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特許6998914情報処理システム、プログラム、及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-23
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9536 20190101AFI20220111BHJP
【FI】
G06F16/9536
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019086467
(22)【出願日】2019-04-26
(65)【公開番号】P2020184097
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2020-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】504050275
【氏名又は名称】株式会社 ミックウェア
(72)【発明者】
【氏名】西田 道弘
(72)【発明者】
【氏名】岩浅 真秀人
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特許第6431231(JP,B1)
【文献】「いいね!」が一番獲得できる画像を自動的に選出!SNSマーケティングのAI活用最前線に迫る,Makezine,日本,株式会社翔泳社,2018年11月13日,P1,https://markezine.jp/article/detail/29463
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/9536
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに含まれる画像の種類を取得する種類取得部と、 ユーザが複数の画像をソーシャルメディアへ投稿した場合に他のユーザの反応がより多かった特定の画像に対する反応件数と、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに他のユーザが反応した特定反応件数とを含む件数データを取得する件数取得部と、 像に対しての評価を予測する予測部と、を有し、 前記予測部は、評価を予測させる画像の評価用の画像データと、教師データに基づいて機械学習させたモデルパラメータと、を用いて機械学習することにより、前記評価用の画像データの画像に対しての評価を予測し、 前記教師データは、学習用の画像データと、前記学習用の画像データの前記特定反応件数を前記学習用の画像データに対する前記反応件数で除算した値と、前記学習用の画像データが示す画像の種類のデータと、を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
フォロワー数に応じて、所定のユーザがソーシャルメディアに投稿する予定の前記評価用の画像データの画像に対して他のユーザが反応する可能性を示すポテンシャル件数を推定する件数推定部を更に備え、 前記予測部は、前記評価用の画像データの画像に対しての評価を百分率で表示した評価値と前記ポテンシャル件数と所定のユーザのフォロワー数とから前記評価用の画像データの画像に対する反応を予測した予測件数を取得する請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
端末装置とサーバ装置とを備え、 前記端末装置は、 撮像した画の画像データを取得する撮像装置と、 前記所定のユーザのフォロワー数を入力する入力装置と、 前記撮像した画像の画像データ及び前記所定のユーザのフォロワー数を送信し、前記予測件数を受信する通信装置と、 前記予測件数を表示する表示装置と、を有し、 前記サーバ装置は、前記種類取得部と、前記件数取得部と、前記予測部と、前記件数推定部とに加え、 前記撮像した画像の画像データ及び前記所定のユーザのフォロワー数を受信し、前記予測件数を送信するサーバ通信部と、 械学習により前記予測件数を取得する前記予測部として機能させるプログラムを記憶するサーバ記憶部と、を備える請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記評価用の画像データは、静止画、若しくは動画を含む請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記種類取得部は、前記評価用の画像データの画像において撮影された対象物の属性、前記対象物の数を取得する請求項3または請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記対象物の属性は、人の性別、動物、景色、若しくは食べ物を示す請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
コンピュータを、 画像データに含まれる画像の種類を取得する種類取得部と、 ユーザが複数の画像をソーシャルメディアへ投稿した場合に他のユーザの反応がより多かった特定の画像に対する反応件数と、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに他のユーザが反応した特定反応件数とを含む件数データを取得する件数取得部と、 フォロワー数に応じて、所定のユーザがソーシャルメディアに投稿する予定の評価用の画像データの画像に対して他のユーザが反応する可能性を示すポテンシャル件数を推定する件数推定部と 画像に対しての評価を予測する予測部として機能させ 前記予測部は、評価を予測させる画像の前記評価用の画像データと、教師データに基づいて機械学習させたモデルパラメータと、を用いて機械学習することにより、前記評価用の画像データの画像に対しての評価を予測し、 前記教師データは、学習用の画像データと、前記学習用の画像データの前記特定反応件数を前記学習用の画像データに対する前記反応件数で除算した値と、前記学習用の画像データが示す画像の種類のデータと、を含み、 前記予測部は、前記評価用の画像データの画像に対しての評価を百分率で表示した評価値と前記ポテンシャル件数と所定のユーザのフォロワー数とから前記評価用の画像データの画像に対する反応を予測した予測件数を取得するプログラム。
【請求項8】
画像データに含まれる画像の種類を取得する種類取得ステップと、 ユーザが複数の画像をソーシャルメディアへ投稿した場合に他のユーザの反応がより多かった特定の画像に対する反応件数と、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに他のユーザが反応した特定反応件数とを含む件数データを取得する件数取得ステップと、 フォロワー数に応じて、所定のユーザがソーシャルメディアに投稿する予定の評価用の画像データの画像に対して他のユーザが反応する可能性を示すポテンシャル件数を推定する件数推定ステップと、 画像に対しての評価を予測する予測ステップと、を有し、 前記予測ステップは、評価を予測させる画像の前記評価用の画像データと、教師データに基づいて機械学習させたモデルパラメータと、を用いて機械学習することにより、前記評価用の画像データの画像の評価を予測し、 前記教師データは、学習用の画像データと、前記学習用の画像データの前記特定反応件数を前記学習用の画像データに対する前記反応件数で除算した値と、前記学習用の画像データが示す画像の種類のデータと、を含み、 前記予測ステップは、前記評価用の画像データの画像に対しての評価を百分率で表示した評価値と前記ポテンシャル件数と所定のユーザのフォロワー数とから前記評価用の画像データの画像に対する反応を予測した予測件数を取得する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラム、及び情報処理方法に関し、特に、ソーシャルメディアに投稿する画像の評価を行う情報処理システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザがスマートフォンにより撮影した写真の画像をソーシャルメディアへ投稿し、自分の関心や興味のある画像を他のユーザと共有することが行われている。