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特許6998405コンベアシステムを稼働させるコンベアシステム方法及びそのコンベアシステムにおいて用いられるフロー装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-22
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】コンベアシステムを稼働させるコンベアシステム方法及びそのコンベアシステムにおいて用いられるフロー装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 43/08 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
B65G43/08 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019570573
(86)(22)【出願日】2018-06-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-20
(86)【国際出願番号】 EP2018066440
(87)【国際公開番号】W WO2018234388
(87)【国際公開日】2018-12-27
【審査請求日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】17177077.9
(32)【優先日】2017-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518311625
【氏名又は名称】エワブ エンジニアリング アーベー
【氏名又は名称原語表記】EWAB Engineering AB
【住所又は居所原語表記】Kungs Starbyvaegen 8, 592 91 Vadstena Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】マッツ ウォーレン
(72)【発明者】
【氏名】ローランド ルンディン
(72)【発明者】
【氏名】アンダース アックスマン
【審査官】小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/037774(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/080362(WO,A1)
【文献】特開2006-174948(JP,A)
【文献】特開2004-307219(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02133291(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンドレスコンベアにより複数のワークピースキャリアを搬送するように構成されるコンベアシステムにおいて使用される停止装置(3)であって、
前記ワークピースキャリア(WPC)のいずれかのコンベア(10、10a、10b、10c、10d)対する移動を停止させるように構成され、
停止制御検出装置(31、32、33)であって、当該検出装置(31、32、33)に到着する前記ワークピースキャリア(WPC)の存在を検出、及び/又は前記ワークピースキャリア(WPC)上の前記ワークピースの存在を検出するように構成される停止制御検出装置(31、32、33)と、
前記ワークピースキャリア(WPC)の前記コンベア(10、10a、10b、10c、10d)に対する移動を停止させるように構成される停止制御駆動装置(35)と、
タグ読み取り及び/又は書き込み部(34)と、
前記停止制御検出装置(31、32、33)、前記停止制御駆動装置(35)、及び前記タグ読み取り及び/又は書き込み部(34)と動作可能に接続され、前記停止制御検出装置(31、32、33)から検出信号を受信し、前記停止制御駆動装置(35)に制御信号を送信し、前記タグ読み取り及び/又は書き込み部(34)からタグデータを受信並びに前記タグ読み取り及び/又は書き込み部(34)にタグデータを送信する停止ローカル制御部(30)と、
を備え、
前記停止ローカル制御部(30)は、
前記停止制御検出装置(31、32、33)からセンサ信号を受信し、
前記センサ信号に応じて前記ワークピースキャリアを停止させるように停止制御アクチュエータを制御し、
前記センサ信号に対応する前記センサデータ及び前記タグデータを、停止イベントメッセージの形式で中央制御部(100)に通信し、
前記中央制御部(100)から、前記ワークピースキャリアをリリースする旨の表示及び/又は前記タグに書き込むデータの表示を含む停止制御コマンドを受信し、
前記ワークピースキャリアをリリースするように前記停止制御アクチュエータを制御するように構成される、
ことを特徴とする停止装置。
【請求項2】
ワークピースキャリア到着検出部(31)、ワークピースキャリア位置検出部(32)、及び/又はワークピース存在検出部(33)をさらに備え、
前記停止イベントメッセージは、停止フロー装置へのワークピースキャリアの到着を示すデータ、ワークピースキャリアが所定の停止位置にあるかを示すデータ、及び/又はワークピースが存在するかを示すデータをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の停止装置。
【請求項3】
前記停止制御駆動装置(35)の下流側でワークピースキャリア(WPC)の存在を検出するように構成される少なくとも1つの切り替えエリア状態検出部(36)をさらに備え、
前記停止イベントメッセージは、エリアが空いているか否かを示すデータをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1又は2の記載の停止装置。
【請求項4】
複数のワークピースキャリア(WPC)であって、それぞれが搬送の際に少なくとも1つのワークピース(WP)を支持するように適用される複数のワークピースキャリア(WPC)と、
前記ワークピースキャリア(WPC)を搬送するように適用されるコンベア(10、10a、10b、10c、10d)と、
ワークピースキャリアの前記コンベアに沿った移動を停止させるように構成される請求項1乃至3のいずれかに記載の少なくとも1つの停止装置と、
前記停止装置(3)とデータ通信し、前記コンベアシステムにおいてワークピースの意図されるフローを示すデータを含むフロー計画を含むメモリを備える中央制御部(100)と、
を備え、
前記中央制御部は、
前記停止装置から前記停止イベントメッセージを受信し、
前記タグデータ及び前記フロー計画に基づいて、前記ワークピースキャリアをリリースするかを判別し、
前記停止制御コマンドを前記停止装置に送信する、
ことを特徴とするコンベアシステム。
【請求項5】
搬入コンベアライン及び多数の搬出コンベアラインによる少なくとも1つのY字交差と、
前記Y字交差に関連する少なくとも1つの切り替え装置と、
をさらに備え、
前記切り替え装置は、
前記ワークピースキャリアを前記コンベアから選択的に分流させるように構成され、
前記ワークピースキャリアを前記コンベアから選択的に分流させるように構成される切り替え駆動装置(41)と、
前記切り替え駆動装置(41)の下流側でワークピースキャリアの存在を検出するように構成される切り替えエリア状態検出部(42a、42b)と、
