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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-22
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】物品の折りシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20220111BHJP
   B65H 45/08 20060101ALI20220111BHJP
   B65H 45/22 20060101ALI20220111BHJP
   B65H 20/10 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
A61F13/15 356
B65H45/08
B65H45/22
B65H20/10 B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018547183
(86)(22)【出願日】2017-09-11
(86)【国際出願番号】 JP2017032659
(87)【国際公開番号】W WO2018079100
(87)【国際公開日】2018-05-03
【審査請求日】2020-08-21
(31)【優先権主張番号】P 2016211854
(32)【優先日】2016-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】591040708
【氏名又は名称】株式会社瑞光
(74)【代理人】
【識別番号】110001265
【氏名又は名称】特許業務法人山村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100102060
【弁理士】
【氏名又は名称】山村 喜信
(72)【発明者】
【氏名】宇谷 晃司
(72)【発明者】
【氏名】井上 大輔
【審査官】武井 健浩
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-000567(JP,A)
【文献】特開2011-120745(JP,A)
【文献】特表平11-506965(JP,A)
【文献】国際公開第2012/060249(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15 - 13/84
A61F 15/16 - 15/64
B65H 45/22
B65H 45/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部10の少なくとも一方に被折り部11を有する物品1を搬送しながら折る折りシステムであって、前記折りシステムは、
前記本体部10に接する搬送面20を有し前記本体部10を搬送する搬送部2と、
前記被折り部11に対応して設けられた折りプレート3A,3Bとを備え、前記折りプレート3A,3Bは、
前記搬送面20の側方において前記搬送面20に平行に設けられ、折り加工前の物品1の前記被折り部11を案内する第1案内面31と、
前記第1案内面31から下流に向かうに従い徐々に立ち上がり、前記被折り部11と接触しつつ前記被折り部11を立ち上げる第2案内面32と、
前記被折り部11が前記本体部10に折り重なるように前記被折り部11を案内するために前記第2案内面32から下流に向かうに従い徐々に前記搬送面20に対面する第3案内面33とを備え、
ここにおいて、前記物品1の本体部10は吸収性コア1Cを含む吸収性本体であり、前記物品1の被折り部11は前記本体部10よりも薄いフラップで、
ここにおいて、前記第1案内面31が前記搬送面20よりも上方のレベルに配置されており、
前記搬送面20の両側方において、前記フラップよりも厚い前記本体部10の両サイドを案内する一対の第4案内面40が前記第1案内面31の下方に配置され、かつ、前記第4案内面40が前記第1案内面31に交差する平面に沿って配置されている、折りシステム。
【請求項2】
請求項1において、前記第1、第2および第3案内面31~33は、互いに一体的に形成され、前記第1案内面31と前記第2案内面32とが連続して滑らかに形成され、前記第2案内面32と前記第3案内面33とが連続して滑らかに形成されている、折りシステム。
【請求項3】
請求項1において、前記搬送面20は回転駆動するベルト2Bの表面により構成され、前記搬送面20には前記本体部10をバキュームにより吸着する複数の吸引孔2Hが形成されている、折りシステム。
【請求項4】
請求項1において、前記折りプレート3A,3Bは前記搬送面20の一方のサイドに設けられた第1折りプレート3Aと、前記搬送面20の他方のサイドに設けられた第2折りプレート3Bとを包含し、
