(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】グリル移動型ロースター
(51)【国際特許分類】
A47J 37/04 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
A47J37/04 101Z
(21)【出願番号】P 2020556798
(86)(22)【出願日】2019-03-07
(86)【国際出願番号】 KR2019002661
(87)【国際公開番号】W WO2019203440
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】10-2018-0045495
(32)【優先日】2018-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520393325
【氏名又は名称】キチャン ハイ-テク カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,クン ホ
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-0763576(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0110218(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-0630881(KR,B1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0282094(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-0600657(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/00-37/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリル焼き板を形成するために焼き用棒を順次供給するロースターであって、
底面が傾いたホッパーからなり、前記ホッパーの下端には棒引出口が形成され、前記棒引出口の外側にはバケット溝に連続的に積載される前記焼き用棒の供給を一時遮断させる引出遮断部材が形成された供給部と、
左右一対からなり、前記供給部から順次供給される焼き用棒が順次着座されて整列されるバケット溝を有し、駆動部によって回転しながら移送されて前記焼き用棒を順次移送させるチェーン部と、
前記チェーン部のバケット溝に着座して整列される焼き用棒が順次移送されるとき、前記焼き用棒の両側端部に弾力的に接触し、肉と接触する前記焼き用棒を一定の速度で連続的に回転させる棒転動部と、
グリル焼き板での使用が終わった前記焼き用棒が前記チェーン部によって移送されて前記チェーン部に落下するとき、落下する前記焼き用棒を収集する収集箱と、を含み、
前記引出遮断部材は、
前記棒引出口側に配置され、前記棒引出口を通して引き出される焼き用棒を一つずつ順次引き出すための引出溝が形成された棒供給ホイールと、
前記棒供給ホイールと一体型の構造を成し、前記焼き用棒の引出のために前記棒供給ホイールを回転させる第2従動ギアと、
駆動力を伝達する第1従動ギア及び前記第2従動ギアと噛み合い、前記第1従動ギアから伝達される第1モーターの駆動力によって前記第2従動ギアを回転させる伝達ギアと、
前記伝達ギアに連結され、前記伝達ギアと前記第1従動ギアとの間の噛合又は分離を行うように作動するクラッチレバーと、
前記クラッチレバーに接触する駆動によって前記クラッチレバーを遊動させるアクチュエーターと、
前記アクチュエーターが前記クラッチレバーに接触しないとき、前記伝達ギアが前記第1従動ギアに噛み合うように前記クラッチレバーを元の位置に復帰させるスプリングと、を含むことを特徴とする、グリル移動型ロースター。
【請求項2】
前記棒転動部は、
前記チェーン部の下部両端に形成される案内ローラーと、
前記チェーン部の下部に設けられ、焼き用棒を回転させるように前記案内ローラーに結合して閉ループを成し、前記焼き用棒の下部に密着するゴムリングベルト型の棒転動リングと、
複数の前記案内ローラーのいずれか一つに連結される第2モーターと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のグリル移動型ロースター。
【請求項3】
前記チェーン部の上部には、前記焼き用棒の上方への離脱を防止するように上下方向長孔によって密着して締め付けられる棒離脱防止用固定ブラケットが設けられることを特徴とする、請求項2に記載のグリル移動型ロースター。
【請求項4】
前記グリル移動型ロースターはタッチ型制御盤を備え、前記制御盤は、電源オン/オフスイッチ、食事を終えた状態を知らせ、炭火の除去を要請する第1ボタン、使用中の焼き板の全体を速かに交替するように移動速度を早く制御する第2ボタン、及び一般的な食事モードで焼き物が載せられた焼き板が徐々に水平に移動して収集されるようにする第3ボタンを備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のグリル移動型ロースター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はグリル移動型ロースターに関するもので、より詳しくはバケット一体型のチェーンからなる移送部に沿って展開される焼き用棒が回転しながら順次移送して稠密に配列されるようにすることにより、単一のグリル型焼き板が形成されるようにし、焼き用棒が供給され始める地点に肉を載せれば、チェーンに一体型に形成されるバケットに両端が支持された状態で連続的に供給される焼き用棒上の肉が炭火の上を徐々に通りながら均一に煮えるようにするグリル移動型ロースターから関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、飲食店などで使われている炭火焼き板は円形又は方形の単純な焼き網からなっている。