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特許6999544Uリブ溶接装置、Uリブ溶接システム及びUリブ溶接方法
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  • 特許-Uリブ溶接装置、Uリブ溶接システム及びUリブ溶接方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】Uリブ溶接装置、Uリブ溶接システム及びUリブ溶接方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 37/02 20060101AFI20220111BHJP
   B23K 9/127 20060101ALI20220111BHJP
   B23K 9/12 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
B23K37/02 A
B23K37/02 E
B23K9/127 503F
B23K9/12 331C
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2018511316
(86)(22)【出願日】2016-05-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2016081630
(87)【国際公開番号】W WO2016180331
(87)【国際公開日】2016-11-17
【審査請求日】2019-03-08
(31)【優先権主張番号】201510240133.0
(32)【優先日】2015-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517393905
【氏名又は名称】ウーハン リシノート テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】カオ, シン
【審査官】黒石 孝志
(56)【参考文献】
【文献】実開昭54-125827(JP,U)
【文献】実開昭54-007219(JP,U)
【文献】実開昭61-167271(JP,U)
【文献】特開2008-302386(JP,A)
【文献】特開2012-016710(JP,A)
【文献】特開2002-331363(JP,A)
【文献】特開平06-285629(JP,A)
【文献】実開昭63-62297(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 37/02
B23K 9/00 - 9/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Uリブ溶接装置であって、
溶接しようとするUリブの内部に進入可能な移動台と、
Uリブ内部から前記Uリブの角継ぎ目の箇所を溶接するために前記移動台上に設けられる溶接機構と、
前記Uリブ内部で移動するように前記移動台を駆動する駆動機構と
を含み、
前記溶接機構の溶接ガンのヘッド部が前記移動台の前端に位置し、
前記移動台上に前記溶接ガンの角継ぎ目追跡機構がさらに設けられ、前記角継ぎ目追跡機構が、前記溶接ガンの後ろ側に位置する追跡ヘッドを有し、前記追跡ヘッドが前記角継ぎ目に沿って移動し、前記角継ぎ目追跡機構が前記角継ぎ目の位置に応じて前記溶接ガンの位置を調節し、
前記溶接機構が前記Uリブの角継ぎ目の箇所を溶接する際に、前記駆動機構前記移動台を後ろに移動するよう駆動して、前記移動台上に搭載された前記角継ぎ目追跡機構の前記追跡ヘッドが未だ溶接が施されていない前記角継ぎ目の箇所である溶接前の溶接線に沿いながら後ろに移動する、
ことを特徴とする、Uリブ溶接装置。
【請求項2】
前記溶接機構が、対称に設けられる2つの前記溶接ガンを含み、両者の前記ヘッド部がそれぞれ前記移動台の両側に位置して、それぞれ前記Uリブ内部の両側の角継ぎ目の箇所を溶接することができることを特徴とする、請求項1に記載のUリブ溶接装置。
【請求項3】
前記角継ぎ目追跡機構が、センサと、コントローラとを含み、前記センサが前記追跡ヘッドに設けられて、前記追跡ヘッドの移動軌跡をコントローラに送信し、前記コントローラが前記移動軌跡に基づいて前記溶接ガンのヘッド部の移動を制御することを特徴とする、請求項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項4】
前記溶接ガンのヘッド部と前記追跡ヘッドの間に仕切板が設けられることを特徴とする、請求項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項5】
