IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社キーエンスの特許一覧

<>
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図1
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図2
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図3
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図4
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図5
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図6
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図7
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図8
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図9
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図10
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図11
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図12
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図13
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図14
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図15
  • 特許-センサユニット用の補助ユニット 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】センサユニット用の補助ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01H 35/00 20060101AFI20220127BHJP
   H03K 17/78 20060101ALN20220127BHJP
【FI】
H01H35/00 N
H03K17/78 D
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2017186818
(22)【出願日】2017-09-27
(65)【公開番号】P2019061890
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-09-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000129253
【氏名又は名称】株式会社キーエンス
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100131886
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 隆志
(72)【発明者】
【氏名】山崎 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】永田 晃規
【審査官】太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-295276(JP,A)
【文献】特開2011-029939(JP,A)
【文献】特開2009-087041(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 35/00
G01V 1/00-99/00
G08C 13/00-25/04
H03K 17/74-17/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセンサユニットがそれぞれの検出結果を出力する複数の検出信号線と、前記複数のセンサユニットと通信するための通信線とを介して前記複数のセンサユニットに接続される、センサユニット用の補助ユニットであって、
前記通信線を介して前記複数のセンサユニットのそれぞれと通信し、前記複数のセンサユニットの少なくとも一つが送信する警報情報を受信する受信部と、
前記複数のセンサユニットの少なくとも一つから前記通信線を介して前記警報情報を受信すると、当該警報情報を外部機器へ出力する共通出力線と、
前記複数の検出信号線のそれぞれの検出結果を個別に前記外部機器へ出力する複数の個別出力線と、
前記複数の検出信号線と前記複数の個別出力線とを接続する個別出力回路と、
前記複数の検出信号線のそれぞれに流れる電流を検知する電流検知回路と、
前記複数の検出信号線のいずれかに過電流が流れると、前記複数の個別出力線のうち前記過電流が流れている検出信号線に対応する個別出力線の出力を停止させるスイッチ回路と
を有することを特徴とするセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項2】
複数のセンサユニットがそれぞれの検出結果を出力する複数の検出信号線と、前記複数のセンサユニットと通信するための通信線とを介して前記複数のセンサユニットに接続される、センサユニット用の補助ユニットであって、
前記通信線を介して前記複数のセンサユニットのそれぞれと通信し、前記複数のセンサユニットの少なくとも一つが送信する警報情報を受信する受信部と、
前記複数のセンサユニットの少なくとも一つから前記通信線を介して前記警報情報を受信すると、当該警報情報を外部機器へ出力する共通出力線と、
前記複数の検出信号線のそれぞれの検出結果を個別に前記外部機器へ出力する複数の個別出力線と、
前記通信線を介して前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを記憶する記憶部と
を有することを特徴とするセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項3】
前記記憶部に記憶されている前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを読み出し、前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを、前記通信線を介して送信することで、前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを復元する復元部をさらに有することを特徴とする請求項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項4】
前記記憶部は、前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを各センサユニットの識別情報と関連付けて記憶するように構成されており、
前記復元部は、前記複数のセンサユニットのそれぞれから順番に識別情報を取得し、取得した識別情報に関連付けられている設定パラメータを前記記憶部から読み出して送信するように構成されていることを特徴とする請求項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項5】
前記記憶部に設けられた複数の記憶領域を選択する選択部をさらに有し、
前記記憶部は、前記選択部により選択された記憶領域に前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを記憶することを特徴とする請求項3または4に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項6】
