(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-22
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】低侵襲的処置のための操縦可能な導入器の画像誘導
(51)【国際特許分類】
A61F 2/24 20060101AFI20220111BHJP
A61B 34/20 20160101ALI20220111BHJP
A61B 8/12 20060101ALI20220111BHJP
A61B 6/00 20060101ALI20220111BHJP
A61B 6/12 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
A61F2/24
A61B34/20
A61B8/12
A61B6/00 370
A61B6/12
(21)【出願番号】P 2018551391
(86)(22)【出願日】2017-03-28
(86)【国際出願番号】 EP2017057324
(87)【国際公開番号】W WO2017167759
(87)【国際公開日】2017-10-05
【審査請求日】2020-03-25
(32)【優先日】2016-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ポポヴィッチ アレクサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ヌーナン デイビッド ポール
【審査官】小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-524753(JP,A)
【文献】特表2009-515657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/24
A61B 34/20
A61B 34/30
A61M 25/092
A61M 25/095
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
解剖学的対象物内に介入ツールを留置するための操縦可能な導入システムであって、前記操縦可能な導入システムは、
前記解剖学的対象物内に前記介入ツールを位置決めするため
に、シャフトにエンドエフェクタを
結合する運動連結器を含む、操縦可能な導入器と、
画像誘導ワークステーションと
を備え、
前記シャフトは、前記介入ツールを前記解剖学的対象物内へと導入し、
前記エンドエフェクタは、前記解剖学的対象物内において前記介入ツールと相互作用し、
前記運動連結器は、前記解剖学的対象物内における前記シャフトに対する前記エンドエフェクタの並進運動、枢動、及び回転のうちの少なくとも1つを作動させ、
前記
運動連結器と通信する前記画像誘導ワークステーションは、前記解剖学的対象物内における前記エンドエフェクタの位置を示す手術画像データに応じて、前記解剖学的対象物内における
前記シャフトに対する前記エンドエフェクタの
前記並進運動、
前記枢動、及び
前記回転のうちの
前記少なくとも1つ
に係る前記運動連結器による作動を制御する、
操縦可能な導入システム。
【請求項2】
前記画像誘導ワークステーションによる、前記解剖学的対象物内における
前記シャフトに対する前記エンドエフェクタの前記並進運動、前記枢動、及び前記回転のうちの前記少なくとも1つ
に係る前記運動連結器による作動の前記制御が、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物内における前記エンドエフェクタの描画された目標位置と、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物内における前記エンドエフェクタの識別位置との間の位置決め誤差から導出される、
請求項1に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項3】
撮像モダリティと通信する前記画像誘導ワークステーションが、前記手術画像データに示される前記解剖学的対象物内における前記エンドエフェクタの前記目標位置の描画
の制御と、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物内における前記エンドエフェクタの
手術位置の識別
の制御とのうちの少なくとも1つを行う、
請求項2に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項4】
前記画像誘導ワークステーションによる、前記解剖学的対象物内における
前記シャフトに対する前記エンドエフェクタの前記並進運動、前記枢動、及び前記回転のうちの前記少なくとも1つ
に係る前記運動連結器による作動の前記制御が、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物内における前記エンドエフェクタの前記識別位置と、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物の損傷を受けやすい構造の識別された解剖学的位置との間の安全域から導出される、
請求項2に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項5】
撮像モダリティと通信する前記画像誘導ワークステーションが
さらに、前記手術画像データに
よって示される前記解剖学的対象物内における前記エンドエフェクタの前記位置の識別
の制御と、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物の前記損傷を受けやすい構造の前記解剖学的位置の識別
の制御とのうちの少なくとも1つを行う、
請求項4に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項6】
前記運動連結器が、前記解剖学的対象物内における
前記シャフトに対する前記エンドエフェクタの前記並進運動、前記枢動、及び前記回転のうちの前記少なくとも1つを作動させる、前記画像誘導ワークステーションによって制御可能な少なくとも1つのリニアアクチュエータを含む、
請求項1に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項7】
前記運動連結器が、
前記画像誘導ワークステーションによる前記少なくとも1つのリニアアクチュエータの作動に応じて前記シャフトと前記エンドエフェクタとの間で並進運動可能な少なくとも1つのリニアスライダ
をさらに含む、請求項6に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項8】
前記運動連結器が、
前記シャフトと前記エンドエフェクタとの間に延在する少なくとも1本の柱
をさらに含む、請求項6に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項9】
前記運動連結器が、
前記エンドエフェクタの回転軸周りにおける前記エンドエフェクタの回転を作動させるように前記画像誘導ワークステーションによって制御可能な回転式アクチュエータ
をさらに含む、請求項6に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項10】
前記シャフトに結合された回転式アクチュエータ
をさらに備え、
前記
画像誘導ワークステーションが
さらに、前記シャフトの回転軸周りにおける前記シャフトの回転
に係る回転式アクチュエータによる作動
を制御
する、
請求項6に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項11】
解剖学的対象物内に介入ツールを留置するための操縦可能な導入システムであって、前記操縦可能な導入システムは、
前記解剖学的対象物内に前記介入ツールを位置決めするための方向付け用
の操縦可能な導入器と並進運動用
の操縦可能な導入器とを含む、操縦可能な導入装置と、
画像誘導ワークステーションと
を備え、
前記並進運動用の操縦可能な導入器は、並進運動用エンドエフェクタを含み、
前記並進運動用の操縦可能な導入器は、前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの並進運動を作動させ、
前記方向付け用の操縦可能な導入器は、前記並進運動用の操縦可能な導入器に接合される方向付け用エンドエフェクタを含み、
前記方向付け用の操縦可能な導入器は、前記解剖学的対象物内における前記方向付け用エンドエフェクタ及び前記並進運動用エンドエフェクタの両方の枢動及び回転を作動させ、
前記
方向付け用の操縦可能な導入器と通信する前記画像誘導ワークステーションが、前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタ
の方向を示す手術画像データに応じて、前記解剖学的対象物内における前記方向付け用エンドエフェクタ
及び前記並進運動用エンドエフェクタの両方の
前記枢動及び
前記回転のうちの少なくとも1つ
に係る前記方向付け用の操縦可能な導入器による作動を制御し、
前記
並進運動用の操縦可能な導入器と通信する前記画像誘導ワークステーションが
さらに、前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタ
の位置を示す手術画像データに応じて、前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの
前記並進運動
に係る前記並進運動用の操縦可能な導入器による作動を制御する、
操縦可能な導入システム。
【請求項12】
前記画像誘導ワークステーションによる、前記解剖学的対象物内における前記方向付け用エンドエフェクタ
及び前記並進運動用エンドエフェクタの両方の前記枢動及び前記回転のうちの前記少なくとも1つ
に係る前記方向付け用の操縦可能な導入器による作動の前記制御が、前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの目標方向と、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタ
の手術方向との間の方向誤差から導出される、請求項11に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項13】
撮像モダリティと通信する前記画像誘導ワークステーションが