前記追跡ヘッドにキャリッジが設けられて、前記移動台が移動する際に、前記キャリッジが前記角継ぎ目に沿って転がることを特徴とする、請求項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項6】
前記移動台の下側に移動プーリが設けられ、前記移動台の両側にいずれも位置決めプーリが設けられて、両側の前記位置決めプーリが前記Uリブ内部の側壁に沿って移動することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項7】
溶接中の画像及び/又は溶接後の溶接線の画像を取得する画像取得装置と、前記画像に基づいて前記溶接ガンの位置を調節するための溶接ガンコントローラとをさらに含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項8】
2つの前記画像取得装置を含み、1つの前記画像取得装置が、溶接中の画像を取得して、もう1つの前記画像取得装置が、溶接後の溶接線の画像を取得することを特徴とする、請求項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項9】
1つの前記画像取得装置と、角度転換構造とを含み、前記画像取得装置が、溶接中の画像と溶接後の溶接線の画像とをそれぞれ表示することができるように、前記角度転換構造が前記画像取得装置の角度を切換可能であることを特徴とする、請求項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項10】
前記駆動機構が間隔及び/又は高さが可変な駆動ガイドバーを含み、前記駆動ガイドバーと前記移動台を揺れないように連結することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項11】
前記駆動ガイドバーと前記移動台とがフレキシブルユニバーサルジョイントを介して連結されるか、又は両者の連結される箇所にバッファクリアランスが設けられることを特徴とする、請求項10に記載のUリブ溶接装置。
【請求項12】
前記駆動ガイドバーの内部が中空で、前記内部に前記溶接機構の管路が設けられ、前記駆動ガイドバー内の前記管路が、ケーブル、ガスパイプ、冷却水パイプ、ワイヤ供給パイプ、制御線又は信号線のうちの1種類又は数種類を含むことを特徴とする、請求項10に記載のUリブ溶接装置。
【請求項13】
前記Uリブの外側に前記移動台の移動レールが設けられ、前記移動レールの間隔及び/又は高さが可変であることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項14】
前記角継ぎ目追跡機構が、揺動軸と、弾性部材と、連結部材とを含み、前記追跡ヘッドが前記揺動軸の端部に位置し、前記揺動軸の端部の前記追跡ヘッドが前記角継ぎ目を常に押さえるように、前記弾性部材の一端が前記揺動軸に連結されて、もう一端が前記移動台に連結され、前記溶接ガンのヘッド部と前記揺動軸が同期作動するように、前記連結部材の一端が前記揺動軸に連結されて、もう一端が前記溶接ガンに連結されることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載のUリブ溶接装置。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の複数のUリブ溶接装置を含み、前記複数のUリブ溶接装置が並列に設けられ同期作動することを特徴とするUリブ溶接システム。
【請求項16】
溶接機構を設ける移動台をUリブ内部に進入させるS1と、
溶接初期位置まで移動するように前記移動台を駆動するS2と、
溶接終了位置まで後ろに移動するように前記移動台を駆動し、移動中に前記溶接機構が前記Uリブ内部の角継ぎ目の箇所を溶接するS3と
を含むことを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載のUリブ溶接装置を使用するUリブ溶接方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2014年05月11日に中国特許庁に提出された、出願番号を201510240133.0、発明の名称を「Uリブ溶接装置、Uリブ溶接システム及びUリブ溶接方法」とする中国特許出願に基づく優先権を主張するもので、その全部の内容が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、橋梁工事分野に関し、具体的に、Uリブ溶接装置とUリブ溶接システム、及びこのUリブ溶接装置を使用するUリブ溶接方法に関する。
