(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-23
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】パワーモジュール冗長エネルギー取得回路およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20220111BHJP
【FI】
H02M7/48 M
(21)【出願番号】P 2020542011
(86)(22)【出願日】2019-01-21
(86)【国際出願番号】 CN2019072533
(87)【国際公開番号】W WO2019149104
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2020-07-31
(31)【優先権主張番号】201810092738.3
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515063024
【氏名又は名称】南京南瑞▲継▼保▲電気▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】NR ELECTRIC CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No. 69 Suyuan Avenue, Jiangning Nanjing, Jiangsu, P.R. China
(73)【特許権者】
【識別番号】515063046
【氏名又は名称】南京南瑞▲継▼保工程技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】NR ENGINEERING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.69 Suyuan Avenue, Jiangning,Nanjing, Jiangsu, P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】謝 曄源
(72)【発明者】
【氏名】李 海英
(72)【発明者】
【氏名】姜 田貴
(72)【発明者】
【氏名】朱 銘煉
(72)【発明者】
【氏名】曹 冬明
(72)【発明者】
【氏名】張 中鋒
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/002319(WO,A1)
【文献】特開2014-114577(JP,A)
【文献】特開2017-005903(JP,A)
【文献】特開平08-098552(JP,A)
【文献】特開2010-273493(JP,A)
【文献】特開2016-100926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パワーモジュール冗長エネルギー取得回路であって、前記パワーモジュールは、少なくとも1つのパワー半導体デバイスと、第1の静電容量と、第1のバイパススイッチとを含み、前記パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、
前記第1の静電容量からエネルギーを取得し、制御ボードに電力を供給し、放電回路に充電する電源ボードと、
一端が前記第1の静電容量の正極に接続され、他端が前記放電回路に接続され、前記電源ボードが正常に動作していないときに前記放電回路に充電する第1の充電
回路と、
前記放電回路を閉じるように制御する制御ボードと、
閉じた後に放電し、前記第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガする前記放電
回路と、を含むパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項2】
前記第1の静電容量と並列に接続され、前記制御ボードが正常に動作していないときに前記放電回路を閉じるようにトリガする第2の充電
回路をさらに含む、請求項1に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項3】
前記第2の充電回路は、
陰極が前記第1の静電容量の正極に接続されている第2の電圧安定管と、
一端が前記第2の電圧安定管の陽極に接続され、他端が前記第1の静電容量の負極に接続され、前記第2の電圧安定管がブレークダウンされた後に前記放電回路を閉じる第2の抵抗と、を含む請求項2に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項4】
前記パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、
前記電源ボードが分離型電源ボードであるとき、前記放電回路の負極と前記第1の静電容量の負極との間に直列に接続されている第4のスイッチをさらに含む、請求項1に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項5】
前記放電回路は、
正極が前記電源ボードおよび前記第1の充電回路に接続され、負極が電源ボードのアースに接続され、前記電源ボードまたは前記第1の充電回路により第2の静電容量に充電する第2の静電容量と、
一端が前記第2の静電容量の正極に接続され、他端が前記第1のバイパススイッチの制御端に接続され、前記第2のスイッチが閉じた後に前記第2の静電容量が放電し、前記第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガする第2のスイッチと、を含む請求項1に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項6】
前記第1の充電回路は、
陰極が前記第1の静電容量の正極に接続されている第1の電圧安定管と、
一端が前記第1の電圧安定管の陽極に接続され、他端が前記第2の静電容量の正極に接続されている第1の抵抗と、を含む請求項5に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項7】
前記第1の充電回路は、
前記第1の充電回路に直列接続され、前記第1の充電回路のオン・オフを制御する第3のスイッチをさらに含む、請求項6に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項8】
前記放電回路は、
前記第2の静電容量と並列接続されている第3の抵抗をさらに含み、前記第3の抵抗の抵抗値は調整可能であり、前記第3の抵抗と前記第1の抵抗が分圧する原理により充電電圧を調整する、請求項6または請求項7に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項9】
前記放電回路は、