さらに、前記手術画像データに示される前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの前記目標方向の描画
の制御と、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの前記手術方向の識別
の制御とのうちの少なくとも1つを行う、
請求項12に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項14】
前記画像誘導ワークステーションによる、前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの前記並進運動
に係る前記並進運動用の操縦可能な導入器による作動の前記制御が、前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの目標位置と、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタ
の手術位置との位置誤差から導出される、請求項11に記載の操縦可能な導入システム。
【請求項15】
撮像モダリティと通信する前記画像誘導ワークステーションが
さらに、前記手術画像データに示される前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの前記目標位置の描画
の制御と、前記手術画像データによって示される前記解剖学的対象物内における前記並進運動用エンドエフェクタの前記手術位置の識別
の制御とのうちの少なくとも1つを行う、
請求項14に記載の操縦可能な導入システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、任意のタイプの低侵襲的処置(例えば、低侵襲外科的な弁置換術)の間に介入ツールを留置するための操縦可能な導入器に関する。本開示は、詳細には、介入ツールを留置するための新規且つ発明性のある操縦可能な導入器に関する。
【背景技術】
【0002】
大動脈弁置換術は、疾患のある大動脈弁を人工弁に置換する医療処置である。より具体的には、低侵襲的な大動脈弁置換術は、一般に、X線又は超音波画像誘導下で、患者の身体に開けた小切開部から鼓動している心臓内に人工弁を留置することを伴う。
【0003】
低侵襲的な大動脈弁置換術の実行には多くのアプローチがある。
【0004】
第1の例は、経心尖アプローチであり、これは一般に、患者の胸部下部を小切開し、患者の鼓動している心臓の左心室を小穿刺することを伴う。ガイドワイヤを用いて導入器シースを小切開と小穿孔を通って左心室内へと誘導し、その導入器シースの中に人工弁を支持するバルーンカテーテルを通して左心室へと導入し、人工弁を疾患のある大動脈弁のところに留置する。
【0005】
第2の例は、経大動脈アプローチであり、これは一般に、患者の胸部上部を小切開し、患者の鼓動している心臓の大動脈を小穿刺することを伴う。ガイドワイヤを用いて導入器シースを小切開と小穿孔とを通って大動脈内へと誘導し、その導入器シースの中に人工弁を支持するバルーンカテーテルを通して大動脈へと導入し、人工弁を疾患のある大動脈弁のところに留置する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
大動脈弁置換術を成功させるには、左心室又は大動脈にバルーンカテーテルを導入する際に、人工弁と疾患のある大動脈弁とが同軸整列且つ同一平面内整列する必要である。しかし、人工弁と疾患のある大動脈弁との同軸整列、さらには同一平面内整列も、心臓の複雑な動き(例えば、心臓の鼓動及び疾患のある大動脈弁のばたつき(flapping))による様々な理由から課題があることが分かっている。
【0007】
1つの大きな理由としては、患者切開点、心臓穿刺点、及び大動脈弁輪が、まれにしか同一直線上になく、したがって、左心室又は大動脈へのバルーンカテーテルの直線的な導入が適さないことが挙げられる。
【0008】
直線的な導入器シースによるこの直線制限を解決するために、当業界で既知の導入器シースは、人工弁と疾患のある大動脈弁との同軸整列及び同一平面内整列の達成を目的に導入器シースの遠位端のピッチ運動及び/又はヨー運動を作動させる撓みテンドンを装備している。
【0009】
しかしながら、撓みテンドンが送られる長さは導入器シースの遠位端から近位端まであり、したがって、人工弁と疾患のある大動脈弁との同軸整列及び同一平面内整列のための導入器シースの遠位端の所望のピッチ運動及び/又はヨー運動の精確な作動は、特に導入器シースのそのような作動を制限する患者の解剖学的構造(例えば、肋骨、心筋、心臓内における小柱形成)を考慮すると、一般的に実現が難しい。
【0010】
さらに、撓みテンドンは、人工弁と疾患のある大動脈弁との同軸整列及び同一平面内整列の両方に必要な導入器シースの並進運動を提供しない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の発明は、介入ツールと解剖学的対象物(object)の構造(すなわち、任意の解剖学的臓器及び任意の血管)との精確な同軸整列及び/又は精確な同一平面内整列を達成するように解剖学的対象物内における操縦可能な導入器の画像誘導を提供することによって、操縦可能な導入器を改善する。
【0012】
本開示の発明の目的のため、用語「低侵襲的処置」及び「介入ツール」は、本開示の技術分野において理解され、本明細書において例示的に説明されるように広範に解釈されるべきである。
【0013】
低侵襲的処置の例としては、これらに限定されないが、心臓弁処置(大動脈弁、肺動脈弁、僧帽弁)である心臓弁修復及び心臓弁置換、心房中隔欠損又は卵円孔開存閉鎖、心臓からの異物又は凝血塊の回収、脈管処置、ビデオ補助下胸部手術及び腹部手術(肝臓、腎臓、前立腺)が挙げられる。
【0014】
介入ツールの例としては、これらに限定されないが、人工心臓装置、閉鎖装置、吸引装置、パンチ、カテーテル、バルーンカテーテル、アブレーションカテーテル、ステント及び移植片が挙げられる。
【0015】
本開示の発明の目的のため、用語「操縦可能な導入器」は、本開示の技術分野において理解され、本明細書において例示的に説明されるように、導入器シース、外科用導入器、及び解剖学的対象物内における介入ツールの位置決めを受動的に案内又は能動的に操縦するエンドエフェクタの操縦可能な作動を組み込んだ当業界で既知の同様のもののすべての構造的構成を広範に包含し、用語「操縦可能な導入装置」は、本開示の技術分野において理解され、本明細書において例示的に説明されるように、積み重なった配置の2つ以上の操縦可能な導入器の組合せを広範に包含する。
【0016】
本開示の発明の一形態は、解剖学的対象物(例えば、心臓)内に介入ツール(例えば、置換弁)を留置するための操縦可能な導入システムである。操縦可能な導入システムは、解剖学的対象物内に介入ツールを位置決めするためのエンドエフェクタ(例えば、エンドエフェクタは、解剖学的対象物内において介入ツールを受動的に案内する、又は能動的に操縦する)を含む操縦可能な導入器を用いる。
【0017】
操縦可能な導入システムは、さらに、解剖学的対象物内におけるエンドエフェクタの位置を示す手術画像データ(例えば、心臓内におけるエンドエフェクタの手術位置を示す超音波又はX線画像データ)に応じて、解剖学的対象物内におけるエンドエフェクタの並進運動、枢動及び/又は回転のうちの一作動を制御する、画像誘導ワークステーションを用いる。
【0018】
画像誘導ワークステーションによってエンドエフェクタの運動が作動されることで、介入ツールと解剖学的対象物の構造(例えば、心臓の疾患のある大動脈弁)との同軸整列及び/又は同一平面内整列が促進される。
【0019】
操縦可能な導入システムの第1の形態の場合、操縦可能な導入器は、シャフトとエンドエフェクタとを結合する運動連結器を用いる。
【0020】
シャフトは、構造的に、介入ツールを解剖学的対象物内に導入する(例えば、介入ツールをシャフトの中又は上を通して解剖学的対象物に入れる)ように構成されている。エンドエフェクタは、構造的に、解剖学的対象物内において介入ツールと相互作用するように構成されている(例えば、エンドエフェクタは、解剖学的対象物内に介入ツールを位置決めするように動くことができる)。
【0021】
運動連結器は、シャフトに対するエンドエフェクタの並進運動、枢動及び/又は回転を作動させるように制御可能な1つ又は複数のリニアアクチュエータを含む。リニアアクチュエータの作動は、介入ツールと解剖学的対象物の構造との同軸整列及び/又は同一平面内整列(例えば、人工弁と心臓の疾患のある大動脈弁との同軸整列及び/又は同一平面内整列)を達成するように、エンドエフェクタの並進運動、ピッチ運動及び/又はヨー運動をもたらす。
【0022】
運動連結器は、さらに、シャフトとエンドエフェクタとの間において並進運動可能な1つ若しくは複数のリニアスライダ、及び/又は、シャフトとエンドエフェクタとの間に延在する1本若しくは複数の柱を含むこともできる。含む場合、リニアスライダ及び/又は柱は、リニアアクチュエータの作動に応じて解剖学的対象物内のエンドエフェクタの並進運動、枢動及び/又は回転を支援する。
【0023】
運動連結器は、エンドエフェクタの回転軸周りにおけるエンドエフェクタの回転を作動させるように制御可能な回転式アクチュエータをさらに含むことができ、及び/又は、操縦可能な導入器は、さらに、シャフトの回転軸周りにおけるエンドエフェクタの回転を作動させるように制御可能な回転式アクチュエータを用いる。回転式アクチュエータの作動は、さらに介入ツールと解剖学的対象物の構造との同軸整列及び/又は同一平面内整列を達成するように、エンドエフェクタの転動及び/又はシャフトの周りにおけるエンドエフェクタの回動運動をもたらす。
【0024】
本開示の発明の目的のため、構造物の用語「シャフト」及び「エンドエフェクタ」は、本開示の技術分野において理解され、本明細書において例示的に説明されるように広範に解釈されるべきである。
【0025】
本開示の発明の目的のため、構造物の用語「運動連結器」は、1つ又は複数の(例えば、線形の及び/又は角度付きの)移動力を連結器に結合されている本体(例えば、エンドエフェクタ)に適用するように作動可能な連結器のすべての構造的構成を広範に包含する。
【0026】
