(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220111BHJP
【FI】
G06Q30/02 368
(21)【出願番号】P 2017231448
(22)【出願日】2017-12-01
【審査請求日】2020-10-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】517420740
【氏名又は名称】株式会社steekstok
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】三浦 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】平野 剛秀
(72)【発明者】
【氏名】武井 誠
(72)【発明者】
【氏名】酒井 穣
(72)【発明者】
【氏名】吉田 拓
【審査官】塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-130092(JP,A)
【文献】特開2016-157183(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、前記複数のマネーサービスのそれぞれを利用した場合に付与される特典を示す特典情報を取得する取得部と、
取得された前記特典情報に基づいて、前記複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する前記特典情報とを関連付けて出力するための第一出力情報を生成する出力情報生成部と、を備
え、
前記取得部は、前記複数のマネーサーバと関連付けられたクレジット決済サーバから、クレジット決済を利用した場合に付与される特典を示すクレジット特典情報を取得し、
前記出力情報生成部は、取得された前記クレジット特典情報に基づいて、前記マネーサービス情報と前記複数のマネーサービスに対応する前記クレジット特典情報とを関連付けて出力するための第二出力情報を生成する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記複数のマネーサービスのうち一のマネーサービスが選択された場合、選択された前記一のマネーサービスに対応する前記電子マネーの入金又は決済処理を要求するリクエストを受け付ける受付部と、
選択された前記一のマネーサービスに関連付けられたマネーサーバに当該リクエストを送信する通信部と、をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数のマネーサービスの利用の優先順位を示す優先情報に基づいて、利用するマネーサービスを判定する判定部をさらに備え、
前記出力情報生成部は、該判定されたマネーサービスに対応する前記電子マネーの入金又は決済処理を実行するか否かの確認情報を出力するための第三出力情報を生成する、
請求項1
又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、前記複数のマネーサービスのそれぞれを利用した場合に付与される特典を示す特典情報を取得するステップと、
取得された前記特典情報に基づいて、前記複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する前記特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成するステップと、を含
み、
前記取得するステップは、前記複数のマネーサーバと関連付けられたクレジット決済サーバから、クレジット決済を利用した場合に付与される特典を示すクレジット特典情報を取得し、
前記生成するステップは、取得された前記クレジット特典情報に基づいて、前記マネーサービス情報と前記複数のマネーサービスに対応する前記クレジット特典情報とを関連付けて出力するための第二出力情報を生成する、
情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータを、
それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、前記複数のマネーサービスのそれぞれを利用した場合に付与される特典を示す特典情報を取得する取得部、
取得された前記特典情報に基づいて、前記複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する前記特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成する出力情報生成部、
として機能さ
せ、
前記取得部は、前記複数のマネーサーバと関連付けられたクレジット決済サーバから、クレジット決済を利用した場合に付与される特典を示すクレジット特典情報を取得し、
前記出力情報生成部は、取得された前記クレジット特典情報に基づいて、前記マネーサービス情報と前記複数のマネーサービスに対応する前記クレジット特典情報とを関連付けて出力するための第二出力情報を生成する、プログラム。
【請求項6】
請求項1から請求項
3のいずれか一項に記載の情報処理装置と通信可能に接続するコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
当該コンピュータを、
前記情報処理装置からの前記第一出力情報を出力する出力部として機能させる、
プログラム。
【請求項7】
情報処理装置と、
前記情報処理装置とネットワークを介して接続された外部端末装置と、を含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、前記複数のマネーサービスのそれぞれを利用した場合に付与される特典を示す特典情報を取得する取得部と、
取得された前記特典情報に基づいて、前記複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する前記特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成する出力情報生成部と、を備え、
前記取得部は、前記複数のマネーサーバと関連付けられたクレジット決済サーバから、クレジット決済を利用した場合に付与される特典を示すクレジット特典情報を取得し、
