(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】新鮮なじゃがいもを原料とする破断率の低いじゃがいも麺の製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 7/109 20160101AFI20220112BHJP
A23L 19/12 20160101ALI20220112BHJP
【FI】
A23L7/109 A
A23L19/12 Z
(21)【出願番号】P 2020560168
(86)(22)【出願日】2018-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2018108982
(87)【国際公開番号】W WO2019218577
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2020-10-21
(31)【優先権主張番号】201810480198.6
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520411205
【氏名又は名称】広西壮族自治区農業科学院
【住所又は居所原語表記】174 East Daxue Road, Nanning, Guangxi 530000, China
(73)【特許権者】
【識別番号】520411216
【氏名又は名称】広西大学
【氏名又は名称原語表記】GUANGXI UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.100, University East Road, Xixiangtang District, Nanning, Guangxi 530000, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners 特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】▲テイ▼ 虚
(72)【発明者】
【氏名】▲又▼ 英毅
(72)【発明者】
【氏名】▲早▼ ▲維▼治
(72)【発明者】
【氏名】▲文▼ 国敏
(72)【発明者】
【氏名】屈 ▲シャオ▼
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ ロンチャン
【審査官】中島 芳人
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104814391(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106841362(CN,A)
【文献】特開2006-158273(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2003-0040945(KR,A)
【文献】韓国公開特許第2013-0060407(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/、19/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄し、皮をむいた新鮮なじゃがいも45-60%、浸して水切りをした米35-40%、澱粉5-10%であるじゃがいも麺の成分を用いた、新鮮なじゃがいもを原料とする破断率の低いじゃがいも麺の製造方法であって、
前記米を洗浄して浸し且つ水切りをして計量し、米粉に挽いて使用に備える第1のステップと、
前記新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいて重量比(7-9):(1-3)に従って2つの部分に分け、重い部分を粉砕してスラリに挽いて密封して梱包し、軽い部分を蒸してじゃがいもマッシュにつぶす第2のステップと、
前記澱粉を、前記第1のステップ及び前記第2のステップで得られた米粉、じゃがいもスラリ、前記じゃがいもマッシュと混合して均一に撹拌する第3のステップと、
米麺絞り器内の押出温度を105-115℃に設定し、前記第3のステップで得られた混合物を前記米麺絞り器に入れて細切りに絞り半製品の米麺を作る第4のステップと、
前記第4のステップで得られた半製品の前記米麺を密閉されたオーブン内に置いて4-10時間焼く第5のステップと、
