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特許7001606パイロットパターン動的確定方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】パイロットパターン動的確定方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20220112BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220112BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04W72/04 131
H04W72/04 136
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018540410
(86)(22)【出願日】2017-01-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-02-28
(86)【国際出願番号】 CN2017072170
(87)【国際公開番号】W WO2017133537
(87)【国際公開日】2017-08-10
【審査請求日】2018-08-22
【審判番号】
【審判請求日】2020-08-21
(31)【優先権主張番号】201610076832.0
(32)【優先日】2016-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】高 雪娟
(72)【発明者】
【氏名】鄭 方政
(72)【発明者】
【氏名】潘 學明
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】吉田 隆之
【審判官】丸山 高政
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/139435(WO,A1)
【文献】特表2016-517200(JP,A)
【文献】特表2015-510338(JP,A)
【文献】特開2007-089113(JP,A)
【文献】特表2018-527766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L
H04W
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイロットパターン動的確定方法において、
データの伝送に占用されるTTI(Transmission Time Interval)の長さを取得することと、
前記データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定することとを含み、
前記データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定することは、
前記TTIの長さがA(1以上の正整数)個のシンボルより大きい場合、予め設定されたルールにしたがって、前記TTIのシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定し、および/または、受信したシグナリング通知にしたがって、前記TTIのシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定することを含むことと、
前記予め設定されるルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、パイロットを含むシンボルの、前記TTIに含まれるシンボルでの位置を確定することを含むこととを含み、
下記(1)~(5)の1つの方式で、パイロットを含むシンボルを確定し、
()パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数2】
であり、
(2)前記Kが奇数であり、前記Mが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数3】
であり、
(3)前記Kが偶数であり、前記Mが偶数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数4】
であり、
(4)前記Kが偶数であり、前記Mが奇数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数5】
であり、
(5)前記Kが偶数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数6】
であり、
前記K(K≦M(M:前記TTIに含まれるシンボルの個数))は、前記TTIに含まれるシンボルのうち、パイロットを含むシンボルの個数であることを特徴とするパイロットパターン動的確定方法。
【請求項2】
前記データは、上りリンクサービス情報および/または上りリンク制御情報を含む上りリンクデータと、下りリンクサービス情報および/または下りリンク制御情報を含む下りリンクデータのうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記予め設定されたルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、前記TTIに含まれるシンボルのうち、K個のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないと確定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】

【数7】
(P:予め設定またはシグナリング通知により決定される2以上の正整数;R:予め設定またはシグナリング通知により決定される0より大きくかつ1より小さい小数値またはパーセンテージ)を特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
パイロットパターン動的確定装置において、
データの伝送に占用されるTTI(Transmission Time Interval)の長さを取得するための取得モジュールと、
前記データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定するための生成モジュールとを含み、
前記生成モジュールは、さらに、