前記出力情報生成部は、取得された前記クレジット特典情報に基づいて、前記マネーサービス情報と前記複数のマネーサービスに対応する前記クレジット特典情報とを関連付けて出力するための第二出力情報を生成し、
前記外部端末装置は、
前記情報処理装置からの前記出力情報を出力する出力部を備える、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の電子マネーアプリケーションを有するスマートフォンなどの携帯電話やICカードなどの情報記録媒体が知られており、当該情報記録媒体を利用して、電子的に取引されるSuica(登録商標)やEdy(登録商標)等のいわゆる電子マネーの入金処理であったり、電子マネーや仮想通貨における商取引の決済処理であったりと、電子マネーや仮想通貨を利用するマネーサービスが提供されている。
【0003】
特許文献1には、マネーサービスに関する技術として、複数種類の電子マネーの各々に対応してその取引履歴を記録し、集計して表示する携帯通信端末装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、近年マネーサービスが増えてきており、企業は、他のマネーサービスとの差別化を図るため、当該マネーサービスを利用した場合に、ポイントが付与されるなどの特典を提供する。このような特典は、マネーサービスやこれに同期するクレジットサービスの入金・決済額ごとに異なる。よって、ユーザにとっては入金や決済をする際、どのマネーサービスが自身にとって有益なのか把握したうえで利用したいというニーズが存在する。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された携帯通信端末装置においては、単に、当該装置の画面上に表示された複数の電子マネーアプリケーションの種別情報を参考にして、複数の電子マネーアプリケーションのうち一を選択できるに過ぎず、どのマネーサービスが自身にとって有益なのか把握したうえで電子マネーアプリケーションを利用したいというユーザの要求に応えることができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、複数のマネーサービスの特典情報を踏まえて、ユーザが利用するマネーサービスを選択できる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、複数のマネーサービスのそれぞれを利用した場合に付与される特典を示す特典情報を取得する取得部と、取得された特典情報に基づいて、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する特典情報とを関連付けて出力するための第一出力情報を生成する出力情報生成部と、を備える。
【0009】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、複数のマネーサービスを利用した場合に付与される特典を示す特典情報を取得するステップと、取得された特典情報に基づいて、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成するステップと、を含む。
【0010】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、複数のマネーサービスのそれぞれを利用した場合に付与される特典を示す特典情報を取得する取得部、取得された特典情報に基づいて、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成する出力情報生成部、として機能させる。
【0011】
本発明の一態様に係るプログラムは、上記情報処理装置と通信可能なコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、コンピュータに、情報処理装置からの第一出力情報を出力する出力部として機能させる。
【0012】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、情報処理装置と、情報処理装置とネットワークを介して接続された外部端末装置と、を含む情報処理システムであって、情報処理装置は、それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、複数のマネーサービスのそれぞれを利用した場合に付与される特典を示す特典情報を取得する取得部と、取得された特典情報に基づいて、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成する出力情報生成部と、を備え、外部端末装置は、情報処理装置からの出力情報を出力する出力部を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数のマネーサービスの特典情報を踏まえて、ユーザが利用するマネーサービスを選択できる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る電子マネー管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るユーザ端末の表示出力部に表示される画面例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るユーザ端末の表示出力部に表示される画面例を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るユーザ端末の表示出力部に表示される画面例を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の記憶部に記憶されるデータ構成の一例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の動作例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの動作例を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。(なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。)
【0016】
図1を用いて、本発明の一実施形態における電子マネー管理システムのシステム構例を説明する。
