(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-23
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】充電方法および装置、電子機器、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H02J 7/04 20060101AFI20220111BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220111BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20220111BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20220111BHJP
H01M 10/46 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
H02J7/04 L
H02J7/00 B
H01M10/44 A
H01M10/48 301
H01M10/46
H01M10/44 Q
(21)【出願番号】P 2020099019
(22)【出願日】2020-06-08
【審査請求日】2020-06-08
(31)【優先権主張番号】202010038028.X
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スン チャンユー
(72)【発明者】
【氏名】ファン ジエ
(72)【発明者】
【氏名】レイ ヂェンフェイ
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-022429(JP,A)
【文献】特開2009-201282(JP,A)
【文献】特開2019-140029(JP,A)
【文献】特開2002-010514(JP,A)
【文献】特開2009-033843(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0077058(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
H01M 10/42 -10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電方法であって、
バッテリを含む電子機器に適用され、
第1の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する場合、前記電子機器のプリセットの位置の第1の温度を取得することと、
前記第1の温度がプリセットの第1の温度閾値を超えた場合、前記電子機器内の指定された位置の現在の第1の電圧を取得し、および前記第1の定電流に隣接する第2の定電流を取得することと、
第1の定電圧充電時の充電電流が第2の定電流に調整されるまで、前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行することと、
前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することとを含
み、
前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行した後、前記充電方法は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得することと、
前記第2の温度がプリセットの第2の温度閾値より低い場合、前記第1の定電圧充電から、前記第1の定電流に従って定電流充電を実行することに切り替えることとをさらに含むことを特徴とする、前記充電方法。
【請求項2】
前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行した後、前記充電方法は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得することと、
前記第2の温度が前記第1の温度閾値を超えた場合、前記第1の定電圧充電から、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することに切り替えることとをさらに含むことを特徴とする、
請求項1に記載の充電方法。
【請求項3】
前記第1の定電圧充電から、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することに切り替えた後、前記充電方法は、
前記プリセットの位置の第3の温度を取得することと、
前記第3の温度がプリセットの第3の温度閾値を超えた場合、前記指定された位置の現在の第2の電圧を取得し、および前記第2の定電流に隣接する第3の定電流を取得することであって、前記第3の温度閾値は前記第1の温度閾値より高いことと、
第2の定電圧充電時の充電電流が前記第3の定電流に調整されるまで、前記第2の電圧に従って前記バッテリに対して第2の定電圧充電を実行することと、
前記第3の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することとをさらに含むことを特徴とする、
請求項
2に記載の充電方法。
【請求項4】
前記第3の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行した後、前記充電方法は、
前記プリセットの位置の第4の温度を取得することと、
前記第4の温度がプリセットの第4の温度閾値を超えた場合、前記第3の定電流に隣接する第4の定電流を取得することであって、前記第4の温度閾値は前記第3の温度閾値より高いことと、
前記第4の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することとをさらに含むことを特徴とする、
請求項
3に記載の充電方法。
【請求項5】
前記指定された位置は、前記バッテリのバッテリセルの正極端子、前記電子機器のメインボード回路の電圧検出ポイントのうちの少なくとも1つを含み、前記電圧検出ポイントと前記バッテリセルの正極端子との間にはバッテリ保護回路が設けられることを特徴とする、
請求項1に記載の充電方法。
【請求項6】
充電装置であって、
バッテリを含む電子機器に適用され、
第1の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する場合、前記電子機器のプリセットの位置の第1の温度を取得するように構成される第1の温度取得モジュールと、