前記TTIの長さがA(1以上の正整数)個のシンボルより大きい場合、予め設定されたルールにしたがって、前記TTIのシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定し、および/または、受信したシグナリング通知にしたがって、前記TTIのシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定することと、
前記予め設定されるルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、パイロットを含むシンボルの、前記TTIに含まれるシンボルでの位置を確定することとに用いられ、
前記生成モジュールは、下記(1)~(5)の1つの方式で、パイロットを含むシンボルを確定し、
()パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数9】
であり、
(2)前記Kが奇数であり、前記Mが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数10】
であり、
(3)前記Kが偶数であり、前記Mが偶数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数11】
であり、
(4)前記Kが偶数であり、前記Mが奇数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数12】
であり、
(5)前記Kが偶数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数13】
であり、
前記K(K≦M(M:前記TTIに含まれるシンボルの個数))は、前記TTIに含まれるシンボルのうち、パイロットを含むシンボルの個数であることを特徴とするパイロットパターン動的確定装置。
【請求項6】
前記データは、上りリンクサービス情報および/または上りリンク制御情報を含む上りリンクデータと、下りリンクサービス情報および/または下りリンク制御情報を含む下りリンクデータのうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記生成モジュールは、さらに、前記予め設定されたルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、前記TTIに含まれるシンボルのうち、K個のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないと確定することに用いられることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項8】

【数14】
(P:予め設定またはシグナリング通知により決定される2以上の正整数;R:予め設定またはシグナリング通知により決定される0より大きくかつ1より小さい小数値またはパーセンテージ)を特徴とする請求項7に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年2月3日に中国特許庁に提出された中国特許出願201610076832.0の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
【0002】
本開示は、通信技術分野に係り、特にパイロットパターン動的確定方法および装置に係る。
【背景技術】
【0003】
関連するLTE(Long Term Evolution)FDD(Frequency Division Duplex)システムにおいて、フレーム構成タイプ1(FS1:frame structure type 1)が使用される。FDDシステムの上りリンク伝送と下りリンク伝送において、搬送波周波数が異なるものの、同一のフレーム構成が使用される。各搬送波において、長さ10msの1つの無線フレームに10個の長さ1msのサブフレームが含まれ、各サブフレームが2つの長さ0.5msのタイムスロットに分けられる。上りリンクデータ送信と下りリンクデータ送信のTTI(Transmission Time Interval)の長さは、1msである。
【0004】
LTEシステムにおいて、関連するチャネル伝送は、いずれも1msのTTIで定義されており、すなわち1つのTTIが1つのサブフレームであり、長さが1msである。移動通信技術がますます進化することにつれて、将来の移動通信システムにおいて、さらに短いTTIを用いてさらに小さいユーザプレーン遅延時間を達成することによって、伝送効率とユーザ体験を向上させることができる。TTIの長さは、0.5msより小さくてもよく、複数もしくは1つのシンボルレベルまでに達する。動的に変化する上り/下りリンクサービス量のリクエストにさらに好適に適応してスペクトルリソース利用率を高めるために、データ伝送に占用されるTTIは、動的に変化してもよい。TTIに変化が生じると、リソース利用率向上のために、対応的にパイロット密度も変化が生じるべきである。しかしながら、現在、関連する解決案がまだ提案されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した技術問題に鑑みて、本開示は、TTIの長さに基づいてパイロットパターンを動的に確定することによって、伝送性能を満足する上にパイロットコストを減少し、システムリソース利用率を高めることのできるパイロットパターン動的確定方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、第1態様として、パイロットパターン動的確定方法を提供する。当該方法は、データの伝送に占用されるTTI(Transmission Time Interval)の長さを取得することと、前記データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定することとを含む。
【0007】
選択可能に、前記方法は、前記パイロットパターンに基づいて信号を送信すること、または、前記パイロットパターンに基づいて信号を受信することをさらに含む。
【0008】
選択可能に、前記データは、上りリンクサービス情報および/または上りリンク制御情報を含む上りリンクデータと、下りリンクサービス情報および/または下りリンク制御情報を含む下りリンクデータのうちの1つまたは複数を含む。
【0009】
選択可能に、前記データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定することは、前記TTIの長さがA(1以上の正整数)個のシンボルより大きい場合、前記TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、または、パイロットを含まないと確定することを含む。