ユーザは、投稿した画像に対して他のユーザからの反応により共感が得られることを目的の一つとする場合がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-120575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ユーザは、より多くの他のユーザからの反応を期待するため、撮影する画像の見映えを意識する傾向にある。画像の見映えを意識するユーザは、ソーシャルメディアへの投稿用に複数の写真を撮影し、複数の写真の画像から厳選した画像を投稿することが行われている。また、画像の見映えを意識するユーザは、ユーザの友達に複数の写真のうち、どの写真の画像が見映えがよいかの評価を依頼することも頻繁に行われている。
【0005】
しかしながら、ソーシャルメディアに投稿する画像に対しての評価を行うシステムについては知られていない。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みて為されたものであり、ソーシャルメディアに投稿する画像に対しての評価を予測することが可能な情報処理システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様に係る情報処理システムは、種類取得部と、件数取得部と、予測部と、を有している。上記種類取得部は、画像の種類を取得する。上記画像は、画像データに含まれている。上記件数取得部は、件数データを取得する。上記件数データは、反応件数と、特定反応件数と、を含む。上記反応件数は、ユーザが複数のコンテンツをソーシャルメディアへ投稿した場合に、他のユーザの反応がより多かったコンテンツに対する件数である。上記特定反応件数は、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに、他のユーザが反応した件数である。上記予測部は、上記画像の種類と上記件数データとに基づいて、上記画像に対しての評価を予測する。
【0008】
本開示の第1態様に係る情報処理システムは、ソーシャルメディアに投稿する画像に対しての評価を予測することができる。
【0009】
本開示の第2態様に係る情報処理システムでは、第1態様示において、件数推定部を更に備えている。上記件数推定部は、ポテンシャル件数をフォロワー数に応じて推定する。上記ポテンシャル数は、ユーザがソーシャルメディアに投稿するコンテンツに対して、他のユーザが反応する可能性を示す。上記予測部は、上記画像に対しての評価と、上記ポテンシャル件数と、所定のユーザのフォロワー数とから、上記画像に対する反応を予測した予測件数を取得する。
【0010】
本開示の第2態様に係る情報処理システムは、ソーシャルメディアに投稿する画像に対して、どの程度の数の他のユーザが反応するかを予測した予測件数を取得することができる。
【0011】
本開示の第3態様に係る情報処理システムでは、第2態様において、端末装置と、サーバ装置と、を備えている。上記端末装置は、撮像装置と、入力装置と、通信装置と、表示装置と、を有している。上記撮像装置は、撮像した上記画像の上記画像データを取得する。上記入力装置は、上記所定のユーザのフォロワー数を入力する。上記通信装置は、上記画像データを送信する。上記通信装置は、上記所定のユーザのフォロワー数を送信する。上記通信装置は、上記予測件数を受信する。上記表示装置は、上記予測件数を表示する。上記サーバ装置は、上記種類取得部と、上記件数取得部と、上記予測部と、上記件数推定部とに加え、サーバ通信部と、サーバ記憶部と、を有している。上記サーバ通信部は、上記画像データを受信する。上記サーバ通信部は、上記所定のユーザのフォロワー数を受信する。上記サーバ通信部は、上記予測件数を送信する。上記サーバ記憶部は、プログラムを記憶する。上記プログラムは、上記予測部を、機械学習により機能させる。
【0012】
本開示の第3態様に係る情報処理システムは、サーバ装置と通信を行う端末装置でソーシャルメディアへ投稿する画像に対する反応を予測した予測件数を表示させることができる。
【0013】
本開示の第4態様に係る情報処理システムでは、第1態様ないし第3態様のいずれかの態様において、上記画像データは、静止画、若しくは動画を含む。
【0014】
本開示の第4態様に係る情報処理システムは、静止画、若しくは動画に対しての評価を予測することができる。
【0015】
本開示の第5態様に係る情報処理システムでは、第1態様ないし第4態様示のいずれかの態様において、上記種類取得部は、上記画像において、撮影された対象物の属性、上記対象物の数を取得する。
【0016】
本開示の第5態様に係る情報処理システムでは、対象物の属性、対象物の数に応じて、画像に対しての評価を予測することができる。
【0017】
本開示の第6態様に係る情報処理システムでは、第5態様において、上記対象物の属性は、人の性別、動物の種類、景色、若しくは食べ物を示す。
【0018】
本開示の第6態様に係る情報処理システムでは、上記対象物の属性として、人の性別、動物の種類、景色、若しくは食べ物に応じて、画像に対しての評価を予測することができる。
【0019】
本開示の第7態様に係るプログラムは、コンピュータを、種類取得部と、件数取得部と、件数推定部と、予測部として機能させる。上記種類取得部は、画像データに含まれる画像の種類を取得する。上記件数取得部は、件数データを取得する。上記件数データは、反応件数と、特定反応件数と、を含む。上記反応件数は、ユーザが複数のコンテンツをソーシャルメディアへ投稿した場合に、他のユーザの反応がより多かったコンテンツに対する件数である。上記特定反応件数は、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに、上記他のユーザが反応した件数である。上記件数推定部は、ポテンシャル件数を、フォロワー数に応じて推定する。上記ポテンシャル件数は、所定のユーザがソーシャルメディアに投稿するコンテンツに対して、上記他のユーザが反応する可能性を示す件数である。上記予測部は、上記画像の種類と、上記件数データと、上記ポテンシャル件数とに基づいて、上記所定のユーザのフォロワー数から上記画像に対する反応を予測した予測件数を取得する。
【0020】
本開示の第7態様に係るプログラムは、ソーシャルメディアに投稿する画像に対して、どの程度の数の他のユーザが反応するかを予測した予測件数を取得することができる。
【0021】