前記第1折りプレート3Aの終端3Aeが、前記第2折りプレート3Bの終端3Beよりも前記物品1の流れ方向の上流に位置するように、前記両プレートは互いに前記流れ方向に位相差を有する状態で前記両プレートが配置されている、折りシステム。
【請求項5】
本体部10の少なくとも一方に被折り部11を有する物品1を搬送しながら折る折りシステムであって、前記折りシステムは、
前記本体部10に接する搬送面20を有し前記本体部10を搬送する搬送部2と、
前記被折り部11に対応して設けられた折りプレート3A,3Bとを備え、前記折りプレート3A,3Bは、
前記搬送面20の側方において前記搬送面20に平行に設けられ、折り加工前の物品1の前記被折り部11を案内する第1案内面31と、
前記第1案内面31から下流に向かうに従い徐々に立ち上がり、前記被折り部11と接触しつつ前記被折り部11を立ち上げる第2案内面32と、
前記被折り部11が前記本体部10に折り重なるように前記被折り部11を案内するために前記第2案内面32から下流に向かうに従い徐々に前記搬送面20に対面する第3案内面33とを備え、
ここにおいて、前記折りプレート3A,3Bは前記搬送面20の一方のサイドに設けられた第1折りプレート3Aと、前記搬送面20の他方のサイドに設けられた第2折りプレート3Bとを包含し、
前記第1折りプレート3Aの終端3Aeが、前記第2折りプレート3Bの終端3Beよりも前記物品1の流れ方向の上流に位置するように、前記両プレートは互いに前記流れ方向に位相差を有する状態で前記両プレートが配置され、
ここにおいて、前記第1折りプレート3Aの終端の下流において、前記被折り部11が前記本体部10に折り重なった物品1を押さえ付ける押さえ板5を更に備え、前記押さえ板5は流れ方向の上流端において前記搬送面20から上方に離間し、下流に向って斜め下方に傾斜し前記物品を押さえ付けるための傾斜面5Fを有する、折りシステム。
【請求項6】
請求項1もしくは5の折りシステムを用いた折り方法であって、
前記本体部10が前記搬送面20に接し前記被折り部11が前記折りプレート3A,3Bに接した状態で前記物品1を搬送しながら、
折り加工前の物品1の前記被折り部11を前記搬送面20の側方において前記搬送面20に平行に前記第1案内面31が案内する第1案内工程と、
第1案内工程に続き、前記第2案内面32が前記被折り部11と接触しつつ前記被折り部11を下流に向かうに従い徐々に立ち上げる第2案内工程と、
第2案内工程に続き、前記被折り部11が前記本体部10に折り重なるように前記第3案内面33が前記被折り部11を案内する第3案内工程とを備える、折り方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は着用物品のような物品の折りシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の先行技術では、連続体が搬送される搬送部の側方に折りプレートが設けられている。折りプレートは、搬送面に平行に設けられ、被折り部が接触し、連続体を折り方向に向かって案内する縁部を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】WO2011/025034(図1
【発明の概要】
【0004】
しかし、前記先行技術は連続体の折りについて開示しているが、個分けされた物品の折りについては開示していない。
前記先行技術を利用して、例えば、着用物品のような個分けされた物品の折りを実行しようとすると、物品の被折り部は折りプレートの縁部に当接するように案内される。そのため、被折り部がバタツキ易く、折りが正確に行なわれない。
【0005】
本発明の目的は、物品の被折り部の折りを正確に行うことができる折りシステムおよび方法を提供することである。
【0006】
本発明の折りシステムは、本体部10の少なくとも一方に被折り部11を有する物品1を搬送しながら折る折りシステムであって、前記折りシステムは、
前記本体部10に接する搬送面20を有し前記本体部10を搬送する搬送部2と、
前記被折り部11に対応して設けられた折りプレート3A,3Bとを備え、前記折りプレート3A,3Bは、
前記搬送面20の側方において前記搬送面20に平行に設けられ、折り加工前の物品1の前記被折り部11を案内する第1案内面31と、
前記第1案内面31から下流に向かうに従い徐々に立ち上がり、前記被折り部11と接触しつつ前記被折り部11を立ち上げる第2案内面32と、
前記被折り部11が前記本体部10に折り重なるように前記被折り部11を案内するために前記第2案内面32から下流に向かうに従い徐々に前記搬送面20に対面する第3案内面33とを備える。
【0007】
