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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】感圧周辺機器及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0354 20130101AFI20220111BHJP
   A63B 24/00 20060101ALI20220111BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20220111BHJP
   G06F 3/0338 20130101ALI20220111BHJP
   G06F 3/038 20130101ALI20220111BHJP
【FI】
G06F3/0354 443
G06F3/0354 431
A63B24/00
A63B69/00 C
G06F3/0338 412
G06F3/038 310Y
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2016564066
(86)(22)【出願日】2015-04-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2017-06-01
(86)【国際出願番号】 US2015026877
(87)【国際公開番号】W WO2015164375
(87)【国際公開日】2015-10-29
【審査請求日】2018-04-20
【審判番号】
【審判請求日】2020-08-07
(31)【優先権主張番号】14/257,868
(32)【優先日】2014-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514067339
【氏名又は名称】アクティブボディ、インク.
【氏名又は名称原語表記】ActivBody, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100126572
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 智史
(72)【発明者】
【氏名】ヤネフ,コスタディン,ディミトロフ
(72)【発明者】
【氏名】ヤネフ,イヴォ コスタディノフ
【合議体】
【審判長】角田 慎治
【審判官】林 毅
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-206932(JP,A)
【文献】特開平8-50531(JP,A)
【文献】特開2013-25664(JP,A)
【文献】特開平10-312241(JP,A)
【文献】特開2013-41487(JP,A)
【文献】特開2011-154574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/0354
G06F3/0338
G06F3/038
A63B24/00
A63B69/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータプラットフォームへユーザ入力を提供する感圧周辺機器であって、
筐体と、
前記筐体内に設けられる一の又は複数の圧力センサと、
一の又は複数の加速度計と、を備え、
前記一の又は複数の圧力センサは、前記筐体に加えられた圧縮圧力に関連する情報を伝達する圧力信号を提供するように構成され、
前記一の又は複数の加速度計は、前記感圧周辺機器の位置及び/又は位置の変化を伝達する加速度計信号を提供するように構成され、
前記筐体に印加された2つの相反する力の第1セットが前記筐体に前記圧縮圧力として加えられたことに応答して、前記圧力信号が提供され、
前記2つの相反する力の第1セットは、クリック動作を行わず、
前記一の又は複数の圧力センサは更に、前記圧力信号を電子回路に送信するように構成され、
前記一の又は複数の加速度計は更に、前記加速度計信号を電子回路に送信するように構成され、
記コンピュータプラットフォームと関連付けられたディスプレイ上のグラフィカルユーザインターフェースにより前記ディスプレイにフィットネスエクササイズに対応する曲線が表示され、
前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記ディスプレイにおいて仮想オブジェクトを前記曲線に沿って移動させるために、前記筐体に前記圧縮圧力を加えつつ前記感圧周辺機器を移動させるようにユーザに指示を行い、
前記ユーザが前記筐体に前記圧縮圧力を加えつつ前記感圧周辺機器を移動させたことに応じて、前記一の又は複数の圧力センサから提供される前記圧力信号及び前記一の又は複数の加速度計から提供される前記加速度計信号が前記電子回路を介して前記コンピュータプラットフォームに入力され、
前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記コンピュータプラットフォームに入力された前記加速度計信号に応じて、前記ディスプレイにおいて前記仮想オブジェクトを移動させる、
感圧周辺機器。
【請求項2】
前記電子回路は更に、前記一の又は複数の圧力センサによって提供された前記受信した圧力信号に基づいて前記入力を前記コンピュータプラットフォームに供給することは、前記筐体に印加された前記圧縮圧力が閾値の大きさを超えていることを判定することを含むように構成される、請求項1に記載の感圧周辺機器。
【請求項3】
前記電子回路は更に、前記筐体に印加された前記圧縮圧力を定量化するように構成される、請求項1に記載の感圧周辺機器。
【請求項4】
前記筐体内に設けられ、前記感圧周辺機器のユーザの心拍数信号を提供するように構成された心拍数センサと、
前記筐体内に設けられ、前記感圧周辺機器の前記ユーザの血圧を測定する信号を提供するように構成された血圧センサと、
前記筐体内に設けられ、前記感圧周辺機器の振動を示す情報を伝達する振動信号を提供するように構成された振動センサと、を備え、
前記電子回路は更に、前記心拍数信号、前記ユーザの前記血圧を測定する前記信号、及び/又は、前記制御入力を生成するための前記振動信号、を処理するように構成される、請求項1に記載の感圧周辺機器。
【請求項5】
前記感圧周辺機器は、コンピュータマウス、トラックボール、ジョイスティック、ゲームパッド、ステアリングコントローラ又はリモートコントローラを含む、請求項1に記載の感圧周辺機器。
【請求項6】
前記電子回路は、前記感圧周辺機器内に設けられる、請求項1に記載の感圧周辺機器。
【請求項7】
前記電子回路は、前記コンピュータプラットフォーム内に設けられる、請求項1に記載の感圧周辺機器。
【請求項8】
感圧周辺機器を介してユーザの入力を提供するシステムであって、
前記感圧周辺機器は、一又は複数の圧力センサを内蔵する筐体と、一の又は複数の加速度計と、を有し、
前記システムは、
コンピュータプログラム命令を実行するように構成された一の又は複数の物理的なプロセッサを備え、
当該コンピュータプログラム命令が実行されると前記一の又は複数の物理的なプロセッサは、
前記一の又は複数の圧力センサから、前記感圧周辺機器の前記筐体に印加された圧縮圧力に関連する情報を伝達する圧力信号を受信し、
前記一の又は複数の加速度計から、前記感圧周辺機器の位置及び/又は位置の変化を伝達する加速度計信号を受信し、
前記筐体に印加される相反する2つの力の第1セット前記筐体に前記圧縮圧力として加えられたことに応答して、前記圧力信号が提供され、
前記相反する2つの力の第1セットは、クリック動作を実行せず
記コンピュータプラットフォームと関連付けられたディスプレイ上のグラフィカルユーザインターフェースにより、前記ディスプレイにフィットネスエクササイズに対応する曲線が表示され、
前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記ディスプレイにおいて仮想オブジェクトを前記曲線に沿って移動させるために、前記筐体に前記圧縮圧力を加えつつ前記感圧周辺機器を移動させるようにユーザに指示を行い、
前記ユーザが前記筐体に前記圧縮圧力を加えつつ前記感圧周辺機器を移動させたことに応じて、前記一の又は複数の圧力センサから提供される前記圧力信号及び前記一の又は複数の加速度計から提供される前記加速度計信号が前記電子回路を介して前記コンピュータプラットフォームに入力され、
前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記コンピュータプラットフォームに入力された前記加速度計信号に応じて、前記ディスプレイにおいて前記仮想オブジェクトを移動させる、
システム。
【請求項9】
前記一の又は複数の圧力センサによって提供された前記受信した圧力信号に基づいて前記入力を前記コンピュータプラットフォームに供給することは、前記筐体に印加された前記圧縮圧力が閾値の大きさを超えていることを判定することを含む、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
感圧周辺機器を介してユーザの入力を提供する方法であって、
前記感圧周辺機器は、一つ又は複数の圧力センサを内蔵する筐体と、一の又は複数の加速度計と、を有し、
前記方法は、コンピュータ命令を実行するように構成された一の又は複数の物理的プロセッサに実装され、
当該方法は、