このような従来の焼き網を炭火焼き板として使用する場合、肉が焦げることを防止するためには、通常3~4回程度の焼き板の交換が要求されており、従来の炭火焼き板はひんぱんな交換による使用上の不便と、従業員による焼き板の交換の際、安全事故発生の危険が高く、また炭火焼き板の交換の遅れによって発生する顧客の不満と従業員数の増加による人件費上昇などの多くの問題点があった。
【0003】
また、炭火焼き板の洗浄においても別途の従業員が炭火焼き板をいちいち手作業で洗浄することによって発生する作業困難性による作業時間の増加と人件費の上昇によって管理費用が増加するなどの問題点があった。
【0004】
一方、野外バーベキュー型として使われる炭火焼き板の場合にも、上述した従来の炭火焼き板のような単純な形態の焼き網などが載せられて使われている。これも肉が焦げることを防止するためには焼き板の交換が要求されているが、別途に備えることが難しくてそのまま使われる場合が多く、洗浄作業が困る問題点があった。
【0005】
よって、従来には回転型炭火焼き板が開示されたが、このような回転型炭火焼き板は次のような問題点を効果的に解消することができないものであった。
【0006】
第一に、焼き用棒が移送されるときに離脱する問題を有する。
【0007】
第二に、ホッパー形態として提供される供給部に収納されている多数の棒が一定空間内に互いに積層されているため、自重によって押されて下方に円滑に排出できなくなる問題を有している。
【0008】
第三に、供給部に収納されている焼き用棒が少量の場合、内部の押圧力が著しく低下するので、焼き用棒の供給が中断される事態が発生している。
【0009】
第四に、連続的に供給される焼き用棒をチェーンに沿って単に水平移動することに満足しているから、供給される焼き用棒が加熱されることによって棒の表面に肉が焦げて付く現象を解消することができない。
【0010】
第五に、肉焼きを終えてから炭火を除去するために、チェーンに沿って供給される焼き用棒を人為的に除去しなければならない不便がある。
【0011】
第六に、表面が油で汚染された焼き用棒が収集箱に積もるとき、チェーンの落下地点に隣接した位置に集中して落下しながらもつれる現象を現して収集箱の有効空間を効率的に活用することができなく、よって収集箱を余りに頻繁に交換しなければならない問題点を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は前記のような従来の問題点を改善するためのもので、バケット一体型のチェーンからなる移送部に沿って展開される焼き用棒が回転しながら順次移送されて稠密に配列されるようにすることによって単一のグリル型焼き板が形成されるようにし、焼き用棒が供給され始める地点に肉を載せればチェーンに一体型に形成されるバケットに両端が支持された状態で連続的に供給される焼き用棒上の肉が炭火の上を徐々に通りながら均一に煮えるようにするグリル移動型ロースターを提供することにその目的がある。
【0013】
本発明の他の目的は、チェーンに沿って稠密な間隔を維持して連続的に供給される焼き用棒の上側に前記焼き用棒を連続的に回転させる棒転動部をさらに備えることにより、肉と接触する前記焼き用棒が連続的に回転しながら肉が焼き用棒に付くことを防止するグリル移動型ロースターを提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、焼き用棒の順次供給の際、安定した位置で一定の間隔を維持しながら整列されるようにし、肉焼きのためのグリル焼き板を形成する焼き用棒の間に肉が落下し、これにより油が燃焼して有害なガスと発ガン物質を含む粉塵が上がって肉に付いて健康に悪影響を及ぼす問題を改善したグリル移動型ロースターを提供することである。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、一定の肉焼きが完了してロースターから炭火を除去するために、チェーンに沿って供給される焼き用棒をそれぞれ上方に分離させる不便を解消することができる焼き用棒供給の抑制機能を有するグリル移動型ロースターを提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、落下誘導片によって焼き用棒が収集箱に落下するとき、落下する焼き用棒が収集箱内のいずれか一地点に偏重せずに全て均一に分布されて収集されることができるようにし、収集箱を余りに頻繁に交換しなければならない不便さを改善するグリル移動型ロースターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記目的を達成するための本発明グリル移動型ロースターは、グリル焼き板を形成するために焼き用棒を順次供給するロースターであって、底面が傾いたホッパーからなり、前記ホッパーの下端には棒引出口が形成され、前記棒引出口の外側にはバケット溝に連続的に積載される前記焼き用棒の供給を一時遮断させる引出遮断部材が形成された供給部と、左右一対からなり、前記供給部から順次供給される焼き用棒が順次着座されて整列されるバケット溝を有し、駆動部によって回転しながら移送されて前記焼き用棒を順次移送させるチェーン部と、前記チェーン部のバケット溝に着座して整列される焼き用棒が順次移送されるとき、前記焼き用棒の両側端部に弾力的に接触し、肉と接触する前記焼き用棒を一定の速度で連続的に回転させる棒転動部と、グリル焼き板での使用が終わった前記焼き用棒が前記チェーン部によって移送されて前記チェーン部に落下するとき、落下する前記焼き用棒を収集する収集箱とを含んでいるものである。
