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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】スライドファスナー
(51)【国際特許分類】
   A44B 19/36 20060101AFI20220203BHJP
【FI】
A44B19/36
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020508102
(86)(22)【出願日】2018-03-19
(86)【国際出願番号】 JP2018010685
(87)【国際公開番号】W WO2019180758
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2020-04-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000006828
【氏名又は名称】YKK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002712
【氏名又は名称】特許業務法人みなみ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】萱原 雅典
(72)【発明者】
【氏名】寺田 峰登
(72)【発明者】
【氏名】三熊 亮
(72)【発明者】
【氏名】谷口 和哉
(72)【発明者】
【氏名】坂上 祐季
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0259560(US,A1)
【文献】国際公開第2015/063927(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/114529(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B19/00-19/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後に延長すると共に左右に隣り合う状態で並べられた一対のテープ(7,7)、一対の前記テープ(7,7)の対向する側縁部に沿って固定された一対のエレメント列(8L,8L)を含む一対のファスナーストリンガー(3,3)と、
一対の前記エレメント列(8L,8L)に沿って移動させるスライダー(2)と、
一対の前記エレメント列(8L,8L)の前方または後方において前記スライダー(2)の移動を止めると共に一対の前記テープ(7,7)を接合する樹脂製の止具(4,5)と、
一対の前記テープ(7,7)をその厚み方向の両面のうち片面において接合する樹脂製のシート(6)であって一対の前記エレメント列(8L,8L)とは反対側に前記止具(4,5)から延長すると共に前記止具(4,5)と一体である前記シート(6)とを備え、
一対の前記テープ(7,7)は、その厚み方向の両面のうち前記片面とは反対側の面において前記シート(6)に対応する部分の全域の前記テープ(7,7)を視認可能に露出させた第1の露出面(7c)とし、
前記止具(4,5)は、一対の前記テープ(7,7)に対応する左側部(4d,5e)および右側部(4e,5f)のうち前記シート(6)との境界部(4j,5j)における表面であって前記片面と同じ方向を向く面に凹部(11)を備えると共に、最も左右の前記凹部(11)で左右方向の範囲を確定した領域を前記止具(4,5)の表面のうち凹部領域(4k,5k)とするものであり、
前記シート(6)の表面は、一対の前記エレメント列(8L,8L)とは反対側に前記凹部領域(4k,5k)から延長した領域を平面部とすることを特徴とするスライドファスナー。
【請求項2】
一対の前記テープ(7,7)は、その厚み方向の両面のうち前記片面とは反対側の面において前記凹部領域(4k,5k)に対応する部分の全域の前記テープ(7,7)を第2の露出面(7d)としてあることを特徴とする請求項1記載のスライドファスナー。
【請求項3】
前記シート(6)は、前記止具(4,5)に対して左右に張り出す張出部(6b)と、左右の前記張出部(6b)の間に位置するシート本体部(6a)とを備え、
前記シート本体部(6a)の表面は平面部であることを特徴とする請求項1または2に記載のスライドファスナー。
【請求項4】
前記シート(6)の表面はその全域を平面部にすることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のスライドファスナー。
【請求項5】
一対のテープ(7,7)は、対向する側縁部のうち前記第1の露出面(7c)と前記第2の露出面(7d)に対応する部分において左右に接触状態であり、
前記止具(4,5)は、前記左側部(4d,5e)の右部と、前記右側部(4e,5f