【0010】
選択可能に、前記の前記TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定することは、予め設定されたルールにしたがって、前記TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定し、および/または、受信したシグナリング通知にしたがって、前記TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定することを含む。
【0011】
選択可能に、前記予め設定されたルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、前記TTIに含まれるシンボルのうち、K(K≦M(M:前記TTIに含まれるシンボルの個数))個のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないと確定する。
【0012】
選択可能に、パイロットを含む前記K個のシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち等間隔で分布するK個のシンボルであり、または、前記TTIに含まれるシンボルのうち中心対称に分布するK個のシンボルである。
【0013】
選択可能に、前記
【数1】
(P:予め設定または配置される2以上の正整数;R:予め設定または配置される0より大きくかつ1より小さい小数値またはパーセンテージ)。
【0014】
選択可能に、前記予め設定されるルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、パイロットを含むシンボルの、前記TTIに含まれるシンボルでの位置を確定する。
【0015】
選択可能に、K=1の場合、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち最初のシンボル、または最後のシンボル、または中心シンボル、または、
【数2】
であり、および/または、K=2の場合、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち最初のシンボルと最後のシンボルであり、または前記TTIに含まれるシンボルのうち中心対称の2つのシンボルである。
【0016】
選択可能に、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数3】
である。
【0017】
選択可能に、前記Kが奇数であり、前記Mが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数4】
であり、および/または、前記Kが偶数であり、前記Mが偶数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数5】
であり、および/または、前記Kが偶数であり、前記Mが奇数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数6】
である。
【0018】
選択可能に、前記Kが偶数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数7】
である。
【0019】
本開示は、別の方面として、パイロットパターン動的確定装置を提供する。当該装置は、データの伝送に占用されるTTI(Transmission Time Interval)の長さを取得するための取得モジュールと、前記データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定するための生成モジュールとを含む。
【0020】
選択可能に、前記装置は、前記パイロットパターンに基づいて信号を送信または受信するための送信または受信モジュールをさらに含む。
【0021】
選択可能に、前記データは、上りリンクサービス情報および/または上りリンク制御情報を含む上りリンクデータと、下りリンクサービス情報および/または下りリンク制御情報を含む下りリンクデータのうちの1つまたは複数を含む。
【0022】
選択可能に、前記生成モジュールは、さらに、前記TTIの長さがA(1以上の正整数)個のシンボルより大きい場合、前記TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、または、パイロットを含まないと確定することに用いられる。
【0023】
選択可能に、前記生成モジュールは、さらに、予め設定されたルールにしたがって、前記TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定し、および/または、受信したシグナリング通知にしたがって、前記TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定することに用いられる。
【0024】
選択可能に、前記生成モジュールは、さらに、前記予め設定されたルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、前記TTIに含まれるシンボルのうち、K(K≦M(M:前記TTIに含まれるシンボルの個数))個のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないと確定することに用いられる。
【0025】
選択可能に、パイロットを含む前記K個のシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち等間隔で分布するK個のシンボルであり、または、前記TTIに含まれるシンボルのうち中心対称に分布するK個のシンボルである。
【0026】
選択可能に、前記
【数8】
(P:予め設定または配置される2以上の正整数;R:予め設定または配置される0より大きくかつ1より小さい小数値またはパーセンテージ)。
【0027】
選択可能に、前記生成モジュールは、さらに、前記予め設定されるルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、パイロットを含むシンボルの、前記TTIに含まれるシンボルでの位置を確定することに用いられる。
【0028】
選択可能に、K=1の場合、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち最初のシンボル、または最後のシンボル、または中心シンボル、または、
【数9】
