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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-23
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法及び提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220111BHJP
   G16Y 10/45 20200101ALI20220111BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20220111BHJP
【FI】
G06Q30/02 310
G16Y10/45
G16Y40/60
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020219488
(22)【出願日】2020-12-28
【審査請求日】2020-12-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マハートレ アディーティヤ
(72)【発明者】
【氏名】チン リンサイ
(72)【発明者】
【氏名】楊 斌
【審査官】後藤 昂彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-230257(JP,A)
【文献】特開2020-086790(JP,A)
【文献】特開2006-260264(JP,A)
【文献】特開2010-009315(JP,A)
【文献】特開2019-067023(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の決済プラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける注文サービスと、当該所定の決済プラットフォームを介した決済サービスとが利用可能な対応店舗に関する対応店舗情報と、前記注文サービスは利用できないが前記決済サービスが利用可能な非対応店舗に関する非対応店舗情報と、当該所定の決済プラットフォームを介して当該対応店舗に対して取引対象の注文を行う利用者に関する利用者情報とを取得する取得部と、
複数の前記利用者による前記注文サービスの利用履歴と、当該利用者の位置情報とに基づいて、前記注文サービスの需要が高いと推定される非対応店舗の情報を抽出する抽出部と、
を有することを特徴とする提供装置。
【請求項2】
前記抽出部の抽出結果を前記非対応店舗に提供する提供部をさらに有する請求項に記載の提供装置。
【請求項3】
前記抽出部は、前記利用者情報の過去の注文履歴も加味して前記利用者の需要が高い非対応店舗を抽出する請求項1または請求項2に記載の提供装置。
【請求項4】
前記抽出部は、前記利用者が利用した前記対応店舗から所定の範囲にある前記非対応店舗を需要が高い非対応店舗とする請求項に記載の提供装置。
【請求項5】
前記抽出部は、前記利用者が、商品を購入している前記対応店舗から所定の範囲にあり、かつ、商品を購入している非対応店舗をさらに需要が高い非対応とする請求項に記載の提供装置。
【請求項6】
前記抽出部は、前記利用者情報の注文の時間も加味して前記利用者の需要が高い非対応店舗を抽出する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の提供装置。
【請求項7】
前記抽出部は、店舗が提供する商品のカテゴリも加味して前記利用者の需要が高い非対応店舗を抽出する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の提供装置。
【請求項8】
前記抽出部は、店舗が提供する商品の類似度も加味して前記利用者の需要が高い非対応店舗を抽出する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の提供装置。
【請求項9】
前記抽出部は、前記利用者の位置情報に基づいて、所定の方法で前記非対応店舗を抽出し、抽出した前記非対応店舗に対応する前記非対応店舗情報を、複数の利用者に通知し、当該複数の利用者が当該非対応店舗情報の中から選択した非対応店舗情報を示す情報を取得し、取得した情報に基づいて非対応店舗情報に対応する非対応店舗を需要の高い非対応店舗する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の提供装置。
【請求項10】
前記抽出部は、前記利用者の注文の発注時の位置情報に基づいて、前記利用者による注文に係る可能性の高い非対応店舗を抽出し、
前記抽出部が抽出した非対応店舗に係る情報を前記利用者に提案する提案部を有する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の提供装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する提供方法であって、
所定の決済プラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける注文サービスと、当該所定の決済プラットフォームを介した決済サービスとが利用可能な対応店舗に関する対応店舗情報と、前記注文サービスは利用できないが前記決済サービスが利用可能な非対応店舗に関する非対応店舗情報と、当該所定の決済プラットフォームを介して当該対応店舗に対して取引対象の注文を行う利用者に関する利用者情報とを取得する取得工程と、
複数の前記利用者による前記注文サービスの利用履歴と、当該利用者の位置情報とに基づいて、前記注文サービスの需要が高いと推定される非対応店舗の情報を抽出する抽出工程と、
を含むことを特徴とする提供方法。
【請求項12】
所定の決済プラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける注文サービスと、当該所定の決済プラットフォームを介した決済サービスとが利用可能な対応店舗に関する対応店舗情報と、前記注文サービスは利用できないが前記決済サービスが利用可能な非対応店舗に関する非対応店舗情報と、当該所定の決済プラットフォームを介して当該対応店舗に対して取引対象の注文を行う利用者に関する利用者情報とを取得する取得手順と、
複数の前記利用者による前記注文サービスの利用履歴と、当該利用者の位置情報とに基づいて、前記注文サービスの需要が高いと推定される非対応店舗の情報を抽出する抽出手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置、提供方法及び提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、来店前の利用者による店舗への事前注文に関するサービスを提供する技術が知られている。このような技術の一例として、店舗で調理された料理をユーザが任意の食事場所にテイクアウトして食する場合に対応して、食事場所に到達して食事を開始可能となるまでの食事開始可能時間を提示する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6325753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、サービスに参加していない店舗に対して、サービスに参加することで得られる利益を明確に示すことができない。そのため、サービスに参加する店舗に客観的な情報を提示しつつ、参加を要請することが困難である。