【0018】
本発明の一面によれば、前記引出遮断部材は、前記棒引出口側に配置され、前記棒引出口を通して引き出される焼き用棒を一つずつ順次引き出すための引出溝が形成された棒供給ホイールと、前記棒供給ホイールと一体型の構造を成し、前記焼き用棒の引出のために前記棒供給ホイールを回転させる第2従動ギアと、駆動力を伝達する第1従動ギア及び前記第2従動ギアと噛み合い、前記第1従動ギアから伝達される第1モーターの駆動力によって前記第2従動ギアを回転させる伝達ギアと、前記伝達ギアに連結され、前記伝達ギアと前記第1従動ギアとの間の噛合又は分離を行うように作動するクラッチレバーと、前記クラッチレバーに接触する駆動によって前記クラッチレバーを遊動させるアクチュエーターと、前記アクチュエーターが前記クラッチレバーに接触しないとき、前記伝達ギアが前記第1従動ギアに噛み合うように前記クラッチレバーを元の位置に復帰させるスプリングとを含む。
【0019】
本発明の他の一面によれば、前記棒転動部は、前記チェーン部の下部両端に形成される案内ローラーと、前記チェーン部の下部に設けられ、焼き用棒を回転させるように前記案内ローラーに結合して閉ループを成し、前記焼き用棒の下部に密着するゴムリングベルト型の棒転動リングと、複数の前記案内ローラーのいずれか一つに連結される第2モーターとを含む。
【0020】
本発明のさらに他の一面によれば、前記チェーン部の上部には、前記焼き用棒の上方への離脱を防止するように上下方向長孔によって密着して締め付けられる棒離脱防止用固定ブラケットが設けられる。
【0021】
本発明のさらに他の一面によれば、前記グリル移動型ロースターはタッチ型制御盤を備え、前記制御盤は、電源オン/オフスイッチ、食事を終えた状態を知らせ、炭火の除去を要請する第1ボタン、使用中の焼き板の全体を速かに交換するように移動速度を早く制御する第2ボタン、及び一般的な食事モードで焼き物が載せられた焼き板が徐々に水平に移動して収集されるようにする第3ボタンを備えている。
【0022】
本発明のさらに他の一面によれば、前記焼き用棒は、味を付けない肉焼き用に使用するとき、肉接触用のメイン棒と、前記メイン棒の両端に設けられ、前記メイン棒の直径より小さい直径を有する支持棒とを含むことができる。
【0023】
本発明のさらに他の一面によれば、前記メイン棒は、肉から出る油がメイン棒の間に留まり、炭火に落下して燃焼されることを防止するために、前記メイン棒の間隔が1~2mm範囲内の離隔距離を維持しながら持続的に回転する円形断面を有することができる。
【0024】
本発明のさらに他の一面によれば、前記メイン棒は、肉から出る油がメイン棒の間に留まり、炭火に落下して燃焼されることを防止するために、前記メイン棒の間隔が2mm以上の離隔距離を維持しながら持続的に回転する角形断面を有することができる。
【0025】
本発明のさらに他の一面によれば、前記駆動部は、駆動ギアを回転させるように駆動する第1モーターと、前記駆動ギアと駆動ベルトを介して連結される第1従動ギアと、前記第1従動ギアの一面に固定軸によって連結され、閉回路を成す前記チェーン部と連結される第1チェーンギアと、前記第1チェーンギアから一定の距離だけ離隔し、焼き用棒の供給側に備えられる第2チェーンギアと、前記第2チェーンギアから一定の距離だけ離隔し、焼き用棒の収集側に備えられる第3チェーンギアとを含んでいる。
【0026】
本発明のさらに他の一面によれば、前記収集箱に隣接した前記第3チェーンギアとベルトを介して連結される第1ラチェットギアを備え、前記第1ラチェットギアには、前記第1ラチェットギアの回転の際、前記バケット溝から落下する前記焼き用棒を前記収集箱に順次落下させるように勾配角が変化する落下誘導板が連結されることが良い。
【0027】
本発明のさらに他の一面によれば、前記落下誘導板は水平状態を維持する波状のプレート構造物であり、前記波状のプレート構造物の一端には回転軸が結合され、前記回転軸の両端には前記第1ラチェットギアと噛み合う第2ラチェットギアが形成される。
【0028】
本発明のさらに他の一面によれば、前記収集箱の内部底面には、前記落下誘導板によって前記焼き用棒が順次落下するとき、落下する前記焼き用棒がいずれか一位置に集中して積層されることを防止する棒整列部を形成することができる。
【0029】
本発明のさらに他の一面によれば、前記ホッパーの内側には、焼き用棒が押圧力によって停滞する現象を防止し、前記焼き用棒の荷重を分散させる荷重分散板を左右両側に交差するように取り付けることができる。
【0030】
本発明のさらに他の一面によれば、前記チェーン部は、両端に一対の第1中空ホールが穿孔され、前記一対の第1中空ホールの中心線を基準幅として上方に延びる複数の上部着座面、及び前記上部着座面の間に形成され、焼き用棒の両端が着座されるバケット溝が形成された単位ブロック体である第1チェーン連結片と、両端に一対の第2中空ホールが穿孔され、隣接した2個の前記第1チェーン連結片を互いに連結する第2チェーン連結片と、前記第1及び第2中空ホールに両端が挿合されたピン部が形成され、前記第1及び第2チェーン連結片がねじれを抑制しながら安定した支持力を維持するように前記第1及び第2チェーン連結片を結合させるチェーン結合ピンとを含むことができる。
