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  • 特許-オイル測定装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】オイル測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01F 11/44 20060101AFI20220112BHJP
   F01P 3/10 20060101ALI20220112BHJP
   F02F 3/22 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
G01F11/44
F01P3/10 A
F02F3/22 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018018837
(22)【出願日】2018-02-06
(65)【公開番号】P2019138631
(43)【公開日】2019-08-22
【審査請求日】2020-12-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】岸上 貴史
(72)【発明者】
【氏名】山内 克哉
(72)【発明者】
【氏名】菊地 祐
(72)【発明者】
【氏名】田中 八郎
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-83220(JP,A)
【文献】実開昭60-122552(JP,U)
【文献】特開平2-267349(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0299349(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103398852(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F11/00-13/00
G01F17/00-22/02
G01M15/00-15/14
F01P 3/10
F02F 3/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関のピストンの冷却空洞のオイルの充填率を測定するオイル測定装置であって、
前記ピストンを所定方向において往復動させる駆動部と、
前記ピストンのオイルの流入口から離間した位置に設けられ、前記ピストンの往復動中に前記流入口へ向けてオイルを噴射する噴射部と、
前記ピストンに取り付けられており、前記ピストンの前記流入口及びオイルの流出口を開放する開放位置と、前記流入口及び前記流出口を閉塞する閉塞位置との間で移動する移動板と、
前記ピストンの往復動中に前記移動板が前記開放位置から前記閉塞位置へ移動することで前記冷却空洞に充填されたオイルを吸引する吸引部と、
を備える、オイル測定装置。
【請求項2】
前記移動板には、前記開放位置に位置する際に、前記流入口と重なる第1貫通孔、及び前記流出口と重なる第2貫通孔が設けられており、
前記移動板が前記閉塞位置に位置する際には、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、前記流入口及び前記流出口からずれて位置する、
請求項1に記載のオイル測定装置。
【請求項3】
前記ピストンの半径方向において外側に位置する第1冷却空洞と中央側に位置する第2冷却空洞とを連通する連通孔を開放する連通位置と、前記連通孔を閉塞する遮蔽位置との間で移動する弁部材を更に備える、
請求項1又は2に記載のオイル測定装置。
【請求項4】
前記移動板及び前記弁部材は、前記ピストンの中心周りに回転し、
前記弁部材は、前記第2冷却空洞内に設けられており、前記移動板の前記開放位置から前記閉塞位置への回転に連動して前記連通位置から前記遮蔽位置へ回転する、
請求項3に記載のオイル測定装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、内燃機関のピストンの冷却空洞を通過するオイルを測定するオイル測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジン等の内燃機関のシリンダ内には、高速で上下動するピストンが設けられている。ピストン内部には、冷却用のオイルが流れる冷却空洞(クーリングチャンネルとも呼ばれる)が形成されており、オイルが冷却空洞を流れることでピストンが冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-65647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、冷却空洞内のオイルの充填率を画像解析で求める方策が提案されている。例えば透明なピストンの空洞冷却内のオイルの液面高さを画像解析することで、オイルの充填率を求める。しかし、上記の方策では、ピストンが上下動する際に冷却空洞内のオイルが高速で攪拌されることで液面高さが変動するため、ピストンが上下動する際のオイルの充填率を高精度に求めることができなかった。
【0005】