かかる折りシステムを用いた本発明の折り方法は、前記本体部10が前記搬送面20に接し前記被折り部11が前記折りプレート3A,3Bに接した状態で前記物品1を搬送しながら、
折り加工前の物品1の前記被折り部11を前記搬送面20の側方において前記搬送面20に平行に前記第1案内面31が案内する第1案内工程と、
第1案内工程に続き、前記第2案内面32が前記被折り部11と接触しつつ前記被折り部11を下流に向かうに従い徐々に立ち上げる第2案内工程と、
第2案内工程に続き、前記被折り部11が前記本体部10に折り重なるように前記第3案内面33が前記被折り部11を案内する第3案内工程とを備える。
【0008】
本発明によれば、各物品1の本体部10が搬送面20に載った状態で次々に搬送されながら、各被折り部11が各本体部10上に折り重なるように、被折り部11が折られる。
すなわち、被折り部11は第1案内面31から第2案内面32上に移送され、下流に搬送されながら徐々に立ち上がる。更に、被折り部11は第2案内面32から第3案内面33に案内され、本体部10に折り重なるように折られる。
【0009】
このように、個々の物品1の被折り部11は、次々に、第1案内面31、第2案内面32および第3案内面33に案内され、そのため、バタツキを生じることなく、正確に折られるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1Aおよび図1Bは、それぞれ、折られる前および後の物品の一例を示す斜視図である。
図2図2Aおよび図2Bは、それぞれ、同じく断面図である。
図3】本発明の折りシステムの一実施例を示す斜視図である。
図4図4Aおよび図4Bは第2折りプレートを示す平面図および側面図、図4C図4D図4Eおよび図4Fは折りプレートの断面図である。
図5図5Aおよび図5Bは、それぞれ、同折りシステムの平面図および一部断面した側面図である。
図6】折り方法を示す図5Aの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
好ましくは、前記第1、第2および第3案内面31~33は、互いに一体的に形成され、前記第1案内面31と前記第2案内面32とが連続して滑らかに形成され、前記第2案内面32と前記第3案内面33とが連続して滑らかに形成されている。
【0012】
この場合、被折り部11は第1~第3案内面に案内されてスムースに折られるだろう。
【0013】
本システムにおいて、前記物品1の本体部10は吸収性コア1Cを含む吸収性本体であり、前記物品1の被折り部11は前記本体部10よりも薄いフラップであってもよい。
【0014】
好ましくは、前記第1案内面31が前記搬送面20よりも上方のレベルに配置されており、
前記搬送面20の両側方において、前記フラップよりも厚い前記本体部10の両サイド
を案内する一対の第4案内面40が前記第1案内面31の下方に配置され、かつ、前記第4案内面40が前記第1案内面31に交差する平面に沿って配置されている。
【0015】
この場合、第4案内面40が厚い本体部10の側面を案内し、物品1が搬送面20上で不用意な姿勢となるのを防止するだろう。
【0016】
好ましくは、前記搬送面20は回転駆動するベルト2Bの表面により構成され、前記搬送面20には前記本体部10をバキュームにより吸着する複数の吸引孔2Hが形成されている。
【0017】
このように、ベルト2Bに複数の吸引孔2Hを設けて本体部10をバキュームにより吸着しながら搬送し、更に折り畳むことで、本体部10の姿勢の乱れを防止できるだろうできるだろう。
【0018】
好ましくは、前記折りプレート3A,3Bは前記搬送面20の一方のサイドに設けられた第1折りプレート3Aと、前記搬送面20の他方のサイドに設けられた第2折りプレート3Bとを包含し、
前記第1折りプレート3Aの終端3Aeが、前記第2折りプレート3Bの終端3Beよりも前記物品1の流れ方向の上流に位置するように、前記両プレートは互いに前記流れ方向に位相差を有する状態で前記両プレートが配置されている。
【0019】
この場合、一対の被折り部11を折ることができる。
また、終端の位置について第1折りプレート3Aが上流に配置され第2折りプレート3Bが下流に配置されており、そのため、一方の被折り部11を本体部10上に折り重ねた後に、他方の被折り部11を本体部10上に折り重ねることができるだろう。
【0020】
更に好ましくは、前記第1折りプレート3Aの終端の下流において、前記被折り部11が前記本体部10に折り重なった物品1を押さえ付ける押さえ板5を更に備え、前記押さえ板5は流れ方向の上流端において前記搬送面20から上方に離間し、下流に向って斜め下方に傾斜し前記物品を押さえ付けるための傾斜面5Fを有する。
【0021】
