(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】電子装置及びその電源制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/436 20110101AFI20220111BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
H04N21/436
H04Q9/00 301E
(21)【出願番号】P 2019527395
(86)(22)【出願日】2017-11-16
(86)【国際出願番号】 KR2017013044
(87)【国際公開番号】W WO2018097542
(87)【国際公開日】2018-05-31
【審査請求日】2020-08-03
(31)【優先権主張番号】10-2016-0155391
(32)【優先日】2016-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】チェ-ファン・ソ
(72)【発明者】
【氏名】チョン-ジン・パク
(72)【発明者】
【氏名】スン-イル・ユン
(72)【発明者】
【氏名】ミン-スプ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン-キュ・ユン
(72)【発明者】
【氏名】キョン-イク・チョ
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-085225(JP,A)
【文献】特開2009-194842(JP,A)
【文献】特開2002-159074(JP,A)
【文献】特開2009-129242(JP,A)
【文献】特開平10-171477(JP,A)
【文献】特表2009-506615(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0318265(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0229584(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/10
H04N 7/14 - 7/173
H04N 7/20 - 7/56
H04N 21/00 -21/858
H03J 9/00 - 9/06
H04Q 9/00 - 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置において、
遠隔制御装置と通信する無線通信部と、
外部入力装置と接続される有線通信部と、
前記遠隔制御装置から前記電子装置の電源をオフする信号が受信されると、前記接続された外部入力装置の電源をオフするようにする制御信号を前記遠隔制御装置に伝送するように前記無線通信部を制御するプロセッサと
を含む電子装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記遠隔制御装置から前記電子装置の電源をオフする信号が受信されると、前記外部入力装置の電源状態を確認し、前記確認された前記外部入力装置の電源状態が前記電子装置の電源状態と一致しない場合に、前記制御信号を前記遠隔制御装置に伝送するように前記無線通信部を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記制御信号を前記遠隔制御装置に伝送した後、前記外部入力装置の電源状態を確認し、前記確認された前記外部入力装置の電源状態が前記電子装置の電源状態と一致するまで、前記制御信号を再伝送するように前記無線通信部を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
前記外部入力装置と接続された有線通信部を介して入力される信号のクロック信号を検出する検出回路を更に含み、
前記プロセッサは、
前記検出回路から検出されたクロック信号を用いて前記外部入力装置の電源状態を確認することを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項5】
前記有線通信部は、HDMI(登録商標)インターフェースであり、
前記クロック信号は、HDMI信号のクロック信号であることを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記制御信号とともに前記接続された外部入力装置に関する情報を前記遠隔制御装置に伝送するように前記
無線通信部を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
前記外部入力装置に関する情報は、
前記外部入力装置の機器情報及び前記外部入力装置から入力されるソース情報のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項6に記載の電子装置。
【請求項8】
前記無線通信部は、
前記遠隔制御装置から信号を受信する際は、単方向通信方式を用い、前記遠隔制御装置に信号を送信する際は、双方向通信方式を用いることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項9】
前記単方向通信方式は、IR方式であってよく、前記双方向通信方式は、Bluetooth、Bluetooth Low Energyのうち、少なくとも一方の方式であることを特徴とする請求項8に記載の電子装置。
【請求項10】
電子装置の電源制御方法において、
遠隔制御装置から前記電子装置の電源をオフする信号が受信されるステップと、
前記電子装置と接続された外部入力装置の電源をオフするようにする制御信号を前記遠隔制御装置に伝送するステップと
を含む電源制御方法。
【請求項11】
前記受信された前記電子装置の電源をオフする信号に対応し、前記外部入力装置の電源状態を確認するステップを更に含み、
前記伝送するステップは、
前記確認された前記外部入力装置の電源状態が前記電子装置の電源状態と一致しない場合に、前記制御信号を前記遠隔制御装置に伝送することを特徴とする請求項10に記載の電源制御方法。
【請求項12】
前記制御信号を前記遠隔制御装置に伝送した後、前記外部入力装置の電源状態を確認するステップと、
前記確認された前記外部入力装置の電源状態が前記電子装置の電源状態と一致するまで、前記制御信号を再伝送するステップと
を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の電源制御方法。