前記一の又は複数の圧力センサにより、前記感圧周辺機器の前記筐体に印加された圧縮圧力に関連する情報を伝達する圧力信号を提供する段階であって、前記筐体に印加される相反する2つの力の第1セットが前記筐体に前記圧縮圧力として加えられたことに応答して、前記圧力信号が提供され、前記相反する2つの力の第1セットはクリック動作を実行しない、前記圧力信号を提供する段階と、
前記一の又は複数の加速度計により、前記感圧周辺機器の位置及び/又は位置の変化を伝達する加速度計信号を提供する段階と、
前記一の又は複数の圧力センサによって提供された前記圧力信号を受信する段階と、
前記一の又は複数の加速度計によって提供された前記加速度計信号を受信する段階と、
記コンピュータプラットフォームと関連付けられたディスプレイ上のグラフィカルユーザインターフェースにより、前記ディスプレイにフィットネスエクササイズに対応する曲線を表示する段階と、を備え、
前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記ディスプレイにおいて仮想オブジェクトを前記曲線に沿って移動させるために、前記筐体に前記圧縮圧力を加えつつ前記感圧周辺機器を移動させるようにユーザに指示を行い、
前記ユーザが前記筐体に前記圧縮圧力を加えつつ前記感圧周辺機器を移動させたことに応じて、前記一の又は複数の圧力センサから提供される前記圧力信号及び前記一の又は複数の加速度計から提供される前記加速度計信号が前記電子回路を介して前記コンピュータプラットフォームに入力され、
前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記コンピュータプラットフォームに入力された前記加速度計信号に応じて、前記ディスプレイにおいて前記仮想オブジェクトを移動させる、
方法。
【請求項11】
前記一の又は複数の圧力センサによって提供された前記受信した圧力信号に基づいて前記入力を前記コンピュータプラットフォームに供給することは、前記筐体に印加された前記圧縮圧力が閾値の大きさを超えていることを判定することを含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本出願は、2014年4月21日に出願された米国特許出願第14/257,868号からの優先権を主張するものであり、この出願の全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本開示は、感圧周辺機器に加えられる圧力又は力を利用してユーザの入力を提供可能にすることにより、コンピュータプラットフォームへのユーザ入力を簡便にすることに関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータプラットフォームに入力を提供するための様々な周辺機器(例えば、コンピュータマウス、ゲームパッド、ジョイスティック、ステアリングコントローラ、リモートコントローラ、トラックボールマウス、携帯型ポインティングデバイス及び/又はその他の周辺機器)が知られている。これらの周辺機器は、典型的には、2次元又は3次元の動きを制御入力へと変換するように構成されている。例えば、コンピュータのマウスは、ユーザがマウスのボタンをクリックする及び/又はある表面上でマウスを移動させることにより、コンピュータプラットフォームのディスプレイ上におけるグラフィックユーザインターフェースを制御する(例えば、カーソルを移動させる、アイテムを選択する及び又はその他の制御入力)ための入力をユーザが行えるようにする。別の例として、ジョイスティックは、ユーザがジョイスティックの台座上で当該スティックを回動させることにより、制御入力をユーザが提供することを可能にする。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一側面は、周辺機器に設けられた感圧センサを介してコンピュータプラットフォームへのユーザ入力を提供するように構成された周辺機器に関する。本明細書において、このような周辺機器を、感圧周辺機器(pressure sensitive peripheral device)と称する場合がある。ある実施形態例では、ユーザが感圧周辺機器を単純に圧迫することによって、当該感圧周辺機器に接続されたコンピュータプラットフォームに入力を提供することを可能としてもよい。ユーザは、感圧周辺機器の一の又は複数の筐体に対して抗力を加えることにより、当該感圧周辺機器に対して圧縮圧力を印加することによって入力を提供してもよい。このようにしてユーザにより提供された入力は、コンピュータプラットフォームの一の又は複数の側面を制御するのに使用されてもよい。このように、感圧周辺機器を強く圧迫することによって、更なる一連の入力をユーザが提供することを可能にできることから、コンピュータプラットフォームの制御を向上させることができる。ある実施形態では、感圧周辺機器は、ユーザが体操するのを補助してもよい。体操としては、例えば、アイソメトリック・エクササイズ、ダイナミック・エクササイズ及び/又はその他の種類のエクササイズが含まれ、感圧周辺機器を圧迫する、圧縮する、及び/又は、感圧周辺機器に圧力及び/又は力を加える動作を伴う。感圧周辺機器は、体操に関する情報及び/又はユーザの健康又はウェルネスに関する情報を、数値化するように構成されてもよい。
【0005】
ある実施形態では、感圧周辺機器は、心拍数センサ、血圧センサ、振動センサ、加速度計、ユーザインターフェース、信号処理を行う電子回路、及び/又は、コンピュータプラットフォームに更なる入力を提供するその他のコンポーネントといった構成要素を備えてもよい。
【0006】
感圧周辺機器は、筐体を備えてもよい。筐体は、感圧周辺機器の圧力センサを収容するように構成されてもよい。圧力センサは、筐体に加えられた圧縮圧力に対応する情報を伝達する圧力信号を提供するように構成されてもよい。ある実施形態では、この圧力信号は、筐体の対向する表面に加えられた2つの相反する力で筐体が圧迫されることに応答して提供されてもよい。非制限的な例として、相反する力の一方はユーザの体の一部(例えば、指、手、膝、及び/又は他の体の部分)、固定表面(例えば、テーブル面、戸口、及び/又は他の固定表面)、付属品(例えば、ストラップ、スティック、及び/又は他の付属品)、及び/又は他の物体によって提供されてもよい。
【0007】
圧力センサは、圧力信号を電子回路に送信してそこで処理が行われるように構成されてもよい。ある実施形態例では、電子回路は、非制限的な例として、感圧周辺機器内に設けられる(例えば、感圧周辺機器の筐体内に配置される)プロセッサ回路、コンピュータプラットフォームに内蔵される回路、及び/又は、その他の種類の電子回路が含まれる。電子回路は、圧力センサからの圧力信号を受信して、当該圧力センサから受信した圧力信号に基づいて、コンピュータプラットフォームに入力を提供するように構成されてもよい。電子回路は、圧力センサが提供する圧力信号を受信及び処理するように構成された信号コンポーネント、及び、コンピュータプラットフォームの一の又は複数の側面を制御するべく、受信された前記圧力信号に基づいて入力を提供するように構成された入力提供コンポーネントを備えてもよい。入力は、コンピュータプラットフォームと関連付けられたディススプレイ上のグラフィックユーザインターフェースの一つ又は複数の側面を制御するのに使用されてもよい。
【0008】
非制限的な例として、グラフィックユーザインターフェースの一の又は複数の側面としては、値の入力、メニューからの選択、スクロール、ポインタの移動、仮想オブジェクトの操作、グラフィックユーザインターフェースへのユーザによるパスワード又はコードの入力、フィットネスプログラムにおけるインタラクション、リハビリプログラムにおけるインタラクション、医療プログラムにおけるインタラクション、グラフィックユーザインターフェースを介したユーザによるゲームでのインタラクション、及び/又は、グラフィックユーザインターフェースにおけるその他の態様が含まれる。
【0009】
ある実施形態では、圧力信号に基づいて提供される入力を使用して、コンピュータプラットフォームに関連付けられたディスプレイ上のグラフィックユーザインターフェースの制御を必ずしも伴わないコンピュータプラットフォームの操作項目を制御してもよい。例えば、ユーザは、コンピュータプラットフォームが出力する音量のレベルを調整可能であってもよい。あるいは、コンピュータプラットフォームをON/OFFする、コンピュータプラットフォームが出力する動画の解像度を調整する、ネットワークモード切り替える(例えば、Wi-Fiで接続する)又は非ネットワークモード(例えば、ネットワークに接続しない)にする、コンピュータプラットフォームに接続されたディスプレイの輝度を調整する、及び/又は、コンピュータプラットフォームのその他の操作項目をユーザが操作可能であってもよい。
【0010】
圧力信号に基づいて入力される値はアナログ値又はデジタル値のいずれでもよい。非常に細かい粒度を有するデジタル値は、ユーザによって擬似アナログ入力として解釈されてもよい。非制限的な例として、ユーザは感圧周辺機器を様々な力で圧迫することにより、ディスプレイ上に提示された擬似アナログメータ上に値を入力してもよい。この場合、小さい力はメータ上の小さい値に対応し、大きい力はメータ上の大きい値に対応する。他の例として、ユーザがディスプレイ上に提示されたテキストフィールド内にユーザの身長を入力する場合、小さい力は低い身長に対応し、大きい力は高い身長に対応する。
【0011】