前記第1の温度がプリセットの第1の温度閾値を超えた場合、前記電子機器内の指定された位置の現在の第1の電圧を取得し、および前記第1の定電流に隣接する第2の定電流を取得するように構成される第1の電圧取得モジュールと、
第1の定電圧充電時の充電電流が第2の定電流に調整されるまで、前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行するように構成される第1の定電圧充電モジュールと、
前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第2の定電流充電モジュールとを含
み、
前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得するように構成される第2の温度取得モジュールと、
前記第2の温度がプリセットの第2の温度閾値より低い場合、前記第1の定電圧充電から、前記第1の定電流に従って定電流充電を実行することに切り替えるように構成される第1の定電流充電モジュールとをさらに含むことを特徴とする、前記充電装置。
【請求項7】
前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得するように構成される第2の温度取得モジュールと、
前記第2の温度が前記第1の温度閾値を超えた場合、前記第1の定電圧充電から、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することに切り替えるように構成される充電切り替えモジュールとをさらに含むことを特徴とする、
請求項
6に記載の充電装置。
【請求項8】
前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第3の温度を取得するように構成される第3の温度取得モジュールと、
前記第3の温度がプリセットの第3の温度閾値を超えた場合、前記指定された位置の現在の第2の電圧を取得し、および前記第2の定電流に隣接する第3の定電流を取得するように構成される第2の電圧取得モジュールであって、前記第3の温度閾値は前記第1の温度閾値より高い第2の電圧取得モジュールと、
第2の定電圧充電時の充電電流が前記第3の定電流に調整されるまで、前記第2の電圧に従って前記バッテリに対して第2の定電圧充電を実行するように構成される第2の定電圧充電モジュールと、
前記第3の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第3の定電流充電モジュールとをさらに含むことを特徴とする、
請求項
7に記載の充電装置。
【請求項9】
前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第4の温度を取得するように構成される第4の温度取得モジュールと、
前記第4の温度がプリセットの第4の温度閾値を超えた場合、前記第3の定電流に隣接する第4の定電流を取得するように構成される第4の定電流取得モジュールであって、前記第4の温度閾値は前記第3の温度閾値より高い第4の定電流取得モジュールと、
前記第4の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第4の定電流充電モジュールとをさらに含むことを特徴とする、
請求項
8に記載の充電装置。
【請求項10】
前記指定された位置は、前記バッテリのバッテリセルの正極端子、前記電子機器のメインボード回路の電圧検出ポイントのうちの少なくとも1つを含み、前記電圧検出ポイントと前記バッテリセルの正極端子との間にはバッテリ保護回路が設けられることを特徴とする、
請求項
6に記載の充電装置。
【請求項11】
電子機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリとを含み、
前記プロセッサは、請求項1ないし
5のいずれか一項に記載の充電方法のステップを実現するために、前記メモリのコンピュータプログラムを実行するように構成されることを特徴とする、前記電子機器。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶された読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムが実行される時に、請求項1ないし
5のいずれか一項に記載の充電方法のステップを実現することを特徴とする、前記読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年1月14日に中国特許局に提出された、出願番号がCN202010038028.Xである中国特許出願に基づいて提出されるものであり、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容が参照によって本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、充電技術分野に関し、特に、充電方法および装置、電子機器、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、急速充電技術の適用に伴い、充電プロセスでは、電子機器(スマートフォンなど)の表面に、温度上昇の現象が現れる。温度が高すぎると、電子機器の半導体デバイスの性能が低下して、フリーズするだけでなく、ユーザが電子機器を手に取る時に電子機器が熱くなり、使用体験が低下する。
【0004】
したがって、表面温度を39度以下に制御するために、関連技術では、電子機器を充電する時に温度制御し、制御戦略は、ステップ、クリフまたはパルスを含む。
【0005】
前記制御戦略は、充電プロセス中に、温度が上限温度に達した場合、ある温度制御された定電流I1から別の温度制御された定電流I2に調整されるという共通点がある。この場合、表面温度は先に低下し、その後、定電流I2に対応する温度曲線まで上昇し、前記現象は「スピット熱容量」と称される。「スピット熱容量」現象が発生した場合、定電流の過度の調整による充電時間の延長問題により、充電の体験が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これを鑑みて、関連技術で存在する技術的課題を解決するために、本開示は、充電方法および装置、電子機器、記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様によれば、本実施例はバッテリを含む電子機器に適用される充電方法を提供し、前記方法は、
第1の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する場合、前記電子機器のプリセットの位置の第1の温度を取得することと、
