(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-24
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
G11C 8/12 20060101AFI20220112BHJP
G11C 7/10 20060101ALI20220112BHJP
G11C 7/22 20060101ALI20220112BHJP
G11C 11/4076 20060101ALI20220112BHJP
G11C 11/4093 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
G11C8/12
G11C7/10 510
G11C7/22 200
G11C11/4076
G11C11/4093 100
(21)【出願番号】P 2020218907
(22)【出願日】2020-12-28
【審査請求日】2020-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】512167426
【氏名又は名称】華邦電子股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Winbond Electronics Corp.
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】森 郁
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-228395(JP,A)
【文献】特開2000-285674(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 8/12
G11C 7/10
G11C 7/22
G11C 11/4076
G11C 11/4093
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップセレクト信号による非活性化が外部クロック信号に対して非同期に行われる半導体記憶装置であって、
前記チップセレクト信号がアサートされている場合に、前記外部クロック信号に応じて入力された書き込みデータを取得してメモリセルアレイに転送するように動作する転送部と、
前記外部クロック信号に応じて第1書き込みデータが入力されている間に前記チップセレクト信号がアサートからネゲートに変化した場合に、前記第1書き込みデータを前記メモリセルアレイに転送するように前記転送部を動作させる制御部と、を備える、
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記第1書き込みデータは、書き込みコマンドにおける最後の書き込みデータである、請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記チップセレクト信号に基づいて生成される制御信号であって、前記転送部を動作させるための制御信号を、前記チップセレクト信号がネゲートに変化した後においてもアサート状態に維持することによって、前記転送部を動作させる、請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記外部クロック信号に基づいて生成される内部クロック信号であって、前記第1書き込みデータを前記メモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号を生成するための内部クロック信号がアサートされている間、前記制御信号のアサート状態を維持する、請求項3に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1書き込みデータが前記メモリセルアレイ内の何れかのメモリセルに書き込まれるまで前記転送部を動作させる、請求項1~4の何れかに記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1書き込みデータが書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号がアサートされている間、前記転送部を動作させる、請求項5に記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1書き込みデータが前記何れかのメモリセルに書き込まれることによって、書き込みコマンドにおいて前記何れかのメモリセルに書き込まれた書き込みデータの数が前記書き込みコマンドにおいて入力された書き込みデータの数に達するまで、前記転送部を動作させる、請求項5又は6に記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記チップセレクト信号がアサートからネゲートに変化してから次にアサートされるまでの間に前記転送部の動作を終了させる、請求項1~7の何れかに記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
前記外部クロック信号は、一定の周波数で入力されている、請求項1~8の何れかに記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体記憶装置において、外部から入力される外部クロック信号に同期して動作するSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、外部から入力される外部クロック信号に対して非同期に動作する半導体記憶装置として、SRAM(Static Random Access Memory)と互換性を有するインタフェースを備えたpSRAM(pseudo-Static Random Access Memory)が知られている。pSRAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)をメモリセルアレイとしてデータを記憶し、DRAMのアクセスインタフェースを再設計し、SRAMのアクセスインタフェースと互換性を持たせたものである。また、pSRAMは、データ転送方式としてDDR(Double Data Rate)方式を採用している。さらに、pSRAMは、アクセスインタフェースとして、拡張シリアルペリフェラルインタフェース(Expanded Serial Peripheral Interface:xSPI)と、HyperBusTMインタフェース又はXccelaTMインタフェースとを使用することができる。
【0004】
図1(a)及び
図1(b)は、書き込みコマンドが入力された場合の従来の半導体記憶装置内の信号の時間推移を示すタイムチャートである。なお、ここでは、HyperBus
TMインタフェースを用いたpSRAMに対して書き込みコマンドが入力された場合の信号の時間推移を一例として示している。HyperBus
TMインタフェースを用いたpSRAMは、チップセレクト信号CS#が外部クロック信号CKに対して非同期に入力され、チップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)されている場合に書き込み動作を行うように構成されている。
【0005】
また、
図1(a)及び
図1(b)に示す例では、書き込みコマンドシーケンスにおけるレイテンシカウントが3であって、書き込みデータのバースト長が4の場合を一例として示している。例えば、レイテンシカウントが3の場合には、チップセレクト信号CS#がネゲート(ハイレベル)に変化してから時間tRWR(半導体記憶装置が読み出し書き込み動作に復帰するのに要する時間)が経過し、その後に外部クロック信号CKが3クロック経過した後のクロック(ここでは、第6クロック)の立ち上がりエッジにおいて書き込みデータが入力される。なお、ここでは、レイテンシカウントが3の場合を一例として示しているが、レイテンシカウントは、外部クロック信号CKの周波数に依存する。例えば、外部クロック信号CKの周波数が高くなるほど、レイテンシカウントが大きくなる。
【0006】
図1(a)に示す例では、チップセレクト信号CS#がネゲート(ハイレベル)からアサート(ローレベル)に変化した後の外部クロック信号CKの第1クロックから第3クロックに応じて、コマンド(CMD)、ロウアドレス(RA)及びカラムアドレス(CA)が入力される。また、外部クロック信号CKの第6クロックに応じて書き込みデータ(DE6,DO6)が入力されると、入力された書き込みデータ(DE6,DO6)がメモリセルアレイに転送され、メモリセルに書き込まれる。次に、外部クロック信号CKの第7クロックに応じて書き込みデータ(DE7,DO7)が入力された場合には、入力された書き込みデータ(DE7,DO7)が同様にメモリセルに書き込まれる。
【0007】
そして、書き込みコマンド内の全ての書き込みデータが入力されると、チップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化し、これにより、書き込み動作が終了するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、外部クロック信号に対して非同期に動作する半導体記憶装置は、チップセレクト信号による半導体記憶装置の非活性化が外部クロック信号に対して非同期に行われるので、
図1(b)に示すように、外部クロック信号CKに応じて書き込みデータ(図の例では、書き込みデータ(DE7,DO7))が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化する場合がある。この場合、半導体記憶装置内のいくつかの回路又はデバイスが直ちに動作を終了することによって、入力されている書き込みデータ(DE7,DO7)がメモリセルアレイに転送されず、結果として、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが困難になる虞があった。
【0010】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、データの書き込み動作中に半導体記憶装置の非活性化が行われる場合であっても、データを適切に書き込むことの可能な半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、チップセレクト信号による非活性化が外部クロック信号に対して非同期に行われる半導体記憶装置であって、前記チップセレクト信号がアサートされている場合に、前記外部クロック信号に応じて入力された書き込みデータを取得してメモリセルアレイに転送するように動作する転送部と、前記外部クロック信号に応じて第1書き込みデータが入力されている間に前記チップセレクト信号がアサートからネゲートに変化した場合に、前記第1書き込みデータを前記メモリセルアレイに転送するように前記転送部を動作させる制御部と、を備える、半導体記憶装置を提供する(発明1)。
【0012】
