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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-18
(54)【発明の名称】ポリクオタニウムを含む抗菌性組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 47/34 20170101AFI20220111BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20220111BHJP
   A61P 31/10 20060101ALI20220111BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 47/18 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20220111BHJP
   A61P 27/06 20060101ALI20220111BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
A61K47/34
A61P31/04
A61P31/10
A61P27/02
A61K47/26
A61K47/10
A61K47/02
A61K47/12
A61K47/22
A61K47/18
A61K47/38
A61P27/06
A61K9/08
【請求項の数】 30
(21)【出願番号】P 2018546463
(86)(22)【出願日】2017-03-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-04-18
(86)【国際出願番号】 US2017020305
(87)【国際公開番号】W WO2017151831
(87)【国際公開日】2017-09-08
【審査請求日】2020-01-07
(31)【優先権主張番号】62/303,939
(32)【優先日】2016-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/442,152
(32)【優先日】2017-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515233487
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Consumer Inc.
【住所又は居所原語表記】199 Grandview Road, Skillman, NJ 08558, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】バイ・ミンクィ
(72)【発明者】
【氏名】ホリヴァ・ケネス・ティー
【審査官】高橋 樹理
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-529636(JP,A)
【文献】国際公開第2014/121232(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 9/00
A61K 47/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオールであって、マンニトール、グリセリン、ポリソルベート80、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、ポリオールと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
e)抗菌性混合物であって、
iii.1つ又は2つ以上の栄養素であって、グルコース、乳酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸、及びグリシンを含む、栄養素、及び
iv.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む、抗菌性混合物と、を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が前記組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
b.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度が、前記組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっており、
亜鉛イオンを含まない、組成物。
【請求項2】
前記ポリクオタニウム化合物が約150~約15,000ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリクオタニウム化合物が約200~約13,500ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリクオタニウム化合物が約250~約12,000ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、全組成物の約0.0010%w/v~約0.0200%w/vの、前記ポリクオタニウム化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、全組成物の約0.0010%w/v~約0.0050%w/vの、前記ポリクオタニウム化合物を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記ポリクオタニウム化合物が、ポリクオテミウム-1、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-42、又は混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記ポリクオタニウム化合物が、ポリクオタニウム-42である、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、全組成物の約0.2%w/v~約1.7%w/vの、前記ポリオールを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、全組成物の約0.4%w/v~約1.5%w/vの、前記ポリオールを含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、全組成物の約0.04%w/v~約1.0%w/vの、前記ホウ酸塩を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、全組成物の約0.06%w/v~約0.60%w/vの、前記ホウ酸塩を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記ホウ酸塩が、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
全組成物中の全栄養素濃度が、前記組成物の約2.0mMol/L~約3.0mMol/Lである、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
全組成物中の全栄養素濃度が、前記組成物の約2.8mMol/L~約3.0mMol/Lである、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物の全栄養素濃度が、
a.全組成物の約2.0mMol/L~約3.0mMol/Lの濃度の乳酸塩、
b.全組成物の約0mMol/L~約0.5mMol/Lの濃度のクエン酸塩、
c.任意に、全組成物の約1.5mMol/L~約2.5mMol/Lの濃度のリン酸塩、
d.全組成物の約0.1mMol/L~約0.4mMol/Lの濃度のグルコース、
e.全組成物の約0.0003mMol/L~約0.0010mMol/Lの濃度のアスコルビン酸、を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
全組成物中の全電解質濃度が、全組成物の約30mMol/L~約70mMol/Lである、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
全組成物中の全電解質濃度が、前記組成物の約40mMol/L~約60mMol/Lである、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
全電解質濃度が、
a.全組成物の約24mMol/L~約28mMol/Lの濃度のカリウム、
b.全組成物の約5mMol/L~約10mMol/Lの濃度のナトリウム、
c.全組成物の約0.50mMol/L~約0.80mMol/Lの濃度のマグネシウム、及び
d.全組成物の約23mMol/L~約28mMol/Lの濃度の塩化物、のうちの1つ又は2つ以上を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
液体組成物の全体的な防腐有効性を改善するための方法であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオールであって、マンニトール、グリセリン、ポリソルベート80、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、ポリオールと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素であって、グルコース、乳酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸、及びグリシンを含む、栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む抗菌性混合物と、を合わせる工程を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が前記液体組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
c.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、前記液体組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっており、
前記液体組成物は亜鉛イオンを含まない、方法。
【請求項21】
前記液体組成物の前記防腐有効性が、本明細書に記載のEP B基準の基準を満たす、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記液体組成物が、水性液体調製物である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
液体組成物の抗真菌活性を改善するための方法であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオールであって、マンニトール、グリセリン、ポリソルベート80、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、ポリオールと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素であって、グルコース、乳酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸、及びグリシンを含む、栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む抗菌性混合物と、を合わせる工程を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が前記液体組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
c.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、前記液体組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっており、
前記液体組成物は亜鉛イオンを含まない、方法。
【請求項24】
本明細書に記載のEP B基準に従って試験するとき、前記液体組成物が、前記液体組成物に真菌を接種してから14日後に前記真菌の生存細胞数の1log以上の減少の殺真菌効果を提供する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
本明細書に記載のEP B基準に従って試験するとき、前記液体組成物が、前記液体組成物に真菌を接種してから14日後に前記真菌の生存細胞数の約2log以上の減少の殺真菌効果を提供する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
組成物であって、以下の
a.約0.01%w/v~約0.2%w/vの血管収縮薬、
b.約0.0015%w/v~約0.0036%w/vのポリクオタニウム42、
c.約0.2%w/v~約1.2%w/vのポリエチレングリコール400、
d.約0.2%w/v~約1.3%w/vのグリセリン、
e.約0.004%w/v~約0.6%w/vのホウ酸塩、
f.約0.05%w/v~約0.2%w/vの乳酸塩又はその薬学的に許容される塩、
g.約0.003%w/v~約0.4%w/v、任意に約0.003%~約0.04%w/vのグルコース、
h.約0%w/v~約2.5%w/vのヒプロメロース、及び
i.クエン酸塩、アスコルビン酸、グリシン、及び水、の配合を含み、亜鉛イオンを含まない、組成物。
【請求項27】
環境において、生存真菌生物の成長を防止するか、又はその数を低減するための方法であって、
a.請求項1~19のいずれか1項に記載の組成物を調製する工程と、
b)前記組成物を前記環境に施す工程と、
を含む、方法。
【請求項28】
前記真菌生物がカビである、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
全組成物の約0.003%w/wのポリクオタニウム化合物と、
全組成物の約0.06%w/wのホウ酸塩と、
全組成物の約0.004%w/wのグルコースと、
全組成物の約0.056~約0.057%w/wの乳酸塩50%水溶液と、を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項30】
全組成物の約0.003%w/wのポリクオタニウム化合物と、
全組成物の約0.0045%w/wのホウ酸塩と、
全組成物の約0.040~約0.40%w/wのグルコースと、
全組成物の約0.057%w/wの乳酸塩50%水溶液と、を含む、請求項1に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2016年3月4日に出願された、先の出願日の米国特許仮出願第62/303,939号の利益を主張するものであり、その出願全体があたかも本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に援用する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、改善された防腐有効性を提供する組成物に関する。本発明は更に、抗真菌活性が改善されたポリクオタニウム化合物含有組成物に関する。特定の実施形態において、本発明は、ポリクオタニウム化合物、ポリオール又はポリオール類の組み合わせ、ホウ酸化合物、並びに電解質及び栄養素を含む抗菌性混合物を含む眼科用組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
眼科用溶液は、眼内に点眼するための、異物及び/又は微生物を含まないか又は実質的に含まない無菌溶液である。ある用途に関して、眼科用溶液は、薬物を含まず、潤滑、涙置換及び/又は洗眼液としてのみ使用される。眼科用溶液は、薬理学的活性成分を含有することもでき、ドライアイ、アレルギー、眼の感染症、例えば伝染性結膜炎、軽度の眼刺激、若しくは結膜炎等のような環境関連眼状態、又は緑内障のような構造関連眼状態の治療にも使用できる。これらはまた、眼検査の間に患者の瞳孔を散大するための散瞳組成物として眼鏡技師によって診断的に使用され得る。
【0004】
眼内に感染体を持ち込むことを回避するために、眼用溶液を使用の間にそれらの貯蔵容器に適切に保存することによって、眼用溶液が抗菌性を有し、維持することが重要である。ポリクオタニウム化合物は、パーソナルケア産業における界面活性剤として使用されるポリカチオン性ポリマーである。いくつかは抗菌性を有し、眼科及び/又はコンタクトレンズ溶液における防腐剤として有用である。
【0005】
特定の化合物ポリクオニニウム-42を含むポリクオタニウム化合物の問題点は、堅牢な抗真菌効果を提供することに制限されたそれらの能力である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、特にカビ、アスペルギルス・ブラシリエンシスに対する、改善された抗真菌効果を有する眼科用溶液として有用な組成物への必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、改良された抗真菌活性及び全体的な防腐有効性を有する組成物が、以下に更に詳細に記載されるように、i)ポリクオタニウム化合物と、ii)任意にポリオール類と、iii)ホウ酸塩と、iv)電解質及び栄養素を含む抗菌性混合物とを合わせることによって得ることができることを発見している。
【0008】