)の左部とに凹部(11)をそれぞれ備えることを特徴とする請求項に記載のスライドファスナー。
【請求項6】
前記止具(4,5)は、前記左側部(4d,5e)と前記右側部(4e,5f)とに複数の凹部(11)をそれぞれ左右に間隔をあけて備えることを特徴とする請求項5に記載のスライドファスナー。
【請求項7】
前記スライダー(2)は、一対の前記エレメント列(8L,8L)をその厚み方向に挟む状態で対向する一対の翼板(2b,2c)と、一対の前記エレメント列(8L,8L)の間を移動すると共に一対の前記翼板(2b,2c)を連結する連結柱(2d)とを備え、
前記止具(4,5)は、前記連結柱(2d)を収容する収容体(4a)と、前記収容体(4a)に対して厚み方向の前記片面とは反対側の面から突出すると共に一方の前記翼板(2b,2c)に対して衝突するストッパー(4c)とを備え、
前記凹部(11)は前記ストッパー(4c)に対して一対の前記エレメント列(8L,8L)とは反対側に配置されることを特徴とする請求項1~6の何れかに記載のスライドファスナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスライドファスナーに関する。
【背景技術】
【0002】
スライドファスナーの一例として、一対のファスナーストリンガーと、一対のファスナーストリンガーの対向する側縁部に沿って移動させるスライダーと、スライダーの移動を止めると共に一対のファスナーストリンガーを接合する樹脂製の止具とを備えるものが存在する(特許文献1)。
【0003】
ファスナーストリンガーは、前後に延長すると共に左右に隣り合う状態で並べられた一対のテープと、一対のテープの対向する側縁部に沿って固定された一対のエレメント列とを備えるものである。
【0004】
止具は、スライダーの移動を止める本体部と、本体部から一対のエレメント列とは反対側に延び出る延出部とを備えるものである。なお本体部と延出部とは、特許文献1の説明においては一つの概念として止具に含むものとしているが、後で詳述する本発明では本体部と延出部とは異なる概念とし、別の名称を用いている。また本体部と延出部とはテープの厚み方向の両面に形成されており、その両面に凹部を備えるものである。
【0005】
凹部は、前後方向と左右方向に間隔をあけてテープの厚み方向の両面の全域に亘って均等に配置されている。また凹部は、射出成形で止具を形成したときの跡である。詳しく言えば、止具を射出成形で形成するときには、その成型用金型のキャビティ空間内でエレメント列の一部やテープはピンで押さえられた状態になっている。そしてこのピンで押さえられた跡が凹部となるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第5844391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
延出部において凹部をテープの両面に形成したのは、射出成形時にテープの両面から溶融樹脂が勢い良く注入され、その勢いでテープがばたつかないようにするためである。また凹部を前後方向と左右方向に間隔をあけてテープの厚み方向の両面の全域に亘って均等に配置したのも、同様の理由である。ちなみに射出成形時にテープがばたつくと、シートの外観、ひいてはスライドファスナーとしての外観を損ねる。
【0008】
また凹部は止具のうち本体部だけでなく、延出部にも形成されているので、凹部の形成範囲は広範囲に亘っており、スライドファスナーとしての外観を損ねる。
【0009】
スライドファスナーは対象物に接着されることがある。この場合、テープと対象物の間、ならびに止具と対象物の間には接着層が存在する。そして前述したように上記したスライドファスナーは、凹部が止具の本体部だけでなく、延出部にも形成されている。そうすると凹部に接着剤が溜まることになり、接着層の厚い部分と薄い部分ができることになり、接着状態が望ましくない。
【0010】
本発明は上記実情を考慮して創作されたもので、その目的は凹部の形成範囲をできるだけ小さくすることのできるスライドファスナーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のスライドファスナーは、前後に延長すると共に左右に隣り合う状態で並べられた一対のテープ、一対のテープの対向する側縁部に沿って固定された一対のエレメント列、を含む一対のファスナーストリンガーと、一対のエレメント列に沿って移動させるスライダーと、一対のエレメント列の前方または後方においてスライダーの移動を止めると共に一対のテープを接合する樹脂製の止具と、一対のテープをその厚み方向の両面のうち片面において接合する樹脂製のシートであって一対のエレメント列とは反対側に止具から延長すると共に止具と一体であるシートとを備える。そして一対のテープは、その厚み方向の両面のうち前記片面とは反対側の面においてシートに対応する部分の全域のテープを視認可能に露出させた第1の露出面としてある。また止具は、一対のテープに対応する左側部および右側部のうちシートとの境界部における表面であって前記片面と同じ方向を向く面に凹部を備えると共に、最も左右の凹部で左右方向の範囲を確定した領域を止具の表面のうち凹部領域とするものである。そのうえでシートの表面は、前後方向のうち一対のエレメント列とは反対側の方向に凹部領域から延長した領域を平面部とする。