【背景技術】
【0003】
鋼橋桁は、橋梁耐力構造における重要な構成部分で、主に支えを提供し、橋梁が変形しないようにするために用いられる。鋼橋桁は、一般的に頂板、底板などの構造を含み、前記頂板及び底板は、一般的にUリブと底板を溶接して設けられる。
【0004】
現在、鋼橋桁のUリブと底板の間の隅肉溶接線には、いずれも外部片面溶接が用いられている。外部から溶接する際に、設計上求められる溶込み深度に達するため、通常は、Uリブ外側で開先加工するか、又は大電流を用いて溶接するが、大電流を用いて溶接すると、溶接中の電流、電圧及び溶接速度の安定度が直接的に溶接品質に影響して、溶接品質を確保することが困難となる。Uリブ外側で開先加工しても、加工と組立ての際の開先の大きさ、ルート面、隙間を一致させにくくなり、直接的に溶接品質にも影響する。これらの溶接方法では、Uリブ内部に不完全溶込み、融合不良、溶接バリがあったり、溶込み深度が要求に沿わなかったりするなどの様々な欠陥をもたらすこともしばしばで、Uリブ内部に割れのような欠陥を容易に生じさせて、溶接線の疲労強度にも著しく影響していた。
【0005】
このため、どのようにしてUリブの溶接線の欠陥を回避して、溶接線の溶接品質を向上させるかが、当業者にとって現在解決を急ぐべき技術的課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、Uリブ内部の角継ぎ目の箇所を溶接して、Uリブ内部の溶接線の欠陥を回避し、溶接線の溶接品質を向上させることができるUリブ溶接装置を提供することを目的とする。また、本発明は、Uリブ溶接システムを提供することをもう一つの目的とする。本発明は、Uリブ溶接方法を提供することを3つ目の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的目的を実現するため、本発明は、
溶接しようとするUリブの内部に進入可能な移動台と、
Uリブ内部から前記Uリブの角継ぎ目の箇所を溶接するために前記移動台上に設けられる溶接機構と、
前記Uリブ内部で移動するように前記移動台を駆動する駆動機構と
を含むUリブ溶接装置を提供する。
【0008】
任意選択的に、前記溶接機構の溶接ガンのヘッド部が前記移動台の前端に位置して、
前記溶接機構が前記Uリブの角継ぎ目の箇所を溶接する際に、前記駆動機構が前記移動台を後ろに移動するよう駆動する。
【0009】
任意選択的に、前記溶接機構が、対称に設けられる2つの前記溶接ガンを含み、両者の前記ヘッド部がそれぞれ前記移動台の両側に位置して、それぞれ前記Uリブ内部の両側の角継ぎ目の箇所を溶接することができる。
【0010】
任意選択的に、さらに、前記移動台上に前記溶接ガンの角継ぎ目追跡機構が設けられ、前記角継ぎ目追跡機構が、前記溶接ガンの後ろ側に位置する追跡ヘッドを有し、前記追跡ヘッドが前記角継ぎ目に沿って移動し、前記角継ぎ目追跡機構が前記角継ぎ目の位置に応じて前記溶接ガンの位置を調節する。
【0011】
任意選択的に、前記角継ぎ目追跡機構が、揺動軸と、弾性部材と、連結部材とを含み、前記追跡ヘッドが前記揺動軸の端部に位置し、前記揺動軸の端部の前記追跡ヘッドが前記角継ぎ目を常に押さえるように、前記弾性部材の一端が前記揺動軸に連結されて、もう一端が前記移動台に連結され、前記溶接ガンのヘッド部と前記揺動軸が同期作動するように、前記連結部材の一端が前記揺動軸に連結されて、もう一端が前記溶接ガンに連結される。
【0012】
任意選択的に、前記角継ぎ目追跡機構が、センサと、コントローラとを含み、前記センサが前記追跡ヘッドに設けられて、前記追跡ヘッドの移動軌跡をコントローラに送信し、前記コントローラが前記移動軌跡に基づいて前記溶接ガンのヘッド部の移動を制御する。
【0013】
任意選択的に、前記溶接ガンのヘッド部と前記追跡ヘッドの間に仕切板が設けられる。
【0014】
任意選択的に、前記追跡ヘッドにキャリッジが設けられて、前記移動台が移動する際に、前記キャリッジが前記角継ぎ目に沿って転がる。
【0015】
任意選択的に、前記移動台の下側に移動プーリが設けられ、前記移動台の両側にいずれも位置決めプーリが設けられて、両側の前記位置決めプーリが前記Uリブ内部の側壁に沿って移動する。
【0016】
任意選択的に、さらに、溶接中の画像及び/又は溶接後の溶接線の画像を取得する画像取得装置と、前記画像に基づいて前記溶接ガンの位置を調節するための溶接ガンコントローラとを含む。
【0017】