前記第5のステップで処理された半製品の前記米麺を軟化して造形する第6のステップと、
前記第6のステップで処理された半製品の前記米麺を焙煎室に入れて乾燥させる第7のステップと、
前記第7のステップで処理された前記米麺を包装し、製品の前記米麺を得る第8のステップと、
を含むことを特徴とする新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項2】
前記澱粉は、緑豆澱粉、キャッサバ澱粉、甘薯澱粉、サツマイモ澱粉、じゃがいも澱粉、小麦澱粉、レンコン澱粉、コーン澱粉の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項3】
前記第1のステップでは、前記米を洗浄した後に室温の水道水に4~6時間浸すことを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項4】
前記第2のステップでは、前記新鮮なじゃがいもをスラリに挽き且つ狭い口のバケツで収納し、次に蓋やプラスチックラップで封止することを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項5】
前記第3のステップでは、前記澱粉、前記米粉、前記じゃがいもスラリ、前記じゃがいもマッシュを混合した後に密閉容器に入れることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項6】
前記第4のステップでは、前記米麺絞り器内の押出温度を110℃に設定することを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項7】
前記第5のステップでは、前記オーブン内は、完全に密閉されており、光にさらされないことを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項8】
前記第5のステップでは、4-6時間前記オーブン内の元の温度で焼いた後に、前記オーブンに10~15分間蒸気を充填することを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項9】
前記第7のステップでは、前記焙煎室の温度は25~35度、乾燥時間は10~12時間であることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【請求項10】
前記米は古米であることを特徴とする請求項1に記載の新鮮なじゃがいもを原料とする破断率が低いじゃがいも麺の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米麺加工の技術分野に属し、具体的には新鮮なじゃがいもを原料とする破断率の低いじゃがいも麺の製造方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
じゃがいもは炭水化物を多く含み、タンパク質、アミノ酸、ミネラル(リン、カルシウムなど)、ビタミンなども豊富であり、主食としても、野菜としても、フライドポテト、ポテトチップス、じゃがいも麺などの補助食品としても使用できる。食品としては、長く保管できないし、低温で乾燥して密閉した状態で保管する必要がある。中国南部の冬作地におけるじゃがいもの収穫期は、一般に毎年3月から5月で、該時点では、高温多雨の季節にあって、収穫された新鮮なじゃがいもは、水分が多くて腐敗しやすく、劣化しやすいし、長距離輸送には適せず、売り上げが落ちる傾向があり、農民の収入とじゃがいも産業発展の安定性に影響を与える。その場で加工できれば、この問題はうまく解決されることとなる。
【0003】
じゃがいも高付加価値加工は主にじゃがいも澱粉加工であり、その付加価値は高くない。じゃがいも澱粉に加工するために新鮮なじゃがいもは、洗浄、粉砕、ふるい分け、タンパク質の分離、洗浄、脱水、乾燥などのプロセスを経る必要があり、このプロセスは煩雑であり、かつ加工中に栄養素の損失を引き起こし、汚染源を増やす。じゃがいも麺は、近年開発された高付加価値なじゃがいも加工製品であり、その栄養価や味が普通の純米麺よりもはるかに優れている。市場に出ているじゃがいも麺は一般に、新鮮なじゃがいもから直接作られるものではなく、じゃがいも澱粉と米の混合物から作られており、且つじゃがいもの添加量は高くない(じゃがいもの添加量は麺の破断率を増加させる)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の欠点を克服し、新鮮なじゃがいもを原料とする破断率の低いじゃがいも麺の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術的解決手段は新鮮なじゃがいもを原料とする破断率の低いじゃがいも麺の製造方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも45-60%、浸して水切り米35-40%、澱粉5-10%である。
