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  • 特許-日焼け止め化粧料 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-23
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】日焼け止め化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/25 20060101AFI20220111BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20220111BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
A61K8/25
A61K8/02
A61K8/06
A61K8/37
A61K8/44
A61K8/81
A61K8/891
A61Q17/04
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017026398
(22)【出願日】2017-02-15
(65)【公開番号】P2018131411
(43)【公開日】2018-08-23
【審査請求日】2019-12-16
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】398039945
【氏名又は名称】ニベア花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125092
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 玲太郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 真記子
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-030712(JP,A)
【文献】特開2004-224709(JP,A)
【文献】特開平09-175977(JP,A)
【文献】国際公開第2010/110020(WO,A1)
【文献】特開2018-095637(JP,A)
【文献】特開2018-076313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)から(d);
(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤、
(b)疎水化処理無水ケイ酸、
(c)界面活性剤、
(d)油剤、
を、含有し、
前記(b)疎水化処理無水ケイ酸は、1次粒子の平均径が11.5nm以上12.4nm以下であり、BET法による比表面積が170±20m /gであるジメチルジクロロシラン表面処理疎水化処理無水ケイ酸である、日焼け止め化粧料。
【請求項2】
水中油型乳化日焼け止め化粧料である、請求項1に記載の日焼け止め化粧料。
【請求項3】
(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤は、少なくともシリコーン系の紫外線吸収剤を含有する、請求項1又は請求項2に記載の日焼け止め化粧料。
【請求項4】
シリコーン系の紫外線吸収剤は、ジメチコジエチルベンザルマロネートである、請求項3に記載の日焼け止め化粧料。
【請求項5】
さらに、
(e)水溶性高分子、
(f)水、
を、含有する請求項1から4のいずれか1項に記載の日焼け止め化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線防御指数(SPF)が向上した日焼け止め化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線を過剰に浴びた皮膚においては、紅斑や水泡を形成する場合や、メラニン生成が促進され黒色化するほか、弾力性の低下、シワの発生をもたらす場合がある。したがって、紫外線から皮膚を保護するために種々の日焼け止め化粧料が開発されている。日焼け止め化粧料に配合される紫外線防御剤には、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系紫外線散乱剤、及びパラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル等の有機系紫外線吸収剤がある。前者は、主に紫外線を反射するものであるため、塗布した皮膚上の白残りは避けられず、また、きしみ等による好ましくない使用感が付帯してしまう。一方、後者は紫外線を吸収するものであるため、白くならないという利点があるが、多く配合すると油性感、べたつきが出るほか、肌への安全性の問題が生じる場合がある。
【0003】
そして、有機系紫外線吸収剤は、吸収する波長によって、UV-A領域(320nm~400nm)と、UV-B領域(290nm~320nm)のどちらか一方に又は両方に対応可能か異なるため、化粧料における有機系紫外線吸収剤の配合量だけでなく、紫外線吸収剤の種類も重要となる。また、有機系紫外線吸収剤を含有する日焼け止め化粧料は、当該有機系紫外線吸収剤の特性等に合わせて、油剤や界面活性剤を適宜選択し、使用感を良好にすることも重要となる。
【0004】
