(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】予め充填された容器、それぞれの充填された容器ならびにそれらの実現方法のための開放および供給システム
(51)【国際特許分類】
A61M 5/24 20060101AFI20220112BHJP
A61M 5/32 20060101ALI20220112BHJP
A61M 5/34 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
A61M5/24 540
A61M5/32
A61M5/32 500
A61M5/34 530
(21)【出願番号】P 2018544084
(86)(22)【出願日】2017-02-23
(86)【国際出願番号】 IT2017000034
(87)【国際公開番号】W WO2017145188
(87)【国際公開日】2017-08-31
【審査請求日】2020-01-22
(31)【優先権主張番号】102016000018646
(32)【優先日】2016-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】511300455
【氏名又は名称】ブレヴェッティ・アンジェラ・エッセ・エッレ・エッレ
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コンソラロ,ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】コンソラロ,アンジェロ
(72)【発明者】
【氏名】カバール,ラジェーヴ ヴァーブハドラ
【審査官】上田 真誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/185181(WO,A1)
【文献】特表2013-530024(JP,A)
【文献】特開平09-294809(JP,A)
【文献】国際公開第2012/000554(WO,A1)
【文献】米国特許第04740205(US,A)
【文献】実開昭50-025392(JP,U)
【文献】特表2013-506459(JP,A)
【文献】国際公開第2015/091850(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/24
A61M 5/32
A61M 5/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
結合要素(20)と、第1の位置から第2の位置に移動可能な接続手段(6)と、移動可能な保護手段(9)とを備え、前記接続手段(6)が針ホルダ(4)と結合するのに適した、供給端を備えた容器(10,30)のための開放および液体供給システム(100)の実現のための方法であって、
- 前記結合要素(20)において、前記容器(10,30)の前記供給端との結合に適した第1の中空端(26)と、閉鎖され、穿孔されるのに適した第2の端(27)とを提供するステップと、
- 前記結合要素(20)上に、第1の自由度に沿って、前記第2の端(27)に近い前記第1の位置から前記第1の中空端(26)に近い前記第2の位置へ、およびその逆に移動可能な
前記接続手段(6)の前記移動を案内する第1の案内手段(21)を提供するステップと、
- 前記接続手段(6)上に、前記第1の自由度とは異なる第2の自由度に沿って、一体的に移動するように前記保護手段(9)に係合するための係合手段(7)と、前記第1の案内手段(21)に対する第1の適合(11)とを提供するステップであって、前記第2の自由度に従った前記保護手段(9)と前記接続手段(6)との前記一体的移動の間に、前記接続手段(6)の前記第1の適合(11)は、前記結合要素(20)の前記第1の案内手段(21)に沿って前記第1の位置から前記第2の位置に移動するステップと、
を含み、
前記容器(10,30)、前記保護手段(9)および前記接続手段(6)のうちの少なくとも1つとの前記結合要素(20)の前記結合は、前記容器(10,30)、前記保護手段(9)または前記結合要素(20)がまだ熱いときに発生し、
前記第1の案内手段(21)は、前記結合要素(20)上のまだ熱い前記接続手段(6)を押圧することによって実現されることを特徴とする方法。
【請求項2】
- 前記接続手段(6)が前記第2の位置にある場合、前記結合要素(20)の前記第2の端(27)を穿孔するのに適した針(1)を備えた針ホルダ(4)と一体である前記接続手段(6)を提供するステップと、
- 前記針ホルダ(4)のための針ガード(C)を提供するステップと、
- 前記保護手段(9)がまだ熱いときに、前記針ガード(C)の少なくとも一部を前記保護手段(9)に埋め込むステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の開放および液体供給システム(100)の実現のための方法。
