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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0073 20190101AFI20220111BHJP
【FI】
F24F1/0073
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019563481
(86)(22)【出願日】2019-10-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2019113407
(87)【国際公開番号】W WO2020177344
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2019-11-15
(31)【優先権主張番号】201920267865.2
(32)【優先日】2019-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517344192
【氏名又は名称】広東美的制冷設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA AIR-CONDITIONING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Lingang Road,Beijiao,Shunde,Foshan,Guangdong,China
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】呂建華
(72)【発明者】
【氏名】徐智勇
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108826475(CN,A)
【文献】中国実用新案第206073426(CN,U)
【文献】特開平02-223740(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0580288(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0073
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
換気モジュールを含み、
前記換気モジュールは、
換気風路及び前記換気風路に連通する取付口が形成されたハウジングと、
フィルタ支持体と前記フィルタ支持体に取り付けられるフィルタとを含み、前記取付口から前記換気風路に摺動可能に取り付けられるフィルタ組立体と、
を含み、
パネルフレームと前面パネルとを含み、前記前面パネルは前記パネルフレームの前面に面する開放口に覆設され、前記取付口を遮蔽し、前記換気モジュールは前記パネルフレームに取り付けられ、
前記取付口は前記ハウジングの前記前面パネルに面する側面に形成される空気調和機
【請求項2】
前記フィルタ支持体は、一端に位置する蓋部を含み、前記蓋部が前記取付口を覆う、請求項1に記載の空気調和機
【請求項3】
前記蓋部の周縁は、外側に延びて環状フランジを形成し、前記ハウジングに突起リブが設けられ、前記突起リブは前記取付口の周方向に沿って延びて環状を呈し、前記環状フランジの前記フィルタに面する表面が前記突起リブと当接する、請求項2に記載の空気調和機
【請求項4】
前記ハウジングに窪み溝が設けられ、前記取付口は前記窪み溝に設けられ、前記蓋部は前記窪み溝に位置し、前記蓋部の少なくとも一方側が前記窪み溝の溝壁から離間して配置されることで引抜き用の隙間を形成する、請求項2に記載の空気調和機
【請求項5】
前記フィルタ支持体は、前記フィルタ外周面に周設された枠体を含み、前記蓋部が前記枠体の一部を構成する、請求項2に記載の空気調和機
【請求項6】
前記蓋部の前記フィルタから離れた表面にハンドル部が設けられる、請求項2に記載の空気調和機
【請求項7】
前記フィルタ支持体は、互いに連結された枠体と位置制限部とを備え、前記枠体は前記フィルタの外周面に周設され、対向配置された取付用開放口と固定用開放口とを備え、前記フィルタは前記取付用開放口から前記フィルタ支持体に組み込まれ、前記位置制限部は前記固定用開放口に位置すると共に前記フィルタに当接する、請求項1に記載の空気調和機
【請求項8】
前記位置制限部は、前記フィルタ支持体の周方向に沿って延びる位置制限枠を含み、及び/或いは、前記位置制限部は、前記枠体の対向する両側に架設された位置制限リブを含む、請求項7に記載の空気調和機
