(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-23
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】サーバー装置、プログラム、方法及び端末装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220111BHJP
H04L 67/00 20220101ALI20220111BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220111BHJP
A63F 13/213 20140101ALI20220111BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220111BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04L67/00
A63F13/69 510
A63F13/213
A63F13/35
(21)【出願番号】P 2019022479
(22)【出願日】2019-02-12
(62)【分割の表示】P 2018513037の分割
【原出願日】2018-03-08
【審査請求日】2020-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】503306674
【氏名又は名称】ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【氏名又は名称】青木 孝博
(72)【発明者】
【氏名】山本 大介
(72)【発明者】
【氏名】工藤 慎一
(72)【発明者】
【氏名】神谷 篤生
(72)【発明者】
【氏名】小日向 紘一郎
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-041704(JP,A)
【文献】特開2005-049973(JP,A)
【文献】特開2010-039951(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0178192(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04L 67/00
A63F 13/69
A63F 13/213
A63F 13/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが保持する端末装置において入力インターフェイスを通じて入力された任意の形式である入力情報に
第1の変換処理をすることによって得られた
第1の抽選情報
を前記端末装置から受信して、前記第1の抽選情報に対してさらに第2の変換処理をすることで得られた第2の抽選情報と、前記入力情報の前記任意の形式とは異なるあらかじめ決められた所定の形式の文字列である当選情報と、所定の指示命令とを記憶するように構成されたメモリと、
前記指示命令に基づいて、前記任意の形式である入力情報から前記
第1の変換処理によって得られ
た前記第1の抽選情報に対して前記第2の変換処理をし、前記第2の変換処理により得られ前記メモリに記憶された前記
第2の抽選情報が、前記任意の形式とは異なる前記所定の形式の文字列であり前記メモリに記憶された前記当選情報と一致するか否かを判定し、その判定に応じて前記入力情報が入力された前記端末装置に対して抽選結果情報を送信するための処理をするように構成されたプロセッサと、
を含むサーバー装置。
【請求項2】
前記入力インターフェイスはカメラであり、
前記入力情報は前記カメラを通じて入力された情報である、
請求項1に記載のサーバー装置。
【請求項3】
前記入力情報は、二次元バーコードより得られた情報である、請求項1又は2に記載のサーバー装置。
【請求項4】
前記
第1の抽選情報は、前記入力情報に前記
第1の変換処理をすることにより得られた固定長の文字列情報である、請求項1~3のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項5】
前記
第1の抽選情報は、前記入力情報にハッシュ関数を利用した
前記第1の変換処理をすることにより得られた情報である、請求項1~4のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項6】
前記
第1の変換処理は、前記入力情報が入力された前記端末装置において実行される、請求項1~5のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項7】
前記
第2の変換処理は、前記プロセッサによって実行される、請求項1~5のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記当選情報が前記メモリに記憶されてからあらかじめ決められた時間が経過するごとに、新たな当選情報を追加する、請求項1~7のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記当選情報が前記メモリに記憶されてからあらかじめ決められた時間が経過するごとに、前記
第2の抽選情報がいずれかの当選情報と一致する確率を上げる、請求項1~8のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項10】
前記ユーザごとに前記判定を行った回数が記憶され、前記回数があらかじめ決められた回数を超える場合には、前記判定を行わない、請求項1~9のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項11】
ユーザが保持する端末装置において入力インターフェイスを通じて入力された任意の形式である入力情報に
第1の変換処理をすることによって得られた
第1の抽選情報
を前記端末装置から受信して、前記第1の抽選情報に対してさらに第2の変換処理をすることで得られた第2の抽選情報と、前記入力情報の前記任意の形式とは異なるあらかじめ決められた所定の形式の文字列である当選情報
とを記憶するように構成されたメモリを含む
コンピュータを、
前記任意の形式である入力情報から前記
第1の変換処理によって得られ
た前記第1の抽選情報に対して前記第2の変換処理をし、前記第2の変換処理により得られ前記メモリに記憶された前記
第2の抽選情報が、前記任意の形式とは異なる前記所定の形式の文字列であり前記メモリに記憶された前記当選情報と一致するか否かを判定し、その判定に応じて前記入力情報が入力された前記端末装置に対して抽選結果情報を送信するための処理をするように構成されたプロセッサ、
として機能させるプログラム。
【請求項12】
ユーザが保持する端末装置において入力インターフェイスを通じて入力された任意の形式である入力情報に
第1の変換処理をすることによって得られた
第1の抽選情報