そこで、本開示はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ピストンの冷却空洞のオイルの充填率を精度良く求めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一の態様においては、内燃機関のピストンの冷却空洞のオイルの充填率を測定するオイル測定装置であって、前記ピストンを所定方向において往復動させる駆動部と、前記ピストンのオイルの流入口から離間した位置に設けられ、前記ピストンの往復動中に前記流入口へ向けてオイルを噴射する噴射部と、前記ピストンに取り付けられており、前記ピストンの前記流入口及びオイルの流出口を開放する開放位置と、前記流入口及び前記流出口を閉塞する閉塞位置との間で移動する移動板と、前記ピストンの往復動中に前記移動板が前記開放位置から前記閉塞位置へ移動することで前記冷却空洞に充填されたオイルを吸引する吸引部と、を備える、オイル測定装置を提供する。
上記のオイル測定装置によれば、ピストン内にオイルが安定して供給された状態で移動板を開放位置から閉塞位置へ移動させることで、冷却空洞にオイルが充填された状態を維持できる。そして、吸引部を介して冷却空洞に充填されたオイルを吸引することで、冷却空洞のオイルの充填率を精度良く求めることができる。
【0007】
また、前記移動板には、前記開放位置に位置する際に、前記流入口と重なる第1貫通孔、及び前記流出口と重なる第2貫通孔が設けられており、前記移動板が前記閉塞位置に位置する際には、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、前記流入口及び前記流出口からずれて位置することとしてもよい。
【0008】
また、前記オイル測定装置は、前記ピストンの半径方向において外側に位置する第1冷却空洞と中央側に位置する第2冷却空洞とを連通する連通孔を開放する連通位置と、前記連通孔を閉塞する遮蔽位置との間で移動する弁部材を更に備えることとしてもよい。
【0009】
また、前記移動板及び前記弁部材は、前記ピストンの中心周りに回転し、前記弁部材は、前記第2冷却空洞内に設けられており、前記移動板の前記開放位置から前記閉塞位置への回転に連動して前記連通位置から前記遮蔽位置へ回転することとしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ピストンの冷却空洞のオイルの充填率を精度良く求めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一の実施形態に係るオイル測定装置1の構成を示す模式図である。
図2】ピストン90の断面構成を説明するための模式図である。
図3】開放位置に位置する回転プレート50とピストン90の関係を説明するための模式図である。
図4】閉塞位置に位置する回転プレート50とピストン90の関係を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<オイル測定装置の構成>
本発明の一の実施形態に係るオイル測定装置の構成について、図1図4を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、一の実施形態に係るオイル測定装置1の構成を示す模式図である。図2は、ピストン90の断面構成を説明するための模式図である。
オイル測定装置1には、内燃機関であるエンジンのピストン90が上下方向に往復動(すなわち、上下動)可能に取り付けられている。ピストン90には、図2に示すように、流入部91と、第1冷却空洞92と、第2冷却空洞93と、連通部94と、第1流出部95と、第2流出部96とが設けられている。なお、ピストン90は、ここでは透明になっているため、内部のオイルの液面を把握できる。
【0014】
流入部91は、先端の流入口91a(図3)からオイルがピストン90内に流入する通路である。第1冷却空洞92は、ピストン90の半径方向において外側に環状に形成された空洞である。第1冷却空洞92は、流入部91と連結されており、流入部91を介してオイルが流入する。第2冷却空洞93は、ピストン90の半径方向において中央側に形成された空洞である。第2冷却空洞93は、連通部94を介して第1冷却空洞92と連通しており、第1冷却空洞92内のオイルが流入する。第1流出部95は、第1冷却空洞92と連結されており、第1冷却空洞92内のオイルを流出口95a(図3)から排出させる通路である。第2流出部96は、第2冷却空洞93と連結されており、第2冷却空洞93内のオイルを流出口96a(図3)から排出させる通路である。
【0015】
オイル測定装置1は、ピストン90の第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93に充填されたオイルの量(すなわち、充填率)を測定するための測定装置である。オイル測定装置1は、図1に示すように、筐体10と、支持軸20、21と、ブロック体25と、駆動部30と、噴射部40と、回転プレート50と、旋回バルブ60と、吸引部70、72とを有する。
【0016】
筐体10は、オイル測定装置1の骨格を成している。筐体10は、側壁11、12と、底壁13と、上壁14とを連結した構造となっている。
【0017】
支持軸20、21は、上下動するピストン90を支持する軸である。支持軸20はピストン90の下方に設けられており、支持軸21はピストン90の上方に設けられている。なお、支持軸21は、設けられていなくてもよい。
【0018】