【請求項3】
- 前記保護手段(9)の取り外しを案内するための第2の案内手段(23)を前記結合要素(20)に設けるステップと、
- 前記第2の案内手段(23)に対応する第2の適合(13)を前記保護手段(9)に設けることにより、前記保護手段(9)の取り外し移動が前記接続手段(6)に関する前記保護手段(9)の移動に対応するステップと、
- 前記結合要素(20)上でまだ熱い前記保護手段(9)を押圧することによって、前記結合要素(20)の前記第2の案内手段を実現するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の開放および液体供給システム(100)の実現のための方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の方法によって実現される開放および液体供給システム(100)を含む、予め充填された容器(10,30)のための、開放および液体供給システム(100)の実現のための方法。
【請求項5】
- 前記結合要素(20)がまだ熱いときに、前記容器(10,30)の前記供給端を前記結合要素(20)に埋め込むステップ、
を含むことを特徴とする請求項4に記載の予め充填された容器(10,30)のための、開放および液体供給システム(100)の実現のための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め充填された容器のための開放および供給システムに関する。詳細には、本発明は、実際に使用される瞬間まで針を薬剤から離しておくことを可能にする予め充填された注射器またはバイアル用の開放システムに関する。
【背景技術】
【0002】
所与の薬剤で予め充填された注射器では、同じ薬剤が注射器内に長期間留まる。薬剤によっては、針を構成する材料と適合しないものもあり、有効性を失うかまたは有害になることさえあり、さらにそれらの配合物は針を詰まらせる場合がある残留物を生成し、使用時に液体が注射器から漏出するのを妨げる場合がある。
【0003】
本発明の目的は、この問題を取り除き、シンプルな動作によって、いつでもユーザが注射器を使用可能にすることである。
【0004】
国際公開第2011001456号(特許文献1)から注射器を製造する方法が知られている。BLOW FILL SEALまたはBFS(国際公開第2007007178号(特許文献2)および国際公開第2010143219号(特許文献3)に示される)と呼ばれる技術の適用を記載しているこのような方法は、気密閉鎖(または封止:封止ステップ)の生成を要求し、容器の中空体に接続されたキャップまたは別の閉鎖要素を形成し、割れ易くするより薄い部分を有するエリアによって移動できる。
【0005】
さらに、使用時まで無菌状態に保つために、外側ラップ内に配置された予め充填された注射器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2011001456号
【文献】国際公開第2007007178号
【文献】国際公開第2010143219号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それにもかかわらず、ステムまたは注射器全体を覆うキャップまたはラップは、プラスチックを余分に使用する必要があるため、注射器の製造において高価であるという欠点を有する。
【0008】
結果として、大規模生産の場合、注射器を製造するためのプラスチックの使用、滅菌され、その後組立ラインで貯蔵され、管理されるステムの寸法、およびその後の処分は、注射器を生態学的および経済的に持続不可能にする。
とりわけ、このような方法は、上記で述べた針によって薬液が汚染される危険性についての欠点を解決しない。
【0009】
上述の方法BFSまたは他の既存の方法によって製造されたバイアルまたは注射器は、針の保護カバーを備えたねじ切りされたリングに埋め込まれた針を含む付属品の使用を提供し、針の内部と共に部品を締めると、バイアルまたは注射器上の膜が穿孔され、バイアルまたは注射器に収容された注入される薬剤または液体を連通させ、それらの使用準備を整える。
それにもかかわらず、そのような付属品は市場で容易に入手できず、実現することも容易ではない。
さらに、多くの場合、そのような付属品は、実行される操作、あるいはバイアルまたは注射器を取り扱わなければならないユーザの安全性を危うくする危険を伴い、完全に信頼できるものではない。
【0010】
したがって、物質の収容および保存を可能にする予め充填された注射器の閉鎖システムが必要であり、使用者が容易に開くことができ、操作者による要求仕様に配慮するが、時間が経過しても内容物が変わらない。
【0011】
本発明は、述べたばかりの先行技術の欠点を補うために提案されている。