を前記端末装置から受信して、前記第1の抽選情報に対してさらに第2の変換処理をすることで得られた第2の抽選情報と、前記入力情報の前記任意の形式とは異なるあらかじめ決められた所定の形式の文字列である当選情報と、所定の指示命令とを記憶するように構成されたメモリを含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、
前記任意の形式である入力情報から前記
第1の変換処理によって得られ
た前記第1の抽選情報に対して前記第2の変換処理をし、前記第2の変換処理により得られ前記メモリに記憶された前記
第2の抽選情報が、前記任意の形式とは異なる前記所定の形式の文字列であり前記メモリに記憶された前記当選情報と一致するか否かを判定し、その判定に応じて前記入力情報が入力された前記端末装置に対して抽選結果情報を送信するための処理をする段階と、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、任意の入力情報に所定の変換処理をすることにより得られた抽選情報に基づいて当選の有無を判定するのに用いられるサーバー装置、プログラム、方法及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、商品などの表面に二次元バーコードを貼りつけて、当該二次元バーコードを専用のアプリケーションで読み込むことにより抽選を実施するシステムが知られていた。特許文献1には、商品に貼りつけられた抽選媒体に印刷された抽選情報を、読取端末で読み取ることによって、当選の有無が示された特定のWEBページへアクセスさせて抽選を実施するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記のような技術を踏まえ、本開示では、様々な実施形態により、より多様な情報を抽選に利用可能にするサーバー装置、プログラム、方法及び端末装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、「ユーザが保持する端末装置において入力インターフェイスを通じて入力された任意の入力情報に所定の変換処理をすることによって得られた抽選情報と、あらかじめ決められた所定の文字列である当選情報と、所定の指示命令とを記憶するように構成されたメモリと、前記指示命令に基づいて、前記メモリに記憶された前記抽選情報が、前記メモリに記憶された前記当選情報と一致するか否かを判定し、その判定に応じて前記入力情報が入力された前記端末装置に対して抽選結果情報を送信するための処理をするように構成されたプロセッサと、を含むサーバー装置」が提供される。
【0006】
本開示の一態様によれば、「ユーザが保持する端末装置において入力インターフェイスを通じて入力された任意の入力情報に所定の変換処理をすることによって得られた抽選情報と、あらかじめ決められた所定の文字列である当選情報と、所定の指示命令とを記憶するように構成されたメモリを含むコンピュータを、前記指示命令に基づいて、前記メモリに記憶された前記抽選情報が、前記メモリに記憶された前記当選情報と一致するか否かを判定し、その判定に応じて前記入力情報が入力された前記端末装置に対して抽選結果情報を送信するための処理をするように構成されたプロセッサ、として機能させるプログラム」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「ユーザが保持する端末装置において入力インターフェイスを通じて入力された任意の入力情報に所定の変換処理をすることによって得られた抽選情報と、あらかじめ決められた所定の文字列である当選情報と、所定の指示命令とを記憶するように構成されたメモリを含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、前記メモリに記憶された前記抽選情報が、前記メモリに記憶された前記当選情報と一致するか否かを判定し、その判定に応じて前記入力情報が入力された前記端末装置に対して抽選結果情報を送信するための処理をする段階と、を含む方法」が提供される。
【0008】
本開示の一態様によれば、「任意の入力情報を入力するように構成された入力インターフェイスと、所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、所定の情報の送受信を行うように構成された通信インターフェイスと、前記指示命令に基づいて、前記入力インターフェイスに入力された前記任意の入力情報に所定の変換処理をし、前記通信インターフェイスを介して通信可能に接続されたサーバー装置に前記変換処理がなされた前記任意の入力情報を送信し、前記サーバー装置にあらかじめ記憶された当選情報と、前記変換処理がなされた前記任意の入力情報に基づいて得られた抽選情報とが一致するか否かの判定に応じた抽選結果情報を、前記サーバー装置から受信するための処理をするように構成されたプロセッサと、を含む、端末装置」が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示の様々な実施形態によれば、より多様な情報を抽選に利用可能にするサーバー装置、プログラム、方法及び端末装置を提供することができる。
【0010】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、または上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1a】
図1aは、本開示の様々な実施形態に係るシステムにおいて実行されるアプリケーションを概念的に示す図である。
【
図1b】
図1bは、本開示の様々な実施形態に係るシステムにおいて実行されるアプリケーションを概念的に示す図である。
【
図2】
図2は、本開示の第1実施形態に係るシステム1の構成を概略的に示す概念図である。
【
図3】
図3は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200の構成の例を示すブロック図である。
【
図5a】
図5aは、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200のメモリ211に記憶される当選情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図5b】
図5bは、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200のメモリ211に記憶されるユーザ情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の第1実施形態に係るシステム1において実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図7】
図7は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100において実行される処理フローを示す図である。