【請求項9】
前記フィルタ支持体に切欠部が設けられ、前記切欠部は前記取付用開放口がある側に位置する、請求項7に記載の空気調和機
【請求項10】
前記フィルタ支持体と前記換気風路の内壁のうち、一方に留め具が設けられ、他方に前記留め具と係合する留め溝が設けられ、或いは、
前記フィルタ支持体と前記換気風路の内壁のうち、一方に弾性押し具が設けられ、他方に前記弾性押し具と嵌合する嵌合具が設けられ、前記フィルタ支持体が内側に押されて移動される時、前記弾性押し具が圧縮状態にあると共に前記嵌合具に嵌合し、前記フィルタ支持体に再度外力が加えられると、前記弾性押し具が続けて圧縮され、前記フィルタ支持体に加える外力を除去した時、前記弾性押し具が元に戻り、かつ前記嵌合具から離脱することで、前記フィルタ支持体が前記ハウジングから押し出される、請求項1に記載の空気調和機
【請求項11】
前記ハウジングは、前記換気風路に連通する換気吹出口を備え、前記換気吹出口は前記ハウジングの前記前面パネルに面する側面に形成される、請求項1に記載の空気調和機
【請求項12】
前記フィルタは、ABSフィルタ、HEPAフィルタ、活性炭フィルタ或いは光触媒フィルタのうち、いずれか1種又は2種以上の組み合わせを含む、請求項1に記載の空気調和機
【請求項13】
壁掛形室内機を含み、前記壁掛形室内機は熱交換モジュールを更に含み、前記換気モジュール及び前記熱交換モジュールは横方向に沿って配置され、かつ前記換気モジュールは前記壁掛形室内機の端部に設けられる、請求項に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、「換気モジュール及び空気調和機」と題し、2019年3月3日に出願された、中国特許出願番号第201920267865.2号の優先権を主張し、その全内容は、引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、空気調節装置技術分野に関し、特に、空気調和機に関する。
【背景技術】
【0003】
換気モジュールを備えた空気調和機について、一般的に換気モジュール内にフィルタを設けることで、室外から入ってきた空気をろ過している。一般に、フィルタは、換気モジュールの取り付け穴内に直接取り付けられ、フィルタ自体の素材が比較的柔らかく、且つフィルタを引き抜く時、フィルタが他の部材と衝突するため、フィルタが容易に変形して破損する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、フィルタが衝突により破損することを防ぐための換気モジュールを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る換気モジュールは、
換気風路及び前記換気風路に連通する取付口が形成されたハウジングと、
フィルタ支持体と、前記フィルタ支持体に取り付けられるフィルタとを含み、前記取付口から前記換気風路に摺動可能に取り付けられるフィルタ組立体と、
を含む。
【0006】
好ましくは、前記フィルタ支持体は、一端に位置する蓋部を含み、前記蓋部が前記取付口を覆う。
【0007】
好ましくは、前記蓋部の周縁は外側に延びて環状フランジを形成し、前記ハウジングに突起リブが設けられ、前記突起リブは前記取付口の周方向に沿って延びて環状を呈し、前記環状フランジの前記フィルタに面する表面が前記突起リブと当接する。
【0008】
好ましくは、前記ハウジングに窪み溝が設けられ、前記取付口は前記窪み溝に設けられ、前記蓋部は前記窪み溝に位置し、前記蓋部の少なくとも一方側が前記窪み溝の溝壁から離間して配置されることで引抜き用の隙間を形成する。
【0009】
好ましくは、前記フィルタ支持体は、前記フィルタ外周面に周設された枠体を含み、前記蓋部が前記枠体の一部を構成する。
【0010】
好ましくは、前記蓋部の前記フィルタから離れた表面にハンドル部が設けられる。
【0011】
好ましくは、前記フィルタ支持体は、互いに連結された枠体と位置制限部とを備え、前記枠体は前記フィルタの外周面に周設され、対向配置された取付用開放口と固定用開放口とを備え、前記フィルタは前記取付用開放口から前記フィルタ支持体に組み込まれ、前記位置制限部は前記固定用開放口に位置すると共に前記フィルタに当接する。
【0012】