前記復元部は、前記選択部により選択された記憶領域から前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを読み出し、前記通信線を介して前記複数のセンサユニットのそれぞれに送信するように構成されていることを特徴とする請求項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項7】
前記記憶領域に記憶されている設定パラメータの消去または上書きを禁止するまたは前記複数のセンサユニットに設けられた操作部に対する入力を禁止することを指示する指示部をさらに有することを特徴とする請求項5または6に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項8】
前記複数の記憶領域のそれぞれに記憶されている前記複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータと、前記複数のセンサユニットのそれぞれが保持している設定パラメータとを照合し、前記複数の記憶領域のうち、前記複数のセンサユニットのそれぞれが保持している設定パラメータと一致する設定パラメータを記憶している記憶領域を特定する特定部と、
前記複数の記憶領域のそれぞれに対応する複数の表示灯と、をさらに有し、
前記複数の表示灯のうち、前記特定部により特定された記憶領域に対応する表示灯が点灯するように構成されていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項9】
前記複数のセンサユニットの少なくとも一つから前記通信線を介して前記警報情報を受信すると、前記警報情報に基づく共通警報信号を生成し、前記共通出力線に出力する共通出力回路をさらに有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項10】
前記複数のセンサユニットに対する共通の情報である共通情報を前記外部機器から共通入力線を介して入力される共通入力回路と、
前記共通入力回路に入力された前記共通情報を前記複数のセンサユニットのそれぞれに前記通信線を介して送信する送信部と
をさらに有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項11】
前記複数のセンサユニットのうち前記補助ユニットの隣に位置する第一センサユニットの上流側コネクタと連結される下流側コネクタをさらに有し、
前記下流側コネクタは、前記複数の検出信号線の一部を形成する接点と、前記通信線の一部を形成する接点とを有していることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項12】
前記複数のセンサユニットに供給される電力を生成する電源回路をさらに有し、
前記下流側コネクタは、前記電源回路により生成された電力を前記複数のセンサユニットに供給する電源ラインの一部を有していることを特徴とする請求項11に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項13】
前記複数のセンサユニットはそれぞれ表示灯を有し、前記複数のセンサユニットのうち前記警報情報を出力したセンサユニットの前記表示灯が点灯することを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【請求項14】
前記センサユニットは、投光ファイバおよび受光ファイバが取り付けられる光電センサであり、
前記補助ユニットの筐体から前記共通出力線および前記複数の個別出力線を含むケーブルが延出され、
前記ケーブルが延出する方向と、取り付けられる前記投光ファイバおよび前記受光ファイバが延出する方向とは、上面視において同一方向であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか一項に記載のセンサユニット用の補助ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のセンサユニットの出力をまとめて出力する、センサユニット用の補助ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
工場において生産される製品(ワーク)はベルトコンベイヤーなどの搬送装置によって搬送され、光電スイッチによって所定の場所に到着したことを検知される。工場によっては多数の光電スイッチが連結して使用されることがある。光電スイッチごとにケーブルを接続するとケーブルの本数が増加し、ケーブル配線の手間が増えるだけでなく、ケーブルを配線するための空間が必要となってしまう。また、多数のケーブルをまとめて結束バンドで止めておくことは工場においてよく見られるが、一本のケーブルを交換するには結束バンドの切断などが必要となり面倒であった。特許文献1よれば複数のセンサ子機からの信号線をセンサ親機に集約することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第4519339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、光電スイッチや圧力センサなどのセンサユニットは検知結果を伝送する信号線だけでなく、警報信号を外部機器に出力する信号線や外部機器からの制御信号を入力する信号線が追加されることがある。これらの信号線もセンサユニットの数に比例して増加してしまう。
【0005】
そこで、本発明は、警報情報を出力する信号線の数を削減可能なセンサユニット用の補助ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、たとえば、
複数のセンサユニットがそれぞれの検出結果を出力する複数の検出信号線と、前記複数のセンサユニットと通信するための通信線とを介して前記複数のセンサユニットに接続される、センサユニット用の補助ユニットであって、
前記通信線を介して前記複数のセンサユニットのそれぞれと通信し、前記複数のセンサユニットの少なくとも一つが送信する警報情報を受信する受信部と、
前記複数のセンサユニットの少なくとも一つから前記通信線を介して前記警報情報を受信すると、当該警報情報を外部機器へ出力する共通出力線と、
前記複数の検出信号線のそれぞれの検出結果を個別に前記外部機器へ出力する複数の個別出力線と、
前記複数の検出信号線と前記複数の個別出力線とを接続する個別出力回路と、
前記複数の検出信号線のそれぞれに流れる電流を検知する電流検知回路と、
前記複数の検出信号線のいずれかに過電流が流れると、前記複数の個別出力線のうち前記過電流が流れている検出信号線に対応する個別出力線の出力を停止させるスイッチ回路と
を有することを特徴とするセンサユニット用の補助ユニットが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、警報情報を出力する信号線の数を削減可能な、センサユニット用の補助ユニットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】光電スイッチを示す斜視図
図2】連結された複数の光電スイッチを示す斜視図
図3】光電スイッチを示す爆発図
図4】光電スイッチを示す斜視図
図5】カバー部材、表示器およびシールド部材の位置関係を示す斜視図
図6】透過型の光電スイッチを示す図
図7】マルチ出力ユニットを説明するブロック図
図8】マルチ出力ユニットの上面を示す図
図9】ダイレクト出力回路を説明する図
図10】個別出力回路を説明する図
図11】光電スイッチを説明するブロック図
図12】共通出力制御を示すフローチャート
図13】共通入力制御を示すフローチャート
図14】バックアップ処理を示すフローチャート
図15】復元処理を示すフローチャート
図16】他の復元処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