【
図8】
図8は、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200において実行される処理フローを示す図である。
【
図9a】
図9aは、本開示の第1実施形態に係る端末装置100のディスプレイ111に表示される画面の例を示す図である。
【
図9b】
図9bは、本開示の第1実施形態に係る端末装置100のディスプレイ111に表示される画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して本開示の様々な実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0013】
<本開示に係るシステムの概要>
本開示の様々な実施形態に係るシステムでは、ユーザが保持する端末装置の入力インターフェイスを通じて入力情報が読み込まれると、読み込まれた入力情報を当該端末装置か又はサーバー装置において所定の変換処理をし、抽選情報を得る。そして、得られた抽選情報を、あらかじめ記憶された当選情報と比較して、一致している場合には、そのユーザに対して特典を付与する。
【0014】
一例としては、ユーザが保持する端末装置のカメラを通じて、商品の容器に貼りつけられた二次元バーコードに記録されたWEBサイトのURLを読み込み、読み込まれたURLの文字列をハッシュ関数に基づく変換処理を行って固定長の文字情報を得る。そして、さらに得られた文字列を、あらかじめ決められた法則に従って変換処理を行って、固定長の数字情報を得る。サーバー装置において、得られた数字情報が、サーバー内にあらかじめ記憶された当選番号に一致するか否かを判定し、一致する場合には二次元バーコードの読み込みを行ったユーザに対して新しいユーザキャラクタを特典として付与する。
【0015】
本開示の様々な実施形態においては、二次元バーコードで読み取られた任意の文字列に所定の変換処理を行って、当選の有無の判定に利用し得る抽選情報に変換する。したがって、この当選の有無の判定のために抽選情報をあらかじめ二次元バーコードに記録させ、その二次元バーコードをユーザに配布するという必要がない。換言すると、商品情報のWEBサイトにその商品の購入者を導くために、商品の容器に貼りつけた二次元バーコードなど、全く異なる目的で配布された二次元バーコードを、本開示のシステムに係る抽選情報として利用することが可能となる。
【0016】
図1aは、本開示の様々な実施形態に係るシステムにおいて実行されるアプリケーションを概念的に示す図である。具体的には、
図1aには、本開示の様々な実施形態に係るシステムを実施した際に、端末装置100に表示される画面の一例が示されている。
図1aによると、端末装置100において、ユーザが任意の入力情報(例えば、二次元バーコード)を読み込むためのアプリケーションを起動すると、入力インターフェイス(例えば、カメラ)をオンにし、任意の入力情報を読み込む。
図1aでは、端末装置100のディスプレイ111に、アプリケーション起動後の画面にカメラでの撮像位置をユーザに指示するためのインジケータ11が表示されている。
【0017】
図1bは、本開示の様々な実施形態に係るシステムにおいて実行されるアプリケーションを概念的に示す図である。具体的には、
図1bには、本開示の様々な実施形態に係るシステムを実施した際に、端末装置100に表示される画面の一例が示されている。
図1bによると、読み込まれた入力情報に変換処理を行い抽選情報を得、サーバー装置において、当該抽選情報に基づいて当選の判定が行われた結果が端末装置100のディスプレイ111に表示されている。
図1bの例では、判定の結果、ディスプレイ111に表示されたキャラクタが特典として付与されたことを示している。
【0018】
なお、本開示の様々な実施形態において、入力情報として、二次元バーコードに記録された情報に限らず、様々な情報を利用することができる。たとえば、一次元バーコードや、新聞、雑誌、WEBページ、書類などに含まれる文字列、ユーザが端末装置に入力した任意の文字列、看板、標識などに含まれる文字列、音声認識された文字列など、いかなるものであっても、利用することが可能である。すなわち、入力情報は、本開示の様々な実施形態に係るシステムやアプリケーションの提供元自らが発行した情報である必要はなく、ユーザ自身を含む他の提供元が発行した情報であってもよい。
【0019】
また、本開示の様々な実施形態において、入力情報を読み込むための入力インターフェイスとして、カメラに限らず、様々なインターフェイスを利用することができる。たとえば、赤外線センサー、加速度センサー、タッチパネル、ハードウェアキー、マイク、近距離・遠距離無線通信を利用した通信インターフェイスなどが挙げられる。
【0020】
また、本開示の様々な実施形態において、入力情報をハッシュ関数に基づく変換処理を行って、文字数や文字種などが任意の形式である入力情報を、固定長の文字列に変換する。しかし、この変換処理は、任意の形式である入力情報を、同じデータは必ず同じ値となる固定長のデータに少なくとも一方向に変換できればよく、ハッシュ関数に基づく変換処理のみに限定はされず、公知の変換方法のいずれでも利用することができる。さらに、本開示の様々な実施形態において、入力情報を端末装置においてハッシュ関数に基づいて固定長の文字列に変換したのち、サーバー装置においてさらに固定長の数列(8ケタ)に変換する処理を行って抽選情報を得ている。しかし、最終的に当選の有無の判定に利用可能な文字列が得られれば良く、端末装置のみ、又はサーバー装置においてのみ変換処理を行ってもよいし、各装置において複数回の変換処理を行ってもよい。なお、不正対策のために、サーバー装置において少なくとも1回の変換処理をするのが望ましい。
【0021】
また、本開示の様々な実施形態において、端末装置において実行されるアプリケーションは、入力情報を読み込む機能を有するアプリケーションであればいずれでもよい。すなわち、入力情報の読み込み機能専用のアプリケーションであってもよいし、当該機能が一部に組み込まれたアプリケーションであってもよい。専用のアプリケーションとしては、バーコードリーダーアプリケーション、OCRアプリケーション、音声認識アプリケーションなどが挙げられる。また、一部に組み込まれたアプリケーションとしては、SNSアプリケーション、ブラウザアプリケーション、ゲームアプリケーション、メールアプリケーションなどが挙げられる。
【0022】
また、本開示の様々な実施形態において、特典又は特典情報として、ゲームアプリケーション等で利用可能なキャラクタに限らず、様々なものを特典として利用することができる。たとえば、特定のWEBページや通販サイトで利用可能な電子クーポン、電子マネー、ポイント等、ゲームアプリケーションで利用可能な仮想アイテム、仮想通貨等、現実世界において配布される商品など、いかなるものであっても、利用することが可能である。
【0023】