前記第1の温度がプリセットの第1の温度閾値を超えた場合、前記電子機器内の指定された位置の現在の第1の電圧を取得し、および前記第1の定電流に隣接する第2の定電流を取得することと、
第1の定電圧充電時の充電電流が第2の定電流に調整されるまで、前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行することと、
前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することとを含む。
【0008】
代替的に、前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行した後、前記充電方法は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得することと、
前記第2の温度がプリセットの第2の温度閾値より低い場合、前記第1の定電圧充電から、前記第1の定電流に従って定電流充電を実行することに切り替えることとをさらに含む。
【0009】
代替的に、前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電した後、前記充電方法は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得することと、
前記第2の温度が前記第1の温度閾値を超えた場合、前記第1の定電圧充電から、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することに切り替えることとをさらに含む。
【0010】
代替的に、前記第1の定電圧充電から、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することに切り替えた後、前記充電方法は、
前記プリセットの位置の第3の温度を取得することと、
前記第3の温度がプリセットの第3の温度閾値を超えた場合、前記指定された位置の現在の第2の電圧を取得し、および前記第2の定電流に隣接する第3の定電流を取得することであって、前記第3の温度閾値は前記第1の温度閾値より高いことと、
第2の定電圧充電時の充電電流が前記第3の定電流に調整されるまで、前記第2の電圧に従って前記バッテリに対して第2の定電圧充電を実行することと、
前記第3の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することとをさらに含む。
【0011】
代替的に、前記第3の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行した後、前記充電方法は、
前記プリセットの位置の第4の温度を取得することと、
前記第4の温度がプリセットの第4の温度閾値を超えた場合、前記第3の定電流に隣接する第4の定電流を取得することであって、前記第4の温度閾値は前記第3の温度閾値より高いことと、
前記第4の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することとをさらに含む。
【0012】
代替的に、前記指定された位置は、前記バッテリのバッテリセルの正極端子、前記電子機器のメインボード回路の電圧検出ポイントのうちの少なくとも1つを含み、ここで、前記電圧検出ポイントと前記バッテリセルの正極端子との間にはバッテリ保護回路が設けられる。
【0013】
第2の態様によれば、本実施例はバッテリを含む電子機器に適用される充電装置を提供し、前記装置は、
第1の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する場合、前記電子機器のプリセットの位置の第1の温度を取得するように構成される第1の温度取得モジュールと、
前記第1の温度がプリセットの第1の温度閾値を超えた場合、前記電子機器内の指定された位置の現在の第1の電圧を取得し、および前記第1の定電流に隣接する第2の定電流を取得するように構成される第1の電圧取得モジュールと、
第1の定電圧充電時の充電電流が第2の定電流に調整されるまで、前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行するように構成される第1の定電圧充電モジュールと、
前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第2の定電流充電モジュールとを含む。
【0014】
代替的に、前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得するように構成される第2の温度取得モジュールと、
前記第2の温度がプリセットの第2の温度閾値より低い場合、前記第1の定電圧充電から、前記第1の定電流に従って定電流充電を実行することに切り替えるように構成される第1の定電流充電モジュールとをさらに含む。
【0015】
代替的に、前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得するように構成される第2の温度取得モジュールと、
前記第2の温度が前記第1の温度閾値を超えた場合、前記第1の定電圧充電から、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することに切り替えるように構成される充電切り替えモジュールとをさらに含む。
【0016】
代替的に、前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第3の温度を取得するように構成される第3の温度取得モジュールと、
前記第3の温度がプリセットの第3の温度閾値を超えた場合、前記指定された位置の現在の第2の電圧を取得し、および前記第2の定電流に隣接する第3の定電流を取得するように構成される第2の電圧取得モジュールであって、前記第3の温度閾値は前記第1の温度閾値より高い第2の電圧取得モジュールと、
第2の定電圧充電時の充電電流が前記第3の定電流に調整されるまで、前記第2の電圧に従って前記バッテリに対して第2の定電圧充電を実行するように構成される第2の定電圧充電モジュールと、
前記第3の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第3の定電流充電モジュールとをさらに含む。
【0017】
代替的に、前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第4の温度を取得するように構成される第4の温度取得モジュールと、