圧力信号に基づいたパスワード又はコードの入力は、感圧周辺機器を圧迫する一連の動作によって実現されてもよい。例えば、ユーザは、異なる力の大きさで及び/又は、異なる継続時間、感圧周辺機器を圧迫してもよい。例えば、ユーザは、パスワードとして、感圧周辺機器を短い時間圧迫することと、長い時間圧迫することとの特定の組合せを実行してもよい。また、ある実施形態によれば、感圧周辺機器の異なる位置を圧迫する組合せをパスワードとして用いてもよい。
【0012】
圧力信号に基づく仮想オブジェクトの操作は、感圧周辺機器の位置及び位置の変化を伝達する加速度計信号にさらに基づいてもよい。例えば、感圧周辺機器を圧迫することによって、仮想オブジェクトが「掴まれ」てもよい。仮想オブジェクトの位置は、感圧周辺機器の位置及び/又は位置の変化に対応して制御されてもよい。加速度計信号は、加速度計(図示せず)及び/又は感圧周辺機器に内蔵される他の位置検出装置によって提供されてもよい。一実施形態において、圧力の印加と解放はそれぞれ3次元仮想空間のズームインとズームアウトを発生させてもよい。
【0013】
フィットネスプログラムは、感圧周辺機器をギュッと握る動作を含んでもよい。この動作は、アイソメトリック・エクササイズ及び/又はダイナミック・エクササイズのルーチンの間に行われてもよい。フィットネスプログラムは、感圧周辺機器を閾値の大きさの力で閾値の期間圧迫する動作を所定の回数繰り返すこと、感圧周辺機器を握りながら所定の曲線に沿って当該感圧周辺機器を移動させることを含んでもよい。感圧周辺機器が繰り返し数をカウントする場合、及び/又はその他のエクササイズの数値をカウントする場合には、フィットネスプログラムはカウントを基本とするエクササイズ(例えば、腕立て伏せ)で構成されてもよい。
【0014】
ゲームは、感圧周辺機器を圧迫することによってユーザによって開始されるゲームアクションを含んでもよい。ゲームアクションは、力を使用する動き(例えば、前進、ダッシュ、ターボチャージ及び/又はその他の動き)、力を使用した格闘アクション(例えば、対応する力の大きさでのジャブ、投げ、腕を振る動作及び/又はその他の格闘動作)、銃を撃つ動作、カメラアングルの変更、次の武器の選択、加速、周りを見渡す、制御する仮想キャラクタ/ユニット/アバターの変更、及び/又は、その他のゲームアクションを含んでもよい。
【0015】
圧力センサは、複数の同時に発生した圧力信号を電子回路に送信してそこで処理が行われるように構成されてもよい。電子回路は、複数の同時圧力信号を変換して、当該変換に基づいて制御入力をコンピュータプラットフォームに提供してもよい。
【0016】
ある実施形態では、相反する力が印加された感圧周辺機器上の位置に基づいて、感圧周辺機器のオペレーションの一の又は複数の側面を制御するために圧力センサによって提供される複数の圧力信号を解釈してもよい。非制限的な例として、感圧周辺機器の前面及び後面を圧迫することは一の入力に対応し、一方で感圧周辺機器の上面及び底面を圧迫することは他の入力に対応してもよい。
【0017】
ある実施形態では、筐体に加えられた圧縮圧力を任意のスケールで定量化してもよく、例えば、1から10までのスケール、1個から5個までの星のスケール、及び/又は他の任意のスケールを用いてもよい。例えば、非制限的な例として、筐体に加えられた圧縮圧力又は力(又は他の適切な測定基準)を、ポンド(lb)、キログラム(kg)、ニュートン(N)、ポンド毎平方インチ(PSI)、パスカル(Pa)、ニュートン毎平方メートル(N/m2)、及び/又は他の絶対単位などの絶対単位で定量化してもよい。
【0018】
本技術の上記及び上記以外の特徴、及び性質、並びに、関連する構成要素の動作方法及び機能、そして製造における各部分の組み合わせと経済性については、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲を検討することによってさらに明らかになる。これらはいずれも本明細書の一部を構成する。本明細書において、同様の参照符号は種々の図における対応部分を表している。添付図面は例示及び説明のためのものであり、本発明の発明特定事項の定義として用いることは意図されていない。本明細書及び特許請求の範囲における用法によれば、単数形の「a」、「an」及び「the」には複数のものへの言及が含まれる。ただし、文脈によって別に解すべきことが明白な場合はこの限りでない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】一又は複数の実施形態に係る、圧力センサを有する感圧周辺機器を用いてユーザ入力の受け取りを容易にするように構成されたシステムの図である。
【0020】
図2図1に示されたコンピュータプラットフォームへ入力を提供するために、図1に示す感圧周辺機器を圧迫する一例を示した図である。
【0021】
図3図2に示した感圧周辺機器に圧縮力を印加する一例を示した図である。
【0022】
図4図1に示した感圧周辺機器の筐体が、複数の力によって圧迫される一例を示した図である。
【0023】
図5図4に示した感圧周辺機器に圧縮力を印加する一例を示した図である。
【0024】
図6】感圧周辺機器からのユーザ入力の受信を容易にする図1に示したコンピュータプラットフォーム124の一例を示した図である。
【0025】
図7】感圧周辺機器からのユーザ入力の受信を容易にする図1に示したコンピュータプラットフォーム124の別の例を示した図である。
【0026】
図8図1に示した感圧周辺機器からのユーザ入力の受信を提供する図1に示したコンピュータプラットフォーム124の別の例を示した図である。
【0027】
図9】本開示に係る、圧力センサを有する感圧周辺機器を用いてユーザ入力の受け取りを提供する方法の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1には、一の又は複数の実施形態に係る、感圧周辺機器102の筐体104内に配置された圧力センサ106を有する感圧周辺機器102を使用して、コンピュータプラットフォーム124へのユーザ入力の受信を提供するように構成されたシステム100が示されている。図1に示すように、感圧周辺機器102の例としては、マウス、ゲームパッド、ジョイスティック、ステアリングコントローラ、リモートコントローラ、トラックボール及び/又はその他の周辺機器と同様なフォームファクターを有する感圧デバイスが含まれる。また、図に示すように、コンピュータプラットフォーム124の例としては、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、プロジェクターシステム、ゲーム機、ネットブック、スマートTV、セットトップボックス、及び、その他のコンピュータプラットフォーム124が含まれ得る。感圧周辺機器102及びコンピュータプラットフォーム124の例は、本発明を制限するものではなく、列挙された例のあらゆるバリエーションを含み得る。例えば、本開示に係るマウス形状のフォームファクターを有する感圧周辺機器102は、機械式、光学式、レーザー式、3D、触覚的、人間工学的、ゲームの及び/又はその他の種類のマウスの技術を含んでもよい。
【0029】
感圧周辺機器102の実施形態の例として、コンピュータプラットフォーム124と関連付けられたディスプレイ上のグラフィックユーザインターフェースの一の又は複数の側面を制御するべく、及び/又は、コンピュータプラットフォーム124の一の又は複数の操作の側面を制御するべく、ユーザが感圧周辺機器102を単純に圧迫することを可能としてもよい。これを達成するために、ユーザは単純に、感圧周辺機器102の筐体104に相反する力を加えることによって、感圧周辺機器102に圧縮力を印加してもよい。非制限的な例として、感圧周辺機器102によって制御されるグラフィックユーザインターフェースの一の又は複数の側面としては、値の入力、メニューからの選択、仮想オブジェクトの操作、グラフィックユーザインターフェースへのユーザによるパスワード又はコードの入力、スクロール、ポインタの移動、フィットネスプログラムにおけるインタラクション、リハビリプログラムにおけるインタラクション、医療プログラムにおけるインタラクション、グラフィックユーザインターフェースを介したユーザによるゲームでのインタラクション、及び/又は、グラフィックユーザインターフェースにおけるその他の態様が含まれる。感圧周辺機器102によって制御されるコンピュータプラットフォームの一の又は複数の側面としては、コンピュータプラットフォームが出力する音量のレベルを調整、コンピュータプラットフォームのON/OFF、コンピュータプラットフォームが出力する動画の解像度の調整、ネットワークモードの切り替え(例えば、Wi-Fiで接続する)又は非ネットワークモード(例えば、ネットワークに接続しない)にする、コンピュータプラットフォームに接続されたディスプレイの輝度の調整、及び/又は、コンピュータプラットフォームのその他の操作態様を含み得る。
【0030】
図に示すように、感圧周辺機器102は、筐体104を備えてもよい。筐体104は、感圧周辺機器102の圧力センサを収容するように構成されてもよい。筐体104は感圧周辺機器102の構成要素を囲う外殻を形成してもよい。筐体104は単一体であるか、又は、2つ以上の部分が接合されて形成されてもよい。筐体104は、感圧周辺機器の外面を形成するのに適したプラスチック及び/又は他の耐久力のある半剛性材料などの、一又は複数の材料によって作製されてもよい。ある実施形態では、感圧周辺機器102は、複数の筐体104を備えてもよい。これらの複数の筐体104は開閉状態(例えば、一般的な「クラムシェル」設計)を提供するように構成されてもよい。このような実施形態においては、閉状態において圧縮圧力を印加してもよい。
