(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-23
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】ガスケット
(51)【国際特許分類】
F16J 15/10 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
F16J15/10 A
(21)【出願番号】P 2017185260
(22)【出願日】2017-09-26
【審査請求日】2020-08-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000225359
【氏名又は名称】内山工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100087664
【氏名又は名称】中井 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100143926
【氏名又は名称】奥村 公敏
(74)【代理人】
【識別番号】100149504
【氏名又は名称】沖本 周子
(72)【発明者】
【氏名】森 大
(72)【発明者】
【氏名】川端 友樹
【審査官】羽鳥 公一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-174627(JP,A)
【文献】米国特許第05536018(US,A)
【文献】特開2012-087855(JP,A)
【文献】特開2004-116312(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02F 5/00
F02F 11/00
F16J 15/00-15/32
F16J 15/324-15/3296
F16J 15/46-15/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して配置され締結部材によって互いに締結される2部材間からシール対象媒体が漏出しないように圧縮された状態で密封する環状のガスケットであって、
前記2部材を構成する一方の部材に形成された環状の取付溝に嵌め入れて用いられ、
弾性材料からなる第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材とは異なる弾性材料からなる第2の弾性部材とが一体に接合されてなり、
前記圧縮された状態で、前記取付溝の底面に接触する第1接触部と、
前記2部材を構成する他方の部材に接触する第2接触部と、前記取付溝の一方の内壁面に接触する第3接触部と、前記取付溝の他方の内壁面に接触する第4接触部とを備え、
前記第3接触部
には、全周に亘り且つ前記一方の内壁面に弾接する方向に突出した環状の第1突条が設けられ、
前記第4接触部には、全周に亘り且つ前記他方の内壁面に弾接する方向に突出した環状の第2突条が設けられており、
前記第2の弾性部材は、前記第2接触部から隣接する前記第3接触部に至り前記第1突条を含む外周部分及び前記第2接触部から隣接する前記第4接触部に至り前記第2突条を含む外周部分を構成し、
前記第1の弾性部材は、前記第2の弾性部材側に食込む嵌め合わせ構造とされ且つ前記第1接触部を含む前記第2の弾性部材を除く部分を構成することを特徴とするガスケット。
【請求項2】
請求項1に記載のガスケットにおいて、
前記第2の弾性部材は、前記シール対象媒体に対する耐性を有した材料からなることを特徴とするガスケット。
【請求項3】
請求項1
または請求項2に記載のガスケットにおいて、
前記第1突条は、前記第3接触部の略中間部に設けられ、
前記第2突条は、前記第4接触部の略中間部に設けられていることを特徴とするガスケット。
【請求項4】
請求項1
乃至請求項3のいずれか一項に記載のガスケットにおいて、
前記第1
接触部は、前記取付溝の前記底面側に突出する略二等辺三角形の山形形状であり、
前記第2接触部は、前記他方の部材側に突出する略二等辺三角形の山形形状であることを特徴とするガスケット。
【請求項5】
請求項1
乃至請求項4のいずれか一項に記載のガスケットにおいて、
前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材とが接合される接合部は、その断面形状が略二等辺三角形状を含む形状であることを特徴とするガスケット。
【請求項6】
請求項
5に記載のガスケットにおいて、
前記
接合部は、その断面形状が凹凸部分を含む形状であることを特徴とするガスケット。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のガスケットにおいて、
前記一方の部材は自動車用エンジンのシリンダヘッドカバーであって、前記他方の部材はシリンダヘッドもしくはチェーンカバーであることを特徴とするガスケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの部材の間を密封するガスケットに関する。例えば、低温環境で使用される配管の継ぎ手部、或いは、内燃機関のシリンダヘッドとヘッドカバーとの間に用いられるガスケットに関する。
【背景技術】
【0002】
