(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-23
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】アダプタ、撮像装置、支持機構および移動体
(51)【国際特許分類】
G03B 17/17 20210101AFI20220111BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20220111BHJP
G03B 17/00 20210101ALI20220111BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20220111BHJP
G03B 19/07 20210101ALI20220111BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
G03B17/17
G03B15/00 U
G03B15/00 P
G03B17/00 B
G03B17/56 Z
G03B19/07
H04N5/225 100
(21)【出願番号】P 2019156102
(22)【出願日】2019-08-28
【審査請求日】2020-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】6F,HKUST SZ IER Bldg.NO.9 Yuexing 1st Rd.Hi-Tech Park(South),Nanshan District Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】東條 宏昭
(72)【発明者】
【氏名】松永 滋彦
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-258266(JP,A)
【文献】特開2004-109938(JP,A)
【文献】特開2012-182738(JP,A)
【文献】米国特許第07039292(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/17
G03B 15/00
G03B 17/00
G03B 17/56
G03B 19/07
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸上において重ならない第1のレンズと第2のレンズとを有する撮像装置に用いられるアダプタであって、
前記撮像装置は、移動体に備えられる支持機構に備えられるものであり、
前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたときに、
前記第1のレンズに入射する光の光路は変えず、前記第2のレンズに入射する光の光路を所定の方向へと変える光路方向変更機構を備え、
前記光路方向変更機構は、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたときに、前記第2のレンズと向かい合う位置に配置され、
前記光路方向変更機構がミラーを備え、
前記光路方向変更機構が、前記ミラーの角度を調整するための角度調整機構をさらに備え、
前記角度調整機構による角度調整方向は、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられた際の、前記撮像装置のチルト方向である、
アダプタ。
【請求項2】
前記アダプタは、前記撮像装置に取り付けられた際に、前記撮像装置と接触する領域の少なくとも一部に電気接点を有する、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項3】
前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたことを、前記撮像装置に検知させる、識別子を備える、
請求項2に記載のアダプタ。
【請求項4】
前記アダプタは、前記撮像装置に取り付けられるための、バヨネット式又はマグネット式の機構を有する、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のアダプタ。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか1項に記載のアダプタを備えた撮像装置。
【請求項6】
前記第2のレンズの画角が、前記第1のレンズの画角よりも小さい、
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記第2のレンズの焦点距離は、前記第1のレンズの焦点距離よりも長い、請求項5または請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
プロセッサと、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたことを検知する検知機構とを備え、
前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたことを前記検知機構が検知すると、前記プロセッサが、前記第2のレンズによって撮像した画像を反転させる画像反転処理を実行する、
請求項5から請求項7の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