好ましくは、前記位置制限部は、前記フィルタ支持体の周方向に沿って延びる位置制限枠を含み、及び/或いは、前記位置制限部は、前記枠体の対向する両側に架設された位置制限リブを含む。
【0013】
好ましくは、前記フィルタ支持体に切欠部が設けられ、前記切欠部は前記取付用開放口がある側に位置する。
【0014】
好ましくは、前記フィルタ支持体と前記換気風路の内壁のうち、一方に留め具が設けられ、他方に前記留め具と係合する留め溝が設けられ、或いは、
前記フィルタ支持体と前記換気風路の内壁のうち、一方に弾性押し具が設けられ、他方に前記弾性押し具と嵌合する嵌合具が設けられ、前記フィルタ支持体が内側に押されて移動される時、前記弾性押し具が圧縮状態にあると共に前記嵌合具に嵌合し、前記フィルタ支持体に再度外力が加えられると、前記弾性押し具が続けて圧縮され、前記フィルタ支持体に加える外力を除去した時、前記弾性押し具が元に戻り、かつ前記嵌合具から離脱することで、前記フィルタ支持体が前記ハウジングから押し出される。
【0015】
好ましくは、前記取付口は、前記換気モジュールの前側に位置する。
【0016】
好ましくは、前記ハウジングは、前記換気風路に連通する換気吹出口を備え、前記換気吹出口は前記ハウジングの前側面に設けられる。
【0017】
好ましくは、前記フィルタは、ABSフィルタ、HEPAフィルタ、活性炭フィルタ或いは光触媒フィルタのうち、いずれか1種又は2種以上の組み合わせを含む。
【0018】
本発明は換気モジューを含む空気調和機を更に提供し、換気モジュールは、換気風路及び前記換気風路に連通する取付口が形成されたハウジングと、フィルタ支持体と前記フィルタ支持体に取り付けられるフィルタとを含み、前記取付口から前記換気風路に摺動可能に取り付けられるフィルタ組立体と、を含む。
【0019】
好ましくは、前記フィルタ支持体は、一端に位置する蓋部を含み、前記蓋部が前記取付口を覆う。
【0020】
好ましくは、前記フィルタ支持体は、前記フィルタ外周面に周設された枠体を含み、前記蓋部が前記枠体の一部を構成する。
【0021】
好ましくは、前記フィルタ支持体は、互いに連結された枠体と位置制限部とを備え、前記枠体は前記フィルタの外周面に周設され、対向配置された取付用開放口と固定用開放口とを備え、前記フィルタは前記取付用開放口から前記フィルタ支持体に組み込まれ、前記位置制限部は前記固定用開放口に位置すると共に前記フィルタに当接する。
【0022】
好ましくは、前記位置制限部は、前記フィルタ支持体の周方向に沿って延びる位置制限枠を含み、及び/或いは、前記位置制限部は、前記枠体の対向する両側に架設された位置制限リブを含む。
【0023】
好ましくは、前記空気調和機は、壁掛形室内機を含み、前記壁掛形室内機は熱交換モジュールを更に含み、前記換気モジュール及び前記熱交換モジュールは横方向に沿って配置され、かつ前記換気モジュールは前記壁掛形室内機の端部に設けられる。
【0024】
好ましくは、前記空気調和機は、パネルフレームと前面パネルとを含み、前記前面パネルは前記パネルフレームの前面に面する開放口に覆設され、前記取付口を遮蔽し、前記換気モジュールは前記パネルフレームに取り付けられる。
【発明の効果】
【0025】
本発明において、フィルタ支持体が追加され、フィルタをフィルタ支持体に取り付けることでフィルタ組立体が形成され、フィルタ支持体によりフィルタ組立体全体の強度をより大きくさせることで、引き抜く時、フィルタ組立体が他の部材と衝突したとしても、フィルタが変形して破損することを大幅に減らすことができる。
【0026】
以下、本発明の実施形態又は従来技術内の技術的手段を明確に説明するため、実施形態又は従来技術の描写中に使用する必要がある図面を簡単に説明する。以下に描写する図面は、僅か本発明の幾つかの実施形態であり、当業者にとって格別の創意工夫を要すものではないとして、それら図面に示す構造に基づいてその他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施例に係る空気調和機の構造を示す模式図である。
図2図1におけるフィルタ組立体の構造を示す模式図である。
図3図1における空気調和機の正面図である。
図4図3における空気調和機のA-A線に沿った断面図である。
図5図4における部位Bの拡大図である。
図6図3における空気調和機のC-C線に沿った断面図である。
図7図6における部位Dの拡大図である。
図8図6における部位Eの拡大図である。
図9図2におけるフィルタ支持体の構造を示す模式図である。
図10図9におけるフィルタ支持体の上面図である。
