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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】案内受信器自動発行装置
(51)【国際特許分類】
   G07B 1/00 20060101AFI20220112BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20220112BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
G07B1/00 E
G08G1/005
G01C21/26 P
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2017220049
(22)【出願日】2017-11-15
(65)【公開番号】P2019091286
(43)【公開日】2019-06-13
【審査請求日】2020-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】徳田 史貴
(72)【発明者】
【氏名】西村 弘
(72)【発明者】
【氏名】加賀爪 秀隆
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-117277(JP,A)
【文献】特開平11-213216(JP,A)
【文献】特開平05-062023(JP,A)
【文献】特開平08-329321(JP,A)
【文献】特開2007-034660(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 1/00- 9/02
G07F 7/08,11/00-11/72
G06Q 50/22
G08G 1/005
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
病院において再来受付を行う際に、患者に配布される情報処理端末である案内受信器を自動で発行する案内受信器自動発行装置であって、
前記案内受信器を収容する収容部と、
前記案内受信器が送出される発行口と、
前記案内受信器を前記収容部から前記発行口の手前まで搬送する搬送部と、
前記発行口の手前に設けられた2つ以上の前記案内受信器の待機場所と、
を備える、
案内受信器自動発行装置。
【請求項2】
前記待機場所のうちの前記発行口から遠い側の第1待機場所から前記発行口に近い第2待機場所へ前記案内受信器を送る第1フィーダと、
前記第2待機場所から前記発行口の外側へ前記案内受信器を送る第2フィーダと、
をさらに備える、
請求項1に記載の案内受信器自動発行装置。
【請求項3】
前記発行口を開閉するシャッタと、
前記シャッタが開状態又は閉状態のいずれの状態であるかを検出するセンサと、
をさらに備え、
前記第2待機場所に在る案内受信器が前記発行口の外側へ送られた後は、前記第1待機場所に在る案内受信器は前記シャッタが閉状態となってから前記第2待機場所へ移動する、
請求項2に記載の案内受信器自動発行装置。
【請求項4】
前記発行口を開閉するシャッタと、
前記シャッタが開状態又は閉状態のいずれの状態であるかを検出するセンサと、
をさらに備え、
前記第2フィーダが前記第2待機場所に在る案内受信器を前記発行口の外側へ送り出す送出動作をした後は、前記第2フィーダは前記シャッタが閉状態となるまで前記送出動作を継続する、
請求項2に記載の案内受信器自動発行装置。
【請求項5】
患者を特定する情報をカードにより入力するカード入力部をさらに備え、
前記搬送部は、前記カード入力部が前記カードを認識する前に前記案内受信器を前記待機場所へ搬送する、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の案内受信器自動発行装置。
【請求項6】
患者を特定する情報をカードにより入力するカード入力部をさらに備え、
前記搬送部は、前記カード入力部の非稼働時間が所定時間以下であるとき、前記収容部から前記案内受信器を取り出す際、前記発行口から近い収納位置の前記案内受信器を取り出す、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の案内受信器自動発行装置。
【請求項7】
前記案内受信器自動発行装置の利用状態が混み合っているか否かを判断する判断部をさらに備え、
前記搬送部は、前記収容部から前記案内受信器を取り出す際、
前記判断部が前記案内受信器自動発行装置の利用状態が混み合っていると判断したときは、前記発行口から近い収納位置から前記案内受信器を取り出し、
前記判断部が前記案内受信器自動発行装置の利用状態が混み合っていないと判断したときは、前記発行口から遠い収納位置から前記案内受信器を取り出す、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の案内受信器自動発行装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、案内情報通知システムに用いられる案内受信器自動発行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、病院等の医療施設において患者に貸与される情報処理端末により、患者に対して順番や行き先等を示す案内情報の通知をリアルタイムに行う案内情報通知システムが知られている。例えば、特許文献1(特開2017-117277号公報)に開示されている案内システムは、再来受付時に外来患者に対して案内受信器を発行装置により自動で発行し、ネットワークを介して管理サーバから送信された案内情報を受信させ、案内情報の通知対象である患者の情報に応じた出力態様により、案内情報を出力している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記発行装置では、その内部の案内受信器を収容している場所から発行口まで案内受信器を搬送する時間が長く、その分、利用者の待ち時間が延びる。
