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特許7000006販売情報利用装置、販売情報利用方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-27
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】販売情報利用装置、販売情報利用方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220112BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20220112BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
G06Q30/02
G07G1/01 301D
G07G1/12 321L
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2015104264
(22)【出願日】2015-05-22
(65)【公開番号】P2016218822
(43)【公開日】2016-12-22
【審査請求日】2018-03-29
【審判番号】
【審判請求日】2020-12-10
(73)【特許権者】
【識別番号】518105105
【氏名又は名称】株式会社LeapOne
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】深谷 由紀貞
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】松田 直也
【審判官】後藤 嘉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-49494(JP,A)
【文献】特開2009-199517(JP,A)
【文献】特開2006-113711(JP,A)
【文献】国際公開第2005/111880(WO,A1)
【文献】特開2011-253344(JP,A)
【文献】動線分析最前線,日経情報ストラテジー,日経BP社,2015年1月29日,第275号,第38-40頁
【文献】小笠原啓,到来、IoT時代-個人生活編,日経コンピュータ,日経BP社,2014年2月6日,第853号
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G07G 1/01
G07G 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、および当該商品に対する顧客の行動に関する情報であり、当該商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報を含む1以上の動的情報に関する条件を格納し得る格納部と、
1以上の静的情報、および1以上の動的情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた1以上の静的情報、および1以上の動的情報が前記格納部の条件に合致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部が前記条件に合致すると判断した場合、商品販売を支援する予め決められた処理を行う処理部とを具備し、
前記格納部には、距離画像カメラが取得する距離画像内の領域を指定する領域情報と商品識別子との対応を示す1以上の位置商品識別子対応情報が格納され、
前記1以上の動的情報は、顧客の接触行動に対する商品の商品識別子を有し、
前記受付部は、
距離画像カメラが取得した距離画像内において、距離が変化した領域の情報に対応する商品識別子を、前記格納部の位置商品識別子対応情報から取得する販売情報利用装置。
【請求項2】
棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、および当該商品に対する顧客の行動に関する情報であり、当該商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報を含む1以上の動的情報に関する条件を格納し得る格納部と、
1以上の静的情報、および1以上の動的情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた1以上の静的情報、および1以上の動的情報が前記格納部の条件に合致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部が前記条件に合致すると判断した場合、商品販売を支援する予め決められた処理を行う処理部とを具備し、
前記受付部は、
顧客を識別する顧客識別子を受け付け、
前記処理部は、
前記判断部が、前記条件に合致すると判断された場合、前記受付部が受け付けた顧客識別子に対応付けて、ポイントを付与する処理を行う、販売情報利用装置
【請求項3】
棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、および当該商品に対する顧客の行動に関する情報であり、当該商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報を含む1以上の動的情報に関する条件を格納し得る格納部と、
1以上の静的情報、および1以上の動的情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた1以上の静的情報、および1以上の動的情報が前記格納部の条件に合致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部が前記条件に合致すると判断した場合、商品販売を支援する予め決められた処理を行う処理部とを具備し、
前記1以上の動的情報は、商品を識別する商品識別子を有し、
商品識別子と対になる1以上の広告を格納している広告格納部と、
前記処理部は、
前記受付部が受け付けた1以上の動的情報が有する商品識別子と対になる1以上の広告を前記広告格納部から取得し、当該1以上の広告を、接触行動を行った前記顧客の端末装置に送信する、販売情報利用装置。
【請求項4】
棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、および当該商品に対する顧客の行動に関する情報であり、当該商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報を含む1以上の動的情報に関する条件を格納し得る格納部にアクセス可能なコンピュータを、
1以上の静的情報、および1以上の動的情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた1以上の静的情報、および1以上の動的情報が前記格納部の条件に合致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部が、前記条件に合致すると判断された場合、商品販売を支援する予め決められた処理を行う処理部として、機能させるためのプログラムであって、
前記格納部には、距離画像カメラが取得する距離画像内の領域を指定する領域情報と商品識別子との対応を示す1以上の位置商品識別子対応情報が格納され、
前記1以上の動的情報は、顧客の接触行動に対する商品の商品識別子を有し、
前記受付部は、
距離画像カメラが取得した距離画像内において、距離が変化した領域の情報に対応する商品識別子を、前記格納部の位置商品識別子対応情報から取得するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項5】
棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、および当該商品に対する顧客の行動に関する情報であり、当該商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報を含む1以上の動的情報に関する条件を格納し得る格納部にアクセス可能なコンピュータを、
1以上の静的情報、および1以上の動的情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた1以上の静的情報、および1以上の動的情報が前記格納部の条件に合致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部が、前記条件に合致すると判断された場合、商品販売を支援する予め決められた処理を行う処理部として、機能させるためのプログラムであって、
前記受付部は、
顧客を識別する顧客識別子を受け付け、
前記処理部は、
前記判断部が、前記条件に合致すると判断された場合、前記受付部が受け付けた顧客識別子に対応付けて、ポイントを付与する処理を行うものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、および当該商品に対する顧客の行動に関する情報であり、当該商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報を含む1以上の動的情報に関する条件を格納し得る格納部と、商品識別子と対になる1以上の広告を格納している広告格納部とにアクセス可能なコンピュータを、
1以上の静的情報、および1以上の動的情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた1以上の静的情報、および1以上の動的情報が前記格納部の条件に合致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部が、前記条件に合致すると判断された場合、商品販売を支援する予め決められた処理を行う処理部として、機能させるためのプログラムであって、
前記1以上の動的情報は、商品を識別する商品識別子を有し、
前記処理部は、
前記受付部が受け付けた1以上の動的情報が有する商品識別子と対になる1以上の広告を前記広告格納部から取得し、当該1以上の広告を、接触行動を行った前記顧客の端末装置に送信するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の販売等に関する情報を利用する販売情報利用装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、実際の店舗において仮想商品の陳列シミュレーションを行うシミュレーションシステムがあった(特許文献1参照)。かかるシミュレーションシステムは、陳列棚に取り付けられた複数のARマーカを表示端末のARマーカ読み取り部が読み取り、該表示端末が、読み込んだ複数のARマーカの位置情報に基づいてARコンピュータのデータベースの棚マスタから複数座標位置に合致する棚情報をネットワークを介して取得し、該取得した棚情報に基づいて指定された仮想商品の陳列配置を決定し、該決定した仮想商品の陳列配置画像を前記取得した棚情報に基づく棚画像上に重ねてAR表示部に表示する棚割シミュレーションシステムである。
【0003】
また、多数の商品を販売する店舗における最も販売売上が増す商品と棚との組み合わせをシミュレートするサーバ装置があった(特許文献2参照)。かかるサーバ装置は、各店舗のPOS端末、及び店舗端末とネットワークを介して接続するサーバ装置であり、該サーバ装置は前記各店舗のPOS端末で入力された売上実績を受信し記憶する商品売上実績情報と、該商品売上実績情報に基づく商品別売上予測情報と、前記店舗端末で入力された各店舗毎の棚別の棚売上実績情報を有し、前記商品別売上予測情報と棚売上実績情報とに基づき最も効率的な商品と棚との組み合わせをシミュレートする棚別売上予測手段を有し、該棚別売上予測手段によって処理された棚別売上予測情報を前記店舗端末に送信することを特徴とする商品陳列シミュレーションサーバ装置である。
【0004】
さらに、顧客への訴求力をより大きくすることができる広告表示システムがあった(特許文献3参照)。かかる広告表示システムは、店舗内の商品の広告を顧客に表示する広告表示システムであり、商品のID情報に対する広告の可否情報を発信する広告情報発信機と、前記店舗内において、陳列される商品の棚に設置され、陳列商品のID情報及び広告データを発信する商品データ発信機と、前記店舗内を顧客と共に移動可能で、広告データを表示する表示端末機とを備える。前記表示端末機は、前記広告情報発信機より商品のID情報に対する広告の可否情報を受信して記憶する広告情報記憶部と、前記商品データ発信機より陳列商品のID情報及び広告データを受信する受信部と、前記商品データ発信機より受信した商品のID情報に基づき、前記広告情報記憶部に記憶されたID情報に対する広告の可否情報を検索する検索部と、前記検索部によって検索されたID情報に対する広告の可否情報が広告可である場合、当該ID情報に対応する広告データを表示部に表示させる表示制御部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-134673号公報
【文献】特開2004-151955号公報
【文献】特開2011-113471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の特許文献1の棚割シミュレーションシステムにおいは、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報を用いていないため、精度の高い棚割シミュレーションができなかった。
【0007】
また、従来の特許文献2のサーバ装置においては、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報を用いていないため、精度高く、商品の売上げのシミュレーションができなかった。
【0008】
