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特許7001319情報処理システム、および、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】情報処理システム、および、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20220112BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220112BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20220112BHJP
   A63F 13/85 20140101ALI20220112BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220112BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/35
A63F13/69
A63F13/85
G06Q50/10
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2016181778
(22)【出願日】2016-09-16
(65)【公開番号】P2018042901
(43)【公開日】2018-03-22
【審査請求日】2019-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】京極 あや
(72)【発明者】
【氏名】廣松 幸太郎
(72)【発明者】
【氏名】泉水 一慶
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-165933(JP,A)
【文献】特開2014-108194(JP,A)
【文献】特開2014-217466(JP,A)
【文献】特開2014-236858(JP,A)
【文献】ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア 公式ガイドブック 完全ストーリー攻略ガイド,初版,株式会社オーバーラップ,2014年11月22日,第664-674頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザのそれぞれに対応する複数の第1の種類の情報処理装置と、前記第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置と、サーバシステムとを備える情報処理システムであって、
複数の前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれは、
ユーザの入力に基づいて所定のゲームに関するゲーム処理を行うゲーム処理手段と、
前記ゲーム処理に基づく情報を前記サーバシステムに送信する第1送信手段と、を含み、
前記サーバシステムは、
前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された情報を受信する第1受信手段と、
前記第1受信手段によって受信された情報を集計する集計処理を行う集計手段と、
前記集計処理の集計結果を前記第2の種類の情報処理装置に送信する第2送信手段と、を含み、
前記第2の種類の情報処理装置は、
前記サーバシステムから送信された前記集計結果を受信する第2受信手段と、
前記第2受信手段によって受信された集計結果を用いて、前記ゲーム処理とは異なる情報処理を行う情報処理手段と、を含み、
前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理の結果に応じて、前記ゲームにおける特定のパラメータを設定し、
前記サーバシステムの前記第1受信手段は、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記特定のパラメータを受信し、
前記サーバシステムの前記集計手段は、複数の前記第1の種類の情報処理装置から送信された前記特定のパラメータを集計し、
前記ゲーム処理の結果に応じて、前記特定のパラメータの値が異なる、情報処理システム。
【請求項2】
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理として計数処理を行い、
前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信手段は、前記ゲーム処理に基づく情報として、前記計数処理の計数結果を送信し、
前記サーバシステムの前記第1受信手段は、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記計数結果を受信し、
前記サーバシステムの前記集計手段は、複数の前記第1の種類の情報処理装置から送信された前記計数結果を集計する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理として、仮想空間におけるオブジェクトの所定の動作に基づいて前記計数処理を行う、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
複数のユーザのそれぞれに対応する複数の第1の種類の情報処理装置と、前記第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置と、サーバシステムとを備える情報処理システムであって、
複数の前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれは、
ゲーム処理を行うゲーム処理手段と、
前記ゲーム処理に基づく情報を前記サーバシステムに送信する第1送信手段と、を含み、
前記サーバシステムは、
前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された情報を受信する第1受信手段と、
前記第1受信手段によって受信された情報を集計する集計処理を行う集計手段と、
前記集計処理の集計結果を前記第2の種類の情報処理装置に送信する第2送信手段と、を含み、
前記第2の種類の情報処理装置は、
前記サーバシステムから送信された前記集計結果を受信する第2受信手段と、
前記第2受信手段によって受信された集計結果を用いて、前記ゲーム処理とは異なる情報処理を行う情報処理手段と、を含み、
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理として計数処理を行い、
前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信手段は、前記ゲーム処理に基づく情報として、前記計数処理の計数結果を送信し、
前記サーバシステムの前記第1受信手段は、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記計数結果を受信し、
前記サーバシステムの前記集計手段は、複数の前記第1の種類の情報処理装置から送信された前記計数結果を集計し、
前記サーバシステムは、
前記集計結果の値が所定値を越えた場合、複数の前記第1の種類の情報処理装置に特典を付与する特典付与手段を含む、情報処理システム。
【請求項5】
前記特典は、前記第1の種類の情報処理装置において利用可能なアイテム、キャラクタ、画像、音声、所定のゲーム内で用いられる貨幣、及び、所定のゲームにおけるステージのうちの少なくとも何れか1つである、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記サーバシステムは、
前記集計結果の値が所定値を越えた場合、前記第2の種類の情報処理装置に特典を付与する第2特典付与手段を含む、請求項1から5の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記特典は、前記第2の種類の情報処理装置において利用可能なアイテム、キャラクタ、画像、音声、所定のゲーム内で用いられる貨幣、及び、所定のゲームにおけるステージのうちの少なくとも何れか1つである、請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理において所定のオブジェクトを選択する選択処理を行い、
前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信手段は、前記ゲーム処理に基づく情報として、前記選択処理による選択結果を送信し、
前記サーバシステムの前記第1受信手段は、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記選択結果を受信し、
前記サーバシステムの前記集計手段は、複数の前記第1の種類の情報処理装置から送信された前記選択結果を集計する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記情報処理システムは、
前記集計結果に応じたオブジェクトを前記第2の種類の情報処理装置において利用可能にする利用可能手段を含む、請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
複数の第1の種類の情報処理装置と、前記第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置と、サーバシステムとを備える情報処理システムであって、
前記第1の種類の情報処理装置は、
ゲーム処理を行うゲーム処理手段と、
前記ゲーム処理に基づく情報を前記サーバシステムに送信する第1送信手段と、を含み、
前記サーバシステムは、
前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された情報を受信する第1受信手段と、
前記第1受信手段によって受信された情報を集計する集計処理を行う集計手段と、
前記集計処理の集計結果を前記第2の種類の情報処理装置に送信する第2送信手段と、を含み、
前記第2の種類の情報処理装置は、
前記サーバシステムから送信された前記集計結果を受信する第2受信手段と、
前記第2受信手段によって受信された集計結果を用いて、前記ゲーム処理とは異なる情報処理を行う情報処理手段と、を含み、
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理において所定のオブジェクトを選択する選択処理を行い、
前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信手段は、前記ゲーム処理に基づく情報として、前記選択処理による選択結果を送信し、
前記サーバシステムの前記第1受信手段は、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記選択結果を受信し、
前記サーバシステムの前記集計手段は、前記第1受信手段によって受信された前記選択結果を集計し、
前記情報処理システムは、
前記集計結果に応じたオブジェクトを前記第2の種類の情報処理装置において利用可能にする利用可能手段を含み、
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記第2の種類の情報処理装置において利用可能となったオブジェクトを前記選択処理における選択対象から除外する、情報処理システム。
【請求項11】
前記第2の種類の情報処理装置は、前記情報処理として、前記第1の種類の情報処理装置において行われるゲーム処理とは異なるゲーム処理を行う、請求項1から10の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記第1の種類の情報処理装置はゲーム装置であり、前記第2の種類の情報処理装置はスマートデバイスである、請求項1から11の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記第1の種類の情報処理装置は、第1の通信手段を含み、
前記第2の種類の情報処理装置は、前記第1の通信手段とは異なる第2の通信手段を含み、
前記第2の通信手段は、WANへの接続が可能な通信手段である、請求項1から12の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記第1の種類の情報処理装置は、前記ゲーム処理を行うための複数の物理ボタンを含む第1の操作手段を備え、
前記第2の種類の情報処理装置は、前記第1の操作手段とは異なる第2の操作手段を備える、請求項1から13の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記サーバシステムの前記集計手段は、前記第1の種類の情報処理装置から前記情報が送信される毎に前記集計処理を行う、請求項1から14の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記サーバシステムの前記集計手段は、所定の時間間隔で前記集計処理を行う、請求項1から14の何れかに記載の情報処理システム。
【請求項17】
複数のユーザのそれぞれに対応する複数の第1の種類の情報処理装置と、前記第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置と、サーバシステムとを備える情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であって、
複数の前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれが、
ユーザの入力に基づいて所定のゲームに関するゲーム処理を行うゲーム処理ステップと、
前記ゲーム処理に基づく情報を前記サーバシステムに送信する第1送信ステップと、を実行し、
前記サーバシステムが、
前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された情報を受信する第1受信ステップと、
前記第1受信ステップで受信された情報を集計する集計処理を行う集計ステップと、
前記集計処理の集計結果を前記第2の種類の情報処理装置に送信する第2送信ステップと、を実行し、
前記第2の種類の情報処理装置が、
前記サーバシステムから送信された前記集計結果を受信する第2受信ステップと、
前記第2受信ステップで受信された集計結果を用いて、前記ゲーム処理とは異なる情報処理を行う情報処理ステップと、を実行し、