図11図9におけるフィルタ支持体の正面図である。
図12図1における空気調和機の弾性押し具と嵌合具の構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の目的の達成、機能・特徴及び利点について、図面を基に実施形態を組み合わせて更なる説明を行う。
【0029】
ここで言及すべき点は、本発明の実施形態において、用語「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」などが示した方位は、単に特定の様子(図面に示される通り)における各要素間の相対的な位置関係、配向についての説明を容易にするために用いられ、図面に描かれている当該特定の様子に変更があった場合、該方位も伴って変更される。
【0030】
本発明は、換気モジュールを提案する。
【0031】
本発明の実施形態において、図1から図5に示すように、換気モジュール40は、換気風路11及び換気風路11に連通する取付口12が形成されたハウジング10と、フィルタ支持体21と、フィルタ支持体21に取り付けられるフィルタ22とを含み、取付口12から換気風路11に摺動可能に取り付けられるフィルタ組立体20と、を含む。
【0032】
本実施形態において、ハウジング10は、換気吸込口と換気吹出口13とを備え、換気吸込口が室外に連通し、換気吹出口13が室内に連通し、換気風路11が換気吸込口と換気吹出口13を連通することで、外気を室内に取り入れる。好ましくは、換気吹出口13は、ハウジング10の前側面に設けられ、風を前側に向けて吹き出すことで、利用者に直感的に風を感じさせることができる。また、フィルタ組立体20は、取付口12から換気風路11内に摺動可能に取り付けられる。フィルタ組立体20が摺動するために、換気風路11の内壁に摺動溝が設けられ、かつ摺動溝がフィルタ組立体20を案内及び位置制限できる。摺動溝は、換気風路11内壁に設けられた支持突起で形成され、支持突起がフィルタ組立体20の底部を支持し、或いは摺動溝は換気風路11内壁に設けられた凹溝である。
【0033】
フィルタ22は、ABSフィルタ、HEPAフィルタ、活性炭フィルタ或いは光触媒フィルタ等のうち、いずれか1種又は2種以上の組み合わせであってもよい。フィルタ22は、換気風路11の断面に適した形状を呈することで、換気風路11をより良く隔離させ、換気風路11内に入ってくるすべての外気がフィルタ22によりろ過されることを確保する。例えば、フィルタ22は、ほぼ方形を呈してもよい。
【0034】
フィルタ支持体21は、様々な形態を有しており、例えば、一実施形態において、フィルタ支持体21はほぼ枠状を呈し、フィルタ22の外周面に周設される。一実施形態において、フィルタ支持体21は格子状を呈すと共にフィルタ22の一方のろ過表面を支持する。一実施形態において、フィルタ支持体21は、中空箱状を呈し、フィルタ22がフィルタ支持体21内に組み込まれる。
【0035】
本発明において、フィルタ支持体21が追加され、フィルタ22をフィルタ支持体21に取り付けることでフィルタ組立体20が形成され、フィルタ支持体21によりフィルタ組立体20全体の強度をより大きくさせることで、引き抜く時、フィルタ組立体20が他の部材と衝突したとしても、フィルタ22が変形して破損することを大幅に減らすことができる。
【0036】
従来、ハウジング10にカバー板が回転可能に設けられ、フィルタ22が所定の位置に設置された後、カバー板の回転により、取付口12を覆う。しかしながら、カバー板を回転可能に取り付けるため、取付口12の縁部との間に必然的に比較的大きな取付け隙間ができ、その取り付け隙間に塵が堆積しやすい。上記問題点を解決するため、本発明の一実施形態において、フィルタ支持体21は、一端に位置する蓋部212を含み、蓋部212が取付口12を覆う。フィルタ組立体20は、引き抜き形態でハウジング10と嵌合するため、蓋部212がハウジング10と密着しても、フィルタ組立体20の引き抜きに影響を及ぼさない。よって、蓋部212とハウジング10との間に隙間を確保する必要がなく、組み付け時、フィルタ組立体20を内側に押すことと、蓋部212とハウジング10とが密着できることにより、前記取付口12を覆うことができ、隙間がなくなる。本実施形態において、蓋部212はほぼ板状を呈する。
【0037】