この場合、第1折りプレート3Aが先に折り畳んだ一方の被折り部11を押さえ板5により押さえることで、折り畳んだ被折り部11の折り畳み状態を維持できるだろう。
【0022】
1つの前記各実施態様または下記の実施例に関連して説明および/または図示した特徴は、1つまたはそれ以上の他の実施態様または他の実施例において同一または類似な形で、および/または他の実施態様または実施例の特徴と組み合わせて、または、その代わりに利用することができる。
【実施例
【0023】
本発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施例の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかし、実施例および図面は単なる図示および説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求の範囲によってのみ定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。
【0024】
以下本発明の一実施例を図面にしたがって説明する。
【0025】
本実施例では、図1Aおよび図1Bに示すように、例えば使い捨てパンツやオムツのような使い捨て着用物品を例にとって説明する。
【0026】
図1Aにおいて、物品1は本体部10の両側方に被折り部11が突出している。図2Aに示すように、前記物品1の本体部10は吸収性コア1Cを含む吸収性本体である。前記物品1の被折り部11は前記本体部10よりも薄いフラップである。
【0027】
図2Bに示すように、前記物品1は、折りシステムにより、前記一対のフラップ11が吸収性本体に折り重ねられる。
【0028】
図3に示すように、本システムは搬送部2、一対の折りプレート3A,3B、一対の案内ベルト4および押さえ板5などを備える。搬送部2は前記本体部10に接する搬送面20を有し前記本体部10を搬送する。折りプレート3A,3Bは前記被折り部11に対応して設けられ被折り部11を本体部10の上に折り重ねる。
【0029】
図3において、前記搬送面20は回転駆動するベルト2Bの表面により構成されている。前記搬送面20には前記本体部10をバキュームにより吸着する多数の吸引孔2Hが形成されている。
【0030】
前記ベルト2Bはモータ(図示せず)で回転駆動される。図6A図6Cおよび図5Bに明示するように、前記ベルト2Bは周知のベルトコンベアを構成し、バキュームボックス21に沿って無端状に設けられている。
【0031】
図3および図5Aに示すように、前記第1および第2折りプレート3A,3Bは、前記搬送面20の幅方向Wの両サイドに設けられている。第1および第2折りプレート3A,3Bは物品1の流れ方向Xに互いに位相差を有する。
【0032】
すなわち、図3の前記第1折りプレート3Aの終端3Aeが、前記第2折りプレート3Bの終端3Beよりも前記物品1の流れ方向の上流に位置するように、前記両プレートは互いに前記流れ方向に位相差を有する状態で前記両プレート3A,3Bが配置されている。
【0033】
前記両プレート3A,3Bは前記ベルト2Bを中心に互いに対称的に配置され、本質的に互いに同様の構造である。以下、両プレートを代表して主として第2折りプレート3Bについて説明する。
【0034】
前記第2折りプレート3Bは第1、第2および第3案内面31~33を有し、これらが互いに一体的に形成され、前記各案内面31~33が連続して滑らかに形成されている。前記各案内面31~33は前記搬送面20よりも上方のレベルに配置されている。したがって、被折り部11の縁は各案内面31~33に接した状態で案内される。
【0035】
図3において、前記第1案内面31は前記搬送面20の側方において前記搬送面20に平行に設けられ、折り加工前の物品1の前記被折り部11を案内する。
第2案内面32は前記第1案内面31から下流に向かうに従い徐々に立ち上がり、前記被折り部11と接触しつつ前記被折り部11を立ち上げる。
第3案内面33は前記被折り部11が前記本体部10に折り重なるように前記被折り部11を案内するために前記第2案内面32から下流に向かうに従い徐々に前記搬送面20に対面する。
【0036】
図4A図4Fは前記第2折りプレート3Bおよび前記第1~第3案内面31~33の詳細を示す。
【0037】
図4C図4Fに示すように、前記第2折りプレート3Bは、ベースプレート34に捩れプレート35が溶着されて形成されている。前記捩れプレート35は図4A図4Fに示すように徐々に捩れており、前記第1~第3案内面31~33を構成する。
なお、ベースプレート34には、第2折りプレート3Bを搬送部2のフレームに位置調整可能に固定するための複数の長孔が形成されていてもよい。
【0038】
