(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-27
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】建物構造
(51)【国際特許分類】
E04B 1/76 20060101AFI20220112BHJP
【FI】
E04B1/76 400B
E04B1/76 500Z
(21)【出願番号】P 2018000308
(22)【出願日】2018-01-04
【審査請求日】2020-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 玄規
(72)【発明者】
【氏名】朝桐 大介
(72)【発明者】
【氏名】船木 伸彦
(72)【発明者】
【氏名】西 豊
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-057445(JP,A)
【文献】特開平10-266367(JP,A)
【文献】特開2014-034848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/00 - 1/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2階以上の多層階の建物の上層階の床部と下層階の天井部との間に設けられ、前記上層階の床上空間に対して閉じられ、放熱体により暖房される床下空間と、
前記床上空間の外周に立設され、内部に壁内空間を有する外壁と、
前記床下空間と前記外壁の前記壁内空間とを区画して前記床下空間の端縁部に敷き詰められた気密性を有したシート状の第1の気密フィルムと、
を備え、
前記外壁の前記壁内空間は、前記床部の上面を形成する床材から立設された内壁材と、前記
建物の外側に配置された外壁材と、の間に設けられ、
前記第1の気密フィルムは、水平方向で前記床上空間側に位置する端部が、前記床材と前記内壁材との間に挟まれ、水平方向で
前記外壁側に位置する端部が、
前記上層階の床梁の上面に接して敷き詰められて
おり、
また、前記床上空間の内部に立設され、内部に壁内空間を有する内壁と、
前記床下空間と前記内壁の前記壁内空間とを区画して前記床下空間の端縁部に敷き詰められた気密性を有したシート状の第2の気密フィルムと、
を備え、
前記床下空間は、上下に重なる前記上層階の前記床梁と前記下層階の天井梁とにより、水平方向に第1の床下空間と第2の床下空間とに区画され、
前記内壁により、前記上層階の前記床上空間が、前記第1の床下空間の上方に位置する第1の床上空間と、前記第2の床下空間の上方に位置する第2の床上空間とに区画され、
前記内壁の前記壁内空間は、前記第1の床上空間の前記床部を形成する第1の床材から立設された第1の内壁材と、前記第2の床上空間の前記床部を形成する第2の床材から立設された第2の内壁材との間に形成され、
前記第2の気密フィルムとして、前記第1の床下空間を、前記内壁の前記壁内空間および前記第1の床上空間に対して区画して前記第1の床下空間の端縁部に敷き詰められた第1内壁気密フィルムと、前記第2の床下空間を、前記内壁の前記壁内空間および前記第2の床上空間に対して区画して前記第2の床下空間の端縁部に敷き詰められた第2内壁気密フィルムとを備える建物構造。
【請求項2】
2階以上の多層階の建物の上層階の床部と下層階の天井部との間に設けられ、前記上層階の床上空間に対して閉じられ、放熱体により暖房される床下空間と、
前記上層階の床上空間を、暖房対象の第3の床上空間と非暖房対象の第4の床上空間とに区画する仕切壁と、
を備え、
前記床下空間は、
上下に重なる前記上層階の床梁と前記下層階の天井梁とにより、前記第3の床上空間の下方に位置して前記放熱体が設置された第3の床下空間と前記第4の床上空間の下方に配置されて前記放熱体が非設置の第4の床下空間とに区画され、
前記第3の床下空間を、前記第3の床上空間、前記第4の床下空間および前記第4の床上空間に対して区画する第3の気密フィルムが前記第3の床下空間の端縁部に敷き詰められている建物構造。
【請求項3】
請求項
1に記載の建物構造において、
前記壁内空間に、断熱材が充填され、
前記各気密フィルムは、前記断熱材と前記下層階の前記床梁の上面との間に挟まれて設置されている建物構造。
【請求項4】
請求項1~請求項
3のいずれか1項に記載の建物構造において、
前記建物は、4隅に立設された4本の柱と、これらの4本の前記柱の下端部どうしを結合した4本の
前記床梁と、
4本の前記柱の上端部どうしを結合した
前記天井梁とにより、平面形状が方形状の骨組状の建物ユニットを結合して形成され、