任意選択的に、2つの前記画像取得装置を含み、1つの前記画像取得装置が、溶接中の画像を取得して、もう1つの前記画像取得装置が、溶接後の溶接線の画像を取得する。
【0018】
任意選択的に、1つの前記画像取得装置と、角度転換構造とを含み、前記画像取得装置が、溶接中の画像と溶接後の溶接線の画像とをそれぞれ表示することができるように、前記角度転換構造が前記画像取得装置の角度を切換可能である。
【0019】
任意選択的に、前記駆動機構が間隔及び/又は高さが可変な駆動ガイドバーを含み、前記駆動ガイドバーと前記移動台を揺れないように連結する。
【0020】
任意選択的に、前記駆動ガイドバーと前記移動台がフレキシブルユニバーサルジョイントを介して連結されるか、又は両者の連結される箇所にバッファクリアランスが設けられる。
【0021】
任意選択的に、前記駆動ガイドバーの内部が中空で、その内部に前記溶接機構の管路が設けられ、前記駆動ガイドバー内の前記管路が、ケーブル、ガスパイプ、冷却水パイプ、ワイヤ供給パイプ、制御線又は信号線のうちの1種類又は数種類を含む。
【0022】
任意選択的に、前記Uリブの外側に前記移動台の移動レールが設けられ、前記移動レールの間隔及び/又は高さが可変である。
【0023】
本発明は、さらに、複数の上記のいずれか一項に記載のUリブ溶接装置を含み、複数の前記Uリブ溶接装置が並列に設けられ、同期作動するUリブ溶接システムを提供する。
【0024】
本発明は、さらに、
溶接機構を設ける移動台をUリブ内部に進入させるS1と、
溶接初期位置まで移動するように前記移動台を駆動するS2と、
溶接終了位置まで後ろに移動するように前記移動台を駆動し、移動中に前記溶接機構が前記Uリブ内部の角継ぎ目の箇所を溶接するS3と
を含む、上記のいずれか一項に記載のUリブ溶接装置を使用するUリブ溶接方法を提供する。
【発明の効果】
【0025】
本発明で提供するUリブ溶接装置では、移動台が、溶接しようとするUリブの内部に進入可能で、溶接機構が、移動台上に設けられ、駆動機構が、Uリブ内部で移動するように移動台を駆動し、移動中に溶接機構がUリブの内部からUリブの角継ぎ目の箇所を溶接する。
【0026】
当該溶接装置では、Uリブの内部から直接溶接することによって、Uリブ内部の溶接線の溶接品質を保証し、外部から溶接する際に発生しやすい不完全溶込み、融合不良、溶込み深度が不十分などの欠陥が発生しないようにして、溶接線の溶接品質を向上させ、Uリブとカバープレートとを溶接して堅牢性のより高いUリブユニットにして、Uリブユニットに外力でひび割れ、変形などの問題を発生しにくくすることが可能となる。
【0027】
また、当該溶接装置では、Uリブとカバープレートが接触する角継ぎ目の箇所を同じ姿勢とパラメータで溶接することによって、溶接線の均一性を向上させ、溶接線の溶接不良を回避しており、それによって、溶接後のUリブユニットの耐疲労性を高めることができる。
【0028】
当該溶接装置では、Uリブの構造特徴に対して、全く新しい溶接方式を採用しており、先行技術が外部から片面溶接しかできないのに比べて、当該Uリブ溶接装置では、Uリブ内部で溶接をして、さらに従来の外部溶接の方式と組み合わせることができるので、Uリブの溶接線を両面溶接することによって、溶接線の溶接品質を向上させ、Uリブ内部の溶接線の溶接不良を減少させて、Uリブユニットの耐疲労強度を高め、使用寿命を延ばすことが可能となる。
【0029】
本発明は、さらに、複数の上記Uリブ溶接装置を含み、複数のUリブ溶接装置が並列に設けられ同期作動するUリブ溶接システムも提供するが、当該Uリブ溶接装置が上記の技術的効果を有するので、当該Uリブ溶接システムもそれ相応の技術的効果を有する。
【0030】
このほか、本発明は、さらに、上記Uリブ溶接装置を使用するUリブ溶接方法も提供するが、当該溶接装置を使用する際に、溶接機構がUリブ内部に位置して、溶接初期位置から溶接終了位置まで後ろに移動し、Uリブ内部の角継ぎ目の箇所を溶接する。上記溶接方法によって溶接されるUリブ内部の溶接線の溶接品質は高く、Uリブユニットの耐疲労強度も高められている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図面は、本発明をさらに一層理解するために提供され、かつ、明細書の一部を構成して、以下の具体的な実施形態とともに本発明を解釈するためのものであるが、本発明に対する限定を意図するものではない。
【0032】
図1】本発明の実施形態において提供するUリブ溶接装置の構造模式図である。
図2図1に示すUリブ溶接装置がUリブを溶接する際の模式図である。