【0004】
本発明の課題は、案内受信器の発行待ちの時間を短くすることができる案内受信器自動発行装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る案内受信器自動発行装置は、病院において再来受付を行う際に、患者に配布される情報処理端末である案内受信器を自動で発行する案内受信器自動発行装置であって、収容部と、発行口と、搬送部と、待機場所とを備えている。収容部は、案内受信器を収容する。発行口では、案内受信器が送出される。搬送部は、案内受信器を収容部から発行口の手前まで搬送する。待機場所は発行口の手前に設けられ、2つ以上の案内受信器が待機することができる。
【0006】
この案内受信器自動発行装置では、事前に発行口の手前に複数の案内受信器を準備することができるので、その準備された案内受信器が発行されている間に、他の案内受信器を収容部から発行口の手前まで搬送する時間的余裕を確保することができる。その結果、案内受信器の発行する時間を短縮することができる。
【0007】
本発明の第2観点に係る案内受信器自動発行装置は、第1観点に係る案内受信器自動発行装置であって、第1フィーダと、第2フィーダとをさらに備えている。第1フィーダは、待機場所のうちの発行口から遠い側の第1待機場所から発行口に近い第2待機場所へ案内受信器を送る。第2フィーダは、第2待機場所から発行口の外側へ案内受信器を送る。
【0008】
この案内受信器自動発行装置では、第1待機場所から第2待機場所へ案内受信器を送る第1フィーダと、第2待機場所から発行口の外側へ案内受信器を送る第2フィーダとを別個に設けたことによって、第2待機場所から発行口の外側へ送出されている案内受信器が押し戻されたときのことを想定して、第2フィーダが駆動している間は第1フィーダを駆動せずに待機させることができる。
【0009】
本発明の第3観点に係る案内受信器自動発行装置は、第2観点に係る案内受信器自動発行装置であって、発行口を開閉するシャッタと、シャッタが開状態又は閉状態のいずれの状態であるかを検出するセンサとをさらに備えている。第2待機場所に在る案内受信器が発行口の外側へ送られた後は、第1待機場所に在る案内受信器はシャッタが閉状態となってから第2待機場所へ移動する。
【0010】
この案内受信器自動発行装置では、第1待機場所の案内受信器はシャッタが閉状態となってから第2待機場所へ移動するので、第2待機場所から発行口の外側へ送出されている案内受信器が押し戻されたときでも、案内受信器同士の不要な干渉を回避することができる。
【0011】
本発明の第4観点に係る案内受信器自動発行装置は、第2観点に係る案内受信器自動発行装置であって、発行口を開閉するシャッタと、シャッタが開状態又は閉状態のいずれの状態であるかを検出するセンサとをさらに備えている。第2フィーダが第2待機場所に在る案内受信器を発行口の外側へ送り出す送出動作をした後は、第2フィーダはシャッタが閉状態となるまで送出動作を継続する。
【0012】
この案内受信器自動発行装置では、第2フィーダはシャッタが閉状態となるまで送出動作を継続するので、第2待機場所から発行口の外側へ送出されている案内受信器が押し戻されたときでも、当該案内受信器を送出することができる。
【0013】
本発明の第5観点に係る案内受信器自動発行装置は、第1観点から第4観点のいずれか1つに係る案内受信器自動発行装置であって、患者を特定する情報をカードにより入力するカード入力部をさらに備えている。搬送部は、カード入力部がカードを認識する前に案内受信器を待機場所へ搬送する。
【0014】
この案内受信器自動発行装置では、カード入力部がカードを認識するまでの時間を活用して案内受信器を待機場所へ搬送することができるので、案内受信器が発行された後の空いた待機場所に、次の案内受信器を補充する時間を短縮することができる。
【0015】
本発明の第6観点に係る案内受信器自動発行装置は、第1観点から第4観点のいずれか1つに係る案内受信器自動発行装置であって、患者を特定する情報をカードにより入力するカード入力部をさらに備えている。搬送部は、カード入力部の非稼働時間が所定時間以下であるとき、収容部から案内受信器を取り出す際、発行口から近い収納位置の案内受信器を取り出す。
【0016】
この案内受信器自動発行装置では、発行時間の間隔が短いとき、すなわち、カード入力部の非稼働時間が所定時間以下であるときは、案内受信器自動発行装置が利用者で混んでいると推定することができるので、発行口から近い収納位置の案内受信器を取り出すことによって、案内受信器の発行待ち時間を短くすることができる。
【0017】
本発明の第7観点に係る案内受信器自動発行装置は、第1観点から第6観点のいずれか1つに係る案内受信器自動発行装置であって、案内受信器自動発行装置の利用状態が混み合っているか否かを判断する判断部をさらに備えている。搬送部は、収容部から案内受信器を取り出す際、判断部が案内受信器自動発行装置の利用状態が混み合っていると判断したときは、発行口から近い収納位置から案内受信器を取り出す。判断部が案内受信器自動発行装置の利用状態が混み合っていないと判断したときは、発行口から遠い収納位置から案内受信器を取り出す。
【0018】