【0031】
図に示すように、圧力センサ106を筐体104内に配設してもよい。圧力センサ106は感圧周辺機器102の筐体104に加えられた圧縮圧力又は力に関連する情報を伝達する圧力信号を提供するように構成されてもよい。このような情報は、力又は圧力の大きさ、力又は圧力が印加される期間、時間関数で表現される力又は圧力の大きさのプロファイル、圧縮力の量及び/又は筐体104に作用する圧縮力に関連する他の情報を含む、又は、これらの情報を決定するよう用いられてもよい。非制限的な例として、圧力センサ106は、筐体104に生じる応力の計測を容易にするように構成された応力ゲージ、筐体104に生じる歪みの計測を容易にするように構成された歪みゲージ、及び/又は圧力若しくは力の計測を容易にするのに適した他の装置を備えてもよい。一部の実施形態において、感圧周辺機器102は、圧力センサ106と同様又は類似の複数の圧力センサを含んでもよい。これら複数の圧力センサ106は別個の圧力信号を提供してもよく、又はこれら複数の圧力センサ106は組み合わされて単一の圧力信号となった複数の信号を提供してもよい。
【0032】
圧力センサ106はこの圧力信号を、筐体104の対向する表面に加えられた2つの相反する力で筐体104が圧迫されることに応答して提供してもよい。相反する力は、ユーザの手、指、膝及び/若しくはユーザのその他の体の部位、並びに/又は、ユーザの制御下でその他の物体によって、印加されてもよい。例えば、ユーザは、2つの手の間で感圧周辺機器102を圧迫してもよい。別の例として、感圧周辺機器102を、手と固定面(例えば、テーブルの上面)との間で圧迫してもよい。一部の実施形態では、感圧周辺機器102は付属品(図示せず)と着脱可能に結合されるように構成されてもよい。付属品は、筐体104の対向する表面に加えられた2つの相反する力によって筐体104が圧迫されることを容易にするように構成されてもよい。この付属品は、ストラップ、弾性バンド、スティック、及び/又は他の付属品を含んでもよい。この付属品は、感圧周辺機器102が体重計として動作できるように構成された装置を備えてもよい。
【0033】
対向する表面の例としては、感圧周辺機器102の前面と後面、上面と底面、左面と右面、対角線上で対向する表面、及び/又は、他の対向する表面(例えば、球面の異なる部分)が含まれてもよい。一部の実施形態において、2つの相反する力は筐体104の任意の対向する表面に印加されてもよい。筐体104の対向する表面に加えられた2つの相反する力によって筐体104を圧迫することは、クリックすること(例えば、感圧周辺機器102に設けられたボタンをクリックすること)、感圧周辺機器102の表面をタップすること及び/又はドラッグすること、物理的な接触の存在の判定を単純に必要とするその他の入力方法(例えば、感圧パッドに接触しているか否か、ボタンを押下しているか否か、及び/又は、その他の2値の入力)を含まない。相反する力は対向する表面全体に加えられてもよいし、及び/又は、対向する表面の一部分に加えられてもよい。例えば、ユーザは対向する面全体を覆う2つの対向する手のひらを用いて、感圧周辺機器102を圧迫してもよい。他の例として、ユーザは対向する表面の一部と接触する親指及び人差し指を用いて感圧周辺機器102を圧迫してもよい。
【0034】
図2は、図1に示されたコンピュータプラットフォームへ入力を提供するために、図1に示す感圧周辺機器を圧迫する一例を示している。図1も参照して説明する。図示の例では、2つの相反する力202a及び202bが、感圧周辺機器102の筐体104に印加されて、感圧周辺機器102が圧迫されている。図示の例では、2つの相反する力202a及び202bが、筐体104の2つの対向する面、本例では、筐体104の左面及び右面に印加されて、感圧周辺機器102が圧迫されている。しかしながら、これに限られない。筐体104が球状又は半球状である場合には、2つの相反する力202a及び202bを球状の筐体104の異なる部分に印加して、感圧周辺機器102を圧迫することが考えられる。
【0035】
図3には、図2に示した感圧周辺機器に圧縮力を印加する一例が示されている。図1及び図2も参照して説明する。図示の例では、ユーザは感圧周辺機器102(すなわち、本例では、感圧マウス102)を握って、図2に示すような圧縮力を加えてもよい。図示するように、ユーザは指302a及び302bで感圧マウス102を握って、コンピュータプラットフォーム104へと入力を提供してもよい。
【0036】
図1に戻り、一部の実施形態において、圧力センサ106は、筐体104に加えられた複数の力に対応する情報を伝達する複数の圧力信号を提供するように構成されてもよい。これら複数の圧力信号の各々は、筐体104の複数の対向する表面の組に又は筐体104の表面の複数の部分に加えられた複数対の相反する力で、筐体104が圧迫されることに応答して提供されてもよい。これらの実施形態において、圧力センサは、筐体104を圧迫する複数の力に応答して、同時又はほぼ同時に発生した圧力信号を提供するように構成されてもよい。
【0037】
図4は、図1に示した感圧周辺機器の筐体が、複数の力によって圧迫される一例を示した図である。図1も参照して説明する。本例に示すように、感圧周辺機器102の筐体104は、筐体104の左面及び右面上の力402A~402Cからなる第1のセットによって圧迫されてもよい。図4に示すように、複数の力(例えば、図4に示す力402B及び力402C)を、表面のうちの任意の一面に印加してもよい。上記で説明したように、筐体104内に設けられた圧力センサ106は、力402A~402Cからなる第1のセットの結果、筐体104上に生じた複数の圧力を示す情報を伝達する複数の同時圧力信号を提供してもよい。
【0038】
図4には、感圧周辺機器102の筐体104の上面及び底面に印加された力404A~404Dからなる第2のセットが示されている。これら複数の力404A~404Cは、力402A~402Cからなる第1のセットと同時に又はほぼ同時に印加されて、筐体104を異なる面において圧迫してもよい。筐体104内の圧力センサ106は、本例では、力402A~402Cからなる第1のセットについての情報を伝達する圧力信号を提供することに加えて、複数の力404A~404Cについての情報を伝達する圧力信号を伝達するように構成される。これは、筐体104の対向する面の異なるセットに印加された圧縮力を検出するために、筐体104内に複数の圧力センサ106を設けることによって達成される。しかしながら、別の例では、信号圧力センサ106は、圧縮力の複数のセットに印加された複数の圧縮力を検出するために、感圧周辺機器102内に1個の圧力センサ106を採用してもよいことは明らかである。このような例では、圧力センサ106は、所定の時点で一つの圧力信号を、複数の圧縮力に関するエンコードされた情報と共に出力してもよい。
【0039】
図5には、図4に示した感圧周辺機器に圧縮力を印加する一例が示されている。図4も参照して説明する。図4に示すようにユーザは左手の指502を使用して、図5に示す感圧マウス102の筐体104の上面及び底面を圧迫して、図4に示す力404Aから404Cを印加する。図4に示すように、ユーザは同時に右手の指504を使用して、筐体104の左面及び右面を圧迫して、図4に示す力402Aから402Cを印加する。上記したように、ユーザが筐体104をこのように圧迫するのに応じて、感圧マウス102内の圧力センサ106は、感圧マウス102の筐体104に印加された複数の圧縮力402A~402C及び404A~404Cに関する情報を伝達する一の又は複数の圧力信号を提供してもよい。以下に説明するように、図5に示す感圧マウス102を圧迫することによって、ユーザが、フィットネスプログラム、リハビリプログラム、治療プログラム及び又はコンピュータプラットフォーム124上のその他のプログラムとインタラクトするべく、アイソメトリック・フィットネス・ルーチンを実行することを可能にしてもよい。
【0040】
図1に戻り、ある例では、圧力センサ106は、2つの対向する面に印加される圧縮力に関する圧力信号が、圧縮力が特定の閾値を突破した場合にのみ、提供されるように構成されてもよい。例えば、圧力センサ106は、圧縮力を測定して、測定された力と、圧力センサ106又は感圧周辺機器102を使用して予め設定された閾値圧力とを比較してもよい。この例では、比較の結果、測定された圧縮力が閾値圧力値よりも大きかった場合にのみ、圧力センサ106によって圧力信号が提供されてもよい。
【0041】
ある実施形態では、感圧周辺機器102は、振動センサ108を備えてもよい。振動センサ108は、感圧周辺機器102の振動に関する情報を伝達する振動信号を提供するように構成されてもよい。振動信号によって伝達される情報としては、振動回数、振動の大きさ、振動の方向及び/又は感圧周辺機器102の振動に関するその他の情報が含まれ得る。
【0042】
ある実施形態では、感圧周辺機器102は、加速度計110を備えてもよい。加速度計110は、感圧周辺機器102の回転に関する情報を伝達する回転信号を提供するように構成されてもよい。例えば、加速度計110は、感圧周辺機器102の回転を検出する傾きセンサ[図示せず)を含んでもよい。回転信号によって伝達される情報としては、回転方向、回転の大きさ、回転数及び/又は感圧周辺機器102の回転に関するその他の情報が含まれ得る。
【0043】
