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特許7000583ロボット手術アセンブリのための滅菌インターフェースモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-27
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】ロボット手術アセンブリのための滅菌インターフェースモジュール
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/40 20160101AFI20220112BHJP
   A61B 50/00 20160101ALI20220112BHJP
   B25J 3/00 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
A61B90/40
A61B50/00
B25J3/00 Z
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020537661
(86)(22)【出願日】2019-01-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-01
(86)【国際出願番号】 US2019012472
(87)【国際公開番号】W WO2019139841
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2020-09-01
(31)【優先権主張番号】62/615,060
(32)【優先日】2018-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】カパディア, ジャイミーン
(72)【発明者】
【氏名】コップ, ブロック
(72)【発明者】
【氏名】マクロード, マーク
(72)【発明者】
【氏名】シオー, チ ミン
(72)【発明者】
【氏名】ゼムロク, マイケル
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/205311(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0242861(US,A1)
【文献】国際公開第2017/210516(WO,A1)
【文献】特表2016-533816(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 90/40
A61B 50/00
A61B 34/30
B25J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機械ロボット手術器具をロボット手術アセンブリに結合するための滅菌インターフェースモジュールであって、前記滅菌インターフェースモジュールは、
前記手術器具を前記ロボット手術アセンブリに選択的に結合するように構成された本体部材と、
前記本体部材上で支持され、第1の位置から第2の位置に前記本体部材に対して移動可能である分断カラーと、
前記本体部材によって支持された駆動伝達アセンブリであって、前記駆動伝達アセンブリは、駆動結合器と、前記駆動結合器から延びている伝達シャフトとを含み、前記駆動結合器は、前記ロボット手術アセンブリと係合可能であり、前記伝達シャフトは、前記手術器具と係合可能であり、前記駆動結合器は、前記分断カラーが前記第1の位置にある間、前記ロボット手術アセンブリに係合し、前記ロボット手術アセンブリが前記手術器具をロボット制御することを可能にするように構成され、前記駆動結合器は、前記分断カラーが前記第2の位置にある間、前記本体部材内で後退させられ、前記駆動結合器が前記ロボット手術アセンブリに係合することを防止する、駆動伝達アセンブリと、
前記分断カラーに結合された係止プレートと、
前記本体部材から延びている係止タブと
を備え、
前記係止タブは、前記分断カラーが前記第2の位置から前記第1の位置に移動することを防止するために前記係止プレートと選択的に係合可能である、滅菌インターフェースモジュール。
【請求項2】
前記係止プレートは、前記分断カラーと共に移動可能である、請求項に記載の滅菌インターフェースモジュール。
【請求項3】
前記本体部材上で支持された解放リングをさらに備え、前記解放リングは、前記分断カラーが前記第の位置から前記第の位置に移動することを防止するために位置付けられ、前記解放リングは、前記分断カラーが前記第の位置から前記第の位置に移動することを可能にするために前記本体部材から選択的に除去可能である、請求項1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
【請求項4】
前記解放リングは、前記本体部材を密閉する、請求項に記載の滅菌インターフェースモジュール。
【請求項5】
前記本体部材上で支持された電気コネクタをさらに備え、前記電気コネクタは、前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間の電気通信を可能にするように構成されている、請求項1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
【請求項6】
前記第1の位置から前記第2の位置への前記分断カラーの移動は、前記電気コネクタが前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間の電気通信を提供することを防止する、請求項に記載の滅菌インターフェースモジュール。
【請求項7】
前記電気コネクタは、前記本体部材内で凹所に置かれている、請求項に記載の滅菌インターフェースモジュール。
【請求項8】
前記本体部材は、通気口を画定する、請求項1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
【請求項9】
前記本体部材は、一対のナブを含み、前記一対のナブは、前記本体部材を前記ロボット手術アセンブリに固定するために前記ロボット手術アセンブリに選択的に結合する、請求項1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
【請求項10】
ロボット手術システムであって、前記ロボット手術システムは、
エンドエフェクタを含む手術器具と、
ロボット手術アセンブリと、
前記手術器具を前記ロボット手術アセンブリに結合するために前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間に位置付け可能である滅菌インターフェースモジュールと
を備え、
前記滅菌インターフェースモジュールは、
前記手術器具を前記ロボット手術アセンブリに選択的に結合するように構成された本体部材と、
前記本体部材上で支持され、第1の位置から第2の位置に前記本体部材に対して移動可能である分断カラーと、
前記本体部材によって支持された駆動伝達アセンブリであって、前記駆動伝達アセンブリは、駆動結合器と、前記駆動結合器から延びている伝達シャフトとを含み、前記駆動結合器は、前記ロボット手術アセンブリと係合可能であり、前記伝達シャフトは、前記手術器具と係合可能であり、前記駆動結合器は、前記分断カラーが前記第1の位置にある間、前記ロボット手術アセンブリに係合し、前記ロボット手術アセンブリが前記手術器具をロボット制御することを可能にするように構成され、前記駆動結合器は、前記分断カラーが前記第2の位置にある間、前記本体部材内で後退させられ、前記駆動結合器が前記ロボット手術アセンブリに係合することを防止する、駆動伝達アセンブリと、
前記分断カラーに結合された係止プレートと、
前記本体部材から延びている係止タブと
を備え、
前記係止タブは、前記分断カラーが前記第2の位置から前記第1の位置に移動することを防止するために前記係止プレートと選択的に係合可能である、ロボット手術システム。
【請求項11】
前記係止プレートは、前記分断カラーと共に移動可能である、請求項10に記載のロボット手術システム
【請求項12】
前記本体部材上で支持された解放リングをさらに備え、前記解放リングは、前記分断カラーが前記第の位置から前記第の位置に移動することを防止するために位置付けられ、前記解放リングは、前記分断カラーが前記第の位置から前記第の位置に移動することを可能にするために前記本体部材から選択的に除去可能である、請求項10に記載のロボット手術システム
【請求項13】
前記解放リングは、前記本体部材を密閉する、請求項12に記載のロボット手術システム
【請求項14】
前記本体部材上で支持された電気コネクタをさらに備え、前記電気コネクタは、前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間の電気通信を可能にするように構成されている、請求項10に記載のロボット手術システム
【請求項15】
前記第1の位置から前記第2の位置への前記分断カラーの移動は、前記電気コネクタが前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間の電気通信を提供することを防止する、請求項14に記載のロボット手術システム
【請求項16】
前記電気コネクタは、前記本体部材内で凹所に置かれている、請求項14に記載のロボット手術システム
【請求項17】
前記滅菌インターフェースモジュールは、ナブを含み、前記ナブは、前記滅菌インターフェースモジュールを前記ロボット手術アセンブリに固定するために前記ロボット手術アセンブリに選択的に結合し、前記ロボット手術アセンブリは、ボタンを含み、前記ボタンは、同じ方向に面し、前記滅菌インターフェースモジュールが前記ロボット手術アセンブリから解放されるように、前記ロボット手術アセンブリから前記滅菌インターフェースモジュールのナブを分断するために押し下げ可能である、請求項10に記載のロボット手術システム
【請求項18】
前記滅菌インターフェースモジュール内に支持されたリセットカムをさらに備え、前記リセットカムは、前記分断カラーが前記第1の位置から前記第2の位置に向かって移動させられた後、前記滅菌インターフェースモジュールを選択的にリセットするように構成されている、請求項10に記載のロボット手術システム

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ロボットに関し、より具体的に、内視鏡外科的手技を実施するためのロボット手術デバイス、アセンブリ、および/またはシステム、および、その使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボット手術システムが、低侵襲医療手技で使用されている。いくつかのロボット手術システムは、手術ロボットアームを支持するコンソールと、ロボットアームに搭載される手術器具とを含む。手術器具は、その遠位端上で少なくとも1つのエンドエフェクタ(例えば、鉗子または把持ツール)を支持する細長いシャフトを有し得る。いくつかのロボット手術システムにおいて、手術器具の細長いシャフトの全長は、ロボットアームのホルダまたは他の特徴を通過しなければならず、それによって、ロボットアームからの手術器具の除去または交換を煩雑にする。
【0003】
手動動作型手術器具は、多くの場合、手術器具の機能を作動させるためのハンドルアセンブリを含むが、しかしながら、ロボット手術システムを使用するとき、ハンドルアセンブリは、典型的に、エンドエフェクタの機能を作動させるために存在しない。ロボット手術システムのロボットアームが、その動作および移動のために、機械力を手術器具に提供する。各ロボットアームは、インターフェースによって手術器具に動作可能に接続される、器具駆動ユニットを含み得る。インターフェースは、手術器具の動作を駆動するために選択された手術器具をロボット手術システムに結合し、かつロボットアームからの手術器具の容易な除去または交換のための構造を提供する。
【0004】
