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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】流体機械
(51)【国際特許分類】
   F04B 39/06 20060101AFI20220113BHJP
   F04C 29/04 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
F04B39/06 G
F04C29/04 H
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020505761
(86)(22)【出願日】2019-02-28
(86)【国際出願番号】 JP2019007835
(87)【国際公開番号】W WO2019176563
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-08-14
(31)【優先権主張番号】P 2018048798
(32)【優先日】2018-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502129933
【氏名又は名称】株式会社日立産機システム
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷山 佑樹
(72)【発明者】
【氏名】角 知之
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 典一
【審査官】田谷 宗隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-066252(JP,A)
【文献】国際公開第2017/195242(WO,A1)
【文献】特開2005-030227(JP,A)
【文献】特開2014-051946(JP,A)
【文献】特開2018-204521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/06
F04C 29/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体機械本体と、
該流体機械本体を駆動する駆動源と、
制御装置と、
少なくとも前記流体機械本体、前記駆動源及び前記制御装置を格納する筐体と、
前記筐体内部に冷却風を生成する冷却ファンとを備える流体機械であって、
前記筐体が、前記冷却ファンによって前記筐体内部に冷却風を導入する複数の吸気口及び、該冷却風を排出する少なくとも1つの排気口を配置し、
前記筐体内部を少なくとも第1室及び第2室に区画すると共に該第1室及び第2室の一部を連通する連通部を有する区画壁が配置し、
前記複数の吸気口のうち第1吸気口が、少なくとも前記制御装置が配置する前記第1室の筐体壁に配置し、第2吸気口が、少なくとも前記駆動源が配置する前記第2室の筐体壁に配置し、
前記排気口が、前記第1吸気口から前記連通部を介して前記第2室に流入して少なくとも前記流体機械本体及び前記駆動源の何れか一方を冷却した冷却風と前記第2吸気口から吸気した冷却風を排出するものであり、
前記制御装置の少なくとも一部が、前記第1室における前記第1吸気口の下流且つ前記連通部より上流の領域に面して配置するものであり、
前記区画壁が、前記筐体内部で鉛直方向に延伸するものであり、
前記連通部が、前記区画壁の高さ方向で中央よりも下方に配置するものであり、
前記第1吸気口が、該連通部よりも高さ方向で上方に配置するものである流体機械。
【請求項2】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記制御装置の少なくとも一部が、前記第1吸気口の近傍に配置するものである流体機械。
【請求項3】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記制御装置が配置する前記筐体壁を筐体正面としたときに、前記第1吸気口が配置する前記筐体壁が筐体側面又は上面である流体機械。
【請求項4】
請求項に記載の流体機械であって、
前記排気口が、前記連通部よりも高さ方向で上方に配置するものである流体機械。
【請求項5】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記連通部が冷却風を流通可能とする開口面積が、前記第1吸気口の開口面積よりも大であ流体機械。
【請求項6】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記区画壁が、前記筐体内部で鉛直方向に延伸するものであり、
前記連通部の近傍に、前記駆動源又は前記流体機械本体の少なくとも一部が配置するものである流体機械。
【請求項7】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記区画壁が、前記筐体内部で鉛直方向に延伸するものであり、