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者、店舗がサービスにより適切に参加することができる提供装置、提供方法及び提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る提供装置は、所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける対応店舗に関する対応店舗情報と、所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける設定を行っていない非対応店舗に関する非対応店舗情報と、当該所定のプラットフォームを介して当該店舗に対して取引対象の注文を行う利用者に関する利用者情報とを取得する取得部と、複数の前記利用者の注文の情報と位置情報に基づいて、前記利用者の需要が高い店舗の情報を抽出する抽出部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、利用者、店舗がサービスにより適切に参加することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る利用者端末の画面の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る口座データベースの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る事業者情報データベースの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の提供装置等により実現される設定処理について説明する。図1は、実施形態に係る設定処理の一例を示す図である。なお、図1では、本実施形態に係る提供装置の一例である決済サーバ10によって、実施形態に係る設定処理などが実現されるものとする。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る設定処理システム1は、決済サーバ10と、利用者端末100と、事業者端末200とを含む。決済サーバ10、利用者端末100及び事業者端末200は、ネットワークN(例えば、図3参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した設定処理システム1には、複数台の決済サーバ10が含まれていてもよい。また、図1に示した設定処理システム1には、1台の利用者端末100と2台の事業者端末200とを示しているが、複数台の利用者端末100及び複数台の事業者端末200が含まれている。
【0012】
図1に示す決済サーバ10は、実施形態に係る設定処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、決済サーバ10は、利用者端末100を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。例えば、決済サーバ10は、取引対象の提供者(事業者)や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
【0013】
また、決済サーバ10は、飲食店向けの事前注文サービスを提供する。例えば、決済サーバ10は、利用者端末100を用いる電子決済用のアプリケーション(以下、単に「決済アプリ」と記載する場合がある)内で起動するアプリケーション(ミニアプリ)において事前注文サービスを提供する。以下、事前注文サービスを提供するアプリケーションを単に「事前注文アプリ」と記載する場合がある。
【0014】
例えば、決済サーバ10は、電子決済サービスを管理する(言い換えると、電子決済サービスに関する処理を制御する)決済管理部と、事前注文サービスを管理する(言い換えると、事前注文サービスに関する処理を制御する)注文管理部とを有する。そして、決済管理部及び注文管理部は、それぞれ共通キー(例えば、事前注文サービスを介した利用者からの注文を識別するための注文番号)を用いて利用者からの注文の内容(例えば、取引対象や、決済金額)を特定し、それぞれのサービスに関する処理を実行する。
【0015】
図1に示す利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末100は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、利用者端末100がスマートフォンである場合を示す。
【0016】
図1に示す事業者端末200は、利用者に取引対象を提供する事業者によって利用される情報処理装置である。事業者端末200は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップPC、携帯電話機、PDA等により実現される。また、事業者端末200は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、事業者端末200がスマートフォンである場合を示す。
【0017】
なお、利用者端末100及び事業者端末200は、所定の情報処理を実現する制御情報を決済サーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML(HyperText Markup Language)等のマークアップ言語等により記述される。なお、決済サーバ10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0018】
〔1-1.利用者端末100を用いた決済について〕
ここで、決済サーバ10が実行する設定処理に先立ち、利用者端末100を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、店舗Aに配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗Aを識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者U1が利用者端末100を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末100を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコード(登録商標)のみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0019】
例えば、利用者U1が店舗Aにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者U1は、利用者端末100に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者U1は、決済アプリを介して、店舗Aに設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、利用者端末100は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U1或いは店舗Aの店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末100は、利用者U1を識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗Aを示す情報(例えば、店舗ID))と、決済金額とを示す決済情報を決済サーバ10へと送信する。
【0020】
このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、店舗識別情報が示す店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ10は、決済が完了した旨の通知を利用者端末100へと送信する。このような場合、利用者端末100は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0021】
なお、利用者端末100を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、利用者端末100を用いた決済は、店舗Aに設置された店舗端末を用いたものであってもよい。例えば、利用者端末100は、利用者U1を識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗Aに設置された店舗端末は、利用者端末100に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者U1を示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、店舗Aを識別する情報とを示す決済情報を決済サーバ10へと送信する。このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗Aの店舗端末或いは利用者端末100に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0022】