前記第4の温度がプリセットの第4の温度閾値を超えた場合、前記第3の定電流に隣接する第4の定電流を取得するように構成される第4の定電流取得モジュールであって、前記第4の温度閾値は前記第3の温度閾値より高い第4の定電流取得モジュールと、
前記第4の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第4の定電流充電モジュールとをさらに含む。
【0018】
代替的に、前記指定された位置は、前記バッテリのバッテリセルの正極端子、前記電子機器のメインボード回路の電圧検出ポイントのうちの少なくとも1つを含み、ここで、前記電圧検出ポイントと前記バッテリセルの正極端子との間にはバッテリ保護回路が設けられる。
【0019】
第3の態様によれば、本実施例は電子機器を提供し、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリとを含み、
前記プロセッサは、上記のいずれか一項に記載の充電方法のステップを実現するために、前記メモリのコンピュータプログラムを実行するように構成される。
【0020】
第4の態様によれば、本実施例はコンピュータプログラムが記憶された読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムが実行される時に、上記のいずれか一項に記載の充電方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0021】
本開示の実施例によって提供される技術的解決策は、以下の有利な効果を含み得る。
【0022】
上記の実施例でわかるように、本開示の実施例では、第1の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する場合、前記電子機器のプリセットの位置の第1の温度を取得し、その後、前記第1の温度がプリセットの第1の温度閾値を超えた場合、前記電子機器内の指定された位置の現在の第1の電圧を取得し、および前記第1の定電流に隣接する第2の定電流を取得し、その後、第1の定電圧充電時の充電電流が第2の定電流に調整されるまで、前記第1の電圧に従って前記バッテリを第1の定電圧充電し、最後に、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する。こうして、本実施例では、第1の定電流充電と第2の定電流との間に第2の定電圧充電を追加することにより、第1の定電流を第2の定電流に緩やかに調整して充電を実行し、平均充電電流を増やすことができ、充電時間を短縮するのに有益である。さらに、本実施例では、温度曲線を比較的に滑らかにすることができ、「スピット熱容量」の現象を回避することができる。
【0023】
上記の一般的な説明および後述する詳細な説明は、単なる例示および説明的であり、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
ここでの図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、本開示と一致する実施例を示し、明細書とともに本開示の実施例の原理を説明するために使用される。
【
図1】関連技術で示されたCC-CC充電を使用して温度制御する概略図である。
【
図2】本開示の一例示的な実施例によって示された充電方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の一例示的な実施例によって示された別の充電方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の一例示的な実施例によって示されたさらに別の充電方法のフローチャートである。
【
図5】
図2に示された実施例の充電電流曲線および温度変化曲線の概略図である。
【
図6】本開示の一例示的な実施例によって示されたさらに別の充電方法のフローチャートである。
【
図7】
図6に示された実施例の充電電流曲線および温度変化曲線の概略図である。
【
図8】本開示の一例示的な実施例によって示されたさらに別の充電方法のフローチャートである。
【
図9】
図8に示された実施例の充電電流曲線および温度変化曲線の概略図である。
【
図10】本開示の一例示的な実施例によって示された充電装置のブロック図である。
【
図11】本開示の一例示的な実施例によって示された充電装置のブロック図である。
【
図12】本開示の一例示的な実施例によって示された充電装置のブロック図である。
【
図13】本開示の一例示的な実施例によって示された充電装置のブロック図である。
【
図14】本開示の一例示的な実施例によって示された充電装置のブロック図である。
【
図15】本開示の一例示的な実施例によって示された電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、その例を添付の図面に示す別の指示がない限り、以下の説明が図面に関する場合、異なる図面の同じ数字は同じまたは類似な要素を表す。以下の例示的な実施例で説明される実施例は、本開示と一致するすべての実施例を表すものではない。逆に、これらは、添付の特許請求の範囲に詳述されるように、本開示のいくつかの態様と一致する装置の例にすぎない。さらに、後続の各実施例の特徴は、競合することなく互いに組み合わせることができ、それらによって形成された技術案も、同様に本開示の保護範囲に入る。
【0026】
現在、急速充電技術の適用に伴い、充電プロセスでは、電子機器(スマートフォンなど)の表面に、温度上昇の現象が現れる。温度が高すぎると、電子機器の半導体デバイスの性能が低下して、フリーズするだけでなく、ユーザが電子機器を手に取る時に、熱くなって、使用体験が低下する。
【0027】
したがって、表面温度を39度以下に制御するために、関連技術では、電子機器を充電する時に温度制御し、制御戦略は、ステップ、クリフまたはパルスを含む。
【0028】
前記制御戦略は、充電プロセス中に、温度が上限温度に達した場合、ある温度制御された定電流I1から別の温度制御された定電流I2に調整されるという共通点がある。この場合、表面温度は先に低下し、その後、定電流I2に対応する温度曲線まで上昇し、前記現象は「スピット熱容量」と称される
図1は、関連技術での第1の定電流充電(CC1)から第2の定電流充電(CC2)までの電流の変化曲線1、および電子機器の温度の変化曲線2を示す。ここで、サークルの中に「スピット熱容量」という現象がある。「スピット熱容量」現象が発生した場合、定電流過度の調整による充電時間の延長問題により、充電の体験が低下する。