さらに、従来の特許文献3の広告表示システムにおいては、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報を用いていないため、効果の高い広告を適切なタイミングで出力できなかった。
【0009】
つまり、従来技術において、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報を用いて、商品販売を支援することができなかった。なお、ここでの商品販売の支援とは、(1)精度の高い棚割シミュレーション等の適切な静的情報を出力すること、(2)商品の売上げのシミュレーション等の適切な販売結果情報を出力すること、(3)効果の高い広告を適切なタイミングで広告を出力すること、および(4)適切なタイミングで顧客にポイントを付与すること等である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本第一の発明の販売情報利用装置は、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報、および棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報と商品の販売結果に関する1以上の販売結果情報とのうちの1種類以上の情報を有する2以上の販売学習情報が格納される格納部と、商品の1以上の静的情報、商品に対する1以上の動的情報、および1以上の販売結果情報のうち、1または2種類の情報を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた1または2種類の情報を、格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、残る種類の1以上の情報を取得する取得部と、取得部が取得した1以上の情報を出力する出力部とを具備する販売情報利用装置である。
【0011】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報を用いて、商品販売を支援することができる。
【0012】
また、本第二の発明の販売情報利用装置は、第一の発明に対して、販売学習情報は、棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報、および商品の販売結果に関する1以上の販売結果情報を有し、受付部は、商品の1以上の静的情報、商品に対する1以上の動的情報、および1以上の販売結果情報のうち、2種類の情報を受け付け、取得部は、受付部が受け付けた2種類の情報を、格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、2種類の情報以外の他の1種類の1以上の情報を取得する販売情報利用装置である。
【0013】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報と商品に関する静的な情報と販売結果に関する情報とを用いて、商品販売を支援することができる。
【0014】
また、本第三の発明の販売情報利用装置は、第二の発明に対して、受付部は、商品の1以上の静的情報と商品に対する1以上の動的情報とを受け付け、取得部は、受付部が受け付けた商品の1以上の静的情報と商品に対する1以上の動的情報とを、格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の販売結果情報を取得する販売結果推定処理を行い、出力部は、販売結果推定処理の結果である1以上の販売結果情報を出力する販売情報利用装置である。
【0015】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報と商品に関する静的な情報とを用いて、販売のシミュレーションが可能となる。
【0016】
また、本第四の発明の販売情報利用装置は、第二の発明に対して、受付部は、商品に対する1以上の動的情報と商品の1以上の販売結果情報とを受け付け、取得部は、受付部が受け付けた商品に対する1以上の動的情報と商品の1以上の販売結果情報とを、格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の静的情報を取得する静的情報推定処理を行い、出力部は、静的情報推定処理の結果である1以上の静的情報を出力する販売情報利用装置である。
【0017】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報と販売結果に関する情報とを用いて、例えば、商品の陳列位置や価格等の商品の静的な情報を提案できる。
【0018】
また、本第五の発明の販売情報利用装置は、第二の発明に対して、受付部は、商品に対する1以上の静的情報と商品の1以上の販売結果情報とを受け付け、取得部は、受付部が受け付けた商品に対する1以上の静的情報と商品の1以上の販売結果情報とを、格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の動的情報を取得する動的情報推定処理を行い、出力部は、動的情報推定処理の結果である1以上の動的情報を出力する販売情報利用装置である。
【0019】
かかる構成により、商品に関する静的な情報と販売結果に関する情報とを用いて、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報を予測できる。
【0020】
また、本第六の発明の販売情報利用装置は、第五の発明に対して、出力部が出力する1以上の動的情報は、商品を識別する商品識別子を有し、商品識別子と対になる1以上の広告を格納している広告格納部と、出力部が出力する1以上の動的情報が有する商品識別子と対になる1以上の広告を広告格納部から取得し、出力する処理部とをさらに具備する販売情報利用装置である。
【0021】
かかる構成により、商品への接触等の商品に対する顧客の動的情報を用いて、適切な広告を出力できる。
【0022】
また、本第七の発明の販売情報利用装置は、第一から第六いずれかの発明に対して、販売学習情報は、天気に関する天気情報、時刻に関する時刻情報のうち1種類以上の情報である1以上の環境情報をも含み、受付部は、さらに1以上の環境情報をも受け付け、取得部は、受付部が受け付けた情報を、格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、残る種類の1以上の情報を取得する販売情報利用装置である。
【0023】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報と、例えば、天気や時刻等の環境情報とを用いて、商品販売を支援することができる。
【0024】
また、本第八の発明の販売情報利用装置は、第一から第七いずれかの発明に対して、取得部は、受付部が受け付けた情報を、格納部に格納されている2以上の販売学習情報を教師データとする機械学習のアルゴリズムにより、他の1種類の1以上の情報を取得する販売情報利用装置である。
【0025】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報を用いて、機械学習の技術を用いて、商品販売を支援することができる。
【0026】
また、本第九の発明の販売情報利用装置は、第一から第八いずれかの発明に対して、静的情報は、商品の陳列位置を示す商品位置情報、商品の属性を示す商品属性情報、顧客の属性を示す顧客属性情報のうちの1または2種類以上の情報を含む販売情報利用装置である。
【0027】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報を用いて、商品販売を支援することができる。
【0028】
また、本第十の発明の販売情報利用装置は、第一から第九いずれかの発明に対して、動的情報は、商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報、商品の前での立ち止まり行動に関する立ち止まり行動情報のうちの1または2種類以上の情報を含む販売情報利用装置である。
【0029】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報を用いて、商品販売を支援することができる。
【0030】
また、本第十一の発明の販売情報利用装置は、第一から第十いずれかの発明に対して、販売結果情報は、商品の単位期間の販売数、販売できたか否かを示す情報、市場占有率のうち1または2以上の情報を含む販売情報利用装置である。
【0031】
かかる構成により、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報を用いて、商品販売を支援することができる。
【0032】
また、本第十二の発明の販売情報利用装置は、棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報および商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報に関する条件を格納し得る格納部と、1以上の静的情報および1以上の動的情報を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた1以上の静的情報および1以上の動的情報が格納部の条件に合致するか否かを判断する判断部と、判断部が条件に合致すると判断した場合、予め決められた処理を行う処理部とを具備する販売情報利用装置である。
【0033】
かかる構成により、取得された静的情報と動的情報とに対応する適切な動作が行える。
【0034】
また、本第十三の発明の販売情報利用装置は、第十二の発明に対して、1以上の動的情報は、商品を識別する商品識別子を有し、商品識別子と対になる1以上の広告を格納している広告格納部と、処理部は、受付部が受け付けた1以上の動的情報が有する商品識別子と対になる1以上の広告を広告格納部から取得し、出力する販売情報利用装置である。
【0035】
かかる構成により、取得された静的情報と動的情報に対応する適切な広告を出力できる。
【0036】
また、本第十四の発明の販売情報利用装置は、第十二の発明に対して、受付部は、顧客を識別する顧客識別子を受け付け、処理部は、判断部が、条件に合致すると判断された場合、受付部が受け付けた顧客識別子に対応付けて、ポイントを付与する処理を行う販売情報利用装置である。
【0037】
かかる構成により、取得された静的情報と動的情報に対応して、顧客にポイントを付与できる。
【0038】
また、本第十五の発明の販売情報利用装置は、第十二から第十四いずれかの発明に対して、条件は、商品の販売結果に関する1以上の販売結果情報に関する条件をも含み、受付部は、1以上の販売結果情報をも受け付け、判断部は、受付部が受け付けた1以上の静的情報、1以上の動的情報、および1以上の販売結果情報が格納部の条件に合致するか否かを判断する販売情報利用装置である。
【0039】
かかる構成により、取得された静的情報と動的情報と販売結果情報とに対応する適切な動作が行える。
【0040】
また、本第十六の発明の販売情報利用装置は、第十二から第十五いずれかの発明に対して、動的情報は、商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報、商品の前での立ち止まり行動に関する立ち止まり行動情報のうちの1または2種類以上の情報を含む販売情報利用装置である。
【0041】
かかる構成により、取得された静的情報と、接触行動情報または立ち止まり行動情報とに対応する適切な動作が行える。
【発明の効果】
【0042】
本発明による販売情報利用装置によれば、商品に対する顧客の接触行動に関する動的な情報を用いて、商品販売を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】実施の形態1における販売情報利用システムの概念図
図2】同販売情報利用装置1のブロック図
図3】同販売情報利用装置1の動作について説明するフローチャート
図4】同販売学習情報取得装置4のブロック図
図5】同販売学習情報取得装置4の動作について説明するフローチャート
図6】同スーパーの商品棚の例を示す図
図7】同商品識別子対応情報管理表を示す図
図8】同販売学習情報管理表を示す図
図9】同広告配信管理表を示す図
図10】同広告管理表を示す図
図11】同広告の表示例を示す図
図12】同販売情報利用装置1のブロック図
図13】同販売情報利用装置1のブロック図
図14】同コンピュータシステムの概観図
図15】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、販売情報利用装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0045】
(実施の形態1)
本実施の形態において、棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報、商品の販売結果に関する1以上の販売結果情報の2以上の集合(学習データ)を用いて、1または2種類の情報から他の一の情報を推定する販売情報利用装置について説明する。なお、静的情報、動的情報、販売結果情報は、それぞれ種類の異なる情報である。
【0046】
また、本実施の形態において、1以上の動的情報、および1以上の静的情報または1以上の販売結果情報の2以上の集合を学習し、当該集合を用いて、動的情報から静的情報または販売結果情報を推定する販売情報利用装置について説明する。
【0047】
また、本実施の形態において、1以上の動的情報、および1以上の静的情報または1以上の販売結果情報の2以上の集合を学習し、当該集合を用いて、静的情報または販売結果情報から動的情報を推定する販売情報利用装置について説明する。
【0048】