また、利用者端末100を用いた決済は、利用者U1が予め電子マネーをチャージした口座から店舗Aの口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者U1が予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、利用者端末100は、店舗Aの口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者U1のクレジットカードの運用会社に対し、決済金額を請求してもよい。
【0023】
〔1-2.利用者端末100を用いた事前注文について〕
さらに、決済サーバ10が実行する設定処理に先立ち、決済サーバ10が提供する事前注文サービスを用いた事前注文処理を行う際に利用者端末100に表示される画面の一例について、図2を用いて説明する。図2は、実施形態に係る利用者端末の画面の一例を示す図である。
【0024】
なお、以下の説明では、利用者端末100が、利用者U1からの操作に応じて予めインストールされた事前注文アプリを起動し、事前注文サービスの加盟店である店舗Aへの注文内容を決済サーバ10へ送信済みであるものとする。例えば、利用者端末100は、店舗Aが事前注文サービスを介して提供する商品(飲食物)を注文するための注文画面を表示する。そして、利用者端末100は、注文画面において利用者U1が行った注文操作を行った商品を示す注文内容を決済サーバ10に送信する。
【0025】
図2に示すように、注文内容を決済サーバ10に送信した後、利用者端末100は、注文内容が送信されたことを示す画面C1を表示する。例えば、利用者端末100は、注文内容に対応する金額(店舗Aへの決済金額)を示す情報を含む画面C1を表示する。所定時間が経過した場合や、利用者U1による所定の操作が行われた場合、利用者端末100は、画面C1を、画面C2に遷移させる。
【0026】
利用者端末100は、注文した商品が受け取り可能となる時間を示す情報を含む画面C2を表示する。例えば、利用者端末100は、事前注文サービスを介して注文を受け付けてから商品を提供するまでの期間として店舗Aが設定した期間に基づく時間を画面C2に表示する。ここで、決済サーバ10は、注文内容を店舗Aに設置された店舗端末に送信する。そして、店舗Aが注文を受注する場合、店舗端末は、店舗Aの店員からの操作に応じて、注文を受注する旨を示す通知を決済サーバ10に送信する。この場合、利用者端末100は、注文が店舗Aに受注されたことを示す情報を決済サーバ10から受け付け、画面C2を、画面C3に遷移させる。
【0027】
利用者端末100は、注文が店舗Aに受注され、店舗Aが商品を提供するための作業を行っていることを示す情報を含む画面C3を表示する。ここで、店舗Aにおいて作業が完了し、利用者U1に商品を提供可能となった場合、店舗端末は、店舗Aの店員からの操作に応じて、商品が提供可能である旨の通知を決済サーバ10に送信する。そして、利用者端末100は、商品が提供可能であることを示す情報と、商品を受領するための認証情報(例えば、決済サーバ10により採番される受け取り番号)を決済サーバ10から受け付け、画面C3を、画面C4に遷移させる。
【0028】
利用者端末100は、決済サーバ10から受け付けた情報を含む画面C4を表示する。これにより、利用者U1は、店舗Aに来店し、店舗Aの店員に受け取り番号を提示することで商品を受領することが可能となる。そして、利用者U1が店舗Aから商品を受領した場合、利用者端末100は、利用者U1からの操作に応じて、商品を受領した旨の通知を決済サーバ10に送信する。
【0029】
なお、利用者端末100は、店舗Aの評価情報を入力するための画面を表示し、店舗Aの評価情報(レビュー)の入力を受け付け、入力された評価情報を決済サーバ10に送信してもよい。例えば、利用者端末100は、店舗の評価値(例えば、「1(非常に悪い)」から「5(非常に良い)」までの5段階の評価値)の入力を受け付ける。また、利用者端末100は、商品の受領に関する利用者U1のコメントの入力を受け付ける。また、利用者端末100は、利用者U1の操作に応じて自装置の撮像部を起動し、撮像した商品の画像を含む評価情報を決済サーバ10に送信する。
【0030】
〔1-3.実施形態の概要について〕
ここで、事業者が運営する店舗には、決済サービスを利用し、かつ、事前注文に関するサービスを利用する対応店舗と、決済サービスを利用し、かつ、事前注文に関するサービスを利用していない非対応店舗がある。利用者は、非対応店舗の商品について事前注文することができず、注文時の選択肢が狭くなる。また、非対応店舗は、事前注文で注文を受注する機会を逃すことになる。しかしながら、利用者は、非対応店舗でどのような商品が販売されているかを知ることができない。また、非対応店舗は、事前注文サービスを利用することで得られるメリットの把握が難しい。
【0031】
そこで、決済サーバ10は、実施形態に係る提供処理を実行する。以下、図1を用いて、決済サーバ10が実行する情報処理について説明する。なお、以下の説明では、利用者端末100が利用者U1により利用され、事業者端末200が店舗Aを管理する事業者M1により利用され、事業者端末200Aが店舗Bを管理する事業者M2により利用される例を示す。また、以下の説明では、利用者端末100を利用者U1と同一視し、事業者端末200を事業者M1及び店舗Aと同一視し、事業者端末200Aを事業者M2及び店舗Bと同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を利用者端末100、事業者M1及び店舗Aを事業者端末200、事業者M2及び店舗Bを事業者端末200Aと読み替えることもできる。
【0032】
また、以下の説明では、決済サーバ10が提供する電子決済サービスを利用して利用者からの決済を受け付ける店舗A(すなわち、電子決済サービスの加盟店)が、事前注文サービスの加盟店であり、事前注文サービスを介して利用者に商品(飲食物)を提供するものとする。決済サーバ10が提供する電子決済サービスを利用して利用者からの決済を受け付ける店舗B(すなわち、電子決済サービスの加盟店)が、事前注文サービスの加盟店ではなく、事前注文サービスを介して利用者に商品(飲食物)を提供するサービスを利用していないものとする。例えば、事業者M1は、電子決済サービスを利用して利用者に提供する取引対象の商品(例えば、テイクアウト品)に関する商品情報を決済サーバ10に登録し、事前注文サービスを介して利用者からの注文を受け付け、その後来店する利用者に商品を提供する。事業者M2は、店舗Bで販売する商品の情報を決済サーバ10に登録し、商品の販売時に電子決済サービスを利用して決済を行う。
【0033】
また、以下の説明において、決済サーバ10は、商品名や、価格、説明テキスト、商品画像、商品に付与可能なオプション(商品のサイズや、トッピングなど)、商品を販売する期間などを含む商品情報の登録を事前注文サービスの加盟店の事業者等から受け付け、店舗の情報(例えば、店舗IDや、店舗名、所在地、営業時間、など)に紐付けて管理するものとする。
【0034】
まず、決済サーバ10は、店舗Aに関する店舗情報を取得する(ステップS1)。決済サーバ10は、店舗Aが事前注文サービスを利用している情報を取得する。また、決済サーバ10は、店舗Aの所在地を取得する。現在の所在地は、例えば店舗Aが移動型販売店である場合、曜日や時間帯に応じて営業場所が変更される。決済サーバ10は、例えばGPS(Global Positioning System)センサ等により測位された店舗Aの現在位置を取得する。なお、決済サーバ10は、事業者M1から事業者端末200を介して入力された店舗Aの現在位置を取得してもよい。また、決済サーバ10は、店舗Aの取引対象に関する現在の取引対象情報を取得する。取引対象情報は、例えば、商品のメニュー、価格、画像等の情報を含む。取引対象情報は、適宜、事業者M1から事業者端末200を介して入力される。
【0035】