【0006】
上記成分を原料とするじゃがいも麺の製造方法は、
前記米を洗浄して水に浸し且つ水切りをして計量し、米粉即ち米の粉末に挽いて使用に備える第1のステップと、
前記新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいて重量比(7-9):(1-3)に従って2つの部分に分け、重い部分を粉砕してスラリに挽いて密封して梱包し、軽い部分を蒸してじゃがいもマッシュにつぶす第2のステップと、
前記澱粉を、前記第1のステップ及び前記第2のステップで得られた米粉、じゃがいもスラリ、前記じゃがいもマッシュと混合して均一に撹拌する第3のステップと、
米麺絞り器内の押出温度を105-115℃に設定し、前記第3のステップで得られた混合物を前記米麺絞り器に入れて細切りに絞り半製品の米麺を作る第4のステップと、
前記第4のステップで得られた半製品の前記米麺を密閉されたオーブン内に置いて4-10時間焼く第5のステップと、
前記第5のステップで処理された半製品の前記米麺を軟化して造形する第6のステップと、
前記第6のステップで処理された半製品の前記米麺を焙煎室に入れて乾燥させる第7のステップと、
前記第7のステップで処理された前記米麺を包装し、製品の前記米麺を得る第8のステップと、を含む。
【0007】
さらに、前記澱粉は、緑豆澱粉、キャッサバ澱粉、甘薯澱粉、サツマイモ澱粉、じゃがいも澱粉、小麦澱粉、レンコン澱粉、コーン澱粉の少なくとも1つである。
【0008】
さらに、前記第1のステップでは、前記米を洗浄した後に室温の水道水に4~6時間浸す。水道水の温度が低い場合は、浸漬時間を適切に延長するか、又は温水への浸漬を使用できる。
【0009】
さらに、前記第2のステップでは、前記新鮮なじゃがいもをスラリに挽いた後に、狭い口のバケツで収納し、次に蓋又はプラスチックラップで封止し、空気との大きな接触による酸化や変色の起こりやすさを回避する。
【0010】
さらに、前記第3のステップでは、前記澱粉、前記米粉、前記じゃがいもスラリ、前記じゃがいもマッシュを混合した後に密閉容器に入れて酸化を減らす。
【0011】
さらに、前記第4のステップでは、前記米麺絞り器内の押出温度を110℃に設定する。これは、新鮮なじゃがいもの酵素を不活性化するのに役立つ。
【0012】
さらに、前記第5のステップでは、前記オーブン内は、完全に密閉されており、光にさらされていない。
【0013】
さらに、前記第5のステップでは、4-6時間オーブン内の元の温度で焼いた後に前記オーブンに10~15分間蒸気を充填する。さらに、前記第6のステップでは、前記米麺を水溜めに入れて軟化させ造形する。
【0014】
さらに、前記第7のステップでは、前記焙煎室の温度は25~35度、乾燥時間は10~12時間である。
【0015】
さらに、前記米は古米である。すなわち非旬の収穫米を使用する。米は一定期間放置して米麺を作るために使用されると、製品の安定性を確保し、破断率を減らすことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の利点は以下のとおりである。
1、本発明は、新鮮なじゃがいもを原料としてじゃがいも麺を作り、少量の澱粉を添加し、製造プロセスを最適化し、じゃがいも澱粉を原料としてじゃがいも麺を作る場合と比較して、新鮮なじゃがいもを収穫してから米麺を加工することができ、乾燥して澱粉などに加工する処理を必要とせず、加工工程と汚染を削減し、コストを削減できるし、栄養素の損失(じゃがいもの残留物に含まれ、水に溶けている栄養素)を減らし、米麺の栄養価を高めることもできる。地元の農家がその場でじゃがいもを販売することが難しいという問題も解決できる。