【0012】
一対のテープは、その厚み方向の両面のうち前記片面とは反対側の面において凹部領域に対応する部分を視認可能にしてあるか否かを問わない。ただし凹部の形成範囲をできる限り小さくするには、次のようにすることが望ましい。
すなわち一対のテープは、その厚み方向の両面のうち前記片面とは反対側の面において凹部領域に対応する部分の全域のテープを第2の露出面とすることである。
【0013】
テープの厚み方向から視てシートは止具に対してどのような形状をしているかを問わない。具体的な一例としては以下のものがある。
すなわちシートは、止具に対して左右に張り出す張出部と、左右の張出部の間に位置するシート本体部とを備えるものとする。そのうえでシート本体部の表面は平面部であるものとする。
【0014】
またシートの表面はその全域を平面部にするか否かを問わないが、スライドファスナーを対象物に接着する場合に、シートと対象物との間に介在する接着層の厚みをできるだけ均一にし、理想的な接着状態に近づけるには次のようにすることが望ましい。
すなわちシートの表面はその全域を平面部にすることである。
【0015】
止具はシートとの境界部において左側部と右側部との左右方向のどの部位に凹部をそれぞれ備えるかを問わない。
また止具とシートとは一体(一体成形)であり、テープに対して射出成形されるものである。そして凹部は射出成形時にピンでテープを押さえたときの跡である。また射出成形時に一対のテープをできる限りばたつかないようにすれば、スライドファスナーとしての外観を向上することができる。それには、ピンで一対のテープを押さえる部位は、対向する側縁部の方が対向する側縁部とは反対側よりも望ましい。
また一対のテープは前後方向のうち一対のエレメント列とは反対側の方向に止具から離れる部分に関して、左右に接触状態であるか否かを問わない。
そして密閉性およびスライドファスナーとしての外観を向上するには次のものが望ましい。
すなわち一対のテープは対向する側縁部のうち第1の露出面と第2の露出面に対応する部分において左右に接触状態であるものとする。そして止具は左側部の右部と右側部の左部とに凹部をそれぞれ備えるものとする。
【0016】
また止具は左側部の右部と右側部の右部とに凹部を何個備えているのか、あるいは左側部の左部と右側部の右部とに凹部を備えているのか否かを問わない。そしてスライドファスナーとしての外観を向上するには次のものが望ましい。
すなわち止具は左側部と右側部とに複数の凹部をそれぞれ左右に間隔をあけて備えるものである。
【0017】
また凹部は止具のうちシートとの境界部に存在すれば良い。そして凹部の具体的な位置をスライダーに関連のある部分との関係で特定したものとしては、以下のものがある。
すなわちスライダーは、一対のエレメント列をその厚み方向に挟む状態で対向する一対の翼板と、一対のエレメント列の間を移動すると共に一対の翼板を連結する連結柱とを備えものである。そして止具は、連結柱を収容する収容体と、収容体に対して厚み方向の前記片面とは反対側の面から突出すると共に一方の翼板に対して衝突するストッパーとを備えるものとする。そのうえで凹部はストッパーに対して一対のエレメント列とは反対側に配置されるものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明のスライドファスナーは、止具には凹部を備えるが、シートの表面のうち一対のエレメント列とは反対側に凹部領域から延長した領域を平面部にしてあるので、たとえばシートの表面のうち平面部に対応する部分に凹部があるものに比べれば、凹部の形成範囲が小さくなるものである。
【0019】
またスライドファスナーは、一対のテープの厚み方向における両面のうちシートとは反対側の面において凹部領域に対応する部分を第2の露出面とするものであれば、たとえば当該凹部領域に対応する部分に凹部があるものに比べれば、凹部の形成範囲が小さくなるものである。
【0020】
またスライドファスナーは、シートの表面全域を平面部にしたものであれば、たとえばシートの表面のどこかに凹部があるものに比べれば、凹部の形成範囲が小さくなるものである。
【0021】
またスライドファスナーは、止具が左側部の右部と右側部の左部とに凹部をそれぞれ備えるものであれば、たとえば止具が左側部の左部と右側部の右部とに凹部をそれぞれ備えるものに比べれば、射出成形時に一対のテープをばたつかないようにでき、スライドファスナーとしての外観を向上できる。またスライドファスナーは、一対のテープが対向する側縁部のうち第1の露出面と第2の露出面に対応する部分において左右に接触状態であれば、密閉性が向上する。