前記ゲーム処理ステップでは、前記ゲーム処理の結果に応じて、前記ゲームにおける特定のパラメータを設定し、
前記サーバシステムの前記第1受信ステップでは、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記特定のパラメータを受信し、
前記サーバシステムの前記集計ステップでは、複数の前記第1の種類の情報処理装置から送信された前記特定のパラメータを集計し、
前記ゲーム処理の結果に応じて、前記特定のパラメータの値が異なる、情報処理方法。
【請求項18】
複数のユーザのそれぞれに対応する複数の第1の種類の情報処理装置と、前記第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置と、サーバシステムとを備える情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であって、
複数の前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれが、
ゲーム処理を行うゲーム処理ステップと、
前記ゲーム処理に基づく情報を前記サーバシステムに送信する第1送信ステップと、を実行し、
前記サーバシステムが、
前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された情報を受信する第1受信ステップと、
前記第1受信ステップで受信された情報を集計する集計処理を行う集計ステップと、
前記集計処理の集計結果を前記第2の種類の情報処理装置に送信する第2送信ステップと、を実行し、
前記第2の種類の情報処理装置が、
前記サーバシステムから送信された前記集計結果を受信する第2受信ステップと、
前記第2受信ステップで受信された集計結果を用いて、前記ゲーム処理とは異なる情報処理を行う情報処理ステップと、を実行し、
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理ステップでは、前記ゲーム処理として計数処理を行い、
前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信ステップでは、前記ゲーム処理に基づく情報として、前記計数処理の計数結果を送信し、
前記サーバシステムの前記第1受信ステップでは、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記計数結果を受信し、
前記サーバシステムの前記集計ステップでは、複数の前記第1の種類の情報処理装置から送信された前記計数結果を集計し、
前記サーバシステムは、
前記集計結果の値が所定値を越えた場合、複数の前記第1の種類の情報処理装置に特典を付与する特典付与ステップを実行する、情報処理方法。
【請求項19】
複数の第1の種類の情報処理装置と、前記第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置と、サーバシステムとを備える情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であって、
前記第1の種類の情報処理装置が、
ゲーム処理を行うゲーム処理ステップと、
前記ゲーム処理に基づく情報を前記サーバシステムに送信する第1送信ステップと、を実行し、
前記サーバシステムが、
前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された情報を受信する第1受信ステップと、
前記第1受信ステップで受信された情報を集計する集計処理を行う集計ステップと、
前記集計処理の集計結果を前記第2の種類の情報処理装置に送信する第2送信ステップと、を実行し、
前記第2の種類の情報処理装置が、
前記サーバシステムから送信された前記集計結果を受信する第2受信ステップと、
前記第2受信ステップで受信された集計結果を用いて、前記ゲーム処理とは異なる情報処理を行う情報処理ステップと、を実行し、
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理ステップでは、前記ゲーム処理において所定のオブジェクトを選択する選択処理を行い、
前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信ステップでは、前記ゲーム処理に基づく情報として、前記選択処理による選択結果を送信し、
前記サーバシステムの前記第1受信ステップでは、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記選択結果を受信し、
前記サーバシステムの前記集計ステップでは、前記第1受信ステップで受信された前記選択結果を集計し、
前記情報処理システムは、
前記集計結果に応じたオブジェクトを前記第2の種類の情報処理装置において利用可能にする利用可能ステップを実行し、
前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理ステップでは、前記第2の種類の情報処理装置において利用可能となったオブジェクトを前記選択処理における選択対象から除外する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションを実行する端末と、端末と通信を行うサーバとを含む情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末側の情報処理装置において実行されるアプリケーションで用いるデータをサーバに保存する情報処理システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-055534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような情報処理システムにおいて、端末で利用されるアプリケーションにおける利便性、および/または、アプリケーションの興趣性を向上することが望まれる。
【0005】
それ故、本発明の目的は、端末で利用されるアプリケーションにおける利便性、および/または、アプリケーションの興趣性を向上することができる情報処理システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。
【0007】
本発明の一例は、複数の第1の種類の情報処理装置と、前記第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置と、サーバシステムとを備える情報処理システムである。前記第1の種類の情報処理装置は、ゲーム処理を行うゲーム処理手段と、前記ゲーム処理に基づく情報を前記サーバシステムに送信する第1送信手段とを含む。前記サーバシステムは、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された情報を受信する第1受信手段と、前記第1受信手段によって受信された情報を集計する集計処理を行う集計手段と、前記集計処理の集計結果を前記第2の種類の情報処理装置に送信する第2送信手段とを含む。前記第2の種類の情報処理装置は、前記サーバシステムから送信された前記集計結果を受信する第2受信手段と、前記第2受信手段によって受信された集計結果を用いて、前記ゲーム処理とは異なる情報処理を行う情報処理手段とを含む。
【0008】
上記によれば、複数の第1の種類の情報処理装置において行われたゲーム処理に基づく情報をサーバシステムにおいて集計し、集計結果を第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置に送信することができる。これにより、例えば、種類の異なる情報処理装置間で連携を行うことができ、情報処理装置で利用されるアプリケーションにおける利便性および/または興趣性を向上することができる。
【0009】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、ユーザの入力に基づいて前記ゲーム処理を行ってもよい。前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信手段は、前記ユーザの入力に基づいて行われたゲーム処理に基づく情報を送信してもよい。
【0010】
上記によれば、複数の第1の種類の情報処理装置のそれぞれにおいて行われたユーザの入力に基づくゲーム処理を集計し、第2の種類の情報処理装置に送信することができる。
【0011】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理として計数処理を行ってもよい。前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信手段は、前記ゲーム処理に基づく情報として、前記計数処理の計数結果を送信してもよい。前記サーバシステムの前記第1受信手段は、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記計数結果を受信してもよい。前記サーバシステムの前記集計手段は、前記第1受信手段によって受信された前記計数結果を集計してもよい。
【0012】
上記によれば、第1の種類の情報処理装置において計数処理を行い、複数の第1の種類の情報処理装置において行われた計数処理の結果をサーバシステムにおいて集計することができ、その集計結果を第2の種類の情報処理装置に送信することができる。
【0013】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理として、仮想空間におけるオブジェクトの所定の動作に基づいて前記計数処理を行ってもよい。
【0014】
上記によれば、前記第1の種類の情報処理装置において、仮想空間におけるオブジェクトの動作に基づいて計数処理を行うことができ、それぞれの第1の種類の情報処理装置において行われた所定の動作に関して、サーバシステムにおいて集計することができる。
【0015】
また、他の構成では、前記サーバシステムは、前記集計結果の値が所定値を越えた場合、前記第1の種類の情報処理装置に特典を付与する特典付与手段を含んでもよい。
【0016】
上記によれば、第1の種類の情報処理装置に対して特典を付与することができ、第1の種類の情報処理装置のユーザに、上記ゲーム処理に基づく情報を送信することに対する動機付けを与えることができる。
【0017】
また、他の構成では、前記特典は、前記第1の種類の情報処理装置において利用可能なアイテム、キャラクタ、画像、音声、所定のゲーム内で用いられる貨幣、及び、所定のゲームにおけるステージのうちの少なくとも何れか1つであってもよい。
【0018】
上記によれば、アイテム、キャラクタ、画像、音声、貨幣、ステージ等を特典として第1の種類の情報処理装置に付与することができる。
【0019】
また、他の構成では、前記サーバシステムは、前記集計結果の値が所定値を越えた場合、前記第2の種類の情報処理装置に特典を付与する第2特典付与手段を含んでもよい。
【0020】
上記によれば、第2の種類の情報処理装置に特典を付与することができる。
【0021】
また、他の構成では、前記特典は、前記第2の種類の情報処理装置において利用可能なアイテム、キャラクタ、画像、音声、所定のゲーム内で用いられる貨幣、及び、所定のゲームにおけるステージのうちの少なくとも何れか1つであってもよい。
【0022】
上記によれば、アイテム、キャラクタ、画像、音声、貨幣、ステージ等を特典として第2の種類の情報処理装置に付与することができる。
【0023】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ゲーム処理において所定のオブジェクトを選択する選択処理を行ってもよい。前記第1の種類の情報処理装置の前記第1送信手段は、前記ゲーム処理に基づく情報として、前記選択処理による選択結果を送信してもよい。前記サーバシステムの前記第1受信手段は、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記選択結果を受信してもよい。前記サーバシステムの前記集計手段は、前記第1受信手段によって受信された前記選択結果を集計してもよい。
【0024】
上記によれば、複数の第1の種類の情報処理装置のそれぞれにおけるオブジェクトの選択結果を集計し、第2の種類の情報処理装置に集計結果を送信することができる。
【0025】
また、他の構成では、前記情報処理システムは、前記集計結果に応じたオブジェクトを前記第2の種類の情報処理装置において利用可能にする利用可能手段を含んでもよい。
【0026】
上記によれば、複数の第1の種類の情報処理装置のそれぞれにおけるオブジェクトの選択結果を集計して、その集計結果に基づいて第2の種類の情報処理装置においてオブジェクトを利用可能とすることができる。
【0027】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記第2の種類の情報処理装置において利用可能となったオブジェクトを前記選択処理における選択対象から除外してもよい。
【0028】
上記によれば、第2の種類の情報処理装置において利用可能となったオブジェクトを選択対象から除外することができる。
【0029】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置の前記ゲーム処理手段は、前記ユーザの入力に基づいて、前記ゲーム処理によるゲームにおける特定のパラメータを設定してもよい。前記サーバシステムの前記第1受信手段は、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された前記特定のパラメータを受信してもよい。前記サーバシステムの前記集計手段は、前記第1受信手段によって受信された前記特定のパラメータを集計してもよい。
【0030】
上記によれば、複数の第1の種類の情報処理装置におけるゲームの特定のパラメータを集計し、集計結果を第2の種類の情報処理装置に送信することができる。
【0031】
また、他の構成では、前記第2の種類の情報処理装置は、前記情報処理として、前記第1の種類の情報処理装置において行われるゲーム処理とは異なるゲーム処理を行ってもよい。
【0032】
上記によれば、第2の種類の情報処理装置において、集計結果に基づいてゲーム処理とは異なる処理を行うことができる。
【0033】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置はゲーム装置であり、前記第2の種類の情報処理装置はスマートデバイスであってもよい。