【0029】
上記の技術的課題を解決するために、本開示の実施例は充電方法を提供し、その発明構想は、第1の定電流に従って充電するプロセスで、電子機器に対して温度制御を行う必要があることを検出した場合、定電圧充電に切り替え、それにより、充電電流を第2の定電流に緩やかに調整することができ、その後、第2の定電流に従って充電する。こうして、本実施例では、平均充電電流を上げることができ、充電時間を短縮するのに有益である。さらに、本実施例では、温度曲線を比較的に滑らかにすることができ、「スピット熱容量」の現象を回避することができる。
【0030】
図2は、本開示の一例示的な実施例によって示された充電方法のフローチャートであり、
図2を参照すると、充電方法は、バッテリを含む電子機器に適用されることができ、次のステップ21~ステップ24を含む。
【0031】
ステップ21において、第1の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する場合、前記電子機器のプリセットの位置の第1の温度を取得する。
【0032】
電子機器を充電する時に、有線充電または無線充電を使用することができる。充電の初期段階では、バッテリの電量が比較的に低く(0~30%間など)、この場合、大電流I1を使用して定電流充電することができ、区別するために、以下では大電流I1を第1の定電流と称する。
【0033】
第1の定電流に従って充電する場合、充電電流が大きいため、発熱のレートも大きくなり、即ち、短い時間でバッテリによって発生した熱が大きくなるため、電子機器の温度もそれに伴い上昇することを理解されたい。電子機器のケースの温度が環境の温度を超えた場合、ユーザは電子機器を手に取る時に熱く感じる。
【0034】
本実施例では、電子機器に温度センサが設けされ、前記温度センサは、プリセットの位置の温度をリアルタイムでまたは定期的に検出することができ、こうして、電子機器のプロセッサは上記の温度を取得することができる。ここで、電子機器がシングルスクリーンである場合、プリセットの位置は、電子機器の背面ケースに位置することができ、電子機器がダブルスクリーンである場合、プリセットの位置は、電子機器のセカンダリディスプレイに位置することができる。
【0035】
説明の便宜上、後続の実施例は、後続の異なる充電段階で検出した温度を区別するために、第1の定電流充電プロセスで検出した温度を第1の温度と称することに留意されたい。
【0036】
ステップ22において、前記第1の温度がプリセットの第1の温度閾値を超えた場合、前記電子機器内の指定された位置の現在の第1の電圧を取得し、および前記第1の定電流に隣接する第2の定電流を取得する。
【0037】
電子機器はプリセットの第1の温度閾値(36~39℃など、調整可能)を記憶することができる。第1の温度を取得した後、電子機器は、第1の温度を第1の温度閾値と比較することができる。第1の温度が第1の温度閾値より低い場合、電子機器は、現在の充電状態を維持することができ、即ち、第1の定電流に従ってバッテリに対して定電流充電を実行し続けるか、ステップ11に進む。第1の温度が第1の温度閾値を超えた場合、電子機器は、電子機器内の指定された位置の現在の電圧を取得することができる。区別を示すために、後続の実施例では、第1の温度が第1の温度閾値を超えた時に取得した、指定された位置の電圧を第1の電圧と称する。
【0038】
ここで、指定された位置は、バッテリのバッテリセルの正極端子(即ちcellポイント)、電子機器のメインボード回路の電圧検出ポイント(即ちpackポイント)のうちの少なくとも1つを含むことができ、ここで、電圧検出ポイントとバッテリセルの正極端子との間にはバッテリ保護回路(即ちFPC回路)が設けられる。
【0039】
電子機器内のメインチャージャ(main charger)またはポンプチャージャ(pump charger)のセンシングライン(sense)は指定された位置に電気的に接続し、それにより、前記指定された位置の電圧を検出することができ、その後、メインチャージャまたはポンプチャージャにより電子機器のプロセッサに報告され、こうして、プロセッサは第1の電圧を取得することができることに留意されたい。
【0040】
電子機器に充電策略を事前に記憶することができ、前記充電策略は、定電流充電策略を含み得、ここで、定電流充電策略は、第1の定電流I1、第2の定電流I2、第3の定電流I3などの複数の定電流を含み得、3つの定電流(I1>I2>I3)を設定することを例とすると、第1の定電流I1と第2の定電流I2の電流差の値はDelta I12とし、第2の定電流I2と第3の定電流I3の電流差の値Delta I23とすると、Delta I12およびDelta I23の値が等しくてもよく、例えば、両方とも200mAである。もちろん、Delta I12およびDelta I23は等しくない場合もあり、この場合、Delta I12を200mAに設定することができ、Delta I23を300mAに設定することができる。それにより、充電時間の増加に伴い、電流の低下を加速し得、充電の安全性を保証する。
【0041】
電子機器は、第1の温度がプリセットの第1の温度閾値を超えた時に、現在の定電流充電時に使用される電流、即ち第1の定電流を取得することができ、その後、定電流充電策略から前記第1の定電流に隣接する第2の定電流を取得する。電子機器の温度を下げる必要があるため、第2の定電流は第1の定電流より小さいことを理解されたい。
【0042】
ステップ23において、第1の定電圧充電時の充電電流が第2の定電流に調整されるまで、前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行する。
【0043】
電子機器は、第1の電圧に従ってバッテリに対して定電圧充電を実行することができ、区別を示すために、後続の実施例は第1の定電圧充電と称する。第1の定電圧充電プロセスにおいて、充電電流は、I1-200mA、I1-400mAI1-600mAなど、第1の定電流I1から徐々に低減し、最終的に、第2の定電流まで下がることを理解されたい。
【0044】
第1の定電圧充電プロセスにおいて、電子機器の温度センサは、プリセットの位置の温度を検出し続け、以下では第2の温度と称する。