前記のようなガスケットは、一方の部材に形成された環状の取付溝に嵌め入れられ、締結部材による締結によって、一方の部材と対向して配置される他方の部材との間を密封する。特許文献1~特許文献3には、自動車用内燃機関のシリンダヘッドとヘッドカバー(シリンダヘッドカバー、ロッカーカバー)との間に圧縮された状態で介在されるガスケットが記載されている。
【0003】
特許文献1,2には、いずれも2種類のゴム材からなるガスケットが開示されている。特許文献1には、二層構造のガスケットが記載されており、硬質のゴム又はゴム状弾性体からなる第一の層と、より軟質のゴム又はゴム状弾性体よりなる第二の層とを備えている。また特許文献1には、ヘッドカバーに形成された嵌入溝(取付溝)に第一の層を嵌め入れ、ヘッドカバーをシリンダヘッドにボルトによって締結させ、ヘッドカバーとシリンダヘッドとの間に当該ガスケットを圧縮状態で介在させることが記載されている。このように、第一の層は比較的硬いので、前記嵌入溝への嵌着が容易になされて、組付け作業性が良く、また、第二の層は比較的軟らかいため、面圧の大小分布に拘わらずガスケットの全周に亘って良好な密封性が得られる、とされている。
【0004】
特許文献2には、ガスケットの本体をシリコン系ゴム材で形成し、本体の外周面にアクリル系ゴム材(フッ素系ゴム材)で形成した外周部材を被着することが記載されている。このように、本体の外周がアクリル系ゴム材の外周部材で被われているため、直接潤滑油等の油や高熱に晒されても劣化等が防止される、とされている。また本体がシリコン系ゴム材であるため、圧縮によるへたり等が防止される、とされている。
【0005】
また、特許文献3には、取付溝の溝側面側に突出する側面突起が設けられたガスケットが記載されている。この側面突起は、組付け時におけるガスケットの倒れやねじれが防止でき、これにより、ガスケットの取付溝からのはみ出しも無くなる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実開昭59-170656号公報
【文献】特開平04-125362号公報
【文献】特開2006-29364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前記のようなガスケットは、高いシール機能が求められるに留まらず、以下の要請がある。2つの部材の間を密封するガスケットがシールする媒体(以下、シール対象媒体と言う)としては、水、薬品、各種オイル、高温又は低温ガス(液体)等がある。そのため、それぞれのシール対象媒体に対して、耐性(以下、耐媒体性と言う)のある材料によってガスケットが構成される。しかし、ガスケット全体をこのような材料で構成すると、過剰品質となり、これによってコストが高くなることがある。具体的には、例えば、シール対象媒体が特殊な燃料の場合、ガスケット全体を特殊な燃料に対する耐性に優れた材料で構成すると、媒体が接触する側には有効である。しかし、媒体が接触しない側では、このような特性を有する材料とするメリットはなく、過剰品質となり、経済性が考慮されているとはいえない。
【0008】
特許文献1に開示されたガスケットは、上述のように特性の異なる2種のゴム又はゴム状弾性体による二層構造とするものであるが、締付けボルト付近と、ボルト間部分とで面圧が異なることによる密封性の不均一を是正するために、このような二層構造とするものである。よって、上記特許文献1には、耐媒体性を高めるために二層構造とする技術思想はうかがえない。特許文献2に開示されたガスケットは、本体と外周部材とを異なる2種の材料とすることで、耐媒体性を高め、良好なシール性能を長期に亘り維持するものと解される。しかし、上記特許文献2に開示されたガスケットには、特許文献3に開示されている側面突起のような構造的な特性を持たせるという技術思想はうかがえない。特許文献3に開示されたガスケットは、側面突起を備え倒れやねじれが防止する構造的な特性を有しているが、耐媒体性や経済性を考慮した技術思想はうかがえない。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みなされたもので、構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮し得る新規なガスケットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るガスケットは、対向して配置され締結部材によって互いに締結される2部材間からシール対象媒体が漏出しないように圧縮された状態で密封する環状のガスケットであって、前記2部材を構成する一方の部材に形成された環状の取付溝に嵌め入れて用いられ、弾性材料からなる第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材とは異なる弾性材料からなる第2の弾性部材とが一体に接合されてなり、前記圧縮された状態で、前記取付溝の底面に接触する第1接触部と、前記2部材を構成する他方の部材に接触する第2接触部と、前記取付溝の一方の内壁面に接触する第3接触部と、前記取付溝の他方の内壁面に接触する第4接触部とを備え、前記第3接触部には、全周に亘り且つ前記一方の内壁面に弾接する方向に突出した環状の第1突条が設けられ、前記第4接触部には、全周に亘り且つ前記他方の内壁面に弾接する方向に突出した環状の第2突条が設けられており、前記第2の弾性部材は、前記第2接触部から隣接する前記第3接触部に至り前記第1突条を含む外周部分及び前記第2接触部から隣接する前記第4接触部に至り前記第2突条を含む外周部分を構成し、前記第1の弾性部材は、前記第2の弾性部材側に食込む嵌め合わせ構造とされ且つ前記第1接触部を含む前記第2の弾性部材を除く部分を構成することを特徴とする。