特許文献1には、UV-A領域(320nm~400nm)とUV-B領域(290nm~320nm)に対応させることを目的に、オクトクリレン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタンの4種類からなる有機系紫外線吸収剤を含有する水中油型乳化化粧料を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5697198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1に記載の水中油型乳化化粧料は、4種類の有機系紫外線吸収剤が水と分離しないように、有機系紫外線吸収剤・界面活性剤等の配合量等も特定している。しかし、水中油型乳化化粧料においては、乳化させた有機系紫外線吸収剤を更に製剤中に均一に分散させ、有効成分である有機系紫外線吸収剤の効能を促進させる必要がある。この点、特許文献1に記載の水中油型乳化化粧料は、使用感の向上にとどまり、その点についての言及がない。
【0007】
したがって、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、1種類以上の有機系紫外線吸収剤を組み合わせ、さらに、疎水化処理無水ケイ酸を配合することで、紫外線防御効果が促進され、使用感及び安全性に優れ、かつ紫外線防御効果に優れた日焼け止め化粧料を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、次の成分(a)から(d);(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤、(b)疎水化処理無水ケイ酸、(c)界面活性剤、(d)油剤、を、含有する日焼け止め化粧料により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1) 本発明の第1の態様は、日焼け止め化粧料であって、次の成分(a)から(d);(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤、(b)疎水化処理無水ケイ酸、(c)界面活性剤、(d)油剤、を、含有する日焼け止め化粧料である。
(2) (1)の日焼け止め化粧料は、水中油型乳化日焼け止め化粧料であってもよい。
(3) (1)又は(2)の日焼け止め化粧料において、(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤は、少なくともシリコーン系の紫外線吸収剤を含有してもよい。
(4) (3)の日焼け止め化粧料において、シリコーン系の紫外線吸収剤は、ジメチコジエチルベンザルマロネートであってもよい。
(5) (1)から(4)のいずれかの日焼け止め化粧料において、(b)疎水化処理無水ケイ酸は、1次粒子の平均径が6.5nm以上12.4nm以下であり、BET法による比表面積が125m/g以上265m/g以下であってもよい。
(6) (1)から(5)のいずれかの日焼け止め化粧料は、さらに、(e)水溶性高分子、(f)水を含有していてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の日焼け止め化粧料は、(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤、(b)疎水化処理無水ケイ酸、(c)界面活性剤、(d)油剤、を、含有する日焼け止め化粧料である。これにより、有機系紫外線吸収剤が製剤中に均一に分散されやすくなるため、紫外線防御効果が促進され、使用感及び安全性に優れ、かつ、紫外線防御効果に優れた日焼け止め化粧料とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例4から7及び比較例1から4におけるSPFの評価結果をまとめた図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明について詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたものであって、これらにより本発明を限定するものではない。
【0013】
[日焼け止め化粧料]
本発明の日焼け止め化粧料は、(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤、(b)疎水化処理無水ケイ酸、(c)界面活性剤、(d)油剤、を、含有する。
【0014】
本発明の日焼け止め化粧料は、水中油型乳化日焼け止め化粧料、油中水型乳化日焼け止め化粧料、可溶化型日焼け止め化粧料のいずれであってもよいが、水中油型乳化日焼け止め化粧料であることが好ましい。これにより、白残り等の好ましくない外観上の問題や、きしみ等の好ましくない使用感がない日焼け止め化粧料とすることができる。
【0015】
〔有機系紫外線吸収剤〕
(a)有機系紫外線吸収剤は、1種類以上配合され、2種類以上6種類以下配合されることが好ましく、3種類以上5種類以下配合されることがより好ましい。1種類以上の有機系紫外線吸収剤を組み合わせて配合することで、波長帯の異なるUV-A領域(320nm~400nm)とUV-B領域(290nm~320nm)に対して、対応する波長を吸収する有機系紫外線吸収剤を複数選択し、優れた紫外線防御効果を有する日焼け止め化粧料とすることができる。
【0016】
使用感、安全性及び紫外線防御効果の点から、本発明の日焼け止め化粧料は、全量中に、(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤を、5質量%以上30質量%以下含有することが好ましく、10質量%以上20質量%以下含有することがより好ましい。ここで、有機系紫外線吸収剤を日焼け止め化粧料に多量に配合すると、紫外線防御効果が促進されるものの、油性感、べたつきがでてきてしまい使用感が問題となるほか、肌への安全性の問題も生じる場合がある。この点、本発明の日焼け止め化粧料によれば、疎水化処理無水ケイ酸を配合するため、有機系紫外線吸収剤を多量に配合しなくとも、有機系紫外線吸収剤を製剤中に均一に分散させることができる。そのため、有機系紫外線吸収剤を上記の数値範囲内としても、紫外線防御効果を促進させることができ、使用感及び安全性に優れ、かつ、紫外線防御効果に優れた日焼け止め化粧料とすることができる。