前記切り替え駆動装置(41)及び前記切り替えエリア状態検出部(42a、42b)に動作可能に接続され、前記切り替え駆動装置(41)に制御信号を送信し、前記エリア状態検出部(42a、42b)から検出信号を受信するように構成される切り替えローカル制御部(40)と、
を備え、
前記切り替えローカル制御部(40)は、
データインターフェイスを介して中央制御部(100)から切り替え制御コマンドを受信し、
前記切り替えエリア状態検出部から検出信号を受信し、
前記データインターフェイスを介して切り替えエリア状態及び切り替え位置を示す切り替え応答メッセージを前記中央制御部(100)に送信するように構成され、
前記中央制御部(100)は、
前記フロー計画に基づいて、前記切り替え制御コマンドを生成し、
前記切り替え制御コマンドを前記切り替え装置に送信するように構成され、
前記切り替え装置から前記切り替え応答メッセージを受信し、
前記中央制御部は、
前記停止装置(4)から前記切り替え応答メッセージを受信し、
前記切り替えエリア状態及び前記切り替え位置に基づいて、前記ワークピースキャリアをリリースするかを判別するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項4に記載のコンベアシステム。
【請求項6】
前記切り替え装置(4)は、前記切り替え駆動装置(41)の下流側に配置され、
前記中央制御部(100)は、
前記タグデータ及び前記フロー計画に基づいて、どの搬出ラインに前記ワークピースキャリアを向かわせるかを判別し、
所望の切り替え位置を示す切り替え制御コマンドを前記切り替え装置(4)に送信するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項5に記載のコンベアシステム。
【請求項7】
前記中央制御部(100)は、
前記切り替え装置(4)から、現在の切り替え位置及び切り替えエリア状態を示す切り替え応答メッセージを受信し、
前記切り替え位置及び/又は前記切り替えエリア状態に基づいて、前記ワークピースキャリアをリリースするか、及び/又はどの前記搬出コンベアラインにリリースした前記ワークピースキャリアを向かわせるかを判別するようにさらに構成される、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のコンベアシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、工程ステーションのセット間でワークピースを移動させるためのコンベアシステムに関する。
【0002】
コンベアシステムは、自動製造システム、すなわち、人間の介在なしで工程ステーション間においてワークピースを搬送するシステム、を提供するのに好適である。
【背景技術】
【0003】
コンベアシステムは、異なる種類の工程ステーション間においてワークピースを移動させるために、複数の種類の製造産業分野において使用されている。
【0004】
そのようなコンベアシステムのセットアップは、通常、大量のプログラミングを含む。制御ソフトウェアは、各ワークピース及び各工程ステーションを追跡し続けることと同時に、各センサ及び各アクチュエータを管理する必要がある。
【0005】
製造システムを変更する場合、意図しないバッファが形成されないように工程ステーションを設置あるいは撤去し、システムの再バランスを図ることは、通常、非常に挑戦的なタスクである。また、これは、通常、膨大な量の労力を要する制御ソフトウェアを変更することを含む。
【0006】
また、消耗及び停止は、システムを長時間滞留させ、それによって再度バランスが必要となり、これにより、制御ソフトウェアの再プログラミングが必要となる。
【0007】
自動製造用のコンベアシステムでは、中央制御部が全てのセンサデータを受信し、当該中央制御部からアクチュエータに指示を送信されることが知られている。それにより、コンベアシステムの全ての機能が中央制御され、全ての開始、停止、追跡切り替え、データ収集、及びデータ生成が、中央制御部によって直接制御される。
【0008】
従って、当該コンベアシステムをセットアップするためには、プログラミングと同時に、相当量の配線の必要がある。
【0009】
他方、コンベアシステムを設計、構築、及び構成するためのコストを減らしたいという要望がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、主要な目的は、改善された中央制御されるコンベアシステム、特に、低コストで設置及び維持可能であり、好ましくはよりロバストなシステムを提供することである。
【0011】
本発明は、添付の独立請求項によって画定され、実施の形態は、従属請求項、以下の詳細な説明及び図面中において示す。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の様態によれば、複数のワークピースキャリアであって、それぞれが搬送の際に少なくとも1つのワークピースを支持するように適用される複数のワークピースキャリアと、ワークピースキャリアを搬送するように適用されるコンベアと、ワークピースキャリアのうちの1つのコンベアに対する移動を制御するための少なくとも1つのフロー装置であって、ローカル制御部と、少なくとも1つのワークピースキャリアセンサと、少なくとも1つのアクチュエータとを備える少なくとも1つのフロー装置と、フロー装置とデータ通信し、コンベアシステムにけるワークピースの意図されるフローを示すデータを含むフロー計画を含むメモリを備える中央制御部と、を備える。ローカル制御部は、信号インターフェイスを介してセンサ信号を受信し、センサ信号を所定のデータ形式を有する信号データに変換し、データインターフェイスを介してセンサデータを中央制御部へと通信し、データインターフェイスを介して前記中央制御部からコマンドデータを受信し、コマンドデータに基づいて、アクチュエータにアクチュエータ制御信号を供給するように構成される、ことを特徴とするコンベアシステムが提供される。
【0013】
フロー計画は、コンベアシステムによってワークピースを搬送する1つ又は複数の方法を記述する命令のセットである。フロー計画は、任意のコンベアシステムのシャットダウンに関連したオペレータの介入によってのみ変更可能という意味で固定されたものであってよく、又は製造プロセスにおいて生じたイベントに応じて変更されてもよいという意味で動的であってよい。当該変更は、自動で制御システム又はオペレータの介入によって有効化されてもよい。
【0014】
ローカル制御部は、センサ信号及び/又はセンサデータに基づいて、センサデータを中央制御部へと通信し、中央制御部からコマンドデータを受信するステップを行わないようにするか判別し、次に、自律的にコマンドデータを生成するように構成されてよい。
【0015】
従って、行わないようにすると判別された場合、ローカル制御部は、中央制御部との事前の通信なしで、それ自体がコマンドデータを生成して実行する。これは、中央制御部と通信する必要がある情報の量を低減し得る。
【0016】
ローカル制御部は、ワークピースキャリアが有効なワークピースを運んでいないと判別した場合、自律的にコマンドデータを供給するように構成されてよい。
【0017】
従って、ワークピースキャリアが空の場合、又はワークピースが例えば不適切に配置されたあるいは不完全であった場合、ローカル制御部は、それを停止及び/又は通過させるように自律的な判別を行い得る。反対に、ワークピースキャリアが有効なワークピースを運ぶ場合には、ワークピースキャリアは、中央制御の対象となり得る。