この案内受信器自動発行装置では、案内受信器自動発行装置が利用者で混んでいるときは、発行口から近い収納位置の案内受信器を取り出すことによって案内受信器の発行待ち時間を短くし、逆に、案内受信器自動発行装置が利用者で混んでいないときは時間的に余裕があるので、発行口から遠い収納位置の案内受信器を取り出すことによって、発行口から近い収納位置の案内受信器ばかりが取り出されることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る案内受信器自動発行装置では、事前に発行口の手前に複数の案内受信器を準備することができるので、その準備された案内受信器が発行されている間に、他の案内受信器を収容部から発行口の手前まで搬送する時間的余裕を確保することができる。その結果、案内受信器の発行する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係る案内受信器自動発行装置を用いた案内情報通知システムの概略構成図。
図2】案内受信器自動発行装置の斜視図。
図3】案内受信器の正面外観図。
図4】案内受信器の概略構成を示したブロック図。
図5】案内受信器自動発行装置の概略構成を示したブロック図。
図6】前扉を開けた状態の案内受信器自動発行装置の斜視図。
図7】保持ユニットおよびコンベアの斜視図。
図8図2に示す案内受信器自動発行装置を、CL線を通る鉛直面で切断した場合の断面図。
図9】供給部の概略斜視図。
図10A】第2待機場所に在った案内受信器がシャッタを開けながら送出されている状態を示す平面図。
図10B】第2待機場所に在った案内受信器が発行口から完全に送出されてシャッタが閉状態になり、第1待機場所に在る案内受信器が第2待機場所へ移動している状態を示す平面図。
図10C】第1待機場所に在った案内受信器が第2待機場所に到達し、保持ユニットから案内受信器が第1待機場所へ移動している状態を示す平面図。
図11】シャッタ周辺の拡大断面斜視図。
図12A】案内受信器自動発行装置の制御フローチャート(ステップS1~ステップS6)。
図12B】案内受信器自動発行装置の制御フローチャート(ステップS7~ステップS13)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0022】
(1)案内情報通知システム100の概要
図1は、本発明の一実施形態に係る案内受信器自動発行装置20を用いた案内情報通知システム100の概略構成図である。図2は、案内受信器自動発行装置20の斜視図である。
【0023】
図1において、案内情報通知システム100は、病院や健診センター等の医療施設(以下、「対象医療施設1」と称する。)に適用されている。案内情報通知システム100は、主として、複数の案内受信器10と、1つ以上の案内受信器自動発行装置20と、管理サーバ40と、複数のアクセスポイント60とを有している。
【0024】
案内情報通知システム100は、対象医療施設1に来院した患者PTに対して、案内受信器自動発行装置20から案内受信器10を発行することによって配布し、配付した案内受信器10を通じて行き先(診断又は処置を受ける部屋の位置等)や予約時刻等の案内情報を適宜通知するシステムである。患者PTは、案内受信器10を介して通知される案内情報により、自己が向かうべき診察室や処置室等の位置情報や、入室時刻等の時刻情報を得ることができる。
【0025】
案内情報通知システム100において、患者PTに対して出力される案内情報には、案内受信器10において表示される表示情報と、案内受信器10において出力される音声情報、及び案内受信器10において出力される振動情報が含まれる。
【0026】
表示情報は、患者PTに対して通知する情報を文字又は図形で表わした情報である。音声情報は、患者PTに対して通知する情報を、対応する案内曲又はアラーム音で表わした情報である。振動情報は、患者PTに対して通知する情報を、所定の振動パターンで表わした情報である。
【0027】
案内情報は、案内受信器10において、患者PTの特性に応じて最適と判定される出力態様で出力される。ここでの「出力態様」には、表示情報の表示サイズ(文字サイズ又は図形サイズ)、音声情報の出力音量、及び振動情報の振動レベルが含まれる。
【0028】
各案内受信器自動発行装置20には、多数(例えば180個)の案内受信器10が収容されている。案内受信器自動発行装置20は、患者PTの保有する診察カードcd1が診察カード挿入口20bに挿入され、これを契機として1台の案内受信器10を発行口20cから発行する(図2参照)。
【0029】
案内情報通知システム100が適用される対象医療施設1には、複数の通信ネットワークが構築されている。第1ネットワークNW1は、複数のアクセスポイント60を用いて構成されるいわゆる無線LAN(Local Area Network)であり、案内受信器10とアクセスポイント60との間で送受信される信号の伝送路として機能する。第2ネットワークNW2は、管理サーバ40と、各アクセスポイント60とを電気的に接続する通信ネットワークであり、通信ケーブル等を用いて構成されている。第3ネットワークNW3は、通信ケーブル等を用いて構成されたいわゆる有線LANであり、案内受信器自動発行装置20と管理サーバ40との間で送受信される信号の伝送路として機能する。
【0030】
案内情報通知システム100では、案内受信器10において表示される案内情報は、管理サーバ40において生成され、第2ネットワークNW2を介して特定の案内受信器10に宛てて各アクセスポイント60に対し送信された後、アクセスポイント60によって第1ネットワークNW1を介して宛先の案内受信器10へ送信される。
【0031】
(2)案内情報通知システム100の詳細な構成
(2-1)案内受信器10
図3は、案内受信器10の正面外観図である。また、図4は、案内受信器10の概略構成を示したブロック図である。
