(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】車両情報収集システム、車両情報収集アプリケーション装置、車両情報収集サーバ装置、車両情報収集方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20220112BHJP
G08G 1/13 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/13
(21)【出願番号】P 2018150684
(22)【出願日】2018-08-09
【審査請求日】2020-05-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】稗圃 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】神谷 尚保
(72)【発明者】
【氏名】横山 浩之
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-058773(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00
G08G 1/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に関する車両情報を取得するセンサと、前記センサが取得した車両情報を管理する車両情報管理装置と、車両情報収集アプリケーション装置と、車両情報収集サーバ装置と、を備え、
前記車両情報管理装置は、
前記車両情報を格納する車両情報格納部と、
前記車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を格納する車両情報メタ情報格納部と、を備え、
前記車両情報収集アプリケーション装置は、
前記車両情報メタ情報を前記車両情報収集サーバ装置へ送信する車両情報メタ情報送信部と、
前記車両情報収集サーバ装置から車両情報要求を受信し、受信した前記車両情報要求に該当する前記車両情報を、前記車両情報格納部に格納される前記車両情報の中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する車両情報応答部と、を備え、
前記車両情報収集サーバ装置は、
前記車両情報メタ情報送信部から前記車両情報メタ情報を受信する車両情報メタ情報受信部と、
前記車両情報メタ情報受信部が受信した前記車両情報メタ情報を前記車両情報の識別情報と対応づけて蓄積する車両情報メタ情報データベースと、
車両情報取得条件の所望取得日時又は所望取得位置に基づいて前記車両情報メタ情報データベースから検索した前記車両情報メタ情報に対応する前記車両情報を特定するデータベース検索部と、
前記データベース検索部が特定した前記車両情報を要求する前記車両情報要求を送信し、前記車両情報要求により要求した前記車両情報を取得する車両情報取得部と、を備える、
車両情報収集システム
であって、
前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、
前記車両情報格納部は、車両情報ファイルと、当該車両情報ファイルのファイル識別子とを関連付けて格納し、
前記車両情報メタ情報格納部は、ファイル識別子と、当該ファイル識別子の車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、
前記車両情報メタ情報データベースは、前記車両情報メタ情報受信部が受信した前記車両情報メタ情報に付加されたファイル識別子と、当該車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、
前記車両情報取得部は、前記データベース検索部が特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子を含む前記車両情報要求を送信し、
前記車両情報応答部は、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する、
車両情報収集システム。
【請求項2】
前記車両情報格納部は、前記センサのセンサ識別子毎に、車両情報ファイルと、当該車両情報ファイルのファイル識別子とを関連付けて格納し、
前記車両情報メタ情報格納部は、前記センサのセンサ識別子毎に、ファイル識別子と、当該ファイル識別子の車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、
前記車両情報メタ情報送信部は、自己の車両情報収集アプリケーション装置に設定されたユーザ識別子と、センサ識別子と、当該センサ識別子に対応する前記車両情報メタ情報とを前記車両情報収集サーバ装置へ送信し、
前記車両情報メタ情報データベースは、前記車両情報メタ情報受信部が前記車両情報メタ情報と共に受信したユーザ識別子とセンサ識別子とを当該車両情報メタ情報に関連付けて格納し、
前記車両情報取得部は、前記データベース検索部が特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子と当該車両情報に対応するセンサ識別子とを含む前記車両情報要求を、当該車両情報に対応するユーザ識別子の車両情報収集アプリケーション装置宛てに送信し、
前記車両情報応答部は、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるセンサ識別子及びファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答し、
前記ユーザ識別子と前記センサ識別子とは多対多の対応関係である、
請求項1に記載の車両情報収集システム。
【請求項3】
前記センサは、前記車両に搭載されて撮像を行う撮像部であり、
前記車両情報は、前記撮像部が撮像した撮像データである、
請求項1
又は2のいずれか1項に記載の車両情報収集システム。
【請求項4】
車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を車両情報収集サーバ装置へ送信する車両情報メタ情報送信部と、
前記車両情報収集サーバ装置から車両情報要求を受信し、受信した前記車両情報要求に該当する前記車両情報を、車両情報格納部に格納される前記車両情報の中から取得し、取得した前記車両情報を前記車両情報収集サーバ装置へ応答する車両情報応答部と、を備える車両情報収集アプリケーション装置
であって、
前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、
前記車両情報応答部は、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する、
車両情報収集アプリケーション装置。
【請求項5】
車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を、車両情報収集アプリケーション装置から受信する車両情報メタ情報受信部と、
前記車両情報メタ情報受信部が受信した前記車両情報メタ情報を前記車両情報の識別情報と対応づけて蓄積する車両情報メタ情報データベースと、