【0010】
図1は光電スイッチを示す斜視図である。光電スイッチ1は略長方形の筐体を有している。ここでz軸は長手方向に対応している。x軸は短手方向に対応している。y軸は高さ方向に対応している。筐体は概ね六つの外面を有している。六つの外面は上面、底面、前面、背面、左側面および右側面を含む。図1においては上面、前面、右側面が見えている。筐体は下ケース2と上ケース3とを有している。下ケース2と上ケース3とを嵌合することで、制御基板などが収容される内部空間が形成される。上ケース3の一部は上面を形成している。上面には表示器5、モードボタン7、アクティブレシーバボタン8、調整ボタン9、スライドスイッチ10、セットボタン11、表示灯24、クランプモジュール14などが設けられている。表示器5は、OLEDなどのドットマトリクス表示器であり、閾値や受光量などを表示する。表示器5は上ケース3の外面とカバー部材4とによって挟持されて固定されている。表示器5は、上面の中心よりも、前面側にオフセットされて設けられている。調整ボタン9は、閾値を上下させたり、メニューを操作したりするためのボタンである。メニューとは、表示器5に表示され、光電スイッチ1の動作を設定するための各種の設定項目を有するメニューである。モードボタン7は、投光量などに関連した動作モードを切り替えるためのボタンである。アクティブレシーバボタン8は、光電スイッチ1から外部へ受光ファイバを通じて光を投光するための特殊なボタンである。光電スイッチ1はアクティブレシーバボタン8の押し下げを検知すると、受光ファイバを投光ファイバとして兼用し、外部から入射してくる光を受光しつつ、外部に向かって光を投光する。この光は、ワークを検出するための光ではなく、ユーザの光軸調整をアシストするための光である。なお、アシスト光を出力する発光素子は、たとえば、受光素子の中央に配置されてもよい。この場合、受光素子の受光面は発光素子の発光面よりも大きい。スライドスイッチ10は、複数ある設定パラメータのセットを選択するためのスイッチである。セットボタン11は、閾値の自動設定を開始するためのボタンである。光電スイッチ1はセットボタン11が押されたことを検知すると、受光量に応じて閾値を決定する。表示灯24は、たとえば、ワークを検知すると点灯または消灯する。クランプモジュール14は、投光ファイバと受光ファイバをクランプして保持するモジュールである。筐体の前面には投光ファイバが挿入される筒状の穴12と受光ファイバが挿入される筒状の穴13が設けられている。筐体の背面には出力ケーブルが取り付けられる。ケーブルブッシュ15は出力ケーブルを保持するためのブッシュである。
【0011】
筐体の右側面にはコネクタ16aと、連結部17a、17bが設けられている。図2(A)、図2(B)は、複数の光電スイッチ1がそれぞれコネクタ16aと、連結部17a、17bによって相互に連結され、DINレール18に固定されていることを示している。DINはドイツ規格協会の略称である。図2(A)では四つの光電スイッチ1が連結されており、図2(B)では八つの光電スイッチ1a~1hが連結されている。各光電スイッチ1の投光ファイバ22の入射端が穴12に挿入され、受光ファイバ23の出射端が穴13に挿入されている。図2(A)においては、筐体の上面を覆う開閉可能な上カバー19も示されている。なお、図2(B)が示すように、上カバー19が透光性を有している場合、上カバー19の上面には穴が設けられていなくてもよい。これは、透光性を有している上カバー19であれば、上カバー19が閉じた状態であってもユーザは表示器5の表示内容を確認できるからである。上カバー19が透光性を有していない場合、図2(A)が示すように、上カバー19の上面には穴ないしは窓が設けられてもよい。上カバー19はダストカバーとして機能する。図2(A)、(B)が示すように複数の光電スイッチ1はそれぞれ横に連結可能であるため、連設型センサとも呼ばれる。
【0012】
図2(B)が示すように最も右に位置している光電スイッチ1aのコネクタ16aにはマルチ出力ユニット60が接続されてもよい。マルチ出力ユニット60は複数の光電スイッチ1a~1hの検知結果を受け取り、ケーブル150を介して外部機器に出力する。また、マルチ出力ユニット60は、外部機器からケーブル150を介して入力された共通入力信号を複数の光電スイッチ1a~1hのそれぞれに伝達する。さらに、マルチ出力ユニット60は、複数の光電スイッチ1a~1hのいずれかが出力した警報信号を単一の共通出力信号としてケーブル150を介して外部機器に出力する。警報信号はON-OFF信号だけでなく、通信によって出力された情報であってもよい。また、マルチ出力ユニット60は、複数の光電スイッチ1a~1hのそれぞれ電力を供給してもよい。これにより、複数の光電スイッチ1a~1hのそれぞれに信号ケーブルや電源ケーブルを接続する必要がなくなる。マルチ出力ユニット60にも上カバー19が設けられていてもよい。
【0013】
図3は光電スイッチ1の爆発図である。上カバー19の後端側には装飾部材20が設けられてもよい。上カバー19の後端側には回動ピン19aが設けられている。回動ピン19aは、上ケース3の後端側に設けられた保持穴19bに嵌合する。これにより、上カバー19は回動可能に上ケース3に連結される。上カバー19が閉じられている状態でもユーザが表示器5に表示されている情報を確認できるようにするために、上カバー19は透明部材により形成されていてもよい。上ケース3の中央付近には、表示器5を支持するための背骨部材36が設けられている。背骨部材36の左右には四つのフリンジ47が設けられている。四つのフリンジ47は上ケース3から上方に突出した突出部であり、表示器5を短手方向(x方向)において位置決めしている。なお、四つのフリンジ47はカバー部材4の凹部と嵌合する。また、背骨部材36の左右には二つの爪部48が設けられている。爪部48はカバー部材の中央脚の内側に設けられた凹部と嵌合し、カバー部材4を上ケース3に固定する。凹部は溝であってもよいし、貫通孔であってもよい。背骨部材36を中心とする表示器搭載部の後端側には開口部25が設けられている。開口部25は信号ケーブルを上ケース3の外面から内面側に通過させるための貫通孔や切欠きである。信号ケーブルは、表示器5に電力を供給する電源線と制御信号を供給する制御線とを含む。信号ケーブルは制御基板30に接続される。ここで制御基板30は一枚の基板であってもよい。x軸方向において二枚の基板を設けると、光電スイッチ1のx軸方向の長さが長くなってしまう。そこで、本実施例では、x軸方向においては一枚の制御基板30だけが設けられている。制御基板30にはCPU(中央演算処理装置)などのコントローラ6が搭載されている。コントローラ6は閾値や受光量を表示器5に表示させる。制御基板30には、調整ボタン9、モードボタン7、アクティブレシーバボタン8、スライドスイッチ10およびセットボタン11に対応するスイッチが実装されている。これらのボタンはPOM(ポリアセタール)などの樹脂により形成されていてもよい。なお、上カバー19やカバー部材4、筐体は基本的にポリカーボネートにより形成されていてもよい。また、表示灯24の光拡散部材に光を供給するLED(発光ダイオード)も制御基板30に実装されている。制御基板30には、隣接した別の光電スイッチ1と通信したり、電力を受給したりするためのコネクタ16aが設けられている。制御基板30の前面側には素子ホルダ26が設けられ、発光素子モジュール32と受光素子モジュール33とが取り付けられる。素子ホルダ26には、穴12から挿入された投光ファイバ22用の穴と、穴13から挿入された受光ファイバ23用の穴とを有している。素子ホルダ26の前面側にクランプモジュール14が配置され、投光ファイバ22と受光ファイバ23を保持する。下ケース2の底面には、DINレール18に固定するための固定具28と、金属カバー29とが取り付けられる。金属カバー29は放熱と電磁シールドの役割を果たしてもよい。
【0014】