前記上層階の前記建物ユニットの前記床梁と、前記下層階の前記建物ユニットの前記天井梁とが上下に重なって前記床下空間の水平方向の端部が形成されている建物構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、輻射式の床暖房に好適な建物構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、建物の2階以上の多層階床の床下空間に薄型の放熱体を設置して、2階以上の多層階でも床暖房を行えるようにした床暖房システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の床暖房システムは、建物の床下空間において、この床下空間を形成する床材を支持する金属製の床支持材の下部に放熱体が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来の床暖房システムでは、上層階において床暖房を可能とするものであるが、さらなる熱効率の向上が望まれていた。
【0005】
本開示は、上述の問題に着目して成されたもので、多層階床の床暖房を行うにあたり、熱効率の向上を図ることができる建物構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本開示の建物構造は、
2階以上の多層階の建物の上層階の床部と下層階の天井部との間に設けられ、前記上層階の床上空間に対して閉じられ、放熱体により暖房される床下空間と、
前記床上空間の外周に立設され、内部に壁内空間を有する外壁と、
前記床下空間と前記外壁の前記壁内空間とを区画して前記床下空間の端縁部に敷き詰められた気密性を有したシート状の第1の気密フィルムと、
を備え、
前記外壁の前記壁内空間は、前記床部の上面を形成する床材から立設された内壁材と、前記建物の外側に配置された外壁材と、の間に設けられ、
前記第1の気密フィルムは、水平方向で前記床上空間側に位置する端部が、前記床材と前記内壁材との間に挟まれ、水平方向で前記外壁側に位置する端部が、前記上層階の床梁の上面に接して敷き詰められており、
また、前記床上空間の内部に立設され、内部に壁内空間を有する内壁と、
前記床下空間と前記内壁の前記壁内空間とを区画して前記床下空間の端縁部に敷き詰められた気密性を有したシート状の第2の気密フィルムと、
を備え、
前記床下空間は、上下に重なる前記上層階の前記床梁と前記下層階の天井梁とにより、水平方向に第1の床下空間と第2の床下空間とに区画され、
前記内壁により、前記上層階の前記床上空間が、前記第1の床下空間の上方に位置する第1の床上空間と、前記第2の床下空間の上方に位置する第2の床上空間とに区画され、
前記内壁の前記壁内空間は、前記第1の床上空間の前記床部を形成する第1の床材から立設された第1の内壁材と、前記第2の床上空間の前記床部を形成する第2の床材から立設された第2の内壁材との間に形成され、
前記第2の気密フィルムとして、前記第1の床下空間を、前記内壁の前記壁内空間および前記第1の床上空間に対して区画して前記第1の床下空間の端縁部に敷き詰められた第1内壁気密フィルムと、前記第2の床下空間を、前記内壁の前記壁内空間および前記第2の床上空間に対して区画して前記第2の床下空間の端縁部に敷き詰められた第2内壁気密フィルムとを備える建物構造とした。
【0008】
また、本開示の建物構造は、
2階以上の多層階の建物の上層階の床部と下層階の天井部との間に設けられ、前記上層階の床上空間に対して閉じられ、放熱体により暖房される床下空間と、
前記上層階の床上空間を、暖房対象の第3の床上空間と非暖房対象の第4の床上空間とに区画する仕切壁と、
を備え、
前記床下空間は、上下に重なる前記上層階の床梁と前記下層階の天井梁とにより、前記第3の床上空間の下方に位置して前記放熱体が設置された第3の床下空間と前記第4の床上空間の下方に配置されて前記放熱体が非設置の第4の床下空間とに区画され、
前記第3の床下空間を、前記第3の床上空間、前記第4の床下空間および前記第4の床上空間に対して区画する第3の気密フィルムが前記第3の床下空間の端縁部に敷き詰められている建物構造とした。
【発明の効果】
【0009】
本開示の建物構造では、上層階の床下空間および床部を温めて、上層階の床上空間を暖房する際に、上層階の床下空間は、各気密フィルムにより壁内空間や、床上空間や、隣接する非暖房対象の床下空間との気密性が確保される。したがって、床下空間から壁内空間や床上空間や隣接する床下空間に逃げた温調空気が、屋外や隣室などに逃げるのを抑制できる。よって、各気密フィルムを設置しない建物構造と比較して、熱効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態1の建物構造を備えたユニット建物の縦断面を示す概略図である。
【
図2】実施の形態1の建物構造を備えたユニット建物の床下空間を拡大して示す概略図である。
【
図3A】実施の形態1の建物構造を備えたユニット建物に適用した床暖房システムに用いた放熱体を示す断面図である。
【
図3B】実施の形態1の床暖房システムに用いた放熱体を示す分解斜視図である。
【
図3C】実施の形態1の床暖房システムに用いた放熱体の放熱体モジュールの接続状態の説明図である。
【
図4】実施の形態1の建物構造を備えたユニット建物を構築するユニット建物の一例を示す斜視図である。
【