車両情報取得条件の所望取得日時又は所望取得位置に基づいて前記車両情報メタ情報データベースから検索した前記車両情報メタ情報に対応する前記車両情報を特定するデータベース検索部と、
前記データベース検索部が特定した前記車両情報を要求する車両情報要求を送信し、前記車両情報要求により要求した前記車両情報を取得する車両情報取得部と、を備える車両情報収集サーバ装置
であって、
前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、
前記車両情報メタ情報データベースは、前記車両情報メタ情報受信部が受信した前記車両情報メタ情報に付加されたファイル識別子と、当該車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、
前記車両情報取得部は、前記データベース検索部が特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子を含む前記車両情報要求を送信する、
車両情報収集サーバ装置。
【請求項6】
車両情報収集アプリケーション装置が、車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を車両情報収集サーバ装置へ送信する車両情報メタ情報送信ステップと、
前記車両情報収集サーバ装置が、前記車両情報収集アプリケーション装置から前記車両情報メタ情報を受信する車両情報メタ情報受信ステップと、
前記車両情報収集サーバ装置が、前記車両情報メタ情報受信ステップが受信した前記車両情報メタ情報を前記車両情報の識別情報と対応づけて車両情報メタ情報データベースに蓄積する車両情報メタ情報データベース生成ステップと、
前記車両情報収集サーバ装置が、車両情報取得条件の所望取得日時又は所望取得位置に基づいて前記車両情報メタ情報データベースから検索した前記車両情報メタ情報に対応する前記車両情報を特定するデータベース検索ステップと、
前記車両情報収集サーバ装置が、前記データベース検索ステップが特定した前記車両情報を要求する車両情報要求を前記車両情報収集アプリケーション装置へ送信する車両情報要求ステップと、
前記車両情報収集アプリケーション装置が、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に該当する前記車両情報を、車両情報格納部に格納される前記車両情報の中から取得し、取得した前記車両情報を前記車両情報収集サーバ装置へ応答する車両情報応答ステップと、
前記車両情報収集サーバ装置が、前記車両情報要求により要求した前記車両情報を取得する車両情報取得ステップと、
を含む車両情報収集方法
であって、
前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、
前記車両情報メタ情報データベース生成ステップは、前記車両情報メタ情報受信ステップで受信した前記車両情報メタ情報に付加されたファイル識別子と、当該車両情報メタ情報とを関連付けて前記車両情報メタ情報データベースに格納し、
前記車両情報要求ステップは、前記データベース検索ステップで特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子を含む前記車両情報要求を送信し、
前記車両情報応答ステップは、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する、
車両情報収集方法。
【請求項7】
車両情報収集アプリケーション装置のコンピュータに、
車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を車両情報収集サーバ装置へ送信する車両情報メタ情報送信機能と、
前記車両情報収集サーバ装置から車両情報要求を受信し、受信した前記車両情報要求に該当する前記車両情報を、車両情報格納部に格納される前記車両情報の中から取得し、取得した前記車両情報を前記車両情報収集サーバ装置へ応答する車両情報応答機能と、
を実現させるためのコンピュータプログラム
であって、
前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、
前記車両情報応答機能は、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する、
コンピュータプログラム。
【請求項8】
車両情報収集サーバ装置のコンピュータに、
車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を、車両情報収集アプリケーション装置から受信する車両情報メタ情報受信機能と、
前記車両情報メタ情報受信機能が受信した前記車両情報メタ情報を前記車両情報の識別情報と対応づけて蓄積する車両情報メタ情報データベース機能と、
車両情報取得条件の所望取得日時又は所望取得位置に基づいて前記車両情報メタ情報データベース機能から検索した前記車両情報メタ情報に対応する前記車両情報を特定するデータベース検索機能と、
前記データベース検索機能が特定した前記車両情報を要求する車両情報要求を送信し、前記車両情報要求により要求した前記車両情報を取得する車両情報取得機能と、
を実現させるためのコンピュータプログラム
であって、
前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、
前記車両情報メタ情報データベース機能は、前記車両情報メタ情報受信機能が受信した前記車両情報メタ情報に付加されたファイル識別子と、当該車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、
前記車両情報取得機能は、前記データベース検索機能が特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子を含む前記車両情報要求を送信する、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両情報収集システム、車両情報収集アプリケーション装置、車両情報収集サーバ装置、車両情報収集方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドライブレコーダを備える自動車が増えて来ている。そのドライブレコーダが備えるビデオカメラが撮像した撮像データは、自動車の走行の記録等に利用される。また、多数の自動車からドライブレコーダの撮像データをサーバが収集して利用するサービスが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、多数の自動車からドライブレコーダの撮像データをサーバが収集して利用するサービスでは、多数の自動車からサーバへ撮像データを伝送する際の通信負荷が大きいことなどの問題が懸念される。