図1は、電子マネー管理システム1000のシステム構成を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すように、電子マネー管理システム1000は、例示的に、情報処理システム100、ユーザ端末200、マネーサーバ400a、マネーサーバ400b、クレジット決済サーバ500、自販機700a、及び店舗端末700bを含んで構成される。
【0018】
情報処理システム100は、例示的に、それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスのマネーサービス情報と当該マネーサービスのそれぞれに対応する特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成する情報処理装置300と、当該出力情報を出力するユーザ端末200と、を備えて構成されている。情報処理装置300とユーザ端末200の機能的構成の詳細については、後述する。情報処理システム100は、例えば、ネットワーク600を介して、ユーザ端末200、マネーサーバ400a、マネーサーバ400b、クレジット決済サーバ500、自販機700a、及び店舗端末700bと通信可能に構成される。ネットワーク600は、例えば、インターネット、LAN、電話回線、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0019】
「電子マネー」とは、SuicaやEdy等の法定通貨の電子的なデータである電子マネー以外にも、非法定通貨の電子的なデータ(例えば仮想通貨等)も含むものである。
【0020】
「マネーサービス情報」とは、複数のマネーサービスを示す情報である。マネーサービス情報は、例えば、各マネーサービスを識別するためのID(以下、「マネーサービスID」という)、マネーサービスの名称、各マネーサービスを提供する企業を識別するためのID等を含んで構成される。
【0021】
「特典情報」とは、マネーサービスを利用した場合に付与される特典を示す情報である。特典情報は、例えば、各特典を識別するためID(以下、「特典ID」という)、各特典を提供する主体であり各特典に対応するマネーサービスのマネーサービスID、特典の内容(例えば、入金額○○円あたり□□ポイント付与等)等を含んで構成される。特典情報は、日時(以下、「利用可能日時」という。)によって、利用できる特典の内容が変動してもよい(例えば、平日のみ利用できる特典等)。また、特典情報は、天候等のその他の外部要因によって、利用できる特典の内容が変動してもよい。なお、当該特典は、各マネーサービスが提供するポイント以外にも、例えば、次のチャージ時や決済時において使えるクーポンの発行や取引金額の割引等でもよい。
【0022】
また、特典情報は、各マネーサービスにおいて、重ねて利用できる特典の組み合わせを示す情報(例えば、マネーサービスAの特典1と特典2は二重に利用できる等)を含んで構成されてもよい。
【0023】
マネーサーバ400a及び400bは、マネーサービスを提供するサーバ装置であり、マネーサーバ400aとマネーサーバ400bとは、異なるマネーサービスを提供する。なお、マネーサーバ400a、マネーサーバ400bは、特に区別の必要がない場合は、マネーサーバ400と総称する。
【0024】
クレジット決済サーバ500は、クレジット会社のサーバ装置である。情報処理装置300やユーザ端末200は、ネットワーク600及びマネーサーバ400を介して、クレジット決済サーバ500と通信を行なうことにより、ユーザのクレジット決済利用可能か否かのクレジット照会チェックを行い、クレジット決済処理を行う。クレジット決済サーバ500は、複数存在してもよい。
【0025】
ここで、マネーサーバ400は、ネットワーク600を介して、クレジット決済サーバ500と接続されてもよい。このような構成とすることで、電子マネーの入金又は決済処理時において、クレジット決済を利用することができる。
【0026】
情報処理システム100は、ネットワーク600を介して、マネーサービスを利用して商取引を行う自販機700a及びマネーサービスにおける電子マネーの入金を行える店舗端末700b等の店舗等に設置され、ユーザが入金や決済に係る操作行う端末及び機器(これらを総称して、以下「店舗端末・機器700」という。)と接続されてもよい。なお、以下、ユーザ端末200、店舗端末・機器700等を総称して「外部端末装置」という。外部端末装置は、マネーサービスの利用において、情報処理装置300やマネーサーバ400等の各種サーバ装置に対してユーザが各種操作するための端末装置であり、後述する出力情報を出力する端末装置である。
【0027】
情報処理装置300は、機能的に、それぞれ異なる電子マネーを利用する複数のマネーサービスを提供する複数のマネーサーバから、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と、複数のマネーサービスのそれぞれを利用した場合に付与される特典を示す特典情報と、を取得する取得部321と、取得部321が取得したマネーサービス情報と特典情報とに基づいて、マネーサービス情報と複数のマネーサービスのそれぞれに対応する特典情報とを関連付けて出力するための第一出力情報を生成する出力情報生成部323と、を備える。
【0028】
情報処理装置300は、例えばコンピュータシステムからなるサーバ装置等によって構成され、ソフトウェアプログラムによって実装される。また、当該プログラムは、例えば、ネットワークを介して、情報処理装置300の外部からダウンロードされて提供されてもよいし、又は、CD-ROMやDVD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な各種の情報記録媒体によって提供されてもよい。なお、情報処理装置300は、情報処理システム100専用のソフトウェアやハードウェア、OS等を設けずに、クラウドサーバ装置によるサービスを適宜用いてもよい。
【0029】
通信部310は、制御部320の制御により、ネットワーク600を介してユーザ端末200又は他のシステムとの通信を実行する機能を有する。通信部310は、例えば、特典情報を要求する特典情報リクエスト及び電子マネーの入金又は決済処理を要求する入金決済処理リクエストをユーザ端末200から受信し、マネーサービス情報及び特典情報をユーザ端末200に送信する。