【0032】
図3及び図4において、案内受信器10は、外郭を構成するケーシング10aを有している。ケーシング10aは、薄型の略直方体状の筐体である。案内受信器10は、ケーシング10a内に、案内情報を出力する案内情報出力部11と、確認入力キー15と、蓄電部16と、案内受信器通信部17と、案内受信器制御部18とを有している。
【0033】
(2-1-1)案内情報出力部11
図4に示すように、案内情報出力部11には、案内情報表示部12と、音声出力部13と、振動部14と、が含まれる。
【0034】
(2-1-1-1)案内情報表示部12
案内情報表示部12は、案内受信器制御部18と電気的に接続されている。案内情報表示部12は、案内受信器制御部18から所定の駆動電圧を供給されることで、管理サーバ40から送信された案内情報(例えば、患者PTの氏名、診察カード番号、患者PTが次に向かうべき場所、及び時刻を示す表示情報を示すテキスト)を表示する。
【0035】
例えば、図3に示すように、案内情報表示部12に、来院者情報として患者PTの氏名と診察カード番号を示す数字とが表示され、行先案内情報として患者PTが次に向かうべき場所と、向かうべき時刻とが表示される。
【0036】
(2-1-1-2)音声出力部13
図4において、音声出力部13は、音声を出力可能な小型のスピーカ(図示せず)を含んでいる。音声出力部13は、案内受信器制御部18と電気的に接続されており、案内受信器制御部18によって出力及び出力音量を制御される。音声出力部13は、案内受信器制御部18から所定の駆動電圧を供給されることで、管理サーバ40から送信された音声情報(例えば、アラーム音や案内曲等)を出力する。
【0037】
(2-1-1-3)振動部14
振動部14は、偏心モータ(図示せず)を含んでいる。振動部14は、案内受信器制御部18と電気的に接続されており、案内受信器制御部18によって動作を制御される。振動部14は、案内受信器制御部18から所定の駆動電圧を供給されることで振動する。
【0038】
(2-1-2)確認入力キー15
確認入力キー15は、患者PTが案内情報を確認したことを入力するための入力キーである。確認入力キー15は、案内受信器制御部18と電気的に接続されており、確認入力キー15が押下されると案内受信器制御部18に信号が入力されるようになっている。
【0039】
(2-1-3)蓄電部16
蓄電部16は、案内受信器10の駆動電源を蓄電するためのユニットである。蓄電部16は、リチウムイオン電池等の充電可能な電池を含んでいる(図示せず)。また、蓄電部16は、金属製の充電用接続端子161を有しており、充電用接続端子161を介して電力を供給されることで充電される。
【0040】
(2-1-4)案内受信器通信部17
案内受信器通信部17は、アクセスポイント60と無線通信を行うためのアンテナ、無線通信回路などを含んでいる(図示せず)。
【0041】
(2-1-5)案内受信器制御部18
案内受信器制御部18は、案内情報表示部12、音声出力部13及び振動部14の動作を制御する。案内受信器制御部18は、CPU及びメモリを含むマイクロコンピュータを有している(図示せず)。
【0042】
案内受信器制御部18は、主として、各部の処理や、他の機器との通信に使用される通信プロトコル等が定義された制御プログラムが格納され、制御プログラムに沿って案内情報表示部12の動作を制御する。また、案内受信器制御部18は、管理サーバ40から所定の信号を送信されると、これに応答する信号を生成し、管理サーバ40へ宛てて送信する。
【0043】
(2-2)案内受信器自動発行装置20
図5は、案内受信器自動発行装置20の概略構成を示したブロック図である。図5において、案内受信器自動発行装置20は、表示部21と、診察カード処理部22と、収容部24と、搬送部26と、供給部30と、装置通信部34と、装置制御部36とを有している。
【0044】
(2-2-1)表示部21
表示部21は、液晶及び液晶駆動電極部を含むフルドットマトリクス液晶部と、LEDバックライトと、を有している(図示省略)。表示部21は、装置制御部36と電気的に接続されており、装置制御部36によって液晶の動作及びバックライトの点灯を制御される。表示部21は、装置制御部36から所定の駆動電圧を供給されることで、所定の情報(例えば案内受信器10の発行手順や回収手順等の情報)を表示する。
【0045】
(2-2-2)診察カード処理部22
診察カード処理部22は、装置制御部36と電気的に接続されており、装置制御部36によって動作を制御される。診察カード処理部22は、診察カード受付部221と、診察カード読取部222とを有している。
【0046】
診察カード受付部221は、診察カードcd1が挿入されたことを検知すると装置制御部36へ所定の信号(以下、「診察カード挿入信号」と称する)を出力する。
【0047】
診察カード読取部222は、挿入された診察カードcd1の診察カード番号を読み取る。診察カード読取部222は、診察カードcd1に埋め込まれた記憶媒体から診察カード番号を読み取り、読み取った診察カード番号を通知するための信号(以下、「診察カード番号通知信号」と称する)を装置制御部36へ出力する。
【0048】
(2-2-3)収容部24
図2に示すように、案内受信器自動発行装置20の本体ケーシング201は、トランク202と、トランク202の前面を覆う前扉203とを有している。また、図6は、前扉203を開けた状態の案内受信器自動発行装置20の斜視図である。図6において、収容部24は、トランク202内に搭載されている。収容部24は、案内受信器10を収容するため、12個の収容カートリッジ240を有している。
【0049】
