトウェアのこの互換性を明確に説明するために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップを、一般にそれらの機能の観点から上で説明した。このような機能がハードウェアとして実現されるかソフトウェアとして実現されるかは、システム全体に課せられる特定の用途及び設計上の制約によって異なる。熟練した技能者は、特定のアプリケーション毎に様々な方法で説明した機能を実現することができるが、そのような実現の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じさせると解釈すべきではない。
【0083】
さらに、本明細書に開示する態様に関連して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、集積回路(「IC」)、アクセス端末、又はアクセスポイント内に実現されるか、又はそれによって実行され得る。ICは、本明細書で説明する機能を実行するように設計された汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、電気部品、光学部品、機械部品、又はそれらの任意の組合せであり得、IC内、IC外、又はその両方に存在するコード又は命令を実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態マシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティング装置の組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ又は複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成として実現され得る。
【0084】
開示されたプロセスにおけるステップの特定の順序又は階層は、サンプルアプローチの例であることが理解される。設計の好みに基づいて、プロセスのステップの特定の順序又は階層は、本開示の範囲内にとどまりながら再配置され得ることが理解される。付随する方法は、サンプル順序で様々なステップの要素を提示すことを主張し、提示される特定の順序又は階層に限定されることを意味するものではない。
【0085】
本明細書に開示する態様に関連して説明する方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、又はこれら2つの組合せで直接具体化され得る。ソフトウェアモジュール(例えば、実行可能命令及び関連データを含む)及び他のデータは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、又は当技術分野で知られている他の形式のコンピュータ可読記憶媒体等のデータメモリに存在し得る。サンプル記憶媒体は、例えば、コンピュータ/プロセッサ(本明細書では、便宜上、「プロセッサ」と呼ばれ得る)等のマシンに結合することができ、そのようなプロセッサは、記憶媒体から情報(例えば、コード)を読み取り、且つ記憶媒体に情報を書き込むことができる。サンプル記憶媒体は、プロセッサに一体化され得る。プロセッサ及び記憶媒体はASICに存在してもよい。ASICはユーザ機器に存在してもよい。代替構成では、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ機器内の個別のコンポーネントとして存在してもよい。さらに、いくつかの態様では、任意の適切なコンピュータプログラム製品は、本開示の1つ又は複数の態様に関連するコードを含むコンピュータ可読媒体を含み得る。いくつかの態様では、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料を含み得る。
【0086】
本発明について様々な態様に関連して説明してきたが、本発明は更なる修正が可能であることが理解されよう。本願は、一般に、本発明の原理に従い、本発明が関係する当技術分野内の既知の慣習的慣行の範囲内にある本開示からの逸脱を含む、本発明の任意の変形、使用、又は適合を網羅することを意図している。
図1
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