【0030】
通信部310は、例えば、受付部322が入金決済処理リクエストを受け付けた場合に、選択されたマネーサービス情報に関連付けられたマネーサーバ400に入金決済処理リクエストを送信してもよい。なお、通信部310は、受付部322が受け付けた入金決済処理リクエストをそのままマネーサーバ400に送信(転送)してもよいし、当該受け付けた入金決済処理リクエストに基づいて、制御部320で新たに入金決済処理リクエストを生成してマネーサーバ400に送信してもよい。
【0031】
「マネーサービス情報に関連付けられたマネーサーバ」とは、マネーサービス情報が示す各マネーサービスを提供しているマネーサーバ400をいう。なお、当該関連付けの実装については、例えば、記憶部330に、各マネーサービスIDと、各マネーサーバ400を識別するIDとを対応づけて記憶することで実現してもよい。
【0032】
制御部320は、例示的に、取得部321、受付部322、出力情報生成部323及び判定部324を備え、情報処理装置300の各機能部を制御し、各種データを演算処理等する機能を有するプロセッサ(CPU)である。
【0033】
取得部321は、外部端末装置、他のサーバ装置又は他システムから情報を取得する機能を有する。取得部321は、例えば、複数のマネーサーバ400からマネーサービス情報及び特典情報を取得する。
【0034】
取得部321は、例えば、ユーザ端末200から特典情報リクエストを受け付けた場合に、(1)マネーサーバ400に特典情報を要求する特典情報リクエストの送信に対する回答として特典情報を受信すること、又は(2)記憶部に予め記憶された特典情報を参照することの少なくとも一方によって特典情報を取得してもよい。ここでいう「記憶部」は、情報処理装置300内の記憶装置(記憶部330)、又は、情報処理装置300外の記憶装置の少なくともいずれか一つが含まれる。
【0035】
上記(1)の例においては、マネーサーバ400がインターネットのWebサイト等に公開している情報を検索して取得することも含まれる。このような構成によれば、情報処理システム100向けの情報として用意されていなくとも、簡易的に特典情報を取得することができる。
【0036】
上記(2)の例においては、マネーサーバ400から定期的(例えば、日次、週次、月次等)にその時の最新情報としての特典情報の配信を受信して、都度、記憶部330に記憶することで、最新化を図ってもよい。取得部321は、上記(1)(2)をそれぞれ単独で用いて特典情報を取得してもよいし、上記(1)(2)のそれぞれの方法で取得した特典情報を比較して、集約・最適化(最新化含む)を図るようマージしてもよい。このような構成によれば、一定の最新化が図られた特典情報を出力することができる。
【0037】
取得部321は、例えば、マネーサーバ400と関連付けられたクレジット決済サーバ500から、クレジット決済を利用した場合に付与される特典を示すクレジット特典情報を取得してもよい。
【0038】
「クレジット特典情報」とは、クレジット決済を利用した場合に付与される特典を示す情報である。クレジット特典情報は、例えば、各クレジット会社のクレジット決済サービスによる特典(例えば、○○円分クレジット利用することで□□ポイント付与、所定期間中はポイント通常時の○倍にして付与等)を示す。また、クレジット特典情報は、クレジット決済ごとに独立して存在してもよいし、各マネーサービスに従属させて存在(例えば、マネーサービスA、かつ、クレジット決済サービスAを利用した場合にポイント付与等)してもよい。
【0039】
受付部322は、各機能部、外部端末装置又は他システムからの各種リクエストを受け付ける機能を有する。受付部322は、例えば、特典情報を要求する特典情報リクエストを受け付ける。受付部322は、例えば、外部端末装置から送信された特典情報リクエストを、通信部210において受信し、受付部322に伝達されることで受け付けてもよい。
【0040】
受付部322は、例えば、マネーサービスが選択された場合、選択されたマネーサービスに対応する電子マネーの入金又は決済処理を要求する入金決済処理リクエストを受け付けてもよい。受付部322は、例えば、出力部250に出力した複数のマネーサービス情報に対する選択入力による入金決済処理リクエストを受け付けてもよい。
【0041】
上記構成によれば、ユーザは、ユーザ端末200に出力された当該マネーサービス情報に対応する特典情報を確認しながら、複数のマネーサービス情報を、選択して入金決済処理を進めること(選択したマネーサービス情報に関連付けられたマネーサーバに入金決済処理のためのリクエストを送信すること)ができる。
【0042】
受付部322は、例えば、ユーザ端末200から、出力部250に出力した確認情報に対する指定入力による入金決済処理リクエストを受け付けてもよい。
【0043】
「確認情報」とは、優先情報に基づいて、利用するマネーサービスを判定し、当該判定されたマネーサービスによる入金決済処理を行う確認のための情報である。確認情報は、例えば、優先情報にマネーサービスの利用の順位の設定がされていた場合、当該順位に基づいて最も優先順位が高いマネーサービスを利用するマネーサービスとして判定し、当該判定されたマネーサービスによる入金決済処理を行ってよいか否かを確認するテキスト表示又は音声を出力するための情報であればよい。確認情報は、例えば、優先情報に基づいて、マネーサービスAを利用すると判定された場合には、「設定された優先情報に基づいてマネーサービスAでの入金処理を行ってよいでしょうか。」といったテキスト表示とユーザからの指定入力を受け付ける操作ボタンを伴うダイアログ表示やフッター表示等をユーザ端末200で表示するための情報であってもよい。
【0044】
「優先情報」とは、マネーサービスの利用の優先順位を示す情報である。優先情報は、例えば、予め、入力部240で設定入力された又はマネーサーバ400から配布された情報として、マネーサービスの利用の順位(例えば、マネーサービスA、マネーサービスB、マネーサービスCの順で利用する等)、各マネーサービスの特典の利用順位(例えば、マネーサービスAにおける特典1、特典2、特典3の順で利用する等)、及び、特典の具体的な内容による順位付け(例えば、100円等の単位取扱金額のうち、最もポイント付与率が高いものを優先する、付与ポイントの倍率が最も高いものを優先する等)といった情報を含んで構成されてもよい。