図5A】実施の形態1の建物構造における外壁部分を示す断面図である。
【
図5B】実施の形態1の建物構造における内壁部分を示す断面図である。
【
図5C】実施の形態1の建物構造における仕切壁部分を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
[ユニット建物の構成]
図1を参照しながら実施の形態1の建物構造を備えたユニット建物Hの全体構成について説明する。
【0012】
図1は、実施の形態1の建物構造を適用したユニット建物Hの概略図である。
このユニット建物Hは、基礎コンクリートBの上に、1階の建物ユニット集合体U1と2階の建物ユニット集合体U2と3階の建物ユニット集合体U3とを上下方向に積層して構築されている。なお、各建物ユニット集合体U1,U2,U3は、後述する建物ユニットUを、水平方向に複数結合して形成されたものである。
【0013】
ユニット建物Hは、上下方向に、1階の床部10によって床下空間40と1階の床上空間41とに区画され、2階の床部20により、1階の床上空間41と2階の床上空間42とに区画され、3階の床部30により、2階の床上空間42と3階の床上空間43とに区画されている。
そして、各床上空間41,42,43は、水平方向の外周部を外壁WLにより、外部空間と区画されている。
【0014】
また、2階の床部20には、2階の床部20と1階の天井部50とに上下を挟まれた、2階の床下空間52が形成されている。そして、3階の床部30には、3階の床部30と2階の天井部60とに上下を挟まれた3階の床下空間53が形成されている。
【0015】
<建物ユニットの構造>
各階の建物ユニット集合体U1~U3を構成する建物ユニットUの骨格構造を、
図4に基づいて簡単に説明する。
この建物ユニットUの骨格は、4本の柱61,61,61,61と4本の床梁62,62,62,62と4本の天井梁63,63,63,63とが、平面形状が方形状になるように、箱型に組み立てられている。そして、対向して配置された一対の床梁62,62に床小梁65が架け渡され、この床小梁65の上に床下地66が取り付けられている。
また、対向して配置されている一対の天井梁63,63の下部に天井根太67が架け渡されている。
【0016】
[床暖房システムの構成]
ユニット建物Hに設置された床暖房システム100について説明する。
床暖房システム100は、室外機110と、空調部120と、床暖房部130とを備える。
【0017】
<室外機>
室外機110は、熱交換媒体と外気との熱交換を行う、いわゆるヒートポンプ式の熱交換器を備え、本実施の形態1では、この室外機110は、空調部120の熱交換媒体および床暖房部130の熱交換媒体と、外気との熱交換を行う。なお、室外機110として、本実施の形態1では、2台を並設している。
【0018】
<空調部>
空調部120は、第1室内機121および第2室内機122を備える。
第1室内機121は、床下空間40に設置されている。そして、第1室内機121は、床下空間40の空気を吸い込んで熱交換媒体との熱交換を行った空気を、床下空間40と1階の床上空間41とに選択的に送風可能となっている。
【0019】
第2室内機122は、2階の床上空間42に設けられた後述する収納空間42(d)に設置され、2階の床上空間42の空気を吸い込んで熱交換媒体との熱交換を行った空気を、2階の床上空間42の第1の居室空間42(a)、第2の居室空間42(b)、第3の居室空間42(c)に送風可能となっている。
【0020】
<床暖房部>
床暖房部130は、2階の床下空間52に設置された放熱体131と、この放熱体131と室外機110とで熱媒体としての温水を循環させる温水パイプ132とを備える。
すなわち、床暖房部130は、室外機110において外気と熱交換を行って加熱した温水を、室外機110と放熱体131との間で循環させるよう構成されている。
なお、放熱体131は、第1の放熱体131(A)と、第3の放熱体131(B)と、第3の放熱体131(C)とで、それぞれ、独立して熱交換媒体を循環させ放熱可能となっている。なお、床下空間52は、後述するが第1の放熱体131(A)が設置された第1の床下空間52(a)と、第2の放熱体131(B)が設置された第2の床下空間52(b)と、第3の放熱体131(C)が設置された第3の床下空間52(c)とで区画されている。
【0021】
放熱体131は、
図3A,
図3B,
図3Cに示すように、矩形のシート状部材である熱伝導シート131aと断熱シート131bとの間に、放熱管131cが、波形状に折り返されて配設されて形成されている。なお、熱伝導シート131aとしては、例えば、アルミシートなどの金属系のシートを用いることができ、断熱シート131bとしては、樹脂製のものや発泡樹脂製のものを用いることができる。
【0022】
また、放熱管131cとしては、架橋ポリエチレン製の管を用いることができる。なお、架橋ポリエチレンは、軽量、柔軟性を有する、耐食性に優れる、耐衝撃性に優れる、低温特性に優れる、電気特性に優れる(電気腐食を受けない)、耐応力腐食性に優れる、クリープ性能に優れる、耐薬品性に優れる、耐熱老化性に優れるという性質を有する。
