(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、サーバ装置、端末装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20220128BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20220128BHJP
A63F 13/56 20140101ALI20220128BHJP
G06F 3/04845 20220101ALI20220128BHJP
【FI】
G06T19/00 A
G06T19/00 C
A63F13/52
A63F13/56
G06F3/0484 150
(21)【出願番号】P 2020012764
(22)【出願日】2020-01-29
【審査請求日】2020-02-19
【審判番号】
【審判請求日】2021-01-05
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)ウェブサイトの掲載日 2019年8月18日 ウェブサイトのアドレス https://reality-festival.wrightflyer.net/3/ 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスで特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関する「REALITY FESTIVAL 3」について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (2)公開の実施日 2019年8月18日 公開の場所 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが運営するVTuber専用のライブ配信アプリ「Reality」(「https://le.wrightflyer.net/reality/」「https://itunes.apple.com/us/app/reality/id1404176564?l=ja&ls=1&mt=8」「https://play.google.com/store/apps/details?id=net.wrightflyer.le.reality」又は、「https://apps.apple.com/jp/app/reality-vtuber%E5%B0%82%E7%94%A8%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA/id1404176564」から取得されるアプリ)上で配信された「REALITY FESTIVAL3」において2回放送された歌番組(F>>VR)の2回目の放送における「ENDING SPECIAL」内で実施された。 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが提供する、上記アドレスでダウンロードが可能なVTuber専用ライブ視聴・配信アプリ「REALITY」において、出願に係る発明に関する「REALITY FESTIVAL 3」を公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (3)集会の掲載日 2019年9月5日 集会名、開催場所 コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス2019(CEDEC 2019)、パシフィコ横浜 会議センター(横浜西区みなとみらい) 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが上記集会において、出願に係る発明に関する公開を行った。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (4)ウェブサイトの掲載日 2019年7月5日 ウェブサイトのアドレス https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2063 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関する「VTuber」に関する公開を行った。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (5)公開日 2019年7月5日 公開場所 https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2063内の「講演資料」項目内においてログイン後にアクセス可能な講演資料 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが上記アドレスを用いて特定される講演資料内において、出願に係る発明に関する「VTuber」に関する公開を行った。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (6)ウェブサイトの掲載日 2019年9月5日 ウェブサイトのアドレス https://www.wantedly.com/companies/wrightflyer/post_articles/184950 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関する「VTuber」に関する公開を行った。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (7)ウェブサイトの掲載日 2019年8月22日 ウェブサイトのアドレス https://www.wantedly.com/companies/wrightflyer/post_articles/183061 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関する「REALITY FESTIVAL 3」に関する公開を行った。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】230126125
【氏名又は名称】後藤 未来
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】安川 貴志
【合議体】
【審判長】千葉 輝久
【審判官】新井 寛
【審判官】川崎 優
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-197292(JP,A)
【文献】特開2009-059111(JP,A)
【文献】特開2018-005005(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00
A63F 13/00 - 13/98
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータプログラムであって、
プロセッサにより実行されることにより、
被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって
前記透明な物体が占める仮想空間の少なくとも一部と同一の仮想空間を占める少なくとも一つのギフトの位置を移動し、
前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を前記ギフトの位置の移動前に比べて増加させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項2】
コンピュータプログラムであって、
プロセッサにより実行されることにより、
仮想空間上の被写体の位置に係る情報を取得し、
前記被写体を撮像するカメラの位置に係る情報を取得し、
前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上に、少なくとも一つのギフトと同一の仮想空間を占め、前記ギフトの位置を
予め設定された前記仮想空間内の所定のルールに従って移動可能な透明な物体を生成する、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記物体によって、前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上の少なくとも一つのギフトの位置を移動させる、
ことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記少なくとも一つのギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の面積を増加させる、
ことを特徴とする請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記被写体の位置に係る情報と、前記カメラの位置に係る情報と、を用いて、