12個の収容カートリッジ240は、上下方向に3段、左右方向に4列の構成で収容部24に配置されている。各収容カートリッジ240は、案内受信器10が収まる15個の収容室240aが縦に形成されている。したがって、収容部24には合計12×15=180個の案内受信器10が収容されている。
【0050】
各収容室240aは、図5に記載する収容検知センサ241と、充電部243とを有している。収容検知センサ241は、収容室240a内に案内受信器10が収容されているか否かを検知する。収容検知センサ241は、装置制御部36と電気的に接続されており、収容室240a内に案内受信器10が収容されている場合に、所定の信号を装置制御部36へ出力する。
【0051】
充電部243は、収容室240aに収容されている案内受信器10の蓄電部16に充電を行う。充電部243は、金属製の給電用接続端子244を有し、この給電用接続端子244を介して蓄電部16に電力を供給することで蓄電部16の充電を行う。
【0052】
(2-2-4)搬送部26
図6に示すように、収容部24の前方には搬送部26が配置されている。搬送部26は、案内受信器10を保持して前後方向に移動する保持ユニット27と、保持ユニット27を左右方向、上下方向に移動させるコンベア28を有している。したがって、収容部24を正面に視たとき、搬送部26によって、案内受信器10を前後方向、左右方向、上下方向の3方向に移動させることができる。
【0053】
(2-2-4-1)保持ユニット27
図7は、保持ユニット27及びコンベア28の斜視図である。図7において、保持ユニット27は、案内受信器10を一時的に保持するための保持室271を有している。保持室271は、前後方向に移動するテーブル273上に固定されている。テーブル273は、テーブル駆動モータ275によって移動する。
【0054】
また、保持室271を挟んで左右両側にローラ277が配置されている。本実施形態では、左右それぞれに3個のローラ277が配置されている。ローラ277はローラ駆動モータ279によって回転し、1つのローラ277に1つのローラ駆動モータ279が対応しているので、6つのローラ駆動モータ279が保持室271の上方に配置されている。
【0055】
保持ユニット27は、保持室271の入口を収容カートリッジ240の収容室240aの正面に対峙させ、収容室240aに収まった案内受信器10の前方両側面にローラ277を接触させ、ローラ277を回転させることによって、収容室240aから案内受信器10を引き抜いて、保持室271に移動させる。
【0056】
(2-2-4-2)コンベア28
図6に示すように、コンベア28は、保持ユニット27を左右方向、上下方向に移動させるため、第1ケーブルコンベア281と、第2ケーブルコンベア282を有している。
【0057】
また、図7において、第1ケーブルコンベア281は、第1ステージ281aを左右方向の軸としている。また、第1ステージ281aは、ガイド溝281bと、第1スライダ281cとを有している。
【0058】
図6において、第2ケーブルコンベア282は、第2ステージ282aを上下方向の軸としている。また、第2ステージ282aは、ガイドバー282bと第2スライダ282cとを有している。ガイドバー282bの上下端は、本体ケーシング201のトランク202に固定されている。
【0059】
第1ステージ281aの一端は第2ステージ282aの第2スライダ282cに取り付けられている。図7に示すように、ガイド溝281bは、第1ステージ281aの長手方向と平行に延びている。第1スライダ281cはガイド溝281bに沿って移動することができる。
【0060】
保持ユニット27は第1ステージ281aの第1スライダ281cに取り付けられており、第1ステージ281aに沿った左右方向への運動と第2ステージ282aに沿った上下方向への運動との組み合わせにより、保持ユニット27は左右-上下方向の移動を同時に行わせることができる。
【0061】
(2-2-5)供給部30
図8は、図2に示す案内受信器自動発行装置20を、CL線を通る鉛直面で切断した場合の断面図である。図8において、供給部30は、前扉203の中央、且つ発行口20cの手前の案内受信器10の待機場所SPに設けられている。
【0062】
待機場所SPは、収容部24から搬送部26によって搬送されてきた案内受信器10を待機させておく場所であり、発行口20cに向かって2個の案内受信器10を一列に並べることができるスペースが確保されている。
【0063】
図9は、供給部30の概略斜視図である。図9において、発行口20c(図8参照)に設けられたシャッタ20dから遠い側の待機場所SPを第1待機場所SP1とよび、シャッタ20dに近い側の待機場所SPを第2待機場所SP2とよぶ。
【0064】
供給部30は、待機場所SPの平坦面を成す下テーブル30aと、下テーブル30aの上方に位置する上テーブル30bと、下テーブル30aと上テーブル30bとの間に配置されるフィーダとを有している。下テーブル30aと上テーブル30bとは、案内受信器10が挿入することができる程度の高さ間隔を保って配置されている。
【0065】
フィーダには、第1フィーダ31と第2フィーダ32とが含まれている。第1フィーダ31は、シャッタ20dから遠い側の第1待機場所SP1に配置されるフィーダである。第2フィーダ32は、シャッタ20dに近い側の第2待機場所SP2に配置されるフィーダである。
【0066】
第1フィーダ31は、回転するローラを案内受信器10の両側面に接触させて案内受信器10を送り出す方式を採用している。それゆえ、第1フィーダ31は、案内受信器10の側面に触れる程度の間隔を保って対峙する一対のローラ301を、少なくとも搬送方向の上流側及び下流側に有している。ローラ301は第1モータ311によって回転する。第1モータ311は、上テーブル30bの上面に配置されている。