かかる発明(発明1)によれば、外部クロック信号に応じて第1書き込みデータが入力されている間にチップセレクト信号がアサートからネゲートに変化した場合であっても、第1書き込みデータをメモリセルアレイに転送することができ、ひいては、第1書き込みデータをメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが可能になる。これにより、データの書き込み動作中に半導体記憶装置の非活性化が行われる場合であっても、データを適切に半導体記憶装置に書き込むことができる。
【0013】
上記発明(発明1)においては、前記第1書き込みデータは、書き込みコマンドにおける最後の書き込みデータであってもよい(発明2)。
【0014】
かかる発明(発明2)によれば、外部クロック信号に応じて最後の書き込みデータが入力されている間にチップセレクト信号がアサートからネゲートに変化した場合であっても、最後の書き込みデータをメモリセルアレイに転送することができるので、最後の書き込みデータをメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが可能になる。これにより、書き込みコマンドにおいて入力された全ての書き込みデータを適切に半導体記憶装置に書き込むことができる。
【0015】
上記発明(発明1~2)においては、前記制御部は、前記チップセレクト信号に基づいて生成される制御信号であって、前記転送部を動作させるための制御信号を、前記チップセレクト信号がネゲートに変化した後においてもアサート状態に維持することによって、前記転送部を動作させてもよい(発明3)。
【0016】
かかる発明(発明3)によれば、チップセレクト信号がアサートからネゲートに変化した場合であっても制御信号がアサートされているので、アサートされた制御信号に基づいて転送部を動作させることが可能になる。
【0017】
上記発明(発明3)においては、前記制御部は、前記外部クロック信号に基づいて生成される内部クロック信号であって、前記第1書き込みデータを前記メモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号を生成するための内部クロック信号がアサートされている間、前記制御信号のアサート状態を維持してもよい(発明4)。
【0018】
かかる発明(発明4)によれば、第1書き込みデータをメモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号が内部クロック信号に基づいて生成されている場合に転送部を動作させることが可能になるので、生成された内部クロック信号に基づいて、第1書き込みデータをメモリセルアレイに転送することができる。
【0019】
上記発明(発明1~4)においては、前記制御部は、前記第1書き込みデータが前記メモリセルアレイ内の何れかのメモリセルに書き込まれるまで前記転送部を動作させてもよい(発明5)。
【0020】
かかる発明(発明5)によれば、第1書き込みデータがメモリセルに書き込まれるまで転送部を動作させることが可能になるので、第1書き込みデータをより確実にメモリセルアレイに転送することができる。
【0021】
上記発明(発明5)においては、前記制御部は、前記第1書き込みデータが書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号がアサートされている間、前記転送部を動作させてもよい(発明6)。
【0022】
かかる発明(発明6)によれば、第1書き込みデータが書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号がアサートされている間、転送部を動作させることが可能になるので、第1書き込みデータをより確実にメモリセルアレイに転送することができる。
【0023】
上記発明(発明5~6)においては、前記制御部は、前記第1書き込みデータが前記何れかのメモリセルに書き込まれることによって、書き込みコマンドにおいて前記何れかのメモリセルに書き込まれた書き込みデータの数が前記書き込みコマンドにおいて入力された書き込みデータの数に達するまで、前記転送部を動作させてもよい(発明7)。
【0024】
かかる発明(発明5)によれば、書き込みコマンドにおいてメモリセルに書き込まれた書き込みデータの数が書き込みコマンドにおいて入力された書き込みデータの数に達する(つまり、第1書き込みデータがメモリセルに書き込まれる)まで、転送部を動作させることが可能になるので、第1書き込みデータをより確実にメモリセルアレイに転送することができる。
【0025】
上記発明(発明1~7)においては、前記制御部は、前記チップセレクト信号がアサートからネゲートに変化してから次にアサートされるまでの間に前記転送部の動作を終了させてもよい(発明8)。
【0026】
かかる発明(発明8)によれば、チップセレクト信号が次にアサートされる(つまり、次の読み出し又は書き込み動作が開始する)までに転送部の動作を終了(転送部をリセット)させることができる。
【0027】
上記発明(発明1~8)においては、前記外部クロック信号は、一定の周波数で入力されてもよい(発明9)。
【0028】
かかる発明(発明9)によれば、チップセレクト信号がアサートされているか否かに関わらずに外部クロック信号が一定の周波数で入力される場合であっても、第1書き込みデータをメモリセルアレイに転送することができ、ひいては、第1書き込みデータをメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが可能になる。また、かかる発明(発明9)によれば、外部装置(例えば、メモリコントローラ等)から半導体記憶装置に対する外部クロック信号の供給タイミングが制限される(例えば、外部クロック信号の連続する2つのクロックの間隔を広げたり狭めたりする等)ことなく、外部クロック信号を一定の周波数で半導体記憶装置に供給することが可能になるので、操作性が向上した半導体記憶装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の半導体記憶装置によれば、データの書き込み動作中に半導体記憶装置の非活性化が行われる場合であっても、データを適切に書き込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】(a)~(b)は、書き込みコマンドが入力された場合の従来の半導体記憶装置内の信号の時間推移を示すタイムチャートである。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置の入出力インタフェース(I/O)部及び制御ロジック部の構成例を示すブロック図である。
【
図3】(a)は、クロック(CK)バッファの一部の構成例を示す図であり、(b)は、CKバッファの一部における信号の時間推移を示すタイムチャートである。
【
図4】書き込みコマンドが入力された場合の半導体記憶装置内の信号の時間推移を示すタイムチャートである。
【
図5】本発明の第2実施形態に係る半導体記憶装置のI/O部及び制御ロジック部の構成例を示すブロック図である。
【
図6】(a)は、CKバッファの一部の構成例を示す図であり、(b)は、CKバッファの一部における信号の時間推移を示すタイムチャートである。
【
図7】書き込みコマンドが入力された場合の半導体記憶装置内の信号の時間推移を示すタイムチャートである。
【
図8】本発明の変形例に係る半導体記憶装置のI/O部及び制御ロジック部の構成例を示すブロック図である。
【
図9】(a)は、コマンドデコーダの一部の構成例を示す図であり、(b)は、CKバッファの一部の構成例を示す図である。
【
図10】(a)~(b)は、コマンドデコーダの一部及びCKバッファの一部における信号の時間推移を示すタイムチャートである。
【
図11】(a)は、従来の半導体記憶装置の仕様に基づくチップセレクト信号の入力タイミングの一例を説明する図であり、(b)は、従来の半導体記憶装置において、一定の周波数のクロック信号を入力するためにチップセレクト信号の入力タイミングを調整した場合の一例を説明する図であり、(c)は、本発明の各実施形態及び変形例に係る半導体記憶装置におけるチップセレクト信号の入力タイミングの一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態に係る半導体記憶装置について添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、この実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0032】
また、本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」等の表記は、或る構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものであって、当該構成要素の数、順序又は優先度等を限定するためのものではない。例えば、「第1要素」及び「第2要素」との記載が存在する場合、「第1要素」及び「第2要素」という2つの要素のみが採用されることを意味するものではないし、「第1要素」が「第2要素」に先行しなければならないことを意味するものでもない。
【0033】
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る半導体記憶装置は、チップセレクト信号CS#による非活性化が外部クロック信号CKに対して非同期に行われる半導体記憶装置であって、入出力インタフェース(I/O)部10と、制御ロジック部20と、行列状に配列された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイ(図示省略)と、を備える。
【0034】
I/O部10は、外部装置(例えば、メモリコントローラ等)との間で信号(例えば、チップセレクト信号CS#、データ信号DQ、外部クロック信号CK等)の送受信を行うように構成されている。また、制御ロジック部20は、外部装置から受信したコマンドに基づいて、メモリセルアレイ内のメモリセルに対するデータの読み出し又は書き込み動作を制御するように構成されている。なお、I/O部10、制御ロジック部20及びメモリセルアレイの各々は、専用のハードウェアデバイスや論理回路によって構成されてもよい。
【0035】
本実施形態に係る半導体記憶装置は、チップセレクト信号CS#による非活性化が外部クロック信号CKに対して非同期に行われる半導体記憶装置であれば、如何なる半導体記憶装置(例えば、DRAM、pSRAM、SRAM等)であってもよい。なお、本実施形態では、半導体記憶装置が、HyperBus
TMインタフェースを用いたpSRAMである場合を一例として説明する。また、本実施形態では、
図1に示す例と同様に、書き込みコマンドシーケンスにおけるレイテンシカウントが3であって、書き込みデータのバースト長が4の場合を一例として説明する。さらに、本実施形態では、
図1に示す信号と同様の信号を適宜用いて説明する。
【0036】