本開示の第8態様に係る情報処理方法は、種類取得ステップと、件数取得ステップと、件数推定ステップと、予測ステップと、を有する。上記種類取得ステップは、画像データに含まれる画像の種類を取得する。上記件数取得ステップは、件数データを取得する。上記件数データは、反応件数と、特定反応件数と、を含む。上記反応件数は、ユーザが複数のコンテンツをソーシャルメディアへ投稿した場合に、他のユーザの反応がより多かったコンテンツに対する件数である。上記特定反応件数は、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに、上記他のユーザが反応した件数である。上記件数推定ステップは、所定のユーザがソーシャルメディアに投稿するコンテンツに対して、上記他のユーザが反応する可能性を示すポテンシャル件数を、フォロワー数に応じて取得する。上記予測ステップは、上記画像の種類と、上記件数データと、上記ポテンシャル件数とに基づいて、上記所定のユーザのフォロワー数から上記画像に対する反応を予測した予測件数を取得する。
【0022】
本開示の第8態様に係る情報処理方法は、ソーシャルメディアに投稿する画像に対して、どの程度の数の他のユーザが反応するかを予測した予測件数を取得することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の情報処理システム等は、ソーシャルメディアに投稿する画像に対しての評価を予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本実施形態の情報処理システムを示すブロック図である。
図2図2は、機械学習により画像の種類を取得する方法の一例を示す説明図である。
図3図3は、モデルパラメータを生成する機械学習の学習モデルを示す説明図である。
図4図4は、モデルパラメータを用いた学習モデルでの機械学習を示す説明図である。
図5図5は、本実施形態に係る端末装置及びサーバ装置の処理を示すフローチャート図である。
図6図6は、本実施形態に係る端末装置のホーム画面を示す摸式図である。
図7図7は、本実施形態に係る端末装置の入力画面を示す摸式図である。
図8図8は、本実施形態に係る端末装置の予報結果画面を示す摸式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本実施形態の情報処理システム10について説明する。情報処理システム10は、図1に示すように、端末装置1と、サーバ装置2と、を備えている。端末装置1は、サーバ装置2と通信可能なように構成されている。
【0026】
端末装置1は、撮像装置12と、入力装置13と、通信装置14と、表示装置15と、を有している。撮像装置12は、撮像した画像の画像データを取得することができるように構成されている。入力装置13は、所定のユーザのフォロワー数を入力することができるように構成されている。通信装置14は、画像データと所定のユーザのフォロワー数を送信することができるように構成されている。
【0027】
サーバ装置2は、サーバ通信部21と、サーバ制御部22と、サーバ記憶部23と、を備えている。サーバ通信部21は、画像データを受信し、所定のユーザのフォロワー数を受信することができるように構成されている。サーバ制御部22は、種類取得部231と、件数取得部232と、予測部233と、件数推定部234と、を有している。サーバ記憶部23は、予測部233を機械学習により機能させるプログラムを記憶している。
【0028】
種類取得部231は、画像の種類を取得する。画像は、画像データに含まれている。件数取得部232は、件数データを取得する。件数データは、反応件数と、特定反応件数と、を含む。反応件数は、ユーザが複数のコンテンツをソーシャルメディアへ投稿した場合に、他のユーザの反応がより多かったコンテンツに対する件数である。特定反応件数は、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに、他のユーザが反応した件数である。予測部233は、画像の種類と件数データとに基づいて、画像に対しての評価を予測する。
【0029】
件数推定部234は、ポテンシャル件数をフォロワー数に応じて推定する。ポテンシャル数は、ユーザがソーシャルメディアに投稿するコンテンツに対して、他のユーザが反応する可能性を示す。予測部233は、画像に対しての評価とポテンシャル件数とに加え、所定のユーザのフォロワー数とから、画像に対する反応を予測した予測件数を取得することができるように構成されている。
【0030】
サーバ装置2では、サーバ通信部21は、予測件数を送信することができるように構成されている。端末装置1では、通信装置14は、予測件数を受信する。表示装置15は、予測件数を表示することができるように構成されている。
【0031】
本実施形態の情報処理システム10は、ソーシャルメディアに投稿する画像に対しての評価を予測することができる。本実施形態の情報処理システム10は、さらに、サーバ装置2と通信を行う端末装置1で、ソーシャルメディアに投稿する画像に対して、どの程度の数の他のユーザが反応するかを予測した予測件数を表示させることができる。
【0032】
ソーシャルメディアは、例えば、端末装置1と通信が可能な外部情報処理装置3で構成される。ソーシャルメディアとしては、SNS(Social Networking Service)が挙げられる。SNSは、例えば、ユーザが写真、動画若しくは文書のコンテンツを投稿することができるように構成されている。SNSとしては、例えば、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、Instagram(登録商標)、Google+(登録商標)、Flickr(登録商標)、若しくはYouTube(登録商標)が挙げられる。ソーシャルメディアは、他のユーザのコンテンツに対して、評価を入力することができるように構成されている。ソーシャルメディアは、他のユーザの評価として、例えば、自分の関心や興味のあるコンテンツに対して「いいね」を選択することができる。ソーシャルメディアは、「いいね」が選択された件数の累積値を表示できるように構成されている。
【0033】
ソーシャルメディアでは、「いいね」が選択された件数の累積値である「いいね」件数が多ければ多い程、ユーザが投稿したコンテンツに対して他のユーザの関心、若しくは興味が高く、且つ評価が高いといえる。言い換えれば、「いいね」件数は、他のユーザが反応した件数ともいえる。ここでは、ユーザのコンテンツの中で、「いいね」件数が最も多かった件数を最大「いいね」件数と称している。なお、ソーシャルメディアにおいて、フォロワーとは、特定のユーザの更新状況を把握してユーザの活動を追う者をいう。フォロワーは、ソーシャルメディアに登録することができる。ソーシャルメディアにおいて、特定のユーザの活動を追うフォロワーの数をフォロワー数という。ソーシャルメディアでは、登録されたフォロワーのフォロワー数を、端末装置1から確認することができるように構成されている。
【0034】
以下、本実施形態の情報処理システム10における各構成を、より具体的に説明する。
【0035】
端末装置1は、図1に示すように、撮像装置12と入力装置13と通信装置14と表示装置15とに加え、記憶装置16と、制御装置17と、を備えている。端末装置1は、ユーザが使用する端末機器である。端末装置1としては、例えば、携帯電話、カメラ、ビデオカメラ、タブレット、ノートパソコン、若しくはスマートフォンが挙げられる。
【0036】
本実施形態に係る情報処理システム10では、ユーザが使用する端末装置1と、サーバ装置2とが通信できるように構成されている。端末装置1とサーバ装置2とは、例えば、公衆通信網50を介して、無線通信により接続される。図1では、公衆通信網50を介して、通信が行われる情報の流れを両矢印で例示している。