ブロック体25は、上下方向に沿って細長く板状に形成されている。ブロック体25は、背後に配置されたソレノイド26のオン・オフによって、前後方向(図1における左右方向)において前方へ押し出された前進位置(図1に示す位置)と、後退した後退位置(図1に示す位置から右側に移動した位置)との間で移動する。なお、ブロック体25が前進位置に位置しても、ピストン90が上下動可能である。
【0019】
駆動部30は、ピストン90を上下方向において往復動させる。駆動部30は、駆動源であるモータ32と、動力伝達軸34、35とを有する。モータ32は、筐体10の上部に設けられている。動力伝達軸34はモータ32によって回転する。動力伝達軸35は、動力伝達軸34に連結しており、動力伝達軸34の回転に連動して往復動(上下動)する。動力伝達軸35が往復動することで、動力伝達軸35と連結したピストン90も往復動する。
【0020】
噴射部40は、ピストン90の流入口91aから離間した位置に設けられており、ピストン90の往復動中に流入口91aへ向けてオイルを噴射するオイルジェットである。噴射部40は、ピストン90の往復動の際に、オイルを継続して噴射するノズル41を有する。ノズル41は、ピストン90の流入口91aの下方に位置している。噴射部40は、筐体10の固定部15に固定されている。噴射部40には、油圧ユニット(不図示)からオイルが供給されており、供給されたオイルを噴射している。
【0021】
回転プレート50は、ピストン90の下方に取り付けられた板状のプレートである。回転プレート50は、ピストン90と共に上下動する。回転プレート50は、ピストン90の流入口91a及び流出口95a、96aを開放する開放位置と、流入口91a及び流出口95a、96aを閉塞する閉塞位置との間で移動する。例えば、回転プレート50が開放位置に位置する状態でピストン90が上下動する際に、噴射部40から噴射されたオイルが流入口91aを経由して第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93に流入する。その後、ピストン90の往復動及び噴射部40のオイル噴射が所定条件だけ継続すると、第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93内のオイルの充填状態が安定する。すると、測定者は、回転プレート50を開放位置から閉塞位置へ回転させる。具体的には、動力伝達軸35(図1)の回転法線方向に設置している近接センサ(不図示)をトリガとし、ソレノイド26に信号が送られ、ブロック体25を押し出し、回転プレート50を開放位置から閉塞位置へ回転させる。ブロック体25の押し出しタイミングをディレイタイマで設定することで、任意のピストン位置(上下方向)で充填率をもとめる事ができる。
【0022】
回転プレート50の詳細構成について、図3及び図4を参照しながら説明する。
図3は、開放位置に位置する回転プレート50とピストン90の関係を説明するための模式図である。図4は、閉塞位置に位置する回転プレート50とピストン90の関係を説明するための模式図である。図3及び図4では、説明の便宜上、第2冷却空洞93内の旋回バルブ60が透視されて示されている。回転プレート50は、本体部52と、貫通孔53、54、55と、バネ56とを有する。本実施形態では、貫通孔53が第1貫通孔に該当し、貫通孔54、55が第2貫通孔に該当する。
【0023】
本体部52は、円板状に形成されており、ピストン90の下面に設けられている。本体部52は、ピストン90に対して回転できないロック状態と、ピストン90に対して回転できる回転状態とを切り替えられる。本体部52は、ブロック体25が後退位置(図3)に位置する際にロック状態となり、ブロック体25が前進位置(図4)に位置する際に回転状態となる。ブロック体25が前進位置に位置する際に、プランジャー58を押し込むことでロック状態が解除される。なお、押し込まれたプランジャー58は、本体部52の回転に伴い押し出されることで元の状態に戻る(図4参照)。
【0024】
貫通孔53~55は、本体部52を貫通する孔である。貫通孔53は、図3に示すように、回転プレート50が開放位置に位置する際にピストン90の流入口91aと重なる。これにより、噴射部40から噴射されたオイルが、貫通孔53及び流入口91aを経由して、第1冷却空洞92に流入する。そして、第1冷却空洞92のオイルの一部は、連通部94を介して第2冷却空洞93に流入する。
【0025】
また、回転プレート50が開放位置に位置する際に、貫通孔54がピストン90の流出口95aと重なり、貫通孔55が流出口96aと重なる。これにより、第1冷却空洞92のオイルが、流出口95a及び貫通孔54を経由してピストン90外へ流出し、第2冷却空洞93のオイルが、流出口96a及び貫通孔55を経由してピストン90外へ流出する。
【0026】
回転プレート50が閉塞位置に位置する際には、図4に示すように、貫通孔53~55は、流入口91a及び流出口95a、96aからずれて位置する。この場合には、流入口91a及び流出口95a、96aが、本体部52によって閉塞される。これにより、ピストン90内のオイルの流路が密閉されることになり、噴射部40から噴射されたオイルが第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93に流入しないと共に、第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93のオイルが流出しない。
【0027】