ある実施形態では、感圧周辺機器102は、心拍数センサ112を備えてもよい。心拍数センサ112は、感圧周辺機器102に関連付けられたユーザの心拍数に関連する情報を伝達する心拍数出力信号を生成するように構成されてもよい。心拍数センサ118は心電図検査法(electrocardiography、ECG又はEKG)が利用されてもよい前記心拍数出力信号は、後の診察及び/又は分析のために用いられる心拍数データを記録するために用いられてもよいし、又はリアルタイムで心拍数を監視するために用いられてもよいある実施形態においては、心拍数センサ112がユーザと感圧周辺機器102との間で物理的に接触する方法で前記ユーザの心拍数を計測できるように、前記心拍数センサ112が感圧周辺機器102に統合されていてもよい。ある実施形態においては、心拍数センサ112が、感圧周辺機器102から別体で別個のものである心拍数センサと通信可能に接続されてもよい。別体で別個のものである心拍数センサの例として、胸ストラップ、フィンガークリップ、心拍数センサが統合された装飾品、及び/又は心拍数を検知するよう構成された他の装置がある。
【0044】
ある実施形態では、感圧周辺機器102は、血圧センサ114を備えてもよい。血圧センサ114は、感圧周辺機器102に関連付けられたユーザの血圧に関連する情報を伝達する血圧出力信号を生成するよう構成されてもよい。ある実施形態においては、血圧センサ114は、近赤外線検知、超音波、誘電分光、及び/又は他の非侵襲性技術を含む一又は複数の非侵襲性技術に基づくものでもよい。
【0045】
図1には示されていないが、その他の構成要素となるセンサが感圧周辺機器102に内蔵されてもよい。例えば、一実施形態では、感圧周辺機器102は、感圧周辺機器102の動き及び/又は向きに関する情報を伝達する動き信号を提供するモーションセンサを備えてもよい。別の実施形態では、感圧周辺機器は、感圧周辺機器102のユーザの歩数に関する情報を伝達する歩数計を備えてもよい。
【0046】
ある実施形態では、感圧周辺機器102は、ユーザインターフェース116を備えてもよい。ユーザインターフェース116としては、タッチセンサ面、一の又は複数のボタン、タッチパッド、タッチポインタ、及び、感圧周辺機器102の筐体104上に好適に設けられるその他の種類のユーザインターフェースを含み得る。ユーザインターフェース116は、感圧周辺機器102及び/又はコンピュータプラットフォーム124をも制御するためのユーザ入力を受信するように構成されてもよい。ある実施形態では、ユーザインターフェース116から受信した制御入力は、圧力センサ106から受信した入力とは別個の独立したものであってもよく、別の実施形態では、ユーザインターフェース116から受信した制御入力は、圧力センサ106から受信した入力を増幅させてもよい。例えば、一実施形態では、ユーザは、タッチセンサインターフェース118を介してユーザが感圧周辺機器102の筐体104に加える圧縮力の種類を選択可能であってもよく(例えば、感圧周辺機器102の側面から圧迫する)、選択した圧縮力を感圧周辺機器102に加えてもよい。この実施形態では、ユーザインターフェース116は、ユーザによって圧力センサ106及び/又は電子回路118に印加される圧縮力の種類を当該ユーザが選択できるようにしてもよい。このようにすることで、ユーザが印加する圧力をより正確に測定及び決定することができる。
【0047】
ある実施形態では、感圧周辺機器102は、電子回路118を備えてもよい。電子回路118は、感圧周辺機器102の信号処理能力を提供するように構成されてもよい。したがって、電子回路118は、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報処理用のデジタル回路、情報処理用のアナログ回路、ステートマシン、及び/又は電子的に情報を処理する前記以外のメカニズムのうちの一又は複数を含み得る。電子回路118は、圧力センサ106が提供する圧力信号、及び、上記及び以下で説明するその他のセンサが提供するその他の信号を処理するように構成されてもよい。電子回路118は、受信した信号に基づいて制御入力を生成し、コンピュータプラットフォーム124へ提供するように構成されてもよい。これらの機能を達成するには、図示するように、電子回路118は、信号コンポーネント、入力提供コンポーネント及び/又はその他のコンポーネントを有してもよい。
【0048】
電子回路118は図1において単一のエンティティとして示されているが、これは単に説明を目的としたものである。一部の実施形態において、電子回路118は複数の処理装置を含む。これらの処理装置は物理的に同じ装置に配置されてもよいし、電子回路118は、連携して動作する複数の装置の処理機能を表すことができる。電子回路118は構成要素120、122及び/又はその他の構成要素を実行するように構成される。電子回路118は、モジュール120、122及び/又はその他のモジュールを実行する際に、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、何らかの方法で組み合わされたソフトウェア、ハードウェア、及び/又はファームウェア、及び/又は電子回路118の処理能力を構成する他の機構を用いてもよい。本明細書で用いられるように、「コンポーネント、構成要素(component)」という用語はモジュールのものとされている機能を実行する任意の構成要素又は構成要素の集合のことを意味する。この用語は、プロセッサが読取り可能な命令を実行中の一又は複数の物理的なプロセッサ、プロセッサが読取り可能な命令、回路、ハードウェア、ストレージ・メディア、又は他の任意の構成要素を含む。
【0049】
図1においてモジュール120、122は単一の処理装置内に実装されるものとして示されるが、プロセッサ124が複数の処理装置を含む実施形態においては、モジュール120及び/又は122のうちの一又は複数が他のモジュールから離れて実装されてもよい。以下の異なるモジュール120及び/又は122によって提供される機能の記述は説明のためのものであり、限定を意図したものではない。モジュール120及び/又は122はいずれも記述されるよりも多くの、又は少ない機能を提供してもよい。例えば、モジュール120及び/又は122のうちの一又は複数を取り除き、その機能の一部又はすべてを、モジュール120及び/又は122のうちの他のモジュールで提供してもよい。他の例として、以下でモジュール120及び/又は122のうちの1つに帰せられる機能の一部又はすべてを実行する1つ又は複数の追加的なモジュールを実行するように、プロセッサ124が構成されてもよい。
【0050】
信号コンポーネント120は、圧力センサによって提供される圧力信号、及び、感圧周辺機器102に上記したようなその他のセンサが含まれる場合には、当該他のセンサによって提供される信号を受信するように構成してもよい。これを達成するために、信号コンポーネント120は、圧力信号及び他の信号(存在する場合)を定期的にポーリングするように構成されたタイミング回路を含んでもよい。ある実施形態では、信号コンポーネント120は、信号を受信するために、一の又は複数のレジスタをポーリングしてもよい。非限定的な例として、電子回路118内にレジスタを設けて、圧力センサ106が感圧周辺機器102の圧迫を検出し、測定する都度、圧力信号を示すデータをレジスタに格納することによって圧力信号を提供してもよい。この例では、信号コンポーネント120は、圧力センサ106からの圧力信号を定期的に(例えば、1/10秒毎に1回)受信するためにレジスタをポーリングしてもよい。他の実施形態では、信号コンポーネント120は、圧力センサ106によって圧力信号が提供される時に割り込みが生成されるように、当該割り込みを提供する回路を備えてもよい。
【0051】
信号コンポーネント120は、圧力信号及び他の信号(存在する場合)を処理するように構成されてもよい。信号コンポーネント120による信号処理は、変調、増幅、復号化、符号化、ノイズキャンセル、及び/又は、信号コンポーネント120によって実行され得る任意の他の種類の信号処理動作を含み得る。非限定的な例として、一実施形態では、圧力センサ106が提供される圧力信号は、アナログ形式(例えば、電圧プロファイル)であってもよい。この実施形態では、信号コンポーネント120は信号を変調して、圧力センサ106によって提供される圧力信号で示される電圧の急激な上昇を検出することにより、当該電圧の上昇によって引き起こされた感圧周辺機器102に印加される対応する圧縮力(例えば、感圧周辺機器102をユーザが圧迫することによる)を決定してもよい。この例では、電圧と圧縮力との相関テーブルを電子回路118内に(たとえば、メモリチップ内に)格納することができる。感圧周辺機器102の実行時に、信号コンポーネント120は当該テーブルを参照して、圧力センサ106によって示される電圧上昇を引き起こした圧力/力の量を決定することができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、圧力信号及び他の信号(存在する場合)は、感圧周辺機器102に対する対応する動作/変化を伝達する対応する情報を表すためにデジタル符号化されてもよい。これらの実施形態では、信号コンポーネント120は、デジタル符号化された情報を復号するように構成されてもよい。非制限的な例として、圧力センサ106によって提供される圧力信号は、圧力センサ106によって検出又は測定された圧力/力の量を表すべくデジタル符号化されてもよい。例えば、「0010」は、ユーザが感圧周辺機器102を圧迫した結果として圧力センサ106によって4ポンド(約17.8N)の力が測定されたことを意味し、「0011」は、ユーザが感圧周辺機器102を圧迫した結果として圧力センサ106によって5ポンド(約22.2N)の力が測定されたことを意味する。これらの実施形態では、デジタルコードのテーブル及び圧力/力の量の相関の情報は、電子回路118(たとえば、メモリチップの内部)に格納されてもよい。感圧周辺機器102の実行時に、信号コンポーネント120は、このようなテーブルを参照して、圧力信号及び他の信号(存在する場合)を復号することができる。