【0017】
(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤は、少なくともシリコーン系の紫外線吸収剤を含有することが好ましく、シリコーン系の紫外線吸収剤は、ジメチコジエチルベンザルマロネートであることが好ましい。これにより、紫外線を吸収すると共に、塗布後の日焼け止め化粧料の表面の保護膜ともなるため、高いSPFを有する日焼け止め化粧料とすることができる。
【0018】
有効性及び使用感の点から、本発明の日焼け止め化粧料は、全量中に、シリコーン系の紫外線吸収剤を、0.5質量%以上5質量%以下含有していることが好ましく、1質量%以上3質量%以下含有することがより好ましい。
【0019】
(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤は、(a-1)ベンザルマロネート誘導体、(a-2)ケイ皮酸誘導体、(a-3)パラアミノ安息香酸誘導体、(a-4)トリアジン誘導体、(a-5)サリチル酸誘導体、(a-6)β,β-ジフェニルアクリレート誘導体、(a-7)ベンゾフェノン誘導体、(a-8)ベンジリデンショウノウ誘導体、(a-9)フェニルベンゾイミダゾール誘導体、(a-10)アントラニル誘導体、(a-11)イミダゾリン誘導体、(a-12)4,4-ジアリールブタジエン誘導体、(a―13)ベンゾイル誘導体、(a―14)その他の有機系紫外線吸収剤を適宜用いることができる。
【0020】
(a-1)ベンザルマロネート誘導体
ベンザルマロネート誘導体は、ベンザルマロネート官能基を有するポリオルガノシロキサンであることが好ましく、ジメチコジエチルベンザルマロネートであることがより好ましい。ジメチコジエチルベンザルマロネートとしては、例えば、商品名:パルソールSLX(製造会社:DSM社)を好適に用いることができる。
【0021】
(a-2)ケイ皮酸誘導体
ケイ皮酸誘導体は、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(例えば、商品名:ユビナールMC80、製造会社:BASF社や、商品名:パルソールMCX、製造会社:DSM社)、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メトキシケイ皮酸イソアミル(例えば、商品名:ネオ・ヘリオパンE1000、製造会社:ハーマン・アンド・ライマー社)、シンノキセート、DEAメトキシシンナメート、メチルケイ皮酸ジイソプロピル、グリセリル-エチルヘキサノエート-ジメトキシシンナメート等を適宜用いることができ、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシルであることが好ましい。
【0022】
(a-3)パラアミノ安息香酸誘導体
パラアミノ安息香酸誘導体は、パラアミノ安息香酸(PABA)、パラアミノ安息香酸エチル(エチルPABA)、4-[N,N-ジ(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル(ジメチルPABAアミル)、パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル(ジメチルPABAエチルヘキシル)(例えば、商品名:エスカロール 507、製造会社:ISP社)、パラアミノ安息香酸グリセリル(グリセリルPABA)、PEG-25-アミノ安息香酸(例えば、商品名:ユビナール P25、製造会社:BASF社)、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(例えば、商品名:ユビナール A Plus Glanular、製造会社:BASF社)等を適宜用いることができ、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステルであることが好ましい。
【0023】
(a-4)トリアジン誘導体
トリアジン誘導体は、エチルヘキシルトリアゾン(2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン)(例えば、商品名:ユビナール T-150、製造会社:BASF社)、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン(例えば、商品名:ユバソーブ HEB、製造会社:3V Sigma社)、2,4,6-トリス(ジイソブチル-4’-アミノベンザルマロネート)-S-トリアジン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン)(例えば、商品名:チノソーブ S、製造会社:BASF社)、トリスビフェニルトリアジン(例えば、商品名:チノソーブA2B、製造会社:BASF社)等を適宜用いることができ、エチルヘキシルトリアゾン及びビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンであることが好ましい。
【0024】
(a-5)サリチル酸誘導体
サリチル酸誘導体は、ホモサレート(Homosalate)(例えば、商品名:ユーソレックス HMS、製造会社:Merck社)、エチルヘキシルサリチレート(例えば、商品名:ネオ・ヘリオパン OS、製造会社:ハーマン・アンド・ライマー社)等を適宜用いることができる。
【0025】
(a-6)β,β-ジフェニルアクリレート誘導体