【0018】
ローカル制御部は、センサデータの通信に応じて、コマンドデータを受信するように構成されてよい。
【0019】
従って、これは、コンベアシステムがリアルタイムで稼働している、すなわち、中央制御部は、特定のセンサデータの受信に応じて特定のコマンドデータを送信することを示唆している。換言すると、中央制御部は、センサデータを受信にのみ応じて、判別を行い、コマンドデータを送信するようにトリガされる。従って、中央制御部は、当該中央制御部がセンサデータを受信することで、その直後かつそれに応じて、コマンドデータを供給する。典型的には、コマンドデータは、ローカル制御部によるセンサデータ送信から15秒以内、好ましくは、10秒以内、5秒以内、1秒以内、あるいは0.5秒以内に受信される。
【0020】
コンベアシステムの当該構成は、コンベアシステムの設計、組み立て、メンテナンス、及び再設計を容易にする。
【0021】
ローカル制御部は、センサデータを信号データに変換するように構成されるので、1つのデータ形式を、ローカル制御部と中央制御部との間の全ての通信に適用することが可能である。
【0022】
また、ローカル制御部がアクチュエータ及びセンサへの信号並びにアクチュエータ及びセンサからの信号を供給するので、中央制御部にセンサとアクチュエータとを接続する必要がない。
【0023】
中央制御部は、ローカル制御部からセンサデータを受信し、フロー計画及びセンサデータに基づいてフロー装置が行うべき動作を判別し、動作に対応するコマンドデータを供給し、コマンドデータをローカル制御部へと送信するように構成されてよい。
【0024】
従って、中央制御部は、センサデータだけでなく、フロー計画にも基づいて、リアルタイム判別を行い得る。そのため、中央制御部は、フロー装置が中央制御部から受信したコマンドのみを実行している状態で、ワークピースキャリアの移動、すなわち、停止するか、リリースするか、分流するか、を判別する。
【0025】
従って、コマンドデータは、ワークピースキャリアを停止させるコマンド、ワークピースキャリアをリリースするコマンド、及び例えばワークピースキャリアを別のコンベア部分上に移動させるアームを制御するターンアウト部によってワークピースキャリアを分流させるコマンドからなるグループから選択され得る。また、タグ書き込み部がある場合、コマンドデータは、さらに、タグに書き込まれるデータの表示を含んでよい。当該データは、センサデータに応じて、及び/又はタグから読み出された任意のタグデータに応じて、及び/又はさらなるセンサデータに応じて、及び/又はフロー計画に基づいて、供給され得る。
【0026】
ローカル制御部は、センサデータの変化又はコマンドデータに応じてのみ、センサデータを中央制御部に通信するように構成されてよい。従って、中央制御部への負荷が低減される。
【0027】
つまり、ローカル制御部は、例えば、センサデータの変化、又は実行することができないかすでに実行された中央制御部からのコマンド等の、通信をするように促すイベント、がある場合にのみ中央制御部と通信する。
【0028】
従って、具体的には、ローカル制御部は、センサデータが変化した場合に更新されたセンサデータを送信するように構成されてよい。
【0029】
フロー装置は、ワークピースキャリアのうちのいずれかのコンベアに対する移動を停止するための停止装置であってよい。この場合、ワークピースキャリアセンサは、停止制御検出装置であって、ワークピースキャリアの存在、ワークピースキャリアに当該検出装置への到着を検出、及び/又はワークピースキャリア上のワークピースの存在を検出するように構成される停止制御検出装置を備えてよい。また、アクチュエータは、ワークピースキャリアのコンベアに対する移動を停止するように構成される停止制御駆動装置を備えてよい。
【0030】
従って、一つの実施の形態において、停止装置は、ワークピースキャリアを、それ自身の動作によって停止するように構成されてよい。すなわち、中央制御部からのコマンドデータなしでワークピースキャリアを停止させてよい。
【0031】
別の実施の形態において、停止装置は、中央制御部から受信したコマンドデータに応じてのみワークピースキャリアを停止するように構成されてもよい。従って、制御部は、センサが停止装置又はその近傍においてワークピースキャリアの存在を検出してからワークピースキャリアが実際の停止位置に到着するまでに要する時間中に停止制御コマンドを出力する必要がある。
【0032】
停止装置は、さらに、タグ読み取り及び/又は書き込み部を備えてよい。ローカル制御部は、停止制御検出装置、停止制御駆動装置、及びタグ読み取り/書き込み部と動作可能に接続され、停止制御検出装置から検出信号を受信し、停止制御駆動装置に制御信号を送信し、タグ読み取り/書き込み部に対してタグデータを受信/送信する停止ローカル制御部であってよい。停止ローカル制御部は、停止制御検出装置からセンサ信号を受信し、タグ読み取り/書き込み部からタグデータを受信し、センサ信号及びタグデータに対応するセンサデータを、停止イベントメッセージの形式で中央制御部へと通信し、中央制御部から停止制御コマンドを受信し、当該コマンドは、ワークピースキャリアをリリースする旨の表示、及び/又はタグに書き込むべきデータの表示を含み、ワークピースキャリアをリリースするようにアクチュエータを制御するように構成されてよい。
【0033】
タグデータは、IDデータ及び/又はアドレスデータを含んでよく、停止制御コマンドは、修正されたIDデータ及び/又はタグデータを書き込む旨の表示を含んでよい。
【0034】
タグデータの再書き込みを可能にすることで、中央制御部との通信なしで1つ以上のステップを実行し得るという意味で、部分的に自律的なシステムを提供することが可能である。例えば、動作の所定のサブシーケンスは、中央制御部を含まずに、当該サブシーケンスの1つ以上の動作が、どのステップが実行されたか及び/又はワークピースキャリアが次にどこへ行くかを示す更新されたタグデータを供給する状態で、自律的に実行されてよい。
【0035】
具体的には、ワークピースキャリアが空、あるいは有効なワークピースを運んでいないことを示すようにタグデータを再書き込み又はリセットすることが可能であり、それにより、当該空又は無効なワークピースキャリアは、ローカル制御部が中央制御部と通信する必要なしに、コンベアシステムを通過し得る。停止装置は、自律的に、すなわち、中央制御部との相互動作なしでワークピースキャリアを停止させる。従って、ワークピースキャリアが適所にあり、そのデータが読み取られたとローカル制御部が判別するまで、通信を延期することが可能である。
【0036】
停止装置は、さらに、ワークピースキャリア到着検出部、ワークピースキャリア位置検出部、及び/又はワークピース存在検出部を備えてよい。どの検出部が存在するかに応じて、停止イベントメッセージは、さらに、停止フロー装置へのワークピースキャリアの到着を示すデータ、ワークピースキャリアが所定の停止位置にあるかを示すデータ、及び/又はワークピースが存在するかを示すデータ、を含んでよい。従って、ローカル制御部に更なるインテリジェンスが付与され、全てのデータが得られるまで中央制御部との通信を行わない。
【0037】
停止装置は、さらに、停止制御駆動装置の下流側でワークピースキャリアの存在を検出するように構成される少なくとも1つのエリア状態検出部を備えてよく、その場合、イベントメッセージは、さらに、エリアが空いているか否かを示すデータを含んでよい。
【0038】