図3を参照すると、ステップ31において、電子機器は、プリセットの位置の第2の温度を取得することができる。電子機器は、第2の温度を第1の温度閾値と比較することができ、論理的には、第2の温度が第1の温度閾値より低いこと、第2の温度が第1の温度閾値に等しいこと、第2の温度が第1の温度閾値より高いことの3つ結果がある。ここで、第2の温度が第1の温度閾値より低いこと、および第2の温度が第1の温度閾値に等しいことの2つのシナリオは、望ましいシナリオである。ステップ32において、第2の温度が第1の温度閾値を超えた(高いか等しい)場合、第1の定電圧充電から第2の定電流に従ってバッテリに対して定電流充電を実行することに切り替え、こうして、電子機器の温度の低下速度を加速することができ、温度制御の効果に達成する。第2の温度が第1の温度閾値より低い場合、第1の定電圧を使用して充電し続けることができる。
【0045】
前記第1の温度閾値は、温度の上限閾値として使用されることができる。もちろん、実際の応用では、下限閾値を設定することもでき、以下では第2の温度閾値(33℃~35℃の場合など)と称する。
図4を参照すると、ステップ41において、電子機器は、プリセットの位置の第2の温度を取得することができる。電子機器は、第2の温度をプリセットの第2の温度閾値と比較することができ、論理的には、第2の温度が第2の温度閾値より低いこと、第2の温度が第2の温度閾値に等しいこと、第2の温度が第2の温度閾値より高いことの3つ結果がある。ここで、第2の温度が第1の温度閾値より高いことは、望ましいシナリオである。ステップ42において、第2の温度が第2の温度閾値より低い場合、第1の定電圧充電から第1の定電流に従ってバッテリに対して定電流充電を実行することに切り替える。第2の温度が第1の温度閾値より低いことは温度の低下が速く、充電効率が犠牲になることを決定することができるため、第1の定電流充電に切り替えることにより、温度制御の同時に充電効率も保証するのに有益である。
【0046】
ステップ24において、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する。
【0047】
電子機器は、充電電流が第2の定電流であると検出した時に、前記第2の定電流に従ってバッテリに対して定電流充電を実行する。
図5は、本開示の技術案において第1の定電流充電(CC1)から、第1の定電圧充電を通じて、第2の定電流充電(CC2)の電流の変化曲線3、および電子機器の温度の変化曲線4まで、「スピット熱容量」の現象を回避したことを示す。
【0048】
図2ないし
図5で説明された充電方法は、温度閾値が1つの上限値に対応するシナリオであり、実際の応用では、上限値は、第1の温度閾値、第3の温度閾値および第4の温度閾値など、複数の閾値を設定することができる。
【0049】
3つの上限値を設定することを例とすると、即ち、第1の温度閾値、第3の温度閾値および第4の温度閾値を例とする。ここで、第1の温度閾値を36℃とし、第2の温度閾値を38℃とし、第3の温度閾値を39℃とすることができる。
【0050】
第2の定電流に従ってバッテリに対して定電流充電を実行した後、
図6を参照すると、ステップ61において、電子機器は、プリセットの位置の第3の温度を取得することができる。ステップ62において、電子機器は、第3の温度をプリセットの第3の温度閾値と比較することができ、第3の温度が第3の温度閾値を超えた場合、指定された位置の現在の第2の電圧を取得し、および第2の定電流に隣接する第3の定電流を取得する。ここで、第3の温度閾値は第1の温度閾値より高く、第3の定電流は第2の定電流より低い。もちろん、第3の温度が第3の温度閾値より低い場合、第2の定電流充電を維持することができる。ステップ63において、第2の定電圧充電時の充電電流が第3の定電流に調整されるまで、電子機器は、第2の電圧に従ってバッテリに対して第2の定電圧充電を実行する。ステップ64において、電子機器は、第3の定電流に従ってバッテリに対して定電流充電を実行することができる。
図7は、
図6に基づいて示された実施例の電流の変化曲線5、および温度変化曲線6を示し、第1の定電流充電CC1、第1の定電圧充電CV1、第2の定電流充電CC2、第2の定電圧充電CV2および第3の定電流充電CC3を通じた後、電子機器の温度は、緩やかに変動する状態になり、温度を制御した場合の充電効率を保証する。
【0051】
第3の定電流に従ってバッテリに対して定電流充電を実行した後、
図8を参照すると、ステップ81において、電子機器は、プリセットの位置の第4の温度を取得することができる。ステップ82において、電子機器は、第4の温度をプリセットの第4の温度閾値と比較することができ、ここで、第4の温度閾値は第3の温度閾値より高い。第4の温度がプリセットの第4の温度閾値を超えた場合、第3の定電流に隣接する第4の定電流を取得する。ステップ83において、電子機器は、第4の定電流に従ってバッテリに対して定電流充電を実行することができる。
【0052】
図9は、
図8に基づいて示された実施例の電流の変化曲線7、および温度変化曲線8を示し、第1の定電流充電CC1、第1の定電圧充電CV1、第2の定電流充電CC2、第2の定電圧充電CV2、第3の定電流充電CC3および第4の定電流充電を通じた後、電子機器の温度は、緩やかに変動する状態になり、最後に、温度が急速に低下し、温度を制御した場合の充電効率を保証する。
【0053】
図6ないし
図9に示された実施例は、3つの温度閾値(上限値)が設定されたシナリオを示し、第1の温度閾値または第3の温度閾値を超えた場合、CC+CV+CCの充電方式を使用し、第4の温度閾値を超えた場合、CC+CCの充電方式(または電源を切る)を使用することを留意されたい。または、第1の温度閾値を超えた場合、CC+CV+CCの充電方式を使用し、第3の温度閾値または第4の温度閾値を超えた場合、CC+CCの充電方式(または電源を切る)を使用する。または、第1の温度閾値を超えた場合、CC+ CCの充電方式を使用し、第3の温度閾値または第4の温度閾値を超えた場合、CC+CV+CCの充電方式を使用し、電子機器の温度制御ができる場合に、対応する技術案は本開示の保護範囲内に含まれる。
【0054】
ここまで、本実施例では、第1の定電流充電と第2の定電流との間に第2の定電圧充電を追加することにより、第1の定電流を第2の定電流に緩やかに調整して充電し、平均充電電流を増やすことができ、充電時間を短縮するのに有益である。さらに、本実施例では、温度曲線を比較的に滑らかにすることができ、「スピット熱容量」の現象を回避することができる。
【0055】
前記充電方法の基で、本開示の実施例は充電装置をさらに提供し、
図10は、本開示の一例示的な実施例によって示された充電装置のブロック図である。
図10を参照すると、充電装置は、
第1の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行する場合、前記電子機器のプリセットの位置の第1の温度を取得するように構成される第1の温度取得モジュール101と、
