(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-22
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】工具着座確認機能付き回転工具用主軸
(51)【国際特許分類】
B23B 31/00 20060101AFI20220111BHJP
B23Q 17/00 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
B23B31/00 D
B23Q17/00 B
(21)【出願番号】P 2018204598
(22)【出願日】2018-10-31
【審査請求日】2019-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】518386265
【氏名又は名称】日精ホンママシナリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(72)【発明者】
【氏名】真壁 敏夫
【審査官】中川 康文
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-016786(JP,A)
【文献】特開2008-155315(JP,A)
【文献】特開昭63-212438(JP,A)
【文献】特公昭47-046705(JP,B1)
【文献】特開平04-008450(JP,A)
【文献】国際公開第2016/139726(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0036854(US,A1)
【文献】特開平09-192963(JP,A)
【文献】特開平10-094942(JP,A)
【文献】特開2002-103183(JP,A)
【文献】特開2003-080409(JP,A)
【文献】特開2006-110652(JP,A)
【文献】特開2016-049580(JP,A)
【文献】特開2017-159383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 31/00-33/00
B23Q 11/00-13/00
B23Q 17/00-23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転工具を収納し、雄テーパー部を有する工具ホルダを、回転する回転工具用主軸であり、
先端に前記雄テーパー部に対応する円錐穴を有する中空主軸を備え、
この中空主軸に、前記雄テーパー部が前記円錐穴に正しく取付けられていることを検出する流体通路及び流体を吹き出す開口が設けられている工具着座確認機能付き回転工具用主軸において、
前記中空主軸は、コレットチャック機構を収納すると共に前記円錐穴を有する前半部分と、前記コレットチャック機構を操作するドローバーを後進させる皿ばねを収納するばね収納室を有する後半部分とからなり、
前記流体通路は、前記後半部分では、前記皿ばねの外周と前記ばね収納室の壁面との間の隙間で構成され、前記前半部分では、前記中空主軸の肉厚内に
少なくとも2本設けられ
、
前記前半部分における前記流体通路の入口は、前記ばね収納室の円筒面に設けられており、
前記開口は、前記円錐穴から外れた部位に設けられていることを特徴とする工具着座確認機能付き回転工具用主軸。
【請求項2】
請求項1記載の工具着座確認機能付き回転工具用主軸であって、
前記円錐穴から外れた部位は、前記円錐穴の小径端から延びる円筒部であることを特徴とする工具着座確認機能付き回転工具用主軸。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の工具着座確認機能付き回転工具用主軸であって、
前記開口は、吹き出した流体が前記雄テーパー部に衝突する位置に設けられていることを特徴とする工具着座確認機能付き回転工具用主軸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合旋盤回転工具用主軸(以下、回転工具用主軸と略記する。)、特に工具着座確認機能付き工具用主軸に関する。
【背景技術】
【0002】
バイトやフライスなどの工具を、主軸周りに回転させつつ被切削物を切削する複合旋盤が広く普及している。
回転工具は、工具ホルダを用いて回転工具用主軸に取付けられる。(例えば、特許文献1(
図1)参照。)。
【0003】
図5は従来の技術の基本原理を説明する図である。
回転工具101が、工具ホルダ102に取付けられている。工具ホルダ102は、雄テーパー部103を備えている。
工具保持部104に、雄テーパー部103に対応する円錐穴105が設けられている。外部にタンク106が置かれ、このタンク106に液体107が満たされ、この液体107がポンプ108で汲み上げられる。ポンプ108の吐出口から流体供給路111が延び、流体供給路111の先端が円錐穴105に開口している。
【0004】
この開口112は雄テーパー部103で塞がれる。塞がれると、流体供給路111の圧力がポンプ108の吐出圧と同じになる。