前記前記連通部の一部を介して、前記駆動源又は前記流体機械本体の一部が前記第1室に配置するものである流体機械。
【請求項8】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記区画壁の面から鉛直方向での前記第2室の幅が、前記鉛直方向での前記第1室の幅より大である流体機械。
【請求項9】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記第1吸気口から前記第1室に流入する外気の向きを前記制御装置の少なくとも一部に向かって偏向する偏向手段を備える流体機械。
【請求項10】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記第1室の筐体壁に、更に、該第1室に外気を流入させる第3吸気口を備え、
該第3吸気口が、前記第1吸気口よりも前記連通部に近い位置に配置するものである流体機械。
【請求項11】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記制御装置が配置する前記筐体壁を筐体正面としたときに、
前記第1室が、前記筐体内部の正面側に配置するものであり、
前記第2室が、前記第1室よりも背面側に配置するものである流体機械。
【請求項12】
請求項1に記載の流体機械であって、
少なくとも前記駆動源、流体機械本体、冷却ファン及び制御装置を含む流体機械ユニットを複数備えるものであり、
前記区画壁が、前記流体機械ユニットの数と同数以上の複数の前記連通部を備えるものである流体機械。
【請求項13】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記複数の流体機械ユニット毎に独立した前記第2室を備え、
前記複数の連通部と連通する1つの前記第1室を備えるものである流体機械。
【請求項14】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記制御装置が、演算部、記憶部、表示部、外部通信I/F部及び入力部の少なくとも何れか1を含むものである流体機械。
【請求項15】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記流体機械が、圧縮機、送風機、ポンプ、膨張機の何れか1である流体機械。
【請求項16】
請求項1に記載の流体機械であって、
前記流体機械が、気体圧縮機であり、
前記気体圧縮機が、容積型圧縮機又はターボ型圧縮機を含むものであり、
前記容積型圧縮機が、給液式及び無給液式を含むものであり、
前記容積型圧縮機が、スクリュー型、スクロール型、レシプロ型及びベーン型を含むものである流体機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体機械に関し、これを制御する制御装置を冷却する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮機、膨張機、送風機、ポンプ装置といった流体機械では、圧縮、膨張、圧送する流体機械本体と、これを制御する制御装置等が、筐体に格納されたパッケージ型の構成をとるものが知られている。以下、一例として圧縮気体を生成する圧縮機を例に説明する。
【0003】
圧縮機は、空気等の気体を吸気して圧縮気体を生成する圧縮機本体と、駆動源(例えば電動機や内燃機関等)と、これに電力を供給する電力変換装置(インバータ)と、運転等を制御する制御装置とを筐体に配置してパッケージ化する構成を有するもの等が知られている。
【0004】
また、圧縮機の駆動源、電力変換装置、圧縮機本体及び吐出配管系統は高発熱体である。このため、冷却装置として空冷の熱交換器及びこれと熱交換を行う冷却風を生成するファン装置を備える構成も一般的である。
【0005】
特許文献1は、空冷式パッケージ形圧縮機であって、パッケージ内にクーラとコンプレッサを有するコンプレッサ室と、冷凍式ドライヤを有するドライヤ室とを区画し、夫々の室に吸気口を設けるとともに両室の一部を連通させ、各吸気口から吸気した冷却空気を、コンプレッサ室に配置するファンによって共通の排気口からパッケージ外部に排気する流れの構造を開示する。また、特許文献1は、ドライヤ室に配置する冷凍式ドライヤのコンデンサもこの空気の流れによって冷却することを開示する。
【0006】
特許文献2は、パッケージ型スクロール圧縮機であって、筐体内に、スクロール圧縮機本体、電動機及び作動ガスの冷却を行うクーラ等を内臓し、圧縮機本体及び電動機を配置する空間と、クーラを配置する空間とを仕切板で区画し、両空間が夫々冷却風の吸気口及び排気口を別に有する構成を開示する。
【0007】
特許文献3は、空気圧縮機であって、防音ケースを機械室と吸気室に区画し、両室の一部を連通させ、空気圧縮機本体、これを駆動するエンジン及びファンを防音ケースの機械室に配置し、吸気室にアフタクーラを配置する構成を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2016-133013号公報