であり、および/または、K=2の場合、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち最初のシンボルと最後のシンボルであり、または前記TTIに含まれるシンボルのうち中心対称の2つのシンボルである。
【0029】
選択可能に、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数10】
である。
【0030】
選択可能に、前記Kが奇数であり、前記Mが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数11】
であり、および/または、前記Kが偶数であり、前記Mが偶数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数12】
であり、および/または、前記Kが偶数であり、前記Mが奇数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数13】
である。
【0031】
選択可能に、前記Kが偶数である場合、前記パイロットを含むシンボルは、前記TTIに含まれるシンボルのうち
【数14】
である。
【0032】
本開示は、さらに別の方面として、プロセッサと、バスインタフェースを介して前記プロセッサに接続され、前記プロセッサの操作実行に使用されるコンピュータコマンドを記憶するためのメモリと、バスインタフェースを介して前記プロセッサと前記メモリに接続され、前記プロセッサによる制御でデータを送受信するためのトランシーバとを含むパイロットパターン動的確定機器を提供する。前記コンピュータコマンドは、前記プロセッサによって実行されて、上記方法を実現させる。
【発明の効果】
【0033】
スケジューリング情報に基づいてパイロットパターンを動的に確定し、データ伝送のTTIの長さが可変である場合にTTIの長さに基づいてパイロットパターンを動的に確定することによって、伝送性能を満足する上にパイロットコストを減少し、特にTTIに多くのシンボルが含まれる場合、時間領域でパイロット密度を減少してリソース利用率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】関連するLTE-FDDシステムに使用されるFS1を示す。
図2】関連するLTE-FDDシステムに使用されるFS2を示す。
図3】関連するFDDシステムのUプレーン遅延時間の構成図である。
図4A】関連するTDDシステムの下りリンクUプレーン遅延時間構成図である。
図4B】関連するTDDシステムの上りリンクUプレーン遅延時間構成図である。
図5】本開示の一部の実施例におけるパイロットパターン動的確定方法のフローチャートである。
図6】本開示の一部の実施例におけるパイロットパターン動的確定方法のフローチャートである。
図7】本開示の一部の実施例において最初のシンボルと最後のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないパイロットパターンを示す。
図8】本開示の一部の実施例において第2のシンボルと後ろから第2のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないパイロットパターンを示す。
図9】本開示の一部の実施例において第1、第3、第5のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないパイロットパターンを示す。
図10】本開示の一部の実施例においてパイロット密度圧縮が行わないパイロットパターンを示す。
図11】本開示の一部の実施例におけるパイロットパターン動的確定装置の構造図である。
図12】本開示の一部の実施例におけるパイロットパターン動的確定機器の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照して本開示の例示的な実施例をさらに詳細に記載する。図面には本開示の例示的な実施例が示されているものの、本開示の実施例が様々な形式で実現されうるため、本開示は、ここに記載した実施例に限定されないと理解されたい。かえって、これらの実施例を提供することは、本開示をより徹底的に理解してもらい、本開示の範囲を完全に当業者に伝えるためである。
【0036】
関連するLTE(Long Term Evolution) FDD(Frequency Division Duplex)システムに使用されるフレーム構成タイプ1(FS1:frame structure type 1)の構造は、図1に示されている。FDDシステムの上りリンク伝送と下りリンク伝送において、搬送波周波数が異なるものの、同一のフレーム構成が使用される。各搬送波において、長さ10msの1つの無線フレームに10個の長さ1msのサブフレームが含まれ、各サブフレームが2つの長さ0.5msのタイムスロットに分けられる。上りリンクデータ送信と下りリンクデータ送信のTTI(Transmission Time Interval)の長さは、1msである。
【0037】
関連するLTE-TDDシステムに使用されるフレーム構成タイプ2(FS2:frame structure type 2)は、図2に示されている。TDDシステムの上りリンク伝送と下りリンク伝送において、同一周波数の異なるサブフレームまたは異なるタイムスロットが使用される。FS2において、各10msの無線フレームは、2つの5msのハーフフレームから構成され、各ハーフフレームに5個の長さ1msのサブフレームが含まれる。FS2のサブフレームは、下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレームおよびスペシャルサブフレームの3種類に分けられる。各スペシャルサブフレームは、下りリンクパイロット、下りリンクサービスデータおよび下りリンク制御シグナリングの伝送が可能であるDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)と、信号伝送が行われないGP(Guard Period)と、ランダムアクセスとSRS(Sounding Reference Symbol)のみが伝送され、上りリンクサービスデータまたは上りリンク制御シグナリングの伝送ができないUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)の3部分から構成される。各ハーフフレームには、少なくとも1つの下りリンクサブフレーム、少なくとも1つの上りリンクサブフレームおよび最多で1つのスペシャルサブフレームを含む。FS2のサポート可能な7種類の上りリンク-下りリンク配置方式は、表1に示される。