前記第1の温度がプリセットの第1の温度閾値を超えた場合、前記電子機器内の指定された位置の現在の第1の電圧を取得し、および前記第1の定電流に隣接する第2の定電流を取得するように構成される第1の電圧取得モジュール102と、
第1の定電圧充電時の充電電流が第2の定電流に調整されるまで、前記第1の電圧に従って前記バッテリに対して第1の定電圧充電を実行するように構成される第1の定電圧充電モジュール103と、
前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第2の定電流充電モジュール104とを含む。
【0056】
一実施例において、
図11を参照すると、前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得するように構成される第2の温度取得モジュール111と、
前記第2の温度がプリセットの第2の温度閾値より低い場合、前記第1の定電圧充電から、前記第1の定電流に従って定電流充電を実行することに切り替えるように構成される第1の定電流充電モジュール112とをさらに含む。
【0057】
一実施例において、
図12を参照すると、前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第2の温度を取得するように構成される第2の温度取得モジュール121と、
前記第2の温度が前記第1の温度閾値を超えた場合、前記第1の定電圧充電から、前記第2の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行することに切り替えるように構成される充電切り替えモジュール122とをさらに含む。
【0058】
一実施例において、
図13を参照すると、前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第3の温度を取得するように構成される第3の温度取得モジュール131と、
前記第3の温度がプリセットの第3の温度閾値を超えた場合、前記指定された位置の現在の第2の電圧を取得し、および前記第2の定電流に隣接する第3の定電流を取得するように構成される第2の電圧取得モジュール132であって、前記第3の温度閾値は前記第1の温度閾値より高い第2の電圧取得モジュール132と、
第2の定電圧充電時の充電電流が前記第3の定電流に調整されるまで、前記第2の電圧に従って前記バッテリに対して第2の定電圧充電を実行するように構成される第2の定電圧充電モジュール133と、
前記第3の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第3の定電流充電モジュール134とをさらに含む。
【0059】
一実施例において、
図14を参照すると、前記充電装置は、
前記プリセットの位置の第4の温度を取得するように構成される第4の温度取得モジュール141と、
前記第4の温度がプリセットの第4の温度閾値を超えた場合、前記第3の定電流に隣接する第4の定電流を取得するように構成される第4の定電流取得モジュール142であって、前記第4の温度閾値は前記第3の温度閾値より高い第4の定電流取得モジュール142と、
前記第4の定電流に従って前記バッテリに対して定電流充電を実行するように構成される第4の定電流充電モジュール143とをさらに含む。
【0060】
一実施例において、前記指定された位置は、前記バッテリのバッテリセルの正極端子、前記電子機器のメインボード回路の電圧検出ポイントのうちの少なくとも1つを含み、ここで、前記電圧検出ポイントと前記バッテリセルの正極端子との間にはバッテリ保護回路が設けられる。
【0061】
本開示の実施例によって提供された装置は、上記の方法の実施例のコンテンツに対応し、具体的なコンテンツは方法の各実施例のコンテンツを参照することができ、ここでは繰り返しないことを理解されたい。
【0062】
ここまで、本実施例では、第1の定電流充電と第2の定電流との間に第2の定電圧充電を追加することにより、第1の定電流を第2の定電流に緩やかに調整して充電を実行し、平均充電電流を増やすことができ、充電時間を短縮するのに有益である。さらに、本実施例では、温度曲線を比較的に滑らかにすることができ、「スピット熱容量」の現象を回避することができる。
【0063】
図15は、一例示的な実施例によって示された電子機器のブロック図である。例えば、電子機器1500は、第1の指定された位置に配置された第1のリニアモータ、第2の指定された位置に配置された第2のリニアモータおよび切り替え回路を含むスマートフォン、コンピュータ、デジタル放送端末、タブレット機器、医療機器、フィットネス機器、携帯情報端末などであってもよい。
【0064】
図15を参照する場合、電子機器1500は、処理コンポーネント1502、メモリ1504、電力コンポーネント1506、マルチメディアコンポーネント1508、オーディオコンポーネント1510、入力/出力(I/O)インターフェース1512、センサコンポーネント1514、通信コンポーネント1516、および画像取得コンポーネント1518の1つまたは複数を含むことができる。
【0065】
処理コンポーネント1502は、一般的に、ディスプレイ、電話の呼び出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関する操作のような電子機器1500の全般的な操作を制御する。処理コンポーネント1502は、命令を実行するように、1つまたは複数のプロセッサ1520を含むことができる。加えて、処理コンポーネント1502は、処理コンポーネント1502と他のコンポーネントの間の相互作用を容易にするために、1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント1502は、マルチメディアコンポーネント1508と処理コンポーネント1502の間の相互作用を容易にするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0066】
メモリ1504は、電子機器1500での操作をサポートするための様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例には、電子機器1500で動作する任意のアプリケーションまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、写真、ビデオ等が含まれる。メモリ1504は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(PROM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなど、あらゆるタイプの揮発性または不揮発性ストレージデバイスまたはそれらの組み合わせで実装することができる。