【0011】
本発明のガスケットによれば、一方の部材と他方の部材とを締結して当該ガスケットが圧縮された状態(以下、圧縮状態と言う)で介在させると、第1接触部及び第2接触部がそれぞれ取付溝の底面及び他方の部材に接触するから、一方の部材と他方の部材との間が密封される。しかも、このガスケットの圧縮状態では、環状の第1突条及び第2突条をそれぞれ含む第3接触部及び第4接触部が、取付溝の一方の内壁面及び他方の内壁面にそれぞれ接触するから、各接触部の面圧が高くなり、シール性がより効果的に発揮される。特に、第1突条及び第2突条のうち、シール対象媒体側に位置する突条が取付溝のシール対象媒体側の内壁面に接触することにより、シール対象媒体が取付溝内へ浸入することが阻止され、シール性がより向上する。さらに、第1突条及び第2突条が設けられているから、一方の部材に設けられた取付溝に嵌め入れて装着する際に倒れや脱落が防止される。そして、第1接触部から隣接する第3接触部及び/又は第4接触部に至る外周部分、及び、第2接触部から隣接する第3接触部及び/又は第4接触部に至る外周部分を、それぞれ第1の弾性部材及び第2の弾性部材で構成しているから、第1の弾性部材及び第2の弾性部材の材料を適宜選択し、これらを組み合わせることによって、構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮した合理的なガスケットの設計を容易にすることができる。
また、第2の弾性部材が、第1突条及び第2突条を含んで他方の部材側に位置するから、第2の弾性部材を耐媒体性の優れた材料で構成した場合は、突条を含む構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮したより合理的なガスケットの設計を行うことができる。
また、第1の弾性部材と第2の弾性部材とが安定した結合状態に維持することができる。
【0012】
本発明のガスケットにおいて、前記第2の弾性部材は、前記シール対象媒体に対する耐性を有した材料からなるものとしても良い。
【0013】
本発明のガスケットにおいて、前記第1突条は、前記第3接触部の略中間部に設けられ、前記第2突条は、前記第4接触部の略中間部に設けられているものとしても良い。
【0014】
本発明のガスケットにおいて、前記第1接触部は、前記取付溝の前記底面側に突出する略二等辺三角形の山形形状であり、前記第2接触部は、前記他方の部材側に突出する略二等辺三角形の山形形状としても良い。
【0015】
本発明のガスケットにおいて、前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材とが接合される接合部は、その断面形状が略二等辺三角形状を含む形状としても良い。
【0016】
また前記接合部は、その断面形状が凹凸部分を含む形状としても良い。
【0017】
本発明のガスケットにおいて、前記一方の部材は自動車用エンジンのシリンダヘッドカバーであって、前記他方の部材はシリンダヘッドもしくはチェーンカバーとしても良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明のガスケットによれば、構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮し得る新規なガスケットとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係るガスケットが適用される自動車用エンジンを示す部分破断正面図である。
【
図2】(a)(b)は、本発明に係るガスケットの第一の実施形態であって、
図1のX部に対応する部分の拡大図を示し、(a)はシリンダヘッドとヘッドカバーとが締結される前の状態を示し、(b)はシリンダヘッドとヘッドカバーが締結された状態を示す。
【
図3】(a)(b)は、第一の実施形態のガスケットの変形例を示す縦断面図である。
【
図4】(a)は本発明に係るガスケットの第二の実施形態を、(b)(c)(d)は第二の実施形態の変形例を、それぞれ示す縦断面図である。
【
図5】本発明に係るガスケットの第三の実施形態を示す縦断面図である。
【
図6】本発明に係るガスケットの第四の実施形態を示す縦断面図である。
【
図7】(a)は本発明に係るガスケットの第五の実施形態を示す縦断面図、(b)は第五の実施形態の変形例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
<第一の実施形態>
図1及び