【0045】
出力情報生成部323は、例えば、取得部321が取得した特典情報に基づいて、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報とマネーサービスに対応する特典情報とを関連付けて出力するための出力情報(第一出力情報)を生成する。
【0046】
「出力情報」とは、ユーザ端末200の出力部250や店舗端末・機器の出力部(不図示)の外部端末装置に出力するための情報である。出力情報は、第一出力情報、第二出力情報、第三出力情報、及び第四出力情報の総称である。
【0047】
図2及び
図3を用いて、マネーサービス情報とマネーサービスに対応する特典情報とを関連付けて出力するための第一出力情報の出力例について説明する。
図2及び
図3は、ユーザ端末200の表示出力部251に第一出力情報が表示(出力)される画面例を示す図である。
【0048】
図2に示すように、入金時において、マネーサービス情報として、電子マネーA、電子マネーBと複数のマネーサービスのサービス名を表示し、その配下にそれぞれのマネーサービスに対応する特典情報、例えば、電子マネーAであれば、電子マネーAに対して1,000円入金時には0ポイント、2,000円入金時には100ポイント付与されるといった旨の特典情報をリスト表示することで関連付けて第一出力情報を出力してもよい。
【0049】
図2に示すように画面表示の最下部には、どのマネーサービスを利用し、入金額をいくらにするか(どの特典を選択するか)を指定入力するための入力フォームを表示してもよい。当該入力フォームにマネーサービスの指定入力が行われ、入金処理を実行する実行ボタン(不図示)が押下等されると、当該特典情報をふまえた入金決済処理リクエストがマネーサーバ400に送信される。
【0050】
図3に示すように、決済時において、決済額がいくらで、電子マネーA、電子マネーB、仮想通貨Cと複数のマネーサービスのサービス名を表示し、また、仮想通貨Cであれば、仮想通貨Cの価格表示「〇〇〇コイン」と1単位いくらかの表示「1単位:△△円」を表示してもよい。また、
図3に示すように、それらの配下に、それぞれのマネーサービスに対応する特典、例えば、電子マネーBであれば「特典:クーポンあり」、仮想通貨Cであれば「特典:□□コイン(×××円分)割引」といった旨の特典情報を表示することで関連付けて第一出力情報を出力してもよい。
【0051】
図3に示すように、画面表示の最下部には、どのマネーサービスを利用するか(どの特典を選択するか)を指定入力するための入力フォームを表示してもよい。当該入力フォームにマネーサービスの指定入力が行われ、決済処理を実行する実行ボタン(不図示)が押下等されると、当該特典情報をふまえた入金決済処理リクエストがマネーサーバ400に送信される。
【0052】
図4を用いて、マネーサービス情報とマネーサービスに対応するクレジット特典情報とを関連付けて出力するための第二出力情報の出力例について説明する。
図4は、ユーザ端末200の表示出力部251に第二出力情報が表示される画面例を示す図である。
【0053】
図4に示すように、例えば入金時において、マネーサービスのサービス名を表示し、その配下にそれぞれのマネーサービスに対応する特典情報を表示することに加えて、電子マネーBの入金においてクレジット決済を利用する場合、当該クレジット決済におけるクレジット特典情報を、電子マネーBの配下に表示することで関連付けて第二出力情報を出力してもよい。
【0054】
画面表示の最下部には、利用するマネーサービスし、入金額を指定入力するための入力フォームに加え、入金方法(例えば、現金支払かクレジット支払か等)を指定する入力フォームを加えて表示してもよい。当該入力フォームにユーザが利用するマネーサービスの指定入力を行い、入金処理を実行する実行ボタン(不図示)を押下等すると、当該クレジット特典情報をふまえた入金決済処理リクエストがマネーサーバ400に送信される。
【0055】
上記構成によれば、出力された複数のマネーサービスの特典情報を踏まえて、ユーザが利用する少なくとも一のマネーサービスを選択できる。
【0056】
出力情報生成部323は、例えば、決済時において、記憶部330に記憶される下記に説明するマネーサービスごとの利用者情報の残高金額と対象の取引金額を比較して、残高金額が不足していると判定した場合には、出力する内容に当該判定されたマネーサービスを含めないよう第一、第二出力情報を生成してもよい。このような構成によれば、ユーザに実際には利用できないマネーサービス及び特典情報の出力を省くことができる。
【0057】
出力情報生成部323は、例えば、特典情報に含まれる利用可能日時と、特典情報リクエストを受信した日時と比較して、利用可能な特典のみ出力するよう第一、第二出力情報を生成してもよい。このような構成によれば、日時によって特典情報表示を変動させ、ユーザに実際には利用できないマネーサービス及び特典情報の出力を省くことができる。
【0058】
出力情報生成部323は、例えば、取得部321が取得したクレジット特典情報に基づいて、マネーサービス情報とマネーサービスに対応するクレジット特典情報とを関連付けて出力するための第二出力情報を生成してもよい。出力情報生成部323は、例えば、対応するマネーサービス名の配下にクレジット特典を表示することで関連付けて出力してもよい。
【0059】
上記構成によれば、マネーサービスの特典だけではなく、併せて利用するクレジットの特典情報も踏まえて、ユーザが利用するマネーサービスを選択できる。
【0060】
判定部324は、例えば、優先情報に基づいて、利用するマネーサービスを判定する。出力情報生成部323は、例えば、判定部324により判定されたマネーサービスに対応する電子マネーの入金又は決済処理を実行するか否かの確認情報を出力するための第三出力情報を生成してもよい。出力情報生成部323のこのような構成によれば、複数のマネーサービスから予め設定した優先情報のもと、利用するマネーサービスを自動で判定することができる。
【0061】
