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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-27
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】使い捨て容器用センサインターフェース
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/34 20060101AFI20220112BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20220112BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20220112BHJP
   C12M 1/28 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
C12M1/34 Z
B65D25/20 K
C12M1/00 C
C12M1/28
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019534330
(86)(22)【出願日】2017-12-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-06
(86)【国際出願番号】 US2017065254
(87)【国際公開番号】W WO2018118458
(87)【国際公開日】2018-06-28
【審査請求日】2019-08-20
(31)【優先権主張番号】15/390,154
(32)【優先日】2016-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597115727
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ファデル,ポール
(72)【発明者】
【氏名】プライス,ジョシュア
【審査官】小金井 悟
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/180853(WO,A1)
【文献】中国実用新案第205620076(CN,U)
【文献】特開2005-265850(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00- 3/10
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(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨て容器を再使用可能な検出機器に連結するための使い捨てセンサインターフェースであって、前記インターフェースは、
前記使い捨て容器の壁へ結合可能なポリマーフランジであって、前記使い捨て容器の側壁及び撓み可能なポリマーダイアフラムを受け取るように構成されたインターフェース部を有している前記ポリマーフランジと、
前記ポリマーフランジの前記インターフェース部に結合された撓み可能なポリマーダイアフラムと、
前記ポリマーフランジに密封的に結合された機器結合部であって、前記再使用可能な検出機器に連結するように構成されている前記機器結合部と、
を備え、
前記機器結合部は、前記ポリマーダイアフラムに隣接する隔離ダイアフラムを含む、
上記使い捨てセンサインターフェース。
【請求項2】
前記機器結合部は、前記ポリマーフランジに解放可能に固定されている、請求項1に記載の使い捨てセンサインターフェース。
【請求項3】
前記隔離ダイアフラムは、ステンレス鋼で形成されている、請求項1に記載の使い捨てセンサインターフェース。
【請求項4】
前記撓み可能ポリマーダイアフラムと前記隔離ダイアフラムとの間に閉じ込められたガスを放出するように構成された通気口をさらに備える、請求項1に記載の使い捨てセンサインターフェース。
【請求項5】
前記機器結合部は、前記ポリマーフランジにプラスチック溶接されている、請求項1に記載の使い捨てセンサインターフェース。
【請求項6】
少なくとも1つの前記機器結合部は、流れ軸に沿って互いに分離された第1の機器結合部と第2の機器結合部とを含む、請求項1に記載の使い捨てセンサインターフェース。
【請求項7】
前記第1の機器結合部と前記第2の機器結合部との間のホースアダプタ部内に配置された流れ制限部をさらに備えている、請求項6に記載の使い捨てセンサインターフェース。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