図4(A)はカバー部材4が上ケース3に固定された状態の光電スイッチ1の斜視図である。図4(B)はカバー部材4が上ケース3に固定されていない状態の光電スイッチ1の斜視図である。ここでは、上ケース3に対して各種のボタンや表示器5が固定され、さらに、上ケース3に対して制御基板30も固定されている。表示器5と制御基板30と電気的に接続する信号ケーブル51は開口部25を通過して筐体内部に進入し、制御基板30のコネクタに接続される。制御基板30の左側面にはコネクタ16bが設けられている。光電スイッチ1のコネクタ16bは、雌型のコネクタであり、光電スイッチ1の左隣に位置している別の光電スイッチ1の雄型のコネクタ16aと嵌合して電気的に接続する。
【0015】
なお、図4(A)などからわかるように、アクティブレシーバボタン8の高さは、モードボタン7や調整ボタン9の高さよりも低い。これはアクティブレシーバボタン8の誤操作を防ぐためである。
【0016】
図5はカバー部材4を詳細に説明するための斜視図である。カバー部材4は二つの前脚42、二つの中央脚43、二つの後脚44を有している。カバー部材4の上面には窓部40が設けられている。ユーザは窓部40を通じて表示器5の表示面を見ることができる。窓部40は四つの枠により囲まれている。左枠41a、右枠41bは、前枠41dや後枠41cと比較して細い。これは、光電スイッチ1の短手方向における表示面積を確保するためである。後枠41cは、他の枠と比べて面積が大きい。これは、後枠41cが表示器5を制御するICなどを保護するためである。後枠41cには文字情報などが印刷されてもよい。また、後枠41cがある程度の面積を有しているため、ユーザが指で調整ボタン9を押したとしても、表示器5の表示情報が指で隠れにくい。つまり、後枠41は表示器5とボタンとの距離を十分に離すことができる。なお、前枠41での面積は小さいため、表示灯24と表示器5とを近接させることができる。これにより、ユーザによって注目される情報伝達機構を一か所に集約することができる。カバー部材4の右側面と左側面とには合計で四つの切欠き46が設けられている。四つの切欠き46は、上ケース3に設けられた四つのフリンジ47に嵌合し、カバー部材4を上ケース3に対して位置決めするとともに、固定する。二つの中央脚43の内面側にはそれぞれ凹部45が設けられている。凹部45は、上ケース3の右側面と左側面とにそれぞれ設けられた爪部48に嵌合する。表示器5の前面、底面、左側面、右側面を保護するために、シールド部材50が採用されてもよい。シールド部材50は、表示器5の前面を保護する前壁50d、表示器5の底面を保護する底部50a、表示器5の右側面を保護する右壁50b、表示器5の左側面を保護する左壁50cを有している。表示器5はシールド部材50に覆われた状態で、背骨部材36とカバー部材4とによって挟持される。シールド部材50はFPC(フレキシブルプリント回路基板)によって形成されていてもよい。
【0017】
図6は透過型の光電スイッチ1における投光ファイバ22と受光ファイバ23を示している。投光ファイバ22の一端は検出光をワークwの通過領域に対して出射する。投光ファイバ22の他端は穴12に挿入され、発光素子からの光が入射する。受光ファイバ23の一端は通過領域からの検出光が入射する。受光ファイバ23の他端は穴13に挿入され、受光素子へ光を出射する。通過領域にワークwが存在しない場合、投光ファイバ22の出射端から出射された光は受光ファイバ23の入射端に入射する。通過領域にワークwが存在する場合、投光ファイバ22の出射端から出射された光はワークwによって遮光されるため、光は受光ファイバ23の入射端に入射しない。コントローラ6は受光ファイバ23に光が入射していないかどうかに応じてワークwの有無を検知する。
【0018】
なお、反射型の光電スイッチ1では、投光ファイバ22から出力された光がワークwで反射し、反射光が受光ファイバ23に入射する。通過領域にワークwが存在しない場合、投光ファイバ22の出射端から出射された光は受光ファイバ23の入射端に入射しない。通過領域にワークwが存在する場合、投光ファイバ22の出射端から出射された光はワークwによって反射し、反射光が受光ファイバ23の入射端に入射する。コントローラ6は、受光ファイバ23に光が入射しているかどうかに応じてワークwの有無を検知する。なお、リフレクタを使用する反射型の光電スイッチ1であっても本発明は適用可能である。
【0019】
●マルチ出力ユニット
図7はマルチ出力ユニット60の電気的な構成を示している。マルチ出力ユニット60はセンサユニット用の補助ユニットとして機能する。CPU100はメモリ110に記憶されている制御プログラムを実行することで様々な機能を実現する。メモリ110はRAMやROMを含み、子機設定情報111などを記憶している。子機設定情報111とは、マルチ出力ユニット60に接続された光電スイッチ1の設定情報である。たとえば、設定情報には、ワークwを検知する際に使用される閾値やワークwを検知したときに表示灯24を点灯または消灯させることの指定などが含まれていてもよい。子機設定部101は子機設定情報111のバックアップ機能とリストア(復元)機能などを有している。バックアップ機能は、通信制御部104を通じて各光電スイッチ1から設定情報を読み出してメモリ110に保持させる。復元機能は、メモリ110に記憶されている子機設定情報111を各光電スイッチ1に送信して復元する機能である。共通入力制御部102は、ケーブル150の共通入力線151を介して外部機器から共通入力回路122に入力された共通入力信号を共通入力コマンドに変換して、通信制御部104を通じて各光電スイッチ1に共通入力コマンドを送信する。これによりマルチ出力ユニット60から各光電スイッチ1まで配線されていた信号線の数が削減される。共通出力制御部103は、通信制御部104によりいずれかの光電スイッチ1から警報情報が受信されると、警報情報に対応する共通出力信号(High/Low)を共通出力回路123に生成させ、共通出力線154に出力させる。なお、通信制御部104が光電スイッチ1との通信を確立できなかったり、通信制御部104が光電スイッチ1の台数の変化を検知したりしたときに、共通出力制御部103は共通出力信号を共通出力線154に出力してもよい。共通出力線154もケーブル150の一部を構成している。通信制御部104は、たとえば、シリアル通信回路である。通信制御部104は、データ線141aを通じてデータを送受信したり、クロック線141bにクロック信号を出力したりする。データ線141aやクロック線141bは通信バスを形成している。通信バスには、投光タイミングを知らせるための同期信号を伝送する信号線が含まれていてもよい。マルチ出力ユニット60に電力が供給されてマルチ出力ユニット60が起動すると、通信制御部104は、通信バスを介して各光電スイッチ1に識別情報を割り当てる。識別情報はIDやアドレスと呼ばれてもよい。通信制御部104は、識別情報を割り当てた各光電スイッチ1と通信し、各光電スイッチ1の構成情報(型式などを特定可能な情報)を取得し、メモリ210に識別情報と構成情報とを関連付けて記憶してもよい。電源回路121は、ケーブル150の一部である電源線153aやグランド線153bと接続されており、CPU100やダイレクト出力回路130などに電力を供給する。さらに、電源回路121は、電源線143aを通じて各光電スイッチ1に電力を供給する。各光電スイッチ1に接続されるグランド線143bは、グランド線153bと接続されている。ダイレクト出力回路130は、複数の光電スイッチ1a~1hの検知結果をそれぞれ伝送する個別出力線142a~142hと接続されており、複数の光電スイッチ1a~1hの検知結果をケーブル150の個別出力線152a~152hに出力する回路である。なお、データ線141a、クロック線141b、電源線143a、グランド線143b、個別出力線142a~142hはそれぞれコネクタ16c内の端子161a、161b、163a、163b、162a~162hに接続されている。コネクタ16cは、マルチ出力ユニット60に連結された光電スイッチ1aのコネクタ16aと接続される。そのため、コネクタ16cはコネクタ16bと同一の形状をしている。