なお、上記のように、第三出力情報に確認情報を含めるのではなく(上記のように入金決済処理を行うにあたり、予めユーザに確認を取るための情報ではなく)、当該判定されたマネーサービスに対応する電子マネーにより自動で入金又は決済処理を行った後に、当該処理を行った旨を通知する情報を含むようにしてもよい。このような構成によれば、情報処理システム100が複数のマネーサービスから予め設定した優先情報のもと、利用するマネーサービスを判定から入金決済処理までを自動化することができる。
【0062】
記憶部330は、例えば、マネーサービス情報、特典情報、クレジット特典情報、優先情報、出力情報、入力情報、取引情報、ユーザの利用者情報、マネーサービスと特典の関連情報等を記憶する。なお、記憶部330は、データベースシステムを用いてもファイルシステムを用いてもよい。
【0063】
ユーザ端末200は、例示的に、制御部220の制御により、ネットワーク600を介して、情報処理装置300、他の外部端末装置又は他のシステムとの通信を実行する機能を有する通信部210、ユーザ端末200の各機能部を制御し、各種データを演算処理等する機能を有する制御部220、制御部220の制御により、ユーザ端末200が制御・演算処理する際に必要な各種プログラム、データ、パラメータ等を記憶する機能を有する記憶部230、入力部240、及び、複数のマネーサービスを示すマネーサービスとマネーサービスに対応する特典情報とを関連付けて出力するための第一出力情報を出力する出力部250を備えて構成される。
【0064】
ユーザ端末200は、情報処理システム100を利用するユーザが保有する携帯端末等の電子機器である。ユーザ端末200は、タブレット端末、ウェアラブル端末、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなど、通信ネットワークを介して他の通信機器とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。
【0065】
通信部210は、例えば、特典情報リクエストや入金決済処理リクエストを情報処理装置300に送信し、特典情報及びマネーサービス情報を情報処理装置300から受信する。なお、ユーザ端末200は、マネーサービス情報を予め記憶部230に格納しておいてもよい。
【0066】
リクエスト生成部221は、例えば、入力部240が受け付けた指定入力(例えば、出力部250に複数のマネーサービスとその特典を出力するための操作ボタンの押下や指示音声の入力)に基づいて、情報処理装置300に特典情報を要求するための特典情報リクエストを生成する。
【0067】
リクエスト生成部221は、例えば、入力部240が受け付けた選択入力に基づいて、選択先のマネーサービス情報及び当該マネーサービス情報に関連付けられた特典情報による電子的に取引される電子マネーの入金又は決済処理を、マネーサービスに対応するマネーサーバ400に要求するための入金決済処理リクエストを生成する。
【0068】
上記構成によれば、ユーザが複数のマネーサービスの中から、入金額や決済額に応じて最も特典が付与されるマネーサービス等を選択した上で入金決済処理をマネーサービスに要求することができる。
【0069】
入力部240は、例示的に、表示入力部241及び音声入力部242を備え、制御部220の制御により、ユーザ端末200において各種情報の入力を受け付ける機能を有する。入力部240は、制御部220の制御により、受け付けた入力内容を示す入力情報を生成し、各機能部に伝達する。ここで「入力情報」とは、入力部340が受け付けた各種情報の入力内容を示す情報である。
【0070】
表示入力部241は、制御部220の制御により、ユーザからの操作入力を受け付ける機能を有する。表示入力部241は、例えば、タッチパネル等のソフトキーあるいはハードキーにより実現される。表示入力部241は、例えば、出力部250が出力したマネーサービス情報に対する選択入力を受け付ける。表示入力部241は、例えば、出力部250が出力したマネーサービスの優先設定表示に対する設定入力を受け付けてもよい。音声入力部242は、例えば、ユーザからの音声でのマネーサービス又は特典の選択入力を受け付けたり、音声のマネーサーバへの入金決済処理リクエストの送信の実行入力を受け付けたりしてもよい。音声入力部242は、例えば、ユーザ端末に備え付けられたマイク等により実現される。
【0071】
出力部250は、例示的に、表示出力部251、音声出力部252を備え、制御部220の制御により、ユーザ端末200において各種情報を出力する機能を有する。出力部250は、例えば、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報と当該マネーサービスに対応する特典情報とを関連付けて出力するための第一出力情報を出力する。
【0072】
表示出力部251は、マネーサービス情報や特典情報等の各種情報を表示する機能を有する。表示出力部251は、制御部220の制御により、情報処理装置300からネットワーク600を介して送信された出力情報を表示してもよい。音声出力部252は、出力情報を音声出力する機能を有する。音声出力部252は、例えば、ユーザ端末200の内臓スピーカーによって実現し、直接音声を出力してもよいし、ヘッドフォン又はイヤフォンを接続して有線又は無線で音声信号を外部媒体に出力してもよい。
【0073】
本実施形態において、ユーザ端末200が特典情報リクエストを生成して情報処理装置300に送信し、当該リクエストの送信に対する回答として第一出力情報、第二出力情報を受信して、出力部250でこれらの出力情報を出力する実施例について説明したが、ユーザ端末200に代えて、店舗端末・機器700が特典情報リクエストを生成して情報処理装置300に送信して、当該リクエストの送信に対する回答とし第一出力情報、第二出力情報を受信して、店舗端末・機器700の出力部(不図示)でこれらの出力情報を出力してもよい。
【0074】
また、本変形例において、ユーザ端末200に代えて、店舗端末・機器700が出力された第一出力情報に対するマネーサービス等の選択入力を受け付けて、入金決済処理リクエストを情報処理装置300又はマネーサーバ400に送信してもよい。
【0075】
上記構成によれば、ユーザは、ユーザ端末200を用いずとも、店舗端末・機器700のみ用いてマネーサービス情報に関連付けられた特典情報を確認したり、入金決済の操作等をすることができる。
【0076】
(データ構成の例)
図5を用いて、本発明の一実施形態に係る情報処理システム100のデータ構成例を説明する。