使い捨て容器、例えばバイオリアクターは、様々な目的のために生物学的反応を生成し及び支持するのに有用である。生物学的反応は、温度及び/又は圧力の変化を受けやすい可能性がある。さらに、生物学的反応が進行するにつれて、反応自体がバイオリアクター内の様々なパラメータ、例えば圧力、を変化させる可能性がある。したがって、生物学的反応の圧力又は他の変数を監視することは重要でありうる。
【0002】
ライフサイエンス産業は、大型のその場洗浄(clean-in-place:CIP)インフラストラクチャを備えたステンレス製の大型で資本集約的な施設から、バイオリアクターとして機能するポリマーバッグ又は容器を使用する小型施設へと移行しつつある。バイオリアクターバッグは一度使用された後に廃棄される。この使い捨てバイオリアクター技術は、プラントの資本コストを大幅に削減する。例えば、ステンレス鋼CIPインフラストラクチャを使用する既存の施設において、施設の運用コストの最大90%が、スチーム洗浄サイクルに耐えるように設計された非常にハイエンドの機器を含むその場洗浄インフラストラクチャによるものと考えられる。使い捨ての1回使用バイオリアクターバッグに移行することで、資本のCIP部分は排除され得、設備はより柔軟ではるかに小さくされ得、それは、よりターゲットを絞った医薬療法及び他の小規模の応用に必要とされより小さなバッチ生産を可能にする。
【0003】
製薬会社が大型のステンレス鋼製処理容器からより少量の予め滅菌された使い捨てプラスチックバッグシステムへと移行するにつれて、成長環境及び後続のプロセスを制御するために、これらのシステム内の圧力及び/又は他の変数を測定する必要がある。典型的には、製薬会社及びライフサイエンス業界は一般に、予め滅菌された使い捨て後に処される圧力センサを使用してきた。その結果、ライフサイエンス業界は安価なセンサを使用するようになった。このような安価なセンサは、流体を隔離するための比較的単調な方法、例えばシリコーンゲルを用いる。これらの方法は不正確な測定に導かれる可能性があり、それは様々な生物学的反応を支持する必要のあるライフサイエンス業界には一般に受け入れられない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使い捨て容器を再使用可能な検出機器に連結するための使い捨てセンサインターフェースが提供される。上記使い捨てセンサインターフェースは、上記使い捨て容器の壁に結合可能なポリマーフランジを含む。上記ポリマーフランジは、側壁と、撓み可能なポリマーダイアフラムを受け取るように構成されたインターフェース部とを有する。撓み可能なポリマーダイアフラムがポリマーフランジのインターフェース部に結合されている。機器結合部が、ポリマーフランジに密封的に結合されている。
【0005】
使い捨て容器を再使用可能な検出機器に連結するための別の使い捨てセンサインターフェースは、ポリマーホースアダプタと少なくとも1つの機器取り付け部とを含む。上記ポリマーホースアダプタ部は、その上をスライドするホースを保持するように構成された少なくとも1つのホースカエシを有する。上記ホースアダプタ部は、撓み可能ポリマーダイアフラムを受け取るように構成された少なくとも1つのインターフェース部を有する。撓み可能なポリマーダイアフラムが境界部に結合されている。少なくとも1つの機器取り付け部が上記ホースアダプタ部に連結されている。上記少なくとも1つの機器取り付け部は、遠隔シールアセンブリ又は測定機器を受け取るように構成されている円筒形の側壁を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の1実施形態による、ポリマーセンサインターフェースを用いた使い捨てバイオリアクターの概略図である。
図2】本発明の1実施形態による、使い捨てバイオ医薬品バイオリアクターのプラスチックバッグタイプの容器とのインターフェースをとる軽量で柔軟な圧力送信機プロセス拡張の概略図である。
図3】本発明の1実施形態による、標準的なホースカエシ接続部と直接的にインターフェースをとる隔離プロセス障壁及びアダプタの断面図である。
図4】本発明の1実施形態による使い捨てバイオリアクターのホースカエシに連結された、本発明の1実施形態によるホースカエシアダプタの概略図である。
図5】本発明の1実施形態による隔離プロセス障壁及びアダプタの斜視図である。
図6A】本発明の1実施形態による、T字型アダプタに連結するための使い捨て機器取り付け器具の断面概略図である。
図6B】本発明の1実施形態による、T字型アダプタに連結するための使い捨て機器の断面概略図である。