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、自動車等の車両情報の効率的な収集を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様は、車両に関する車両情報を取得するセンサと、前記センサが取得した車両情報を管理する車両情報管理装置と、車両情報収集アプリケーション装置と、車両情報収集サーバ装置と、を備え、前記車両情報管理装置は、前記車両情報を格納する車両情報格納部と、前記車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を格納する車両情報メタ情報格納部と、を備え、前記車両情報収集アプリケーション装置は、前記車両情報メタ情報を前記車両情報収集サーバ装置へ送信する車両情報メタ情報送信部と、前記車両情報収集サーバ装置から車両情報要求を受信し、受信した前記車両情報要求に該当する前記車両情報を、前記車両情報格納部に格納される前記車両情報の中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する車両情報応答部と、を備え、前記車両情報収集サーバ装置は、前記車両情報メタ情報送信部から前記車両情報メタ情報を受信する車両情報メタ情報受信部と、前記車両情報メタ情報受信部が受信した前記車両情報メタ情報を前記車両情報の識別情報と対応づけて蓄積する車両情報メタ情報データベースと、車両情報取得条件の所望取得日時又は所望取得位置に基づいて前記車両情報メタ情報データベースから検索した前記車両情報メタ情報に対応する前記車両情報を特定するデータベース検索部と、前記データベース検索部が特定した前記車両情報を要求する前記車両情報要求を送信し、前記車両情報要求により要求した前記車両情報を取得する車両情報取得部と、を備える、車両情報収集システムであって、前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、前記車両情報格納部は、車両情報ファイルと、当該車両情報ファイルのファイル識別子とを関連付けて格納し、前記車両情報メタ情報格納部は、ファイル識別子と、当該ファイル識別子の車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、前記車両情報メタ情報データベースは、前記車両情報メタ情報受信部が受信した前記車両情報メタ情報に付加されたファイル識別子と、当該車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、前記車両情報取得部は、前記データベース検索部が特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子を含む前記車両情報要求を送信し、前記車両情報応答部は、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する、車両情報収集システムである。
(2)本発明の一態様は、前記車両情報格納部は、前記センサのセンサ識別子毎に、車両情報ファイルと、当該車両情報ファイルのファイル識別子とを関連付けて格納し、前記車両情報メタ情報格納部は、前記センサのセンサ識別子毎に、ファイル識別子と、当該ファイル識別子の車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、前記車両情報メタ情報送信部は、自己の車両情報収集アプリケーション装置に設定されたユーザ識別子と、センサ識別子と、当該センサ識別子に対応する前記車両情報メタ情報とを前記車両情報収集サーバ装置へ送信し、前記車両情報メタ情報データベースは、前記車両情報メタ情報受信部が前記車両情報メタ情報と共に受信したユーザ識別子とセンサ識別子とを当該車両情報メタ情報に関連付けて格納し、前記車両情報取得部は、前記データベース検索部が特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子と当該車両情報に対応するセンサ識別子とを含む前記車両情報要求を、当該車両情報に対応するユーザ識別子の車両情報収集アプリケーション装置宛てに送信し、前記車両情報応答部は、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるセンサ識別子及びファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答し、前記ユーザ識別子と前記センサ識別子とは多対多の対応関係である、上記(1)の車両情報収集システムである。
(3)本発明の一態様は、前記センサは、前記車両に搭載されて撮像を行う撮像部であり、前記車両情報は、前記撮像部が撮像した撮像データである、上記(1)又は(2)のいずれかの車両情報収集システムである。
【0007】
(4)本発明の一態様は、車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を車両情報収集サーバ装置へ送信する車両情報メタ情報送信部と、前記車両情報収集サーバ装置から車両情報要求を受信し、受信した前記車両情報要求に該当する前記車両情報を、車両情報格納部に格納される前記車両情報の中から取得し、取得した前記車両情報を前記車両情報収集サーバ装置へ応答する車両情報応答部と、を備える車両情報収集アプリケーション装置であって、前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、前記車両情報応答部は、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する、車両情報収集アプリケーション装置である。
【0008】
(5)本発明の一態様は、車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を、車両情報収集アプリケーション装置から受信する車両情報メタ情報受信部と、前記車両情報メタ情報受信部が受信した前記車両情報メタ情報を前記車両情報の識別情報と対応づけて蓄積する車両情報メタ情報データベースと、車両情報取得条件の所望取得日時又は所望取得位置に基づいて前記車両情報メタ情報データベースから検索した前記車両情報メタ情報に対応する前記車両情報を特定するデータベース検索部と、前記データベース検索部が特定した前記車両情報を要求する車両情報要求を送信し、前記車両情報要求により要求した前記車両情報を取得する車両情報取得部と、を備える車両情報収集サーバ装置であって、前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、前記車両情報メタ情報データベースは、前記車両情報メタ情報受信部が受信した前記車両情報メタ情報に付加されたファイル識別子と、当該車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、前記車両情報取得部は、前記データベース検索部が特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子を含む前記車両情報要求を送信する、車両情報収集サーバ装置である。
【0009】