【請求項13】
前記外部入力装置から入力される信号のクロック信号を検出するステップを更に含み、
前記外部入力装置の電源状態を確認するステップは、
前記検出されたクロック信号を用いて、前記外部入力装置の電源状態を確認することを特徴とする請求項11に記載の電源制御方法。
【請求項14】
前記外部入力装置と前記電子装置とは、HDMIインターフェースで接続され、
前記外部入力装置から入力される信号のクロック信号は、HDMI信号のクロック信号であることを特徴とする請求項13に記載の電源制御方法。
【請求項15】
前記制御信号とともに前記接続された外部入力装置に関する情報を前記遠隔制御装置に伝送するステップを更に含むことを特徴とする請求項10に記載の電源制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置及びその電源制御方法に関し、より詳細には、電源状態モニタリングを通じて外部装置と電子装置の電源状態を一致させることができる電子装置及びその電源制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近来、電子装置は、多様な種類の外部入力装置と接続され、それらから映像データなどを受信することができる。このように、複数の装置が使用されることにより、複数の装置に対する統合制御の必要性が増している。
【0003】
例えば、従来は、HDMI(登録商標)-CECのような機能を用いて統合電源制御、ソース切替ができるようにした。しかし、HDMI-CEC機能の適用が必須的ではなく、HDMI-CEC機能の適用された製品の場合にも、基本設定で使用するか否かを製造元が選択することができる。
【0004】
このような原因により、電子装置の電源をオフする場合、接続された外部入力装置の電源もオフになるように制御するうえで問題が発生していた。なお、HDMI-CEC機能による統合電源制御が誤作動する場合に対する解決策がないという問題も発生している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、接続された外部入力装置の電源状態をモニタリングし、統合リモコンをバイパスとして用いて、電子装置の電源状態と外部入力装置の電源状態とを一致させることができる電子装置及びその電源制御方法を提供することにある。
【0006】
多様な実施形態によると、統合電源制御器機能の信頼性を確保することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る電子装置は、遠隔制御装置と通信する無線通信部と、外部入力装置と接続される有線通信部と、前記遠隔制御装置から前記電子装置の電源をオフする信号が受信されると、前記接続された外部入力装置の電源をオフするようにする制御信号を前記遠隔制御装置に伝送するように前記無線通信部を制御するプロセッサとを含む。
【0008】
そして、前記プロセッサは、前記遠隔制御装置から前記電子装置の電源をオフする信号が受信されると、前記外部入力装置の電源状態を確認し、前記確認された前記外部入力装置の電源状態が前記電子装置の電源状態と一致しない場合に、前記制御信号を前記遠隔制御装置に伝送するように前記無線通信部を制御してよい。
【0009】
なお、前記プロセッサは、前記制御信号を前記遠隔制御装置に伝送した後、前記外部入力装置の電源状態を確認し、前記確認された前記外部入力装置の電源状態が前記電子装置の電源状態と一致するまで、前記制御信号を再伝送するように前記無線通信部を制御してよい。
【0010】
そして、前記外部入力装置と接続された有線通信部を介して入力される信号のクロック信号を検出する検出回路を更に含み、前記プロセッサは、前記検出回路から検出されたクロック信号を用いて前記外部入力装置の電源状態を確認してよい。
【0011】
なお、前記有線通信部は、HDMI(登録商標)インターフェースであり、前記クロック信号は、HDMI信号のクロック信号であってよい。
【0012】
そして、前記プロセッサは、前記制御信号とともに前記接続された外部入力装置に関する情報を前記遠隔制御装置に伝送するように前記通信部を制御してよい。
【0013】
なお、前記外部入力装置に関する情報は、前記外部入力装置の機器情報及び前記外部入力装置から入力されるソース情報のうち少なくとも一方を含んでよい。
【0014】
そして、前記無線通信部は、前記遠隔制御装置から信号を受信する際は、単方向通信方式を用い、前記遠隔制御装置に信号を送信する際は、双方向通信方式を用いてよい。
【0015】
なお、前記単方向通信方式は、IR方式であってよく、前記双方向通信方式は、Bluetooth、Bluetooth Low Energyのうち、少なくとも一方の方式であってよい。
【0016】
一方、上記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る電子装置の電源制御方法は、遠隔制御装置から前記電子装置の電源をオフする信号が受信されるステップと、前記電子装置と接続された外部入力装置の電源をオフするようにする制御信号を前記遠隔制御装置に伝送するステップとを含む。
【0017】
そして、前記受信された前記電子装置の電源をオフする信号に対応し、前記外部入力装置の電源状態を確認するステップを更に含み、前記伝送するステップは、前記確認された前記外部入力装置の電源状態が前記電子装置の電源状態と一致しない場合に、前記制御信号を前記遠隔制御装置に伝送してよい。
【0018】
なお、前記制御信号を前記遠隔制御装置に伝送した後、前記外部入力装置の電源状態を確認するステップと、前記確認された前記外部入力装置の電源状態が前記電子装置の電源状態と一致するまで、前記制御信号を再伝送するステップとを更に含んでよい。
【0019】
そして、前記外部入力装置から入力される信号のクロック信号を検出するステップを更に含み、前記外部入力装置の電源状態を確認するステップは、前記検出されたクロック信号を用いて、前記外部入力装置の電源状態を確認してよい。
【0020】
なお、前記外部入力装置と前記電子装置とは、HDMIインターフェースで接続され、前記外部入力装置から入力される信号のクロック信号は、HDMI信号のクロック信号であってよい。
【0021】
そして、前記制御信号とともに前記接続された外部入力装置に関する情報を前記遠隔制御装置に伝送するステップを更に含んでよい。
【0022】
なお、前記外部入力装置に関する情報は、前記外部入力装置の機器情報及び前記外部入力装置から入力されるソース情報のうち少なくとも一方を含んでよい。