【0022】
またスライドファスナーは、止具が左側部と右側部とに複数の凹部をそれぞれ左右に間隔をあけて備えるものであれば、たとえば止具が左側部と右側部とに1つの凹部をそれぞれ備えるものに比べれば、射出成形時に一対のテープをばたつかないようにでき、スライドファスナーとしての外観を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第一実施形態のスライドファスナーを示す平面図である。
図2図1の要部を拡大して示す平面図である。
図3】第一実施形態のスライドファスナーを示す下面図である。
図4図1のIV-IV線断面図である。
図5図1のV-V線断面図である。
図6】本発明の第二実施形態のスライドファスナーの一部を示す平面図である。
図7】本発明の第二実施形態のスライドファスナーの一部を示す下面図である。
図8図6のVIII-VIII線断面図である。
図9図6のIX-IX線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の第一実施形態のスライドファスナーFは図1~3に示すように、開閉可能なファスナーチェーン1と、ファスナーチェーン1を開閉させるために移動可能なスライダー2とを備える。
【0025】
ファスナーチェーン1は、隣り合う状態で並べられた一対のファスナーストリンガー3,3と、スライダー2の移動範囲に対してその移動方向の両側においてスライダー2の移動を止める第1の止具4および第2の止具5と、一対のファスナーストリンガー3,3をその厚み方向の片面において接合するシート6とを備える。
そしてスライダー2を一方向へ移動させることによって、一対のファスナーストリンガー3,3を開くことができ、移動範囲の一方の限界位置に達すると、第2の止具5に衝突する。またスライダー2を他方向へ移動させることによって、一対のファスナーストリンガー3,3を閉じることができ、移動範囲の他方の限界位置に達すると、第1の止具4に衝突する。
【0026】
以後、スライドファスナーFを説明するために方向を次のように定める。
前後方向とは、スライダー2を移動させる方向であり、一対のファスナーストリンガー3,3の長手方向でもある。また前後方向とは図1の上下方向である。前方向とは、ファスナーチェーン1を閉じるためにスライダー2を移動させる方向であり、図1の上方向である。後方向とは、ファスナーチェーン1を開くためにスライダー2を移動させる方向であり、図1の下方向である。
左右方向とは、一対のファスナーストリンガー3,3が隣り合う状態で並べられた方向である。左方向とは図1での左方向である。右方向とは図1での右方向である。
上下方向とは、前後方向と左右方向に直交する方向であり、ファスナーストリンガー3の厚み方向であり、後述するテープの厚み方向や一対のエレメント列の厚み方向に一致する。また上下方向とは、図1の紙面に対して直交する方向である。上方向とは図1の紙面に対して手前側を向く方向である。下方向とは図1の紙面に対して奥側を向く方向である。
【0027】
一対のファスナーストリンガー3,3は、隣り合う状態で並べられた一対のテープ7,7と、一対のテープ7,7の対向する側縁部に沿って固定された一対のエレメント列8L,8Lとを備える。
【0028】
テープ7は図4,5に示すように前後に長い帯状であって、その厚み方向を上下方向とするものである。テープ7は、織物または編物のテープ本体7aと、テープ本体7aに対しその厚み方向の両面のうち少なくともシート6側の面を被覆する板状の被覆層7bとを備えるものである。より詳しく言えば本実施形態ではテープ7は、テープ本体7aの上下両面及び左右側面を被覆層7bで被覆したものである。したがってテープ7は、その厚み方向に関して水の通過を止める性質、つまり止水性を有するものである。
被覆層7bは弾性を有する樹脂、例えば塩化ビニルや熱可塑性エラストマー(ポリエチレンや合成ゴムなど)からなる層であり、テープ本体7aに対し射出成形を行うことによって形成される。
そしてテープ7は、その厚み方向の両面のうちシート6側の面(上面)を平面としており、シート6に対応する部分には上下方向に貫通する貫通穴がない。
また一対のテープ7,7は、その厚み方向の両面のうち片面にのみシート6を備えるものである。一対のテープ7,7は、その厚み方向の両面のうちシート6とは反対側の面(下面)において、シート6とは反対側の面の部分(シート6に対応する部分)を視認可能に露出させた第1の露出面7cとしてある。なお一対のテープ7,7は第1の露出面7cと第1の止具4との間の部分を第2の露出面7dとし、視認可能に露出させてある。