【0037】
撮像装置12は、例えば、撮像レンズと、絞りと、シャッタと、撮像素子と、画像処理エンジンとを備えたカメラとして構成される。撮像素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサが挙げられる。画像処理エンジンは、CCDイメージセンサを用いて取得したデータを画像処理することで、画像データを取得する。画像処理エンジンは、半導体素子で構成される。画像データは、撮像データ、撮像データを加工した撮影データ、及び撮像データに関連するメタデータを含む広義に解する。
【0038】
入力装置13は、文字、数字、若しくは画像データが入力できるように構成されている。入力装置13としては、例えば、表示装置15と一体的に構成されたタッチパネル、音声で入力が可能な音声入力装置、若しくは物理キーが挙げられる。入力装置13は、表示装置15と一体的に構成されたタッチパネルの構成に限定されるものではなく、単に入力部だけの構成であってもよい。入力装置13は、タッチパネルのタッチセンサとして、例えば、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、若しくは電磁誘導方式の構造が挙げられる。
【0039】
通信装置14は、公衆通信網50を用いて、サーバ装置2のサーバ通信部21と通信ができるように構成されている。通信装置14は、公衆通信網50を利用した公衆通信だけでなく、例えば、有線通信ができるように構成されていてもよい。通信装置14は、赤外線通信、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、若しくはBLEの通信規格に対応した無線通信ができるように構成されてもよい。
【0040】
通信装置14は、送信部141と、受信部142と、を有している。送信部141は、入力データを、サーバ装置2に送信することができるように構成されている。受信部142は、サーバ装置2で入力データに基づいて機械学習され、予測された画像に対する評価を受信することができるように構成されている。受信部142は、更に、サーバ装置2で予測された予測件数を受信することができるように構成されている。通信装置14は、例えば、何れのユーザの端末装置1から送信された画像に対する予測件数かを特定するため、ユーザID(identification)を利用したユーザ認証を事前に行っていることが好ましい。ユーザIDは、端末装置1の端末IDでもよい。
【0041】
表示装置15は、撮像装置12で撮像された画像データに含まれる画像を表示することができるように構成されている。また、表示装置15は、画像に対しての評価を表示することができるように構成されている。さらに、表示装置15は、画像に対する反応が予測された予測件数を表示することができるように構成されている。表示装置15は、例えば、入力装置13と一体的に構成されたタッチパネルが挙げられる。表示装置15は、入力装置13と一体的に構成されたタッチパネルの構成に限定されるものではなく、単に表示部だけの構成であってもよい。表示装置15は、例えば、液晶表示装置、若しくは有機EL(Electro Luminescence)表示装置が挙げられる。
【0042】
記憶装置16は、電源を切れば情報が消える揮発性記憶装置と、電源を切っても情報が消えない不揮発性記憶装置と、を有している。揮発性記憶装置は、制御装置17により処理される情報を一時的に記憶する。揮発性記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)が挙げられる。不揮発性記憶装置は、各種の情報処理プログラム及び各種の情報が記憶可能なストレージである。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Read On Memory)が挙げられる。ROMは、例えば、フラッシュメモリ、若しくはHDD(Hard Disk Drive)が用いられる。記憶装置16は、撮像装置12で撮影した画像データを記憶させることができるように構成されている。
【0043】
制御装置17は、各種の情報処理動作を制御する。制御装置17は、撮像装置12と、入力装置13と、通信装置14と、表示装置15と、記憶装置16とに電気的に接続されている。制御装置17は、記憶装置16に記憶された情報処理プログラムに基づいて、撮像装置12と入力装置13と通信装置14と表示装置15とを制御できるように構成されている。制御装置17は、例えば、CPU(Central Processing Unit)若しくはMPU(Micro Processing Unit)で構成される。
【0044】
次に、図1に示すサーバ装置2について説明する。サーバ装置2は、サーバ制御部22が、サーバ通信部21と、サーバ記憶部23とに電気的に接続されている。
【0045】
サーバ通信部21は、公衆通信網50を用いて、端末装置1の通信装置14と通信できるように構成されている。サーバ通信部21は、公衆通信網50を利用した公衆通信だけでなく、例えば、有線通信ができるように構成されていてもよい。サーバ通信部21と通信装置14とは、赤外線通信、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、若しくはBLEの通信規格に対応した無線通信ができるように構成されてもよい。
【0046】
サーバ通信部21は、サーバ受信部211と、サーバ送信部212と、を有している。サーバ受信部211は、画像データ、所定のユーザのフォロワー数の情報を、端末装置1から受信することができるように構成されている。サーバ送信部212は、サーバ制御部22で機械学習により予測された画像に対しての評価を、端末装置1に送信することができるように構成されている。画像に対しての評価としては、例えば、画像に対する評価を百分率で表示した評価値の情報が挙げられる。
【0047】
サーバ制御部22は、種類取得部231と、件数取得部232と、予測部233とが機能するように構成されている。サーバ制御部22は、種類取得部231と件数取得部232と予測部233とに加え、件数推定部234が機能するように構成されていてもよい。サーバ制御部22は、例えば、サーバ記憶部23に記憶された機械学習のためのプログラムを動作させることで、種類取得部231、若しくは予測部233を駆動させることができる。サーバ制御部22は、例えば、CPU、MPU若しくはGPU(Graphics Processing Unit)で構成される。
【0048】
種類取得部231は、画像データを入力データとし、ディープラーニング処理を行うことができるように構成されている。ディープラーニングは、図2に示すように、多層のニューラルネットワーク60による機械学習の手法の一種である。図2では、種類取得部231がディープラーニングにより画像の種類を取得する方法を例示している。ディープラーニングでは、入力層61と、中間層62と、出力層63と、を有している。中間層62は、隠れ層とも呼ばれる。中間層62は、2以上の層で構成されてもよい。中間層62は、層の数が少なすぎれば、未学習となる傾向にある。中間層62は、層の数が多すぎれば、過剰適合となる傾向にある。ディープラーニングは、画像データが入力データとして入力層61に入力されると、出力層63から出力データが出力される。出力データは、画像データの画像が所定に分類された何れの種類の画像であるかの予測結果を表す。ディープラーニングでは、入力データと、入力データに対する教師データの複数のペアを予め準備している。