前記第2の静電容量と並列接続されている第3の電圧安定管をさらに含み、前記第3の電圧安定管VD3は充電電圧を安定させることができる、請求項6または請求項7に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項10】
前記第2のスイッチ、第3のスイッチ、第4のスイッチは、メカニカルスイッチ、リレー、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTO、MOSFETの1種または多種を含む、請求項1に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路。
【請求項11】
パワーモジュールが故障してバイパスが必要な場合、電源ボードは前記第1の静電容量からエネルギーを取得し、制御ボードに電力を供給し、放電回路に充電するパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法であって、
前記電源ボードが正常に動作していないときに、第1の充電回路は放電回路に充電するステップと、
前記制御ボードは前記放電回路を閉じるように制御するステップと、
前記放電回路が閉じた後に放電し、前記第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガするステップと、を含むパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法。
【請求項12】
前記制御ボードが正常に動作していないときに、第2の充電回路は前記放電回路を閉じるようにトリガするステップをさらに含む請求項11に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法。
【請求項13】
前記電源ボードが正常に動作していないときに、第1の充電回路は前記放電回路に充電する前に、
前記パワーモジュールが正常に動作しているときに故障が発生したら、すべての前記パワーモジュールの駆動命令をロックするステップをさらに含む、請求項11または請求項12に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法。
【請求項14】
前記第1の充電回路は前記放電回路に充電することは、
第1の静電容量は前記第1の静電容量電圧が第1の電圧安定器の第1の閾値に達するまで充電すると、前記第1の電圧安定器がブレークダウンされることと、
前記第1の静電容量が前記第1の電圧安定器、第1の抵抗により第2の静電容量に充電することと、を含む請求項11に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法。
【請求項15】
制御ボードの代わりに、前記第2の充電回路は前記放電回路を閉じるように制御することは、
第1の静電容量は前記第1の静電容量電圧が第2の電圧安定器の第2の閾値に達するまで充電され続けると、前記第2の電圧安定器がブレークダウンされ、第2のスイッチの閉鎖をトリガすることを含む、請求項12に記載のパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力電子の技術分野に関し、具体的には、パワーモジュール冗長エネルギー取得回路およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電圧源型変換器技術は、ターンオフデバイスIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)とパルス幅変調(PWM)技術に基づく新しい変換技術である。低電圧が応用される場合、IGBTで構成される2レベル変換器は広く使用されており、その変換器の出力電圧の高周波跳躍による、設備の応力が大きい、システムの損失が大きい、雑音が高い、電磁環境が厳しいなどの問題を解決するために、3レベル電圧源変換器が提案され、電圧レベルと容量に電圧源型変換器の適用場合が拡張された。
【0003】
モジュラーマルチレベル変換器(Modular Multilevel Converter,MMC)の出現に伴い、マルチレベル変換器はフレキシブル直流送電分野においても成功的に適用され、電圧レベルは数百キロボルトに達し、容量は数千兆に達した。
【0004】
電圧源型変換器は大量のパワーモジュールに直列接続されており、パワーモジュールが故障した時にバイパススイッチを閉じて、故障ユニットを切除して、システムの動作は停止しない。
【0005】
発明者は、パワーモジュール内部のエネルギー取得ボードが故障したら、制御ボードが正常に動作しなくなり、かつバイパススイッチのトリガ回路が動作しないため、パワーモジュールがバイパスできなくなり、システムの動作が停止してしまうことを発見した。そのため、どのようにパワーモジュールのエネルギー取得の信頼性を高め、バイパススイッチの信頼できる閉鎖を確保するかが、電圧源型変換器セットの信頼性を向上させる重要な技術要因となる。
【0006】
発明特許CN201710228027.Xは、マルチレベル変換器のサブモジュールバイパススイッチの自発トリガ回路を提案し、バイパススイッチの両端電圧を利用してバイパススイッチの静電容量に充電することにより、バイパススイッチの閉鎖エネルギーを提供する。その回路の本質はバイパススイッチ静電容量Ccが抵抗R1に直列接続した後にサブモジュール静電容量Csmに並列接続するが、バイパススイッチ静電容量値は普通数百マイクロファラドで、サブモジュール静電容量Csmは普通数ミリファラドから10数ミリファラドであるため、バイパススイッチ静電容量が定格値までに充電されることとサブモジュール静電容量が過圧しないことの両立を保証し難い。また、サブモジュールのエネルギー取得電源が故障した時、サブモジュールの制御ボードも動作しなくなり、バイパススイッチの閉鎖命令が提供できなくなる。この場合、バイパススイッチ静電容量とコンタクト制御端子回路に常閉接点スイッチを入れると、バイパススイッチ静電容量が短絡されて充電できなくなる。この方法を採用すると、サブモジュールエネルギー取得電源が故障した時、サブモジュール静電容量が過電圧によって破損され、バイパススイッチが閉鎖できないリスクがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、パワーモジュール冗長エネルギー取得回路およびその制御方法を提供することである。本発明は、電圧源型変換器に適用され、変換器のパワーモジュールエネルギー取得ボードが故障した時、もう1つのエネルギー取得パスを提供し、パワーモジュールのバイパススイッチの信頼できる閉鎖を確保し、システムの動作が停止する確率を低減し、経済的にも技術的にも優れた利点がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、パワーモジュール冗長エネルギー取得回路であって、前記パワーモジュールは、少なくとも1つのパワー半導体デバイスと、第1の静電容量と、第1のバイパススイッチとを含み、パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、電源ボードと、第1の充電電路と、制御ボードと、放電回路を含み、前記電源ボードは、前記第1の静電容量からエネルギーを取得し、制御ボードに電力を供給し、放電回路に充電し、前記第1の充電電路は、一端が前記第1の静電容量の正極に接続され、他端が前記放電回路に接続され、前記電源ボードが正常に動作していないときに前記放電回路に充電し、前記制御ボードは、前記放電回路を閉じるように制御し、前記放電電路は、閉じた後に放電し、前記第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガする。