また、本開示の様々な実施形態において、当選の有無の判定は、得られた抽選情報とあらかじめ記憶された当選情報とを比較することにより行われる。このとき、「一致」とは、抽選情報と当選情報が完全に一致することのみを意味するのではなく、抽選情報に含まれる文字列と当選情報に含まれる文字列とが部分的に一致する場合、抽選情報に含まれる文字列と当選情報に含まれる文字列とが順不同で一致する場合、抽選情報に含まれる文字列の順序と当選情報に含まれる文字列の順序まで一致する場合なども含みうる。
【0024】
また、本開示の様々な実施形態において、得られた抽選情報とあらかじめ記憶された当選情報とは、固定長、または所定の桁数からなる数列情報を利用している。しかし、数列情報に限らず、たとえば、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベットなどの文字列や、記号、及びそれらの組み合わせであっても利用することができる。
【0025】
<第1実施形態>
1.本開示の第1実施形態に係るシステム1の構成
図2は、本開示の第1実施形態に係るシステム1の構成を概略的に示す概念図である。
図2を参照すると、システム1は、端末装置100と、端末装置100とネットワーク300を介して通信可能に接続されたサーバー装置200とを含む。サーバー装置200及び端末装置100は、互いに随時通信して、アプリケーションの進行に必要な各種情報やプログラム等を送受信する。
【0026】
なお、
図2の例では、端末装置100は1個しか記載されていないが、当然複数の端末装置がサーバー装置200に接続されていてもよい。また、サーバー装置200は単一のものとして記載されているが、サーバー装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバー装置に分配することも可能である。また、端末装置100及びサーバー装置200は、本実施形態に係るアプリケーションの実行に関する機能以外の機能を実行可能にしてもよい。
【0027】
また、第1実施形態においては、入力情報として二次元バーコードに記録された情報、入力インターフェイスとしてカメラを利用する場合について説明する。しかし、上記のとおり、入力情報や入力インターフェイスとして、他のものに置き換えることが当然可能である。
【0028】
2.端末装置100の構成
図3は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。端末装置100は、
図3に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0029】
端末装置100は、一例としては、スマートフォンに代表される無線通信可能な携帯型の端末装置が挙げられる。しかし、それ以外にも、携帯型ゲーム機、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコン、デスクトップパソコン、据え置き型ゲーム機など、サーバー装置200と通信可能であって本実施形態に係るゲームアプリケーションを実行可能な端末装置であれば、いずれでもよい。
【0030】
図3によると、端末装置100は、ディスプレイ111、プロセッサ112、メモリ113、通信インターフェイス114、タッチパネル116、カメラ117及びセンサー118を含む入力インターフェイス115を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0031】
ディスプレイ111は、プロセッサ112の指示に応じて、メモリ113に記憶された画像情報を読み出して各種表示を行う表示部として機能する。具体的には、ディスプレイ111は、本実施形態に係るアプリケーションに関連して、カメラ117で認識された二次元バーコードの画像、二次元バーコードに記録された情報、抽選の結果などの各種情報を表示する。ディスプレイ111は、例えば液晶ディスプレイから構成される。
【0032】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ113に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。プロセッサ112は、メモリ113に記憶された指示命令、すなわち本実施形態に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムを処理する。具体的には、プロセッサ112は、入力インターフェイス115を通じて入力された画像等の情報を認識・解析して入力情報を得るための処理や、得られた入力情報をハッシュ関数に基づいて変換処理し固定長の文字列を得るための処理や、サーバー装置200から受信した特典情報を表示するための処理を含む、様々な処理を実行する。なお、プロセッサ112は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成されても良い。また、画像処理を担うGPU等、他の種類のプロセッサを適宜組み合わせてもよい。
【0033】
メモリ113は、RAM、ROM、又は不揮発性メモリ(場合によっては、HDD)を含み、記憶部として機能する。ROMは、本実施形態に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。メモリ113には、本実施形態においては、カメラで読み取られた入力情報(二次元バーコードに記録された情報)が一時的に記憶される。
【0034】
通信インターフェイス114は、無線通信処理回路、及び当該無線通信処理装置に接続されたアンテナを含み、通信部として機能する。通信インターフェイス114は、ネットワーク300を介して接続されたサーバー装置200と、本実施形態に係るアプリケーションの実行に必要なプログラムや、ユーザ情報、抽選情報、特典情報を含む抽選結果情報などの送受信を行う。無線通信処理回路では、送受信する情報の変調や復調などの処理を行う。
【0035】
通信インターフェイス114は、W-CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式やLTE(Long Term Evolution)方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。
【0036】
通信インターフェイス114は、無線通信に代えて、または加えて、有線通信を用いることも可能である。その場合には、無線通信処理回路に代えて、または加えて、有線通信のための通信処理回路を設ければよい。
【0037】