【0049】
種類取得部231は、教師データを入力層61、中間層62、出力層63により処理する。すなわち、種類取得部231は、入力した画像データに最適な特徴量を動的に生成して学習し、順方向の情報伝搬により演算処理する順伝播を行う。図2では、順伝播の方向を極太の片矢印で示している。
【0050】
また、学習を行う場合には、種類取得部231は、出力データが何の種類の画像であるかの情報を与えることで、逆方向の情報伝搬により演算処理する逆伝播を行う。図2では、逆伝播の方向を太い片矢印で示している。なお、種類取得部231では、機械学習において、教師データとして学習に使用する入力データと、出力データとの出力誤差を評価する。種類取得部231は、逆伝播により、出力誤差から逐次的に機械学習における各層と各ノードのパラメータを最適化することが好ましい。種類取得部231は、学習により、各層のパラメータを徐々に最適値に近づけることができる。種類取得部231は、画像データを入力層61に入力すると、機械学習の結果に基づいて調整されたパラメータを用いて、画像データから画像の種類の取得を行うことができる。
【0051】
種類取得部231は、画像データから画像の種類を取得するために、適宜に層の数が設定されればよい。人工ニューロンは、前の層の出力に対してパラメータを掛けたものの総和を出力する。人工ニューロンの出力データは、活性化関数により制御され、非線形性が付加される。活性化関数は、例えば、ソフトマックス関数、シグモイド関数、若しくはガウス関数を採用することができる。
【0052】
種類取得部231は、得られた出力データy1~yMに対して、画像データが何れの種類の画像であるかを示すM個の正解データt1~tMの情報が与えられる。種類取得部231は、正解データt1からtMの情報が与えられて逆伝播を行うと、逐次パラメータを最適な値に調整する機械学習を行う。言い換えれば、種類取得部231は、逆伝播により出力データと正解データとのずれを評価し、パラメータを最適化できる。なお、機械学習のために使用するソフトウェアとしては、例えば、OpenCV、Numpy、Matplotlib、若しくはChainerを採用することができる。
【0053】
種類取得部231は、例えば、画像に含まれる対象物が、男性1人:M、女性1人:W、複数人:S、食べ物:F、動物:P、景色:B、その他:Oの7つの種類の何れに分類されるかを判別できるように構成される。種類取得部231は、サーバ装置2に設けられる場合だけに限られず、外部のサーバで構成されてもよい。種類取得部231は、外部のサーバから画像の種類を取得する場合、画像の種類を示すデータが入力される入力部として機能する。言い換えれば、サーバ装置2は、外部の情報処理装置に画像データを転送し、情報処理装置の画像判定機で画像に何が映っているかを分類してもよい。
【0054】
種類取得部231は、例えば、TensorFlowを用いて構成することもできる。TensorFlowは、機械学習のオープンソースプラットフォームである。TensorFlowは、画像データに含まれる画像内に写っている対象物を認識させることができる。種類取得部231は、画像データが入力されると、画像データに含まれる対象物が何の可能性が何パーセントであるかを出力することができる。種類取得部231は、機械学習により、レオパルドが撮影された画像データを判別させた場合、例えば、レオパルドの可能性が77%、ジャガーの可能性が14%、チータの可能性が6%、スノーレオパルドの可能性が2%、エジプト猫の可能性が1%と出力することができる。
【0055】
種類取得部231は、例えば、何十代の男性が何人かを出力させることもできる。本実施形態の情報処理システム10では、種類取得部231は、対象物が男性か女性か性別の違いを出力できるように構成されている。種類取得部231は、対象物が単数か複数か対象物の数の違いを出力できるように構成されている。
【0056】
次に、件数取得部232は、反応件数と、特定反応件数とを含む件数データを取得することができるように構成されている。反応件数は、ユーザが複数のコンテンツをソーシャルメディアへ投稿した場合に、他のユーザの反応がより多かったコンテンツに対する件数である。特定反応件数は、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに、他のユーザが反応した件数である。件数取得部232は、例えば、画像の種類を取得した画像データの画像について、ソーシャルメディアでの評価から件数データを取得すればよい。件数取得部232は、例えば、画像をソーシャルメディアに投稿したユーザが他のユーザから過去に最も多く貰った「いいね」件数を反応件数とすればよい。反応件数は、「いいね」件数が最も多くなる最大「いいね」件数といえる。また、件数取得部232は、例えば、ソーシャルメディアに投稿した画像に対する「いいね」件数を特定反応件数とすればよい。
【0057】
予測部233は、機械学習を行うため、初めに入力データとして、教師データが与えられる。予測部233は、成果報酬型の機械学習を使用することができる。教師データは、例えば、図3に示すように、学習用画像データ(x)と、「いいね」件数を最大「いいね」件数で除算した値(y1)と、画像の種類(y2)のデータである。学習用画像データ(x)は、例えば、過去にソーシャルメディアに投稿された画像データを利用することができる。学習用画像データ(x)は、例えば、所定期間の間にソーシャルメディアに投稿された画像を用いることができる。所定の期間は、例えば、3ヵ月とすればよい。学習用画像データ(x)は、ソーシャルメディアに投稿された画像を用いる場合、フォロワー数が所定の数以上の画像データを用いることが好ましい。
【0058】
「いいね」件数を最大「いいね」件数で除算した値(y1)において、「いいね」件数は、ソーシャルメディアに投稿された学習用画像データ(x)に他のユーザが反応した特定反応件数として用いることができる。「いいね」件数を最大「いいね」件数で除算した値(y1)において、最大「いいね」件数は、ソーシャルメディアへ投稿した場合に他のユーザの反応がより多かった反応件数として用いることができる。反応件数は、所定期間において、ユーザがコンテンツをソーシャルメディアへ投稿した場合の最大「いいね」件数が好ましい。すなわち、「いいね」件数を最大「いいね」件数で除算した値(y1)は、「いいね」件数が取得された画像に対しての評価ともいえる。図3では、「いいね」件数を最大「いいね」件数で除算した値(y1)を、「いいね」件数/最大「いいね」件数(y1)で示している。
【0059】
画像の種類(y2)は、予め画像の種類を所定の基準に従って判別しておけばよい。所定の基準としては、例えば、学習用画像データ(x)に人、動物、景色、食べ物の何れが対象物として、写っているかを基準に判別すればよい。また、学習用画像データ(x)は、人が写っている場合、人の性別、数を基準に判別してもよい。
【0060】
予測部233は、例えば、ソーシャルメディアに投稿された3カ月分の画像データを取得し、複数の画像データとして機械学習のモデルパラメータ(θ)の生成に利用することができる。予測部233には、例えば、ソーシャルメディアから取得した3カ月分の画像データに加え、画像に対する評価を示す「いいね」件数及び最大「いいね」件数が入力される。予測部233は、画像データに含まれる画像の点数を付けている。予測部233は、画像を100点とした場合、最大評価が付くように設定されている。