本発明者らは、改良された抗真菌活性を有するポリクオタニウム化合物含有組成物が、以下に更に詳細に記載されるように、i)ポリクオタニウム化合物と、単糖類、二糖類、それらの異性体及びそれらの混合物から選択される糖類とを合わせることによって得ることができることを更に発見している。
【0009】
本発明の組成物は、EP B基準の判定基準(以下に定義される)を満たし、カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・ブラシリエンシス及びそれらの混合物からなる群から選択される真菌微生物において、EP B基準に従って14日間試験した後に1log以上のlog減少、又は任意に、EP B基準に従って14日間試験した後に、2(若しくは約2)以上のlog減少を示す。
【0010】
本発明は、
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む
抗菌性混合物と、を含み
a.全組成物中の全栄養素濃度が組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
b.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、組成物に関する。
【0011】
本発明は更に、ドライアイ、眼アレルギー(植物の胞子[例えば、花粉又はブタクサ等]に起因する)、及び塩素化された水、埃又は煙粒子による軽度の眼刺激、眼の症状を治療又は予防するためのこのような組成物の使用に関する。
【0012】
本発明は、更に、以下の
a.約0.01%w/v(重量対体積)~約0.2%w/vの血管収縮薬(vasoconstictor)、
b.約0.0015%w/v~約0.0036%w/vのポリクオタニウム42、
c.約0.2%w/v~約1.2%w/vのポリエチレングリコール400、
d.約0.2%w/v~約1.3%w/vのグリセリン、
e.約0.004%w/v~約0.6%w/vのホウ酸塩、
f.約0.05%w/v~約0.2%w/vの乳酸塩又はその薬学的に許容される塩、
g.約0.003%w/v~約0.4%w/v、任意に約0.003%~約0.04%w/vのグルコース、
h.約0%w/v~約2.5%w/vのヒプロメロース、及び
i.水、の配合を含む、組成物に関する。
【0013】
本発明は更に、
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)約0.002%w/v~約1%w/vの、単糖類、二糖類、それらの異性体又はそれらの混合物から選択される糖類と、を含む、組成物に関する。
【0014】
本発明は更に、環境又は媒体(培地、組成物、又は、容器が各々閉鎖されているか又は開放されている、組成物を含有している容器の開放若しくは閉鎖環境)において、生存(又は生きている)真菌生物の成長を防止するため、又は生存真菌生物(カビのような[例えば、アスペルギルス・ブラシリエンシス])の数を低減するための方法であって、
a.)組成物を調製する工程であって、この組成物が、
i)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
ii)約0.002%w/v~約1%w/vの、単糖類、二糖類、それらの異性体又はそれらの混合物から選択される糖類と、を含む、組成物を調製する工程と、
b.)組成物を環境又は媒体に施す(又は添加する)工程と、を含む方法に関する。
【0015】
本発明は更に、液体組成物の全体的な防腐有効性を向上させる方法であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む
抗菌性混合物と、を合わせる工程を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
b.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、方法に関する。
【0016】
本発明は更に、液体組成物の抗真菌活性を向上させる方法であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む
抗菌性混合物と、を合わせる工程を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
b.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
上述のように、本発明は、ポリクオタニウム-42のようなポリクオタニウム化合物、ポリオール化合物(又はポリオール類の混合物)、ホウ酸塩化合物、及び抗菌性混合物を含む、組成物に関する。
【0018】
本発明の組成物及び方法は、本明細書に記載される本発明のステップ/工程、必須要素及び限定事項、並びに本明細書にて述べるいずれかの、追加的若しくは任意選択的成分、構成要素、若しくは限定事項を、包含し得、それらからなり得、又はそれらから本質的になり得る。本明細書で使用するとき、用語「含む(comprising)」(及びその文法的変形)は、「有する(having)」又は「含む(including)」を包括する意味で用いられ、「のみからなる(consisting only of)」とする排他的な意味では用いられない。本明細書で使用するとき、用語「a」及び「the」は、単数に加えて複数も包含すると理解される。
【0019】
他に示されない限り、引用される全ての文書は、関連する部分において、参照により本明細書に援用するが、いずれの文献の引用もそれが本発明に関連する先行技術であることの容認として解釈されるべきではない。更にまた、参照により本明細書に援用される全ての文書は、これらが本明細書と矛盾しない範囲においてのみ本明細書に援用される。
【0020】
特定の実施形態において、本明細書に述べる本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の化合物若しくは要素(又は、化合物群若しくは要素群)がなくとも実施し得るものである。
【0021】
ポリクオタニウム化合物
本発明の組成物はポリクオタニウム化合物を含む。ポリクオタニウムは、パーソナルケア産業において使用されるいくつかのポリカチオン性ポリマーのための化粧品成分の指定のための国際命名法である。これらのポリマーは、ポリマー中に四級アンモニウム中心を有する。INCIはこのポリクオクニウムの名称の下で、少なくとも37種の異なるポリマーが承認された。それらはカチオン性分子である。いくつかは、抗菌性を有し、特に、コンディショナー、シャンプー、ヘアムース、ヘアスプレー、毛髪染剤、及びコンタクトレンズ溶液における特定の用途を見出す。異なるポリマーは、単語「ポリクオタニウム」に続く数値によって区別される。番号は、それらの化学構造によってではなく、むしろそれらが登録された順番で割り当てられる。いくつかのより一般的な四級アンモニウム化合物は、当該技術分野において総称としてポリクオタニウムと呼ばれるものを含む。
【0022】
いくつかの実施形態において、組成物は、約150~約15,000ダルトン、任意に、約200~約13,500ダルトン、又は任意に約250~約12,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリクオタニウム化合物のうちの1つ又は2つ以上を、全組成物の約0.0005%w/v~約0.1000%w/v、又は約0.0010%w/v~約0.0200%w/v、又は約0.0010%w/v~約0.0050%w/vのレベルで含むであろう。
【0023】
好適なポリクオタニウム化合物の例としては、ポリクオテミウム-1(polyquatemium-1)、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-42、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の一実施形態において、ポリクオタニウム化合物はポリクオタニウム-42である。
【0024】
ポリクオテミウム-1はまた、1,4-ジクロロ-2-ブテン及びN,N,N’,N’-テトラメチル-2-ブテン-1,4-ジアミンとポリマーであるエタノール,2,2’,2”-ニトリロトリス-としても知られる。ポリクオテミウム-10はまた、四級化ヒドロキシエチルセルロースとしても知られる。ポリクオテミウム-42はまた、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレンジクロリド]としても知られる。
【0025】
ホウ酸塩
本発明の組成物はまた、ホウ酸塩を含む。本明細書において使用されるとき、用語「ホウ酸塩」は、ホウ酸、ホウ酸の塩、その他の薬学的に許容可能なホウ酸塩、又はそれらの組み合わせを指すものとする。好適なホウ酸塩としては、ホウ酸;ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウムのようなアルカリ金属塩;ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属塩;ホウ酸マンガンのような遷移金属塩及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
ホウ酸塩化合物は、本発明の組成物中に、全組成物の約0.004%w/v~約1.5%w/v、任意に約0.01%w/v~約1.2%w/v、又は任意に約0.06%w/v~約1.0%w/vの濃度で存在することができる。
【0027】
抗菌性混合物
本発明の組成物はまた、1つ又は2つ以上の栄養素、及び任意に1つ又は2つ以上の電解質を含む抗菌性混合物を含む。
【0028】
本発明の抗菌性混合物に有用な栄養素としては、乳酸塩(乳酸ナトリウム、又は乳酸カリウム等)、リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等)、単糖類(グルコース、フルクトース、ガラクトース等)、二糖類、クエン酸塩(クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等)、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
特定の実施形態において、栄養素は、乳酸塩、グルコース及びそれらの混合物が挙げられる(それらから選択される、又はそれらからなる群から選択される)。本発明者らは、グルコースが抗菌性混合物の抗真菌活性に顕著に寄与することを観察した。抗菌性混合物の抗真菌活性への寄与の重要性について、乳酸塩はグルコースに倣う。また、特定の実施形態において、グルコースと組み合せるとき、乳酸塩/グルコースの組み合わせは、グルコース単独よりも更に高い度合いの抗真菌活性を提供する。
【0030】
クエン酸塩、アスコルビン酸又はグリシンが単独で抗菌性混合物の抗真菌活性に最小限寄与していることが観察されたが、クエン酸塩、乳酸塩及びグリシンの組み合わせが、抗菌性混合物に対するグルコース又は乳酸塩の各々の抗菌性の寄与を向上することが観察され、グルコース及び乳酸塩がクエン酸塩、アスコルビン酸、及びグリシンと組み合わされるとき、最大の向上が観察されたことが見出された。
【0031】
特定の実施形態において、抗菌性混合物は、本発明の抗菌性混合物において有用な電解質を更に含み、アルカリ土類金属無機塩類のようなアルカリ土類金属塩、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な例としては、塩化カリウム及びリン酸カリウム等)のカリウム塩、マグネシウム塩(塩化マグネシウム等)、ナトリウム塩(塩化ナトリウム等);塩化物のような対アニオン、並びにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
特定の実施形態において、栄養素及び電解質は、本発明の組成物を形成するよう組み込まれるとき、i)本発明の全組成物中の全栄養素の濃度が、組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/L、任意に約2.0mMol/L~約3.0mMol/L、又は任意に約2.8mMol/L~約3.0mMol/Lであり、かつ組み込まれるとき、ii)本発明の全組成物中の全電解質の濃度が、組成物の約20mMol/L~約80.0mMol/L、任意に約30mMol/L~約70mMol/L、又は任意に約40mMol/L~約60mMol/Lであるように、抗菌性混合物中に存在する
【0033】
特定の実施形態において、1つ又は2つ以上、任意に2つ又はそれ以上、任意に3つ又はそれ以上、任意に4つ又はそれ以上の栄養素と、任意に1つ又は2つ以上、任意に2つ又はそれ以上、任意に3つ又はそれ以上、任意に4つ又はそれ以上の電解質が、抗菌性混合物中に存在し、
A.本発明の組成物の全栄養素濃度が、次の濃度:
i)全組成物の約0mMol/L~約_10.0mMol/L、任意に約1.0mMol/L~約6.0mMol/L、又は任意に2.0mMol~約3.0mMol/Lの乳酸塩濃度、
ii)全組成物の約0mMol/L~約0.5mMol/L、任意に約0.01mMol/L~約0.10mMol/L、又は任意に0.025mMol/L~約0.050mMol/Lのクエン酸濃度、
iii)全組成物の約0mMol/L~約10mMol/L、任意に約1mMol/L~約5mMol/L、又は任意に1.5mMol/L~約2.5mMol/Lのリン酸塩濃度、
iv)全組成物の約0.1mMol/L~約25mMol/L、任意に約0.1mMol/L~約10mMol/L、又は任意に0.1mMol/L~約0.4mMol/Lのグルコース濃度で個々の栄養素を含み、
B.任意に、本発明の全組成物中の全電解質濃度が、次の濃度:
i)全組成物の約24mMol/L~約28mMol/Lのカリウム濃度、
ii)全組成物の約5mMol/L~約10mMol/Lのナトリウム濃度、
iii)全組成物の約0.80mMol/L~約0.50mMol/Lのマグネシウム濃度、
iv)全組成物の約23mMol/L~約28mMol/Lの塩化物濃度で個々の電解質を含むようになっている。
【0034】
特定の実施形態において、アスコルビン酸は、全組成物の0.001%w/vを超えない濃度、任意に約0.00002%w/v~約0.0001%w/v、又は任意に約0.00001%w/v~約0.00002%w/vの濃度で存在する。
【0035】
特定の実施形態において、抗菌性混合物は、カルシウム、重炭酸塩、低分子量アミノ酸及び/又は亜鉛イオンを含まないか又は実質的に含まない。本明細書において使用されるとき、用語「実質的に含まない」は、1%未満(若しくは約1%)、任意に0.1%未満(若しくは約0.1%)、任意に0.01%未満(若しくは約0.01%)、任意に0.001%未満(若しくは約0.0.001%)又は任意に0.0001%未満(若しくは約0.0001%)の濃度を意味する。低分子量アミノ酸の例としては、L-ラニン、β-ラニン、α-ミノアジピン酸、α-ミノ酪酸、γ-ミノ酪酸、α-ミノイソ酪酸、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、シトルリン、クレアチン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、システイン、ロイシン、リジン、ノルロイシン、オルニチン、フェニルアラニン、フォフォセリン、ザルコシン、スレオニン、バリンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
特定の実施形態において、グリシンは、全組成物の0.0010%w/vを超えない濃度、任意に約0.00001%w/v~約0.0002%w/v、又は任意に約0.00002%w/v~約0.0001%w/vの濃度で存在する。
【0037】
本発明者らは更に、グルコースのような単糖類及び二糖類が、ポリクオタニウム42のようなポリクオタニウム化合物の抗真菌活性を実際に向上させることを観察した。防腐有効性試験のために利用可能とするために真菌を前培養するためにグルコース寒天培地を処方していたので、これは驚くべきである。
【0038】
単独で又は抗菌性混合物の一部としてのいずれかでポリクオタニウム化合物との使用に好適な単糖類としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、それらの異性体、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない(又はそれらから選択される、又はそれらからなる群から選択される)。
【0039】
単独で又は抗菌性混合物の一部としてのいずれかでポリクオタニウム化合物との使用に好適な二糖類としては、スクロース、ラクツロース、ラクトース、マルトース、α,α-トレハロース、β,β-トレハロース、α,β-トレハロース、セロビオース、キトビオース、コージビオース。ニゲロース、イソマルトース、ソホロース、ラミナリビオース、ゲンチオビオース、ツラノース、マルツロース、パラチノース、ゲンチオビウロース(gentiobiulose)、マンノビオース、メリビオース、メリビウロース、ルチノース、ルチヌロース(rutinulose)、キシロビオース、それらの異性体及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない(又はそれらから選択される、又はそれらからなる群から選択される)。
【0040】
特定の実施形態において、単糖類及び/又は二糖類が、ポリクオタニウム化合物を含む組成物中に、全組成物の約0.002%w/v~約1%w/v(若しくは約1%)、任意に約0.002%w/v~約0.8%w/v、又は任意に約0.003%w/v~約0.4%w/vの濃度で存在する。
