(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-22
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】編組支持構造
(51)【国際特許分類】
A61F 2/24 20060101AFI20220111BHJP
A61F 2/90 20130101ALI20220111BHJP
A61L 27/06 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
A61F2/24
A61F2/90
A61L27/06
(21)【出願番号】P 2018554379
(86)(22)【出願日】2017-03-27
(86)【国際出願番号】 US2017024301
(87)【国際公開番号】W WO2017180318
(87)【国際公開日】2017-10-19
【審査請求日】2020-01-15
(32)【優先日】2016-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507390561
【氏名又は名称】エイチエルティー, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ハーダー, ルーカス
【審査官】小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-028783(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0073026(US,A1)
【文献】特開平10-328216(JP,A)
【文献】特表2012-515637(JP,A)
【文献】特表2001-515748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/24
A61F 2/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
編組された管状の医療用インプラントであって、
第1の構成と、第2の構成とを有する編組管状構造であって、前記第1の構成は、伸長され展開された構成であり、前記第2の構成は、配備され折曲された構成である、
編組管状構造
を備え、前記編組管状構造は、
縦軸に対して測定される第1の編組角を有する、少なくとも1つの円周方向の事前形成された折曲エリアと、
前記円周方向の事前形成された折曲エリアに隣接し、縦軸に対して測定される第2の編組角を有する、少なくとも1つの本体エリアと
を備え、前記第1の編組角は、前記第2の編組角と等しくない、
編組された管状の医療用インプラント。
【請求項2】
前記第2の編組角は、前記第1の編組角を上回る、請求項1に記載の編組された管状の医療用インプラント。
【請求項3】
前記第2の編組角は、45度を上回り、前記第1の編組角は、45度を下回る、請求項1に記載の編組された管状の医療用インプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
心血管インプラントは、好ましくは、患者外傷を低減させ、患者によって耐え忍ばれる精神的外傷を低減させ、回復期間を著しく低減させるために、経皮的に送達される。例えば、大腿動脈を通して導入される1つ以上のカテーテルの使用を通して、ツールおよびデバイスが、心血管系内の所望されるエリアに送達され、通常、そうでなければ、侵襲的手術手技を要求する、多数の複雑な手技を実施することができる。経皮的アプローチは、開心術を実施する代替として、特に魅力的である。
【背景技術】
【0002】
弁置換術は、経皮的解決法が開発されているエリアの一実施例を提供する。いくつかの疾患は、心臓弁尖の肥厚、およびその後の不動状態または可動性の低下をもたらす。そのような不動状態はまた、弁を通る通路の狭小または狭窄につながる場合がある。狭窄弁がもたらす血流に対する増加された抵抗は、最終的に心不全につながり、究極的には死をもたらし得る。
【0003】
大動脈弁置換の場合、カテーテルが、大腿動脈の中に挿入され、ガイドワイヤを用いる場合と用いない場合とがあるが、動脈を通して、大動脈弓の周囲を通り、心臓の中の大動脈弁の場所に通過される。カテーテルが通過される容易性は、カテーテルサイズの低減に伴って大いに増加する。しかしながら、カテーテルサイズを低減させるために、小さい送達外形を有するインプラントが、要求される。これらのインプラントは、有効であるために、大動脈弁等の生来の解剖学的特徴のサイズまで拡張することができなければならない。
【0004】
開発された1つの解決法は、編組支持構造に取り付けられる人工弁である。このデバイスは、Thill et al.による、2015年3月10日に発行された米国特許第8,974,523号(参照することによって本明細書に組み込まれる)を含むいくつかの特許および公開出願に示されかつ説明される。編組支持構造は、非常に小径の送達カテーテルを介して送達されることができる、管状メッシュである。管状メッシュは、ともに編組されるかまたは織られて伸長管にされた、1つ以上の細かい撚線で形成される。撚線は、繊維質、非繊維質、マルチフィラメント、またはモノフィラメントであってもよい。撚線は、伸長管が、所望される折曲形状に形成され、次いで、非常に小径の伸長構成に伸展され得るような形状記憶を示す。小径の伸長構成は、非常に小径の送達カテーテルを可能にする。