また、本実施の形態において、1以上の動的情報を用いて、対応する広告情報を、デジタルサイネージや顧客の端末等に出力する販売情報利用装置について説明する。
【0049】
また、本実施の形態において、天気や時刻等の環境情報をも用いて、静的情報、動的情報、または販売結果情報を推定する販売情報利用装置について説明する。
【0050】
また、本実施の形態において、機械学習のアルゴリズムを用いて、静的情報、動的情報、または販売結果情報を推定する販売情報利用装置について説明する。
【0051】
さらに、本実施の形態において、棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報、商品の販売結果に関する1以上の販売結果情報の2以上の集合を学習する販売学習情報取得装置について説明する。
【0052】
図1は、本実施の形態における販売情報利用装置1を具備する販売情報利用システムの概念図である。販売情報利用システムは、販売情報利用装置1、1以上の広告出力装置2、および1以上の端末装置3を有する。広告出力装置2は、店舗に設置されている表示装置であり、広告などを表示するディスプレイである。ディスプレイの種類は、液晶、プラズマ、有機EL、プロジェクター等、問わない。端末装置3は、顧客が保持している端末であり、例えば、スマートフォン、携帯電話等である。端末装置3には、例えば、広告やクーポンや割引券等が表示される。なお、広告は、クーポンや割引券等を含むと考えても良い。
【0053】
図2は、本実施の形態における販売情報利用装置1のブロック図である。
【0054】
販売情報利用装置1は、格納部11、広告格納部12、受付部13、取得部14、出力部15、判断部16、および処理部17を備える。
【0055】
広告出力装置2は、広告受信部21、広告表示部22を備える。
【0056】
端末装置3は、端末格納部31、端末送信部32、端末受信部33、端末出力部34を備える。
【0057】
販売情報利用装置1の格納部11には、2以上の販売学習情報が格納される。販売学習情報は、1以上の動的情報と1以上の静的情報と1以上の販売結果情報との集合である。また、販売学習情報は、1以上の動的情報と1以上の静的情報との集合でも良い。また、販売学習情報は、1以上の動的情報と1以上の販売結果情報との集合でも良い。また、販売学習情報は、1以上の環境情報をも含むことは好適である。なお、販売学習情報は、通常、後述する販売学習情報取得装置4が取得した情報である。ただし、販売学習情報が格納部11に蓄積される方法は問わない。
【0058】
また、格納部11には、条件が格納される。条件とは、処理部17が処理を行うための条件である。条件は、1以上の静的情報および1以上の動的情報に関する条件である。また、条件は、例えば、広告配信条件である。広告配信条件とは、処理部17が広告を配信する条件である。
【0059】
動的情報は、商品に対する顧客の行動に関する情報である。動的情報は、例えば、顧客が接触した商品に関する情報である接触行動情報である。接触した商品に関する情報とは、商品の接触に関する情報も含む。接触行動情報は、例えば、顧客が接触した商品の商品識別子を有する。商品識別子は、商品を識別する情報であり、例えば、商品ID、商品番号、商品名等である。接触行動情報は、例えば、顧客が商品に接触した時間を有しても良い。動的情報は、例えば、顧客が立ち止まった前に陳列されている商品に関する情報である立ち止まり行動情報である。立ち止まった前に陳列されている商品に関する情報は、商品や棚の前での立ち止まりの行動に関する情報も含む。立ち止まり行動情報は、例えば、顧客が立ち止まった前に陳列されている商品の商品識別子を有する。動的情報は、例えば、顧客がカートに入れた商品の情報である。動的情報は、例えば、顧客がカートに入れた商品の商品識別子を有する。動的情報は、商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報、商品の前での立ち止まり行動に関する立ち止まり行動情報のうちの1または2種類以上の情報を含むことは好適である。
【0060】
静的情報は、棚に陳列される商品に関する静的な情報である。静的情報とは、商品の陳列位置を特定する商品位置情報、商品の属性を示す商品属性情報、顧客の属性を示す顧客属性情報のうちの1または2種類以上の情報を含むことは好適である。商品位置情報は、例えば、商品の陳列棚を識別する陳列棚段識別子、当該陳列棚の中の段を特定する段識別子、当該段の中の位置を特定する位置識別子を有する。位置識別子は、正確な位置を特定する情報であることは好適であるが、右側、真ん中、または左側等の、少しの誤差を許容する位置を特定する情報でも良い。商品属性情報は、例えば、価格、サイズ、量などの情報である。顧客属性情報は、例えば、顧客の性別、年齢、年齢層、趣味等である。
【0061】
販売結果情報は、商品の販売結果に関する情報である。販売結果情報とは、単位期間(例えば、1日、1ヶ月など)の商品の販売数、特定の期間(例えば、3/28,2015年3月など)の商品の販売数、販売できたか否かを示す情報、市場占有率のうち1または2以上の情報を含むことは好適である。
【0062】
環境情報は、販売学習情報が取得された環境に関する情報である。環境情報は、例えば、天気に関する天気情報、時刻に関する時刻情報、季節、日付等のうち1種類以上の情報である。
【0063】
広告格納部12は、商品識別子と対になる1以上の広告を格納している。広告は、静止画、動画、音声、文字列、およびそれらの組み合わせ等であり、そのデータタイプや内容等は問わない。広告は、2以上の商品識別子と対になっていても良い。広告は、単に商品等を宣伝する情報だけではなく、商品を購入する場合に割り引くことを示す情報や、いわゆるクーポンやポイント等でも良い。広告は、販売を促進する情報として、広く捕らえる。
【0064】
受付部13は、商品の1以上の静的情報、商品に対する1以上の動的情報、および1以上の販売結果情報のうち、1または2種類の情報を受け付ける。受付部13は、さらに1以上の環境情報をも受け付けることは好適である。なお、1以上の環境情報の受け付けとは、1以上の環境情報の取得でも良い。
【0065】
受付部13は、商品の1以上の静的情報と商品に対する1以上の動的情報とを受け付けても良い。また、受付部13は、商品に対する1以上の動的情報と商品の1以上の販売結果情報とを受け付けても良い。さらに、受付部13は、商品に対する1以上の静的情報と商品の1以上の販売結果情報とを受け付けても良い。
【0066】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付け、他の処理部からの取得などを含む概念である。
【0067】
受付部13は、端末装置3から端末識別子を受信しても良い。端末識別子とは、端末装置3を識別する情報である。端末識別子は、端末装置3のユーザを識別する情報でも良い。端末識別子は、例えば、IPアドレス、端末ID、マックアドレス、ユーザID、ユーザ名等である。端末識別子は、情報の送受信に利用される情報であることは好適である。
【0068】
また、受付部13は、カメラを具備しても良い。受付部13は、カメラが撮影した映像を受け付けても良い。映像は、店舗内の映像であり、顧客が棚の商品に接触したことや立ち止まったことを撮影した映像である。また、受付部13は、受け付けたカメラが撮影した映像から、顧客が接触した商品の商品識別子を取得しても良い。
【0069】
かかる場合、受付部13は、例えば、以下のようにして、顧客が接触した商品の商品識別子を取得する。受付部13は、例えば、距離画像を取得できる距離画像カメラ(例えば、URL「http://www.brainvision.co.jp/xoops/modules/tinyd4/」参照)を具備する。そして、受付部13は、店舗における商品が陳列されている領域(例えば売り場や陳列棚等)を距離画像カメラで撮影した距離画像を用いて、店舗の顧客の動的情報を取得する。動作距離画像は、例えば、動画像である。距離画像とは、例えば、各画素の値として、距離の値を持った画像である。ここでの距離とは、撮影位置等の予め指定された位置から、対象物(商品や商品棚など)までの距離である。ここでの距離は、例えば、撮影方向における奥行きの情報や、距離画像における奥行きの情報と考えてもよい。つまり、距離画像は、各画素について奥行きの情報を有する画像と考えてもよい。なお、撮影位置からの距離を、撮影部等が取り付けられている天井や、床等からの距離に換算した距離も、ここでは、実質的に、撮影位置からの距離と考えてもよい。画像を構成する各画素は、例えば、座標と、距離を示す値とを有している。例えば、距離画像は、通常の二次元画像の色や濃淡の値の代わりに、カメラなどの入力装置からの距離を示す値を有する画像と考えてもよい。距離画像については、例えば、以下の非特許文献1を参照されたい「非特許文献1:"画像処理システム (マシンビジョン)"、[online]、[平成26年2月10日検索]、インターネット<URL:http://www.nippon-control-system.co.jp/system/mv/mv_case.html>」。
【0070】
受付部13は、例えば、画像から動的情報を取得する。受付部13は、例えば、距離画像内において、距離が変化した領域を検出し、この検出した領域の距離の情報と、この領域の距離画像内における位置や、動きや、これらの組み合わせに応じて動的情報を取得する。距離画像内における距離が変化した領域とは、例えば、一の距離画像内の、対応する時刻が異なる2つのフレーム画像の、距離の値が変化した1または2以上の画素に対応する領域である。距離画像が示す距離の情報とは、例えば、当該変化した領域内の1以上の画素が示す距離の情報を用いて取得された距離の情報である。例えば、距離画像が示す距離の情報とは、この変化した領域内の2以上の画素が示す距離の情報を用いて、平均等の統計処理を行うことで取得された距離の情報や、変化した領域内の重心となる位置の距離の情報である。距離画像が示す距離の情報は、検出した領域を構成する1または2以上の画素の距離の最大値と最小値との範囲を示す情報であってもよい。受付部13が検出する変化した領域は、例えば、距離の値の差が予め指定された範囲内となる隣接した複数の画素で構成される領域である。
【0071】
例えば、受付部13は、顧客の身体、またはその一部(例えば、手)の動きを、距離画像において距離が変化した領域として検出する。検出する領域は、例えば、1以上の画素で構成される領域である。例えば、受付部13は、検出時のノイズ等を減らすために、予め指定された数以上の連続した画素で構成される領域であって、距離の値の差が予め指定された範囲内となる隣接した複数の画素だけを検出するようにしてもよい。受付部13は、検出した領域が、距離画像内の予め指定された領域内に位置しており、かつ距離画像が示す検出した領域(例えば、手に相当する領域)の距離の情報が示す距離が、この予め指定された領域に対して予め指定された距離の範囲に含まれるか否かを判断し、いずれも満たしている場合に、顧客が、その指定された領域(商品棚)について予め指定された動作を行ったと判断し、当該商品棚に対応する商品識別子を取得する。また、いずれか一つでも満たさない場合には、商品識別子を取得しない。なお、格納部11は、カメラからの距離と商品識別子との対応を示す1または2以上の距離商品識別子対応情報を格納している。
【0072】
また、受付部13は、距離画像内において、距離が変化した領域を検出し、当該検出した領域の距離の情報が示す距離に対応する商品棚を識別する商品棚識別子を取得し、距離が変化した二次元の画像内の領域の情報を用いて、商品棚識別子で識別される商品棚に配置されている商品の商品識別子を取得する。かかる場合、格納部11は、カメラからの距離(通常、距離の幅を示す情報である)と商品棚識別子(棚における段の識別子)との対応を示す1または2以上の距離商品棚識別子対応情報、および商品棚識別子ごとに、商品棚内での位置を特定する情報と商品識別子との対応を示す1または2以上の位置商品識別子対応情報を格納している。
【0073】
また、受付部13は、以下のように顧客が接触した商品の商品識別子を取得しても良い。つまり、受付部13は、カメラが取得した映像内の画像に対して画像認識処理を行うことにより、人(顧客)を含む画像を検知し、当該人が保持している商品(画像内の商品でも良い)を検知し、当該商品の商品識別子を取得しても良い。なお、かかる場合、格納部11は、商品棚に配置されている商品画像と商品識別子との対応を示す1以上の情報を格納している。そして、受付部13は、人(顧客)を含む画像内から商品の画像を輪郭抽出等の技術により取得し、当該商品の画像と類似度が閾値以上であり、類似度が最も近い商品画像と対になる商品識別子を取得する。
【0074】
なお、受付部13が画像から動的情報を取得する場合、後述する動的情報取得部44と同様の処理を行え得る。また、受付部13は、他のアルゴリズムや他の方法で、接触行動情報、立ち止まり行動情報等の動的情報を取得しても良い。受付部13は、画像の代わりに、レーダーを用いて、動的情報を取得しても良い。つまり、発信したレーダーの反射を取得し、レーダー発信器と商品棚や商品の間の障害物(人)を検知し、動的情報を取得するなどしても良い。レーダーを用いた人の検知技術は公知技術であるので、詳細な説明を省略する。
【0075】
取得部14は、受付部13が受け付けた1または2種類の情報を、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、残る種類の1以上の情報を取得する。受付部13が受け付けた1または2種類の情報は、静的情報、動的情報、販売結果情報のうちの、1または2種類の情報である。また、取得部14が取得する残る種類の情報は、動的情報、静的情報、販売結果情報のうちのいずれかの種類の情報である。