【0041】
ポリオール
特定の実施形態において、本発明の組成物は更に、ポリオール又はポリオール類の組み合わせを含んでもよい。特定の実施形態において、薬学的に活性な化合物のような付加的な成分の存在は、ポリオール又はポリオール類の組み合わせの添加を必要とする可能性がある。本明細書において使用されるとき、及び別段の指示のない限り、用語「ポリオール」は少なくとも2つの-OH基を有する任意の化合物を指すものとする。ポリオール類は、生じる複合体が、水溶性かつ薬学的に許容される限り、直鎖状又は環状、置換又は非置換、又はそれらの混合物とすることができる。このようなポリオール化合物としては糖、糖アルコール、糖酸、ウロン酸及びそれらの混合物が挙げられる。特定の実施形態において、ポリオール類は、マンニトール、グリセリン(グリセロール)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されない糖、糖アルコール及び糖酸である。特定の実施形態において、ポリオール類は、ポリソルベート80、マンニトール、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン又はそれらの混合物である。特定の実施形態において、ポリオールはグリセリンである。他の実施形態において、ポリオールは、グリセリンとプロピレングリコール又はグリセリンとソルビトールのようなポリオール類の組み合わせである。
【0042】
ポリオール(又はそれらの組み合わせ)は任意に、本発明の組成物中に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/v、任意に約0.2%w/v~約1.7%w/v、又は任意に約0.4%w/v~約1.5%w/vの濃度で存在することができる。
【0043】
防腐効果試験
本発明の組成物は、EUROPEAN PHARMACOPOEIA 8.0(EUROPEAN PHARMACOPOEIA 8.0,5.1.3.抗菌保存の有効性)(以下、「EP-B基準」という)に記載されるような防腐有効性試験の要件を満たす。EP-B基準は、24時間において開始時に計算された数から少なくとも1.0log減少、7日目で以前の測定値から少なくとも3.0log減少、及び28日目で以前の測定値から0.5以下のlog増加(すなわち増加していない)の細菌(黄色ブドウ球菌、大腸菌及び緑膿菌)の生存細胞数、並びに14日目で開始時に計算された数から少なくとも1.0log減少、及び28日目で以前の測定値から増加していない真菌(カンジダ・アルビカンス及びアスペルギルス・ブラシリエンシス)の生存細胞数であることを要求する。EP B基準の充足基準は、テーブルAに集約される。
【0044】
【表1】
NI;以前の読み取りと比較して生存微生物の数の増加がない
【0045】
EUROPEAN PHARMACOPOEIA 8.0に記載された防腐有効性試験の操作方法は、操作ステップ(i)~(v)(以下)を含み、以下の細菌を試験微生物とする。
1.緑膿菌:(細菌、ATCC 9027、NCIMB 8626、CIP 82.118)
2.黄色ブドウ球菌:(細菌、ATCC 6538、NCTC 10788)
3.カンジダ・アルビカンス:(酵母、ATCC10231、NCPF 3179、IP 48.72)
4.アスペルギルス・ブラシリエンシス:(カビ、ATCC 16404、IMI 1490076、IP 1431.83)
【0046】
必要ならば、試験微生物としては、大腸菌等の微生物を添加することができる。
(i)試験に使用する上記5種の微生物株を傾斜寒天培地の表面に接種して前培養する。前培養用寒天培地として、細菌に対してカゼイン大豆消化物寒天媒体を使用し、真菌に対してサブローグルコース寒天培地を使用した。細菌を30~35℃で18~24時間前培養し、カンジダ・アルビカンスを20~25℃で40~48時間前培養し、アスペルギルス・ブラシリエンシスを20~25℃で1週間、又は良好な胞子化を達成するまで前培養する。
(ii)細菌及びC.アルビカンス培養を、9g/Lの塩化ナトリウムRを含む無菌懸濁液を使用して回収し、微生物数をミリリットルあたり約108微生物に調整する。A.ブラシリエンシスを回収するために、9g/Lの塩化ナトリウムR及び0.5g/Lのポリソルベート80を含む無菌懸濁液を使用し、微生物数をミリリットルあたり約108微生物に調整する。
(iii)収穫した培養懸濁液(ii)の好適な試料を回収し、各懸濁液中のミリリットル当たりのコロニー形成単位数をプレートカウント又は膜ろ過により決定する。この値は、試験のための接種菌微生物数及びベースラインを決定する機能を果たす。
(iv)試験される組成物の試料は、密閉された受容容器の上方に配置された0.22ミクロン滅菌フィルター(例えば、Durapore(登録商標)フィルター(ポリフッ化ビニリデン)を含む無菌カップ内に移送される。実験用真空ポンプ(GAST非潤滑ポンプ等)を用いて、受入容器内の無菌空気フィルター開口を通して約33kPa(250mmHg)差圧真空を適用して、滅菌フィルターを通して無菌受容容器内に試料組成物を移送する。
(v)(iv)のろ過組成物の試料が、別々の滅菌された容器に分注される。試料組成物に105~106細胞/mLで(ii)の試験微生物を接種して完全に(均質になるまで)混合して混合試料を調製する。混合試料は、光からの保護を受けながら20~25℃の温度で保存される。((i)の接種液の容量は、試料組成物の容量の1%を超えない)。
(vi)(v)の混合試料の保存開始から24時間後、好適な試料が「ゼロ」時間(保存期間の24時間後)に各容器から回収され、その後、調査される微生物に応じて適切な間隔で各混合試料におけるミリリットル当たりのコロニー形成単位の数をプレートカウント又は膜ろ過によって決定する。(試料組成物の残留抗菌活性は、希釈、ろ過又は特定の不活性剤の使用により除去されるべきである。)
【0047】
上述の(i)~(vi)の操作後、混合溶液中の全ての上述の細菌(黄色ブドウ球菌、大腸菌及び緑膿菌)の生存細胞数が、接種後24時間で1log以上減少し、接種後7日目で3log以上減少し、かつ接種後28日目で接種後7日目のレベルから増加せず、並びに真菌(カンジダ・アルビカンス及びアスペルギルス・ブラシリエンシス)の生存細数が、接種後14日目で1log以上減少し、接種後28日目で接種後14日目のレベルから増加せず、EP B基準の防腐有効性試験の基準を満たす。
【0048】
任意成分
本発明の組成物は、任意に、1つ若しくは2つ以上の更なる賦形剤及び/又は1つ若しくは2つ以上の更なる有効成分を含んでもよい。一般的に使用される賦形剤としては、粘滑剤、等張化剤、防腐剤、キレート剤、緩衝剤(本発明の有機酸以外、及びそれに加えて)、及び界面活性剤が挙げられるが、これらには限定されない。他の賦形剤としては、可溶化剤、安定化剤、快適性増強剤、ポリマー、皮膚軟化剤、pH調整剤(本発明の有機酸以外、及びそれに加えて)、及び/又は潤滑剤が挙げられる。水、水と水混和性溶媒の混合物、例えば0.5%~5%の非毒性水溶性ポリマーを含む植物油又は鉱物油、天然生成物、例えば寒天及びアカシア、デンプン誘導体、例えば酢酸デンプン及びヒドロキシプロピルデンプン、並びに他の合成生成物、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、酸化ポリエチレン、及び、好ましく架橋したポリアクリル酸、並びにそれらの組み合わせをも含む任意の様々な賦形剤が本発明の組成物において使用し得る。
【0049】
本発明の実施形態と共に使用される粘滑剤又はスーシング剤(soothing)剤としては、セルロース誘導体(例えばヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒプロメロース又はそれらの混合物)、グリセリン、ポリビニルピロリドン、酸化ポリエチレン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及びポリアクリル酸が挙げられるが、これに限定されない。特定の実施形態において、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール400は、粘滑剤である。特定の実施形態において、グリセリンは、等張性調整剤としての使用に加えて、粘滑剤としても作用することができる。
【0050】
好適な等張性調整剤としては、マンニトール、塩化ナトリウム、グリセリン等が挙げられるが、これに限定されない。好適な緩衝剤としては、リン酸塩、ホウ酸塩、アセタール類等、及びアミノアルコール類、例えば2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)、上述のいずれかの塩、並びに上述のいずれかの剤の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な界面活性剤としては、イオン性及び非イオン性界面活性剤(非イオン界面活性剤が好ましいが)、RLM 100、POE 20セチルステアリルエーテル、例えばProcol(登録商標)CS20、ポロキサマー、例えばPluronic(登録商標)F68、並びにブロックコポリマー、例えば、2007年12月10日に出願された、「Use of PEO-PBO Block Copolymers in Ophthalmic Compositions」の名称の米国特許出願公開第2008/0138310号(当該公開は参照により本明細書に組み込まれる)に記述されるポリ(オキシエチレン)-ポリ(オキシブチレン)化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
本発明の組成物は、対象の眼への投与に対して眼科的に適している。用語「水溶性」は、典型的には、賦形剤が約50重量%より多い、任意に約75重量%より多い、又は任意に約90重量%よりも多い水である水性製剤を表す。これらの滴は、好ましくは無菌であり得、したがって製剤の殺菌又は静菌/静真菌成分を不要にし得る単回用量のアンプルから送達され得る。代替的に、滴は、当該技術分野において公知である装置のような、送達されるときに組成物から任意の防腐剤を抽出する装置を好ましくは含み得る多回用量ボトルから送達され得る。
【0052】
特定の実施形態において、本発明の組成物は等張であるか、又は蒸発及び/又は疾患によって引き起こされる任意の涙の高張性と闘うためにわずかに低張性である。これは、製剤のオスモル濃度をキログラム当たり210~320ミリオスモル(mOsm/kg)又はその近傍のレベルに近づけるために等張化剤を必要とする可能性がある。本発明の組成物は、概して、220~320mOsm/kgの範囲のオスモル濃度を有し、又は任意に235~300mOsm/kgの範囲のオスモル濃度を有する。眼科用組成物は、一般に、滅菌水溶液として製剤化することができる。
【0053】
本発明の組成物はまた、薬学的に活性な化合物を投与するために使用することができる。このような化合物としては、緑内障治療薬、鎮痛薬、抗炎症薬、血管収縮薬、ドライアイ緩和薬、及び抗アレルギー薬、並びに抗感染薬が挙げられる(又はそれらから選択されるか、若しくはそれらからなる群から選択される)が、これらに限定されない。薬学的に活性な化合物のより具体的な例としては、ベタキソロール、チモロール、ピロカルピン、若しくはそれらの薬学的に許容される塩;炭酸脱水酵素阻害剤、若しくはそれらの薬学的に許容される塩;プロスタグランジン;ドーパミン作動性アンタゴニスト;術後降圧剤、例えばパラアミノクロニジン(アプラクロニジン)、若しくはそれらの薬学的に許容される塩;抗感染薬、例えばシプロフロキサシン、モキシフロキサシン、トブラマイシン、若しくはそれらの薬学的に許容される塩;非ステロイド性及びステロイド性抗炎症薬、例えばナプロキセン、ジクロフェナク、ネパフェナク、スプロフェン、ケトロラク、テトラヒドロコルチゾール、デキサメタゾン、若しくはそれらの薬学的に許容される塩;ドライアイ治療薬若しくはそれらの薬学的に許容される塩、例えばPDE4阻害剤;血管コントリクター(contrictor)、例えば、テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、オキシメタゾリン、エフェドリン、フェニレフリン、若しくはそれらの薬学的に許容される塩;抗アレルギー薬、若しくはそれらの薬学的に許容される塩、例えばH1/H4阻害剤、H4阻害剤、オロパタジン、及びドライアイ治療薬、例えばタマリンド種子抽出物、ヒアルロン酸、グアーガム(高性能グアーガムを含む);又は上述の活性剤若しくは活性剤のカテゴリーのいずれかの混合物が挙げられる。
【0054】
本発明の製剤を構成する成分の濃度が変化し得ることも想定されている。当業者は、所与の製剤中の成分の添加、置換、及び/又は削除に応じて濃度が変化し得ることを理解するであろう。
【0055】
特定の実施形態において、本発明の組成物は、緩衝剤を用いて、組成物が約5.0のpH~約8.0のpH、任意に約6.5のpH~約8.0のpHを維持するように緩衝される。製剤が適用されるか又は投薬される組織に適合する生理学的pHを有する局所製剤(特に、上述されるような局所眼科用製剤)が好ましい。
【0056】
特定の実施形態において、本発明の組成物は、点眼溶液、洗眼溶液、コンタクトレンズ潤滑及び/若しくは再湿潤溶液、スプレー、ミスト、又は組成物を眼に投与する任意の他の方法の形態である。
【0057】
特定の実施形態において、本発明の組成物は、週に1回、5日に1回、3日に1回、2日に1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日5回、1日6回、1日8回、毎時間、又はより高頻度を含む任意の投与頻度での投与のために製剤化される。このような投与頻度はまた、ユーザーの治療ニーズに応じて変化する持続期間で維持される。特定の治療レジメンの持続期間は、1回の投与から月又は年にわたるレジメンまで変化し得る。当業者は、特定の適応症の治療レジメンを決定することに精通しているであろう。
【実施例
【0058】
以下の実施例で示される本発明の組成物は、本発明の組成物の特定の実施形態を示すものであって、本発明を限定するものではない。その他の変更は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって実行されることができる。
【0059】
【表2】
【0060】
例1A~6Dについて:
塩酸テトラヒドロゾリンはPCAS(TURKU,FINLAND)によって供給された。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給された。グリセリンはEmery Oleochemicals GmbH(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給された。ヒプロメロースE3 2910及びヒプロメロースE4MはDOW CHEMICAL(PLAQUEMINE,LOUISIANA,USA)によって供給された。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。ホウ酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。リン酸二ナトリウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。クエン酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化カリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化ナトリウムはCaldic(GERMANY)によって供給された。乳酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって乳酸ナトリウム(50%水溶液)として供給された。塩化マグネシウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。グルコースはRoquette Freres(LASTREM,FRANCE)によって供給された。グリシンはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。アスコルビン酸はDSM NUTRITIONAL Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給された。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給された。
【0061】
溶液1Aを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、1.0グラムの工程2の溶液を水930gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。
5.工程4の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、0.57グラムの乳酸ナトリウム、及び5.0グラムのグリセリンを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
6.工程5の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
7.工程6の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、1.5グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