β,β-ジフェニルアクリレート誘導体は、オクトクリレン(例えば、商品名:ユビナール N539 T、製造会社:BASF社や、商品名:パルソール340、製造会社:DSM社)等を適宜用いることができる。
【0026】
(a-7)ベンゾフェノン誘導体
ベンゾフェノン誘導体は、ベンゾフェノン-1(例えば、商品名:ユビナール 400、製造会社:BASF社)、ベンゾフェノン-2(例えば、商品名:ユビナール D50、製造会社:BASF社)、ベンゾフェノン-3(オキシベンゾン)(例えば、商品名:ユビナール M40、製造会社:BASF社)、ベンゾフェノン-4(例えば、商品名:ユビナールMS40、製造会社:BASF社)、ベンゾフェノン-5、ベンゾフェノン-6(例えば、商品名:ヘリソーブ11、製造会社:ノルクアイ(Norquay)社)、ベンゾフェノン-8(例えば、商品名:スペクトラ-ソープ UV-24、製造会社:アメリカン・シアナミド(American Cyanamid)社、ベンゾフェノン-9(例えば、ユビナール DS-49、製造会社:BASF社)、ベンゾフェノン-12等を適宜用いることができる。
【0027】
(a-8)ベンジリデンショウノウ誘導体
ベンジリデンショウノウ誘導体は、3-ベンジリデンショウノウ(例えば、商品名:メギゾリル(Mexoryl) SD、製造会社:シメックス(Chimex)社)、4-ベンジリデンショウノウ、ベンジリデンショウノウスルホン酸(例えば、商品名:メギゾリル SL、製造会社:シメックス社)、メト硫酸ショウノウベンザルコニウム(例えば、商品名:メギゾリル SO、製造会社:シメックス社)、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸(例えば、商品名:メギゾリル SX、製造会社:シメックス社)、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ(例えば、商品名:メギゾリル SW、製造会社:シメックス社)等を適宜用いることができる。
【0028】
(a-9)フェニルベンゾイミダゾール誘導体
フェニルベンゾイミダゾール誘導体は、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸(例えば、商品名:ユーソレックッス 232、製造会社:Merck社)、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム(商品名:ネオ・ヘリオパン AP、製造会社:ハーマン・アンド・ライマー社)等を適宜用いることができる。
【0029】
(a-10)アントラニル誘導体
アントラニル誘導体は、アントラニル酸メンチル(例えば、商品名:ネオ・ヘリオパン MA、製造会社:ハーマン・アンド・ライマー社)等を適宜用いることができる。
【0030】
(a-11)イミダゾリン誘導体
イミダゾリン誘導体は、エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート等を適宜用いることができる。
【0031】
(a-12)4,4-ジアリールブタジエン誘導体
4,4-ジアリールブタジエン誘導体は、1,1-ジカルボキシ(2,2’-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン等を適宜用いることができる。
【0032】
(a-13)ベンゾイル誘導体
ベンゾイル誘導体は、4-tert-ブチル-4’-メトキシ-ジベンゾイルメタン(例えば、商品名:パルソール1789、製造会社:DSM社)等を適宜用いることができる。
【0033】
(a-14)その他の有機系紫外線吸収剤
その他の有機系紫外線吸収剤は、2,2’-メチレンビス[6-(2Hベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール](例えば、商品名:チノソーブM、製造会社:BASF社)等を適宜用いることができる。
【0034】
1種類以上の有機系紫外線吸収剤は、(a-1)から(a-14)の有機系紫外線吸収剤のうち、(a-1)ベンザルマロネート誘導体、(a-2)ケイ皮酸誘導体、(a-3)パラアミノ安息香酸誘導体、(a-4)トリアジン誘導体から選ばれる3種類以上5種類以下の有機系紫外線吸収剤であることが好ましく、(a-1)ベンザルマロネート誘導体はジメチコジエチルベンザルマロネートであることがより好ましく、(a―2)ケイ皮酸誘導体はパラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシルであることがより好ましく、(a-3)パラアミノ安息香酸誘導体は2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステルであることがより好ましく、(a-4)トリアジン誘導体はエチルヘキシルトリアゾン及びビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンであることがより好ましい。
【0035】
(a-2)ケイ皮酸誘導体を配合する場合、紫外線防御効果、安全性及び使用感の点から、本発明の日焼け止め化粧料は、全量中に、(a-2)ケイ皮酸誘導体を、3質量%以上12質量%以下含有することが好ましく、5質量%以上10質量%以下含有することがより好ましい。
【0036】
また、(a-3)パラアミノ安息香酸誘導体を配合する場合、紫外線防御効果、安全性及び使用感の点から、本発明の日焼け止め化粧料は、全量中に、(a-3)パラアミノ安息香酸誘導体を、0.5質量%以上5質量%以下含有することが好ましく、1質量%以上3質量%以下含有することがより好ましい。
【0037】