【0038】
【表1】
【0039】
3GPP TR36.912の付録B.2の定義によると、LTEシステムのユーザプレーン(User Plane;Uプレーンと略称される。)遅延時間は、基地局処理時間と、サービスが到着するからエアインタフェースサブフレームによる伝送機会を得られるまでの待ち時間であるフレーム同期時間と、TTI時間と、端末処理時間の4部分から構成される。
【0040】
LTE-FDDの下りリンク伝送を例とする。FDDシステムの各サブフレームにも下りリンク伝送機会があるため、フレーム同期時間は、平均で0.5msである。基地局処理時間は、下りリンク方向で1msであり、上りリンク方向で1.5msである。端末処理時間は、上りリンク方向で1msであり、下りリンク方向で1.5msである。したがって、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)再送を考慮しない場合、LTE-FDDの下りリンクUプレーン遅延時間=基地局処理時間(1ms)+フレーム同期時間(0.5ms)+TTI時間(1ms)+端末処理時間(1.5ms)=4ms。類似的に、LTE-FDDシステムにおいて、HARQ再送を考慮しない場合、上りリンクUプレーン遅延時間も4msである。図3図4Aおよび図4Bを参照する。
【0041】
LTE-TDDシステムにおいて、基地局処理時間、端末処理時間およびTTIの長さは、FDDのとは同一である。フレーム同期時間は、サービス到着時間およびシステムに使用される上り-下りリンク配置に関係する。上り-下りリンク配置#5を例とする。基地局がサブフレーム#1で送信側処理を完成した場合、送信は、早くてもサブフレーム#3で行われる。そこで、送信からエアインタフェースサブフレームまでのフレーム同期時間は、平均で1.5msであり、残りのサブフレームのフレーム同期時間は、平均で0.5msである。したがって、下りリンクデータの平均同期処理時間は、(1.5+8×0.5)/9=0.6msである。HARQを考慮しない場合、表2、表3には、各TDDの上りリンク-下りリンク配置に対応するDL、ULのUプレーン遅延時間の平均値がそれぞれ示されている。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
上記Uプレーン遅延時間の計算において、基地局処理時間、端末処理時間およびフレーム同期時間は、いずれもTTIの長さに関係する。TTIを短くすれば、Uプレーンの合計遅延時間は、短縮される。関連するLTEのフレーム構成を基に、TTIを0.5msまたはさらに小さく短縮することが考えられる。すなわち1つのTTIの長さは、関連するLTEのフレーム構成の1つのタイムスロットに含まれるシンボル数であり、例えば通常CPの場合に7個のシンボルであり、拡張CPの場合に6個のシンボルである。TTIの長さをさらに1つのタイムスロットより小さく、例えば複数もしくは1つのシンボルに短縮することが考えられる。
【0045】
図5は、本開示のパイロットパターン動的確定方法のフローチャートを示す。図5に示されているように、当該方法の実行主体は、基地局であってもよく端末であってもよい。当該方法は、ステップ501とステップ503を含む。
【0046】
ステップ501において、データの伝送に占用されるTTIの長さを取得する。
【0047】
本実施例において、データは、上りリンクサービス情報および/または上りリンク制御情報を含む上りリンクデータと、下りリンクサービス情報および/または下りリンク制御情報を含む下りリンクデータのうちの1つまたは複数を含む。
【0048】
ステップ503において、データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定する。
【0049】
移動通信技術がますます進化することにつれて、将来の移動通信システムにおいて、さらに短いTTIを用いてさらに小さいユーザプレーン遅延時間を達成することによって、伝送効率とユーザ体験を向上させることができる。TTIの長さは、0.5msより小さくてもよく、複数もしくは1つのシンボルレベルまでに達する。動的に変化する上り/下りリンクサービス量のリクエストにさらに好適に適応してスペクトルリソース利用率を高めるために、データ伝送に占用されるTTIは、動的に変化してもよい。TTIに変化が生じると、リソース利用率向上のために、対応的にパイロット密度も変化が生じる。
【0050】
具体的に、TTIの長さがA(1以上の正整数)個のシンボルより大きい場合、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、または、パイロットを含まないと確定する。
【0051】
選択可能に、本実施例において、下記の方式1と方式2のいずれか1つまたは組み合わせを用いてTTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、または、パイロットを含まないと確定する。
【0052】
方式1:受信したシグナリング通知にしたがって、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定する。すなわち方式1によって、パイロットを含むシンボルの個数、および/または、パイロットを含むシンボルの位置を確定することができる。ここでシグナリングは、ブロードキャスト、ハイレイヤシグナリングまたは下りリンク制御情報DCI(Downlink Control Information)などである。さらに、TTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定する前に、基地局側は、まずハイレイヤシグナリングを送信して、TTIの長さに基づくパイロットパターンの確定が端末にサポートされるかを予め配置してもよい。サポートされる場合、本実施例にしたがってパイロットパターンを確定する。サポートされない場合、TTIに含まれる各々のシンボルにパイロットが存在すると確定する。本開示の実施例において、TTIの長さに基づくパイロットパターン確定が端末にサポートされるかを他の方式によって配置してもよい。
【0053】
方式2:予め設定されたルールにしたがって、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定する。すなわち方式2によって、パイロットを含むシンボルの個数、および/または、パイロットを含むシンボルの位置を確定することができる。
【0054】