【0067】
本実施形態では、1個の第1モータ311によって少なくとも2個のローラ301が同時に回転するように、各ローラ301にベルト(図示せず)が掛けられている。
【0068】
第2フィーダ32も同様に、回転するローラを案内受信器10の両側面に接触させて案内受信器10を送り出す方式を採用している。それゆえ、第2フィーダ32は、案内受信器10の側面に触れる程度の間隔を保って対峙する一対のローラ302を、少なくとも搬送方向の上流側及び下流側に有している。ローラ302は第2モータ312によって回転する。第2モータ312は、上テーブルの上面に配置されている。
【0069】
本実施形態では、1個の第2モータ312によって少なくとも2個のローラ302が同時に回転するように、各ローラ302にベルト(図示せず)が掛けられている。
【0070】
以下、図10Aから図10Cを参照しながら、供給部30による案内受信器10の供給動作を説明する。
【0071】
図10Aは、第2待機場所SP2に在った案内受信器10がシャッタ20dを開けながら送出されている状態を示す平面図である。図10Aにおいて、待機場所は、シャッタ20dから遠い側が第1待機場所SP1であり、シャッタ20dに近い側が第2待機場所SP2である。第1フィーダ31は第1待機場所SP1に配置され、第2フィーダ32は第2待機場所SP2に配置されている。
【0072】
また、搬送部26の保持ユニット27は、案内受信器10を保持したままの状態で第1待機場所SP1の上流側に待機している。
【0073】
図10Aに示すように、案内受信器10がシャッタ20dを開けて通過している間は、第1待機場所SP1に在る案内受信器10は移動しない。なぜなら、案内受信器10が利用者によって押し戻される可能性があるためであり、装置制御部36は、第2フィーダ32が第2待機場所SP2に在る案内受信器10を完全に発行口20cの外側に送出してシャッタ20dが閉状態にならない限り、第1フィーダ31が第1待機場所SP1に在る案内受信器10を移動させることがないように制御している。
【0074】
また、装置制御部36は、案内受信器10が万一利用者によって押し戻された場合に、その案内受信器10を直ちに送出することができるように、案内受信器10が完全に発行口20cの外側に送出されてシャッタ20dが閉状態になるまでの間、第2フィーダ32のローラ302の回転を維持させている。
【0075】
次に、図10Bは、第2待機場所SP2に在った案内受信器10が発行口20cから完全に送出されてシャッタ20dが閉状態になり、第1待機場所SP1に在る案内受信器10が第2待機場所SP2へ移動している状態を示す平面図である。
【0076】
図10Bにおいて、案内受信器10が完全に発行口20cの外側に送出されてシャッタ20dが閉状態になると、装置制御部36は第1フィーダ31のローラ301を回転させて、第1待機場所SP1に在る案内受信器10を第2待機場所SP2に向けて移動させる。
【0077】
ここで、案内受信器10が完全に発行口20cの外側に送出されてシャッタ20dが閉状態になったか否かは、シャッタ20dの側方に配置された開閉検知センサ33の検知信号に基いて判定する。以下、図面を参照しながら、判定方法を説明する。
【0078】
図11は、シャッタ20d周辺の拡大断面斜視図である。図11において、開閉検知センサ33としてフォトインタラプタを採用している。シャッタ20dは、ヒンジ式の回動タイプであり、シャッタ20dの動作に応じて回動する遮蔽板33aが設けられている。シャッタ20dが完全に閉じたときに、遮蔽板33aが開閉検知センサ33の発光素子と受光素子との間に進入することによって、開閉検知センサ33からの信号が変化する。装置制御部36は、この信号に基いてシャッタ20dが閉状態であるか否かの判定をすることができる。
【0079】
そして、図10Cは、第1待機場所SP1に在った案内受信器10が第2待機場所SP2に到達し、保持ユニット27から案内受信器10が第1待機場所SP1へ移動している状態を示す平面図である。
【0080】
図10Cにおいて、装置制御部36は、案内受信器10が完全に第2待機場所SP2に到達したとき、搬送部26の保持ユニット27に保持されている案内受信器10を空になった第1待機場所SP1へ移動させる。保持ユニット27は、装置制御部36からの指令によりローラ277を回転させ、案内受信器を第1待機場所SP1へ移動させる。
【0081】
(2-2-6)装置通信部34
装置通信部34(図5参照)は、管理サーバ40(図1参照)と通信(有線通信)を行うための通信モジュールを含んでいる(図示省略)。装置通信部34は、管理サーバ40と第3ネットワークNW3(図1参照)を介して接続されている。また、装置通信部34は、装置制御部36と電気的に接続されている。
【0082】
(2-2-7)装置制御部36
図5に示すように、装置制御部36は、制御プログラムに沿って表示部21、診察カード処理部22、収容部24、搬送部26及び供給部30の動作を制御する機能部である。装置制御部36は、CPU、及びROMやRAM等のメモリを含む(図示せず)。
【0083】
装置制御部36は、所定の表示情報が表示部21において表示されるように、表示部21に対して所定の電圧を供給する。
【0084】
装置制御部36は、診察カードcd1が診察カード挿入口20bへ挿入されたとき、診察カード運搬機構(図示せず)により診察カードcd1を診察カード読取部222へと運搬させる。
【0085】
装置制御部36は、診察カード読取部222から診察カード番号通知信号を入力されると、当該信号を、装置通信部34を介して管理サーバ40へと送信する。そして、装置制御部36は、診察カード運搬機構により、診察カードcd1を診察カード読取部222から診察カード挿入口20bへと運搬させる。