請求項5から請求項8の何れか1項に記載の撮像装置を備えた支持機構。
【請求項10】
請求項9に記載の支持機構を備えた移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アダプタ、撮像装置、支持機構および移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、経済的に、日付やタイトルを撮影と同時に写し込めるレンズ付きフイルムユニット用アダプターを提供するために、レンズ付きフイルムユニットが、フイルムの給送方向に沿って一直線上に望遠レンズと広角レンズとを配置し、一回の撮影動作で同時に撮影を行えるようにするとともに、前記望遠レンズの前面にタイトル表示アダプターを装着可能とする装着手段を設けるレンズ付きフイルムユニットが記載されている。また、前記望遠レンズの前面に設けられた溝に係合する係合爪が後端側に形成され、広角レンズの撮影範囲に入り込まないように屈曲した遮光筒と、前記遮光筒の内壁に対面するように付設した光路折り曲げ用の2枚のミラーと、後端側に設けられたクローズアップレンズと、先端側に設けられたタイトル装着枠とからアダプターを構成し、レンズ付きフイルムユニットの望遠レンズの前面に装着して、前記タイトル装着枠に取り付けられたタイトルの像を望遠レンズ及び前記クローズアップレンズによりフイルム上に結像させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無人航空機(「無人機」、「UAV:Unmanned Aerial Vehicle」)は、「ドローン」とも呼ばれ、ユーザによって遠隔操作可能であり、飛行プログラムによる自動飛行も可能であり、様々なサイズ及び構成の無人航空機を含む。無人航空機が備えるカメラや、無人航空機が備えるジンバルに支持されたカメラにおいて、当該カメラの回転角度には制限があることが多い。そのため、カメラによる撮像可能範囲にも制限がある。特に、無人航空機から見た上方向が、カメラの撮像可能範囲から外れることがある。
【0005】
しかしながら、無人航空機を飛行させ、上方向をカメラで撮像して、撮像した画像を画像解析による検査などに使用するニーズがある。例えば、橋の下で無人航空機を飛行させ、橋の外観検査を行う場合等である。このような場合、現行の無人航空機では、上述の撮像可能範囲の制限のため、橋の下からの上向き撮像等ができない。
【0006】
そこで本開示は、無人航空機を飛行させたまま、所望の方向を撮像可能なカメラ用アダプタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、第1のレンズと第2のレンズとを有する撮像装置に用いられるアダプタが、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたときに、前記第2のレンズに入射する光の光路を所定の方向へと変える光路方向変更機構を備え、前記光路方向変更機構は、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたときに、前記第2のレンズと向かい合う位置に配置される。
【0008】
上記構成において、前記光路方向変更機構がミラーを備えてよい。
【0009】
上記構成において、前記光路方向変更機構が、前記ミラーの角度を調整するための角度調整機構をさらに備えてよい。
【0010】
上記構成において、前記角度調整機構による角度調整方向は、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられた際の、前記撮像装置のチルト方向であってよい。
【0011】
上記構成において、前記アダプタは、前記撮像装置に取り付けられた際に、前記撮像装置と接触する領域の少なくとも一部に電気接点を有してよい。
【0012】
上記構成において、前記アダプタは、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたことを、前記撮像装置に検知させる、識別子を備えてよい。
【0013】
上記構成において、前記アダプタは、前記撮像装置に取り付けられるための、バヨネット式又はマグネット式の機構を有してよい。
【0014】
一態様において、撮像装置が、上述のアダプタを備えていてよい。
【0015】
上記構成において、前記第2のレンズの画角が、前記第1のレンズの画角よりも小さいものであってよい。
【0016】
上記構成において、前記第2のレンズの焦点距離は、前記第1のレンズの焦点距離よりも長いものであってよい。
【0017】
上記構成において、前記撮像装置は、プロセッサと、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたことを検知する検知機構とを備え、前記アダプタが前記撮像装置に取付けられたことを前記検知機構が検知すると、前記プロセッサが、前記第2のレンズによって撮像した画像を反転させる画像反転処理を実行してよい。
【0018】
一態様において、支持機構が、上述の撮像装置を備えていてよい。
【0019】
一態様において、移動体が、上述の支持機構を備えていてよい。
【0020】
なお、上記の発明の概要は、本開示の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明の効果】
【0021】