図4Cは第1案内面31を示す。図4A図4Bおよび図6Aから分かるように第1案内面31はベルト2Bの搬送面20に平行で、搬送面20よりも若干高いレベルに設定されて図6Aの搬送面20よりも上方に位置している。
なお、図6Aにおいては、図を見易くするために、前記第1案内面31と搬送面20との上下のレベル差を実際よりも大きく描いている。
【0039】
図4Dは第2案内面32を示す。図4D図4Eおよび図4Aから分かるように、第2案内面32は螺旋状に捩れている。図4Dおよび図6Bに示すように、第2案内面32は被折り部11を徐々に立ち上げる。
【0040】
図4Eおよび図4Fは第3案内面33を示す。図4D図4E図4Aおよび図3から分かるように、第3案内面33の上流部分は前記第2案内面32から滑らかに連なり、螺旋状に捩れてベルト2Bの搬送面20に対面している。図4Fおよび図4Bに示す前記第3案内面33の下流部分は、図6Cのベルト2Bの搬送面20に対面し、かつ、平行である。この第3案内面33は図3の被折り部11が本体部10に折り重なるように被折り部11を案内する。
【0041】
図6A図6Cの前記第1~第3案内面31~33の位相は、図5Aおよび図3から分かるように第2折りプレート3Bよりも第1折りプレート3Aの方が上流に配置されている。
【0042】
前記押さえ板5は前記第1折りプレート3Aの終端3Aeの下流において、前記第1折りプレート3Aよりも上方に反って延び、前記被折り部11が前記本体部10に折り重なった物品1を押さえ付ける。前記押さえ板5は流れ方向の上流端において前記搬送面20から上方に離間し、下流に向って斜め下方に傾斜し物品を押さえ付けるための傾斜面5Fを有する。
【0043】
図3において、前記搬送部2の両側には、それぞれ、前記案内ベルト4が配置されている。各案内ベルト4は回転駆動され第4案内面40を構成する。
【0044】
図6A図6Cの前記案内ベルト4は前記搬送面20の両側方において、前記フラップよりも厚い前記本体部10の両サイドを案内する。すなわち、第4案内面40は前記第1案内面31の下方に配置され、かつ、前記第1案内面31に直交する平面に沿って配置されている。
【0045】
つぎに、折り方法について説明する。本折りシステムを用いた折り方法は、図3のように、前記本体部10が前記搬送面20に接し、前記被折り部11が前記折りプレート3A,3Bに接した状態で、ベルト2Bが前記物品1を搬送しながら以下のように実行される。
【0046】
図3の折り加工前の物品1が搬送部2に上流から搬入される。
この折り加工前の物品1の本体部10がベルト2Bに吸着保持されながら下流Xに搬送され、同物品1の被折り部11は第1案内面31上を滑るように搬送される。この第1案内工程では、図6Aのように、折り加工前の物品1の前記被折り部11を前記搬送面20の側方において、第1案内面31が前記搬送面20に平行に案内する。
【0047】
図3において、前記第1案内工程に続き第2案内工程が実行される。すなわち、螺旋状の第2案内面32は前記被折り部11と接触しつつ、図6Bのように、前記被折り部11を下流に向かうに従い徐々に立ち上げる。
【0048】
図3において、第2案内工程に続き第3案内工程が実行される。すなわち、第2案内面32に続く螺旋状の第3案内面33の部分は前記被折り部11と接触しつつ、被折り部11を下流に向かうに従い折り畳む。図6Cの第3案内面33は第2案内面32に対し平行となるように対面するまで捩れており、第3案内工程では、図3の前記被折り部11が前記本体部10に折り重なるように前記被折り部11を第3案内面33が案内する。
【0049】
前記一連の折り畳み動作は、図3の第1および第2折りプレート3A,3Bの双方について行われる。ここで、前記第2折りプレート3Bは第1折りプレート3Aに対し流れ方向Xの下流に位相がズレている。これにより、図3および図6Bのように、折りのタイミングは一対の被折り部11の一方と他方とで若干ズレが生じる。そのため、一対の折りプレート3A,3Bにより一対の被折り部11を重ねるように折ることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は着用物品などの種々の物品の折りに採用することができる。
【符号の説明】
【0051】
1:物品 10:本体部 11:被折り部
1C:吸収性コア
2:搬送部 20:搬送面 2B:ベルト 2H:吸引孔 21:バキュームボックス
3A:第1折りプレート 3B:第2折りプレート 3Ae,3Be:終端
31:第1案内面 32:第2案内面 33:第3案内面
34:ベースプレート 35:捩れプレート
4:案内ベルト 40:第4案内面
5:押さえ板 5F:傾斜面
X:流れ方向 W:幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6