(6)本発明の一態様は、車両情報収集アプリケーション装置が、車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を車両情報収集サーバ装置へ送信する車両情報メタ情報送信ステップと、前記車両情報収集サーバ装置が、前記車両情報収集アプリケーション装置から前記車両情報メタ情報を受信する車両情報メタ情報受信ステップと、前記車両情報収集サーバ装置が、前記車両情報メタ情報受信ステップが受信した前記車両情報メタ情報を前記車両情報の識別情報と対応づけて車両情報メタ情報データベースに蓄積する車両情報メタ情報データベース生成ステップと、前記車両情報収集サーバ装置が、車両情報取得条件の所望取得日時又は所望取得位置に基づいて前記車両情報メタ情報データベースから検索した前記車両情報メタ情報に対応する前記車両情報を特定するデータベース検索ステップと、前記車両情報収集サーバ装置が、前記データベース検索ステップが特定した前記車両情報を要求する車両情報要求を前記車両情報収集アプリケーション装置へ送信する車両情報要求ステップと、前記車両情報収集アプリケーション装置が、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に該当する前記車両情報を、車両情報格納部に格納される前記車両情報の中から取得し、取得した前記車両情報を前記車両情報収集サーバ装置へ応答する車両情報応答ステップと、前記車両情報収集サーバ装置が、前記車両情報要求により要求した前記車両情報を取得する車両情報取得ステップと、を含む車両情報収集方法であって、前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、前記車両情報メタ情報データベース生成ステップは、前記車両情報メタ情報受信ステップで受信した前記車両情報メタ情報に付加されたファイル識別子と、当該車両情報メタ情報とを関連付けて前記車両情報メタ情報データベースに格納し、前記車両情報要求ステップは、前記データベース検索ステップで特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子を含む前記車両情報要求を送信し、前記車両情報応答ステップは、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する、車両情報収集方法である。
【0010】
(7)本発明の一態様は、車両情報収集アプリケーション装置のコンピュータに、車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を車両情報収集サーバ装置へ送信する車両情報メタ情報送信機能と、前記車両情報収集サーバ装置から車両情報要求を受信し、受信した前記車両情報要求に該当する前記車両情報を、車両情報格納部に格納される前記車両情報の中から取得し、取得した前記車両情報を前記車両情報収集サーバ装置へ応答する車両情報応答機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムであって、前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、前記車両情報応答機能は、前記車両情報収集サーバ装置から受信した前記車両情報要求に含まれるファイル識別子に関連付けられた車両情報ファイルを、前記車両情報格納部に格納される車両情報ファイルの中から取得して前記車両情報収集サーバ装置へ応答する、コンピュータプログラムである。
【0011】
(8)本発明の一態様は、車両情報収集サーバ装置のコンピュータに、車両に関する車両情報の少なくとも取得日時又は取得位置を含む車両情報メタ情報を、車両情報収集アプリケーション装置から受信する車両情報メタ情報受信機能と、前記車両情報メタ情報受信機能が受信した前記車両情報メタ情報を前記車両情報の識別情報と対応づけて蓄積する車両情報メタ情報データベース機能と、車両情報取得条件の所望取得日時又は所望取得位置に基づいて前記車両情報メタ情報データベース機能から検索した前記車両情報メタ情報に対応する前記車両情報を特定するデータベース検索機能と、前記データベース検索機能が特定した前記車両情報を要求する車両情報要求を送信し、前記車両情報要求により要求した前記車両情報を取得する車両情報取得機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムであって、前記車両情報が格納される車両情報ファイル及び当該車両情報ファイルに対応する前記車両情報メタ情報には、同じファイル識別子が付加されてあり、前記車両情報メタ情報データベース機能は、前記車両情報メタ情報受信機能が受信した前記車両情報メタ情報に付加されたファイル識別子と、当該車両情報メタ情報とを関連付けて格納し、前記車両情報取得機能は、前記データベース検索機能が特定した前記車両情報が格納された車両情報ファイルのファイル識別子を含む前記車両情報要求を送信する、コンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、自動車等の車両の車両情報を効率的に収集することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施形態に係る車両情報収集システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態に係る撮像データファイル格納部31の構成例を示す図である。
【
図3】一実施形態に係る撮像データファイルメタ情報格納部32の構成例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る撮像データファイルメタ情報DB52の構成例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係る車両情報収集方法の撮像データファイルメタ情報送信段階の手順の例を示すシーケンス図である。
【
図6】一実施形態に係る車両情報収集方法の撮像データファイル取得段階の手順の例を示すシーケンス図である。
【
図7】一実施形態に係る実施例1の車両情報収集システムを示すブロック図である。
【
図8】一実施形態に係る実施例2の車両情報収集システムを示すブロック図である。
【
図9】一実施形態に係る実施例3の車両情報収集システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態では、車両として自動車を例に挙げて説明する。
【0015】
図1は、一実施形態に係る車両情報収集システムの構成例を示すブロック図である。
図1を参照して、本実施形態に係る車両情報収集システム1を説明する。自動車2はドライブレコーダ20を備える。ドライブレコーダ20は撮像部21を備える。また、自動車2は、撮像データ管理装置30を備えてもよい。撮像部21は、撮像した撮像データを一時的に撮像バッファに保持し、一定の周期または一定の保持容量になったタイミングで、撮像バッファに保持する撮像データをMPEG-4等の形式でファイル化する。撮像部21は、当該ファイル化した撮像データファイルと、当該撮像データファイルに格納される撮像データの撮像日時を含む撮像データファイルメタ情報とを撮像データ管理装置30へ出力する。なお、撮像データ管理装置30が自動車2の車外に設けられる場合、自動車2は無線通信により撮像データファイル及び撮像データファイルメタ情報を送信する。
【0016】