特に、本発明の主な目的は、予め充填された注射器の開放システム、このようなシステムを備えた注射器、およびその注射器が単純な動作によっていつでも使用できる可能性を保証するその製造および組み立て方法を開発することである。
【0012】
特に、本発明は、予め充填された注射器用の開放システム、このようなシステムを備えた注射器、および使用の瞬間まで針を薬剤から離しておくことを可能にするその実現方法を実現することを目的とする。
より詳細には、本発明は、予め充填された注射器用の開放システム、このようなシステムを備えた注射器、およびその開封操作で薬剤を含む中空体に針を接続することを可能にする実現方法を実現することを目的とする。
【0013】
本発明の別の目的は、予め充填された注射器用の開放システム、このようなシステムを備えた注射器、および上記の目的を達成することを保証するが、早期に実施することができる実現方法を考案することである。
【0014】
本発明の更なる目的は、予め充填された注射器の開放システム、このようなシステムを備えた注射器、ならびに操作者または適用される装置のためのより実際的な使用を保証する実現および組み立ての方法を備えることである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的は、予め充填された注射器のための開放システム、そのようなシステムを備えた注射器、および簡潔さのために参照される添付の独立請求項1および8によるその実現および組み立ての方法によって達成される。
本発明の方法の更なる適用特徴は、それぞれの従属請求項で強調される。
【0016】
有利なことに、本発明のシステムは、ユーザがその注射器の部品を操作することなく、構成上の基本的な人員であっても、医療処置のために容器または注射器を準備することを可能にする。
これは、例えば、医療処置のための注射器を完全に無菌にし、その結果として、関係する人々、患者および作業者の衛生状態および健康状態の下で、安全性が最適な状態で、その後の使用が可能となる。
【0017】
さらに有利なことには、これは、当然のことながら他の要因が同等であれば、現状の技術と比較して注射器の製造コストの大幅な削減に反映される。
有利な方法では、さらに、本発明のシステムで得られた注射器は、上記の利点を保持している公知の注射器と少なくとも同等の機能的特性を有する。
詳細には、本発明の主題は、容器と結合するための結合要素と、第1の位置から第2の位置に移動可能な接続手段と、移動可能な保護手段とを含む供給端を備える予め充填された容器のための開放および液体供給システムである。
そのような接続手段は、例えば標準的な組立体または特別な組立体を使用して針ホルダを収容するのに適しているか、または互いに一体化して実現される。
【0018】
結合要素は、容器の供給端との結合に適した第1の中空端と、穿孔するのに適した第2の閉鎖端とを有し、さらに、このような結合要素は、第1の自由度に沿って、第2の端に近い第1の位置から第1の端に近い第2の位置へ、およびその逆に移動可能な接続手段の移動を案内する第1の案内手段を有する。
結合手段は、第1の自由度とは異なる第2の自由度に沿って、互いに一体的に移動するように保護手段に係合するための係合手段と、第1の案内手段に対する第1の適合とを有し、有利には、保護手段と接続手段との一体的な移動中に、結合手段の第1の適合が、結合要素の第1の案内手段に沿って第1の位置から第2の位置に移動する。
これは、予め充填された容器を封止されたままに維持し、針はその供給端から離れた状態で、容器内の液体が同じ針によって汚染されるのを防止するか、または同じ液体が針の内部に障害物を生成することを防止する。
【0019】
同時に、有利には、本発明のシステムは、操作者が無菌要素を急いで取り扱うことなく、予め充填された容器をすぐに使用可能にすることができる。
好ましくは、本発明によれば、接続手段は、接続手段が第2の位置にある場合、結合要素の第2の端を穿孔するのに適した供給針を備えた針ホルダと一体である。
【0020】
さらに、本発明によれば、係合手段は、保護手段の内面の長手方向の溝に沿って摺動するのに適した突起要素を含むことができる。
さらに、本発明によれば、第1の案内手段は、溝の破損または障害を引き起こさないように、有利に保護手段上で容易に動作することを可能にする制限を有することができる。
さらに有利には、結合要素は、保護手段の取り外しを案内するための第2の案内手段を有することができ、一方保護手段は、第2の案内手段に対応する第2の適合を有することができ、保護手段の取り外し移動は、接続手段に関する保護手段の移動に対応する。
【0021】
このようにして、実際には、予め充填された容器から保護手段を取り外し、同じ容器を開く単一の義務づけられた移動が可能であり、そのような動作を誰にとっても直感的に理解させる。
詳細には、結合要素の第1の案内手段は第1のねじ山を含み、一方、接続手段の第1の適合は、接続手段の内面上で、第1のねじ山に対応する第1の相手ねじ山(counter thread)を含むことができる。