異物113が介在すると、円錐穴105に雄テーパー部103が密着しなくなり、液体107が外へ漏れる。すると、流体供給路111の圧力がポンプ108の吐出圧より低くなる。
流体供給路111の圧力を監視することで、工具ホルダ102が工具保持部104に正しく取付けられているか、否かが判る。
【0005】
ところで、本発明者らが、特許文献1記載の構造を試したところ、次に述べる問題点が判明した。
雄テーパー部103に、微細な擦り傷が認められた。
【0006】
工具ホルダ102を外し、工具ホルダ102側から円錐穴105を見たところ、
図6(a)に示すように、開口112が見えた。
図6(a)のb-b線断面図である
図6(b)に示すように、円錐穴105に開口112が開いている。
図6(c)は、
図6(b)のc部拡大図であり、開口112の縁に、僅小な瘤114ができていた。
【0007】
図6(d)に示すように、円錐穴105へ繰り返して、雄テーパー部103を差し込むときに、雄テーパー部103の後端エッジが開口112の縁(うしろ縁)に当たったと推定される。この当たりが多数回になると成長して瘤114ができたと考えられる。
対策として、開口112に面取り加工を施してみた。改善されるが長期間使用すると瘤114が発生した。面取りは対策として不十分であることが判った。
【0008】
瘤114が大きくなると、液体が漏れて、工具保持部103へ工具ホルダ102が正しく取付けられていないとの圧力情報が出されるため、瘤114を定期的又は随時除去する必要がある。この除去作業によりコストが嵩む。
【0009】
諸費用の圧縮が求められる中、円錐穴に瘤が発生しないような、構造が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、円錐穴に瘤が発生しないような工具着座確認機能付き回転工具用主軸を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、回転工具を収納し、雄テーパー部を有する工具ホルダを、回転する回転工具用主軸であり、
先端に前記雄テーパー部に対応する円錐穴を有する中空主軸を備え、
この中空主軸に、前記雄テーパー部が前記円錐穴に正しく取付けられていることを検出する流体通路及び流体を吹き出す開口が設けられている工具着座確認機能付き回転工具用主軸において、
前記中空主軸は、コレットチャック機構を収納すると共に前記円錐穴を有する前半部分と、前記コレットチャック機構を操作するドローバーを後進させる皿ばねを収納するばね収納室を有する後半部分とからなり、
前記流体通路は、前記後半部分では、前記皿ばねの外周と前記ばね収納室の壁面との間の隙間で構成され、前記前半部分では、前記中空主軸の肉厚内に少なくとも2本設けられ、
前記前半部分における前記流体通路の入口は、前記ばね収納室の円筒面に設けられており、
前記開口は、前記円錐穴から外れた部位に設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の工具着座確認機能付き回転工具用主軸であって、
前記円錐穴から外れた部位は、前記円錐穴の小径端から延びる円筒部であることを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の工具着座確認機能付き回転工具用主軸であって、
前記開口は、吹き出した流体が前記雄テーパー部に衝突する位置に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明では、開口は、円錐穴から外れた部位に設けられている。開口に雄テーパー部の後端エッジが当たる心配はない。当たらないため、有害な瘤が円錐穴に発生することはない。
すなわち、本発明により、円錐穴に瘤が発生しないような工具着座確認機能付き回転工具用主軸が提供される。
加えて、皿ばねの外周と、ばね収納室の壁面との間に、隙間を設け、この隙間に流体を流すようにした。これにより、中空主軸の後半部分は、肉を薄くすることができ、その分、皿ばねの外径を大きくすることができる。
さらに加えて、本発明では、流体通路は、中空主軸の肉厚内に少なくとも2本設けられ、前半部分における流体通路の入口は、ばね収納室の円筒面に設けられている。
【0016】
請求項2に係る発明では、円錐穴から外れた部位は、円錐穴の小径端から延びる円筒部とした。雄テーパー部は回転軸に対して傾斜しているが、円筒部は回転軸に平行であるため、円筒部は雄テーパー部と密着しない。このような円筒部に開口を設けることで瘤の発生を防止することができる。
加えて、円錐穴に円筒部が連続しているため、中空主軸の加工費用が嵩まない。
【0017】
請求項3に係る発明では、開口は、吹き出した流体が雄テーパー部に衝突する位置に設けられている。すなわち、開口の中心軸が、雄テーパー部と交差している。
円錐穴へ雄テーパー部を挿入するときで且つ挿入が完了していないときには、吹き出した流体は、雄テーパー部に当たり、雄テーパー部に沿って流れる。この流れで円錐穴と雄テーパー部を清掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係る回転工具用主軸の断面図である。