【0034】
上記によれば、ゲーム装置とスマートデバイスとで連携を行うことができる。ここで、スマートデバイスとは、スマートフォン、タブレット、腕時計型あるいは眼鏡型のウェアラブル端末等の多機能情報端末を意味する。
【0035】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置は、第1の通信手段を含み、前記第2の種類の情報処理装置は、前記第1の通信手段とは異なる第2の通信手段を含んでもよい。前記第2の通信手段は、WANへの接続が可能な通信手段であってもよい。
【0036】
上記によれば、異なる通信手段を有する情報処理装置間で連携を行うことができる。
【0037】
また、他の構成では、前記第1の種類の情報処理装置は、前記ゲーム処理を行うための複数の物理ボタンを含む第1の操作手段を備えてもよい。また、前記第2の種類の情報処理装置は、前記第1の操作手段とは異なる第2の操作手段を備えてもよい。
【0038】
上記によれば、異なる操作手段を有する情報処理装置間で連携を行うことができる。
【0039】
また、他の構成では、前記サーバシステムの前記集計手段は、前記第1の種類の情報処理装置から前記情報が送信される毎に前記集計処理を行ってもよい。
【0040】
上記によれば、第1の種類の情報処理装置から情報が送信される毎に当該情報の集計処理を行うことができ、リアルタイムに集計することができる。
【0041】
また、他の構成では、前記サーバシステムの前記集計手段は、所定の時間間隔で前記集計処理を行ってもよい。
【0042】
上記によれば、所定の時間間隔で集計処理を行うことができ、例えば、リアルタイムで集計処理を行う場合よりもサーバシステムの負荷を低減することができる。
【0043】
本発明の他の一例は、複数の第1の種類の情報処理装置と、前記第1の種類とは異なる第2の種類の情報処理装置と、サーバシステムとを備える情報処理システムにおいて行われる情報処理方法である。当該情報処理方法においては、前記第1の種類の情報処理装置が、ゲーム処理を行うゲーム処理ステップと、前記ゲーム処理に基づく情報を前記サーバシステムに送信する第1送信ステップとを実行する。また、前記サーバシステムが、前記第1の種類の情報処理装置のそれぞれから送信された情報を受信する第1受信ステップと、前記第1受信ステップで受信された情報を集計する集計処理を行う集計ステップと、前記集計処理の集計結果を前記第2の種類の情報処理装置に送信する第2送信ステップとを実行する。また、前記第2の種類の情報処理装置が、前記サーバシステムから送信された前記集計結果を受信する第2受信ステップと、前記第2受信ステップで受信された集計結果を用いて、前記ゲーム処理とは異なる情報処理を行う情報処理ステップとを実行する。
【発明の効果】
【0044】
上記によれば、端末で利用されるアプリケーションにおける利便性、および/または、アプリケーションの興趣性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本実施形態における情報処理システム1の構成の一例を示す図
図2】ゲーム機3の構成の一例を示すブロック図
図3】スマートフォン4の構成の一例を示すブロック図
図4】情報処理システム1の概要を示す図
図5】ゲーム機3の記憶部36及びメモリカードに記憶されるデータの一例を示す図
図6】スマートフォン4に記憶されるデータの一例を示す図
図7】サーバシステム2において記憶されるデータの一例を示す図
図8】複数のゲーム機3において行われたゲーム処理に基づく情報を集計した結果をスマートフォン4において表示する場合の処理の流れの一例を示す図
図9】複数のゲーム機3におけるゲーム処理に基づく情報を集計した結果に応じてスマートフォン4にキャラクタを配信する場合の処理の流れの一例を示す図
図10図8及び図9におけるS5において集計された結果、サーバシステム2に保存された集計データの一例を示す図
図11図10に示される集計データをスマートフォン4が取得したときにスマートフォン4において表示される画面の一例を示す図
図12図9に示すキャラクタの配信前後におけるスマートフォン4に記憶されるデータの一例を示す図
図13】あるユーザがスマートフォン4を用いてサーバシステム2にアクセスしてサーバシステム2に保存されたゲーム機3のゲームデータを参照した場合のスマートフォン4の画面の一例を示す図
図14図8に示す処理が行われる場合のゲーム機3の処理の一例を示すフローチャート
図15図14のステップS300におけるゲーム機アプリ開始前処理の詳細を示すフローチャート
図16図9に示す処理が行われる場合のゲーム機3の処理の一例を示すフローチャート
図17図8に示す処理が行われる場合のサーバシステム2の処理の一例を示すフローチャート
図18図9に示す処理が行われる場合のサーバシステム2の処理の一例を示すフローチャート
図19】スマートフォン4において行われる処理の一例を示すフローチャート
図20】情報処理システム1の他の概要を示す図であり、スマートフォン4からゲーム機3への特典の付与が行われる場合の一例を示す図
図21図20に示される情報処理システム1のスマートフォン4において行われる処理の一例を示すフローチャート
図22図20に示される情報処理システム1のサーバシステム2において行われる処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0046】
[1.システムの全体構成]
以下、図面を参照して、本実施形態に係る情報処理システムについて説明する。まず、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成と、情報処理システムに含まれる各端末とについて説明する。図1は、本実施形態における情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、サーバシステム2と、ゲーム機3と、スマートフォン4とを含む。これらサーバシステム2、ゲーム機3、スマートフォン4は、モバイル通信網を含むインターネット等のネットワーク5に接続可能である。
【0047】
サーバシステム2は、有線又は無線によりインターネットに接続されている。サーバシステム2は、少なくとも1つのCPUとメモリとを有し、所定の情報処理プログラムを実行可能である。サーバシステム2は、複数のサーバ装置によって構成されてもよいし、1つのサーバ装置によって構成されてもよい。
【0048】
ゲーム機3は、例えば携帯型のゲーム装置である。ゲーム機3は、ユーザの両手又は片手で把持可能な大きさの情報処理装置であり、様々なゲーム操作用のボタンを有する。ゲーム機3は、無線LANに接続する機能を有し、無線LANを介してインターネット上のサーバシステム2と通信可能である。また、ゲーム機3は、ゲーム機3用のアプリケーション(以下、「ゲーム機アプリ」という)を実行可能であり、ゲーム機アプリとして、ゲームアプリケーションを実行可能である。なお、ゲーム機3は、ゲームアプリケーションに限らず、他の任意のアプリケーション(例えば、Webブラウザ、メーラー、文書を作成・編集するためのアプリケーション、静止画や動画を再生又は撮影するためのアプリケーション等)を実行可能であってもよい。なお、ゲーム機3は、据置型のゲーム装置であってもよい。
【0049】
スマートフォン4は、例えばユーザの片手又は両手で把持可能な大きさであり、ゲーム機3とは異なる種類の情報処理装置である。スマートフォン4は、スマートデバイスの一例である。ここで、「スマートデバイス」とは、スマートフォン、タブレット、腕時計型あるいはメガネ型の端末のようにユーザに装着可能な情報処理装置(いわゆるウェアラブル端末)等を含む多機能情報端末を意味する。ここで、多機能情報端末とは、アプリケーション(例えば、ブラウザ、メーラー、あるいは、ゲームアプリケーション等)を実行する機能、画像(静止画又は動画)および音声を出力する機能、ネットワーク通信機能(例えば、無線LANを介して通信を行う機能、あるいは、モバイル通信網を介して通信を行う機能等)等を有してもよい。また、上記の他、多機能情報端末は、カメラによる撮影機能や、近距離無線通信機能(例えば、Bluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)による通信を行う機能)や、位置検出機能(例えば、GPS機能)等を有していてもよい。
【0050】
スマートフォン4は、モバイル通信網(換言すれば、携帯電話通信網)に接続可能であり、携帯電話として機能することが可能である。スマートフォン4は、スマートフォン4用のアプリケーション(以下、「スマホアプリ」という)を実行可能であり、例えば、ゲームアプリケーションを実行可能である。スマートフォン4としては、アンドロイド(登録商標)やiOSといったOS(オペレーティングシステム)が組み込まれたものであってもよい。
【0051】
なお、図1においては、ゲーム機3およびスマートフォン4が1つずつ示されているが、本実施形態における情報処理システム1には、それぞれ複数のゲーム機3およびスマートフォン4が含まれる。
【0052】
[2.各装置の構成]
次に、図2図3を参照して、本実施形態における情報処理システムに含まれる各端末の構成について説明する。
【0053】
(ゲーム機の構成の具体例)
図2は、ゲーム機3の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、ゲーム機3は、入力部の一例として、タッチパネル31、ボタン32、方向指示キー33、および、方向入力スティック34を備える。また、ゲーム機3は、表示部39を備える。なお、ゲーム機3は、スピーカ、マイク、および/またはカメラ等を備えていてもよい。
【0054】
タッチパネル31は、表示部39の画面上に設けられる。表示部39は、ゲーム機3の処理部35において実行される情報処理によって生成された画像(例えば、ゲーム画像等)を表示する。
【0055】
ボタン32は、物理ボタン(ハードウェアボタンともいう)であり、ゲーム機3の制御を行う指示(例えば、電源のオン/オフ等)を行うためのボタンと、ゲーム機3で実行されるアプリケーション(例えばゲームアプリケーション)における入力指示を行うための複数のボタンとを含む。ボタン32は、ユーザがゲーム機3を両手で把持したときに、右手又は/及び左手の指が届く範囲に設けられる。例えば、ボタン32は、ゲーム機3のハウジングの主面に配置された複数のボタンと、ゲーム機3の上面に設けられたボタン(1つでも複数でもよい)とを含んでもよい。
【0056】
方向指示キー33は、上下左右の少なくとも4方向に関する方向入力を行うことが可能な入力部の一例であり、十字キーとも呼ばれる。ゲーム機3において実行されるゲームアプリケーションにおいて方向入力を行うために用いられる。
【0057】
また、方向入力スティック34は、上下左右の少なくとも4方向に関する方向入力を行うことが可能な入力部の一例である。方向入力スティック34は、例えば、アナログスティックまたはスライドスティック(スライドパッドとも言う)である。方向入力スティック34は、ゲーム機3のハウジングの主面に平行な全方向(すなわち、上下左右および斜め方向を含む、360°の方向)に傾倒可能(またはスライド可能)なスティック部材を有する。ユーザは、スティック部材を傾倒(またはスライド)することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。方向入力スティック34は、例えば、ゲーム機3において実行されるゲームアプリケーションにおいて方向入力を行うために用いられる。
【0058】
例えば、ゲーム機3の主面の中央領域には表示部39の画面が設けられ、画面の右側又は左側にはボタン32、方向指示キー33、方向入力スティック34が設けられ、ゲーム機3の上面の右側及び左側にもボタン32が設けられてもよい。ユーザは、ゲーム機3の右側および左側を両手で把持し、把持した手で、上記ボタン32、方向指示キー33、方向入力スティック34を操作可能である。
【0059】
また、ゲーム機3は、ゲームカードコネクタ37を備える。ゲームカードコネクタ37は、ゲーム機3に装着されたゲームカードと接続するためのコネクタである。ここで、ゲーム機3は、ゲーム機3に専用のゲームカードを着脱可能に装着可能なスロットを備える。なお、「専用のゲームカード」とは、ゲーム機3に装着可能であり、かつ、ゲーム機3とは異なる種類の装置(少なくとも、スマートフォン4)に装着することができない記憶媒体であるという意味である。上記スロットに装着されたゲームカードは、ゲームカードコネクタ37に接続され、ゲーム機3の処理部35によってアクセス可能となる。ゲームカードは、例えば、ゲーム機3において実行可能なプログラム(例えば、ゲームアプリケーションのプログラム)、および/または、ゲーム機3において実行されるプログラムにおいて用いられるデータ(例えば、ゲームアプリケーションで用いられるゲームデータ)を記憶することができる。
【0060】
ゲーム機3は、処理部35および記憶部36を備える。処理部35は、ゲーム機3の各部31~34,36~39に電気的に接続される。処理部35は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有する。ゲーム機3においては、CPUがメモリを用いて、記憶部36に記憶されたプログラム、および/または、ゲーム機3に装着されたゲームカードに記憶されたプログラムを実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部36は、例えば不揮発性メモリであり、処理部35において実行されるプログラム、処理部35による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ、ユーザ固有のユーザデータ等を記憶する。
【0061】
なお、ゲーム機3は、アプリケーションを実行するためのプラットホームを備えている。ゲーム機3のプラットホームとは、処理部35を構成するハードウェア(すなわち、CPU等)と、記憶部36に記憶されているOSとによって実現される、アプリケーションを実行するための構成を指す。本実施形態においては、ゲーム機3のプラットホームは、ゲーム機3に専用のOSを用いたプラットホームである。上記記憶部36またはゲームカードに記憶されたアプリケーションは、上記プラットホーム上で実行される。
【0062】