【0061】
サーバ装置2は、学習モデルを生成する際、画像の判別に用いられる属性として、「いいね」件数及び最大「いいね」件数を、ソーシャルメディアで表示されている実際の値が入力されればよい。最大「いいね」件数は、実測値だけでなく、フォロワー数に対する最大「いいね」が付与される可能性を所定の統計処理により算出してもよい。最大「いいね」件数は、フォロワー数に対する最大「いいね」件数が付与される可能性を所定の統計処理により算出するだけでなく、フォロワー数に対する最大「いいね」件数が付与される可能性を機械学習により算出してもよい。
【0062】
予測部233は、学習モデルの学習時の入力として、図3に示すように、学習用画像データ(x)と、「いいね」件数を最大「いいね」件数で除算した値(y1)と、画像の種類(y2)との3つのデータを利用する。学習モデルは、学習用画像データ(x)と、「いいね」件数を最大「いいね」件数で除算した値(y1)と、画像の種類(y2)との3つが入力される。学習モデルは、3つのデータが入力されれば、予測時に使用するモデルパラメータ(θ)を出力する。予測部233は、機械学習の終了後、更新したモデルパラメータ(θ)がサーバ記憶部23に記憶されるように構成することが好ましい。
【0063】
予測部233は、教師データからモデルパラメータ(θ)を作成した場合、予測時に使用するモデルパラメータ(θ)を、例えば、HDF5のファイル形式のファイルで保存する。予測部233は、HDF5のファイル形式のファイルをTensorFlowで処理させるため、KerasToTensorFlowのライブラリでpbファイル形式に変換することが好ましい。
【0064】
次に、予測部233には、図4に示すように、ユーザが選択した画像に対しての評価を予測させるため、ユーザが選択した画像の画像ファイル(X)と、教師データに基づいて機械学習させたモデルパラメータ(θ)と、が入力される。予測部233は、学習モデルを用いて、画像ファイル(X)の機械学習を行う。予測部233は、ユーザが選択した画像の画像ファイル(X)と、教師データに基づいて機械学習させたモデルパラメータ(θ)とで機械学習することにより、ユーザが選択した画像の評価値(Y1)を出力する。予測部233は、画像ファイル(X)と、モデルパラメータ(θ)とで機械学習することにより、評価値(Y1)に加え、画像ファイル(X)における画像の種類が出力するように構成されてもよい。
【0065】
サーバ装置2は、機械学習の結果、「いいね」件数と、画像に対する評価とが出力でるように構成されている。「いいね」件数と画像に対する評価とは、基本的に相関関係がある。サーバ装置2は、「いいね」件数が最大数付いたら、画像に対する評価の評価値が100点になるように構成されている。言い換えれば、サーバ装置2は、今までの最大「いいね」件数を超えそうな写真を、100点として表示させることができる。サーバ装置2は、例えば、フォロワー数が1000人だと、「いいね」件数が300件になるのも機械学習で算出している。フォロワー数が何人ぐらいだと「いいね」件数がどの位の件数になるかを件数推定部234で機械学習している。件数推定部234は、フォロワー数が何人ぐらいだと「いいね」件数がどの位の件数になるかを統計データで算出してもよい。
【0066】
件数推定部234は、フォロワーが何人いると最大「いいね」件数が幾らかを機械学習で算出することができるように構成されている。件数推定部234は、機械学習でフォロワー数から最大「いいね」件数を算出するだけでなく、統計学的にフォロワー数から最大「いいね」件数がどの程度付くかを算出するように構成されてもよい。件数推定部234は、例えば、統計学的にフォロワー数が1000人だと最大「いいね」件数が幾ら、900人だと最大「いいね」件数が幾ら、と算出することができる。
【0067】
本実施形態の情報処理システム10では、サーバ装置2は、件数推定部234が所定のフォロワー数において、最大「いいね」件数を統計データから算出してもよい。サーバ装置2は、特定のソーシャルメディアから予め設定した期間内にサーバ通信部21が受信した画像データ及び「いいね」件数と、学習データとを関連付けして、サーバ記憶部23のデータベースに蓄積してもよい。
【0068】
件数推定部234は、例えば、機械学習で、ソーシャルメディアのフォロワー数が1000人の場合、最大「いいね」件数が350件と推定した数値を算出することができる。件数推定部234は、機械学習だけでなく、統計処理で、ソーシャルメディアのフォロワー数が1000人の場合、最大「いいね」件数が350件と推定した数値を算出することもできる。統計処理は、フォロワー数と最大「いいね」件数との相関関係を求めることができるように処理される。フォロワー数と最大「いいね」件数との関係は、フォロワー数が多くなれば、最大「いいね」件数も多くなる傾向にある。しかしながら、フォロワー数と最大「いいね」件数との関係は、フォロワー数が少ない場合、最大「いいね」件数が大きくなる可能性がある。フォロワー数と最大「いいね」件数との関係は、例えば、フォロワー数が100名程度の少ない場合、「いいね」件数が80件となる。フォロワー数と最大「いいね」件数との関係は、フォロワー数が多い場合、最大「いいね」件数が比例して大きくならない可能性がある。
【0069】
フォロワー数と最大「いいね」件数との関係は、例えば、フォロワー数が5000名程度の多い場合、「いいね」件数が5000件となることもなく、「いいね」件数が800件程度になる可能性がある。フォロワー数と最大「いいね」件数との関係は、フォロワー数が増えれば増えるほど、ユーザとの関係が希薄になるためと考えられる。
【0070】
サーバ記憶部23は、電源を切れば情報が消える揮発性記憶装置と、電源を切っても情報が消えない不揮発性記憶装置と、を有している。揮発性記憶装置は、サーバ制御部22により処理される情報を一時的に記憶する。揮発性記憶装置は、例えば、RAMが挙げられる。不揮発性記憶装置は、各種の情報処理プログラム及び各種の情報を記憶可能なストレージである。不揮発性記憶装置は、例えば、ROMが挙げられる。不揮発性記憶装置は、具体的には、機械学習のためのプログラムを記憶可能なストレージである。
【0071】
次に、本実施形態に係る情報処理システム10全体の動作について説明する。まず、端末装置1とサーバ装置2との関係を説明する。
【0072】
本実施形態に係る情報処理システム10では、端末装置1において、記憶装置16に記憶されているアプリケーションソフトを起動させることで、図5に示すように、ソフトウェアの起動が開始する(ステップ100)。以下では、ステップをSと表示する場合がある。
【0073】
次に、情報処理システム10は、ユーザが端末装置1の入力装置13を用いて、複数の画像のうち、どの画像に対する評価を予測させるかの画像の選択を行う(S101)。
【0074】
また、端末装置1の入力装置13で、所定のユーザのフォロワー数の情報が入力される(S102)。なお、画像の選択とフォロワー数の入力の順は、どちらが先に入力されてもよい。
【0075】
次に、端末装置1は、選択された画像の画像データと、所定のユーザのフォロワー数の情報とを送信する予測開始が入力装置13で受け付けられる(S103)。端末装置1は、画像データとフォロワー数の情報を送信する予測開始が入力装置13で受け付けられた場合、通信装置14から画像データとフォロワー数の情報をサーバ装置2に送信する(S104)。