【0053】
ある実施形態において、信号コンポーネント120は圧力センサ106が提供する複数の同時圧力信号を受けるように構成されてもよい。このような実施形態では、信号コンポーネント120は、複数の同時生成された圧力信号を解釈して、コンピュータプラットフォーム124の動作の一又は複数の態様を制御してもよい。
【0054】
入力提供コンポーネント122は、コンピュータプラットフォーム124の一又は複数の態様を制御するために受信した圧力信号に基づいて、入力をコンピュータプラットフォーム124に提供するように構成されてもよい。一又は複数の態様は、コンピュータプラットフォーム124に関連付けられたディスプレイ上のグラフィックユーザインターフェース及び/又はコンピュータプラットフォーム124の動作面に関係してもよい。受信した圧力信号に基づいて入力を提供することは、受信信号によって示されるように圧力センサ106によって検出又は測定された圧力/力の関数として入力を生成することを含んでもよい。非限定的な例として、入力提供コンポーネント122は、受信した圧力信号によって示される圧力/力が特定の閾値を超えているか否かに基づいて、グラフィックユーザインターフェースを制御するためのバイナリ信号を生成するように構成されてもよい。例えば、当該閾値は5ポンドの力に設定されてもよく、制御入力提供コンポーネント122は、ユーザが感圧周辺機器120を5ポンドよりも大きな圧縮力で圧迫した場合にのみ、信号を生成してもよい(例えば、コンピュータプラットフォーム124で実行されるゲームにおけるゲームアクションを開始するべくユーザによって「トリガが押された」ことを示す信号)。
【0055】
圧力信号に基づいて入力提供コンポーネント122によってコンピュータプラットフォーム124に供給される入力は、アナログ値又はデジタル値であってもよいことは明らかである。非常に細かい粒度を有するデジタル値は、ユーザによって擬似アナログ入力として解釈されてもよい。非制限的な例として、ユーザは感圧周辺機器102を様々な力で圧迫することにより、ディスプレイ上に提示された擬似アナログメータ上に値を入力してもよい。この場合、小さい力はメータ上の小さい値に対応し、大きい力はメータ上の大きい値に対応する。この例では、制御入力提供コンポーネント122は、ユーザによる感圧周辺機器102の圧迫の結果として筐体104に加えられる圧力/力の量と相関する制御入力を生成するように構成される。例えば、1ポンドの力(約4.45N)が検出された場合に「1」の入力が生成され、2ポンドの力(約8.9N)が検出された場合に「2」の入力が生成され、3ポンド(約13.34N)の力が検出された場合に「3」の入力が生成されてもよい。他の例として、ユーザがディスプレイ上に提示されたテキストフィールド内にユーザの身長を入力する場合、小さい力は低い身長に対応し、大きい力は高い身長に対応する。しかしながら、別の例では、コンピュータプラットフォーム124に提供される制御入力は、アナログの形式であってもよい。例えば、入力提供コンポーネント122は、ユーザが筐体104に加えた様々な力に対応する連続的なアナログ入力をコンピュータプラットフォーム124に提供してもよい。このようなアナログ入力は、ユーザがアイソメトリック・エクササイズのルーチンを実行するように指示するフィットネスプログラムとインタラクトするのに有用であると考えられる。
【0056】
ある実施形態では、入力提供コンポーネント122は、相反する力が印加された感圧周辺機器102上の位置に基づいて、感圧周辺機器102のオペレーションの一の又は複数の側面を制御するべく、受信した圧力信号を解釈するように構成されてもよい。非制限的な例として、感圧周辺機器102の前面及び後面を圧迫することは一の入力に対応し、一方で感圧周辺機器102の上面及び底面を圧迫することは他の入力に対応してもよい。
【0057】
ある実施形態では、制御入力提供コンポーネント122は、筐体104に加えられた圧縮圧力を定量化するように構成されてもよい。例えば、入力提供コンポーネント122は、筐体104に加えられた圧縮圧力を任意のスケールで定量化してもよく、例えば、1から10までのスケール、1個から5個までの星のスケール、及び/又は他の任意のスケールを用いてもよい。別の例として、制御入力提供コンポーネント122は、筐体104に加えられた圧縮圧力又は力(又は他の適切な測定基準)を、ポンド(lb)、キログラム(kg)、ニュートン(N)、ポンド毎平方インチ(PSI)、パスカル(Pa)、ニュートン毎平方メートル(N/m2)、及び/又は他の絶対単位などの絶対単位で定量化してもよい。
【0058】
例えば、図1に示すように、感圧周辺機器102は、任意の適切な有線又は無線の通信媒体を介して、これらに限定されないが、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、同軸ケーブル、Bluetooth(登録商標)、近距離無線周波数、又は、任意の他の種類の有線又は無線通信媒体を介して、一の又は複数のコンピュータプラットフォーム124(例えば、一の又は複数のサーバ116及び/又は一の又は複数のコンピュータプラットフォーム118)。図示されるように、感圧周辺機器102は、コンピュータプラットフォーム124の一の又は複数の態様を制御するために、コンピュータプラットフォーム124に入力及び/又は信号を提供することができる。上記及び以下で説明するように、いくつかの実施形態では、感圧周辺機器102は、圧力信号及び任意の他の信号(存在する場合)に基づいて、コンピュータプラットフォーム124に入力を提供するように構成された上記の電子回路118のような電子回路を備えてもよい。しかしながら、これは必ずしも唯一のケースではない。いくつかの実施形態では、上述及び本明細書で説明した電子回路118に起因する機能の一部又は全部が、コンピュータプラットフォーム124内に存在してもよい。例えば、一実施形態では、感圧周辺機器102から制御信号を受信して処理するために、一の又は複数のドライバコンポーネントをコンピュータプラットフォーム124に含めることができる。この実施形態では、感圧周辺機器102は、任意の所与の時点で筐体104に加えられる圧縮力の大きさを伝達するアナログ信号を送信するように構成されてもよく、コンピュータプラットフォーム124上のドライバコンポーネントは、アナログ圧力信号を受け取り解釈し、電子回路122について上述したのと同様の方法で受信信号に基づいて制御入力を生成するように構成されてもよい。図6には、このような一実施形態の一例が示されている。図6に示すように、コンピュータプラットフォーム124の一の又は複数のプロセッサ602は、(上述及び下記に記載の)信号コンポーネント122に起因するものと類似又は同一の機能を有する信号コンポーネント608と、(上述及び下記に記載の)入力提供コンポーネント120と類似又は同一の機能を有する入力提供コンポーネント606、及び/又は、他の任意のドライバコンポーネントと、を備えてもよい。図6に示すように、プロセッサ602は、ユーザがコンピュータプラットフォーム124とやりとりするためのグラフィックユーザインターフェースを提供するグラフィックユーザインターフェースコンポーネントを含むことができる。
【0059】
図1に戻り、圧力センサ106が提供した圧力信号に基づくコンピュータプラットフォーム124への入力を使用して、コンピュータプラットフォーム124の一の又は複数の側面を制御してもよい。一の又は複数の側面は、コンピュータプラットフォーム124に関連付られたディスプレイ上のグラフィックユーザインターフェースの一の又は複数の態様、コンピュータプラットフォーム124に関連する一の又は複数の動作態様、及び/又はコンピュータプラットフォーム124の任意の他の側面を含み得る。非制限的な例として、感圧周辺機器102によって制御されるグラフィックユーザインターフェースの一の又は複数の側面としては、値の入力、メニューからの選択、仮想オブジェクトの操作、グラフィックユーザインターフェースへのユーザによるパスワード又はコードの入力、スクロール、ポインタの移動、フィットネスプログラムにおけるインタラクション、リハビリプログラムにおけるインタラクション、医療プログラムにおけるインタラクション、グラフィックユーザインターフェースを介したユーザによるゲームでのインタラクション、及び/又は、感圧周辺機器102と関連付けられたディスプレイ上のグラフィックユーザインターフェースにおけるその他の態様が含まれる。感圧周辺機器102を圧迫することによって制御され得るグラフィックユーザインターフェースのいくつかの態様を以下に説明する。これらの説明は例示的なものであり、したがって、限定的又は包括的であることを意図するものではないことを理解されたい。当業者であれば、本開示に従って感圧周辺機器102を圧迫することによって可能になる他の入力方法を理解するであろう。
【0060】