【0009】
さらに、前記パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、前記第1の静電容量に並列接続され、前記制御ボードが正常に動作していないときに前記放電回路を閉じるようにトリガする第2の充電電路をさらに含む。
【0010】
さらに、前記第2の充電回路は、陰極が前記第1の静電容量の正極に接続されている第2の電圧安定管と、一端が前記第2の電圧安定管の陽極に接続され、他端が前記第1の静電容量の負極に接続され、前記第2の電圧安定管がブレークダウンされた後に前記放電回路が閉じる第2の抵抗とを含む。
【0011】
さらに、前記パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、電源ボードが分離型電源ボードであるとき、前記放電回路の負極と前記第1の静電容量の負極との間に直列接続されている第4のスイッチをさらに含む。
【0012】
さらに、前記放電電路は、第2の静電容量と第2のスイッチを含み、前記第2の静電容量の正極が前記電源ボードと前記第1の充電回路と接続され、負極が電源ボードのアースに接続され、前記電源ボードまたは前記第1の充電回路により第2の静電容量に充電し、前記第2のスイッチの一端に前記第2の静電容量の正極が接続され、他端に前記第1のバイパススイッチの制御端が接続され、前記第2のスイッチが閉じた後に前記第2の静電容量が放電し、前記第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガする。
【0013】
さらに、前記第1の充電回路は、陰極が前記第1の静電容量の正極に接続されている第1の電圧安定管と、一端が前記第1の電圧安定管の陽極に接続され、他端が前記第2の静電容量の正極に接続される第1の抵抗とを含む。
【0014】
さらに、前記第1の充電回路は、前記第1の充電回路に直列接続され、前記第1の充電回路のオン・オフを制御する第3のスイッチをさらに含む。
【0015】
さらに、前記放電回路は、前記第2の静電容量と並列接続されている第3の抵抗をさらに含み、前記第3の抵抗の抵抗値は調整可能であり、前記第3の抵抗が前記第1の抵抗と分圧する原理により充電電圧を調整する。
【0016】
さらに、前記放電回路は、前記第2の静電容量に並列接続されている第3の電圧安定管をさらに含み、前記第3の電圧安定管VD3は、充電電圧を安定させることができる。
【0017】
さらに、前記第2のスイッチ、第3のスイッチ、第4のスイッチは、メカニカルスイッチ、リレー、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTO、MOSFETの1種または複多種を含む。
【0018】
本発明の実施形態は、パワーモジュールが故障してバイパスが必要な場合、電源ボードは前記第1の静電容量からエネルギーを取得し、かつ制御ボードに電力を供給し、及び放電回路に充電するパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法であって、前記電源ボードが正常に動作していないときに、第1の充電回路は前記放電回路に充電するステップと、前記制御ボードは前記放電回路を閉じるように制御するステップと、前記放電回路が閉じた後に放電し、前記第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガするステップとを含む。
【0019】
さらに、前記方法は、前記制御ボードが正常に動作していないときに、第2の充電回路は前記放電回路を閉じるようにトリガするステップをさらに含む。
【0020】
さらに、前記電源ボードが正常に動作していないときに、第1の充電回路は前記放電回路に充電する前に、前記パワーモジュールが正常に動作しているときに故障が発生したら、すべての前記パワーモジュールの駆動命令をロックするステップをさらに含む。
【0021】
さらに、前記第1の充電回路が前記放電回路に充電することは、前記第1の静電容量電圧が第1の電圧安定器の第1の閾値に達するまで、第1の静電容量を充電するとき、前記第1の電圧安定器がブレークダウンされることと、前記第1の静電容量が前記第1の電圧安定器、第1の抵抗により第2の静電容量に充電することとを含む。
【0022】
さらに、制御ボードの代わりに、前記第2の充電回路が前記放電回路を閉じるように制御することは、前記第1の静電容量電圧が第2の電圧安定器の第2の閾値に達するまで第1の静電容量を充電し続けるとき、前記第2の電圧安定器がブレークダウンされ、第2のスイッチの閉鎖をトリガすることを含む。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、パワーモジュールにおいてエネルギー取得ボードに故障が発生するとき、冗長エネルギー取得回路によってバイパススイッチの閉鎖回路にエネルギーを蓄積することができ、バイパススイッチに十分な閉鎖エネルギーがあることを保証できるので、バイパススイッチの閉鎖回路でのエネルギー蓄積と閉鎖命令トリガの両方に二重化の構成を提供し、バイパス成功の信頼性を向上させ、スイッチングモジュール、静電容量が過電圧の条件の下で損壊することを避け、変換器の強制停止を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の実施形態に係る技術をより明確に説明するために、以下では、実施形態の説明に必要な図面を簡単に紹介するが、以下の説明における図面は本明細書の一部の実施形態にすぎず、当業者にとっては、創造的な労働を行わない前提として、これらの図面から他の添付図面を得ることもできることは明らかである。
【
図1A】
図1Aは、本発明の一実施形態に係るパワーモジュールの構成を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、本発明の他の実施形態に係るパワーモジュールの構成を示す図である。
【
図1C】
図1Cは、本発明のまた他の実施形態に係るパワーモジュールの構成を示す図である。
【