【0031】
本発明のさらに他の一面によれば、前記ピン部は、前記第1中空ホールに挿入され、その端部が外部に露出されて最終リベット仕上げ部をなすことになる第1ピン部と、前記第1ピン部よりは太くてチェーン結合ピンの中心部よりは細く構成され、前記第1ピン部及びチェーン結合ピンの中心部から段差によって分離され、前記第2チェーン連結片の厚さより少し長く形成される第2ピン部とを含んでおり、前記第1及び第2チェーン連結片が最小離隔距離を維持し、摩擦干渉が抑制された状態で結合されるものである。
【0032】
本発明のさらに他の一面によれば、前記バケット溝は、前記焼き用棒の両端支持部の一部が露出されるように、前記焼き用棒の高さより低く構成され、前記上部着座面の一端には前記バケット溝に前記焼き用棒の進入をガイドする傾斜面が形成され、前記上部着座面の他端には前記バケット溝から一部が露出されるように着座される前記焼き用棒の離脱を防止する係止突起が形成される。
【発明の効果】
【0033】
本発明は移送部であるチェーンにバケット溝と棒転動部を構成するとともに、供給部と収集箱に焼き用棒の供給と収集を整列する整列部材を構成し、グリル焼き板を成す焼き用棒を移送部であるチェーンによって順次移送するとき、焼き用棒が回転しながら移送されることができるようにするものであり、これにより次のような効果を期待することができるものである。
【0034】
第一に、移送される焼き用棒が離脱する問題を改善したものである。
【0035】
第二に、ホッパー形態として提供される供給部に収納されている多数の棒が一定空間内に互いに積層されても、これらが自重によって順次排出されるようにすることにより、焼き用棒の供給が中断される問題を改善したものである。
【0036】
第三に、順次移送される焼き用棒が一定の間隔を維持しながら移送されるようにし、肉焼きのためのグリル焼き板を形成する焼き用棒の間に肉が落下し、これにより油が燃焼して有害なガスと発ガン物質を含む粉塵が上って肉に付くことによって健康に悪影響を及ぼす問題を改善したものである。
【0037】
第四に、肉焼きを終えてから炭火を除去するためにチェーンに沿って供給される焼き用棒が収集箱に落下して収集されるとき、焼き用棒が落下誘導片によっていずれか一地点に偏重せずに全て均一に分布されて落下するようにして、チェーンの落下地点に隣接した位置に集中して落下しながらもつれる現象を防止し、これにより収集箱の有効空間を効率的に活用するとともに収集箱を余りに頻繁に交換する問題を改善したものである。
【0038】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本発明の実施例によるグリル移動型ロースターの全体的な概略断面図である。
【
図2】本発明の実施例の
図1の‘A’部の拡大図である。
【
図3】本発明の実施例の
図1の‘C’部の拡大図である。
【
図4】本発明の実施例によるチェーン構造の分解図である。
【
図5】本発明の実施例によるチェーン構造の概略断面図である。
【
図6】本発明の実施例において、味付け肉用の焼き用棒がチェーン連結片のバケット溝に着座された状態を示す概略断面図である。
【
図7】(a)、(b)、(c)、(d)は本発明の実施例による肉焼き用棒の構造図である。
【
図8】本発明の実施例による生肉焼き用棒である
図7の(b)がチェーン連結片のバケット溝に着座された状態を示す概略断面図である。
【
図9】本発明の実施例による落下誘導板の斜視図である。
【
図10】本発明の実施例による供給部であるホッパーの棒引出口に引出遮断部材と棒転動リングが取り付けられた状態を示すグリル移動型ロースターの全体的な概略断面図である。
【
図11】本発明の実施例による引出遮断部材によって棒引出口からの焼き用棒の引出が遮られた状態を示す拡大図である。
【
図12】本発明の実施例による引出遮断部材によって棒引出口から焼き用棒が引き出される状態を示す拡大図である。
【
図13】本発明の他の実施例によるチェーン部の下部及び上部にそれぞれ棒転動リングと焼き用棒の上方への離脱を防止する固定ブラケットが取り付けられた状態を示す概略断面図である。
【
図14】本発明の他の実施例によるグリルの移動状態を自動制御するための制御盤の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0041】
図1は本発明の実施例によるグリル移動型ロースターの全体的な概略断面図、
図2は本発明の実施例の
図1の‘A’部の拡大図、
図3は本発明の実施例の
図1の‘C’部の拡大図である。
【0042】
添付図面の
図1~
図3を参照すると、本発明の実施例によるグリル移動型ロースターは、供給部10、第1駆動部20、左右一対のチェーン部30、棒転動部50、及び収集箱60を含んでいる。
【0043】
前記供給部10はグリル焼き板を形成するための焼き用棒100を順次供給するものである。これは分離移動型であり、底面が傾いたホッパーであり、下端には収容される焼き用棒100が自重によって引き出されるように棒引出口11が形成されたものである。
【0044】
そして、前記ホッパー内の左右両側には前記焼き用棒100の荷重を分散させる荷重分散板12が交差するように構成され、前記荷重分散板12は、焼き用棒100が押圧力によって停滞して前記棒引出口11を通しての引出が中断されることを防止するものである。
【0045】