【0023】
また、放熱体131は、
図1に示すように、第1の放熱体131(A)と第2の放熱体131(B)と第3の放熱体(C)とに分割されており、それぞれ、独立して室外機110から温水が循環可能となっている。
【0024】
ここで、放熱体131が設置された2階の床下空間52について説明を加える。
詳細には後述するが、2階の床下空間52は、水平方向で第1の床下空間52(a)と第2の床下空間52(b)と第3の床下空間52(c)と第4の床下空間52(d)とに区画されている。なお、2階の床下空間52の区画は、
図5B、
図5Cに示すように、1階の建物ユニットUの天井梁63と2階の建物ユニットUの床梁62とを上下に重ねることで成されている。
【0025】
そして、この区画された第1の床下空間52(a)と第2の床下空間52(b)と第3の床下空間52(c)とに、第1の放熱体131(A)と第2の放熱体131(B)と第3の放熱体(C)とが独立して設置されている。
【0026】
また、
図1に示すように、第1の床下空間52(a)の上方には、2階の床上空間42を形成する第1の居室空間42(a)が設けられている。第2の床下空間52(b)の上方には、2階の床上空間42を形成する第2の居室空間42(b)が設けられている。第3の床下空間52(c)の上方には、2階の床上空間42を形成する第3の居室空間42(c)が設けられている。第4の床下空間52(d)の上方には、2階の床上空間42を形成する収納空間42(d)が設けられている。
【0027】
したがって、第1の床下空間52(a)と第2の床下空間52(b)と第3の床下空間52(c)とを、独立して暖房することができる。そして、これにより、第1の居室空間42(a)と第2の居室空間42(b)と第3の居室空間42(c)とは、独立して暖房することができる。
また、第4の床下空間52(d)は、放熱体131が非設置であり、収納空間42(d)は、非暖房対象の空間である。
【0028】
[床下空間の構造]
放熱体131が設置された2階の床下空間52における気密構造について説明する。
2階の床下空間52は、前述したように2階の床部20と1階の天井部50との間に形成されている。
2階の床部20は、
図2に示すように2階の床下地66(例えば、パーチクルボード)の上に床材71が張られて形成されている。なお、床材71は、板状の床遮音材711(
図2参照)の上面に床仕上材712(
図2参照)を敷き詰めて形成されている。
【0029】
一方、1階の天井部50は、天井根太67の下側に石膏ボードなどからなる天井材72が固定されて形成されている。
そして、1階の天井部50は、天井根太67の上に板材73が敷き詰められており、さらに、この板材73の上に、断熱材140が敷き詰められている。
さらに、断熱材140の上に、前述した放熱体131が設置され、1階の床上空間41に熱が逃げないようにしている。なお、断熱材140としては、1階の天井部50における配線などの凹凸があっても、その凹凸形状に追従して変形可能なように、軟質のもの(例えば、グラスウール)を用いている。
【0030】
[床下空間の気密構造]
外壁WL部分における2階の床下空間52の気密構造ついて、
図5Aに基づいて説明する。
図5Aは、実施の形態1の床暖房システムにおける外壁WLを示す断面図であって、1階の建物ユニットUと2階の建物ユニットUとの結合部分を示している。
この
図5Aに示すように、水平方向で床下空間52は、1階の建物ユニットUの天井梁63と、2階の建物ユニットUの床梁62とが上下に重なった構造部分により、外壁WLと区画されている。また、上下に重なる天井梁63と床梁62との間には、天井梁63および床梁62の長手方向の全長に亘ってシール材78aが介在されている。
【0031】
外壁WLは、建物ユニットUの水平方向における屋内外方向(
図5Aの左右方向)で、床梁62を挟んで屋外方向側に配置された外壁材74と、屋内方向側に配置された内壁材75とを備えている。
なお、外壁材74は、図示を省略した胴縁などに取り付けられている。また、内壁材75は、枠材75aに取り付けられた石膏ボードなどの板材に、壁紙が貼り付けられている。
【0032】
また、外壁WLは、水平方向で外壁材74と内壁材75との間であって、上下方向で床梁62と天井梁63との間に、壁内空間77aを備える。そして、2階部分の壁内空間77aに、断熱材81aが充填され、かつ、1階部分の壁内空間77aに、断熱材81bが充填されている。
また、床梁62および天井梁63の内側にも、それぞれ、断熱材81c,81dが充填されている。
これらの断熱材81a~81dにより、屋内の屋外に対する断熱が図られている。
なお、断熱材81a~dとしては、グラスウールやポリエチレンフォームなどを用いることができる。
【0033】
さらに、本実施の形態1では、2階の床下空間52(
図5Aでは第2の床下空間52(b))の上部と、壁内空間77aおよび床上空間42(