図2を参照して、I/O部10の構成について説明する。I/O部10は、データ端子(DQ端子)に接続されたレシーバ11と、データクロック(DCK)バッファ12と、ディレイフリップフロップ(DFF)13と、チップセレクト端子(CS#端子)に接続されたレシーバ14と、チップセレクト(CS)バッファ15と、外部クロック端子(CK端子)に接続されたレシーバ16と、クロック(CK)バッファ17と、を備える。なお、ここでは、説明を簡略化するために、I/O部10における他の周知の構成(例えば、他の信号(データストローブ信号、リセット信号等)を送信又は受信する回路やデバイス等)が示されていない。
【0037】
レシーバ11は、レシーバ11を活性化するための信号CSADQXがアサートされた状態でCSバッファ15から入力されている場合に、DQ端子を介して外部装置から入力されたデータ信号DQを受信するように構成されている。ここで、データ信号DQは、それぞれ所定の長さ(本実施形態では、8ビット)のコマンド、アドレス(ロウアドレス、カラムアドレス)及び書き込みデータを含み、外部クロック信号CKに応じて入力される。また、レシーバ11は、入力されたデータ信号DQを信号ADQINXとしてDFF13に出力する。
【0038】
DCKバッファ12は、DCKバッファ12を活性化するための信号(信号ENCADRV及び信号ENDQDRV)がアサートされた状態でコマンドデコーダ21(後述する)から入力されている場合に動作するように構成されている。
【0039】
また、DCKバッファ12は、信号ENCADRVがアサートされている間、CKバッファ17から入力された内部クロック信号CLK1のクロックの立ち上がりエッジ毎に、当該クロックに対応する外部クロック信号CKの立ち上がりエッジにおいて入力されたコマンド、アドレス及び書き込みデータ(信号ADQINXに含まれている)を取得するための信号ACLKEを生成して、DFF13に出力する。ここで、信号ACLKEは、内部クロック信号CLK1のクロックと同相の信号であってもよい。
【0040】
さらに、DCKバッファ12は、信号ENCADRVがアサートされている間、内部クロック信号CLK1のクロックの立ち下がりエッジ毎に、当該クロックに対応する外部クロック信号CKの立ち下がりエッジにおいて入力されたコマンド、アドレス及び書き込みデータ(信号ADQINXに含まれている)を取得するための信号ACLKOを生成して、DFF13に出力する。ここで、信号ACLKOは、内部クロック信号CLK1のクロックと逆相の信号であってもよい。
【0041】
さらにまた、DCKバッファ12は、信号ENDQDRVがアサートされている間、内部クロック信号CLK1のクロックの立ち下がりエッジ毎に、当該クロックに対応する外部クロック信号CKに応じて入力された書き込みデータ(信号ADQINXに含まれている)をメモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号DCLKを生成して、DFF13に出力する。ここで、データクロック信号DCLKのクロックの幅は、内部クロック信号CLK1のクロックの幅と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0042】
DFF13は、チップセレクト信号CS#がアサートされている場合に、外部クロック信号CKに応じて入力された書き込みデータを取得してメモリセルアレイに転送するように動作する。また、DFF13は、チップセレクト信号CS#がネゲート(ハイレベル)されている場合であっても、信号ENCADRV又は信号ENDQDRVがアサートされている場合に動作するように構成されている。なお、DFF13は、本発明における「転送部」の一例である。
【0043】
具体的に説明すると、DFF13は、信号ENCADRVがアサートされている場合に信号ACLKE及び信号ACLKOがDCKバッファ12から入力される毎に、レシーバ11から出力された信号ADQINXを取得する。そして、DFF13は、信号ADQINXに含まれるコマンド及びアドレスを示す信号ADDを、コマンドデコーダ21及びメモリアレイ制御部22(後述する)に出力する。また、DFF13は、信号ENDQDRVがアサートされている場合に、信号ACLKE及び信号ACLKOがDCKバッファ12から入力される毎に、レシーバ11から出力された信号ADQINXを取得するとともに、データクロック信号DCLKがDCLKバファ12から入力される毎に、取得したADQINXに含まれる書き込みデータをパラレル変換して格納する。そして、DFF13は、データクロック信号DCLKに応じて、信号ADQINXに含まれる書き込みデータを示す信号DQを、メモリセルアレイに出力(転送)する。
【0044】
レシーバ14は、CS端子を介して外部装置から入力されたチップセレクト信号CS#を内部チップセレクト信号CSINXとしてCSバッファ15に出力する。
【0045】
CSバッファ15は、内部チップセレクト信号CSINXがアサート(ローレベル)されている場合、又は、CKバッファ17から入力された第1制御信号CSACTBがアサート(ハイレベル)されている場合に動作する。具体的に説明すると、CSバッファ15は、レシーバ14から入力された内部チップセレクト信号CSINXを論理反転して、反転チップセレクト信号CSACTとしてCKバッファ17に出力する。また、CSバッファ15は、信号CSADQXをアサート(ハイレベル)した状態でレシーバ11に出力するとともに、レシーバ16を活性化するための信号CSCLKXをアサート(ハイレベル)した状態でレシーバ16に出力する。
【0046】
レシーバ16は、アサートされた信号CSCLKXがCSバッファ15から入力されている場合に、CK端子を介して外部装置から入力された外部クロック信号CKを、信号CLKXとしてCKバッファ17に出力する。なお、外部クロック信号CKは、チップセレクト信号CS#がアサートされているか否かに関わらず、一定の周波数で入力されてもよい。
【0047】
CKバッファ17は、アサート(ハイレベル)された反転チップセレクト信号CSACTがCSバッファ15から入力されると、第1制御信号CSACTBをアサート(ハイレベル)してCSバッファ15及びコマンドデコーダ21に出力する。また、CKバッファ17は、レシーバ16から入力された信号CLKXを、内部クロック信号CLK1としてDCKバッファ12及びコマンドデコーダ21に出力する。なお、内部クロック信号CLK1の周波数は、外部クロック信号CKの周波数と同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、内部クロック信号CLK1の周波数は、例えば、データの読み出し又は書き込み動作を一時的に高速化するために経時的に変化してもよい。
【0048】
また、CKバッファ17は、外部クロック信号CKに応じて第1書き込みデータ(ここでは、書き込みデータ(DE7,DO7))が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合に、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送するようにDFF13(転送部)を動作させる。ここで、CKバッファ17は、本発明における「制御部」の一例である。
【0049】
なお、上記の第1書き込みデータは、書き込みコマンドにおける最後の書き込みデータ(本実施形態では、書き込みデータ(DE7,DO7))であってもよい。これにより、外部クロック信号CKに応じて書き込みデータ(DE7,DO7)が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合であっても、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送することができるので、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが可能になる。これにより、書き込みコマンドにおいて入力された全ての書き込みデータを適切に半導体記憶装置に書き込むことができる。
【0050】
さらに、CKバッファ17は、チップセレクト信号CS#に基づいて生成される第1制御信号CSACTB(制御信号)であって、DFF13(転送部)を動作させるための第1制御信号CSACTBを、チップセレクト信号CS#がネゲート(ハイレベル)に変化した後においてもアサート(ハイレベル)状態に維持することによって、DFF13を動作させてもよい。これにより、チップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合であっても第1制御信号CSACTBがアサート(ハイレベル)されているので、アサート(ハイレベル)された第1制御信号CSACTBに基づいてDFF13を動作させることが可能になる。
【0051】
さらにまた、CKバッファ17は、外部クロック信号CKに基づいて生成される内部クロック信号CLK1であって、第1書き込みデータ(ここでは、書き込みデータ(DE7,DO7))をメモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号DCLKを生成するための内部クロック信号CLK1がアサート(ハイレベル)されている間、第1制御信号CSACTB(制御信号)のアサート(ハイレベル)状態を維持してもよい。これにより、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号DCLKが内部クロック信号CLK1に基づいて生成されている場合にDFF13を動作させることが可能になるので、生成された内部クロック信号CLK1に基づいて、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送することができる。
【0052】
また、CKバッファ17は、チップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化してから次にアサート(ローレベル)されるまでの間にDFF13(転送部)の動作を終了させてもよい。これにより、チップセレクト信号CS#が次にアサート(ローレベル)される(つまり、次の読み出し又は書き込み動作が開始する)までにDFF13の動作を終了(DFF13をリセット)させることができる。
【0053】
なお、CKバッファ17の詳細な構成については、後述する。
【0054】
次に、制御ロジック部20の構成について説明する。制御ロジック部20は、コマンドデコーダ21と、メモリアレイ制御部22と、を備える。なお、ここでは、説明を簡略化するために、制御ロジック部20における他の周知の構成(例えば、メモリセルのリフレッシュ動作を制御する回路又はデバイス等)が示されていない。
【0055】
コマンドデコーダ21は、アサート(ハイレベル)された第1制御信号CSACTBがCKバッファ17から入力されている場合に、CKバッファ17から入力された内部クロック信号CLK1の所定のクロック(
図4に示す例では、第1クロック)の立ち上がりエッジから所定のクロック(