9.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0062】
溶液1Bを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mlのビーカーの95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、2.0グラムのヒプロメロースE3 2910を930gの水に20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。溶液は全てのヒプロメロースE3 2910が完全に分散して溶解するまで混合された。
5.工程4の溶液に対し、11.2グラムのポリエチレングリコール400及び2.5グラムのグリセリンを、溶解するよう混合しながら添加した。
6.工程5の溶液に対し、1.0グラムの工程2の溶液を、溶解するよう混合しながら添加した。
7.工程6の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.工程7の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
9.工程8の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、1.2グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
10.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
11.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0063】
溶液1Cを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mlのビーカーの95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、3.6グラムのヒプロメロースE4M 2910を800gの水に80℃~85℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。添加が完了するとき、溶液を、全てのヒプロメロースE4M 2910が完全に分散して溶解するまで、80℃~85℃の温度で更なる30分間混合した。
5.工程4の溶液から熱を除去し、混合しながら溶液を室温(20℃~30℃)まで冷却する。
6.工程5の溶液に対し、11.2グラムのポリエチレングリコール400及び2.5グラムのグリセリンを、溶解するよう混合しながら添加した。
7.工程6の溶液に対し、1.0グラムの工程2の溶液を、溶解するよう混合しながら添加した。
8.工程7の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
9.工程8の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
10.工程9の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、1.2グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
11.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
12.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0064】
溶液1Dを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、2.0グラムのヒプロメロースE3 2910を930gの水に20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。溶液は全てのヒプロメロースE3 2910が完全に分散して溶解するまで混合された。
5.工程4の溶液に対し、11.2グラムのポリエチレングリコール400及び2.5グラムのグリセリンを、溶解するよう混合しながら添加した。
6.工程5の溶液に対し、1.0グラムの工程2の溶液を、溶解するよう混合しながら添加した。
7.工程6の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.工程7の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
9.工程8の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、1.2グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
10.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
11.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0065】
【表3】
【0066】
例2A~2Bについて:
塩酸テトラヒドロゾリンはPCAS(TURKU,FINLAND)によって供給された。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給された。ポリソルベート80及びプロピレングリコールはSpectrum(USA)によって供給された。カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)は、DOW CHEMICAL(PLAQUEMINE,LOUISIANA,USA)によって供給された。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。ホウ酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。リン酸二ナトリウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。クエン酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化カリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化ナトリウムはCaldic(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給された。乳酸ナトリウムは乳酸ナトリウム(50%水溶液)としてMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化マグネシウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。グルコースはRoquette Freres(LASTREM,FRANCE)によって供給された。グリシンはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。アスコルビン酸はDSM NUTRITIONAL Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給された。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給された。
【0067】
溶液2Aを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、6.0グラムのカルボキシメチルセルロースナトリウムを930gの水に20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。溶液は全てのカルボキシメチルセルロースナトリウムが完全に分散して溶解するまで混合された。
5.工程4の溶液に対し、4.0グラムのポリエチレングリコール400及び3.0グラムのプロピレングリコールを、溶解するよう混合しながら添加した。
6.工程5の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加した。
7.工程6の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.工程7の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
9.工程8の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、1.0グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
10.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
11.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0068】
溶液2Bを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、6.0グラムのカルボキシメチルセルロースナトリウムを930gの水に20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。溶液は全てのカルボキシメチルセルロースナトリウムが完全に分散して溶解するまで混合された。
5.工程4の溶液に対し、10.0グラムのポリソルベート80を、溶解するよう混合しながら添加した。
6.工程5の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加した。
7.工程6の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.工程7の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
9.工程8の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、2.6グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
10.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
11.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0069】
【表4】
【0070】
例3A~3Eについて:
塩酸テトラヒドロゾリンはPCAS(TURKU,FINLAND)によって供給され得る。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給され得る。塩酸ナファゾリンはLOBA Feinchemie(FISCHAMEND,AUSTRIA)によって供給された。マレイン酸フェニラミンは、Kongo Chemical Company(TOYAMA,JAPAN)によって供給された。グリセリンはEmery Oleochemicals GmbH(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給され得る。ポリソルベート80及びプロピレングリコールはSpectrum(USA)によって供給され得る。ヒプロメロースE4Mは、DOW CHEMICAL(PLAQUEMINE,LOUISIANA,USA)によって供給され得る。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。ホウ酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。リン酸二ナトリウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。クエン酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。塩化カリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。塩化ナトリウムはCaldic(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給され得る。乳酸ナトリウムは乳酸ナトリウム(50%水溶液)としてMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。塩化マグネシウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。グルコースはRoquette Freres(LASTREM,FRANCE)によって供給され得る。グリシンはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。アスコルビン酸はDSM NUTRITIONAL Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給され得る。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給され得る。
【0071】
溶液3Aを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加する。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合する。
2.工程1の溶液に対し、0.01グラムのアスコルビン酸を添加する。アスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合する。
3.追加の4.09グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合する。
4.別の容器において、3.6グラムのヒプロメロースE4M 2910を800gの水に80℃~85℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。添加が完了するとき、溶液を、全てのヒプロメロースE4M 2910が完全に分散して溶解するまで、80℃~85℃の温度で更なる30分間混合する。
5.工程4の溶液から熱を除去し、混合しながら溶液を室温(20℃~30℃)まで冷却する。
6.工程5の溶液に対し、2.5グラムのグリセリンを、溶解するよう混合しながら添加する。
7.工程6の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加する。
8.工程7の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、及び0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々の成分が完全に溶解するまで時間をとる。
9.工程8の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
10.工程9の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、1.2グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々の成分が完全に溶解するまで時間をとる。
11.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
12.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0072】
上述の溶液が防腐有効性に関するEP Bの要件を満たすであろうと予測される。
【0073】
溶液3Bを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mlのビーカーの95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加する。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合する。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加する。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合する。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、6.0グラムのポリソルベート80と3.0グラムのプロピレングリコールを水930gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。両方の成分が溶解するまで溶液を混合する。
5.工程4の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加する。
6.工程5の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとる。
7.工程6の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
8.工程7の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾリン、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとる。
9.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
10.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0074】
上述の溶液が防腐有効性に関するEP Bの要件を満たすであろうと予測される。