【0076】
端末装置1は、画像データとフォロワー数の情報に基づいて予測された画像に対する評価の予測結果を、サーバ装置2から受信すれば(S105)、予測結果の表示を表示装置15で行う(S106)。
【0077】
次に、端末装置1から画像データとフォロワー数の情報を受信したサーバ装置2の動作について説明する。
【0078】
サーバ装置2では、予め画像に対しての評価ができるような状態にされている。サーバ装置2は、サーバ装置2が行う工程のうち、端末装置1から画像データとフォロワー数の情報を受信する(S201)。サーバ装置2は、受信した画像データとフォロワー数の情報をサーバ記憶部23に記憶する。サーバ装置2は、画像データとフォロワー数の情報を受信すれば、画像に対する評価の予測開始を行う(S202)
サーバ装置2は、サーバ制御部22にて動作制御する機械学習プログラムによって、画像に対する評価の予測結果を取得する。サーバ装置2は、取得した予測結果を端末装置1へ送信する(S203)。
【0079】
以下では、本実施形態に係る情報処理システム10において、端末装置1における画面遷移を説明する。
【0080】
本実施形態に係る情報処理システム10では、図6に示すように、アプリケーションアイコン156が端末装置1の表示装置15のホーム画面150に表示さている。ホーム画面150のアプリケーションアイコン156をユーザがタッチ操作した場合、端末装置1は、表示装置15と一体となった入力装置13がユーザのタッチ操作を感知する。端末装置1は、入力装置13がユーザのタッチ操作を感知して、記憶装置16に記憶されたアプリケーションソフトを起動させる。
【0081】
なお、本実施形態に係る情報処理システム10では、端末装置1をスマートフォンで構成されている。タッチ操作としては、例えば、タップ操作、フリック操作、スライド操作、スワイプ操作が挙げられる。スマートフォンの正面には、携帯電話の受話口18と、撮像装置12のカメラ191とが設けられている。スマートフォンの正面には、1つ前の状態に戻る戻りボタン133、ホーム画面に戻るホームボタン134、アプリケーションソフトの一覧を表示するメニューボタン135が表示装置15で表示されるように構成されている。
【0082】
端末装置1では、制御装置17が記憶装置16に記憶されたアプリケーションソフトを起動させれば、図7に示す選択画面151が表示装置15に表示される。選択画面151では、ユーザが撮像した複数の写真152の画像データが予め記憶装置16に記憶されている場合、画像データの新しい順に左上から右下にかけて複数の写真152がマトリックス状に表示される。
【0083】
端末装置1では、複数の写真152のうち、画像に対しての評価を予測したい写真152に、ユーザがタッチ操作を行うと、チェックマーク159が付される。本実施形態の情報処理システム10では、端末装置1は、例えば、タッチパネルを備えた構成の場合、表示装置15に表示された写真152をタッチ操作することで、入力装置13がタッチ操作で選択された写真152の画像データにフラグを付けて記憶装置16に記憶させることができる。
【0084】
ユーザは、入力ボックス131にフォロワー数を入力することができる。端末装置1では、チェックマーク159及びフォロワー数が入力された上で、チェックスタート(Check start)ボタン132がタッチ操作されれば、予測開始が受け付けられる。すなわち、端末装置1は、表示装置15に表示された複数の写真152をユーザが選択することで、選択された写真152を示す画像データの各々を通信装置14からサーバ装置2に送信するように構成されている。
【0085】
次に、端末装置1では、サーバ装置2から予測結果を受信すれば、図8に示す結果画面153が表示装置15に表示される。結果画面153では、表示装置15の下方にサーバ装置2で画像に対する評価を予測した複数の写真152が横並びに表示されている。結果画面153では、横並びに表示されている複数の写真152のうち、中央の写真152と同じ写真152が表示装置15の上方に拡大して表示されている。図8では、結果画面153の下方において、3つの写真152が横並びに表示されている。結果画面153では、拡大された写真152と横並びの3つの写真152との間には、拡大された写真152の評価値(Y1)に基づいた予測件数154が表示されている。また、結果画面153では、横並びの写真152の各々の左下には、評価値(Y1)の評価点数155が表示されている。ユーザは、評価点数155を見るだけで、どの写真152をソーシャルメディアに投稿すれば、より「いいね」件数が多くつくか推測することができる。
【0086】
すなわち、端末装置1は、拡大された画像の下方に、拡大された画像データと同じ画像であって縮尺が小さくより小さい画像を表示装置15に表示させるように構成されている。端末装置1では、縮尺された画像の左右に他の画像が表示装置15に表示されている。端末装置1は、ユーザのタッチ操作に応じて、画像が移動するように表示装置15に表示させてもよい。端末装置1は、例えば、ユーザのスライド操作に応じて、結果画面153の中央の下部に表示された画像と一致する画像が拡大されて結果画面153の上方に表示装置15で表示される。
【0087】
また、端末装置1は、ユーザが横並びの3つの写真152を左右方向にスライド操作すれば、スライド操作に応じて写真152が左右方向に移動するように構成されている。結果画面153では、写真152の移動に応じて、横並びの中央の写真152に対応するように、同じ写真152が結果画面153の上方に拡大されて表示されるように構成されている。端末装置1は、拡大された写真152の画像を表示すると共に、拡大された画像に対して予想した「いいね」件数を評価値(Y1)に基づいた予測件数154に表示させる。
【0088】
結果画面153では、拡大された写真152内の右下に保存アイコン157と投稿アイコン158とが設けられている。保存アイコン157は、複数の写真152の結果のうち、ユーザがソーシャルメディアに投稿したいと考える写真152を記憶装置16に再度保存することができるように構成されている。
【0089】
ユーザは、複数の写真152の中からソーシャルメディアに投稿する写真152を選択する場合、似たような複数の写真152があれば、どの写真152が評価値(Y1)の高い写真152であったか不明になる場合がある。端末装置1は、記憶装置16には、複数の写真152が時系列に保存されている。端末装置1は、似た写真152の中からソーシャルメディアにユーザが投稿したい写真152を再度保存させることで、時系列的に新しい写真152をユーザに見やすい上位の位置に表示させることができる。
【0090】
情報処理システム10は、端末装置1で撮影した画像データをサーバ装置2に送信し、サーバ装置2で予報した評価値(Y1)を端末装置1で表示する構成だけに限定されない。情報処理システム10は、例えば、撮影とは異なるタイミングで評価することもできる。情報処理システム10は、例えば、パソコンからソーシャルメディア上で、直接的に画像に対する評価を行ってもよい。
【0091】