図2(a)(b)は、本実施形態に係るガスケットが適用される自動車用エンジンと当該ガスケットの第一の実施形態を示す。図例の自動車用エンジン1は、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3と、オイルパン4と、チェーンカバー(フロントカバー)5と、ヘッドカバー(ロッカーカバー)6とより構成される。シリンダヘッド3は、シリンダブロック2の上面に締結され、オイルパン4は、シリンダブロック2の下面に締結される。また、チェーンカバー5は、縦方向に締結されたシリンダブロック2、シリンダヘッド3及びオイルパン4の前側部にこれらの締結方向と直交する方向よりこれらに跨るよう締結される。さらに、ヘッドカバー6は、シリンダヘッド3及びチェーンカバー5の上端面に両者に跨るよう締結される。
本明細書において、便宜上
図1の紙面縦方向に沿った方向を上下方向、これに直交する方向を左右方向として説明する。
【0021】
シリンダヘッド3の上端部は、平坦な被シール面3aとされる。また、ヘッドカバー6は、下方に開口する箱形の形状をなし、この開口部には外向きのフランジ部61が設けられている。ヘッドカバー6の開口部の周縁部からフランジ部61に連なる下端面が被シール面6aとされる。そして、フランジ部61を介しボルト62(締結部材)をシリンダヘッド3にねじ込むことにより、ヘッドカバー6がシリンダヘッド3に締結される。ヘッドカバー6の被シール面6aであって、フランジ部61の内側部分には、周方向に沿った環状の取付溝63が形成されている。ガスケット10は、ヘッドカバー6に形成された環状の取付溝63に嵌め入れられる。
【0022】
本実施形態のガスケット10は、第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102からなる。第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102は、
図2(a)に示すように2つのL形が組み合わさり、接合部100で一体に構成されている。ガスケット10は、接合部100を境とする上側部分が第1の弾性部材101で構成され、接合部100を境とする下側部分が第2の弾性部材102で構成されている。
【0023】
第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102はいずれもゴム材からなり、いわゆる二色成型によって、第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102が互いに接合一体とされたガスケット10が得られる。この二色成型の際に、第1の弾性部材101用のゴム材が第2の弾性部材102用のゴム材に流入することを抑制するために、オフセット成型することも可能である。このような二色成型方法は、以下の実施形態のガスケットにも、それぞれの形状に応じたキャビティを有する上下金型を用いて同様に適用することができる。
【0024】
第1の弾性部材101として用いられるゴム材としては、安価で且つ適度なゴム弾性を有する汎用性の高いNBR,ACM,VMQが採用される。また、第2の弾性部材102として用いられるゴム材としては、耐薬品性や耐熱性に優れるFKM,耐低温性に優れるFVMQ,耐水性に優れるEPDM等が採用される。シール対象媒体に接する側の第2の弾性部材102としては、シール対象媒体の性状に応じてこのようなゴム材が適宜選択採用される。例えば、本実施形態のようにシリンダヘッド3とヘッドカバー6との間に適用されるガスケットにおいては、耐薬品性や耐熱性に優れるFKMが望ましく採用される。また、低温環境で使用される配管の継ぎ手部等に適用されるガスケットの場合は、耐低温性に優れるFVMQが望ましく採用される。さらには、水の流通配管の継ぎ手部等に適用されるガスケットの場合は、耐水性に優れるEPDMが望ましく採用される。
【0025】
ガスケット10は、ヘッドカバー(一方の部材)6に形成された環状の取付溝63に嵌め入れられ、ヘッドカバー6と、シリンダヘッド(他方の部材)3との間に圧縮状態で介在され、ヘッドカバー6とシリンダヘッド3との間を密封する。取付溝63は、底面63aと、シリンダヘッド3の外部側に位置する内壁面(一方の内壁面、以下外側内壁面と言う)63bと、シリンダヘッド3の内部側に位置する内壁面(他方の内壁面、以下内側内壁面と言う)63cとを備えている。ガスケット10は、圧縮状態で取付溝63の底面63aに接触する環状の第1接触部11と、シリンダヘッド3の被シール面3aに接触する環状の第2接触部12とを備える。第1接触部11及び第2接触部12は、
図2(a)に示すように断面形状が略二等辺三角形の山形形状とされている。第1接触部11及び第2接触部12は、
図2(b)に示すようにガスケット10が圧縮された状態で取付溝63の底面63a及びシリンダヘッド3の被シール面3aに、所定の(設計上の)幅で接触する部分を意味する。
【0026】
ガスケット10は、さらに圧縮状態で取付溝63の外側内壁面63bに接触する環状の第3接触部13と、取付溝63の内側内壁面63cに接触する環状の第4接触部14とを備える。したがって、この場合は、内側内壁面63cがシール対象媒体側とされる。
また、第3接触部13及び第4接触部14は、ガスケット10の全周に亘る環状の第1突条131及び第2突条141をそれぞれ含む。第1突条131及び第2突条141は、
図2(a)に示すように断面形状が略二等辺三角形とされている。第3接触部13及び第4接触部14は、