図3】本発明において提供するUリブを溶接する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面と関連付けて本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。ここに記載した具体的な実施形態は、本発明を説明し解釈するためのものにすぎず、本発明を限定するためのものではないと理解されるべきである。
【0034】
図1及び図2を参照されたい。図1は、本発明の実施形態において提供するUリブ溶接装置の構造模式図であり、図2は、図1に示すUリブ溶接装置がUリブを溶接する際の模式図である。
【0035】
一つの具体的な実施形態において、本発明は、
溶接しようとするUリブの内部に進入可能な移動台2と、
Uリブ内部からUリブの角継ぎ目の箇所を溶接するために移動台2上に設けられる溶接機構と、
Uリブ内部で移動するように移動台2を駆動する駆動機構と
を含むUリブ溶接装置を提供する。
【0036】
当該Uリブ溶接装置を使用すると、移動台2がUリブの内部に進入して、駆動機構が、Uリブ内部で移動するように移動台2を駆動し、移動中に溶接機構がUリブの内部から角継ぎ目の箇所を溶接する。
【0037】
当該溶接装置では、Uリブの内部から直接溶接することができ、Uリブ内部の溶接線の溶接品質を保証し、外部から溶接する際に発生しやすい不完全溶込み、融合不良、溶込み深度が不十分などの欠陥が発生しないようにして、溶接線の溶接品質を向上させ、Uリブとカバープレートとを溶接して堅牢性のより高いUリブユニットにして、Uリブユニットが外力でひび割れたり、変形したりするなどの問題を発生しにくくすることが可能となる。
【0038】
このような溶接過程では、溶接機構とUリブの角継ぎ目の箇所との距離が同じであるため、Uリブとカバープレートとの角継ぎ目の箇所を同じ姿勢とパラメータで溶接することによって、溶接線の均一性を向上させ、溶接線の溶接不良を回避して、より優れた溶接効果を得、溶接後のUリブユニットの耐疲労強度を高めることができる。
【0039】
当該溶接装置では、Uリブの構造特徴に対して、全く新しい溶接方式を採用することによって、Uリブ内部の溶接線の溶接品質を向上させている。先行技術が外部から片面溶接しかできないのに比べて、当該Uリブ溶接装置では、Uリブ内部で溶接をして、さらに従来の外部溶接の方式と組み合わせることができるので、Uリブの溶接線を両面溶接することによって、溶接線の溶接品質を向上させ、Uリブ内部の溶接線の溶接不良を減少させて、Uリブユニットの耐疲労強度を高め、使用寿命を延ばすことが可能となる。
【0040】
さらに、溶接機構の溶接ガン1のヘッド部を移動台2の前端に位置させて、溶接機構がUリブの角継ぎ目の箇所を溶接する際に、駆動機構で移動台2を後ろに移動するよう駆動する。
【0041】
本実施形態において、前記「前」とは、溶接する初期位置の終了位置と比べた方向を示し、「後ろ」とは、溶接する終了位置の初期位置と比べた方向を示す。
【0042】
溶接中、移動台2の移動方向は溶接位置から次第に離れていくので、溶接時に生じる火花、煙塵が、移動する経路に出現しないようにすることで、溶接によって生じる火花、煙塵のために溶接機構の各種部品が損傷しないようにして、溶接機構の使用寿命を延ばすことができる。
【0043】
一つの好ましい実施形態において、前記溶接機構は、対称に設けられる2つの溶接ガン1を含み、両者のヘッド部をそれぞれ移動台2の両側に位置させて、それぞれ同時にUリブ内部の両側の角継ぎ目の箇所を溶接することができる。具体的な構造については、図1及び図2を参照されたい。
【0044】
当該構造においては、移動台2の移動中、2つの溶接ガン1で同時にUリブ内部の両側の角継ぎ目の箇所を溶接することができ、移動台2が1回移動すれば、Uリブユニット内部の両側の溶接線を溶接し終えるので、溶接効率を向上させることができる。
【0045】
上記の各実施形態において、移動台2上にさらに溶接ガン1の角継ぎ目追跡機構3を設けて、角継ぎ目追跡機構3が、溶接ガン1の後ろ側に位置する追跡ヘッド33を有し、追跡ヘッド33が角継ぎ目に沿って移動し、角継ぎ目追跡機構3が角継ぎ目の位置に応じて溶接ガン1の位置を調節する。
【0046】
各々の溶接ガン1にいずれも角継ぎ目追跡機構3を設けて、角継ぎ目追跡機構3を溶接ガン1の後ろ側に位置させ、溶接中、移動台2が後ろに移動して、角継ぎ目追跡機構3の追跡ヘッド33がまず角継ぎ目に沿って移動してから、溶接ガン1が角継ぎ目を溶接する。追跡ヘッド33は、先に角継ぎ目の位置を追跡して、その後、角継ぎ目の位置に応じて溶接ガン1の位置を調節するので、溶接ガン1が常に角継ぎ目に位置合わせされていることが保証され、それによって、溶接機構の溶接品質が保証される。