図5Aでは第2の居室空間42(b))とを遮断するための外壁気密フィルム(第1の気密フィルム)151が設けられている。
この外壁気密フィルム151は、防湿および気密性を有した薄い帯状のシートであり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンなどを素材とするものである。
【0034】
この外壁気密フィルム151は、床下空間52において外壁WLに隣り合う端縁部に沿って敷き詰められている。詳細には、外壁気密フィルム151は、水平方向で床上空間42側に位置する端縁部が、床材71の上面と内壁材75の下端面との間に挟まれ、水平方向で屋外側に位置する端部が、床梁62の上面および屋外側の側面の上部に接して敷き詰められている。さらに、外壁気密フィルム151は、床梁62の上面に重なる部分は、床梁62の上面と断熱材81aの下面とに挟まれている。
【0035】
以上のように、2階の床下空間52は、外壁気密フィルム151により、壁内空間77aおよび屋外に対して遮断され、かつ、2階の床上空間42に対して遮断され、気密性が確保されている。
断熱材81aとしては、グラスウールのように通気性を有した素材が用いられ、特に下端面は、凹凸を有して床梁62の上面との密着性に劣るため、外壁気密フィルム151による気密性は有効である。
【0036】
次に、
図5Bに基づいて、2階の床下空間52において、2階の床上空間42および床上空間42に立設された内壁IWに対する気密構造について説明する。
なお、
図5Bは、実施の形態1の建物構造における内壁IWの部分を示す断面図である。詳細には、2階の建物ユニット集合体U2において、第1の居室空間42(a)と第2の居室空間42(b)との間に立設された内壁IWと、その下方の第1の床下空間52(a)および第2の床下空間52(b)との気密構造を示す断面図である。
【0037】
内壁IWは、2階の床上空間42において、暖房対象となる2つの居室空間42(a),42(b)を区画して設けられている。この内壁IWは、厚さ方向(
図5Bの左右方向)の両面に壁面を有するいわゆるダブル壁構造であり、2階の建物ユニット集合体U2を形成する建物ユニットU,Uどうしの間に立設されている。
また、2階の内壁IWの真下にも、1階の建物ユニット集合体U1の建物ユニットU,Uの間に、内壁IWが立設されている。
【0038】
この上下の内壁IW,IWは、各建物ユニットUの端部に、それぞれ内壁材76a,76b,76c,76dが立設され、両内壁材76a,76bの間、および両内壁材76c,76dの間には、それぞれ、壁内空間77b,77cが設けられている。そして、各内壁材76a,76b,76c,76dの裏面(各居室空間42(a)、42(b)に面する面を表面とする)が断熱材82aに覆われている。
したがって、2階の床上空間42では、第1の居室空間42(a)と第2の居室空間42(b)との間で断熱が図られている。同様に、1階の床上空間41でも、内壁WIにより区画された部屋の間で断熱が図られている。
【0039】
2階の床下空間52は、一対の床梁62および天井梁63を挟んで第1の居室空間42(a)の下方に位置する第1の床下空間52(a)と、第2の居室空間42(b)の下方に位置する第2の床下空間52(b)とに区画されている。また、上下方向で、一対の床梁62と天井梁63との間に、床梁62および天井梁63の長手方向の全長に亘ってシート状のシール材78bが介在されている。さらに、水平方向で一対の床梁62,62の間に、床梁62の長手方向の全長に亘ってシール材78cが介在されている。
したがって、上下の内壁IW、IWに設けられた壁内空間77b,77cは、これらのシール材78b,78cにより上下に区画されている。
【0040】
なお、第1の床下空間52(a)に配置された放熱体131(A)(
図5Bでは図示省略)と、第2の床下空間52(b)に配置された放熱体131(B)(
図5Bでは図示省略)とは、それぞれ、独立して熱冷媒を供給可能となっている。つまり、第1の床下空間52(a)と第2の床下空間52(b)とで、独立して暖房し、これにより、第1の居室空間42(a)と第2の居室空間42(b)とを独立して暖房することが可能となっている。
【0041】
さらに、2階の第1、第2床下空間52(a),52(b)の上部と、壁内空間77bおよび各居室空間42(a)、42(b)とを遮断するための第1内壁気密フィルム(第2の気密フィルム)152aおよび第2内壁気密フィルム(第2の気密フィルム)152bが設けられている。
両内壁気密フィルム152a,152bは、前述の外壁気密フィルム151と同様の防湿、気密性を有した薄いシートであり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンなどを素材とするものである。
【0042】
ここで、第1内壁気密フィルム152aは、第1の床下空間52(a)を、壁内空間77bおよび第1の居室空間42(a)に対して区画して第1の床下空間52(a)の端縁部に敷き詰められている。