図2(b)に示すようにガスケット10の圧縮状態で取付溝63の外側内壁面63b及び内側内壁面63cに、所定の(設計上の)幅で接触する部分を意味する。そして、第1突条131及び第2突条141は、それぞれ第3接触部13及び第4接触部14の上下方向の略中間部に位置するように設けられる。さらに、第1接触部11から隣接する第3接触部13に至る外周部分113は、第1の弾性部材101によって構成されている。第2接触部12から隣接する第4接触部14に至る外周部分124は、第2の弾性部材102によって構成されている。本実施形態のガスケット10では、第1の弾性部材101が第3接触部13における第1突条131を含むとともに、第1接触部11から第4接触部に至る外周部分114、及び、第2接触部12から第3接触部に至る外周部分123のうちの第3接触部側の一部をも含む。また、第2の弾性部材102が第4接触部14における第2突条141を含むように構成されている。
【0027】
次に本実施形態におけるガスケット10の嵌め入れ状態及び圧縮状態について、さらに詳しく説明する。
ガスケット10は、
図2(a)に示すように、ヘッドカバー6における取付溝63に対し、山形の第1接触部11の頂部11aが底面63aに当接するように嵌め入れられる。この嵌め入れ状態では、第3接
触部13の第1突条131が外側内壁面63bに当接し、第4接触部14の第2突条141が内側内壁面63cに当接する。さらに、ガスケット10の第2接触部12側の部分が開口部63dより下側に突出する。このようにガスケット10を嵌め入れた状態で、ヘッドカバー6を反転させて、ヘッドカバー6の被シール面6aがシリンダヘッド3の被シール面3aに対向するようにシリンダヘッド3上に配置する。この時、ガスケット10の第1突条131及び第2突条141が、それぞれ外側内壁面63b及び内側内壁面63cに当接しているから、そのゴム弾性によって反転の際のガスケット10の落下や倒れが防止される。この配置状態では、ガスケット10における山形の第2接触部12の頂部12aがシリンダヘッド3の被シール面3aに当接する。
なお、以下において、チェーンカバー5についての記載を省略するが、ヘッドカバー6とチェーンカバー5との間においても本実施形態のガスケット10が圧縮状態で介在し、以下の作用効果がこの介在部分でも発揮される。
【0028】
前記のようにシリンダヘッド3上にヘッドカバー6を配置した後、
図2(b)に示すように、ボルト62のねじ込みによって、ヘッドカバー6をシリンダヘッド3に締結する。この締結によって、ガスケット10がヘッドカバー6とシリンダヘッド3との間に圧縮状態で介在する。この圧縮は、ボルト62の締結方向に沿ってなされ、これによって、第1接触部11及び第2接触部12は、それぞれの頂部11a,12aを包含した状態で圧縮弾性変形して取付溝63の底面63a及びシリンダヘッド3の被シール面3aにそれぞれ幅広に弾性的に接触する。また、この圧縮に伴いガスケット10の上下方向の中間部が幅方向に拡大し、第3接触部13及び第4接触部14が、それぞれ第1突条131及び第2突条141を包含した状態で弾性変形して取付溝63の外側内壁面63b及び内側内壁面63cに弾性的に接触する。
【0029】
前記のように、本実施形態のガスケット10が圧縮状態で介在された状態では、第1接触部11及び第2接触部12がそれぞれヘッドカバー6における取付溝63の底面63a及びシリンダヘッド3の被シール面3aに弾性的に接触するから、シリンダヘッド3及びヘッドカバー6との間が密封される。これによって、シリンダヘッド3内の高温ガス(シール対象媒体)の外部漏出が防止される。しかも、このガスケット10の圧縮状態では、環状の第1突条131及び第2突条141をそれぞれ含む第3接触部13及び第4接触部14が、取付溝63の外側内壁面63b及び内側内壁面63cに、それぞれ弾性変形を伴い充分な面圧をもって弾性的に接触する。これによって、シール性がより効果的に発揮される。さらに、本実施形態のガスケット10では、第1接触部11から第1突条131を含む第3接触部13に至る外周部分113が第1弾性部材101で構成され、第2接触部から第2突条141を含む第4接触部14に至る外周部分124が第2の弾性部材102で構成されている。したがって、第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102を、次のようなゴム材で構成すれば、本実施形態特有の構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮した合理的なガスケット10の設計を容易にすることができる。即ち、シール対象媒体に接することが少ない第1の弾性部材101を、適度なゴム弾性を有し、且つ、安価で汎用性の高いゴム材で構成する。また、シリンダヘッド3内のシール対象媒体である油性ガスを含む高温ガスに接する第2の弾性部材102を耐薬品性や耐熱性に優れるゴム材で構成する。
【0030】
<第一の実施形態の変形例>
図3(a)及び(b)は本実施形態のガスケット10の変形例を示す。
図3(a)に示すガスケット10は、第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102からなり、これらが接合される接合部100の断面形状は、図に示すように右側に傾斜した直線形状とされている。このような形状は、成型のし易さ等を勘案し、前記二色成型時における金型の形状の選択によって、任意に設定することができる。