本開示は、無人航空機を飛行させたまま、所望の方向を撮像可能なカメラ用アダプタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】ジンバル付きカメラ300を搭載した無人航空機100を示す側面図
【
図2】ジンバル200によるカメラ300の回転により撮像光線範囲が変動することを示す側面図
【
図3】無人航空機100のハードウェア構成例を示すブロック図
【
図4A】カメラ300の撮像光線範囲には限界があることを示す概念図であり、カメラ300を水平方向に向けた状態を示す側面図
【
図4B】カメラ300の撮像光線範囲には限界があることを示す概念図であり、カメラ300を上方向に最大限回転させた状態を示す側面図
【
図5】アダプタ400による光路方向変更を示す概念図
【
図6A】2眼レンズを備えるカメラ300を示す正面図
【
図6B】2眼レンズを備えるカメラ300における、第2のレンズ330bの光線範囲を示す図
【
図7A】本開示の実施形態に係るアダプタ400をカメラ300に取付けた状態を示す斜視図
【
図7B】カメラ300に取付けた本開示の実施形態に係るアダプタ400の分解斜視図
【
図9】角度位置表示器Sと指示器Indを示す側面図
【
図10】本開示の実施形態に係るアダプタ400をカメラ300に取付ける取付け方法を例示する図
【
図11】本開示の実施形態に係るアダプタ400をカメラ300に取付ける取付け方法を例示する図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、発明の実施の形態を通じて本開示を説明するが、以下の実施の形態は特許請求の
範囲に係る発明を限定するものではない。実施の形態の中で説明されている特徴の組み合
わせの全てが発明の解決手段に必須とは限らない。
【0024】
特許請求の範囲、明細書、図面、及び要約書には、著作権による保護の対象となる事項
が含まれる。著作権者は、これらの書類の何人による複製に対しても、特許庁のファイル
又はレコードに表示される通りであれば異議を唱えない。但し、それ以外の場合、一切の
著作権を留保する。
【0025】
図1は、ジンバル付きカメラ300を搭載した無人航空機100を示す側面図である。
図2は、ジンバル200によるカメラ300の回転により撮像光線範囲が変動することを示す側面図である。以下、
図1および
図2を参照しつつ、カメラ300を備えた無人航空機100の基本構成例を説明する。カメラ300は撮像装置の一例である。ジンバル200は支持機構の一例である。無人航空機100は移動体でもよい。移動体は、ロボット、地上を移動する車両、水上を移動する船舶等を含む概念である。例えば、犬型のロボットだと、犬型のロボットの首の部分が支持機構として機能してよい。この場合犬型のロボットの眼の部分が撮像装置になる。
【0026】
無人航空機100は、図示を省略する遠隔操縦機をユーザが操縦することで飛行する。無人航空機100は、遠隔操縦機と相互に有線通信又は無線通信(例えば無線LAN(Local Area Network))により通信可能である。遠隔操縦機は、ユーザが把持する遠隔操縦機本体と、ユーザに画像情報等を提示するモニタとを備えた送信機(プロポ)であってよい。その他、遠隔操縦機は例えばスマートフォンやPC、サーバ等であってもよく、スマートフォンの画面、PCやサーバ等に接続されたモニタ等に画像情報を提示し、この画像情報に基づいて、ユーザが遠隔操縦機を用いて、無人航空機100を操縦する。
【0027】
また、ユーザによる指令を外部から受信した無人航空機100が、自律的に飛行経路を決定して飛行してもよい。
【0028】
無人航空機100は、ジンバル200とカメラ300とを備える。なお、無人航空機100は、他の構成要素を備えていてもよい。図示されているように、カメラ300はジンバル200に回転自在にマウントされており、無人航空機100は飛行あるいはホバリングしながらカメラ300の向きを変えて撮像を行うことができる。
【0029】
無人航空機100は回転翼120(プロペラ)を備える。ただし、回転翼120以外の飛行手段を排除する意図はない。無人航空機100は、回転翼120の回転を制御することにより無人航空機100を飛行させる。
【0030】
カメラ300は、所望の被写体(例えば、空撮対象となる上空の様子、山や川等の景色、橋等の地上の建物)を撮像することができる。
図1に示した鎖線部は、カメラ300が撮像できる撮像光線範囲(画角)を示している。
【0031】
ジンバル200は、ヨー軸、ピッチ軸、及びロール軸を中心にカメラ300を回転可能に支持してよい。ジンバル200は、ヨー軸、ピッチ軸、及びロール軸の少なくとも1つを中心にカメラ300を回転させることで、カメラ300の撮像方向を変更してよい。
図2の例では、ジンバル200は、ピッチ軸を中心に、カメラ300を+A度回転(チルト)させている。
【0032】
次に、ジンバル200およびカメラ300を備えた無人航空機100のハードウェア構成例を示す。