前記物体を生成する位置を計算する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記物体は、前記カメラの視野の中心から前記被写体の顔の中心への線の線分を含む位置に位置づけられる、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記カメラの視野の中心から前記被写体の顔の中心への線の線分と重複がある位置に前記物体を位置づける、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記物体を、物体生成の指示を含む情報を取得することにより、生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記物体を、前記カメラによって前記被写体が撮像される撮像面積の一部または全部が、前記カメラによって前記少なくとも一つのギフトが撮像される撮像面積と重なる場合に、生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記物体を、前記カメラによって前記被写体が撮像される撮像面積のうちの所定の割合の面積以上が、前記カメラによって前記少なくとも一つのギフトが撮像される撮像面積と重なる場合に、生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記被写体の撮像される撮像面積は、前記被写体の装飾品を含む、
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記物体を、前記被写体の所定の箇所の一部又は全部が、前記少なくとも一つのギフトの面積と重なる場合に、生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記物体は、前記被写体の面積の一部又は全部が、前記少なくとも一つのギフトによって隠されている場合に生成される、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記物体の形状において、前記カメラの中心から前記被写体の顔の中心への直線と垂直な線の長さが、前記カメラ側の長さより、前記被写体側の長さが短い、
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記物体の形状は、錐台である、
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
前記物体の形状は、n角錐又は円錐である、
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項17】
前記物体の形状は、錐体である、
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項18】
前記プロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ又はグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)である、
請求項1乃至17のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項19】
前記プロセッサが、サーバ装置、スマートフォン、タブレット、携帯電話又はパーソナルコンピュータに搭載される、
請求項1乃至18のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項20】
コンピュータプログラムであって、
プロセッサにより実行されることにより、
被写体とカメラとの間の仮想空間上に生成される透明な物体に係る情報を取得し、
前記透明な物体に係る情報を用いて、少なくとも一つのギフトと同一の仮想空間を占め、前記ギフトの位置を
予め設定された前記仮想空間内の所定のルールに従って移動可能な透明な物体を設定する、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項21】
プロセッサを具備し、
前記プロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって
前記透明な物体が占める仮想空間の少なくとも一部と同一の仮想空間を占める少なくとも一つのギフトの位置を移動し、
前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を前記ギフトの位置の移動前に比べて増加させる、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項22】
プロセッサを具備し、
前記プロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
仮想空間上の被写体の位置に係る情報を取得し、
前記被写体を撮像するカメラの位置に係る情報を取得し、
前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上に、少なくとも一つのギフトと同一の仮想空間を占め、前記ギフトの位置を
予め設定された前記仮想空間内の所定のルールに従って移動可能な透明な物体を生成する、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項23】
プロセッサを具備し、
前記プロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
被写体とカメラとの間の仮想空間上に生成される透明な物体に係る情報を取得し、
前記透明な物体に係る情報を用いて、少なくとも一つのギフトと同一の仮想空間を占め、前記ギフトの位置を
予め設定された前記仮想空間内の所定のルールに従って移動可能な透明な物体を設定する、
ことを特徴とサーバ装置。
【請求項24】
前記物体を、前記カメラによって前記被写体が撮像される撮像面積の一部または全部が、前記カメラによって前記少なくとも一つのギフトが撮像される撮像面積と重なる場合に、生成する、
ことを特徴とする請求項21乃至23のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項25】
前記物体を、前記カメラによって前記被写体が撮像される撮像面積のうちの所定の割合の面積以上が、前記カメラによって前記少なくとも一つのギフトが撮像される撮像面積と重なる場合に、生成する、
ことを特徴とする請求項21乃至23のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項26】
前記サーバ装置は、メモリを備える、
請求項21乃至25のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項27】
コンピュータにより読み取り可能な命令を実行するプロセッサにより実行される方法であって、
前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、
被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって
前記透明な物体が占める仮想空間の少なくとも一部と同一の仮想空間を占める少なくとも一つのギフトの位置を移動し、
前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を前記ギフトの位置の移動前に比べて増加させる、
ことを特徴とする方法。
【請求項28】
コンピュータにより読み取り可能な命令を実行するプロセッサにより実行される方法であって、
前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、
仮想空間上の被写体の位置に係る情報を取得し、
前記被写体を撮像するカメラの位置に係る情報を取得し、
前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上に、少なくとも一つのギフトと同一の仮想空間を占め、前記ギフトの位置を
予め設定された前記仮想空間内の所定のルールに従って移動可能な透明な物体を生成する、
ことを特徴とする方法。
【請求項29】
コンピュータにより読み取り可能な命令を実行するプロセッサにより実行される方法であって、
前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、
被写体とカメラとの間の仮想空間上に生成される透明な物体に係る情報を取得し、
前記透明な物体に係る情報を用いて、少なくとも一つのギフトと同一の仮想空間を占め、前記ギフトの位置を
予め設定された前記仮想空間内の所定のルールに従って移動可能な透明な物体を設定する、
ことを特徴とする方法。
【請求項30】
前記物体を、前記カメラによって前記被写体が撮像される撮像面積の一部または全部が、前記カメラによって前記少なくとも一つのギフトが撮像される撮像面積と重なる場合に、生成する、
ことを特徴とする請求項27乃至29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記物体を、前記カメラによって前記被写体が撮像される撮像面積のうちの所定の割合の面積以上が、前記カメラによって前記少なくとも一つのギフトが撮像される撮像面積と重なる場合に、生成する、