【文献】特開平11-264391号公報
【文献】特開2003-035260公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、圧縮機を始めとする流体機械の制御装置は、性能向上化や機能追加によりマイクロチップ等の半導体素子といった部品点数も増加し又これらの高発熱化も増加する傾向にある。更には、利便性向上の為に、制御装置の表示部にユーザ操作を可能とする入出力I/F(GUI)としてタッチパネルを実装するものなどもある。熱に弱い電子部品が増加する制御装置の冷却は重要な課題である。特に、制御装置を圧縮機の筐体に装着したパケージ構造の場合には、圧縮機本体やこれの駆動源自体の熱影響も高い傾向にある為、制御装置の耐熱性や冷却性を考慮した配置箇所や冷却装置のあり方について検討を要する。
【0010】
制御装置の耐熱性や冷却性については、制御装置を発熱体から十分に離間させるたり或いは冷却装置の増設によって、かかる課題を解決することができるものの流体機械の小型化や機器の複雑化やコスト増という課題とトレードオフの関係にもある。
【0011】
例えば、制御装置を発熱体から離間させる場合、機械小型化の要請により、駆動源や圧縮機本体、気体や種々の冷却装置の配管の配置も考慮する必要があり、制御装置の配置場所として熱の影響が少ない領域は限られる。又そのような領域が冷却面(周囲の気体流動性等)で好適でない虞も十分あるであろう。更には、タッチパネルを始め筐体に設置するユーザ入出力I/Fは、視認性や操作性の面からも配置位置に制約がかかる。
パッケージ型の流体機械において、制御装置やユーザ入出力I/Fといった制御系の効率的な冷却を行う技術が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、例えば、請求の範囲に記載の構成を適用する。即ち流体機械本体と、該流体機械本体を駆動する駆動源と、制御装置と、少なくとも前記流体機械本体、前記駆動源及び前記制御装置を格納する筐体と、前記筐体内部に冷却風を生成する冷却ファンとを備える流体機械であって、前記筐体が、前記冷却ファンによって前記筐体内部に冷却風を導入する複数の吸気口及び該冷却風を排出する少なくとも1つの排気口を配置し、前記筐体内部を少なくとも第1室及び第2室に区画すると共に該第室1及び第2室の一部を連通する連通部を有する区画壁が配置し、前記複数の吸気口のうち第1吸気口が、少なくとも前記制御装置が配置する前記第1室の筐体壁に配置し、第2吸気口が、少なくとも前記駆動源が配置する前記第2室の筐体壁に配置し、前記排気口が、前記第1吸気口から前記連通部を介して前記第2室に流入して少なくとも前記流体機械本体及び前記駆動源の何れか一方を冷却した冷却風と前記第2吸気口から吸気した冷却風を排出するものであり、前記制御装置の少なくとも一部が、前記第1室における前記第1吸気口の下流且つ前記連通部より上流の領域に面して配置する構成である。
【発明の効果】
【0013】
冷却装置コストの増加や装置の大型化を低減しつつ制御装置を効率的に冷却できる。本発明の更なる課題・構成・効果は、以下の記載から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明を適用した実施例1による空気圧縮機の構成を模式的に示す5面図である。
図2】実施例1による空気圧縮機の構成及び冷却風の流れを模式的に示す斜視透過図である。
図3】実施例1による偏向手段の構成及び冷却風の流れを示す模式図である。
図4】本発明を適用した実施例2による空気圧縮機の外観構成を示す斜視図である。
図5】実施例2による空気圧縮機の構成を示す斜視透過図である。
図6】実施例2よる空気圧縮機の構成を模式的に示す左側面図及び背面図である。
図7】実施例2による空気圧縮機の冷却風の流れを模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下図面を用いて本発明を実施するための形態例について説明する。
【実施例1】
【0016】
図1に、本発明を適用したは実施例1の空気圧縮機50(以下、単に「圧縮機50」と称する場合がある。)の構成を示す五面図を模式的に示す。図1において、(a)は正面、(b)は左側面、(c)は右側面、(d)は背面、(e)は上面の各図であり、一部部材を透過した様を示す。
【0017】
圧縮機50は、電動機1、圧縮機本体2、オイルセパレータ18、冷却ファン8、オイルクーラ15、エアクーラ16、制御装置30、駆動制御装置14を主に備え、これらが基台13上に配置し、周面(本例では正面、背面、左右側面及び上面)をパッケージパネル49で囲まれたパッケージ構成を有する。
【0018】
電動機1は、圧縮機本体2の駆動源であり、外部等からの電源供給を受けて回転し、軸同或いはベルト、ギア、チェーン等を介して接続された圧縮機本体2の圧縮機構に回転動力を供給する。なお、駆動源としては内燃機関や他のエネルギを回転力に変換する機器であってもよい。本実施例では同軸接続の電動機1を適用する。
【0019】