図1D】
図1Dは、本発明のさらに他の実施形態に係るパワーモジュールの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るパワーモジュールエネルギー取得回路の適用を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の構成を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の構成を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明のまた他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の構成を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明のさらに他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の構成を示す図である。
【
図7A】
図7Aは、本発明の一実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローを示す図である。
【
図7B】
図7Bは、本発明の
図7Aに係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローチャートである。
【
図8A】
図8Aは、本発明の他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローを示す図である。
【
図8B】
図8Bは、本発明の
図8Aに係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローチャートである。
【
図9】
図9は、本発明のまた他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローを示す図である。
【
図10】
図10、本発明のさらに他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態の目的、技術方案及び利点をより明確にするために、以下、図面及び実施形態を参照しながら、本発明の具体的な実施形態についてより詳しくかつ明瞭に説明する。しかし、以下に説明する具体的な実施形態および実施例は、説明の目的だけで、本発明に対する限定ではない。これは、本発明の一部の実施形態を含むだけであり、全ての実施形態ではなく、当業者が本発明の様々な変化から得られた他の実施形態についても、全部本発明の保護範囲に属する。
【0026】
第1、第2、第3などの用語は、さまざまな要素またはコンポーネントを記述するために本明細書で使用されることができるが、これらの要素またはコンポーネントはこれらの用語によって制限されてはならないことが理解されるべきである。これらの用語は、1つの要素またはコンポーネントと別の要素またはコンポーネントを区別するためにのみ使用される。したがって、以下に説明する第1の要素またはコンポーネントは、本明細書の内容から逸脱することなく、第2の要素または第2のコンポーネントと称されることができる。
【0027】
パワーモジュールは、少なくとも1つのパワー半導体デバイスと、第1の静電容量C1と、第1のバイパススイッチK1とを含み、またパワーモジュールは、少なくとも2つのパワー半導体デバイスを含み、パワーモジュールはハーフブリッジ接続形態である。パワーモジュールは、少なくとも4つのパワー半導体デバイスを含み、パワーモジュールはフルブリッジ接続形態である。パワーモジュールは、第1の静電容量C1および第1のバイパススイッチK1を含む他の回路形態であってもよい。
図1A、
図1B、
図1C、
図1Dは、本発明の実施形態に係るパワーモジュールの構成を示す図であり、
図1Aに示すように、パワーモジュールはハーフブリッジ接続形態である。
図1Bに示すように、パワーモジュールはフルブリッジ接続形態である。
図1C、
図1Dに示すように、パワーモジュールは、第1の静電容量C1および第1のバイパススイッチK1を含む他の回路形態である。第1のバイパススイッチK1は、閉鎖後の器械的保定機能を有し、電源オフ後に第1のバイパススイッチK1は閉鎖状態を維持することができ、第1のバイパススイッチK1の閉鎖信号は第2の静電容量C2からの放電である。
【0028】
図2は本発明の実施形態に係るパワーモジュールエネルギー取得モジュールの適用を示す図であり、
図2に示すように、パワーモジュールの首尾は直列接続して電圧源型変換器の1つの変換チェーンを構成している。
【0029】
図3は本発明の一実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の構成を示す図であり、このパワーモジュール冗長エネルギー取得回路はパワーモジュールの冗長エネルギー取得回路として、電源ボード11と、制御ボード12と、第1の充電回路13と、放電回路14とを含む。
【0030】
電源ボード11は、第1の静電容量C1からエネルギーを取得し、かつ制御ボード12に電力を供給し、及び放電回路14に充電する。第1の充電回路13の一端は第1の静電容量C1の正極に接続され、他端は放電回路14に接続され、電源ボード11が正常に動作していないときに放電回路14に充電する。制御ボード12は放電回路14を閉じるように制御する。放電回路14が閉じた後に放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。
【0031】
第1の充電回路13は、第1の電圧安定管VD1と、第1の抵抗R1とを含む。
【0032】
第1の電圧安定管VD1の陰極は第1の静電容量C1の正極に接続されている。第1の抵抗R1の一端は第1の電圧安定管VD1の陽極に接続され、他端は第2の静電容量C2の正極に接続されている。
【0033】
放電回路14は、第2の静電容量C2と、第2のスイッチK2とを含む。
【0034】
第2の静電容量C2の正極は電源ボード11と第1の充電回路13に接続され、負極は電源ボード11のアースに接続され、電源ボード11または第1の充電回路13により第2の静電容量C2に充電する。第2のスイッチK2の一端は第2の静電容量C2の正極に接続され、他端は第1のバイパススイッチK1の制御端に接続され、第2のスイッチK2が閉じた後、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。
【0035】
第2のスイッチは、メカニカルスイッチ、リレー、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTO、MOSFETの1種を含むが、これらに限らない。すなわち、第2のスイッチK2は、メカニカルスイッチまたはリレーであってもよいし、サイリスタ、IGBT、IGT、GTOまたはMOSFETのような電子スイッチであってもよく、ここで、第2のスイッチK2のトリガ信号は電源ボードまたは制御ボードから供給される。