【0076】
取得部14は、受付部13が受け付けた1種類以上の1以上の情報を、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、残る種類の1以上の情報を取得する。
【0077】
取得部14は、受付部13が受け付けた2種類の情報を、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、2種類の情報以外の他の1種類の1以上の情報を取得する。
【0078】
取得部14は、受付部13が受け付けた商品の1以上の静的情報と商品に対する1以上の動的情報とを、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の販売結果情報を取得する。かかる処理は、販売結果推定処理である。販売結果推定処理とは、1以上の静的情報と1以上の動的情報とを与えた場合に、格納部11の2以上の販売学習情報を用いて、1以上の販売結果情報を取得する処理である。
【0079】
取得部14は、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を学習データとし、受付部13が受け付けた1以上の静的情報と1以上の動的情報とを素性として、機械学習のアルゴリズム(以下、適宜、「第一の方法」という)により、1以上の販売結果情報を取得しても良い。機械学習は、教師有り学習であり、SVMでも良いし、ニューラルネットワークでも、決定木等でも良い。機械学習のアルゴリズムの種類は問わない。また、機械学習のアルゴリズムは公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0080】
また、取得部14は、受付部13が受け付けた第一種の情報(例えば、静的情報)と第二種の情報(例えば、動的情報)とに最も近い、格納部11に格納されている第一種の情報と第二種の情報を検索し、当該第一種の情報と第二種の情報とに対になる第三種の情報を格納部11から取得しても良い。なお、かかる方法を、以下、適宜、「第二の方法」という。例えば、取得部14は、受付部13が受け付けた商品の1以上の静的情報と商品に対する1以上の動的情報とに最も近い、格納部11に格納されている1以上の静的情報と1以上の動的情報を検索し、当該1以上の静的情報と1以上の動的情報とに対になる1以上の販売結果情報を格納部11から取得しても良い。
【0081】
また、取得部14が残る種類の1以上の情報を取得するアルゴリズムは、第一の方法、第二の情報以外の方法でも良い。
【0082】
取得部14は、受付部13が受け付けた商品の1以上の静的情報と商品に対する1以上の動的情報と1以上の環境情報とを、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の販売結果情報を取得しても良い。かかる場合、取得部14が用いる方法は、第一の方法でも第二の方法等でも良い。なお、1以上の販売結果情報を取得する処理は、例えば、販売結果をシミュレーションする機能である。
【0083】
取得部14は、受付部13が受け付けた商品に対する1以上の動的情報と商品の1以上の販売結果情報とを、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の静的情報を取得する静的情報推定処理を行う。静的情報推定処理は、例えば、商品の位置を推定する処理である。静的情報推定処理は、例えば、商品の陳列をシミュレーションする機能である。つまり、受付部13が受け付けた商品に対する1以上の動的情報と、商品の最大売上高や目標売上高(販売結果情報の一種)とを受け付けた場合、取得部14は、当該1以上の動的情報と当該販売結果情報とを、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、商品の位置の情報を得る。この処理により、取得部14は、商品の最適な位置の情報を得ることができる。また、取得部14は、最適な棚割の情報を得ることができる。また、かかる場合、取得部14は、上述した第一の方法や第二の方法等を用いる。
【0084】
取得部14は、受付部13が受け付けた商品に対する1以上の動的情報と商品の1以上の販売結果情報と1以上の環境情報とを、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の静的情報を取得する静的情報推定処理を行っても良い。この処理により、取得部14は、環境情報を加味した上で、商品の最適な位置の情報を得ることができる。また、取得部14は、環境情報を加味した上で、最適な棚割の情報を得ることができる。また、かかる場合、取得部14は、上述した第一の方法や第二の方法等を用いる。
【0085】
取得部14は、受付部13が受け付けた商品に対する1以上の静的情報と商品の1以上の販売結果情報とを、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の動的情報を取得する動的情報推定処理を行う。動的情報推定処理は、例えば、顧客が商品に接触する割合等を得ることができる処理である。
【0086】
また、取得部14は、受付部13が受け付けた商品に対する1以上の静的情報と商品の1以上の販売結果情報と1以上の環境情報とを、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の動的情報を取得する動的情報推定処理を行う。かかる場合、動的情報推定処理は、環境情報を加味した上で、例えば、顧客が商品に接触する割合等を得ることができる処理である。
【0087】
出力部15は、取得部14が取得した1以上の情報を出力する。出力部15の各種の情報の出力態様は問わない。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0088】
出力部15は、販売結果推定処理の結果である1以上の販売結果情報を出力する。また、出力部15は、静的情報推定処理の結果である1以上の静的情報を出力しても良い。また、出力部15は、動的情報推定処理の結果である1以上の動的情報を出力しても良い。
【0089】
判断部16は、受付部13が受け付けた1以上の静的情報および1以上の動的情報が格納部11の条件に合致するか否かを判断する。
【0090】
判断部16は、受付部13が受け付けた1以上の静的情報、1以上の動的情報、および1以上の販売結果情報が格納部11の条件に合致するか否かを判断する。
【0091】
処理部17は、判断部16が、条件に合致すると判断された場合、予め決められた処理を行う。
【0092】
処理部17は、受付部13が受け付けた1以上の動的情報が有する商品識別子と対になる1以上の広告を広告格納部12から取得し、出力する。 例えば、判断部16が、受付部13が受け付けた1以上の静的情報および1以上の動的情報が格納部11の条件に合致すると判断された場合、処理部17は、受付部13が受け付けた商品識別子と対になる1以上の広告を広告格納部12から取得し、出力する。なお、受付部13が受け付けた商品識別子は、受付部13が受け付けた1以上の静的情報または1以上の動的情報に含まれる、と考えて良い。
【0093】
処理部17は、判断部16が、条件に合致すると判断された場合、受付部13が受け付けた顧客識別子に対応付けて、ポイントを付与する処理を行う。ポイントを付与する処理とは、例えば、受付部13が受け付けた顧客識別子に対応付けて、当該顧客のポイントを加算する処理である。また、ポイントを付与する処理とは、例えば、ポイントを管理する、図示しないポイント管理装置に、顧客識別子と、加算するポイントまたはポイントを加算する旨の情報を送信すること等である。 処理部17は、例えば、出力部15が出力する1以上の動的情報が有する商品識別子と対になる1以上の広告を広告格納部12から取得し、出力する。
【0094】
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。処理部17は、1以上の広告を送信しても良い。処理部17は、1以上の広告を広告出力装置2に送信しても良いし、端末装置3に送信しても良い。
【0095】
また、判断部16が、受付部13が受け付けた動的情報が予め決められた条件を満たすか否かを判断し、予め決められた条件を満たすと判断した場合に、処理部17は、当該動的情報に対応する商品識別子と対になる1以上の広告を広告格納部12から取得し、出力しても良い。なお、予め決められた条件とは、例えば、「商品を触ったが、商品を棚から取らなかったこと」「商品を棚から取ったが、棚に戻したこと」「商品の前に閾値以上の時間、立ち止まっていたこと」等である。
【0096】
広告出力装置2の広告受信部21は、販売情報利用装置1の処理部17が送信した1以上の広告を受信する。
【0097】
広告表示部22は、広告受信部21が受信した広告を出力する。
【0098】
端末装置3を格納する端末格納部31は、各種の情報を格納し得る。各種の情報は、例えば、端末識別子である。端末識別子は、ユーザ(顧客)を識別する情報である。
【0099】
端末送信部32は、端末識別子を送信する。端末送信部32は、例えば、端末識別子を販売情報利用装置1に送信する。
【0100】
端末受信部33は、情報を販売情報利用装置1から受信する。ここで、情報は、例えば、広告やクーポン等である。 端末出力部34は、端末受信部33が受信した情報を出力する。端末出力部34は、例えば、端末受信部33が受信した1以上の広告を出力する。なお、上記の広告は、広告情報と言っても良い。
【0101】
端末受信部33は、 格納部11、広告格納部12、端末格納部31は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0102】
格納部11等に販売学習情報等が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して販売学習情報等が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された販売学習情報等が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された販売学習情報等が格納部11で等記憶されるようになってもよい。
【0103】
受付部13は、無線または有線の通信手段により実現されても良い。
【0104】
取得部14、判断部16、および処理部17は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。取得部14の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0105】
出力部15は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部15は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。出力部15、広告出力部16、端末送信部32は、無線又は有線の通信手段により実現されても良い。出力部15、広告出力部16、端末送信部32は、放送手段により実現されても良い。
【0106】
広告受信部21、端末受信部33は、無線または有線の通信手段により実現されても良い。広告受信部21は、放送受信手段により実現されても良い。
【0107】
次に、販売情報利用装置1の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0108】
(ステップS301)受付部13は、静的情報、動的情報、販売結果情報のうちの1または2種類以上の1以上の情報を受け付けたか否かを判断する。1または2種類以上の1以上の情報を受け付けた場合はステップS302に行き、受け付けない場合はステップS307に行く。
【0109】
(ステップS302)受付部13は、環境情報を使用するか否かを判断する。環境情報を使用する場合はステップS303に行き、環境情報を使用しない場合はステップS304に行く。なお、環境情報を使用するか否かは、予め決められており、例えば、環境情報を使用するか否かを示すフラグが格納部11に格納されていたり、プログラム中に記載されていたりする。そして、環境情報を使用するか否かの判断は、必須ではないことは言うまでもない。
【0110】
(ステップS303)受付部13は、使用する1以上の環境情報を取得する。ここでの、環境情報は、例えば、天気、時刻、曜日、日時等のうちの1以上の情報である。つまり、受付部13は、例えば、図示しないサーバ装置から天気の情報を取得し、図示しない時計から時刻を取得し、図示しないサーバ装置のカレンダー情報から、曜日や日時を取得する。
【0111】
(ステップS304)取得部14は、ステップS301で受け付けられた1または2種類以上の1以上の情報、またはステップS301で受け付けられた1または2種類以上の1以上の情報とステップS303で取得された1以上の環境情報を用いて、問合情報を構成する。問合情報とは、格納部11に格納されている2以上の販売学習情報(学習データ)を適用する情報であり、例えば、機械学習を実現するプログラムに与える情報である。なお、問合情報は、例えば、1または2以上の素性である。
【0112】
(ステップS305)取得部14は、ステップS304で構成した問合情報を用いて、残る種類の1以上の情報を取得する。残る種類の1以上の情報は、例えば、静的情報、販売結果情報、または動的情報である。取得部14は、例えば、問合情報を入力として、格納部11に格納されている学習データである2以上の販売学習情報に適用し、機械学習のアルゴリズムにより、残る種類の1以上の情報を取得する。
【0113】
(ステップS306)出力部15は、ステップS305で取得された1以上の情報を出力する。ステップS301に戻る。