圧縮機本体2は、例えば、圧縮機構としてスクリューロータを備え、ロータの回転によって空気を吸込み、圧縮空気を吐き出す。本実施例では、給油型ツインスクリュー圧縮機本体を適用するものとする。給油型は、圧縮作動室内に油を供給し、圧縮した空気とともに気液混合気体を吐き出す形式である。
【0020】
オイルセパレータ18は、気液分離器であり、吐出配管17を介して吐き出された混合圧縮気体から空気と油を分離する。分離方式としては、遠心(旋回)式や衝突式等の種々の方式を適用可能である。オイルセパレータ18で油と一次分離された圧縮空気は、その後、不織布等を備えるエアフィルタ19で更に油が分離(二次分離)され、配管を介してエアクーラ16側に流れるようになっている。
【0021】
冷却ファン8は、ファン用電動機によって回転駆動されるファンを備え、後述する吸排気口間に流れる冷却風を生成する。ファンはターボファンを適用するもとするが、プロペラファン等種々のファンを適用してもよい。なお、本例ではインバータ制御による可変速型のファン用電動機を適用するものとするが、電動機1の回転力を用いた自励型や一定速型の構成であってもよい。
【0022】
オイルクーラ15、エアクーラ16は、例えば、熱交換器から構成され、パッケージ内においてファン装置8の下流側(本例では圧縮機100の上面側)に配置し、ファン装置8が生成した冷却風と熱交換を行う。オイルクーラ15は、オイルセパレータ18で分離された油の冷却を行う。その後、冷却された油は、不図示の還流路を介して圧縮機本体1に循環供給されるようになっている。エアクーラ16は圧縮作用により温度上昇した圧縮空気の冷却を行う冷却装置であり、オイルフィルタ19を介して流れた圧縮空気を所定の温度まで冷却し、その後、配管を介してユーザ側に供給されるようになっている。なお、エアクーラ16の下流に配管を介してドライヤを配置する構成であってもよい。
【0023】
駆動制御装置14は、例えば、インバータやリアクトルといった主に電動機1に供給する電力を制御する装置である。本実施例では、これらの装置を圧縮機本体等とは区切られた空間として構成している。具体的には、圧縮機50の右側面側に沿って基台13から上面近傍までの高さと、背面側から、後述する第1室Xに至る領域手前までの奥行とからなる空間を配置場所とし、パネル等で区画されて配置するようになっている。
【0024】
制御装置30は、圧縮機50の制御指令を処理する装置である。制御装置50は、アナログ回路構成やプログラムと半導体処理装置との協働によって実現する機能部や各種制御情報を記憶する記憶部を有し、圧縮機50の配管上に配置する圧力センサや温度センサ(不図示)から検出値の入力を受け、これに応じて駆動制御装置14のインバータ等に周波数指令を出力したり、空気配管や液体配管上に配置する弁体(不図示)の開閉などの運転制御を実行する。更には、ユーザ操作等、外部からの運転指令の入力を受け付ける入力I/F部、吐出温度や各種制御情報を表示する表示部及び無線或いは有線で外部機器と通信を行う通信制御部等を備える。なお、本実施例では、入力I/F部及び表示をタッチパネルとする。
【0025】
ここで、圧縮機50の内部空間の構成について説明する。パッケージパネル49で囲まれた圧縮機50の内部には、鉛直方向に延伸する区画壁5が配置する。区画壁5は、圧縮機50の内部空間を少なくとも第1室X及び第2室Yに区画する板状の部材である。区画壁50は、面を圧縮機50の正面及び背面に向け、圧縮機50の内部空間と略等幅(図1(a)における左右方向)で、内部上面から基台13側に向かって延在する。区画壁5は、圧縮機50内部の正面側を第1室X、背面側を第2室Yに区画する。また、区画壁5は、高さ方向で中央より下方側(基台13側)の一部が基台13まで延在せずに、第1室Xと第2室Yが空間として連通するように延在する。具体的には、正面方向から観察して、電動機1や圧縮機本体2の少なくとも一部が投影面において重なる位置まで区画壁5の一部が下方に延在し、他の部分は基台13まで延在する。これによって、第1室Xと第2室Y間は、連通部7が構成され、これを介して冷却風の流通を可能とする。
【0026】
第1室Xと第2室Yの奥行寸(区画壁5の面から鉛直方向の幅)は、第2室Yの奥行寸(図1(b)(c)参照)が第1室Xの奥行寸よりも大となっている。第1室Xは、少なくとも制御装置30を配置する領域である(なお、本例では圧縮機本体2の軸方向の一部、オイルセパレータ18及びエアフィルタ19も第1室Xに配置する構成であるが、これらの一部又は全部が第2室Y側に配置する構成であってもよい。)。また、第2室Yは、電動機1、圧縮機本体2、冷却ファン8、オイルクーラ15及びエアクーラ16が配置する領域である
制御装置30は、パッケージパネル49の正面且つ右側寄りに正面側(タッチパネルの配置側)をパッケージパネル49から外部に露出し、パッケージパネル49内部側(第1室X)に残りの部分が位置するように配置する。より具体的には、圧縮機50は、パッケージパネル49で制御装置30が配置する場所に所定の大きさの開口を備え、当該開口に制御装置30が配置するようになっている。