以上のように本実施形態の情報処理システム10では、サーバ装置2において、プログラムが、コンピュータを、種類取得部231と、件数取得部232と、件数推定部234と、予測部233として機能させる。種類取得部231は、画像データに含まれる画像の種類を取得する。件数取得部232は、件数データを取得する。件数データは、反応件数と、特定反応件数と、を含む。反応件数は、ユーザが複数のコンテンツをソーシャルメディアへ投稿した場合に、他のユーザの反応がより多かったコンテンツに対する件数である。特定反応件数は、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに、他のユーザが反応した件数である。件数推定部234は、ポテンシャル件数を、フォロワー数に応じて推定する。ポテンシャル件数は、所定のユーザがソーシャルメディアに投稿するコンテンツに対して、他のユーザが反応する可能性を示す件数である。予測部233は、画像の種類と、件数データと、ポテンシャル件数とに基づいて、所定のユーザのフォロワー数から画像に対する反応を予測した予測件数を取得することができる。
【0092】
また、本実施形態の情報処理システム10の情報処理方法では、種類取得ステップと、件数取得ステップと、件数推定ステップと、予測ステップと、を有する。種類取得ステップは、画像データに含まれる画像の種類を取得する。件数取得ステップは、件数データを取得する。件数データは、反応件数と、特定反応件数と、を含む。反応件数は、ユーザが複数のコンテンツをソーシャルメディアへ投稿した場合に、他のユーザの反応がより多かったコンテンツに対する件数である。特定反応件数は、ソーシャルメディアに投稿された所定の画像の種類ごとに、他のユーザが反応した件数である。件数推定ステップは、所定のユーザがソーシャルメディアに投稿するコンテンツに対して、他のユーザが反応する可能性を示すポテンシャル件数を、フォロワー数に応じて取得する。予測ステップは、画像の種類と、件数データと、ポテンシャル件数とに基づいて、所定のユーザのフォロワー数から画像に対する反応を予測した予測件数を取得する。
【0093】
以下、実施形態に係る別の情報処理システム10として、ハッシュタグを利用することもできる。
【0094】
情報処理システム10では、ソーシャルメディアに投稿されたコンテンツに付されたハッシュタグを利用して、画像の分類の精度を向上させてもよい。サーバ装置2は、画像データと「いいね」件数とフォロワー数とに加え、その写真152がアップされている本文に記載されたハッシュタグを収集してもよい。
【0095】
ハッシュタグは、ユーザによって任意に入力された言葉でもある。ハッシュタグは、単語、単語の組合せ、若しくは主語と述語を含んだ成分でもよい。ハッシュタグは、ソーシャルメディアを構成する外部情報処理装置3で利用される。ハッシュタグは、ソーシャルメディアの投稿に対するタグとして利用される。
【0096】
ハッシュタグは、例えば、ハッシュマークに続いて任意の言葉が付されている。例えば、ユーザが「ケーキ」に関する様々な投稿を見たい場合、ソーシャルメディアの検索エンジンに「#ケーキ」と入力して検索すれば、ケーキに関する最新の投稿から一覧で表示させることに利用することができる。サーバ装置2は、ソーシャルメディアに「ケーキ」の文言がなく、画像だけでもケーキのハッシュタグを利用して、ソーシャルメディアに投稿されている画像がケーキに関連することを特定することができる。言い換えれば、サーバ装置2は、ハッシュタグを利用することで、ソーシャルメディアに投稿された画像に対して、ユーザの興味と関心が反映された特定の画像であることを比較的簡単に分類することができる。
【0097】
ハッシュタグは、テキストデータで構成されている。ハッシュタグには、フレーズが含まれている。フレーズは、1つの単語でもよいし、複数の単語の集まりでもよい。ハッシュタグは、テキストデータを機械的に扱える形式に変換される。ハッシュタグは、形態素解析により、複数の単語単位に分解される。ここで、形態素解析は、ハッシュタグを、自然言語で意味を持つ最小の単位に分類することができる。形態素解析では、分類した形態素の品詞情報を取得することもできる。形態素解析では、例えば、ハッシュタグに含まれる単語が、名詞、形容詞、動詞若しくは副詞であるかどうかの情報を取得することもできる。
【0098】
形態素解析には、例えば、MeCab(メカブ)などの形態素解析エンジンを用いることができる。MeCabは、固有表現辞書と一緒に用いることができる。固有表現辞書としては、例えば、Neologdなどのシステム辞書が挙げられる。
【0099】
種類取得部231は、ハッシュタグから画像データの種類を判別することができる。種類取得部231は、ソーシャルメディアから取得されたハッシュタグを画像データの種類の判別に利用すればよい。種類取得部231は、例えば、ソーシャルメディアに入力された本文中のハッシュタグを判別する。種類取得部231は、本文の形態素解析を行った上、ハッシュマーク及びハッシュマークに連続する文言の前後にスペースとで区切られたハッシュタグを抽出する。同様に、予測部233には、ハッシュタグが入力されてもよい。予測部233は、ハッシュタグから入力された画像データに含まれる画像の種類の判別に利用することができる。
【0100】
また、実施形態に係る更に別の情報処理システム10として、静止画の評価を行う代わりに、動画の評価を行ってもよい。
【0101】
動画は、例えば、対象物の検出処理を行うことで、対象物の変化を抽出することができる。情報処理システム10は、例えば、サーバ装置2が動画の「いいね」件数を予測する場合、付帯情報として音声情報を利用することで、「いいね」件数の予測をより高めることができる。情報処理システム10は、動画の場合、所定のフレームレートごとに「いいね」件数を予測することができる。所定のフレームレートは、例えば、1秒、10フレームとして画像を処理することができる。情報処理システム10は、動画の場合、画像の集合として、「いいね」件数を予測することができる。情報処理システム10は、動画の場合、所定のフレームの対象物を抽出し、抽出した対象物の動きから「いいね」件数を予測してもよい。
【0102】
上述の実施形態の各処理、又は各機能の各々は、単一の装置又は単一のシステムにより集中処理されることで実現されてもよいし、複数の装置又は複数のシステムによって分散処理されることで実現されてもよい。実施形態の各構成要素は、専用のハードウェアにより構成されてもよい。実施形態の各構成要素は、ソフトウェアにより実現可能な構成要素について、プログラムを実行することによって実現されてもよい。
【0103】
上述の実施形態の各構成要素は、例えば、記録媒体に記録されたソフトウェアのプログラムをCPUが実行することによって実現されてもよい。プログラムは、サーバからダウンロードされることによって実行されてもよいし、所定の記録媒体に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよいし、複数であってもよい。すなわち、実施形態の情報処理システム10は、集中処理を行うように構成されてもよいし、分散処理を行うように構成されてもよい。
【0104】
なお、本発明は、その精神や主旨又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。すなわち、上記実施形態を例として、本発明は、情報検索装置、又は情報処理システムである。
【符号の説明】
【0105】
1 端末装置
2 サーバ装置
10 情報処理システム
12 撮像装置
13 入力装置
14 通信装置
21 サーバ通信部
23 サーバ記憶部
231 種類取得部
232 件数取得部
233 予測部
234 件数推定部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8