バネ56は、本体部52をピストン90に対して回転させるための付勢部材である。バネ56の一端側は本体部52に連結されており、バネ56の他端側はピストン90に連結されている。バネ56は、本体部52の回転状態では、図4に示す矢印の方向に本体部52を回転させる。一方で、バネ56は、本体部52のロック状態では、本体部52を回転できない。
【0028】
旋回バルブ60は、第2冷却空洞93内に設けられており、例えばT字状の形状を成している。旋回バルブ60は、連通部94の連通孔94aを開放又は閉塞する弁部材である。旋回バルブ60は、回転プレート50と同様にピストン90の中心周りに回転可能である。具体的には、旋回バルブ60は、図3に示す連通位置と図4に示す遮断位置との間で回転する。連通位置は、連通孔94aを開放することで、第1冷却空洞92と第2冷却空洞93が連通する位置である。遮断位置は、連通孔94aを遮蔽することで、第1冷却空洞92と第2冷却空洞93が連通しない位置である。
【0029】
旋回バルブ60は、T字形状の先端側に3つの接触部62を有する。3つの接触部62は、それぞれ第2冷却空洞93に内壁面に接触している。3つの接触部62は、旋回バルブ60が遮蔽位置に位置する際に、3つの連通孔94aをそれぞれ遮蔽する。この際、3つの接触部62は、同時に3つの連通孔94aを遮蔽する。
【0030】
旋回バルブ60は、回転プレート50の回転に連動して回転する。すなわち、回転プレート50が開放位置に位置する際に旋回バルブ60は連通位置に位置しており、回転プレート50が開放位置から遮蔽位置へ回転すると旋回バルブ60も連通位置から遮蔽位置へ回転する。このため、旋回バルブ60を独立して回転させる場合に比べて、構成を簡素化できる。
【0031】
図1に示す吸引部70、72は、ピストン90の往復動中に回転プレート50が開放位置から閉塞位置へ移動することで第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93に充填されたオイルを吸引するための部分である。例えば、吸引部70に吸引手段である注射器を取り付けて第1冷却空洞92内のオイルを吸引し、吸引部72に注射器を取り付けて第2冷却空洞93内のオイルを吸引する。吸引部70は第1流出部95の下に取り付けられており、吸引部72は第2流出部96の下に取り付けられている。吸引部70、72には例えばニップルが設けられており、カプラを介して注射器を取り付ける。なお、上記では吸引手段が注射器であることとしたが、これに限定されず、他の機器であってもよい。
【0032】
吸引部70、72で吸引されたオイルの重量及び体積を求めることで、第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93内に充填されたオイルの流量を求めることができる。オイルの流量を求めることで、第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93内のオイルの充填率を精度良く求めることができる。
【0033】
<本実施形態における効果>
上述したオイル測定装置1は、ピストン90の流入口91a及び流出口95a、96aを開放する開放位置と、流入口91a及び流出口95a、96aを閉塞する閉塞位置との間で移動する回転プレート50を有する。そして、オイル測定装置1は、ピストン90の往復動中に回転プレート50が開放位置から閉塞位置へ移動することで第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93に充填されたオイルを吸引する。
これにより、ピストン90内にオイルが安定して供給された状態で回転プレート50を開放位置から閉塞位置へ移動させることで、第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93にオイルが充填された状態を維持できる。そして、吸引部70、72を介して第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93に充填されたオイルを吸引することで、第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93のオイルの充填率を精度良く求めることができる。
【0034】
なお、上記では、ピストン90内に第1冷却空洞92及び第2冷却空洞93が形成されていることとしたが、これに限定されない。例えば、ピストン90内には第1冷却空洞92のみが形成されていてもよい。この場合、連通部94が形成されないので、旋回バルブ60を設けなくてもよい。
【0035】
また、上記では、ピストン90の流入口及び流出口を閉塞する移動板として、ピストン90の周方向に沿って回転する回転プレート50を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、プレートのピストン90の径方向に沿って移動する部分が、流入口及び流出口を開放したり閉塞したりしてもよい。
【0036】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0037】
1 オイル測定装置
30 駆動部
40 噴射部
50 回転プレート
52、53、54 貫通孔
60 旋回バルブ
70 吸引部
90 ピストン
91a 流入口
92 第1冷却空洞
93 第2冷却空洞
95a、96a 流出口
図1
図2
図3
図4