また、(a-4)トリアジン誘導体を配合する場合、紫外線防御効果、安全性及び使用感の点から、本発明の日焼け止め化粧料は、全量中に、(a-4)トリアジン誘導体を、1質量%以上10質量%以下含有することが好ましく、1質量%以上5質量%以下含有することがより好ましい。そして、エチルヘキシルトリアゾンを配合する場合、0.5質量%以上5質量%以下含有することが更に好ましく、1質量%以上2質量%以下含有することが特に好ましく、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを配合する場合、0.5質量%以上5質量%以下含有することが更に好ましく、1質量%以上3質量%以下含有することが特に好ましい。
【0038】
〔疎水化処理無水ケイ酸〕
本発明の日焼け止め化粧料は、(b)疎水化処理無水ケイ酸を含有する。化粧料に疎水化処理無水ケイ酸を分散することで、有機系紫外線吸収剤を製剤中に均一に分散しやすくなるため、有機系紫外線吸収剤を多量に配合しなくても、紫外線防御効果を促進させることができ、使用感及び安全性に優れ、かつ、紫外線防御効果に優れた日焼け止め化粧料とすることができる。
【0039】
(b)疎水化処理無水ケイ酸において、1次粒子の平均径は6.5nm以上12.4nm以下であり、BET法による比表面積は125m/g以上265m/g以下であることが好ましい。これにより、有機系紫外線吸収剤の分散性がより優れた日焼け止め化粧料とすることができる。
【0040】
分散性及び使用感の点から、本発明の日焼け止め化粧料は、全量中に、(b)疎水化処理無水ケイ酸を、0.1質量%以上3質量%以下含有することが好ましく、0.25質量%以上1.5質量%以下含有することがより好ましい。
【0041】
(b)疎水化処理無水ケイ酸の1次粒子の平均径は、分散性の点から、11.5nm以上12.4nm以下であることがより好ましい。また、BET法による比表面積は、分散性の点から、125m/g以上190m/g以下であることがより好ましく、131m/g以上190m/g以下であることが更に好ましく、150m/g以上190m/g以下であることが特に好ましい。上記の数値範囲の疎水化処理無水ケイ酸としては、例えば、商品名:AEROSIL R974、AEROSIL R976及びAEROSIL R805(製造会社:日本アエロジル株式会社)等を適宜用いることができ、AEROSIL R974が特に好ましい。
【0042】
また、(b)疎水化処理無水ケイ酸は、シリル化処理無水ケイ酸であることが好ましい。
【0043】
また、(a)1種類以上の有機系紫外線吸収剤と、(b)疎水化処理無水ケイ酸との含有質量比(a:b)は、20:1~5:1であることが好ましく、15:1~10:1であることがより好ましい。
【0044】
〔界面活性剤〕
(c)界面活性剤は、アニオン性界面活性剤若しくは非イオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤の組み合わせであることが好ましい。アニオン性界面活性剤としては、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム(例えば、商品名:ペリセア、製造会社:旭化成ケミカルズ株式会社)、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム等のアミノ酸系界面活性等を適宜用いることができ、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムであることが好ましい。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸モノアルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸ジアルカノールアミド、等を適宜用いることができる。
【0045】
また、(c)界面活性剤は、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、ステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(ポリソルベート60)、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(ポリソルベート65)、オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(ポリソルベート80)から選ばれる1種又は2種を用いることがより好ましい。
【0046】
有機系紫外線吸収剤の乳化及び安定性の点から、本発明の日焼け止め化粧料は、界面活性剤を、全量中に、0.05質量%以上5質量%以下含有することが好ましく、0.1質量%以上2質量%以下含有することがより好ましい。
【0047】
〔油剤〕
(d)油剤は、シリコーン油、炭化水素油、エステル油、エーテル油、フッ素油等を適宜用いることができる。
【0048】
シリコーン油は、直鎖状ポリオルガノシロキサン、環状ポリシロキサン等を適宜用いることができる。直鎖状ポリオルガノシロキサンとしては、炭素数が1~5のアルキル基を有する直鎖状アルキルポリシロキサン、炭素数が1~5のアルキル基及び炭素数が6~10のアリール基を有する直鎖状アルキルアリールポリシロキサン等を適宜用いることができ、具体的には、直鎖状ジメチルポリシロキサン、直鎖状メチルフェニルポリシロキサン等を適宜用いることができる。これら直鎖状ポリオルガノシロキサンのうち、20℃の粘度は、1mPa・s以上1000mPa・s以下であることが好ましく、5mPa・s以上10mPa・s以下であることがより好ましい。環状ポリシロキサンとしては、炭素数が1~5のアルキル基を置換基として有する4~6員環の環状シロキサンを適宜用いることができ、具体的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等を適宜用いることができる。