【0027】
制御装置30は、正面側にタッチパネルやボタン等からなる入力I/F部及び表示部としての機能が配置するようになっている。このためユーザの操作性や視認性等の利便性を考慮し、入力I/F部や表示部が正面の比較的高い位置に配置するようになっている。
【0028】
パッケージパネル49内部側(第1室X)には、演算装置、記憶装置及びコンデンサ等の部品を搭載した基盤部分が位置するようになっている。即ち制御装置30の少なくとも一部が、第1室Xの空間に位置するようになっている。
なお、本実施例において、タッチパネルや基板部分は樹脂や金属等の略筐体としてパッケージ化する構成とするが、基板部分の全部又は一部がパッケージ内部において露出する構成であってもよい。
【0029】
次いで、圧縮機50の吸排気口の構成について説明する。
圧縮機50は、3つの吸気口(第1吸気口4、第2吸気口20及び第3吸気口22)と、1つの排気口(排気口25)を有する。第1吸気口4及び第3吸気口22が、第1室Xを構成する筐体壁に配置し、第1吸気口4が区画壁5の連通部7よりも高さ方向で上方に配置し、第3吸気口22が連通部7と高さ方向ので同等の位置に配置する。第2吸気口20及び排気口25が、第2室Yを構成する筐体壁に配置し、第2吸気口20が背面の高さ方向中央寄りから下方にかけて、排気口が筐体上面の中央付近に配置する。
冷却ファン8の回転によって第2室Yの吸気側が負圧となり、これら吸気口から第1室X及び第2室Yに外気が流れるようになっている。
【0030】
第1吸気口4は、圧縮機50の右側面上方の手前(正面側)に開口し、第1室Xに外気を導入する。本実施例の特徴の一つとして、制御装置30は、第1吸気口4から連通部7に至る冷却風流路の途中に配置するようになっている。特に、本実施例では当該流路の上流側で、第1吸気口4近傍の領域に制御装置30が配置する構成となっている。即ち第1吸気口4から流入した直後の外気が制御装置30の内部側表面を流れ、制御装置30の冷却性の向上を図っている。
【0031】
第3吸気口22は、圧縮機50の左側面の下方に開口し、第1室Xに外気を導入する。第3吸気口22の位置は、圧縮機本体2の出力側端部の左側面と対向する位置にあり、流入直後の外気が、圧縮機本体2の左側面に当たって圧縮機本体2や電動機1の冷却性を確保するようになっている。第3吸気口22から流入した外気は、その後、連通部7を介して冷却ファン8側に流れる。
【0032】
ここで、本実施例の特徴の一つとして、連通部7の冷却風を流通可能とする開口面積が、第1吸気口4よりも大であり又第1吸気口4と第3吸気口20の開口面積の和よりも大である点が上げられる。かかる構成によって第1吸気口4から流入した直後の外気の速度が速くなり、制御装置30の冷却効率を向上させることができる。詳細は後述する。
【0033】
第2吸気口20は、圧縮機50の背面に開口し、第2室Yに外気を導入する。第2吸気口20は、第2室Yに配置するオイルクーラ15、エアクーラ16及び電動機1等の冷却風を導入するための吸気口である。本実施例では、圧縮機50の背面で、高さ方向中央から基台13の手間付近までの高さと、第2室Yの幅(図1(d)の左右方向)と同等程度の幅とを有する矩形の開口となっている。また、図1(b)等に示すように、第2室Yには、ダクト9が配置し、第2吸気口20から流入する外気が、オイルクーラ15やエアクーラ16が配置する第2室Yの上方側と、電動機1が配置する第2室Yの下方側とに分流するようになっている。
【0034】
具体的には、ダクト9は第2吸気口20の幅と同程度の幅を有し、第2吸気口20から区画壁5方向に向かって水平方向に延伸する板状部材からなる。また、ダクト9は、第2吸気口20等から電動機1側に分流した冷却風が冷却ファン8側に流れるように、区画壁5との間に所定の空隙を確保するように延伸する。更に、区画壁5への水平方向の延伸先端が、区画壁5と並行となるように立ち上がり形状を有する。これによりダクト9によって分流した電動機1側に流れた外気との合流領域において、整流効果を期待することができる。
【0035】
次いで、圧縮機50の冷却風の流れを詳細に説明する。
図2に、第1吸気口4から流入した外気が圧縮機50内部に流れる様を模式的に示す。図2(a)の斜視透過図に示すように。第1吸気口4から第1室X内部に流れた冷却風Aは、その近傍に配置する制御装置30の裏面側表面を流れ、その後連通部7に向かって徐々に下方向に向きを変え、やがては連通部から第2室Yに流れる。図2(b)の右側面図透過図に示すように、連通部7から第2室Yに流れる冷却風Aは、圧縮機本体1の上面側や電動機1の出力軸側表面を流れ、その後、区画壁5の背面に沿うように、冷却ファン8に流れ、やがて排気口25から外部に排出される。即ち冷却風Aは、圧縮機50の右側面方向から第1室Xに流入し、やがて第1室Xの下方から連通部7を介して第2室Yに上方旋回するように流れる。
【0036】
なお、第3吸気口22から流入した冷却風Bは、圧縮機本体2の左側面等の表面を流れ、連通部7を介して第2室Yに流れる。第2吸気口20から流入した冷却風C1、C2は、夫々の流れで冷却ファン8に向かって流れる。