【
図3】流体通路及び流体を吹き出す開口の作用図である。
【
図4】変更例に係る回転工具用主軸の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0020】
図1に示すように、工具ホルダ10は、刃具とも呼ばれる回転工具11を収納し、雄テーパー部12を有すると共に尾部にプルスタッド13を有する。
回転工具用主軸20は、工具ホルダ10を、設定された速度で回転する役割を果たす。
【0021】
回転工具用主軸20は、中空ラム21と、この中空ラム21に軸受22、23、24を介して回転自在に収納される中空主軸30と、この中空主軸30に収納されるコレットチャック機構40と、このコレットチャック機構40を操作するドローバー50と、このドローバー50を前進させる油圧シリンダ60と、ドローバー50を後進させる皿ばね61とを有する。
【0022】
中空主軸30は、先端に雄テーパー部12に対応する円錐穴31を有し、後半部分37に、ばね収納室32を有する。
コレットチャック機構40は、中空主軸30に収納されるコレット収納筒41と、このコレット収納筒41に内蔵される蟹鋏み状のコレット42と、ドローバー50に固定されコレット42を開閉するコレット駆動部材43とからなる。
【0023】
ドローバー50は、中空主軸30に収納され、皿ばね61を受けるばね受け部51を有する。
皿ばね61は、ばね収納室32にて、ドローバー50と中空主軸30との間に配置される。
【0024】
皿ばね61を前方に配置することができるようになり、結果、皿ばね61は、ドローバー50の先端からばね受け部51までの軸方向距離L1の少なくとも半分の距離L2に配置するようにした。皿ばね61の枚数を増やすことで、ドローバー50のストロークを増やすことができる。
【0025】
ドローバー50は、ばね受け部51を有するバー本体52と、このバー本体52の先端に軸方向移動可能に取付けられた管状のノズル53と、バー本体52に収納されノズル53を前方へ付勢するスプリング54とからなる。この例では、ノズル53の前進限は、コレット駆動部材43で規定される。
【0026】
バー本体52及びノズル53に、白抜き矢印で示すクーラント55を流すクーラント流路56が形成されている。クーラント55は冷却液を兼ねた切削液を意味する。
工具ホルダ10を介して回転工具11にクーラント55を供給すると、回転工具11が効率よく冷却され且つ被切削物との間が効果的に潤滑され、高負荷切削が可能となる。
【0027】
雄テーパー部12が円錐穴31に正しく取付けられていることを検出するための流体通路33及び流体を吹き出す開口34が、中空主軸30の前半部分35に設けられている。流体通路33へは、矢印で示す流体36が供給される。流体36は空気が好適であるが、窒素などの不活性ガスやその他の液体であってもよい。
【0028】
ところで、中空主軸30の後半部分37の肉厚内に、流体通路33を設けることは差し支えないが、そうすると後半部分37の肉厚を大きくする必要がある。本実施例では、皿ばね61の外周と、ばね収納室32の壁面との間に、隙間62を設け、この隙間62に流体36を流すようにした。
これにより、中空主軸30の後半部分37は、肉を薄くすることができ、その分、皿ばね61の外径を大きくすることができた。
【0029】
実施例では、皿ばね61の外径は、コレット収納筒41の外径より大きく設定した。
皿ばね61は、外径が大きくなると、許容撓みを大きくすることができ、比較的少ない枚数で大きなストロークを得ることができる。又は、枚数が決まっている場合には、応力が小さくなり、皿ばね61への負担を軽減することができる。
【0030】
別の観点から、本実施例によれば、ばね収納室32の長さ(軸方向長さ)を小さくすることができると言える。
仮に、外径が小さい皿ばねは、1枚当たりの許容撓みが小さく、ばね力も小さい。所望の総撓み(ストローク)と所望のばね力を得るには、外径が小さい皿ばねの枚数を増やす必要がある。増やすと、ばね収納室32が長くなる。
この点、本実施例のように、外径が大きな皿ばね61を使用すると、皿ばね61は、1枚当たりの許容撓みが大きく、ばね力も大きくなる。所望の総撓み(ストローク)と所望のばね力を得るには、皿ばね61の枚数は少なくて済む。少なくなると、ばね収納室32の長さが小さくなる。
【0031】
次に、円錐穴31に、雄テーパー部12を当てるようにして、工具ホルダ10を中空主軸30に取付ける。プルスタッド13は、コレット42の間に挿入される。挿入されるプルスタッド13がノズル53に当たり、スプリング54に抗してノズル53を後退させる。
【0032】
次に、油圧シリンダ60の油圧をゼロにする。すると、皿ばね61の弾発力により、ドローバー50が図右(円錐穴31から離れる方向)へ移動する。この移動により、コレット42が縮径する。
【0033】
図2に示すように、工具ホルダ10が中空主軸30に保持される。ノズル53は、スプリング54によりプルスタッド13に付勢されているため、クーラント55がコレット42側に漏れることはない。