また一対のテープ7,7は対向する側縁部に関して第1の止具4に対して一対のエレメント列8L,8Lとは反対側の部分、並びに第2の止具5に対して一対のエレメント列8L,8Lとは反対側の部分において左右に接触状態である。したがって一対のテープ7,7は対向する側縁部のうち第1の露出面7cと第2の露出面7dとに対応する部分において左右に接触状態である。
【0029】
エレメント列8Lは、テープ7の対向する側縁部に沿って前後に間隔をあけて固定された多数のエレメント8によって形成される。より具体的にはエレメント8は、テープ7よりも硬質の樹脂製であって、テープ7に対して射出成形(インサート成形)を行うことによって形成される。一対のファスナーストリンガー3,3が閉じた状態では、一対のエレメント列8L,8Lのエレメント8同士が噛合し、一対のファスナーストリンガー3,3が開いた状態では、一対のエレメント列8L,8Lのエレメント8同士が左右に分離する。
【0030】
エレメント8は図2に示すように、テープ7に固定されると共に左右方向に延長する胴部8aと、対向するテープ7へ向かって胴部8aの前後方向の中間部から突出する首部8bと、対向するテープ7へ向かって首部8bから突出すると共に前後に張り出す頭部8cと、首部8bの前後両側から突出する一対の肩部8d,8dと、対向するテープ7とは反対側へ向かって胴部8aから突出するヒレ部8eとを備える。ちなみにヒレ部8eは図示の例では前後に間隔をあけて二つ設けられている。そして一対のヒレ部8e,8eと一対の肩部8d,8dとは、胴部8aよりも段差状に薄く形成されている。また一対のヒレ部8e,8eと胴部8aと一対の肩部8d,8dと首部8bは、その厚み方向中間部にテープ7の対向する側縁部を埋設しており、それゆえテープ7を上下から挟むような形態でエレメント8は固定されている。
【0031】
またヒレ部8eは、肩部8dよりもテープ7の厚み方向への突出長を短くしている。そしてヒレ部8eの上下両面と、胴部8aの左右側面のうちヒレ部8e側の面とは、スライダー2のうち後述する上下のフランジが移動する際に接する面である。
また頭部8cは対向するテープ7側の先端面に図示しない係止溝を備えている。そして係止溝は、対向するテープ7側及び前後方向へ向かって開口する。エレメント8同士が噛合する状態では係止溝の内側には、対向するテープ7側の一対の肩部8d,8dが嵌合する。そしてエレメント8同士を噛合および分離させるのがスライダー2である。
【0032】
スライダー2は図1,3に示すように、一対のエレメント列8L,8Lに沿って移動させるものである。スライダー2は、一対のエレメント列8L,8Lに係合すると共に前後に移動可能なスライダー胴体2aと、スライダー胴体2aに対して連結される引手(図示略)とを備える。
【0033】
スライダー胴体2aは、上下方向に間隔をあけて対向する上下の翼板2b,2c、上下一対の翼板2b,2cを連結する連結柱2dと、上下の翼板2b,2cの少なくとも一方の左右端部から上下の翼板2b,2cの対向する間隔を狭める方向に突出するフランジ(図示せず)とを備える。
連結柱2dは上下方向に延長するもので、上下の翼板2b,2cを互いの前部における左右方向中間部において連結する。そして連結柱2dは一対のエレメント列8L,8Lの間に挟まれるようになる。
またスライダー胴体2aは、上下の翼板2b,2c、連結柱2d、フランジの他に、一対の翼板2b,2cのうち一方の表面側(図示の例では上側の翼板2b,2cの上面側)に突出する引手取付部2eを備えている。
引手取付部2eには引手を取り付けるための貫通穴(図示せず)が形成されている。
【0034】
第1の止具4は図1~3に示すように、一対のテープ7,7の長手方向における端部(すなわち前端部)を接合する状態で固定されており、より詳しくはエレメント列8Lの前方に隙間をあけて一対のテープ7,7に固定されている。第1の止具4はゴム弾性を有する樹脂、例えば熱可塑性エラストマー(ポリウレタン等)であって、ゴム弾性によって弾性変形可能なものである。第1の止具4は、スライダー2の連結柱2dを出入り可能に収容する収容体4aと、スライダー2の上下の翼板2b,2cに密接する為に収容体4aの厚み方向の両面(上下両面)から隆起する一対の隆起壁4b,4bと、一方の翼板2cの前面(図では側の翼板2の前面)に対向する高さまで収容体4aの厚み方向の一面(面)の前部から突出するストッパー4c図5参照)とを備える。またテープ7の厚み方向から視て第1の止具4は、左側のテープ7に対応する左側部4dと、右側のテープ7に対応する右側部4eとを備えるものである。
【0035】