【0114】
(ステップS307)受付部13は、カメラで撮影されている動画から、動的情報を取得したか否かを判断する。動的情報を取得した場合はステップS308に行き、動的情報を取得しない場合はステップS301に戻る。
【0115】
(ステップS308)判断部16は、ステップS307で取得された動的情報が、格納部11の条件を満たすか否かを判断する。条件を満たした場合はステップS309に行き、条件を満たさない場合はステップS301に戻る。
【0116】
(ステップS309) 処理部17は、予め決められた処理を行う。
【0117】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0118】
また、ステップS309におけるめきめられた処理は、例えば、以下の(1)~(2)である。
(1)広告配信処理
【0119】
処理部17は、取得された動的情報に含まれる商品識別子に対応する1以上の広告を広告格納部12から取得する。なお、処理部17は、取得された動的情報に対応する商品識別子に対応する1以上の広告を広告格納部12から取得しても良い。
【0120】
そして、)受付部13は、端末装置3から端末識別子を受信したか否かを判断する。端末識別子を受信した場合は、処理部17は、取得した1以上の広告を、端末識別子で識別される端末装置3に送信する。
【0121】
また、端末識別子を受信しない場合、処理部17は、取得した1以上の広告を、広告出力装置2に送信する。なお、この広告出力装置2は、動的情報が取得される元になった映像を撮影したカメラの近くに設置されている広告出力装置2であることは好適である。
【0122】
なお、例えば、カメラが設置されている棚の近くに、WiFiのアクセスポイントが存在し、当該アクセスポイントを経由して、受付部13は、端末装置3から端末識別子を受信し得る、とする。また、受付部13は、近距離無線通信により、端末装置3から端末識別子を受信し得ても良い。
【0123】
なお、処理部17は、は、取得した1以上の広告を1以上の広告出力装置2と端末装置3の両方に送信しても良い。
【0124】
次に、広告出力装置2の動作について説明する。広告出力装置2の広告受信部21は、販売情報利用装置1から1以上の広告を受信する。そして、広告表示部22は、広告受信部21が受信した1以上の広告を出力する。
【0125】
次に、端末装置3の動作について説明する。端末装置3の端末送信部32は、例えば、定期的に、端末格納部31の端末識別子を送信する。または、端末装置3の端末送信部32は、外部の装置(例えば、販売情報利用装置1)からの指示に応じて、端末格納部31の端末識別子を送信する。 そして、端末受信部33が広告を販売情報利用装置1から受信すれば、端末出力部34は当該広告を出力する。
【0126】
次に、販売情報利用装置1の格納部11に格納されている2以上の販売学習情報を取得する販売学習情報取得装置4について、図4のブロック図を用いて説明する。
【0127】
販売学習情報取得装置4は、格納部11、静的情報受付部41、販売結果情報受付部42、動画取得部43、動的情報取得部44、環境情報取得部45、および販売学習情報構成部46を具備する。
【0128】
静的情報受付部41は、1以上の静的情報を受け付ける。静的情報は、商品の陳列位置を示す情報である。静的情報は、例えば、商品識別子、商品位置情報、商品の価格、特売か否かを示す情報等を有する。静的情報は、例えば、日付、または/および曜日を有しても良い。そして、静的情報受付部41は、受け付けた1以上の静的情報を格納部11に蓄積する。
【0129】
販売結果情報受付部42は、1以上の販売結果情報を受け付ける。販売結果情報は、商品の販売結果を示す情報である。販売結果情報は、例えば、商品識別子、販売数を有する。販売結果情報は、例えば、日付または/および曜日を有しても良い。そして、販売結果情報受付部42は、受け付けた1以上の販売結果情報を格納部11に蓄積する。
【0130】
動画取得部43は、撮影された動画を取得する。動画取得部43は、動画を撮影するカメラを含むと考えても良いし、外部のカメラが撮影した動画を取得しても良い。動画取得部43は、動的情報を取得するための動画を取得する。動画取得部43は、例えば、動画と、当該動画が撮影された日付または/および曜日を取得しても良い。動画取得部43は、上述した距離画像を取得することは好適である。
【0131】
動的情報取得部44は、動画取得部43が取得した動画を用いて、1以上の動的情報を取得する。1以上の動的情報は、例えば、図示しない時計やカレンダーやサーバ装置等から日付、または/および曜日を有しても良い。以下、動的情報取得部44が動的情報を取得する種々の例について説明する。
(1)動的情報取得部44が距離画像を用いて、接触行動情報の一例である商品識別子を取得する場合
【0132】
動的情報取得部44は、例えば、動画取得部43が取得した距離画像内において、距離が変化した領域を検出し、距離画像が示すこの検出した領域の距離の情報と、この領域の距離画像内における位置や、動きや、またはこれらの組み合わせに応じて接触行動情報を取得する。距離画像内における距離が変化した領域とは、例えば、一の距離画像内の、対応する時刻が異なる2つのフレーム画像の、距離の値が変化した1または2以上の画素の領域である。距離画像が示す距離の情報とは、例えば、この変化した領域内の1以上の画素が示す距離の情報を用いて取得された距離の情報である。動的情報取得部44が検出する変化した領域は、例えば、距離の値の差が予め指定された範囲内となる隣接した複数の画素で構成される領域である。そして、例えば、動的情報取得部44は、顧客の身体、またはその一部(例えば、手)の動きを、距離画像において距離が変化した領域として検出する。例えば、動的情報取得部44は、検出時のノイズ等を減らすために、予め指定された数以上の連続した画素で構成される領域であって、距離の値の差が予め指定された範囲内となる隣接した複数の画素だけを検出するようにしてもよい。動的情報取得部44は、検出した領域が、距離画像内の予め指定された領域内に位置しており、かつ距離画像が示す検出した領域(例えば、手に相当する領域)の距離の情報が示す距離が、この予め指定された領域に対して予め指定された距離の範囲に含まれるか否かを判断し、いずれも満たしている場合に、顧客が、その指定された領域(例えば、商品棚)について予め指定された動作を行ったと判断し、当該商品棚に対応する商品識別子を取得する。この商品識別子は、顧客が、当該商品識別子で識別される商品に接触したことを示す接触行動情報の一例である。また、いずれか一つでも満たさない場合には、動的情報取得部44は、通常、商品識別子を取得しない。なお、格納部11は、カメラからの距離(通常、距離の範囲の情報)と商品識別子との対応を示す1または2以上の距離商品識別子対応情報を格納している。そして、動的情報取得部44は、距離画像内において距離の変動があった領域の距離を用いて、当該距離に対応する商品識別子を、格納部11から取得する。
【0133】
また、動的情報取得部44は、商品識別子を取得した場合、図示しない時計またはサーバ装置から時刻情報、日付、曜日等を取得し、顧客が接触した商品の商品識別子と時刻情報等とを対応付けて蓄積しても良い。
【0134】
また、動的情報取得部44は、距離画像内において、距離が変化した領域を検出し、当該検出した領域の距離の情報が示す距離に対応する商品棚を識別する商品棚識別子を取得する。そして、動的情報取得部44は、距離が変化した距離画像内の二次元の領域の情報を用いて、商品棚識別子で識別される商品棚に配置されている複数の商品のうちの一の商品の商品識別子を取得する。かかる場合、格納部11は、カメラからの距離(通常、距離の範囲を示す情報である)と商品棚識別子との対応を示す1または2以上の距離商品棚識別子対応情報、および商品棚識別子ごとに、商品棚内での位置(通常、範囲)を特定する情報と商品識別子との対応を示す1または2以上の位置商品識別子対応情報を格納している。そして、動的情報取得部44は、距離画像内において距離の変動があった領域の距離を用いて、当該距離に対応する商品棚識別子を、格納部11の距離商品棚識別子対応情報から取得する。そして、動的情報取得部44は、距離が変化した距離画像内の二次元の領域の情報を用いて、当該領域の情報に対応する商品識別子を、格納部11の位置商品識別子対応情報から取得する。
【0135】
また、動的情報取得部44は、取得した商品識別子で識別される商品を含む画像が連続するフィールド数(フレーム数)から、顧客が商品に接触している時間を取得しても良い。
【0136】
また、動的情報取得部44は、例えば、距離画像内において距離の変動があった連続時間を取得しても良い。かかる時間は、顧客が商品に接触している時間である、としても良い。
【0137】
または、動的情報取得部44は、取得した商品識別子に対応する距離の範囲に、距離画像内の対応する領域の距離が含まれるフィールド数(フレーム数)から、顧客が商品に接触している時間を取得する等しても良い。そして、動的情報取得部44は、商品識別子と時間とを対応付けて蓄積しても良い。
【0138】
さらに、顧客が接触した商品の商品識別子が取得された場合、後述する環境情報取得部45が、図示しない時計またはサーバ装置から時刻情報、日付、曜日等を取得し、動的情報取得部44は、商品識別子と当該時刻情報等とを対応付けて蓄積しても良い。
(2)動的情報取得部44が画像認識技術を用いて、接触行動情報の一例である商品識別子を取得する場合
【0139】
動的情報取得部44は、以下のように顧客が接触した商品の商品識別子を取得しても良い。つまり、動的情報取得部44は、動画取得部43が取得した映像(通常の、二次元の映像)内の画像に対して画像認識処理を行うことにより、人(顧客)を含む画像を検知する。そして、動的情報取得部44は、当該人を含む画像内から、当該人が保持している商品(画像内の商品でも良い)を検知し、当該商品の商品識別子を取得しても良い。なお、かかる場合、格納部11は、商品棚に配置されている商品画像と商品識別子との対応を示す1以上の情報を格納している。そして、動的情報取得部44は、人(顧客)を含む画像内から商品の画像を輪郭抽出等の技術により取得し、当該商品の画像と類似度が閾値以上であり、類似度が最も近い商品画像と対になる商品識別子を取得する。なお、画像内の人を検知する技術、画像内の商品を検知する技術は、公知の画像処理技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0140】
また、動的情報取得部44は、取得した商品識別子で識別される商品を含む画像が連続するフィールド数(フレーム数)から、顧客が商品に接触している時間を取得しても良い。そして、動的情報取得部44は、商品識別子と時間とを対応付けて蓄積しても良い。
【0141】
さらに、商品識別子が取得され場合、後述する環境情報取得部45が、図示しない時計またはサーバ装置から時刻情報、日付、曜日等を取得し、動的情報取得部44は、顧客が接触した商品の商品識別子と、当該時刻情報等とを対応付けて蓄積しても良い。
(3)動的情報取得部44が距離画像を用いて、立ち止まり行動情報の一例である、立ち止まった商品棚の商品棚識別子、または立ち止まったところに陳列されている商品の商品識別子を取得する場合
【0142】
格納部11が、画像内の領域の範囲を示す情報と商品棚識別子との対応を示す1または2以上の領域商品棚識別子対応情報を有する場合、動的情報取得部44は、距離画像内において、一定時間以上、距離が変化している領域を検出し、当該検出した領域に対応する商品棚を識別する商品棚識別子を、格納部11の領域商品棚識別子対応情報から取得する。かかることにより、顧客が立ち止まった商品棚の商品棚識別子が取得される。
【0143】
または、格納部11が、画像内の領域の範囲を示す情報と商品識別子との対応を示す1または2以上の領域商品識別子対応情報を有する場合、動的情報取得部44は、距離画像内において、一定時間以上、距離が変化している領域を検出し、当該検出した領域に対応する商品を識別する商品識別子を、格納部11の領域商品識別子対応情報から取得する。かかることにより、顧客が立ち止まった場所に陳列されている商品の商品識別子が取得される。
【0144】
また、動的情報取得部44は、取得した商品棚識別子で識別される商品棚の領域の距離画像内の距離が、顧客が居ない場合と比較して変化している時間を取得しても良い。そして、動的情報取得部44は、商品棚識別子と時間とを対応付けて蓄積しても良い。
【0145】
また、動的情報取得部44は、取得した商品識別子で識別される商品の領域の距離画像内の距離が、顧客が居ない場合と比較して変化している時間を取得しても良い。そして、動的情報取得部44は、商品識別子と時間とを対応付けて蓄積しても良い。
【0146】
さらに、商品識別子が取得された場合、後述する環境情報取得部45が、図示しない時計またはサーバ装置から時刻情報、日付、曜日等を取得し、動的情報取得部44は、取得した商品棚識別子または商品識別子と、当該時刻情報等とを対応付けて蓄積しても良い。
(4)動的情報取得部44が画像認識技術を用いて、立ち止まり行動情報の一例である商品棚識別子または商品識別子を取得する場合
【0147】
格納部11が、画像内の領域の範囲を示す情報と商品棚識別子との対応を示す1または2以上の領域商品棚識別子対応情報を有する場合、動的情報取得部44は、画像認識技術により、画像内で、一定時間以上、人が存在する領域を検知し、当該検出した領域に対応する商品棚を識別する商品棚識別子を、格納部11の領域商品棚識別子対応情報から取得する。かかることにより、顧客が立ち止まった商品棚の商品棚識別子が取得される。
【0148】