ゲーム機3は、ネットワーク5を介して他の装置と通信を行う機能を有する無線通信部38を備える。無線通信部38は、例えば、Wi-Fiの認証を受けた通信モジュールであって、無線LANに接続することが可能であってもよい。無線通信部38は、無線LANアクセスポイントとの間で無線通信を行う。ゲーム機3は、無線LANアクセスポイントを介してネットワーク5に接続し、他の装置(例えば、サーバシステム2等)と通信を行う。無線通信部38を用いた無線通信が可能な範囲は、例えば、数十m~数百mである。無線通信部38と無線LANアクセスポイントとの間の無線通信は、いわゆるCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)方式により行われる。
【0063】
なお、ゲーム機3がネットワーク5を介した通信を行うための通信部の構成は任意である。また、ゲーム機3は、周囲の装置(例えば、ゲーム機3と同種のゲーム機や他の種類の装置)と近距離無線通信を行う機能を有する近距離通信部を備えていてもよい。近距離通信部は、例えば、Bluetooth(登録商標)の規格に基づく通信を行う通信モジュールであってもよいし、赤外線通信を行う通信モジュールであってもよい。なお、他の実施形態においては、ゲーム機3は、スマートフォン4と同様にモバイル通信網に接続して通信を行うモバイル通信部を備えていてもよい。
【0064】
なお、ゲーム機3は、図2に示す構成に加えて、他の構成を備えていてもよい。例えば、ゲーム機3は、NFCによる通信を行う機能、および/または、ゲーム機3の位置を検出する機能(例えば、GPS機能)等を有していてもよい。
【0065】
(スマートフォンの構成の具体例)
図3は、スマートフォン4の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、スマートフォン4は、入力部の一例として、タッチパネル41およびボタン42を備える。また、スマートフォン4は、表示部45を備える。タッチパネル41は、表示部45の画面上に設けられる。表示部45は、スマートフォン4の処理部43において実行される情報処理によって生成された画像(例えば、アプリケーションの画像等)を表示する。ボタン42は、例えば、ホーム画面を表示するためのボタンでもよい。また、ボタン42は、スマートフォン4の電源のオン/オフを切り替えたり、表示部45における画面表示のオン/オフを切り替えたりするために用いられてもよい。スマートフォン4は、上記のほかにも、スピーカ、マイク、および/または、カメラ等を備えていてもよい。
【0066】
スマートフォン4は、処理部43および記憶部44を備える。処理部43は、スマートフォン4の各部41,42,44~46に電気的に接続される。処理部43は、CPUおよびメモリを有する。スマートフォン4においては、CPUがメモリを用いて、記憶部44に記憶されたプログラムを実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部44は、例えば不揮発性のメモリであり、処理部43において実行されるプログラム、処理部43による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ等を記憶する。
【0067】
なお、スマートフォン4は、アプリケーションを実行するためのプラットホームを備えている。ここで、スマートフォン4のプラットホームとは、処理部43を構成するハードウェア(すなわち、CPU等)と、記憶部44に記憶されているOS(オペレーティングシステム。システムプログラムとも言う)とによって実現される、アプリケーションを実行するための構成を指す。本実施形態においては、スマートフォン4のプラットホームは、アンドロイド(登録商標)やiOSといったOSを用いたプラットホームである。上記記憶部44に記憶されたアプリケーションプログラムは、上記プラットホーム上で実行される。
【0068】
スマートフォン4は、モバイル通信網(換言すれば、携帯電話通信網)に接続して通信を行うモバイル通信部46を備える。本実施形態において、スマートフォン4は、モバイル通信部46を用いて(モバイル通信部46を介して)ネットワーク5に接続することによって他の装置(例えば、サーバシステム2等)と通信を行う。モバイル通信部46は、電気通信事業者が有する基地局と無線通信を行う。モバイル通信部46と基地局との間の通信は、上記無線LANとは異なる方式で行われる。モバイル通信部46と基地局との間で通信が可能な範囲は、ゲーム機3の無線通信部38を用いた通信よりも広く、例えば、数百m~数kmである。なお、スマートフォン4がネットワーク5を介した通信を行うための通信部の構成は任意である。なお、スマートフォン4は、モバイル通信部46とは別の通信手段を備えていてもよい。例えば、スマートフォン4は、Wi-Fiの認証を受けた通信モジュールによって無線LANに接続する機能を有していてもよい。
【0069】
なお、スマートフォン4は、図3に示す構成に加えて、他の構成を備えていてもよい。例えば、スマートフォン4は、NFCによる通信を行う機能、および/または、スマートフォン3の位置を検出する機能(例えば、GPS機能)等を有していてもよい。
【0070】
(ゲーム機3とスマートフォン4との相違点)
上記のように、ゲーム機3とスマートフォン4とは、互いに異なる種類の情報処理装置である。具体的には、ゲーム機3とスマートフォン4とは、次の点で異なっていることから、異なる種類の情報処理装置であると言うことができる。
【0071】
まず、ゲーム機3とスマートフォン4とでは、アプリケーションを実行するためのプラットホームが異なっている。すなわち、スマートフォン4は、アンドロイド(登録商標)やiOSといったゲームアプリケーションに限らず汎用のアプリケーションを実行するためのOSを有する。これに対して、ゲーム機3は、ゲームアプリケーション以外のアプリケーションも実行可能であるが、よりゲームアプリケーションの実行に適したOSを有する。スマートフォン4は、スマホアプリと互換性を有する一方で、ゲーム機アプリと互換性を有しない。また、ゲーム機3は、ゲーム機アプリと互換性を有する一方でスマホアプリと互換性を有しない。
【0072】
また、スマートフォン4は、モバイル通信網を介して通信を行う機能(モバイル通信網を介した通話機能と言うこともできる)を有しているのに対して、ゲーム機3は、当該機能を有していない点で、両者は異なっている。すなわち、スマートフォン4は、広域通信網(WAN)に直接接続する機能を有しているのに対して、ゲーム機3は、当該機能を有していない。ここで、広域通信網(WAN)とは、LAN(Local Area Network)と比較して広い範囲にわたるネットワークであり、モバイル通信網(換言すれば、携帯電話通信網)を含む比較的広い範囲のネットワークを意味する。
【0073】
また、ゲーム機3は、ゲーム操作に適した様々な入力部(複数のボタンを有するボタン32、方向指示キー33、方向入力スティック34等)を有している。具体的には、ゲーム機3の入力部の一例としてのボタン32は、複数のボタンを有しており、例えば、ユーザが親指であるボタンを操作しているときに、人差し指又は中指で別のボタンを操作することができる。また、例えば、ユーザが右手の親指、及び、人差し指(中指でもよい)を用いてボタン32を操作しているときに、左手の親指で方向指示キー33又は方向入力スティック34を操作することができるように、ゲーム機3は構成されている。一方で、スマートフォン4は、このような入力部を有していない。スマートフォン4は、少なくとも方向入力スティック34を有していない。また、スマートフォン4のボタンの数はゲーム機3よりも少ない。
【0074】
すなわち、ゲーム機3は、ゲーム操作用の入力部を備えるので、ゲームに適した情報処理装置であることから、ゲーム用の情報処理装置と言うことができる。スマートフォン3は、汎用の情報処理装置である(換言すれば、多機能情報端末である)のに対して、ゲーム機3は、ゲーム用の情報処理装置である点で、両者は異なっている。なお、上記のように、ゲーム機3は、ゲーム用の情報処理装置であるが、ゲーム用途でのみ利用可能であるわけではない。例えば、ゲーム機3は、ブラウザアプリケーションがインストールされることによってブラウザ機能を有していてもよいし、動画再生アプリケーションがインストールされることによって動画再生機能を有していてもよいし、カメラを備えることによって撮影機能を有していてもよい。
【0075】
また、ゲーム機3は、専用のゲームカードが装着可能であるのに対して、スマートフォン3は、このゲームカードを装着することができない点で、両者は異なっている。
【0076】
本実施形態においては、ゲーム機3とスマートフォン4との間には、OS、通信手段、入力部、専用のゲームカードが装着可能か否かの少なくとも4つの相違点があるが、これら4つのうち少なくとも1つの相違点があれば、2つの情報処理装置は異なる種類の情報処理装置であると言うことができる。すなわち、他の実施形態においては、情報処理システムにおける端末装置である2種類の情報処理装置の間には、上記4つのうち少なくとも1つの相違点が存在すればよい。例えば、ゲーム機3は、モバイル通信網を介した通信を行う機能を有していてもよいし、専用のゲームカードを必ずしも装着可能でなくてもよい。
【0077】
[3.情報処理システムの説明]
(情報処理システムの概要)
図4は、情報処理システム1の概要を示す図である。図4に示す情報処理システム1には、ゲーム機3として、ゲーム機3a、3b、3cが含まれる。ゲーム機3aは、ユーザaによって使用され、ゲーム機3bは、ユーザb1及びb2によって使用され、ゲーム機3cは、ユーザcによって使用されるものとする。また、情報処理システム1には、スマートフォン4として、スマートフォン4a、4b1、4dが含まれる。スマートフォン4aはユーザaによって使用され、スマートフォン4b1はユーザb1によって使用され、スマートフォン4dはユーザdによって使用されるものとする。
【0078】
なお、各「ユーザ」はそれぞれ別の人物に対応するものとする。すなわち、ユーザaは人物Aに対応し、ユーザb1は人物B1に対応し、ユーザb2は人物B2に対応し、ユーザcは人物Cに対応し、ユーザdは人物Dに対応するものとする。
【0079】
ここで、各ゲーム機3においては、同じゲームアプリケーション(以下、「ゲーム機アプリA」という)が実行されることによって生成されたユーザデータが記憶されている。「ユーザデータ」は、ゲーム機3において行われたゲーム処理に基づく情報である。ユーザデータは、ゲーム機アプリAのゲームにおける所定のパラメータの値を示すデータを含む。以下では、ゲーム機3がゲーム機アプリAを実行することによって行われるゲームを「ゲームA」という。
【0080】
図4に示すシステムの概要を説明する前に、各端末において行われるゲーム、各端末で記憶されるデータについて説明する。
【0081】
例えば、ゲーム機3において実行されるゲームAでは、ユーザのキャラクタ(以下では「プレイヤキャラクタ」という)が「村」と呼ばれる仮想空間内で移動したり所定の動作を行ったりする。例えば、プレイヤキャラクタは、「村」に暮らす動物のキャラクタと交流し、村を発展させることで、自分の村づくりを行う。村が発展すると村の価値が上がりゲームAにおいて特典が得られる。また、プレイヤキャラクタは、所定の動作を行うことでゲームA内で用いられるお金(ゲーム内貨幣)を獲得したり、獲得したお金でアイテムを購入したりする。また、このゲームAでは、所定のタイミングでイベントが開催される。各ゲーム機3は日時を計時するRTCを備えている。例えば、イベントは、予め定められた期間(例えば1月1日~3日)になると、各ゲーム機3において開催される。例えば、イベントとして、「釣り大会」が開催される。「釣り大会」では、ユーザがプレイヤキャラクタを操作して、ゲーム内で魚釣りを行う。例えば、釣った魚の数や種類によって、このゲームA内で様々な特典が得られる。例えば、プレイヤキャラクタは、特典の一例としては、ゲームA内で用いられるお金を得ることができる。
【0082】
このゲームAでは、1台のゲーム機3において1つの「村」が形成される。1人のユーザがゲーム機3を使用する場合、「村」にはそのユーザのプレイヤキャラクタが存在し、その「村」に存在する他の動物等のキャラクタは、ゲーム機3によって制御されるノンプレイヤキャラクタ(以下、単に「キャラクタ」という)である。
【0083】
一方、1台のゲーム機3を複数のユーザが使用する場合、最初のユーザによって「村」が形成されると、2人目以降のユーザは、自身の「村」を形成することはできず、最初のユーザによって形成された村の「住人」として、ゲームを行う。すなわち、複数のユーザによって使用されるゲーム機3において実行されるゲームAでは、最初のユーザに対応するプレイヤキャラクタと、2人目以降のユーザに対応するプレイヤキャラクタとが同じ「村」に存在する。複数のユーザによって使用されるゲーム機3においては、ユーザ毎にユーザデータが保存されており、各ユーザデータはユーザ毎にそれぞれ異なる。例えば、図4に示されるゲーム機3bは、ユーザb1とユーザb2とで使用され、ユーザb1のユーザデータb1と、ユーザb2のユーザデータb2とが記憶される。一方、各ユーザのキャラクタは同じ「村」に存在しているため、その村に関する情報(ノンプレイヤキャラクタの種類や数等)は共通している。
【0084】
図5は、ゲーム機3の記憶部36及びメモリカードに記憶されるデータの一例を示す図である。図5に示されるように、ゲーム機3の記憶部36には、ユーザIDと、ユーザデータが記憶されている。また、ゲーム機3のメモリカードにはゲーム機アプリAのプログラムが記憶される。
【0085】
ユーザIDは、ユーザを識別するための識別情報であり、そのユーザに一意に割り当てられる。なお、ユーザIDには、そのゲーム機3の各ユーザに共通する「村」の識別情報と、そのユーザに個別の識別情報とが含まれる。「村」の識別情報は、各ゲーム機3においてランダムに決定される。
【0086】
ユーザデータは、「村データ」と、「ユーザ情報」と、「ゲームデータD1」と、「ゲームデータD2」と、「ゲームデータD3」とを含む。ゲームデータD1~3の他にもゲームAの多数のパラメータを示すゲームデータがゲーム機3の記憶部36に記憶される。
【0087】
「村データ」は、ゲーム機3に複数のユーザが登録されている場合、各ユーザに共通のデータである。村データは、その村に関する情報を示すデータである。村データは、例えば、現在の村の価値を示す情報(この情報は時間に応じて変化する)、その村に住んでいるキャラクタに関する情報(例えば、キャラクタの誕生日など)であってもよい。