図3は、無人航空機100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図示した例において、無人航空機100は、UAV制御部110と、回転翼120と、通信インタフェース130と、メモリ140とを備えており、UAV制御部110とジンバル200とが接続されている。UAV制御部110と、カメラ300における撮像制御部も接続されている。無人航空機100はその他の構成要素を備えていてもよい。例えば無人航空機100は、GPS受信機、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)、磁気コンパス、気圧高度計、TOF(Time of Flight)センサ等を備えてよい。UAV制御部110は、無人航空機100が備えるこれらの構成要素を制御する。
【0033】
UAV制御部110は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)を用いて構成される。UAV制御部110は、無人航空機100の各部の動作を統括して制御するための信号処理、他の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理及びデータの記憶処理を行う。
【0034】
UAV制御部110は、メモリ140に格納されたプログラムに従って無人航空機100の飛行を制御する。
【0035】
UAV制御部110は、カメラ300の撮像範囲を示す撮像範囲情報を取得してよい。UAV制御部110は、撮像範囲を特定するためのパラメータとして、カメラ300の画角を示す画角情報をカメラ300から取得してよい。UAV制御部110は、撮像範囲を特定するためのパラメータとして、カメラ300の撮像方向を示す情報を取得してよい。UAV制御部110は、例えばカメラ300の撮像方向を示す情報として、ジンバル200からカメラ300の姿勢の状態を示す姿勢情報を取得してよい。カメラ300の姿勢情報は、ジンバル200のヨー軸、ピッチ軸およびロール軸における、基準回転角度からの回転角度を示してよい。ここでの基準とは、例えばUAV制御部110がイニシャライズを実行したときの予め定められたヨー軸周り、ピッチ軸周りおよびロール軸周りの規定角度である。
【0036】
UAV制御部110は、ジンバル200およびカメラ300を制御する。UAV制御部110は、カメラ300の撮像方向又は画角を変更することによって、カメラ300の撮像範囲を制御してよい。UAV制御部110は、ジンバル200の回転機構を制御することで、ジンバル200に支持されているカメラ300の撮像方向を制御してよい。
【0037】
カメラ300の撮像方向は、カメラ300のレンズ330が設けられた正面が向く方位(レンズ330の光軸方向)から定義されてよい。カメラ300の撮像方向は、無人航空機100の機首の方位と、ジンバル200に対するカメラ300の姿勢の状態とから特定される方向でよい。
【0038】
UAV制御部110は、回転翼120を制御することで、無人航空機100の飛行を制御するが、この飛行制御は、ユーザが操作する遠隔操縦機からの指令を通信インタフェース130が受信し、この指令に基づいて行われてよい。
【0039】
通信インタフェース130は、遠隔操縦機と通信する。通信インタフェース130は、任意の無線通信方式により無線通信してよい。通信インタフェース130は、任意の有線通信方式により有線通信してもよい。通信インタフェース130は、空撮画像や空撮画像に関する付加情報(メタデータ)を、遠隔操縦機へと送信してよい。
【0040】
メモリ140は、UAV制御部110がジンバル200、カメラ300を制御するのに必要なプログラム等を格納する。また、メモリ140は、UAV制御部110が回転翼120等の無人航空機100が備える構成要素を制御するのに必要なプログラム等を格納する。メモリ140は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体でよく、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等のフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでよい。メモリ140は、無人航空機100から取り外し可能であってよい。メモリ140は、作業用メモリとして動作してよい。
【0041】
カメラ300は、所望の被写体を撮像して撮像画像のデータを生成する。カメラ300の撮像により得られた画像データ(例えば空撮画像)は、カメラ300が有するメモリ360、または図示を省略するストレージに格納されてよい。
【0042】
次に、カメラ300側のハードウェア構成を説明する。カメラ300は、撮像制御部310と、撮像素子320と、レンズ330と、レンズ駆動部340と、レンズ制御部350と、メモリ360とを備える。カメラ300は、加速度センサ、シャッタ駆動部、ゲイン制御部、フラッシュ等の、他の構成要素を備えてもよい。
【0043】
なお、
図5に基づいて後述するように、カメラ300が2眼タイプである場合、カメラ300は複数のレンズを備えてよい。
【0044】
撮像制御部310は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等のマイクロプロセッサ、MCU(Micro Control Unit)等のマイクロコントローラなどにより構成されていてよい。撮像制御部310は、カメラ300による撮像を制御する。この制御は、UAV制御部110からの動作命令に応じて行ってもよい。また、撮像制御部310は、露光時間、絞り(アイリス)などの撮像条件を決定する。撮像制御部310は、撮像素子320に撮像の指示を送出してよい。
【0045】