ことを特徴とする請求項27乃至29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記コンピュータは、メモリを備える、
請求項27乃至31のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件出願に開示された技術は、コンピュータプログラム、サーバ装置、端末装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、被写体が登場する仮想空間内を提供する、ゲーム、アニメーション、動画などがある。これらの世界において、仮想空間内のオブジェクトと、被写体と、の位置関係により、被写体が、オブジェクトによって認識しにくくなることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-299613号公報
【文献】特開平9-50541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2に記載された技術は、いずれも、被写体とカメラとの間のオブジェクトによって、被写体をカメラから認識しにくくなった場合において、かかるオブジェクトを半透明にするものである。
【0005】
なお、上記特許文献1および2は、引用によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0006】
本件出願において開示された幾つかの実施形態は、被写体とカメラとの間にオブジェクトがあっても被写体を認識しやすくする、コンピュータプログラム、サーバ装置、端末装置、及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様に係るコンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されることにより、被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、ものである。
【0008】
また、他の一態様に係るコンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されることにより、仮想空間上の被写体の位置に係る情報を取得し、前記被写体を撮像するカメラの位置に係る情報を取得し、前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上に、透明な物体を生成する、ものである。
【0009】
また、他の一態様に係るコンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されることにより、被写体とカメラとの間の仮想空間上に生成される透明な物体に係る情報を取得し、前記透明な物体に係る情報を用いて、透明な物体を設定する、ものである。
【0010】
一態様に係るサーバ装置は、プロセッサを具備し、前記プロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、
被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、
前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、ものである。
【0011】
また、他の一態様に係るサーバ装置は、プロセッサを具備し、前記プロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、仮想空間上の被写体の位置に係る情報を取得し、前記被写体を撮像するカメラの位置に係る情報を取得し、前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上に、透明な物体を生成する、ものである。
【0012】
また、一態様に係る方法は、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行するプロセッサにより実行される方法であって、前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、ものである。
【0013】
また、他の一態様に係る方法は、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行するプロセッサにより実行される方法であって、前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、仮想空間上の被写体の位置に係る情報を取得し、前記被写体を撮像するカメラの位置に係る情報を取得し、前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上に、透明な物体を生成する、ものである。
【0014】
また、他の一態様に係る方法は、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行するプロセッサにより実行される方法であって、前記プロセッサが、前記命令を実行することにより、被写体とカメラとの間の仮想空間上に生成される透明な物体に係る情報を取得し、前記透明な物体に係る情報を用いて、透明な物体を設定する、ものである。
【0015】
一態様に係る端末装置は、プロセッサにより実行されることにより、プロセッサを具備し、前記プロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、 ものである。
【0016】
一態様に係る端末装置は、プロセッサにより実行されることにより、プロセッサを具備し、前記プロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、仮想空間上の被写体の位置に係る情報を取得し、前記被写体を撮像するカメラの位置に係る情報を取得し、前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上に、透明な物体を生成する、ものである。
【0017】
一態様に係る端末装置は、プロセッサにより実行されることにより、プロセッサを具備し、前記プロセッサが、コンピュータにより読み取り可能な命令を実行することにより、被写体とカメラとの間の仮想空間上に生成される透明な物体に係る情報を取得し、前記透明な物体に係る情報を用いて、透明な物体を設定する、ものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、一実施形態に係るシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1に示したサーバ装置20(端末装置30)のハードウェア構成の一例を模式的に示すブロック図である。
【
図3】
図3は、一実施形態に係るシステムの機能の一例を模式的に示すブロック図である。
【
図4】
図4は、一実施形態に係るシステムが有するデータの一例である。
【
図5】
図5は、一実施形態に係るシステムが有するデータの一例である。
【
図6】
図6は、一実施形態に係るシステムの従来技術における課題の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、一実施形態に係るシステムの効果の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、一実施形態に係るシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
【
図10】
図10は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
【
図11】
図11は、一実施形態に係るシステムが処理するフローの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面は、本願発明の一実施形態を開示するものではあるものの、必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。また、本願書類において、アプリケーションという用語が示す対象は、ソフトウェア、又はプログラムと呼ばれるものであってよく、コンピュータに対する指令であって、結果を得ることができるように組み合わされたものであればよい。
【0020】
1.システムの例
図1は、一実施形態に係るシステムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、システム1は、通信網10に接続される1又はそれ以上のサーバ装置20と、通信網10に接続される1又はそれ以上の端末装置30と、を含んでよい。なお、
図1には、サーバ装置20の例として、3つのサーバ装置20A~20Cが例示され、端末装置30の例として、3つの端末装置30A~30Cが例示されているが、サーバ装置20として、これら以外の1又はそれ以上のサーバ装置20が通信網10に接続され得るし、端末装置30として、これら以外の1又はそれ以上の端末装置30が通信網10に接続され得る。なお、本出願書類において、システムという用語を、サーバと端末装置の両方を含む場合もあれば、サーバのみ、又は、端末装置のみ、を示す用語としても用いる。すなわち、システムは、サ―バのみ、端末装置のみ、サーバ及び端末装置の両方、のいずれの態様であってもよい。