【0023】
そして、前記電子装置は、前記遠隔制御装置から信号を受信する際は、単方向通信方式を用い、前記遠隔制御装置に信号を送信する際は、双方向通信方式を用いてよい。
【0024】
なお、前記単方向通信方式は、IR方式であってよく、前記双方向通信方式は、Bluetooth、Bluetooth Low Energyのうち、少なくとも一方の方式であってよい。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明によれば、統合電源制御機能の信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシステムを示す概念図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る電子装置の構成を概略に説明するためのブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る電子装置の構成を詳細に説明するためのブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る電子装置の電源制御動作を説明するための図である。
【
図5】本発明の多様な実施形態に係る電子装置の電源制御方法を説明するためのフローチャートである。
【
図6】本発明の多様な実施形態に係る電子装置の電源制御方法を説明するためのフローチャートである。
【
図7】本発明の多様な実施形態に係る電子装置の電源制御方法を説明するためのフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態に係るシステムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
統合リモコンをバイパスとして用いて接続された外部入力装置の電源状態をモニタリングし、電子装置の電源状態を外部入力装置の電源状態と一致するように制御することができる電子装置及び電源制御方法に関する実施形態が開示される。
【0028】
多様な実施形態によれば、統合電源制御機能の信頼性を確保することができる。
【0029】
以下では、本発明の好適な実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。本発明を説明するうえで、関連の公知機能或いは構成に対する具体的な説明が、本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断された場合に、その詳細な説明は省略する。そして、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語として、それは、使用者、運用者または慣例などによって変わることがある。
【0030】
第1、第2などのような序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するうえで使用されてよいが、構成要素は用語によって限定されない。用語は、一つの構成要素を別の構成要素から区別する目的としてのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と名付けられてよく、それと同様に、第2構成要素も第1構成要素と名付けられてよい。及び/またはという用語は、複数の関連する項目の組み合わせまたは複数の関連する項目のうちのいずれか一つの項目を含む。
【0031】
本明細書で使用する用語は、実施形態を説明するために使われるものとして、本発明を制限及び/または限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上明白にそうでないことを意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものではあって、一つまたはそれ以上の別の特徴や、数字、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものとして理解されるべきである。
【0032】
実施形態において、「モジュール」或いは「部」は、少なくとも一つの機能や動作を行い、ハードウェアまたはソフトウェアで実現されるか、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実現されてよい。なお、複数の「モジュール」或いは複数の「部」は、特定のハードウェアで実現される必要がある「モジュール」或いは「部」を除いては、少なくとも一つのモジュールで一体化して少なくとも一つのプロセッサで実現されてよい。
【0033】
以下では、添付の図面を参照して、本発明について具体的に説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム1000を示す概念図である。
図1に示すように、システム1000は、電子装置100、外部入力装置200及び遠隔制御装置300を含んでよい。電子装置100は、外部入力装置200と有線で接続されていてよい。有線接続を通じ、電子装置100は、外部入力装置200とデータ、制御信号などを送受信することができる。
【0035】
電子装置100は、
図1に示すように、テレビであってよいが、それは一実施形態に過ぎない。電子装置100は、ディスプレイ部を有するモニタ、ノートパソコン、キオスク端末、タブレット、デジタルフォトフレームなどで実現されてよく、ディスプレイ部のない映像処理装置などで実現されてよい。
【0036】
外部入力装置200は、外部ソースから映像信号などを受信し、電子装置100に中継する機能をすることができる。例えば、外部入力装置200は、セットトップボックス、ゲームデバイス、マルチメディアデバイスなどで実現されてよい。そして、外部入力装置200は、HDMI(登録商標)ケーブル、コンポーネントケーブルのような有線インターフェースを通じて電子装置100と接続されてよい。
【0037】
遠隔制御装置300は、基本的に電子装置100を制御することができるが、統合リモコン機能(例えば、Multi Brand Remote機能)で外部入力装置200を制御することもできる。例えば、遠隔制御装置300は、電子装置100から外部入力装置200を制御することができる制御コードを受信することができる。遠隔制御装置300は、スマートリモコンで実現されるものとして示されているが、それは一実施形態に過ぎず、ポインティングデバイス、モーション認識装置、音声認識装置、マルチメディアデバイス、統合リモコン、ゲーミングコントローラ、モバイルスマートフォンなど、多様な装置で実現されてよい。