図4に示す例では、第3クロック)の立ち下がりエッジまでの間、アサート(ハイレベル)された信号ENCADRVをDCKバッファ12に出力する。また、コマンドデコーダ21は、アサート(ハイレベル)された第1制御信号CSACTBがCKバッファ17から入力されている場合に、内部クロック信号CLK1の所定のクロック(
図4に示す例では、第6クロック)の立ち上がりエッジから所定のクロック(
図4に示す例では、第7クロック)の立ち下がりエッジまでの間、アサート(ハイレベル)された信号ENDQDRVをDCKバッファ12に出力する。
【0056】
さらに、コマンドデコーダ21は、DFF13から入力された信号ADDに基づいて全てのロウアドレスが入力されたことを認識した後に内部クロック信号CLK1のクロック(
図4に示す例では、第3クロック)が入力されると、入力されたロウアドレスによって選択されたワード線を活性化するためのロウ制御信号RASをアサート(ハイレベル)してメモリアレイ制御部22に出力する。
【0057】
さらにまた、コマンドデコーダ21は、内部クロック信号CLK1の所定のクロック(
図4に示す例では、第6クロック及び第7クロックの各々)の立ち下がりエッジにおいて、当該クロックに対応する外部クロック信号CKに応じて入力された書き込みデータが書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号CASPをアサート(ハイレベル)してメモリアレイ制御部22に出力する。ここで、メモリセルのビット線は、DFF13から入力された信号ADDに含まれるカラムアドレスに基づいて選択される。
【0058】
また、コマンドデコーダ21は、ネゲート(ローレベル)された第1制御信号CSACTBがCKバッファ17から入力されている場合に、最後の書き込みデータ(
図4に示す例では、書き込みデータ(DE7,DO7))が書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号CASPのクロック(
図4に示す例では、第7クロック)の立ち下がりエッジにおいて、プリチャージを行うための信号PREをアサート(ハイレベル)してメモリアレイ制御部22に出力するとともに、ロウ制御信号RASをネゲート(ローレベル)する。
【0059】
なお、コマンドデコーダ21は、所定のプリチャージ期間が経過すると、信号PREをネゲート(ローレベル)して動作を終了し、スタンバイ状態に移行する。
【0060】
メモリアレイ制御部22は、DFF13から入力された信号ADDと、コマンドデコーダ21から入力されたロウ制御信号RAS、カラム制御信号CASP及び信号PREと、に基づいて、メモリセルアレイに対してコマンド、アドレス及びデータの制御を行う。なお、メモリセルアレイに対するコマンド、アドレス及びデータ制御の詳細については周知の技術と同様であるため、本実施形態では説明を省略する。
【0061】
次に、
図3を参照して、CKバッファ17の一部の構成及び動作について説明する。
図3(a)は、CKバッファ17の一部の構成例を示す図であり、
図3(b)は、CKバッファ17の一部における信号の時間推移を示すタイムチャートである。
【0062】
先ず、
図3(a)を参照して、CKバッファ17の一部の構成について説明する。CKバッファ17は、Pチャンネル型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)100と、Nチャンネル型のMOSFET101と、4つのインバータ102,103,104,105と、遅延回路106と、を備える。
【0063】
Pチャンネル型のMOSFET100のソースは、高電圧電源に接続されている。また、MOSFET100のドレインは、インバータ103の高電圧電源側に接続されている。さらに、MOSFET100のゲートには、内部クロック信号CLK1が入力される。
【0064】
Nチャンネル型のMOSFET101のドレインは、インバータ103の低電圧電源側に接続されている。また、MOSFET101のソースは、低電圧電源に接続されている。さらに、MOSFET101のゲートは、インバータ102の出力端子に接続されている。
【0065】
インバータ102の入力端子には、内部クロック信号CLK1が入力される。インバータ102は、入力された内部クロック信号CLK1を論理反転し、論理反転した信号をMOSFET101のゲートに出力する。
【0066】
インバータ103の入力端子には、反転チップセレクト信号CSACTが入力される。また、インバータ103の出力端子は、インバータ104の入力端子に接続されている。インバータ103は、MOSFET100,101の各々がオン状態の場合に動作する。具体的に説明すると、インバータ103は、反転チップセレクト信号CSACTを論理反転し、論理反転した信号をインバータ104に出力する。
【0067】
インバータ104の入力端子は、インバータ103の出力端子に接続されている。また、インバータ104の出力端子は、遅延回路106に接続されている。インバータ104は、インバータ103から出力された信号を論理反転し、論理反転した信号を遅延回路106に出力する。
【0068】
インバータ105の入力端子は、インバータ104と遅延回路106との間のノードn01に接続されている。また、インバータ105の出力端子は、インバータ103とインバータ104との間のノードに接続されている。インバータ105は、インバータ104から出力された信号を論理反転し、論理反転した信号をインバータ104に出力する。
【0069】
遅延回路106は、インバータ104から出力された信号を所定時間遅延させ、遅延した信号を、第1制御信号CSACTBとしてCSバッファ15及びコマンドデコーダ21に出力する。
【0070】
次に、
図3(b)を参照して、
図3(a)に示したCKバッファ17の一部の動作について説明する。なお、ここでは、
図4に示す書き込みデータ(DE7,DO7)を入力するための外部クロック信号CKのクロック(第7クロック)がアサートされている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合を一例として説明する。先ず、反転チップセレクト信号CSACTがアサート(ハイレベル)されており、内部クロック信号CLK1がネゲート(ローレベル)されている場合には、反転チップセレクト信号CSACTがインバータ103,104を介して遅延回路106に入力される。そして、遅延回路106に入力された信号が遅延され、アサート(ハイレベル)された第1制御信号CSACTBとして遅延回路106から出力される。
【0071】
次に、外部クロック信号CKの第7クロックがアサート(ハイレベル)されると、時刻t1において、内部クロック信号CLK1の第7クロックがアサート(ハイレベル)される。この場合、MOSFET100,101の各々がオフ状態になるため、インバータ103の動作が停止し、インバータ103の出力端子の電位がローレベルを維持する。これにより、遅延回路106から出力される第1制御信号CSACTBは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0072】
そして、時刻t2において、外部クロック信号CKの第7クロックがアサートされている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化すると、反転チップセレクト信号CSACTがアサート(ハイレベル)からネゲート(ローレベル)に変化する。ここで、内部クロック信号CLK1の第7クロックがアサート(ハイレベル)されているので、MOSFET100,101の各々はオフ状態のままである。よって、アサート(ハイレベル)された第1制御信号CSACTBが遅延回路106から出力される。
【0073】
このようにして、CKバッファ17は、外部クロック信号CKに基づいて生成される内部クロック信号CLK1であって、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号DCLKを生成するための内部クロック信号CLK1がアサートされている間、第1制御信号CSACTBのアサート状態を維持する。
【0074】
なお、コマンドデコーダ21は、遅延回路106から出力された第1制御信号CSACTBに基づいて、アサートされた信号ENDQDRVを出力する。また、DCKバッファ12は、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号DCLKを生成して、DFF13に出力する。さらに、DFF13は、入力された信号ACLKE、信号ACLKO及びデータクロック信号DCLKに応じて信号ADQINXを取得し、信号ADQINXに含まれる書き込みデータを示す信号DQを、メモリセルアレイに出力(転送)する。
【0075】
このようにして、CKバッファ17は、チップセレクト信号CS#に基づいて生成される第1制御信号CSACTBであって、DFF13を動作させるための第1制御信号CSACTBを、チップセレクト信号CS#がネゲート(ハイレベル)に変化した後においてもアサート(ハイレベル)状態に維持することによって、DFF13を動作させる。
【0076】
また、このようにして、CKバッファ17は、外部クロック信号CKに応じて書き込みデータ(DE7,DO7)が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合に、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送するようにDFF13を動作させる。
【0077】
次に、時刻t3において、内部クロック信号CLK1の第7クロックがアサート(ハイレベル)からネゲート(ローレベル)に変化すると、MOSFET100,101の各々がオン状態になる。この場合、インバータ103は、ネゲート(ローレベル)された反転チップセレクト信号CSACTを論理反転し、論理反転した信号を出力する。そして、インバータ103から出力された信号は、インバータ104を介して遅延回路106に入力される。そして、遅延回路106に入力された信号が遅延され、時刻t4において、ネゲート(ローレベル)された第1制御信号CSACTBが遅延回路106から出力される。
【0078】
このとき、コマンドデコーダ21は、遅延回路106から出力された第1制御信号CSACTBに基づいて、ネゲート(ローレベル)された信号ENDQDRVを出力する。これにより、DCKバッファ12の動作が終了し、さらには、DFF13の動作が終了する。
【0079】
なお、遅延回路106における遅延時間は任意に設定されてもよいが、例えば、半導体記憶装置における読み出し又は書き込み動作間のチップセレクト信号CS#のネゲート(ハイレベル)継続時間(例えば、HyperBusTMインタフェース仕様におけるtCSHI)よりも短い時間に設定されてもよい。この場合、CKバッファ17は、チップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化してから次にアサート(ローレベル)されるまでの間にDFF13の動作を終了させることが可能になる。