コンベアは、搬入コンベアライン及び多数の搬出コンベアラインによる少なくとも1つのY字交差を有するように構成されてよく、フロー装置は、搬入ワークピースキャリアを搬出コンベアラインのうちの1つへと選択的に分流させるための切り替え装置であってよい。この場合、アクチュエータは、ワークピースキャリアを搬出コンベアラインの1つへと選択的に分流させるように構成される切り替え駆動装置を備えてよく、ワークピースキャリアセンサは、前記切り替え駆動装置の下流側でワークピースキャリアの存在を検出するように構成される切り替えエリア状態検出部を備えてよく、ローカル制御部は、切り替え駆動装置及び切り替えエリア状態検出部に動作可能に接続され、切り替え駆動装置に制御信号を送信し、切り替えエリア状態検出部から検出信号を受信するように構成される切り替えローカル制御部を備えてよい。ローカル制御部は、中央制御部から切り替え制御コマンドを受信し、切り替えエリア状態検出部から信号を受信し、切り替えエリア状態及び切り替え位置を示す切り替え応答メッセージを送信するように構成されてよい。
【0039】
このように、切り替え装置は、ワークピースキャリアの到着によってではなく、切り替えコマンドによってトリガされ得る。例えば、停止装置は、切り替え装置の上流に配置され、切り替え装置が適切に稼働させられるまで、停止したワークピースキャリアをリリースしなくてもよい。
【0040】
中央制御部は、フロー計画に基づいてワークピースキャリアをどの搬出ラインに向かわせるか判別し、所望の切り替え位置を示す切り替え制御コマンドを切り替え装置へ送信し、切り替え応答メッセージを受信するように構成されてよい。
【0041】
ローカル制御部は、センサ信号又はセンサデータに基づいて、中央制御部から切り替え制御コマンドを受信すること、切り替えエリア状態検出部からの信号を受信すること、及び切り替え応答メッセージを送信することを行わないようにするか判別し、所望の位置を推定するように切り替え駆動装置を自律的に制御するように構成されてよい。
【0042】
従って、例えばタグデータに応じて、又はワークピースキャリアが空若しくはワークピースが例えば不適切に配置されているあるいは誤ったものである場合に、ローカル制御部が自律的に切り替えを制御することも可能であり、ローカル制御部は、当該ワークピースキャリアを分流する旨の判別を行ってよい。反対に、ワークピースキャリアが有効なワークピースを運ぶ場合、ワークピースキャリアは、中央制御の対象となり得る。本発明の第2の様態によれば、複数のワークピースキャリアであって、それぞれが搬送の間に少なくとも1つのワークピースを支持するように適用される複数のワークピースキャリアと、ワークピースキャリアを搬送するように適用される少なくとも1つのコンベアと、ワークピースキャリアのコンベアに対する移動を制御するための少なくとも1つのフロー装置であって、ローカル制御部と、少なくとも1つのワークピースキャリアセンサと、少なくとも1つのアクチュエータとを備える少なくとも1つのフロー装置と、フロー装置とデータ通信し、コンベアシステムにおけるワークピースの意図されるフローを示すデータを含むフロー計画を含むメモリを備える中央制御部と、を備えるコンベアシステムの稼働方法が提供される。当該方法は、信号インターフェイスを介してローカル制御部においてセンサ信号を受信し、センサ信号を所定のデータ形式に変換してセンサデータを形成し、データインターフェイスを介してセンサデータを中央制御部へと通信し、データインターフェイスを介して中央制御部からコマンドデータを受信し、コマンドデータに応じてアクチュエータ制御信号を供給し、アクチュエータにアクチュエータ制御信号を供給する、ことを含む。当該方法は、少なくとも2つの異なるセンサから少なくとも2つのセンサ信号を受信し、センサ信号を所定のデータ形式に変換し、センサデータを単一のイベントメッセージにおいて送信する、ことをさらに含んでよい。
【0043】
当該方法において、センサ信号の受信は、中央制御部へセンサデータを通信するようにローカル制御部をトリガしてよい。
【0044】
あるいは、例えば電流センサデータがコマンドデータの実行ができないことを示す場合、コマンドデータは、中央制御部へセンサデータを送信するように制御部をトリガしてよい。
【0045】
当該方法において、コマンドデータは、中央制御部へのセンサデータの前記通信に応じて、ローカル制御部に受信されてよい。
【0046】
当該方法は、センサ信号及び/又はセンサデータに基づいて、さらに、中央制御部へと前記センサデータを通信し、中央制御部からコマンドデータを受信するステップを行わないようにするかを判別し、その後、コマンドデータを自律的に生成するかを判別することを含んでよい。
【0047】
従って、行わないと判別した場合、ローカル制御部は、中央制御部との事前の通信なしに、それ自体でコマンドデータを生成して実行する。
【0048】
本発明の第3の様態によれば、コンベアによって複数のワークピースキャリアを搬送するように構成されるコンベアシステムにおいて用いられる停止装置が提供され、当該装置は、一つのワークピースキャリアのコンベアに対する移動を停止するように構成される。停止装置は、ワークピースキャリアの存在、検出装置への到着を検出する、及び/又はワークピースキャリア上のワークピースの存在を検出するように構成される停止制御検出装置と、ワークピースキャリアのコンベアに対する移動を停止するように構成される停止制御駆動装置と、タグ読み取り/書き込み部と、停止位置制御部であって、停止制御検出装置と、停止駆動装置と、タグ読み取り/書き込み部とに動作可能に接続され、停止制御検出装置から検出信号を受信し、制御信号を停止制御駆動装置へと送信し、タグ読み取り/書き込み部に対してタグデータを受信/送信する停止位置制御部と、を備える。停止ローカル制御部は、停止制御検出装置からセンサ信号を受信し、センサ信号に応じてワークピースキャリアを停止させるように停止制御アクチュエータを制御し、タグ読み取り/書き込み部からタグデータを受信し、センサ信号に対応するセンサデータを停止イベントメッセージの形式で中央制御部に通信し、中央制御部から停止制御コマンドを受信し、当該コマンドは、ワークピースキャリアをリリースする旨の表示及び/又はタグにデータを書き込む旨の表示を含み、ワークピースキャリアをリリースするように停止制御アクチュエータを制御するように構成される。
【0049】
停止ローカル制御部は、中央制御部へのセンサデータの前記通信に応じて、停止制御コマンドを受信するように構成されてよい。
【0050】
タグデータは、IDデータ及び/又はアドレスデータを含んでよく、停止制御コマンドは、訂正されたIDデータ及び/又はタグデータを書き込む旨の表示を含んでよい。停止装置は、さらにワークピースキャリア到着検出部、ワークピースキャリア位置検出部、及び/又はワークピース存在検出部、を備えてよい。停止イベントメッセージは、さらにワークピースキャリアの停止フロー制御部への到着を示すデータ、ワークピースキャリアが所定の停止位置にあるかを示すデータ、及び/又はワークピースが存在するかを示すデータを含んでよい。
【0051】
停止装置は、さらに停止制御駆動装置の下流側でワークピースキャリアの存在を検出する少なくとも1つのエリア状態検出部を備えてよく、停止イベントメッセージは、さらにエリアが空いているか否かを示すデータを含んでよい。
【0052】