本開示の発明の目的のため、構造物の用語「リニアアクチュエータ」、「リニアスライダ」、「柱」及び「回転式アクチュエータ」は、本開示の技術分野において理解され、本明細書において例示的に説明されるように広範に解釈されるべきである。
【0027】
リニアアクチュエータの非限定的な例は、圧電モータ又は空気式モータを組み込んだ電動式直進継手である。
【0028】
リニアスライダの非限定的な例は、空気式スライダを組み込んだ非電動式直進継手である。
【0029】
柱の非限定的な例は、エンドエフェクタがその周りに枢動及び/又は回転する支柱である。
【0030】
回転式アクチュエータの非限定的な例は、圧電モータを組み込んだ電動式回転継手である。
【0031】
本開示の発明の目的のため、記述用語「導入する」、「相互作用する」、「作動させる」、「並進運動する」、「枢動する」、「回転する」、「ピッチ運動する」、「ヨー運動する」、「転動する」、「回動する」、「同軸の」、「同一平面内の」、「整列」及び「軸」並びにその任意の時制は、本開示の技術分野において理解され、本明細書において例示的に説明されるように広範に解釈されるべきである。
【0032】
より具体的には、エンドエフェクタ及び介入装置に関連する、用語「相互作用する」は、エンドエフェクタが解剖学的対象物内における介入装置の物理的配置に影響を及ぼすことを広範に包含する。非限定的な一例としては、エンドエフェクタは、位置及び/又は向きに関して、解剖学的対象物内における介入装置の位置決めを誘導する。他の非限定的な例としては、エンドエフェクタは、位置及び/又は向きに関して、解剖学的対象物内における介入装置の位置決めを操縦する。
【0033】
本開示の発明の第2の態様は、解剖学的対象物(例えば、心臓)内に介入ツール(例えば、置換弁)を留置するための操縦可能な導入システムである。操縦可能な導入システムは、解剖学的対象物内に介入ツールを位置決めするための方向付け用エンドエフェクタと並進運動用エンドエフェクタとを含む、操縦可能な導入装置を用いる。
【0034】
操縦可能な導入システムは、さらに、画像誘導ワークステーションを用いる。画像誘導ワークステーションは、解剖学的対象物内における並進運動用エンドエフェクタの手術方向を示す手術画像データに応じて、解剖学的対象物内における方向付け用エンドエフェクタの枢動及び/又は回転の作動を制御し、さらに、解剖学的対象物内における並進運動用エンドエフェクタの手術位置を示す手術画像データに応じて、解剖学的対象物内における並進運動用エンドエフェクタの並進運動の作動を制御する。
【0035】
画像誘導ワークステーションによって方向付け用エンドエフェクタ及び並進運動用エンドエフェクタの運動が作動されることで、介入ツールと解剖学的対象物の構造(例えば、心臓の疾患のある大動脈弁)との同軸整列及び/又は同一平面内整列が促進される。
【0036】
操縦可能な導入システムの第2の形態の場合、操縦可能な導入器は、方向付け用の操縦可能な導入器及び並進運動用の操縦可能な導入器を用い、この場合、並進運動用の操縦可能な導入器のシャフトは、方向付け用の操縦可能な導入器のエンドエフェクタに接合されている。方向付け用の操縦可能な導入器の運動連結器は、方向付け用の操縦可能な導入器のシャフトに対する操縦可能な導入器のエンドエフェクタの枢動及び/又は回転を作動させるように制御可能な1つ又は複数のリニアアクチュエータを含む。並進運動用の操縦可能な導入器の運動連結器は、並進運動用の操縦可能な導入器のシャフトに対する並進運動用の操縦可能な導入器のエンドエフェクタの並進運動を作動させるように制御可能な1つ又は複数のリニアアクチュエータを含む。
【0037】
本開示の発明の目的のため、用語「接合される」及びその任意の時制は、構成要素の固定又は分離可能な結合、連結、取り付け、クランピング、据え付けなどを広範に包含する。
【0038】
本開示の目的のため、用語「操縦可能な導入器」及びその構成要素について本明細書で使用されるラベル「方向付け用の」及び「並進運動用の」は、識別を目的に、用語「操縦可能な導入器」にいかなる追加的な限定も指定又は暗示せずに、特定の操縦可能な導入器及びその構成要素と、本明細書に記載され請求されるような他の操縦可能な導入器を区別する。
【0039】
操縦可能な導入システムの両方の形態について、画像誘導ワークステーションは、本明細書に記載の例のように、画像コントローラ、導入器コントローラ、及びアプリケーションモジュールを含む制御ネットワークを用いる。
【0040】
本開示の発明の目的のため、用語「ワークステーション」は、本開示の技術分野において理解され、本明細書において例示的に説明されるように広範に解釈されるべきである。「ワークステーション」の例としては、これらに限定されないが、スタンドアローン型コンピューティングシステム、クライアントコンピュータ、デスクトップ、又はタブレットの形態の、1つ又は複数のコンピューティングデバイス、ディスプレイ/モニタ、及び1つ又は複数の入力装置(例えば、キーボード、ジョイスティック、及びマウス)の組立体が挙げられる。
【0041】
本開示の目的のため、用語「コントローラ」は、本明細書において後述される本開示の様々な発明の原理の適用を制御するためにワークステーション内に収容された又はそれとリンクされた、特定用途向けメインボード又は特定用途向け集積回路のすべての構造的構成を広範に包含する。コントローラの構造的構成としては、これらに限定されないが、プロセッサ、コンピュータ利用可能/コンピュータ可読記憶媒体、オペレーティングシステム、アプリケーションモジュール、周辺機器コントローラ、スロット、及びポートが挙げられる。
【0042】
本開示の目的のため、用語「コントローラ」について本明細書で使用されるラベル「導入器」、「モータ」、「画像」、「X線」及び「超音波」は、識別を目的に、用語「コントローラ」にいかなる追加的な限定も指定又は暗示せずに、本明細書に記載され請求される特定のコントローラを他のコントローラと区別する。
【0043】
本開示の目的のため、用語「アプリケーションモジュール」は、特定のアプリケーションを実行させる、電子回路及び/又は実行可能プログラム(例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体及び/又はファームウェアに記憶された実行可能なソフトウェア)からなるコントローラに組み込まれた又はそれによってアクセス可能なモジュールを広範に包含する。
【0044】
本開示の発明の第3の形態は、解剖学的対象物内に介入ツールを位置決めするためのエンドエフェクタを含む操縦可能な導入器を組み込んだ介入方法である。介入方法は、エンドエフェクタを解剖学的対象物内に配置するステップを有する。
【0045】
介入方法は、さらに、画像誘導ワークステーションが解剖学的対象物内におけるエンドエフェクタの位置を示す手術画像データに応じて解剖学的対象物内においてエンドエフェクタの並進運動、枢動、及び回転のうちの少なくとも1つの作動を制御するステップを有する、画像誘導ワークステーションが解剖学的対象物内の所定位置へとエンドエフェクタを操縦するステップを有する。
【0046】
本開示の発明の上記及びその他の形態、並びに本開示の発明の様々な構造及び利点は、添付の図面と併せて以下にある本開示の発明の様々な実施形態の詳細な説明を読めばさらに明らかとなるであろう。詳細な説明及び図面は、本開示の発明を例示するためだけのものであり、限定するものではない。本開示の発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定められる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】
図1A-
図1Eは、本開示の発明の原理による操縦可能な導入器を用いた置換弁の例示的な留置の図である。
【
図2】
図2は、本開示の発明の原理による介入システムの例示的な一実施形態の図である。
【
図3】
図3は、本開示の発明の原理による操縦可能な導入器の例示的な一般的な実施形態の図である。
【
図4】
図4は、組み立てられていない状態の、本開示の発明の原理による
図3に示される操縦可能な導入器の例示的な実施形態の図である。
【
図5】
図5は、組み立てられた状態の、本開示の発明の原理による
図3に示される操縦可能な導入器の例示的な実施形態の図である。
【
図6】
図6A-
図6Eは、本開示の発明の原理による
図5に示される操縦可能な導入器の例示的な動きの図である。
【
図7】
図7A及び
図7Bは、本開示の発明の原理によるリニアアクチュエータプラットフォームのさらなる例示的な実施形態の図である。
【
図8】
図8A及び
図8Bは、本開示の発明の原理によるバルーンカテーテルとエンドエフェクタとの間の例示的な相互作用の図である。
【
図9】
図9A及び
図9Bは、組み立てられた状態の、本開示の発明の原理による
図3に示される操縦可能な導入器のさらなる例示的な実施形態の図である。
【
図10】
図10は、本開示の発明の原理による操縦可能な導入装置の例示的な一般的な実施形態の図である。
【
図11】
図11は、組み立てられた状態の、本開示の発明の原理による
図10に示される操縦可能な導入装置の例示的な実施形態の図である。
【
図12】
図12は、本開示の発明の原理による介入方法の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
【
図13A】
図13Aは、本開示の発明の原理による操縦可能な導入器及び経食道心エコー(TEE)プローブの例示的なレジストレーションの図である。
【
図13B】
図13Bは、本開示の発明の原理による
図13Aのレジストレーションされる操縦可能な導入器とTEEプローブとの例示的な制御ループの図である。
【
図14A】
図14Aは、本開示の発明の原理による操縦可能な導入装置及び経食道心エコー(TEE)プローブの例示的なレジストレーションの図である。
【
図14B】
図14Bは、本開示の発明の原理による
図14Aのレジストレーションされる操縦可能な導入装置とTEEプローブとの例示的な制御ループの図である。
【
図14C】
図14Cは、本開示の発明の原理による
図14Aのレジストレーションされる操縦可能な導入装置とTEEプローブとの例示的な制御ループの図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
従来の偏向可能な導入器シースの改善として、本開示の発明は、解剖学的対象物(すなわち、任意の解剖学的臓器及び任意の血管)の構造に対する介入ツールの精確な同軸整列及び/又は精確な同一平面内整列を達成するようにエンドエフェクタの必要な自由度をローカライズする1つ又は複数のリニアアクチュエータを用いた操縦可能な導入器を提案する。