【0020】
このように外部入力や警報出力など、応答速度(例:500ms)が遅くてもよい情報に関しては通信バスにより伝送されるため、制御線の数が削減される。一方で、ワークwの検知結果は速い応答速度が要求されるため、制御線(信号線)により伝送される。
【0021】
駆動回路124は様々なLED126a~126eを駆動して発光させる。操作部125はユーザ操作を受け付けるスイッチやボタンなどを有している。
【0022】
図8はマルチ出力ユニット60の上面を示している。なお、上カバー19は省略されている。LED126aはマルチ出力ユニット60の動作状態(電源ON/OFF)を示す動作表示灯である。LED126b、LED126c、LED126dはメモリ110に記憶されているどのセットの子機設定情報111が光電スイッチ1に適用されているかを示している。メモリ110、3セットの子機設定情報111を記憶できるものとする。3セットの子機設定情報111はそれぞれ異なる記憶領域に記憶されていてもよい。LED126eは子機設定情報111の変更が禁止(ロック)されているか否かを示している。操作部125の一部であるセーブボタン125aは、光電スイッチ1から設定情報をバックアップすることを指示するボタンである。セレクトボタン125bは、複数あるセットのうちどのセット(記憶領域)に子機設定情報111をバックアップするかを指定したり、どのセットに記憶されている子機設定情報111を復元するかを指定したりする。ロードボタン125cはメモリ110に記憶されている子機設定情報111を各光電スイッチ1にロード(復元)することを指示するためのボタンである。ロックボタン125dは、メモリ110に記憶されている子機設定情報111の変更を禁止するためのボタンである。また、ロックボタン125dは、マルチ出力ユニットおよびこれに接続されている全ての子機のボタン操作を禁止するためのボタンであってもよい。
【0023】
図9はダイレクト出力回路130の内部構成を示している。個別出力回路131a~131hは、複数の個別出力線142a~142hと複数の個別出力線152a~152hとを接続する回路である。個別出力回路131a~131hは、それぞれNPN出力回路とPNP出力回路とのうちいずれか一方の出力回路を有している。複数の光電スイッチ1a~1hの出力回路形式が一種類に統一されていないケースがある。このような場合であっても、個別出力回路131a~131hが一種類の出力回路形式に統一されているため、外部機器は個別出力線152a~152hの極性を無視することができる。つまり、複数の個別出力線142a~142hは極性を問わないON-OFF信号となっているが、個別出力線152a~152hの極性は1つの極性にそろえられる。
【0024】
図10(A)は、NPN出力タイプの個別出力回路131を示している。図10(B)は、PNP出力タイプの個別出力回路131を示している。個別出力回路131は、過電流保護回路132を有していてもよい。過電流保護回路132は、個別出力線142に流れる電流を検知する電流検知回路(例:抵抗など)301aと、個別出力線142に過電流が流れると、過電流が流れている個別出力線142に対応する個別出力線152の出力を停止させるスイッチ回路(例:トランジスタ)302とを有している。過電流保護回路132は、個別出力線152に流れる電流を検知する電流検知回路(例:抵抗など)301bと、個別出力線152に過電流が流れると、過電流が流れている個別出力線152の出力を停止させるスイッチ回路(例:トランジスタ)302とを有していてもよい。スイッチ回路302は、検知された電流と閾値とを比較し、比較結果を出力するコンパレータなどにより実現されうる。図10(A)および図10(B)においてダイオードD1は、電源の逆接続から回路を保護するための整流素子である。ツエナーダイオードZD1は定電圧素子である。ツエナーダイオードZD1は負荷からのサージ電圧からトランジスタTr1,Tr2を保護する。トランジスタTr1はNPN型のトランジスタである。トランジスタTr2はPNP型のトランジスタである。
【0025】
なお、共通出力回路123の内部回路は個別出力回路131とほぼ同様である。つまり、共通出力回路123の内部に設けられた過電流保護回路132が共通出力線154に過電流が流れたことを検知すると、共通出力線154に流れる電流をカットしてもよい。
【0026】
●コントローラ
図11は光電スイッチ1のコントローラ6などを説明するブロック図である。CPU200はメモリ210の一部であるROMに記憶されている制御プログラムにしたがって各種の機能を実現する。メモリ210はRAMやROMを含む記憶装置である。メモリ210には、たとえば、調整ボタン9により設定された閾値Thなどを含む個別設定情報211が記憶されている。
【0027】
発光素子モジュール32は、検出光を発光して投光ファイバ22に入射する発光素子91aと、発光素子91aを駆動する駆動電流を発光素子91aに供給する駆動回路93aとを有している。受光素子モジュール33は、受光ファイバ23から入射した光を受光し、受光量に応じ受光信号を出力する受光素子92と、受光信号を増幅する増幅回路94とを有している。駆動IC54はCPU200の指示にしたがって表示器5を駆動する回路である。駆動回路93bは、表示灯24に光を供給する発光素子91bを駆動する回路である。
【0028】
CPU200の検知部201は、受光素子92が受光した検出光の受光量をA/Dコンバータを通じて取得し、駆動IC54を通じて表示器5に受光量を表示する。検知部201は、検出光の受光量と閾値とを比較して比較結果を個別出力端子242aに出力する。CPU200と個別出力端子242aは個別出力線262aを介して接続されている。通信部204は、データ線261aを介してマルチ出力ユニット60や他の光電スイッチ1と通信するユニットである。データ線261aはコネクタ16aのデータ端子241aと、コネクタ16bのデータ端子251aとを接続している。また、通信部204は、クロック線261bを通じてクロック信号を受信し、クロック信号に同期してデータの送受信を実行する。クロック線261bは、コネクタ16aのクロック端子241bと、コネクタ16bのクロック端子251bとを接続している。点灯制御部202は、個別設定情報211に保持されている発光量で発光素子91aを発光させたり、ワークwが検知されたときに発光素子91bを点灯/消灯させたりする。また、エラー判定部205が何らかのエラーを検知したり、マルチ出力ユニット60から点灯指示を受信したりすると、点灯制御部202は発光素子91bを点灯させてもよい。設定部203は、マルチ出力ユニット60からバックアップコマンドを受信すると、通信部204を通じてマルチ出力ユニット60に個別設定情報211を送信する。また、設定部203は、マルチ出力ユニット60から復元コマンドを受信すると、通信部204を通じてマルチ出力ユニット60から個別設定情報211を受信して、メモリ210に格納する。エラー判定部205は個別出力端子242aに流れる過電流の有無を判定したり、光電スイッチ1に発生した何らかのエラーを検知したりする。エラーとしては、たとえば、発光素子91aの光量低下、発光素子91aの故障、メモリ210のエラー(アクセス失敗など)などがある。エラー判定部205はエラーを検知すると、通信部204を介してマルチ出力ユニットに警報情報を送信する。通信部204は、マルチ出力ユニット60の通信制御部104によって割り当てられた識別情報を付与して警報情報をマルチ出力ユニット60に出力してもよい。また、通信部204は、データ線を伝送される様々な情報のうち、自己に割り当てられた識別情報が付与されている情報を取得する。
【0029】