コンベアシステムで用いられる合流装置が提供されてもよく、当該装置は、コンベアによって複数のワークピースキャリアを搬送するように構成され、少なくとも2つの搬入コンベアライン及び搬出ラインによる少なくとも1つのY字交差を構成し、この合流装置は、搬入されたワークピースキャリアを搬出コンベアラインへ選択的へと向けるように構成される。上記の説明は、当該搬入コンベアラインのそれぞれに関連する。
【0053】
ローカル制御部は、センサ信号、タグデータ、及び/又はセンサデータに基づいて、センサデータを中央制御部に通信し、中央制御部からコマンドデータを受信するステップを行わないかを判別し、次に、停止制御コマンドを自律的に生成するように構成されてよい。
【0054】
本発明の第4の様態によれば、コンベアによって複数のワークピースキャリアを搬送するように構成され、搬入コンベアライン及び多数の搬出コンベアラインによる少なくとも1つのY字交差を有するコンベアシステムで用いられる切り替え装置が提供され、当該切り替え装置は、1つのワークピースキャリアを選択的に1つの搬出コンベアに分流させるように構成される。切り替え装置は、コンベアからワークピースキャリアを選択的に分流させるように構成される切り替え駆動装置と、切り替え駆動装置の下流側でワークピースキャリアの存在を検出するように構成される切り替えエリア検出部と、切り替え駆動装置及び切り替えエリア検出部に動作可能に接続され、制御信号を切り替え駆動装置へと送信し、エリア状態検出部から検出信号を受信する切り替えローカル制御部と、を備える。ローカル制御部は、データインターフェイスを介して中央制御部から切り替え制御コマンドを受信し、切り替えエリア状態検出部から検出信号を受信し、データインターフェイスを介して切り替えエリア状態及び切り替え位置を示す切り替え応答メッセージを中央制御部へと送信するように構成される。
【0055】
コンベアによって複数のワークピースキャリアを搬送するように構成され、少なくとも2つの搬入コンベアライン及び少なくとも2つの搬出コンベアラインを有する合流/切り替え交差を有するコンベアシステムで用いるための合流/切り替え装置が提供されてよい。合流/分流装置は、搬入コンベアラインのそれぞれに関連した第1及び第2の上記停止装置と、停止制御駆動装置の下流に配置される上記の切り替え装置と、を備える。
【0056】
切り替えローカル制御部は、切り替え制御コマンドを受信したことに応じて、切り替え応答メッセージを送信するように構成されてよい。
【0057】
切り替えローカル制御部は、検出信号、又はタグ読み取り部から受信したタグデータに基づいて、中央制御部からの切り替え制御コマンドを受信すること及び切り替え応答メッセージを送信することを行わないようにするか判別し、所定の位置を推定するように切り替え駆動装置を自律的に制御するように構成されてよい。本発明の第5の様態によれば、複数のワークピースキャリアであって、それぞれが搬送の間に少なくとも1つのワークピースを支持するように適用される複数のワークピースキャリアと、ワークピースキャリアを搬送するように適用されるコンベアと、ワークピースキャリアのコンベアに対する移動を停止するように構成される少なくとも1つの上記の停止装置と、停止装置とデータ通信し、コンベアシステムにおけるワークピースの意図されるフローを示すデータを含むフロー計画を含むメモリを備える中央制御部と、を備えるコンベアシステムが提供される。中央制御装置は、停止装置から停止イベントメッセージを受信し、タグデータ及びフロー計画に基づいて、ワークピースキャリアをリリースするかを判別し、停止制御コマンドを停止装置へと送信するように構成される。
【0058】
中央制御部は、停止イベントメッセージを受信することに応じて、ワークピースキャリアをリリースし、停止制御コマンドを送信するかを判別するように構成されてよい。
【0059】
コンベアシステムは、さらに搬入コンベアライン及び多数の搬出コンベアラインによる少なくとも1つのY字交差と、Y字交差に関連して上記の少なくとも1つの切り替え装置と、を備えてよい。この場合、中央制御部は、さらに、フロー計画に基づいて切り替え制御コマンドを生成し、切り替え制御コマンドを切り替え装置へと送信するように構成されてよい。
【0060】
中央制御部は、さらに、切り替え装置から切り替え応答メッセージを受信し、切り替え位置及び/又は切り替えエリア状態に基づいてワークピースキャリアをリリースするかを判別するように構成されてよい。
【0061】
切り替え装置は、さらに、停止制御駆動装置の下流に配置されてよく、中央制御装置は、タグデータ及びフロー計画に基づいて、どの搬出ラインにワークピースキャリアを向けるかを判別し、所望の切り替え位置を示す切り替え制御コマンドを切り替え装置へと送信するように構成されてよい。
【0062】
中央制御部は、切り替え装置から、現在の切り替え位置及び切り替えエリア状態を示す切り替え応答メッセージを受信し、切り替え位置及び/又は切り替えエリア状態に基づいて、ワークピースキャリアをリリースするか、及び/又はどの搬出コンベアラインに当該リリースしたワークピースキャリアを向けるかを判別するように構成されてよい。
【0063】
コンベアシステムは、さらに少なくとも2つの搬入コンベアライン及び1つの搬出ラインによる少なくとも1つのY字交差と、上記の少なくとも1つの合流装置を備えてよい。従って、中央制御装置は、さらに、停止装置から第2の停止イベントメッセージを受信し、この停止メッセージは、タグデータを含み、停止イベントメッセージ、タグデータ、及びフロー計画に基づいて、いずれかのワークピースキャリアをリリースするかを判別し、停止装置のうちのいずれかに停止制御コマンドを送信するように構成される。
【0064】
コンベアシステムは、さらに、少なくとも2つの搬入コンベアライン及び少なくとも2つの搬出コンベアラインによる少なくとも1つのY字交差と、少なくとも1つの上記の合流/切り替え装置を備えてよい。従って、中央制御部は、さらに、停止装置から停止イベントメッセージを受信し、この停止イベントメッセージはタグデータを含み、イベントメッセージ、タグデータ、及びフロー計画に基づいて、いずれかのワークピースキャリアをリリースするか、及び当該リリースしたワークピースキャリアをどの搬出コンベアラインに向けるかを判別し、所望の切り替え位置を示す切り替え制御コマンドを切り替え装置へと送信し、停止制御コマンドを停止装置のうちのいずれかへと送信するように構成される。
【0065】
一つの代替例においては、コンベアは、少なくとも2つの搬入コンベアライン及び1つの搬出ラインによる少なくとも1つの合流を形成するように構成されてよく、ワークピースキャリアセンサは、各搬入コンベアライン上に配置され、ワークピースキャリアの存在、検出装置への到着を検出、及び/又はワークピースキャリア上のワークピースの存在を検出するように構成され、アクチュエータは、各搬入コンベアライン上にそれぞれの停止制御駆動装置を備え、ワークピースキャリアの(WPC)のコンベアに対する移動を停止するように構成されてよい。
【0066】
ワークピースキャリアセンサは、停止制御駆動装置の下流側でワークピースキャリアの存在を検出する少なくとも1つの合流エリア状態検出部を備えてよい。停止装置は、さらに、各搬入コンベアライン上にそれぞれタグ読み取り/書き込み部を備える。ローカル制御部は、停止検出装置、停止駆動装置、及びタグ読み取り/書き込み部に動作可能に接続され、停止検出装置から検出信号を受信し、合流エリア状態検出部からエリア状態信号を受信し、制御信号を停止駆動装置へと送信し、タグ読み取り/書き込み部に対してタグデータを受信/送信する、合流ローカル制御部であってよい。ローカル制御部は、少なくとも1つの停止制御検出装置からセンサ信号を受信し、関連するタグ読み取り/書き込み部からタグデータを受信し、合流エリア状態検出部からエリア状態を受信し、合流イベントメッセージの形式で、センサ信号、エリア状態、及びタグデータに対応するデータを中央制御部に通信し、中央制御部から合流制御コマンドを受信し、このコマンドは、どの停止制御駆動装置にワークピースキャリアをリリースさせるかの表示を少なくとも1つ含み、ワークピースキャリアをリリースするようにアクチュエータを制御するように構成される。