【0043】
また、第2内壁気密フィルム152bは、第2の床下空間52(b)を、壁内空間77bおよび第2の居室空間42(b)に対して区画して第2の床下空間52(b)の端縁部に敷き詰められている。
【0044】
詳細には、第1内壁気密フィルム152aは、水平方向で第1の床上空間42(a)側に位置する端縁部が、第1の居室空間42(a)の床部20の床材71aの上面と、第1の居室空間42(a)に面した内壁材76aの下端面との間に挟まれている。
一方、第1内壁気密フィルム152aの水平方向で壁内空間77b側に位置する端部は、第1の居室空間42(a)を形成する建物ユニットUの床梁62の上面に接し、さらに、この床梁62の側面上部に接して敷き詰められている。また、第1内壁気密フィルム152aの水平方向で壁内空間77b側に位置する端部は、床梁62の上面では、その上方に位置する断熱材82aの下端部との間に介在されている。
【0045】
第2内壁気密フィルム152bは、第1内壁気密フィルム152aと略左右対称に設置されている。すなわち、第2内壁気密フィルム152bは、水平方向で第2の床上空間42(b)側に位置する端縁部が、第2の居室空間42(b)の床部20の床材71bの上面と、第2の居室空間42(b)に面した内壁材76bの下端面との間に挟まれている。
一方、第2内壁気密フィルム152bの水平方向で壁内空間77b側に位置する端部は、第2の居室空間42(b)を形成する建物ユニットUの床梁62の上面に接し、さらに、この床梁62の側面上部に接して敷き詰められている。また、第2内壁気密フィルム152bの水平方向で壁内空間77b側に位置する端部は、床梁62の上面では、その上方に位置する断熱材82aの下端部との間に介在されている。
【0046】
以上のように、第1の床下空間52(a)は、第1内壁気密フィルム152aにより、壁内空間77b、第1の居室空間42(a)および第2の居室空間42(b)に対して遮断されて気密性が確保されている。
特に、断熱材82aとしては、グラスウールのように通気性を有した素材が用いられ、特に下端面は、凹凸を有して床梁62の上面との密着性に劣るため、外壁気密フィルム151による壁内空間77b、第1の居室空間42(a)および第2の居室空間42(b)に対する気密性は有効である。
【0047】
同様に、第2の床下空間52(b)は、第2内壁気密フィルム152bにより、壁内空間77b、第2の居室空間42(b)および第1の居室空間42(a)に対して遮断されて気密性が確保されている。
【0048】
次に、
図5Cに基づいて、暖房対象の第3の床下空間52(c)における、非暖房対象の第4の床下空間52(d)およびその上方の非暖房対象の床上空間42としての収納空間42(d)に対する気密構造について説明する。
【0049】
図1に示すように、第3の床下空間52(c)には放熱体131(C)が設置されているのに対し、これに水平方向に隣接する第4の床下空間52(d)には放熱体131が非設置となっている。床上空間42において、第4の床下空間52(d)の上方に位置する部分は、第2室内機122およびその配管の設置スペースを含む収納空間42(d)となっており、これら第4の床下空間52(d)および収納空間42(d)は、暖房を行わない非暖房対象の空間としている。
【0050】
図5Cに示すように、第3の床下空間52(c)と第4の床下空間52(d)とは、一対の床梁62,62および天井梁63,63により区画されている。そして、上下方向で一対の床梁62,62と天井梁63,63との間には、シート状のシール材78dが長手方向の全長に亘って介在されている。なお、暖房対象の第3の床下空間52(c)に面する床梁62には、断熱材83aが充填されている。
【0051】
また、2階の床上空間42が、仕切壁PWにより、第3の床下空間52(c)の上方に位置して暖房対象となる第3の居室空間42(c)と、第4の床下空間52(d)の上方に位置して非暖房対象となる収納空間42(d)とに区画されている。
そして、仕切壁PWは、第3の床下空間52(c)を形成する建物ユニットUの床部20の床材71から立設され、
【0052】
そして、第3の床下空間52(c)を、第3の居室空間42(c)、第4の床下空間52(d)および収納空間42(d)に対して区画する気密フィルム(第3の気密フィルム)153が第3の床下空間52(c)の端縁部に敷き詰められている。
【0053】
気密フィルム153は、水平方向で第3の居室空間42(c)側に位置する端縁部が、床材71の上面と仕切壁PWの下端面との間に挟まれている。一方、気密フィルム153の水平方向で収納空間42(d)側に位置する端部が、第3の床下空間52(c)を形成する建物ユニットUの床梁62の上面および第4の床下空間52(d)側の側面の上部に接して敷き詰められている。
したがって、第3の床下空間52(c)の温調空気は、隣接する第4の床下空間52(d)および収納空間42(d)に漏れるのが気密フィルム153により抑制される。
【0054】
(実施の形態1の効果)