【0005】
配備に応じて、伸長管は、送達カテーテルから外にゆっくりと押動され、それは、徐々に、その折曲された構築された構成を回復する。管は、標的脈管の内部幾何学形状に共形化する。加えて、編組部は、事実上、脈管壁から解放され得る全ての栓子を捕捉する。
【0006】
管が、送達カテーテルから押動され続けるにつれて、それは、その構築された構成を回復するにつれてそれ自体の上で折曲がり始める。それがそれ自体の上に折曲がるにつれて、各層によって及ぼされる力が、ともに合わさり、構造を徐々により強くする。したがって、強度レベルの変動は、デバイスの伸長径を変更することなく達成され得る。
【0007】
本折曲管を使用して、弁は、送達カテーテル内でその伸長構成にある弁または(フィルタ等の)他の構造が、伸長管内に存在しないように、但し、配備時、管の中、上方、または下方に位置し得るように取り付けられることができる。
【0008】
本デバイスを、カテーテルからの退出に応じて折曲させるために、事前形成された折曲部が、製造の間に編組管の中にヒートセットされる。これらの折曲部は、次いで、装填プロセスの間に展開される。カテーテル内にある間、カテーテルによって本デバイスにもたらされた制約に起因して、事前形成された折曲は、再折曲することができない。
【0009】
カテーテルからの退出に応じて本デバイスが折曲構成をとる傾向の程度は、デバイス送達の容易性の要素である。送達に応じて本デバイスが完全に折曲しない場合、本デバイスの遠位端を引動しながら本デバイスの近位端を押動する付加的なステップが、実施され、折曲をもたらすことができる。しかしながら、もしこの追加ステップが不要であるならば望ましいであろう。
【0010】
さらに、本デバイスをヒートセットするステップが行われ、焼鈍された折曲部構成を作成する。しかしながら、ワイヤの交差角(pic angle)が、折曲する傾向がどのくらい強いかを決定することが分かっている。これを踏まえて、本デバイスが送達に応じて折曲する強い傾向を保ちながら展開され得る容易性を向上させる方法を開発することが、望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本明細書に説明される発明は、半径方向および軸方向のコンプライアンスを変動させる区域またはエリアを有する編組管状支持構造の提供に関する。これらのエリアは、ワイヤが相互に交差する角度、すなわち、本明細書において交差角とも称される角度を変化させることによって作成される。従来の方法を用いて、本明細書において交差角と称されるものが、管状デバイスの縦軸に対して測定されるであろう。
【0013】
より具体的には、編組物のワイヤが、縦方向ではなくより円周方向に指向されるように交差角を増加させることは、折曲のより大きな容易性をもたらす半径方向の剛度および軸方向のコンプライアンスを増加させることが、見出された。逆に、編組物のワイヤが、より縦方向に指向されるように交差角を減少させることは、半径方向のコンプライアンスおよび軸方向の剛度を増加させる。
【0014】
半径方向のコンプライアンスは、より多大な折曲の困難性をもたらすが、カテーテルの中への圧縮の容易性を可能にする。したがって、ワイヤの編組部または製織部の編組角を局所的に修正することによって、管状構造の剛度は、管の所与の長さ内で変化され得る。円筒状の製織パターンでは、半径方向の剛度と軸方向の剛度との間の逆関係が、このように、特定の領域で生じ、インプラントとその周囲部との運動および相互関係を助長する。加えて、増加された交差角および減少された交差角の両方のエリアを組み合わせることによって、展開の容易性、折曲強度、および送達カテーテルの中への装填の圧縮性を組み合わせる管状編組デバイスが、作成され得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
編組された管状の医療用インプラントであって、
第1の構成と、第2の構成とを有する編組管状構造であって、前記第1の構成は、伸長され展開された構成であり、前記第2の構成は、配備され折曲された構成である、構造
を備え、前記編組管状構造は、
縦軸に対して測定される第1の編組角を有する、少なくとも1つの円周方向の事前形成された折曲エリアと、
前記円周方向の事前形成された折曲エリアに隣接し、縦軸に対して測定される第2の編組角を有する、少なくとも1つの本体エリアと
を備え、前記第1の編組角は、前記第2の編組角と等しくない、インプラント。
(項目2)
前記第2の編組角は、前記第1の編組角を上回る、項目1に記載の編組された管状の医療用インプラント。
(項目3)
前記第2の編組角は、45度を上回り、前記第1の編組角は、45度を下回る、項目1に記載の編組された管状の医療用インプラント。
(項目4)
編組管状支持構造であって、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の編組角を有する第1の部分と、
第2の編組角を有する第2の部分と
を備え、前記第1の部分および前記第2の部分の場所は、送達カテーテルから解放されるとき、所望される折曲線に沿って前記編組管状支持構造の折曲をもたらすように選択される、構造。
(項目5)
前記第2の編組角は、前記第1の編組角を上回る、項目4に記載の編組された管状の医療用インプラント。