収容体4aはその内部に一対のテープ7,7の対向する側縁部を埋設したものであ。より詳しく言えば一対のテープ7,7の対向する側縁部に関して収容体4aは、一対のテープ7,7の上下両面を被覆すると共に、一対のテープ7,7の対向する面を被覆するものである。また収容体4aは、連結柱2dをその外周側から囲む開閉可能な環状であって、その内側には連結柱2dを収容するために柱収容孔4hが上下方向に貫通して形成されると共に、柱収容孔4hに連結柱2dを出入りさせる開閉可能な入口部4iを備える。そして収容体4aは第1の止具4のゴム弾性によって開閉可能となり、入口部4iが開いた状態においては柱収容孔4hに通じる通路が形成され、入口部4iが閉じた状態においては左右方向に密接する。なお収容体4aは柱収容孔4hに対向する面にゲート跡(図示せず)を備える。ゲート跡は、第1の止具4とシート6とを射出形成(インサート成形)で一体成形した後にゲートを切除したときに形成される。またゲート跡は、収容体4aの厚み方向の中間部においてシート6の厚み方向の両面に亘る状態で形成される。
【0036】
一対の隆起壁4b,4bは、収容体4aの周方向全周に沿って延長すると共に、収容体4aの上下両面において環状に対する内外方向の中央部に突出して形成されている。一対の隆起壁4b,4bの表面が上下の翼板2b,2cに密接する。
【0037】
ストッパー4cは、収容体4aからその厚み方向へ突出する長さ(厚み)を隆起壁4bのそれよりも長くし、一対の翼板2b,2cのうち一方である下側の翼板2cの前面に対向するようになっている。またストッパー4cは、柱収容孔4hに連結柱2dを収容した状態で当該一方(下側)の翼板2cの前面に衝突する位置になるように、収容体4aの前端部に形成されている。なおストッパー4cの前後方向の幅は隆起壁4bの幅(環状に対する内外方向の幅)よりも広くしてある。また本実施形態では一対のテープ7,7を基準にしてストッパー4cとは反対側において収容体4a(第1の止具4)は、ストッパー4cよりもシート6に達するまで延長している。したがって本実施形態では収容体4aの前後方向の端のうち一対のエレメント列8L,8Lとは反対側の端の位置が、収容体4a(第1の止具4)のうちシート6側の部分と、収容体4aのうちストッパー4c側の部分とで異なることになる。つまり収容体4a(第1の止具4)のうちシート6側の部分は、シート6とは反対側の部分よりもシート6に達するまで延長している。このような場合は、シート6に達するまで延長している部分が、第1の止具4のうちシート6との境界部4jである。ちなみに一対のシート7,7はその厚み方向の両面のうちシート6とは反対側の面において、境界部4jとは反対側の面の部分(境界部4jに対応する部分)を第2の露出面7dとしてある。
【0038】
そしてこの境界部4jの表面(厚み方向の表面(上面))に凹部11が形成される。凹部11は射出成形のときのピンに対応する穴(ピンでテープ7を押さえた跡)であり、その内部には柱状の空間部が形成されるものである。そして凹部11の深さは、肉眼で明らかに凹んでいることが認識できる深さである。また厚み方向に関し凹部11の底はテープ7の表面(厚み方向の表面(上面))に一致している。つまり凹部11の底はテープ7のうち被覆層7bに一致するもので、テープ本体7aに達していない。
また凹部11は、第1の止具4のうち左側部4dおよび右側部4eに形成されている。より詳しく言えば、第1の止具4のうち左側部4dには複数の凹部11が左右に間隔をあけて形成され、第1の止具4のうち右側部4eにも複数の凹部11が左右に間隔をあけて形成されている。より詳しく言えば、第1の止具4のうち左側部4dの右部と左部には凹部11がそれぞれ形成され、第1の止具4のうち右側部4eの右部と左部にも凹部11がそれぞれ形成されている。ちなみにここでの右部と左部とは、左右方向の全長を2等分した位置を基準とする。なお境界部4jの表面には一対のテープ7,7の間を中心にして左右対称に凹部11が形成されている。そして最も左側の凹部11は境界部4jの左端よりも右側に形成され、最も右側の凹部11は境界部4jの右端よりも左側に形成されている。また最も左側の凹部11と最も右側の凹部11とで左右方向の範囲を確定した領域を第1の止具4の表面のうち凹部領域4kとする。この凹部領域4kに隣接する状態で一対のテープ7,7を接合するのがシート6である。なお境界部4jの一部が凹部領域4kであり、しかも前述したように一対のシート7,7がその厚み方向の両面のうち境界部4jとは反対側の面の部分(境界部4jに対応する部分)を第2の露出面7dとしてあるので、凹部領域4kとは反対側の面の部分(凹部領域4kに対応する部分)は第2の露出面7dの一部となっている。
【0039】
シート6は、止水性を有するもので、弾性を有する樹脂、例えば塩化ビニルや熱可塑性エラストマー(ポリエチレンや合成ゴムなど)からなる止水材である。
シート6はその表面全域を平面部とするものであり、第1の止具4のような凹部11がない。平面部とは、肉眼で平面として認識される状態である。
シート6は、第1の止具4に対して左右に張り出す張出部6bと、左右の張出部6bの間に位置するシート本体部6aとを備える。
シート本体部6aは境界部4jに隣接しているので、凹部領域4kよりも左右に幅広いものである。そして前述したようにシート6の表面全域を平面部としてあるので、シート本体部6aの表面全域も平面部であるし、一対のエレメント列8L,8Lとは反対側に向かって凹部領域4kから延長した領域も平面部である。