【0049】
例えば、置換人工弁と疾患のある大動脈弁AVの弁輪軸VAAとの精確な同軸整列、及び、置換人工弁と疾患のある大動脈弁AVの弁輪平面VAP(又は外科医によって決定される、疾患のある大動脈弁に対して垂直な任意の他の平面)との精確な同一平面内整列を必要とする低侵襲的な大動脈弁置換術には、
図1Aに示されるような鼓動している心臓Hの大動脈A、左心房LA及び左心室LVが関係する。低侵襲外科的な大動脈弁置換術における経心尖アプローチは、一般的に、胸部下部(図示せず)の小切開、及び鼓動している心臓Hの左心室LVの小穿刺を伴う。より具体的には、この経心尖アプローチの場合、置換人工弁の左心室LV内へと大動脈弁AVまでの直線的な導入はできず、また、大動脈弁AVに近接する左心室LV内の空間が限られている。
【0050】
本開示による経心尖アプローチの実行には、ガイドワイヤを用いて又はガイドワイヤなしで、胸部の小切開及び左心室LVの小穿刺を通って案内される本開示の操縦可能な導入器20が携わる。したがって、
図1Bに示されるように、操縦可能な導入器20のエンドエフェクタの位置は、疾患のある大動脈弁AVの弁輪軸VAA及び弁輪平面VAPの両方とも整列されない。
【0051】
本明細書においてさらに述べるように、本開示の操縦可能な導入器20は、
図1Cに示されるように、エンドエフェクタを疾患のある大動脈弁AVの弁輪軸VAAと精確に同軸整列し弁輪平面VAPと精確に同一平面内整列するように位置決めするように、必要に応じて、操縦可能な導入器20のエンドエフェクタを並進運動させる、枢動させる及び/又は回転させるように作動可能である。したがって、
図1Dに示されるように、置換人工弁RVを支持しているバルーンカテーテルBCは、本開示の操縦可能な導入器20によって、置換人工弁RVと疾患のある大動脈弁AVの弁輪軸VAAとが精確に同軸整列し置換人工弁RVと疾患のある大動脈弁AVの弁輪平面VAPとが精確に同一平面内整列している状態で、左心室LV内へと導入される。その結果、
図1Eに示されるように、置換人工弁RVが適切に留置される。
【0052】
本開示の様々な発明を理解しやすくするために、
図2についての以下の説明では、本開示の介入システムに関連した基本的な発明の原理を教示する。この説明から、当業者には、本開示の介入システムのさらなる実施形態の作成及び使用に本開示の発明の原理をいかに適用するかが理解されよう。
図2に示されるような本開示の構成要素は、一定の縮尺では描かれておらず、本開示の発明の原理を概念的に可視化していることに留意されたい。
【0053】
図2を参照すると、本開示の介入システムは、任意のタイプの低侵襲的処置中に手術台OT上に腹臥位置で横たわった患者Pの解剖学的対象物内に介入ツールを留置するために、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21、モータコントローラ22、蛍光透視撮像装置100(例えば、図示のようなC字形可動アーム)及び/又は超音波プローブ110、画像誘導ワークステーション120、及び制御ネットワーク130を用いる。
【0054】
当業界で既知のように、蛍光透視撮像装置100は、一般的に、X線発生装置101と、画像増強装置102と、蛍光透視撮像装置100を回転させるカラー103とを含む。当業界で既知のような動作では、X線コントローラ104は、蛍光透視撮像装置100による患者Pの解剖学的対象物(例えば、低侵襲的な大動脈弁置換術の間における患者Pの心臓)の蛍光透視画像を示す画像データ105の生成を制御する。
【0055】
実際には、X線コントローラ104は、X線撮像ワークステーション(図示せず)の中に設置されるか、又は別法として、画像誘導ワークステーション120の中に設置される。
【0056】
超音波プローブ110は、特定の低侵襲的処置(例えば、図示のような低侵襲的な大動脈弁置換術のための経食道心エコー検査(TEE)プローブ)に適した任意のタイプのプローブである。当業界で既知のような動作では、超音波コントローラ111は、超音波プローブ110による患者Pの解剖学的対象物(例えば、低侵襲的な大動脈弁置換術の間に患者Pの心臓)の超音波画像を示す画像データ112の生成を制御する。
【0057】
実際には、超音波コントローラ111は、超音波撮像ワークステーション(図示せず)の中に設置されるか、又は別法として、画像誘導ワークステーション120の中に設置される。
【0058】
ワークステーション120は、モニタ121、キーボード122及びコンピュータ123を用いたスタンドアローン型コンピューティングシステムの既知の構成で構築されている。
【0059】
制御ネットワーク130は、コンピュータ123にインストールされ、画像プランニングモジュール132と画像操縦モジュール133とを含むアプリケーションモジュール131を用いる。制御ネットワーク130は、画像コントローラ134と、導入器コントローラ135とをさらに含む。
【0060】
画像コントローラ134は、一般的に、ディスプレイ121に画像をイラストレーション(illustration)するように、当業界で既知のように画像データを処理する。例えば、画像コントローラ134は、ディスプレイ121にX線画像をイラストレーションするようにX線画像データ105を処理する、及び/又はディスプレイ121に超音波画像をイラストレーションするように超音波画像データ112を処理する。
【0061】
低侵襲的処置の支援において、画像コントローラ134は、患者Pの解剖学的対象物(例えば、患者Pの心臓の大動脈弁AV)の構造に対する介入ツールの同軸整列及び/又は同一平面内整列を使用者が描画しやすくする画像プランニングモジュール132を実行又はそれにアクセスする。この目的のため、画像コントローラ134は、ディスプレイ121への解剖学的対象物の構造のX線画像及び/若しくは超音波画像のイラストレーションを制御する、又は、それと同時に若しくはその代わりに、ディスプレイ121への対象物の構造のレジストレーションされた術前画像(例えば、コンピュータ断層画像又は磁気共鳴画像)のイラストレーションを制御する。ワークステーション120のオペレータは、表示されている画像における患者Pの解剖学的対象物の構造に対する介入ツールの同軸整列及び/又は同一平面内整列を達成するために、画像内に、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの目標位置を描く。
【0062】
例えば、ワークステーション120のオペレータは、
図1Aに示されるような疾患のある大動脈弁AVの弁輪軸VAAと弁輪平面VAPの交点に基づいて、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの目標位置を画像内に描く。
【0063】
低侵襲的処置の間、画像コントローラ134は、画像操縦モジュール133を実行又はそれにアクセスして、表示されている画像内で、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタを識別し、それによって、導入器コントローラ135は、患者Pの解剖学的対象物の構造に対する介入ツールの同軸整列及び/又は同一平面内整列を達成するために目標位置に到達するのに必要な操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの任意の必要な並進運動、枢動及び/又は回転を確定する。
【0064】
例えば、画像コントローラ134は、
図1Bに示されるように、画像内において、そこに描画された疾患のある大動脈弁AVの弁輪軸VAA及び弁輪平面VAPに対して、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタを識別し、それによって、導入器コントローラ135は、
図1Cに示されるように、弁輪軸VAAとの同軸整列及び弁輪平面VAPとの同一平面内整列を達成するために目標位置に到達するのに必要な操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの任意の必要な並進運動、枢動及び/又は回転を確定する。
【0065】
実際には、画像操縦モジュール133は、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の動態を実施するように構成されている。導入器コントローラ135による画像操縦モジュール133の実行により、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の当業界で既知のような動態モデルを実施することで、導入器コントローラ135は、本明細書においてさらに説明されるように、目標位置に到達するように操縦可能な導入器20のリニアアクチュエータ又は操縦可能な導入装置21のリニアアクチュエータについての直線運動パラメータを確定できるようになる。導入器コントローラ135は、リニアアクチュエータについての所望の直線運動パラメータの情報を与える作動データ126を生成し、その作動データ126がモータコントローラ22に伝達され、それによって、患者Pの解剖学的対象物の構造に対する介入ツールの同軸整列及び/又は同一平面内整列を達成するために目標位置に到達するように、リニアアクチュエータにより操縦可能な導入器20のエンドエフェクタ又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの並進運動、枢動及び/又は回転が作動される。
【0066】
例えば、ワークステーション120のオペレータは、ワークステーション120のユーザ入力装置を操作して、リニアアクチュエータによって、
図1Cに示されるような弁輪軸VAAとの同軸整列及び弁輪平面VAPの同一平面内整列を達成するために目標位置に到達するのに必要な操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの並進運動、枢動及び/又は回転を作動させる。
【0067】
実際には、モータコントローラ22は、スタンドアローン型コントローラであるか、又は画像誘導ワークステーション120内に設置される。
【0068】
本開示の様々な発明を理解しやすくするために、