図7A】本発明の別の実施形態による、使い捨てポリマーアダプタの概略図である。
図7B】本発明の別の実施形態による、使い捨てポリマーアダプタの概略図である。
図8A】本発明の1実施形態による、使い捨てポリマーアダプタの概略図である。
図8B】本発明の1実施形態による、使い捨てポリマーアダプタの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態は、一般に、使い捨て容器(例えばバイオリアクター)を高精度の再使用可能な圧力測定機器に連結するポリマーセンサインターフェースを利用する。従って、生物学的反応容器内の圧力を測定する実際のセンサは、高精度の圧力測定装置内に配置されている。いくつかの実施形態において、遠隔シールシステムは、滅菌済みのポリマー材料で形成されており、滅菌済みの使い捨てバイオリアクターに物理的に連結されうる。他の実施形態において、ポリマーセンサインターフェースは、圧力送信機などの再使用可能な測定機器に直接結合されてもよい。したがって、バイオリアクター及びポリマーセンサインターフェースは使い捨てである。これは、正確かつ精密で再使用可能な圧力送信機を使用することを可能にするが、それでもなおエンドユーザーには、生物学的反応容器への滅菌前の接続が提供される。フィールド機器側結合部及びプロセス側結合部は、以下に別々に説明される。本発明の実施形態は、様々なプロセス側の構成と様々な機器側の構成との任意の組み合わせを含む。
【0008】
図1は、本発明の1実施形態による、ポリマーセンサインターフェースを用いる使い捨てバイオリアクターの概略図である。バイオ反応システム100は、流体結合部106を介して圧力測定機器104に連結されたバイオリアクター102を含む。バイオリアクター102は一般に、その内部に置かれた使い捨てバイオリアクターバッグ110用の外殻構造を形成するように、比較的堅い壁を有する外側支持容器108を含んでいる。外殻108は、一般に使い捨てバイオリアクターバッグ110の寸法及び機能性に適合する。しかしながら、外殻108は典型的には再使用可能な品目である。使い捨てバイオリアクターバッグ110は、一般に、サンプル112内で起こる生物学的反応を支持するように構成されているポリマーバッグである。
【0009】
ポリマー遠隔シールシステム114は、使い捨てバイオリアクターバッグ110内の圧力を圧力測定機器104に結合する。この結合は、プロセス接続部116に近接して配置されたダイアフラムに作用する圧力が、結合部106内で流体の移動を生成して、機器結合部118近傍のダイアフラムで関連する動きを引き起こすような流体結合部である。そのような動きは、圧力を非常に正確に測定することができるように、バイオリアクターバッグ110から機器104内の圧力センサへ流体圧力を伝える。さらに、機器104は一般に、温度及び/又は他の環境変数の変動を補償するために、特性評価及び/又は較正情報を含む。さらに、機器104の様々な実施形態はまた、使い捨てバイオリアクターバッグ110内の圧力を単純に報告するのではなく、追加の情報を提供するために、装置自体及び/又は生物学的反応に関する診断を実行しうる。さらに、機器104は、圧力情報を1つ又は複数の追加の装置にプロセス通信ループ又はセグメント、例えば、Highway Addressable Remote Transducer(HART(商標))プロトコル又はFOUNDATION(商標)Fieldbusプロトコルに従うものを介して、伝達するように構成されうる。さらに、本明細書に記載の実施形態は、そのような圧力情報を何等かの適切な装置にアンテナ120を介して、無線プロセス通信プロトコル、例えばIEC62591に従って、無線で送信することも含みうる。1実施形態において、機器104は、ミネソタ州、シャコピーのEmerson Automation Solutions社から入手可能な商品名Model 3051HTで販売されている市販の衛生的な圧力送信機である。
【0010】
本明細書に記載された実施形態は、使い捨て容器内の変数を測定する便利な方法を提供する一方で、高品質の測定値が用いられることを依然として保証する。ポリマーセンサインターフェースは、容器が空になるか交換されると、廃棄されうるか、又は使い捨て容器と共に放置されうる。これは、機器が使い捨て容器から隔離されているので、清掃することなく、別の使い捨て容器を有する正確で複雑な無線測定機器の使用及び再使用を可能にする。使い捨て容器の能動的監視がもはや必要とされなくなったとき、ポリマーインターフェースは、測定機器又はゲージから切り離されることができ、廃棄されるか又は使い捨て容器と共に放置されうる。次に、同じ測定機器又はゲージは、別の使い捨て容器の別のポリマーセンサインターフェースに結合されうる。