【0036】
本発明の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、パワーモジュールでエネルギー取得ボードに故障発生するとき、冗長エネルギー取得回路によりバイパススイッチの閉鎖回路にエネルギーを蓄積することができ、バイパススイッチに十分な閉鎖エネルギーを持つことを保証することができるので、バイパススイッチの閉鎖回路におけるエネルギーの蓄積と、閉鎖命令トリガの両方に二重化の構成を提供し、バイパス成功の信頼性を向上させ、スイッチングモジュール、静電容量が過電圧の条件の下での損壊を避け、変換器の動作の強制停止を避けることができる。
【0037】
図4は本発明のまた他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の構成を示す図であり、このパワーモジュール冗長エネルギー取得回路はパワーモジュールの冗長エネルギー取得回路として使われ、パワーモジュールは、少なくとも1つのパワー半導体デバイスと、第1の静電容量C1と、第1のバイパススイッチK1とを含み、パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、電源ボード11と、制御ボード12と、第1の充電回路23と、放電回路24とを含む。
【0038】
電源ボード11は、第1の静電容量C1からエネルギーを取得し、かつ制御ボード12に電力を供給し、及び放電回路24に充電する。第1の充電回路23の一端は第1の静電容量C1の正極に接続され、他端は放電回路24に接続され、電源ボード11が正常に動作していないときに放電回路24に充電する。制御ボード12は放電回路24を閉じるように制御する。放電回路24が閉じた後に放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。
【0039】
第1の充電回路23は、第1の電圧安定管VD1と、第1の抵抗R1と、第3のスイッチK3とを含む。
【0040】
第1の電圧安定管VD1の陰極は第1の静電容量C1の正極に接続されている。第1の抵抗R1の一端は第3のスイッチK3の一端に接続され、K3の他端は第1の電圧安定管VD1の陽極に接続され、第1の抵抗R1の他端は第2の静電容量C2の正極に接続されている。第3のスイッチK3は第1の充電回路23のオン・オフを制御するためのものである。
【0041】
放電回路24は、第2の静電容量C2と、第2のスイッチK2と、第3の抵抗R3とを含む。
【0042】
第2の静電容量C2の正極は電源ボード11と第1の充電回路23に接続され、負極は電源ボード11のアースに接続され、電源ボード11または第1の充電回路23により第2の静電容量C2に充電する。第2のスイッチK2の一端は第2の静電容量C2の正極に接続され、他端は第1のバイパススイッチK1の制御端に接続され、第2のスイッチK2が閉じた後、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。第3の抵抗R3は第2の静電容量と並列に接続し、R3抵抗値は調整可能であり、第3の抵抗R3と第1の抵抗R1が分圧する原理により充電電圧を調整する。
【0043】
第2のスイッチ、第3のスイッチは、メカニカルスイッチ、リレー、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTO、MOSFET.3の1種または多種を含むが、これらに限らない。すなわち、第2のスイッチK2、第3のスイッチK3は、メカニカルスイッチまたはリレーであってもよいし、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTOまたはMOSFETのような電子スイッチであってもよく、ここで、第2のスイッチK2、第3のスイッチK3のトリガ信号は電源ボードまたは制御ボードから供給される。
【0044】
第1の充電回路はさらに第3のスイッチK3を含み、その一端は第1の電圧安定管VD1の陽極に接続され、他端は第1の抵抗R1に接続されている。第3スイッチK3は、電源ボードが動作していない時はクローズ状態となり、電源ボードが正常に動作している時は遮断状態となる。
【0045】
図5は本発明のさらに他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の構成を示す図であり、このパワーモジュール冗長エネルギー取得回路はパワーモジュールの冗長エネルギー取得回路として使われ、パワーモジュールは、少なくとも1つのパワー半導体デバイスと、第1の静電容量C1と、第1のバイパススイッチK1とを含み、パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、電源ボード11と、制御ボード12と、第1の充電回路23と、放電回路34と、第2の充電回路35とを含む。
【0046】
電源ボード11は、第1の静電容量C1からエネルギーを取得し、かつ制御ボード12に電力を供給し、及び放電回路34に充電する。第1の充電回路23の一端は第1の静電容量C1の正極に接続され、他端は放電回路34に接続され、電源ボード11が正常に動作していないときに放電回路34に充電する。制御ボード12は放電回路34を閉じるように制御する。放電回路34が閉じた後に放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。第2の充電回路35は、制御ボード12が正常に動作していないときに放電回路34を閉じるようにトリガする。
【0047】
第1の充電回路23は、第1の電圧安定管VD1と、第1の抵抗R1と、第3のスイッチK3とを含む。
【0048】
第1の電圧安定管VD1の陰極は第1の静電容量C1の正極に接続されている。第1の抵抗R1の一端は第3のスイッチK3の一端に接続され、K3の他端は第1の電圧安定管VD1の陽極に接続され、第1の抵抗R1の他端は第2の静電容量C2の正極に接続されている。第3のスイッチK3は、第1の充電回路23のオン・オフを制御するためのものである。
【0049】
放電回路34は、第2の静電容量C2と、第2のスイッチK2と、第3の抵抗R3と、第3の電圧安定管VD3とを含む。
【0050】
第2の静電容量C2の正極は電源ボード11と第1の充電回路23に接続され、負極は電源ボード11のアースに接続され、電源ボード11または第1の充電回路23により第2の静電容量C2に充電する。第2のスイッチK2の一端は第2の静電容量C2の正極に接続され、他端は第1のバイパススイッチK1の制御端に接続され、第2のスイッチK2が閉じた後、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。第3の抵抗R3は第3の電圧安定管VD3と第2の静電容量に並列接続し、R3抵抗値が調整可能であり、第3の抵抗R3と第1の抵抗R1が分圧する原理により充電電圧を調整し、第3の電圧安定管VD3は充電電圧を安定させることができる。