図3についての以下の説明では、本開示の操縦可能な導入器の製造に関連した本開示の基本的な発明の原理を教示する。この説明から、当業者には、本開示の操縦可能な導入器の多種多様な実施形態の作成に本開示の発明の原理をいかに適用するかが理解されよう。
図3に示されるような本開示の構成要素は、一定の縮尺では描かれておらず、本開示の発明の原理を概念的に可視化していることに留意されたい。
【0069】
図3を参照すると、本開示の操縦可能な導入器20には、シャフト30、運動連結器40、エンドエフェクタ50及び任意選択の回転式アクチュエータ60が用いられている。
【0070】
シャフト30の構造的構成は、形状及び寸法に関して、解剖学的対象物内に介入ツールを導入するように指定される。実際には、当業者には理解されるように、シャフト30の特定の構造設計及び特定の材料組成は、操縦可能な導入器20を用いた特定の低侵襲的処置に応じて決まる。
【0071】
第1の実施形態では、本明細書においてさらに述べられるように、シャフト30は、シャフト30の中をエンドエフェクタ50へと介入ツールが通れるように中空の中央コアを有し、シャフト30の中を運動連結器40へと電気配線が通れるように1つ又は複数のルーメンをさらに有する、硬質又は半硬質のシャフトとして指定される。
【0072】
第2の実施形態では、シャフト30は、シャフト30の上をエンドエフェクタ50へと介入ツールが通れるように中実の中央コアを有し、シャフト30の中を運動連結器40へと電気配線が通れるように1つ又は複数のルーメンをさらに有する、硬質又は半硬質のシャフトとして指定される。
【0073】
エンドエフェクタ50の構造的構成は、形状及び寸法に関して、介入ツールがシャフト30によって解剖学的対象物内へと導入されるときにエンドエフェクタ50と介入ツールが相互作用するように指定される。実際には、当業者には理解されるように、エンドエフェクタ50の特定の構造設計及び特定の材料組成は、操縦可能な導入器20を用いた特定の低侵襲的処置に応じて決まる。
【0074】
一実施形態では、当業者には理解されるように、エンドエフェクタ50は、解剖学的対象物内での介入ツールの位置決めを受動的に案内する又は能動的に操縦する円筒として形作られ寸法設定される。この実施形態の場合、介入ツールは、解剖学的対象物内でのエンドエフェクタ50の所望の位置決めの後でシャフト30とエンドエフェクタ50の中に通されるか、又は別法として、介入ツールは、解剖学的対象物内への操縦可能な導入器20の配置前にシャフト30の中に通されてエンドエフェクタ50に接合される。
【0075】
他の実施形態では、当業者には理解されるように、エンドエフェクタ50は、解剖学的対象物内での介入ツールの位置決めを能動的に操縦するようにプレート状に形作られ寸法設定される。この実施形態の場合、介入ツールは、解剖学的対象物内への操縦可能な導入器20の配置前に、シャフト30の中を通って又はシャフト30の上を通ってエンドエフェクタ50に接合される。
【0076】
運動連結器40の構造的構成は、エンドエフェクタ50から延びる矢印によって示されるようにシャフト30に対してエンドエフェクタ50を並進運動させる、枢動させる及び/又は回転させるようにリニアアクチュエータの制御可能な作動を促進するやり方でシャフト30とエンドエフェクタ50を結合する電動式直進継手として機能する1つ又は複数のリニアアクチュエータ(図示せず)に関して指定される。
【0077】
一実施形態では、本明細書においてさらに述べられるように、リニアアクチュエータは、エンドエフェクタ50に結合されたロッド(図示せず)を順方向又は逆方向に並進運動させる、シャフト30に結合された圧電モータ(図示せず)を含む。
【0078】
運動連結器40の構造的構成は、さらに、シャフト30に対するエンドエフェクタ50の枢動及び/又は回転を促進するようにシャフト30とエンドエフェクタ50との間において並進運動することができる非電動式直進継手として機能する1つ又は複数のリニアスライダ(図示せず)に関して指定される。
【0079】
一実施形態では、本明細書においてさらに述べられるように、リニアスライダは、シャフト30に結合された並進運動不可能部材(図示せず)と、エンドエフェクタ50に結合され順方向又は逆方向に並進運動することができる並進運動可能部材とを含む、空気式スライダである。
【0080】
運動連結器40の構造的構成は、さらに、シャフト30とエンドエフェクタ50に結合された剛継手(rigid joint)として機能する1本又は複数の柱(図示せず)に関して指定される。
【0081】
一実施形態では、本明細書においてさらに述べられるように、柱は、シャフト30に対するエンドエフェクタ50の枢動及び/又は回転を促進させる支柱である。
【0082】
用いられる場合、回転式アクチュエータ60は、図示のように、シャフト30の回転軸(例えば、シャフト30の長手方向軸)周りにシャフト30を回転させるように回転式アクチュエータ60の制御可能な作動を促進するようなやり方でシャフト30に結合されるか、又は別法として、エンドエフェクタ50の回転軸(例えば、エンドエフェクタ50の中心軸)周りにエンドエフェクタ50を回転させるように回転式アクチュエータ60の制御可能な作動を促進するようなやり方で運動連結器40内に組み込まれる。
【0083】
本明細書において前述したような動作では、導入器コントローラ135は、ユーザ入力装置(例えば、ジョイスティック、キーボード又はグラフィカルユーザインタフェース)に応答して、ユーザ入力装置の符号化された運動パラメータ(例えば、並進運動、ピッチ及びヨー運動パラメータ)を、リニアアクチュエータについての直線運動パラメータへ、及び適用可能ならば、回転式アクチュエータ60についての回転運動パラメータへ解釈する。導入器コントローラ135は、リニアアクチュエータについての所望の直線運動パラメータ、及び適用可能ならば、回転式アクチュエータ60についての所望の回転運動パラメータの情報を与える作動データ136を生成する。
【0084】
作動データ135は、モータコントローラ22に伝達され、モータコントローラ22が、所望の直線運動パラメータを線形駆動信号23に変換し、それがリニアアクチュエータのうちの1つ又は複数に送信され、それによって作動された各リニアアクチュエータが、エンドエフェクタ50に順方向又は逆方向の線形力を適用することになる。本明細書においてさらに述べられるように、線形力の適用は、シャフト30に対するエンドエフェクタ50の並進運動、枢動又は回転を作動させる。
【0085】
適用可能ならば、モータコントローラ22は、所望の回転運動パラメータを回転駆動信号24に変換し、それが回転式アクチュエータ60に送信され、それによって回転式アクチュエータ60がシャフト30又はエンドエフェクタ50に時計回り方向又は反時計回り方向の回転力を適用することになる。
【0086】
実際には、モータコントローラ22は、図示のように、操縦可能な導入器20の外部にあり、又は別法として、本明細書にさらに述べられるように、各リニアアクチュエータ40、及び適用可能ならば回転式アクチュエータ60が、個別のモータコントローラ22を用いることもできる。
【0087】
本開示の様々な発明を理解しやすくするために、
図4~
図9Bについての以下の説明では、本開示の操縦可能な導入器の様々な実施形態を教示する。この説明から、当業者には、本開示の操縦可能な導入器の多種多様な実施形態の使用に本開示の発明の原理をいかに適用するかが理解されよう。
図4~
図9Bに示されるような本開示の構成要素は、一定の縮尺では描かれておらず、本開示の発明の原理を概念的に可視化していることに留意されたい。
【0088】
図4は、シャフト31、一対のリニアアクチュエータ41a、41b、エンドエフェクタ51及び任意選択の回転式アクチュエータ61を用いた操縦可能な導入器20(
図3)の一実施形態の組み立てられていない状態の図である。
【0089】
図3を参照すると、シャフト31は、構造的に、シャフト31の中を通ってエンドエフェクタ51へと介入ツールが通れるように中空の中央コアを有し、スロット34a、34b内に収容されるリニアアクチュエータ41までシャフト31を通って電気配線を通すために1つ又は複数のルーメン33a、33bをさらに有する、硬質又は半硬質のシャフトとして設計されている。
【0090】
エンドエフェクタ51は、解剖学的対象物内での介入ツールの位置決めを受動的に案内する又は能動的に操縦する円筒として形作られ寸法設定されている。実際には、エンドエフェクタ51は、超音波撮像を目的とした当業界で既知のエコー源性材料、及び/又はX線撮像を目的とした当業界で既知の造影剤からなる。
【0091】
エンドエフェクタ51の代替として、エンドエフェクタ52は、解剖学的対象物内での介入ツールの位置決めを能動的に操縦するプレートとして形作られ寸法設定されている。実際には、エンドエフェクタ52は、やはりまた、超音波撮像を目的とした当業界で既知のエコー源性材料、及び/又はX線撮像を目的とした当業界で既知の造影剤からなる。
【0092】
各リニアアクチュエータ41は、ロッド43を順方向F又は逆方向Rに並進運動させるモータ42を含む。各リニアアクチュエータ41は、モータ42を制御するモータコントローラ44をさらに含む。実際には、モータ42は、電気(DC、ブラシレスDC、AC)モータ、圧電モータ又は空気式モータである。
【0093】
さらに、リニアアクチュエータ41のうちの1つをリニアスライダ45又は柱48に置き換えることもできる。
【0094】
リニアスライダ45は、ロッド46に加えられる下方圧力の大きさに応じてロッド46が順方向F又は逆方向Rに並進運動される、入れ子式要素46、47、又は空気式若しくはばねの基材47を含むことができる。
【0095】
柱48は、エンドエフェクタ51がシャフト31に対してその周りに枢動及び/又は回転する支柱として機能する。
【0096】
用いられる場合、回転式アクチュエータ61は、ロッド63を時計回り方向C又は反時計回り方向CWに回転させるモータ62を含む。プラットフォーム65は、ロッド63と噛み合っており、したがってロッド63と同期して回転する。回転式アクチュエータ61は、モータ62を別々に制御するモータコントローラ64をさらに含む。実際には、モータ62は、電気(DC、ブラシレスDC、AC)モータ、圧電モータ又は空気式モータである。
【0097】
図5は、シャフト31、リニアアクチュエータ41a、41b、及びエンドエフェクタ51を用いた操縦可能な導入器20(
図3)の組み立てられた状態の図である。
【0098】