その他の構成は前記実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
【0031】
図3(b)に示す例のガスケット10も、接合部100で一体とされた第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102からなる。そしてこれらが接合される接合部100の断面形状は、
図3(b)に示すように略逆向きJ形状とされている。
図3(b)では、第3接触部13に含まれる第1突条131及び第4接触部14に含まれる第2突条141がそれぞれ2条設けられている。それぞれ2条の第1突条131及び第2突条141は、取付溝63(
図2参照)の深さ方向(上下方向)に平行になるように形成されている。
第1接触部11の頂部11aから2条の第1突条131,131を含む外周部分113は、第1の弾性部材101によって構成されている。また第1接触部11の頂部11aから、上側の第2突条141の近傍に至る外周部分114も第1の弾性部材
101によって構成されている。下側の第1突条131の近傍から、第2接触部12の頂部12aを経て、2条の第2突条141,141を含む外周部分124は、薄層の第2の弾性部材102によって構成されている。そして、第2接触部12には、左右両側に張出す環状の張出条体12b,12cが形成されている。
【0032】
図3(b)のように構成されるガスケット10においては、第1突条131及び第2突条141がそれぞれ略平行に2条存在することにより、ヘッドカバー6の取付溝63に対する嵌め入れ状態がより安定する。また、第2の弾性部材102が薄層の外周部分124によって構成されるから、高価なゴム材によって第2の弾性部材102を構成する場合、当該ゴム材の使用量が少なくて済み、より経済的である。さらに、張出条体12b,12cが存在するので、これらのアンダーロック形状により、型内でのものづくりがし易くなる。
その他の構成は前記実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、ここでもその説明を割愛する。
【0033】
<第二の実施形態>
図4(a)~(d)は第二の実施形態に係るガスケットを示す。本実施形態のガスケット10において、第1の弾性部材101は、第1突条131及び第2突条141を除く第3接触部13及び第4接触部14を含んで構成されている。一方、第2の弾性部材102が、第1突条131及び第2突条141を含んで構成されている。即ち、第1接触部11から第1突条131の上辺部にかけての外周部分113と、第1接触部11から第2突条141の上辺部にかけての外周部分114とが、第1の弾性部材101によって構成される。また、第2接触部12から第2突条141の上辺部にかけての外周部分124と、第2接触部12から第1突条141の上辺部にかけての外周部分123とが、第2の弾性部材102によって構成される。
これら
図4(a)~(d)に示すガスケット10においては、第2の弾性部材102が、第1突条131及び第2突条141を含んでシリンダヘッド3側に位置する。したがって、第2の弾性部材102を耐媒体性の優れた材料で構成することにより、本実施形態特有の構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮したより合理的なガスケットの設計を行うことができる。
【0034】
図4(a)に示す例のガスケット10は、第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102からなり、これらが接合される接合部100の断面形状は、図に示すように上下方向に直交する方向(左右方向)に沿った直線形状とされている。
また、
図4(b)~(d)に示すガスケット10では、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とが接合される接合部100の断面形状が、第1の弾性部材101が第2の弾性部材102側に食込む嵌め合せ構造となる形状とされている。具体的には、
図4(b)に示すガスケット10では、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とが接合される接合部100の断面形状が、下向きの略二等辺三角形の山形形状(略V字状)をなす。また、
図4(c)に示す例のガスケット10では、
図4(b)に示す例に加えて、接合部100が、第2の弾性部材102内に上下方向に沿った平行な2本の直線状部分を介して前記略二等辺三角形状部分が深く食込む形状とされている。さらに、
図4(d)に示す例のガスケット10では、接合部100が、
図4(b)の例に加えて、左右方向に向く凹凸部分を介して前記略二等辺三角形状部分が第2の弾性部材102内に深く食込む形状とされている。
【0035】
図4(b)~(d)に示すガスケット10は、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とが、嵌め合せ構造で接合されているから、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とが安定した結合状態に維持される。特に、