図9を参照すると、一実施形態において、蓋部212は、フィルタ22の一端に位置し、具体的に言えば、フィルタ支持体21はフィルタ22の外周面に周設された枠体211を含み、蓋部212は枠体211の一部を構成する。本実施例において、枠体211の一部構造は、蓋部212となるため、全体構造を簡素化させることができ、別個の蓋部212を追加で設置する必要もない。他の実施形態において、蓋部212は枠体211の上に追加で増設されたストッパー板でもよい。覆う効果をより高めるため、一実施形態において、蓋部212の周縁が外側に延びて一周の環状フランジ2121を形成し、環状フランジ2121が取付口12の周縁を突き出るように設けられることで、取付口12を完全に覆うことを保証できる。
【0038】
図5図6及び図7を参照すると、一実施形態において、ハウジング10に突起リブ14が設けられ、突起リブ14は前記取付口12の周方向に沿って延びて環状を呈し、環状フランジ2121のフィルタ22に面する表面は前記突起リブ14に当接する。突起リブ14の設置を通じて、蓋部212とハウジング10との接触面積を減らすことができ、接触面積を小さくすることにより、蓋部212の各部位を突起リブ14に密着させることで、密封効果を向上させられる。
【0039】
一実施形態において、ハウジング10に窪み溝15が設けられ、取付口12は窪み溝15に設けられ、蓋部212は窪み溝15に位置し、蓋部212の少なくとも一方側が窪み溝15の溝壁から離間して配置されることで引抜き用の隙間16を形成し、前記引抜き用の隙間16に手又は工具を差し入れて蓋部212上に作用させ、フィルタ組立体20を引き出すことができる。また、窪み溝15を設けると共に蓋部212を窪み溝15内に置かれる場合に、蓋部212が突起することで空気調和機のパネルの取付けへの影響を避けることができ、すなわち、蓋部212とパネルとの間の干渉を避けることができる。一実施形態において、蓋部212のフィルタ22から離れた表面にハンドル部を設けて、利用者が容易に操作できるようにするため、ハンドル部を凹溝又は突起にしてもよい。
【0040】
本発明の実施形態において、フィルタ組立体20が緩み落ちることを避けるため、フィルタ組立体20と換気風路11の内壁との間に固定構造が設けられ、固定構造はフィルタ組立体20を換気風路11の内壁に固定する。固定構造は、例えばスナップフィット構造或いは弾性ノックなどの様々な形式がある。
【0041】
図8を参照すると、一実施形態において、フィルタ支持体21と換気風路11の内壁のうち、一方に留め具213が設けられ、他方に留め具213と係合する留め溝17が設けられる。例えば、フィルタ支持体21に留め具213が設けられ、換気風路11の内壁に留め溝17が設けられ、留め具213が留め溝17内に係合することにより、フィルタ支持体21が換気風路11から脱落することを防止する。具体的に言えば、フィルタ支持体21の対向する両側壁にそれぞれ留め具213を設けることで、フィルタ支持体21が受ける力のバランスよくし、係合効果もより良くさせることができる。
【0042】
図12を参照すると、一実施形態において、フィルタ支持体21と換気風路11の内壁のうち、一方に弾性押し具217が設けられ、他方に弾性押し具217と嵌合する嵌合具18が設けられ、フィルタ支持体21が内側に押されて移動される時、弾性押し具217が圧縮状態にあると共に嵌合具18に嵌合し、フィルタ支持体21に再度外力が加えられると、弾性押し具217が続けて圧縮され、フィルタ支持体21に加える外力を除去した時、弾性押し具217が元に戻り、かつ嵌合具18から離脱することで、フィルタ支持体21がハウジング10から押し出される。本実施例の弾性押し具217と嵌合具18を組み合わせてノック構造を形成し、フィルタ組立体20を押すと、フィルタ組立体20がノックボタンの作用で飛び出し、もう一度フィルタ組立体20を押すと、フィルタ組立体20がノックボタンの作用で換気風路11の内壁と緊合し、そのノック構造がボールペン上のノック構造に類似する。
【0043】
図9から図11を参照すると、フィルタ22の抜け落ちを防止するため、一実施形態において、フィルタ支持体21は、互いに連結された枠体211と位置制限部214とを備え、枠体211がフィルタ22の外周面に周設され、対向配置された取付用開放口216と固定用開放口217とを備え、フィルタ22は取付用開放口216からフィルタ支持体21に組み込まれ、位置制限部214は固定用開放口217に位置すると共にフィルタ22に当接する。取り付け時、取付用開放口216は、上側に向いており、固定用開放口217は下側に向いており、前記位置制限部214がフィルタ22の底面を支えているに等しいことから、フィルタ22の落下を防止でき、かつ位置制限部214も構造の強化作用を図り、フィルタ支持体21の変形を減らすことができる。