感圧周辺機器102を介したパスワードなどの値の入力は、感圧周辺機器102に対して実行される一連の圧迫動作によって達成されてもよい。例えば、ユーザは、異なる大きさ及び/又は、異なる継続時間、感圧周辺機器102を圧迫してもよい。例えば、ユーザは、グラフィックユーザインターフェースを介してコンピュータプラットフォーム124へのパスワード入力として、感圧周辺機器102を短時間圧迫する動作と長時間圧迫する動作の特定の組み合わせを実行してもよい。また、ある実施形態によれば、感圧周辺機器102の異なる位置を圧迫することを、異なる値の入力に用いてもよい。
【0061】
感圧周辺機器102を介したグラフィックユーザインターフェースのメニューの選択は、メニュー内のメニュー項目に対応する範囲内を圧縮力で圧迫することにより達成されてもよい。非限定的な例として、ユーザは、感圧周辺機器102を様々な圧縮力で圧迫することによって、メニューから異なるメニュー項目を選択することが可能であってもよい。例えば、第1のメニュー項目は第1の範囲の圧縮力(例えば、13ポンド(約57.83N))で感圧周辺機器102を圧迫することによりユーザによって選択されてもよく、第2のメニュー項目は第2の範囲の圧縮力(例えば、3~5ポンド)で感圧周辺機器102を圧迫することによりユーザによって選択されてもよく、第3のメニュー項目は第3の範囲の圧縮力(例えば、5~7ポンド)で感圧周辺機器102を圧迫することによりユーザによって選択されてもよい。しかしながら、これに限られない。いくつかの実施態様では、メニュー項目の選択は、感圧周辺機器102を異なる表面又は場所(感圧周辺機器の表面が球形である場合)を圧迫することによって達成され得る。
【0062】
コンピュータプラットフォーム124に関連付けられたディスプレイ上のグラフィックユーザインターフェースをスクロールすることは、多かれ少なかれ均一なリズムを有する間欠的な圧縮力で感圧周辺機器102を圧迫することによって達成されてもよい。非限定的な例として、ユーザは、感圧周辺機器102をオン及びオフを繰り返す態様で圧迫することによって、グラフィックインターフェースをスクロール可能であってもよい。スクロールの方向は、感圧周辺機器102の異なる部分を圧迫することによって達成されてもよい。例えば、感圧マウス102の筐体104の側面の前方部分を圧迫することにより、ユーザは、グラフィックユーザインターフェースを上にスクロールさせることができる。また、感圧マウス102の側面の後部を圧迫することにより、ユーザはグラフィックユーザインターフェースを下にスクロールすることができる。
【0063】
圧力信号に基づく仮想オブジェクトの操作は、感圧周辺機器102の位置及び位置の変化を伝達する加速度計信号にさらに基づいてもよい。例えば、感圧周辺機器102を圧迫することによって、仮想オブジェクトが「掴まれ」てもよい。仮想オブジェクトの位置は、感圧周辺機器102の位置及び/又は位置の変化に対応して制御されてもよい。加速度計信号は、加速度計(図示せず)及び/又は感圧周辺機器102に内蔵される他の位置検出装置によって提供されてもよい。一実施形態において、圧力の印加と解放はそれぞれ3次元仮想空間のズームインとズームアウトを発生させてもよい。
【0064】
グラフィックユーザインターフェースを介したユーザのフィットネスプログラムとのやりとりは、ユーザによる感圧周辺機器102の圧迫を含んでもよい。感圧周辺機器102をユーザが圧迫した結果として圧力センサ106が提供する圧力信号は、フィットネスプログラムのアイソメトリック及び/又はダイナミック・エクササイズのルーチンの間に使用されてもよく、例えば、2012年6月19日出願の米国特許出願第13/527,465号、発明の名称「Personal Wellness Device」(本明細書中に参考として援用される)に記載されている。このようなルーチンはフィットネスプログラムによって提供されて、閾値の力で、閾値の継続時間の間、所定の反復回数で、及び/又は他の運動測定基準で、感圧周辺機器102を圧迫することを含んでもよい。一部の実施形態において、フィットネスプログラムは、感圧周辺機器102を圧迫して、変化する目標とする力を時間をかけて達成することを含んでもよい。例えば、印加された力が目標の力を超えているか又は下回っている場合に、グラフィックインターフェースを介して画像表示及び/又は他の表示をユーザに対して行ってもよい。フィットネスプログラムに従い、目標の力は時間とともに変化してもよい。印加された力が目標の力と等しくなると、目標の力は変化してもよい。
【0065】
非限定的な例として、フィットネスプログラムは、限定するものではないが、2つの手を使用して感圧周辺機器102を所定の持続時間圧迫することを含む、アイソメトリック・エクササイズのルーチンを実行するようにユーザに指示又は挑戦するように指示する要素を含んでもよい。このような例では、ユーザはこのようなアイソメトリック・ルーチンを図5に示しように実行することができる。ユーザによるアイソメトリック・エクササイズのルーチンの実行が成功すると、フィットネスプログラムは、仮想ポイント、通貨、仮想アイテムのロック解除、新しいエクササイズルーチン、及び/又は他の種類の報酬をユーザに与えてもよい。いくつかの例では、フィットネスプログラムは、圧力センサ106によって提供される圧力信号によって伝達される圧迫動作を解釈する際に、アイソメトリック・エクササイズのルーチンを修正された正しいフォームで実行するようにユーザに指示してもよい。これらの実施形態では、フィットネスプログラムは、フィットネスプログラムが提供するアイソメトリック・エクササイズのルーチンのユーザパフォーマンスを分析する分析コンポーネントを含んでもよい。いくつかの実施形態では、フィットネスプログラムは、感圧周辺機器102を所定の曲線に沿って移動させながら、感圧周辺機器102を圧迫するようにユーザに指示する、挑戦させる、又は動機付けてもよい。このような実施形態では、感圧マウス102のような感圧周辺機器102は、感圧マウス102の筐体にユーザによって加えられた圧力、感圧マウス102によって行われる動作、及びその他の情報を示す信号を提供してもよい。
【0066】
図7は、感圧周辺機器102からのユーザ入力の受け取りを提供するコンピュータプラットフォーム124の一例を示した図である。図1も参照して説明する。本例では、コンピュータプラットフォーム124の一の又は複数のプロセッサ702は、グラフィックユーザインターフェースコンポーネント704、フィットネスプログラムコンポーネント706、解析コンポーネント708及びその他のコンポーネントで構成されている。図に示すように、コンピュータプラットフォーム124は、感圧周辺機器102からユーザ入力を受信してもよい。受信したユーザ入力は、アイソメトリック・ルーチン(例えば、特定の持続時間の間、特定の圧縮力で感圧周辺機器102を圧迫すること)のパフォーマンスを示す情報を含んでもよい。分析コンポーネント708は、受信されたユーザ入力に基づいて、ユーザによるアイソメトリック・エクササイズのパフォーマンスを分析するように構成されてもよい。フィットネスプログラム706は、アイソメトリック・エクササイズのルーチン及び/又は任意の他の種類のエクササイズのルーチンを実行するようにユーザを応援するような、ユーザ指示、目標、報酬、補助及び/又は任意の他の種類の要素を提供するように構成されてもよい。グラフィックユーザインターフェースコンポーネント704は、グラフィックによる指示、視覚的手掛かり、インストラクション及びアイソメトリック・エクササイズのルーチンのユーザのパフォーマンスに関しての任意の種類おフィードバック、目標及び/又はその他の種類のフィードバックを提供するように構成されてもよい。
【0067】
感圧周辺機器102を介したゲームでのやり取りは、ユーザが感圧周辺機器102を圧迫することによりゲーム中の一の又は複数のゲームアクションを開始することを含んでもよい。感圧周辺機器102によってイネーブルされるゲームアクションは、力を使用する動き(例えば、前進、ダッシュ、ターボチャージ等)、力を使用した格闘アクション(例えば、対応する力の大きさでのジャブ、投げ、腕を振る動作等)、銃を撃つ動作、カメラアングルの変更、次の武器の選択、加速、周りを見渡す、制御する仮想キャラクタ/ユニット/アバターの変更、及び/又は、その他のゲームアクションを含んでもよい。
【0068】
非限定的な例として、ユーザは、様々な力で、仮想のキャラクタ(例えば、ユーザを表すアバタ)の手の動き、例えば、パンチ、前進、投げ、手を振る又はその他の手の動きのようなゲームアクションを開始可能であってもよい。例えば、ユーザは、感圧周辺機器102を軽く圧迫することによって、小さな力でこのようなアクションを開始することができ、感圧周辺機器102を強く圧迫することによって大きな力でこのようなアクションを開始することができる。一実施形態では、感圧周辺機器102は圧力感知型マウスであり、その実施形態では、ユーザは、感圧マウス102の筐体104に加えられる圧縮力を制御することによって、変化する力で戦闘動作を開始することが可能である。別の例では、感圧周辺機器102は圧力感知型ジョイスティックであり、その実施形態では、ユーザは、感圧ジョイスティック102をある方向に移動させると同時に変化する圧縮力で感圧ジョイスティック102を圧迫することにより、様々な力で移動を開始することが可能である。
【0069】