2、本発明の方法では、米とじゃがいもを、米粉とスラリに挽いて混合し、じゃがいもスラリ中の水分をさらに吸収して利用し、製品の米麺の栄養含有量を改善する。同時に、一部のじゃがいもを蒸してマッシュに押圧した後に澱粉等と混合して米麺を作ると、製品の米麺の靭性を高め、破断率を減らすことができ、同時に新鮮なじゃがいもの添加量を増やすことができ、製品の米麺の栄養含有量を改善する。半製品の米麺を高温で加圧成形すると、じゃがいもの酵素活性を失活させることにより、米麺の品質を確保しながら、製品米麺の賞味期限を延ばすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を、特定の実施例を組み合わせて以下でさらに説明する。
【0018】
実施例1
新鮮なじゃがいもを原料とする破断率の低いじゃがいも麺の製造方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも50kgと、水で浸した後に水切りをした米40kgと、コーン澱粉10kgと、であった。前記米は収穫してから8ヶ月以上を経った米であった。
【0019】
上記成分を原料とするじゃがいも麺を作る方法は、以下のステップを含む。
ステップ(1):米を洗浄した後に水道水に6時間浸し、水切りをした後に計量し、その後に粉状の米粉に挽いて使用に備える。
ステップ(2):米の浸漬の終了前の1時間に、新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいた後に2つの部分に分け、1部を40kg、もう1部を10kgとする。40kgの部分をじゃがいもスラリに挽き、前記じゃがいもスラリを狭い開口付きバケツで収納し、かつ蓋で封止する。10kgの部分を蒸し器で蒸して、つぶしてじゃがいもマッシュにする。
ステップ(3):米粉がじゃがいもスラリを十分に吸収するように、すべての澱粉を、ステップ(1)及び(2)で得られた米粉、じゃがいもスラリ、じゃがいもマッシュと密閉容器内において混合して均一に撹拌する。
ステップ(4):米麺絞り器の押出温度を105-115℃に設定し、ステップ(3)で得られた混合物をこの米麺絞り器に入れて細切りに絞り半製品の米麺を作る。高温押出は、新鮮なじゃがいもの酵素を不活性化し、変色や栄養素の分解と変換を防止し、製品米麺の賞味期限を改善することができた。高度に自動化された米麺絞り器を使用して、加圧成形された米麺を短いロッドに直接吊り下げ、一定の長さにカットする。
ステップ(5):ステップ(4)で得られた半製品の米麺を完全に密閉されたオーブン内に置いて6時間焼く。
ステップ(6):ステップ(5)が完了した後、米麺どうしが張り付きにくくなるように、空気エネルギーヒートポンプを用いて、ステップ(5)で用いられたオーブンに蒸気を15分間充填する。
ステップ(7):ステップ(6)で処理された半製品の米麺を水溜めに入れて軟化させて造形する。
ステップ(8):ステップ(7)で処理された半製品の米麺を焙煎室に入れて乾燥させる。焙煎室の温度は30°、乾燥時間は10時間である。
ステップ(9):ステップ(8)で処理された米麺を包装し、製品の米麺を得る。
【0020】
比較例1
実施例1の比率に従って、米を水で浸して、更に水を添加して米スラリに挽き、全てのじゃがいもを、洗浄し、皮をむき、粉砕して、じゃがいもスラリに挽いた(添加する前にじゃがいもを蒸す必要がない)。米スラリとじゃがいもスラリとを混合した後に、半製品の米麺(コーン澱粉を添加せず)に加圧成形し、加圧成形温度は通常の80-85℃であった。後続操作はステップ(5)-(9)と同じであった。
【0021】
比較例2
実施例1の比率に従って、米を水で浸して、更に水を添加して米スラリに挽き、全てのじゃがいもを、洗浄し、皮をむき、粉砕して、じゃがいもスラリに挽いた(添加する前にじゃがいもを蒸す必要がない)。コーン澱粉と米スラリ及びじゃがいもスラリを混合した後に、半製品の米麺に加圧成形し、加圧成形温度は通常の80-85℃であった。後続操作はステップ(5)-(9)と同じであった。
【0022】
製品の米麺比較:実施例1の米麺は、味が滑らかで、破断率が0.5%、色が薄い黄色付きの灰白色で、保存できる期間が18か月であった。比較例1の米麺は、味がやや荒く、破断率が80%、色が暗赭色、保存できる期間が13か月であった。比較例2の米麺は、味が比較例1より滑らかであったが、実施例1より滑らかでなく、破断率が40%、色が暗赭色、保存できる期間が13か月であった。
【0023】
実施例2