【0038】
本明細書において、電子装置100の電源がオフになったということは、全ての機能部に対する電源供給を中断したという意味ではない。例えば、電子装置100は、サスペンドモードまたは省電力モードに切り替えられ、メインプロセッサ(例えば、CPU)、ディスプレイ部のような構成に対する電源供給を中断することができる。しかし、電子装置100は、サブプロセッサ(例えば、MICOM)、ユーザ命令入力部などに対する電源供給は保持することができる。よって、電子装置100は、電子装置100の電源をオフする制御信号を受信した後でも、外部入力装置200の電源状態をモニタリングするなどの動作を行うことができる。または、電子装置100は、外部入力装置200の電源オフが確認された後、自分の電源状態をオフに切り替えることもできる。
【0039】
例えば、電子装置100は、電源オフ時に、SRPO(Suspend to RAM Power Off)状態をサポートし、SRPO状態に移行する前に、その後のブートの際に必要なメモリウェークアップアドレス及びシステム電源オフ状態をサブプロセッサ(例えば、MICOM)に伝達して保存することができる。メモリウェークアップアドレスは、システムの以前の動作状態を記憶するメモリアドレスのうち、レジュメ後に最初に行われるべき運営体制のカーネルウェークアップベクトル値であってよい。電子装置100は、保存された情報を用いて、その後に電源オン過程で高速ブートシーケンスを実行することができる。よって、遠隔制御装置300から電源オン信号が受信されると、電子装置100は保存されたメモリウェークアップアドレスを用いて、即時に映像信号を表示することもできる。
【0040】
例えば、遠隔制御装置300は、電子装置100に電子装置100及び外部入力装置200の電源を全てオフせよとの制御信号を伝送することができる。このような場合、電子装置100は、自分の状態をサスペンドモードに切り替えると同時に、有線インターフェースを通じて外部入力装置200に電源オフ制御信号を伝送することができる。
【0041】
別の例として、遠隔制御装置300は、電子装置100及び外部入力装置200のそれぞれに電源をオフにせよとの制御信号を伝送することができる。
【0042】
上述の二つの実施形態全てにおいて、電子装置100は外部入力装置200の電源状態を確認することができる。もし、外部入力装置200に対するに電源オフが行われないことが確認されると、電子装置100は、遠隔制御装置300が電源オフ制御信号を外部入力装置200に送信するように要請する信号を遠隔制御装置300に伝送することができる。
【0043】
即ち、電子装置100と外部入力装置200とは、遠隔制御装置300を媒介体として使用し、電源状態を一致させることができる。ユーザは、最初に遠隔制御装置300の電源オフボタンを押す動作のみを行ったが、遠隔制御装置300がユーザの知らぬ間に電源状態一致動作を媒介するという点において、遠隔制御装置300の機能を隠れた統合リモコン(例えば、Hidden Master Boot Record(MBR))機能と名付けることもできる。
【0044】
システム1000の動作に対する上述の説明は、本発明の一実施形態に過ぎず、それに限定されない。以下において、電子装置100の動作に対する多様な実施形態について説明する。
【0045】
図2は、本発明の一実施形態に係る電子装置100の構成を概略に説明するためのブロック図である。
図2を参照すると、電子装置100は、無線通信部110、有線通信部120及びプロセッサ130を含んでよい。
【0046】
無線通信部110は、遠隔制御装置300と通信することができる。例えば、無線通信部110は、単方向通信方式で伝送された制御信号を遠隔制御装置300から受信することができる。なお、無線通信部110は、双方向通信方式で制御信号を遠隔制御装置300に送信することができる。
【0047】
有線通信部120は、電子装置100と外部入力装置200を接続することができる。有線通信部120を介して外部入力装置200から伝送される信号を分析することで、電子装置100は外部入力装置200の電源状態を確認することができる。
【0048】
プロセッサ130は、電子装置100の機能全般を制御する。例えば、遠隔制御装置300から電子装置100の電源をオフにせよとの信号が受信されると、プロセッサ130は、接続された外部入力装置200の電源をオフするようにする制御信号を遠隔制御装置300に伝送するように無線通信部110を制御することができる。受信された制御信号に対応し、遠隔制御装置300は外部入力装置200に電源をオフせよとの信号を伝送することができる。
【0049】
プロセッサ130は、接続された外部入力装置200の電源状態を確認することができる。具体的な電源状態確認方法については、以下で再度説明することにする。
【0050】
例えば、遠隔制御装置300から電子装置100の電源をオフせよとの信号が受信されると、まず、プロセッサ130は、接続された外部入力装置200の電源状態を確認することができる。そして、外部入力装置200の電源状態が電子装置100の電源状態と一致しない場合に(即ち、外部入力装置200の電源状態がオンになると)、プロセッサ130は、接続された外部入力装置200の電源をオフするようにする制御信号を遠隔制御装置300に伝送するように無線通信部110を制御することができる。
【0051】
別の例として、遠隔制御装置300から電子装置100の電源をオフせよとの信号が受信されると、プロセッサ130は、外部入力装置200の電源状態に対する確認前に接続された外部入力装置200の電源をオフするようにする制御信号を遠隔制御装置300に伝送するように無線通信部110を制御することができる。続いて、プロセッサ130は、外部入力装置200の電源状態を確認し、電子装置100と外部入力装置200の電源状態が一致するまで継続して制御信号を再伝送することができる。
更に別の例として、プロセッサ130は、規則的な時間間隔で外部入力装置200の電源状態を確認することもできる。
【0052】
図3は、本発明の一実施形態に係る電子装置100の構成を詳細に説明するためのブロック図である。
図3を参照すると、電子装置100は、無線通信部110、有線通信部120、プロセッサ130、検出回路140、電源部150、ディスプレイ部160及びメモリ170を含んでよい。