外科的手技中、手術器具のいくつかの部分は、非滅菌環境または非滅菌構成要素にさらされ得る。そのような暴露は、手術器具またはその一部を汚染し得る。ロボット手術システムの構成要素の多くが、無菌のままであることが不可欠であるので、ロボット手術システムの滅菌構成要素が、手術器具の非滅菌部分によって汚染されることから保護するために、手術器具をロボット手術システムに結合するために使用されるインターフェースにおいて無菌状態を維持する必要性がある。手術器具のより効率的かつ迅速な除去または交換を可能にし、改良された有用性を有するロボット手術システムの必要性も存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第2012/0116416号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の側面によると、電気機械ロボット手術器具をロボット手術アセンブリに結合するための滅菌インターフェースモジュールが、提供される。滅菌インターフェースモジュールは、本体部材と、分断カラーと、駆動伝達アセンブリとを含む。本体部材は、手術器具をロボット手術アセンブリに選択的に結合するように構成され得る。分断カラーは、本体部材上で支持され得、第1の位置から第2の位置に本体部材に対して移動可能であり得る。駆動伝達アセンブリは、本体部材によって支持され得、駆動結合器と、駆動結合器から延びている伝達シャフトとを含み得る。駆動結合器は、ロボット手術アセンブリと係合可能であり得、伝達シャフトは、手術器具と係合可能であり得る。駆動結合器は、分断カラーが第1の位置にある間、ロボット手術アセンブリに係合し、ロボット手術アセンブリが手術器具をロボット制御することを可能にするように構成され得る。駆動結合器は、分断カラーが第2の位置にある間、本体部材内で後退させられ、駆動結合器がロボット手術アセンブリに係合することを防止し得る。
【0007】
いくつかの実施形態において、滅菌インターフェースモジュールは、係止プレートと、係止タブとをさらに含み得る。係止プレートは、分断カラーに結合され得る。係止タブは、本体部材から延び得、分断カラーが第2の位置から第1の位置に移動することを防止するために係止プレートと選択的に係合可能であり得る。係止プレートは、分断カラーと選択的に係合可能であり得る。
【0008】
ある実施形態において、滅菌インターフェースモジュールは、本体部材上で支持される解放リングをさらに含み得る。解放リングは、分断カラーが第2の位置から第1の位置に移動することを防止するために位置付けられ得る。解放リングは、分断カラーが第2の位置から第1の位置に移動することを可能にするために本体部材から選択的に除去可能であり得る。解放リングは、本体部材を密閉し得る。
【0009】
いくつかの実施形態において、滅菌インターフェースモジュールは、本体部材上で支持される電気コネクタをさらに含み得る。電気コネクタは、ロボット手術アセンブリと手術器具との間の電気通信を可能にするように構成され得る。第1の位置から第2の位置への分断カラーの移動は、電気コネクタがロボット手術アセンブリと手術器具との間の電気通信を提供することを防止し得る。電気コネクタは、本体部材内で凹所に置かれ得る。
【0010】
ある実施形態において、本体部材は、通気口を画定し得る。
【0011】
いくつかの実施形態において、本体部材は、本体部材をロボット手術アセンブリに固定するためにロボット手術アセンブリに選択的に結合する一対のナブを含み得る。
【0012】
本開示のさらに別の側面によると、ロボット手術システムが、提供される。ロボット手術システムは、エンドエフェクタを含む手術器具と、ロボット手術アセンブリと、滅菌インターフェースモジュールとを含む。滅菌インターフェースモジュールは、手術器具をロボット手術アセンブリに結合するためにロボット手術アセンブリと手術器具との間に位置付け可能であり得る。
【0013】
いくつかの実施形態において、滅菌インターフェースモジュールは、滅菌インターフェースモジュールをロボット手術アセンブリに固定するためにロボット手術アセンブリに選択的に結合するナブを含み得る。ロボット手術アセンブリは、同じ方向に面し、滅菌インターフェースモジュールがロボット手術アセンブリから解放されるように、ロボット手術アセンブリから滅菌インターフェースモジュールのナブを分断するために押し下げ可能である、ボタンを含み得る。
【0014】
ある実施形態において、ロボット手術システムは、滅菌インターフェースモジュール内に支持され、分断カラーが第1の位置から第2の位置に向かって移動させられた後、滅菌インターフェースモジュールを選択的にリセットするように構成されたリセットカムを含み得る。
【0015】
他の側面、特徴、および利点が、説明、図面、および以下に続く請求項から明白であろう。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
電気機械ロボット手術器具をロボット手術アセンブリに結合するための滅菌インターフェースモジュールであって、前記滅菌インターフェースモジュールは、
前記手術器具を前記ロボット手術アセンブリに選択的に結合するように構成された本体部材と、
前記本体部材上で支持され、第1の位置から第2の位置に前記本体部材に対して移動可能である分断カラーと、
前記本体部材によって支持された駆動伝達アセンブリと
を備え、
前記駆動伝達アセンブリは、駆動結合器と、前記駆動結合器から延びている伝達シャフトとを含み、前記駆動結合器は、前記ロボット手術アセンブリと係合可能であり、前記伝達シャフトは、前記手術器具と係合可能であり、前記駆動結合器は、前記分断カラーが前記第1の位置にある間、前記ロボット手術アセンブリに係合し、前記ロボット手術アセンブリが前記手術器具をロボット制御することを可能にするように構成され、前記駆動結合器は、前記分断カラーが前記第2の位置にある間、前記本体部材内で後退させられ、前記駆動結合器が前記ロボット手術アセンブリに係合することを防止する、滅菌インターフェースモジュール。
(項目2)
前記分断カラーに結合された係止プレートと、
前記本体部材から延びている係止タブと
をさらに備え、
前記係止タブは、前記分断カラーが前記第2の位置から前記第1の位置に移動することを防止するために前記係止プレートと選択的に係合可能である、項目1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目3)
前記係止プレートは、前記分断カラーと共に移動可能である、項目2に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目4)
前記本体部材上で支持された解放リングをさらに備え、前記解放リングは、前記分断カラーが前記第1の位置から前記第2の位置に移動することを防止するために位置付けられ、前記解放リングは、前記分断カラーが前記第1の位置から前記第2の位置に移動することを可能にするために前記本体部材から選択的に除去可能である、項目1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目5)
前記解放リングは、前記本体部材を密閉する、項目4に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目6)
前記本体部材上で支持された電気コネクタをさらに備え、前記電気コネクタは、前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間の電気通信を可能にするように構成されている、項目1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目7)
前記第1の位置から前記第2の位置への前記分断カラーの移動は、前記電気コネクタが前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間の電気通信を提供することを防止する、項目6に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目8)
前記電気コネクタは、前記本体部材内で凹所に置かれている、項目6に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目9)
前記本体部材は、通気口を画定する、項目1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目10)
前記本体部材は、一対のナブを含み、前記一対のナブは、前記本体部材を前記ロボット手術アセンブリに固定するために前記ロボット手術アセンブリに選択的に結合する、項目1に記載の滅菌インターフェースモジュール。
(項目11)
ロボット手術システムであって、前記ロボット手術システムは、
エンドエフェクタを含む手術器具と、
ロボット手術アセンブリと、
前記手術器具を前記ロボット手術アセンブリに結合するために前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間に位置付け可能である滅菌インターフェースモジュールと
を備え、
前記滅菌インターフェースモジュールは、
前記手術器具を前記ロボット手術アセンブリに選択的に結合するように構成された本体部材と、
前記本体部材上で支持され、第1の位置から第2の位置に前記本体部材に対して移動可能である分断カラーと、
前記本体部材によって支持された駆動伝達アセンブリと
を含み、
前記駆動伝達アセンブリは、駆動結合器と、前記駆動結合器から延びている伝達シャフトとを含み、前記駆動結合器は、前記ロボット手術アセンブリと係合可能であり、前記伝達シャフトは、前記手術器具と係合可能であり、前記駆動結合器は、前記分断カラーが前記第1の位置にある間、前記ロボット手術アセンブリに係合し、前記ロボット手術アセンブリが前記手術器具をロボット制御することを可能にするように構成され、前記駆動結合器は、前記分断カラーが前記第2の位置にある間、前記本体部材内で後退させられ、前記駆動結合器が前記ロボット手術アセンブリに係合することを防止する、ロボット手術システム。
(項目12)
前記分断カラーに結合された係止プレートと、
前記本体部材から延びている係止タブと
をさらに備え、
前記係止タブは、前記分断カラーが前記第2の位置から前記第1の位置に移動することを防止するために前記係止プレートと選択的に係合可能である、項目11に記載のロボット手術システム。
(項目13)
前記係止プレートは、前記分断カラーと共に移動可能である、項目12に記載のロボット手術システム。
(項目14)
前記本体部材上で支持された解放リングをさらに備え、前記解放リングは、前記分断カラーが前記第1の位置から前記第2の位置に移動することを防止するために位置付けられ、前記解放リングは、前記分断カラーが前記第1の位置から前記第2の位置に移動することを可能にするために前記本体部材から選択的に除去可能である、項目11に記載のロボット手術システム。
(項目15)
前記解放リングは、前記本体部材を密閉する、項目14に記載のロボット手術システム。
(項目16)
前記本体部材上で支持された電気コネクタをさらに備え、前記電気コネクタは、前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間の電気通信を可能にするように構成されている、項目11に記載のロボット手術システム。
(項目17)
前記第1の位置から前記第2の位置への前記分断カラーの移動は、前記電気コネクタが前記ロボット手術アセンブリと前記手術器具との間の電気通信を提供することを防止する、項目16に記載のロボット手術システム。
(項目18)
前記電気コネクタは、前記本体部材内で凹所に置かれている、項目16に記載のロボット手術システム。
(項目19)
前記滅菌インターフェースモジュールは、ナブを含み、前記ナブは、前記滅菌インターフェースモジュールを前記ロボット手術アセンブリに固定するために前記ロボット手術アセンブリに選択的に結合し、前記ロボット手術アセンブリは、ボタンを含み、前記ボタンは、同じ方向に面し、前記滅菌インターフェースモジュールが前記ロボット手術アセンブリから解放されるように、前記ロボット手術アセンブリから前記滅菌インターフェースモジュールのナブを分断するために押し下げ可能である、項目11に記載のロボット手術システム。
(項目20)