例えば、予め設定されたルールに基づいて、TTIに含まれるシンボルのうち、K(K≦M(M:TTIに含まれるシンボルの個数))個のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないと確定する。
【0055】
また例えば、予め設定されたルールに基づいて、パイロットを含むシンボルの、TTIに含まれるシンボルでの位置を確定する。選択可能に、TTIの最初のシンボルと最後のシンボルにパイロットが存在し、他のシンボルにパイロットがないと予め設定してもよく、もちろんこれに限定されない。
【0056】
方式1と方式2を組み合わせる場合、一種の方式として、シグナリング通知にしたがって、TTIに含まれるシンボルのうち、パイロットを含むシンボルの個数Kを確定する。当該K個のシンボルの位置は、予め設定されるルールに基づいて確定される。別の方式として、予め設定されるルールにしたがって、TTIに含まれるシンボルのうち、パイロットを含むシンボルの個数Kを確定する。当該K個のシンボルの位置は、シグナリング通知に基づいて確定される。もちろん、上述した組み合わせ方式に限定されなくてもよい。
【0057】
予め設定されるルールとシグナリング通知の内容として、TTIに含まれるシンボルのうち、K(K≦M(M:TTIに含まれるシンボルの個数))個のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まない。選択可能に、パイロットを含むK個のシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち等間隔で分布するK個のシンボルであり、または、TTIに含まれるシンボルのうち中心対称に分布するK個のシンボルである。TTIに含まれるシンボルの個数が奇数個である場合、中心シンボルを含んでもよい。
【0058】
選択可能に、予めKをmin(m,M)と設定する。mは、予め設定または配置されるM以下の値であり、例えば2、3、4などである。
【0059】
選択可能に、以下の式によってKの値を確定すると予め設定する。
【数15】
例えば、P=2、またはR=0.5。なお、本実施例において、M、P、Rの具体的な値について限定しない。
【0060】
例えば、K=1の場合、パイロットを含むシンボルは、TTIのうち最初のシンボル、または最後のシンボル、または中心シンボル、または、
【数16】
である。Kは、M以下の値であり、Mは、TTIに含まれるシンボルの個数である。
【0061】
また例えば、K=2の場合、パイロットを含むシンボルは、TTIのうち最初のシンボルと最後のシンボルであり、またはTTIに含まれるシンボルのうち中心対称の2つのシンボルであり、例えば第a個と後ろから第a個のシンボルであり、aが正整数でありかつTTIに含まれるシンボルの個数より小さい。例えば、第2個と後ろから第2個のシンボルであり、または第3個と後ろから第3個のシンボルである。
【0062】
本実施例において、選択可能に、パイロットを含むシンボルは、等間隔で分布する。具体的に、パイロットを含むシンボルは、TTIのうち
【数17】
である。ここで、iは、0以上かつK-1以下の整数、または、0以上かつ
【数18】
以下の整数である。本実施例において、選択可能に、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち中心対称のK個のシンボルである。例えば、Kが奇数であり、Mが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、第
【数19】
である。また例えば、Kが偶数であり、Mが偶数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIのうち
【数20】
である。また例えば、Kが偶数であり、Mが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIのうち
【数21】
である。また例えば、Kが偶数であり、Mは、奇数であっても偶数であっても統合することができ、奇数である場合に相当する。すなわち、Kが偶数である場合、Mが奇数であっても偶数であっても、パイロットを含むシンボルは、TTIのうち
【数22】
である。
【0063】
以上の実施例を基に、図6に示されているように、ステップS503の後に、当該方法は、さらに、パイロットパターンに基づいて信号を送信し、または、パイロットパターンに基づいて信号を受信するステップS505を含む。
【0064】
例えば、基地局の具体的な行動は、上記方法に基づいてパイロットパターンを確定して信号を送信する。また例えば、端末の具体的な行動は、上記方法に基づいてパイロットパターンを確定して信号を受信する。よって、データ伝送のTTIの長さに変化が生じると、TTIの長さに基づいてパイロットパターンを動的に確定することによって、伝送性能を満足する上にパイロットコストを減少し、システムリソース利用率を高めることができる。
【0065】
以下、図7図10を参照して本開示の実施例におけるパイロットパターン動的確定方法を詳細に記載する。例えば、UEに送信される下りリンクデータは、下りリンク伝送時間帯にM=5個のシンボル(すなわちTTIの長さが5個のシンボルに等しい。)を占用すると、UEは、所定のルールまたは受信したシグナリング通知に基づいて、一部のシンボルにパイロットを含むと確定し、または一部のシンボルにパイロットを含まないと確定する。
【0066】
例えば、図7に示されているように、常に最初と最後のシンボルにパイロットを含み、他のシンボルにパイロットを含まないと確定する。
【0067】
または、予めの設定または受信したシグナリング通知に基づいて、K=2個のシンボルのみにパイロットを含むと確定し、当該2個のシンボルが中心対称である。たとえば、図7のように、最初と最後のシンボルを設定する。または、図8に示されているように、第2個のシンボルと後ろから第2個のシンボルを設定する。
【0068】
または、
【数23】
を設定する。ここで、i=0、a=1と予め定義する。すなわち、図7のように、最初と最後のシンボルと確定する。
【0069】
また、予めの設定または配置にしたがって、K=3個のシンボルのみにパイロットを含むと確定し、当該3個のシンボルが当該TTIで均一に分布するシンボルである。たとえば、図9に示されているように、
【数24】
に設定する。
【0070】
また、予めの設定または配置にしたがって、K=3個のシンボルのみにパイロットを含むと確定し、当該3個のシンボルが当該TTIのシンボルで中心対称に分布する。たとえば、図9に示されているように