【0067】
電力コンポーネント1506は、電子機器1500の様々なコンポーネントに電力を提供する。電力コンポーネント1506は、電力管理システム、1つまたは複数の電源、及び電子機器1500のための電力の生成、管理および割り当てに関する他のコンポーネントを含むことができる。例えば、電力コンポーネント1506は、電源管理チップ(PMIC)を含み得、前記PMICは、USB Type-C インターフェースモジュールの変換回路として使用されることができ、前記リアルタイム電圧をプリセットの電圧閾値と比較するために使用され、および前記リアルタイム電圧が前記電圧閾値より低い場合、トリガ信号が生成されてトリガ信号をプロセッサに出力して、プロセッサがUSB Type-C インターフェースのCCピンに控制信号を送信するようにし、またはプロセッサが前記PMICに控制命令を送信し、PMICを制御してCCピンに控制信号を送信するようにする。
【0068】
マルチメディアコンポーネント1508は、前記電子機器1500と目標対象との間の、出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を含み得る。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、目標対象からの入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして具現されることができる。タッチパネルは、タッチ、スワイプ及びタッチパネルでのジェスチャーを検知するための1つまたは複数のタッチセンサを含む。前記タッチセンサは、タッチまたはスワイプ操作の境界を感知するだけでなく、前記タッチまたはスワイプ操作に関連する持続時間及び圧力も検出することができる。
【0069】
オーディオコンポーネント1510は、オーディオ信号を出力及び/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント1510は、1つのマイクロフォン(MIC)を含み、電子機器1500が通話モード、録音モード及び音声認識モードなどの動作モードである場合、マイクロフォンは、外部オーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号は、メモリ1504にさらに格納されてもよく、または通信コンポーネント1516を介して出力されてもよいいくつかの実施例において、オーディオコンポーネント1510は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0070】
I/Oインターフェース1512は、処理コンポーネント1502と周辺インターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、前記周辺インターフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。
【0071】
センサコンポーネント1514は、電子機器1500に各態様の状態評価を提供するための1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント1514は、電子機器1500のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置を検出することができ、前記コンポーネントは、電子機器1500のディスプレイやキーパッドなどであり、センサコンポーネント1514は、電子機器1500または1つのコンポーネントの位置の変化、目標対象と電子機器1500との接触の有無、電子機器1500の方位または加速/減速、及び電子機器1500の温度の変化も検出することができる。
【0072】
通信コンポーネント1516は、電子機器1500と他の機器の間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される電子機器1500は、WiFi(登録商標)、2Gまたは3G、またはそれらの組み合わせなどの通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。一例示的な実施例において、通信コンポーネント1516は、放送チャンネルを介して外部放送管理システムからの放送信号または放送関連情報を受信する。一例示的な実施例において、前記通信コンポーネント1516は、短距離通信を促進するために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術及び他の技術に基づいて具現することができる。
【0073】
例示的な実施例において、電子機器1500は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサまたは他の電子素子によって具現されることができる。
【0074】
例示的な実施例において、命令を含むメモリ1504など、実行可能なコンピュータプログラムを含む非一時的な読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記実行可能な命令は、電子機器1500のプロセッサ1520によって実行されることができる。上記の各実施例での、送信モジュールおよび受信モジュールは、プロセッサによって実行される。ここで、読み取り可能な記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスクおよび光学データ記憶装置等であり得る。
【0075】
当業者は、明細書を考慮して、本明細書に開示された技術案を実施した後に、本開示の他の実施形態を容易に想到し得るであろう。本開示は、開示された技術案のあらゆる変形、応用または適応性変化を網羅することを意図し、これらの変形、応用または適応性変化は、本開示の普通の原理に準拠し、本開示によって開示されない本技術分野における公知知識または従来の技術的手段を含む。明細書と実施例は、例示としてのみ考慮され、本開示の真の範囲および思想は添付の特許請求の範囲によって示される。
【0076】
本開示は、前述に既に説明し、図面に示した正確な構造に限定されるものではなく、その範囲から逸脱することなく様々な修正および変更を行うことができることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。