または、格納部11が、画像内の領域の範囲を示す情報と商品識別子との対応を示す1または2以上の領域商品識別子対応情報を有する場合、動的情報取得部44は、画像内において、一定時間以上、人が存在している領域を検出し、当該検出した領域に対応する商品を識別する商品識別子を、格納部11の領域商品識別子対応情報から取得する。かかることにより、顧客が立ち止まった場所に陳列されている1以上の商品の商品識別子が取得される。
【0149】
また、動的情報取得部44は、取得した商品棚識別子で識別される商品棚の領域内に、人が居る時間を、人が居るフィールド数(フレーム数)等から取得しても良い。そして、動的情報取得部44は、商品棚識別子と時間とを対応付けて蓄積しても良い。
【0150】
また、動的情報取得部44は、取得した商品識別子で識別される商品に対応する領域内に、人が居る時間を、人が居るフィールド数(フレーム数)等から取得しても良い。そして、動的情報取得部44は、商品識別子と時間とを対応付けて蓄積しても良い。
【0151】
さらに、後述する環境情報取得部45が、商品識別子を取得した場合、図示しない時計またはサーバ装置から時刻情報、日付、曜日等を取得し、動的情報取得部44は、取得した商品棚識別子または商品識別子と、当該時刻情報等とを対応付けて蓄積しても良い。
(5)動的情報取得部44が距離画像を用いて、顧客がカートに入れた商品の商品識別子を取得する場合
【0152】
動的情報取得部44は、上記の(1)の処理により、商品識別子を取得する。そして、動的情報取得部44は、例えば、距離画像に対応する画像認識により、カートとカート内の商品を検知する。なお、カートや商品等のオブジェクトを画像認識する技術は、公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0153】
さらに、商品識別子が取得された場合、後述する環境情報取得部45が、図示しない時計またはサーバ装置から時刻情報、日付、曜日等を取得し、動的情報取得部44は、取得した商品識別子と、当該時刻情報等とを対応付けて蓄積しても良い。
(6)動的情報取得部44が画像認識技術を用いて、顧客がカートに入れた商品の商品識別子を取得する場合
【0154】
動的情報取得部44は、上記の(2)の処理により、商品識別子を取得する。そして、動的情報取得部44は、例えば、距離画像に対応する画像認識により、カートとカート内の商品を検知する。なお、カートや商品等のオブジェクトを画像認識する技術は、公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0155】
さらに、商品識別子が取得された場合、後述する環境情報取得部45が、図示しない時計またはサーバ装置から時刻情報、日付、曜日等を取得し、動的情報取得部44は、取得した商品識別子と、当該時刻情報等とを対応付けて蓄積しても良い。
【0156】
環境情報取得部45は、環境情報を取得する。環境情報取得部45は、環境情報と、日付または/および曜日を取得しても良い。環境情報は、例えば、天気に関する天気情報、時刻に関する時刻情報のうち1種類以上の情報である。なお、環境情報は、日付または/および曜日を含むと考えても良い。
【0157】
環境情報取得部45は、例えば、図示しないサーバ装置から天気の情報を取得し、図示しない時計から時刻を取得し、図示しないサーバ装置のカレンダー情報から、曜日の情報である曜日情報を取得する。
【0158】
販売学習情報構成部46は、1以上の動的情報と1以上の静的情報と1以上の販売結果情報とを含む販売学習情報を構成する。
【0159】
また、販売学習情報構成部46は、1以上の動的情報と1以上の静的情報と1以上の販売結果情報と1以上の環境情報のうち、2種類の情報を含む販売学習情報を構成しても良い。
【0160】
販売学習情報構成部46は、例えば、静的情報受付部41が受け付けた静的情報、販売結果情報受付部42が受け付けた販売結果情報、および動的情報取得部44が取得した動的情報を対応付け、販売学習情報を構成する。販売学習情報構成部46は、例えば、日付をキーとして、静的情報受付部41が受け付けた静的情報、販売結果情報受付部42が受け付けた販売結果情報、および動的情報取得部44が取得した動的情報を対応付け、販売学習情報を構成する。
【0161】
販売学習情報構成部46は、例えば、静的情報受付部41が受け付けた静的情報、販売結果情報受付部42が受け付けた販売結果情報、動的情報取得部44が取得した動的情報、および環境情報取得部45が取得した環境情を対応付け、販売学習情報を構成する。販売学習情報構成部46は、例えば、日付をキーとして、静的情報受付部41が受け付けた静的情報、販売結果情報受付部42が受け付けた販売結果情報、動的情報取得部44が取得した動的情報、および環境情報取得部45が取得した環境情報を対応付け、販売学習情報を構成する。
【0162】
静的情報受付部41が受け付ける静的情報、および販売結果情報受付部42が受け付ける販売結果情報の入力手段は、キーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。静的情報受付部41、販売結果情報受付部42は、キーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0163】
動画取得部43は、例えば、カメラと送信手段により実現され得る。
【0164】
動的情報取得部44、および販売学習情報構成部46は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。動的情報取得部44等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0165】
環境情報取得部45は、例えば、情報の送受信手段により実現され得る。環境情報取得部45は、例えば、MPUやメモリ等から実現され得る。
【0166】
次に、販売学習情報取得装置4の動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0167】
(ステップS501)静的情報受付部41は、1以上の静的情報を受け付けたか否かを判断する。1以上の静的情報を受け付けた場合はステップS502に行き、1以上の静的情報を受け付けない場合はステップS504に行く。
【0168】
(ステップS502)環境情報取得部45は、1以上の環境情報を取得する。なお、ここでの1以上の環境情報は、日付を含む、とする。
【0169】
(ステップS503)静的情報受付部41は、ステップS501で受け付けた1以上の静的情報を、ステップS502で取得された1以上の環境情報に対応付けて、格納部11または図示しないバッファに一時蓄積する。ステップS501に戻る。
【0170】
(ステップS504)販売結果情報受付部42は、1以上の販売結果情報を受け付けたか否かを判断する。1以上の販売結果情報を受け付けた場合はステップS502に行き、1以上の販売結果情報を受け付けない場合はステップS506に行く。
【0171】
(ステップS505)販売結果情報受付部42は、ステップS504で受け付けた1以上の販売結果情報を、ステップS502で取得された1以上の環境情報に対応付けて、格納部11または図示しないバッファに一時蓄積する。ステップS501に戻る。
【0172】
(ステップS506)動画取得部43は、動画を取得したか否かを判断する。動画を取得した場合はステップS507に行き、動画を取得しない場合はステップS509に行く。
【0173】
(ステップS507)動的情報取得部44は、ステップS506で取得された動画から、1以上の動的情報を取得する。ステップS502に行く。動的情報取得部44が1以上の動的情報を取得する処理の例は、上述した通りであるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0174】
(ステップS508)動的情報取得部44は、ステップS507で取得した1以上の動的情報を、ステップS502で取得された1以上の環境情報に対応付けて、格納部11または図示しないバッファに一時蓄積する。ステップS501に戻る。
【0175】
(ステップS509)販売学習情報構成部46は、販売学習情報を構成するか否かを判断する。販売学習情報を構成すると判断した場合はステップS510に行き、販売学習情報を構成しないと判断した場合はステップS501に戻る。なお、販売学習情報構成部46は、例えば、ユーザの指示により、販売学習情報を構成する、と判断する。また、販売学習情報構成部46は、例えば、毎日の定時刻(例えば、23:00)に、販売学習情報を構成する、と判断しても良い。
【0176】
(ステップS510)販売学習情報構成部46は、蓄積された1以上の静的情報、蓄積された1以上の販売結果情報、および蓄積された1以上の動的情報を対応付ける販売学習情報を構成する。そして、販売学習情報構成部46は、構成した販売学習情報を格納部11に蓄積する。ステップS501に戻る。
【0177】
なお、図5のステップS510において、販売学習情報構成部46は、蓄積された1以上の静的情報、蓄積された1以上の販売結果情報、蓄積された1以上の動的情報、および1以上の環境情報を対応付ける販売学習情報を構成し、蓄積しても良い。また、通常、販売学習情報構成部46は、環境情報が有する同じ情報(例えば、日付等)が対応付いた1以上の静的情報、1以上の販売結果情報、1以上の動的情報を対応付ける販売学習情報を構成し、蓄積する。また、販売学習情報構成部46は、例えば、同一の日付に対応付く1以上の静的情報、1以上の販売結果情報、および1以上の動的情報を有する販売学習情報を構成しても良い。
【0178】
さらに、図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0179】
以下、販売情報利用装置1、広告出力装置2、端末装置3、または販売学習情報取得装置4の具体的な動作を説明する。
【0180】
(具体例1)
具体例1において、販売学習情報取得装置4の具体的な動作について説明する。今、図6に示すように、スーパーの商品棚に、ジュース等の飲料が陳列されている。また、図6に示すように、距離画像カメラ601が設置されている。
【0181】
そして、格納部11は、図7に示す商品識別子対応情報管理表を格納している。商品識別子対応情報管理表は、1または2以上の位置商品識別子対応情報を格納し得る。位置商品識別子対応情報は、「領域ID」「領域情報」「距離(d)」「商品識別子」を有する。「領域ID」は、領域を識別する情報である。「領域情報」は、距離画像カメラ601が取得する距離画像内の領域を指定する情報であり、ここでは、例えば、領域の輪郭の複数の角部の座標であるとする。「距離(d)」は、距離画像内の距離の範囲を示す値であり、距離の範囲の下限値と上限値とを示している。「商品識別子」は、「領域情報」「距離(d)」で示される商品棚の領域に陳列されている商品の商品識別子である。
【0182】
かかる状況において、販売学習情報取得装置4は、例えば、以下のように動作する。販売学習情報取得装置4は、日ごとに、以下の処理を行う。
【0183】
まず、環境情報取得部45は、図示しない装置または格納部11のカレンダー情報から曜日情報を取得し、格納部11に蓄積する。また、環境情報取得部45は、図示しない装置から本日の天気情報を取得し、格納部11に蓄積する。環境情報取得部45は、図示しない時計等から日付を取得し、格納部11に蓄積しても良い。
【0184】
次に、動画取得部43を構成する、店舗に設置されている距離カメラは、店舗の開店から閉店まで距離画像を撮影し、格納部11に蓄積する。
【0185】
次に、閉店後、動的情報取得部44は、格納部11に格納されている1日分の距離画像を解析し、以下のように、動的情報を取得する。
【0186】
つまり、例えば、動的情報取得部44は、上述した処理により、格納部11の距離画像を用いて、顧客が接触した商品の商品識別子と、当該商品識別子で識別される商品に接触していた時間とを有する接触行動情報を取得し、格納部11に蓄積する。動的情報取得部44は、顧客が商品に接触するごとに、かかる接触行動情報を取得し、蓄積する。
【0187】
また、動的情報取得部44は、商品識別子ごとに、接触行動情報を統計処理し、商品識別子ごとに、接触回数と接触総時間とを取得し、格納部11に蓄積する。つまり、格納部11には、商品識別子と接触回数と接触総時間とを有する1または2以上の接触行動情報が蓄積される。
【0188】
次に、例えば、動的情報取得部44は、上述した処理により、格納部11の距離画像を用いて、顧客が立ち止まった位置に陳列されている商品の商品識別子と立ち止まっていた時間である立ち止まり時間とを有する立ち止まり行動情報を取得し、格納部11に蓄積する。動的情報取得部44は、顧客が立ち止まるごとに、かかる立ち止まり行動情報を取得し、蓄積する。
【0189】
また、動的情報取得部44は、商品識別子ごとに、立ち止まり行動情報を統計処理し、商品識別子ごとに、立ち止まり回数と立ち止まり総時間とを取得し、格納部11に蓄積する。つまり、格納部11には、商品識別子と立ち止まり回数と立ち止まり総時間とを有する1または2以上の立ち止まり行動情報が蓄積される。
【0190】
次に、例えば、動的情報取得部44は、上述した処理により、格納部11の距離画像を用いて、顧客がカートに入れた商品の商品識別子を取得し、格納部11に蓄積する。
【0191】
また、動的情報取得部44は、商品識別子ごとに、カートに入れられた回数を取得し、商品識別子とカートに入れられた回数とを有するカート商品情報を、商品識別子ごとに格納部11に蓄積する。
【0192】
また、動的情報取得部44は、接触されている商品の商品識別子を取得する際に、顧客識別子をも取得し、当該顧客識別子と商品識別子とを対応付けて、格納部11に蓄積しても良い。動的情報取得部44は、例えば、画像認識により、人を認識し、人の輪郭、顔認識、または洋服の色等の認識により、他人と区別して、一の人を認識して、ユニークな顧客識別子を生成(取得)しても良い。また、動的情報取得部44は、例えば、販売学習情報取得装置4の図示しない受信部が受信した顧客識別子を取得しても良い。かかる場合、顧客の顧客端末が顧客識別子を送信する。