【0021】
また、システムは、クラウド上の情報処理装置であってもよい。また、システムは、仮想的な情報処理装置を構成するものであって、論理的に一の情報処理装置と構成されるものであってもよい。また、システムの所有者と管理者は異なってもよい。
【0022】
通信網10は、携帯電話網、無線LAN、固定電話網、インターネット、イントラネット、イーサネット(登録商標)、及び/又はこれらの組み合わせ等であってよく、また、これらに限定されない。通信網10においては、本願書類で開示された種々のデータが通信されてよい。
【0023】
サーバ装置20は、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、 という動作等を実行できてよい。
【0024】
或いはまた、端末装置30は、インストールされたウェブブラウザまたは特定のアプリケーションを実行することにより、被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、 という動作等を実行できてよい。
【0025】
端末装置30は、このような動作を実行することができる任意の端末装置であって、スマートフォン、タブレット、携帯電話(フィーチャーフォン)及び/又はパーソナルコンピュータ等であってよく、これらに限定されない。
【0026】
2.各装置のハードウェア構成
次に、サーバ装置20が有するハードウェア構成の一例について説明する。
【0027】
2-1.サーバ装置20のハードウェア構成
サーバ装置20のハードウェア構成例について
図2を参照して説明する。
図2は、
図1に示したサーバ装置20(端末装置30)のハードウェア構成の一例を模式的に示すブロック図である(なお、
図2において、括弧内の参照符号は、後述するように各端末装置30に関連して記載されたものである。)
【0028】
図2に示すように、サーバ装置20は、主に、演算装置21と、主記憶装置22と、入出力インタフェイス装置23を備えることができる。サーバ装置20は、更に、入力装置24と、補助出力装置26と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続されていてよい。
【0029】
演算装置21は、主記憶装置22に記憶されている命令及びデータを用いて演算を行い、その演算の結果を主記憶装置22に記憶させるものである。さらに、演算装置21は、入出力インタフェイス装置23を介して、入力装置24、補助記憶装置25及び出力装置26等を制御することができる。サーバ装置20は、1以上の演算装置21を含んでよい。演算装置21は、1又はそれ以上の、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含んでよい。
【0030】
主記憶装置22は、記憶機能を有し、入力装置24、補助記憶装置25及び通信網10等(サーバ装置20等)から、入出力インタフェイス装置23を介して受信した命令及びデータ、並びに、演算装置21の演算結果を記憶するものである。主記憶装置22は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)及び/又はフラッシュメモリ等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0031】
補助記憶装置25は、記憶装置である。上記特定のアプリケーションやウェブブラウザ等を構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を記憶してよく、演算装置21により制御されることにより、これらの命令及びデータ(コンピュータプログラム)は入出力インタフェイス装置23を介して主記憶装置22にロードされてよい。補助記憶装置25は、磁気ディスク装置及び/又は光ディスク装置、ファイルサーバ等であってよく、これらに限定されない。
【0032】
入力装置24は、外部からデータを取り込む装置であり、タッチパネル、ボタン、キーボード、マウス及び/又はセンサ等であってよい。
【0033】
出力装置26は、ディスプレイ装置、タッチパネル及び/又はプリンタ装置等をこれらに限定することなく含むことができてよい。また、入力装置24と出力装置26とが一体化されたものであってもよい。
【0034】
このようなハードウェア構成にあっては、演算装置21が、補助記憶装置25に記憶された特定のアプリケーションを構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置22にロードし、ロードした命令及びデータを演算することにより、入出力インタフェイス装置23を介して出力装置26を制御し、或いはまた、入出力インタフェイス装置23及び通信網10を介して、他の装置(例えばサーバ装置20及び他の端末装置30等)との間で様々な情報の送受信を行うことができてよい。
【0035】
サーバ装置20がかかる構成を備え、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、以下で定義される、被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、 という動作等(後に詳述する様々な動作を含む)の一部又は全部を実行できてよい。また、かかる動作等は、ユーザーが、入力装置24又は後述する端末装置30に係る入力装置34を用いて、本願書類で開示する発明の一例のシステムに指示を与えることで動作されてよい。また、プログラムが演算装置21上で実行されている場合にはユーザーの利用するシステムとしてのサーバ装置20の出力装置26によって表示されてよく、又はユーザーの利用するシステムとしての端末装置30の出力装置36に表示させる構成であってよい。
【0036】
2-2.端末装置30のハードウェア構成
端末装置30のハードウェア構成例について同じく
図2を参照して説明する。各端末装置30のハードウェア構成としては、例えば、上述した各サーバ装置20のハードウェア構成と同一のものを用いることが可能である。したがって、各端末装置30が有する構成要素に対する参照符号は、
図2において括弧内に示されている。
【0037】
図2に示すように、各端末装置30は、主に、演算装置31と、主記憶装置32と、入出力インタフェイス装置33と、入力装置34と、補助記憶装置35と、出力装置36と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続されている。
【0038】
演算装置31、主記憶装置32、入出力インタフェイス装置33、入力装置34、補助記憶装置35及び出力装置36は、それぞれ、上述した各サーバ装置20に含まれる、演算装置21、主記憶装置22、入出力インタフェイス装置23、入力装置24、補助記憶装置25及び出力装置26と略同一であってもよいし、異なるものであってもよい。また、演算装置や記憶装置の容量や能力は、異なっていてよい。特に入力装置34及び出力装置36については、以下で詳述する。
【0039】
このようなハードウェア構成にあっては、演算装置31が、補助記憶装置35に記憶された特定のアプリケーションを構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置32にロードし、ロードした命令及びデータを演算することにより、入出力インタフェイス装置33を介して出力装置36を制御し、或いはまた、入出力インタフェイス装置33及び通信網10を介して、他の装置(例えば各サーバ装置20等)との間で様々な情報の送受信を行うことができる。
【0040】
端末装置30がかかる構成を備え、被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、 という動作等(後に詳述する様々な動作を含む)の一部又は全部を実行できてよい。また、インストールされたウェブブラウザを実行することにより、サーバ装置20からウェブページを受信及び表示して、同様の動作を実行できる。また、かかる動作等は、ユーザーが、入力装置34を用いて、本願書類で開示する発明の一例のシステムに指示を与えることで動作されてよい。また、プログラムが演算装置31上で実行されている場合にはユーザーの利用するシステムとしての端末装置30の出力装置36に表示する構成であってよい。
【0041】