【0047】
一つの具体的な実施形態において、角継ぎ目追跡機構3は、揺動軸31と、弾性部材32と、連結部材34とを含み、追跡ヘッド33を揺動軸31の端部に位置付け、揺動軸31の端部の追跡ヘッド33が角継ぎ目を常に押さえるように、弾性部材32の一端を揺動軸31に連結させて、もう一端を移動台2に連結させ、溶接ガン1のヘッド部と揺動軸31が同期作動するように、連結部材34の一端を揺動軸31に連結させて、もう一端が溶接ガン1を連結させる。
【0048】
弾性部材32を移動台2及び揺動軸31に連結させて、揺動軸31が外に揺動する傾向を有するようにして、追跡ヘッド33が常にUリブの縁に当接して、Uリブの縁と底板とで角継ぎ目を形成させて、角継ぎ目を押さえるようにする。Uリブの縁の形状又は位置が変化すると、角継ぎ目の位置にも変化を生じるが、弾性部材32によって、揺動軸31が角継ぎ目の位置の変化に応じてそれ相応に揺動を調節するようにして、追跡ヘッド33が常にUリブの縁と接触を保つことができるので、追跡ヘッド33が常に角継ぎ目に沿って移動可能であることが保証される。
【0049】
角継ぎ目追跡機構3の追跡ヘッド33は常に角継ぎ目に沿って移動可能であるので、追跡ヘッド33の移動する軌跡がそのまま角継ぎ目の軌跡となり、角継ぎ目の軌跡に応じて溶接ガン1を調節して、溶接中、溶接ガン1が常に角継ぎ目に位置合わせされていることを保証することができる。溶接ガン1の位置を調節する態様は複数種あって、機械的構造によって実現してもよく、制御することによって実現してもよく、さらに、機械的構造と制御を組み合わせることによって実現してもよい。
【0050】
当該角継ぎ目追跡機構3は、連結部材34を設けることによって、溶接ガン1のヘッド部と揺動軸31が同期作動するようにしている。追跡ヘッド33が角継ぎ目に沿って移動する際に、角継ぎ目の位置に変化が生じたら、追跡ヘッド33が角継ぎ目の軌跡に沿って移動し、この過程で、揺動軸31がそれ相応に揺動するとともに、溶接ガン1のヘッド部もそれ相応に揺動するように動かされるので、溶接ガン1のヘッド部が常に角継ぎ目に沿って溶接し、溶接ガン1のヘッド部が角継ぎ目に位置合わせされていることが保証される。
【0051】
ただし、当該構造における弾性部材32の機能は、引張力を提供して、揺動軸31が外に揺動する傾向を有することであるので、当該弾性部材32は、スプリングでもよく、例えば、テレスコープシリンダのような、当該機能を実現可能なその他の部材であってもよい。
【0052】
もう一つの好ましい実施形態において、角継ぎ目追跡機構3は、センサと、コントローラとを含み、センサを追跡ヘッド33に設けて、追跡ヘッド33の移動軌跡をコントローラに送信し、コントローラが移動軌跡に基づいて溶接ガン1のヘッド部の移動を制御する。
【0053】
当該実施形態では、制御することによって溶接ガン1のヘッド部の位置を調節する。当該実施形態において、追跡ヘッド33及び溶接ガン1は、別個に作動することができ、先に追跡ヘッドの移動軌跡を取得して、コントローラが移動軌跡に基づいて溶接ガン1の溶接中の軌跡を制御することによって、溶接が位置合わせさていることが保証され、高品質の溶接が実現される。
【0054】
具体的に、追跡ヘッド33のプリセット軌跡に相当する、溶接ガン1の移動する軌跡をコントローラ内でプリセットし、実際の軌跡がプリセット軌跡と異なる場合、追跡ヘッド33もそれ相応に変化して、センサが、検知した追跡ヘッド33の位置の変化をコントローラに送信して、コントローラがこの変化に応じて溶接ガン1にそれ相応の調節をして、溶接ガン1に実際の軌跡通りに溶接させることができる。
【0055】
上記の各実施形態において、溶接ガン1のヘッド部と追跡ヘッド33の間に仕切板5を設ける。この仕切板5は、溶接時に生じる火花、煙塵などを遮蔽可能である。
【0056】
溶接ガン1と追跡ヘッド33が同期作動する際には、溶接ガン1のヘッド部と追跡ヘッド33の距離を近くすることが必要となるが、この仕切板5は、溶接によって生じる火花、煙塵により追跡ヘッド33が損傷しないようにすることができ、図1に示すように、仕切板5は、連結部材34上に設けてもよい。
【0057】
上記の各実施形態において、追跡ヘッド33にキャリッジを設け、移動台2が移動する際に、キャリッジが角継ぎ目に沿って転がるようにする。
【0058】
当該角継ぎ目追跡機構3が移動する際に、キャリッジが角継ぎ目に沿って転がることで、追跡ヘッド33の滑り摩擦を転がり摩擦に変えることができ、角継ぎ目との接触により生じる摩擦力を減少させ、それによって、追跡ヘッドの使用寿命と追跡精度を高めることができる。