【0067】
本発明の別の様態によれば、機械加工ステーション、付加的製造ステーション、表面処理ステーション、及び組み立てステーションからなるグループから選択された少なくとも2つの工程ステーションを備える製造システムが提供され、この製造システムは、1つの工程ステーションから他の工程ステーションにワークピースを搬送するよう構成される上記のコンベアシステムを備える。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1図1は、本開示に係るコンベアシステムの概略図である。
図2図2は、停止装置の概略図である。
図3図3は、切り替え装置の概略図である。
図4図4は、合流配置の概略図である。
図5図5は、合流/分流配置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本開示に係るシステムは、工程ステーション11a、11b、11c、11d間においてワークピースWPを搬送するためのシステムである。ワークピースWPは、ワークピースキャリアWPCで搬送される。メインコンベア10には、1つ以上の工程ユニットコンベア10a、10b、10cと、片側トラック10dと、が接続される。各工程ユニットコンベア10a、10b、10c、又は片側トラック10dは、それぞれ、対応するメインコンベア10から、ワークピースを、ワークピースに対して工程、ローディング、又はアンローディングを行う工程ステーション11a、11b、11c、11dへと搬送するように適用される。
【0070】
図1は、メインコンベア10と、3つのワークステーションコンベア10a、10b、10cと、片側トラックコンベア10dと、ローディングステーション12と、アンローディングステーション13と、複数のワークステーション11a、11b、11c、11dと、を備えるコンベアシステムを概略的に示す。コンベアシステムにおいて稼働している異なるステーション11a、11b、11c、11d間においてワークピースWPを運ぶため複数のワークピースキャリアWPCが設けられる。
【0071】
各ワークピースキャリア及び/又は各ワークピースは、それぞれ、ワークピースキャリア又はワークピースを識別するIDタグを備えてよい。当該タグは、特定のワークピースに固有のID、又は製造プロセスにおいて同一のポイントにある各ワークピースについて同一のIDであってよい。
【0072】
従って、本明細書で開示するシステムにおいて、コンベアベルトとの適切な相互作用を確実なものにするワークピースキャリアでワークを搬送し得る。ワークピースキャリアは、コンベアインターフェイスを備えてよく、これは、移動するように意図された際にワークピースキャリアが適切にコンベアに追従することを確実にし、ワークピースを停止させる際にはコンベアとワークピースキャリアとの間の相対移動を可能とするように設計される。ワークピースキャリアは、また、ワークピースが、ワークピースキャリアによって安全に運ばれるようにするために適用されるワークピースインターフェイスを備えてもよい。機械で読み取り可能及び/又は書込み可能であり得るタグは、ワークピースではなくワークピースキャリア上に設けてもよい。
【0073】
作業ステーション11a、11b、11c、11d、及びローディングステーション12並びにアンローディングステーション13には、停止装置3が設けられ、これは、図2を参照してさらに説明される。
【0074】
コンベア分流点には、切り替え装置4が設けられ、これは、図3を参照してさらに説明される。
【0075】
コンベア合流点には、合流配置5が設けられ、これは、図4を参照してさらに説明される。
【0076】
コンベア合流/分流点には、合流/分流配置6が設けられ、これは、図5を参照してさらに説明される。
【0077】
全てのフロー装置3、4、5、及び6は、データを各ローカル制御部から中央制御部100へと送信できるように、またローカル制御部が中央制御部100からデータを受信できるように、中央制御部100とデータ通信する。
【0078】
中央制御部100は、プロセッサと、システムを介してプロダクトがどのように案内されるかを示すフローデータを含むメモリと、備える。例えば、中央制御部は、製造プロセスの詳細、並びにシステム内の全てのワークピースキャリア及び/又はワークピースの記録を含んでよい。従って、中央制御部100は、各ワークピースキャリア及び/又はワークピースを、製造プロセスにおけるその段階における表示に関連付けし得る。
【0079】
中央制御部100とローカル制御部34との間の通信は、例えば有線シリアルインターフェイス(例えば、RS232、USB、CAN等の有線インターフェイス、)例えばWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の無線インターフェイス、又はその他の手法のデータ通信インターフェイスによって行われ得る。
【0080】
図2は、停止装置、すなわち、コンベアに到着するワークピースキャリアを停止させ、次にリリースする機能を有する装置を概略的に示す。
【0081】
停止装置3は、ローカル制御部30を備え、これは、プロセッサと、メモリと、センサ信号を受信して制御信号を供給するインターフェイスと、を備えてよい。ローカル制御部30は、また、中央制御部100と通信するための通信インターフェイスを備える。
【0082】
停止装置3は、ワークピースキャリア到着検出部31、すなわち、コンベアに到着する、移動しているワークピースキャリアを検出するように構成される検出部を備えてよい。当該検出は、機械的、光学的(カメラ、光電池、レーザー距離計)、レーダー、音(超音波)、あるいは容量によって行われ得る。単一の検出部が2つ以上の検出方法を採用してもよい。
【0083】
停止装置3は、ワークピースキャリア位置検出部32、すなわち、ワークピースキャリアが所定位置にあることを検出するように構成される検出部を備えてよい。好ましくは、検出部は、ワークピースキャリアが、停止装置によって適切に停止されたことで所定位置において静止していることを検出するように構成される。当該検出は、機械的、光学的(カメラ、光電池、レーザー距離計)、レーダー、音(超音波)、あるいは容量によって行われ得る。単一の検出部が2つ以上の検出方法を採用してもよい。
【0084】
停止装置3は、ワークピース検出部33、すなわち、ワークピースがワークピースキャリアWPC上に存在するか否かを検出するために配置される検出部を備えてもよい。当該検出は、機械的、光学的(カメラ、光電池、レーザー距離計)、レーダー、音(超音波)、あるいは容量で行われ得る。単一の検出部が2つ以上の検出方法を採用してもよい。
【0085】
停止装置3は、タグ読み取り及び/又は書込み部34、すなわち、ワークピースキャリア又はワークピース上のタグであって、ワークピースキャリア又はワークピースを識別することができるデータを含むタグを読み取るための装置を備えてよい。いくつかの用途において、単にワークピースキャリア若しくはワークピースを識別する望ましい任意の用途、又はワークピースキャリア若しくはワークピース自体に更新されたデータを維持し続けることが望ましくない用途等では、一つのタグ読み取り部が十分である。これは、中央制御部100によって製造ログ全体が維持される場合であってよい。