端末装置は、本願書類において、「配信者端末」と「視聴者端末」の2種類の端末装置があってよい。これらは端末の役割に対して付与された名称であってよく、一の端末装置が、視聴者端末であることもあれば、配信者端末であることもあり、また、視聴者端末であると同時に配信者端末であってもよい。配信者端末は、配信されるものにアバターなどの被写体として登場する者である配信者が利用する端末であってよい。他方、視聴者端末は、主に、配信されているものを視聴する者である視聴者が利用する端末であってよい。なお、視聴者も、アバターなどの被写体に対してギフトを提供するギフティング行為によって、配信されるものにギフトが登場するような形で、視聴者が配信されるものに一定の影響をあたえてもよい。同様に、視聴者は、音声、コメント、等の形で、配信されるものに、一定の影響を与えてよい。配信されるものは、動画であってもよいし、アニメーションであってもよく、これらの一部に配信者が演じるアバターなどの被写体が登場する者であればよい。なお、上述の説明は、本願発明の一実施形態が適用される例にすぎず、かかる前提のない被写体が登場する仮想空間においても、本願発明に係る各実施形態は適用されてよい。
【0042】
視聴者端末は、上述のように、音声の入力、コメントの入力、ギフティングなどが可能に構成されてよい。例えば、利用者端末は、入力装置34として、コメントを入力可能であり、テキスト情報たるコメントを取得可能なキーボード、タッチパネル、などを有してよい。また、利用者端末は、演算装置34により、一定のコメントを生成する機能を有してもよい。これらの取得されたコメントは、同様に、入出力インタフェイス装置23を介して、通信網10へ送信されてよい。
【0043】
なお、本願発明に係るコメントは、利用者端末によって入力されるコメント以外に、システムが自動的に生成するものであってよい。かかるコメントは、利用者端末に向けて送信され、利用者端末において表示されてよい。
【0044】
また、利用者端末は、入力装置34として、音を取得可能なマイクを含んでよい。なお、人の音声は、入力装置34としてのマイクによって取得され、音として扱ってもよいし、入力装置34としてのマイクによって取得された後、演算装置31による音声認識によりテキスト化して、コメントとして扱ってもよい。なお、利用者端末は、演算装置31によって音を生成してもよい。これらの取得された音又はコメントは、同様に、入出力インタフェイス装置23を介して、通信網10へ送信されてよい。
【0045】
他方、配信者端末は、入力装置34として、人の動きを検知可能なモーションセンサーを含んでよい。モーションセンサーは、配信者の身体に装着し、身体の各部の動きを検知可能な機能を有してよい。身体の各部としては、頭部、顔面、上腕、前腕、手、大腿、下腿、足、体幹、など種々の箇所が挙げられうるが、これらの一部又は全部に限られず、身体の動きを検出可能な位置に装着できるものであってよい。モーションセンサーは、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサなどを有してよい。これらの取得された情報は、同様に、入出力インタフェイス装置23を介して、通信網10へ送信されてよい。
【0046】
また、配信者端末は、入力装置34として、動画を撮像可能なカメラを含んでよい。カメラは、配信者の、頭、顔面、目、身体の一部、全身、などを撮像してよい。カメラが、頭や顔面を撮像する場合顔の方向を検知することが可能であり、顔面を撮像する場合表情を検知することが可能であり、目を撮像する場合視線を検知することが可能であり、身体の一部又は全身を撮像する場合上述のモーションセンサーと共に又は代えて身体の動きを検知することが可能であってよい。これらの撮像情報に基づいた、顔方向、視線、表情、身体の動きについて取得された情報は、同様に、入出力インタフェイス装置23を介して、通信網10へ送信されてよい。
【0047】
また、視聴者端末及び配信者端末における出力装置36は、表示装置、音発生装置であってよい。表示装置は、表示可能な機能であれば種々の装置であってよく、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイなどが挙げられるが、これらに限らず種々の装置であってよい。音発生装置は、スピーカー、ヘッドフォン、イヤホンなどであってよい。出力装置36で出力される情報は、演算装置31において生成された情報であってもよいし、通信網10から受信した情報であってもよい。
【0048】
3.各装置の機能
次に、サーバ装置20及び端末装置30の各々が有する機能の一例について、
図3を参考に、説明する。
図3は、
図1に示したシステムの機能の一例を模式的に示すブロック図である。
図3に示すように、一例のシステムは、物体を生成するのに使用できる情報を取得する取得部と、取得された情報を用いて物体を生成する生成部と、を有してよい。
【0049】
2.1.取得部
取得部は、物体を生成するのに使用できる情報を取得する。物体を生成するのに使用できる情報は、仮想空間内のオブジェクトに係る情報を含んでよい。オブジェクトは、被写体、カメラ、ギフト、などであってよい。なお、本願書類において、被写体との用語は、配信者がコントロールするアバターオブジェクト、配信者が演じるキャラクター、仮想空間において撮像装置で撮像される対象となる仮想生物、ゲームのプレイヤー、などの上位概念の用語であってよい。
【0050】
仮想空間内のオブジェクトに係る情報は、生成される物体の位置を特定するために使用されてもよいし、物体が生成される条件を判定するために使用されてもよい。
【0051】
被写体に係る情報は、被写体を仮想空間内に表示するのに使用される情報であればよく、被写体の各部の位置情報や、被写体の外観を構成するポリゴンなどであってよい。被写体の各部は、被写体の顔、手、体、足、装飾品、等に関する情報であってもよい。
【0052】
また、被写体に係る情報は、上述の配信者端末からリアルタイムに取得される情報に代えて、又は、共に、他の情報であってもよい。例えば、配信者端末から事前に取得した情報、サーバ装置内で生成された情報、又は、サーバ装置内に格納された情報であってもよい。配信者端末から事前に取得した情報としては、例えば、配信者が、歌を歌うシーンについて配信者の動きについてのモーションキャプチャを事前収録して配信者端末から事前に取得しておき、歌番組における歌を歌うシーンにおいて事前に記憶したモーションキャプチャを用いて再生しつつ、撮像はリアルタイムに行う、などの例が考えられ、かかる再生されるモーションキャプチャを、被写体に係る情報として用いてもよい。また、サーバ装置内で生成された情報や、サーバ装置内に格納された情報としては、例えば、コンピュータによって自動的に生成されたモーションキャプチャの情報があげられ、かかる自動的に生成されたモーションキャプチャの情報を、被写体に係る情報としてもよい。
【0053】
ギフトに係る情報は、ギフトを仮想空間内に表示するのに使用される情報であればよく、ギフトの各部の位置情報や、ギフトの外観を構成するポリゴンなどであってよい。ギフトの各部の位置情報は、ギフトの外形の輪郭を示す情報を含んでよい。かかるギフトの輪郭を含む情報が用いられることにより、カメラが被写体を撮像する際に、被写体が隠れているかどうかを判定できる利点がある。
【0054】
カメラに係る情報は、カメラの位置、カメラの撮像する方向、カメラに係るカメラに所定の大きさがある場合におけるかかる大きさや中心、などを含んでよい。
【0055】
被写体の位置、カメラの位置は、生成される物体の位置、物体の大きさ、物体の形状、を決定するのに使用されてもよく、これらを決定するのに使用可能な情報であってよい。
【0056】
被写体、ギフト、カメラなどのオブジェクトは、それぞれ、一又は複数あってよい。この場合、取得部は、適宜、かかる一又は複数の各オブジェクトに係る情報を、取得してよい。
【0057】
また、被写体、カメラ、ギフト、などのオブジェクトに係る位置の情報は、座標情報によって特定されてよい。座標情報は、絶対座標であってもよいし、相対座標であってもよい。また、座標情報は、種々の座標系が適用されてよく、例えば、直交座標系、球面座標系、極座標系、社交座標系、平面直角座標系、などが採用されてよく、要するに仮想空間内の位置を特定できるものであればよい。
【0058】
【0059】
<形状>
物体を生成するのに使用できる情報は、物体の形状を特定する情報を含んでよい(本願書類において、「物体に係る形状情報」ということもある)。物体の形状の種類は、以下において、錐体、直錐体、斜錐体、n角錐、円錐を挙げているが、これらにとどまるものではなく、直方体、立方体などの多面体であってもよいし、円柱のような二次曲面でもよく、要するに立体によって、被写体とカメラとの間の仮想空間上のギフトの位置を移動することを目的として生成される種々の形状であってよい。
【0060】
<大きさ>
物体を生成するのに使用できる情報は、物体の大きさを特定する情報を含んでよい(本願書類において、「物体に係る大きさ情報」ということもある)。物体の大きさは、仮想空間上のギフトの位置を移動することを目的とした種々の形状であってよい。物体の大きさは、被写体とカメラとの間の直線距離方向において、かかる被写体とカメラとの間の距離よりも短いものであってよい。
【0061】
<生成指示>
物体を生成するのに使用できる情報は、物体を生成するという指示の情報(本書類において、「物体生成指示情報」ということもある)を含んでよい。かかる物体生成指示情報は、物体を生成するトリガーとなる機能を有する。