【0059】
上記の各実施形態において、移動台2の下側に移動プーリ21を設け、移動台2の両側にいずれも位置決めプーリ22を設けて、両側の位置決めプーリ22がUリブ内部の側壁に沿って移動するようにする。
【0060】
移動台2は、その下側の移動プーリ21によって支えられ、移動プーリ21によって走行して、Uリブユニットの溶接を実現する。溶接装置で溶接中、当該溶接機構は、Uリブ内部に位置するが、移動台2の両側の位置決めプーリ22がUリブの両側の内部に沿って転がることで、溶接中に溶接機構が中央に位置合わせされて、ズレを生じないことを保証することができる。
【0061】
上記の各々の具体的な実施形態において、当該Uリブ溶接装置は、さらに、溶接中の画像及び/又は溶接後の溶接線の画像を取得する画像取得装置と、画像に基づいて溶接ガン1の位置を調節するための溶接ガンコントローラ4とを含む。
【0062】
画像取得装置を溶接ガン1のヘッド部の近傍に設け、溶接中の画像及び/又は溶接後の溶接線の画像を取得することによって、上記画像に基づいて溶接ガン1の位置の適否を解析することができ、不適切であれば、溶接ガンコントローラ4によって溶接ガン1の位置を調節することで、最良の溶接線を得ることができる。
【0063】
図2に示すように、溶接ガンコントローラ4は、溶接ガン1のヘッド部をクランプするクランプ機構41と、クランプ機構41の回動を制御した上で溶接ガン1の角度を調節し、溶接ガン1の位置を変えることができる角度調節機構42とを含む。
【0064】
一つの好ましい実施形態において、Uリブ溶接装置は、2つの前記画像取得装置を含み、1つの前記画像取得装置が、溶接中の画像を取得して、もう1つの前記画像取得装置が、溶接後の溶接線の画像を取得する。
【0065】
1つの画像取得装置が取得した溶接中の画像及び/又は動画に基づいて、作業者は、溶接ガンコントローラ4によって溶接ガン1位置及び状態をリアルタイムで調節して、溶接に不良が発生しないようにして、より優れた溶接効果を得ることができる。もう一つの画像取得装置が取得した画像及び/又は動画に基づいて、作業者は、溶接線の溶接効果を評価して、溶接ガン1の位置を調節するか否かを溶接状況に応じて決めることができる。
【0066】
もう一つの好ましい実施形態において、Uリブ溶接装置は、1つの画像取得装置と、角度転換構造とを含み、画像取得装置が、溶接中の画像と溶接後の溶接線の画像とをそれぞれ表示することができるように、角度転換構造が画像取得装置の角度を切換可能である。
【0067】
角度転換構造を画像取得装置の角度の切換えに用い、画像取得装置が、第1の状態で、溶接ガン1がUリブの角継ぎ目の箇所を溶接する際の画像及び/又は動画を取得し、また、第2の状態で、Uリブの溶接済の溶接線の画像及び/又は動画を取得する。画像取得装置は、これらの2つの画像を交互に表示することができ、溶接過程と溶接後の溶接線とに基づいて溶接ガンコントローラ4によって溶接ガン1の位置を調節する。
【0068】
当該Uリブ溶接装置には、角継ぎ目追跡機構3のみが設けられてもよく、画像取得装置と溶接ガンコントローラ4のみが設けられてもよく、さらに、角継ぎ目追跡機構3が設けられるとともに画像取得装置と溶接ガンコントローラ4が設けられてもよい。
【0069】
溶接中、角継ぎ目追跡機構3は、角継ぎ目の位置に応じて溶接ガン1の位置を自動調節し、溶接ガン1が角継ぎ目に位置合わせされていることを保証することができる。角継ぎ目追跡機構3によって調節される溶接ガン1の位置が不正確にならないように、この過程で、作業者は、画像取得装置を介して観察した後、溶接ガンコントローラ4によって溶接ガン1のヘッド部を調節して、最良の溶接効果を達成することができる。
【0070】
上記の各実施形態において、駆動機構は、間隔及び/又は高さが可変な駆動ガイドバーを含み、駆動ガイドバーと移動台を揺れないように連結する。駆動ガイドバーの下側に支持プーリを設けてもよい。
【0071】
駆動ガイドバーは、電動式又は気動式で駆動してもよく、駆動ガイドバーの間隔及び/又は高さを可変とすることについても、様々な厚さの底板に適するように、底板の厚さに応じて駆動ガイドバーの高さを調節してもよく、様々なタイプの様々な間隔のUリブに適するように、Uリブの幅に応じて駆動ガイドバーの間隔を調節してもよい。駆動ガイドバーと移動台2を揺れないように連結することによって、駆動ガイドバーの移動中に生じる揺れや振動が、溶接機構に伝わることがなく、溶接機構の溶接品質に影響することもない。
【0072】