以下に、本実施の形態1の建物構造の効果を列挙する。
1)実施の形態1の建物構造は、
2階以上の多層階の建物としてのユニット建物Hの上層階としての2階の床部20と下層階としての1階の天井部50との間に設けられ、2階の床上空間42に対して閉じられ、放熱体131により暖房される2階の床下空間52と、
床上空間42の外周に立設され、内部に壁内空間77aを有する外壁WLと、
床下空間52と外壁WLの壁内空間77aとを区画して床下空間52の端縁部に敷き詰められた気密性を有したシート状の外壁気密フィルム151と、
を備え、
壁内空間77aは、床部20の上面を形成する床材から立設された内壁材75と、建物ユニットUの外側に配置された外壁材74と、の間に設けられ、
外壁気密フィルム1151は、水平方向で床上空間42側に位置する端部が、床材71と内壁材75との間に挟まれ、水平方向で外部空間側に位置する端部が、床梁62の上面に接して敷き詰められている建物構造とした。
したがって、床下空間52の温調空気が、壁内空間77aおよび床上空間42に漏れるのを抑制し、熱効率を向上できる。
【0055】
2)実施の形態1の建物構造は、
2階以上の多層階の建物としてのユニット建物Hの上層階としての2階の床部20と下層階としての1階の天井部50との間に設けられ、2階の床上空間42に対して閉じられ、放熱体131により暖房される2階の床下空間52と、
床上空間42の内部に立設され、内部に壁内空間77bを有する内壁IWと、
床下空間52と内壁IWの壁内空間77bとを区画して床下空間52の端縁部に敷き詰められた気密性を有したシート状の第2の気密フィルムと、
を備え、
床下空間52が、上下に重なる2階の床梁62と1階の天井梁63とにより、水平方向に第1の床下空間52(a)と第2の床下空間52(b)とに区画され、
第1の床下空間52(a)と第2の床下空間52(b)とは、放熱体131により独立して暖房可能であり、
内壁IWにより、2階の床上空間42が、第1の床下空間52(a)の上方に位置する第1の居室空間42(a)と、第2の床下空間52(b)の上方に位置する第2の居室空間42(b)とに区画され、
内壁IWの壁内空間77bは、第1の居室空間42(a)の床部20を形成する第1の床材71aから立設された第1の内壁材76aと、第2の居室空間42(b)の床部20を形成する第2の床材71bから立設された第2の床材71bと第2の内壁材76bとの間に形成され、
第2の気密フィルムとして第1の床下空間52(a)を、壁内空間77bおよび第1の居室空間42(a)に対して区画して第1の床下空間52(a)の端縁部に敷き詰められた第1内壁気密フィルム152aと、第2の床下空間52(b)を、壁内空間77bおよび第2の居室空間42(b)に対して区画して第2の床下空間52(b)の端縁部に敷き詰められた第2内壁気密フィルム152bとを備える建物構造とした。
したがって、第1の床下空間52(a)を暖房している場合に、その温調空気が壁内空間77bおよび第1の居室空間42(a)に漏れるのを抑制できる。
また、第2の床下空間52(b)を暖房している場合に、その温調空気が壁内空間77bおよび第2の居室空間42(b)に漏れるのを抑制できる。
特に、第1の床下空間52(a)と第2の床下空間52(b)とのいずれか一方を暖房している場合に、その温調空気が壁内空間77bから、両居室空間42(a),42(b)の暖房を行っていない方に漏れるのを抑制できる。
これにより、熱効率を向上できる。
【0056】
3)実施の形態1の建物構造は、
壁内空間77a,77bに、断熱材81a,82aが充填され、
各気密フィルム151,152a,152bは、断熱材81a,82aと床梁62の上面との間に挟まれて設置されている。
したがって、断熱材81a,82aにより床上空間42の熱が外部に伝達されたり、両居室空間42(a),42(b)どうしで熱が伝達されたりするのを抑制できる。また、床下空間52の温調空気が断熱材81aと床梁62との間から外部に漏れたり、各床下空間52(a),52(b)の温調空気が断熱材82a,82aと床梁62,62との間から漏れたりするのを抑制できる。これにより、熱効率をさらに向上できる。
【0057】
4)実施の形態1の建物構造は、
2階以上の多層階の建物としてのユニット建物Hの上層階としての2階の床部20と下層階としての1階の天井部50との間に設けられ、2階の床上空間42に対して閉じられ、放熱体131により暖房される2階の床下空間52と、
2階の床上空間42を、暖房対象の第3の居室空間42(c)と非暖房対象の第4の床上空間としての収納空間42(d)とに区画する仕切壁PWと、
を備え、
床下空間52が、上下に重なる床梁62と天井梁63とにより、第3の床上空間42(c)の下方に位置して放熱体131が設置された第3の床下空間52(c)と収納空間42(d)の下方に配置されて放熱体131が非設置の第4の床下空間52(d)とに区画され、
第3の床下空間52(c)を、第3の床上空間42(c)、第4の床下空間52(d)および収納空間42(d)に対して区画する気密フィルム152が第3の床下空間52(c)の端縁部に敷き詰められている建物構造とした。