【0080】
図4は、書き込みコマンドが入力された場合の本実施形態の半導体記憶装置内の信号の時間推移を示すタイムチャートである。先ず、チップセレクト信号CS#がネゲート(ハイレベル)からアサート(ローレベル)に変化すると、内部チップセレクト信号CSINXがアサート(ローレベル)されることによって、CSバッファ15が動作を開始する。このとき、反転チップセレクト信号CSACTがアサート(ハイレベル)されることによって、CKバッファ17が動作を開始する。また、信号CSADQX及び信号CSCLKXがアサート(ハイレベル)されることによって、レシーバ11,16が動作を開始する。さらに、第1制御信号CSACTBがアサート(ハイレベル)されることによって、コマンドデコーダ21が動作を開始し、これに応じて、DCKバッファ12、DFF13及びメモリアレイ制御部22が動作を開始する。
【0081】
次に、外部クロック信号CKの第1クロックの立ち上がりエッジから第3クロックの立ち下がりエッジまでの間にコマンド、ロウアドレス(RA)及びカラムアドレス(CA)が入力される。そして、外部クロック信号CKの第2クロックの立ち下がりエッジにおいて全てのロウアドレスが入力されると、外部クロック信号CKに基づいて生成された内部クロック信号CLK1の第3クロックの立ち上がりエッジにおいて、入力されたロウアドレスによって選択されたワード線を活性化するためのロウ制御信号RASがアサートされる。これにより、ロウアドレスによって選択されたワード線が活性化される。
【0082】
次いで、外部クロック信号CKの第6クロックの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジにおいて、書き込みデータ(DE6,DO6)が入力される。そして、内部クロック信号CLK1の第6クロックの立ち下がりエッジにおいて、外部クロック信号CKの第6クロックによって入力されたデータ(DE6,DO6)をメモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号DCLKのクロック(第6クロック)がアサート(ハイレベル)される。このクロックによって、書き込みデータ(DE6,DO6)がメモリセルアレイに転送される。
【0083】
そして、内部クロック信号CLK1の第6クロックがネゲート(ローレベル)された後に、書き込みデータ(DE6,DO6)が書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号CASPのクロック(第6クロック)がアサート(ハイレベル)され、カラムアドレスによって選択されたビット線が活性化される。これにより、外部クロック信号CKの第6クロックによって入力された書き込みデータ(DE6,DO6)がメモリセルに書き込まれる。
【0084】
次に、外部クロック信号CKの第7クロックの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジにおいて、書き込みデータ(DE7,DO7)が入力される。ここで、外部クロック信号CKの第7クロックがアサート(ハイレベル)されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化すると、内部チップセレクト信号CSINXがネゲート(ハイレベル)され、さらには、反転チップセレクト信号CSACTがネゲート(ローレベル)される。
【0085】
一方、
図3(b)を参照して説明したように、第1制御信号CSACTBはアサート(ハイレベル)状態を維持しており、これに応じて、信号CSADQX及び信号CSCLKXもアサート(ハイレベル)状態を維持する。この場合、レシーバ11,16、DCKバッファ12、DFF13、CSバッファ15、CKバッファ17、コマンドデコーダ21及びメモリアレイ制御部22は、継続して動作する。これにより、内部クロック信号CLK1の第7クロックの立ち下がりエッジにおいて、外部クロック信号CKの第7クロックによって入力されたデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送するためのデータクロック信号DCLKのクロック(第7クロック)がアサート(ハイレベル)される。このクロックによって、書き込みデータ(DE7,DO7)がメモリセルアレイに転送される。
【0086】
そして、内部クロック信号CLK1の第7クロックがネゲート(ローレベル)された後に、書き込みデータ(DE7,DO7)が書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号CASPのクロック(第7クロック)がアサート(ハイレベル)され、カラムアドレスによって選択されたビット線が活性化される。これにより、外部クロック信号CKの第7クロックによって入力された書き込みデータ(DE7,DO7)がメモリセルに書き込まれる。
【0087】
なお、内部クロック信号CLK1の第7クロックがネゲート(ローレベル)されてから所定時間経過後に第1制御信号CSACTBがネゲート(ローレベル)され、これに応じて、信号CSADQX及び信号CSCLKXがネゲート(ローレベル)される。このとき、レシーバ11,16、DCKバッファ12、DFF13、CSバッファ15及びCKバッファ17は、動作を終了する。
【0088】
また、カラム制御信号CASPの第7クロックの立ち下がりエッジにおいて、プリチャージを行うための信号PREがアサート(ハイレベル)されるとともに、ロウ制御信号RASがネゲート(ローレベル)される。そして、所定のプリチャージ期間が経過すると、信号PREがネゲート(ローレベル)される。このとき、コマンドデコーダ21及びメモリアレイ制御部22は、動作を終了する。
【0089】
このように、外部クロック信号CKに応じて書き込みデータ(DE7,DO7)が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合であっても、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送することができ、ひいては、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが可能になる。
【0090】
上述したように、本実施形態に係る半導体記憶装置によれば、外部クロック信号CKに応じて書き込みデータ(DE7,DO7)(第1書き込みデータ)が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合であっても、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイに転送することができ、ひいては、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが可能になる。これにより、データの書き込み動作中に半導体記憶装置の非活性化が行われる場合であっても、データを適切に半導体記憶装置に書き込むことができる。
【0091】
また、本実施形態に係る半導体記憶装置によれば、チップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)されているか否かに関わらずに外部クロック信号CKが一定の周波数で入力される場合であっても、書き込みデータ(DE7,DO7)(第1書き込みデータ)をメモリセルアレイに転送することができ、ひいては、書き込みデータ(DE7,DO7)をメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが可能になる。また、本実施形態に係る半導体記憶装置によれば、外部装置(例えば、メモリコントローラ等)から半導体記憶装置に対する外部クロック信号CKの供給タイミングが制限される(例えば、外部クロック信号CKの連続する2つのクロックの間隔を広げたり狭めたりする等)ことなく、外部クロック信号CKを一定の周波数で半導体記憶装置に供給することが可能になるので、操作性が向上した半導体記憶装置を実現することができる。
【0092】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の半導体記憶装置は、CKバッファ17(制御部)が、書き込みデータ(DE7,DO7)(第1書き込みデータ)がメモリセルアレイ内の何れかのメモリセルに書き込まれるまでDFF13(転送部)を動作させる点において、第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と異なる構成について説明する。
【0093】
図5に、本実施形態に係る半導体記憶装置のI/O部10及び制御ロジック部20の構成例を示す。
図5に示す例では、チップセレクト信号CS#に基づいて生成される第2制御信号CSACTC(制御信号)であって、DFF13を動作させるための第2制御信号CSACTCが、CKバッファ17からコマンドデコーダ21に入力されるように構成されている。
【0094】
CKバッファ17は、アサート(ハイレベル)された反転チップセレクト信号CSACTがCSバッファ15から入力されると、第1制御信号CSACTBをアサート(ハイレベル)してCSバッファ15及びコマンドデコーダ21に出力する。また、本実施形態では、CKバッファ17は、アサート(ハイレベル)された反転チップセレクト信号CSACTがCSバッファ15から入力されると、第2制御信号CSACTCをアサート(ハイレベル)してコマンドデコーダ21に出力する。
【0095】
また、本実施形態において、CKバッファ17は、書き込みデータ(DE7,DO7)(第1書き込みデータ)が書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号CASPがアサート(ハイレベル)されている間、DFF13(転送部)を動作させるように構成されている。これにより、書き込みデータ(DE7,DO7)が書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号CASPがアサート(ハイレベル)されている間、DFF13を動作させることが可能になるので、書き込みデータ(DE7,DO7)をより確実にメモリセルアレイに転送することができる。
【0096】
本実施形態において、コマンドデコーダ21は、アサート(ハイレベル)された第1制御信号CSACTB又はアサート(ハイレベル)された第2制御信号CSACTCがCKバッファ17から入力されている場合に、CKバッファ17から入力された内部クロック信号CLK1の所定のクロック(ここでは、第1クロック)の立ち上がりエッジから所定のクロック(ここでは、第3クロック)の立ち下がりエッジまでの間、アサート(ハイレベル)された信号ENCADRVをDCKバッファ12に出力する。また、コマンドデコーダ21は、アサートされた第1制御信号CSACTB又はアサート(ハイレベル)された第2制御信号CSACTCがCKバッファ17から入力されている場合に、内部クロック信号CLK1の所定のクロック(ここでは、第6クロック)の立ち上がりエッジから所定のクロック(ここでは、第7クロック)の立ち下がりエッジまでの間、アサート(ハイレベル)された信号ENDQDRVをDCKバッファ12に出力する。