【0062】
【0063】
取得部は、上述の物体を生成するのに使用できる情報を、種々の態様で取得してよい。例えば、取得部は、取得部の機能を有する情報処理装置内のハードウェアから情報を取得してもよいし、他の情報処理装置から情報を取得してもよい。ここで、情報処理装置は、たとえば、配信者端末、視聴者端末、サーバなどであってよい。
【0064】
また、取得部は、以下の生成部を有する情報処理装置と同一の情報処理装置内で機能されてもよいし、異なる情報処理装置内で機能してもよい。
【0065】
2.2.生成部
生成部は、物体を生成する機能を有する。生成部は、取得部の取得した、物体を生成するのに使用できる情報を用いて、物体を生成してよい。
【0066】
生成部は、オブジェクトに係る位置を用いて、物体を生成する位置を決定してよい。たとえば、取得部が取得した仮想空間上の被写体の位置に係る情報、及び、前記被写体を撮像するカメラの位置に係る情報、を用いて、生成部は、前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上に、透明な物体を生成、してよい。
【0067】
また、生成部は、被写体とカメラとの位置関係を用いて、物体を生成してよい。生成部は、被写体の位置に係る情報と、カメラの位置に係る情報と、を用いて、物体を生成する位置を計算、してよい。例えば、生成部は、被写体とカメラの各位置の間に入るよう、物体の大きさ及び形状を決定し、物体を生成してよい。なお、生成部は、物体を生成した後に、生成された物体の位置を変更してもよい。
【0068】
また、生成部は、物体を、前記カメラの視野の中心から前記被写体の顔の中心への線の線分を含む位置に位置づけてもよい。線分を含む位置とは、線分を物体の内部に含むように、物体を位置付けるものであってよい。また、生成部は、物体を、前記カメラの視野の中心から前記被写体の顔の中心への線の線分と重複がある位置に前記物体を位置づけてもよい。線分と重複があるとは、物体とかかる線分が、空間上同じ位置を占める状態であってよい。これらの構成により、物体は、カメラから被写体の頭の間にあることになる。かかる物体が生成されることによって、その線分又はその線分の周辺にあるギフトは、移動されることとなる。物体が透明であれば、ギフトの移動により、カメラから被写体の間にものが少なくなるため、カメラは被写体を表示しやすくなる。
【0069】
複数の被写体がいる場合、生成部は、各被写体と、カメラと、の間に、物体を生成してよい。この場合においても、上述と同様に、生成部は、複数の被写体の位置と、カメラの位置と、から物体の位置を決定してよい。より具体的には、生成部は、複数の被写体と、カメラと、の間で物体の位置を決定し、各物体を合成してよい。これにより、複数の被写体がいる場合においても、カメラ各被写体を表示氏や楠久なるように、ギフトの位置が移動される利点がある。
【0070】
<形状>
生成部は、物体の形状を、取得部の取得した物体に係る形状情報に基づいて、決定してもよいし、予め定められた形状に基づいて、決定してもよい。
【0071】
例えば、生成部は、物体の形状として、前記カメラの中心から前記被写体の顔の中心への直線と垂直な線の長さが、前記カメラ側の長さより、前記被写体側の長さが短いものとしてよい。この場合、カメラ側のギフトは多く移動される一方、被写体側のギフトはカメラ側と比べると移動されにくくなることから、被写体がギフトに埋もれ、ギフトを多数得た人気の被写体である状態を維持しつつ、被写体を見ることができる利点がある。
【0072】
また、生成部は、物体の形状を、錐体として、生成してよい。ここで、錐体の頂点は、被写体側でよく、錐体の頂点と逆の方向の底面はカメラ側であって良い。この場合においても、この場合、カメラ側のギフトは多く移動される一方、被写体側のギフトはカメラ側と比べると移動されにくくなることから、被写体がギフトに埋もれ、ギフトを多数得た人気の被写体である状態を維持しつつ、被写体を見ることができる利点がある。また、錐体は、直錐体であってもよいし、斜錐体であってもよい。また、生成部は、物体の形状を、n角錐又は円錐として、生成してよい。n角錐におけるnは、任意の自然数であって良い。また、生成部は、前記物体の形状を、錐台として、生成してもよい。この場合、錐体の頂点がないため、被写体側においても、一定のギフトを移動できる利点がある。
【0073】
生成部は、決定された形状を用いて、かかる形状の物体を生成してよい。
【0074】
<大きさ>
生成部は、取得部の取得した物体に係る大きさ情報を用いて、物体の大きさを決定してもよいし、予め定められた大きさを用いて物体の大きさを決定してもよい。物体が大きいほど、被写体とカメラとの間のギフトは移動され、被写体とカメラとの間のギフトが少なくなるため、カメラが被写体の面積を大きく表示できることになるが被写体が多数のギフトを与えられたという雰囲気が減少する。他方、物体が小さい場合、被写体とカメラとの間のギフトが上述と比較して移動されにくくなり、被写体とカメラとの間にギフトが占める容積が高くなるため、カメラが被写体の面積を表示できる範囲が上記に比べると狭まることになるが、被写体が多数のギフトを与えられたという雰囲気を維持しつつカメラが被写体を表示できる利点がある。
【0075】
また、生成部は、物体の大きさを、オブジェクトに係る位置を用いて、決定してよい。例えば、物体が、被写体とカメラとを結ぶ線分方向の長さを有する場合において、生成部は、被写体とカメラとの位置関係から、被写体とカメラとの距離の長さに応じて、物体の大きさにおける、被写体とカメラとを結ぶ線分上の長さ、を決定してよい。例えば、被写体とカメラとの距離と同じ長さを、被写体とカメラとを結ぶ線分方向に有する物体であってもよいし、かかる距離の所定の割合の長さを、被写体とカメラとを結ぶ線分方向に有する物体であってもよい。ここで被写体とカメラとの距離は、被写体に係る位置とカメラに係る位置との種々の間の距離であってよいが、例えば、被写体に係る位置は、被写体の表示面積の中心、被写体の顔の中心、被写体の首の位置、被写体の目の位置、被写体の表示面積の重心、などであってよい。また、カメラに係る位置は、カメラの視野の中心、カメラの視野の重心、カメラに係る所定の位置、などであってよい。
【0076】
また、生成部は、物体が、被写体とカメラとを結ぶ線分方向と垂直方向の長さを有する場合において、物体の大きさにおいて、被写体とカメラとの距離と垂直の方向の長さも、種々の長さでよく、例えば、予め定められた長さであってもよいし、上述の被写体とカメラとの距離に対する所定の割合の長さであってもよいし、カメラの視野の長さもしくはその長さにカメラの視野の画角が乗じられた長さに対する所定の割合の長さであってもよい。
【0077】
生成部は、決定された大きさを用いて、かかる大きさを有する物体を生成してよい。また、生成部は、決定された大きさよりも小さい物体を生成し、決定された大きさまでかかる物体の大きさを大きく変更するという処理をしてもよい。いずれにおいても、仮想空間内の物体の位置をコントロールする従来の技術を用いて、かかる生成された物体の一部と、ギフトの一部と、が同一の仮想空間を占める状態となり、衝突が検知された場合には、かかる仮想空間内における予め定められた力学法則に基づいて、物体と衝突したギフトの位置を移動させてよい。
【0078】
<生成タイミング>
生成部は、取得部の取得した、物体の生成の指示に基づいて、物体を生成してよい。例えば、生成部は、物体を、物体生成の指示を含む情報を取得することにより、生成してよい。
【0079】
また、生成部は、所定の条件が満たされた場合に、物体の生成の指示を生成してもよく、生成部は、かかる生成の指示に基づいて、物体を生成してもよい。
【0080】
所定の条件は、オブジェクトに係る位置を用いて、判定されてもよい。
【0081】
所定の条件は、前記カメラによって前記被写体が撮像される撮像面積の一部または全部が、前記カメラによって前記少なくとも一つのギフトが撮像される撮像面積と重なる場合を含んでよい。かかる場合は、例えば、カメラによって撮像されている被写体の一部が、ギフトによって隠されている場合があげられる。かかる場合、ギフトを移動させ、カメラによって被写体をより撮像しやすくするために、物体生成の指示を生成するものである。
【0082】
また、所定の条件は、前記カメラによって前記被写体が撮像される撮像面積のうちの所定の割合の面積以上が、前記カメラによって前記少なくとも一つのギフトが撮像される撮像面積と重なる場合を含んでよい。かかる場合は、例えば、カメラによって撮像されている被写体の一部が、ギフトによって、所定の割合以上隠されている場合があげられる。これは、ギフトによって被写体の姿が少々隠れる程度である場合には、ギフトによって隠れるほど人気の被写体であることが示されるため放置しつつ、被写体の撮像範囲が所定の割合以上というあまりに被写体が隠れた場合に限り、ギフトを移動させ、カメラによって被写体をより撮像しやすくするために、物体生成の指示を生成する、というように被写体がギフトによって隠れる程度を割合によって規定できる利点がある。
【0083】