【数25】
に設定する。
【0071】
UEによってパイロット密度の圧縮が行われない場合、TTIに含まれる各々のシンボルにパイロットを含むと確定し、図10に示されているパイロットパターンが使用される。
【0072】
上述した実施例において下りリンク伝送を例としたが、上りリンク伝送についても同様の方法を用いることができる。上りリンク伝送の各シンボル上のパイロット分布は、下りリンク伝送とは同一であってもよく異なってもよく、ここで繰り返して記載しない。具体的に各シンボル上のパイロット位置と密度は、上述した実施例とは異なってもよく、本開示の保護範囲内にある。上述した実施例は、TDDとFDDに適用することができる。
【0073】
図11に示されているパイロットパターン動的確定装置110は、取得モジュール1101と、生成モジュール1103と、送信または受信モジュール1105を含む。
【0074】
取得モジュール1101は、データの伝送に占用されるTTIの長さを取得する。当該データは、上りリンクサービス情報および/または上りリンク制御情報を含む上りリンクデータと、下りリンクサービス情報および/または下りリンク制御情報を含む下りリンクデータのうちの1つまたは複数を含む。
【0075】
生成モジュール1103は、データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定する。
【0076】
送信または受信モジュール1105は、パイロットパターンに基づいて信号を送信し、またはパイロットパターンに基づいて信号を受信する。
【0077】
本実施例において、選択可能に、生成モジュール1103は、さらに、TTIの長さがA(1以上の正整数)個のシンボルより大きい場合、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、または、パイロットを含まないと確定することに用いられる。
【0078】
本実施例において、選択可能に、生成モジュール1103は、さらに、予め設定されたルールにしたがって、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定し、および/または、受信したシグナリング通知にしたがって、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定することに用いられる。
【0079】
本実施例において、選択可能に、生成モジュール1103は、さらに、予め設定されたルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、TTIに含まれるシンボルのうち、K(K≦M(M:TTIに含まれるシンボルの個数))個のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないと確定することに用いられる。パイロットを含むK個のシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち等間隔で分布するK個のシンボルであり、または、TTIに含まれるシンボルのうち中心対称に分布するK個のシンボルである。
【0080】
例えば、
【数26】
【0081】
選択可能に、生成モジュール1103は、さらに、予め設定されるルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、パイロットを含むシンボルの、TTIに含まれるシンボルでの位置を確定することに用いられる。
【0082】
また例えば、K=1の場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち最初のシンボル、または最後のシンボル、または中心シンボル、または、
【数27】
である。
【0083】
また例えば、K=2の場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち最初のシンボルと最後のシンボルであり、またはTTIに含まれるシンボルのうち中心対称の2つのシンボルである。
【0084】
選択可能に、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数28】
である。
【0085】
また例えば、Kが奇数でありかつMが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数29】
である。
【0086】
また例えば、Kが偶数でありかつMが偶数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数30】
である。
【0087】
また例えば、Kが偶数でありかつMが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数31】
である。
【0088】
選択可能に、Kが偶数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数32】
である。
【0089】
図12には、本発明の実施例のパイロットパターン動的確定機器120を示す。当該パイロットパターン動的確定機器120は、プロセッサ1201と、メモリ1202と、プロセッサ1201による制御でデータを送受信するためのトランシーバ1203とを含む。プロセッサ1201は、メモリ1202からプログラムを読み取って、データの伝送に占用されるTTIの長さを取得するプロセスを実行する。当該データは、上りリンクサービス情報および/または上りリンク制御情報を含む上りリンクデータと、下りリンクサービス情報および/または下りリンク制御情報を含む下りリンクデータのうちの1つまたは複数を含む。
【0090】
さらに、プロセッサ1201は、メモリ1202からプログラムを読み取って、データの伝送に占用されるTTIの長さに基づいてパイロットパターンを確定するプロセスを実行する。
【0091】
選択可能に、プロセッサ1201は、メモリ1202からプログラムを読み取ることによって、TTIの長さがA(1以上の正整数)個のシンボルより大きい場合、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、または、パイロットを含まないと確定するプロセスを実行する。
【0092】
選択可能に、プロセッサ1201は、メモリ1202からプログラムを読み取ることによって、予め設定されたルールにしたがって、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定し、および/または、受信したシグナリング通知にしたがって、TTIの一部のシンボルに、パイロットを含むと確定し、またはパイロットを含まないと確定するプロセスを実行する。