【0022】
有利なことに、このような構成は、システムを形成する方法を実施する間に容易に実現され、結合要素のねじ切りされた表面上で、まだ熱いときに、接続手段の圧力によって相手ねじ山を成形し、同システムの製造時間を短縮する。
この場合、結合要素の第2の案内手段は、第1のねじ山の方向とは反対の方向を有する第2のねじ山を含み、保護手段の第2の適合は、保護手段の内面上で、第2のねじ山に対応する第2の相手ねじ山を含むことができる。
【0023】
有利には、このような案内手段は、上述の原理上での製造方法の間に、容易に実現され、さらに、そのような案内手段はまた、使用が誰にとっても非常に容易であり、予め充填された容器を開く動作を一層容易にする。
言い換えれば、操作者は、保護手段のねじを緩めるだけで十分であり(例えば、キャップ)、結合要素に沿って接続手段の移動を作動させ、針を結合要素の閉鎖端に穿孔させ、保護手段が取り外されると、予め充填された容器は、その中に収容された液体を供給する準備が整う。
【0024】
本発明はさらに、液体、例えば薬液を供給する予め充填された容器に関し、本発明による開放および供給システムを含む。
【0025】
上記の目的および利点、ならびに以下に生じる他のものは、添付の図面を参照して、限定ではなく例および例示的な方法で与えられる、本発明のシステムの好ましい実施形態に関する以下の説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、注射器に適用される、第1の位置における本発明の閉鎖システムの第1の切取図を示す。
【
図2】
図2は、
図1のシステムの切取図を示し、部品が透視される。
【
図4】
図4は、注射器から取り外された、
図1のシステムの第2の切取図を示す。
【
図5】
図5は、第2の位置における
図1のシステムの切取図を示す。
【
図7】
図7は、バイアルに適用される第1の変形例における本発明のシステムを示す。
【
図9】
図9は、標準的な針が適用される本発明のシステムを示す。
【
図13】
図13は、第2の位置における
図12のシステムの断面図を示しており、針は液体と連通しており、すぐに使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1~
図6を参照すると、本発明の予め充填された注射器10の開放システム100は、打ち抜きに適したコネクタ20から薬液を採取するための第1の端部2と、薬液を供給するための針1に接続するのに適した第2の端部3とを備えた接続手段6を含む。
針1は、針ホルダ要素4と、接続手段6に接続され、次にコネクタ20と組み立てられ、注射器10に結合される接続手段(例えば、ルアー(Luer))によって保持される。
接続手段6は、従来技術による針ホルダ4と一体であり(例えば、ルアー接続によって)、針1の保護手段9、例えばキャップ9を有する結合面8の少なくとも一部に、係合手段7、例えば少なくとも長手方向リブを有する。
【0028】
システム100はさらに、針ホルダ4を有する接続手段6によって、例えばBFS技術により実現された予め充填された注射器10のような、薬液の容器を結合するのに適したコネクタまたは結合要素20を含む。
さらに、針ガードCはキャップ9に結合され、例えば、キャップ9がまだ熱く展性があるときに針ガードCをキャップ9に埋め込み、特に、これは針ガードCの基部Dを排他的に埋め込む際に生じ得る(
図7,
図9,
図10)。
結合要素20は、接続手段6の少なくとも表面12上の第1の適合11に対応する案内手段21を有する。
【0029】
具体的には、例えば、結合要素20は、実質的に管状の形状を有し、その空洞は、容器の供給端に結合され(例えば、予め充填された注射器10の供給端を埋め込み、特に結合要素がまだ熱く展性があるときに結合要素を結合する際に生じ得る)、その外面は、針ホルダ4の接続手段6の内面12の相手ねじ山11に対応するねじ山21を有する。
【0030】
好ましくは、結合要素20は、針ホルダ4の接続手段6の第1の適合11に対して、案内手段21の制限22を有する。
さらに好ましくは、結合要素20の一部は、ねじ山21の方向および相手ねじ山11の方向と対向する方向の、キャップ9の第1の適合13のための案内手段23、例えばねじ山23および相手ねじ山13を有し、操作者がキャップ9を時計回りに回転させると、キャップ9がシステム100の残りの部分から離れるのに対応して、これは第1の方向Aに沿って案内され、一方、針ホルダ4を有する接続手段6は上述したように、第1の方向Aに対向する第2の方向Bに沿って案内される。
【0031】
図7に示される本発明の第1の変形例では、本発明の開放システム100はバイアル30に適用され、例えばBFS技術、特に絞りタイプのもので常に実現される。