前記滅菌インターフェースモジュール内に支持されたリセットカムをさらに備え、前記リセットカムは、前記分断カラーが前記第1の位置から前記第2の位置に向かって移動させられた後、前記滅菌インターフェースモジュールを選択的にリセットするように構成されている、項目11に記載のロボット手術システム。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する付随する図面は、本開示の実施形態を図示し、上で挙げられる本開示の一般的説明とともに、下で挙げられる実施形態の詳細な説明は、本開示の原理を解説する役割を果たす。
【0017】
図1図1は、本開示によるロボット手術システムの概略図である。
【0018】
図2図2は、図1のロボット手術システムのロボット手術アセンブリの一部の正面図である。
【0019】
図3図3は、図2のロボット手術アセンブリの一部の後面図である。
【0020】
図4図4は、図2および3のロボット手術アセンブリの滅菌インターフェースモジュールの正面斜視図である。
【0021】
図5図5は、図4の滅菌インターフェースモジュールの後面斜視図である。
【0022】
図6図6-8は、図2および3のロボット手術アセンブリからの滅菌インターフェースモジュールの分断を図示する図4に示される線6-6に沿って得られるような図4の滅菌インターフェースモジュールの進歩的断面図である。
図7図6-8は、図2および3のロボット手術アセンブリからの滅菌インターフェースモジュールの分断を図示する図4に示される線6-6に沿って得られるような図4の滅菌インターフェースモジュールの進歩的断面図である。
図8図6-8は、図2および3のロボット手術アセンブリからの滅菌インターフェースモジュールの分断を図示する図4に示される線6-6に沿って得られるような図4の滅菌インターフェースモジュールの進歩的断面図である。
【0023】
図9図9は、図4に示される線9-9に沿って得られるような図4の滅菌インターフェースモジュールの断面図である。
【0024】
図10図10は、図4に示される線10-10に沿って得られるような図4の滅菌インターフェースモジュールの断面図である。
【0025】
図11図11は、図4および5の滅菌インターフェースモジュールの部品が分離された正面斜視図である。
【0026】
図12図12Aおよび12Bは、滅菌インターフェースモジュールから除去されている滅菌インターフェースモジュールの解放リングを図示する図4および5の滅菌インターフェースモジュールの段階的前進図である。
【0027】
図13A図13Aは、図2および3のロボット手術アセンブリの器具駆動ユニットに結合された図4および5の滅菌インターフェースモジュールの側面図である。
【0028】
図13B図13Bは、図13Aの器具駆動ユニットのボタンの拡大斜視図である。
【0029】
図13C図13Cは、器具駆動ユニットのボタンが第1の位置に示される図4および5の滅菌インターフェースモジュールおよび図13Aの器具駆動ユニットの一部の側面図である。
【0030】
図13D図13Dは、器具駆動ユニットのボタンが第2の位置に示される図4および5の滅菌インターフェースモジュールおよび図13Aの器具駆動ユニットの一部の側面図である。
【0031】
図14A図14A-14Cは、図2および3のロボット手術アセンブリの電気機械手術器具を受け取る図4および5の滅菌インターフェースモジュールを図示する進歩的図である。
図14B図14A-14Cは、図2および3のロボット手術アセンブリの電気機械手術器具を受け取る図4および5の滅菌インターフェースモジュールを図示する進歩的図である。
図14C図14A-14Cは、図2および3のロボット手術アセンブリの電気機械手術器具を受け取る図4および5の滅菌インターフェースモジュールを図示する進歩的図である。
【0032】
図15図15は、滅菌インターフェースモジュールシステムのリセットツールが滅菌インターフェースモジュールシステムの滅菌インターフェースモジュールに結合された滅菌インターフェースモジュールシステムの一実施形態の斜視図である。
【0033】
図16図16は、図15の切断線16-16に沿って得られるような図15の滅菌インターフェースモジュールの断面図である。
【0034】
図17図17は、図16の切断線17-17に沿って得られるような図15の滅菌インターフェースモジュールの斜視断面図である。
【0035】
図18図18は、図15の滅菌インターフェースモジュールのリセットカムの斜視図である。
【0036】
図19A図19A-19Cは、図15の滅菌インターフェースモジュールの解放リングの種々の斜視および上面図である。
図19B図19A-19Cは、図15の滅菌インターフェースモジュールの解放リングの種々の斜視および上面図である。
図19C図19A-19Cは、図15の滅菌インターフェースモジュールの解放リングの種々の斜視および上面図である。
【0037】
図20A図20A-20Dは、図15のリセットツールを含む滅菌インターフェースモジュールシステムの動作を図示する進歩的図である。
図20B図20A-20Dは、図15のリセットツールを含む滅菌インターフェースモジュールシステムの動作を図示する進歩的図である。
図20C図20A-20Dは、図15のリセットツールを含む滅菌インターフェースモジュールシステムの動作を図示する進歩的図である。
図20D図20A-20Dは、図15のリセットツールを含む滅菌インターフェースモジュールシステムの動作を図示する進歩的図である。
【0038】
図21図21は、浮動プレートアセンブリの一実施形態の斜視図である。
【0039】
図22図22は、図21に示される切断線22-22に沿って得られるような図21の浮動プレートアセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本開示の実施形態は、同様の参照番号が、いくつかの図の各々において同じまたは対応する要素を指定する図面を参照して詳細に説明される。本明細書で使用されるように、用語「遠位」は、患者により近いロボット手術システム、手術アセンブリ、またはその構成要素のその一部を指し、用語「近位」は、患者からより遠いロボット手術システム、手術アセンブリ、またはその構成要素のその一部を指す。本明細書で使用されるように、用語「平行」および「垂直」は、真の平行および真の垂直から最大約+または-10度まで実質的に平行および実質的に垂直である、相対構成を含むことが理解される。
【0041】
本明細書で使用されるように、用語「臨床医」は、医師、看護師、または他の介護提供者を指し、支援要員を含み得る。以下の説明において、周知の機能または構造は、不必要な詳細で本開示を曖昧にすることを回避するために、詳細に説明されない。
【0042】
最初に図1-3を参照すると、例えば、ロボット手術システム1等の手術システムは、概して、1つ以上の手術ロボットアーム2、3と、制御デバイス4と、制御デバイス4と結合された動作コンソール5とを含む。手術ロボットアーム2、3のうちのいずれかは、ロボット手術アセンブリ50と、それに結合される電気機械手術器具60とを有し得る。ロボット手術アセンブリ50は、器具駆動ユニット70と、下でより詳細に説明されるように、電気機械手術器具60を器具駆動ユニット70に結合するカラーアセンブリまたは滅菌インターフェースモジュール100とをさらに含む。いくつかの実施形態において、ロボット手術アセンブリ50は、手術ロボットアーム2、3のうちの1つのスライドレール40に除去可能に取り付けられ得る。ある実施形態において、ロボット手術アセンブリ50は、手術ロボットアーム2、3のうちの1つのスライドレール40に固定して取り付けられ得る。
【0043】
動作コンソール5は、3次元画像を表示するように設定されたディスプレイデバイス6と、それを用いて、臨床医(図示せず)が、原則として当業者に公知であるように、第1の動作モードでロボットアーム2、3を遠隔操作することができる手動入力デバイス7、8とを含む。ロボットアーム2、3の各々は、継手を通して接続され得る任意の数の部材から成り得る。ロボットアーム2、3は、制御デバイス4に接続される電気駆動部(図示せず)によって駆動され得る。制御デバイス4(例えば、コンピュータ)は、ロボットアーム2、3、取り付けられたロボット手術アセンブリ50、したがって、電気機械手術器具60(その電気機械エンドエフェクタ60aを含む)が、手動入力デバイス7、8を用いて画定される移動に従って、所望の移動を実行するような方法で、例えば、コンピュータプログラムを用いて、駆動部をアクティブにするように設定される。制御デバイス4は、ロボットアーム2、3および/または駆動部の移動を調整するような方法で設定され得る。
【0044】
ロボット手術システム1は、電気機械手術器具60等の手術器具を用いて、低侵襲様式で治療されるように手術台「ST」上に位置付けられる(例えば、横たわる)患者「P」への使用のために構成される。ロボット手術システム1は、3つ以上のロボットアーム2、3を含み得、追加のロボットアームは、同様に、制御デバイス4に接続され、動作コンソール5を用いて遠隔操作可能である。手術器具、例えば、電気機械手術器具60は、任意の追加のロボットアームにも取り付けられ得る。
【0045】
制御デバイス4は、1つ以上のモータ、例えば、モータ(モータ1・・・n)を制御し得、各モータは、任意の数の方向にロボットアーム2、3の移動を駆動するように構成される。さらに、制御デバイス4は、電気機械手術器具60のエンドエフェクタ60aの種々の動作を駆動するそのモータアセンブリ74を含む器具駆動ユニット70を制御し得る。ロボット手術アセンブリ50のモータアセンブリ74は、モータ74a、74b、74c等から延びているモータ結合器76a、76b、76c等の対応する数のモータ結合器76を介して、滅菌インターフェースモジュール100に結合する任意の数のモータ74a、74b、74cを含む。
【0046】
一般に、ロボット手術アセンブリ50は、滅菌インターフェースモジュール100を通して、モータアセンブリ74のモータ76a、76b、76c等から、電気機械手術器具60の器具筐体61内で支持される被駆動部材62a、62b、62c等に電力および作動力(例えば、トルク)を伝達する。そのような電力および作動力の伝達は、最終的に、電気機械手術器具60を動作させるために電気機械手術器具60のエンドエフェクタ60aの構成要素の移動を駆動する。この移動は、例えば、ナイフ刃(図示せず)の移動、および/またはエンドエフェクタ60aのジョー部材(図示せず)の閉鎖および開放、エンドエフェクタ60aの関節運動/回転/ピッチ/ヨー、および/または、エンドエフェクタ60a(例えば、エンドエフェクタ60aのステープル留め部分)の作動または発射を含み得る。電気機械手術器具60の被駆動部材62a、62b、62c等は、その第1の端部において1つ以上の結合部材「CM」(例えば、ケーブル、駆動ロッド等)に結合される。電気機械手術器具60の1つ以上の結合部材「CM」は、電気機械手術器具60に沿って、電気機械手術器具60のエンドエフェクタ60aまで延びている。1つ以上の結合部材「CM」の第2の端部は、上で詳述されるように、エンドエフェクタ60aを動作させるために電気機械手術器具60のエンドエフェクタ60aに結合する。電気機械手術器具60との使用、またはそれへの接続のためのエンドエフェクタの構造および動作の例証的例の詳細な議論に関して、2014年10月20日に出願され、「Wrist and Jaw Assemblies for Robotic Surgical Systems」と題された共同所有された国際特許出願第PCT/US14/61329号、米国特許第8,636,192号、または米国特許第8,925,786号(それぞれの内容全体は、参照することによって本明細書に組み込まれる)が、参照され得る。
【0047】
ロボット手術アセンブリ50はまた、例えば、ねじ/ナット、ケーブル駆動部、滑車、摩擦車輪、ラックアンドピニオン配列等、またはそれらの組み合わせを含み得る駆動機構(図示せず)を介して、例えば、電気手術エネルギーベースの器具等のアクティブ化または発射のために構成され得る。
【0048】