(項目6)
前記第2の編組角は、45度を上回り、前記第1の編組角は、45度を下回る、項目4に記載の編組された管状の医療用インプラント。
(項目7)
編組管状構造を作成する方法であって、
少なくとも1つのワイヤを編組し、管状構造を形成するステップと、
前記編組するステップから結果として生じる編組が、前記編組の交差に対応する頂部および谷部を有するように変形されるように前記管状構造をヒートセットするステップと、
前記頂部が前記ヒートセットするステップの間に形成された既存の谷部から隣接する谷部に前記頂部を移動させることによって、前記管状構造の区分の交差角を変更させるステップと
を含む、方法。
(項目8)
前記頂部が前記ヒートセットするステップの間に形成された既存の谷部から隣接する谷部に前記頂部を移動させることによって、前記管状構造の区分の交差角を変更させるステップは、第1の編組角を有する第1の区分と、第2の編組角を有する少なくとも第2の区分との形成をもたらす、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記第2の編組角は、前記第1の編組角を上回る、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記第2の編組角は、45度を上回り、前記第1の編組角は、45度を下回る、項目8に記載の方法。
(項目11)
前記管状構造を円周方向に折曲させることによって、折曲線を作成するステップをさらに含む、項目7に記載の方法。
(項目12)
前記折曲線をヒートセットするステップをさらに含む、項目11に記載の方法。
(項目13)
折曲線を作成するステップは、折曲の容易性を促進する交差角に対応する場所に位置する折曲線を作成するステップを含む、項目11に記載の方法。
(項目14)
少なくとも1つのワイヤを編組し、管状構造を形成するステップは、少なくとも1つのニチノールワイヤを編組し、管状構造を形成するステップを含む、項目7に記載の方法。
(項目15)
少なくとも1つのワイヤを編組し、管状構造を形成するステップは、複数のワイヤを編組し、管状構造を形成するステップを含む、項目7に記載の方法。
(項目16)
編組管状構造を作成する方法であって、
マンドレルの第1の長さの周囲に、少なくとも1つのワイヤを第1の交差角で編組するステップと、
前記マンドレルの第2の長さの周囲に、前記少なくとも1つのワイヤを第2の交差角で編組するステップと
を含み、前記マンドレルの第1の長さは、前記マンドレルの第2の長さに隣接する、方法。
(項目17)
前記マンドレルの第1の長さおよび第2の長さは、前記交差角を変更するために使用可能な特徴によって分離される、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記特徴は、前記マンドレルから放射状に延びるピンを含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記第2の編組角は、前記第1の編組角を上回る、項目16に記載の方法。
(項目20)
前記第2の編組角は、45度を上回り、前記第1の編組角は、45度を下回る、項目16に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施形態が可能である、これらおよび他の側面、特徴、および利点が、本発明の実施形態の以下の説明ならびに添付図面に成される参照から明白でありかつ明瞭化されるであろう。
【0016】
【
図1A】
図1Aは、45度を上回る交差角を有する編組部である。
【
図1B】
図1Bは、45度を下回る交差角を有する編組部である。
【
図1C】
図1Cは、45度である交差角を有する編組部である。
【
図2】
図2は、折曲構成にある、本発明の実施形態である。
【
図3】
図3は、送達デバイスを退出する、本発明の実施形態である。
【
図4】
図4は、本発明の編組部の2つのフィラメントの交差の実施形態のクローズアップ図である。
【
図5】
図5は、交差角を変動させる領域を有する編組デバイスの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の特定の実施形態は、ここで、添付図面を参照して説明されるであろう。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に述べられる実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が、徹底的かつ完全なものになり得るように、かつ本発明の範囲を当業者に完全に伝達し得るように提供される。添付図面に図示される実施形態の詳細な説明内で使用される専門用語は、本発明を限定しないことが意図される。図面では、同様の数字は、同様の要素を指す。
【0018】
図1A、
図1B、および
図1Cは、3つの一般なカテゴリの交差角を伴う編組部を示すチャートを備え、従来方法の説明のために示される。交差角は、
図1A、
図1B、および
図1Cでは水平な軸線として示される編組デバイスの縦軸に対して測定されている。
図1A内の交差角(「交差角A」)は、45度を上回る。交差角Aを有する編組部は、半径方向の剛度および軸方向のコンプライアンスを示す。
【0019】