また、決済サーバ10は、店舗Bに関する店舗情報を取得する(ステップS2)。決済サーバ10は、店舗Bが事前注文サービスを利用していない情報(加盟していない情報)を取得する。また、決済サーバ10は、店舗Bの所在地を取得する。また、決済サーバ10は、店舗Bの取引対象に関する現在の取引対象情報を取得する。取引対象情報は、例えば、商品のメニュー、価格、画像等の情報を含む。取引対象情報は、適宜、事業者M2から事業者端末200Aを介して入力される。
【0036】
続いて、利用者端末100は、利用者U1からの操作に応じて注文画面を表示し、注文内容の入力を受け付ける(ステップS3)。例えば、利用者端末100は、自装置にインストールされた決済アプリ内の事前注文アプリを起動し、事前注文アプリのコンテンツである注文画面を表示する。なお、図1の例において、利用者U1が、店舗Aに対する事前注文を希望したものとする。この場合、利用者端末100は、利用者U1からの操作に応じて、店舗Aに紐付けられた商品情報を決済サーバ10から取得し、取得した商品情報を示す注文画面を表示する。そして、利用者端末100は、店舗Aにおいて提供される各商品の注文数や、各商品に付与するオプションなどの情報を示す注文内容の入力を利用者U1から受け付ける。
【0037】
続いて、決済サーバ10は、注文内容と、利用者に関する情報とを含む利用者情報を取得する(ステップS4)。例えば、決済サーバ10は、利用者端末100から送信される注文内容とともに、店舗Aを示す情報や店舗Aに対する決済金額(商品及びオプションの合計額)などを示す決済情報を取得し、利用者に関する情報として、利用者端末100が有するGPS(Global Positioning System)センサ等により測位された利用者U1の現在位置を示す情報を取得する。そして、決済サーバ10は、決済情報が示す決済金額分の電子マネーを、利用者U1が電子決済サービスで保有する第1の口座から、利用者U1が保有する他の口座であって、利用者U1が取引に利用できない第2の口座へ移行させる。具体的な例を挙げると、決済サーバ10は、利用者U1が電子決済サービスで保有する複数の口座間で電子マネーを移行させる処理であって、上述した利用者端末100を用いた決済に利用する第1の口座から、当該決済に利用できない第2の口座に決済金額分の電子マネーを移行させる処理を実行する。
【0038】
続いて、決済サーバ10は、利用者U1からの注文内容を店舗Aに提供する(ステップS5)。例えば、決済サーバ10は、注文された商品、注文された時間、提供予定時間などを店舗Aに提供する。
【0039】
ここで、図1の例において、注文内容を確認した事業者M1が、利用者U1からの注文を受注すると決定したものとする。この場合、事業者端末200は、事業者M1からの操作に応じて、注文を受注する旨の通知を決済サーバ10に送信する(ステップS6)。
【0040】
続いて、決済サーバ10は、注文に対応する店舗Aからの応答を利用者U1に提供する(ステップS7)。続いて、利用者端末100は、決済サーバ10から提供される店舗Aからの応答を表示する(ステップS8)。例えば、決済サーバ10は、注文が店舗Aに受注されたことを示す情報とともに、商品が受領可能となる予定の時間を示す情報を利用者端末100に提供し、画面に表示させる。また、商品が提供可能である旨の通知を事業者端末200から受け付けた場合、決済サーバ10は、商品が提供可能であることを示す情報と、商品を受領するための受け取り番号とを利用者端末100に提供し、画面に表示させる。
【0041】
続いて、決済サーバ10は、商品の受領に関する情報を利用者U1から取得する(ステップS9)。例えば、決済サーバ10は、利用者U1が店舗Aから商品を受領したか否かを示す情報を利用者端末100から取得する。続いて、決済サーバ10は、利用者U1の商品の受領に応じた決済処理を実行する。例えば、商品を受領したことを示す情報を利用者端末100から取得した場合、決済サーバ10は、決済情報が示す決済金額分の電子マネーを、利用者U1の第2の口座から、事業者M1が電子決済サービスで保有する口座に移行させる。一方、商品を受領できなかったことを示す情報を利用者端末100から受け付けた場合、決済サーバ10は、決済情報が示す決済金額分の電子マネーを、利用者U1の第2の口座から第1の口座に移行させる。
【0042】
なお、決済サーバ10は、ステップS4において、決済情報が示す決済金額分の電子マネーを、利用者U1が電子決済サービスで保有する口座から、事前注文サービスの管理者が電子決済サービスで保有する口座へ移行させてもよい。この場合、商品を受領したことを示す情報を利用者端末100から取得した場合、決済サーバ10は、決済情報が示す決済金額分の電子マネーを、管理者が保有する口座から、事業者M1が保有する口座に移行させる。また、商品を受領できなかったことを示す情報を利用者端末100から取得した場合、決済サーバ10は、決済情報が示す決済金額分の電子マネーを、管理者が保有する口座から利用者U1の口座に移行させる。
【0043】
決済サーバ10は、ステップS3からステップS9の処理を繰り返し実行することで、利用者と事前注文サービスを提供する対応店舗との間の商取引を行う。決済サーバ10は、事前注文サービスの使用実績の情報を蓄積する。
【0044】
続いて、決済サーバ10は、ニーズが高い非対応店舗の情報を抽出する(ステップS10)。決済サーバ10は、対応店舗の店舗情報と非対応店舗の情報と、利用者の事前注文サービスの使用実績に基づいて、ニーズが高い非対応店舗の情報を抽出する。例えば、利用者の事前注文サービスの使用実績の位置情報に基づいて、事前注文サービスの使用回数が多い地域(エリア)を抽出し、抽出した地域にある非対応店舗をニーズが高い非対応店舗として抽出する。
【0045】
続いて、決済サーバ10は、ニーズを示す情報を作成する(ステップS11)。決済サーバ10は、抽出した非対応店舗に対して、周囲で事前注文サービスの使用実績や、使用されている時間帯、利用者の所在地等を含み、非対応店舗が事前注文サービスを利用した場合に注文の受注を判断できる情報を作成する。
【0046】
続いて、決済サーバ10は、非対応店舗である店舗Bの作成したニーズを示す情報を出力する(ステップS12)。提供されたニーズを示す情報は、事業者端末200Aに表示される。
【0047】
以上のように、実施形態に係る決済サーバ10は、利用者の事前注文サービスの使用実績と、店舗情報に基づいて、事前注文サービスに対するニーズ抽出することで、店舗の事業者に有益な情報を提供することができる。本実施形態によれば、店舗Bの事業者M2は、提供された情報を確認することで、事前注文サービスに加盟した場合に、受注する可能性がある注文を知ることができる。このように、非対応店舗に事前注文サービスのニーズを示し、加盟のメリットを示すことで、事前注文サービスに加盟する店舗を増加させることができる。これにより、利用者も事前注文サービスを利用可能な店舗、商品を増加させることができる。以上より、サービスの利用しやすさが向上し、利用者、店舗がサービスにより適切に参加することができる。
【0048】
また、上記実施形態では、抽出したニーズの情報を非対応店舗に提供したが、ニーズの抽出を行えばよく、非対応店舗の事業者端末200Aに提供しなくてもよい。例えば、決済サーバ10の管理者が確認し、システムの管理者が、別の方法で非対応店舗の事業者にM2に提供してもよい。
【0049】
〔2.決済サーバの構成〕
次に、図3を用いて、決済サーバ10の構成について説明する。図3は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。図3に示すように、決済サーバ10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0050】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100や、事業者端末200等との間で情報の送受信を行う。
【0051】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図3に示すように、記憶部30は、口座データベース31と、事業者情報データベース32と、利用者情報データベース33とを有する。
【0052】
(口座データベース31について)