別の非限定的な例として、ユーザは、特定の閾値を超える圧縮力で感圧周辺機器102を圧迫することによって、ゲームにおいて、狙いを定めて撃つアクションを開始可能であってもよい。これは、トリガアクションを仮想的に再現したものであってもよい。いくつかの例では、ユーザは、所望の武器がユーザによって選択されるまで、感圧周辺機器102を繰り返し圧迫することによって、ゲームにおける次の武器を選択することが可能であってもよい。更なる別の例では、ユーザは、感圧周辺機器102を突然圧迫することによって、ユーザの制御下でゲーム中の仮想車両を加速させることが可能であってもよい。これらは、説明のためになされた、感圧周辺機器102を圧迫することによって達成され得るゲーム制御のほんの一部であることは理解されるべきである。したがって、これらの例は、限定的又は網羅的であることを意図していない。当業者であれば、本開示に従って感圧周辺機器102を圧迫することによって可能になる他のゲーム制御の例を理解するであろう。
【0070】
図8は、図1に示した感圧周辺機器124からのユーザ入力の受け取りを提供する図1に示したコンピュータプラットフォーム124の別の例を示した図である。本例では、コンピュータプラットフォーム124の一の又は複数のプロセッサ802は、グラフィックユーザインターフェースコンポーネント804、ゲームコンポーネント806、ゲームアクションコンポーネント808及びその他のコンポーネントで構成されている。図に示すように、コンピュータプラットフォーム124は、感圧周辺機器102からユーザ入力を受信してもよい。受信されたユーザ入力によって、ゲームコンポーネント808によって提供されるゲームにおいて(例えば、特定の持続時間の間、特定の圧縮力で感圧周辺機器102を圧迫することによって)一の又は複数のゲームアクションが開始される。ゲームアクションコンポーネント808は、感圧周辺機器102から受信したユーザ入力を解釈するように構成されてもよい。ゲームアクションコンポーネントは、プロバイダ、管理者、モデレータ及び/又はゲームコンポーネント806によって提供されるゲームに関連する任意の他のエンティティによって予め定義された一の又は複数の対応するゲームアクションへと、受信したユーザ入力を変換してもよい。ゲームコンポーネント806は、所与の時点でゲームの一の又は複数の状態を判定することによってゲームを提供するように構成されてもよい。ゲームコンポーネントによるゲーム状態の決定は、感圧周辺機器102を圧迫することによりユーザによって開始されたゲームアクションの結果を判定することを含んでもよい。グラフィックユーザインターフェースコンポーネント804は、ゲームコンポーネント806によって提供されるゲームとユーザがやりとりするためのインタフェースを提供するように構成されてもよい。グラフィックユーザインターフェースコンポーネント804によって提供されるインタフェースは、感圧周辺機器102を圧迫することによりユーザが開始したゲームアクションの結果を反映するゲームのビューを含んでもよい。
【0071】
図9は、本開示に係る、圧力センサを有する感圧周辺機器を用いたユーザ入力の受け取りを提供する方法900の一例を示した図である。以下に説明する方法900のオペレーションは例示に過ぎない。一部の実施形態において、方法900は、説明されていない一又は複数の追加的なオペレーションを備えて実現されてもよく、説明するオペレーションの一又は複数を省略して実現されてもよい。また、図9に示され、以下で説明される方法900のオペレーションの順序は、発明の内容を限定することを意図していない。
【0072】
一部の実施形態において、方法900は、一又は複数の処理装置(例えば、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報処理用のデジタル回路、情報処理用のアナログ回路、ステートマシン、及び/又は電子的に情報を処理する前記以外のメカニズム)において実行され得る。この一又は複数の処理装置には、電子ストレージ・メディアに電子的に格納された命令に応答して、方法900の工程の一部又は全部を実行する一又は複数の装置を備えてもよい。この一又は複数の処理装置には、方法900の段階の一又は複数を実行するために設計されたハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェアで構成された一又は複数の装置が含まれる。
【0073】
オペレーション902において、感圧周辺機器102の一の筐体又は複数の筐体に印加された圧縮力が受信されてもよい。いくつかの実施形態では、オペレーション902で受け取った圧縮力は、ユーザによって感圧周辺機器の筐体の任意の対向する面に加えられてもよい、すなわち感圧周辺機器を圧迫することで加えられてもよい。これは、クリックすること(例えば、感圧周辺機器102に設けられたボタンをクリックすること)、感圧周辺機器102の表面をタップすること及び/又はドラッグすること、又は、2つの対向する面に印加される2つの相反する力ではなく一方向の力のみを必要とするその他の入力を含まない。ユーザは対向する面全体を覆う2つの対向する手のひらを用いて、感圧周辺機器を圧迫してもよい。他の例として、ユーザは対向する表面の一部と接触する親指及び人差し指を用いて感圧周辺機器を圧迫してもよい。ある実施形態では、感圧周辺機器の筐体の異なる表面又は部分に印加された複数の圧縮力が、オペレーション902で受信されてもよい。ある実施形態では、オペレーション902は、上記した及び下記に記載の圧力センサ106と同じ又は同様な感圧周辺機器の一の又は複数の筐体内に設けられた一のマテャ複数の圧力センサによって実行されてもよい。
【0074】
オペレーション904において、オペレーション902で受けた圧縮力に基づいて圧力信号が提供されてもよい。オペレーション904で提供された圧力信号は、オペレーション902で受けた圧縮力に関する情報を伝達してもよい。このような情報は、力又は圧力の大きさ、力又は圧力が印加される期間、時間関数で表現される力又は圧力の大きさのプロファイル、圧縮力の量、及び/又は、感圧周辺機器の一の又は複数の筐体に作用する圧縮力に関連する他の情報を含んでもよい。ある実施形態では、オペレーション904は、上記した及び下記に記載の圧力センサ106と同じ又は同様な感圧周辺機器の一の又は複数の筐体内に設けられた一のマテャ複数の圧力センサによって実行されてもよい。
【0075】
オペレーション906では、オペレーション904で提供された信号の処理を行ってもよい。オペレーション906における信号処理は、変調、増幅、復号化、符号化、ノイズキャンセル、及び/又は、圧力センサからの信号を処理するべく実行されるその他の信号処理動作を含み得る。ある実施形態では、オペレーション906における信号処理は、信号によって示される圧力又は力を絶対的及び/又は任意のスケールで定量化することを含んでもよい。ある実施形態では、圧力センサからの信号は、感圧周辺機器の異なる表面又は部分に同時に又はほぼ同時に印加された複数の力を示してもよい。これらの例では、オペレーション906は、入力を提供するべく複数の力の解釈を行ってもよい。ある実施形態では、オペレーション904は、上記の又は下記の信号コンポーネント120と同じ又は同様な信号コンポーネントによって実行されてもよい。
【0076】
オペレーション908では、コンピュータプラットフォームへの入力が、オペレーション906における信号処理に基づいて提供されてもよい。オペレーション908で提供される入力は、コンピュータプラットフォームに関連付られたディスプレイ上のグラフィックユーザインターフェースの一の又は複数の態様、コンピュータプラットフォームに関連する一の又は複数の動作態様、及び/又はコンピュータプラットフォームの任意の他の態様を含み得る、コンピュータプラットフォームの一の又は複数の側面を制御するのに使用されてもよい。非制限的な例として、グラフィックユーザインターフェースの一の又は複数の側面としては、値の入力、メニューからの選択、スクロール、ポインタの移動、仮想オブジェクトの操作、グラフィックユーザインターフェースへのユーザによるパスワード又はコードの入力、フィットネスプログラムにおけるインタラクション(やりとり)、リハビリプログラムにおけるインタラクション、医療プログラムにおけるインタラクション、グラフィックユーザインターフェースを介したユーザによるゲームでのインタラクション、及び/又は、グラフィックユーザインターフェースにおけるその他の態様が含まれる。コンピュータプラットフォームの一の又は複数の側面は、例えば、ユーザは、コンピュータプラットフォームが出力する音量のレベル、コンピュータプラットフォームの電源のON/OFF、コンピュータプラットフォームが出力する動画の解像度、ネットワークモード(例えば、Wi-Fiで接続する)又は非ネットワークモード、コンピュータプラットフォームに接続されたディスプレイの輝度を調整、及び/又は、コンピュータプラットフォームのその他の操作項目が含まれ得る。ある実施形態では、オペレーション908は、上記の又は下記の入力提供コンポーネント122と同じ又は同様な入力提供コンポーネントによって実行されてもよい。
【0077】
現時点で最も実用的であり好ましいと考えられる態様に基づいて、本発明の技術を例示のために詳細に説明したが、このような詳細な説明は例示のみを目的としたものである。本発明の技術は開示された実施形態に限定されるものではなく、むしろ添付された特許請求の範囲の趣旨及び範囲に入る変形や均等な配置も本発明に含められることが意図されている。例えば、本開示の技術においては、あらゆる実施形態の一又は複数の特徴を他の実施形態の一又は複数の特徴と可能な限り結合することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9