本説明されるロボット手術システムの1つ以上の構成要素との使用のための同じまたは類似構成要素のうちの1つ以上のものを有する類似ロボット手術システムの構造および動作の詳細な議論に関して、2011年11月3日に出願され、「Medical Workstation」と題された米国特許出願公開第2012/0116416号、および/または2016年5月26日に出願され、「Robotic Surgical Assemblies」と題された米国特許出願第62/341,714号(その内容全体は、参照することによって本明細書に組み込まれる)が、参照され得る。
【0049】
図2、3、4、および13A-13Dを参照すると、ロボット手術システム1のロボット手術アセンブリ50は、滅菌インターフェースモジュール100を支持する器具駆動ユニットまたは筐体70を含み、滅菌インターフェースモジュール100は、電気機械手術器具60を器具駆動ユニット70に結合する。器具駆動ユニット70の遠位または先端部分は、互いに隣接して支持され、同じ方向に配置される(例えば、正面または前方に面する)一対のボタン72a、72bを含む。1つ以上のばね(図示せず)によってばね付勢されるボタン72a、72bは、滅菌インターフェースモジュール100を器具駆動ユニット70に取り付けるように、および/または、それから解放するように、同時に押し下げ可能であり得る。ボタン72a、72bの各々は、1つ以上の突起72c、72dを含み得、それらは、滅菌インターフェースモジュール100の1つ以上の取り付けナブ118a-118d(下でより詳細に説明される)と選択的に係合し、滅菌インターフェースモジュール100を器具駆動ユニット70に選択的に固定するように構成されている。
【0050】
例えば、滅菌インターフェースモジュール100が、器具駆動ユニット70に取り付けられると、ボタン72a、72bの押し下げは、図13Cおよび13Dで見られるように、滅菌インターフェースモジュール100の取り付けナブ118a-118dに対してそれぞれのボタン72a、72bの突起72c、72dをスライドさせる。そのような相対移動は、それぞれのボタン72a、72bの突起72c、72dから滅菌インターフェースモジュール100の取り付けナブ118a-118dを分離し、それによって、滅菌インターフェースモジュール100は、(例えば、器具駆動ユニット70から滅菌インターフェースモジュール100を引き離すことによって)器具駆動ユニット70から分離することができる。同様に、滅菌インターフェースモジュール100の取り付けは、滅菌インターフェースモジュール100の取り付けナブ118a-118dが、ボタン72a、72bの1つ以上の突起72c、72dに隣接して挿入され得、それによって、押されたボタン72a、72bの解放が、突起72c、72dにそれぞれの取り付けナブ118a-118dと係合するように付勢させるように、ボタン72a、72bを押すことによって、達成されることができる。代替として、および/または加えて、突起72c、72dおよび取り付けナブ118a-118dは、滅菌インターフェースモジュール100が、押し込みおよび/または、スナップ嵌め接続を介して、器具駆動ユニット70に結合され得るように、互いに沿ってカム作用するように構成されることができる。
【0051】
図2および3を再度参照すると、器具駆動ユニット70の遠位端部分は、それに固定された滅菌ドレープ82を有するリング部材80をさらに支持する。リング部材80は、片側軸取り付け(例えば、押し込み、スナップ嵌め、および/または、動き嵌めタイプ配列)を介して、器具駆動ユニット70の遠位端に固定され、それによって、器具駆動ユニット70からのリング部材80の除去が、側方に(例えば、器具駆動ユニット70に対するスライドおよび/または回転移動を介して)達成され得る。いくつかの実施形態において、リング部材80は、器具駆動ユニット70と滅菌インターフェースモジュール100との間で(例えば、緩く)支持され得、滅菌インターフェースモジュール100が、器具駆動ユニット70から結合解除されるまで、器具駆動ユニット70と滅菌インターフェースモジュール100との間に閉じ込められ得る。滅菌ドレープ82は、ロボット手術アセンブリ50およびロボットアーム2、3に重なるように構成され、滅菌ドレープ82は、種々の前述の構成要素および/または手術部位/流体と電気機械手術器具60との間に滅菌障壁を提供するように、ロボット手術アセンブリ50およびロボットアーム2、3の周りに上で説明されるように配列され得る。リング部材80は、器具駆動ユニット70と滅菌インターフェースモジュール100との間に配置されるように、かつ器具駆動ユニット70と滅菌インターフェースモジュール100との間の動作相互接続を可能にするように構成される。
【0052】
ここで図4-10を参照すると、ロボット手術アセンブリ50の滅菌インターフェースモジュール100は、ロボット手術アセンブリ50と電気機械手術器具60とを選択的に相互接続するために提供される。電気機械手術器具60は、ロボット手術アセンブリ100の滅菌インターフェースモジュール100に側方に結合され(例えば、側方装填される)、または、それから側方に分断され得る。一般に、滅菌インターフェースモジュール100は、器具駆動ユニット70と、電気機械手術器具60等の電気機械手術器具との間にインターフェースを提供するように機能する。このインターフェースは、有利なこととして、無菌状態を維持し、ロボット手術アセンブリ50と電気機械手術器具60との間に電気通信を伝送するための手段を提供し、電気機械手術器具60を用いて機能を果たすために、回転力をロボット手術アセンブリ50から電気機械手術器具60に伝達するように構成される構造を提供し、および/または、(例えば、迅速な器具交換のために)選択的に電気機械手術器具60をロボット手術アセンブリ50に取り付ける/それから除去するための構造を提供する。
【0053】
図4-6で見られるように、滅菌インターフェースモジュール100は、本体部材110を含み、本体部材110は、上側部分110a、中間部分110b(図6)、および下側部分110cを有し、それらは、ねじ101a、101b、101c等の1つ以上の留め具「F」によって一緒に結合される。滅菌インターフェースモジュール100は、ピン101d(例えば、ポゴピン)(図11)を含み、それは、滅菌インターフェースモジュール100を通した導電性経路を提供する(例えば、手術器具60が、滅菌インターフェースモジュール100に結合されているとき、手術器具60のエンドエフェクタ60aへ、図1参照)。本体部材110の上側部分110aは、駆動伝達チャネル112a、112b、112c、112dを画定し、駆動伝達チャネルは、それらの中にそれぞれの駆動伝達アセンブリ114a、114b、114c、114d等の駆動伝達アセンブリ114支持する。本体部材110の上側部分110aは、電気コネクタチャネルまたはソケット116を画定するカバー110z(図11)をさらに含む。ソケット116は、その中に電気アセンブリ116x(図11)の第1の電気コネクタ116a(図10)を覆い隠す。電気インターフェースとして機能する第1の電気コネクタ116a(例えば、そのピン)は、損傷から(例えば、落下から、および/または器具駆動ユニットへの篏合および/または、篏合解除から)保護するように、ソケット116内に埋め込まれる、および/または包み込まれ得る。電気アセンブリ116xは、下でより詳細に説明される。
【0054】
滅菌インターフェースモジュール100は、取り付けナブ118a、118b、118c、118dを含み、それらは、上側部分110aの側壁120の周囲に延びているか、または、側壁120の反対側から突出している。本明細書に詳述されるように、取り付けナブ118a、118b、118c、118dは、滅菌インターフェースモジュール100をロボット手術アセンブリ50に選択的に結合するように機能する。取り付けナブ118a、118b、118c、118dは、器具駆動ユニット70のボタン72a、72bとの係合を促進するためのフラグ形状を有し得る。取り付けナブ118a、118b、118c、118dの各々は、ヘッド118eを含み、ヘッド118eは、テーパ状カム表面118fおよびリップ118gを有し、それらは、器具駆動ユニット70のボタン72a、72b(図2参照)と協働し、滅菌インターフェースモジュール100を器具駆動ユニット70に選択的に結合する。
【0055】
本体部材110の上側部分110aは、遠位に向けられたテーパ状壁または表面122をさらに画定し、表面122は、螺旋状であり得、それは、上側部分110aの肩部122aから上側部分110aの周囲に延びている。
【0056】
図6を参照すると、本体部材110の中間部分110bは、それから近位に延びている弾力的なタブ113を含む。任意の数のタブ113を含み得るタブ113は、互いに対して間隔を置かれた関係で配置され、滅菌インターフェースモジュール100を通して画定される縦軸「X」の周りに円周方向関係で配置され得る(例えば、90度間隔によって分離される4つのタブ113)。タブ113は、可撓性材料から形成され得、半径方向外向きに撓曲するように構成され得る。タブ113の各々は、ヘッド113bまで近位に延びているシャフト113aを含む。各それぞれのタブ113のヘッド113bは、横断リップ113dまで延びている角度付きカム表面113cを含む。
【0057】
本体部材110の中間部分110bは、その上に分断カラー124を移動可能に支持し、その上に緊急解放リング126を除去可能に支持する。解放リング126は、本体部材110のための流体および/または埃抵抗および/または密閉を提供するように機能し得る。いくつかの実施形態において、解放リング126は、密封を提供し得る。
【0058】
図4を再度参照すると、分断カラー124は、分断カラー124の肩部124bから延びているテーパ状斜面124aを画定する。分断カラー124のテーパ状斜面124aおよび分断カラー124の肩部124bは、本体部材110の上側部分110aのテーパ状壁122および肩部122aを補完する。
【0059】
分断カラー124は、滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110に対する分断カラー124のユーザ握持および/または移動を促進するためのその外面の周りにスカラップまたは握持溝124cをさらに含む。例えば、上でより詳細に説明されるように、分断カラー124は、解放リング126が本体部材110から除去された後、矢印「A」によって示されるように、本体部材110に対して回転可能(および/または軸方向に平行移動可能)であり得る。各握持溝124cは、平面124x(図4)を含み得、それによって、分断カラー124は、分断カラー124の外面の周りに平面124xのアレイを含み、平面124xのアレイは、分断カラー124の握持および/または移動をさらに促進する。
【0060】
分断カラー124は、その内面上にフランジチャネル124d(図7)をさらに画定する。分断カラー124はまた、滅菌インターフェースモジュール100および/または器具駆動ユニット70の1つ以上の電気構成要素を冷却するための任意の数の通気口124eを含み得る。特に、器具駆動ユニット70の冷却ファン(図示せず)の回転またはアクティブ化は、例えば、滅菌インターフェースモジュール100の通気口124eを通して滅菌インターフェースモジュール100の中に外気を内部に引き込み得、それによって、空気が、滅菌インターフェースモジュール100および/または器具駆動ユニット70を通して延びている1つ以上の空気流経路(図9に図示される空気流経路「AA」および「AB」を参照)に沿って進行し、それによって、空気がそれに沿って進行するにつれて、その電気構成要素を冷却し得る。代替として、および/または加えて、滅菌インターフェースモジュール100および/または器具駆動ユニット70内で内部に配置される空気(例えば、その電気構成要素の動作から生成される熱気)は、例えば、冷却ファンが、アクティブにされ、または回転させられる(例えば、空気を外部に排出させる圧縮力を生成する)につれて、通気口124eから外部に排出されることができる。
【0061】