【0193】
また、動的情報取得部44は、接触行動情報を統計分析し、各商品の単一接触検討率を算出しても良い。単一接触検討率とは、一の顧客が同一種の商品のうち一の商品のみに接触した率を言う。また、動的情報取得部44は、接触行動情報を統計分析し、一の商品の複数接触検討率を算出しても良い。複数接触検討率とは、一の顧客が同一種の商品のうち複数の商品に接触した率を言う。
【0194】
また、動的情報取得部44は、接触行動情報を統計分析し、接触カート率を算出しても良い。接触カート率とは、商品に対して、顧客が接触して、かつカートに入れた率である。動的情報取得部44は、商品が接触されたことを検知し、かつかかる接触に連続して、カートに入れられたことを検知した回数(第一の回数)と、商品が接触されたことを検知し、かつカートに入れられたことを検知しなかった回数(第二の回数)とを用いて、接触カート率を算出する。なお、接触カート率は、通常、接触購買率と考えても良いし、接触カート率と接触購買率とは異なると考えても良い。また、接触カート率は「第一の回数/(第一の回数+第二の回数)」により算出される。
【0195】
また、動的情報取得部44は、商品ごとに、接触回数を取得し、かつ販売結果情報を構成する購買数を取得し、接触回数と購買数とを用いて、接触購買率を算出しても良い。接触購買率は「購買数/接触回数」により算出される。
【0196】
次に、静的情報受付部41は、本日の静的情報を図示しない装置から取得し、格納部11に蓄積する。なお、静的情報は、ここでは、商品識別子、商品属性情報、陳列数、陳列場所を特定する商品位置情報を有する。また、商品属性情報は、例えば、商品の価格、特売か否かを示す情報(通常、フラグ)を有する。なお、静的情報受付部41は、人手により入力された静的情報を受け付けても良い。また、陳列数とは、陳列されている商品の数棚の中のフェイス数等でも良いし、(開店時の商品数)でも良い。フェイス数とは、陳列棚に左右方向に並べられた同一商品の数である。
【0197】
次に、販売結果情報受付部42は、図示しないPOSシステムから1以上の販売結果情報を取得し、格納部11に蓄積する。なお、販売結果情報は、ここでは、商品識別子と販売数とを有する。
【0198】
そして、環境情報、動的情報、静的情報、販売結果情報が、日ごとに、対応付けられて、格納部11に蓄積される。かかる情報は、販売学習情報の一例という。2以上の販売学習情報を格納している販売学習情報管理表を図8に示す。なお、販売学習情報管理表のレコードである販売学習情報は、「ID」「日付」「環境情報」「商品識別子」「動的情報」「静的情報」「販売結果情報」を有する。「環境情報」は、「曜日情報」「天気情報」を有する。「動的情報」は「接触回数」「接触総時間(s)」「立ち止まり回数」「立ち止まり総時間(s)」「単一接触検討率(%)」「接触購買率(%)」を有する。「静的情報」は、「商品属性情報」「陳列数」「商品位置情報」を有する。「商品属性情報」は、「価格」「特売フラグ」を有する。「特売フラグ」が「1」である場合は、特売であることを示す。「特売フラグ」が「0」である場合は、特売でないことを示す。「商品位置情報」は、図6の陳列棚内の識別子である。「販売結果情報」は「販売数」を有する。なお、「接触総時間(s)」「立ち止まり総時間(s)」は秒数である。
【0199】
(具体例2)
具体例2において、販売情報利用装置1が、動的情報を用いて、商品棚のレイアウトをシミュレーションする2つの処理について説明する。商品棚のレイアウトのシミュレーションとは、適切な商品棚のレイアウトを提案することでも良い。
【0200】
まず、販売情報利用装置1の受付部13は、シミュレーション対象の日(例えば、明日)の天気予報である天気情報、曜日情報等の環境情報を受け付ける。また、受付部13は、商品識別子と販売数(目標販売数)の組(販売結果情報)を、商品毎に受け付ける。
【0201】
そして、取得部14は、商品識別子ごとに、受付部13が受け付けた環境情報と販売結果情報とを素性とし、図8の販売学習情報管理表を学習データとして、機械学習により「動的情報」を構成する各値を取得する。かかることにより、環境情報と販売結果情報とを用いて、動的情報の予測値が取得できる。なお、取得部14は、商品識別子ごとに、受付部13が受け付けた環境情報と販売結果情報を要素とするベクトルに最も近い販売学習情報管理表内のレコード(環境情報と販売結果情報)を検索し、当該レコードから動的情報を取得しても良い。
【0202】
次に、取得部14は、商品識別子ごとに、受付部13が受け付けた環境情報と販売結果情報と動的情報とを素性とし、図8の販売学習情報管理表を学習データとして、機械学習により「静的情報」を構成する各値を取得する。かかることにより、商品識別子ごとに、商品位置情報が取得できる。なお、2以上の商品の商品位置情報が同じであった場合、例えば、人手により、調整したり、取得部14が何らかのアルゴリズム(例えば、価格が高い商品ほど、商品位置情報の値が小さい位置に配列する等)により自動的に調整したりしても良い。なお、取得部14は、受付部13が受け付けた環境情報と販売結果情報と動的情報を要素とするベクトルに最も近い販売学習情報管理表内のレコードを検索し、当該レコードから静的情報を取得しても良い。
【0203】
そして、出力部15は、取得部14が取得した1以上の静的情報を出力する。出力部15は、図的に、陳列棚に商品が並ぶ態様で、静的情報を出力することは好適である。なお、出力される静的情報は、通常、商品位置情報を含む。出力される静的情報は、陳列数、価格、特売フラグ等を含んでも良い。
【0204】
以上により、環境情報と販売結果情報と動的情報とを用いて、静的情報の予測値が取得できる。つまり、以上により、商品棚のレイアウトをシミュレーションしたり、適正価格を提示したりできる。
【0205】
(具体例3)
具体例3において、販売情報利用装置1が、動的情報を用いて、売上げ予測をシミュレーションする処理について説明する。
【0206】
まず、販売情報利用装置1の受付部13は、シミュレーション対象の日(例えば、明日)の天気予報である天気情報、曜日情報等の環境情報を受け付ける。また、受付部13は、商品識別子と静的情報の組を、商品毎に受け付ける。
【0207】
そして、取得部14は、商品識別子ごとに、受付部13が受け付けた環境情報と静的情報とを素性とし、図8の販売学習情報管理表を学習データとして、機械学習により「動的情報」を構成する各値を取得する。かかることにより、環境情報と静的情報とを用いて、動的情報の予測値が取得できる。なお、取得部14は、商品識別子ごとに、受付部13が受け付けた環境情報と静的情報を要素とするベクトルに最も近い販売学習情報管理表内のレコード(環境情報と静的情報)を検索し、当該レコードから動的情報を取得しても良い。
【0208】
次に、取得部14は、商品識別子ごとに、受付部13が受け付けた環境情報と静的情報と動的情報とを素性とし、図8の販売学習情報管理表を学習データとして、機械学習により「販売結果情報」を取得する。かかることにより、商品識別子ごとに、商品の販売数(販売予測数)が取得できる。なお、取得部14は、受付部13が受け付けた環境情報と静的情報と動的情報を要素とするベクトルに最も近い販売学習情報管理表内のレコードを検索し、当該レコードから販売結果情報を取得しても良い。
【0209】
そして、出力部15は、取得部14が取得した1以上の販売結果情報を出力する。出力部15は、図的に、商品棚のレイアウト(例えば、図6参照)の上に、商品に対応付けて、販売予測数を出力することは好適である。
【0210】
(具体例4)
具体例4において、販売情報利用装置1が、取得された動的情報を用いて、広告を出力する処理について説明する。
【0211】
今、販売情報利用装置1の広告格納部12は、図9に示す広告配信管理表を格納している。広告配信管理表は、広告(クーポン等も含む)の配信に関する情報を管理している。広告配信管理表は、「ID」「広告ID」「商品識別子」「条件」「配信先装置ID」「付与ポイント」を有する1または2以上のレコードを格納している。「広告ID」は、配信する広告を識別する情報である。「広告ID」は、例えば、ファイル名等でも良い。「広告ID」に対応する広告の実体データは、広告格納部12に格納されている、とする。「商品識別子」は、顧客のアクション(接触または立ち止まりなど)に対応する商品の識別子である。「条件」は、広告を配信する条件である。「条件」は、ここでは広告配信条件と言っても良い。広告配信条件は、「動的情報」「環境情報」「静的情報」のうちの1以上の条件を含む。「動的情報」は「行為」「時間」を含む。ここでの行為は、顧客の行為であり、「接触」または「立ち止まり」である。「時間」は、行為が継続して行われた時間である。「環境情報」は、「天気情報」「時間帯」を有する。「静的情報」は「特売フラグ」を有する。「特売フラグ」が「1」である場合、対応する商品が特売されていることを示す。また、「配信先装置ID」は、広告出力装置2を識別する情報であり、IPアドレス、MACアドレス、ID等、広告出力装置2と通信するための情報であれば何でも良い。また、「付与ポイント」は、条件に合致した場合に、当該条件に対応するポイントであり、顧客に付与するポイントである。
【0212】
なお、図9に示す広告配信管理表において、「-」はNULLを示す、条件に含まれないことを示す。つまり、「ID=1」の広告配信条件において、「動的情報」の「時間」は条件を構成しない。
【0213】
かかる状況において、受付部13は、本日の環境情報のうちの天気情報「晴」を受け付け、一時格納している、とする。
【0214】
また、受付部13は、特売されている1以上の商品識別子を受け付け、一時格納している、とする。なお、特売されている1以上の商品識別子は、「G01」「G02」「G10」である、とする。
【0215】
また、格納部11は、図10に示す広告管理表を保持している。広告管理表は、「広告ID」「広告情報」を有するレコードを1以上格納している。
【0216】
また、店舗には、1または2以上のデジタルサイネージ用のディスプレイが設置され、かつ店舗の商品棚に1または2以上のカメラが設置されている(図6参照)。なお、カメラは、ここでは、距離画像カメラである、とする。
【0217】
かかる状況において、受付部13は、1または2以上の各カメラが撮影した動画(距離画像)を、リアルタイムに取得する。そして、受付部13は、動画から、上述した処理により、顧客が立ち止まった位置に配置されている1または2以上の商品の商品識別子を取得する。また、受付部13は、動画から、上述した処理により、顧客が接触した商品の商品識別子を取得する。そして、受付部13は、顧客が立ち止まっている時間も取得する。さらに、受付部13は、顧客が一の商品に接触している時間も取得する。
【0218】
また、受付部13は、図示しない時計から、現在時刻を取得する。
【0219】
以上より、受付部13は、常時、連続的に、商品識別子、環境情報、静的情報、動的情報「行為(接触または立ち止まり),時間」の情報を取得することとなる。
【0220】
次に、判断部16は、受付部13により取得された情報に合致するいずれかの条件を、図9の広告配信管理表から検索する。
【0221】
そして、受付部13により取得された情報がいずれかの条件に合致した場合、処理部17は、当該条件に対応する広告IDと配信先装置IDとを、図9の広告配信管理表から取得する。
【0222】
次に、広告出力部16は、取得した広告IDに対応する広告情報を、図10の広告管理表から取得する。
【0223】
そして、広告出力部16は、取得した広告情報を、配信先装置IDに対応する広告出力装置2に送信する。
【0224】
次に、配信先装置IDに対応する広告出力装置2では、広告情報を受信し、表示する。かかる広告の表示例は、図11である。
【0225】
なお、処理部17は、取得した広告情報を、ブロードキャストし、顧客の端末装置3が広告情報を受信し、出力しても良い。
【0226】
また、処理部17は、取得した広告情報を接触等のアクションを起こした顧客の端末装置3に送信し、顧客の端末装置3が広告情報を受信し、出力しても良い。
【0227】
(具体例5)
具体例5において、販売情報利用装置1が、取得された動的情報を用いて、顧客にポイントを付与する処理について説明する。
【0228】
受付部13は、本日の環境情報のうちの天気情報「晴」を受け付け、一時格納している、とする。
【0229】
また、受付部13は、特売されている1以上の商品識別子を受け付け、一時格納している、とする。なお、特売されている1以上の商品識別子は、「G01」「G02」「G10」である、とする。
【0230】
かかる状況において、受付部13は、1または2以上の各カメラが撮影した動画(距離画像)を、リアルタイムに取得する。そして、受付部13は、動画から、上述した処理により、顧客が立ち止まった位置に配置されている1または2以上の商品の商品識別子を取得する。また、受付部13は、動画から、上述した処理により、顧客が接触した商品の商品識別子を取得する。そして、受付部13は、顧客が立ち止まっている時間も取得する。さらに、受付部13は、顧客が一の商品に接触している時間も取得する。
【0231】
また、受付部13は、図示しない時計から、現在時刻を取得する。
【0232】
また、受付部13は、端末装置3から顧客識別子を受信する。
【0233】
以上より、受付部13は、常時、連続的に、商品識別子、環境情報、静的情報、動的情報「行為(接触または立ち止まり),時間」の情報を取得することとなる。また、受付部13は、顧客識別子を一時的に保持していることとなる。