図5は、情報処理装置300の記憶部330に記憶される取引情報、利用者情報、特典情報、マネーサービスと特典の関連情報のデータ構成の例を示す図である。取引情報、利用者情報、特典情報、マネーサービスと特典の関連情報は、互いに関連づけて記憶されてもよい。取引情報、利用者情報、特典情報、マネーサービスと特典の関連情報は、同様に、ユーザ端末200に記憶されてもよい。例えば、ユーザ端末200は、後述する
図5(b)が示す利用者情報を記録してもよい。
【0077】
図5(a)は、取引情報のデータ構成の例を示す図である。ここで「取引情報」とは、マネーサービスに係る取引を管理するための情報である。
図5(a)に示すように、取引情報は、各取引を識別する「取引ID」、各取引の種別を表す「取引種別」(例えば、入金、決済等)、各取引を行った利用者を識別する「利用者ID」、各取引後の残高金額を示す取引後残高、各取引で取引された金額を示す「取引金額」、各取引で付与された特典としての各マネーサービスが取り扱っているポイントを示す「付与ポイント」、各取引で適用された特典を識別するための「特典ID」等の項目を含んで構成される。もちろん、これらの項目が取引情報に全て含まれる必要はなく、また、これら以外の項目が含まれてもよく、マネーサービス情報のサービス内容等に応じて適宜設定すればよい。
【0078】
図5(b)は、利用者情報のデータ構成の例を示す図である。ここで「利用者情報」とは、各マネーサービスを利用する個人等を管理するための情報である。
図5(b)に示すように、利用者情報は、「利用者ID」、現在の残高金額を示す「残高」等といった項目を含んで構成される。もちろん、これらの項目が取引情報に全て含まれる必要はなく、また、これら以外の項目が含まれてもよく、マネーサービス情報のサービス内容等に応じて適宜設定すればよい。
【0079】
図5(c)は、特典情報のデータ構成の例を示す図である。
図5(c)に示すように、特典情報は、「特典ID」、各特典の具体的な内容を示す「特典内容」、各特典の状態を示す「ステータス」、各特典の利用可能日時を示す「利用可能日時」等といった項目を含んで構成される。もちろん、これらの項目が取引情報に全て含まれる必要はなく、また、これら以外の項目が含まれてもよく、マネーサービス情報のサービス内容等に応じて適宜設定すればよい。
【0080】
図5(d)は、マネーサービスと特典の関連情報のデータ構成の例を示す図である。
図5(d)に示すように、当該関連情報は、「マネーサービスID」、「特典ID」等といった項目を含んで構成される。もちろん、これら以外の項目が含まれてもよく、また、このような関連付けるための情報を予め記憶せずとも、都度、処理ロジックで当該関連付けを判定してもよい。
【0081】
(動作例)
図6~8を用いて、本発明の一実施形態に係る情報処理システム100の動作例を説明する。
【0082】
図6は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置300の動作例を示すフローチャートである。
【0083】
図6に示すように、情報処理装置300は、ネットワーク600を介して接続されるユーザ端末200から、特典情報を要求する特典情報リクエストを受け付ける(S10)。
【0084】
情報処理装置300は、複数のマネーサーバから特典情報を取得する(S11)。ステップS10からS11へのフローについて、一連の処理でなくても(タイムラグがあっても)構わない。
【0085】
情報処理装置300は、取得した特典情報に基づいて、例えばユーザ端末200において、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報とマネーサービスに対応する特典情報とを関連付けて出力するための第一出力情報を生成する(S12)。マネーサービス情報は、情報処理装置300が予め記憶していてもよいし、特典情報リクエストとともにユーザ端末200から取得してもよい。
【0086】
情報処理装置300は、記憶部330等に記憶された優先情報を用いる場合(S13のYES)、当該優先情報に基づいて、利用するマネーサービスを判定し、当該判定されたマネーサービスによる入金決済処理を行う確認するための第三出力情報を生成する(S14)。
【0087】
情報処理装置300は、第一出力情報及び第三出力情報の少なくとも一方をユーザ端末200で出力するためにネットワーク600を介して送信する(S15)。
【0088】
図7は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム100のユーザ端末200にダウンロード等されることで搭載された端末プログラムの起動から第二出力情報の出力までの各装置の相互関係と動作例を示すシーケンス図である。なお、
図7の例において、複数のマネーサービスを提供するマネーサーバ400を、マネーサーバ400a、マネーサーバ400bとして、マネーサーバ400bは、対象のマネーの取引においてクレジット決済の利用を予め設定しているサービスの例として説明する。
【0089】
図7に示すように、ユーザ端末200はユーザからの指定入力により、端末プログラムを起動する(S21)。
【0090】
ユーザ端末200は、端末プログラムが起動されると、当該プログラムにより、特典情報リクエストを生成する(S22)。
【0091】
ユーザ端末200は、特典情報リクエストが生成されると、当該特典情報リクエストを情報処理装置300に送信する(S23)。
【0092】
情報処理装置300は、ユーザ端末200から特典情報リクエストを受信すると、リクエスト先のマネーサービスを提供するサーバ装置を判定し(本例の場合は、マネーサーバ400a、マネーサーバ400b)、当該サーバ装置に特典情報リクエストを送信する(S24、S27)。
【0093】
マネーサーバ400aは、情報処理装置300から特典情報リクエストを受信すると、記憶装置等に記憶されている特典情報を取得する(S25)。マネーサーバ400aは、取得した特典情報を特典情報リクエストの回答として、情報処理装置300に送信する(S26)。
【0094】
マネーサーバ400bは、情報処理装置300から特典情報リクエストを受信すると、記憶装置等に記憶されている特典情報を取得する(S25)。また、マネーサーバ400bは、クレジット決済サーバ500にクレジット特典情報リクエストを送信する(S29)。