入力インターフェイス115は、タッチパネル116、カメラ117及びセンサー118を含み、様々な入力情報を読み取るための入力部として機能する。タッチパネル116は、ユーザからの各種指示入力を受け付け、ディスプレイ111に表示されたアイコンの操作や、ユーザによる文字列の入力などに利用される。タッチパネル116は、ディスプレイ111を被覆するように配置され、ディスプレイ111の表示する画像データに対応して、客体(ユーザの指やスタイラス等)によってタッチされた位置座標の情報を出力する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。カメラ117は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の公知のイメージセンサを備え、二次元バーコード等の画像を撮像する。撮像された画像は、プロセッサ112によって公知の方法で解析され、当該画像から認識される情報が読み取られ、入力情報として利用される。センサー118は、赤外線センサーや加速度センサーを含み、当該センサーを用いて認識された画像やユーザの動きから入力情報を得るために利用される。
【0038】
3.サーバー装置200の構成
図4は、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200の構成の例を示すブロック図である。サーバー装置200は、
図4に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0039】
図4によると、サーバー装置200は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ211、CPU等から構成されるプロセッサ212、I/Oポート213、及び通信処理回路を含む通信インターフェイス214を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0040】
メモリ211は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDDを含み、記憶部として機能する。そして、当該メモリ211は、本実施形態に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212によってロードされ実行される。また、当該メモリ(特にRAM)は、上記プログラムがプロセッサ212によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。本実施形態においては、一例として、メモリ211には、入力情報に変換処理をして得られた抽選情報や、アプリケーションの実行に用いられる当選情報テーブル(
図5a)や、ユーザ情報テーブル(
図5b:ユーザ名、ユーザID、抽選回数に加え、ユーザが操作可能なキャラクタ名、当該キャラクタのレベル、攻撃力、防御力など)が記憶される。
【0041】
プロセッサ212は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ211に記憶された指示命令、すなわち各種プログラムを実行して、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。プロセッサ212は、端末装置100からユーザ識別情報を受信するとユーザ情報を参照して認証処理をするとともに、ゲームアプリケーションの実行に必要なユーザ情報を端末装置100に送信する処理をする。具体的には、メモリに記憶された抽選情報と、当選情報テーブルに記憶された当選情報との一致を判定する処理、その判定の結果に応じて端末装置100に対して特典情報を送信する処理、固定長の文字列に変換して抽選情報を得る処理などを、メモリ211に記憶された指示命令に基づいて実行する。なお、プロセッサ212は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成されても良い。
【0042】
通信インターフェイス214は、一例として、端末装置100とネットワーク300を介して、又は他のサーバー装置とネットワーク300を介して、本実施形態に係るアプリケーションの実行のためのプログラム、各種情報等を送受信するために、変調や復調などの処理を行う。通信インターフェイス214は、公知の無線通信方式や公知の有線通信方式にしたがって、各端末装置や他のサーバー装置と通信する。本実施形態においては、一例としては、通信インターフェイス214は、プロセッサ212にしたがって、ユーザ情報、抽選結果情報などを送信するための処理を実行する。
【0043】
I/Oポート213は、特に図示はしていないが、プリンタ等の様々な外部機器との間で情報の入出力をするための情報入出力部として機能する。I/Oポート213は、シリアルポート、パラレルポート、USB等、所望に応じて公知の接続形式を採用することが可能である。
【0044】
4.サーバー装置200のメモリ211に記憶された情報
図5aは、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200のメモリ211に記憶される当選情報テーブルを概念的に示す図である。当該情報テーブルは、当選くじとなる情報(大当たり、当たりなど)を記憶する。具体的には、大当たり、当たりなどの当たりくじごとに、その当選ID情報と対応付けて、ユーザに付与される特典の内容を示す特典情報、くじに当選可能な最大の人数を示す最大当選人数情報、これまでくじに当選した累積の人数を示す累積当選人数、当選番号の設定が最初にされてから、又は当選番号が一旦リセットされてからの経過時間を示す経過時間情報、及びくじごとにあらかじめ設定された当選番号である当選情報がそれぞれ記憶されている。
【0045】
たとえば、当選ID情報がD1(大当たり)のくじの場合、特典内容情報としてC1(新たなキャラクタ5体付与)が対応付けて記憶されている。この当選ID情報がD1のくじについては、最大当選人数情報が「3」と、累積当選人数情報が「0」と記憶されており、くじD1に最大で3人当選することができるが、いまだ誰も当選していないことを示している。また、経過時間情報がT1(0.5時間)であり、最初にくじD1の当選情報としてP1-1(6ケタの数字)が設定されてから0.5時間経過したことが示されている。
【0046】
なお、本実施形態においては、最初に当選番号がメモリ211に記憶されてから、又は一旦当選番号がリセットされ新たに記憶されてからの経過時間に応じて、新たな当選情報を増やす処理が行われる。したがって、例えば経過時間情報として1時間が経過するごとに、当選番号2、当選番号3の欄に、当選番号(P1-2、P1-3:いずれも6ケタの数字)を随時追加して記憶する。このようにすることで、ユーザの当選確率、つまりは抽選情報がいずれかの当選情報と一致する確率を、時間の経過とともに向上させることが可能となる。
【0047】
また、本実施形態においては、最初に当選情報がメモリ211に記憶されてから、又は当選情報が一旦リセットされて新たな当選情報が記憶されてから、所定時間が経過すると、当選情報を一旦リセットする処理を行う。当該リセットは、当選番号を全く新しい当選番号に書き換える処理であってもよいし、当選番号の書き換えと特典内容の書き換えの両方を行う処理であってもよいし、当選ID情報とそれに関連付けられた情報の全てを削除する処理であってもよい。