したがって、第3の床下空間52(c)の暖房時に、その温調空気が第3の居室空間42(c)、第4の床下空間52(d)および収納空間42(d)に漏れるのを抑制し、熱効率を向上できる。
【0058】
5)実施の形態1の建物構造は、
建物としてのユニット建物Hは、4隅に立設された4本の柱61と、これらの4本の柱61の下端部どうしを結合した4本の床梁62と、4本の柱61の上端部どうしを結合した天井梁63とにより、平面形状が方形状の骨組状の建物ユニットUを結合して形成され、
2階の建物ユニットUの床梁62と、1階の建物ユニットUの天井梁63とが上下に重なって床下空間52の水平方向の端部が形成されている。
したがって、ユニット建物Hの建物ユニットUどうしの結合箇所において、床下空間52どうし、あるいは、外部と区画された部位において、気密性を高めることができる。
【0059】
6)実施の形態1の建物構造は、
第1内壁気密フィルム152aは、水平方向で第1の居室空間42(a)側に位置する端縁部が、第1の床材71aと第1の内壁材76aとの間に挟まれ、水平方向で壁内空間77b側に位置する端部が、第1の居室空間42(a)を形成する建物ユニットUの床梁62の上面に接して敷き詰められ、
第2内壁気密フィルム152bは、水平方向で前記第2の居室空間42(b)側に位置する端縁部が、第2の床材71bと第2の内壁材76bとの間に挟まれ、水平方向で壁内空間77b側に位置する端部が、第2の居室空間42(b)を形成する建物ユニットUの床梁62の上面に接して敷き詰められている。
したがって、第1の床下空間52(a)の温調空気が壁内空間77bおよび第1の居室空間42(a)に漏れるのを、より確実に抑制できる。
また、第2の床下空間52(b)の温調空気が壁内空間77bおよび第2の居室空間42(b)に漏れるのをより確実に抑制できる。
【0060】
7)実施の形態1の建物構造は、
仕切壁PWは、第3の床下空間52(c)を形成する建物ユニットUの床部20の床材71から立設され、
気密フィルム153は、水平方向で第3の居室空間42(c)側に位置する端縁部が、床材71と仕切壁PWとの間に挟まれ、水平方向で第4の床下空間52(d)側に位置する端部が、第3の床下空間52(c)を形成する建物ユニットUの床梁62の上面に接して敷き詰められている。
したがって、第3の床下空間52(c)の暖房時に、その温調空気が第3の居室空間42(c)、第4の床下空間52(d)および収納空間42(d)に漏れるのをより確実に抑制できる。
【0061】
8)実施の形態1の建物Hは、
1)~7)に記載の建物構造を備えているユニット建物Hとした。
したがって、上記1)~7)に記載の効果を得ることができるユニット建物Hを提供することができる。
【0062】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、本発明の具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0063】
例えば、実施の形態では、放熱体を設ける多層階床として、2階の床部を例示したが、放熱体は、3階以上の床部に設けてもよい。
また、実施の形態では、ユニット建物に適用した例を示したが、ユニット建物以外の建物にも適用可能である。さらに、実施の形態では、ユニット建物として3階建以上の建物を示したが、その階数はこれに限定されず、2階建の建物にも適用できる。
また、実施の形態では、暖房システムとして、いわゆるヒートポンプ式の暖房システムを示したが、これに限定されない。例えば、熱媒体の加熱を、電力や石油やプロパンガスを用いて行うものを適用してもよい。あるいは、放熱体として、通電することにより発熱するものを用いることもできる。
【符号の説明】
【0064】
20 2階の床部
42 2階の床上空間
42(a) 第1の居室空間(第1の床上空間)
42(b) 第2の居室空間(第2の床上空間)
42(c) 第3の居室空間(第3の床上空間)
42(d) 収納空間(第4の床上空間)
50 1階の天井部
52 2階の床下空間
52(a) 第1の床下空間
52(b) 第2の床下空間
52(c) 第3の床下空間
52(d) 第4の床下空間
71 床材
71a (第1の)床材
71b (第2の)床材
74 外壁材
75 内壁材
76a (第1の)内壁材
76b (第2の)内壁材
77a (外壁WLの)壁内空間
77b (2階の内壁IWの)壁内空間
77c (1階の内壁IWの)壁内空間
81a (外壁材の)断熱材
81b (外壁材の)断熱材
81c (床梁の)断熱材
81d (天井梁の)断熱材
82a (内壁材の)断熱材
151 外壁気密フィルム(第1の気密フィルム)
152a 第1内壁気密フィルム(第2の気密フィルム)
152b 第2内壁気密フィルム(第2の気密フィルム)
153 気密フィルム(第3の気密フィルム)
H ユニット建物(建物)
IW 内壁
PW 仕切壁
U 建物ユニット
WL 外壁