(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】安否確認情報提供システム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20220111BHJP
G08B 21/04 20060101ALI20220111BHJP
H04M 11/04 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/04
H04M11/04
(21)【出願番号】P 2018105957
(22)【出願日】2018-06-01
【審査請求日】2021-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(74)【代理人】
【識別番号】100194939
【氏名又は名称】別所 公博
(74)【代理人】
【識別番号】100206782
【氏名又は名称】佐藤 彰洋
(72)【発明者】
【氏名】冷岡 秀和
【審査官】田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-070069(JP,A)
【文献】特開昭61-279221(JP,A)
【文献】特開平05-250576(JP,A)
【文献】特開2002-163743(JP,A)
【文献】特開2017-157030(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0362213(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 19/00-31/00
H04M 1/00
H04M 1/72-1/72516
H04M 11/00-11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出領域における被検出者の動作を検出する動作検出装置と、
前記動作検出装置の検出結果に基づいて、予め設定された判定時間内に前記被検出者が動作しなかったか否かを判定する被検出者異常判定装置と、
前記判定時間内に前記被検出者が動作しなかったと前記被検出者異常判定装置が判定した場合に、被検出者異常信号を出力する遠隔監視装置と、
前記遠隔監視装置から出力された前記被検出者異常信号が入力され、前記被検出者の外出時間の情報が予め入力され、情報センタに設けられる管理装置と
を備え、
前記管理装置は、前記外出時間外に前記被検出者異常信号が前記管理装置に入力された場合に、予め設定された連絡先に連絡する安否確認情報提供システム。
【請求項2】
前記動作検出装置は、複数の前記検出領域のそれぞれにおける前記被検出者の動作を検出する複数の動作検出部を有し、
前記管理装置には、前記管理装置に前記被検出者異常信号が入力された場合に、複数の前記動作検出部のそれぞれの状態の情報が入力される請求項1に記載の安否確認情報提供システム。
【請求項3】
前記被検出者異常判定装置は、前記被検出者の外出時間が経過した場合に、前記判定時間の計時を開始する請求項1または請求項2に記載の安否確認情報提供システム。
【請求項4】
前記動作検出装置の検出結果に基づいて、前記被検出者が動作したと判定する被検出者動作判定装置をさらに備え、
前記遠隔監視装置は、前記被検出者が動作したと前記被検出者動作判定装置が判定した場合に、被検出者動作信号を出力し、
前記管理装置には、前記遠隔監視装置から出力された前記被検出者動作信号が入力され、
前記管理装置は、前記外出時間内に前記被検出者動作信号が前記管理装置に入力された場合に、予め設定された連絡先に連絡する請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の安否確認情報提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、検出領域における被検出者の動作を検出する安否確認情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検出領域における被検出者の動作を検出する動作検出装置と、動作検出装置の検出結果に基づいて、予め設定された判定時間内に被検出者が動作しなかったか否かを判定する被検出者異常判定装置とを備えた安否確認情報提供システムが知られている。この安否確認情報提供システムは、判定時間内に被検出者が動作しなかったと被検出者異常判定装置が判定した場合に、被検出者異常信号を出力する発報装置と、発報装置から出力された被検出者異常信号が入力された場合に、予め設定された通報先に連絡する通報装置とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、被検出者が判定時間以上に外出した場合に被検出者が判定時間内に動作しなかったと判定される。