図5を参照すると、リニアアクチュエータ41aのモータ42a及びモータコントローラ44aは、シャフト31内に収容され、モータ42aは、回転継手81aを介してシャフト31にしっかりと結合されている。ロッド43aは、シャフト31から延びており、回転継手80aを介してエンドエフェクタ51に回転可能に結合されている。
【0099】
同様に、リニアアクチュエータ41bのモータ42b及びモータコントローラ44bは、シャフト31内に収容され、モータ42bは、回転継手81bを介してシャフト31にしっかりと結合されている。ロッド43bは、シャフト31から延びており、回転継手80bを介してエンドエフェクタ51に回転可能に結合されている。
【0100】
図6Aに示されるように、ロッド43a、43bが順方向又は逆方向に並進運動されると、シャフト31に対してエンドエフェクタ51が並進運動する。
【0101】
図6Bに示されるように、ロッド43aが順方向又は逆方向に排他的に並進運動されると、シャフト31に対してエンドエフェクタ51が枢動する。同様に、ロッド43bが順方向又は逆方向に排他的に並進運動されると、シャフト31に対してエンドエフェクタ51が逆枢動する。
【0102】
図6Cに示されるように、ロッド43aが逆方向に並進運動されロッド43bが順方向に並進運動されると、シャフト31に対してエンドエフェクタ51が回転する。反対に、ロッド43aが順方向に並進運動されロッド43bが逆方向に並進運動されると、シャフト31に対してエンドエフェクタ51が逆回転する。
【0103】
図6Dに示されるように、リニアアクチュエータ41bの代わりにリニアスライダ45を用いた場合、ロッド43aが順方向又は逆方向に並進運動されると、シャフト31に対してエンドエフェクタ51が回転する。
【0104】
図6Eに示されるように、リニアアクチュエータ41bの代わりに柱48を用いた場合、ロッド43aが順方向又は逆方向に並進運動されると、シャフト31に対してエンドエフェクタ51が枢動する。
【0105】
実際には、当業者には、
図6A~
図6Eに示されるようなエンドエフェクタ51の制御可能な並進運動、枢動、及び回転が、エンドエフェクタ51の並進運動及びピッチ運動をもたらすことが理解されよう。
【0106】
同じく実際には、さらなるリニアアクチュエータ41を用いた運動連結器40は、エンドエフェクタ51のヨー運動をもたらす。
【0107】
例えば、
図7Aは、3つのリニアアクチュエータ43を含むリニアアクチュエータプラットフォーム49aを示している。3つのリニアアクチュエータ43は、図示のように、3自由度でのエンドエフェクタ51の並進運動、ピッチ運動及びヨー運動をもたらす。
【0108】
さらに、一例として、
図7Bは、6つのリニアアクチュエータ43を含むスチュワートプラットフォーム49bを示している。6つのリニアアクチュエータ43は、図示のように、6自由度でのエンドエフェクタ51の並進運動、ピッチ運動及びヨー運動をもたらす。
【0109】
実際には、本明細書において前述したように、エンドエフェクタ51は、解剖学的対象物内での介入ツールの位置決めを受動的に案内する又は能動的に操縦する。
【0110】
例えば、
図8Aは、置換大動脈弁RVを支持するバルーンカテーテルBCがシャフト31を通過したところを示している。バルーンカテーテルBCは、解剖学的対象物内でのエンドエフェクタ51の目標位置決めの後で、解剖学的対象物内の所定位置へとエンドエフェクタ51の中を通って受動的に案内されるか、又は別法として、バルーンカテーテルBCがエンドエフェクタ51に対して分離可能に接合されており、したがって、解剖学的対象物内にエンドエフェクタ51を大動脈弁と同軸整列且つ同一平面内整列になることを目標に位置決めすることで、解剖学的対象物内でバルーンカテーテルBCを能動的に操縦することもできる。
【0111】
さらなる一例として、
図8Bは、小型化された操縦可能な導入器20mの場合に、置換大動脈弁RVを支持するバルーンカテーテルBCがシャフト31の上を通過したところを示している。バルーンカテーテルBCは、エンドエフェクタ51に分離可能に接合されており、したがって解剖学的対象物内にエンドエフェクタ51を大動脈弁と同軸整列且つ同一平面内整列になることを目標に位置決めすることで、解剖学的対象物内でバルーンカテーテルBCを能動的に操縦する。
【0112】
実際には、本明細書において前述したように、回転式アクチュエータを操縦可能な導入器20とともに用いることができる。
【0113】
例えば、
図9Aは、操縦可能な導入器20のシャフト31の近位端と回転式アクチュエータ61の円筒形プラットフォーム66の接合を示している。回転ロッド63は、シャフト31の長手方向軸周りのエンドエフェクタ51の回転を作動させるように制御可能である。
【0114】
さらなる一例として、
図9Bは、シャフト31内における回転式アクチュエータ61の収容を示しており、この場合、リニアアクチュエータ41のモータ42及びモータコントローラ44は、回転式アクチュエータ61の円筒形プラットフォーム66に接合されている。ロッド63は、エンドエフェクタ51の長手方向軸周りのエンドエフェクタ51の回転を作動させるように制御可能である。
【0115】
本開示の様々な発明を理解しやすくするために、
図10についての以下の説明では、本開示の操縦可能な導入装置の製造に関連した本開示の基本的な発明の原理を教示する。この説明から、当業者には、本開示の操縦可能な導入装置の多種多様な実施形態の作成に本開示の発明の原理をいかに適用するかが理解されよう。
図10に示されるような本開示の構成要素は、一定の縮尺では描かれておらず、本開示の発明の原理を概念的に可視化していることに留意されたい。
【0116】
一般的に、本開示の操縦可能な導入装置は、積み重なった配置の2つ以上の操縦可能な導入器を用いる。一対の隣り合った操縦可能な導入器において、一方の操縦可能な導入器のシャフトは、他方の操縦可能な導入器のエンドエフェクタに接合されている。
【0117】
図10を参照すると、操縦可能な導入装置120は、操縦可能な導入器20(T)のシャフト30(T)と操縦可能な導入器20(O)のエンドエフェクタ50(O)の接合を伴う積み重なった配置の、方向付け用の操縦可能な導入器20(O)及び並進運動用の操縦可能な導入器20(T)を用いる。この実施形態の場合、導入器コントローラ135は、運動連結器40(O)及び運動連結器40(T)を順次に又は同時に作動させるように、別個のそれぞれの作動データ136o、136tを生成する。
【0118】
動作の際、運動連結器40(O)のリニアアクチュエータは、シャフト30(O)に対するエンドエフェクタ50(O)及びエンドエフェクタ50(T)の並進運動、枢動及び/又は回転を作動させるように、導入器コントローラ135によって制御可能であり、リニアアクチュエータ40(T)は、シャフト30(T)に対するエンドエフェクタ50(T)の並進運動、枢動及び/又は回転を作動させるように、導入器コントローラ135によって制御可能である。この文脈において、運動連結器40(O)のリニアアクチュエータは、方向付け用のエンドエフェクタ50(O)専用に用いられ、運動連結器40(T)のリニアアクチュエータは、並進運動用のエンドエフェクタ50(T)専用に用いられてもよい。
【0119】
実際には、操縦可能な導入器20のシャフト30(T)と操縦可能な導入器20のエンドエフェクタ50(O)の接合は、固定されるか、又は操縦可能な導入器20が分離されて個別に使用できるように分離可能であってもよい。
【0120】
さらに、実際には、モータコントローラ22は、図示のように操縦可能な導入器20(O)、20(T)の外部にあるか、又は別法として、本明細書においてさらに述べられるように、運動連結器40(O)、40(T)の各リニアアクチュエータ、及び適用可能ならば回転式アクチュエータ60が、個別のモータコントローラ22を用いることもできる。
【0121】
図11は、操縦可能な導入器20(T)のシャフト31(T)と操縦可能な導入器20(O)のエンドエフェクタ51(O)の接合を伴う積み重なった配置の、方向付け用の操縦可能な導入器20(O)及び並進運動用の操縦可能な導入器20(T)を用いた操縦可能な導入装置21(
図10)の一実施形態を示している。動作の際、ロッド43a(O)、43b(O)は、シャフト31(O)に対するエンドエフェクタ51(O)及びエンドエフェクタ51(T)の並進運動、枢動及び/又は回転を作動させるように制御可能であり、ロッド43a(T)、43b(T)は、シャフト31(T)に対するエンドエフェクタ51(T)の並進運動、枢動及び/又は回転を作動させるように制御可能である。この文脈において、方向付け用の操縦可能な導入器20(O)のリニアアクチュエータは、方向付け用のエンドエフェクタ51(O)専用に用いられ、並進運動用の操縦可能な導入器20(T)のリニアアクチュエータは、並進運動用のエンドエフェクタ51(T)専用に用いられてもよい。
【0122】
本開示の様々な発明をさらに理解しやすくするために、
図12についての以下の説明では、本開示の介入方法に関連した基本的な発明の原理を、低侵襲的な大動脈弁置換術の文脈で教示する。この説明から、当業者には、本開示の操縦可能な導入器/導入装置に適した任意のタイプの低侵襲的処置についての本開示の介入方法のさらなる実施形態の作成及び使用に本開示の発明の原理をいかに適用するかが理解されよう。
図12に示されるような本開示の構成要素は、一定の縮尺では描かれておらず、本開示の発明の原理を概念的に可視化していることに留意されたい。
【0123】
図12を参照すると、フローチャート140のステージS142は、使用者が、患者の胸腔を取り囲んでいる蛍光透視撮像装置100(
図2)又は患者の食道内に配置されたTEEプローブ110(
図2)による手術画像に示されるような患者の心臓内に操縦可能な導入器20(
図2)又は操縦可能な導入装置21(
図2)を配置することを包含する。
【0124】
ステージS142の経心尖アプローチは、胸部下部の小切開、及び鼓動している心臓の左心室の小穿刺を伴う。心臓内への操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の配置は、蛍光透視撮像装置100又はTEEプローブ110による手術画像に示されるような左心室内の任意の場所に操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタを位置決めすることである。