図4に図示されるように、滅菌インターフェースモジュール100の解放リング126は、1つ以上の分離スロット126bを画定する本体部分126aと、本体部分126aから延びている1つ以上のタブ126cとを含む。各分離スロット126bは、本体部分126aの壊れやすい区画126dに隣接して配置され得る。壊れやすい区画126dは、分断カラー124が滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110に対して移動することを可能にするために、解放リング126が滅菌インターフェースモジュール100から分離され得るように、解放リング126の本体部分126aに対する1つ以上のタブ126cのうちの1つの移動時、壊れるように構成される。
【0062】
図6-10に図示されるように、本体部材110の下側部分110cは、本体部材110の中間部分110bの遠位端上で支持され、または、それに固定される半環状結合カフの形態である。本体部材110の下側部分110cは、器具開口部128を有するU字形本体を含み、器具開口部128は、側面アーム128a、128bの間に画定され、遠位および側方に開いている。下側部分110cは、その内面上に形成される傾斜表面128cをさらに含み、傾斜表面128cは、電気機械手術器具60の器具筐体61の外面上に配置される傾斜カム表面61a、61b(図2)を補完する。器具開口部128は、その中に電気機械手術器具60等の電気機械手術器具を受け取り、電気機械手術器具60をロボット手術アセンブリ50に除去可能に固定するように構成される。下側部分110cの側面アーム128a、128bは、本体部材110の中間部分110bから遠位に延び、下側部分110cの器具開口部128内に電気機械手術器具60を支持するために位置付けられている。
【0063】
図6で見られるように、滅菌インターフェースモジュール100は、本体部材110の中間部分110bと本体部材110の下側部分110cとの間に支持される浮動プレート130をさらに含む。滅菌インターフェースモジュール100の浮動プレート130は、非圧縮位置または延長位置と、圧縮位置または後退位置との間で移動可能である。浮動プレート130は、滅菌インターフェースモジュール100の駆動伝達アセンブリ114a、114b、114c、114d(図4)の部材を付勢する非圧縮位置に向かって遠位にばね付勢される。いくつかの実施形態において、丸ばね(例えば、波形ばね)等(図示せず)が、浮動プレート130を非圧縮位置に遠位に付勢するために使用され得る。浮動プレート130は、基礎部分132と、基礎部分132から遠位に延びているタブ134a、134bとを含む。浮動プレート130のタブ134a、134bは、本体部材110の下側部分110cを通して延びている。浮動プレート130は、滅菌インターフェースモジュール100の駆動伝達アセンブリ114a、114b、114c、114dを受け取る開口136をその中に画定する。浮動プレート130は、滅菌インターフェースモジュール100への電気手術器具の側方装填時、例えば、駆動伝達アセンブリ114a、114b、114c、114dに作用する垂直負荷を防止するように機能し得る。
【0064】
図6および7で見られるように、滅菌インターフェースモジュール100は、分断カラー124に結合される支持プレート123をさらに含む。支持プレート123は、滅菌インターフェースモジュール100の駆動アセンブリ114と位置合わせした結合開口部123a、および滅菌インターフェースモジュール100の中間部分110bのタブ113と位置合わせしたタブ開口123bを画定する。タブ開口123bは、下で詳述されるように、タブ113のヘッド113bの角度付きカム表面113cが支持プレート123のタブ開口123bに沿ってカム作用するにつれて、タブ113(例えば、タブ113のシャフト113a)上に半径方向内向きの撓曲を与えるように構成され得る。支持プレート123は、支持プレート123が分断カラー124とともに移動することを可能にするために分断カラー124のフランジチャネル124d内で受け取られるフランジ123cを含む。
【0065】
滅菌インターフェースモジュール100は、リング結合器125をさらに含み、リング結合器125は、分断カラー124に結合され、支持プレート123のフランジ123cの底面と接触しており、それによって、分断カラー124が、矢印「A」(図4)によって示されるように支持プレート123のフランジ123cの周囲で回転可能であり、分断カラー124の回転が矢印「B1」によって示されるように縦軸「X」に対して分断カラー124を軸方向に平行移動させると、支持プレート123を軸方向に移動させる。分断カラー124は、矢印「B2」(図8)によって示されるように、回転を伴わずに本体部材110に対して軸方向に移動可能であり得る。
【0066】
図8で見られるように、リング結合器125は、リング結合器125の円周の少なくとも一部に沿ってリング結合器125から半径方向内向きに延び、アイドラ結合器127を支持するレッジ125aを含む。図9も参照すると、リング結合器125は、リング結合器125の少なくとも一部に沿ってテーパ状外形125bを有する横断面をさらに含む。例えば、リング結合器125は、分断カラー124の通気口124eのうちの1つ以上のものに隣接するテーパ状外形125bを含み得る。テーパ状外形125bは、リング結合器125と分断カラー124との間の図9に図示される空気流経路「AA」および「AB」等の1つ以上の空気流経路を提供するように、通気口124eのうちの1つ以上のものと流体連通して位置付けられ得る。
【0067】
空気流経路「AA」および「AB」は、構成要素の無菌状態を維持し、ロボット手術システム1(例えば、滅菌インターフェースモジュール100、器具駆動ユニット70等)の種々の構成要素(例えば、モータ、センサ等)を冷却することを補助するように機能する。空気流経路は、冷却および熱管理のために、滅菌インターフェースモジュールの外側からの空気流と、器具駆動ユニットの中への空気流との平衡断面積を提供する。空気流経路は、滅菌インターフェースモジュールを通した空気流、器具駆動ユニットの中への空気流のための蛇行経路を提供する。通気口が、矢印の装填または装填解除使用等の所望の記号に成形され得る。記号は、使用、装填、除去、篏合、および/または警告に関する指示印のために、成型および/またはレーザエッチングされ、位置付けられ得る。
【0068】
図7を参照すると、滅菌インターフェースモジュール100は、リング結合器125に結合され、リング結合器125のレッジ125a上で支持されるアイドラ結合器127も含む。アイドラ結合器127は、本体部材110の上側110aと中間部分110bとを相互接続する結合シャフト129上で回転可能に支持される。アイドラ結合器127は、本明細書に詳述されるように、分断カラー124が、縦軸「X」の周りに回転するにつれて、および/または、本体部材110に対して軸方向に移動するにつれて、結合シャフト129に沿って軸方向にスライド可能である。
【0069】
図3および7を参照すると、滅菌インターフェースモジュール100の駆動伝達アセンブリ114の各々は、駆動結合器115の近位端上のモータアセンブリ74のそれぞれのモータ結合器76のうちの1つと係合可能である結合端115a(例えば、スロット)を画定する、駆動結合器115を含む。駆動結合器115は、その遠位端上にフランジ115bをさらに含む。各駆動結合器115は、滅菌インターフェースモジュール100の支持プレート123の結合開口部123aのうちの1つを通して延びている。支持プレート123は、支持プレート123の底面が、駆動伝達アセンブリ114の駆動結合器115のフランジ115bの上面と接触するように、分断カラー124に結合される。駆動伝達アセンブリ114の各々は、第1の伝達シャフト117または第2の伝達シャフト119を含む。第1の伝達シャフト117は、伝達シャフト117から半径方向外向きに延びている半径方向結合器117aと、伝達シャフト117から遠位に延びている遠位結合器117bとを含む。第2の伝達シャフト119は、伝達シャフト117から遠位に延びている遠位結合器119aを含む。それぞれの第1および第2の伝達シャフト117、119の遠位結合器117bおよび119aは、電気機械手術器具60の被駆動部材62a、62b、62c等の対応する結合器(図示せず)に係合するように構成される。本明細書に説明される結合器のうちのいずれかは、任意の数の歯を有する歯車の形態であり得る。
【0070】
滅菌インターフェースモジュール100の駆動伝達アセンブリ114の各々は、それぞれの駆動伝達アセンブリ114の構成要素が互いに対して移動することを可能にするためのばね121を含む。例えば、図8および9で見られるように、第1のばね121aが、第1の伝達シャフト117とそのそれぞれの駆動結合器115との間で支持され、第2のばね121bが、第2の伝達シャフト119とそのそれぞれの駆動結合器115との間で支持される。各ばね121は、その圧縮時、そのそれぞれの駆動伝達アセンブリ114にばね力を加えるように構成される。
【0071】
図10および11で見られるように、滅菌インターフェースモジュール100は、ロボット手術アセンブリ50と任意の電気機械手術器具(ロボット手術アセンブリ50に結合された電気機械手術器具60等)との間に電気通信を提供するために、電気アセンブリ116xを含み、電気アセンブリ116xは、第1の電気コネクタ116aと、第2の電気コネクタ116bと、第1および第2の電気コネクタ116a、116b間に結合された電気リボン116cとを含む。電気アセンブリ116xは、カウンタ(図示せず)を含み得、カウンタは、例えば、滅菌インターフェースモジュール100が必要または所望に応じて交換され得るように、経時的に電気コネクタ116a、116bの一方または両方のばねピン116dの劣化を考慮するために、滅菌インターフェースモジュール100の使用を測定するように構成される。
【0072】
図2、6、および14A-14Cを参照すると、電気機械手術器具60等の電気機械手術器具を滅菌インターフェースモジュール100に結合するために、電気手術器具60の傾斜カム表面61a、61bは、滅菌インターフェースモジュール100の下側部分110cの傾斜表面128cと整列させられる。電気機械手術器具60は、次いで、電気手術器具60の傾斜カム表面61a、61bが滅菌インターフェースモジュール100の下側部分110cの傾斜表面128c上に完全に受け取られ、または据え付けられるまで、ロボット手術アセンブリ50に対して横方向に移動させられる(例えば、側方装填される)。
【0073】
電気機械手術器具60が、滅菌インターフェースモジュール100の下側部分110cの中に横方向に移動させられると、電気機械手術器具60は、上向きにカム作用し、図6に示される矢印「C」によって示されるように、本体部材110に対して滅菌インターフェースモジュール100の浮動プレート130を近位に移動させ、または圧縮する(図14Bも参照)。その初期延長位置(図14A)から圧縮位置(図14B)までの浮動プレート130の移動は、滅菌インターフェースモジュール100の伝達シャフト117、119(およびそれらの対応する器具係合端117b、119a)を滅菌インターフェースモジュール100の下側部分110cの器具開口部128から近位に引き離し、滅菌インターフェースモジュール100の器具開口部128中への電気機械手術器具60の挿入を促進する。延長位置(図14A)から圧縮位置(図14B)まで浮動プレート130を移動させることは、滅菌インターフェースモジュール100の駆動伝達アセンブリ114の遠位結合器117b、119aと電気機械手術器具60の対応する被駆動部材62a、62b、62c等との間の挿入接触/干渉を防止することに役立つ(図2参照)。
【0074】
電気機械手術器具60が、滅菌インターフェースモジュール100の下側部分110c内に完全に据え付けられると、滅菌インターフェースモジュール100の浮動プレート130は、延長位置(図14C)に戻らされ、滅菌インターフェースモジュール100の駆動伝達アセンブリ114の遠位結合器117b、119aおよび電気機械手術器具60の対応する被駆動部材62a、62b、62c等は、互いに位置が合い、滅菌インターフェースモジュール100を介して電気機械手術器具60をロボット手術アセンブリ50に結合する。