その結果、通報装置が誤って連絡してしまうという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、誤って連絡することを抑制することができる安否確認情報提供システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る安否確認情報提供システムは、検出領域における被検出者の動作を検出する動作検出装置と、動作検出装置の検出結果に基づいて、予め設定された判定時間内に被検出者が動作しなかったか否かを判定する被検出者異常判定装置と、判定時間内に被検出者が動作しなかったと被検出者異常判定装置が判定した場合に、被検出者異常信号を出力する遠隔監視装置と、遠隔監視装置から出力された被検出者異常信号が入力され、被検出者の外出時間の情報が予め入力され、情報センタに設けられる管理装置とを備え、管理装置は、外出時間外に被検出者異常信号が管理装置に入力された場合に、予め設定された連絡先に連絡する。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係る安否確認情報提供システムによれば、管理装置は、外出時間外に被検出者異常信号が管理装置に入力された場合に、予め設定された連絡先に連絡する。これにより、誤って連絡することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】この発明の実施の形態1に係る安否確認情報提供システムを示すブロック図である。
【
図2】
図1の安否確認情報提供システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る安否確認情報提供システムを示すブロック図である。この発明の実施の形態1に係る安否確認情報提供システムは、検出領域における被検出者の動作を検出する動作検出装置1と、動作検出装置1の検出結果に基づいて、被検出者が動作しなかったか否かを判定する被検出者異常判定装置2とを備えている。
【0010】
動作検出装置1は、複数の検出領域のそれぞれにおける被検出者の動作を検出する複数の動作検出部を有している。検出領域としては、例えば、居室、通路、玄関などが挙げられる。居室、通路などに用いられる動作検出部としては、例えば、パッシブセンサ、カメラを用いた動作検出部などが挙げられる。玄関に用いられる動作検出部としては、例えば、マグネットセンサが挙げられる。
【0011】
被検出者異常判定装置2には、判定時間が予め設定される。判定時間としては、例えば、25時間、36時間などが挙げられる。判定時間は、変更可能となっている。被検出者異常判定装置2には、動作検出装置1における複数の動作検出部の全ての検出結果が入力される。被検出者異常判定装置2は、動作検出装置1における複数の動作検出部の全ての検出結果に基づいて、判定時間内に被検出者が動作しなかったか否かを判定する。被検出者異常判定装置2は、判定時間の計時を開始した後、判定時間内に動作検出装置1が被検出者の動作を検出した場合に、判定時間をゼロにして、再度、判定時間の計時を開始する。言い換えれば、被検出者異常判定装置2は、判定時間の計時を開始した後、判定時間内に動作検出装置1が被検出者の動作を検出した場合に、判定時間がリセットされる。
【0012】
また、この安否確認情報提供システムは、被検出者異常信号を出力する遠隔監視装置3と、情報センタに設けられる管理装置4とを備えている。
【0013】
遠隔監視装置3は、判定時間内に被検出者が動作しなかったと被検出者異常判定装置2が判定した場合に、被検出者異常信号を出力する。
【0014】
管理装置4には、遠隔監視装置3から出力された被検出者異常信号が入力される。また、管理装置4には、被検出者の外出時間の情報が予め入力される。管理装置4への被検出者の外出時間の情報の入力は、例えば、被検出者が情報センタに連絡することによって、行われる。
【0015】
管理装置4は、外出時間外に被検出者異常信号が管理装置4に入力された場合に、予め設定された連絡先5に連絡する。連絡先としては、例えば、被検出者が所持する携帯電話、被検出者の親族の電話などが挙げられる。
【0016】
管理装置4には、管理装置4に被検出者異常信号が入力された場合に、動作検出装置1における複数の動作検出部のそれぞれの状態の情報が入力される。
【0017】
管理装置4は、被検出者の外出時間が経過した場合に、遠隔監視装置3を介して、被検出者異常判定装置2に対してリセット信号を入力する。被検出者異常判定装置2は、リセット信号が入力された場合に、判定時間の計時を開始する。これにより、被検出者異常判定装置2は、被検出者の外出時間が経過した場合に、判定時間の計時を開始する。
【0018】
また、この安否確認情報提供システムは、動作検出装置1の検出結果に基づいて、被検出者が動作したと判定する被検出者動作判定装置6を備えている。