【0049】
炭化水素油は、流動パラフィン、スクワラン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ポリブテン等を適宜用いることができる。
【0050】
エステル油は、サフラワー油、大豆油、ブドウ種子油、ゴマ油、小麦胚芽油、アボガド油、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、メドフォーム油等の植物性油;ミンク油、タートル油、液状ラノリン等の動物性油;ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル等の低級アルコールの脂肪酸エステル;イソノナン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸セチル、2-エチルヘキサン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル等の高級アルコールの脂肪酸エステル;リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸セチル等の高級アルコールのオキシ酸エステル;トリカプリル酸グリセリル、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチルヘキシル、炭酸ジカプリリル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール、ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール等の多価アルコールの脂肪酸エステル、等を適宜用いることができる。
【0051】
エーテル油としては、セチルジメチルブチルエーテル等を適宜用いることができ、フッ素油としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロカーボン等を適宜用いることができる。
【0052】
その他の油剤としては、脂肪酸類、ステロール類、ロウ類等を適宜用いることができる。
【0053】
(d)油剤は、シリコーン油、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、水添ポリイソブテン、ジネオペンタン酸メチルペンタンジオールであることが好ましい。また、本発明の日焼け止め化粧料は、(d)油剤を、全量中に、0質量%以上15質量%以下含有することが好ましく、2質量%以上7質量%以下含有することがより好ましい。
【0054】
〔水溶性高分子〕
本発明の日焼け止め化粧料は、(e)水溶性高分子を、全量中に、0.2質量%以上5質量%以下含有することが好ましく、0.2質量%以上1.0質量%以下含有することがより好ましい。
【0055】
(e)水溶性高分子としては、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸塩(例えば、商品名:アクペックMG N40R、製造会社:住友精化株式会社)、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、ポリアクリルアミド、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー等の他、セルロース系増粘剤、グアーガム、ペクチン、プルラン、ゼラチン、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウムを適宜用いることができる。また、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体又はポリアクリル酸塩を用いることがより好ましい。
【0056】
〔水〕
本発明の日焼け止め化粧料は、(f)水を、全量中に、40質量%以上95質量%以下含有することが好ましく、60質量%以上80質量%以下含有することがより好ましい。
【0057】
本発明の日焼け止め化粧料は、上記(a)から(e)の必須成分以外に、化粧料に通常用いられる成分、例えば、半固形油、高級アルコール類、多価アルコール(ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等)、顔料、ビタミン類、高分子ラテックス、セラミド類、ビタミン類等を適宜含有することができる。また、その他の有効成分、例えば、紫外線散乱成分、収斂成分、抗炎症成分、老化防止成分、美白成分、皮膜剤(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー等)、撥水剤、感触向上粉体(PMMA等)、増粘剤、保湿剤、薬剤、植物抽出液、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤(エタノール等)、皮膚賦活剤、pH調整剤(水酸化ナトリウム等)、酸化防止剤、防腐剤(フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸エステル等)、香料等を含有することができる。
【実施例
【0058】
[実施例1から実施例4、比較例1]
表1に記載の処方の日焼け止め化粧料を製造し、SPFについて評価し、その結果も表1に示した。なお、実施例1から実施例4においては、シリル化処理無水ケイ酸(AEROSIL R974)を表1に記載の配合量で配合し、比較例1においては、シリル化処理無水ケイ酸(AEROSIL R974)を配合しなかった。
【0059】
【表1】
【0060】
〔SPF〕