【0097】
次に、
図6を参照して、本実施形態におけるCKバッファ17の一部の構成及び動作について説明する。
図6(a)は、CKバッファ17の一部の構成例を示す図であり、
図6(b)は、CKバッファ17の一部における信号の時間推移を示すタイムチャートである。
【0098】
先ず、
図6(a)を参照して、CKバッファ17の一部の構成について説明する。CKバッファ17は、遅延回路200と、直列に接続された3つのインバータ201,202,203と、NAND回路204と、直列に接続された3つのインバータ205,206,207と、NOR回路208と、インバータ209と、2つのNAND回路210,211を用いたRSフリップフロップと、2つのインバータ212,213と、Pチャンネル型のMOSFET214と、Nチャンネル型のMOSFET215と、3つのインバータ216,217,218と、を備える。
【0099】
遅延回路200には、内部クロック信号CLK1が入力される。遅延回路200は、入力された内部クロック信号CLK1を所定時間遅延させ、遅延した信号CLK1DをNAND回路204及びインバータ201に出力する。
【0100】
インバータ201の入力端子は、遅延回路200とNAND回路204との間のノードに接続されている。また、インバータ203は、インバータ201,202を介して入力された信号を論理反転し、論理反転した信号をNAND回路204に出力する。
【0101】
NAND回路204の一方の入力端子には、遅延回路200から出力された信号CLK1Dが入力される。また、NAND回路204の他方の入力端子には、インバータ203から出力された信号が入力される。さらに、NAND回路204は、入力された信号に基づいてNAND演算を行い、演算結果となる信号CLKDRPをNAND回路210に出力する。
【0102】
インバータ205の入力端子には、カラム制御信号CASPが入力される。また、インバータ207は、インバータ205,206を介して入力された信号を論理反転し、論理反転した信号をNOR回路208に出力する。
【0103】
NOR回路208の一方の入力端子には、カラム制御信号CASPが入力される。また、NOR回路208の他方の入力端子には、インバータ207から出力された信号が入力される。さらに、NOR回路208は、入力された信号に基づいてNOR演算を行い、演算結果となる信号をインバータ209に出力する。
【0104】
インバータ209は、NOR回路208から入力された信号を論理反転し、論理反転した信号を信号CASPFPとしてNAND回路211に出力する。
【0105】
RSフリップフロップのNAND回路210の一方の入力端子には、NAND回路204から出力された信号CLK1DRPが入力される。また、NAND回路210の他方の入力端子は、NAND回路211の出力端子に接続されている。さらに、NAND回路210の出力端子は、インバータ212の入力端子と、NAND回路211の一方の入力端子と、に接続されている。さらにまた、NAND回路211の他方の入力端子には、インバータ209から出力された信号CASPFPが入力される。
【0106】
インバータ212は、NAND回路210から出力された信号を論理反転し、論理反転した信号を信号MASK2としてインバータ213及びMOSFET215に出力する。
【0107】
インバータ213は、インバータ212から出力された信号MASK2を論理反転し、論理反転した信号を信号MASK1としてMOSFET214に出力する。
【0108】
なお、MOSFET214,215及び3つのインバータ216,217,218の構成は、MOSFET214のゲートに信号MASK1が入力されることと、MOSFET215のゲートに信号MASK2が入力されることと、
図3(a)に示すノードn01の信号がインバータ216に入力されることと、インバータ217から第2制御信号CSACTCが出力されることとを除いて、
図3(a)に示すMOSFET100,101及び3つのインバータ103,104,105の構成と同様である。
【0109】
次に、
図6(b)を参照して、
図6(a)に示したCKバッファ17の一部の動作について説明する。先ず、反転チップセレクト信号CSACTがアサート(ハイレベル)されており、内部クロック信号CLK1がネゲート(ローレベル)されており、カラム制御信号CASPがネゲート(ローレベル)されている場合には、信号MASK1がローレベルになり、信号MASK2がハイレベルになる。これにより、インバータ216は、入力されたノードn01の信号を論理反転し、論理反転した信号をインバータ217に出力する。また、インバータ217は、入力された信号を論理反転し、論理反転した信号を、アサート(ハイレベル)された第2制御信号CSACTCとして出力する。
【0110】
次に、外部クロック信号CKの第6クロックがアサート(ハイレベル)されると、時刻t11において、内部クロック信号CLK1の第6クロックがアサート(ハイレベル)される。その後、信号CLK1Dがアサート(ハイレベル)され、信号CLK1DRPがローレベルになる。このとき、RSフリップフロップがセットされることによって、信号MASK1がハイレベルになり、信号MASK2がローレベルになる。この場合、MOSFET214,215の各々がオフ状態になるため、インバータ216の動作が停止し、インバータ216の出力端子の電位がローレベルを維持する。これにより、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0111】
次いで、内部クロック信号CLK1の第6クロックの立ち下がりエッジから所定時間経過した後にカラム制御信号CASPのクロック(第6クロック)がアサート(ハイレベル)される。これにより、外部クロック信号CKの第6クロックによって入力された書き込みデータ(DE6,DO6)がメモリセルに書き込まれる。そして、カラム制御信号CASPのクロック(第6クロック)がネゲート(ローレベル)されると、時刻t12において、信号CASPFPがローレベルになる。このとき、RSフリップフロップがリセットされることによって、信号MASK1がローレベルになり、信号MASK2がハイレベルになる。この場合、MOSFET214,215の各々がオン状態になり、インバータ216は、入力されたノードn01の信号を論理反転し、論理反転した信号をインバータ217に出力する。ここで、ノードn01の信号の論理レベルは、第1制御信号CSACTBの論理レベルと同じ(この時点では、ハイレベル)であることから、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0112】
次に、内部クロック信号CLK1の第7クロックがアサート(ハイレベル)されたことに基づいて、時刻t13において、信号CLK1DRPがローレベルになる。この場合、上述したように、RSフリップフロップがセットされることに基づいて、MOSFET214,215の各々がオフ状態になる。これにより、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0113】
次いで、内部クロック信号CLK1の第7クロックがアサート(ハイレベル)されている間に反転チップセレクト信号CSACTがアサート(ハイレベル)からネゲート(ローレベル)に変化すると、内部クロック信号CLK1の第7クロックがネゲート(ローレベル)されてから所定時間経過後に、第1制御信号CSACTBがネゲート(ローレベル)される。
【0114】
そして、内部クロック信号CLK1の第7クロックの立ち下がりエッジから所定時間経過後にカラム制御信号CASPのクロック(第7クロック)がアサート(ハイレベル)される。これにより、外部クロック信号CKの第7クロックによって入力された書き込みデータ(DE7,DO7)がメモリセルに書き込まれる。そして、カラム制御信号CASPのクロック(第7クロック)がネゲート(ローレベル)されると、時刻t14において、信号CASPFPがローレベルになる。このとき、RSフリップフロップがリセットされることによって、信号MASK1がローレベルになり、信号MASK2がハイレベルになる。この場合、MOSFET214,215の各々がオン状態になり、インバータ216は、入力されたノードn01の信号を論理反転し、論理反転した信号をインバータ217に出力する。ここで、ノードn01の信号の論理レベルは、第1制御信号CSACTBの論理レベルと同じ(この時点では、ローレベル)であることから、第2制御信号CSACTCがネゲート(ローレベル)される。
【0115】
このとき、コマンドデコーダ21は、第1制御信号CSACTB及び第2制御信号CSACTCの各々がネゲート(ローレベル)されていることから、ネゲート(ローレベル)された信号ENDQDRVを出力する。これにより、DCKバッファ12の動作が終了し、さらには、DFF13の動作が終了する。
【0116】
このようにして、CKバッファ17は、書き込みデータ(DE7,DO7)が書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号CASPがアサートされている間、DFF13を動作させることができる。
【0117】
また、CKバッファ17は、外部クロック信号CKに応じて書き込みデータ(DE7,DO7)が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合であっても、書き込みデータ(DE7,DO7)がメモリセルアレイ内の何れかのメモリセルに書き込まれるまでDFF13を動作させることができる。
【0118】
なお、本実施形態では、RSフリップフロップのセット及びリセットが交互に行われる(つまり、内部クロック信号CLK1のクロック(例えば、第6クロック)に基づいて生成されたカラム制御信号CASPのクロック(例えば、第6クロック)が、次の内部クロック信号CLK1の遅延信号CLK1Dのクロック(例えば、第7クロック)がアサート(ハイレベル)される前にネゲート(ローレベル)される)ように、遅延回路200の遅延時間を設定する必要があることに留意されたい。
【0119】
図7は、書き込みコマンドが入力された場合の本実施形態の半導体記憶装置内の信号の時間推移を示すタイムチャートである。なお、ここでは、
図4に示すタイムチャートと異なる部分について説明する。
【0120】
先ず、チップセレクト信号CS#がネゲート(ハイレベル)からアサート(ローレベル)に変化すると、内部チップセレクト信号CSINXがアサート(ローレベル)され、反転チップセレクト信号CSACTがアサート(ハイレベル)される。これにより、第1制御信号CSACTB及び第2制御信号CSACTCがアサート(ハイレベル)される。
【0121】
ここで、