ここで、前記焼き用棒100は味を付けない肉焼き用又は炭火焼き物用に使われるものである。前記焼き用棒100が炭火焼き物用に使用されるとき、添付図面の
図8の(a)のように単一直径を有する棒状の構造物が適用されるものである。
【0046】
一方、添付図面の
図7の(b)、(c)、(d)のように、前記焼き用棒100’が味付けない肉焼き用に使用されるとき、肉接触用のメイン棒101と、前記メイン棒101の両端に設けられ、前記メイン棒101の直径より小さい直径を有する支持棒102とからなる。
【0047】
ここで、添付図面の
図7の(b)及び
図8のように、前記メイン棒101は1~2mm範囲内の離隔距離を維持しながら持続的に回転する円形断面、又は添付図面の
図7の(c)及び
図7の(d)のように、2mm以上の離隔距離を維持しながら持続的に回転する角形断面を有するように構成される。前記メイン棒101を円形断面又は角形断面に構成することは、前記メイン棒101の間に肉から流れ出る油が留まり、炭火に落下して燃焼することを防止するためである。
【0048】
前記駆動部20は、駆動ギア21aを回転させるように駆動する第1モーター21と、前記駆動ギア21aと駆動ベルト22aを介して連結される第1従動ギア22と、前記第1従動ギア22の一面に固定軸で連結され、閉回路を成す前記チェーン部30が連結される第1チェーンギア23と、前記第1チェーンギア23から一定の距離だけ離隔し、焼き用棒100の供給側に備えられる第2チェーンギア24と、前記第2チェーンギア24から一定の距離だけ離隔し、焼き用棒100の収集側に備えられる第3チェーンギア25とを含む。
【0049】
前記チェーン部30は、前記駆動部20に含まれる第1、第2及び第3チェーンギア23、24、25に連結されて閉回路を構成するものである。前記第1及び第2チェーンギア23、24で進行する前記チェーン部30は前記供給部10から供給される前記焼き用棒100を安定にかつ連続的に順次搭載するために斜めに取り付けられ、前記第2及び第3チェーンギア24、25で進行する前記チェーン部30は前記焼き用棒100が炭火の上を一定の速度で通りながら肉焼き用グリル板部材を形成するように水平を維持して取り付けられるものである。
【0050】
これにより、前記チェーン部30は、添付図面の
図4及び
図5のように、第1及び第2チェーン連結片31、32とチェーン結合ピン33が結合される構造をなすものである。
【0051】
前記第1チェーン連結片31は上面から延ばされた高さのバケット部40が一体に形成されたものである。下端のチェーン結合部の両端には一対の第1中空ホール31aが穿孔され、前記一対の第1中空ホール31aの中心線を基準幅として上方に延びる複数の上部着座面31bと、前記上部着座面31bの間に設けられたバケット溝41とが形成されたものである。
【0052】
ここで、添付図面の
図1及び
図2のように、前記バケット溝41は前記焼き用棒100の高さより低く設計されることにより、前記焼き用棒100の一部が露出されることができ、前記上部着座面31bの一端には、前記バケット溝41に前記焼き用棒100の進入をガイドする傾斜面42が形成され、前記上部着座面31bの他端には、前記バケット溝41に一部が露出されるように着座される前記焼き用棒100の離脱を防止する係止突起43が形成される。
【0053】
すなわち、前記供給部10の下端に位置する前記棒引出口11から一つずつ引き出される焼き用棒100の両側端部が前記バケット溝41に着座されるとき、前記傾斜面42は前記焼き用棒100の投入をガイドして中央に整列するものであり、前記係止突起43は前記バケット溝41に着座された焼き用棒100が前記バケット溝41から離脱することを防止するものである。
【0054】
前記第2チェーン連結片32は、両端に一対の第2中空ホール32aが穿孔され、前記第1、第2及び第3チェーンギア23、24、25が着座され、複数の前記第1チェーン連結片31を連結するように構成されるものである。
【0055】
前記チェーン結合ピン33は前記第1及び第2中空ホール31a、32aに両端が挿合された第1及び第2ピン部33a、33bが形成され、前記第1及び第2チェーン連結片31、32がねじれを抑制しながら安定した支持力を維持するように前記第1及び第2チェーン連結片31、32を結合する。
【0056】
前記第1ピン部33aは前記第1中空ホール31aに挿入されるように前記第1中空ホール31aより少し小さい太さを有し、その端部が外部に露出されて最終リベット仕上げ部を形成する。
【0057】
前記第2ピン部33bは前記第1ピン部33aよりは太くてチェーン結合ピン33の中心部よりは細く構成され、前記第1ピン部33a及びチェーン結合ピン33の中心部から段差によって分離され、前記第1中空ホール31aの直径より大きい前記第2中空ホール32aに挿入されるように前記第2中空ホール32aより少し小さい太さを有し、前記第2チェーン連結片32の厚さより長く形成される。
【0058】
したがって、前記チェーン結合ピン33の第1及び第2ピン部33a、33bを介して第1及び第2チェーン連結片31、32が結合されるとき、前記第1及び第2チェーン連結片31、32は最小離隔距離を維持しながら接触面の押圧摩擦による抵抗が抑制された状態で結合されることができる。
【0059】
前記棒転動部50は前記第1チェーン連結片31のバケット溝41の上側に取り付けられる。より具体的には、前記バケット溝41に着座されて前記チェーン部30に沿って移送される前記焼き用棒100の上端に接触して前記焼き用棒100を回転させるゴム棒からなる。前記ゴム棒は左右一対の前記チェーン部30の水平区間の上側に形成される。