【0086】
装置制御部36は、管理サーバ40から送信される「案内受信器発行指示信号」を受信した場合、搬送部26により、当該信号において指定される収容カートリッジ240に収容されている案内受信器10を待機場所SPへ搬送させる。そして、装置制御部36は、供給部30により、案内受信器10を発行口20cに送出させて発行させる。
【0087】
(3)案内受信器自動発行装置20の動作
次に、案内受信器自動発行装置20の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。図12A及び図12Bは、案内受信器自動発行装置20の制御フローチャートであり、図12AがステップS1~ステップS6までを表示し、図12BがステップS7~ステップS13までを表示している。
【0088】
(ステップS1)
装置制御部36は、ステップS1において、診察カードcd1が診察カード挿入口20b(図2参照)に挿入されたか否かを判定し、診察カードcd1が挿入されたと判定したときはステップS2に進む。
【0089】
(ステップS2)
次に、装置制御部36はステップS2において、診察カード読取部222(図5参照)を介して診察カード番号通知信号を取得し、装置通信部34を介して当該信号を管理サーバ40へ送信するとともに、診察カードcd1と第2待機場所SP2に在る案内受信器10とを紐付ける。診察カードcd1と案内受信器10との紐付けが完了すると、装置制御部36は診察カード読取部222を介して診察カードcd1を診察カード挿入口20bから利用者へ返却する。
【0090】
(ステップS3)
次に、装置制御部36はステップS3において、管理サーバ40から送信される「案内受信器発行指示信号」を受信したか否かを判定し、「案内受信器発行指示信号」を受信したときはステップS4へ進む。
【0091】
(ステップS4)
次に、装置制御部36はステップS4において、第2フィーダ32を介して第2待機場所SP2に在る案内受信器10を発行口20cの外側へ送出する。
【0092】
(ステップS5)
次に、装置制御部36はステップS5において、シャッタ20dが閉状態であるか否かを判定し、閉状態であると判断しとときはステップS6へ進む。シャッタ20dが閉状態であるか否かの判定は、シャッタ20dの側方に配置されている開閉検知センサ33の検知信号に基いて行う。
【0093】
本実施形態では、シャッタ20dが閉状態のときは開閉検知センサ33からHi信号が送信され、シャッタ20dが開状態のときはセンサからLo信号が送信されるので、装置制御部36は、開閉検知センサ33からHi信号を受信しているときは、シャッタ20dが閉状態であると判定する。
【0094】
一方、装置制御部36は、開閉センサからLo信号を受信している間は、シャッタ20dが開状態であると判定し、万が一、案内受信器10が押し戻されて来ても、直ちに送出することができるように、第2フィーダ32のローラ302の回転を維持させる。
【0095】
(ステップS6)
次に、装置制御部36はステップS6において、第1フィーダ31及び第2フィーダ32を介して第1待機場所SP1に在る案内受信器10を第2待機場所SP2へ移動させる。先のステップS5でシャッタ20dが閉状態であることが認められたので、第2待機場所SP2に案内受信器10が無いことは明らかであり、第1待機場所SP1の案内受信器10を移動させて補充する。
【0096】
(ステップS7)
次に、装置制御部36はステップS7において、案内受信器10が第2待機場所SP2に在るか否かを判定し、案内受信器10が第2待機場所SP2に在ると判定したときはステップS8へ進む。
【0097】
案内受信器10が第2待機場所SP2に在るか否かの判定は、スイッチ又はセンサを用いて行われる。例えば、第2待機場所SP2に案内受信器10と接触するとオンするスイッチを設けることが合理的である。
【0098】
(ステップS8)
次に、装置制御部36はステップS8において、保持ユニット27が保持している案内受信器10を第1待機場所へ搬送する。先のステップS7で、第1待機場所SP1から第2待機場所SP2に案内受信器10が移動し、第1待機場所SP1が空であることは明らかであり、保持ユニット27内の案内受信器10を搬送して補充する。
【0099】
(ステップS9)
次に、装置制御部36はステップS9において、案内受信器10が第1待機場所SP1に在るか否かを判定し、案内受信器10が第1待機場所SP1に在ると判定したときはステップS10へ進む。
【0100】
案内受信器10が第1待機場所SP1に在るか否かの判定は、スイッチ又はセンサを用いて行われる。例えば、第1待機場所SP1に案内受信器10と接触するとオンするスイッチを設けることが合理的である。
【0101】
(ステップS10)
次に、装置制御部36はステップS10において、案内受信器自動発行装置20の利用状況が混んでいるか否かを判定する。案内受信器自動発行装置20の利用状況が混んでいるか否かの判定は、案内受信器自動発行装置20の前面にカメラを設けて、画像データから判定してもよい。
【0102】
また、案内受信器自動発行装置20の利用状況が混んでいるときは、診察カードcd1が診察カード挿入口20bに挿入される時間間隔が短くなるので、当該時間間隔が所定閾値よりも小さいときは、混んでいると判定してもよい。
【0103】
装置制御部36は、案内受信器自動発行装置20の利用状況が混んでいると判定したときはステップS11に進み、混んでいないと判定したときはステップS12に進む。
【0104】
(ステップS11)