【0088】
「ユーザ情報」は、ユーザに関する情報である。ユーザ情報は、例えば、そのユーザのユーザ名、誕生日等の情報であり、ユーザ自身によって設定される情報である。
【0089】
ゲームデータD1~3は、プレイヤキャラクタが所定の動作を行うことによって変化するゲームパラメータである。例えば、ゲームデータD1は、そのプレイヤキャラクタの貯金額を示すデータである。また、ゲームデータD2は、そのプレイヤが上記釣り大会において釣った魚の数、魚の種類を示すデータである。ゲームデータD2は、釣り大会が行われる特定の期間において用いられるデータであるのに対して、ゲームデータD1は、特定の期間に限らずゲームAが行われる間、恒久的に用いられるデータである。なお、ゲームデータD3は、後述するキャラクタに対する投票(言い換えるとキャラクタの選択)を示すデータである。
【0090】
ユーザ情報およびゲームデータD1~3は、ユーザ毎に異なるデータであり、上記村データのように1台のゲーム機3の各ユーザに共通の情報ではない。
【0091】
図5に示されるデータの他にも、上記ゲームAを行うための各種データがゲーム機3に記憶される。ゲーム機3においては、これら各種データを用いて上述したゲームAが行われる。
【0092】
図6は、スマートフォン4に記憶されるデータの一例を示す図である。図6に示されるように、スマートフォン4の記憶部44には、ユーザIDと、スマホゲームデータと、スマホアプリAのプログラムとが記憶される。
【0093】
ユーザIDは、スマートフォン4において行われるゲームアプリケーション(以下、「スマホアプリA」という)のユーザを識別するための情報である。なお、スマートフォン4は、基本的にゲーム機3のように複数のユーザによって使用されることはなく、1人のユーザによって使用される。したがって、スマートフォン4には1のユーザIDが記憶される。
【0094】
スマホゲームデータは、スマホアプリAを実行することにより行われるゲーム(以下、「スマホゲームA」という)に用いられるデータである。スマホゲームデータには、例えば、キャラクタのデータが含まれる。
【0095】
スマホアプリAのプログラムは、スマートフォン4において実行されるアプリケーションプログラムである。スマホアプリAのプログラムは、ゲーム機アプリAのプログラムとは異なるプログラムであり、スマートフォン4上で実行される。
【0096】
スマホゲームAは、上記ゲーム機3において行われるゲームAの体験版のゲームである。スマホゲームAは、ゲーム機3におけるゲームAと共通している部分(例えば、ゲーム機3のゲームにおいて登場するキャラクタ)を有するものの、ゲーム機3におけるゲームAよりも簡略化されたゲームである。なお、スマホゲームAはゲーム機3において行われるゲームAの体験版でなくてもよい。例えば、スマホゲームAは、ゲーム機3において行われるゲームAと全く同じゲームを行うものであってもよいし、ゲーム機3において行われるゲームAと同様のゲームであって異なる仕様のゲーム、例えばゲーム機3におけるゲームAに新たな機能(例えばステージ、キャラクタ、アイテム等)が付加されたゲームや一部の機能が異なるゲームを行うものであってもよい。また、スマホゲームAは、ゲーム機3において行われるゲームAとは全く異なるゲームを行うものであってもよい。例えば、スマホゲームAとゲーム機3におけるゲームAとが全く異なるゲームである場合でも、これらのゲームには共通する部分(例えば、キャラクタ、アイテム等)があってもよい。
【0097】
図4に戻り、情報処理システム1の概要について説明する。本実施形態では、図4に示されるように、各ゲーム機3がサーバシステム2にアクセスし、各ゲーム機3に記憶されたユーザデータをサーバシステム2にアップロードする。例えば、ゲーム機3は、ゲームAを実行中に、所定のタイミングでネットワーク5を介してサーバシステム2に接続し、記憶部36に記憶されたユーザデータをサーバシステム2に送信する。例えば、ゲーム機3は、ゲームAにおいてあるシーンから別のシーンに移行するタイミングで、ユーザデータをサーバシステム2にアップロードしてもよい。また、ゲーム機3は、ゲーム機3が無線LANに接続したタイミングで、記憶部36に記憶されたユーザデータをサーバシステム2にアップロードしてもよい。また、ゲームAの実行中でないときに、ゲーム機3がサーバシステム2に接続してゲームAに関するユーザデータをアップロードしてもよい。また、ゲーム機3は、ユーザの指示に応じてユーザデータをサーバシステム2にアップロードしてもよい。
【0098】
サーバシステム2には、ユーザ毎にユーザデータ保存領域が設けられる。例えば、サーバシステム2には、ユーザaのユーザデータ保存領域と、ユーザb1のユーザデータ保存領域と、ユーザb2のユーザデータ保存領域と、ユーザcのユーザデータ保存領域とが設けられる。これらの他にも、サーバシステム2には、ゲーム機3のユーザ毎にユーザデータ保存領域が設けられる。
【0099】
サーバシステム2は、ゲーム機3からユーザデータを受信した場合、対応するユーザのユーザデータ保存領域に当該ユーザデータを保存する。例えば、サーバシステム2は、ゲーム機3aからユーザaのユーザデータaを受信した場合、当該ユーザデータaをユーザaのユーザデータ保存領域に保存する。また、サーバシステム2は、例えばゲーム機3bからユーザb1のユーザデータb1を受信した場合、当該ユーザデータb1をユーザb1のユーザデータ保存領域に保存する。
【0100】
図4に示されるように、サーバシステム2は、各ユーザのユーザデータ保存領域に保存されたユーザデータを集計し、集計データとして記憶する。例えば、サーバシステム2は、ゲーム機3からユーザデータを受信した場合、受信したユーザデータをユーザ保存領域に保存するとともに、各ユーザデータを集計して集計データとして記憶する。また、サーバシステム2は、予め定められた所定の時間間隔(例えば、1時間に1回)で、保存された各ユーザデータを集計し、集計データとして記憶してもよい。
【0101】
具体的には、サーバシステム2は、各ユーザデータに含まれる同種のゲームデータ(ゲームAにおいて同じパラメータを示すゲームデータ)を集計し、そのゲームデータの集計データとして記憶する。例えば、サーバシステム2は、各ユーザデータに含まれるゲームデータD1を集計し、ゲームデータD1の集計データとして記憶する。また、サーバシステム2は、例えば各ユーザデータに含まれるゲームデータD2を集計し、ゲームデータD2の集計データとして記憶する。例えば、ゲームデータD1がプレイヤキャラクタの貯金額を示すデータである場合、サーバシステム2は、各ユーザデータのゲームデータD1が示す貯金額を合計し、その合計貯金額を集計データとして記憶する。また、例えば、ゲームデータD2が、プレイヤキャラクタが釣り大会で釣った魚の数を示すデータである場合、サーバシステム2は、各ユーザデータのゲームデータD2が示す魚の数を合計し、その合計の数を集計データとして記憶する。
【0102】
サーバシステム2は、記憶した集計データを各スマートフォン4に送信する。具体的には、サーバシステム2は、スマートフォン4から集計データの取得要求を受信した場合、集計データをスマートフォン4に送信する。スマートフォン4は、受信した集計データを用いて所定の情報処理を行う。例えば、スマートフォン4は、受信した集計データを表示部45に表示する。
【0103】
ここで、サーバシステム2に記憶されるデータについて説明する。図7は、サーバシステム2において記憶されるデータの一例を示す図である。図7に示されるように、サーバシステム2には、ユーザデータと、ユーザ識別データとが記憶されている。
【0104】
ユーザデータは、上述した各ユーザのユーザデータである。例えば、サーバシステム2には、ユーザデータとして、ユーザデータaと、ユーザデータb1と、ユーザデータb2と、ユーザデータcとが保存される。その他にも多数のユーザデータがサーバシステム2に保存される。
【0105】
ユーザ識別データは、ゲーム機ユーザ識別データと、スマホユーザ識別データとを含む。ゲーム機ユーザ識別データは、ゲーム機3のユーザID(図5のユーザID)を示すデータである。例えば、サーバシステム2には、ゲーム機ユーザ識別データとして、ユーザaのユーザIDを示すデータ、ユーザb1のユーザIDを示すデータ、ユーザb2のユーザIDを示すデータ、ユーザcのユーザIDを示すデータが記憶されている。また、スマホユーザ識別データは、スマートフォン4のユーザID(図6のユーザID)を示すデータである。例えば、サーバシステム2には、スマホユーザ識別データとして、ユーザaのユーザIDを示すデータ、ユーザb1のユーザIDを示すデータ、ユーザb2のユーザIDを示すデータ、ユーザdのユーザIDを示すデータが記憶されている。
【0106】
図7に示されるように、ゲーム機3のユーザIDと、ユーザデータとが対応付けられる。例えば、ゲーム機3aのユーザaのユーザIDと、ユーザデータaとが対応付けられている。また、ゲーム機3bのユーザb1のユーザIDと、ユーザデータb1とが対応付けられている。また、ゲーム機3bのユーザb2のユーザIDと、ユーザデータb2とが対応付けられている。また、ゲーム機3cのユーザcのユーザIDと、ユーザデータcとが対応付けられている。
【0107】
また、ゲーム機3のユーザIDと、スマートフォン4のユーザIDとは、情報としては異なるものの、これらが対応付けされる場合がある。
【0108】
例えば、図7に示されるように、ゲーム機3aのユーザaのユーザIDと、スマートフォン4aのユーザaのユーザIDとが対応付けられている。また、ゲーム機3bのユーザb1のユーザIDと、スマートフォン4b1のユーザb1のユーザIDとが対応付けられている。また、ゲーム機3bのユーザb2のユーザIDと、スマートフォン4b2のユーザb2のユーザIDとが対応付けられている。なお、図7に示される例では、ゲーム機3cのユーザcのユーザIDは、スマートフォン4の各ユーザのIDの何れとも対応付けられていない。また、スマートフォン4dのユーザdのユーザIDは、ゲーム機3の各ユーザのユーザIDの何れとも対応付けられていない。
【0109】
このことから明らかなように、人物Aは、ゲーム機3aのユーザaとして、サーバシステム2に登録されており、かつ、スマートフォン4aのユーザaとして、サーバシステム2に登録されている。また、人物B1は、ゲーム機3bのユーザb1として、サーバシステム2に登録されており、かつ、スマートフォン4b1のユーザb1として、サーバシステム2に登録されている。また、人物B2は、ゲーム機3bのユーザb2として、サーバシステム2に登録されており、かつ、スマートフォン4b2のユーザb2として、サーバシステム2に登録されている。
【0110】
ゲーム機3のユーザIDと、スマートフォン4のユーザIDとが対応付けられている場合、そのユーザIDによって特定される人物は、自身のスマートフォン4からサーバシステム2にアクセスすることにより、サーバシステム2に記憶された自身のゲーム機3のユーザデータを参照することができる。
【0111】
一方、人物Cは、ゲーム機3cのユーザcとしてサーバシステム2に登録されているものの、スマートフォン4のユーザとしてはサーバシステム2に登録されていない。例えば、人物Cは、ゲーム機3cにおいてゲームAを実行することができる一方で、スマートフォン4を持っていない、あるいは、自身のスマートフォン4にはスマホアプリAがインストールされていないため、スマホゲームAを実行することができない。
【0112】
また、人物Dは、ゲーム機3のユーザとしてサーバシステム2に登録されていないものの、スマートフォン4dのユーザdとしてはサーバシステム2に登録されている。例えば、人物Dは、スマートフォン4dにおいてスマホゲームAを実行することができる一方で、ゲーム機3を有していない、あるいは、ゲーム機3を有していてもゲーム機アプリAを有していないため、ゲームAを実行することができない。
【0113】
また、サーバシステム2には、集計データとして、ゲームデータD1の集計データと、ゲームデータD2の集計データと、ゲームデータD3の集計データとが記憶されている。ゲームデータD1の集計データは、各ユーザデータのゲームデータD1を集計したデータであり、ゲームデータD2の集計データは、各ユーザデータのゲームデータD2を集計したデータであり、ゲームデータD3の集計データは、各ユーザデータのゲームデータD3を集計したデータである。
【0114】
次に、上記集計データを用いた情報処理の具体例について説明する。図8は、複数のゲーム機3において行われたゲーム処理に基づく情報を集計した結果をスマートフォン4において表示する場合の処理の流れの一例を示す図である。
【0115】
図8に示されるように、各ゲーム機3a、3b等において、ゲーム機アプリAが実行されてゲームAが行われる。各ゲーム機3は、ユーザによって入力部(タッチパネル31、ボタン32、方向指示キー33、方向入力スティック34等)に対して行われた操作を示す操作情報を取得する(S1)。ゲーム機3は、取得した操作情報に基づいてゲーム処理を行う(S2)。例えば、ゲーム機3のゲームにおいて上記釣り大会が開催されている場合、ゲーム機3は、操作情報に基づいてプレイヤキャラクタを制御し、釣りを行う。また、ゲーム機3は、例えば、操作情報に基づいてプレイヤキャラクタを操作し、お金を獲得するための所定の動作(例えば、狩りをする)を行ったり、お金を消費するための所定の動作(例えば、アイテムを購入する)を行ったりする。ゲーム機3は、ゲーム処理の結果に応じて、ゲームデータを更新する。例えば、プレイヤキャラクタがお金を獲得した場合、ゲーム機3は、「ゲームデータD1」に獲得した金額を加算し、プレイヤキャラクタがアイテムを購入した場合は「ゲームデータD1」からアイテムの購入額を減算する。また、例えば、プレイヤキャラクタが釣り大会において魚を1匹だけ釣った場合、「ゲームデータD2」に「1」を加算する。
【0116】
次に、ゲーム機3は、所定のタイミングでゲームデータをサーバシステム2に送信し(S3)、サーバシステム2は、当該ゲームデータを受信して保存する(S4)。そして、サーバシステム2は、保存したゲームデータを集計する(S5)。
【0117】