【0060】
このような前記棒転動部50はチェーンに沿って移動する焼き用棒100の両側端部の一面に接触するように取り付けられ、チェーンに沿って移動する焼き用棒100を一定の速度で回転させる機能を具現するものである。このように焼き用棒100が回転しながら供給されるようにすることにより、第一に、焼き用棒上に載せられる肉が焼き用棒の表面に焦げて付かないようにする役割をし、第二に、炭火によって加熱された焼き用棒の表面が回転によっていつも一定の温度を維持し、焼き用棒の回転供給は結局肉と接触した上面で損失される熱を持続的に補充する機能を提供し、第三に、焼き用棒の回転は肉から染み出て棒の表面に付いた油が炭火の上に落ちることを遅延させるか又は防ぐことになる。
【0061】
前記収集箱60は、グリル焼き板の使用が終わる前記焼き用棒100が前記チェーン部30によって移送されて前記バケット溝41から落下するとき、落下する前記焼き用棒100を収集するように構成される。
【0062】
ここで、添付図面の
図3のように、前記収集箱60に隣接した第3チェーンギア25にはベルト81を介して第1ラチェットギア82が連結され、前記第1ラチェットギア82には、前記第1ラチェットギア82の回転の際、前記バケット溝41から落下する前記焼き用棒100を前記収集箱60に順次落下させるように勾配角が変化する落下誘導板83が連結される。
【0063】
このような落下誘導板83は、
図9に示すように、水平状態を維持する波状のプレート構造物から構成され、前記波状のプレート構造物の一端には回転軸821aが結合され、前記回転軸821aの両端には前記第1ラチェットギア82と噛み合う第2ラチェットギア821が形成される。
【0064】
そして、前記収集箱60の内部底面には、前記落下誘導板83によって前記焼き用棒100が順次落下するとき、落下する前記焼き用棒100がいずれか一位置に集中して積層されることを防止する棒整列部91が形成される。
【0065】
このように、本発明の実施例によるグリル移動型ロースターは、添付図面の
図1~
図9のように、まずホッパーからなる供給部10の内部に添付図面の
図7の(a)に示すような炭火焼き用棒100、又は添付図面の
図7の(b)、(c)、(d)に示すもののいずれか一つの形状を有する味付けない肉焼き用棒100’を投入した後、前記供給部10の上部開口部をカバーで密閉させる。
【0066】
その後、駆動部20の第1モーター21を駆動させれば、前記第1モーター21の駆動によって駆動ギア21aが回転し、これに駆動ベルト22aを介して連結された第1従動ギア22が回転することができる。
【0067】
ここで、前記第1従動ギア22には固定軸を介して第1チェーンギア23が形成され、前記第1チェーンギア23より高い位置で傾いた側には第2チェーンギア24が形成され、前記第2チェーンギア24から一定の距離だけ離隔する水平ラインには第3チェーンギア25が形成され、前記第1、第2及び第3チェーンギア23、24、25にはチェーン部30の第2チェーン連結片32が連結されて閉回路を成す。よって、前記第1従動ギア22の回転によって前記第1、第2及び第3チェーンギア23、24、25が連動して回転し、左右一対のチェーン部30が回転し、これにより前記第1チェーン連結片31の上側に形成されるバケット溝41には前記供給部10の棒引出口11から引き出される焼き用棒100が一つずつ着座されて移送されることができる。
【0068】
一方、前記バケット溝41に着座されて移送される前記焼き用棒100は、水平区間を通るとき、その両側端が棒転動部50に接触するので、前記焼き用棒100は定速で回転する。
【0069】
ここで、前記焼き用棒100が前記棒転動部50によって回転するとき、その回転速度は前記チェーン部30の回転移動速度の1/2を維持する。これは、前記焼き用棒100に接触する肉面に十分な熱を伝達するためである。
【0070】
したがって、グリル移動型ロースターの肉焼き領域にチェーンに沿って焼き用棒100が連続的に供給されて上面を満たすことになる。これにより、稠密な間隔で配列された棒からなるグリル焼き板を形成するようになる。
【0071】
その後、使用者は新しい焼き用棒100が連続的に供給される前記グリル焼き板上に肉を載せることができる。
【0072】
すなわち、前記焼き用棒100がチェーンに沿って回転移送が停止されるものではなくて連続的に供給され、その上に載せられた肉は回転しながら移動する前記焼き用棒100に沿って一側に移されるので、充分に煮えた肉は一側に積もるとともに、新たに供給される前記焼き用棒100上にさらに肉を載せれば、載せられた肉が焼かれながら移動する循環過程が繰り返され、これにより肉が焦げることに気をつける必要なしに所望量の肉を載せ、対話しながらも食事を楽しむことができる。
【0073】
ここで、前記焼き用棒100の供給が始まる地点に肉を載せれば、チェーン部30に沿ってバケット部40上に両端が支持された状態で稠密で連続的に供給される前記焼き用棒100上の肉は炭火の上を徐々に通りながら均一に煮えることになる。よって、前記焼き用棒100が持続的に回転しながら移動するので、肉が焦げずに均一に焼かれることができる。
【0074】
一方、肉焼きを終えてから一側に移動した汚染された焼き用棒100は収集箱60に近接し、第3チェーンギア25に至るときにチェーン部30の上部に形成されるバケット溝41から分離されて収集箱60に自由落下する。
【0075】
このときにも供給部10から焼き用棒100が継続的に供給される。言い換えれば、炭火の上に焼き用棒100が持続的に供給され、食事を完全に終えて炭火上に肉が載せられていない場合にも焼き用棒100が持続的に供給されるので、炭火の上側は移動する焼き用棒100によって遮断される。