【0051】
第2の充電回路35は、第2の電圧安定管VD2と、第2の抵抗R2とを含む。
【0052】
第2の電圧安定管VD2の陰極は第1の静電容量C1の正極に接続されている。第2の抵抗R2の一端は第2の電圧安定管VD2の陽極に接続され、他端は第1の静電容量C1の負極に接続され、第2の電圧安定管VD2がブレークダウンされた後、第2のスイッチK2が閉じる。ここで、第2の電圧安定管VD2をダイオードに置き換えることもでき、ダイオードは電源ボードの出力電源がサブモジュールの静電容量への逆戻りを避けることができる。
【0053】
第2のスイッチK2は、メカニカルスイッチ、リレー、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTO、MOSFETの1種を含むが、これらに限らない。すなわち、第2のスイッチK2は、メカニカルスイッチまたはリレーであってもよいし、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTOまたはMOSFETのような電子スイッチであってもよく、ここで、第2のスイッチK2のトリガ信号は電源ボードまたは制御ボードから供給される。
【0054】
パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、第1の電圧安定管VD1と、第2の電圧安定管VD2と、第2のスイッチK2と、第1の抵抗R1と、第2の抵抗R2と、第2の静電容量C2と、電源ボードと、制御ボードとを含む。第1の電圧安定管VD1の陰極は第1の静電容量C1の正極に接続され、陽極が第1の抵抗R1に直列接続された後に第2の静電容量C2の正極に接続され、第2の静電容量C2の負極は第1の静電容量C1の負極に接続され、第2の電圧安定管VD2の陰極は第1の静電容量C1の正極に接続され、陽極は第2の抵抗R2に接続され、第2の抵抗R2の他端は第1の静電容量C1の負極に接続され、第1のバイパススイッチK1はパワーモジュールのx1端子とx2端子との間に並列接続されており、電源ボードは第1の静電容量C1からエネルギーを取得し、かつ制御ボードに電源を供給し、及び第2の静電容量C2に充電し、制御ボードは第2のスイッチK2をトリガすることにより、第1のバイパススイッチK1の閉鎖を制御する。
【0055】
本発明の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、制御ボードが故障した時、第2の充電回路は静電容量電圧の上昇によって第2の電圧安定管をブレークダウンしてバイパススイッチの閉鎖命令をトリガし、また、第2の電圧安定管をダイオードに置き換えることができ、ダイオードは電源ボードの出力電源がサブモジュール静電容量への逆戻りを避けることができる。
【0056】
図6は本発明のさらに他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の構成を示す図であり、このパワーモジュール冗長エネルギー取得回路はパワーモジュールの冗長エネルギー取得回路として使われ、パワーモジュールは、少なくとも1つのパワー半導体デバイスと、第1の静電容量C1と、第1のバイパススイッチK1とを含み、パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、電源ボード41と、制御ボード12と、第1の充電回路23と、放電回路14と、第2の充電回路35と、第4のスイッチ46とを含む。
【0057】
本実施形態において、電源ボード41は分離型電源ボードであり、分離変圧器を含み、分離変圧器の1次側および2次側回路はアースを共有せず、電源ボード41は第1の静電容量C1からエネルギーを取得し、かつ制御ボード12に電力を供給し、及び放電回路14に充電する。第1の充電回路23の一端は第1の静電容量C1の正極に接続され、他端は放電回路14に接続され、電源ボード41が正常に動作していないときに放電回路14に充電する。制御ボード12は放電回路14を閉じるように制御する。放電回路14が閉じた後に放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。第4のスイッチ46は、パワーモジュールと電源ボード41はアースを共有しない場合、パワーモジュールのアースと電源ボード41のアースとの間に直列接続され、パワーモジュールのアースと電源ボード41のアースを導通する。
【0058】
第1の充電回路23は、第1の電圧安定管VD1と、第1の抵抗R1と、第3のスイッチK3とを含む。
【0059】
第1の電圧安定管VD1の陰極は第1の静電容量C1の正極に接続されている。第1の抵抗R1の一端は第3のスイッチK3の一端に接続され、K3の他端は第1の電圧安定管VD1の陽極に接続され、第1の抵抗R1の他端は第2の静電容量C2の正極に接続されている。第3のスイッチK3は、第1の充電回路23のオン・オフを制御するためのものである。
【0060】
放電回路14は、第2の静電容量C2と、第2のスイッチK2とを含む。
【0061】
第2の静電容量C2の正極は電源ボード41と第1の充電回路23に接続され、負極は電源ボード41のアースに接続され、電源ボード41または第1の充電回路23により第2の静電容量C2に充電する。第2のスイッチK2の一端は第2の静電容量C2の正極に接続され、他端は第1のバイパススイッチK1の制御端に接続され、第2のスイッチK2が閉じた後、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。
【0062】
第2のスイッチK2、第4のスイッチK4は、メカニカルスイッチ、リレー、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTO、MOSFETの1種または多種を含むが、これらに限らない。すなわち、第2のスイッチK2、第4のスイッチK4は、メカニカルスイッチまたはリレーであってもよいし、サイリスタ、IGBT、IGCT、GTOまたはMOSFETのような電子スイッチであってもよく、ここで、第2のスイッチ、第4のスイッチのトリガ信号は電源ボードまたは制御ボードから供給される。
【0063】
パワーモジュール冗長エネルギー取得回路における電源ボード41は分離型電源ボードであり、分離型電源ボードは分離変圧器を含み、分離変圧器の1次側および2次側回路はアースを共有せず、パワーモジュール冗長エネルギー取得回路は第4のスイッチK4をさらに含み、第4のスイッチK4は、第2の静電容量C2の負極と第1の静電容量C1の負極との間に直列接続されており、電源ボードが動作していないときはクローズ状態となり、電源ボードが正常に動作しているときは遮断状態となる。