【0075】
溶液3Cを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mlのビーカーの95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加する。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合する。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加する。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合する。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合する。
4.別の容器において、3.6グラムのヒプロメロースE4M 2910を800gの水に80℃~85℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。添加が完了するとき、溶液を、全てのヒプロメロースE4M 2910が完全に分散して溶解するまで、80℃~85℃の温度で更なる30分間混合する。
5.工程4の溶液から熱を除去し、混合しながら溶液を室温(20℃~30℃)まで冷却する。
6.工程5の溶液に対し、2.5グラムのグリセリンを、溶解するよう混合しながら添加する。
7.工程6の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加する。
8.工程7の溶液に以下の成分:0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、及び0.04グラムのグルコースを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとる。
9.工程8の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
10.工程9の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、1.2グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとる。
11.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
12.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0076】
上述の溶液が防腐有効性に関するEP Bの要件を満たすであろうと予測される。
【0077】
溶液3Dを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mlのビーカーの95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加する。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合する。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加する。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合する。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合する。
4.別の容器において、2.0グラムのヒプロメロースE4M 2910を800gの水に80℃~85℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。添加が完了するとき、溶液を、全てのヒプロメロースE4M 2910が完全に分散して溶解するまで、80℃~85℃の温度で更なる30分間混合する。
5.工程4の溶液から熱を除去し、混合しながら溶液を室温(20℃~30℃)まで冷却する。
6.工程5の溶液に対し、11.2グラムのポリエチレングリコール400及び2.5グラムのグリセリンを、溶解するよう混合しながら添加する。
7.工程6の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加する。
8.工程7の溶液に以下の成分、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとる。
9.工程8の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
10.工程9の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとる。
11.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
12.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0078】
上述の溶液が防腐有効性に関するEP Bの要件を満たすであろうと予測される。
【0079】
溶液3Eを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加する。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合する。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加する。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合する。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合する。
4.別の容器において、11.2グラムのポリエチレングリコール400と3.0グラムのプロピレングリコールを水930gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。両方の成分が溶解するまで溶液を混合する。
5.工程4の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加する。
6.工程5の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.57グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々の成分が完全に溶解するまで時間をとる。
7.工程6の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
8.工程7の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.25グラムの塩酸ナファゾリン、3.0グラムのマレイン酸フェニラミン、3.0グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとる。
9.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
10.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0080】
上述の溶液が防腐有効性に関するEP Bの要件を満たすであろうと予測される。
【0081】
【表5】
【0082】
例4A~4Cについて:
塩酸テトラヒドロゾリンはPCAS(TURKU,FINLAND)によって供給された。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給された。ポピドンはBASF(LUDWIGSHAFEN,GERMANY)によって供給された。デキストラン70はPharmacosmos(HOLBAEK,GERMANY)によって供給された。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。ホウ酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。リン酸二ナトリウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。クエン酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化カリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化ナトリウムはCaldic(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給された。乳酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって乳酸ナトリウム(50%水溶液)として供給された。塩化マグネシウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。グルコースはRoquette Freres(LASTREM,FRANCE)によって供給された。グリシンはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。アスコルビン酸はDSM NUTRITIONAL Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給された。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給された。
【0083】
溶液4Aを調製する手順は次のとおりであった。
1.好適な寸法の容器において、950グラムの精製水に対して11.4グラムのホウ酸が添加され、混合して溶解するために時間がとられた。
2.工程2の溶液に対し、1.0グラムのエデト酸二ナトリウムと0.9グラムのホウ酸ナトリウムが添加され、混合して溶解するまで時間がとられた。
3.工程2の溶液に対し、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾリン、2.65グラムの塩化ナトリウム、及び0.12グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を添加した。
4.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
5.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0084】
溶液4Bを調製する手順は次のとおりであった。
1.好適な寸法の容器において、950グラムの精製水に対して10.0グラムのポビドンが混合を続けながらゆっくりと添加された。溶液を混合してポビドンを完全に溶解させる。
2.工程1の溶液に対し、11.2グラムのポリエチレングリコール400と1.0グラムのデキストラン70が添加され、各々が混合して溶解するまで時間がとられた。
3.工程2の溶液に対し、10.4グラムのホウ酸を、溶解するよう混合しながら添加し、溶液を溶解するまで混合した。
4.工程3の溶液に対し、1.0グラムのエデト酸二ナトリウムと0.9グラムのホウ酸ナトリウムが添加され、各々が完全に溶解するまで時間がとられた。
5.工程4の溶液に対し、0.5グラムの塩酸テトラヒドロゾリン、1.8グラムの塩化ナトリウム、及び0.12グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を添加した。
6.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
7.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0085】
溶液4Cを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、1.0グラムの工程2の溶液を水930gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。
5.工程4の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、0.56グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
6.工程5の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
7.工程6の溶液に以下の成分、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、2.8グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
9.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0086】
【表6】
【0087】
例5A~5Cについて:
塩酸テトラヒドロゾリンはPCAS(TURKU,FINLAND)によって供給され得る。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給され得る。ポピドンはBASF(LUDWIGSHAFEN,GERMANY)によって供給され得る。デキストラン70はPharmacosmos(HOLBAEK,GERMANY)によって供給され得る。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。ホウ酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。エデト酸二ナトリウムはMerck SL(BARCELONA,SPAIN)によって供給された。塩化亜鉛(64%水溶液)はMagnesium Products Inc(TULSA,OKLAHOMA,US)によって供給された。塩化ナトリウムはCaldic(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給された。アスコルビン酸はDSM Nutritional Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給された。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給された。
【0088】
溶液5Aを調製する手順は次のとおりであった。
1.好適な寸法の容器において、950グラムの精製水に対して10.0グラムのポビドンが混合を続けながらゆっくりと添加された。溶液を混合してポビドンを完全に溶解させる。
2.工程1の溶液に対し、11.3グラムのポリエチレングリコール400と1.0グラムのデキストラン70が添加され、各々が混合して溶解するまで時間がとられた。
3.工程2の溶液に対し、6.0グラムのホウ酸を、溶解するよう混合しながら添加し、溶液を溶解するまで混合した。
4.工程3の溶液に対し、1.0グラムのエデト酸二ナトリウムと0.95グラムのホウ酸ナトリウムが添加され、各々が完全に溶解するまで時間がとられた。
5.工程4の溶液に対し、0.5グラムの塩酸テトラヒドロゾリン、3.0グラムの塩化ナトリウム、0.16グラムの塩化亜鉛、0.1グラムのアスコルビン酸、及び0.15グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を添加した。
6.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
7.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0089】
例5Bについて:
塩酸テトラヒドロゾリンはPCAS(TURKU,FINLAND)によって供給され得る。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給され得る。プロピレングリコールはSpectrum Chemicals(USA)によって供給され得る。デキストラン70はPharmacosmos(HOLBAEK,GERMANY)によって供給され得る。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。ホウ酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。リン酸二ナトリウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。エデト酸二ナトリウムはMerck SL(BARCELONA,SPAIN)によって供給された。クエン酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。塩化亜鉛(64%水溶液)はMagnesium Products Inc(TULSA,OKLAHOMA,US)によって供給された。塩化カリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。乳酸ナトリウムは乳酸ナトリウム(50%水溶液)としてMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。塩化マグネシウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。グルコースはRoquette Freres(LASTREM,FRANCE)によって供給され得る。グリシンはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。アスコルビン酸はDSM Nutritional Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給された。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給された。