具体的に、駆動ガイドバーと移動台2をフレキシブルユニバーサルジョイントを介して連結するか、又は両者の連結される箇所にバッファクリアランスを設ける。フレキシブルユニバーサルジョイントとバッファクリアランスは、いずれも駆動ガイドバーの移動中の揺れや振動を吸収して、移動台2が常にスムーズに動くように保つことができ、溶接機構の溶接過程にも影響しない。
【0073】
さらに具体的な実施形態において、駆動ガイドバーの内部を中空にして、その内部に前記溶接機構の管路を設ける。
【0074】
溶接機構の溶接中には、各システムが互いに協働することが必要となるので、ワイヤ供給システムやガス送りシステムなどが含まれる。ワイヤ供給システムによって溶接ガン1に溶接ワイヤを提供し、ガス送りシステムによって溶接ガン1に溶接ガスを提供し、さらに、電源によって溶接ガン1に給電することも必要となる。
【0075】
具体的に、駆動ガイドバー内の管路は、ケーブル、ガスパイプ、冷却水パイプ、ワイヤ供給パイプ、制御線又は信号線のうち1種類又は数種類を含む。
【0076】
各管路は、駆動ガイドバーの中に設けてもよく、専らパイプラインを設けるようにしてもよく、また、各管路は、1つの駆動ガイドバー又は1つのパイプラインの中に設けてもよく、駆動ガイドバーとパイプラインに分散させてもよい。
【0077】
上記の各実施形態において、Uリブの外側に移動台2の移動レールを設け、移動レールの間隔及び/又は高さを可変とする。
【0078】
溶接中、移動台2をUリブ内部に位置させて、底板上で走行させる。底板の一端に移動レールを設け、溶接前、移動台2をまず移動レール上で走行させて、底板上まで走らせ、Uリブ内部に進入させて溶接する。溶接後、底板上からまた移動レール上まで移動させる。
【0079】
Uリブには様々なタイプがあり、それぞれ様々な構造寸法に対応して、様々なタイプのUリブに適するように、Uリブの寸法に応じて移動レールの間隔を調節してもよい。
【0080】
Uリブには様々なタイプがあり、底板にも様々な厚さがあるが、移動レールの高さは可変であるので、様々な厚さの底板に適応することができる。
【0081】
上記Uリブ溶接装置のほかにも、本発明は、さらに、複数の上記の各実施形態に記載のUリブ溶接装置を含み、複数のUリブ溶接装置が並列に設けられ同期作動するUリブ溶接システムを提供する。
【0082】
Uリブ溶接装置が上記の技術的効果を有するので、当該Uリブ溶接システムもそれ相応の技術的効果を有し、複数のUリブを同時に溶接することができる。
【0083】
図3を参照されたい。図3は、本発明において提供するUリブを溶接する方法のフローチャートである。
【0084】
本発明は、さらに、
溶接機構を設ける移動台をUリブ内部に進入させるステップ1と、
溶接初期位置まで移動するように前記移動台を駆動するステップ2と、
溶接終了位置まで後ろに移動するように前記移動台を駆動し、移動中に前記溶接機構がUリブ内部の角継ぎ目の箇所を溶接するステップ3と
を含む、上記Uリブ溶接装置を使用するUリブ溶接方法を提供する。
【0085】
当該溶接方法においては、移動台をUリブ内部に位置付けて、溶接初期位置から溶接終了位置まで後ろに移動させ、Uリブ内部の角継ぎ目の箇所を溶接する。
【0086】
当該溶接方法では、Uリブ内部からUリブの角継ぎ目を溶接することによって、Uリブ内部の溶接線の溶接品質を保証し、外部から溶接する際に発生しやすい不完全溶込み、融合不良、溶込み深度が不十分などの欠陥が発生しないようにして、溶接線の溶接品質を向上させることが可能となっている。溶接中、溶接機構の移動方向は溶接位置から次第に離れていくので、溶接時に生じる火花、煙塵が溶接機構の移動する経路に出現しないようにすることで、溶接によって生じる火花、煙塵のために溶接機構の各種部品が損傷しないようにしている。当該溶接方法によって溶接されるUリブ内部の溶接線の溶接品質は高く、Uリブユニットの耐疲労強度も高められる。
【0087】
以上の実施形態は、本発明の原理を説明するために用いた例示的な実施形態にすぎないが、本発明は、これに限定されるものでないと理解される。当業者にとっては、本発明の趣旨及び実質から逸脱しない事情の下で、様々な変形や改良をすることができ、これらの変形や改良も本発明の保護範囲とみなされるものである。
【符号の説明】
【0088】
図1及び図2中の図面の符号と部材の名称との間の対応関係は、次の通りである。
【0089】
溶接ガン1、移動台2、移動プーリ21、位置決めプーリ22、角継ぎ目追跡機構3、揺動軸31、弾性部材32、追跡ヘッド33、連結部材34、溶接ガンコントローラ4、クランプ機構41、角度調節機構42、仕切板5。
図1
図2
図3