一方、スマートフォン4においては、スマホアプリAが起動される(S6)。スマホアプリAが起動されて、スマートフォン4のユーザによって集計結果を参照するための所定の操作が行われると、スマートフォン4は、サーバシステム2に集計結果の取得要求を送信する(S7)。サーバシステム2は、この取得要求に応じて、S5の集計結果を示すデータをスマートフォン4に送信する(S8)。スマートフォン4は、サーバシステム2から送信された集計結果を示すデータを用いて、集計結果を表示部45に表示する(S9)。
【0118】
そして、サーバシステム2は、集計結果が所定の条件を満たした場合、ゲーム機3及び/又はスマートフォン4に対して特典を付与する。例えば、サーバシステム2は、ゲームデータD1の集計結果が示す貯金額の合計額が所定値を超えた場合、サーバシステム2に登録されている全てのゲーム機3及びスマートフォン4に対して特典を付与する。また、例えば、サーバシステム2は、ゲームデータD2の集計結果が示す魚の数の合計が所定値を超えた場合、全てのゲーム機3及びスマートフォン4に対して特典を付与する。ゲーム機3に対して付与される特典としては、例えば、ゲーム機3において利用可能なアイテム、キャラクタ、画像、音声、ゲームA又は他のゲームにおいて用いられるお金(ゲーム内貨幣)、ゲームA又は他のゲームにおけるステージ(あるいはシーンともいう)等であってもよい。また、スマートフォン4に対して付与される特典としては、例えば、スマートフォン4において利用可能なアイテム、キャラクタ、画像、音声、スマホゲームA又は他のゲームにおいて用いられるお金、スマホゲームA又は他のゲームにおけるステージ等であってもよい。なお、サーバシステム2からゲーム機3及び/又はスマートフォン4に対して特典に関する実データ(例えば、特典として画像が送信される場合には、その画像データ)が送信されることによって特典の付与が行われてもよいし、ゲーム機3及び/又はスマートフォン4に既に保存されている特典に関する実データを有効化するためのデータが送信されることによって、特典の付与が行われてもよい。
【0119】
なお、サーバシステム2は、取得要求を送信したスマートフォン4のユーザがゲーム機3と対応付けされているか否かにかかわらず、自機に登録されている全てのスマートフォン4のユーザからの取得要求に応じて、集計結果を送信する。すなわち、スマホアプリAがインストールされ、サーバシステム2にユーザIDが登録された全てのスマートフォン4から、サーバシステム2に保存された集計結果を参照することができる。このため、ゲーム機3を有していない(あるいは、ゲーム機3を有していてもゲーム機アプリAを有していない)ユーザもスマートフォン4から集計結果を見ることができ、ゲーム機3において行われているゲームAの状況を知ることができる。
【0120】
また、図示は省略するが、ゲーム機3からもサーバシステム2にアクセスして、集計結果を参照することができる。
【0121】
図9は、複数のゲーム機3におけるゲーム処理に基づく情報を集計した結果に応じてスマートフォン4にキャラクタを配信する場合の処理の流れの一例を示す図である。図9では、図8で示したゲームと同様のゲームAにおける別の処理が示されている。なお、図9においては、図8に示した処理と同様の処理について同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0122】
ここで、上述したように、スマートフォン4において行われるスマホゲームAは、ゲーム機3において行われるゲームAの簡易版である。スマホゲームAにおいて利用可能なキャラクタの数は、初期的に制限されており、ゲーム機3のゲームAにおいて利用可能なキャラクタの数よりも少ない。例えば、スマホゲームAでは、初期的には10個のみを利用可能であり、サーバシステム2が、所定期間毎にスマートフォン4に対して新たなキャラクタを配信する。キャラクタが配信された場合、その配信されたキャラクタをスマホゲームAにおいて利用可能となる。図9に示す例では、ゲーム機3のゲームAにおいて各ユーザがキャラクタに投票し、その投票結果に基づいて、配信するキャラクタの種類が決定される。
【0123】
図9に示されるように、各ゲーム機3において、操作情報が取得される(S1)。ゲーム機3は、取得した操作情報に基づいて、ゲーム処理としてキャラクタを選択する処理を行う(S11)。例えば、各ゲーム機3において行われるゲームAの仮想空間には、複数のキャラクタのそれぞれに対応する投票箱が設けられ、ユーザは、プレイヤキャラクタを操作して投票箱に投票することにより、複数のキャラクタのうちの何れかを選択する。
【0124】
次に、ゲーム機3は、所定のタイミングでS11のキャラクタの選択結果を示すキャラクタ選択データを、ゲームデータD3としてサーバシステム2に送信する(S12)。サーバシステム2は、ゲーム機3から送信されたキャラクタ選択データを、ユーザデータとして保存する(S13)。そして、サーバシステム2は、保存したキャラクタ選択データを集計する(S5)。具体的には、サーバシステム2は、各キャラクタに対する投票を合計し、各キャラクタについて得票数を計数する。
【0125】
サーバシステム2におけるS5の集計の状況は、ゲーム機3から参照することができる(S14)。具体的には、ゲーム機3は、サーバシステム2にアクセスして、現在の各キャラクタの得票状況を取得する。例えば、ゲーム機3において、現在の各キャラクタの得票数を表示してもよいし、各キャラクタの得票数を段階的に表示してもよい。これにより、ユーザは、ゲーム機3において、どのキャラクタが人気があるのかを知ることができる。なお、スマートフォン4からも現在の各キャラクタの得票状況を参照できてもよい。
【0126】
サーバシステム2では、S5の集計結果に基づいて、複数のキャラクタをスマートフォン4に配信する設定が行われる(S15)。例えば、得票数の多いキャラクタを優先して複数のキャラクタの配信設定が行われる。
【0127】
S15においてキャラクタの配信が行われる前は、スマートフォン4において行われるスマホゲームAでは、例えば、N個のキャラクタを利用可能である(S16)。S15においてキャラクタの配信が行われた後、スマホゲームAでは、例えば、M(>N)個のキャラクタが利用可能となる(S17)。
【0128】
このように、各ゲーム機3においてユーザが選択したキャラクタが優先的にスマートフォン4に配信される。これにより、ゲーム機3において行われたゲームの結果が、スマートフォン4において行われるスマホゲームAに反映される。
【0129】
図10は、図8及び図9におけるS5において集計された結果、サーバシステム2に保存された集計データの一例を示す図である。
【0130】
図10に示されるように、サーバシステム2には、集計データとして、ゲームデータD1の集計データ、ゲームデータD2の集計データ、ゲームデータD3の集計データが記憶されている。例えば、ゲームデータD1の集計データは、複数のゲーム機3から取得したゲームデータD1が示す貯金額の合計であり、その合計値として「90万」という数値が記憶されている。また、ゲームデータD2の集計データは、複数のゲーム機3から取得したゲームデータD2が示す魚の数の合計であり、その合計値として「110万」という数値が記憶されている。また、ゲームデータD3の集計データは、複数のゲーム機3から取得したゲームデータD3が示す各キャラクタの得票数であり、キャラクタ毎の得票数が示されている。
【0131】
図11は、図10に示される集計データをスマートフォン4が取得したときにスマートフォン4において表示される画面の一例を示す図である。図10に示される集計データをスマートフォン4が取得した場合、図11に示されるように、スマートフォン4の表示部45の画面には、釣り大会の結果の数である「110万」という数字と、合計貯金額である「90万」という数字とが表示される。例えば、釣り大会の目標が100万匹に設定されている場合、魚の合計値がこの目標値を超えているため、スマートフォン4のユーザ(ゲーム機3のユーザも)は、特典として新キャラクタを取得可能となる。一方、合計貯金額の目標が100万であった場合、実際の合計貯金額がこの目標に満たないため、ユーザはこの時点では特典としての新アイテムを取得することはできない。なお、ゲーム機3がサーバシステム2にアクセスすることにより、図11に示されるような集計結果をゲーム機3においても表示することができる。
【0132】
図12は、図9に示すキャラクタの配信前後におけるスマートフォン4に記憶されるデータの一例を示す図である。図12に示されるように、サーバシステム2からキャラクタが配信される前は、スマートフォン4には、スマホゲームデータとしてキャラクタA、キャラクタB、キャラクタCのデータが記憶されている。一方、サーバシステム2からキャラクタが配信された後は、スマートフォン4には、キャラクタA~Cに加えて、新たなキャラクタP、R、Hのデータが記憶される。なお、サーバシステム2から新たなキャラクタP、R、Hに関する実データが配信されることによってスマートフォン4において新たなキャラクタP、R、Hが利用可能となってもよいし、キャラクタの配信前からスマートフォン4においてキャラクタP、R、Hに関する実データが記憶され、サーバシステム2からキャラクタP、R、Hを有効化する(利用可能とする)ためのデータがスマートフォン4に送信されることによって、スマートフォン4において新たなキャラクタP、R、Hが利用可能となってもよい。
【0133】
ここで、上述のようにサーバシステム2においてゲーム機3のユーザIDと、スマートフォン4のユーザIDとが対応付けられている場合、そのユーザIDによって特定されるユーザは、自身のスマートフォン4からサーバシステム2にアクセスし、サーバシステム2に保存された自身のゲーム機3のユーザデータを参照することができる。
【0134】
図13は、あるユーザがスマートフォン4を用いてサーバシステム2にアクセスしてサーバシステム2に保存されたゲーム機3のゲームデータを参照した場合のスマートフォン4の画面の一例を示す図である。図13に示されるように、スマートフォン4の画面には、サーバシステム2に保存されたゲーム機3のゲームデータとして、共通情報と、ユーザ情報とが表示される。共通情報は、上記「村データ」が示す情報であり、例えば、現在の村の価値を示す情報である。また、ユーザ情報は、ユーザ固有の情報であり、例えば現在のユーザの貯金額を示す情報である。このように、ユーザは、自身のスマートフォン4を用いて自身のゲーム機3におけるゲームAの状況を確認することができる。例えば、ユーザが、現在ゲーム機3を携帯していない場合でもスマートフォン4を携帯していれば、スマートフォン4を用いてゲーム機3のゲームAの状況を確認することができる。また、ユーザは、スマートフォン4を用いて、ゲーム機3における自身のユーザ情報のみならず、共通情報を確認することができる。このため、ユーザは、スマートフォン4を用いて共通情報を確認することにより、そのゲーム機3を使用している別のユーザに、共通情報(この別のユーザにも共通の情報)に関する現在の情報を伝えることができ、ユーザ間のコミュニケーションを活性化することができる。
【0135】
[4.各装置における処理の詳細]
以下、本実施形態の情報処理システム1の各装置において行われる処理の詳細について説明する。
【0136】
(ゲーム機3の処理1)
図14は、図8に示す処理が行われる場合のゲーム機3の処理の一例を示すフローチャートである。
【0137】
図14に示されるように、ゲーム機3(の処理部35)は、まず、ゲーム機アプリ開始前処理を行う(ステップS300)。ゲーム機アプリ開始前処理は、上述したゲーム機アプリAによるゲームAを開始する前の初期設定を行うための処理である。以下、図15を参照してゲーム機アプリ開始前処理の詳細について説明する。
【0138】
図15は、図14のステップS300におけるゲーム機アプリ開始前処理の詳細を示すフローチャートである。図15に示されるように、ゲーム機3は、最初の実行か否かを判定する(ステップS321)。ゲーム機3において、ゲーム機アプリAが最初に起動された場合は、ステップS321においてYESと判定される。具体的には、ゲーム機3は、ゲーム機3の記憶部36にゲームAに関するゲームデータが記憶されているか否かを判定することにより、最初の実行か否かを判定する。最初の実行であると判定した場合(ステップS321:YES)、ゲーム機3は、村設定処理を行う(ステップS322)。このステップS322においては、ユーザからの入力に基づいて村に関する初期設定が行われる。この村に関する初期設定は、上記共通情報の初期値の設定である。例えば、村に初期的に存在するキャラクタの種類が設定されたり、村の名称が設定されたりする。ステップS322に続いて、ゲーム機3は、ユーザ設定処理を行う(ステップS323)。このステップS323では、例えば、ユーザのプレイヤキャラクタに関する情報(プレイヤキャラクタの名称、誕生日、プレイヤキャラクタの顔や体型等)が設定される。
【0139】
一方、最初の実行でないと判定した場合(ステップS321:NO)、ゲーム機3は、新たなユーザか否かを判定する(ステップS324)。具体的には、ゲーム機3は、現在のユーザに対応するユーザデータが記憶部36に記憶されているか否かを判定することにより、ゲームAを実行しようとしているユーザがこのゲームAにおける新たなユーザか否かを判定する。新たなユーザであると判定した場合(ステップS324:YES)、ゲーム機3は、ユーザ追加処理を行う(ステップS325)。ステップS325において、ゲーム機3は、ステップS323と同様に、新たなユーザのプレイヤキャラクタに関する情報の設定を行う。このステップS325が実行されることにより、既にゲーム機3において存在している村に新たなプレイヤキャラクタ(住人)が設定される。
【0140】
ステップS323を実行した場合、ステップS325を実行した場合、又は、ステップS324でNOと判定した場合、ゲーム機3は、図15に示す処理を終了し、図14に処理を戻す。
【0141】
図14に戻り、ゲーム機3は、ステップS300の処理の後、ゲームAを開始する(ステップS301)。
【0142】
続いて、ゲーム機3は、入力部(31~34)に対して行われた操作に応じた操作情報を取得する(ステップS302)。次に、ゲーム機3は、ステップS302で取得した操作情報に基づいて、プレイヤキャラクタを制御する(ステップS303)。例えば、ゲーム機3は、プレイヤキャラクタを仮想空間において移動させたり、所定の動作を行わせたりする。続いて、ゲーム機3は、お金計算処理を行う(ステップS304)。例えば、ステップS303のプレイヤキャラクタの制御の結果、プレイヤキャラクタがゲームAにおいて用いられるお金を獲得した場合、記憶部36に記憶されている貯金額に獲得した金額を加算する。なお、ステップS304の処理は、後述するステップS307の処理とは異なり、特定の期間において実行されるものではなく、ゲームAを実行中に常に実行される。