【0048】
図5bは、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200のメモリ211に記憶されるユーザ情報テーブルを概念的に示す図である。当該情報テーブルは、ユーザID情報に対応付けて、ユーザ名情報と、抽選回数情報を記憶する。なお、図示はしていないが、アプリケーションの実行中にユーザが操作可能なキャラクタのキャラクタIDや、キャラクタ名、攻撃力等の情報を記憶することも可能である。
【0049】
本実施形態においては、同じユーザがくじに挑戦できる回数を制限するため、各ユーザID情報に対応付けて、抽選回数情報が記憶されている。たとえば、ユーザID情報が「U1」のユーザについては、抽選回数情報として「5」が記憶されており、これまでくじに5回参加していることが示されている。このとき、あらかじめ挑戦できる回数を10回と設定した場合、当該ユーザは、あと5回のくじを実施することが可能であることを示す。
【0050】
なお、このユーザがくじに挑戦できる回数の制限は、例えば
図8に示すように、サーバー装置200において、当該ユーザ情報テーブルの抽選回数情報を参照して、抽選判定処理をスキップすることによって行われる。しかし、これに限らず、端末装置100で抽選回数情報を管理し、端末装置100から入力情報又は抽選情報をサーバー装置200に送信しないようにしてもよい。当該方法であっても、結果的にサーバー装置200において抽選判定処理が行われないことになるので、ユーザがくじに挑戦できる回数を制限することができる。
【0051】
5.端末装置100とサーバー装置200との間で実行される処理シーケンス
図6は、本開示の第1実施形態に係るシステム1において実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、当該処理シーケンスは、端末装置100において本実施形態に係るアプリケーションを起動することで開始される処理シーケンスである。当該処理シーケンスは、端末装置100のプロセッサ112及びサーバー装置200のプロセッサ212が、各メモリに記憶された指示命令(プログラム)を読み出すことによって実行される。
【0052】
図6によると、端末装置100のプロセッサ112は、タッチパネル116において所定の指示入力を検出すると、本実施形態に係るアプリケーションの起動を行う(S11)。起動後、端末装置100のプロセッサ112は、サーバー装置200に、メモリ113に記憶されたユーザID情報(T11)を送信するよう通信インターフェイス114を制御する。
【0053】
ユーザID情報を受信したサーバー装置200において、プロセッサ212がユーザ情報テーブル(
図5b)を参照する(S12)。そして、プロセッサ212は、当該アプリケーションの正当なユーザであることの認証を行い、当該アプリケーションの実行に必要な様々なユーザ情報(T12)を端末装置100に送信するよう、通信インターフェイス214を制御する。
【0054】
サーバー装置200からユーザ情報を受信したのち、端末装置100においてアプリケーションに含まれる二次元バーコード読込機能が実行されることにより、プロセッサ112はカメラ(入力インターフェイス)を起動し、二次元バーコードの読み込みを行うよう処理する(S13)。次いで、プロセッサ112は、読み込まれた二次元バーコードに記憶された入力情報(たとえば、WEBサイトのURLを示す文字列)に対して、ハッシュ関数による変換処理を行い、あらかじめ決められた固定長の文字列情報に変換する(S14)。そして、プロセッサ112は、変換された文字列情報(T13)をサーバー装置200に送信するよう、通信インターフェイス114を制御する。
【0055】
サーバー装置200のプロセッサ212は、文字列情報を受信すると、あらかじめ決められた固定長の数列(8ケタ)に変換する処理を行う(S15)。その後、プロセッサ212は、当選情報テーブル(
図5a)を参照して、得られた固定長の数列内に、あらかじめ当選情報として記憶されたいずれかの当選番号と一致するか否かを判定する抽選処理を実行する(S16)。その後、プロセッサ212は、当選情報テーブルおよびユーザ情報テーブルをそれぞれ更新し(S17及びS18)、抽選処理の結果を示す抽選結果情報(T14)を端末装置100に送信するよう通信インターフェイス214を制御する。
【0056】
端末装置100のプロセッサ112は、抽選結果情報を受信すると、受信した抽選結果情報に基づいて、抽選結果をディスプレイ111に表示するよう制御する(S19)。なお、例えば、抽選の結果、いずれかの当選情報に当選し、特典が付与される場合には、抽選結果情報に特典情報が含まれる。これによって、端末装置100のユーザは特典を入手することが可能となる。
【0057】
6.端末装置100における処理フロー
図7は、本開示の第1実施形態に係る端末装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、当該処理フローは、端末装置100において本実施形態に係るアプリケーションが起動され、二次元バーコード読込機能が実行されることにより開始される。当該処理フローは、プロセッサ112がメモリ113に記憶された指示命令(プログラム)を読み出して実行することにより、所定間隔で周期的に行われる。
【0058】
図7によると、プロセッサ112が二次元バーコード読込機能を実行することにより、カメラ117が起動されたか否かを判定する(S101)。
【0059】
ここで、
図9aは、本開示の第1実施形態に係る端末装置100のディスプレイ111に表示される画面の例を示す図である。具体的には、
図9aは、
図7のS101において、二次元バーコード読込機能が実行されると、ディスプレイ111に表示される画面の例を示す。
図9aによると、端末装置100のディスプレイ111に、カメラ117を通じて入力された二次元バーコード12の画像が表示される。また、二次元バーコードの読み取りに最適な画角を示すインジケータ11が表示され、このインジケータ11内に入力された二次元バーコード12の画像が収まるように、ユーザが端末装置100を移動させることで、二次元バーコード12に記録された入力情報(例えば、WEBサイトのURLを示す文字列)が読み取られる。なお、二次元バーコードからの読み取りの方法は、公知の方法によって行われる。
【0060】
再び
図7に戻り、プロセッサ112は、
図9aに示す画面がディスプレイ111に表示されて、二次元バーコードに記録された情報の読み込みに成功したか否かを確認する(S102)。そして、プロセッサ112は、正しく読み込まれた場合には、読み込まれた情報を入力情報(例えば、WEBサイトのURLを示す文字列)として、メモリ113に記憶する。
【0061】