システム100の接続手段6は、結合要素20の一部を収容するのに適した実質的に管状の形状を有し、その外面には、針1を保護するキャップ9の内面上の少なくとも対応する座面または長手方向溝(図示せず)と係合するのに適した少なくとも突起要素7または長手方向リブがあり、針1から取り外すためにキャップ9を回転させ-針ホルダ4は同キャップの同じ方向に従って回転する。
そのように常に添付図面に示されていても、係合手段7を接続手段6に対応させて配置する必要はないが、必ずキャップ9の内面に係合するように配置する必要がある。
【0032】
図8に示す結合要素20は、第1の外径を備えた第1の中空シリンダ24と、好ましくは、第1の外径より大きな第2の外径を備えた第2の中空シリンダ25とを備えた中空容積を有する。
第1のシリンダ24には、案内手段21、
図8に示す例では、第1の方向を有するねじ山があり、針ホルダ4の接続手段6の内面12の相手ねじ山11が対応する。
第1のシリンダ24は、容器10または30の供給端に向かって面するのに適した中空の第1の端26と、閉鎖している第2の端27をとを有する。
第2の中空シリンダ25は、接続手段6のためのねじ山21の制限として作用する。
さらに好ましくは、第2の中空シリンダ25の外面には、第1の方向に対向する第2の方向を有し、キャップ9の内面上の第2の相手ねじ山13が対応する更なるねじ山23がある。
【0033】
図11~
図13の変形例に示すように、本発明のシステム300は、例えばルアー接続を使用する注射器40標準に適用するのに適する。
そのような場合、本発明のシステム300は、接続手段6および変更された結合要素20のみを備え、すなわち、標準注射器40に、既知のシステムに結合するためのルアー接続を備えた内面28を有する。
特に、接続手段6は、システム100について既に説明したものと同じ要素を有する。
係合手段7は、前述したように、操作者によって回転され、かつ、結合要素20上の案内手段21のねじ山に従い、針1の内側端41によって閉鎖端27を穿孔し、ルアー接続によって接続された標準針によって、注射器内の液体の接続を形成する。
【0034】
容器の組み立ておよび包装中(
図12に見られる)に、例えばルアー接続のような標準的な接続を使用する針ホルダ304を備えた針301が追加される。
しかしながら、操作について、操作者が本発明の開放システム100または300が適用される薬液を含む容器10または30または40を操作者が取る場合、そのようなシステム100または300は第1の位置にあり、接続手段6は容器10、30または40の供給端から離れている(
図1~
図3および
図12)。
【0035】
開放ステップの間、操作者は、容器上にある場合にはキャップ9に作用するか、ラグ7(
図12および
図13)に直接作用し、回転方向、例えば時計回り方向に沿って回転する。このようにして、キャップ9が回転を開始し、接続手段6の係合手段7と係合する。
このようにして、接続手段6は同じ方向、この場合は時計回りに回転を開始する。接続手段6の回転中、結合要素20の案内手段21によって設定された経路に沿って、接続手段6の第1の端41で供給要素20の第2の端27を打ち抜き、第2の位置に達するまで、第1の適合11によって容器10または30または40の供給端に向けて案内され、針1または301は、供給用の容器10(
図5、
図6および
図13)の内部と連通する。
一方、接続手段6もまた、容器10、30または40のこのような供給端に向かって長手方向に移動する。
このようにして、容器10または30は、キャップ9および可能性のある針ガードCから解放され、使用する準備ができ、針1または301が薬液と初めて接触する。
【0036】
上記の説明から、本発明の開放システム、本発明の主題である予め充填された容器およびその製造および組立方法が目的に到達し、既に述べた利点を実現することが明らかである。
【0037】
実行中、本発明のシステムの部品への変更が可能であり、例えば、案内手段の位置およびそれぞれの第1の適合の位置を互いに反転させることにある。
そのような場合、本発明のシステムを実現するための上記の手順はそれに応じて変化する。
さらに、本発明は、予め充填された単回使用注射器および注入用バイアルを特に参照して記載されているが、他の液体容器にも及ぶことが明らかである。
【0038】
ここで表現された発明的アイデアに内在する新規性の原則から逸脱することなく、問題のシステムに他の多くの変形を加えることができることは明らかであり、本発明の実際の実施では、図示された詳細の材料、形状および寸法は、要件に応じて任意であり、技術的に等価な他のものによって置き換えられ得ることも明らかである。
後続の特許請求の範囲に記載されている構成的かつ技術的特徴の後に符号または参照番号が続く場合、そのような参照符号は、同じ請求項の明瞭性を高める唯一の目的で導入されたものであり、結果として、そのような参照符号によって純粋に例として特定された各要素の解釈に制限を加えるものではない。