【0075】
ロボット手術システム1のロボット手術アセンブリ50が、ロボット手術システム1の手術ロボットアーム2、3のうちの1つに固定され、ロボット手術システム1の電気機械手術器具60が、ロボット手術システム1の滅菌インターフェースモジュール100に固定されると、臨床医は、所望に応じて、ロボット手術アセンブリ50のモータアセンブリ74を用いて電気機械手術器具60の被駆動部材62a、62b、62c等をロボット制御することによって、外科的手技を実施することができる。特に、モータアセンブリ74のモータ76a、76b、76c等のうちの1つ以上のものは、滅菌インターフェースモジュール100の駆動伝達アセンブリ114のうちの1つ以上のものが、電気機械手術器具60の被駆動部材62a、62b、62c等のうちの1つ以上のものと協働し、所望に応じて電気機械手術器具60のエンドエフェクタ60aを動作させ、および/または操作する(例えば、発射する、関節運動する、回転する等)ように、モータアセンブリ74のモータ結合器76a、76b、76c等のうちの1つ以上のものを回転させるように作動させられる。
【0076】
ロボット手術アセンブリ50から電気機械手術器具60を除去し、例えば、器具交換を実施するために、臨床医は、電気機械手術器具60のパドル64a、64bを押すことができる(図2)。パドル64a、64bの押し下げは、滅菌インターフェースモジュール100の浮動プレート130のタブ130a、130b(図8)に力を与え、滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110に対して近位方向に浮動プレート130を移動させる。浮動プレート130が近位方向に移動すると、それぞれの駆動伝達アセンブリ114の第1および第2の伝達シャフト117、119は、それぞれの駆動伝達アセンブリ114のばね121からの付勢力に抗して近位方向に滅菌インターフェースモジュール100の浮動プレート130とともに平行移動する。滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110に対するそれぞれの駆動伝達アセンブリ117、119の伝達シャフト117、119の移動は、電気機械手術器具60のそれぞれの被駆動部材62a、62b、62c等から駆動伝達アセンブリ114の第1および第2の伝達シャフト117、119の遠位結合器117b、119aを分離する。
【0077】
それぞれの駆動伝達アセンブリ114の第1および第2の伝達シャフト117、119の遠位結合器117b、119aが、電気機械手術器具60のそれぞれの被駆動部材62a、62b、62c等から分離されると、電気機械手術器具60の器具筐体61の近位端は、滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110の下側部分110cの器具開口部128から外に側方にスライドさせられることができる。
【0078】
電気機械手術器具60は、上で説明されるように、滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110の下側部分110cの器具開口部128を通して滅菌インターフェースモジュール100に再び取り付けられることができる。代替として、異なる電気機械手術器具(例えば、ステープラ、内視鏡、鉗子等)が、同様に、所望に応じて取り付けられることができる。
【0079】
図1、12A、および12Bを参照すると、停電があり、電気機械手術器具60が患者内に少なくとも部分的に位置付けられているとき等の緊急事態において、滅菌インターフェースモジュール100の解放リング126は、滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110から除去されることができる。図12Aおよび12Bに関して、解放リング126のタブ126cは、解放リング126が、滅菌インターフェースモジュール100から分離され得るように、解放リング126の壊れやすい区画126dが壊れるまで、解放リング126の本体部分126aに対して手動で操作されることができる。
【0080】
図1-11を参照すると、解放リング126が、滅菌インターフェースモジュール100から分離されると、滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124は、初期最近位位置から滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110の下側部分110cに向かって遠位方向に分断カラー124を軸方向に移動させるように、矢印「A」によって示されるように、滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110の周りに回転させられることができる。事実上、分断カラー124のそのような移動は、滅菌インターフェースモジュール100が手動オーバーライド機能を提供することを可能にする。分断カラー124の初期最近位位置(図6)において、滅菌インターフェースモジュール100のリングおよびアイドラ結合器125、127は、滅菌インターフェースモジュール100の第1の伝達シャフト117の半径方向結合器117aから縦方向に間隔を置かれている。
【0081】
滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124は、最近位位置と最遠位位置との間の任意の数の中間位置を通して、初期最近位位置(図6)から最遠位位置(図8)まで(例えば、回転して、および/または軸方向に)移動させられることができる。(最近位位置から最遠位位置に向かった)滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124の回転は、滅菌インターフェースモジュール100のリング結合器125を回転させ、滅菌インターフェースモジュール100のアイドラ結合器127を滅菌インターフェースモジュール100の結合シャフト129の周りに自由に回転させ、および/またはそれに沿って遠位にスライドさせる。
【0082】
滅菌インターフェースモジュール100のアイドラ結合器127の継続的遠位前進は、その本体部材110に対する滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124の継続的遠位移動(例えば、回転および/または軸方向移動)に応答して、アイドラ結合器127に滅菌インターフェースモジュール100の駆動アセンブリ114のうちの1つの第1の伝達シャフト117の半径方向結合器117aと係合させる。分断カラー124が、遠位に前進すると、分断カラー124は、タブ113のヘッド113bが、支持プレート123のタブ開口123bを通してスライドするように、滅菌インターフェースモジュール100の支持プレート123を滅菌インターフェースモジュール100のタブ113に対して遠位に引く。タブ113のヘッド113bの角度付きカム表面113cは、支持プレート123がタブ113に対して移動するにつれて、タブ開口123bに沿ってカム作用する。支持プレート123の遠位前進は、支持プレート123の底面と駆動結合器115のフランジ115bの上面との接触により、駆動アセンブリ114の駆動結合器115も遠位に引く(図7および8参照)。駆動結合器115の遠位移動は、ロボット手術アセンブリ50のモータアセンブリ74のそれぞれのモータ結合器76から駆動結合器115の結合端115aを分離し、滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110の駆動伝達チャネル112a、112b、112c、112d内で滅菌インターフェースモジュール100の駆動結合器115を後退させる。
【0083】
滅菌インターフェースモジュール100の支持プレート123が、滅菌インターフェースモジュール100のタブ113の角度付きカム表面113cを越えて遠位に移動させられると、タブ113は、タブ113の横断リップ113dが、支持プレート123の上面の上に延び、支持プレート123が近位に移動することを防止するために(タブ113のヘッド113bと支持プレート123のタブ開口123aとの間の接触に起因して内向きに撓曲することに応答して)外向きに撓曲する(図8参照)。滅菌インターフェースモジュール100の支持プレート123および分断カラー124のこの最遠位位置において、分断カラー124および駆動アセンブリ114の駆動結合器115も、近位に移動することを防止され、それによって、駆動結合器115は、モータアセンブリ74のモータ結合器76と再係合することができず、駆動結合器115のロボット制御を防止する。
【0084】
この最遠位位置に向かった滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124の遠位移動は、ロボット手術アセンブリ50と電気機械手術器具60との間に電気通信が存在しないように、滅菌インターフェースモジュール100の電気コネクタ116a、116bのうちの1つ以上のもの、および/または、電気リボン116cを電気的に接続解除し得る。例えば、電気リボン116cは、滅菌インターフェースモジュール100の本体部材110に対する分断カラー124の遠位前進が、電気コネクタ116aから電気リボン116cを分離するように、支持プレート123に固定され得る。
【0085】
滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124が最遠位位置内に配置されると、分断カラー124の回転は、リング結合器125に滅菌インターフェースモジュール100のアイドラ結合器127を回転させる。アイドラ結合器127が、滅菌インターフェースモジュール100の第1の伝達シャフト117の半径方向結合器117aと係合されると、アイドラ結合器127の回転は、半径方向結合器117aを回転させ、それによって、第1の伝達シャフト117の遠位結合器117bを回転させる。伝達シャフト117のこの回転は、滅菌インターフェースモジュール100の第2の伝達シャフト119(概して、そのロボット制御がないと静止したままであり得る)から独立し得る。第1の伝達シャフト117の遠位結合器117bが、アイドラ結合器127の回転に応答して回転すると、第1の伝達シャフト117の遠位結合器117bは、電気機械手術器具60の被駆動部材62a、62b、62c等のうちのそれぞれのものと協働し、有利なこととして、そのエンドエフェクタ60aを手動で操作する。
【0086】
最近位位置から最遠位位置までの滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124のそのような移動は、滅菌インターフェースモジュール100および電気機械手術器具60のそれぞれの構成要素を通して力(例えば、トルク)を与え、電気機械手術器具60のエンドエフェクタ60aを手動で操作し、所望の向き/位置にエンドエフェクタ60aを位置付ける。例えば、電気機械手術器具60のエンドエフェクタ60aは、停電または他の同様の緊急事態が生じた場合、エンドエフェクタ60aによって把持される組織を解放するために開放位置まで手動で操作されることができ、それによって、電気機械手術器具60は、そのような手動操作が実行可能でない場合、そうでなければ存在するであろう望ましくない組織損傷の危険性を限定しながら、手術部位から除去されることができる。滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124が電気機械手術器具60のエンドエフェクタ60aを操作する(例えば、閉鎖する)ために所望に応じて反対方向に回転させられ得ることも想定される。
【0087】