図1Bに示される編組部は、45度を下回る交差角を有する。交差角Bを有する編組部は、半径方向のコンプライアンスを示し、軸方向に硬い。軸方向の剛度は、ワイヤの円周方向に増加される間隔密度に起因して、折曲に対する抵抗をもたらす。加えて、交差角が減少するにつれて、折曲部は、編組部内での相互に対するワイヤのローリングではなくワイヤの屈曲を伴う。これは、縦方向に整合されたワイヤの管、したがって、0度の交差角を有する管を想像する場合、容易に想起され得る。この管を折曲させるために、各ワイヤは、180度屈曲する必要があるであろう。逆に、略円周方向に配向されたワイヤで形成された管、すなわち、90度に近い交差角を有する管は、ワイヤが、殆ど屈曲する必要がないであろうため容易に折曲するであろう。
【0020】
図1Cの編組部は、45度である交差角を有する。それは、軸方向および半径方向に中立である編組部の一実施例として提供される。
【0021】
図2は、折曲された状態にある本発明のデバイス1の実施形態を示す。デバイス1は、2つの折曲部、すなわち、折曲部10と折曲部11とを有する。折曲部は、エリア12等の展開エリアによって分離される。
【0022】
送達カテーテルの中への装填の間、デバイス1は、展開された伸長円筒へと潰される。デバイス1を伸長させることは、ワイヤが相互に対して移動し、交差角が全て、より浅い状態になるように編組部を伸展させる。交差角のこの変化は、本明細書において「圧縮変形」と称される。装填の間、圧縮変形は、交差角Aを中立である交差角Cに、かつ交差角Cを交差角Bに変化させるであろう。
【0023】
例えば、弛緩状態にある場合、管状構造1は、45度の交差角Cを有し、次いで、管状構造が圧縮されるにつれて、交差角は、45度を下回る角度に減少し、したがって、交差角Bのカテゴリに分類されるであろう。逆に、管状構造が拡張される場合、交差角は、45度を上回る角度に増加し、したがって、交差角Aのカテゴリに分類されるであろう。
【0024】
この圧縮が生じない場合、編組部内の構造のワイヤは、折曲プロセスに適応するために、より多くの力を要するであろう著しい量の屈曲を被るであろう。したがって、折曲プロセスを促進させるために、
図3のエリア13等の折曲部10および11に隣接するエリアは、好ましくは、交差角Aを有するであろう。
【0025】
配備時の軸方向の負荷、例えば血流によってデバイスに対してかけられる負荷に遭遇する場所において、または、最小限の変形が所望されるエリアにおいて、浅い交差角Bが、軸方向の剛度を促進させるために使用される。例えば、
図2を参照すると、場所12は、交差角Bから、血流からの相互作用および圧力が層内で圧縮運動をもたらさないというような恩恵を得るであろう。同様に、
図3の場所14もまた、インプラントの折曲プロセスの間に隆起された軸方向の基準を促進するように交差角Bから恩恵を得るであろう。
【0026】
図2の場所10および11等における折曲のために、約60度以上の交差角が、折曲をもたらすであろうことが見出された。上記に述べられたように、管状構造の半径の増加は、交差角を増加させるであろうことを思い出されたい。その結果として、管状構造が拡張するにつれて、最初に約60度の交差角を達成する管状構造のエリアが、それ自体の上で反転または折曲し始めるであろう。
【0027】
交差角の相違は、環状構造の選択的拡張および圧縮の単なる結果ではない。相違は、特に、編組部に織り込まれる。鋭角編組角の変更プロセスは、ピン等の特徴を、交差角を変更させるために、編組されているワイヤが周囲で屈曲され得る編組部を作成するために使用される編組マンドレル上に提供することによって、編組プロセスの間に適用されることができる。代替として、交差角の相違は、編組部がヒートセットされた後、編組部内の個々のワイヤを手動で移動させることによって達成されることができる。
【0028】
例えば、編組部のヒートセットは、相互に対するワイヤの変形をもたらし、ワイヤ内で形成する頂部および谷部を形成する。言い換えると、ワイヤがともに製織され、次いで、ほどかれると、ワイヤは、比較的に一直線のままであるであろう。しかしながら、ヒートセットプロセスの間、各ワイヤは、交差するワイヤに対して変形し、交差に対応する頂部および谷部を形成する。
【0029】
図4を参照すると、これらの頂部22および谷部24が、交差角を変更させるために使用され得ることが見出された。矢印26によって示されるように、頂部22aを対応する谷部24aから隣接する谷部24bに手動で移動させることによって、頂部と谷部との間の干渉は、変位された頂部22aが元の谷部24aに戻ることを防止するであろう。これが、交差角の変化をもたらす。
【0030】
図5は、異なる交差角を有する領域30、32、および34を有するデバイス1を示す。これらの領域は、最初の製織プロセスの間に編組マンドレル内に特徴を提供すること、または、上記に議論される頂部および谷部の変位方法を使用することのいずれかによって形成されてもよい。
【0031】
本発明は、特定の実施形態および用途の観点から説明されたが、当業者は、この教示に照らして、本願発明の精神から逸脱することなく、またはその範囲を超過することなく、付加的な実施形態ならびに修正をもたらすことができる。故に、本明細書の図面および説明は、本発明の理解を促進させるために実施例として提供されていると理解されるべきであり、本明細書の範囲を限定しているとは解釈されるべきではない。