【0125】
例えば、シナリオ150aは、操縦可能な導入器20のエンドエフェクタと心臓の大動脈弁AVの例示的な同軸整列及び同一平面内整列不良である。
【0126】
さらなる一例として、シナリオ151aは、操縦可能な導入器20のエンドエフェクタと心臓の大動脈弁AVの例示的な同軸整列不良及び同一平面内整列不良である。
【0127】
さらなる一例として、シナリオ152aは、操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタと心臓の大動脈弁AVの例示的な同軸整列不良及び同一平面内整列不良である。
【0128】
ステージS142の経大動脈アプローチは、患者の胸部上部の小切開、及び患者の鼓動している心臓の大動脈の小穿刺を伴う。心臓内への操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の配置は、TEEプローブ110による、又は別法として蛍光透視撮像装置100による手術画像に示される大動脈内の任意の場所に操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタを位置決め(すなわち、配置及び方向付け)することである。
【0129】
当業者には、シナリオ150a~152aと類似した経大動脈アプローチの例示的な経心尖シナリオが理解されよう。
【0130】
フローチャート140のステージS144は、画像コントローラ134(
図2)が、適用可能な撮像モダリティである、蛍光透視撮像装置100又はTEEプローブ110に対する操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のレジストレーションを促進することを包含する。
【0131】
実際には、レジストレーションは、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の作動座標系と適用可能な撮像モダリティの画像座標系との変換行列を生成する、当業界で既知の技法によって実行される。
【0132】
操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の作動座標系は、特にエンドエフェクタの規定点の位置(例えば中心点)及びエンドエフェクタの規定点の位置の周りにおけるエンドエフェクタの向きに関して、作動座標系内での操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの位置を追跡するための基準点を定める。
【0133】
適用可能な撮像モダリティの画像座標系は、解剖学的構造の位置及び解剖学的対象物のライブ画像内における操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の位置を識別するための基準点を定める。
【0134】
さらに、実際には、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の作動座標系は、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のシャフトが心筋内に固定されていることを考慮して静止座標とみなされる。これに対して、画像座標系は、適用可能な撮像モダリティが固定的に位置決めされ、したがってフローチャート140の実行の間にわたって初期レジストレーションが維持されることを考慮して、静止座標とされる。その反対に、画像座標系は、適用可能な撮像モダリティが可変的に位置決めされ、したがってフローチャート140の実行中に初期レジストレーションが必要に応じて更新されることを考慮して動的座標としてもよい。
【0135】
フローチャート140のステージS144は、さらに、画像コントローラ134が解剖学的対象物のライブ画像内における操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの目標位置の外科医による描画又は画像描画を促進することを包含する。
【0136】
一実施形態では、外科医は、解剖学的対象物のライブ画像内における操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの所望の目標位置のアウトラインを描くことができる。
【0137】
第2の実施形態では、画像コントローラ134は、当業界で既知のように解剖学的対象物のライブ画像内で目標構造を自動的にセグメント化し、セグメント化された構造に対する操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタの所望の目標位置を決定する。
【0138】
実際には、描画された目標位置は、中心点及び平面に垂直な単位ベクトルによって定められる平面として示される。
【0139】
フローチャート140のステージS146は、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタと心臓のライブ(例えば、X線又は超音波)画像に示される心臓の大動脈弁AVとの同軸整列及び/又は同一平面内整列を達成するように、描画された目標位置に対してそのエンドエフェクタを操縦するように導入器コントローラ135によって操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21を作動させることを包含する。
【0140】
例えば、シナリオ150bは、エンドエフェクタの例示的な並進運動であり、それによって操縦可能な導入器20のエンドエフェクタと心臓の大動脈弁AVとの同軸整列及び同一平面内整列が達成されている。
【0141】
さらなる一例として、シナリオ151bは、エンドエフェクタの例示的な並進運動及びピッチ運動であり、それによって操縦可能な導入器20のエンドエフェクタと心臓の大動脈弁AVとの同軸整列及び同一平面内整列が達成されている。
【0142】
さらなる一例として、シナリオ152bは、エンドエフェクタの例示的な並進運動及びピッチ運動であり、それによって操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタと心臓の大動脈弁AVとの同軸整列及び同一平面内整列が達成されている。
【0143】
当業者には、経心尖のシナリオ150b~152bと類似する経大動脈アプローチの例示的なシナリオが理解されよう。
【0144】
フローチャート140のステージS148は、人工弁を支持しているバルーンカテーテルを、操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の中に通し、さらに、人工弁を支持しているバルーンカテーテルの位置決めを案内するそのエンドエフェクタの中に通すことによる、人工弁の留置を包含する。或いは、バルーンカテーテルは、ステージS142の間及びS144の間に操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタに固定的又は分離可能に接合されてもよく、その場合、導入器コントローラ135は、ライブ画像を用いて、ステージS142の操縦可能な導入器20又は操縦可能な導入装置21の配置の間及びステージS146のエンドエフェクタの位置決めの間に、バルーンカテーテルを識別し把握する。
【0145】
フローチャート140は、人工弁の留置で終了する。
【0146】
本開示の様々な発明をさらに理解しやすくするために、
図13及び
図14についての以下の説明では、本開示の介入方法の画像レジストレーション、目標位置描画及び画像誘導に関連した基本的な発明の原理を教示する。この説明から、当業者には、本開示の操縦可能な導入器/操縦可能な導入装置に適した任意のタイプの低侵襲的処置における本開示の介入方法のさらなる実施形態の作成及び使用に本開示の本原理をいかに適用するかがさらに理解されよう。
図13及び
図14に示されるような本開示の構成要素は、一定の縮尺では描かれておらず、本開示の発明の原理を概念的に可視化していることに留意されたい。
【0147】
図13Aを参照すると、経心尖アプローチ160は、心臓の左心室LV内に操縦可能な導入器20を配置することを含み、その操縦可能な導入器20は作動座標系CS
SIを定めるように心筋内に固定される。TEEプローブ110は、食道(図示せず)内に位置決めされ、心臓の大動脈弁AVに対して操縦可能な導入器20のエンドエフェクタ51を撮像する。TEEプローブ110は、撮像座標系CS
TEEを有する。撮像座標系CS
TEEは、座標系CS
SI/CS
TEE間の単一レジストレーションが必要な場合は静止座標、又は座標系CS
SI/CS
TEE間のレジストレーションが散発的又は連続的に更新される場合は動的座標である。
【0148】
経心尖アプローチ160は、さらに、レジストレーションされた撮像座標系CS
TEE内におけるエンドエフェクタ51の目標位置を示す中心点c
v、及びレジストレーションされた撮像座標系座CS
TEE内におけるエンドエフェクタ51の目標方向を示す、平面に垂直な単位ベクトル
【数1】
によって定められる平面として示される目標位置TPの描画を伴う。
【0149】
任意選択で、1つ又は複数の安全域を左心室LV内に描くこともできる。例えば、安全域SZ1を順守すれば、心臓の心室中隔に対する任意の潜在的な損傷を防げ、安全域SZ2を順守すれば、心臓の僧房弁に対する任意の潜在的な損傷を防ぐ。
【0150】
図13A及び
図13Bを参照すると、
図13Aの経心尖アプローチ160についての制御ループ161は、手術画像データによって示される解剖学的対象物内のエンドエフェクタの目標位置の描画と、手術画像データによって示される解剖学的対象物内のエンドエフェクタの識別位置との位置決め誤差に基づく。
【0151】
具体的には、制御ループ161は、画像コントローラ134を含む。画像コントローラ134は、ステージS144(
図12)によるライブ超音波画像内における目標位置137の描画、及びその後のステージS146(
図12)によるライブ超音波画像内におけるエンドエフェクタ51の装置位置138の検出について、超音波画像データ112を処理する。
【0152】
制御ループ161は、デジタル減算器139をさらに含む。デジタル減算器139は、式[1]
ed=||cv-cd|| [1]
に従って、目標位置の中心点cvとエンドエフェクタの中心点cdとのドット差分として位置距離誤差信号edを求めることを含む。
【0153】