【0011】
図2は、本発明の実施形態による、使い捨てバイオ医薬品バイオリアクタプラスチックバッグ型容器とのインターフェースを可能にする軽量で柔軟な圧力送信機プロセス拡張の概略図である。図2に示されたように、ダイアフラム遠隔シール800が、使い捨てバイオリアクター容器又はバッグの壁804に結合するフランジ部802を有することが示されている。図2に示された実施形態において、フランジ802は、バイオリアクターバッグの側壁804の内側表面806に結合されている。そのような結合は、任意の適切な技術、例えば、接着剤、超音波溶接、熱融着溶接、又は他の適切な技術、を用いて達成されうる。さらに、図2に示された実施形態が側壁804の内側に結合されたフランジ802を有する一方、フランジ802は、側壁の外側表面へ適切に結合されうることが明白に考えられる。図示されているように、アダプタ800は、使い捨てバイオリアクターバッグ804内の圧力を外部圧力検出装置810に流体的に結合する。そのような結合は、1実施形態においては、可撓性の毛細管812を通してである。インターフェース814は一般に、一対の可撓性ダイアフラムを収容する。第1ダイアフラム816は一般に可撓性ポリマーで形成され、それは使い捨てプロセス接続部に取り付けられても取り付けられなくてもよい。このポリマー膜は、プロセス流体を圧力検出装置810から隔離する。さらに、第2の隔離ダイアフラム818も設けられている。隔離ダイアフラム818は、可撓性の毛細管812内に置かれた充填流体820を可撓性のポリマー膜816から隔離する。可撓性の毛細管812は、1実施形態において、ステンレス鋼で形成され、且つその可撓性を向上させるために巻かれている。理解され得るように、いくつかの実施形態においてステンレス鋼ダイアフラムであり得る隔離ダイアフラム818が、可撓性ポリマーダイアフラム816に接近する場合に、ダイアフラムシールと隔離膜との間に若干のガスが閉じ込められる可能性がある。1実施形態によれば、そのような閉じ込められたガスを逃がすことを可能にする大気ベント部822が設けられる。このようにして、可撓性ポリマー膜816を隔離ダイアフラム818と直接接触させることができる。使い捨てバイオリアクターバッグ804内の流体圧力は、可撓性の膜816に対して作用し、それによって撓み、また隔離ダイアフラム818を動かし、可撓性の毛細管812内の充填流体820(それは測定のために圧力検出機器810へ運ばれる)の動きを引き起こす。圧力測定装置810は、使い捨てバイオリアクターシステムから離れているので、再使用可能であり、そして高精度の複雑な装置、例えば、使い捨てバイオリアクターが使用され捨てられる一方で何度も何度も再使用されうるところのプロセス流体圧力送信機、でありうる。バイオ医薬品市場向けの既存の使い捨てセンサを凌駕する利点は、センサ及び電子機器(圧力検出装置810内に配置されている)が再利用可能であり、高精度で較正されうることであり、且つ従来の制御システムと一体化されうる安定で実証された技術を採用できることである。図2に示された実施形態は遠隔シールシステムを提供する一方で、再使用可能な測定機器は、ポリマーセンサインターフェースに直接結合されてもよいことが明確に企図されている。
【0012】
図2に関して説明された実施形態は一点圧力測定を示しているが、他のプロセス圧力測定、例えば差圧及び/又は流量測定もまた、使い捨てバイオ医薬品製造プロセスにおいて使用されうる。さらに、これらの概念のいくつかは、差圧流量測定、チューブ内のフィルタ健全性圧力測定、差圧に基づくレベル測定を含む別の使い捨て測定点に適用されるであろう。図2に示された実施形態による、改良されたポリマー/隔離ダイアフラムインターフェースを提供することは、従来のダイアフラムシールを伴う強い化学腐食又は研摩への適用のために、「使い捨て可能な」隔離膜の一層信頼できる使用法を提供しうる。
【0013】