【0086】
しかしながら、ある状況において、タグデータを更新することが望ましい場合がある。これは、フロー装置3、4、5、6に決定力を付与することで達成し得る。
【0087】
タグは、これらに限定されないが、RFID、NFC、光学的、磁気的、容量等を含む任意の読み取り方法によって読み取られてよい。
【0088】
停止装置3は、さらに、停止アクチュエータ35、すなわち、ワークピースキャリアのコンベアに対する移動を機械的に停止させる装置を備える。アクチュエータは、電気駆動式アクチュエータであってよい。あるいは、アクチュエータは、制御装置30の制御下の油圧又は空気圧駆動式のアクチュエータであってもよい。停止アクチュエータ35は、例えば、ワークピースキャリアの移動に影響を与えない受動的位置と、ワークピースキャリアのコンベアに対する移動をブロックする能動的位置との間で回転可能又は横方向に移動可能なアーム又はショルダーを備えてもよい。
【0089】
停止装置3は、さらに、アクチュエータ35の下流エリアが空いているか否か判別するように構成されるエリア状態検出部36を備えてよい。典型的には、このエリアは、アクチュエータ35のすぐ近く、例えば1~10のワークピースキャリア長さ及び/又は任意の直後のフロー装置4、5、6の上流内に位置し得る。当該検出は、機械的、光学的(カメラ、光電池、レーザー距離計)、レーダー、音(超音波)、あるいは容量等によって行われ得る。単一の検出部が2つ以上の検出方法を採用してもよい。
【0090】
停止装置3のローカル制御部30の動作は、以下のとおりである。
【0091】
ワークピースキャリアWPCが停止装置3へ到着すると、ワークピースキャリア到着検出部31がそれを検出し、ローカル制御部30に信号を供給する。ローカル制御部は、停止アクチュエータ35に停止信号を供給し、それにより、アクチュエータ35は、ワークピースキャリアのコンベア10、10a、10b、10c、10dに対する移動を停止させる。ワークピースキャリアWPCが停止されると、ワークピースキャリア位置検出部32は、ローカル制御部30にワークピースキャリア位置信号を供給する。
【0092】
ワークピース検出部33は、(任意に)、ワークピースキャリアWPC上に存在するワークピースがあるかを検出し、対応する信号をローカル制御部30に供給する。
【0093】
タグ読取り部34は、タグデータを読み取り、当該タグデータをローカル制御部30へと転送する。
【0094】
エリア状態検出部36は、(任意に)、停止アクチュエータ35のモニタリングされたエリアが空いているか否かを検出し、エリア状態信号をローカル制御部30に供給する。
【0095】
ローカル制御部30は、センサ32、33、34、36からの信号に基づいて、中央制御部100に停止イベントメッセージを供給し、当該メッセージは、ワークピースキャリアが到着して静止位置にあること、(任意であるが)ワークピースが存在するか否か、ワークピースキャリア又はワークピースの識別子、及び(任意であるが)エリア状態の表示についての情報を含んでよい。さらに、任意であるが、停止イベントメッセージは、停止装置を識別する情報を含んでよい。
【0096】
ローカル制御部30は、センサデータのうちいずれかが変化する場合、任意の時点で更新された停止イベントメッセージを供給してよい。例えば、ワークピースキャリアにワークピースが搭載されてワークピース検出部信号が変化する、又はアクチュエータ35の下流エリアが空くと、それにより、エリア状態検出信号が変化する。
【0097】
主なルールとして、ローカル制御部30は、中央制御部100から停止制御コマンドを受信するまで、ワークピースキャリアを停止状態に維持する。
【0098】
中央制御部100は、停止イベントメッセージを受信し、フロー計画に基づいて停止装置3がどのような動作を行うべきかを判別する。
【0099】
中央制御部100は、例えば、ワークピースが存在しない場合、下流エリアが空いている場合、又は続く作業ステーション11a、11b、11c、11dにキューがある場合、ワークピースキャリアをリリースすべきでないと判別する。この場合、停止制御コマンドは送信されない。
【0100】
中央制御部100がワークピースキャリアをリリース可能であると判別すれば、停止制御コマンドが停止装置3のローカル制御部30へと送信される。
【0101】
停止制御コマンドは、ワークピースキャリアがリリースされる旨の表示を含んでよい。任意であるが、停止制御コマンドは、タグ読み取り/書き込み部34によってワークピースキャリアのタグに書き込まれるタグデータを含んでよい。さらに任意であるが、停止制御コマンドは、停止制御コマンドの対象である停止装置3を識別するための識別情報を含んでよい。
【0102】
従って、停止制御コマンドは、特定の停止イベントメッセージに応じて生成され、これは、ワークピースキャリアの到着に基づいてローカル制御部がどのような動作を行うべきか判別が、ローカル制御部によってではなく、むしろ中央制御部によって行われることを意味する。つまり、停止制御コマンドは、リアルタイムに生成される。
【0103】
図3は、切り替え装置4、すなわち、搬入コンベアラインから少なくとも2つの搬出コンベアラインのうちのいずれかへとワークピースキャリアを分流させる機能を有する装置を概略的に示す。
【0104】
切り替え装置4は、ローカル制御部40を備え、当該ローカル制御部は、プロセッサと、メモリと、センサ信号を受信して制御信号を供給するためのインターフェイスと、を備えてよい。ローカル制御部40は、また、中央制御部100と通信するための通信インターフェイスを備える。
【0105】
切り替え装置4は、切り替えアクチュエータ41、すなわち、少なくとも2つの搬出コンベアラインのうちのいずれかへとワークピースキャリアを分流させるために、少なくとも2つの位置間で切り替えが可能なアクチュエータを備える。切り替えアクチュエータは、垂直軸に対して制御可能な態様でピボット動作可能なアーム又はラインを備えてよい。アクチュエータは、電気的に駆動されるアクチュエータであってよい。あるいは、アクチュエータは、ローカル制御部40の制御の下、油圧又は空気圧で駆動するものであってもよい。
【0106】
切り替えアクチュエータは、切り替え位置上のどのフィードバックをローカル制御部40へ供給するかに基づく、切り替え位置検出部又はメモリを備えてよい。
【0107】
切り替え装置4は、さらに、アクチュエータ41の下流エリアに空いているか否か判別するように構成されるエリア状態検出部42a、42bを備える。典型的には、このエリアは、アクチュエータ41の直近、例えば1から10のワークピースキャリアの長さ及び/又は任意の直後のフロー装置3、5、6の上流内等に位置する。
【0108】
以下、切り替え装置4の動作について説明する。
【0109】
典型的には、切り替え装置の動作は、中央制御部100からの切り替えコマンドによって開始される。当該コマンドは、ワークピースキャリアが切り替え装置4に到着しようとしている旨の情報に基づいて供給されるものであってよい。典型的には、当該情報は、中央制御部100が、切り替え装置4の直近の上流に配置された停止装置3から取得する。つまり、中央制御部100は、典型的には、直近の先行する停止装置3に停止制御コマンドを供給する前に、切り替え装置4に切り替え制御コマンドを供給する。