図4(d)に示す例のガスケット10では、接合部100がその凹凸形状によって、第1の弾性部材101と第2弾性部材102とが噛み合うような嵌め合い構造となるから、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とがより安定した結合状態に維持される。また、この接合部100の嵌め合せ構造が第2の弾性部材102側に食込むようになされているから、
図4(a)の例に比べて第2の弾性部材102用のゴム材が第1の弾性部材101用のゴム材より少なくて済む。したがって、第2の弾性部材102として高価なゴム材を用いる場合でも、
図4(a)に示す例より経済的である。
その他の構成は、第一の実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、ここでもその説明を割愛する。
【0036】
<第三の実施形態>
図5は第三の実施形態に係るガスケットを示す。本実施形態のガスケット10は、第1の弾性部材101が、第1接触部11から第1突条131及び第2突条141に至る部分を含んで構成されている。また第2の弾性部材102は、第2接触部12から第1突条131及び第2突条141に至る部分を含んで構成されている。即ち、第1接触部11から第1突条131の上半部(上下方向中間部より上側)にかけての外周部分113と、第1接触部11から第2突条141の上半部(上下方向中間部より上側)にかけての外周部分114とは、第1の弾性部材101によって構成される。また、第2接触部12から第2突条141の下半部(上下方向中間部より下側)にかけての外周部分124と、第2接触部12から第1突条141の下半部上下方向中間部より下側)にかけての外周部分123とは、第2の弾性部材102によって構成される。そして、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とが接合される接合部100は、その断面形状が第1突条131及び第2突条141の各中間部を結んでガスケット10の左右方向に沿った直線状の形状とされている。
【0037】
図5に示す例のガスケット10は、第2の弾性部材102によって構成される外周部分123,124がシリンダヘッド3側に位置し、且つ、外周部分124がシール対象媒体側に位置する。したがって、第2の弾性部材102を耐媒体性(特に、耐熱性)に優れるゴム材で構成することにより、本実施形態特有の構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮したより合理的なガスケット10の設計を行うことができる。
その他の構成は、第一の実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、ここでもその説明を割愛する。
【0038】
<第四の実施形態>
図6は第四の実施形態に係るガスケットを示す。本実施形態のガスケット10は、第1の弾性部材101が、第1接触部11の一部、第3接触部13の全体、及び、第2接触部12の一部を含んで構成されている。また第2の弾性部材102が、第1接触部11の一部、第4接触部14の全体、及び、第2接触部12の一部を含んで構成されている。即ち、第1接触部11の右半部(一部)から第1突条131にかけての外周部分113及び第2接触部12の右半部(一部)から第1突条131にかけての外周部分123が第1の弾性部材101によって構成される。また、第1接触部11の左半部(一部)から第2突条141にかけての外周部分114及び第2接触部12の左半部(一部)から第2突条141にかけての外周部分124が第2の弾性部材102によって構成される。そして、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とが接合される接合部100の断面形状は、
図6に示すように第1接触部11における頂部11a及び第2接触部12における頂部12aの中央部を結んでガスケット10の上下方向に沿った直線形状とされている。
この例のガスケット10は、第2の弾性部材2によって構成される外周部分114,124が、シール対象媒体側に位置する。したがって、第2の弾性部材102を耐媒体性(特に、耐熱性)に優れるゴム材で構成することにより、本実施形態特有の構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮したより合理的なガスケット10の設計を行うことができる。
【0039】
<第五の実施形態>
図7(a)及び(b)は第五の実施形態に係るガスケットを示す。本実施形態のガスケット10は、第1接触部11が径方向(左右方向)の略中央で分断された2つの分断接触部11A,11Bからなり、第2接触部12が径方向(左右方向)の略中央で分断された2つの分断接触部12A,12Bからなる。そして、第1接触部11及び第2接触部12は、いずれも左右方向に沿った平坦面とされ、その各中央部に断面形状がVノッチ形状の環状溝部11b,12bを有している。そして、この環状溝部11b,12bによって左右に分断されている。
【0040】