次に、レンズ330に関連する構成について説明する。カメラ300が備えるレンズ330を通って入射した光は、撮像素子320の撮像面上に結像する。撮像素子320は、撮像面上に結像した光学像を光電変換し、画像信号として出力する。撮像素子320には、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型MOS)イメージセンサが用いられてよい。
【0046】
撮像制御部310は、撮像素子320が出力した画像信号に対し、アナログデジタル変換を行って画像データを生成してよい。撮像制御部310は、シェーディング補正、色補正、輪郭強調、ノイズ除去、ガンマ補正、ディベイヤ、圧縮等の各種の画像処理を行ってよい。
【0047】
レンズ制御部350は、撮像制御部310からの動作命令に応じて、レンズ駆動部340を制御する。そして、レンズ駆動部340がレンズ330を駆動させる。
【0048】
メモリ360は、各種データや画像データを記憶する記憶媒体である。メモリ360は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体でよく、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリなどであってよい。メモリ360は、カメラ300から取り外し可能に設けられてよい。メモリ360は、撮像制御部310が撮像素子320等を制御するのに必要なプログラムを格納してよい。メモリ360は、例えば、シャッタスピード、F値、ISO感度、ND値を基に露光量を算出するための露光制御情報を保持してよい。ISO感度は、ゲインに対応する値である。ND値は減光フィルタによる減光度を表す。露光制御情報は、AEアルゴリズムを含む。
【0049】
次に、
図4Aおよび
図4Bを参照する。
図4Aおよび
図4Bは、カメラ300の撮像光線範囲には限界があることを示す概念図であり、
図4Aはカメラ300を水平方向に向けた状態を示す側面図、
図4Bはカメラ300を上方向に最大限回転させた状態を示す側面図である。ジンバル200がカメラ300を回転させることで、カメラ300の向きや撮像光線範囲は変動する。しかしながら、無人航空機100に対するジンバル200の配置や、カメラ300の配置によっては、ジンバル200の回転角度が制限される場合がある。例えば
図4Bに示した例では、無人航空機100の一部である領域Aと、無人航空機100のランディングギア(着陸用の脚)である領域Bとが、カメラ300の回転を物理的に阻止するため、ジンバル200が支持するカメラ300のピッチ軸を中心とした回転は、+30度から-90度に制限されている。上記は、撮像光線範囲の物理的な限界を例として説明した。一方、撮像光線範囲に、無人航空機100の一部である回転翼120が存在する場合、この回転翼120はカメラ300の回転を物理的に阻止はしないが、カメラ300の視界を遮ることになる。したがって、この場合も撮像光線範囲の限界となる。この状態を
図2でも示している。撮像光線範囲を遮るものとしては、ほかにも無人航空機100の一部であるランディングギア(無人航空機100の脚)が例として挙げられる。ランディングギアがカメラ300に映り込む場合は、カメラ300が鉛直下方向を向いているときである。
【0050】
このような場合、無人航空機100から見た上方向、あるいは鉛直上方向(以下、単に「上方向」)に存在する撮像対象物OBJ(被写体)を、カメラ300によって撮像することができない。なお、
図4では、ジンバル200およびカメラ300が無人航空機100の機首側に配置されている場合を示しているが、ジンバル200およびカメラ300が無人航空機100の直下に配置されることもある。このような場合においても、上記と同様に、撮像対象物OBJを、カメラ300で撮像することができない。
【0051】
しかしながら上述のように、例えば橋などを検査する際に、無人航空機100を飛行させて上方向を撮像したい、というニーズも多く存在する。橋を下から撮像して、撮像画像に基づいて画像解析を行う、等の場合である。
【0052】
そこで、本開示においては、カメラ300にアダプタ400を取付ける。
図5は、アダプタ400による光路方向変更を示す概念図である。
図5に示したように、アダプタ400をカメラ300に取付け、アダプタ400が有する光路方向変更機構420によって、カメラ300に入射する光の光路方向を変える。例えば、光路方向変更機構420が備えるミラー422で光を反射して光路方向を変える。このように構成することで、無人航空機100を飛行させながら、上方向に存在する撮像対象物OBJを、カメラ300によって適切に撮像することができる。
【0053】
なお、カメラ300は単眼レンズタイプのものではなく、2眼レンズタイプのものであってよい。
図6Aおよび
図6Bは、2眼レンズを備えるカメラ300を示す概念図であり、
図6Aは正面図、
図6Bは第2のレンズ330bの光線範囲を示す図である。
図6Aおよび
図6Bに示すように、カメラ300は略直方体の外形を呈していてよいが、カメラ300の形状は特に限定しない。
【0054】