またシート6は、第1の止具4との境界部をそれ以外の部分よりも厚くしてある。そしてシート6は、第1の止具4との境界部以外の部分を、第1の止具4の収容体4aのうちシート6側の部分よりも薄くしてある。またシート6のうち第1の止具4との境界部と、第1の止具4のうちシート6との境界部4jとは、一対のテープ7,7の上に同じ厚みに形成されている。
【0040】
また厚み方向のうちシート6側に関して、第1の止具4は、シート6との境界部4jと、ストッパー4cに対応する部分とを同じ厚みにしてある。また第1の止具4は、ストッパー4cに対応する部分に対して一対のエレメント列8L,8L側の部分を、第1の止具4のうちストッパー4cに対応する部分よりも薄くしてある。
【0041】
第2の止具5は、一対のエレメント列8L,8Lに対して後方において一対のテープ7,7を接合する状態で固定されている。言い換えれば第2の止具5は、一対のテープ7,7の上下両面から突出するものである。また第2の止具5は、エレメント8よりも上下方向に厚みが厚いもので、スライダー2の後面に衝突するようになっている。なお第2の止具5も樹脂製で、射出成形(インサート成形)によって形成される。
【0042】
樹脂製の第1の止具4とシート6とは一体(一体成形)であり、射出成形(インサート成形)で形成する。そして第一実施形態のスライドファスナーFは、一対のテープ7,7の厚み方向の両面のうち片面にシート6を備え、当該厚み方向の両面のうちシート6とは反対側の面においてシート6とは反対側の面の部分を第1の露出面7cとするものなので、第1の止具4とシート6とを射出成形で一体形成するときに、一対のファスナーストリンガー3,3は上型と下型の間に挟まれる。そして上型と下型を含む金型内のキャビティ空間のうちシート6に対応する部分は、テープ7に対して当該片面側にのみ形成される。またテープ7のうちシート6を形成する面に対して反対側の面は下型に載せられた状態になる。そのうえで射出成形時の溶融樹脂の勢いによるテープ7のばたつきを押さえるためにキャビティ空間内ではテープ7を押さえるピンが配置される。このように上型と下型とピンとで金型が形成される。
そしてテープ7を押さえるピンの位置は第1の止具4に対応する部分だけとしてある。成形時のばたつきを押さえるにはピンで第1の止具4に対応する部分とシート6に対応する部分との両方を押さえながら射出成形することが望ましい。一方、凹部11の形成範囲をできるだけ小さくするには、ピンでテープ7を押さえる範囲をできるだけ小さくする必要がある。
そこで本発明の第一実施形態のスライドファスナーFは、凹部11をシート6ではなく、第1の止具4のうちシート6との境界部4jに備えることにした。つまりピンをシート6に対応する部分ではなく、第1の止具4のうちシート6との境界部4jに対応する部分に配置して、射出成形が行われた。前述したようにテープ7のうちシート6を形成する面に対して反対側の面は下型に載せられた状態になるので、溶融樹脂はテープ7のうちシート6を形成する面に流れやすい。そこでピンをシート6に対応する部分ではないが、できるだけシート6側の位置に、つまり境界部4jに対応する部分に配置することによって、射出成形時のテープ7のばたつきをできる限り抑えることができる。
【0043】
本発明の第一実施形態のスライドファスナーFは、第1の止具4には凹部11を備えるが、シート6の表面全域を平面部にしてあるので(表面全域に凹部11がないので)、たとえばシート6の表面のどこかに凹部11があるものに比べれば、凹部11の形成範囲が小さくなるものである。しかも第一実施形態のスライドファスナーFは、一対のテープ7,7の厚み方向における両面のうちシート6の有る面とは反対面において凹部領域4jに対応する部分を第2の露出面7dとするものなので、たとえば当該凹部領域4jに対応する部分に凹部11があるものに比べれば、凹部11の形成範囲が小さくなるものである。
【0044】
また第一実施形態のスライドファスナーFは、第1の止具4が左側部4dの右部と右側部4eの左部とに凹部11をそれぞれ備えるものなので、たとえば止具が左側部4dの左部と右側部4eの右部とに凹部をそれぞれ備えるものに比べれば、射出成形時に一対のテープ7,7をばたつかないようにでき、スライドファスナーFとしての外観を向上できる。しかも第一実施形態のスライドファスナーFは、第1の止具4が左側部4dと右側部4eとに複数の凹部11をそれぞれ左右に間隔をあけて備えるものなので、たとえば止具が左側部4dと右側部4eとに1つの凹部11をそれぞれ備えるものに比べれば、射出成形時に一対のテープ7,7をばたつかないようにでき、スライドファスナーFとしての外観を向上できる。
【0045】