撮像部21が撮像した撮像データは、自動車2又は自動車2の周囲に関する車両情報である。本実施形態において、撮像データは車両情報に対応し、撮像部21は撮像データ(車両情報)を取得するセンサに対応する。
【0017】
なお、撮像部21は、ドライブレコーダ20がGPS受信機を備え、GPSによる測位機能を有する場合、当該測位機能により測位した位置または時刻をそれぞれ撮像位置または撮像日時として撮像データファイルメタ情報に含めてもよい。
【0018】
撮像データ管理装置30は、撮像データファイル格納部31と、撮像データファイルメタ情報格納部32と、を備える。撮像データ管理装置30は、撮像部21が撮像した撮像データを管理する装置である。撮像データ管理装置30は、撮像部21から出力された撮像データファイル及び当該撮像データファイルに対応する撮像データファイルメタ情報を取得する。
【0019】
撮像データファイル格納部31は、撮像データ管理装置30が取得した撮像データファイルを格納する。
図2は、本実施形態に係る撮像データファイル格納部31の構成例を示す図である。
図2において、撮像データファイル格納部31は、ドライブレコーダ識別子(ドライブレコーダID)と、撮像データファイルのファイル識別子(ファイルID)と、当該撮像データファイルとを関連付けて格納する。ドライブレコーダIDは、撮像部21を識別する撮像部識別子(撮像部ID)に対応する。本実施形態の一例として、撮像データファイルはMPEG-4の「mp4」形式のファイルである。ドライブレコーダIDは、ドライブレコーダ20から撮像データ管理装置30へ通知される。撮像データファイル及び当該撮像データファイルに対応する撮像データファイルメタ情報には、同じファイルIDが付加されている。
【0020】
撮像データファイルメタ情報格納部32は、撮像データ管理装置30が取得した撮像データファイルメタ情報を格納する。
図3は、本実施形態に係る撮像データファイルメタ情報格納部32の構成例を示す図である。
図3において、撮像データファイルメタ情報格納部32は、ドライブレコーダIDと、ファイルIDと、当該ファイルIDの撮像データファイルに対応する撮像データファイルメタ情報とを関連付けて格納する。あるファイルIDに対応する撮像データファイルの撮像データファイルメタ情報は、当該撮像データファイルに格納される撮像データの撮像日時及び撮像位置を含み得る。
【0021】
なお、撮像データ管理装置30が取得した撮像データファイルメタ情報が撮像位置を含んでいない場合、撮像データ管理装置30は、当該撮像データファイルメタ情報を取得した時の自動車2の位置を示す位置情報を取得し、取得した位置情報を撮像位置として当該撮像データファイルメタ情報に含めてもよい。
【0022】
説明を
図1に戻す。
車両情報収集アプリケーション装置40は、撮像データファイルメタ情報送信部41と、撮像データファイル応答部42と、を備える。
【0023】
撮像データファイルメタ情報送信部41は、撮像データ管理装置30から、ドライブレコーダID及び当該ドライブレコーダIDに関連付けられた撮像データファイルメタ情報を一定の周期で取得する。撮像データファイルメタ情報送信部41は、ユーザ識別子(ユーザID)と、撮像データ管理装置30から取得したドライブレコーダID及び撮像データファイルメタ情報とを、通信ネットワークを介して車両情報収集サーバ装置50へ送信する。ユーザIDは、予め、ユーザ操作等により車両情報収集アプリケーション装置40に設定される。撮像データファイルメタ情報送信部41がユーザID、ドライブレコーダID及び撮像データファイルメタ情報を車両情報収集サーバ装置50へ送信するタイミングは、一定の周期であってもよく、又は、通信ネットワークに接続したタイミングであってもよい。撮像データファイルメタ情報送信部41は、例えば、無線LAN(Local Area Network)等の無線通信ネットワークに接続したタイミングで、ユーザID、ドライブレコーダID及び撮像データファイルメタ情報を車両情報収集サーバ装置50へ送信してもよい。
なお、車両情報収集アプリケーション装置40は、自己の位置を取得できる場合、取得した位置を撮像位置として撮像データファイルメタ情報に含めてもよい。例えば、自動車2が備えるGPSや自動車2の内部に存在するスマートフォン等が備えるGPSにより測位した位置を取得し、取得した位置を撮像位置として撮像データファイルメタ情報に含めてもよい。
【0024】
撮像データファイル応答部42は、車両情報収集サーバ装置50から通信ネットワークを介して撮像データファイル要求を受信する。撮像データファイル応答部42は、当該受信した撮像データファイル要求に該当する撮像データファイルを、撮像データ管理装置30の撮像データファイル格納部31に格納される撮像データファイルの中から取得する。撮像データファイル応答部42は、当該取得した撮像データファイルを、通信ネットワークを介して車両情報収集サーバ装置50へ応答する。
【0025】
なお、車両情報収集アプリケーション装置40は、例えば、スマートフォンやタブレット型のコンピュータ(タブレットPC)等の携帯通信端末装置や、路側機等の端末装置のCPUが、車両情報収集アプリケーション装置40の機能を実現するためのコンピュータプログラム(車両情報収集アプリケーション)を実行することにより、実現されるものであってもよい。
【0026】
車両情報収集サーバ装置50は、撮像データファイルメタ情報受信部51と、撮像データファイルメタ情報データベース(撮像データファイルメタ情報DB)52と、データベース(DB)検索部53と、撮像データファイル取得部54と、を備える。車両情報収集サーバ装置50の機能は、車両情報収集サーバ装置50のCPUが車両情報収集サーバ装置50の機能を実現するためのコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0027】
撮像データファイルメタ情報受信部51は、車両情報収集アプリケーション装置40の撮像データファイルメタ情報送信部41から、通信ネットワークを介して、ユーザID、ドライブレコーダID及び撮像データファイルメタ情報を受信する。
【0028】
撮像データファイルメタ情報DB52は、撮像データファイルメタ情報受信部51が受信したユーザID、ドライブレコーダID及び撮像データファイルメタ情報を蓄積する。
図4は、本実施形態に係る撮像データファイルメタ情報DB52の構成例を示す図である。
図4において、撮像データファイルメタ情報DB52は、ユーザIDと、ドライブレコーダIDと、ファイルIDと、当該ファイルIDの撮像データファイルの撮像データファイルメタ情報とを関連付けて格納する。なお、撮像データファイルメタ情報DB52には、同じユーザIDに異なる複数のドライブレコーダIDの情報が関連付けて格納されてもよい。また、同じドライブレコーダIDに異なる複数のユーザIDが関連付けて格納されてもよい。例えば、カーシェアリングサービスなどでは、一台の自動車2(ドライブレコーダID)を複数のユーザが利用するので、同じドライブレコーダIDに異なる複数のユーザIDが関連付けされる事象が発生し得る。
【0029】
説明を
図1に戻す。