カメラ300は、第1のレンズ330aと第2のレンズ330bとを備えている。ここで、第2のレンズ330bの画角は、第1のレンズ330aの画角よりも小さい。第2のレンズ330bの焦点距離は、第1のレンズ330aの焦点距離よりも長い。また、第1のレンズ330aが広角レンズであり、第2のレンズ330bが望遠レンズであってもよい。これら2種類のレンズのうち、どちらを用いて撮像した画像を遠隔操縦機のモニタに表示するかは、ユーザが切り替えてよい。なお、カメラ300が撮像した画像は、無人航空機100の通信インタフェース130を経由して遠隔操縦機に送信されてよい。
【0055】
図6Bにおける略四角錐状の領域は、第2のレンズ330bの光線範囲を示している。アダプタ400を取付けない場合、第2のレンズ330bにはカメラ300の正面方向から光が入射して、撮像が行われる。
【0056】
アダプタ400は、例えば
図6Aおよび
図6Bに示したような2眼レンズタイプのカメラ300に取付けられる。なお、カメラ300が単眼レンズタイプのものであったとしても、アダプタ400を取付けることによって、入射光の光路方向を所望の方向へと変更することができる。すなわち、上方向の撮像自体は行うことができる。しかしながら、単眼レンズにアダプタ400を取付けた状態で無人航空機100を飛行させると、カメラ300が撮像した画像には、例えば無人航空機100の上方向が映り込むことになる。すなわち、撮像画像は、無人航空機100の機首方向を撮像したものではなくなる。かかる撮像画像を遠隔操縦機のモニタ等に表示しても、ユーザがこの撮像画像に基づいて無人航空機100を適切に操縦することは難しい。
【0057】
そこで、無人航空機100をユーザが適切に操縦しながら、上方向の撮像対象物OBJを撮像できるように、カメラ300は2眼レンズタイプのもの(2眼カメラ)であることが好適である。例えばユーザは、一方のレンズで撮像した画像を見ながら無人航空機100を操縦し、他方のレンズを用いて、上方向に存在する撮像対象物OBJを撮像する。このようにすることで、ユーザは無人航空機100を適切に操縦しながら、撮像対象物OBJの撮像を行うことができる。
【0058】
次に、本開示の実施形態に係るアダプタ400の構成例について説明する。
図7は、本開示の実施形態に係るアダプタ400を示す図であり、
図7Aはアダプタ400をカメラ300に取付けた状態を示す斜視図、
図7Bはカメラ300に取付けたアダプタ400の分解斜視図である。
【0059】
図7Aに示すように、アダプタ400はアダプタ本体410を有し、アダプタ本体410上に、光路方向変更機構420を備えている。また、アダプタ本体410上には、第1のレンズ330aへと入射する光を通すための開口部411が設けられている。
【0060】
図7Bに示すように、アダプタ本体410上には、第2のレンズ330bへと入射する光を通すための開口部412が設けられている。この開口部412を覆うように、光路方向変更機構420が設けられている。すなわち、光路方向変更機構420は、アダプタ400をカメラ300に取付けたときに、第2のレンズ330bと向かい合う位置に配置される。
【0061】
光路方向変更機構420は、ベース部材421と、ミラー422と、カバー423とを備えている。ベース部材421は例えばプラスチック材料で構成され、側板421aと側板421bとが平行に配置されている。これらの側板421aと側板421bはそれぞれ、略台形の形状を呈する。なお、略台形の形状を構成する4つの辺である、第1辺、第2辺、第3辺および第4辺を、それぞれ
図7Bに示している。
【0062】
側板421aと側板421bとは接続柱424によって接続されている。アダプタ本体410の辺と、側板421a及び側板421bの各々の第4辺と、接続柱424とによって、長方形枠が形成される。長方形枠が形成する面は、アダプタ本体410が形成する面と略直交する方向に向けられている。この長方形枠に、例えばアクリル製の透明プレート425がはめ込まれることにより、参照番号426で示した箇所(長方形枠の内部)に窓部が形成される。この窓部を通して、外部からの光が光路方向変更機構420へと入射する。
【0063】
側板421a及び側板421bのそれぞれ第3辺付近には、ミラー422が回転自在に取付けられる。例えば、側板421a及び側板421bのそれぞれに穴Hを設けて、ミラー422の回転軸4221aおよび4221bをそれぞれ穴Hに差し込む。すると、ミラー422は、アダプタ400をカメラ300に取付けた際の、カメラ300のチルト方向に回転することができる。
【0064】
外部から入射した光は、光路方向変更機構420の窓部を通った後、ミラー422によって反射されて光路方向が変えられ、開口部412を通って第2のレンズ330bへと入射する。カメラ300はこの入射光により撮像画像を生成する。窓部以外の箇所から光が光路方向変更機構420内に入射することを防ぐために、カバー423が、ベース部材421の第1辺、第3辺を覆うように取付けられる。
【0065】
以上のような構成を備えた光路方向変更機構420は、アダプタ400をカメラ300に取付けたときに、第2のレンズ330bへと入射する光の光路を所定の方向へと変える。
【0066】
ミラー422の回転軸4221aの先端部には、角度調整機構430が設けられている。この角度調整機構430を用いてミラー422の角度を調整することにより、所望の撮像方向をカメラ300によって撮像することができる。なお、本例において、角度調整機構430による角度調整方向は、アダプタ400をカメラ300に取付けた際の、カメラ300のチルト方向である。
【0067】
角度調整機構430の具体例は、