また第一実施形態のスライドファスナーFは、一対のテープ7,7が対向する側縁部に関して第1の止具4に対して一対のエレメント列8L,8Lとは反対側の部分、並びに第2の止具5に対して一対のエレメント列8L,8Lとは反対側の部分において左右に接触状態であるので、密閉性が向上する。
【0046】
本発明の第二実施形態のスライドファスナーFは図6~9に示すように、第2の止具5に凹部11を備えると共に、第2の止具5に隣接する状態でシート6を一対のテープ7,7の厚み方向の両面のうち片面に形成し、当該シート6と第2の止具5を一体とした点において、第一実施形態のスライドファスナーFと相違する。
【0047】
第2の止具5は、テープ7の厚み方向から視て前辺5aと後辺5bと左辺5cと右辺5dとを備える四角形である。また第2の止具5は左右対称形状である。そして第2の止具5は前辺5aと後辺5bを平行にし、前辺5aに対して後辺5bを短くしてある。
第2の止具5は、厚み方向の両面のうち片面側の部分(シート6側の部分)を反対面側の部分(シート6とは反対側の部分)よりも一対のエレメント列8L,8Lから離れる状態に延長している。この延長している部分が第2の止具5のうちシート6との境界部5jである。そして境界部5jに凹部11を形成してある。また境界部5jにおいて第2の止具5のうち左側部5eおよび右側部5fに凹部11を形成してある。境界部5jも含めて第2の止具5は、シート6側の面の全域を面一(同じ厚み)にしてある。また最も左側の凹部11と最も右側の凹部11とで左右方向の範囲を確定した領域を第2の止具5の表面のうち凹部領域5kとする。この凹部領域5kに隣接する状態で一対のテープ7,7を接合するのがシート6である。
【0048】
シート6は境界部5jに隣接して形成されている。またシート6は第2の止具5よりも左右に張り出す部分を備えていない。したがってシート6は、境界部5jに隣接するシート本体部6aのみを備えるものである。そしてシート6は、その表面全域を平面部としてある。
【0049】
一対のテープ7,7は、その厚み方向の両面のうちシート6とは反対側の面において、シート6とは反対側の面の部分(シート6に対応する部分)を第1の露出面7cとする。また一対のテープ7,7は、その厚み方向の両面のうちシート6とは反対側の面において、境界部5jに対応する部分を第2の露出面7dとする。
【0050】
本発明の第二実施形態のスライドファスナーFも、第一実施形態のスライドファスナーFと同様に、第2の止具5には凹部11を備えるが、シート6の表面全域を平面部にしてあるので(表面全域に凹部11がないので)、シート6の表面のどこかに凹部11があるものに比べれば、凹部11の形成範囲が小さくなるものである。
【0051】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば凹部11は、第一実施形態では第1の止具4にのみ備えられ、第2の止具5に備えられないものとし、第二実施形態では第2の止具5に備えられ、第1の止具4に備えられるか否かを問わなかったが、本発明ではこれに限らず第1、第2の止具5の両方に備えられるものであっても良い。
また止具は、第一実施形態の第1の止具4と第二実施形態の第2の止具5とでは、シート6側の部分をシート6とは反対側の部分よりも、前後方向のうち一対のエレメント列8L,8Lから離れる方向に延長し、シート6側の部分とシート6とは反対側の部分とを上下非対称にしてあったが、本発明ではこれに限らず、上下対称にしてあっても良い。
また止具は凹部11を、第一実施形態の第1の止具4と第二実施形態の第2の止具5とでは左側部4d,5eと右側部4e,5fとにそれぞれ2つずつ備えるものであったが、本発明ではこれに限らず、それぞれ1つずつ、或いは3以上の数量ずつ備えるものであっても良い。
また止具は凹部11を、第一実施形態の第1の止具4と第二実施形態の第2の止具5とでは左側部4d,5eと右側部4e,5fとにそれぞれ同数備えるものであったが、本発明ではこれに限らず、異数備えるものであっても良い。
【符号の説明】
【0052】
F スライドファスナー
1 ファスナーチェーン
2 スライダー
2a スライダー胴体
2b 翼板
2c 翼板
2d 連結柱
2e 引手取付部
3 ファスナーストリンガー
4 第1の止具
4a 収容体
4b 隆起壁
4c ストッパー
4d 左側部
4e 右側部
4h 柱収容孔
4i 入口部
4j 境界部
4k 凹部領域
5 第2の止具
5a 前辺
5b 後辺
5c 左辺
5d 右辺
5e 左側部
5f 右側部
5j 境界部
5k 凹部領域
6 シート
6a シート本体部
6b 張出部
7 テープ
7a テープ本体
7b 被覆層
7c 第1の露出面
7d 第2の露出面
8L エレメント列
8 エレメント
8a 胴部
8b 首部
8c 頭部
8d 肩部
8e ヒレ部
11 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9