【0037】
図2からもわかるように、制御装置30と、電動機1や圧縮機本体2といった発熱体は圧縮機50の内部領域において上下方向で離間している。制御装置30が配置する第1室Xと、電動機1や圧縮機本体2といった発熱体が配置する第2室Yとの間には、第1室Xという空気の層が存在し又当該発熱体から制御装置30に流れる気流もない。よって、第2室Y側の熱が第1室Xには伝導しにくく、冷却ファン8が稼働すれば更にこの効果が向上することになる。このように圧縮機50は、電動機1等からの熱が著しく制御装置30に伝わりにくい冷却性に優れた構成であるといえる。
【0038】
また、本実施例において、第1吸気口4の開口面積は、連通部7の開口面積(冷却風を流通可能とする開口面積)より大である。このため第1吸気口4から流入する外気の上流側の流速は、連通部7において第2室Yに流れる流速よりも速い傾向にある。特に、連通部7よりも上流側である第1吸気口4と第3吸気口22の総面積が連通部7の開口面積よりも大であれば、この傾向は更に高くなる傾向にある。よって、第1吸気口4の下流近傍に配置する制御装置30にはより流速の速い冷却風が当たることとなり冷却効果を向上させる効果がある。
【0039】
また実施例1は、第1室Xに圧縮機本体2の一部(吐出側の一部)等を配置する(突き出る)構成である。換言すれば、圧縮機50の奥行は、これを構成する主要部品の寸法によるものが主であり、第1室Xを構成するために奥行寸を余計にとる構成ではない。よって、第1室X等の構成は、制御装置30の冷却性を向上させつつ圧縮機50の小型化にも寄与するものであるといえる。
【0040】
最後に、第1吸気口4の偏向手段について説明する。
図3(a)に、第1吸気口4のフィン構造を模式的に表した上面透過図を示す。第1吸気口4は、矩形の枠体4a内の上下方向に複数の偏向フィン4bを有する。各偏向フィン4bは、内部側端部が外部側端部よりも圧縮機50の正面側に向かって傾斜するようになっている。換言すれば、図3(b)に示すように、圧縮機50の右側面に沿って開口する第1吸気口4から流入する外気を、制御装置30側に向きを変えて流入させるようになっている。これにより、制御装置30表面に対して当たる風量が増加し、より冷却性の向上を図るようになっている。
【0041】
更に、変更フィン4bによって、第1吸気口4の開口向きは圧縮機50の側面斜め背面方向となる。つまり、吸気音やパケージ内部から外部に伝達する機械音等、第1吸気口4から外部に伝達する音は、圧縮機50の外部背面側に伝わる傾向となり、正面側に音が拡散することを防止する効果も期待できる。
【0042】
図3(c)は、変更手段の他の例を示す上面透過図である。本例では、第1開口部4に変更フィン4b等を設けずに、第1室X内に、制御装置30に向かっての流路を構成するLの字型等の偏向ダクト4cを配置する構成である。かかる構成であっても、制御装置30側への冷却風量を増加でき又偏向ダクト4cのクランク構造が機械音が外部に拡散することを低減する。偏向ダクト4cは、筒状や半筒状のダクト形状であってもよい。
なお、偏向ダクト4cと、偏向フィン4bとの両方を組み合わせてもよい。
【0043】
以上のように、実施例1の圧縮機50によれば、圧縮機の小型化ができ、冷却構造の複雑化やコスト上昇を抑制しつつ、制御装置30の冷却性を著しく向上させることができる。
【0044】
また、第1室Xが第2室Yの発熱体の熱に対して空気層の機能を発揮し、熱の伝搬がしにくい構造を提供する。例えば、比較的高温となる第2室Yの輻射熱が制御装置30に伝わりにくくなる。更に、冷却ファン8が駆動することで、第2室Yから第1室X側への気流が略ゼロとなり、制御装置30a・30bの冷却性が著しく向上する。
【0045】
また、実施例1の圧縮機50によれば、連通部7の開口面積(冷却風が流通可能とする開口面積)が、第1吸気口4と第3吸気口22の総面積の和よりも大であることから、第1吸気口4近傍に流入する冷却風の速度が増加し、制御装置30a・30bの冷却効率が増加する効果がある。
【0046】
また、実施例1の圧縮機50によれば、第1室Xの正面上方側に制御装置を配置することでユーザの利便性を確保しつつ下方側の空間に、オイルセパレータ18等の一部の部品を配置し、更に当該部品について制御装置30の表面を通過した冷却風による冷却もでき空間の有効利用という小型化と冷却性を確保できるという効果がある。
【0047】
また、実施例1の圧縮機50によれば、第1室Xが空気の層を形成する空間でもあることから、圧縮機50の機械音や作動音が圧縮機50の正面側から外部に伝搬することを低減させる防音効果も期待することができる。
【実施例2】
【0048】
次いで、本発明を適用した実施例2について説明する。なお、実施例1と同一機能を有する部材等については同一符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