中空主軸30が回されると、工具ホルダ10を介して回転工具11が回される。このときには、工具ホルダ10でコレットチャック機構40を介してドローバー50が回される。すなわち、ドローバー50と中空主軸30とが一緒に回る。
【0034】
ドローバー50と中空主軸30とを、キーなどの連結機構で機械的に連結していない。
図1においては、工具ホルダ10が円錐穴31に取付けられていないため、中空主軸30を回しても、ドローバー50は、一緒に回らない。
図1では、原則として中空主軸30を回さない。試験的に回す必要があるときは、工具ホルダ10に相当するダミーホルダを、取付ければ、中空主軸30とドローバー50とを一緒に回すことができる。
【0035】
次に、雄テーパー部12が円錐穴31に正しく取付けられていることを検出する機構(工具着座確認機能)及び検出する手順を説明する。
図3(a)は、
図1の3a部拡大図である。
好ましくは、
図3(a)に示すように、円錐穴31の小径端31aから円筒部38を延ばし、この円筒部38に、開口34を設ける。開口34が円錐穴31から外れた位置に設けられているため、開口34が雄テーパー部12で傷められる心配はない。
【0036】
流体源64から供給される流体(例えば空気)は、電磁弁65で遮断されているため、流体通路33の圧力は大気圧となる。
次に、
図3(b)に示すように、電磁弁65を開くと、流体36が流体通路33を通り、開口34から吹き出す。開口34から吹き出すため、流体通路33での圧力は高くならない。
【0037】
次に、
図3(c)に示すように、円錐穴31へ工具ホルダ10を挿入すると、挿入完了直前において、開口34の軸線が雄テーパー部12と交差する。
すると、吹き出した流体36が、雄テーパー部12に衝突し、流れ方向を変えて円錐穴31と雄テーパー部12との間の隙間を高速で流れる。この高速の流れにより、円錐穴31と雄テーパー部12とを清掃する。このときも流体通路33での圧力は高くならない。
【0038】
図3(d)は、
図2の3d部拡大図である。
図3(d)に示すように、円錐穴31に雄テーパー部12が完全に挿入された状態であっても、開口34は雄テーパー部12で塞がれない。流体36は、プルスタッド13周りの閉空間67に溜まる。
【0039】
流体36が漏れないため、閉空間67及び流体通路33での圧力は高くなる。そのことを圧力スイッチ66で検出する。圧力スイッチ66が切り替わることで、円錐穴31に正しく雄テーパー部12が取付けられたことを検出する。
圧力スイッチ66は、圧力を測定する圧力センサであってもよい。しかし、圧力センサは高価である。この点、圧力スイッチ66は、2接点スイッチであるため、安価である。
【0040】
ところで、回転工具11を頻繁に交換すると、
図1と
図2とが繰り返され、多数枚の皿板61が、伸縮される。ある皿ばね61と隣りの皿ばね61とは直接接触しており、擦れ合うため僅かであるが発熱し、微量であるがコンタミ(ごみ)が発生する。
皿ばね61の外周の隙間62に流体を流すようにしたので、この流体で冷却し、コンタミの除去を図ることができる。
【0041】
本発明の変更例を、
図4に基づいて説明する。この変更例では、
図3で説明した円筒部38は設けない。
図4に示すように、円錐穴31を、雄テーパー部12に対応する長さに延ばす。そして、閉空間67に開口34を臨ませる。開口34が円錐穴31の外にあるため、開口34の縁に瘤ができる心配はない。
ただし、開口34の軸線が雄テーパー部12から外れているため、開口34からの流れが直接雄テーパー部12に衝突することはない。しかし、閉空間67に溜まった流体が二次的に円錐穴31と雄テーパー部12との間の隙間を流れるため、円錐穴31と雄テーパー部12との清掃は可能となる。
【0042】
よって、開口34の位置は、円錐穴31から外れている位置であれば任意の箇所でよいが、好ましくは、
図3の位置であれば、
図3(c)の作用効果が得られる。
【0043】
尚、実施例では、皿ばね61でドローバー50を、後進させるようにしたが、ドローバー50をコイルスプリングで後進させることや、油圧シリンダ60で後進させるようにしてもよい。
【0044】
また、実施例では、皿ばね61の外径は、コレット収納筒41の外径より大きくしたが、コレット収納筒41の外径より小さくしてもよい。
また、実施例では、バー本体52にクーラント流路56を設けたが、クーラント流路56を省略してもよい。省略した場合は、ノズル53及びスプリング54が不要となるため、ドローバー50はバー本体52だけで構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、工具ホルダを、回転する工具着座確認機能付き回転工具用主軸に好適である。
【符号の説明】
【0046】
10…工具ホルダ、11…回転工具、12…雄テーパー部、20…回転工具用主軸、30…中空主軸、31…円錐穴、31a…円錐穴の小径端、32…ばね収納室、33…流体通路、34…開口、35…前半部分、36…流体、37…後半部分、38…円筒部…、40…コレットチャック機構、50…ドローバー、61…皿ばね、62…隙間。