滅菌インターフェースモジュール100の解放リング126が、除去され、分断カラー124が、滅菌インターフェースモジュール100のタブ113と支持プレート123との間の固定または係止関係を介して最遠位位置で固定されると、滅菌インターフェースモジュール100は、それに結合された任意の電気機械手術器具をもはやロボット制御することができなくなり、滅菌インターフェースモジュール100の除去および交換が、必要とされる。上で説明されるように、滅菌インターフェースモジュール100は、滅菌インターフェースモジュール100のボタン72a、72bを押すことによって、ロボット手術アセンブリ50から除去されることができる。交換用滅菌インターフェースモジュール100および電気機械手術器具60が、次いで、本明細書に詳述されるように、ロボット手術アセンブリ50に結合された任意の電気手術器具のロボット制御を可能にするように、上で詳述されるように取り付けられることができる。
【0088】
ここで図15-17を参照すると、概して、200と称される、滅菌インターフェースモジュールシステムの一実施形態は、縦軸「X-X」を画定する滅菌インターフェースモジュール300と、リセットツール400とを含む。滅菌インターフェースモジュール300は、滅菌インターフェースモジュール100に類似し、本体部材301を含み、本体部材301は、リセットカム310および解放リング350を支持する。滅菌インターフェースモジュール300の本体部材301は、分断カラー124を支持し、リセットカム310と協働するタブ113を含む。滅菌インターフェースモジュール300の本体部材301は、プルタブ陥凹302および係止スロット304をその中に画定し、それらは、解放リング350と協働する。
【0089】
有利なこととして、滅菌インターフェースモジュールシステム200のリセットツール400は、滅菌インターフェースモジュールシステム200の滅菌インターフェースモジュール300のリセットカム310と協働し、滅菌インターフェースモジュール300の製造組立および認定試験中、滅菌インターフェースモジュール300が、アクティブにされ、試験され、リセットされることを可能にする。
【0090】
図17および18で見られるように、滅菌インターフェースモジュール300のリセットカム310は、滅菌インターフェースモジュール300のタブ113の周りに支持され、リセットカム310の周りに間隔を置かれた場所においてリセットカム310から半径方向外向きに延びているアーム312を含む。リセットカム310の各アーム312は、それを通した受け取り開口312aを画定し、開口312aは、滅菌インターフェースモジュール300のタブ113のうちのそれぞれのものを受け取る。リセットカム310は、リセットツール400を受け取るように構成された中心開口部314をさらに画定する。リセットカム310は、リセットツール400とのねじ式係合を促進するための中心開口部314の周りにねじ山314aを含み得る。いくつかの実施形態において、リセットカム310は、リセットツール400に係合するためのセルフタッピング特徴、隆起、および/または戻り止め特徴(図示せず)を含み得る。リセットカム310は、任意の好適なプラスチックおよび/または金属材料から形成され得る。
【0091】
図19A-19Cを参照すると、滅菌インターフェースモジュール300の解放リング350は、環状フレーム352を含み、環状フレーム352は、(例えば、解放リング350がリセット可能であるように)選択的に係合可能である第1の端部部分354および第2の端部部分356を有する。解放リング350の環状フレーム352は、(例えば、アクセスの容易性のために)環状フレーム352の反対側にプルタブ358a、358bを支持し、プルタブ358a、358bは、環状フレーム352から遠位に延び、遠位テーパ構成を含み、遠位テーパ構成は、滅菌インターフェースモジュール300のプルタブ陥凹302(図17)内にプルタブ358a、358bを置き、誤ったアクティブ化を防止することに役立つ。解放リング350のプルタブ358a、358bは、作動のためのてこ作用支援を提供するように、指幅であり得る。環状フレーム352の内面は、複数の半径方向タブ360を含み、複数の半径方向タブ360は、半径方向内向きに延び、滅菌インターフェースモジュール300の本体部材301との同心整列を提供し、滅菌インターフェースモジュール300の本体部材301からの解放リング350の誤ったアクティブ化を防止することを支援する。解放リング350の環状フレーム352の上面は、係止タブ362a、362bを支持し、係止タブ362a、362bは、上面から近位に延び、解放リング350のプルタブ358a、358bと整列させられている。係止タブ362a、362bは、滅菌インターフェースモジュール300の係止スロット304内で受け取り可能である。係止タブ362a、362bは、プルタブ358a、358bを整列させるように、かつ解放リング350の誤ったアクティブ化を防止するように機能する。
【0092】
解放リング350の環状フレーム352の第1の端部分354は、受け取りスロット354aを画定し、環状フレーム352の第2の端部分356は、突起356aを含む。環状フレーム352の第2の端部分356の突起356aは、指によるアクティブ化のための最適な分離力を提供し、例えば、清掃中に分解のために複数回リセットされ得る、例えば、スナップ嵌め、締まり嵌め等を介して、第1の端部分354の受け取りスロット354a内で受け取り可能である。
【0093】
環状フレーム352の第1の端部分354は、間隔を置かれたタブ354bを有する第1および第2のアーム354d、354eをさらに含み、タブ354bは、第1のアーム354dと第2のアーム354eとの間に延びている。タブ354bは、第1の端部分354の第1および第2のアーム354d、354eの間の間隔を置かれた場所において別個の開口部354cを画定する。有利なこととして、滅菌インターフェースモジュール300の解放リング350は、湿気障壁を提供し、湿気が滅菌インターフェースモジュール300の中に侵入することを防止する。解放リング350は、迅速な除去のためにその存在を通信することに役立つように、オレンジまたは赤等の任意の好適な高コントラストもしくは明るい色で提供され得る。解放リング350は、緊急解放としてのその目的を示すための記号またはテキストでモデル化されるような任意の好適な印を含むことができる。解放リング350は、清掃および滅菌を促す高細長いプラスチック、エラストマ、または可撓性材料の任意の形態で製造されることができる。
【0094】
図20Aおよび20Bを参照すると、使用時、滅菌インターフェースモジュール300の解放リング350は、解放リング350が、滅菌インターフェースモジュール300の周囲から解体され得るように、解放リング350の第1および第2の端部分354、356を分離または結合解除するために十分な力で、解放リング350のプルタブ358a、358bの一方または両方を指で作動させることによって、除去される(図20A)。滅菌インターフェースモジュール300の分断カラー124は、次いで、例えば、滅菌インターフェースモジュール300を試験および/または認証検査するために、矢印「M1」および「M2」によって示されるように、滅菌インターフェースモジュール300の本体部材301の周りに(例えば、反時計回りに)回転させられ、下向きに平行移動させられることができる(図20B)。分断カラー124が、回転し、下向きに平行移動すると、滅菌インターフェースモジュール300の支持プレート123は、タブ113が支持プレート123の上に半径方向外向きに延び、支持プレート123がその初期位置に向かって近位に移動することを防止する(例えば、支持プレート123をロックアウトする)まで、滅菌インターフェースモジュール300のタブ113に沿ってカム作用する。
【0095】
図20Cおよび20Dを参照すると、滅菌インターフェースモジュール300をリセットするために、リセットツール400は、滅菌インターフェースモジュール300の本体部材301内に画定される中心開口部301aの中に挿入され、リセットカム310と係合するように前進させられることができる。リセットツール400は、次いで、矢印「U」によって示されるように、リセットカム310を滅菌インターフェースモジュール300の本体部材301のタブ113に沿って軸方向に上向きに前進させるように、矢印「R」によって示されるように、滅菌インターフェースモジュール300に対して操作される(例えば、回転させられる)ことができる。リセットカム310が、タブ113に沿ってカム作用すると、滅菌インターフェースモジュール300の支持プレート123が、支持プレート123が、滅菌インターフェースモジュール300をリセットするように滅菌インターフェースモジュール300のタブ113の近位にある、その初期近位位置(図16参照)まで近位に移動させられることができる(例えば、分断カラー124の平行移動および/または時計回りの回転)まで、リセットカム310は、矢印「RI」によって示されるように、半径方向内向きの方向に互いに向かってタブ113を接近させる。支持プレート123が、その近位位置に来ると、リセットツール400は、滅菌インターフェースモジュール300から除去されることができる。滅菌インターフェースモジュール300の解放リング350、または新しい解放リング350が、次いで、滅菌インターフェースモジュール300が、外科的手技で使用され得るように、滅菌インターフェースモジュール300の本体部材301の周りに再び取り付けられることができる。
【0096】
ロボット手術システム1および/またはその構成要素(例えば、ロボット手術アセンブリ50、滅菌インターフェースモジュール100、300等)は、滅菌インターフェースモジュール識別を提供するように機能する1つ以上の電気構成要素(例えば、電気アセンブリ116xに電気的に結合される)を含み得る。例えば、これらの電気構成要素は、以下のうちの1つ以上のものを含み得る:接点(絶縁および/または非絶縁接点であり得る)、センサ、磁気アレイ、ホールセンサ、リードスイッチ、無線特徴、光学特徴、バーコード、QRコード(登録商標)等、および/またはそれらの組み合わせ(任意の数および/または構成のこれらの電気構成要素の各々が提供され得る)(図示せず)。
【0097】
本開示される電気構成要素のうちのいずれかは、本開示される滅菌インターフェースモジュールのために以下を提供し、および/または、以下のうちの1つ以上のもののためのデバイス、器具、および/または再装填ユニットのための認識を通したフィードとして機能し得る:シリアル番号、製造のロットコードおよび/または、日付コード、デバイスタイプ、寿命の終了、較正日およびオフセット、再装填タイプ、使用法および/または使用の回数、デバイスステータス、器具ストローク位置、クランプ位置、リスト位置、回転角、ピッチおよび/または、ヨー位置、ナイフおよび/または切断機構位置、エネルギーアクティブ化、RFアクティブ化、焼灼器アクティブ化、調和振動アクティブ化、エンドエフェクタタイプ、エンドエフェクタステータス、エンドエフェクタ位置、エンドエフェクタ寿命の終了、および/または、使用ステータス、および/またはそれらの組み合わせ。
【0098】
実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールは、例えば、上で説明されるそれに類似する手動オーバーライド機能を促進するために、種々の構成で提供されることができる。例えば、滅菌インターフェースモジュールまたは分断カラー124等のその構成要素の実施形態は、1つ以上の駆動部を駆動する、および/または動作させる、1つの独特の駆動部を駆動するように構成されることができ、および/または、時計回り、反時計回り、および/またはそれらの組み合わせで回転させられることができる。いくつかの実施形態において、分断カラー124は、単一の所望の方向に回転するように構成されることができる。
【0099】
ある実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素(例えば、分断カラー124、解放リング126、350等)は、手動把持能力を改良するための外部リブ、溝、テクスチャ等を含むことができる。
【0100】
ある実施形態において、器具駆動ユニットの駆動モータ結合器からの本開示される滅菌インターフェースモジュールのうちの1つの分断は、後方駆動負荷を排除し、器具駆動ユニット内の捉えられたモータ、結合器、または歯車セット、もしくは駆動部の可能性を低減させる。
【0101】