口座データベース31は、利用者や事業者、事前注文サービスの管理者の口座に関する各種の情報を記憶する。ここで、図4を用いて、口座データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図4は、実施形態に係る口座データベースの一例を示す図である。図4の例において、口座データベース31は、「口座ID」、「所有者情報」、「口座残高」といった項目を有する。
【0053】
「口座ID」は、口座を識別するための識別情報を示す。「所有者情報」は、口座を所有(保有)する所有者(利用者や事業者、事前注文サービスの管理者)に関する情報を示し、例えば、所有者を識別するための識別情報(識別子)が格納される。「口座残高」は、利用者や事業者、事前注文サービスの管理者が所有する口座の残高を示す。
【0054】
すなわち、図4では、口座ID「AID#1」によって識別される口座の所有者の情報が「利用者#1」であり、口座残高が「7800」である例を示す。
【0055】
(事業者情報データベース32について)
事業者情報データベース32は、事業者に関する各種情報を記憶する。ここで、図5を用いて、事業者情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。図5は、実施形態に係る事業者情報データベースの一例を示す図である。図5の例において、事業者情報データベース32は、「事業者ID」、「店舗ID」、「口座ID」、「所在地」、「登録有無」、「履歴情報」、「投票情報」、「カテゴリ」、「取引対象情報」といった項目を有する。
【0056】
「事業者ID」は、事業者を識別するための識別情報を示す。「店舗ID」は、事業者が管理する店舗を識別するための識別情報を示す。「口座ID」は、事業者が所有する口座を識別するための識別情報を示す。「所在地」は、事業者が管理する店舗の位置情報(例えば、住所)を示す。「登録有無」は、店舗が事前注文サービスに加盟しているか否かを示す。「履歴情報」は、事前注文サービスを利用して取引対象を提供した履歴を示す。「投票情報」は、利用者からのアンケートで入力された結果に基づく情報を示す。「カテゴリ」は、店舗が提供している商品の分類を示す情報、例えば、イタリアン、中華、和食、洋食、肉、魚、麺、パン等である。カテゴリの情報が複数含めることができる。
【0057】
「取引対象情報」は、事業者が提供する取引対象に関する情報を示し、例えば、「取引対象ID」、「価格」、「画像」といった項目を有する。「取引対象ID」は、取引対象を識別するための識別情報を示す。「価格」は、取引対象の価格を示す。「画像」は、取引対象の画像を示す。
【0058】
すなわち、図5では、事業者ID「MID#1」によって識別される事業者が管理する店舗が店舗ID「SID#1」によって識別され、所在地が「所在地#1」であり、「登録情報」が有、履歴情報が「履歴情報#1」、投票情報が「投票情報#1」であり、カテゴリが「カテゴリ#1」であり、当該事業者が所有する口座が口座ID「AID#2」によって識別され、当該事業者が提供する取引対象のうち、取引対象ID「TID#1」によって識別される取引対象の価格が「400円」、画像が「画像#1」である例を示す。
【0059】
(利用者情報データベース33について)
利用者情報データベース33は、決済サーバ10が提供するサービスの利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、図6を用いて、利用者情報データベース33が記憶する情報の一例を説明する。図6は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。図6の例において、利用者情報データベース33は、「利用者ID」、「決済履歴」、「利用履歴」といった項目を有する。
【0060】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「決済履歴」は、電子決済サービスを利用して行った決済の履歴を示し、例えば、決済先(事業者)や、決済対象(取引対象)、決済金額などといった情報が格納される。「利用履歴」は、事前注文サービスや、その他の各種サービスにおける利用者の利用履歴を示し、例えば、事前注文サービスにおける注文内容を示す情報などが格納される。
【0061】
すなわち、図6では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者の決済履歴が「決済履歴#1」、利用履歴が「利用履歴#1」である例を示す。
【0062】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、決済サーバ10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図3に示すように、取得部41と、抽出部42と、提供部43、提案部44と、決済処理部45と、受付部46とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0063】
(取得部41について)
取得部41は、所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける店舗に関する店舗情報と、当該所定のプラットフォームを介して当該店舗に対して取引対象の注文を行う利用者に関する利用者情報とを取得する。店舗情報には、事前注文サービスに加盟している対応店舗の店舗情報と、事前注文サービスに加盟していない非対応店舗の両方の情報が含まれる。例えば、図1の例において、取得部41は、事前注文サービスを介して商品の注文を受け付ける店舗Aに関する店舗情報を取得し、事業者情報データベース32に格納する。取得部41は、事前注文サービスを介して商品の注文を受け付けない店舗Bに関する店舗情報を取得し、事業者情報データベース32に格納する。また、取得部41は、事前注文サービスを介して店舗Aに対して商品の注文を行う利用者U1に関する利用者情報を取得し、利用者情報データベース33に格納する。取得部41は、決済サービスで店舗Aに対して商品の支払いを行う利用者U1に関する利用者情報を取得し、利用者情報データベース33に格納する。
【0064】
また、取得部41は、店舗の所在地を含む店舗情報と、利用者の位置を含む利用者情報とを取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、店舗Aの所在地を含む店舗情報を取得する。また、取得部41は、利用者端末100が有するGPS(Global Positioning System)センサ等により測位された利用者U1の現在位置を示す情報を含む利用者情報を取得する。
【0065】
また、取得部41は、所定の決済手段を提供する所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける店舗に関する店舗情報と、当該所定の決済手段を用いて店舗に対して決済を行う利用者に関する利用者情報とを取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、決済アプリ内で起動する事前注文アプリにおいて提供される事前注文サービスを介して商品の注文を受け付ける店舗Aに関する店舗情報と、当該決済アプリを用いて店舗Aに対して決済を行う利用者U1に関する利用者情報を取得する。
【0066】
また、取得部41は、所定のプラットフォームを介して利用者から取引対象の注文を受け付けた後、来店する利用者に対し当該取引対象を提供する店舗に関する店舗情報を取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、事前注文サービスを介して商品の注文を受け付けた後、来店する利用者U1に対し商品を提供する店舗Aに関する店舗情報を取得する。
【0067】
また、取得部41は、所定のプラットフォームを介して利用者から取引対象の注文を受け付ける店舗が、当該所定のプラットフォームを介して利用者に取引対象を提供した履歴を示す履歴情報を取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、店舗Aが事前注文サービスを介して利用者に取引対象を提供した履歴を示す履歴情報を取得する。
【0068】