ここで、前記被写体の撮像される撮像面積は、前記被写体の装飾品を含んでよい。被写体の装飾品は、被写体のアイテム、服装、などであってよい。被写体の装飾品も、被写体の一部として、ギフトによって隠されないほうがよい場合もあるため、これらの撮像面積も用いて、決定できる利点がある。
【0084】
また、所定の条件は、前記被写体の所定の箇所の一部又は全部が、前記少なくとも一つのギフトの面積と重なる場合を含んでよい。かかる場合は、例えば、カメラによって撮像されている被写体の顔がギフトによって隠されている場合があげられる。すなわち、被写体の所定の個所は、被写体の、目、目と鼻、目と鼻と口、顔、顔と首、上半身、などであってよい。これらの被写体の所定の個所は、特に被写体が誰であるかを特定するのに必要な箇所であってよく、また被写体の表現に影響を与える箇所であってよい。その場合、ギフトによって隠れてしまうと、被写体の特定や表現力に影響を与えるため、ギフトの位置を移動させたほうがよい。上述の構成により、被写体の所定の個所の一部又は全部がギフトによって隠されている場合には、仮に隠されている程度が少しであっても、ギフトのギフトを移動させ、カメラによって被写体をより撮像しやすくするために、物体生成の指示を生成できる利点がある。
【0085】
また、所定の条件は、前記被写体の面積の一部又は全部が、前記少なくとも一つのギフトによって隠されている場合を含んでよい。この場合、被写体が、与えられたギフトによって隠されたことを条件として、物体が生成され、ギフトが移動されて、被写体が見えるようになる利点がある。
【0086】
また、所定の条件は、被写体とカメラとの距離が、所定の距離よりも短い場合を除いてもよい。この場合、被写体とカメラとの距離が短い場合、ギフトが存在する可能性がないため、物体生成指示情報を生成する理由がないためである。
【0087】
<物体の静動>
生成部は、取得部の取得した物体の静動情報を用いて、物体の動作を決定してもよいし、予め定められた物体の静動情報を用いて、物体の動作を決定してもよい。静動情報は、静止の情報であってもよいし、動作に関する情報でもよい。動作に関する情報は、所定の動きのみを含むものであってもよいし、所定の動きとかかる所定の動きに関連するパラメータを含むものであってもよい。所定の動きは、例えば、物体の全体を、カメラの撮像における左右方向、カメラの撮像における上下方向、被写体とカメラとを結ぶ線分方向の伸縮方向、及び/又は、カメラの撮像状態における円方向、に移動させるものでもよいし、物体の一部を、カメラの撮像における左右方向、カメラの撮像における上下方向、被写体とカメラとを結ぶ線分方向の伸縮方向、及び/又は、カメラの撮像状態における円方向、に移動させるものでもよい。物体の一部は、例えば、物体の被写体側の端であってもよいし、カメラ側であってもよい。また、かかる動きは、カメラの動きに連動したものであってもよい。この場合、カメラの撮像方向が、カメラの撮像における左右方向、カメラの撮像における上下方向、被写体とカメラとを結ぶ線分方向の伸縮方向、及び/又は、カメラの撮像状態における円方向、に移動される場合において、かかる撮像方向に合わせて、かかる撮像方向延長線上を含む物体が、カメラの撮像における左右方向、カメラの撮像における上下方向、被写体とカメラとを結ぶ線分方向の伸縮方向、及び/又は、カメラの撮像状態における円方向、に動作するものであってもよい。この場合、カメラによって、あたかも、ギフトが掘削されているかのような状態をイメージできる利点がある。
【0088】
生成部は、上述の物体を、透明な物体として、生成してよい。
【0089】
なお、生成部によって生成された物体は、ギフトよりも仮想空間上に生成された位置を優先的に維持できるものとして設定されてよい。優先的に維持とは、例えば、物体の生成された空間と同一の位置に他のギフトが位置付けられている場合、他のギフトよりも優先して物体が仮想空間を占めることができるよう、設定されたものであって良い。かかる優先の設定により、物体の占める空間と同じ空間を占めていたギフトが、かかる物体の生成によって、同一空間に存在できなくなり、移動されてよい。かかるギフトの移動自体は、仮想空間内における物体の衝突と空間移動に関する、従来技術が適用されてよい。
【0090】
また、生成部は透明な物体を生成できるため、本願発明の一実施形態は、被写体と前記被写体を撮像するカメラとの間の仮想空間上の透明な物体によって少なくとも一つのギフトの位置を移動し、前記ギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の表示の面積を増加させる、ものであってよい。従来、被写体とカメラとの間にあるオブジェクトによって、被写体が見えない場合における処理は、表示しない状態とするか、半透明にすることが多く、これらは邪魔なものであるという前提があった。しかしながら、被写体とカメラとの間にあるオブジェクトがギフトである場合、ギフトは、被写体に対して視聴者が示したインタラクションの結果であり、尊重されるべきものである。例えば、
図6は、複数のギフト61によって、被写体62が、カメラ63から認識されにくくなっている状態である。これらのギフトは、視聴者から、被写体に対して提供された大切な贈り物であり、邪険に取り扱われるべきものではない。そのため、これらのギフトを邪魔物扱いするのではなく、誠意をもってギフトの位置を少々移動する程度であることが好ましい。そこで、例えば、
図7のように、被写体72と、カメラ73の間にあるギフト71が、カメラ73と被写体72の間に生成された物体によって、移動されてよい。このとき、カメラ73の矢印が示す通り、カメラの動きに応じて、かかる物体も動くことで、カメラが大量のギフトをかき分けていく状況を表現してもよい。このように、ギフトを移動するという行為、又はギフトをかき分けていく行為そのものが、被写体に対してギフトが大量に与えられたことを示すことになり、被写体が人気者であることを示す表現になる利点もある。
【0091】
以上のように、本願発明に係る一実施形態は、前記物体によって、前記被写体と前記カメラとの間の前記仮想空間上の少なくとも一つのギフトの位置を移動させる、ものでよく、そして、前記少なくとも一つのギフトの位置の移動により、前記カメラによって撮像される前記被写体の面積を増加させる、ものであってよい。
【0092】
なお、上述のとおり、本願発明の一実施形態においては、ギフトが、移動可能なオブジェクトであること、及び、視聴者から被写体に対して提供された大切なものであること、を考慮して、生成された透明な物体の存在によって、ギフトが移動されるという関係を利用するものであってよい。
【0093】
4.実施形態
4-1.実施形態1
実施形態1は、配信者端末において、物体が生成される実施形態である。本実施形態の一例の前提として、配信者端末における配信者が演じるアバターが仮想空間上に登場しており、かかるアバターに対して、ギフトが視聴者から提供され、アバターが、カメラから認識しにくくなりつつあるとする。この状態は、視聴者から提供されたギフトによって、アバターが埋もれている状態である。なお、以下では、分かりやすいように、コンピュータシステム側の処理のみならず、その前提として、人のふるまいも含めて説明する。なお、本実施形態は、
図8のような、配信者端末81A及び81Bと、サーバ装置80と、視聴者端末82A及び82B、からなる全体のシステムにおいて、主に、配信者端末81Aにおいて処理される動作となる。以下、
図9を参照して、本実施形態の流れを説明する。
【0094】
ステップ1
アバターを演じる配信者が、アバターの前のギフトの位置を移動したいと考え、配信者端末において、アバターの前のギフトの位置を移動する旨の情報を、入力する(ステップ001)。
【0095】
ステップ2
取得部は、配信者端末から、物体生成指示情報を取得する(ステップ002)。
【0096】
ステップ3
取得部は、仮想空間上のオブジェクトに係る情報を取得する(ステップ003)。特に、物体生成指示情報を取得した配信者端末に係るアバターとしての被写体に係る情報と、カメラに係る情報と、を取得する。
【0097】
ステップ4
生成部は、配信者端末に係るアバターとしての被写体に係る情報と、カメラに係る情報と、から透明な物体を生成する(ステップ004)。ここで、物体の形状は、上述のとおり種々のものでよいし、どのように形状が決定されてもよいが、ここでは予め与えられているものとする。また、物体の大きさは、被写体に係る情報と、カメラに係る情報と、予め定められた所定の情報を用いて、決定されるものとする。また、かかる物体の生成される位置も、上述の通り、決定されるものとする。
【0098】
ステップ5
生成部によって生成された透明な物体が、仮想空間上に生成され、仮想空間上の物体間の力学法則に係る従来技術を用いて、かかる物体と接触するギフトは、その位置が移動される(ステップ005)。
【0099】
上述の実施形態では、物体生成指示情報が、配信者端末における入力に基づいているが、仮想空間内のオブジェクトに係る位置に基づいて、自動的に生成されてもよい。
【0100】