新鮮なじゃがいもを原料とする破断率の低いじゃがいも麺の製造方法であって、前記じゃがいも麺の成分は、洗浄して皮をむいた新鮮なじゃがいも60kg、水で浸して水切りをした米35kg、サツマイモ澱粉5kgであった。前記米は収穫してから1-2年放置されている米である。
【0024】
上記成分を用いたじゃがいも麺の製造方法は、以下のステップを含む。
ステップ(1):米を洗浄した後に水道水に5時間浸し、水切りをした後に計量し、その後に米粉に挽いて使用に備える。
ステップ(2):米の浸漬の終了前の1時間に、新鮮なじゃがいもを洗浄して皮をむいた後に2つの部分に分け、1部分は48kg、もう1部分は12kgとする。48kgの方の部分のじゃがいもを粉砕し、且つじゃがいもスラリに挽き、前記じゃがいもスラリを狭い開口付きバケツで収納し、かつ蓋で封止する。12kgの方の部分を蒸し器で蒸して、つぶしてじゃがいもマッシュにする。
ステップ(3):米粉がじゃがいもスラリを十分に吸収するように、すべての澱粉をステップ(1)及び(2)で得られた米粉、じゃがいもスラリ、じゃがいもマッシュと密閉容器内において混合して均一に撹拌する。
ステップ(4):米麺絞り器の押出温度を110℃に設定し、ステップ(3)で得られた混合物を米麺絞り器に入れて細切りに絞り半製品の米麺を作る。高温押出は、新鮮なじゃがいもの酵素を不活性化し、変色や栄養素の分解と変換を防止し、製品米麺の賞味期限を改善することができた。高度に自動化された米麺絞り器を使用して、加圧成形された米麺を短いロッドに直接吊り下げ、一定の長さにカットする。
ステップ(5):ステップ(4)で得られた半製品の米麺を完全に密閉されたオーブン内に置いて8時間焼く。
ステップ(6):米麺どうしが張り付きにくくなるように、空気エネルギーヒートポンプを用いて、ステップ(5)で用いられたオーブンに蒸気を20分間充填する。
ステップ(7):ステップ(6)で処理された半製品の米麺を水溜めの中に入れて軟化させて造形する。
ステップ(8):ステップ(7)で処理された半製品の米麺を焙煎室に入れて乾燥させる。焙煎室の温度は25°、乾燥時間は12時間である。
ステップ(9):ステップ(8)で処理された米麺を包装し、製品の米麺を得る。
【0025】
比較例3
実施例2の比率に従って、米を水で浸して、更に水を添加して米スラリに挽き、じゃがいもの一部を洗浄し、皮をむき、粉砕した後にじゃがいもスラリに挽き、他の部分のじゃがいもを蒸してつぶしてマッシュにした。サツマイモ澱粉、米スラリ、じゃがいもスラリ、じゃがいもマッシュを均一に混合し、通常の開口付きバケットで収納した。半製品の米麺に加圧成形し、加圧成形温度は従来の80-85℃であった。後続操作はステップ(5)-(9)と同じであった。
【0026】
完成品比較:実施例2の米麺は、味が滑らかで、破断率が0.6%、色が灰白色、保存できる期間が18か月であった。比較例3の米麺は、味がやや荒く、破断率が20%、色が暗赭色、保存できる期間が13か月であった。
【0027】
従って、米麺の栄養含有量を改善するために、より高い含有量の新鮮なじゃがいもを追加するときは、一定量の澱粉を加え、一部のじゃがいもを蒸してマッシュにして、次に混合して麺を作り、麺を作るプロセスを最適化することで、米麺の破断率を効果的に削減し、米麺の賞味期限を延長することができることがわかった。
【0028】
比較例4
洗浄して皮をむいた新鮮な桂彩じゃがいも25kg、浸し水切りをした米75kgを用意した。それぞれ米を水で浸した後に水を添加して米スラリに挽き、桂彩じゃがいもを洗浄し、皮をむき、粉砕した後にじゃがいもスラリに挽いた。米スラリ、じゃがいもスラリ、じゃがいもマッシュを均一に混合し、通常の開口付きバケットで収納した。半製品の米麺に加圧成形し、加圧成形温度は通常の80-85℃であった。後続操作はステップ(5)-(9)と同じであった。
【0029】
実施例2と比較例4の製品米麺の栄養素については以下の表を参照する。
【表1】
【0030】
上記の表から、新鮮なじゃがいもの含有量の増加とプロセスの改善に伴い、製品米麺の栄養含有量もそれに応じて増加していることがわかる。
【0031】
これらの実施例は、本発明を例示するためだけに使用され、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。さらに、本発明の教示を読んだ後、当業者は本発明に対して様々な修正または変更を行うことができ、これらの同等の形態もまた、本出願の添付の特許請求の範囲によって定義される範囲に含まれることを理解されたい。