コネクタ16aの電源端子243aとコネクタ16bの電源端子253aは電源線263aにより接続されている。コントローラ6は電源線263aを通じて電力を受け取る。コネクタ16aのグランド端子243bとコネクタ16bのグランド端子253bはグランド線263bにより接続されている。コネクタ16bの個別出力端子252aはコネクタ16aの個別出力端子242bに接続されている。同様に、コネクタ16bの個別出力端子252a~252gはそれぞれ個別出力線262b~262hを介してコネクタ16aの個別出力端子242b~242hに接続されている。個別出力端子252hはオープンとなっている。ここで、コネクタ16aのデータ端子241aはマルチ出力ユニット60のコネクタ16cを介してデータ線141aに接続している。コネクタ16aのクロック端子241bはマルチ出力ユニット60のコネクタ16cを介してクロック線141bに接続している。コネクタ16aの電源端子243aはマルチ出力ユニット60のコネクタ16cを介して電源線143aに接続している。コネクタ16aのグランド端子243aはマルチ出力ユニット60のコネクタ16cを介してグランド線143bに接続している。コネクタ16aの個別出力端子242a~242hはそれぞれマルチ出力ユニット60のコネクタ16cを介して個別出力線142a~142hに接続している。これにより、光電スイッチ1a~1hの検知結果はそれぞれ個別出力線142a~142hに出力される。
【0030】
なお、光電スイッチ1aのコネクタ16bは光電スイッチ1bのコネクタ16aに接続される。つまり、コネクタ16bの端子251a、251b、252a~252h、253a、253bはそれぞれコネクタ16aの端子241a、241b、242a~242h、243a、243bに接続される。
【0031】
●共通出力制御
図12はCPU100が実行する共通出力制御を示すフローチャートである。
・S1でCPU100(共通出力制御部103)は通信制御部104を制御し、各光電スイッチ1から警報情報の取得を試行する。通信制御部104は、ポーリングにより各光電スイッチ1から警報情報を取得してもよい。ポーリングは必須ではない。たとえば、光電スイッチ1が送信すべき警報情報を保有している場合に、自己の識別情報を付与した警報情報をマルチ出力ユニット60へ自発的に送信してもよい。
・S2でCPU100(共通出力制御部103)はいずれかの光電スイッチ1から警報情報を取得できたかどうかを判定する。いずれかの光電スイッチ1から警報情報を取得できた場合、CPU100はS3に進む。一方で、いずれの光電スイッチ1からも警報情報を取得できなかった場合、CPU100はS3をスキップして、次の共通出力制御のタイミングまで待機する。
・S3でCPU100(共通出力制御部103)は共通出力回路123に共通出力信号を出力させる。たとえば、共通出力回路123は、共通出力線154のレベルをローレベルからハイレベルに切り替える。なお、光電スイッチ1は様々な種類の警報情報を出力してもよいが、共通出力制御部103は単に警報情報の有無を外部機器に出力する。
【0032】
なお、各光電スイッチ1が自発的に警報情報をマルチ出力ユニット60に送信するケースでは、通信制御部104が警報情報を受信すると割り込みを発生し、共通出力制御部103に共通出力信号を出力させてもよい。これは共通出力の応答速度の観点で有利であろう。
【0033】
ところで、警報情報を出力した光電スイッチ1は表示灯24を点灯させたり、点滅させたりしてもよい。外部機器は共通出力信号を受け取ったことでいずれか光電スイッチ1に何らかのエラーが発生したことを認識できるが、複数の光電スイッチ1のうちのいずれにエラーが発生したかを認識できない。そこで、警報情報を出力した光電スイッチ1のCPU200(エラー判定部205)は点灯制御部202を通じて発光素子91bを点灯させてもよい。このように、警報情報を出力した光電スイッチ1の表示灯24が点灯するため、ユーザはどの光電スイッチ1が警報情報を出力したかを認識できる。
【0034】
●共通入力制御
図13はCPU100が実行する共通入力制御を示すフローチャートである。
・S11でCPU100(共通入力制御部102)は共通入力回路122から共通入力信号が入力されたかどうかを判定する。たとえば、共通入力制御部102は、共通入力回路122に接続された共通入力線151のレベルがローレベルからハイレベルに切り替わったかどうかを判定する。共通入力回路122から共通入力信号が入力された場合、CPU100はS12に進む。一方で、共通入力回路122から共通入力信号が入力されていない場合、CPU100はS12をスキップして共通入力制御を終了する。
・S12でCPU100(共通入力制御部102)は通信制御部104を介して各光電スイッチ1に共通入力情報を送信する。
【0035】
各光電スイッチ1は共通入力情報を受信すると、自己に割り当てられている動作を実行してもよい。この動作は光電スイッチ1ごとに異なっていてもよい。各光電スイッチ1は実行すべき動作を示す情報を個別設定情報211に保存しいてもよい。
【0036】
●バックアップ(セーブ機能)
図14はCPU100(子機設定部101)が実行する個別設定情報211のバックアップ処理を示すフローチャートである。たとえば、マルチ出力ユニット60に対して八台の光電スイッチ1a~1hが連結されたセンサシステムが構築されていると仮定する。この場合に、一台の光電スイッチ1cが故障すると、光電スイッチ1cは別の光電スイッチ1xに交換される。この場合に光電スイッチ1xを手作業で設定しなおすことは容易ではない。これは光電スイッチ1xの多機能化によって設定パラメータが増加したからである。また、工場において製造される製品が変更されることで、センサシステムの設定が変更されることがある(段取り変え)。したがって、製造される製品ごとに予めセンサシステムの設定がバックアップされていれば、容易に段取り変えを行うことが可能となる。そこで、メモリ110は、複数の子機設定情報111を記憶している。複数の子機設定情報111はそれぞれ異なる記憶領域に記憶されているか、または、セット情報を付与されて区別されている。
・S31でCPU100はセレクトボタン125bの操作に応じて記憶領域(セット)を選択する。なお、初期状態においてはいずれのセットも選択されていなくてもよい。この場合に、CPU100はLED126b~126dをいずれも消灯していてもよい。また、CPU100は、セレクトボタン125bが操作されるたびに、LED126b~126dを順番に(循環的に)点灯させることで、どのセットが選択されているかをユーザに通知してもよい。
・S32でCPU100はセーブボタン125aが押されたかどうかを判定する。セーブボタン125aが押されると、CPU100はバックアップを開始するためにS33に進む。
・S33でCPU100はロックが解除されているかどうかを判定する。なお、ロックボタン125が押されてロックフラグがセットされている場合、CPU100は子機設定情報111の変更や操作が禁止(ロック)されていると判定し、S36に進む。S36でCPU100はロック表示灯となるLED126eなどを点滅させ、子機設定情報111の変更や操作が禁止(ロック)されていることをユーザに通知ないしは警告してもよい。一方で、子機設定情報111の変更が禁止(ロック)されていない場合、CPU100はS34に進む。
・S34でCPU100は各光電スイッチ1から個別設定情報211を取得する。たとえば、CPU100は通信制御部104を介して各光電スイッチ1に対して個別設定情報211を送信するよう要求するバックアップコマンドを送信する。各光電スイッチ1のCPU200(設定部203)は、バックアップコマンドを受信すると、自己の識別情報、構成情報(例:型式)および個別設定情報211をメモリ210から読み出して、マルチ出力ユニット60に送信する。識別情報および構成情報は個別設定情報211の一部であってもよい。