【0110】
切り替え制御コマンドは、典型的には、望ましい切り替え位置の表示を含む。任意であるが、当該表示は、意図する切り替え装置4を識別する情報を含んでよい。
【0111】
切り替え制御コマンドを受信すると、ローカル制御部40は、分流が命令されたエリアに空いているかを、関連するエリア状態検出部42a、42bによってチェックし、どの位置で切り替えるかについても確認してよい。
【0112】
エリアが空いており、切り替えが適切な位置であれば、切り替え装置4からの応答メッセージは、切り替え位置(又は単に命令されたことのみ)と、関連するエリア状態検出部の状態(又は単に命令されたとおりの処理をするための空きがあることのみ)を示す。任意であるが、切り替え装置4を識別する情報もさらに含まれてよい。当該メッセージを受信すると、中央制御部100は、停止制御コマンドを直近の上流の停止装置3へと送信してよい。
【0113】
従って、中央制御部による特定の要求に応じて、切り替え装置4から応答メッセージが送信される。つまり、応答メッセージは、リアルタイムに送信される。
【0114】
エリアが空いており、切り替えが適切な位置であれば、応答メッセージも同様であるが、切り替えが所望の位置に到達するまで遅延されるようにしてもよい。
【0115】
エリアが空いていなければ、切り替え装置4からの応答メッセージは、エリアが閉鎖されていることを示す。この場合、中央制御部100は、停止制御コマンドを送信しない。
【0116】
エリア状態検出部の状態が空きに変化すると、更新された応答メッセージが生成され、この場合には、中央制御部100は、停止制御コマンドを送信してもよい。
【0117】
従って、中央制御部100が所望の切り替え位置及びエリア状態が空きであることを示す応答メッセージを受信するまで、中央制御部100は、上流の停止装置3へと送信しない。
【0118】
図4は、合流配置5、すなわち、少なくとも2つの搬入コンベアラインが1つのコンベアラインへと合流するように取り扱う配置を概略的に示す。
【0119】
基本的に、合流配置は、1ペアの停止装置3a、3bを備え、少なくともその1つ(好適には、両方)は、エリア状態検出部36a、36bを備え、当該検出部は、合流エリア、すなわち、十分に同時に到着した場合に1ペアのワークピースキャリアが衝突し得るエリアの状態をモニタするように構成される。
【0120】
各停止装置3a、3bは、図2を参照して上述したように設計されて機能してよい。
【0121】
従って、合流配置5の動作について説明する。
【0122】
停止装置3a、3bのうちのいずれかにワークピースキャリアが到着すると、中央制御部100への対応する停止イベントメッセージが生成される。
【0123】
中央制御部100は、停止装置3a、3bのいずれか又は両方が、その各下流のエリアが空いているかを報知したか(エリア状態検出部36a、36bに基づいて)判別し、両方のエリアが空いている場合、関連する停止装置3a、3bに停止制御コマンドを送信する。
【0124】
ワークピースキャリアが両方の停止装置3a、3bに同時に到着した場合には、中央制御部100は、どちらを優先するか判別し、従って、下流のエリアが空いている場合、優先するワークピースキャリアが存在する停止装置3a、3bに停止制御コマンドを送信する。
【0125】
図5は、合流/分流配置6、すなわち、少なくとも2つの搬入コンベアラインの少なくとも2つの搬出コンベアラインへの合流を取り扱う配置を概略的に示す。
【0126】
合流/分流配置は、本質的には、図5を参照して説明されるような合流配置と、図4を参照して説明されるような分流配置と、を備える。
【0127】
すなわち、停止装置3a、3bは、どのワークピースキャリアが分流切り替えアクチュエータ41に移動するのを許容するか制御するように動作する。
【0128】
切り替えアクチュエータ41は、この場合、コンベアの設計に応じて2つ以上の位置を有する。例えば、チェーンコンベアのような、一方が他方に対してタンジェントな2つのエンドレスコンベアを備える場合、3つの位置又は4つの位置が有益である。これは、搬入及び搬出ラインの各組み合わせをそれぞれ最適に得られるからである。
【0129】
フロー装置3、4、5、6は、ローカル制御部を収容し、センサ、アクチュエータ、電源、及び通信インターフェイスに接続を提供する筐体を備える装置ユニットの形態で設けられてよい。センサ及びアクチュエータは、必要に応じてユニットに接続される。
【0130】
動作モードに応じて、停止装置3、切り替え装置4等として動作し得る異なる動作モードが実行可能な単一のハードウェア装置を設計することが可能である。
【0131】
中央制御部と通信すると、ローカル制御部は、例えばフロー装置IDとして、中央制御部が当該ローカル装置を識別可能にするデータを送信してよい。
【0132】
中央制御部へのメッセージは、さらに、フロー装置の状態、エラーコード及び/又はコンフィギュレーションコード、すなわち、どの種類の装置が作動しているか(すなわち、停止装置又は切り替え装置)を示すコードの表示を含む。
【0133】
上記の実施の形態は、ワークピースキャリアのフローに影響する判別が、全て中央制御部で行われる、というコンセプトに基づく。従って、ローカル制御部がワークピースキャリアの検出等のセンサ入力を受信する度に、当該情報が中央制御部に通信され、中央制御部からコマンドデータを受信するまで、何らの動作も行われない。
【0134】
他方では、ローカル制御部が非常に基本的な動作、例えば、上記のように、到着するワークピースキャリアを停止する判別を行ってもよい。すなわち、それをリリースする旨の判別のみが中央制御部が行われる必要がある。
【0135】
さらに、完全ではないが、タスクの実行をローカル制御部に行わせるようにしてもよい。例えば、ローカル制御部は、そのセンサデータに基づいていくつかの判別を行うように構成されてよい。それにより、中央制御部と通信するステップは、スキップ又はバイパスされてよい。
【0136】
その一例として、ローカル制御部が、空のワークピースキャリア、又は不適切に配置若しくはダメージを受けたワークピースを搬送するワークピースキャリアを検出した場合に、判別を行うようにしてもよい。当該ワークピースキャリアは、バッファ、スクラップステーション、又は手動取り扱いステーション等の特定の目的地へ送られてよく、中央制御部との通信なしで当該目的地へ進むようにしてもよい。
【0137】
当該ワークピースキャリアに運ばれるタグは、従って、ワークピースキャリアがローカル制御部に判別を許容するようにするものであることを示すように更新されてよい。例えば、ワークピースが見当たらないかダメージを受けていることを発見することで、その旨の表示をタグに書き込むことが可能であり、その状態が、中央制御からローカル制御に変更される。
【0138】
さらに、ローカル制御部に動作のサブシリーズを許容してもよい。例えば、中央制御部は、当該動作のサブシリーズへのエントリー地点までワークピースキャリアを制御してよく、これにより、各動作の間又はその後に、タグデータが更新され、動作のサブシリーズが完了すると、中央制御部はワークピースキャリアを再度制御する。
【0139】
停止制御部の場合、最も重要な判別は、特定の条件を満たす場合に直ちにワークピースキャリアをリリースすることであってよい。
【0140】
切り替え制御部の場合、最も重要な判別は、直ちにワークピースキャリアを分流させることであってよい。
図1
図2
図3
図4
図5