DB検索部53は、撮像データ取得条件の所望撮像日時及び所望撮像位置に該当する撮像データファイルメタ情報を撮像データファイルメタ情報DB52から検索する。撮像データ取得条件は、例えば、所望撮像日時の頃に所望撮像位置の付近で撮像された撮像データを利用したい利用希望者から設定される。DB検索部53は、撮像データ取得条件の所望撮像日時を含む一定期間内の撮像日時を有し、且つ、当該撮像データ取得条件の所望撮像位置を含む一定範囲内の撮像位置を有する撮像データファイルメタ情報を、撮像データファイルメタ情報DB52から抽出する。DB検索部53は、複数の撮像データファイルメタ情報が抽出された場合、抽出された複数の撮像データファイルメタ情報のうち、撮像データ取得条件に最も合致する方から所定個数の撮像データファイルメタ情報を選択する。DB検索部53は、当該抽出又は選択した撮像データファイルメタ情報に関連付けられた撮像データファイルを特定する。
【0030】
撮像データファイル取得部54は、DB検索部53が特定した撮像データファイルを要求する撮像データファイル要求を、当該撮像データファイルに関連付けられたユーザIDに対応する車両情報収集アプリケーション装置40宛てに送信する。撮像データファイルに関連付けられたユーザID(撮像データファイル要求先のユーザID)の決定方法の一例を説明する。撮像データファイル取得部54は、撮像データファイルメタ情報に基づいて取得対象の撮像データファイルに対応するドライブレコーダID及びファイルIDが確定した場合、当該ドライブレコーダIDに対して最後にアクセスしたユーザID又は現在アクセス中のユーザIDを抽出する。次いで、撮像データファイル取得部54は、抽出したユーザIDを撮像データファイル要求先に設定する。撮像データファイル要求は、要求する撮像データファイルを特定するドライブレコーダID及びファイルIDを含むメッセージである。撮像データファイル要求の送信方法として、例えば、プッシュ配信や車両情報収集アプリケーション装置40から車両情報収集サーバ装置50へのポーリングなどを利用してもよい。撮像データファイル取得部54は、撮像データファイル要求により要求した撮像データファイルを、要求先の車両情報収集アプリケーション装置40から取得する。
【0031】
次に本実施形態に係る車両情報収集方法を説明する。本実施形態に係る車両情報収集方法は、車両情報収集アプリケーション装置40が車両情報収集サーバ装置50へ撮像データファイルメタ情報を送信する撮像データファイルメタ情報送信段階と、車両情報収集サーバ装置50が車両情報収集アプリケーション装置40から撮像データファイルを取得する撮像データファイル取得段階とを含む。
【0032】
[撮像データファイルメタ情報送信段階]
図5を参照して、本実施形態に係る車両情報収集方法の撮像データファイルメタ情報送信段階を説明する。
図5は、本実施形態に係る車両情報収集方法の撮像データファイルメタ情報送信段階の手順の例を示すシーケンス図である。
【0033】
ここでは、本実施形態の一例として、車両情報収集アプリケーション装置40はユーザのスマートフォンによりその機能が実現される。ユーザがスマートフォンで車両情報収集アプリケーションを実行すると、当該スマートフォンは車両情報収集アプリケーション装置40として動作する。車両情報収集アプリケーション装置40は、ユーザIDを車両情報収集サーバ装置50へ送信してユーザIDの登録を要求する。ここでの一例として、ユーザIDは「driver_01」である。車両情報収集サーバ装置50は、車両情報収集アプリケーション装置40からユーザID「driver_01」の登録要求を受信すると、撮像データファイルメタ情報DB52にユーザID「driver_01」を登録する。これにより、撮像データファイルメタ情報DB52において、
図4に例示されるように、ユーザID「driver_01」のデータ格納領域が生成される。
【0034】
ユーザは、車両情報収集アプリケーション装置40を携帯して自動車2に乗車する。
ここでは、本実施形態の一例として、自動車2において、ドライブレコーダ20と撮像データ管理装置30とは、予め、例えば通信ケーブルにより接続されている。撮像データ管理装置30は、自動車2のドライブレコーダ20が起動すると、ドライブレコーダ20からドライブレコーダIDを取得する。ここでの一例として、ドライブレコーダIDは「camera_01」である。車両情報収集アプリケーション装置40は、無線LAN等の任意の通信手段を用いて撮像データ管理装置30に接続する。
【0035】
ドライブレコーダ20の撮像部21は、所定の撮像開始タイミング(例えば自動車2の走行開始のタイミング)で撮像を開始する。撮像部21は、撮像を開始後、撮像した撮像データを一時的に撮像バッファに保持し、一定の周期で、撮像バッファに保持する撮像データをファイル化し、ファイル化した撮像データファイル及び当該撮像データファイルの撮像データファイルメタ情報を出力する。撮像データ管理装置30は、撮像部21から出力された撮像データファイル及び当該撮像データファイルの撮像データファイルメタ情報を取得し、撮像データファイルを撮像データファイル格納部31に格納し、撮像データファイルメタ情報を撮像データファイルメタ情報格納部32に格納する。
【0036】
(ステップS11) 車両情報収集アプリケーション装置40は、一定の周期で、撮像データ管理装置30に撮像データファイルメタ情報を要求する。
【0037】
(ステップS12) 撮像データ管理装置30は、車両情報収集アプリケーション装置40から受信した撮像データファイルメタ情報要求に応じて、ドライブレコーダID「camera_01」と、撮像データファイルメタ情報格納部32に格納されている撮像データファイルメタ情報とを、車両情報収集アプリケーション装置40へ送信する。撮像データ管理装置30が車両情報収集アプリケーション装置40からの撮像データファイルメタ情報要求に応じて車両情報収集アプリケーション装置40に送信する撮像データファイルメタ情報は、撮像データファイルメタ情報格納部32に格納されている全ての撮像データファイルメタ情報であってもよく、又は、撮像データファイルメタ情報格納部32に格納されている未送信の撮像データファイルメタ情報のみであってもよい。
【0038】
(ステップS13) 車両情報収集アプリケーション装置40の撮像データファイルメタ情報送信部41は、ユーザID「driver_01」と撮像データ管理装置30から撮像データファイルメタ情報応答により受信したドライブレコーダID「camera_01」及び撮像データファイルメタ情報とを、通信ネットワークを介して車両情報収集サーバ装置50へ送信する。車両情報収集アプリケーション装置40は、車両情報収集アプリケーション装置40として動作するスマートフォンが利用可能な無線通信ネットワーク等を介して、車両情報収集サーバ装置50と通信を行う。
【0039】
(ステップS14) 車両情報収集サーバ装置50は、車両情報収集アプリケーション装置40からユーザID「driver_01」、ドライブレコーダID「camera_01」及び撮像データファイルメタ情報を受信すると、