また、取得部41は、所定のプラットフォームを介して店舗が利用者に提供した取引対象の画像を示す履歴情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、事前注文サービスを介して注文し、店舗から商品を受領した利用者から提供される当該商品の画像を示す履歴情報を取得する。具体的な例を挙げると、取得部41は、店舗から商品を受領した利用者から提供される当該店舗の評価情報であって、受領した商品の画像を含む評価情報を履歴情報として取得する。
【0069】
また、取得部41は、所定のプラットフォームを介して店舗が利用者から受け付けた注文の数を示す履歴情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、直近の所定期間において、事前注文サービスを介して店舗が受け付けた注文の数を示す履歴情報を取得する。具体的な例を挙げると、取得部41は、事前注文サービスを介した利用者からの注文のうち、店舗が受注した注文の数を取得する。また、取得部41は、店舗が受注した注文のうち、利用者に商品が受領された注文の数を取得する。
【0070】
また、取得部41は、所定のプラットフォームを介し店舗が利用者から注文を受け付けた日時を示す履歴情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、事前注文サービスを介した利用者からの注文を、店舗が受注した日時を示す情報を取得する。また、取得部41は、事前注文サービスを介した利用者からの注文を、店舗が受注しなかった日時を示す情報を取得する。
【0071】
また、取得部41は、所定の決済手段を提供する所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける店舗が、所定のプラットフォームを介して利用者に取引対象を提供した履歴を示す履歴情報を取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、決済アプリ内で起動する事前注文アプリにおいて提供される事前注文サービスを介して商品の注文を受け付ける店舗Aが、事前注文サービスを介して利用者に取引対象を提供した履歴を示す履歴情報を取得する。
【0072】
また、取得部41は、所定のプラットフォームを介して利用者から取引対象の注文を受け付けた後、来店する利用者に対し取引対象を提供した履歴を示す履歴情報を取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、事前注文サービスを介して商品の注文を受け付けた後、来店する利用者U1に対し店舗Aが商品を提供した履歴を示す履歴情報を取得する。
【0073】
(抽出部42について)
抽出部42は、取得部41により取得された店舗情報、利用者情報、履歴情報に基づいて、所定のプラットフォームを介した取引対象の提供に関するニーズを抽出する。例えば、図1の例において、算出部42は、事業者情報データベース32と利用者情報データベース33を参照し、所定のエリアの事前注文サービスの利用実績の情報を抽出し、所定のエリアにある事前注文サービスのニーズの情報を抽出する。また、抽出部42は、事前注文サービスのニーズがある非対応店舗を抽出する。
【0074】
(提供部43について)
提供部43は、抽出部42で抽出したニーズの情報を加工し、事業者に提供する情報を生成する。提供部43は、抽出した非対応店舗に対して、周囲で事前注文サービスの使用実績や、使用されている時間帯、利用者の所在地等を含み、非対応店舗が事前注文サービスを利用した場合に注文の受注を判断できる情報を作成する。
【0075】
(提案部44について)
提案部44は、抽出部42で抽出したニーズの情報を加工し、利用者に対して、ニーズの情報を提案する。また、提案部44は、利用者のニーズを確認するためのアンケートを作成し、利用者に提案する。提案部44は、ニーズの情報に基づいて、利用する店舗を提案してもよい。
【0076】
(決済処理部45について)
決済処理部45は、後述する受付部46が受け付けた決済情報に従い、決済処理を実行する。例えば、決済処理部45は、利用者IDが示す利用者の口座から、店舗IDが示す店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。
【0077】
また、決済処理部45は、所定のプラットフォームを介して利用者から受け付けられた注文内容に基づく処理を実行してもよい。例えば、図1の例において、決済処理部45は、注文内容に対応する決済情報が示す決済金額分の電子マネーを、利用者U1が電子決済サービスで保有する第1の口座から、利用者U1が保有する他の口座であって、利用者U1が取引に利用できない第2の口座へ移行させる。そして、決済処理部45は、商品の受領に応じて、利用者U1の第2の口座から、事業者M1が電子決済サービスで保有する口座に移行させる。
【0078】
(受付部46について)
受付部46は、利用者から事業者に対する決済に関する決済情報を受け付ける。例えば、受付部46は、利用者を識別する利用者識別情報と、決済アプリを介して撮影された店舗識別情報と、利用者或いは店舗の店員から入力された決済金額とを示す決済情報を利用者端末100から受け付ける。
【0079】
なお、受付部46は、決済情報を事業者端末200から受け付けてもよい。例えば、受付部46は、利用者端末100に表示された、利用者を識別するための利用者識別情報を、事業者端末200(店舗端末)が読み取ることで決済が行われた場合、当該決済を示す決済情報を事業者端末200から受け付ける。
【0080】
また、受付部46は、所定の店舗で提供される取引対象の注文を、所定のプラットフォームを介して利用者から受け付けてもよい。例えば、図1の例において、受付部46は、利用者端末100にインストールされた決済アプリ内の事前注文アプリを介して、店舗Aに対する注文内容を受け付ける。
【0081】
また、受付部46は、判定部47により関連情報を受け付けると判定された場合には、関連情報を受け付けてもよい。例えば、受付部46は、信用度が所定の閾値以上である店舗からの関連情報を受け付ける。
【0082】
〔3.提供処理のフロー〕
図7を用いて、実施形態に係る決済サーバ10の提供処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0083】
図7に示すように、決済サーバ10は、事前注文サービスを受け付ける対応店舗の情報を取得する(ステップS101)。続いて、決済サーバ10は、事前注文サービスを受け付けない対応店舗の情報を取得する(ステップS102)。決済サーバ10は、利用者による利用情報を取得する(ステップS103)。続いて、決済サーバ10は、利用情報に基づいて、ニーズが高い地域の非対応店舗を抽出する(ステップS104)。続いて、決済サーバ10は、利用情報と非対応店舗の店舗情報に基づいて、ニーズを示す情報を作成する(ステップS105)、続いて、決済サーバ10は、非対応店舗にニーズの情報を出力し(ステップS106)、処理を終了する。
【0084】
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0085】
〔4-1.決済サーバ10が提供するサービスについて〕
上述の実施形態において、決済サーバ10により飲食物の事前注文サービスが提供される例を示したが、決済サーバ10が提供するサービスにおける取引対象はこのような例に限定されない。例えば、決済サーバ10は、飲食物以外の各種取引対象の事前注文サービスを提供してもよい。また、決済サーバ10は、役務の予約に関するサービスを提供してもよい。
【0086】
また、決済サーバ10は、店舗における余剰在庫(例えば、飲食物の素材)を利用者に提供するサービスを提供してもよい。この場合、決済サーバ10は、店舗において余剰在庫が発生したことを示す関連情報を受け付け、利用者に提供してもよい。
【0087】
また、決済サーバ10が提供するサービスは、利用者が店舗に訪問する前に取引対象の注文を受け付け、テイクアウト品が提供されるサービスに限らない。例えば、決済サーバ10は、利用者が店舗に訪問する前に取引対象の注文を受け付け、当該店舗内において利用者に取引対象が提供されるサービスを提供してもよい。
【0088】