【0090】
溶液5Bを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.工程1の溶液に対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の容器において、10.0グラムのポリエチレングリコール400と3.0グラムのプロピレングリコールを水930gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。両方の成分が溶解するまで溶液を混合した。
5.工程4の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加した。
6.工程5の溶液に対し、1.0グラムのデキストラン70をゆっくりと添加した。溶液を混合してデキストラン70を完全に分散して溶解させた。
7.工程6の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.80グラムの塩化カリウム、0.04グラムのグルコース、及び0.57グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.工程7の溶液に対し、5.2グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
9.工程8の溶液に以下の成分、1.0グラムのエデト酸二ナトリウム、0.60グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、0.16グラムの塩化亜鉛、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
10.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
11.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0091】
例5Cについて:
塩酸テトラヒドロゾリンはPCAS(TURKU,FINLAND)によって供給され得る。ヒプロメロースE4Mは、Dow Chemical(PLUQUEMINE,LOUISIANA,USA)によって供給され得る。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給され得る。グリセリンはEmery Oleochemicals GmbH(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給され得る。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。ホウ酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。リン酸二ナトリウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。エデト酸二ナトリウムはMerck SL(BARCELONA,SPAIN)によって供給された。クエン酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。硫酸亜鉛七水和物は、Aventor Performance Materials(PHILLIPSBURG,NEW JERSEY,USA) Magnesium Products Inc(TULSA,OKLAHOMA,US)によって供給された。塩化カリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。乳酸ナトリウムは乳酸ナトリウム(50%水溶液)としてMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。塩化マグネシウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。グルコースはRoquette Freres(LASTREM,FRANCE)によって供給され得る。グリシンはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給され得る。アスコルビン酸はDSM Nutritional Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給された。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給された。
【0092】
溶液5Cを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPを添加する。
2.工程1の溶液に対し、0.2グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加する。アスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合する。
3.追加の4.09グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合する。
4.別の容器において、3.54グラムのヒプロメロースE4M 2910を800gの水に80℃~85℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。添加が完了するとき、溶液を、全てのヒプロメロースE4M 2910が完全に分散して溶解するまで、80℃~85℃の温度で更なる30分間混合する。
5.工程4の溶液から熱を除去し、混合しながら溶液を室温(20℃~30℃)まで冷却する。
6.工程5の溶液に対し、11.3グラムのポリエチレングリコール400及び2.5グラムのグリセリンを、溶解するよう混合しながら添加する。
7.工程6の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、溶解するよう混合しながら添加する。
8.工程7の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、5.00グラムのクエン酸ナトリウム、1.0グラムのエデト酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、0.04グラムのグルコース、1.80グラムの塩化カリウム及び0.57グラムの乳酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々の成分が完全に溶解するまで時間をとる。
9.工程8の溶液に対し、2.46グラムの硫酸亜鉛七水和物を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合する。
10.工程9の溶液に以下の成分、1.50グラムのホウ酸ナトリウム、0.50グラムの塩酸テトラヒドロゾゾリン、1.2グラムの塩化ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々の成分が完全に溶解するまで時間をとる。
11.全ての成分の添加が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
12.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0093】
【表7】
【0094】
例6A~6Eについて:
塩酸テトラヒドロゾリンはPCAS(TURKU,FINLAND)によって供給された。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給された。グリセリンはEmery Oleochemicals GmbH(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給された。ヒプロメロースE3 2910は、DOW CHEMICAL(PLAQUEMINE,LOUISIANA,USA)によって供給された。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。ホウ酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。リン酸二ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。クエン酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化カリウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化ナトリウムはCaldic(GERMANY)によって供給された。乳酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって乳酸ナトリウム(50%水性)として供給された。塩化マグネシウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。グルコースはRoquette Freres(LASTREM,FRANCE)によって供給された。グリシンはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。アスコルビン酸はDSM NUTRITIONAL Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給された。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給された。
【0095】
溶液6Aを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の1500mLビーカーにおいて、1.0グラムの工程3の溶液を水930gに20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。
5.工程4の溶液に以下の成分、0.4グラムのグルコース、及び0.0450グラムのホウ酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
6.工程5の溶液に対し、10.0グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
7.工程6の溶液に以下の成分、1.4グラムの塩化ナトリウム、0.57グラムの乳酸ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.更なる水を添加して、溶液の重量を合計980.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
9.1リットルのビーカーに対し、490グラムの上述の溶液を添加する。
10.工程9の溶液に2.50gグリセリンを添加して完全に分散して溶解するまで混合する。
11.工程10の溶液に対し、0.25グラムのテトラヒドロゾリンHClを添加し、溶液を完全に溶解するまで混合する。
12.成分が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計500.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
13.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0096】
溶液6Bを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の1500mlビーカーにおいて、1.0グラムの工程3の溶液を水930gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。
5.工程4の溶液に以下の成分、4.0グラムのグルコース、及び0.0450グラムのホウ酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
6.工程5の溶液に対し、10.0グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
7.工程6の溶液に以下の成分、1.4グラムの塩化ナトリウム、0.57グラムの乳酸ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.更なる水を添加して、溶液の重量を合計980.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
9.1リットルのビーカーに対し、490グラムの上述の溶液を添加した。
10.工程9の溶液に対し、1.0グラムのヒプロメロースE3 2910を混合しながらゆっくりと添加した。添加が完了したとき、溶液を、全てのヒプロメロースE3 2910が完全に分散して溶解するまで、室温で更なる30分間混合した。
11.工程10の溶液に対し、1.25グラムのグリセリンを、溶解するよう混合しながら添加した。
12.工程11の溶液に対し、2.00グラムのポリエチレングリコール400を、溶解するよう混合しながら添加した。
13.成分が完了するとき、更なる水を添加して、溶液の重量を合計500.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
14.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0097】
溶液6Cを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の1500mlビーカーにおいて、1.0グラムの工程3の溶液を水930gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。
5.工程4の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.79グラムの塩化カリウム、0.36グラムのグルコース、及び0.045グラムのホウ酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
6.工程5の溶液に対し、10.0グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
7.工程6の溶液に以下の成分、1.4グラムの塩化ナトリウム、0.57グラムの乳酸ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
9.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0098】
溶液6Dを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.上述のものに対し、0.50グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の3.59グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の1500mLのビーカーに、1グラムの工程3の溶液を水920gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。
5.工程4の溶液に以下の成分、0.36グラムのグルコース、及び0.045グラムのホウ酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
6.工程5の溶液に対し、10.0グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
7.工程6の溶液に以下の成分、1.20グラムの塩化ナトリウム、0.57グラムの乳酸ナトリウム、及び0.090グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、その前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
8.更なる水を添加して、溶液の重量を合計1000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合する。
9.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0099】
溶液6Eを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに、95グラムの精製水USPに対し0.90グラムのクエン酸ナトリウム二水和物を添加した。クエン酸ナトリウム二水和物が溶解するまで溶液を混合した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.07グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の1500mLビーカーの中に、1.0グラムの工程3の溶液を水930gに対して20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加する。
5.工程4の溶液に以下の成分、0.27gの二塩基性リン酸ナトリウム、0.13gの塩化マグネシウム、1.8gの塩化カリウム、及び0.0450グラムのホウ酸ナトリウムを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が溶解するまで時間をとった。