図4に例示されるように、撮像データファイルメタ情報DB52のユーザID「driver_01」のデータ格納領域にドライブレコーダID「camera_01」、撮像データファイルメタ情報及当該撮像データファイルメタ情報に付加されたファイルIDを格納する。
【0040】
以降、上記したステップS11からステップS14までが繰り返し実行される。
なお、上記したステップS12(メタ情報応答)とステップS13(メタ情報送信)とは同期して行われてもよく、又は、非同期で行われてもよい。ステップS12(メタ情報応答)とステップS13(メタ情報送信)とが同期して行われる場合、ステップS12(メタ情報応答)の実行毎にステップS13(メタ情報送信)が実行される。一方、ステップS12(メタ情報応答)とステップS13(メタ情報送信)とが非同期で行われる場合、ステップS12(メタ情報応答)とステップS13(メタ情報送信)とは独立して実行される。この非同期の場合、車両情報収集アプリケーション装置40は、ステップS12(メタ情報応答)で受信したドライブレコーダID「camera_01」及び撮像データファイルメタ情報を一時的に保持しておき、1回分又は複数回分のステップS12(メタ情報応答)で受信したドライブレコーダID「camera_01」及び撮像データファイルメタ情報をまとめてステップS13(メタ情報送信)で車両情報収集サーバ装置50へ送信する。
【0041】
[撮像データファイル取得段階]
図6を参照して、本実施形態に係る車両情報収集方法の撮像データファイル取得段階を説明する。
図6は、本実施形態に係る車両情報収集方法の撮像データファイル取得段階の手順の例を示すシーケンス図である。
【0042】
(ステップS21) 車両情報収集サーバ装置50のDB検索部53は、撮像データ取得条件の所望撮像日時及び所望撮像位置に該当する撮像データファイルメタ情報を撮像データファイルメタ情報DB52から検索する。DB検索部53は、当該検索の結果として得られた撮像データファイルメタ情報に関連付けられた撮像データファイルを特定する。ここでの一例として、ユーザID「driver_01」、ドライブレコーダID「camera_01」及びファイルID「File_02」,「File_03」によって2個の撮像データファイルが特定される。
なお、所望撮像日時及び所望撮像位置に該当する撮像データファイルメタ情報に関連付けられた撮像データファイルに対応するドライブレコーダIDが例えばカーシェアリングサービスの自動車2に備えられている場合、当該ドライブレコーダIDに関連付けられたユーザIDが複数存在し得る。この場合、当該複数のユーザIDのうち、当該ドライブレコーダIDに対して最後にアクセスしたユーザID又は現在アクセス中のユーザIDを抽出する。
【0043】
次いで、車両情報収集サーバ装置50の撮像データファイル取得部54は、DB検索部53が特定した撮像データファイルを要求する撮像データファイル要求を、当該撮像データファイルに関連付けられたユーザID「driver_01」の車両情報収集アプリケーション装置40宛てに送信する。撮像データファイル要求は、要求する撮像データファイルを特定するドライブレコーダID「camera_01」及びファイルID「File_02」,「File_03」を含むメッセージである。ここでは、本実施形態の一例として、車両情報収集サーバ装置50は、プッシュ配信を利用して、車両情報収集アプリケーション装置40宛ての撮像データファイル要求の送信を行う。
また、ここでのプッシュ配信の一例として、プッシュ配信装置を利用する。
なお、プッシュ配信装置を介さずに車両情報収集サーバ装置50が直接、プッシュ配信を行ってもよい。また、車両情報収集サーバ装置50からのプッシュ配信ではなく、車両情報収集アプリケーション装置40が、車両情報収集サーバ装置50に対して定期的にポーリングすることにより、撮像データファイル要求を取得してもよい。
以下、プッシュ配信装置を利用するプッシュ配信の具体例として、
図6に示されるステップS22、S23、S24が実行される。
【0044】
(ステップS22) 撮像データファイル取得部54は、撮像データファイル要求メッセージの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)を含むデータファイル要求URL通知を、プッシュ配信装置を利用して宛先の車両情報収集アプリケーション装置40へプッシュ配信する。
【0045】
(ステップS23) 車両情報収集アプリケーション装置40の撮像データファイル応答部42は、プッシュ配信されたデータファイル要求URL通知に含まれるURLにアクセスし、撮像データファイル要求メッセージの取得を行う。
【0046】
(ステップS24) 車両情報収集アプリケーション装置40の撮像データファイル応答部42は、アクセス先から撮像データファイル要求メッセージを受信する。
【0047】
(ステップS25) 車両情報収集アプリケーション装置40の撮像データファイル応答部42は、受信した撮像データファイル要求メッセージに含まれるドライブレコーダID「camera_01」及びファイルID「File_02」,「File_03」を撮像データ管理装置30に通知して撮像データファイル取得要求を行う。
【0048】
(ステップS26) 撮像データ管理装置30は、車両情報収集アプリケーション装置40から受信したドライブレコーダID「camera_01」及びファイルID「File_02」,「File_03」に該当する撮像データファイルを、撮像データファイル格納部31に格納される撮像データファイルの中から取得する。この結果、
図2に例示される撮像データファイル格納部31から、2個の撮像データファイル「File_02.mp4」,「File_03.mp4」が取得される。撮像データ管理装置30は、取得した撮像データファイル「File_02.mp4」,「File_03.mp4」を、車両情報収集アプリケーション装置40へ送信する。
【0049】
(ステップS27) 車両情報収集アプリケーション装置40の撮像データファイル応答部42は、撮像データファイル取得要求の応答として撮像データ管理装置30から受信した撮像データファイル「File_02.mp4」,「File_03.mp4」を、車両情報収集サーバ装置50へ送信する。
【0050】
車両情報収集サーバ装置50の撮像データファイル取得部54は、撮像データファイル要求の応答として車両情報収集アプリケーション装置40から撮像データファイル「File_02.mp4」,「File_03.mp4」を受信する。車両情報収集サーバ装置50は、撮像データファイル取得部54が車両情報収集アプリケーション装置40から取得した、撮像データ取得条件に該当する撮像データファイル「File_02.mp4」,「File_03.mp4」を、当該撮像データ取得条件を所望する利用希望者へ提供する。
【0051】