また、決済サーバ10が提供するサービスは、利用者が店舗に訪問する前に取引対象の注文を受け付けるサービスに限らない。例えば、決済サーバ10は、利用者が店舗に訪問して店舗に設置された卓等に着席した後に、店舗に対する取引対象の注文を受け付けるサービスを提供してもよい。
【0089】
また、決済サーバ10が提供するサービスは、金銭の授受が発生するサービスに限らない。例えば、決済サーバ10は、フードバンクにより供給される食品の提供に関するサービスを提供してもよい。この場合、決済サーバ10は、フードバンクにより供給される食品の提供要求を利用者から受け付け、食品の提供の可否や、食品の提供場所などといった情報を利用者に通知し、食品が受領されたか否かを示す情報を利用者から受け付ける。
【0090】
〔4-2.ニーズの抽出について〕
上記実施形態のように、位置情報に基づいて、利用の頻度が高い地域(エリア)を抽出し、事前注文サービスのニーズが高い地域を抽出する場合、利用者が利用した対応店舗から所定の範囲にある非対応店舗を需要が高い店舗とすることが好ましい。このように、利用情報と位置情報に基づいて、利用者が事前注文サービスを利用する対応店舗の近傍の非対応店舗を、ニーズが高い店舗として抽出することで、利用者が利用する可能性が高い店舗を抽出することができる。
【0091】
また、利用者が、商品を購入している対応店舗から所定の範囲にあり、かつ、商品を購入している非対応店舗をさらに需要が高い店とすることが好ましい。このように、利用情報と位置情報に基づいて、利用者の利用実績がある近隣の店舗を抽出し、事前注文サービス以外のサービスを利用している非対応店舗を、ニーズがより高い店舗として抽出することで、利用者が利用する可能性が高い店舗を抽出することができる。また、非対応店舗も自店舗を利用している利用者が事前注文サービスを利用している状況を把握することができ、事前注文サービスに加盟することに利点を把握しやすくなる。
【0092】
上記実施形態では、決済サーバ10は、位置情報に基づいて、利用の頻度が高い地域(エリア)を抽出し、事前注文サービスのニーズが高い地域を抽出したが、これに限定されない。
【0093】
決済サーバ10は、ニーズの抽出時に、利用者が事前注文サービスを利用した日時の情報も含め、時間帯毎、曜日毎にニーズを抽出してもよい。ニーズの抽出に時間の要素を用いることで、事前注文サービスに対応する時間帯の決定時に、ニーズを考慮することができ、利用者、事業者共に事前注文サービスを効率よく利用することができる。
【0094】
決済サーバ10は、ニーズの抽出時に、店舗のカテゴリの情報含め、ニーズを抽出してもよい。例えば、決済サーバ10は、利用者の利用情報に基づいて、注文の頻度が高いカテゴリを抽出し、抽出したカテゴリを含む非対応店舗をニーズが高い店舗として抽出する。これにより、利用者のニーズをより分析した情報に基づいて、ニーズを判断することができ、非対応店舗に有効な情報を提供することができる。
【0095】
決済サーバ10は、ニーズの抽出時に、商品の情報含め、ニーズを抽出してもよい。例えば、決済サーバ10は、利用者の利用情報に基づいて、注文される商品のカテゴリ、値段、量等を抽出し、抽出した商品に類似する商品をニーズが商品として抽出する。これにより、利用者のニーズをより分析した情報に基づいて、ニーズを判断することができ、非対応店舗に有効な情報を提供することができる。
【0096】
決済サーバ10は、非対応店舗のニーズを利用者から取得した非対応店舗に対する情報に基づいて、抽出してもよい。例えば、決済サーバ10は、アンケートの投票結果に基づいて、ニーズを抽出してもよい。図8は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。図8を用いて、処理の一例を説明する。
【0097】
まず、決済サーバ10は、店舗Aに関する店舗情報を取得する(ステップS1)。また、決済サーバ10は、店舗Bに関する店舗情報を取得する(ステップS2)。また、図8は、ステップS3からステップS10の処理の記載を省略しているが、決済サーバ10は、事前注文サービスを用いた注文を処理し、利用者情報の蓄積を行う。
【0098】
続いて、決済サーバ10は、アンケートを作成する(ステップS21)。決済サーバ10は、アンケートを送付する利用者を選定し、利用者の位置情報に基づいてアンケートに含める非対応店舗を決定する。ここで、利用者の位置情報は、例えば現在位置、過去に事前注文サービスを利用した店舗の位置等である。また、決済サーバ10は、位置情報を基準として、エリアを選定し、エリアに含まれる非対応店舗を対象の非対応店舗とする。アンケートは、非対応店舗の情報を表示し、事前注文サービスを利用したい店舗を選択するアンケートや、非対応店舗の商品の情報を表示し、事前注文サービスで注文したい小甚を選択するアンケートである。
【0099】
続いて、決済サーバ10は、利用者端末100にアンケートを提供する(ステップS22)。続いて、利用者端末100は、アンケートを表示し、利用者による入力を受け付ける(ステップS23)。続いて、利用者端末100は、決済サーバ10にアンケート結果を提供する(ステップS24)。ここで、システムは、ステップS21からステップS24の処理を、複数の利用者端末100に対して、それぞれ実行し、決済サーバ10に複数のアンケート結果を蓄積する。
【0100】
続いて、決済サーバ10は、ニーズが高い非対応店舗を選定する(ステップS25)。決済サーバ10は、例えば、アンケートの結果に基づいて、利用者の投票が多かった店舗、投票が多かった商品を販売している店舗を、ニーズが高い非対応店舗として抽出する。
【0101】
続いて、決済サーバ10は、ニーズを示す情報を作成する(ステップS26)。決済サーバ10は、選定した非対応店舗に対して、アンケート結果に基づいた利用者のニーズがわかる情報を作成する。具体的には、アンケートに記載された注文したい商品の投票数や、投票した利用者についての事前注文サービスの利用頻度、注文を行った場所、時間帯の情報を含める。また、ニーズを示す情報に、周囲で事前注文サービスの使用実績や、使用されている時間帯、利用者の所在地等を含み、非対応店舗が事前注文サービスを利用した場合に注文の受注を判断できる情報を含めてもよい。
【0102】
続いて、決済サーバ10は、非対応店舗である店舗Bの作成したニーズを示す情報を出力する(ステップS27)。提供されたニーズを示す情報は、事業者端末200Aに表示される。
【0103】
このように、利用者に対するアンケートを行い、アンケートの結果に基づいて、ニーズを抽出することでも、有益な情報を非対応店舗に提供することができ、事前注文サービスに加盟する店舗を増加させることができる。また、商品についてのアンケートを行うことで、事前注文サービスの対象とする商品の選定に用いることができる。この場合、対応店舗についてのアンケートを行い、ニーズを抽出して、事前注文サービスに対応する商品と対応しない商品との選別に用いることもできる。
【0104】
図9を用いて、実施形態に係る決済サーバ10の提供処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0105】
図9に示すように、決済サーバ10は、事前注文サービスを受け付ける対応店舗の情報を取得する(ステップS111)。続いて、決済サーバ10は、事前注文サービスを受け付けない対応店舗の情報を取得する(ステップS112)。決済サーバ10は、利用者による利用情報を取得する(ステップS113)。続いて、決済サーバ10は、利用者の位置情報に基づいて、利用エリアの非対応店舗に対するアンケートを出力する(ステップS114)。続いて、決済サーバ10は、アンケート結果に基づいて、ニーズが高い非対応店舗を選定する(ステップS115)。続いて、決済サーバ10は、アンケート結果と非対応店舗の店舗情報に基づいて、ニーズを示す情報を作成する(ステップS116)、続いて、決済サーバ10は、非対応店舗にニーズの情報を出力し(ステップS117)、処理を終了する。
【0106】
また、上記実施形態では、ニーズを抽出して、非対応店舗に提供したが、利用者にニーズの情報を提供してもよい。これにより、利用者に他の利用者が興味を持っている店舗の情報や、アンケートで選定した非対応店舗の対応の情報を取得することで、事前注文サービスをより有効に利用することができる。
【0107】