【0143】
次に、ゲーム機3は、イベントを開始するか否かを判定する(ステップS305)。例えば、ゲーム機3は、RTCによって示されるゲーム機3の日時が、予め定められたイベントを開催する特定の期間である場合、ステップS305においてイベントを開始すると判定する。なお、ステップS305においてYESと判定した場合、ゲーム機3は、以降の処理において、イベントが終了するまではステップS305においてYESと判定する。イベントを開始すると判定した場合(ステップS305:YES)、ゲーム機3は、プレイヤキャラクタが魚を獲得したか否かを判定する(ステップS306)。具体的には、ゲーム機3は、ステップS303の処理に応じて、プレイヤキャラクタが魚を獲得したか否かを判定する。プレイヤキャラクタが魚を獲得したと判定した場合(ステップS306:YES)、ゲーム機3は、魚の数を加算する(ステップS307)。
【0144】
ステップS307の処理を行った場合、ステップS305でNOと判定した場合、又はステップS306でNOと判定した場合、ゲーム機3は、ユーザデータをサーバシステム2にアップロードするか否かを判定する(ステップS308)。例えば、ゲーム機3は、ゲームAにおいてあるシーンから別のシーンに移行した場合、ゲーム機3が無線LANに接続した場合、ユーザデータをサーバシステム2にアップロードすると判定する。なお、ゲーム機3がユーザデータをサーバシステム2にアップロードするタイミングはどのようなものでもよい。例えば、ゲームAを開始又は終了するタイミングで、記憶部36に記憶されたユーザデータがサーバシステム2にアップロードされてもよい。また、ゲーム機3は、所定の時間間隔でユーザデータをアップロードしてもよいし、ランダムなタイミングでユーザデータをアップロードしてもよい。
【0145】
ユーザデータをアップロードすると判定した場合(ステップS308:YES)、ゲーム機3は、記憶部36に記憶されたユーザデータをアップロードする(ステップS309)。具体的には、ゲーム機3は、サーバシステム2にアクセスして、ユーザIDと、ユーザデータとをサーバシステム2に送信する。ここで送信されるユーザデータには、ステップS304で加算された貯金額を示すゲームデータD1と、ステップS307で加算された魚の数を示すゲームデータD2とが含まれる。
【0146】
ステップS309の処理を行った場合、又はステップS308でNOと判定した場合、ゲーム機3は、サーバシステム2から特典をダウンロードするか否かを判定する(ステップS310)。例えば、ゲーム機3は、ユーザからの指示に基づいて特典をダウンロードすると判定してもよい。特典をダウンロードすると判定した場合(ステップS310:YES)、ゲーム機3は、サーバシステム2から付与された特典を示すデータをダウンロードする(ステップS311)。
【0147】
ステップS311の処理を行った場合、又はステップS310でNOと判定した場合、ゲーム機3は、ゲームAを終了するか否かを判定する(ステップS312)。ゲームAを終了しない場合(ステップS312:NO)、ゲーム機3は、ステップS302の処理を再び実行する。ステップS302~S312の処理が繰り返し行われることにより、ゲームAが進行する。以上で図14に示す処理の説明を終了する。
【0148】
(ゲーム機3の処理2)
図16は、図9に示す処理が行われる場合のゲーム機3の処理の一例を示すフローチャートである。図16において図14と同様の処理については同様の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0149】
ゲーム機3は、入力部から取得した操作情報に基づいてプレイヤキャラクタを制御し(ステップS303)、プレイヤキャラクタが仮想空間に設けられた投票箱に到達し、投票したか否かを判定する(ステップS331)。仮想空間には、キャラクタ毎にキャラクタを選択するための投票箱が設けられている。ユーザは、投票する(言い換えると、選択する)キャラクタに対応する投票箱までプレイヤキャラクタを仮想空間内で移動させ、そのキャラクタに投票する(キャラクタを選択する)。なお、仮想空間には、既にスマートフォン4に配信されているキャラクタを除くキャラクタに対応する投票箱が設けられる。このため、例えば、スマートフォン4に対して複数のキャラクタを複数回に分けて配信する場合、1回目の配信によってスマートフォン4に配信されたキャラクタに対応する投票箱は、以降は仮想空間に現れない。したがって、ゲーム機3のゲームAをプレイしているユーザは、スマートフォン4に未だ配信されていないキャラクタを選択する(投票する)ことができるものの、既にスマートフォン4に配信されたキャラクタを選択することはできない。
【0150】
プレイヤキャラクタが投票した場合(ステップS331:YES)、ゲーム機3は、そのキャラクタを選択し(ステップS332)、そのキャラクタを選択したことを示すデータをゲームデータD3として記憶部36に保存する(ステップS333)。
【0151】
続いて、ゲーム機3は、ステップS333で保存したゲームデータD3をサーバシステム2にアップロードするか否かを判定し(ステップS308)、アップロードすると判定した場合は、当該ゲームデータD3を含むユーザデータをサーバシステム2にアップロードする(ステップS309)。
【0152】
続いて、ゲーム機3は、サーバシステム2において集計されているキャラクタの得票状況を参照するか否かを判定する(ステップS334)。得票状況を参照すると判定した場合(ステップS334:YES)、ゲーム機3は、現在の各キャラクタの得票状況を示すデータをサーバシステム2から取得し、取得したデータに基づいて得票状況をゲーム機3の表示部39に表示する(ステップS335)。以上で図16に示す処理の説明を終了する。
【0153】
(サーバシステム2の処理1)
図17は、図8に示す処理が行われる場合のサーバシステム2の処理の一例を示すフローチャートである。なお、サーバシステム2は、図17に示す処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。
【0154】
図17に示されるように、サーバシステム2は、ゲーム機3からのアクセスの有無を判定する(ステップS200)。具体的には、サーバシステム2は、ゲーム機3からアクセスがあったか否かを判定し、アクセスがあった場合、当該ゲーム機3からユーザIDを取得し、取得したユーザIDが予めサーバシステム2に登録されたゲーム機3のユーザIDと一致するか否かを判定することにより、ゲーム機3からのアクセスを許可するか否かを判定する。なお、サーバシステム2は、ユーザIDとパスワードとを用いてゲーム機3のユーザの認証処理を行ってもよい
【0155】
ゲーム機3からのアクセスを許可すると判定した場合(ステップS200:YES)、サーバシステム2は、ゲーム機3からユーザデータを受信したか否かを判定する(ステップS201)。
【0156】
ゲーム機3からユーザデータを受信した場合(ステップS201:YES)、サーバシステム2は、そのゲーム機3のユーザIDに対応付けられたデータ保存領域に、受信したユーザデータを保存する(ステップS202)。
【0157】
ステップS202の処理を実行した場合、又は、ステップS201においてNOと判定した場合、サーバシステム2は、集計処理を行う(ステップS203)。具体的には、サーバシステム2は、各ユーザデータ保存領域に保存されたユーザデータに含まれるゲームデータをそれぞれ取得し、各ゲームデータが示す値の合計を算出する。より具体的には、サーバシステム2は、複数種類のゲームデータ(ゲームデータD1~3)について種類毎に分類し、種類毎の合計値をそれぞれ算出する。例えば、サーバシステムは、ゲームデータD1の合計値、ゲームデータD2の合計値、ゲームデータD3の合計値をそれぞれ算出する。なお、サーバシステム2は、複数種類のゲームデータのうちの2つ以上をまとめて集計してもよい。例えば、ゲームデータD1~3の合計値を算出してもよい。
【0158】
ステップS203の処理を行った場合、又は、ステップS200でNOと判定した場合、サーバシステム2は、スマートフォン4からのアクセスの有無を判定する(ステップS204)。具体的には、サーバシステム2は、スマートフォン4からアクセスがあったか否かを判定し、アクセスがあった場合、当該スマートフォン4からユーザIDを取得し、取得したユーザIDが予めサーバシステム2に登録されたスマートフォン4のユーザIDと一致するか否かを判定することにより、スマートフォン4からのアクセスを許可するか否かを判定する。
【0159】
スマートフォン4からのアクセスを許可すると判定した場合(ステップS204:YES)、サーバシステム2は、集計データの取得要求か否かを判定する(ステップS205)。スマートフォン4から集計データの取得要求があった場合(ステップS205:YES)、サーバシステム2は、集計データを要求したスマートフォン4に、集計データを送信する(ステップS206)。
【0160】
ステップS206の処理を行った場合、又はステップS205でNOと判定した場合、サーバシステム2は、スマートフォン4からユーザデータの参照要求があったか否かを判定する(ステップS207)。
【0161】
スマートフォン4からユーザデータの参照要求があった場合(S207:YES)、サーバシステム2は、参照要求を送信したスマートフォン4のユーザIDが、サーバシステム2に登録された複数のゲーム機3のユーザIDのうちの何れかと対応付けられているか否かを判定する(ステップS208)。スマートフォン4のユーザIDとゲーム機3のユーザIDとが対応付けられている場合(ステップS208:YES)、サーバシステム2は、そのゲーム機3のユーザIDに対応するユーザデータをスマートフォン4に送信する(ステップS209)。
【0162】
ステップS209の処理を行った場合、ステップS208でNOと判定した場合、ステップS207でNOと判定した場合、又は、ステップS204でNOと判定した場合、サーバシステム2は、ステップS203の集計処理の結果が所定値を超えているか否かを判定する(ステップS210)。例えば、サーバシステム2は、ゲームデータD1の集計データが示す貯金額の合計が所定値を超えているか否かを判定したり、ゲームデータD2の集計データが示す魚の数の合計が所定値を超えているか否かを判定したりする。
【0163】
集計結果が所定値を超えていると判定した場合(ステップS210:YES)、サーバシステム2は、ゲーム機3およびスマートフォン4に対して特典を付与する(ステップS211)。具体的には、サーバシステム2は付与した特典をダウンロード可能に設定し、以降、ゲーム機3及び/又はスマートフォン4から特典のダウンロード要求があった場合には、当該ダウンロード要求に応じて、特典を示すデータをゲーム機3及び/又はスマートフォン4に送信する。なお、付与する特典としては、例えば、ゲームAにおいて用いられるキャラクタやアイテム、お金、画像、音声、ゲームAのステージ等であってもよい。以上で図17に示す処理の説明を終了する。
【0164】
(サーバシステム2の処理2)
図18は、図9に示す処理が行われる場合のサーバシステム2の処理の一例を示すフローチャートである。図18において図17と同様の処理については同様の符号を付し詳細な説明を省略する。なお、サーバシステム2は、図18に示す処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。
【0165】
図18に示されるように、サーバシステム2は、各ユーザデータ保存領域に保存されたユーザデータを集計する集計処理を行う(ステップS203)。このステップS203の集計処理では、サーバシステム2は、各ユーザデータのゲームデータD3を集計し、キャラクタ毎の投票数を算出する。
【0166】
ステップS203の処理を行った場合、又はステップS200でNOと判定した場合、サーバシステム2は、新たなキャラクタの配信を開始するか否かを判定する(ステップS221)。なお、キャラクタの配信を開始するタイミングは予め定められており、予め定められた所定のタイミングでキャラクタの配信が自動的に開始されてもよいし、サーバシステム2の管理者が手動でキャラクタの配信を開始してもよい。新たなキャラクタの配信は、例えば1週間毎に行われてもよい。
【0167】
キャラクタの配信を開始すると判定した場合(ステップS221:YES)、サーバシステム2は、新たな複数のキャラクタの配信設定を行う。すなわち、サーバシステム2は、新たな複数のキャラクタをスマートフォン4からダウンロード可能に設定する。なお、今回の配信において全てのキャラクタのうちのどのキャラクタを配信するかどうかに関して、サーバシステム2がステップS203の集計結果に基づいて自動的に決定してもよいし、サーバシステム2の管理者が、ステップS203の集計結果を参考にして決定してもよい。なお、新たなキャラクタの配信が開始された場合、サーバシステム2はスマートフォン4に、新たなキャラクタの配信が開始されたことを示す通知を行ってもよい。
【0168】
ステップS222の処理を実行した場合、又はステップS221においてNOと判定した場合、サーバシステム2は、スマートフォン4からキャラクタの配信要求があったか否かを判定する(ステップS223)。スマートフォン4からキャラクタの配信要求があった場合(ステップS223:YES)、サーバシステム2は、ステップS222において配信設定が行われたキャラクタを、スマートフォン4に配信する(ステップS224)。なお、キャラクタの実データ(画像データ、形状データ等)をサーバシステム2からスマートフォン4に送信することによってキャラクタの配信が行われてもよい。また、スマートフォン4には予めキャラクタの実データが記憶されており、サーバシステム2からキャラクタを有効化するためのデータを受信したことに応じてスマートフォン4においてキャラクタを有効化することにより、キャラクタの配信が行われてもよい。以上で図18に示す処理の説明を終了する。
【0169】
(スマートフォン4の処理)
図19は、スマートフォン4において行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【0170】