図3は、本発明の1実施形態による、使い捨てバイオリアクターバッグと共に用いられうる使い捨てポリマーアダプタの概略の断面図である。いくつかの使い捨てバイオリアクターバッグは、配管カエシアダプタインターフェースを用いることに留意されたい。そのようなアダプタは、使い捨てバイオリアクターバッグへの配管の直接的結合を容易にする。図3に示されたように、アダプタ900は、図示された例においては、少なくとも1つのホースカエシ904を含むホースアダプタ部902を含む。上記部分902は、図示された例において、機器を受け取るように構成された溝908を含むインターフェース906に流体的に結合される。機器/プロセス障壁910はOリングプロファイルを有するように示されているが、障壁910のプロファイルが平らであり、且つクランプされるか、さもなければ部分902、912の適切な表面の特徴間に固定される実施形態が実施されてもよい。そのような特徴の例は、リング状の隆起部又は別の適切な構造を含む。機器取り付け部912は、クランプされた再使用可能なダイアフラムシールを提供するために、ホースアダプタ部902と嵌合するように構成されている。図示された実施形態において、環状リング914が環状溝916内に受け取られるように構成されている。次いで、アセンブリを互いに押し付けるために、クランプ圧が表面918及び920に加えられる。再利用可能な測定機器は、1実施形態において差し込み式ロッククランプを用いて、アダプタ及び障壁に結合され、これは、ポジティブロックフィードバックを提供し且つ取り外し中、性質上取り扱い損傷に敏感であるダイアフラムシールインターフェースの全体的な損傷の保護を提供する。
【0014】
アダプタと再使用可能な測定機器との結合は、遠隔シール構成を介してもよく、又は直接結合でもよい。遠隔シール構成において、機器取り付け部912は、圧力測定機器、例えばプロセス流体圧力送信機又は別の適切な装置に、やはり結局は結合される。図3は、クランプ部902及び914に関して一緒に記載されているが、部分を一緒に取り付ける別の形態(例えば、超音波溶接、又はプラスチック溶接)が用いられうることも明白に企図されている。機器取り付け部912は、遠隔シール(例えば図9に示されるもの)に結合されてもよく、あるいは、測定機器(例えば圧力送信機)に直接結合されてもよい。
【0015】
図4は、本発明の1実施形態による、使い捨てバイオリアクターのホースカエシポート940に連結されたアダプタ900の概略図である。図示された実施形態において、遠隔シールアセンブリ942は、ロッキングクランプ944を介して機器部912に結合されている。図示されているように、遠隔シールアセンブリ942は、1実施形態において、隣接する可撓性ポリマーダイアフラム946であるダイアフラム945を含む。図4に示された実施態様において、機器取り付け部912とホースカエシ部902とは超音波溶接接続部948を用いて互いに結合されている。しかし、他の形態の結合を使用することもできる。さらに、遠隔シールアセンブリを隔離ダイアフラム945と接触させ、それに対してシールするように促すロッキングクランプ950が示されている。しかし、クランプの他の形態及び機械的構造物が、本発明の実施形態に従って使用されうる。図4に示された実施形態の1つの利点は、標準ホースカエシバッグポート940が、ホースカエシポート940のホースカエシ954及びホースカエシ部902のホースカエシ904を覆って延在する単純な配管952を使用して流体的に接続できることである。
【0016】
図5は、本発明の1実施形態による使い捨てポリマーアダプタの概略の斜視図である。図5は、図3及び4のアダプタを斜視図で示している。特にクランプ950は、図5においてより良好に示され、同様に、それを通って毛細管ライン952は、矢印954によって示されたように圧力測定装置まで延びている。
【0017】
本発明の様々な実施形態によれば、使い捨てアダプタは、それを使い捨てバイオリアクタバッグポートに結合することを可能にする様々な構成;低測定用にチューブと共に並べて用いられるもの;又は標準的なホースカエシバイオリアクターバッグ接続(例えば、図3~5に関して説明された実施形態)と共に用いられるもの;で提供されうる。
【0018】
図6Aは、本発明の実施形態による、T字型アダプタに結合するための使い捨て機器取り付け具の断面の概略図である。図6Aに示されたように、T字型アダプタ970は、ホースを一直線に挿入できるように、一対のホースカエシ972を含む。加えて、上記アダプタ970は、機器取り付け部978のリング976を受け取るように構成されているリング状溝974を含む。ポリマー機器/プロセス障壁980は、T字型アダプタ970の溝982内に受け取られるように構成されている。次に、機器取り付け部976は、リング976が溝974内に配置されるように、T字型アダプタ970と接触される。次に、図6Bに示されたように、適切な物理的取り付け部、例えばプラスチック溶接部984は、機器取り付け部978をティー(T字型アダプタ)970に接合するために使用される。続いて、図3~5に関して説明された実施形態に示されたように、遠隔シール及びクランプが、プロセス測定機器(例えばプロセス流体送信機)をティー970へ連結するように使用されうる。このようにして、T字型アダプタ970は、高精度の複雑な機器に、該機器を再利用できるような仕方で、確実に結合することができる使い捨て構成要素であることが分かる。