【0095】
クレジット決済サーバ500は、マネーサーバ400bからクレジット特典情報リクエストを受信すると、記憶装置等に記憶されているクレジット特典情報を取得する(S30)。クレジット決済サーバ500は、取得したクレジット特典情報を特典情報リクエストの回答として、情報処理装置300に送信する(S31)。
【0096】
マネーサーバ400bは、クレジット決済サーバ500からクレジット特典情報を受信すると、取得した特典情報及びクレジット特典情報を、特典情報リクエストの回答として、情報処理装置300に送信する(S32)。
【0097】
情報処理装置300は、マネーサーバ400a、マネーサーバ400bから特典情報及びクレジット特典情報を受信すると、受信した特典情報等に基づいて、ユーザ端末200において、複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報とマネーサービスに対応する特典情報及びクレジット特典情報とを関連付けて出力するための第二出力情報を生成する(S33)。
【0098】
情報処理装置300は、生成した第二出力情報をユーザ端末200に送信する(S34)
【0099】
ユーザ端末200は、起動した端末プログラムにおいて、情報処理装置300から受信した第二出力情報を出力する(S35)。
【0100】
図8は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム100の出力したマネーサービスに対する選択入力から現金投入(チャージ)を経て入金処理結果を示した出力情報の出力までの動作例を示すシーケンス図である。
図8の例は、電子マネーの入金時の動作例である。なお、電子マネーの決済時の動作については、
図8に示す電子マネーの入金時の動作例と同様である。
【0101】
図8に示すように、ユーザは、ユーザ端末200が複数のマネーサービスを示すマネーサービス情報とマネーサービスに対応する特典情報とを関連付けて出力した出力情報において、利用するマネーサービス情報に対する選択入力をする(S41)。
【0102】
ユーザ端末200は、ユーザが当該選択入力をすると、当該マネーサービス情報に対する選択入力を受け付ける(S42)。
【0103】
ユーザ端末200は、当該選択入力を受け付けると、当該受け付けた選択入力に基づいて、選択先のマネーサービス情報及び当該マネーサービス情報に関連付けられた特典情報による電子マネーの入金又は決済処理を、当該マネーサービスに対応するマネーサーバ400に要求するための入金決済処理リクエストを生成する(S43)。
【0104】
ユーザ端末200は、生成した入金決済処理リクエストをマネーサーバ400に送信する(S44)。
【0105】
ユーザは、併せて、選択入力したマネーサービスによる入金を行うために、店舗端末700bの投入口から現金を投入する(S46)。
【0106】
店舗端末700bは、ユーザから現金を投入されると、当該現金投入を受け付ける(S47)店舗端末700bは、当該現金投入を受け付けると、当該現金投入結果を示す入金情報を生成する(S48)。店舗端末700bは、生成した入金情報をマネーサーバ400に送信する(S49)。
【0107】
マネーサーバ400は、店舗端末700bから入金情報を受信すると、入金処理を実行する(S50)。マネーサーバ400は、入金処理を実行すると、当該入金処理の入金処理結果情報を情報処理装置300に送信する(S51)。
【0108】
情報処理装置300は、マネーサーバ400から入金処理結果情報を受信すると、当該入金処理結果情報を基に、第四出力情報を生成する(S52)。ここで「第四出力情報」とは、マネーサーバ400での入金決済処理の結果を通知するための出力情報である。
【0109】
情報処理装置300は、出力した第四出力情報をユーザ端末200に送信する(S53)。
【0110】
ユーザ端末200は、情報処理装置300から第四出力情報を受信すると、当該第四出力情報を出力する(S54)。
【0111】
<他の実施形態>
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良(たとえば、各実施形態を組み合わせること、各実施形態の一部の構成を省略すること)され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0112】
図1に示す、情報処理装置300における各構成の少なくとも一部は、ユーザ端末200が備えていてもよい。また、ユーザ端末200における各構成の少なくとも一部は、情報処理装置300が備えていてもよい。例えば、ユーザ端末200は、自身がすでに備える構成に更に追加するように、又は、自身がすでに備える構成に代えて、情報処理装置300が備える取得部321、受付部322、出力情報生成部323及び判定部324の少なくとも一部を備えてもよい。具体的には、ユーザ端末200がマネーサーバ400から直接、特典情報を取得し、取得された特典情報に基づいて、マネーサービス情報と当該マネーサービスに対応する特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成してもよい。
【0113】
また、ユーザ端末200は、情報処理装置300が各マネーサーバ400から取集した特典情報を情報処理装置300から受信し、ユーザ端末200において、マネーサービス情報と当該マネーサービスに対応する特典情報とを関連付けて出力するための出力情報を生成してもよい。
【0114】
そして、ユーザ端末200で生成された出力情報をユーザ端末200の出力部250で出力してもよい。また、自販機700aや店舗端末700bからリクエストがあった場合は、ユーザ端末200は、当該出力情報を自販機700aや店舗端末700bにおいて出力してもよい。
【符号の説明】
【0115】
100…情報処理システム、200…ユーザ端末、220…制御部、221…リクエスト生成部、230…記憶部、240…入力部、241…表示入力部、242…音声入力部、250…出力部、251…表示出力部、252…音声出力部、300…情報処理装置、310…通信部、320…制御部、321…取得部、322…受付部、323…出力情報生成部、324…判定部、330…記憶部、400…マネーサーバ、500…クレジット決済サーバ、700…店舗端末・機器