図3に示す構成要素として、電子装置100の構成が限定されるものではなく、映像処理部(図示せず)などのような構成を含んでよく、ディスプレイ部160のような構成が含まれないように実現されてよい。
【0053】
無線通信部110は、多様な無線通信方式によって、外部装置と通信を行うことができる。無線通信部110は、双方向通信方法で遠隔制御装置300にデータ、制御信号などを送信することができる。例えば、無線通信部110は、遠隔制御装置300に外部入力装置200の電源を変更するようにする制御信号だけでなく、外部入力装置200に関する情報を送信することができる。外部入力装置200に関する情報は、機器情報、ソース情報のうち少なくとも一方を含んでよく、遠隔制御装置300は、受信された機器情報やソース情報を用いて、外部入力装置200を区分し、外部入力装置200を制御するための制御コードセットを決定することができる。
【0054】
無線通信部110は、双方向通信をサポートする多様な通信チップを含んでよい。例えば、無線通信部110は、Bluetooth(BT)、Bluetooth Low Energy(BLE)、NFC(Near Field Communication)、及び/またはWiFi方式で動作するチップを含んでよい。BT接続の場合に、SSID及びセッションキーなどのような各種接続情報を先に遠隔制御装置300と送受信し、接続が完了した後に制御命令を含む情報を送信することができる。
【0055】
なお、無線通信部110は、単方向通信方法で遠隔制御装置300から制御信号を受信することができる。例えば、無線通信部110は、IR(InfraRed)通信方式で制御信号を受信することができる。IR通信のために、電子装置100の外側の一部にIR受信部が配置されてよい。
【0056】
有線通信部120は、電子装置110と外部入力装置200とを接続する。有線通信部120は、有線通信方式でHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)、LVDS(Low Viltage Differential Signaling)、LAN(Local Area Network)などを用いることができる。
【0057】
有線通信部120が非圧縮方式のデジタルビデオ/オーディオインターフェースの規格の一つであるHDMIを通じて外部入力装置200と接続する場合には、HDMIそのものでサポートするソースとシンクとの間の属性を交換する標準方式を利用することができるメリットがある。
【0058】
例えば、有線通信部120は、HDMIの信号ラインのうち、CEC(Consumer Electronics Control)ラインを用いて、制御信号を送信することができる。HDMI端末の19ピンのうちの一つは、CECのために割り当てられている。HDMI-CEC機能を電子装置100及び外部入力装置200のいずれにも使うように設定された場合、有線通信部120を介して外部入力装置200の電源をオフするようにする制御信号が外部入力装置200に伝送されてよい。
【0059】
別の例として、電子装置100は、HDMIのクロック信号を分析してHDMIを通じて接続された外部入力装置200の電源状態をモニタリングすることができる。それについては、以下で詳細に説明する。
【0060】
更に別の例として、電子装置100と外部入力装置200とがHDMIを通じてペアリングされる場合に、外部入力装置200に関連する情報をDisplay Identification Data(EDID)に記録し、それをDisplay Data Channel(DDC)チャネルを通じて提供することができる。よって、有線通信部120は、外部入力装置200と電子装置100の物理的な接続状態及び外部入力装置200の属性情報を受信することができる。
【0061】
LVDSは、映像装置からコンピュータモニタに映像データを伝送する信号規格として、平板パネルにおけるFPDリンク(Flat Panel Display Link)や、公開されたLVDSディスプレイインターフェース(OpenLDI)標準に使用される。LVDS方式の有線接続を通じて通信する場合には、有線通信部120は外部入力装置200の有線LVDSの物理的な接続状態を信号的に確認することができる。なお、有線通信部120は、当該信号の中でリザーブドまたは未定義のデータ部分を新規定義することにより、属性情報を交換する用途に使用することができる。
【0062】
LVDSを用いる場合にも、クロック信号またはその他の映像信号伝送有無をモニタリングし、プロセッサ130は外部入力装置200の電源状態を確認することができる。以下では、主に有線通信部120がHDMIで実現されていることを前提に説明する。
【0063】
検出回路140は、外部入力装置200と接続された有線通信部120を介して入力される信号からクロック信号を検出することができる。検出回路140は、有線通信部120を介して受信された映像信号をスイッチングするスイッチ141及び受信された映像信号でクロック信号の有無を判断するクロック検出部143を含んでよい。例えば、スイッチ(S/W)141は、TTL、Differential Signal回路で実現されてよい。
【0064】
上述の検出回路140の一実施形態では、クロック信号の有無のみを検出するものとして記載したが、検出回路140はクロック信号だけでなく、映像信号のRGBデータ、H sync、V sync信号の有無を判断することもできる。
【0065】
電源部150は、電子装置100の各構成に電源を供給する。例えば、電源部150は、SMPS(Switched-Mode Power Supply)で実現されてよい。SMPSは、スイッチングレギュレータが含まれたパワーサプライのことをいう。SMPSは、線形パワーサプライに比べて、変圧器の大きさと重さを軽減させることができるため、電子装置100の内部回路で多く使用される。
【0066】
電源部150は、電源オフ信号が受信されると、電子装置100の一部の構成に対する電源供給を中断することができる。例えば、電源部150は、メインプロセッサ131、ディスプレイ部160に対する電源供給を中断することができる。そして、電源オフ信号が受信され、電子装置100の電源モードがサスペンドモードに切り替えられた場合でも、電源部150はサブプロセッサ133、無線通信部110に対する電源供給を保持して外部入力装置200の電源状態に対するモニタリング動作を行うことができるようにすることができる。
【0067】