また、配信者端末内で生成された物体は、配信者端末内の仮想空間で生成されてもよいし、生成された物体に係る情報(例えば、物体の、位置、大きさ、形状、ポリゴンなど物体を仮想空間上に表示するために通常必要な情報)は、サーバに送られてサーバ内の仮想空間上で物体が生成されてギフトの位置が移動されてもよいし、かかる生成された物体に係る情報は、視聴者端末に送られて視聴者端末内の仮想空間上で物体が生成されてギフトの位置が移動されてもよい。例えば、配信者端末において、被写体とカメラとの間の仮想空間上に生成される透明な物体に係る情報を取得し、前記透明な物体に係る情報を用いて、透明な物体を設定する、ものであってもよい。
【0101】
4-2.実施形態2
実施形態2は、サーバにおいて、物体が生成される実施形態である。本実施形態は、例えば、一又は複数の配信者が、スタジオにおいて演じる場合において、かかるスタジオの演じられている状況を管理する者によって、物体が生成されて、ギフトの移動や被写体の認識程度を管理する状況である。具体的には、
図8においては、サーバ装置80又はかかるサーバ装置80と接続される端末装置(図示されていない)を用いて、仮想空間を管理する者が、物体生成指示の入力をする形態である。なお、本実施形態においては、物体は、仮想空間上の全てのアバターについて、生成される例を説明する。本実施形態の流れを、
図10を用いて説明する。
【0102】
ステップ1
一又は複数のアバターが仮想空間上で演じている状態において、視聴者から各アバターに対してギフティングされた結果複数のアバターがギフトに埋もれ、かかる仮想空間を管理する者がアバターの前のギフトの位置を移動したいと考え、サーバ装置と接続された端末装置において、アバターの前のギフトの位置を移動する旨の情報を、入力する(ステップ001)。
【0103】
ステップ2
取得部は、かかる端末から、物体生成指示情報を取得する(ステップ002)。
【0104】
ステップ3
取得部は、仮想空間上のオブジェクトに係る情報を取得する(ステップ003)。特に、仮想空間上の全てのアバターに係る被写体に係る情報と、カメラに係る情報と、を取得する。
【0105】
ステップ4
生成部は、全ての被写体に係る情報と、カメラに係る情報と、から複数の透明な物体を生成する(ステップ004)。物体の形状および大きさは、実施形態1と同様であってよいが、複数の透明な物体は、それぞれ衝突しない程度の大きさ・形状に設定されてもよいし、複数の透明な物体が融合されて一つの透明な物体になってもよい。
【0106】
ステップ5
生成部によって生成された透明な物体が、仮想空間上に生成され、仮想空間上の物体間の力学法則に係る従来技術を用いて、かかる物体と接触するギフトは、その位置が移動される(ステップ005)。
【0107】
なお、上述のように、上述のサーバ装置において生成された物体は、サーバ装置内で生成されてギフトを移動してもよいし、生成された物体に係る情報(例えば、物体の、位置、大きさ、形状、ポリゴンなど物体を仮想空間上に表示するために通常必要な情報)が、視聴者端末や配信者端末に送られて視聴者端末又は配信者端末内の仮想空間上で物体が生成されてギフトの位置が移動されてもよい。
【0108】
また、本実施形態においては、仮想空間上の全てのアバターに係る被写体と、カメラとの間で、物体が生成されているが、仮想空間上の一部のアバターに係る被写体と、カメラとの間で、物体を生成するよう構成されてもよい。
【0109】
また、上述の実施形態では、物体生成指示情報が、管理者端末における入力に基づいているが、本実施形態においても、仮想空間内のオブジェクトに係る位置に基づいて、自動的に生成されてもよい。
【0110】
4-3.実施形態3
実施形態3は、視聴者端末において、物体が生成される実施形態である。本実施形態は、例えば、一又は複数の配信者端末から配信される状況において、視聴者が、アバターに係る被写体の前にギフトが存在し、被写体を認識しにくい状況であると考えて、視聴者が、かかる被写体の前のギフトの位置を移動したいと考えて、物体生成指示の入力をする形態である。具体的には、
図8においては、視聴者端末82A又は82Bから、物体生成指示が入力される形態である。なお、この場合において、物体生成指示は、仮想空間上の一又は複数の配信者が演じるアバターに係る被写体のうち、全ての被写体について、同時に、ギフトを移動するための物体を生成できる一の物体生成指示でもよいし、全ての被写体の一部の被写体について、ギフトを移動するための物体を生成できる物体生成指示でもよい。後者の場合、どの一部の被写体に係る物体生成指示であるか、一又は複数の被写体を、選択できるよう構成されてもよい。本実施形態の流れを、
図11を用いて説明する。
【0111】
ステップ1
一又は複数のアバターが仮想空間上で演じている状態において、視聴者から各アバターに対してギフティングされた結果複数のアバターがギフトに埋もれ、アバターの前のギフトの位置を移動したいと考えた視聴者が、かかる視聴者に係る視聴者装置において、アバターの前のギフトの位置を移動する旨の情報を、入力する(ステップ001)。ここで、全ての被写体に対する物体生成指示であれば、一の物体生成指示の入力でよいが、一部の被写体として、ギフトの移動を希望する、一又は複数の被写体を選択する場合には、かかる一又は複数の被写体を指定する情報を入力できてよい。
【0112】
ステップ2
取得部は、かかる端末から、物体生成指示情報を取得する(ステップ002)。
【0113】
ステップ3
取得部は、仮想空間上のオブジェクトに係る情報を取得する(ステップ003)。ここで、上述のとおり、全ての被写体に対する物体生成指示であれば、仮想空間上の全ての被写体に係る情報と、カメラに係る情報とを、取得すればよいが、ギフトの移動を希望する一又は複数の被写体が選択されている場合には、かかる一又は複数の被写体に係る情報とカメラに係る情報を取得できればよい。
【0114】
ステップ4
生成部は、被写体に係る情報と、カメラに係る情報と、から複数の透明な物体を生成する(ステップ004)。上述のとおり、ギフトの移動の対象となる被写体が、全ての被写体であるか、一部の被写体であるかに応じて、対応する一又は複数の透明な物体が生成されてよい。
【0115】
ステップ5
生成部によって生成された透明な物体が、仮想空間上に生成され、仮想空間上の物体間の力学法則に係る従来技術を用いて、かかる物体と接触するギフトは、その位置が移動される(ステップ005)。
【0116】
なお、上述のように、上述の視聴者端末において生成された物体は、視聴者端末内のみで生成されてギフトを移動してよい。かかる情報は、他の視聴者端末に連絡されてもよいし、連絡されなくともよい。連絡された場合、他の視聴者が、どのようなタイミングで、どの被写体に対して、物体を生成して、ギフトを移動したかを理解できる利点がある。他方で、各視聴者が、好きなタイミングでギフトの移動をしたい場合には、各々の視聴者が、好きなタイミングにおいて、物体生成指示を入力し、ギフトを移動するようにしてもよい。この場合は、各視聴者端末において表示される映像は、異なるものであり、ある視聴者端末においてはある被写体がギフトに埋もれていない状況かもしれないが、他の視聴端末においてはかかる被写体がギフトに埋もれている状況かもしれないこととなる。
【0117】
また、上述の実施形態では、物体生成指示情報が、視聴者端末における入力に基づいているが、本実施形態においても、仮想空間内のオブジェクトに係る位置に基づいて、自動的に生成されてもよい。
【0118】
上述の説明において、物体、被写体、ギフト、カメラ、は、全て仮想空間上のものであるため、それぞれ、仮想物体、仮想被写体、仮想ギフト、仮想カメラ、という概念を含むものであってよい。
【0119】
また、本願書類で説明されたシステム及び情報処理は、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実施されてよく、またかかるシステム及び情報処理の一部又は全部は、処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させられてよく、またこれらのコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶されてよい。また、これらのプログラムは、非一過性又は一時的な記憶媒体に記憶されてよい。
【0120】
本願書類で説明したものは、本願書類で説明されたものに限られず、本願書類で説明された種々の技術上の利点や構成を有する種々の技術的思想の範囲内で、種々の例に適用できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0121】
1 システム
10 通信網
20(20A~20C) サーバ装置
30(30A~30C) 端末装置
21(31) 演算装置
22(32) 主記憶装置
23(33) 入出力インタフェイス
24(34) 入力装置
25(35) 補助記憶装置
26(36) 出力装置
41 取得部
42 生成部
61、71、 ギフト
62、72、 被写体
63、73、 カメラ
80 サーバ装置
81A、81B 配信者端末
82A、82B 視聴者端末