デジタル減算器139は、さらに、式[2]に従って、角度誤差を示す2つの平面の法線ベクトル(normal)のドット積として整列誤差信号e
aを生成する。
【数2】
【0154】
さらなるデジタル減算器(図示せず)には、式[3]
ed=||cs-cd|| [3]
に従って、検出されたエンドエフェクタ51の中心点cvとエンドエフェクタ51に最も近い解剖学的対象物のスポット位置csとのドット差分としての安全誤差信号esを生成することが含まれる。
【0155】
制御ループ161は、導入器コントローラ135をさらに含む。導入器コントローラ135は、画像がレジストレーションされた操縦可能な導入器20の逆動態計算への入力としての適用可能な誤差信号を処理し、操縦可能な導入器20のリニアアクチュエータ43の必要な直線運動を求める。そのような直線運動の情報を与える作動データ136は、導入器コントローラ135からモータコントローラ22へと伝達され、そして線形駆動信号23が操縦可能な導入器20のリニアアクチュエータ43へと適用されて目標位置TPの方に向かうエンドエフェクタ51の必要な運動が作動される。
【0156】
制御ループ161は、エンドエフェクタ51が目標位置TPに達するまで繰り返される。当業者には、制御ループ161の経大動脈アプローチが理解されよう。
【0157】
図14Aを参照すると、経心尖アプローチ162は、心臓の左心室LV内に操縦可能な導入装置21を配置することを含み、その操縦可能な導入装置21は作動座標系CS
SIDを定めるように心筋内に固定される。前述したように、TEEプローブ110は、食道(図示せず)内に位置決めされ、心臓の大動脈弁AVに対して操縦可能な導入装置21のエンドエフェクタ51(T)を撮像する。TEEプローブ110は、撮像座標系CS
TEEを有する。撮像座標系CS
TEEは、座標系間の単一レジストレーションが必要な場合は静止座標、又は座標系間のレジストレーションが散発的又は連続的に更新される場合は動的座標である。
【0158】
経心尖アプローチ162は、さらに、レジストレーションされた撮像座標系CS
TEE内におけるエンドエフェクタ51(T)の目標位置を示す中心点c
v、及びレジストレーションされた撮像座標系CS
TEE内におけるエンドエフェクタ51(T)の目標方向を示す、平面に垂直な単位ベクトル
【数3】
によって定められる平面として示される目標位置TPの描画を伴う。
【0159】
上述したように、1つ又は複数の安全域を左心室LV内に描くこともできる。例えば、安全域SZ1を順守すれば、心臓の心室中隔に対する任意の潜在的な損傷を防げ、安全域SZ2を順守すれば、心臓の僧房弁に対する任意の潜在的な損傷を防ぐ。
【0160】
図14A及び
図14Bを参照すると、
図14Aの経心尖アプローチ162についての制御ループ163aは、解剖学的対象物内で並進運動するエンドエフェクタの目標方向と、手術画像データによって示される解剖学的対象物内で並進運動するエンドエフェクタの手術方向との方向誤差に基づく。
【0161】
具体的には、制御ループ163aは、画像コントローラ134を含む。画像コントローラ134は、ステージS144(
図12)によるライブ超音波画像内における目標方向137oの描画、及びその後のステージS146(
図12)によるライブ超音波画像内におけるエンドエフェクタ51(T)の装置方向138oの検出について、超音波画像データ112を処理する。
【0162】
制御ループ163aは、デジタル減算器139を含む。デジタル減算器139は、式[4]に従って、角度誤差を示す2つの平面の法線ベクトルの重み付きのドット積として整列誤差信号e
aを生成する。
【数4】
【0163】
制御ループ163aは、導入器コントローラ135をさらに含む。導入器コントローラ135は、画像がレジストレーションされた操縦可能な導入装置21の逆動態計算への入力としての整列誤差信号を処理し、エンドエフェクタ51(O)のリニアアクチュエータ43の必要な直線運動を求める。そのような直線運動の情報を与える作動データ136oは、導入器コントローラ135からモータコントローラ22へと伝達され、そして線形駆動信号23oが操縦可能な導入装置21のリニアアクチュエータ43へと適用されて目標位置TPの方に向かうエンドエフェクタ51(T)の必要な運動が作動される。
【0164】
制御ループ163aは、エンドエフェクタ51(T)が目標位置TPの目標方向に達するまで繰り返される。当業者には、制御ループ163aの経心尖アプローチも理解されよう。
【0165】
図14A及び
図14Cを参照すると、
図14Aの経心尖アプローチ162についての制御ループ163bは、解剖学的対象物内で並進運動するエンドエフェクタの目標位置と、手術画像データによって示される解剖学的対象物内を並進運動するエンドエフェクタの手術位置との位置誤差に基づいている。
【0166】
具体的には、制御ループ163bは、画像コントローラ134を含む。画像コントローラ134は、ステージS144(
図12)によるライブ超音波画像内における目標位置137lの描画、及びその後のステージS146(
図12)によるライブ超音波画像内におけるエンドエフェクタ51(T)の装置位置138lの検出について、超音波画像データ112を処理する。
【0167】
制御ループ161は、デジタル減算器139をさらに含む。デジタル減算器139は、式[5]
ed=n・||cv-cd|| [5]
に従って、目標位置の中心点cvとエンドエフェクタの中心点cdとのドット差分として重み付き距離誤差信号edを生成する。
【0168】
制御ループ163bは、導入器コントローラ135をさらに含む。導入器コントローラ135は、画像がレジストレーションされた操縦可能な導入装置21の逆動態計算への入力としての距離誤差信号を処理し、エンドエフェクタ51(T)のリニアアクチュエータ43の必要な直線運動を求める。そのような直線運動の情報を与える作動データ136tは、導入器コントローラ135からモータコントローラ22へと伝達され、そして線形駆動信号23fが操縦可能な導入装置21のリニアアクチュエータ43へと適用されて目標位置TPの目標場所(location)の方に向かうエンドエフェクタ51(T)の必要な運動が作動される。
【0169】
制御ループ163bは、エンドエフェクタ51(T)が目標位置TPの目標場所に達するまで繰り返される。当業者には、制御ループ163bの経心尖アプローチも理解されよう。
【0170】
図1~
図14Cを参照すると、当業者には、これらに限定されないが、低侵襲的処置中の介入ツールの留置の支援において、必要に応じて介入ツールと解剖学的対象物の構造との精確な同軸整列及び/又は精確な同一平面内整列のための画像誘導を含む本開示の発明の多数の利得が明らかであろう。
【0171】
さらに、本明細書において提供された教示を考慮すれば当業者には理解されるように、本開示/明細書に記述された、及び/又は図面に示された、構造、要素、構成要素等は、ハードウェア及びソフトウェアの様々な組合せとして実施され、単一の要素又は複数の要素として組み合わせられる機能を提供してもよい。例えば、図面に示され/例示され/記述された様々な構造、要素、構成要素等の機能は、専用のハードウェアの使用、並びに追加機能のために適当なソフトウェアと連携してソフトウェアを実行することのできるハードウェアの使用によって提供することができる。プロセッサによって提供される場合、機能は、単一の専用プロセッサ、単一の共有プロセッサ、又はその一部が共有化且つ/又は多重化されてもよい複数の個別のプロセッサによって提供することができる。さらに、用語「プロセッサ」又は「コントローラ」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することのできるハードウェアのみを排他的に意味するものとは考えるべきではなく、限定ではなく、デジタルシグナルプロセッサ(「DSP」)ハードウェア、メモリ(例えば、ソフトウェアを記憶するための読出し専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、不揮発性記憶装置等)及びプロセスを実行及び/又は制御することのできる(及び/又は構成可能な)、(ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、それらの組合せ等を含む)実質上任意の手段及び/又はマシンを暗示的に含むことができる。
【0172】
さらに、本明細書において発明の原理、態様及び実施形態、並びにそれらの具体的な例を記述するすべての記載は、それらの構造的及び機能的な均等物の両方を包含することを意図するものである。さらに、そのような均等物は、現在分かっている均等物、並びに将来的に開発される均等物(例えば、構造にかかわらず、同一又は実質的に類似する機能を実行することのできる、開発される任意の要素)の両方を含むことを意図している。すなわち、例えば、本明細書において与えられた教示を考慮すれば、本明細書に提示された、任意のブロック図は、本発明の原理を具現化する、例示的なシステム構成要素及び/又は回路の概観を表わすことができることが、当業者には理解されるであろう。同様に、当業者には、本明細書において提供された教示を考慮して、任意のフローチャート、フロー図及び同様のものは、コンピュータ可読記憶媒体において実質的に表わされ、それによって、コンピュータ又はプロセッサが明示されているかどうかにかかわらず、コンピュータ、プロセッサ又は処理能力を有するその他の装置によって実行することができる、様々なプロセスを表わすことができること理解されよう。
【0173】
操縦可能な導入器の新奇且つ発明性のある画像誘導、及びそのような操縦可能な導入器の画像誘導を組み込んだシステム及び方法の好ましい例示的な実施形態について記載してきたが(それらの実施形態は、限定ではなく例示であるものとする)、図面を含めて本明細書に提供される教示に照らして、当業者によって修正及び変形が可能であることに留意されたい。したがって、本開示の好ましい例示的な実施形態において/対して、本明細書に開示される実施形態の範囲内で、変更を行うことができることを理解されたい。
【0174】
さらに、本開示による装置で/と共に使用/実施されてもよい、装置/システムなどを組み込む並びに/或いは実施する、対応及び/又は関連するシステムも企図され、本開示の範囲内にあるものとみなされることが企図される。さらに、本開示による装置及び/又はシステムを製造及び/又は使用する、対応及び/又は関連する方法も企図され、本開示の範囲内にあるものとみなされる。