ディスプレイ部160は、電子装置100から提供する各種映像コンテンツ、情報、ユーザインターフェース(UI)などを表示することができる。具体的に、ディスプレイ部160は、外部入力装置200から提供する映像コンテンツ及び再生する映像コンテンツを選択するためのユーザインターフェースウィンドウを表示することができる。例えば、ユーザインターフェースウィンドウは、案内メッセージ、報知メッセージ、機能設定メニュー、補正設定メニュー、動作実行ボタンなどを含んでよい。
【0068】
このようなディスプレイ部160は、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diodes)、AM-OLED(Active-Matrix Organic Light-Emitting Diode)、PDP(Plasma Display Panel)などのような多様な形態で実現されてよい。
【0069】
メモリ170は、電子装置100の動作に必要な各種プログラム及びデータを保存することができる。メモリ170は、フラッシュメモリ、ハードディスクなどの形態で実現可能である。例えば、メモリ170は、電子装置100の動作実行のためのプログラムを保存するためのROM、ディスプレイ装置100の動作実行に係るデータを一時的に保存するためのROMなどを備えることができる。なお、各種参照データを保存するためのEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などを更に備えることができる。例えば、電子装置100が電源オフ信号を受信してサスペンドモードに切り替えられても、揮発性メモリであるRAMに供給される電源は保持されてよい。
【0070】
映像受信部180は、多様なソースを通じて映像コンテンツデータを受信する。例えば、映像受信部は、外部の放送局から放送データを受信することができる。別の例として、映像受信部は、外部入力装置200から映像データを受信するか、サーバから映像データをストリーミングすることができる。
【0071】
映像処理部は、映像受信部から受信した映像データに対する映像処理を行う。映像処理部は、映像データに対するデコード、スケーリング、ノイズフィルタリング、フレームレート変換、解像度変換のような多様なイメージ処理を行うことができる。
【0072】
オーディオ出力部(例えば、オーディオ出力インターフェース)は、オーディオ処理モジュールで処理した各種オーディオデータだけでなく、各種報知音や音声メッセージを出力することができる。
【0073】
プロセッサ140は、電子装置100の上述の構成を制御することができる。例えば、プロセッサ130は、有線通信部120を介して接続された外部入力装置200の電源状態をモニタリングし、モニタリングの結果に応じて、遠隔制御装置300に制御信号を伝送するように無線通信部110を制御するか否かを決定することができる。
【0074】
図4を参照し、プロセッサ130の外部入力装置200の電源状態のモニタリング動作をより具体的に説明する。
【0075】
電子装置100は、外部入力装置200と有線通信部120とを介して接続されてよい。そして、外部入力装置200は、有線通信部120を介して映像信号などを電子装置100に伝送することができる。例えば、有線通信部120は、HDMI規格によるインターフェースであってよい。スイッチ141は、有線通信部120を介して入力された映像信号のうち、クロック信号をスイッチングしてクロック検出部143に伝送することができる。
【0076】
図4の実施形態では、スイッチ141がクロック信号のみをスイッチングしてクロック検出部143に伝送するものとして説明しているが、それに限定されない。例えば、スイッチ141は、映像信号のRGBデータ、H sync信号、V sync信号などをスイッチングすることができる。検出回路140は、スイッチングされた信号の有無を検出することができる。別の例として、検出回路140は、スイッチ141の構成なく、直ちに有線通信部120を介して受信された映像を用いて、クロック信号、映像信号のRGBデータ、H sync信号、V sync信号のうち少なくとも一つを検出することができる。
【0077】
図4の実施形態において、プロセッサ130は、メインプロセッサ131及びサブプロセッサ133で構成されてよい。例えば、メインプロセッサ131は、CPUで実現され、サブプロセッサ133は、マイコン(MICOM)で実現されてよい。このように、メインプロセッサ131とサブプロセッサ133が別途の構成で実現される場合、メインプロセッサ131及びサブプロセッサ133は、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)で接続されてよい。
【0078】
サブプロセッサ133は、検出回路140から検出されたクロック信号、映像信号のRGBデータ、H sync信号、V sync信号のうち少なくとも一つを用いて外部入力装置200の電源状態を確認することができる。外部入力装置200の電源がオフになった状態なら、有線通信部120を介して映像信号が伝送されなくなる。よって、サブプロセッサ133は、クロック信号の有無を通じて外部入力装置200の電源状態を判断することができる。
【0079】
サブプロセッサ133で外部入力装置200の電源状態をモニタリングする場合、電子装置100の電源状態によらず、モニタリング動作を継続することができる。サブプロセッサ133は、電子装置100が電源オフ信号に対応してサスペンド状態に移行するとしても、電源供給が保持されるためである。
【0080】
サブプロセッサ133は、遠隔制御装置300から電源オフ信号が入力されたことに対応し、外部入力装置200の電源状態を確認することができ、電源オフ信号入力と関係なく、周期的に外部入力装置200の電源状態を確認することもできる。
【0081】
電子装置100と外部入力装置200との電源がオン状態である場合、電子装置100は外部入力装置200から有線通信部120を介して映像信号を受信することができる。そして、映像受信部(Rx)を経て伝達された映像信号は、メインプロセッサ131で処理され、ディスプレイ部160で表示されてよい。この場合にも、サブプロセッサ133は、検出回路140を介して検出されたクロック信号などを用いて、規則的な時間間隔で外部入力装置200の電源状態を確認することができる。
【0082】