SPFは、SPFアナライザー(Labsphere社製、UV-2000S)を用いて測定を行い、PMMA板上に、各試料を1.3mg/cmになるように塗布し、15分間自然乾燥させた後、8か所以上における紫外線吸収スペクトルを検出し、平均化して、SPFを算出した。
【0061】
[実施例4から実施例7、比較例1から比較例4]
実施例4と比較例1については、上述の処方とした日焼け止め化粧料を用いた。また、実施例5から7、比較例2から4は、表2に記載の疎水化処理無水ケイ酸又は無水ケイ酸を配合し、その他の成分については実施例4と同様の処方とした日焼け止め化粧料を製造し、SPFについて評価しその結果を図1に示した。なお、表2には、各実施例・比較例における疎水化処理無水ケイ酸又は無水ケイ酸についての1次粒子の平均径、BET法による比表面積、表面処理、水に対する挙動も示した。
【0062】
【表2】
【0063】
[実施例8から13]
実施例8から13については、実施例4に係る日焼け止め化粧料から、主に界面活性剤、油剤等を適宜変更して表3に記載の処方とした日焼け止め化粧料を製造し、SPF及び使用感(べたつきのなさ)について評価し、その結果も表3に記載した。
【0064】
〔使用感〕
使用感(べたつきのなさ)は、8名のパネラーの皮膚上にそれぞれ30μlの日焼け止め化粧料をおき、直径5cmの円状の範囲内に指で軽く伸ばしたときに、べたつきがあるか否かにより評価を行った。べたつきがないと回答した者が2名未満の場合を「-」、2名以上4名未満の場合を「+」、4名以上6名未満の場合を「++」、6名以上8名以下の場合を「+++」で示した。
【0065】
【表3】
【0066】
[実施例14から17]
実施例14から17については、実施例4に係る日焼け止め化粧料から、主に紫外線吸収剤の配合量を適宜変更して表4に記載の処方とした日焼け止め化粧料を製造し、SPF及び使用感(べたつきのなさ)について評価し、その結果も表4に記載した。
【0067】
【表4】
【0068】
表1に示したとおり、疎水化処理無水ケイ酸を、0.1質量%以上3質量%以下含有する実施例1から4に係る日焼け止め化粧料は、含有しない比較例1に比べて、SPFが促進されていることがわかる。
【0069】
また、実施例1から実施例4及び比較例1のSPFについてみると、SPFがそれぞれ、33.4、43.0、45.8、63.7、24.5となった。これは、一般的な日本人が日光を約20分浴びると、皮膚に紅斑が現れる時間として、SPFの数値×20分÷60の式で換算すると、それぞれ、11.1時間、14.3時間、15.3時間、21.2時間、8.2時間である。そのため、実施例1から実施例3の日焼け止め化粧料は約半日以上、実施例4の日焼け止め化粧料にあっては約一日、皮膚に紅斑が現れる時間を長くすることが期待でき、優れた日焼け止め効果が期待できることがわかる。
【0070】
表2及び図1に示したとおり、1次粒子の平均径が6.5nm以上12.4nm以下であり、BET法による比表面積が125m/g以上265m/g以下である疎水化処理無水ケイ酸を含有する実施例4から7に係る日焼け止め化粧料は、含有しない比較例1に比べて、SPFが促進されていることがわかる。また、比較例2に係る日焼け止め化粧料は、疎水化処理無水ケイ酸を含有し、かつ、1次粒子の平均径が上記の数値範囲内であるものの、BET法による比表面積が上記の数値範囲外であるため、分散性が好ましくなく、SPFが促進されなかったことがわかる。また、比較例3に係る日焼け止め化粧料は、1次粒子の平均径及びBET法による比表面積が上記の数値範囲内であるものの、無水ケイ酸の表面の疎水化処理がなく親水性であるため、SPFが促進されなかったことがわかる。さらに、比較例4に係る日焼け止め化粧料は、1次粒子の平均径及びBET法による比表面積が上記の数値範囲外であり、無水ケイ酸の表面の疎水化処理もなく親水性のため、SPFが促進されなかったことがわかる。
【0071】
また、実施例4から実施例7及び比較例1から4のSPFについてみると、SPFがそれぞれ、63.7、49.7、49.7、64.4、24.5、34.0、22.2、25.1となった。これは、一般的な日本人が日光を約20分浴びると、皮膚に紅斑が現れる時間として、SPFの数値×20分÷60の式で換算すると、それぞれ、21.2時間、16.6時間、16.6時間、21.5時間、8.2時間、11.3時間、7.4時間、8.4時間である。そのため、実施例5及び実施例6に係る日焼け止め化粧料は半日以上、実施例4及び実施例7の日焼け止め化粧料にあっては約一日、皮膚に紅斑が現れる時間を長くすることが期待でき、優れた日焼け止め効果が期待できることがわかる。
【0072】
表3に示したとおり、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、ステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(ポリソルベート60)、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(ポリソルベート65)、オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(ポリソルベート80)から選ばれる1種又は2種の界面活性剤を用いた実施例8から13に係る日焼け止め化粧料は、SPFが促進され、かつ使用感も良好な日焼け止め化粧料であることがわかる。
【0073】
表4に示したとおり、界面活性剤等を適宜選択し、その配合量を適宜選択しつつ、更に紫外線吸収剤の配合量を適宜選択した実施例14から実施例17に係る日焼け止め化粧料は、SPFがより促進され、かつ使用感もより良好な日焼け止め化粧料であることがわかる。
図1