図4に、本発明を適用した空気圧縮機100「以下、単に「圧縮機100」と称する場合がある。」の外観構成を示した斜視図を、図5に圧縮機100の斜視透過図を示す。両図中(a)は、左手前を正面とする斜視図であり、(b)は、左手前を背面とする斜視図である。圧縮機100は、所謂デュアル構成の圧縮機であり、実施例1の圧縮機50の主要構成品を側面方向が対向するように並列配置する概略構成である。
【0049】
このように、制御対象である圧縮機ユニットが増加すれば、その分制御装置の大型化や複数台化し、発熱量も増加する。よって、より機器を大型化せず、機器構造の増設コストも増加させない冷却構造が望まれる。
【0050】
以下、具体的に構成を説明する。
図6(a)は、圧縮機100の左側面を模式的に示した透過図であり、図6(b)は、正面を模式的に示した透過図である。圧縮機100は、1つの基台13に、電動機1及び圧縮機本体2等の圧縮機ユニットを2台分備える圧縮機である。1の圧縮機ユニットとしては、電動機1、圧縮機本体2、吐出配管17、オイルセパレータ18、エアフィルタ19、駆動制御装置14及び制御装置30等から構成される。なお、駆動制御装置14は、両ユニット分を右側面に纏めて配置するものとする。
【0051】
圧縮機100は、各圧縮機本体2から吐き出された圧縮空気を内部配管で合流してユーザ側に提供する構成であるが、各々別系としてユーザ側に吐き出す構成の場合であってもよい。更に、実施例2では両ユニットがインバータによる可変速制御機であるものとして説明するが、一方或いは両方を一定速機とする構成であってもよい。
【0052】
圧縮機100は、実施例1と比して略2倍の装置構成となることから、制御装置30も30a、30bの2つを備える。制御装置30a及び30bも実施例1と同様に、正面右側上方に配置し又横方向に並置する構成である。なお、各制御装置30a、30bを上下方向で並置する構成であってもよい。更には、1つの制御装置筐体に2台分の制御部品を備える構成であってもよい。実施例2において、各制御装置30a及び30bは、各圧縮機ユニットの制御を行うものとするが、一部の制御を他方の制御装置で行う構成であってもよい。
【0053】
圧縮機100において、制御装置30a及び30bが配置する第1室Xと、電動機1、圧縮機本体2及び冷却ファン8等が配置する第2室Yの(正面から背面への)奥行寸は、実施例1と同様に第1室Xよりも第2室Yの方が大である。
第1室Xは、第1吸気口4から第3吸気口22に至る空間が実施例1と同様に連続空間である。また、区画壁5は、連通部7を各圧縮機ユニット毎に備える。具体的には、実施例1と同様に圧縮機本体1の吐出側の一部が連通部第1室Xの領域に位置するように配置し、区画壁5が鉛直方向でこの圧縮機本体2の一部と重なる部分の周囲に連通部7が構成されるようになっている。連通部7は圧縮機本体2の外周よりも所定面積分大きくなる矩形の開口である。
【0054】
これに対して、第2室Yは、各圧縮機ユニットの空間が仕切壁60によって分割された構成である。仕切壁60は、区画壁5から背面側のパッケージパネル49まで且つ上面側のパッケージパネル49から基台13までを区画する板状部材である。即ち各圧縮機ユニット毎に独立した第2室Yを備え、各第2室Yは冷却風の流路が独立する。
【0055】
このような筐体構成において、第1吸気口4が、圧縮機100の右側面上方で開口し、第3吸気口22が、圧縮機100の左側面下方で開口する。
第3吸気口は、ダクト9で上下に分割された流路の上方側(冷却ファンに直接流れる流路)に外気を導入する第2吸気口20aと、下方側(電動機1に流れ、その後冷却ファン8に流れる流路)に外気を導入する第2吸気口20bを備える。
【0056】
第2吸気口20aと20bは、圧縮機100の背面において、仕切壁60で区画された各圧縮機ユニットの第2室Y毎に1つ開口する。ここで、電動機1に外気を導入するための第2吸気口20bは、背面方向から観察して電動機1の位置よりも左寄りで開口する。また、第2吸気口20bは、高さが幅より大となる矩形の開口であり、背面側からみて、導入された外気が電動機1の反出力側及び外周表面を流れやすくなる形状及び配置位置となっている。
【0057】
第2吸気口20aは、背面(或いは正面)から観察した水平方向の投影面が、ダクト9よりも上方且つ冷却ファン8と一部が重なる位置に開口する。第2吸気口20aは、当該投影面において、ダクト8から冷却ファン8の羽根部分の殆どと重なる高さ、第2室Yの幅分よりも若干短い幅の矩形の開口である。また、背面側パッケージパネル49の第2室Y側に、第2吸気口20aの上端から第2室Yの斜め下方に向かって延伸するダクト70が配置する。ダクト70の終端は、ダクト9と高さ方向に所定の隙間を形成し且つ冷却ファン8の吸込み側の領域まで延伸し、第2吸気口20aから導入された外気が、冷却ファン8に流れる流路を形成するようになっている。
【0058】