上述した実施形態によれば、車両情報収集サーバ装置50は、自動車2のドライブレコーダ20の撮像部21が撮像した撮像データを格納する撮像データファイルの撮像データファイルメタ情報を収集して撮像データファイルメタ情報DB52に蓄積する。そして、車両情報収集サーバ装置50は、撮像データファイルメタ情報DB52から撮像データ取得条件に該当する撮像データファイルメタ情報を検索し、検索された撮像データファイルメタ情報から当該撮像データ取得条件に該当する撮像データファイルを特定し、特定した撮像データファイルを車両情報収集アプリケーション装置40により取得する。これにより、自動車2のドライブレコーダ20の撮像部21が撮像した撮像データを格納する多数の撮像データファイルのうち撮像データ取得条件に該当する撮像データファイルのみが、車両情報収集アプリケーション装置40から車両情報収集サーバ装置50へ伝送されるので、撮像データファイルの伝送の通信負荷を抑制することができる。また、車両情報収集サーバ装置50は、撮像データファイルに比してデータ量が少ない撮像データファイルメタ情報を蓄積すればよく、撮像データファイルについては必要に応じて取得するので、記憶容量を抑制する効果も得られる。このように本実施形態によれば、自動車2のドライブレコーダ20の撮像部21が撮像した撮像データを効率的に収集することができるという効果が得られる。
【0052】
次に本実施形態の実施例を説明する。
【0053】
[実施例1]
図7は、本実施形態に係る実施例1の車両情報収集システムを示すブロック図である。
図7に示される車両情報収集システム1aでは、車両情報収集アプリケーション装置40は、ユーザのスマートフォンのCPUが車両情報収集アプリケーションを実行することにより、車両情報収集アプリケーション装置40の機能が実現される。
【0054】
撮像データ管理装置30は、自動車2に搭載され、通信ケーブル等により自動車2のドライブレコーダ20と接続される。なお、ドライブレコーダ20が撮像データ管理装置30を備えてもよい。
【0055】
車両情報収集アプリケーション装置40(スマートフォン)は、自動車2と通信を行い、当該通信により撮像データ管理装置30にアクセスする。車両情報収集アプリケーション装置40(スマートフォン)は、スマートフォンが利用する携帯電話ネットワークや無線LAN等の無線通信ネットワークを介して自動車2と通信を行う。また、車両情報収集アプリケーション装置40(スマートフォン)は、スマートフォンが利用する携帯電話ネットワークや無線LAN等の無線通信ネットワークを介して車両情報収集サーバ装置50と通信を行う。
【0056】
なお、車両情報収集アプリケーション装置40(スマートフォン)が自動車2の内部に存在する場合、スマートフォンが備えるGPS等の測位機能により測位した位置を撮像位置として撮像データファイルメタ情報に含めてもよい。
【0057】
[実施例2]
図8は、本実施形態に係る実施例2の車両情報収集システムを示すブロック図である。
図8に示される車両情報収集システム1bでは、車両情報収集アプリケーション装置40は、自動車2の車載インフォテイメント(In-Vehicle Infotainment:IVI)機器のCPUが車両情報収集アプリケーションを実行することにより、車両情報収集アプリケーション装置40の機能が実現される。IVI機器は、例えば、ナビゲーション機能、位置情報サービス機能、音楽や動画等のマルチメディア再生機能、音声通信機能、データ通信機能、インターネット接続機能などを備える。IVI機器の各機能は、IVI機器のCPUが各機能を実現するためのコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0058】
撮像データ管理装置30は、自動車2に搭載され、通信ケーブル等により自動車2のドライブレコーダ20と接続される。なお、ドライブレコーダ20が撮像データ管理装置30を備えてもよい。
【0059】
車両情報収集アプリケーション装置40(IVI機器)は、通信ケーブル等により撮像データ管理装置30と接続され、撮像データ管理装置30と通信を行う。また、車両情報収集アプリケーション装置40(IVI機器)は、IVI機器が利用する携帯電話ネットワークや無線LAN等の無線通信ネットワークを介して車両情報収集サーバ装置50と通信を行う。
【0060】
なお、車両情報収集アプリケーション装置40(IVI機器)が備えるGPS等の測位機能により測位した位置を撮像位置として撮像データファイルメタ情報に含めてもよい。
【0061】
[実施例3]
図9は、本実施形態に係る実施例3の車両情報収集システムを示すブロック図である。
図9に示される車両情報収集システム1cでは、車両情報収集アプリケーション装置40は、自動車2のドライブレコーダ20のCPUが車両情報収集アプリケーションを実行することにより、車両情報収集アプリケーション装置40の機能が実現される。ドライブレコーダ20は、撮像データ管理装置30を備える。
【0062】
車両情報収集アプリケーション装置40は、ドライブレコーダ20内で撮像データ管理装置30と接続され、撮像データ管理装置30と通信を行う。また、車両情報収集アプリケーション装置40は、ドライブレコーダ20が利用する携帯電話ネットワークや無線LAN等の無線通信ネットワークを介して車両情報収集サーバ装置50と通信を行う。
【0063】
実施例3では、ドライブレコーダ20が備えるGPS等の測位機能により測位した位置を撮像位置として撮像データファイルメタ情報に含める。
【0064】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0065】
例えば、自動車2が複数の撮像部21を備え、複数の撮像部21が同時に撮像した撮像データをまとめて撮像データファイルに格納してもよい。例えば、自動車2において、フロント方向を撮像する撮像部21、リア方向を撮像する撮像部21、右サイド方向を撮像する撮像部21、左サイド方向を撮像する撮像部21、ダッシュボード上の計器の表示を撮像する撮像部21などを設け、それらの撮像部21が同時に撮像した撮像データをまとめて撮像データファイルに格納してもよい。
【0066】
なお、上述した実施形態では、車両情報の一例として自動車2のドライブレコーダ20の撮像部21が撮像した撮像データを挙げたが、これに限定されない。車両情報は、例えば、自動車2が備えるマイクロフォンにより録音した音声データ、自動車2が備える加速度センサ等の計測センサにより計測した自動車2の走行状態を示す計測データなどであってもよい。
【0067】
また、上述した実施形態では、車両として自動車を例に挙げたが、原動機付自転車や鉄道車両等の自動車以外の他の車両にも適用可能である。
【0068】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0069】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0070】
1,1a,1b,1c…車両情報収集システム、2…自動車、20…ドライブレコーダ、21…撮像部、30…撮像データ管理装置、31…撮像データファイル格納部、32…撮像データファイルメタ情報格納部、40…車両情報収集アプリケーション装置、41…撮像データファイルメタ情報送信部、42…撮像データファイル応答部、50…車両情報収集サーバ装置、51…撮像データファイルメタ情報受信部、52…撮像データファイルメタ情報データベース、53…データベース検索部、54…撮像データファイル取得部