【0076】
したがって、肉焼きを終えてから炭火を取り出したり炭火を補充したりするために、又は焼く対象の肉の種類を変えるために焼き用棒100の種類を変更するためには、焼き用棒100の供給を一時抑制する必要がある。
【0077】
このときにもチェーン部30が続いて移動する。ただ、チェーン部30に焼き用棒100が載せられていない空チェーン部30の状態で移動する。チェーン部30に載せられた焼き用棒100が収集箱60に全部収集される瞬間、グリルを成していた焼き用棒100はチェーンの水平区間内で空の状態になり、炭火上のグリルが除去された状態、すなわち炭火の上部を覆っていたグリルがなくなった状態を維持することができる。
【0078】
前述したように、肉焼きを終えてから一側に移動した汚染された焼き用棒100がバケット溝41から分離されて収集箱60に自由落下する。この際、油で汚染された焼き用棒100はその表面に付いた油又は薬味などの粘性を有しており、かつ無秩序に収集箱60内に落ちるので、互いに異なる方向にもつれるから、保存空間を効率的に使うことができなくなる問題をもたらす。
【0079】
したがって、これを水平に整列された状態で最小の落下位置まで案内することができるように、前記収集箱62の上側に落下誘導板83をさらに取り付けることが好ましい。
【0080】
このような前記落下誘導板83は波状のプレート構造物から構成される。これは、落下する汚染された焼き用棒100が水平に整列された状態で最小落下位置まで案内するようにすることにより、無秩序な収納による保存空間の非効率的な使用を防止するためである。
【0081】
このような落下誘導板83は、前記収集箱60の一側に備えられる第1ラチェットギア82に連動して勾配角が変化するように取り付けられる。これにより、前記バケット溝41から落下する前記焼き用棒100を前記収集箱60に均一に分布されるように順次落下させる。
【0082】
言い換えれば、前記落下誘導板83は前記第1ラチェットギア82が回転するとき、添付図面の
図3及び
図9のように、回転軸821aを中心に左右両端に形成される第2ラチェットギア821が前記第1ラチェットギア82と噛み合っているので勾配角が次第に変化することができる。このような勾配角の変化によって前記バケット溝41から落下する前記焼き用棒100が前記収集箱60内に均一に収集されることができる。
【0083】
ここで、前記収集箱60の内部底面には棒整列部91が形成されているので、前記落下誘導板83によって順次自由落下する焼き用棒100が前記収集箱60の内部のいずれか一位置に集中して積層されることを防止し、前記棒整列部91によって均一に分布される積層状態を維持することができる。
【0084】
より好ましくは、本発明は、添付図面の
図10~
図12のように、前記棒引出口11に、肉焼きの中断の際、前記焼き用棒100の引出を一時遮断するために、前記駆動部20に連動する電動型の引出遮断部材70が形成されることができる。
【0085】
前記引出遮断部材70は、前記供給部10の棒引出口11側に配置され、前記棒引出口11から引き出される焼き用棒100を一つずつ順次引き出すための引出溝71aが形成された棒供給ホイール71と、前記棒供給ホイール71と一体型の構造を成し、前記焼き用棒100の引出のために前記棒供給ホイール71を回転させる第2従動ギア72と、駆動力を伝達する第1従動ギア22及び前記第2従動ギア72と噛み合い、前記第1従動ギア22から伝達される第1モーター21の駆動力によって前記第2従動ギア72を回転させる伝達ギア73と、前記伝達ギア73に連結され、前記伝達ギア73と前記第1従動ギア22との間のギア噛合又は分離を行うように作動するクラッチレバー74と、前記クラッチレバー74に接触する駆動によって前記クラッチレバー74を遊動させるアクチュエーター75と、前記アクチュエーター75が前記クラッチレバー74に接触しないとき、前記伝達ギア73が前記第1従動ギア22と噛み合うように前記クラッチレバー74を元の位置に復帰させるスプリング76とを含む。
【0086】
すなわち、添付図面の
図12のように、第2従動ギア72に結合される棒供給ホイール71が供給部10の棒引出口11を遮断した状態で、前記供給部10の棒引出口11から引き出される焼き用棒100は前記棒供給ホイール71に形成された引出溝71aに着座される。
【0087】
ここで、アクチュエーター75が矢印方向P1に移動してクラッチレバー74から分離されれば、前記クラッチレバー74に連結される伝達ギア73はスプリング76の復元力によって駆動力伝達用第1従動ギア22と噛み合う。この場合、前記伝達ギア73は第2従動ギア72と噛み合っているので、前記第1従動ギア22を介して伝達される第1モーター21の駆動力によって伝達ギア73とともに第2従動ギア72が回転することができる。
【0088】
すると、前記第2従動ギア72に一体化した構造を有する棒供給ホイール71も回転し、前記棒供給ホイール71に形成された引出ホール71aに着座される焼き用棒100はチェーン部30に順次着座することができる。
【0089】
一方、添付図面の
図11のように、第2従動ギア72に結合される棒供給ホイール71が供給部10の棒引出口11を遮断した状態で、前記供給部10の棒引出口11から引き出される焼き用棒100は前記棒供給ホイール71に形成された引出溝71aに着座される。
【0090】