図7に、以上の構成を有する圧縮機100の冷却風の流れを示す。第1吸気口4から流入する冷却風Aは、偏向手段によって偏向され、制御装置30a・30bの背面側に向かって流れる。制御装置30a・30bの背面表面を通過した冷却風は、その後、連通部7に向かって、第1室X内部を幅方向及び下方側にむかって流れる。その後、連通部7を介して第2室Yに流れ、冷却ファン8の吸気側にむかって旋回し、区画壁5の背面を沿うように上昇流となり、オイルクーラ15、エアクーラ16を通過して、排気口25から外部排出される。
【0059】
また、第2吸気口20aから流入する冷却風C1は、ダクト9及び70の案内によって冷却ファン8の吸気側に流れ、オイルクーラ15、エアクーラ16と熱交換を行った後にオイルクーラ15、エアクーラ16を通過して、排気口25から外部排出される(図7では一方圧縮機ユニット側の冷却風C1のみ図示している。)。第2吸気口2bから流入する冷却風C2は、第2室Yの電動機1等を配置する空間を流れ、その後、ダクト9と区画壁5の間を抜けて冷却ファン8の吸気側に流れる(図7では一方圧縮機ユニット側の冷却風C2のみ図示している。)
また、第3吸気口22から流入する冷却風Bは、各圧縮機本体2の上下や側面表面を流れ、各連通部7を介して第2室Yに流れる。その後、冷却風Aと同様に、冷却ファン8の吸気側に向かって、区画壁5の背面に沿うように上昇流となり、オイルクーラ15、エアクーラ16を通過して排気口25から外部排出される。(図7では一方圧縮機ユニット側の冷却風Bのみ図示している。)
このように、実施例2の圧縮機100によれば、実施例1の効果に加え、以下の効果がある。複数台の圧縮機ユニットを1つのパッケージ筐体に収容する構成であっても、冷却構造の複雑化やコスト上昇を抑制しつつ制御装置30a・30bの冷却性向上効果がある。
【0060】
また、実施例2の圧縮機100によれば、第1室Xが正面側で複数の圧縮機ユニットに跨って連続した空間を形成するので、第1吸気口4及び第3吸気口22から流入した冷却風が夫々の連通部7から第2室に流入し、各第2室Yを流れる冷却風の総量も略等しくすることができる。即ちオイルクーラ15及びエアクーラ16を冷却する冷却風の総量も等しくすることができる。更に、例えば、一方の圧縮機が全速稼働し、他の圧縮機ユニットが停止乃至縮退運転する場合、換言すれば冷却ファン8の回転数に差があっても、制御装置30a・30bの冷却性を確保することができる。
【0061】
以上、本発明を実施するための実施形態について説明したが、本発明は上記種々の例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を適用可能とすることができる。
【0062】
例えば、上記例では、流体機械として空気圧縮機を用いて説明したが、送風機、ポンプ膨張機(膨張発電機等)といった他の流体機械にも本発明を適用することができる。また、本発明は空気圧縮機に限定されず、他の気体を圧縮する圧縮機に適用することもできる。また、給油型の圧縮機のみならず圧縮作動室に他の液体(例えば水)を供給する圧縮機に適用することもできる。更に、本発明は圧縮機本体形式としてスクリュー(シングル・ツイン・マルチ)に限定されず、ターボ型や他の容積型圧縮機構を適用することが可能である。
【0063】
また、上記例では、第1吸気口4の開口位置を圧縮機側面としたが、圧縮機の正面側であってもよい。この場合、制御装置30・30a・30bの冷却性確保のために、これらの裏面側(第1室X側)の表面に冷却風Aを十分に流すための偏向手段を備えるのが好ましい。
【0064】
また、上記例では、第1室Xに外気を導入する第3吸気口22を備えたが、圧縮機の仕様に応じて当該吸気口の有無及び位置・大きさは任意である。
【0065】
また、上記実施例では、連通部7の冷却風が流通可能とする開口面積が、第1吸気口4及び第3吸気口22の総開口面積の和よりも大としたが、連通部7の開口面積が同等乃至小であっても、本発明の一定の効果を期待することができる。
【0066】
また、上記実施例では、電動機1及び圧縮機本体2が、正面から背面に向かう軸方向で配置する構成であるが、左右側面方向を軸方向として配置する構成とすることも可能である。
上記記載は実施例についてなされたが、本発明はそれに限らず、本発明の精神と添付の請求の範囲の範囲内で種々の変更および修正をすることができることは当業者に明らかである。
【符号の説明】
【0067】
1…電動機、2…圧縮機本体、3…排気口、4…第1吸気口、4a…枠体、4b…フィン、7…連通部、8…冷却ファン、9…ダクト、13…基台、14…駆動制御装置、…15…オイルクーラ、16…エアクーラ、17…吐出配管、18…オイルセパレータ、19…オイルフィルタ、20・20a・20b…第2吸気口、22…第2吸気口、25…排気口、30・30a・30b…制御装置、49…パッケージパネル、50…空気圧縮機、60…仕切壁、70…ダクト、100…空気圧縮機、A・B・C1・C2…冷却風、X…第1室、Y…第2室
図1
図2
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図5
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図7