図7(a)に示すガスケット10は、第四の実施形態の構成も含む。即ち、第1接触部11の一部である分断接触部11Aから第1突条131にかけての外周部分113及び第2接触部12の一部である分断接触部12Aから第1突条131にかけての外周部分123が第1の弾性部材101によって構成される。また、第1接触部11の一部である分断接触部11Bから第2突条141にかけての外周部分114及び第2接触部12の一部である分断接触部12Bから第2突条141にかけての外周部分124が第2の弾性部材102によって構成される。したがって、第1の弾性部材101は第3接触部13における第1突条131を含んで構成されている。そして第2の弾性部材102は第4接触部14における第2突条141を含んで構成されている。そして、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とが接合される接合部100の断面形状は、
図7(a)に示すように第1接触部11における環状溝部11b及び第2接触部12における環状溝部12bの中間部(Vノッチ形状の先端部)を結んでガスケット10の上下方向に沿った直線形状とされている。
この例のガスケット10は、シール対象媒体側に位置する外周部分114,124が第2の弾性部材102によって構成されるから、第2の弾性部材102を耐媒体性(特に、耐熱性)に優れるゴム材で構成することにより、本実施形態特有の構造的な特性からシール機能を高めるとともに、耐媒体性を備え、経済性をも考慮したより合理的なガスケット10の設計を行うことができる。
【0041】
図7(b)に示すガスケット10は、第1接触部11(分断接触部11A)から第3接触部13に至る外周部分113、第1接触部11(分断接触部11B)から第4接触部14に至る外周部分114、及び、第2接触部12(分断接触部12A)から第3接触部13に至る外周部分123が第1の弾性部材101によって構成されている。また、第2接触部12(分断接触部12B)から第4接触部14に至る外周部分124が第2の弾性部材102によって構成されている。したがって、第1の弾性部材101は、第3接触部13における第1突条131を含むが、第4接触部14における第2突条141は第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102によって構成される。そして、第1の弾性部材101と第2の弾性部材102とが接合される接合部100の断面形状は、
図7(b)に示すように第2突条141の頂部からの右向き線部と環状溝部12bの中央部からの上向き線部とが交差する逆さL形の形状とされる。
この例のガスケット10においては、シリンダヘッド3側且つシール対象媒体側に位置する外周部分124が第2の弾性部材102によって構成されるから、第2の弾性部材102を耐媒体性(特に、耐熱性)に優れるゴム材で構成することにより、本実施形態特有の構造的な特性及び耐媒体性をからませて、シール性さらには経済性を考慮したより合理的なガスケット10の設計を行うことができる。この場合、
図7(a)に示す例より、第2の弾性部材102の占める部分が少ないから、第2の弾性部材として高価なゴム材を使用する場合でも、コストの高騰を抑えることができ経済的である。
【0042】
なお、前記実施形態では、シール対象の2部材が、シリンダヘッド3及びヘッドカバー6(チェーンカバー5)である例について述べたが、オイルパン及びシリンダブロック、チェーンカバー及びシリンダブロック、チェーンカバー及びシリンダヘッド、インテークマニホールド及びシリンダヘッド、更には、オイルクーラー及びシリンダブロックであっても、同様に本実施形態のガスケットが適用される。また、前記実施形態では、ヘッドカバー6がシリンダヘッド3及びチェーンカバー5の上端に跨るように締結される例について述べたが、ヘッドカバー6がシリンダヘッド3のみに締結される場合であっても良い。また、ガスケットの左右方向両側部に、複数の縦リブを周方向に適宜間隔で設けてもよく、これによって、取付溝63に嵌め入れた後のガスケット10の脱落や倒れがより的確に防止される。さらに、第1の弾性部材101及び第2の弾性部材102は、いわゆる二色成型によって結合一体とされる場合の他、それぞれ個別に成型し、これらを接着剤で一体とし、或いは、高周波加熱による融着で一体とすることも可能である。さらにまた、自動車用エンジンに用いられるものに限らず、低温環境や高温環境或いは各種薬品が流通する環境等で使用される配管の継ぎ手部や各種容器等にも、本実施形態のガスケットが適用可能である。加えて、特許請求の範囲を逸脱しない限り、前記各実施形態の構成を適宜組み合わせて本実施形態に係るガスケットとすることはもとより可能である。
【符号の説明】
【0043】
3 シリンダヘッド(他方の部材)
5 チェーンカバー(他方の部材)
6 ヘッドカバー(一方の部材)
63 取付溝
63a 底面
63b 外側(一方の)内壁面
63c 内側(他方の)内壁面
10 ガスケット
100 接合部
101 第1の弾性部材
102 第2の弾性部材
11 第1接触部
113 外周部分
114 外周部分
11A,11B 分断接触部
11b 環状溝部
12 第2接触部
123 外周部分
124 外周部分
12A,12B 分断接触部
12b 環状溝部
13 第3接触部
131 第1突条
14 第4接触部
141 第2突条