【0234】
次に、判断部16は、受付部13により取得された情報に合致するいずれかの条件を、図9の広告配信管理表から検索する。
【0235】
そして、受付部13により取得された情報がいずれかの条件に合致した場合、処理部17は、当該条件に対応する付与ポイントを、図9の広告配信管理表から取得する。
【0236】
次に、処理部17は、受付部13が一時的に保持している顧客識別子に対応付けて、ポイントを付与する処理を行う。
【0237】
以上、本実施の形態によれば、商品に対する顧客の接触行動に関する動的情報を用いて、商品販売を支援することができる。
【0238】
具体的には、本実施の形態によれば、商品に対する顧客の接触行動に関する動的情報を用いて、(1)精度の高い棚割シミュレーション等の適切な静的情報を出力すること、(2)商品の売上げのシミュレーション等の適切な販売結果情報を出力すること、(3)効果の高い広告を適切なタイミングで広告を出力すること、および(4)適切なタイミングで顧客にポイントを付与すること等が可能となる。
【0239】
なお、本実施の形態において、販売情報利用装置1は、上記の(1)(2)等の機能のみを有しても良い。かかる場合、販売情報利用装置1は、図12のブロック図で示すように、格納部11、受付部13、取得部14、出力部15を備える装置である。
【0240】
また、本実施の形態において、販売情報利用装置1は、上記の(3)(4)等の機能のみを有しても良い。かかる場合、販売情報利用装置1は、図13のブロック図で示すように、格納部11、広告格納部12、受付部13、判断部16、および処理部17を備える装置である。 さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における販売情報利用装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータがアクセス可能な記録媒体は、商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報、および棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報と商品の販売結果に関する1以上の販売結果情報とのうちの1種類以上の情報を有する2以上の販売学習情報が格納される格納部を具備し、コンピュータを、商品の1以上の静的情報、当該商品に対する1以上の動的情報、および1以上の販売結果情報のうち、1または2種類の情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた1または2種類の情報を、前記格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、残る種類の1以上の情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した1以上の情報を出力する出力部として、機能させるためのプログラムである。
【0241】
上記プログラムにおいて、前記販売学習情報は、棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報、当該商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報、および当該商品の販売結果に関する1以上の販売結果情報を有し、前記受付部は、商品の1以上の静的情報、当該商品に対する1以上の動的情報、および1以上の販売結果情報のうち、2種類の情報を受け付け、前記取得部は、前記受付部が受け付けた2種類の情報を、前記格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、前記2種類の情報以外の他の1種類の1以上の情報を取得するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0242】
上記プログラムにおいて、前記受付部は、商品の1以上の静的情報と当該商品に対する1以上の動的情報とを受け付け、前記取得部は、前記受付部が受け付けた商品の1以上の静的情報と当該商品に対する1以上の動的情報とを、前記格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の販売結果情報を取得する販売結果推定処理を行い、前記出力部は、前記販売結果推定処理の結果である1以上の販売結果情報を出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0243】
上記プログラムにおいて、前記受付部は、商品に対する1以上の動的情報と当該商品の1以上の販売結果情報とを受け付け、前記取得部は、前記受付部が受け付けた商品に対する1以上の動的情報と当該商品の1以上の販売結果情報とを、前記格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の静的情報を取得する静的情報推定処理を行い、前記出力部は、前記静的情報推定処理の結果である1以上の静的情報を出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0244】
上記プログラムにおいて、前記受付部は、商品に対する1以上の静的情報と当該商品の1以上の販売結果情報とを受け付け、前記取得部は、前記受付部が受け付けた商品に対する1以上の静的情報と当該商品の1以上の販売結果情報とを、前記格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、1以上の動的情報を取得する動的情報推定処理を行い、前記出力部は、前記動的情報推定処理の結果である1以上の動的情報を出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0245】
記録媒体は、商品識別子と対になる1以上の広告を格納している広告格納部をさらに具備し、上記プログラムにおいて、前記出力部が出力する1以上の動的情報は、商品を識別する商品識別子を有し、コンピュータを前記出力部が出力する1以上の動的情報が有する商品識別子と対になる1以上の広告を前記広告格納部から取得し、出力する処理部としてさらに機能させるプログラムであることは好適である。
【0246】
上記プログラムにおいて、前記販売学習情報は、天気に関する天気情報、時刻に関する時刻情報のうち1種類以上の情報である1以上の環境情報をも含み、前記受付部は、さらに1以上の環境情報をも受け付け、前記取得部は、前記受付部が受け付けた情報を、前記格納部に格納されている2以上の販売学習情報を適用し、残る種類の1以上の情報を取得するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0247】
上記プログラムにおいて、前記取得部は、前記受付部が受け付けた情報を、前記格納部に格納されている2以上の販売学習情報を教師データとする機械学習のアルゴリズムにより、他の1種類の1以上の情報を取得するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0248】
上記プログラムにおいて、前記静的情報は、商品の陳列位置を示す商品位置情報、商品の属性を示す商品属性情報、顧客の属性を示す顧客属性情報のうちの1または2種類以上の情報を含むものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0249】
上記プログラムにおいて、前記動的情報は、商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報、商品の前での立ち止まり行動に関する立ち止まり行動情報のうちの1または2種類以上の情報を含むものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0250】
上記プログラムにおいて、前記販売結果情報は、商品の単位期間の販売数、販売できたか否かを示す情報、市場占有率のうち1または2以上の情報を含むものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0251】
また、 本実施の形態における販売情報利用装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータがアクセス可能な記録媒体は、棚に陳列される商品に関する静的な情報である1以上の静的情報および当該商品に対する顧客の行動に関する情報である1以上の動的情報に関する条件を格納し得る格納部を具備し、コンピュータを、1以上の静的情報および1以上の動的情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた1以上の静的情報および1以上の動的情報が前記格納部の条件に合致するか否かを判断する判断部と、前記判断部が、前記条件に合致すると判断された場合、予め決められた処理を行う処理部として機能させるプログラムであることは好適である。
【0252】
また、 上記プログラムにおいて、前記1以上の動的情報は、商品を識別する商品識別子を有し、前記記録媒体は、商品識別子と対になる1以上の広告を格納している広告格納部をさらに具備し、前記処理部は、前記受付部が受け付けた1以上の動的情報が有する商品識別子と対になる1以上の広告を前記広告格納部から取得し、出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0253】
また、 上記プログラムにおいて、前記受付部は、顧客を識別する顧客識別子を受け付け、前記処理部は、前記判断部が、前記条件に合致すると判断された場合、前記受付部が受け付けた顧客識別子に対応付けて、ポイントを付与する処理を行うものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0254】
また、 上記プログラムにおいて、前記条件は、商品の販売結果に関する1以上の販売結果情報に関する条件をも含み、前記受付部は、1以上の販売結果情報をも受け付け、前記判断部は、前記受付部が受け付けた1以上の静的情報、1以上の動的情報、および1以上の販売結果情報が前記格納部の条件に合致するか否かを判断するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0255】
また、 上記プログラムにおいて、前記動的情報は、商品に対する顧客の接触行動に関する接触行動情報、商品の前での立ち止まり行動に関する立ち止まり行動情報のうちの1または2種類以上の情報を含むものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0256】
また、図14は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の販売情報利用装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図14は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図15は、システム300のブロック図である。
【0257】
図14において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0258】
図15において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、MPU3013およびCD-ROMドライブ3012に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0259】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の販売情報利用装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0260】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の販売情報利用装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0261】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0262】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0263】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0264】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0265】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0266】
以上のように、本発明にかかる販売情報利用装置は、商品に対する顧客の動的な情報を用いて、商品販売を支援することができる、という効果を有し、商品棚のシミュレーション装置、または販売シミュレーション装置等として有用である。
【符号の説明】
【0267】
1 販売情報利用装置
2 広告出力装置
3 端末装置
4 販売学習情報取得装置
11 格納部
12 広告格納部
13 受付部
14 取得部
15 出力部
16 判断部
17 処理部
21 広告受信部
22 広告表示部
31 端末格納部
32 端末送信部
33 端末受信部
34 端末出力部
41 静的情報受付部
42 販売結果情報受付部
43 動画取得部
44 動的情報取得部
45 環境情報取得部
46 販売学習情報構成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15