ここで、アクチュエーター75が矢印方向P2に移動してクラッチレバー74を押せば、前記クラッチレバー74に連結される伝達ギア73は駆動力伝達用第1従動ギア22から分離される。この場合、前記伝達ギア73には前記第1従動ギア22を介して第1モーター21の駆動力が伝達されなくなり、これにより伝達ギア73はもちろんのこと、第2従動ギア72も回転しなくなる。
【0091】
すると、前記第2従動ギア72に一体化した構造を有する棒供給ホイール71も回転しなくなり、前記棒供給ホイール71に形成された引出ホール71aに着座された焼き用棒100のチェーン部30への連続的な引出が遮断されることができる。
【0092】
一方、棒転動部に対する本発明の他の実施例として、添付図面の
図10及び
図13のように、チェーン部30の下部に、焼き用棒100を回転させるように前記焼き用棒100の下部に密着するゴムリングベルト型の棒転動リング200が配置され、前記チェーン部30の上部には、前記焼き用棒100の上方への離脱を防止するように上下方向長孔301によって密着して締め付けられる棒離脱防止用固定ブラケット300が取り付けられることができる。
【0093】
すなわち、前記チェーン部30の下部両端に案内ローラー201が形成され、これに棒転動リング200が閉ループを成すように連結された状態で、複数の前記案内ローラー201のいずれか一つに第2モーター202が連結される。
【0094】
すると、前記第2モーター202の駆動によって案内ローラー201が回転して前記棒転動リング200を回転させ、これにより前記棒転動リング200が焼き用棒100の下部に密着して前記焼き用棒100を回転させるので、前記バケット溝41に着座される焼き用棒100の下部が前記棒転動リング200に接触し、前記バケット溝41に着座された前記焼き用棒100がより容易に回転することができることはもちろんのこと、前記チェーン部30に沿って迅速に移送することができる。
【0095】
ここで、前記固定ブラケット300は上下方向長孔301によって前記チェーン部30に密着して締め付けられているので、前記棒転動リング200の表面が前記焼き用棒100の下部に十分に密着した状態を維持することができ、前記焼き用棒100が上方に離脱することを防止することができる。
【0096】
上下方向長孔301に沿って垂直方向に持ち上げられて前記棒転動リング200の表面が前記焼き用棒100の下部に十分に密着した状態を維持することができるようにする前記固定ブラケット300は本発明の構成において図面で前記焼き用棒100の上側に位置する棒の構造として表示したが、これは両端に離隔して取り付けられる一対の案内ローラー201とこれらを取り囲んで閉ループを成すように連結される棒転動リング200を支持する前後方向固定板205の一面に取り付けられることができるというのは言うまでもない。
【0097】
言い換えれば、前記棒転動リング200の表面が前記焼き用棒100の下部に十分に密着した状態を維持することができるようにするために、前記焼き用棒100の上側に位置する棒状の前記棒離脱防止用固定ブラケット300を下方に移動させても良く、他の実施形態として、両端に離隔して取り付けられる一対の案内ローラー201及びこれらを取り囲んで連結される棒転動リング200を一つの単位ブロックとして維持している前後方向の固定板205を上方に持ち上げてもよいからである。
【0098】
このように、前記棒転動リング200の表面が前記焼き用棒100の下部に十分に密着した状態を維持すれば、棒転動リング200と接触する焼き用棒100が連続的に一定の速度を維持しながら回転することになるので、前記焼き用棒100上に載せられる肉が焼き用棒100の表面に焦げて付くことがないことはもちろんのこと、炭火によって加熱された焼き用棒100の表面が回転によっていつも一定の温度を維持して肉焼きに必要な熱を補充することができ、特に肉から染み出て前記焼き用棒100の表面に付いた油が炭火上に落ちることを遅延させるか又は防ぐことができる。
【0099】
一方、本発明の実施例によるグリル移動型ロースターには、添付図面の
図10及び
図14のように、タッチ型制御盤400が取り付けられることができ、前記制御盤400には、電源オン/オフスイッチ401、食事を終えた状態を知らせる第1ボタン402、食事中に焼き板の交替を要請するための第2ボタン403、及び食事中に焼き板が交替されるようにする第3ボタン404が備えられる。
【0100】
すなわち、前記電源オン/オフスイッチ401がオンにスイッチングされた状態で、使用者が第1ボタン402を押せば、使用者の食事終了状態がカウンターに通報されるとともに、焼き用棒100の供給を中断させ、チェーン部30の回転によって、炭火を除去することができるように、焼き板の上部が開かれ、前記第2ボタン403を押せば、焼き用棒100が続いて供給される状態でチェーン部30の回転速度を増加させることにより前記焼き用棒100を迅速に交替することができ、前記第3ボタン404を押せば、食事中に焼き板を徐々に交替することができる。
【0101】
以上で本発明のグリル移動型ロースターの技術思想を添付図面に基づいて説明したが、これは本発明の好適な実施例を例示的に説明したものであり、本発明を限定するものではない。
【0102】
したがって、本発明は上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなしに本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも多様な変形実施が可能であることはもちろんのこと、そのような変更は特許請求の範囲の記載の範疇内にあるものである。