・S35でCPU100は各光電スイッチ1から取得した個別設定情報211を各光電スイッチ1の識別情報および構成情報と関連付けて子機設定情報111を作成し、メモリ110に記憶する。CPU100は、S31で選択された記憶領域に子機設定情報111を格納する。ここで、選択された記憶領域に子機設定情報111を格納することは、選択されたセットを示すセット情報(例:1、2、3など)を子機設定情報111に付与してメモリ110に記憶することであってもよい。
【0037】
●復元(ロード機能)
図15はCPU100(子機設定部101)が実行する個別設定情報211の復元処理を示すフローチャートである。
・S41でCPU100はセレクトボタン125bの操作に応じて記憶領域(セット)を選択する。S41はS31と同様の処理である。
・S42でCPU100はロードボタン125cが押されたかどうかを判定する。ロードボタン125cが押されると、CPU100は復元を開始するためにS43に進む。
・S43でCPU100は通信制御部104を介して各光電スイッチ1から構成情報を取得し、取得した構成情報とメモリ110に記憶されている子機設定情報111に含まれている構成情報とが一致するかどうかを判定する。上述したように各光電スイッチ1の構成情報は、各光電スイッチ1の識別情報と関連付けてメモリ110に記憶されている。CPU100は、受信した構成情報および識別情報の組と、子機設定情報111に含まれている構成情報および識別情報の組とが一致するかどうかを判定する。たとえば、CPU100は、受信した構成情報に付与されて識別情報を抽出し、子機設定情報111において、抽出した識別情報に関連付けられている構成情報を特定する。さらに、CPU100は、特定した構成情報と受信した識別情報とが一致しているかどうかを判定する。これは構成情報の照合処理と呼ばれてもよい。複数の光電スイッチ1が存在する場合、複数の光電スイッチ1のすべてについて構成情報の照合が実行される。複数の光電スイッチ1のすべてについて構成情報が子機設定情報111の構成情報と一致していれば、CPU100はS44に進む。いずれかの光電スイッチ1の構成情報が、子機設定情報111の構成情報と一致していなければ、CPU100はS47に進む。S47でCPU100は、構成情報の不一致をユーザに通知するために、選択されたセットに対応するメモリ表示灯(LED126b~126d)を点滅させる。LED126b~126dに代えて動作表示灯(LED126a)などの他の表示灯が点滅されてもよい。あるいは表示灯の点灯色が第一色(例:緑)から第二色(例:赤)に変更されてもよい。この場合に表示灯には発光色の異なる二種類以上のLEDが実装されてもよい。ユーザは、構成情報の不整合を認識すると、再び、セレクトボタン125bを操作し、別のパラメータセット(メモリセット)を選択し、ロードボタン125cを操作してもよい。これにより、別の子機設定情報111について復元が実行されてもよい。
・S44でCPU100はセレクトボタン125bにより選択された記憶領域から子機設定情報111を読み出す。つまり、CPU100はセレクトボタン125bにより選択されたパラメータセット(メモリセット)に関連付けられている子機設定情報111をメモリ110から読み出す。
・S45でCPU100は子機設定情報111から各光電スイッチ1ごとの個別設定情報211を抽出し、通信制御部104を介して各光電スイッチ1ごとに個別設定情報211を送信する。
・S46でCPU100は通信制御部104を介して各光電スイッチ1と通信し、各光電スイッチ1が個別設定情報211のメモリ210へのロード(復元)を正常に完了したかどうかを判定する。各光電スイッチ1のCPU200(設定部203)はメモリ210に書き込んだ個別設定情報211についてベリファイ処理を実行することで、個別設定情報211のロードが完了したかどうかを判定し、通信部204を介してマルチ出力ユニットに判定結果を報告してもよい。ベリファイ処理は個別設定情報211のチェックサムを確認することで実行されてもよい。ロードが正常に完了していなければ、CPU100はS47に進み、ベリファイエラーを示す表示灯(例:メモリ表示灯など)を点滅させてもよい。一方で、ロードが正常に完了してれば、CPU100はロード処理を終了する。
【0038】
図16はCPU100(子機設定部101)が実行する個別設定情報211の復元処理を示すフローチャートである。図16において図15と共通する工程について同一の参照符号が付与されている。図15においては構成情報が一致しない光電スイッチ1が見つかると、すべての光電スイッチ1に対するロード処理が禁止されている。一方で、図16では、構成情報が一致した光電スイッチ1についてはロード処理が実行される。
・S43で構成情報が一致しない光電スイッチ1が見つかると、CPU100はS51にすすむ。
・S51でCPU100はセレクトボタン125bにより選択された記憶領域から子機設定情報111を読み出す。
・S52でCPU100は複数の光電スイッチ1のうち構成情報の照合に成功した光電スイッチ1の個別設定情報211を子機設定情報111から抽出し、抽出した個別設定情報211を光電スイッチ1に送信する。構成情報の照合に失敗した光電スイッチ1には個別設定情報211が送信されない。その後、CPU100はS46に進む。
【0039】
なお、一部の光電スイッチ1にのみ個別設定情報211がロード(復元)されたことをユーザに知らせるために、CPU100は動作表示灯となるLED126aなどを点滅させてもよい。また、CPU100は通信制御部104を通じて、個別設定情報211のロードに成功しなかった光電スイッチ1の表示灯24を点灯または点滅させるためのコマンドを送信してもよい。あるいは、CPU100は通信制御部104を通じて、個別設定情報211のロードに成功した光電スイッチ1の表示灯24を点灯または点滅させるためのコマンドを送信してもよい。また、CPU100は、個別設定情報211のロード(復元)に失敗したときは共通出力回路123を通じて共通出力信号を出力してもよい。
【0040】
<まとめ>
図1などを用いて説明したように光電スイッチ1は略直方体形状の筐体を有している。つまり、筐体は細長い。表示器5は筐体の外面であって第一面に取り付けられる表示部の一例である。従来は表示器が光電スイッチの筐体内部に収容されていたため、筐体の外面から表示器までに距離があり、表示情報が見にくかった。本実施例では、表示器5は筐体の外面に取り付けられているため、光電スイッチ1の外縁から表示器5までの距離が短くなり、表示器5の表示情報が見やすくなる。発光素子モジュール32と穴12などは第一面の隣に位置する第二面の近くに設けられる投光部の一例である。受光素子モジュール33と穴13は第一面の隣に位置する第二面の近くに設けられる受光部の一例である。調整ボタン9などは第一面または表示部上に設けられ、ユーザ操作を受け付ける受付部の一例である。コントローラ6は受付部を通じて調整された閾値と、受光部により受光された光の量を示す信号値とを表示部に表示させる表示制御部の一例である。制御基板30は筐体の内部に収容され、表示制御部が実装また接続される制御基板(第一基板)の一例である。信号ケーブル51は制御基板30と表示器5とを接続する信号ケーブルの一例である。表示器5は、信号ケーブル51と接続される接続部を有している。表示器5の接続部は、筐体の長手方向において、表示領域と信号ケーブル51との間に配置されている。また、表示器5は、二つの短辺と二つの長辺とを有し、二つの短辺のうち一方の短辺の側に信号ケーブル51が接続されている。これにより、光電スイッチ1における表示器5に関して十分な表示面積を確保可能な信号ケーブル51の接続構造が提供される。シールド部材50は表示器5の側面の少なくとも一部に設けられたシールド部材の一例である。カバー部材4は、表示器5の側面との間でシールド部材50を挟み込み、少なくとも表示器5の側面の少なくとも一部をカバーするカバー部材の一例である。このようにシールド部材50も表示器5を衝撃から保護する役割を有している。
【0041】