図6(b)を参照して説明したように、第2制御信号CSACTCは、書き込みデータ(DE7,DO7)が書き込まれるメモリセルのビット線を選択するためのカラム制御信号CASPのクロック(第7クロック)がネゲート(ローレベル)されるまでの間、アサート(ハイレベル)状態を維持する。この場合、
図7に示すように、第2制御信号CSACTCのアサート(ハイレベル)状態が第1制御信号CSACTBのアサート(ハイレベル)状態よりも長くなることから、アサート(ハイレベル)された第2制御信号CSACTCに基づいてDCKバッファ12及びDFF13をより長時間動作させることが可能になる。これにより、第1実施形態と比較してデータクロック信号DCLKの第7クロックの幅を広げることができるので、書き込みデータ(DE7,DO7)をより確実にメモリセルアレイに転送することができる。
【0122】
上述したように、本実施形態に係る半導体記憶装置によれば、書き込みデータ(DE7,DO7)(第1書き込みデータ)がメモリセルに書き込まれるまでDFF13(転送部)を動作させることが可能になるので、書き込みデータ(DE7,DO7)(第1書き込みデータ)をより確実にメモリセルアレイに転送することができる。
【0123】
以下、上述した第2実施形態の変形例について説明する。
(変形例)
本変形例では、CKバッファ17(制御部)が、書き込みデータ(DE7,DO7)(第1書き込みデータ)が何れかのメモリセルに書き込まれることによって、書き込みコマンドにおいて何れかのメモリセルに書き込まれた書き込みデータの数が当該書き込みコマンドにおいて入力された書き込みデータの数に達するまで、DFF13(転送部)を動作させる点において、上記第2実施形態と異なっている。以下、上記第2実施形態と異なる構成について説明する。
【0124】
図8に、本変形例に係る半導体記憶装置のI/O部10及び制御ロジック部20の構成例を示す。
図8に示す例では、CKバッファ17が、コマンドデコーダ21から入力された信号MASK1に基づいて第2制御信号CSACTCを出力するように構成されている。
【0125】
次に、
図9を参照して、本変形例におけるコマンドデコーダ21及びCKバッファ17の構成例について説明する。
図9(a)は、コマンドデコーダ21の一部の構成例を示す図であり、
図9(b)は、CKバッファ17の一部の構成例を示す図である。
【0126】
先ず、
図9(a)を参照して、コマンドデコーダ21の一部の構成について説明する。コマンドデコーダ21は、第1カウンタ300と、第2カウンタ301と、比較器302と、インバータ303と、NAND回路304と、を備える。
【0127】
第1カウンタ300は、書き込み動作状態であることを示す信号WRSTAがアサート(ハイレベル)された状態で入力されている間、CKバッファ17から入力された内部クロック信号CLK1のクロックのうち書き込みデータに対応するクロックの立ち下がりエッジ毎に、書き込みコマンドにおいて入力された書き込みデータの数をカウントする。そして、第1カウンタ300は、カウントした値を示す信号CNTDINを比較器302に出力する。
【0128】
ここで、信号WRSTAは、コマンドデコーダ21によって生成されてもよい。コマンドデコーダ21は、外部クロック信号CKに応じて入力されたコマンド(CMD)が書き込みコマンドあることを示す場合に、アサート(ハイレベル)された信号WRSTAを生成してもよい。
【0129】
第2カウンタ301は、信号WRSTAがアサート(ハイレベル)された状態で入力されている間、コマンドデコーダ21から入力されたカラム制御信号CASPのクロックの立ち下がりエッジ毎に、書き込みコマンドにおいて何れかのメモリセルに書き込まれた書き込みデータの数をカウントする。そして、第2カウンタ301は、カウントした値を示す信号CNTWRを比較器302に出力する。
【0130】
比較器302は、第1カウンタ300から入力された信号CNTDINと、第2カウンタ301から入力された信号CNTWRと、を比較する。そして、比較器302は、各信号CNTDIN,CNTWRによって示された値が一致する場合に、ハイレベルの信号WRMTCをNAND回路304に出力する。また、比較器302は、各信号CNTDIN,CNTWRによって示された値が一致しない場合に、ローレベルの信号WRMTCをNAND回路304に出力する。
【0131】
インバータ303は、CKバッファ17から入力された内部クロック信号CLK1を論理反転し、論理反転した信号をNAND回路304に出力する。
【0132】
NAND回路304の一方の入力端子には、比較器302から出力された信号WRMTCが入力される。また、NAND回路304の他方の入力端子には、インバータ303から出力された信号が入力される。さらに、NAND回路304は、入力された信号に基づいてNAND演算を行い、演算結果となる信号MASK1をCKバッファ17に出力する。
【0133】
次に、
図9(b)を参照して、CKバッファ17の一部の構成について説明する。CKバッファ17は、Pチャンネル型のMOSFET400と、Nチャンネル型のMOSFET401と、4つのインバータ402,403,404,405と、を備える。
【0134】
なお、MOSFET400,401及び4つのインバータ402,403,404,405の構成は、MOSFET400のゲートに信号MASK1が入力されることと、MOSFET401のゲートに信号MASK2が入力されることと、インバータ404から第2制御信号CSACTCが出力されることとを除いて、
図3(a)に示すMOSFET100,101及び4つのインバータ102,103,104,105の構成と同様である。
【0135】
図10を参照して、
図9(a)に示したコマンドデコーダ21の一部と、
図9(b)に示したCKバッファ17の一部と、の動作について説明する。ここで、
図10(a)は、内部クロック信号CLK1のクロック(例えば、第6クロック)に基づいて生成されたカラム制御信号CASPのクロック(例えば、第6クロック)が、次の内部クロック信号CLK1のクロック(例えば、第7クロック)がアサート(ハイレベル)される前にネゲート(ローレベル)される場合を示している。また、
図10(b)は、内部クロック信号CLK1のクロック(例えば、第6クロック)に基づいて生成されたカラム制御信号CASPのクロック(例えば、第6クロック)が、次の内部クロック信号CLK1のクロック(例えば、第7クロック)がアサート(ハイレベル)される前にネゲート(ローレベル)されない場合を示している。
【0136】
先ず、
図10(a)を参照すると、反転チップセレクト信号CSACTがアサート(ハイレベル)されており、内部クロック信号CLK1がネゲート(ローレベル)されており、第1カウンタ300及び第2カウンタ301によってカウントされた値が一致する(つまり、信号WRMTCがハイレベル)場合には、信号MASK1がローレベルになり、信号MASK2がハイレベルになる。これにより、インバータ403は、入力された反転チップセレクト信号CSACTを論理反転し、論理反転した信号をインバータ404に出力する。また、インバータ404は、入力された信号を論理反転し、論理反転した信号を、アサート(ハイレベル)された第2制御信号CSACTCとして出力する。
【0137】
次に、外部クロック信号CKの第6クロックがアサート(ハイレベル)されると、時刻t21において、内部クロック信号CLK1の第6クロックがアサート(ハイレベル)される。このとき、信号MASK1がハイレベルになり、信号MASK2がローレベルになる。この場合、MOSFET400,403の各々がオフ状態になるため、インバータ4003の動作が停止し、インバータ403の出力端子の電位がローレベルを維持する。これにより、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0138】
次いで、時刻t22において、内部クロック信号CLK1の第6クロックがネゲート(ローレベル)される。このとき、第1カウンタ300のカウント値がアップすることによって各信号CNTDIN,CNTWRの値が異なることから、信号WRMTCがローレベルになる。この場合、信号MASK2がローレベルであるため、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0139】
そして、内部クロック信号CLK1の第6クロックの立ち下がりエッジから所定時間経過した後にカラム制御信号CASPのクロック(第6クロック)がアサート(ハイレベル)される。これにより、外部クロック信号CKの第6クロックによって入力された書き込みデータ(DE6,DO6)がメモリセルに書き込まれる。そして、時刻t23において、カラム制御信号CASPのクロック(第6クロック)がネゲート(ローレベル)されると、第2カウンタ301のカウント値がアップする。これにより、各信号CNTDIN,CNTWRの値が等しくなることから、信号WRMTCがハイレベルになる。また、信号MASK1がローレベルになり、信号MASK2がハイレベルになることにより、インバータ403が動作を開始する。なお、この時点において、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持している。
【0140】
また、内部クロック信号CLK1の第7クロックがアサート(ハイレベル)されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化すると、反転チップセレクト信号CSACTがアサート(ハイレベル)からネゲート(ローレベル)に変化する。
【0141】
次に、時刻t24において、内部クロック信号CLK1の第7クロックがネゲート(ローレベル)される。このとき、第1カウンタ300のカウント値がアップすることによって各信号CNTDIN,CNTWRの値が異なることから、信号WRMTCがローレベルになる。ここで、信号MASK2がローレベルであることから、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0142】
そして、内部クロック信号CLK1の第7クロックの立ち下がりエッジから所定時間経過した後にカラム制御信号CASPのクロック(第7クロック)がアサート(ハイレベル)される。これにより、外部クロック信号CKの第7クロックによって入力された書き込みデータ(DE7,DO7)がメモリセルに書き込まれる。そして、時刻t25において、カラム制御信号CASPのクロック(第7クロック)がネゲート(ローレベル)されると、第2カウンタ301のカウント値がアップする。これにより、各信号CNTDIN,CNTWRの値が等しくなることから、信号WRMTCがハイレベルになる。また、信号MASK1がローレベルになり、信号MASK2がハイレベルになることにより、インバータ403が動作を開始する。インバータ403は、入力された反転チップセレクト信号CSACTを論理反転し、論理反転した信号をインバータ404に出力する。ここで、第1制御信号CSACTBの論理レベルは、反転チップセレクト信号CSACTの論理レベルと同じ(この時点では、ローレベル)であることから、第2制御信号CSACTCは、ネゲート(ローレベル)される。