遠隔制御装置300から電子装置100の電源をオフする信号が受信すると、電子装置100は電源状態をサスペンド状態に切り替えることができる。遠隔制御装置300から受信される電源をオフする信号は、電子装置100のみをオフにするようにする信号であってよく、電子装置100及び外部入力装置200いずれもオフするようにする信号であってよい。例えば、電子装置100は、電源オフ信号に対応し、自分の電源状態を切り替えると同時に、有線通信部120を介して(例えば、HDMI-CECライン)外部入力装置200に電源オフ信号を伝送することができる。
【0083】
電源がサスペンド状態に切り替えられた後、サブプロセッサ133はクロック信号、映像信号のRGBデータ、H sync信号、V sync信号の有無を通じ、外部入力装置200の電源状態を判断することができる。もし、外部入力装置200の電源状態が依然としてオンなら、電源オフ信号の伝達過程における誤作動、外部入力装置200における誤作動、HDMI-CEC未対応など、多様な理由によって電源オフ動作が行われていないということである。
【0084】
電子装置100の電源がオフになった場合、接続された外部入力装置200の電源も、オフになるようにするために、サブプロセッサ133は遠隔制御装置300を用いて外部入力装置200に電源オフ制御信号を再伝送することができる。
【0085】
サブプロセッサ133は、直接またはメインプロセッサ131を介して、無線通信部110を制御することができる。サブプロセッサ133は、接続された外部入力装置の電源をオフにするようにする制御信号を遠隔制御装置300に伝送するように無線通信部110を制御することができる。サブプロセッサ133は、電子装置100と外部入力装置200の電源状態が一致するまで、制御信号伝送動作を繰り返してよい。
【0086】
理解を促すために、電子装置100がテレビで、外部入力装置200がセットトップボックス(STB)で実現された場合を例えた一実施形態を記載すると次の通りとなる。
【0087】
遠隔制御装置300は、ユーザの命令に対応し、テレビ100の電源をオフする動作を行うことができる。そして、テレビ100は、セットトップボックス200の電源がオンかオフかをクロック信号を検知して確認することができる。もし、セットトップボックス200の電源がオンであると確認されると、テレビ100はブルートゥース(登録商標)バックチャネル(Bluetooth(登録商標) Back Channel)を通じて遠隔制御装置300にセットトップボックス200の電源をオフにするようにする制御命令を送信することができる。続いて、制御命令を受信した遠隔制御装置300は、IR通信方式でセットトップボックス200にセットトップボックス200の電源をオフするようにする制御命令を送信することができる。
【0088】
このような実施形態を通じ、電子装置100と外部入力装置200との電源を一括に制御することができる。そして、誤作動による電源オフ命令未実行を検出することができるため、統合電源制御の信頼性を向上させることができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る電子装置100の電源制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0089】
図5を参照すると、電子装置100は遠隔制御装置300から電源オフ信号を受信することができる(S510)。例えば、電源オフ信号は、電子装置100の電源のみをオフさせる制御コードであってよく、電子装置100及び外部入力装置200の電源を両方オフさせる制御コードであってよい。電子装置100は、自分の電源状態を電源オン状態から電源オフ状態(例えば、サスペンド状態)に切り替えることができる。
【0090】
電子装置100は、電子装置100と有線接続された外部入力装置200の電源をオフさせるようにする制御信号を遠隔制御装置300に伝送することができる(S520)。即ち、電子装置100は、外部入力装置200とのパワーシンクを合わせるために、遠隔制御装置300を電源オフ制御信号が伝送されるバイパス経路として用いることができる。
【0091】
電子装置100は、遠隔制御装置300に制御信号を伝送する際、ブルートゥース(登録商標)のような双方向通信を利用するため、指向性の問題は発生しない。なお、IR通信信号は、電源をトグル(On/Off)する信号に該当するが、BT通信信号は特定の電源状態(例えば、電源オフ)に切り替えよとの信号を含んでよい。
【0092】
図5の実施形態では、HDMIのような有線通信インターフェースで接続された外部入力装置200に対する電源状態確認過程を省略している。電源状態確認過程なしに、電子装置100は確実に外部入力装置200の電源をオフするために、遠隔制御装置300によって電源オフ命令を再度外部入力装置200に伝送するようにすることができる。上述のように、BT通信のような双方向通信で電源オフ命令が外部入力装置200に伝送されるため、再度伝達された電源オフ命令に対応して外部入力装置200が逆に電源オンに切り替わる状況は発生しなくなる。
【0093】
図6及び
図7の実施形態において、電子装置100は、外部入力装置200の電源状態を確認することができる。
図6及び
図7の実施形態の相違点は、外部入力装置200の電源状態を確認する時点である。
【0094】
図6の実施形態は、HDMI-CECを通じて電子装置100が外部入力装置200の電源を制御できる場合に、HDMI-CEC伝達過程における誤作動、外部入力装置200における誤作動を防止するのにより適してよい。そして、
図7の実施形態は、HDMI-CECがサポートされない外部入力装置200に対する統合電源制御を行うのに用いられることがより適してよい。しかし、それぞれの実施形態が全ての場合に利用できることは勿論のことである。
【0095】
図6は、本発明の一実施形態に係る電子装置100の電源制御方法を説明するためのフローチャートである。
図6を参照すると、電子装置100は、遠隔制御装置300から電源オフ信号を受信することができる(S610)。
【0096】
受信された電源オフ信号に対応し、電子装置100は外部入力装置200の電源状態を確認することができる(S620)。例えば、電子装置100は、外部入力装置200と接続されたHDMI信号の有無から外部入力装置200の電源状態を確認することができる。電子装置100は、自分の電源状態を電源オン状態から電源オフ状態(例えば、サスペンド状態)に切り替えることができる。または、電子装置100は、外部入力装置200の電源オフが確認された後、自分の電源状態をオフに切り替えることもできる。
【0097】