【0019】
遠隔監視装置3は、被検出者が動作したと被検出者動作判定装置6が判定した場合に、被検出者動作信号を出力する。管理装置4には、遠隔監視装置3から出力された被検出者動作信号が入力される。管理装置4は、外出時間内に被検出者動作信号が管理装置4に入力された場合に、予め設定された連絡先に連絡する。
【0020】
被検出者異常判定装置2および被検出者動作判定装置6は、動作検出装置1の検出結果が入力されるローカルコントローラと、このローカルコントローラおよび遠隔監視装置3のそれぞれに電気的に接続されるメインコントローラとから構成されている。
【0021】
次に、この安否確認情報提供システムの動作について説明する。
図2は、
図1の安否確認情報提供システムの動作を示すフローチャートである。まず、ステップS101において、管理装置4から被検出者異常判定装置2にリセット信号が入力され、判定時間の計時が開始される。
【0022】
その後、ステップS102において、被検出者異常判定装置2は、動作検出装置の検出結果に基づいて、判定時間内に被検出者が動作しなかったか否かを判定する。ステップS102において、判定時間内に被検出者が動作したと判定された場合には、ステップS101に戻る。
【0023】
一方、ステップS102において、判定時間内に被検出者が動作しなかったと判定された場合には、ステップS103において、遠隔監視装置3は、被検出者異常信号を出力する。
【0024】
その後、ステップS104において、管理装置4は、外出時間外に被検出者異常信号が管理装置4に入力されたか否かを判定する。ステップS104において、外出時間内に被検出者異常信号が管理装置4に入力されたと判定された場合には、そのまま、終了する。
【0025】
一方、ステップS104において、外出時間外に被検出者異常信号が管理装置4に入力された場合には、ステップS105において、管理装置4は、連絡先5に連絡する。以上により、安否確認情報提供システムの動作が終了する。
【0026】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る安否確認情報提供システムによれば、検出領域における被検出者の動作を検出する動作検出装置1と、動作検出装置1の検出結果に基づいて、判定時間内に被検出者が動作しなかったか否かを判定する被検出者異常判定装置2とを備えている。また、この安否確認情報提供システムは、判定時間内に被検出者が動作しなかったと被検出者異常判定装置2が判定した場合に、被検出者異常信号を出力する遠隔監視装置3と、遠隔監視装置3から出力された被検出者異常信号が入力され、被検出者の外出時間の情報が予め入力され、情報センタに設けられる管理装置4とを備えている。管理装置4は、外出時間外に被検出者異常信号が管理装置4に入力された場合に、連絡先5に連絡する。これにより、誤って連絡することを抑制することができる。
【0027】
また、動作検出装置1は、複数の検出領域のそれぞれにおける被検出者の動作を検出する複数の動作検出部を有している。管理装置4には、管理装置4に被検出者異常信号が入力された場合に、複数の動作検出部のそれぞれの状態の情報が入力される。これにより、被検出者異常信号が管理装置4に入力された場合であって、被検出者が検出領域にいる場合に、管理装置4は、複数の動作検出部のそれぞれの誤検出を確認することができる。その結果、作業者は、複数の動作検出部における故障している動作検出部を情報センタにおいて確認することができる。
【0028】
また、被検出者異常判定装置2は、被検出者の外出時間が経過した場合に、判定時間の計時を開始する。これにより、被検出者異常判定装置2は、被検出者の外出時間が経過した後に、被検出者が動作しなかったか否かを判定することができる。
【0029】
また、この安否確認情報提供システムは、動作検出装置1の検出結果に基づいて、被検出者が動作したと判定する被検出者動作判定装置6を備えている。遠隔監視装置3は、被検出者が動作したと被検出者動作判定装置6が判定した場合に、被検出者動作信号を出力する。管理装置4には、遠隔監視装置3から出力された被検出者動作信号が入力される。管理装置4は、外出時間内に被検出者動作信号が管理装置4に入力された場合に、連絡先に連絡する。これにより、管理装置4は、動作検出装置1の誤検出を確認することができる。この場合、管理装置4には、複数の動作検出部のそれぞれの状態の情報が入力されてもよい。これにより、外出時間内に被検出者動作信号が管理装置4に入力された場合であって、被検出者が検出領域にいない場合に、管理装置4は、複数の動作検出部のそれぞれの誤検出を確認することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 動作検出装置、2 被検出者異常判定装置、3 遠隔監視装置、4 管理装置、5 連絡先、6 被検出者動作判定装置。