【0143】
このとき、コマンドデコーダ21は、第1制御信号CSACTB及び第2制御信号CSACTCの各々がネゲート(ローレベル)されていることから、ネゲート(ローレベル)された信号ENDQDRVを出力する。これにより、DCKバッファ12の動作が終了し、さらには、DFF13の動作が終了する。
【0144】
このようにして、CKバッファ17は、書き込みデータ(DE7,DO7)が何れかのメモリセルに書き込まれることによって、書き込みコマンドにおいて何れかのメモリセルに書き込まれた書き込みデータの数が当該書き込みコマンドにおいて入力された書き込みデータの数に達するまで、DFF13を動作させることができる。
【0145】
次に、
図10(b)に示す場合について説明する。ここで、時刻t31及び時刻t32における各信号の状態は、
図10(a)の時刻t21及び時刻t22における各信号の状態と同様である。
【0146】
時刻t33において、カラム制御信号CASPのクロック(第7クロック)がアサート(ハイレベル)されている間に内部クロック信号CLK1の第7クロックがアサート(ハイレベル)された場合には、各信号CNTDIN,CNTWRの値が依然として異なっていることから、信号WRMTCがローレベルになる。また、信号MASK2がローレベルであることから、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0147】
次に、時刻t34において、カラム制御信号CASPのクロック(第6クロック)がネゲート(ローレベル)されると、第2カウンタ301のカウント値がアップする。これにより、各信号CNTDIN,CNTWRの値が等しくなることから、信号WRMTCがハイレベルになる。ここで、内部クロック信号CLK1の第7クロックがアサート(ハイレベル)されていることから、信号MASK2は依然としてローレベルである。これにより、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0148】
次いで、時刻t35において、内部クロック信号CLK1の第7クロックがネゲート(ローレベル)される。このとき、第1カウンタ300のカウント値がアップすることによって各信号CNTDIN,CNTWRの値が異なることから、信号WRMTCがローレベルになる。この場合、信号MASK2がローレベルであることから、第2制御信号CSACTCは、アサート(ハイレベル)状態を維持する。
【0149】
なお、時刻t36における各信号の状態は、
図10(a)の時刻t25における各信号の状態と同様である。
【0150】
このように、本変形例によれば、内部クロック信号CLK1とカラム制御信号CASPとの間でアサートされるタイミングを調整することなく、上記の第2実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、書き込みコマンドが入力された場合の本変形例の半導体記憶装置内の信号の時間推移については上記の第2実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0151】
上述したように、本変形例の半導体記憶装置によれば、書き込みコマンドにおいてメモリセルに書き込まれた書き込みデータの数が書き込みコマンドにおいて入力された書き込みデータの数に達する(つまり、書き込みデータ(DE7,DO7)(第1書き込みデータ)がメモリセルに書き込まれる)まで、DFF13(転送部)を動作させることが可能になるので、書き込みデータ(DE7,DO7)をより確実にメモリセルアレイに転送することができる。
【0152】
なお、上記各実施形態及び変形例では、半導体記憶装置が、HyperBusTMインタフェースを用いたpSRAMである場合を一例として説明したが、この場合には、以下に説明する更なる効果が発揮される。
【0153】
図11(a)は、従来の半導体記憶装置の仕様に基づくチップセレクト信号CS#の入力タイミングの一例を説明する図である。HyperBus
TMインタフェース仕様では、チップセレクト信号CS#に関する動特性(AC特性)が規定されている。
図11(a)には、外部クロック信号CKが200Mhzの場合の各パラメータの最小値を一例として示している。ここで、tCSSは、次の外部クロック信号CKの立ち上がりエッジまでのチップセレクト信号CS#のセットアップタイムであり、tCSHは、外部クロック信号CKの立ち下がりエッジ後のチップセレクト信号CS#のホールドタイムである。また、tCKは、クロックサイクルであり、tCKHPは、クロックの半サイクルである。
【0154】
図11(a)に示すように、各パラメータに基づいてチップセレクト信号CS#の入力タイミングを調整した場合、外部クロック信号CKの第0クロックと第1クロックとの間隔、及び、第7クロックと第8クロックとの間隔が、他のクロック間の間隔と異なっているため、外部クロック信号CKを一定の周波数で入力することが困難である。
【0155】
そこで、
図11(b)に示すように、チップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)されているか否かに関わらず、外部クロック信号CKを一定の周波数で入力することが可能になるように各パラメータを再定義した場合には、tCSHのタイミングマージンの範囲が約0.7nsと狭いため、例えば200Mhz等の高周波の外部クロック信号CKを一定に入力することが依然として困難である。また、従来の半導体記憶装置では、外部クロック信号CKのクロック(ここでは、7クロック)がアサート(ハイレベル)されている間にチップセレクト信号CS#がネゲート(ハイレベル)されると、当該クロックで入力されている書き込みデータがメモリセルアレイに転送されず、結果として、書き込みデータをメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことが困難になる虞がある。
【0156】
一方、
図11(c)に示すように、上記各実施形態及び変形例の半導体記憶装置によれば、書き込みデータが入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサート(ローレベル)からネゲート(ハイレベル)に変化した場合であっても、当該書き込みデータをメモリセルアレイに転送することができ、ひいては、当該書き込みデータをメモリセルアレイ内のメモリセルに書き込むことができるので、tCSHの値を負の方向に大きくする(例えば、-1.5ns)ことが可能になる。これにより、tCSHのタイミングマージンの範囲を約1.85(=1.5+0.35)nsまで広げることができる。したがって、上記各実施形態及び変形例の半導体記憶装置によれば、HyperBus
TMインタフェース仕様との互換性を維持しながら、例えば200Mhz等の高周波の外部クロック信号CKを、チップセレクト信号CS#がアサートされているか否かに関わらず入力し続けることが可能になる。よって、外部装置(例えば、メモリコントローラ)と半導体記憶装置とを組み合わせたシステムのパフォーマンスを向上させることができる。
【0157】
以上説明した各実施形態及び変形例は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記各実施形態及び変形例に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0158】
例えば、上述した各実施形態及び変形例では、HyperBusTMインタフェースを用いた場合を一例として説明したが、本発明はこの場合に限られない。例えば、XccelaTMインタフェースが用いられる場合であっても、上述した各実施形態及び変形例と同様の作用効果が得られる。
【0159】
また、上述した各実施形態及び変形例において、ローレベルの場合にアサートされる信号は、ハイレベルの場合にアサートされてもよい。また、ハイレベルの場合にアサートされる信号は、ローレベルの場合にアサートされてもよい。
【0160】
さらに、上述した各実施形態及び変形例では、CKバッファ17が制御部である場合を一例として説明したが、本発明はこの場合に限られない。例えば、
図3(a)、
図6(a)及び/又は
図9(b)に示す構成を有する他の回路又はデバイスが制御部として設けられてもよい。
【0161】
さらにまた、上述した各実施形態及び変形例では、コマンドデコーダ21が
図9(a)に示す構成を有する場合を一例として説明したが、本発明はこの場合に限られない。例えば、
図9(a)に示す構成が、CKバッファ17に設けられてもよいし、他の回路又はデバイスに設けられてもよい。
【0162】
さらに、上述した各実施形態及び変形例では、書き込みコマンドにおける最後の書き込みデータ(書き込みデータ(DE7,DO7))が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサートからネゲートに変化した場合を一例として説明したが、本発明はこの場合に限られない。例えば、他の書き込みデータ(例えば、書き込みデータ(DE6,DO6))が入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサートからネゲートに変化した場合であっても、上述した各実施形態及び変形例と同様の作用効果が得られる。
【0163】
また、
図3(a)、
図6(a)、
図9(a)及び
図9(b)に示す構成は一例であり、適宜変更されてもよいし、他の様々な構成が採用されてもよい。
【0164】
さらに、上述した各実施形態及び変形例におけるI/O部10及び制御ロジック部20の構成は一例であり、適宜変更されてもよいし、他の様々な構成が採用されてもよい。
【符号の説明】
【0165】
13…DFF
17…CKバッファ
21…コマンドデコーダ
CASP…カラム制御信号
CK…外部クロック信号
CLK1…内部クロック信号
CS#…チップセレクト信号
CSACTB…第1制御信号
CSACTC…第2制御信号
DCLK…データクロック信号
【要約】
【課題】データの書き込み動作中に半導体記憶装置の非活性化が行われる場合であっても、データを適切に書き込むことの可能な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、チップセレクト信号CS#による非活性化が外部クロック信号CKに対して非同期に行われ、チップセレクト信号CS#がアサートされている場合に、外部クロック信号CKに応じて入力された書き込みデータを取得してメモリセルアレイに転送するように動作するDFF(転送部)13と、外部クロック信号CKに応じて第1書き込みデータが入力されている間にチップセレクト信号CS#がアサートからネゲートに変化した場合に、第1書き込みデータをメモリセルアレイに転送するようにDFF13を動作させるCKバッファ(制御部)17と、を備える。
【選択図】
図2