図7Bに示した円柱状のつまみである。しかし、角度調整機構430の形状および構造はこれには限定しない。円柱状のつまみを手でひねる等して、ミラー422の角度を適宜調整することができる。ただし、この角度調整は、手動による調整でなくともよい。例えば、電動式の角度調整機構を設けて、カメラ300の撮像制御部310、無人航空機100のUAV制御部110、または遠隔操縦機によって、電動式の角度調整機構を制御することにより、ミラー422の角度を調整してもよい。
【0068】
ここで、光路方向変更機構420が、アダプタ400をカメラ300に取付けたときに、第2のレンズ330bと向かい合う位置に配置されることから生じる利点について説明する。第1の利点は、無人航空機100を撮像対象物に接近させなくとも、適切な撮像を行える事である。光路方向変更機構420が第2のレンズ330b側に配置されれば、上方向を撮像するのに用いるのは、第1のレンズ330aではなく第2のレンズ330bとなる。ここで上述のように、第2のレンズ330bの画角は、第1のレンズ330aの画角よりも小さい。第2のレンズ330bの焦点距離は、第1のレンズ330aの焦点距離よりも長い。また、第1のレンズ330aが広角レンズであり、第2のレンズ330bが望遠レンズであってよい。すなわち、第2のレンズ330bは、第1のレンズ330aよりも遠方の撮像対象物を撮像することができる。従って、無人航空機100を撮像対象物に近接させなくとも、適切に撮像を行うことができ、無人航空機100が撮像対象物やその周辺の物体に衝突する危険性が減じられる。その結果、無人航空機100の飛行時の安全性を確保することができる。
【0069】
光路方向変更機構420が、アダプタ400をカメラ300に取付けたときに、第2のレンズ330bと向かい合う位置に配置されることから生じる第2の利点は、光路方向変更機構420を小型化できる事である。この小型化は、ミラー422のサイズに関係する。
【0070】
ここで、レンズとミラーとの関係を示す概念図である
図8を参照する。第1のレンズ330aは画角が広い分、画角全体をカバーするために、ミラー422のサイズを大きくする必要がある。一方、第2のレンズ330bは画角が小さいため、ミラー422のサイズを小さくすることができる。そして、ミラー422のサイズが小さければ、ミラー422を備えた光路方向変更機構420自体のサイズを小さくすることができる。また、光路方向変更機構420のサイズを小さくすれば、光路方向変更機構420が第1のレンズ330aの視野を遮らない。
【0071】
次に、角度調整機構430を用いたミラー422の手動調整を安定して行えるようにするための構成について説明する。
図9は、角度位置表示器Sと指示器Indを示す側面図である。光路方向変更機構420のベース部材421は、角度調整後のミラー422の角度位置を示す角度位置表示器Sを備えていてよい。角度位置表示器Sは、例えば目盛りであってよい。
図9の例においては、ベース部材421の側板421aに角度位置表示器Sが設けられている。
【0072】
例えば、角度位置表示器Sは、カメラ300が水平方向を向いている場合におけるミラー422の適切な角度位置を示す目盛りS1を有している。また、角度位置表示器Sは、ジンバル200がカメラ300を最大限にチルト(本例ではチルト角+30度)させた場合におけるミラー422の適切な角度位置を示す目盛りS2を有している。ただし、これら2種類の目盛りS1およびS2以外の目盛りを設けてもよい。
【0073】
一方、角度調整機構430は、指示器Indを備えていてよい。指示器Indは、前記角度位置表示器Sに表示された角度位置を指し示す。図示した例では、指示器Indは矢印であり、ユーザは、この矢印を上記の目盛りS1や目盛りS2に合わせるように、角度調整機構430をつまんで回転させる。この回転操作により、ミラー422の手動調整を適切に行うことができる。なお、上記指示器Indはミラー422の適切な角度位置を指示できればよいので、矢印以外の形態であってもよい。例えば、指示器Indは三角形のマークや、円柱状のつまみの端部に設けられた溝、等であってもよい。
【0074】
また、上記とは反対に、ベース部材421が指示器Indを備え、角度調整機構430が角度位置表示器Sを備えてもよい。
【0075】
以上、角度調整機構430によってミラー422の角度を調整する例を示したが、ミラー422の設置角度を固定しておくこともできる。この場合、ミラー422の設置角度が、ジンバル200がカメラ300を最大限にチルトさせることが可能な角度に基づいて決定されていてよい。例えば、無人航空機100に搭載されたジンバル200のチルト角が+30度から-90度までに制限されていた場合、ジンバル200がカメラ300を+30度チルトさせた時に、撮像対象物が第2のレンズ330bにちょうど映り込むように、ミラー422の設置角度を決めておく。そして、当該設置角度となるようにミラー422を固定しておく。この構成であれば、ユーザは、ジンバル200を遠隔操作して、チルト角を最大限度の+30度に設定するだけで、撮像対象物を適切に撮像することができる。すなわち、ミラー422の角度を別途手動で調整する必要がなくなる。
【0076】
次に、本開示の実施形態に係るアダプタ400をカメラ300に取付ける、取付け方法の例を説明する。バヨネット式の取付け方法を
図10に、マグネット式の取付け方法を
図11に、それぞれ示している。
【0077】
バヨネット式の取付け方法を示す