次に、プロセッサ112は、メモリ113に記憶された入力情報(例えば、WEBサイトのURLを示す文字列)を、あらかじめ決められた固定長の文字列情報に変換する処理を行う(S103)。当該変換処理は、任意の文字種で任意の文字数により構成された入力情報を、あらかじめ決められた固定長の文字列情報に変換するための処理である。本実施形態においては、ハッシュ関数に基づいて変換する。ハッシュ関数を用いて変換処理を行うと、一例として、任意の文字列が、32bit、64bit、128bit、160bit、256bitなどの固定長のハッシュ値(文字列)情報に変換される。このとき、あらかじめ決めていれば、そのbit数は、所望により選択することができる。具体的な変換処理は、ハッシュ関数を用いた公知の方法であればいずれでも利用することが可能である。
【0062】
次に、プロセッサ112は、変換処理によって得られた固定長の文字列情報をサーバー装置200に送信するよう、通信インターフェイス114を制御する(S104)。その後、サーバー装置200において抽選処理等が実施され、その結果である抽選結果情報を受信するよう制御し、受信したか否かを判定する(S105)。そして、受信していた場合には、プロセッサ112は、当該抽選結果情報を表示するよう、ディスプレイ111を制御する(S106)。
【0063】
ここで、
図9bは、本開示の第1実施形態に係る端末装置100のディスプレイ111に表示される画面の例を示す図である。具体的には、
図9bは、
図7のS106において、ディスプレイ111に表示された抽選結果情報の画面の例を示す。
図9bによると、抽選結果情報として、当選ID情報が「D1」のくじに実際に当選した場合の例が示されている。当選ID情報がD1のくじは、その特典内容情報として、「C1」(新たなキャラクタ5体付与)が記憶されている。したがって、ユーザがアプリケーションの実行において利用可能な新たなキャラクタ5体が特典として付与される。
図9bには、抽選結果情報に含まれる特典情報として、付与されたキャラクタ5体のうちの1体の詳細情報が表示されている。これによって、ユーザは当該キャラクタが特典として付与されたことを知ることが可能となる。なお、仮に抽選の結果いずれのくじにも当選しなかった場合には、「はずれ」の表示がなされる。また、当選ID情報がD1以外の他のくじに当選した場合には、その特典内容情報に応じた表示がなされる。
【0064】
再び
図7に戻り、プロセッサ112の制御により抽選結果情報がディスプレイ111に表示されると、当該処理フローは終了する。なお、S101、S102、S105において、それぞれ「No」であった場合には、その後の処理を行わず、当該周期における処理フローは終了する。
【0065】
7.サーバー装置200における処理フロー
図8は、本開示の第1実施形態に係るサーバー装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的には、当該処理フローは、端末装置100から入力インターフェイス(カメラ)を通じて入力された入力情報(二次元バーコードに記録された情報)に変換処理を行って得られた文字列情報を受信することにより行われる。また、当該処理フローは、サーバー装置200のプロセッサ212においてメモリ211に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、所定間隔で周期的に行われる。
【0066】
図8によると、まず、プロセッサ212が、端末装置100から文字列情報を受信するか否かを判定する(S201)。文字列情報を受信していた場合には、プロセッサ212は、文字列情報とともに送信されたユーザID情報に基づいて、ユーザ情報テーブル(
図5b)を参照し、当該ユーザID情報により特定されるユーザの抽選回数情報を入手する。そして、プロセッサ212は、記憶された抽選回数情報と、あらかじめ決められた制限回数情報とを比較する(S202)。比較の結果、既に制限回数に達していた場合には、抽選は行われない。したがって、プロセッサ212は、抽選結果情報として、制限回数に達したことを示す情報を端末装置100に送信するよう制御する(S205)。
【0067】
一方、まだ制限回数に達していない場合には、S201で受信した文字列情報に所定の変換処理をして、数列情報である抽選情報に変換する(S203)。当該変換処理は、ハッシュ値である文字列情報をさらに固定長の数列情報(8ケタ)に変換するための処理である。本実施形態においては、あらかじめ特定の文字列と数字との対応関係を定義したテーブルをメモリ211に記憶し、プロセッサ212が、当該テーブルを参照することにより固定長の数列情報に変換する。なお、当該方法に限らず、固定長の数列情報に変換されれば、公知のいずれの方法でも利用することが可能である。
【0068】
次に、プロセッサ212は、当選情報テーブル(
図5a)を参照し、数列情報として得られた抽選情報が、当選情報テーブルに当選情報として記憶されたいずれかの当選番号情報と一致するか否かを判定する(S204)。なお、当該判定において、一致とは完全一致を意味するのではなく、部分一致であってもよい。また、当選番号情報として記憶された数列において、順番通りに一致することを意味するのではなく、順不同に一致することを意味するのでもよい。
【0069】
次に、プロセッサ212は、判定の結果に基づいて、抽選結果情報を端末装置100に送信するよう、通信インターフェイス214を制御する(S205)。なお、抽選結果情報には、「制限回数に達した」ことを示す情報以外に、当選情報テーブルに記憶されたいずれかの当選番号情報に一致し当選したことにより付与される「特典情報」と、いずれの当選番号にも一致せずはずれたことを示す「はずれ情報」のいずれかを少なくとも含む。
【0070】
そして、プロセッサ212は、S204の抽選判定処理においていずれかの当選番号情報に一致していた場合には、当選情報テーブルの当選番号情報に対応する当選ID情報の累積当選人数情報に「1」を、またユーザ情報テーブルのユーザID情報に対応する抽選回数情報に「1」を、それぞれ加算して記憶する処理を行う(S206)。
【0071】
ここで、本実施形態においては、当選者の累積人数が、あらかじめ決められた最大当選人数に達したときには、当選情報テーブルに記憶された当選番号をリセットする処理を行う。また、本実施形態においては、当選情報テーブルに当選番号情報を最初に記憶してからか、当選番号情報をリセットしてから経過した時間を示す経過時間情報に応じて、当選確率を上げる処理や、当選番号をリセットする処理を行う。
【0072】