いくつかの側面において、器具駆動ユニット70の1つの故障モードは、その1つ以上のモータ76a、76b、76cが欠陥状態である(例えば、ロボット手術アセンブリ50および/または電気機械手術器具60の駆動構成要素にトルクを加えることができない)、条件を含み得る。ある側面において、別の故障モードは、器具駆動ユニット70の1つ以上のモータ76a、76b、76c等が回転することができない条件を含み得る。そのような側面において、(例えば、下向きの運動を介して)器具駆動ユニット70の結合器から滅菌インターフェースモジュール100の結合器を分断し、臨床医が、器具駆動ユニット70の対応する結合器の位置にかかわらず、滅菌インターフェースモジュール100の1つ以上の結合器を回転させることを可能にする必要があり得る。これは、モータを後方駆動する必要性を排除することによって、滅菌インターフェースモジュール100の結合器を回転させるために必要とされるトルクを最小化する。滅菌インターフェースモジュール100の分断カラー124の斜面特徴は、そのような分断努力(例えば、下向きの運動)を補助し、ロボット手術アセンブリ50および/または電気機械手術器具60の結合器の係合および、そのインターフェースを通したトルクの伝達に起因する初期摩擦を克服するために必要とされる離断力を提供することに役立つことによって、カラー124に作用する(例えば、引き下ろす)ために必要とされる力を低減させるための機械効率を提供し得る。
【0102】
いくつかの実施形態において、分断カラーは、エンドユーザのための大きいてこ作用トルクを提供する直径を有し得る。
【0103】
ある実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、清掃および滅菌プロセス中に除去され得る潤滑の必要性を排除するためのプラスチックまたはプラスチックおよび金属の組み合わせを含み得る。本開示される滅菌インターフェースモジュールのプラスチック材料は、高温および化学抵抗に関しても評価され得る高衝撃および伸び定格プラスチックを用いて生産され得る。本開示される滅菌インターフェースモジュールのこれらの材料は、医療自動洗浄機、加圧蒸気滅菌循環、衝撃/衝突軽度降下、および/または使用中の乱用のため、および、中央処理および清掃のための頑丈な設計を提供するように規定され得る。いくつかの実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールの材料は、加圧滅菌および/または自動洗浄のために、高温、非腐食性、および/または、伝導性であり得る。これらの材料は、限定ではないが、ステンレス鋼、ポリフェニルスルホンプラスチック、PEEK、PPSU(Radel)、PSU、PES、Ultem、PAEK等、またはそれらの組み合わせを含むことができる。実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールの電子機器の可撓性部分は、アクティブ化後の電子通信および再利用を防止するために、機械的に分離、接続解除、またはショートされることができる。
【0104】
いくつかの実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、誘電体絶縁を含むことができ、例えば、プラスチック、コーティング、フィルム、および高誘電材料が、器具/デバイスと器具駆動ユニットとの間に誘電体障壁を提供するように組み込まれることができる。ある実施形態において、1つ以上の結合器は、結合されたデバイスへのインターフェースの誘電強度を増加させるための非伝導性プラスチックを含み得る。いくつかの実施形態において、リブ、凸部および溝、ダブテール継手、フランジ、および/または重複壁が、クリーページおよびクリアランス誘電性能を増加させるために組み込まれることができる。
【0105】
いくつかの実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、密閉特徴を含むことができる。例えば、1つ以上のシールが、流体抵抗を増加させるために、かつ放出/侵入を防止するために組み込まれることができ、1つ以上のシールが、結合器の近位または遠位端の外径の周囲に組み込まれることができ、1つ以上のガスケットが、密閉のために近位および遠位篏合面上で使用されることができ、および/または、器具駆動ユニットもしくは器具に篏合されたときに圧縮する1つ以上のガスケットが、近位または遠位コネクタインターフェースの周囲に組み込まれることができる。
【0106】
ある実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、側方装填レール篏合特徴を含むことができる。例えば、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、篏合の容易性のための導入特徴、係止のためのリブ、誤ったアクティブ化を防止するための二重アクチュエータ、および/またはデバイスを係止し、インターフェースの遊びおよび/または移動を排除するばね荷重プレート係止特徴を含むことができる。
【0107】
ある実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、その搭載ラッチ上に1つ以上の楔形表面を含み、例えば、篏合遊び/遊隙を排除すること、または低減させることができる。
【0108】
いくつかの実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、清掃および/または滅菌特徴を含むことができる。例えば、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、清掃および滅菌を容易にするために洗浄可能かつ清掃可能であるように構成されることができる。実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、清掃の容易性のための洗浄ポートを含むことができる。いくつかの実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、使い捨てであり、および/または、単回使用のために適合され得る。
【0109】
実施形態において、結合器のうちの1つ以上のものは、高レベルの公差および不整合を通して完全結合を可能にするオルダム型結合器であり得る。本開示される結合器のうちのいずれかは、1つ以上の歯もしくは他の類似結合特徴を含み得る。
【0110】
いくつかの実施形態によると、1つ以上のアクチュエータ(例えば、2つのアクチュエータ)が、器具駆動ユニット搭載が、自動使用、衝突中、および/またはエンドユーザによる誤ったアクティブ化に抵抗するために利用され得る。アクチュエータは、誤った作動を防止するためのサブフラッシュ高スローアクチュエータを含み得る。
【0111】
いくつかの実施形態において、1つ以上の結合器は、閾値トルクを獲得した後にクラッチ動作する角度面を含むことができる。クラッチは、双方向および/または一方向性であり得る。実施形態において、クラッチトルク閾値は、時計回りおよび/または反時計回りの回転に関して異なる値であり得る。
【0112】
いくつかの実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、反発低減特徴を含むことができる。例えば、結合器のうちの1つ以上のものの他の類似篏合特徴の歯は、ばね荷重下で篏合し得る角度付き面を含み得る。角度付き面は、ブラインド篏合条件中に十分な篏合を提供し得る、および/またはそのような角度付き面が、それぞれの結合器のためのハードストップとしての機能を果たすとき、反発を排除する、もしくは低減させることができる。
【0113】
ある実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、限定ではないが、一体ジャーナル、スリーブ、ボール、半径方向、スラスト、および/または針型を含む結合器軸受を含むことができる。
【0114】
いくつかの実施形態において、本開示される滅菌インターフェースモジュールまたはその構成要素は、軸方向浮動結合器を含むことができる。例えば、軸方向浮動結合器は、一方または両方の結合インターフェース上で軸方向に浮動するように構成され得る。そのような軸方向浮動結合器は、圧縮、引張、板、波形ばね、および/またはエラストマを利用し得る。実施形態において、浮動プレートは、結合器を保持し、スラスト軸受表面としての機能を果たし、一斉に全ての結合器を同時に係合解除させ得る。
【0115】
その搭載を促進するための本開示される滅菌インターフェースモジュールの搭載特徴は、限定ではないが、ラッチ、ねじ山、スライダ、および/またはクリップを含み得る。
【0116】
本開示される滅菌インターフェースモジュールの電子特徴は、加圧滅菌および/または自動洗浄抵抗を改良するためのコーティングおよび/または、ポッティング材料を含み得る。そのようなコーティングおよび/またはポッティング材料は、限定ではないが、ヒュミシール、パリレン、および/またはシリコーンを含み得る。電子特徴のワイヤは、テフロン(登録商標)、テフロン(登録商標)混合物、および/またはシリコーン等の高温ジャケット材料を利用し得る。電子特徴のフレックス回路材料は、高温抵抗のためのポリイミドを含み得る。これらのワイヤおよび/またはフレックス材料は、本開示される浮動インターフェースアセンブリのための高撓曲性サイクル寿命導管のために提供され得る。
【0117】
ここで図21および22を参照すると、概して、500と称される、浮動プレートアセンブリの一実施形態は、浮動プレート130と、その上に搭載された母線502とを含む。浮動プレートアセンブリ500の浮動プレート130は、母線502を介して一緒に結合されるポゴピン101dを支持する。母線502は、ポゴピン101dを電気的に結合し、および/または、浮動プレート130内でポゴピン101dを機械的に捕捉もしくは支持する伝導性プレートの形態であり得る。母線502は、その中にポゴピン101dの先端508を受け取る間隔を置かれた開口部504、506を画定する。母線502は、フレックスプリント回路基板(PCB)等の任意の好適な可撓性材料を含み得る。いくつかの実施形態において、母線502は、剛体PCB等の任意の好適な剛体材料を含み得る。ある実施形態において、母線502は、シリコーンおよび/またはエポキシ等の任意の好適な材料でコーティングされることができる。例えば、そのようなコーティングは、加圧滅菌および/または清掃プロセス中に母線502を保護するように機能し得る。ある実施形態において、母線502は、金属を含み得る。母線502は、腐食から保護するための任意の好適なめっきを有し得る。
【0118】
当業者は、具体的に本明細書に説明され、付随する図に示される構造および方法が、非限定的な例示的実施形態であり、説明、開示、および図が、単に特定の実施形態の例示として解釈されるべきであることを理解するであろう。したがって、本開示は、説明される精密な実施形態に限定されず、種々の他の変更および修正が、本開示の範囲または精神から逸脱することなく、当業者によってもたらされ得ることを理解されたい。加えて、ある実施形態に関連して示されるまたは説明される、要素および特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、ある他の実施形態の要素および特徴と組み合わせられ得、そのような修正および変形例も、本開示の範囲内に含まれる。故に、本開示の主題は、特に示され、説明されたものによって限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
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図14B
図14C
図15
図16
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図19B
図19C
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図20B
図20C
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図22