【0044】
具体的に言えば、一実施形態において、位置制限部214はフィルタ支持体21の周方向に沿って延びる位置制限枠2141を含み、こうしてフィルタ22の底面に沿った一周りが位置制限部214によって支持されるようにし、支持効果がより高くなる。一実施形態において、位置制限部214は枠体211の対向する両側に架設された位置制限リブ2142を含み、前記位置制限リブ2142がほぼ枠体211の中央部に位置し、フィルタ22の中間部を支持する。一実施形態において、位置制限部214は、フィルタ支持体21の周方向に沿って延びる位置制限枠2141を含み、また枠体211の対向する両側に架設された位置制限リブ2142を更に含む。
【0045】
フィルタ22の取り出しを容易にするため、一実施形態において、フィルタ支持体21に切欠部215が設けられ、切欠部215は取付用開放口216がある側に位置する。具体的に言えば、切欠部215が枠体211に設けられるため、フィルタ22を切欠部215からフィルタ支持体21外に露出させることができ、利用者とフィルタ22とが接触面積を増加させ、フィルタ22の取り出しを容易になる。好ましくは、枠体211の対向する両側にそれぞれ切欠部215が設けられ、フィルタ22の対向する両側が力を受けることで取り出すことができる。
【0046】
フィルタ組立体20の取り出しを容易にするため、一実施形態において、取付口12が換気モジュール40の前側に位置する。通常、前側は利用者に面しており、かつ前側が壁体により遮蔽されないため、取付口12を前側に設けることで、利用者がフィルタ組立体20を容易に操作することができる。
【0047】
本発明は、空気調和機を更に提案し、前記空気調和機は換気モジュール40と熱交換モジュール50とを含み、前記換気モジュール40の具体的な構造については上記実施形態を参照する。この空気調和機は以上に述べた全ての実施形態の全技術的手段を採用するため、上記実施形態の技術的手段がもたらす全ての有利な効果を少なくとも持っているので、ここではこれ以上説明しない。そのうち、熱交換モジュール50は、室内熱交換器、ファン等の構成要素を含む。図1における破線の一方側の部分が換気モジュール40であり、反対側の部分が熱交換モジュール50である。
【0048】
一実施形態において、空気調和機は、壁掛形室内機を含み、換気モジュール40は壁掛形室内機の端部に設けられ、すなわち、前記換気モジュール40と熱交換モジュール50は横方向に沿って配置される。一実施形態において、換気モジュール40は、壁掛形室内機の上側又は下側等に位置し、熱交換モジュール50と縦方向に沿って配置されてもよい。また、空気調和機は、床置型機或いは一体型機などであってもよい。
【0049】
空気調和機は、パネルフレーム30と前面パネル(図示せず)とを含み、換気モジュール40はパネルフレーム30に取り付けられ、前面パネルはパネルフレーム30の前面に面する開放口に覆設され、取付口12を遮蔽し、取付口12が外部に露出することを避けるため、前面パネルを開くことによってフィルタ組立体20を取り出すことができる。
【0050】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではなく、本発明の明細書及び図面を利用して均等の範囲内で各種の変更や修飾、若しくは直接的又は間接的にその他の関連の技術分野に運用されることは、本発明の特許保護範囲内に含めるものであるのは勿論である。
【符号の説明】
【0051】
10 ハウジング
11 換気風路
12 取付口
13 換気吹出口
14 突起リブ
15 窪み溝
16 引抜き用の隙間
17 留め溝
18 嵌合具
20 フィルタ組立体
21 フィルタ支持体
211 枠体
212 蓋部
2121 環状フランジ
213 留め具
214 位置制限部
2141 位置制限枠
2142 位置制限リブ
215 切欠部
216 取付用開放口
217 弾性押し具
217 固定用開放口
22 フィルタ
30 パネルフレーム
40 換気モジュール
50 熱交換モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図10
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図12