6.工程5の溶液に対し、5.0グラムのグリシンを混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
7.工程6の溶液に対し、10.0グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
8 工程8の溶液に以下の成分、0.56gの乳酸ナトリウム、0.50gの塩酸テトラヒドロゾリン、及び0.09gのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
9.更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
10.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0100】
【表8】
【0101】
例7A~7Cについて:
ヒアルロン酸ナトリウムはLIFECORE(CHASKA,MINNESOTA,US)によって供給された。タマリンド種子多糖類はFARMIGEA(OSPEDALETTO,ITALY)によって供給された。ポリエチレングリコール400はClariant Produkte(BURGKIRCHEN,GERMANY)によって供給された。グリセリンはEmery Oleochemicals GmbH(DUSSELDORF,GERMANY)によって供給された。ヒプロメロースE3 2910は、DOW CHEMICAL(PLAQUEMINE,LOUISIANA,USA)によって供給された。ホウ酸はMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。リン酸二ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。クエン酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。塩化カリウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。乳酸ナトリウムはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって乳酸ナトリウム(50%水溶液)として供給された。塩化マグネシウムはKGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。グルコースはRoquette Freres(LASTREM,FRANCE)によって供給された。グリシンはMerck KGaA(DARMSTADT,GERMANY)によって供給された。アスコルビン酸はDSM NUTRITIONAL Products(DRAKEMYRE,SCOTLAND,UK)によって供給された。ポリクオタニウム42はDSM BIOMEDICAL(BERKELEY,CA)によって、ポリクオタニウム42(33%水溶液)として供給された。
【0102】
溶液7Aを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに対し、95グラムの精製水USPを添加した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.97グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の1000mLビーカーにおいて、2.0グラムのヒプロメロースE3 2910を600gの水に20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。添加が完了したとき、溶液を、全てのヒプロメロースE3 2910が完全に分散して溶解するまで、室温で更なる30分間混合した。
5.工程4の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、ゆっくりと添加し、分散して溶解するよう混合した。
6.工程5の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.8グラムの塩化カリウム、及び0.036グラムのグルコースを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
7.工程6の溶液に対し、2.5グラムのグリセリンと10.0グラムのポリエチレングリコール400を混合しながらゆっくりと添加し、次のものの添加の前に完全に溶解させた。
8.工程7の溶液に対し、8.0グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
9.工程8の溶液に以下の成分、0.57グラムの乳酸ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
10.更なる水を添加して、溶液の重量を合計660.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
11.別の1500mLビーカーに対し、990.0gの水を添加した。
12.工程11の溶液に対し、6.0gのヒアルロン酸ナトリウムを20℃~30℃の温度で、渦を作るように激しく混合しながらゆっくり添加した。
13.上述の溶液は、完全に溶解するまで混合した。
14.十分な水を添加して、工程13の溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
15.工程10の溶液に対し、333.00グラムの工程14の溶液を20℃~30℃の温度で、渦を作るように激しく混合しながらゆっくり添加した。
16.工程15の溶液に対し、2.80グラムのクエン酸ナトリウムを、完全に分散して溶解するよう混合しながらゆっくりと添加した。
17.更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
18.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0103】
溶液7Bを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mlのビーカーに対し、95グラムの精製水USPを添加した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.97グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の1000mlビーカーにおいて、2.0グラムのヒプロメロースE3 2910を600gの水に20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。添加が完了したとき、溶液を、全てのヒプロメロースE3 2910が完全に分散して溶解するまで、室温で更なる30分間混合した。
5.工程4の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、ゆっくりと添加し、分散して溶解するよう混合した。
6.工程5の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.8グラムの塩化カリウム、及び0.036グラムのグルコースを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
7.工程6の溶液に対し、2.5グラムのグリセリンと10.0グラムのポリエチレングリコール400を混合しながらゆっくりと添加し、次のものの添加の前に完全に溶解させた。
8.工程7の溶液に対し、8.0グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
9.工程8の溶液に以下の成分、0.57グラムの乳酸ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
10.更なる水を添加して、溶液の重量を合計660.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
11.別の1000mLビーカーに対し、450.0gの水を添加した。
12.工程11の溶液に対し、7.5gのタマリンド種子多糖類を20℃~30℃の温度で、渦を作るように激しく混合しながらゆっくり添加した。
13.上述の溶液は、完全に溶解するまで混合した。
14.十分な水を添加して、工程13の溶液の重量を合計500.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
15.工程10の溶液に対し、333.00グラムの工程14の溶液を20℃~30℃の温度で、渦を作るように激しく混合しながらゆっくり添加した。
16.工程15の溶液に対し、2.50グラムのクエン酸ナトリウムを、完全に分散して溶解するよう混合しながらゆっくりと添加した。
17.更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
18.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0104】
溶液7Cを調製する手順は次のとおりであった。
1.250mLのビーカーに対し、95グラムの精製水USPを添加した。
2.上述のものに対し、0.02グラムのグリシン及び0.01グラムのアスコルビン酸を添加した。グリシンとアスコルビン酸が溶解するまで溶液を混合した。
3.追加の4.97グラムの水を添加し、溶液が均一になるまで混合した。
4.別の1000mLビーカーにおいて、0.7グラムのヒプロメロースE3 2910を600gの水に20℃~30℃の温度で混合しながらゆっくり添加した。添加が完了したとき、溶液を、全てのヒプロメロースE3 2910が完全に分散して溶解するまで、室温で更なる30分間混合した。
5.工程4の溶液に対し、1.0グラムの工程3の溶液を、ゆっくりと添加し、分散して溶解するよう混合した。
6.工程5の溶液に以下の成分、0.27グラムのリン酸二ナトリウム、0.13グラムの塩化マグネシウム、1.8グラムの塩化カリウム、及び0.036グラムのグルコースを混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
7.工程6の溶液に対し、1.0グラムのグリセリンと4.0グラムのポリエチレングリコール400を混合しながらゆっくりと添加し、次のものの添加の前に完全に溶解させた。
8.工程7の溶液に対し、8.0グラムのホウ酸を混合しながらゆっくりと添加し、完全に溶解するまで混合した。
9.工程8の溶液に以下の成分、0.57グラムの乳酸ナトリウム、及び0.09グラムのポリクオタニウム42の水中33%溶液を混合しながら添加し、次のものを添加する前に各々が完全に溶解するまで時間をとった。
10.更なる水を添加して、溶液の重量を合計660.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
11.別の1500mlビーカーに対し、990.0gの水を添加した。
12.工程11の溶液に対し、2.1gのヒアルロン酸ナトリウムを20℃~30℃の温度で、渦を作るように激しく混合しながらゆっくり添加した。
13.上述の溶液は、完全に溶解するまで混合した。
14.上述のものに対し、5.4gのタマリンド種子多糖類を20℃~30℃の温度で、渦を作るように激しく混合しながら添加し、溶液を混合して完全に分散させた。
15.十分な水を添加して、工程14の溶液の重量を合計1000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
16.工程10の溶液に対し、333.00グラムの工程14の溶液を20℃~30℃の温度で、渦を作るように激しく混合しながらゆっくり添加した。
17.工程16の溶液に対し、1.80グラムのクエン酸ナトリウムを、完全に分散して溶解するよう混合しながらゆっくりと添加した。
18.更なる水を添加して、溶液の重量を合計1,000.00グラムとし、溶液を更なる10分間混合した。
19.溶液は、滅菌0.22ミクロンフィルターを介してろ過される。
【0105】
例1A~1D、2A~2B、4A~4C、及び5A~5Cの製剤を、上述のEP B基準を使用して防腐有効性について試験した。表8はこの防腐試験の結果を要約する。
【0106】
【表9】
EP B基準を用いて測定され、プレートカウントによって細胞数を測定する。
**製剤は、抗菌性混合物の特定の栄養素のみ(すなわち、それらはクエン酸塩、乳酸塩、グルコース、グリシン、及びアスコルビン酸を含む)を含む。
***製剤は、抗菌性混合物の特定の栄養素のみを含むが、グルコースを含まない(すなわち、それらはクエン酸塩、乳酸塩、グリシン、及びアスコルビン酸を含む)。
【0107】
観察
・防腐有効性試験に基づいて、組成物例1A~1D、及び2A~2Bの各々は、ポリクオタニウム化合物、ポリオール、ホウ酸塩、及び抗菌性混合物を含み、本願明細書に記載されるようにEP B基準の防腐有効性試験の基準を満たす。
・例4A(抗菌性混合物のポリオール及び栄養素成分を欠く)、4B(抗菌性混合物の栄養素成分を欠く)、4C(ポリオールを欠く)、及び5A(抗菌性混合物の栄養素成分を欠く)の組成物の各々は、EP B基準の防腐有効性試験の基準の基準を満たさなかった。
・例5B、5Cの組成物の各々は、ポリクオタニウム化合物、ポリオール、ホウ酸塩、並びに抗菌性混合物の電解質及び栄養素を含むが、それらはEP B基準の防腐有効性試験の基準の基準を満たさなかった(例5B及び5Cに対するEP B基準試験の結果を参照)。
・しかしながら、例5A~5Cはまた、亜鉛イオンを含む。特に、亜鉛イオンを含む例5A~5Cの全てはEP B基準の防腐有効性試験の基準の基準を満たさず、亜鉛イオンが本明細書に開示されるような本発明の組成物の抗菌活性に対し負の影響を及ぼす可能性がある。この例において、このような亜鉛含有組成物は、グラム陰性菌を減少させるためのEP B基準を満たさなかった。
・EP B基準の防腐有効性試験の基準を満たすことに加えて、例1A~1Bはまた、真菌の生存細胞数の2より大きいlog減少の殺真菌効果を示した。
・例6A、6C、及び6Dは、いかにその薬学的に活性な化合物が、ポリオールの存在がなく、かつ抗菌性混合物の特定の栄養素のみを含む本発明の組成物が、EP B基準の防腐有効性試験の基準を満たす。
・例1B(テトラヒドロゾリン+ポリオール=満たされた試験)、4C(テトラヒドロゾリン+ポリオールなし=満たされなかった試験)、及び6C(ポリオールなし、テトラヒドロゾリンなし=満たされた試験)の比較は、EP B基準の防腐有効性試験の基準を満たすために、薬学的に活性な成分テトラヒドロゾリンが、ポリオールの存在を更に必要とすることを示す。
【0108】
本発明の実施形態
1.
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
b.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、組成物。
2.ポリクオタニウム化合物が約150~約15,000ダルトンの重量平均分子量を有する実施形態1に記載の組成物。
3.ポリクオタニウム化合物が約200~約13,500ダルトンの重量平均分子量を有する実施形態1及び/又は2に記載の組成物
4.ポリクオタニウム化合物が約約250~約12,000ダルトンの重量平均分子量を有する実施形態1~3のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
5.組成物が、全組成物の約0.0010%w/v~約0.0200%w/vの、ポリクオタニウム化合物を含む、実施形態1~4のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
6.組成物が、全組成物の約0.0010%w/v~約0.0050%w/vの、ポリクオタニウム化合物を含む、実施形態1~5のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
7.ポリクオタニウム化合物が、ポリクオテミウム-1、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-42、又は混合物からなる群から選択される、実施形態1~6のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
8.ポリクオタニウム化合物がポリクオタニウム-42である、実施形態1~7のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
9.組成物が、全組成物の約0.2%w/v~約1.7%w/vの、ポリオールを含む、実施形態1~8のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
10.組成物が、全組成物の約0.4%w/v~約1.5%w/vの、ポリオールを含む、実施形態1~9のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
11.ポリオールが、糖、糖アルコール、糖酸、ウロン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1~10のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
12.ポリオールが、糖、糖アルコール、糖酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1~11のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