マルチ出力ユニット60は複数のセンサユニットがそれぞれの検出結果を出力する複数の検出信号線(個別出力線262a~262h)と、複数のセンサユニット(光電スイッチ1a~1h)と通信するための通信線(データ線261a)とを介して複数のセンサユニットに接続される。通信制御部104は、通信線を介して複数のセンサユニットのそれぞれと通信し、複数のセンサユニットの少なくとも一つが送信する警報情報を受信する受信部として機能する。共通出力線154は、複数のセンサユニットの少なくとも一つから通信線を介して警報情報を受信すると、当該警報情報を外部機器へ出力する共通出力線の一例である。個別出力線152a~152hは複数の検出信号線のそれぞれの検出結果を個別に外部機器へ出力する複数の個別出力線の一例である。このように、本発明によれば、各センサユニットが出力する警報情報は信号線の代わりに通信線を介して受信される。そのため、警報情報を出力する信号線の数を削減可能なマルチ出力ユニット60が提供される。
【0042】
各センサユニットが出力する警報情報としては様々な種類の警報情報が存在してもよい。本発明では、様々な種類の警報情報のうち少なくとも一つの警報情報がいずれかのセンサユニットから出力されると、共通出力線154がハイからローまたはローからハイに切り替えられる。したがって、警報情報の種類を外部機器に伝達する能力と引き換えに、警報情報を出力する信号線の数を削減することが可能となる。
【0043】
共通出力制御部103や共通出力回路123は、複数のセンサユニットの少なくとも一つから通信線を介して警報情報を受信すると、警報情報に基づく共通警報信号を生成し、共通出力線に出力する共通出力回路の一例である。上述した共通出力信号は共通警報信号の一例である。
【0044】
共通入力回路122は、複数のセンサユニットに対する共通の情報である共通情報を外部機器から共通入力線を介して入力される共通入力回路の一例である。共通入力制御部102や通信制御部104は、共通入力回路122に入力された共通情報を複数のセンサユニットのそれぞれに通信線を介して送信する送信部の一例である。このように本発明によれば外部入力線についても削減することが可能となる。
【0045】
コネクタ16cは、複数のセンサユニットのうちマルチ出力ユニット60の隣に位置する第一センサユニットの上流側コネクタ(コネクタ16a)と連結される下流側コネクタの一例である。下流側コネクタは、複数の検出信号線の一部を形成する接点(個別出力端子162a~162h)と、通信線の一部を形成する接点(データ端子161a)とを有していてもよい。
【0046】
電源回路121は、複数のセンサユニットに供給される電力を生成する電源回路の一例である。下流側コネクタは、電源回路121により生成された電力を複数のセンサユニットに供給する電源ラインの一部(電源端子163a、グランド端子163b)を有していてもよい。これにより、各センサユニットに電力を供給する電源線についてもマルチ出力ユニットに集約することが可能となる。
【0047】
複数のセンサユニットはそれぞれ表示灯24を有してもよい。複数のセンサユニットのうち警報情報を出力したセンサユニットの表示灯が点灯するようにCPU200が表示灯24の発光素子91bを制御してもよい。これによりユーザは警報情報を出力したセンサユニットを視覚的に特定できるようになる。
【0048】
個別出力回路131a~131hは複数の検出信号線(個別出力線142a~142h)と複数の個別出力線(個別出力線152a~152h)とを接続する個別出力回路の一例である。過電流保護回路132は、複数の検出信号線のそれぞれに流れる電流を検知する電流検知回路301aと、複数の検出信号線のいずれかに過電流が流れると、複数の個別出力線のうち過電流が流れている検出信号線に対応する個別出力線の出力を停止させるスイッチ回路302とを有していてもよい。これにより、センサユニットやマルチ出力ユニット60が過電流から保護される。
【0049】
子機設定部101は、通信線を介して複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータ(個別設定情報211)を取得する取得部の一例である。メモリ110は、取得部により取得された複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを記憶する記憶部の一例である。これにより、各センサユニットの設定パラメータがバックアップ可能となる。
【0050】
子機設定部101は、設定パラメータを復元する復元部の一例である。子機設定部101は、記憶部に記憶されている複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを読み出し、複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを、通信線を介して送信することで、複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを復元してもよい。これにより、設定パメラメータを復元することが可能となる。
【0051】
メモリ110は、複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを各センサユニットの識別情報と関連付けて記憶するように構成されていてもよい。子機設定部101は、複数のセンサユニットのそれぞれから順番に識別情報を取得し、取得した識別情報に関連付けられている設定パラメータを記憶部から読み出して送信するように構成されていてもよい。各センサユニットの識別情報は、たとえば、マルチ出力ユニット60の起動時に取得されてもよい。
【0052】
セレクトボタン125bはメモリ110に設けられた複数の記憶領域を選択する選択部の一例である。メモリ110は、セレクトボタン125bにより選択された記憶領域に複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを記憶してもよい。これにより異なる設定パラメータの組み合わせが、メモリ110において区別されて保持される。たとえば、工場において様々な種類の製品が製造される場合に、製品の種類ごとにセンサユニットの設定が変更されることがある。よって、メモリ110は製品の種類ごとの設定パラメータを保持してもよい。
【0053】
子機設定部101は、セレクトボタン125bにより選択された記憶領域から複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータを読み出し、通信線を介して複数のセンサユニットのそれぞれに送信するように構成されていてもよい。これにより、ユーザは様々な設定パラメータの組み合わせを容易に復元することが可能となる。たとえば、製品の種類ごとにセンサユニットの設定を容易に変更することが可能となる。
【0054】
ロックボタン125は、記憶領域に記憶されている設定パラメータの消去または上書きを禁止することを指示する指示部として機能してもよい。これにより、設定パラメータを誤って変更してしまうことが減るであろう。また、ロックボタン125は複数のセンサユニットに設けられた操作部に対する入力を禁止してもよい。
【0055】
子機設定部101は、複数の記憶領域のそれぞれに記憶されている複数のセンサユニットのそれぞれの設定パラメータと、複数のセンサユニットのそれぞれが保持している設定パラメータとを照合してもよい。さらに、子機設定部101は、複数の記憶領域のうち、複数のセンサユニットのそれぞれが保持している設定パラメータと一致する設定パラメータを記憶している記憶領域を特定する特定部として機能してもよい。LED126b~126dは、複数の記憶領域のそれぞれに対応する複数の表示灯の一例である。子機設定部101は、複数の表示灯のうち、特定部により特定された記憶領域に対応する表示灯を点灯させてもよい。これにより、ユーザは、どの設定パラメータのセットがセンサユニットに設定されているかを認識することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16