【0093】
選択可能に、プロセッサ1201は、メモリ1202からプログラムを読み取ることによって、予め設定されたルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、TTIに含まれるシンボルのうち、K(K≦M(M:TTIに含まれるシンボルの個数))個のシンボルにパイロットを含み、残りのシンボルにパイロットを含まないと確定するプロセスを実行する。パイロットを含むK個のシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち等間隔で分布するK個のシンボルであり、または、TTIに含まれるシンボルのうち中心対称に分布するK個のシンボルである。例えば、
【数33】
【0094】
選択可能に、プロセッサ1201は、メモリ1202からプログラムを読み取ることによって、予め設定されるルールおよび/またはシグナリング通知に基づいて、パイロットを含むシンボルの、TTIに含まれるシンボルでの位置を確定するプロセスを実行する。
【0095】
また例えば、K=1の場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち最初のシンボル、または最後のシンボル、または中心シンボル、または、
【数34】
である。
【0096】
また例えば、K=2の場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち最初のシンボルと最後のシンボルであり、またはTTIに含まれるシンボルのうち中心対称の2つのシンボルである。
【0097】
選択可能に、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数35】
である。
【0098】
また例えば、Kが奇数でありかつMが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数36】
である。
【0099】
また例えば、Kが偶数でありかつMが偶数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数37】
である。
【0100】
また例えば、Kが偶数でありかつMが奇数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数38】
である。
【0101】
選択可能に、Kが偶数である場合、パイロットを含むシンボルは、TTIに含まれるシンボルのうち
【数39】
である。
【0102】
さらに、プロセッサ1201は、メモリ1202からプログラムを読み取ることによって、パイロットパターンに基づいて信号を送信し、または、パイロットパターンに基づいて信号を受信するプロセスを実行する。
【0103】
選択可能に、プロセッサ1201は、CPU、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)またはCPLD(Complex Programmable Logic Device)である。
【0104】
図12において、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、プロセッサ1201をはじめとする1つ又は複数のプロセッサとメモリ1202をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。トランシーバー1203は、複数の部品であってもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。プロセッサ1201は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ1202は、プロセッサ1201による操作実行に使用されるデータを記憶できる。
【0105】
本願で提供される実施例において、開示された方法および装置は、他の方式で実施され得ることを理解されたい。例えば、以上に記載された装置の実施例は、単なる例示である。例えば、以上に記載したユニットの区分は、単に論理機能の区分であり、実際に実現する際に別の区分方式がある。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、組み合わせてもよく、別のシステムに一体化されてもよい。または、一部の特徴は、無視されてもよく、または実行されなくてもよい。また、示されておりまたは議論されている相互間の結合や直接結合や通信接続は、インタフェース、装置またはユニットを介した間接結合や通信接続であってもよく、電気的、機械的、または他の形式であってもよい。
【0106】
また、本開示の各実施例における各機能的ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されていてもよいし、別々に設けられていてもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されてもよい。上述した一体化ユニットは、ハードウェアの形態、またはハードウェアとソフトウェア機能ユニットの形態で実施することができる。
【0107】
上述したソフトウェア機能ユニットの形態で実施される一体化ユニットは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。上記ソフトウェア機能ユニットは、記憶媒体に記憶され、本発明の各実施例に記載された送受信方法のステップの一部をコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置であってもよい)に実行させるいくつかのコマンドを含む。前記の記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、磁気ディスクまたは光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる様々な媒体を含む。
【0108】
以上記載したのは、本開示の選択可能な実施形態である。当業者にとって、本開示に記載された原理を逸脱することなくいくつかの改良や修飾を行うことができる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲内にある。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12