13.ポリオールが、マンニトール、グリセリン、ポリソルベート80、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1~12のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
14.組成物が、全組成物の約0.04%w/v~約1.0%w/vの、ホウ酸塩を含む、実施形態1~13のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
15.組成物が、全組成物の約0.06%w/v~約0.60%w/vの、ホウ酸塩を含む、実施形態1~14のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
16.ホウ酸塩が、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1~15のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
17.全組成物中の全栄養素濃度が、組成物の約2.0mMol/L~約3.0mMol/Lである、実施形態1~16のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
18.全組成物中の全栄養素濃度が、組成物の約2.8mMol/L~約3.0mMol/Lである、実施形態1~17のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
19.組成物の全栄養素濃度が、
a.全組成物の約0mMol/L~約10.0mMol/Lの濃度の乳酸塩、
b.全組成物の約0mMol/L~約0.5mMol/Lの濃度のクエン酸塩、
c.全組成物の約0mMol/L~約10mMol/Lの濃度のリン酸塩、
d.全組成物の約0.1mMol/L~約25mMol/Lの濃度のグルコース、
e.全組成物の約0.0003mMol/L~約0.0010mMol/Lの濃度のアスコルビン酸、のうちの1つ又は2つ以上からなる、実施形態1~18のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
20.全組成物中の全電解質濃度が、全組成物の約30mMol/L~約70mMol/Lである、実施形態1~19のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
21.全組成物中の全電解質濃度が、組成物の約40mMol/L~約60mMol/Lである、実施形態1~20のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
22.全電解質濃度が、
a.全組成物の約24mMol/L~約28mMol/Lの濃度のカリウム、
b.全組成物の約5mMol/L~約10mMol/Lの濃度のナトリウム、
c.全組成物の約0.50mMol/L~約0.80mMol/Lの濃度のマグネシウム、及び
d.全組成物の約23mMol/L~約28mMol/Lの濃度の塩化物、のうちの1つ又は2つ以上を含む、実施形態1~21のいずれか1つ又はそれらの組み合わせに記載の組成物。
23.ドライアイを治療又は予防するための方法であって、このような治療又は予防を必要とする被験者に実施形態1に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
24.軽度の眼刺激を治療又は予防するための方法であって、このような治療又は予防を必要とする被験者に実施形態1に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
25.眼アレルギーを治療又は予防するための方法であって、このような治療又は予防を必要とする被験者に実施形態1に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
26.液体組成物の全体的な防腐有効性を向上させる方法であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む抗菌性混合物を合わせる工程を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
b.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、方法。
27.液体組成物の防腐有効性が本明細書に記載のEP B基準の基準を満たす、実施形態26に記載の方法。
28.液体組成物が、水性液体調製物である、実施形態26及び/又は27に記載の方法。
29.液体組成物の抗真菌活性を向上させる方法であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む抗菌性混合物を合わせる工程を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
b.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、方法。
30.本明細書に記載のEP B基準に従って試験するとき、液体組成物が、組成物に真菌を接種してから14日後に真菌の生存細胞数の1log以上の減少の殺真菌効果を提供する、実施形態29に記載の方法。
31.本明細書に記載のEP B基準に従って試験するとき、液体組成物が、組成物に真菌を接種してから14日後に真菌の生存細胞数の約2log以上の減少の殺真菌効果を提供する、実施形態29及び/又は30に記載の方法。
32.組成物であって、以下の
a.約0.01%w/v(重量対体積)~約0.2%w/vの血管収縮薬、
b.約0.0015%w/v~約0.0036%w/vのポリクオタニウム42、
c.約0.2%w/v~約1.2%w/vのポリエチレングリコール400、
d.約0.2%w/v~約1.3%w/vのグリセリン、
e.約0.004%w/v~約0.6%w/vのホウ酸塩、
f.約0.05%w/v~約0.2%w/vの乳酸塩又はその薬学的に許容される塩、
g.約0.003%w/v~約0.4%w/v、任意に約0.003%~約0.04%w/vのグルコース、
h.約0%w/v~約2.5%w/vのヒプロメロース、及び
i.水、の配合を含む、組成物。
33.薬学的に活性な化合物が、緑内障治療薬、疼痛緩和剤、抗炎症薬、血管収縮薬、ドライアイ緩和剤、抗アレルギー薬、抗感染薬又はこれらの混合物から選択される、実施形態32に記載の組成物。
34.組成物であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)約0.002%w/v~約1%w/vの、単糖類、二糖類、それらの異性体又はそれらの混合物から選択される糖類と、を含む、組成物。
35.糖類が単糖類である、実施形態34に記載の組成物。
36.環境又は媒体において、生存真菌生物の成長を防止するか、又はその数を低減するための方法であって、
a.組成物を調製する工程であって、この組成物が、
i)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
ii)約0.002%w/v~約1%w/vの、単糖類、二糖類、それらの異性体又はそれらの混合物から選択される糖類と、を含む、組成物を調製する工程と、
b)組成物を環境又は媒体に施す(又は添加する)工程と、を含む方法。
37.真菌生物がカビである、実施形態36に記載の方法。
38.糖類が単糖類である、実施形態36及び/又は37に記載の方法。
【0109】
〔実施の態様〕
(1) 組成物であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
e)抗菌性混合物であって、
iii.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
iv.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む、抗菌性混合物と、を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が前記組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
b.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度が、前記組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、組成物。
(2) 前記ポリクオタニウム化合物が約150~約15,000ダルトンの重量平均分子量を有する、実施態様1に記載の組成物。
(3) 前記ポリクオタニウム化合物が約200~約13,500ダルトンの重量平均分子量を有する、実施態様2に記載の組成物。
(4) 前記ポリクオタニウム化合物が約250~約12,000ダルトンの重量平均分子量を有する、実施態様3に記載の組成物。
(5) 前記組成物が、全組成物の約0.0010%w/v~約0.0200%w/vの、前記ポリクオタニウム化合物を含む、実施態様1に記載の組成物。
【0110】
(6) 前記組成物が、全組成物の約0.0010%w/v~約0.0050%w/vの、前記ポリクオタニウム化合物を含む、実施態様5に記載の組成物。
(7) 前記ポリクオタニウム化合物が、ポリクオテミウム-1、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-42、又は混合物からなる群から選択される、実施態様1に記載の組成物。
(8) 前記ポリクオタニウム化合物が、ポリクオタニウム-42である、実施態様7に記載の組成物。
(9) 前記組成物が、全組成物の約0.2%w/v~約1.7%w/vの、前記ポリオールを含む、実施態様1に記載の組成物。
(10) 前記組成物が、全組成物の約0.4%w/v~約1.5%w/vの、前記ポリオールを含む、実施態様9に記載の組成物。
【0111】
(11) 前記ポリオールが、糖、糖アルコール、糖酸、ウロン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様1に記載の組成物。
(12) 前記ポリオールが、糖、糖アルコール、糖酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様11に記載の組成物。
(13) 前記ポリオールが、マンニトール、グリセリン、ポリソルベート80、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様12に記載の組成物。
(14) 前記組成物が、全組成物の約0.04%w/v~約1.0%w/vの、前記ホウ酸塩を含む、実施態様1に記載の組成物。
(15) 前記組成物が、全組成物の約0.06%w/v~約0.60%w/vの、前記ホウ酸塩を含む、実施態様14に記載の組成物。
【0112】
(16) 前記ホウ酸塩が、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様1に記載の組成物。
(17) 全組成物中の全栄養素濃度が、前記組成物の約2.0mMol/L~約3.0mMol/Lである、実施態様1に記載の組成物。
(18) 全組成物中の全栄養素濃度が、前記組成物の約2.8mMol/L~約3.0mMol/Lである、実施態様17に記載の組成物。
(19) 前記組成物の全栄養素濃度が、
a.全組成物の約0mMol/L~約10.0mMol/Lの濃度の乳酸塩、
b.全組成物の約0mMol/L~約0.5mMol/Lの濃度のクエン酸塩、
c.全組成物の約0mMol/L~約10mMol/Lの濃度のリン酸塩、
d.全組成物の約0.1mMol/L~約25mMol/Lの濃度のグルコース、
e.全組成物の約0.0003mMol/L~約0.0010mMol/Lの濃度のアスコルビン酸、のうちの1つ又は2つ以上を含む、実施態様1に記載の組成物。
(20) 全組成物中の全電解質濃度が、全組成物の約30mMol/L~約70mMol/Lである、実施態様1に記載の組成物。
【0113】
(21) 全組成物中の全電解質濃度が、前記組成物の約40mMol/L~約60mMol/Lである、実施態様20に記載の組成物。
(22) 全電解質濃度が、
a.全組成物の約24mMol/L~約28mMol/Lの濃度のカリウム、
b.全組成物の約5mMol/L~約10mMol/Lの濃度のナトリウム、
c.全組成物の約0.50mMol/L~約0.80mMol/Lの濃度のマグネシウム、及び
d.全組成物の約23mMol/L~約28mMol/Lの濃度の塩化物、のうちの1つ又は2つ以上を含む、実施態様1に記載の組成物。
(23) ドライアイを治療又は予防するための方法であって、このような治療又は予防を必要とする被験者に実施態様1に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
(24) 軽度の眼刺激を治療又は予防するための方法であって、このような治療又は予防を必要とする被験者に実施態様1に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
(25) 眼アレルギーを治療又は予防するための方法であって、このような治療又は予防を必要とする被験者に実施態様1に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
【0114】
(26) 液体組成物の全体的な防腐有効性を改善するための方法であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む抗菌性混合物と、を合わせる工程を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が前記組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
c.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、前記組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、方法。
(27) 前記液体組成物の前記防腐有効性が、本明細書に記載のEP B基準の基準を満たす、実施態様26に記載の方法。
(28) 前記液体組成物が、水性液体調製物である、実施態様27に記載の方法。
(29) 液体組成物の抗真菌活性を改善するための方法であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)任意に、全組成物の約0.2%w/v~約2.0%w/vの量のポリオール又はポリオール類の組み合わせと、
c)全組成物の約0.02%w/v~約1.5%w/vのホウ酸塩と、
d)抗菌性混合物であって、
i.1つ又は2つ以上の栄養素、及び
ii.任意に、1つ又は2つ以上の電解質を含む抗菌性混合物と、を合わせる工程を含み、
a.全組成物中の全栄養素濃度が前記組成物の約1.0mMol/L~約4.0mMol/Lであり、
c.存在するとき、全組成物中の全電解質濃度は、前記組成物の約20.0mMol/L~約80.0mMol/Lであるようになっている、方法。
(30) 本明細書に記載のEP B基準に従って試験するとき、前記液体組成物が、前記組成物に真菌を接種してから14日後に前記真菌の生存細胞数の1log以上の減少の殺真菌効果を提供する、実施態様29に記載の方法。
【0115】
(31) 本明細書に記載のEP B基準に従って試験するとき、前記液体組成物が、前記組成物に真菌を接種してから14日後に前記真菌の生存細胞数の約2log以上の減少の殺真菌効果を提供する、実施態様30に記載の方法。
(32) 組成物であって、以下の
a.約0.01%w/v~約0.2%w/vの血管収縮薬、
b.約0.0015%w/v~約0.0036%w/vのポリクオタニウム42、
c.約0.2%w/v~約1.2%w/vのポリエチレングリコール400、
d.約0.2%w/v~約1.3%w/vのグリセリン、
e.約0.004%w/v~約0.6%w/vのホウ酸塩、
f.約0.05%w/v~約0.2%w/vの乳酸塩又はその薬学的に許容される塩、
g.約0.003%w/v~約0.4%w/v、任意に約0.003%~約0.04%w/vのグルコース、
h.約0%w/v~約2.5%w/vのヒプロメロース、及び
i.水、の配合を含む、組成物。
(33) 前記薬学的に活性な化合物が、緑内障治療薬、疼痛緩和剤、抗炎症薬、血管収縮薬、ドライアイ緩和剤及び抗アレルギー薬、抗感染薬、又はこれらの混合物から選択される、実施態様32に記載の組成物。
(34) 組成物であって、
a)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
b)約0.002%w/v~約1%w/vの、単糖類、二糖類、それらの異性体、又はそれらの混合物から選択される糖類と、を含む、組成物。
(35) 前記糖類が単糖類である、実施態様34に記載の組成物。
【0116】
(36) 環境又は媒体において、生存真菌生物の成長を防止するか、又はその数を低減するための方法であって、
a.組成物を調製する工程であって、前記組成物が、
i)全組成物の約0.0005%w/v(重量対体積)~約0.1000%w/vの、ポリクオタニウム化合物と、
ii)約0.002%w/v~約1%w/vの、単糖類、二糖類、それらの異性体、又はそれらの混合物から選択される糖類と、を含む、組成物を調製する工程と、
b)前記組成物を前記環境又は媒体に施す工程と、
を含む、方法。
(37) 前記真菌生物がカビである、実施態様36に記載の方法。
(38) 前記糖類が単糖類である、実施態様36に記載の方法。