もし、電子装置100と外部入力装置200との電源状態が一致しない場合(S630-N)、電子装置100は接続された外部入力装置200の電源をオフさせるための制御信号を遠隔制御装置300に送信することができる(S640)。電子装置100は、制御信号とともに外部入力装置200に対する情報とともに、遠隔制御装置300に伝送することもできる。例えば、外部入力装置200に対する情報は、外部入力装置200のモデル名のような機器情報、制御コードセット情報、ソース情報などであってよい。このような外部入力装置200の情報は、遠隔制御装置300が統合リモコン機能のために、外部入力装置200を認識するための情報として用いられてよい。制御信号を送信した遠隔制御装置300は、外部入力装置200に電源オフ制御信号を伝送することができる。
【0098】
図7は、本発明の一実施形態に係る電子装置100の電源制御方法を説明するためのフローチャートである。
図7を参照すると、電子装置100は、遠隔制御装置300から電源オフ信号を受信することができる(S710)。続いて、電子装置100は、電子装置100と有線接続(例えば、HDMIインターフェースで接続)された外部入力装置200の電源をオフさせるようにする制御信号を遠隔制御装置300に伝送することができる(S720)。
【0099】
制御信号が遠隔制御装置300に伝送された後、電子装置100は外部入力装置200の電源状態を確認することができる(S730)。例えば、電子装置100は、外部入力装置200から受信されるHDMI信号の中からクロック信号を検出することができる。そして、検出されたクロック信号が存在するかに応じて、電子装置100は外部入力装置200の電源状態を判断することができる。
【0100】
もし、伝送した制御信号に応じて、外部入力装置200の電源がオフになったなら(S740-Y)、電子装置100が意図した統合電源制御動作に成功したことに該当する。
【0101】
一方、外部入力装置200の電源状態が電子装置100の電源状態と一致しない場合(S740-N)、電子装置100は外部入力装置200の電源状態が電子装置100の電源状態と一致することが確認されるまで制御信号を再伝送することができる(S720~S740)。
【0102】
図8は、本発明の一実施形態に係るシステム1000の動作を説明するためのシーケンス図である。
【0103】
図8を参照すると、電子装置100は、電源状態をオン状態からオフ状態に切り替えることができる(S810)。例えば、電子装置100は、遠隔制御装置300から受信された電源オフ信号に対応して電源状態をオン状態からオフ状態に切り替えることができる。電子装置100は、電源オフ状態に切り替わるとしても、一部の構成(例えば、サブプロセッサ、検出回路など)には電源供給を遮断しないようにし、電源オンに切り替える動作、外部入力装置200の電源状態を確認する動作などを行うことができるようにする。
【0104】
続いて、電子装置100は、遠隔制御装置300に外部入力装置200の電源をオフさせるようにする制御信号を伝送することができる(S820)。そして、遠隔制御装置300は、外部入力装置200に電源オフ命令に該当する制御信号を伝送することができる(S830)。遠隔制御装置300は、電子装置100から外部入力装置200に対する情報を受信し、外部入力装置200を制御することができる制御コードセットを決定することができる(S835)。
【0105】
電子装置100は、外部入力装置200から電源状態情報を入手することができる(S840)。例えば、電子装置100は、外部入力装置200で映像信号が継続して入力されるかを有線インターフェース信号検出を通して知ることができる。電子装置100が用いる有線インターフェース信号には、クロック信号、映像信号のRGB、H sync信号、V sync信号などがあってよい。
【0106】
検出した信号に基づいて外部入力装置200がオン状態を保持していると判断されると(S850-ON)、電子装置100は遠隔制御装置300に、外部入力装置200に電源オフ信号を再送信するようにする制御信号を伝送することができる。
【0107】
このような過程を通じ、ユーザは遠隔制御装置300の電源オフボタンを押すだけで、電子装置100及び外部入力装置200の電源を統合制御し、両装置が全て確実に電源オフになるようにすることができる。よって、本発明の多様な実施形態によると、統合リモコン機能を用いて相互有線接続された電子装置の統合電源制御の信頼度を向上させることができる。
【0108】
上記で説明された方法は、多様なコンピュータ手段を通じて行えるプログラム命令形態で実現され、コンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。上記コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含んでよい。上記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計されて構成されたものか、コンピュータソフトウェア当業者に公知となって使用可能なものであってよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(Magnetic Media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(Optical Media)、フロプティカルディスク(Floptical Disk)のような磁気-光媒体(Magneto-optical media)及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して行うように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られたような機械語コードだけでなく、インタープリターなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含む。上記のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために、一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されてよく、その逆も同様である。
【0109】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0110】
100 電子装置
200 外部入力装置
300 遠隔制御装置
1000 システム