次に、装置制御部36はステップS11において、搬送部26を介して、保持ユニット27を収容部24の中段に位置する4列の収容カートリッジ240に収容されている案内受信器10を取り出す。
【0105】
収容部24の中段に位置する4列の収容カートリッジ240は、下段、上段に比べて第1待機場所SP1に近く、その分、案内受信器10を第1待機場所SP1まで搬送する時間が短いので、案内受信器自動発行装置20の利用状況が混んでいるときに、利用者の待ち時間を短縮することができるというメリットがある。
【0106】
(ステップS12)
次に、装置制御部36はステップS12において、搬送部26を介して、保持ユニット27を収容部24の下段、又は上段に位置する4列の収容カートリッジ240に収容されている案内受信器10を取り出す。
【0107】
収容部24の下段、上段に位置する4列の収容カートリッジ240は、中段に比べて第1待機場所SP1から遠く、その分、案内受信器10を第1待機場所SP1まで搬送する時間が長くなる。
【0108】
それゆえ、案内受信器自動発行装置20の利用状況が混んでおらず、時間的余裕があるときに、下段、上段に位置する3列の収容カートリッジ240から案内受信器10を取り出すことによって、第1待機場所SP1に近い中段の収容カートリッジ240ばかりから案内受信器10を取り出されることを抑制することができる。
【0109】
(ステップS13)
次に、装置制御部36はステップS13において、停止指令の有無を判定し、停止指令があると判定したときは制御を終了し、停止指令がないと判定したときはステップS1へ戻る。
【0110】
上記の通り、案内受信器自動発行装置20は、ステップS1からステップS13の動作を行うことによって、案内受信器10の発行待ちの時間を短くすることができる。
【0111】
(4)特徴
(4-1)
案内受信器自動発行装置20では、事前に発行口20cの手前の第1待機場所SP1および第2待機場所SP2それぞれに案内受信器10を準備することができるので、その準備された案内受信器10が発行されている間に、他の案内受信器10を収容部24から第1待機場所SP1まで搬送する時間的余裕を確保することができる。その結果、案内受信器10の発行する時間を短縮することができる。
【0112】
(4-2)
案内受信器自動発行装置20では、第1待機場所SP1から第2待機場所SP2へ案内受信器10を送る第1フィーダ31と、第2待機場所SP2から発行口20cの外側へ案内受信器10を送る第2フィーダ32とを別個に設けたことによって、第2待機場所SP2から発行口20cの外側へ送出されている案内受信器10が押し戻されたときのことを想定して、第2フィーダ32が駆動している間は第1フィーダ31を駆動せずに待機させることができる。
【0113】
(4-3)
案内受信器自動発行装置20では、第1待機場所SP1の案内受信器10はシャッタ20dが閉状態となってから第2待機場所SP2へ移動するので、第2待機場所SP2から発行口20cの外側へ送出されている案内受信器10が押し戻されたときでも、案内受信器10同士の不要な干渉を回避することができる。
【0114】
(4-4)
案内受信器自動発行装置20では、第2フィーダ32はシャッタ20dが閉状態となるまで送出動作を継続するので、第2待機場所SP2から発行口20cの外側へ送出されている案内受信器10が押し戻されたときでも、当該案内受信器10を送出することができる。
【0115】
(4-5)
案内受信器自動発行装置20では、診察カード処理部22が診察カードcd1を認識するまでの時間を活用して、案内受信器10が発行された後の空いた第2待機場所SP2に第1待機場所SP1にある案内受信器10を移動させ、又は案内受信器10の移動後の空いた第1待機場所SP1に保持ユニット27に在る案内受信器10を移動させ、さらには空いた保持ユニット27に次の案内受信器10を補充することができるので、案内受信器自動発行装置20の利用者の待ち時間の短縮化を図ることができる。
【0116】
(4-6)
案内受信器自動発行装置20では、案内受信器10の発行時間の間隔が短いとき、すなわち、診察カード処理部22の非稼働時間が所定時間以下であるときは、案内受信器自動発行装置20が利用者で混んでいると推定することができるので、第1待機場所SP1から近い収容カートリッジ240内の案内受信器10を取り出すことによって、案内受信器10の発行待ち時間を短くすることができる。
【0117】
(4-7)
案内受信器自動発行装置20が利用者で混んでいるときは、第1待機場所SP1から近い収容カートリッジ240の案内受信器10を取り出すことによって案内受信器10の発行待ち時間を短くし、逆に、案内受信器自動発行装置20が利用者で混んでいないときは時間的に余裕があるので、第1待機場所SP1から遠い収容カートリッジ240内の案内受信器10を取り出すことによって、第1待機場所SP1から近い収容カートリッジ240の案内受信器10ばかりが取り出されることを抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明は、案内情報通知システムに有用である。
【符号の説明】
【0119】
10 案内受信器
20 案内受信器自動発行装置
20c 発行口
20d シャッタ
22 診察カード処理部(カード入力部)
24 収容部
26 搬送部
31 第1フィーダ
32 第2フィーダ
33 開閉検知センサ(センサ)
36 装置制御部(判断部)
SP 待機場所
SP1 第1待機場所
SP2 第2待機場所
【先行技術文献】
【特許文献】
【0120】
【文献】特開2017-117277号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B