【0064】
本発明の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路は、非分離型と分離型エネルギー取得ボードに適用されることができ、実現された機能は一致し、従来のシステムの信頼性を向上させ、工程の実用価値を有する。
【0065】
図7Aは本発明の一実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローを示す図であり、以下のステップを含む。
【0066】
ステップS710において、電源ボードが正常に動作していないときに、第1の充電回路は放電回路に充電する。
【0067】
パワーモジュールが起動すると、パワーモジュールにおける第1の静電容量C1が充電を開始する。パワーモジュールが故障してバイパスが必要な場合、電源ボードが正常に動作しているとき、電源ボードは第1の静電容量C1からエネルギーを取得し、かつ制御ボードに電力を供給し、及び放電回路の第2の静電容量C2に充電する。
【0068】
しかし、電源ボードが正常に動作していないと、第1の静電容量C1は第1の静電容量C1の電圧が第1の電圧安定器VD1の第1閾値に達するまで充電すると、第1の電圧安定器VD1がブレークダウンされる。第1の静電容量C1は、第1の電圧安定器VD1と第1の抵抗R1により、第2の静電容量C2に充電する。
【0069】
ステップS720において、制御ボードが放電回路を閉じるように制御する。
【0070】
制御ボードは放電回路を閉じるように制御すること、すなわち制御ボードは第2のスイッチK2を閉じる指令を出す。制御ボードが第2のスイッチK2を閉じる指令を出さないと、故障したパワーモジュールが動作し続ける。
【0071】
ステップS730において、放電回路が閉じた後に放電し、第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガする。
【0072】
第2のスイッチK2が閉じた後、放電回路が閉じ、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガし、バイパスが完了する。
【0073】
図7Bは本発明の
図7Aに係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローチャートであり、具体的なステップは
図7Bに示す通りである。
【0074】
パワーモジュールの起動時に、故障が発生してバイパスが必要な場合、初期状態は第1のバイパススイッチK1が遮断され、第2のスイッチK2が遮断され、パワーモジュールにおける第1の静電容量C1が充電を開始する。電源ボードが正常に動作しているかどうかを判断し、電源ボードが正常に動作していると、制御ボードは第2のスイッチK2を閉じる指令を出し、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。電源ボードが正常に動作していないと、第1の静電容量C1は継続して充電し、静電容量電圧が第1のパワーデバイスVD1の第1の閾値VC1に達するとき、第1のパワーデバイスVD1がブレークダウンされ、第1の静電容量C1は第1のパワーデバイスVD1、第3のスイッチK3、第1の抵抗R1により第2の静電容量C2に充電する。制御ボードは第2のスイッチK2の閉鎖をトリガし、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガし、バイパスが完了する。
【0075】
図8Aは本発明の他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローを示す図であり、以下のステップを含む。
【0076】
ステップS810において、電源ボードが正常に動作していないとき、第1の充電回路は放電回路に充電する。
【0077】
パワーモジュールの起動時に、故障が発生してバイパスが必要な場合、パワーモジュールにおける第1の静電容量C1が充電を開始し、電源ボードが正常に動作していると、電源ボードは第1の静電容量C1からエネルギーを取得し、かつ制御ボードに電力を供給し、及び放電回路の第2の静電容量C2に充電する。
【0078】
電源ボードが正常に動作していないと、第1の静電容量C1は第1の静電容量C1の電圧が第1の電圧安定器VD1の第1の閾値VC1に達するまで充電すると、第1の電圧安定器VD1がブレークダウンされる。第1の静電容量C1は第1の電圧安定器VD1と第1の抵抗R1により、第2の静電容量C2に充電する。
【0079】
ステップS821において、制御ボードが正常に動作していないとき、第2の充電回路は放電回路を閉じるようにトリガする。
【0080】
制御ボードが正常に動作していない場合、電源ボードの故障による制御ボードの故障または制御ボード自体の故障で第2のスイッチK2を閉じる指令を出すことができない、または第2のスイッチK2を閉じる指令を出したが、第1のバイパススイッチK1の閉鎖が成功しない場合を含む。本実施形態では、制御ボードが第2のスイッチK2を閉じる指令を出したが、第1のバイパススイッチK1の閉鎖が成功しない場合である。
【0081】
制御ボードが正常に動作していないときに、第2の充電回路は第2のスイッチK2を閉じるようにトリガする。ここで、第2の充電回路は、第2の電圧安定器VD2と、第2の抵抗R2とを含む。第1の静電容量C1は第1の静電容量C1の電圧が第2の電圧安定器VD2の第2の閾値VC2に達するまで充電を継続すると、第2の電圧安定器VD2がブレークダウンされ、第2のスイッチK2の閉鎖をトリガする。
【0082】
ステップS830で、放電回路が閉じた後に放電し、第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガする。
【0083】
第2のスイッチK2が閉じた後、放電回路が閉じ、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガし、バイパスが完了する。
【0084】
本実施形態では、電源ボードが正常に動作していないときには、第1の充電回路が電源ボードの代わりに放電回路に充電し、制御ボードが正常に動作していないときには、第2の充電回路が制御ボードの代わりに放電回路を閉じるようにトリガし、両者を必要に応じて組み合わせてもよい。
【0085】
図8Bは本発明の
図8Aに係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローチャートであり、具体的なステップは以下の通りである。
【0086】