つまり、プロセッサ212は、当選情報テーブルに記憶された各当選ID情報ごとに経過時間情報を参照して、当該経過時間情報があらかじめ決められた第1の時間情報(例えば、1時間)よりも大きく、かつ第2の時間情報(例えば、2時間)よりも小さいか否かを判定する(S207)。その結果、「yes」であった場合には、当選番号情報を最初に記憶してからか、当選番号情報をリセットしてから1時間が経過したので、当選確率を上げるべく、新たな当選番号情報を生成して当選情報に追加する(S209)。また、S207において、「no」であった場合には、経過時間情報が第2の時間情報(例えば、2時間)よりも大きいか否かを判定する(S208)。その結果、「yes」であった場合には、当選番号情報を最初に記憶してからか、当選番号情報をリセットしてから2時間が経過したので、当選確率を上げるべく、新たな当選番号情報を生成して当選情報に追加する(S209)。なお、本実施形態においては、第1の時間情報と第2の時間情報を用いて、2段階に当選確率が上がるようにしたが、第1の時間情報のみを用いて1段階しか上がらないようにしてもよいし、時間情報を用いてさらに当選確率を上げるようにしてもよい。また、一度に追加する当選番号情報も1個に限らず、複数個追加してもよい。さらに、用いる時間情報の数や、追加する当選番号情報の数は、当選ID情報ごとに異ならせてもよい。また、当選番号情報は、あらかじめ決められた桁数の数字をランダムに選択するなど、公知の方法で適宜決定する。
【0073】
次に、プロセッサ212は、当選情報テーブルに記憶された各当選ID情報ごとに経過時間情報を参照して、あらかじめ決められた制限時間情報(例えば、3時間)よりも大きいか否かを判定する(S210)。なお、制限時間情報には、第1の時間情報及び第2の時間情報よりも大きな値が設定されている。経過時間情報が制限時間情報よりも大きかった場合には、当選番号情報を最初に記憶してからか、当選番号情報をリセットしてから3時間が経過したので、対応する当選ID情報の当選番号情報の全てと経過時間情報をリセットする(S212)。
【0074】
さらに、プロセッサ212は、S210で「yes」であった場合には、当選情報テーブルに記憶された各当選ID情報ごとに累積当選人数と最大当選人数とを比較する(S211)。その結果、累積当選人数が、最大当選人数に既に達していた場合には、対応する当選ID情報の当選番号情報の全てと経過時間情報をリセットする(S212)。そして、プロセッサ212は、S211で「yes」であった場合には、当該周期における処理フローは終了する。
【0075】
以上、本実施形態においては、任意の文字数で、任意の文字種を含む文字列である二次元バーコードに記録された情報(入力情報)に変換処理を行い、あらかじめ決められた固定長の文字列に変換する。したがって、くじ等の抽選判定を行うに当たって、あらかじめ抽選情報が記録された専用の二次元バーコードを配布する必要はなく、任意の提供者から提供された任意の二次元バーコードを抽選に用いることが可能となる。つまり、より多様な情報を抽選に利用可能である。また、本実施形態においては、サーバー装置においても変換処理を行っているので、ユーザの不正対策にも有効である。
【0076】
<第2実施形態>
第1実施形態では、端末装置100においてハッシュ関数による変換処理を行った。第2実施形態では、端末装置100では二次元バーコードに記録された情報の読み込み(入力)のみを行い、ハッシュ関数による変換処理はサーバー装置200で実施する。なお、本実施形態は、以下で具体的に説明する点を除いて、第1実施形態における構成、処理、手順と同様である。したがって、それらの事項の詳細な説明は省略する。
【0077】
上記のとおり、本実施形態では、サーバー装置200においてハッシュ関数による変換処理を行う。したがって、
図7のS102において、二次元バーコードに記録された情報が読み込まれると、プロセッサ112は、S104を行わず、その読み込まれた入力情報をそのままサーバー装置200に送信するよう制御する。そして、入力情報を受信したサーバー装置200のプロセッサ212は、S202の判定を行う前に、ハッシュ関数によるあらかじめ決められた固定長の文字列情報への変換処理を行う。なお、変換処理の方法については、第1実施形態と同様である。その後、変換された文字列情報を用いて、S202以降の処理を第1実施形態と同様に行う。
【0078】
以上、本実施形態においては、任意の文字数で、任意の文字種を含む文字列である二次元バーコードに記録された情報(入力情報)に変換処理を行い、あらかじめ決められた固定長の文字列に変換する。したがって、くじ等の抽選判定を行うに当たって、あらかじめ抽選情報が記録された専用の二次元バーコードを配布する必要はなく、任意の提供者から提供された任意の二次元バーコードを抽選に用いることが可能となる。つまり、より多様な情報を抽選に利用可能である。また、本実施形態においては、サーバー装置においても変換処理を行っているので、ユーザの不正対策にも有効である。
【0079】
<第3実施形態>
第1及び第2実施形態では、入力情報として二次元バーコードに記憶された情報を、入力インターフェイスとしてカメラを利用する場合について説明した。第3実施形態では、入力情報としてユーザ自らが入力した任意の文字列情報を、入力インターフェイスとして文字列をユーザが入力するためのタッチパネル116を利用する。なお、本実施形態は、以下で具体的に説明する点を除いて、第1及び第2実施形態における構成、処理、手順と同様である。したがって、それらの事項の詳細な説明は省略する。
【0080】
本実施形態では、入力インターフェイスとしてタッチパネル116を利用する。すなわち、本実施形態に係るアプリケーションが起動され、文字入力機能が実行されると、プロセッサ112は、ディスプレイ111に文字入力用画面を表示する。そして、タッチパネル116は、文字入力画面上のユーザの指示座標を検出し、プロセッサ112は、その指示座標に対応する文字情報を記憶する。そして、プロセッサ112は、最終的に入力された文字列の入力情報に対して、
図7のS103のハッシュ関数による変換処理を実施する。以降の処理は、第1実施形態と同様に行われる。
【0081】
以上、本実施形態においては、任意の文字数で、任意の文字種を含む文字列である二次元バーコードに記録された情報(入力情報)に変換処理を行い、あらかじめ決められた固定長の文字列に変換する。したがって、くじ等の抽選判定を行うに当たって、あらかじめ抽選情報が記録された専用の二次元バーコードを配布する必要はなく、任意の提供者から提供された任意の二次元バーコードを抽選に用いることが可能となる。つまり、より多様な情報を抽選に利用可能である。また、本実施形態においては、サーバー装置においても変換処理を行っているので、ユーザの不正対策にも有効である。
【0082】
<その他>
なお、各実施形態で説明した各要素を適宜組み合わせるか、それらを置き換えてシステムを構成することも可能である。
【0083】
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、端末装置やサーバー装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0084】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
【符号の説明】
【0085】
100 端末装置
200 サーバー装置
300 ネットワーク