まず、スマートフォン4において、スマホアプリAが起動される(ステップS400)。続いて、スマートフォン4は、集計データを参照するか否かを判定する(ステップS401)。例えば、ユーザによって集計データを参照するための操作が行われた場合、スマートフォン4は、集計データを参照すると判定する。集計データを参照すると判定した場合(ステップS401:YES)、スマートフォン4は、サーバシステム2にアクセスして集計データを取得する(ステップS402)。具体的には、スマートフォン4は、サーバシステム2にユーザIDと集計データの取得要求とを送信する。この取得要求に応じて、サーバシステム2において上記ステップS206の処理が行われることにより、スマートフォン4は集計データを取得する。
【0171】
スマートフォン4は、集計データを取得した後、当該取得した集計データに基づく情報処理を行う(ステップS403)。具体的には、スマートフォン4は、取得した集計データが示す集計結果を表示部45に表示する。
【0172】
ステップS403の処理を行った場合、又は、ステップS401でNOと判定した場合、スマートフォン4は、新たなキャラクタをサーバシステム2から取得するか否かを判定する(ステップS404)。新たなキャラクタを取得すると判定した場合(ステップS404:YES)、スマートフォン4は、サーバシステム2にアクセスして、サーバシステム2から新たなキャラクタを取得する(ステップS405)。これにより、スマートフォン4において行われるスマホゲームAにおいて、新たなキャラクタが登場するようになる。
【0173】
ステップS405の処理を行った場合、又は、ステップS404でNOと判定した場合、スマートフォン4は、ユーザからの指示の有無を判定することにより、サーバシステム2に保存されたユーザデータを参照するか否かを判定する(ステップS406)。ユーザデータを参照すると判定した場合(ステップS406:YES)、スマートフォン4は、サーバシステム2に対してユーザIDとユーザデータの参照要求とを送信することにより、サーバシステム2からユーザデータを取得する(ステップS407)。続いて、スマートフォン4は、取得したユーザデータを表示部45に表示する(ステップS408)。
【0174】
なお、図19に示す処理の他、スマートフォン4は、スマホゲームAに関する処理を行う。具体的には、ユーザの操作に基づいて、スマホゲームAにおけるプレイヤキャラクタを仮想空間内で移動させたり、プレイヤキャラクタに所定の動作を行わせたりする。以上で図19に示す処理の説明を終了する。
【0175】
以上のように、本実施形態の情報処理システム1では、複数のゲーム機3のそれぞれにおいて行われたゲーム処理に基づく情報がサーバシステム2に送信される。サーバシステム2においては、各ゲーム機3から受信したゲーム処理に基づく情報を集計し、当該集計結果をスマートフォン4に送信する。スマートフォン4では、受信した集計結果に基づく所定の情報処理が行われる。例えば、スマートフォン4は、所定の情報処理として、集計結果を表示部45に表示する。なお、スマートフォン4では、取得した集計結果に基づいて、他の情報処理を行ってもよい。例えば、スマートフォン4は、取得した集計結果を用いて、スマートフォン4において行われるスマホゲームAを実行してもよい。また、スマートフォン4では、取得した集計結果を用いて、スマホゲームAとは異なるゲームのゲーム処理が行われてもよい。
【0176】
具体的には、複数のゲーム機3のそれぞれにおいてはゲームAが行われ、ゲームAにおいては、ユーザの入力に基づいてプレイヤキャラクタが所定の動作(例えば、お金を獲得又は消費する、魚を釣る、キャラクタを選択(例えば投票)する等)を行うことにより特定のパラメータが設定される。例えば、ゲーム機3において、プレイヤキャラクタが獲得したお金や釣った魚の数が計数され、その計数結果が特定のパラメータとして設定されたり、キャラクタの選択に応じて特定のパラメータが設定されたりする。各ゲーム機3は、特定のパラメータをサーバシステム2に送信する。サーバシステム2は、各ゲーム機3からの特定のパラメータを集計し、その集計結果をスマートフォン4に送信する。スマートフォン4においては、複数のゲーム機3におけるゲームAの特定のパラメータの集計結果を見ることができる。これにより、スマートフォン4のユーザは、ゲーム機3において行われるゲームAの状況を知ることができ、スマートフォン4のユーザにゲーム機3において行われるゲームAに対する興味を抱かせることができる。
【0177】
なお、上記実施形態では、ゲーム機3のユーザの入力に応じてプレイヤキャラクタに所定の動作を行わせ、所定の動作に基づいて計数処理(お金を加減算する処理、釣った魚の数を加算する処理等)を行ったが、所定の動作に基づく計数処理はどのようなものでもよい。例えばプレイヤキャラクタと所定のキャラクタとが勝負を行うゲームにおいてプレイヤキャラクタが勝負に勝った回数を計数してもよいし、例えばレースゲームにおいてプレイヤキャラクタのタイムを計数してもよい。また、必ずしもユーザの入力に応じて制御されるプレイヤキャラクタの所定の動作に基づいて計数処理が行われなくてもよい。例えば、ノンプレイヤキャラクタが所定の動作を行った回数を計数してもよいし、ゲームにおいて登場したノンプレイヤキャラクタの数を計数してもよい。
【0178】
(スマートフォンからゲーム機への特典の付与)
次に、上述した情報処理システム1を用いた他の例について説明する。図20は、情報処理システム1の他の概要を示す図であり、スマートフォン4からゲーム機3への特典の付与が行われる場合の一例を示す図である。
【0179】
図20に示されるように、スマートフォン4のユーザは、スマホアプリAを実行し、サーバシステム2にアクセスする。スマートフォン4のユーザは、ゲーム機3における「村」に所定のアイテムを寄付する。例えば、スマートフォン4dのユーザdは、スマホアプリAの画面において、ゲーム機3bにおいて形成された村に対応する識別情報を入力し、ゲーム機3bにおいて形成された村bに対して、所定のアイテムを寄付する。また、スマートフォン4eのユーザeも、同様に村bに所定のアイテムを寄付する。ここで、所定のアイテムは、スマートフォン4のユーザがスマホゲームAにおいて所持しているアイテムではなく、任意の村に寄付することができるアイテムであり、ある村に所定のアイテムを寄付しても、所定のアイテムがなくなることは無く、所定のアイテムを別の村に寄付することができる。このため、所定のアイテムを寄付したスマートフォン4のユーザは、自身がスマホゲームAにおいて所有するアイテムを消費することはない。なお、同じ村には1日1回しか所定のアイテムを寄付することができない。
【0180】
なお、スマートフォン4のユーザがスマホゲームAにおいて所持しているアイテムを、ゲーム機3の特定の村に寄付するようにしてもよい。この場合、アイテムを寄付した後は、その寄付したアイテムをスマホゲームAにおいて利用不可となる。
【0181】
所定のアイテムの寄付を受けたゲーム機3bでは、寄付を受ける毎に、特典が付与される。例えば、ゲーム機3bの各ユーザに、特別なアイテムが付与される。例えば、村bにユーザb1のプレイヤキャラクタとユーザb2のプレイヤキャラクタとが存在する場合、ユーザb1のプレイヤキャラクタに特別なアイテムが付与されるとともに、ユーザb2のプレイヤキャラクタにも特別なアイテムが付与される。この特別なアイテムは、通常、ゲーム機3のゲームAにおいて入手可能なアイテムとは異なるアイテムであって、スマートフォン4から上記所定のアイテムの寄付を受けなければ入手できないアイテムであってもよい。
【0182】
なお、所定のアイテムを寄付したスマートフォン4のユーザには、寄付に対するお礼が付与される。例えば、お礼としては、スマホゲームAにおいて利用可能なアイテム、キャラクタ、お金等であってもよいし、メッセージであってもよい。例えば、寄付を受けたゲーム機3のユーザが、寄付をしたスマートフォン4のユーザにメッセージを送信してもよい。
【0183】
また、スマートフォン4からの寄付の情報は、サーバシステム2に履歴として保存され、ゲーム機3のユーザは、どのユーザから寄付を受けたかを知ることができる。
【0184】
図20のスマートフォン4における処理)
次に、図20に示される情報処理システム1のスマートフォン4において行われる処理について説明する。図21は、図20に示される情報処理システム1のスマートフォン4において行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【0185】
図21に示されるように、スマートフォン4は、まず、スマホアプリAを起動し(ステップS421)、村に寄付するか否かを判定する(ステップS422)。例えば、スマートフォン4の画面では、寄付するか否かをユーザに選択させるためのメニューが表示される。寄付すると判定した場合(ステップS422:YES)、スマートフォン4は、サーバシステム2にアクセスする(ステップS423)。
【0186】
続いて、スマートフォン4では、所定のアイテムを寄付する村が指定される(ステップS424)。例えば、ユーザが村の識別情報を入力することにより村を指定する。あるいは、スマートフォン4のユーザは、スマートフォン4の画面上で村を検索し、検索結果のリストから村を選択することにより、村を指定してもよい。そして、指定した村への寄付が行われる(ステップS425)。その後、スマートフォン4では、寄付に対するお礼をサーバシステム2から取得する(ステップS426)。以上で図21に示す処理の説明を終了する。
【0187】
図20のサーバシステム2における処理)
図22は、図20に示される情報処理システム1のサーバシステム2において行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【0188】
まず、サーバシステム2は、スマートフォン4からのアクセスの有無を判定する(ステップS231)。具体的には、サーバシステム2は、スマートフォン4からアクセスがあったか否かを判定し、アクセスがあった場合に、スマートフォン4からユーザIDを取得し、取得したユーザIDが予めサーバシステム2に登録されたスマートフォン4のユーザIDと一致するか否かを判定することにより、スマートフォン4からのアクセスを許可するか否かを判定する。スマートフォン4からのアクセスを許可すると判定した場合(ステップS231:YES)、サーバシステム2は、村の識別情報を指定して所定のアイテムの寄付があったか否かを判定する(ステップS232)。
【0189】
所定のアイテムの寄付があった場合(ステップS232:YES)、サーバシステム2は、寄付対象の村の識別情報を有する全てのユーザを特定する(ステップS233)。上述のように、ゲーム機3のユーザIDには、そのユーザの村の識別情報が含まれる。サーバシステム2は、同じ村の識別情報を有する全てのユーザを特定する。
【0190】
そして、サーバシステム2は、特定したユーザに対応するユーザデータ保存領域に特典を保存する(ステップS234)。例えば、ゲームAにおいて用いられるアイテムを、ユーザデータ保存領域に保存する。また、サーバシステム2は、寄付したスマートフォン4のユーザの情報(例えば、ユーザID、ユーザ名、ユーザからのメッセージ等)を、上記特定したユーザに対応するユーザデータ保存領域に保存する。これにより、ゲーム機3のユーザは、サーバシステム2にアクセスしてユーザ保存領域に保存されたアイテムを取得することができる。また、ゲーム機3のユーザは、サーバシステム2にアクセスしてユーザ保存領域に保存された寄付したユーザの情報を取得することができる。
【0191】
その後、サーバシステム2は、所定のアイテムを寄付したスマートフォン4のユーザにお礼を付与する(ステップS235)。以上で図22に示す処理の説明を終了する。
【0192】
このように、図20に示される例では、図4とは逆の流れで端末間連携が行われる。すなわち、図4においては、ゲーム機3からスマートフォン4に対してデータの連携が行われたが、図20に示される例では、スマートフォン4からゲーム機3に対するデータの連携が行われる。このようなスマートフォン4からゲーム機3へのデータの連携が行われることにより、スマートフォン4のユーザとゲーム機4とのユーザとの間で連携してゲームを行うことができる。
【0193】
以上のように、本実施形態の情報処理システム1では、複数のゲーム機3において行われたゲーム処理に基づく情報をサーバシステム2に送信し、サーバシステム2において各ゲーム機3からの情報を集計し、集計結果をスマートフォン4に送信することで、ゲーム機3とスマートフォン4との間で連携を行うことができる。また、複数のスマートフォン4において行われた処理(例えば、所定のアイテムを寄付する処理)に基づく情報をサーバシステム2に送信し、サーバシステム2においてゲーム機3に対して特典を付与することで、ゲーム機3とスマートフォン4との間で連携を行うことができる。これにより、各端末において実行されるアプリケーションの利便性、および/または、アプリケーションの興趣性を向上することができる。
【0194】
なお、図4に示されたゲーム機3からスマートフォン4への連携が、スマートフォン4からゲーム機3に対して行われてもよい。すなわち、複数のスマートフォン4において行われたゲーム処理に基づく情報をサーバシステム2に送信し、サーバシステム2は、受信されたゲーム処理に基づく情報を集計し、集計結果をゲーム機3に送信してもよい。ゲーム機3においては上述のように、集計結果を参照することができる。同様に図20に示されたスマートフォン4からゲーム機3への連携が、ゲーム機3からスマートフォン4に対して行われてもよい。すなわち、ゲーム機3のユーザからスマートフォン4のユーザに対して所定のアイテムの寄付が行われ、寄付を受けたスマートフォン4のユーザがその寄付に応じた特典を得られてもよい。この場合、寄付したゲーム機3のユーザは、寄付に応じたお礼を受け取ることができる。
【0195】
なお、上述した実施形態におけるゲームは単なる一例であり、他のゲームが行われてもよい。
【0196】
また、各端末(ゲーム機3、スマートフォン4)の構成は単なる一例であり、他の構成の端末を用いて上記情報処理システム1が実現されてもよい。
【0197】
また、上記フローチャート(図14図19図21図22)で示された処理は単なる一例であり、処理の順番や内容に適宜変更が加えられてもよい。
【符号の説明】
【0198】
1 情報処理システム
2 サーバシステム
3 ゲーム機
4 スマートフォン
5 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22