図8Bに示すように、パワーモジュールが正常に動作していると、初期状態は第1のバイパススイッチK1が遮断され、第2のスイッチK2が遮断され、第3のスイッチK3が遮断される。パワーモジュールが故障してバイパスが必要であることを検出すると、すべてのスイッチモジュールの駆動命令をロックする。制御ボードが正常に動作していると、制御ボードは第2のスイッチK2を閉じる指令を出し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。閉鎖が成功すると、フローは終了し、ス閉鎖が成功しないと、以下のフローを実行する。
【0087】
第1の静電容量C1を継続して充電し、電源ボードが正常に動作しているかどうかを判断する。
【0088】
電源ボードが正常に動作していると、静電容量の電圧が第2の電圧安定管VD2の第2の閾値VC2までに達するとき、第2の電圧安定管VD2がブレークダウンされる。第2のスイッチK2の閉鎖をトリガし、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。
【0089】
電源ボードが正常に動作していないと、第3のスイッチK3を閉じ、第1の静電容量C1を継続して充電し、静電容量の電圧が第1の電圧安定管VD1の第1の閾値VC1までに達するとき、第1のパワーデバイスVD1がブレークダウンされる。
【0090】
第1の静電容量C1を継続して充電し、静電容量の電圧が第2の電圧安定管VD2の第2の閾値VC2までに達するとき、第2の電圧安定管VD2がブレークダウンされる。第2の充電回路は、第2のスイッチK2の閉鎖をトリガし、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガし、バイパスが完了する。
【0091】
図9は本発明のまた他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローを示す図であり、以下のステップを含む。
【0092】
ステップS901において、パワーモジュールが正常に動作しているときに故障が発生すると、すべてのパワーモジュールの駆動命令をロックする。
【0093】
パワーモジュールが正常に動作しているときに故障が発生してバイパスが必要である場合、まずすべてのパワーモジュールの駆動命令をロックする。
【0094】
ステップS910において、電源ボードが正常に動作していないときに、第1の充電回路は放電回路に充電する。
【0095】
パワーモジュールにおける第1の静電容量C1は充電し、電源ボードが正常に動作しているときには、電源ボードは第1の静電容量C1からエネルギーを取得し、制御ボードに電力を供給し、放電回路に充電する。電源ボードが正常に動作していないときに、第1の静電容量C1は第1の静電容量C1電圧が第1の電圧安定器VD1の第1の閾値に達するまで充電すると、第1の電圧安定器VD1がブレークダウンされる。第1の静電容量C1は、第1の電圧安定器VD1、第1の抵抗R1により第2の静電容量C2に充電する。
【0096】
ステップS920において、制御ボードが放電回路を閉じるように制御する。
【0097】
制御ボードは放電回路を閉じるように制御すること、すなわち制御ボードは第2のスイッチK2を閉じる指令を出す。制御ボードが第2のスイッチK2を閉じる指令を出さないと、故障したパワーモジュールが動作し続けることになる。
【0098】
ステップS930で、放電回路が閉じた後に放電し、第1のバイパススイッチの閉鎖をトリガする。
【0099】
第2のスイッチK2が閉じた後、放電回路が閉じ、第2の静電容量C2が放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガし、バイパスが完了する。
【0100】
図10は本発明のさらに他の実施形態に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路の制御方法のフローチャートであり、以下のステップを含む。
【0101】
パワーモジュールの起動時に、初期状態は第1のバイパススイッチK1が遮断され、第2のスイッチK2が遮断され、第3のスイッチK3が閉じている。パワーモジュールが故障してバイパスが必要な場合、パワーモジュールにおける第1の静電容量C1は充電を開始する。電源ボードが正常に動作しているかどうかを判断する。電源ボードが正常に動作していると、制御ボードは第2のスイッチK2を閉じる指令を出し、第2の静電容量C2は放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。電源ボードが正常に動作していないと、第1の静電容量C1は充電を継続する。静電容量の電圧が第1の電圧安定管VD1の第1の閾値VC1に達したとき、第1の電圧安定管VD1はブレークダウンされる。第1の静電容量C1は、第1の電圧安定管VD1と、第3のスイッチK3と、第1の抵抗R1により、第2の静電容量C2に充電する。第1の静電容量C1を継続して充電し、第1の静電容量C1上の静電容量電圧が第2の電圧安定管VD2の第2閾値VC2までに達したとき、第2の電圧安定管VD2がブレークダウンされる。第2のスイッチK2の閉鎖をトリガし、第2の静電容量C2は放電し、第1のバイパススイッチK1の閉鎖をトリガする。
【0102】
本発明に係るパワーモジュール冗長エネルギー取得回路によれば、パワーモジュールが起動し、かつエネルギー取得ボードに故障が発生したとき、冗長エネルギー取得回路によってバイパススイッチの閉鎖回路のためにエネルギーを蓄積することができ、バイパススイッチに十分な閉鎖エネルギーを持つことを保証する。制御ボードが故障した時、静電容量の電圧の上昇によって電圧安定管をブレークダウンしてバイパススイッチの閉鎖命令をトリガし、また、電圧安定管をダイオードに置き換えることができ、ダイオードは電源ボードの出力電源がサブモジュール静電容量への逆戻りを避けることができる。バイパススイッチの閉鎖が失敗した後でも、静電容量の電圧の上昇によって、再びバイパススイッチの閉鎖回路のためにエネルギーを蓄積することができ、その後、バイパススイッチの閉鎖命令をトリガする。バイパススイッチの閉鎖回路でのエネルギー蓄積と、閉鎖命令トリガの両方に二重化の構成を提供し、バイパス成功の信頼性を向上させ、スイッチングモジュール、静電容量が過電圧の条件の下で損壊することを避け、変換器の動作の強制停止を避けることができる。非分離型及び分離型エネルギー取得ボードに適用されることができ、実現された機能は一致し、従来のシステムの信頼性を向上させ、工程の実用価値を有する。
【0103】
なお、以上の図面を参照して説明した各実施形態は、本発明を説明するためのものだけであり、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、本発明について修正または均等置換を行うものとして、本発明の範囲内に含まれるべきであることを、当業者は理解すべきである。また、文脈で指摘しない限り、単数で出現する用語は複数の形を含み、逆も同様である。また、特に説明しない限り、任意の実施形態の全部または一部は、他の実施形態の全部または一部と関連して使用されてもよい。