【0019】
図7Aは、本発明の別の実施形態による、使い捨てポリマーアダプタの断面の概略図である。図7Aに示されたアダプタは、図6Aに関して説明された実施形態といくつかの類似点を有し、同様の構成要素は同様に番号付けされる。バッグポートアダプタ990は、使い捨てバイオリアクターバッグ又は容器の壁に結合するように構成されている。バッグポートアダプタ990は、バッグ壁の内面又は外面のいずれかに結合することができるフランジ992を含む。そのような結合は、接着剤の使用、超音波溶接、プラスチック溶接、又は他の適切な技術を含む任意の適切な方法で実行されうる。バッグポートアダプタ990は、機器取り付け部978のリング976を受け取るように構成されたリング状の溝974を有する隆起部994を含む。さらに、バッグポートアダプタ990はまた、機器/プロセス障壁980を受け取るように寸法を決められているプロセス障壁溝982を含む。組み立てられるとき、機器取り付け部978は、リング976が溝974内に配置され、表面998が機器/プロセス障壁980を溝982内に密封的に押すように、バッグポートアダプタ990に接触させられる。次に、機器取り付け部978はバッグポートアダプタ990と接触させられる。1実施形態において、これは、図7Bに示されたように、環状プラスチック溶接部984を用いて行われる。
【0020】
図8A及び図8Bは、本発明の1実施形態による、複数の機器取り付け部978が流量測定ティー1000に結合されている本発明の1実施形態を示す。図8A及び8Bの実施形態に関して示された様々な構成要素は、上述の構成要素と同様であり、同様の構成要素には同様の番号が付されている。ティー1000は、中間領域1004内に配置された障害物が機器取り付け部978から測定された圧力を用いて検出可能である圧力差を生じるように、流れ方向1002に沿って間隔を置いて配置された一対の機器取り付け部978を含む。この様にして、差圧を生じさせるためのベンチュリ管又は別の適切な制限部の追加は、図8Aに示された実施形態が流れ関連の値を測定することを可能にする。見て分かるように、複数の機器部978は、それらのそれぞれの溝974と接触する場合、複数の機器取り付け部978は、図8Bに示されたようにプラスチック溶接部984を含む任意の適切な技術を使用して取り付けられうる。
【0021】
従って、上で述べられた本発明の様々な実施形態は、使い捨てバイオリアクターバッグ、配管、又は使い捨てバイオ医薬品製造システムと共に使用することができる使い捨てポリマーセンサインターフェース又はアダプタを使用することができる。いくつかの実施形態において、流体充填遠隔ダイアフラムシール圧力送信機システムが、そのようなアダプタに取り付けられうるが、アダプタに一体化されている薄いポリマー障壁によってそこから分離されている。別の実施形態において、測定機器、例えば圧力送信機が、センサインターフェースに直接結合されている。そのようなすべての実施形態において、インターフェースは、プロセス障壁を用いて使い捨ての測定機器から使い捨て容器の内容物を密封する。この障壁は、圧力変換器及び/又は遠隔ダイアフラムシールが再使用されることを可能にし、また滅菌を必要としない。使い捨てアダプタは、上述のように、流量測定又は圧力測定のために、配管と共にインラインで使用され。又は標準的なホースカエシバイオリアクターバッグ接続で用いられる、使い捨てバッグに一体化されるバッグポートとなることを可能にする複数の実施形態を有する。
【0022】
本明細書に記載された実施形態は、使い捨てアダプタの3ピースの溶接構造を使用することができ、そこでは、プロセス隔離障壁が、それ自体は未溶接のままで、溶接プロセスアダプタと気密障壁を形成するリモートシール接続との間に捕捉され、これは他の全ての溶接による解決策よりも障壁のためにより最適な材料が用いられることを可能にする。さらに、隔離障壁及びアダプタのいくつかの実施形態は、標準的ホースカエシ接続部と直接的にインターフェースしてもよく、それによって複数のベンダからの既存の入手可能なバイオリアクターバッグを修正又は特注の溶接ポートなしで用いることが可能になる。最後に、本明細書に記載された様々な実施形態による、再使用可能なダイアフラムシール又は圧力変換器は、何等かの適切なタイプのクランプで、例えば、ポジティブロッキングフィードバック及び除去中に一体型損傷保護を提供することができる差し込み式ロッキングクランプで、アダプタ及び障壁に固定されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B