図10の場合、アダプタ400がその四隅にバヨネットフック440を備える。一方、カメラ300は、カメラ300の四隅にバヨネット嵌合穴370を備える。バヨネットフック440をバヨネット嵌合穴370に嵌合することで、アダプタ400がカメラ300に取付けられる。なお、前記の構成は一例であり、バヨネットフック440およびバヨネット嵌合穴370を設ける位置やこれらが設けられる数は、図示した例には限られない。また、図示した例とは反対に、カメラ300がバヨネットフックを備え、アダプタ400がバヨネット嵌合穴を備えてもよい。
【0078】
マグネット式の取付け方法を示す
図11の場合、アダプタ400がその四隅にマグネット441を備える。一方、カメラ300は、カメラ300の四隅にマグネット371を備える。マグネット371をマグネット441に近づけることで、磁力により両者が吸着し、アダプタ400がカメラ300に取付けられる。なお、前記の構成は一例であり、マグネット441およびマグネット371の位置やこれらが設けられる数は、図示した例には限られない。
【0079】
また、アダプタ400の取付け方法は上記のものには限られない。
【0080】
次に、アダプタ400が取付けられたカメラ300による撮像画像を反転する、画像反転処理について説明する。
図7Aおよび
図7Bに示したような構造を有するアダプタ400をカメラ300に取付けた場合、入射した光はミラー422よって反射されて、第2のレンズ330bに入射する。その結果、撮像画像が反転する。そこで、カメラ300は、入射光に基づき撮像された撮像画像をもう一度反転させる、画像反転処理を行ってよい。
【0081】
上記の画像反転処理は、アダプタ400がカメラ300に取付けられている時に実行されてよい。アダプタ400がカメラ300に取付けられている時に画像反転処理を行えるように、例えば
図10および
図11に示されているように、カメラ300が、アダプタ400がカメラ300に取付けられたことを検知する検知機構380を備えていてよい。検知機構380は、例えば金属端子(電気接点)であってよい。一方、アダプタ400もまた、アダプタ400がカメラ300に取付けられたことをカメラ300に検知させる、検知機構450を備えていてよい。検知機構450もまた、金属端子(電気接点)であってよい。アダプタ400は固有のID(識別子)を有してよい。このID(識別子)は、アダプタ400における、図示を省略するメモリ等に格納されていてよい。カメラ300がアダプタ400と電気的に金属端子(電気接点)を介して、接続される。このとき、カメラ300は、アダプタ400のID(識別子)を読み取り、アダプタ400へ駆動信号を送信する。駆動信号は例えば、アダプタ400の光路方向変更機構420のミラー422の角度を調整する信号である。
【0082】
アダプタ400がカメラ300に取付けられた時に、アダプタ400が備える金属端子とカメラ300が備える金属端子とが接触する。カメラ300はこの金属端子同士の接触によって、アダプタ400がカメラ300に取付けられたことを検知し、撮像制御部310による制御の下で、画像反転処理を実行する。ここで、画像反転処理用のプログラムが、メモリ360に格納されていてよい。金属端子は、アダプタ400とカメラ300が接触する領域の少なくとも一部に設けてよい。
【0083】
なお、アダプタ400およびカメラ300が備える取付け検知機構は、上記の構成には限られず、当業者が適宜実装することが可能である。実施形態では、2眼タイプを例としている。しかしながら、3眼、4眼等の多眼タイプでもよい。多眼を用いた場合には、それに応じて開口部を設ければよい。
【0084】
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0085】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、方法、およびプログラムにおける動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現可能である。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「先ず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本開示は、アダプタを備えた撮像装置、撮像装置を備えた支持機構、および、支持機構を備えた移動体にも適用が可能である。
【符号の説明】
【0087】
100 無人航空機
110 UAV制御部
120 回転翼
130 通信インタフェース
140 メモリ
200 ジンバル
300 カメラ
310 撮像制御部
320 撮像素子
330 レンズ
330a 第1のレンズ
330b 第2のレンズ
340 レンズ駆動部
350 レンズ制御部
360 メモリ
370 バヨネット嵌合穴
371 マグネット
380 検知機構
400 アダプタ
410 アダプタ本体
411 開口部
412 開口部
420 光路方向変更機構
421 ベース部材
421a 側板
421b 側板
422 ミラー
423 カバー
424 接続柱
425 透明プレート
430 角度調整機構
440 バヨネットフック
441 マグネット
450 検知機構
4221a 回転軸
4221b 回転軸
A、B 領域
H 穴
Ind 指示器
OBJ 撮像対象物
S 角度位置表示器