〔4-3.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0108】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0109】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0110】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決済サーバ10は、取得部41と、抽出部42と、提供部43と、提案部44と、決済処理部45と、受付部46とを有する。取得部41は、所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける対応店舗に関する対応店舗情報と、所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける設定を行っていない非対応店舗に関する非対応店舗情報と、当該所定のプラットフォームを介して当該店舗に対して取引対象の注文を行う利用者に関する利用者情報とを取得する。抽出部42は、複数の利用者の注文の情報と位置情報に基づいて、利用者の需要が高い店舗の情報を抽出する。
【0111】
これにより、実施形態に係る決済サーバ10は、所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付けるサービスのニーズを適切に抽出することができ、サービスへの参加者を増加させることができる。これにより、利用者もサービスを利用しやすくなる。
【0112】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、抽出部41は、利用者情報の過去の注文履歴も加味して前記利用者の需要が高い店舗を抽出する。これにより、ニーズの精度を向上させることができ、サービスをより有効に利用できる店舗を、注文を受け付ける店舗とすることができる。
【0113】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、抽出部41は、利用者が利用した前記対応店舗から所定の範囲にある非対応店舗を需要が高い店舗とする。このように、利用情報と位置情報に基づいて、利用者が事前注文サービスを利用する対応店舗の近傍の非対応店舗を、ニーズが高い店舗として抽出することで、利用者が利用する可能性が高い店舗を抽出することができる。
【0114】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、抽出部41は、利用者が、商品を購入している対応店舗から所定の範囲にあり、かつ、商品を購入している非対応店舗をさらに需要が高い店とする。このように、利用情報と位置情報に基づいて、利用者の利用実績がある近隣の店舗を抽出し、事前注文サービス以外のサービスを利用している非対応店舗を、ニーズがより高い店舗として抽出することで、利用者が利用する可能性が高い店舗を抽出することができる。また、非対応店舗も自店舗を利用している利用者が事前注文サービスを利用している状況を把握することができ、事前注文サービスに加盟することに利点を把握しやすくなる。
【0115】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、抽出部は、前記利用者情報の注文の時間も加味して前記利用者の需要が高い店舗を抽出する。これにより、ニーズの精度を向上させることができ、サービスをより有効に利用できる店舗を、注文を受け付ける店舗とすることができる。
【0116】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、抽出部は、店舗が提供する商品のカテゴリも加味して前記利用者の需要が高い店舗を抽出する。これにより、ニーズの精度を向上させることができ、サービスをより有効に利用できる店舗を、注文を受け付ける店舗とすることができる。
【0117】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、抽出部は、店舗が提供する商品の類似度も加味して利用者の需要が高い店舗を抽出する。これにより、ニーズの精度を向上させることができ、サービスをより有効に利用できる店舗を、注文を受け付ける店舗とすることができる。
【0118】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、提供部は、抽出部の抽出結果を非対応店舗に提供する。これにより、非対応店舗に対応店舗となることによる利点の情報を提供することができ、対応店舗を増加させることができる。
【0119】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、抽出部は、利用者の位置情報に基づいて、非対応店舗を抽出し、抽出した非対応店舗に対応する非対応店舗情報を、利用者に通知し、注文の受付を可能にすることを望む店舗の情報を取得する。これにより、利用者のニーズの精度を向上させることができ、サービスをより有効に利用できる店舗を、注文を受け付ける店舗とすることができる。
【0120】
また、実施形態に係る決済サーバ10において、抽出部は、前記利用者の注文の発注時の位置情報に基づいて前記利用者が注文する可能性の高い店舗を抽出する。提案部は、抽出部が抽出した店舗の情報を利用者に提案する。これにより、利用者もより精度の高い情報を取得することができる。
【0121】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る決済サーバ10は、例えば、図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、決済サーバ10を例に挙げて説明する。図10は、決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0122】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0123】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0124】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0125】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0126】
例えば、コンピュータ1000が決済サーバ10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、決済サーバ10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0127】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0128】
また、上述した決済サーバ10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0129】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0130】
10 決済サーバ
20 通信部
30 記憶部
31 口座データベース
32 事業者情報データベース
33 利用者情報データベース
40 制御部
41 取得部
42 抽出部
43 提供部
44 提案部
45 決済処理部
46 受付部
100 利用者端末
200 事業者端末
【要約】
【課題】利用者、店舗がサービスにより適切に参加することができる。
【解決手段】本願に係る提供装置は、所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける対応店舗に関する対応店舗情報と、所定のプラットフォームを介して取引対象の注文を受け付ける設定を行っていない非対応店舗に関する非対応店舗情報と、当該所定のプラットフォームを介して当該店舗に対して取引対象の注文を行う利用者に関する利用者情報とを取得する取得部と、複数の前記利用者の注文の情報と位置情報に基づいて、前記利用者の需要が高い店舗の情報を抽出する抽出部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10