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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】噴射容器及びそのバルブアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/26 20060101AFI20220113BHJP
   F17C 13/12 20060101ALI20220113BHJP
   F17C 13/04 20060101ALI20220113BHJP
   B65D 83/32 20060101ALI20220113BHJP
   B05B 9/04 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
B65D83/26 200
F17C13/12 301A
F17C13/04 301D
B65D83/32
B05B9/04
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020561557
(86)(22)【出願日】2018-07-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-06
(86)【国際出願番号】 KR2018008546
(87)【国際公開番号】W WO2019198880
(87)【国際公開日】2019-10-17
【審査請求日】2020-07-20
(31)【優先権主張番号】10-2018-0043503
(32)【優先日】2018-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0056601
(32)【優先日】2018-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0076609
(32)【優先日】2018-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520269167
【氏名又は名称】スン イル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】SEUNG IL CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【弁理士】
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ハジン
(72)【発明者】
【氏名】コー,チャンヒ
(72)【発明者】
【氏名】リー,キホン
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1714502(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0105690(KR,A)
【文献】実用新案登録第2530076(JP,Y2)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0030885(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1572626(KR,B1)
【文献】特開平01-159512(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/26
B65D 83/32
B05B 9/04
F17C 13/12
F17C 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部を封入する上部封入キャップ及び内容物を収容するための収容空間を備えるハウジング;
前記上部封入キャップに装着され、中心部に貫通ホールが形成されるマウントカップ;
内部に中空部分が形成され前記マウントカップに装着される装着部及び前記中空部分と前記収容空間とが連通するようにする連通流路を備えるステムハウジング;
前記貫通ホールを貫通し、前記中空部分にスライディング可能に設置され、スライディングにより前記中空部分と選択的に連通するようにするオリフィスを備えるバルブステム;及び、
前記収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、内部に収容された閉鎖部材に外力を印加して、前記閉鎖部材が前記連通流路の流入口を遮断するように該閉鎖部材を移動させる流路遮断バルブ;を含
前記流路遮断バルブは、
内部に前記閉鎖部材を収容し、カンチレバー形状からなる少なくとも1つの片持ちばりを備え、円筒形に形成されて、前記連通流路の流入口に挿入されるように設置されるボディー;及び、
一側は前記片持ちばりから突出形成される係止部により支持され、他側は前記閉鎖部材と接触するように設置されるリング部材;を含み、
前記リング部材は、設定された温度以上になると、前記閉鎖部材が中心部を通過するように変形されて、前記閉鎖部材を前記連通流路の内部に向けて移動させ、
前記閉鎖部材は、前記リング部材の変形により前記片持ちばりの撓みによって前記片持ちばりとの係止が解除され、前記連通流路の流入口に向けて移動した状態で、前記連通流路に挿入される、
ことを特徴とする、噴射容器。
【請求項2】
前記リング部材の下端部は前記係止部と接触し、前記リング部材の上端部は前記閉鎖部材と接触するように配置されて、前記閉鎖部材の重力方向への移動が制限される、
ことを特徴とする、請求項に記載の噴射容器。
【請求項3】
前記片持ちばりの一側には、前記閉鎖部材の外側面形状に対応するように前記ボディーの内周面から突出形成され、前記閉鎖部材の位置が固定されるように支持部が形成される、
ことを特徴とする、請求項に記載の噴射容器。
【請求項4】
前記リング部材は、設定された温度以上になると外形が変形される形状記憶合金からなり、両端部が互いに離隔しながら広がるように環形に形成され、内部温度が設定された温度以上になると、半径方向に外力を加えるように変形される、
ことを特徴とする、請求項に記載の噴射容器。
【請求項5】
前記ボディーの内部で、前記閉鎖部材は前記リング部材より内側に配置される、
ことを特徴とする、請求項に記載の噴射容器。
【請求項6】
前記ボディーは、前記閉鎖部材の移動により前記連通流路が閉鎖されるように、内周面の一側が前記連通流路の流入口に連結され、他側が前記収容空間に連結される、
ことを特徴とする、請求項に記載の噴射容器。
【請求項7】
上部を封入する上部封入キャップ及び内容物を収容するための収容空間を備えるハウジング;
前記上部封入キャップに装着され、中心部に貫通ホールが形成されるマウントカップ;
内部に中空部分が形成され前記マウントカップに装着される装着部及び前記中空部分と前記収容空間とが連通するようにする連通流路を備えるステムハウジング;
前記貫通ホールを貫通し、前記中空部分にスライディング可能に設置され、スライディングにより前記中空部分と選択的に連通するようにするオリフィスを備えるバルブステム;及び、
前記収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、内部に収容された閉鎖部材に外力を印加して、前記閉鎖部材が前記連通流路の流入口を遮断するように該閉鎖部材を移動させる流路遮断バルブ;を含み、
前記流路遮断バルブは、
内部に閉鎖部材を収容し、カンチレバー形状に形成されており、設定された温度以下では外力により形状が変化しない材質からなる少なくとも1つの片持ちばりを備え、前記連通流路の流入口に挿入されるように円筒形に形成されたボディー;
前記ボディーの内部に配置され、前記閉鎖部材に一方向に外力を加えるように形成されたスプリング;及び、
前記片持ちばりから突出され、前記閉鎖部材の前記一方向への移動が係止されるようにする係止部;を含み、
前記閉鎖部材は、前記ボディーの内部で前記スプリングより外側に配置され、設定された温度以上になると、前記片持ちばりの撓みにより前記閉鎖部材の係止が解除されて、前記連通流路の流入口を閉鎖するように前記連通流路の流入口に向けて移動する、
ことを特徴とする、噴射容器。
【請求項8】
前記ボディーは、前記少なくとも1つの片持ちばりを形成するように該ボディーの外周面に沿って円周方向に離隔し、前記外周面から放射方向に凹に形成された複数の溝を含む、
ことを特徴とする、請求項に記載の噴射容器。
【請求項9】
前記片持ちばりは、特定温度以上で撓み可能に熱変形が可能な材質からなる、
ことを特徴とする、請求項に記載の噴射容器。
【請求項10】
前記流路遮断バルブは、前記スプリングが一方向に膨脹するように該スプリングの位置を固定させる支持部を含み、
前記支持部は、前記係止部と離隔して配置され、前記ボディーの内周面が該ボディーの内部に向けて突出した形状からなる、
ことを特徴とする、請求項に記載の噴射容器。
【請求項11】
上部を封入する上部封入キャップ及び内容物を収容するための収容空間を備えるハウジング;
前記上部封入キャップに装着され、中心部に貫通ホールが形成されるマウントカップ;
内部に中空部分が形成され前記マウントカップに装着される装着部及び前記中空部分と前記収容空間とが連通するようにする連通流路を備えるステムハウジング;
前記貫通ホールを貫通し、前記中空部分にスライディング可能に設置され、スライディングにより前記中空部分と選択的に連通するようにするオリフィスを備えるバルブステム;及び、
前記収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、内部に収容された閉鎖部材に外力を印加して、前記閉鎖部材が前記連通流路の流入口を遮断するように該閉鎖部材を移動させる流路遮断バルブ;を含み、
前記流路遮断バルブは、
前記連通流路の流入口に挿入されるボディー;及び、
前記ボディーの内部に配置され、前記収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、形状が変形されて前記ボディーの内周面に外力を加える形状記憶合金;を含み、
前記閉鎖部材は、前記ボディーに形成された係止部に係止されるように位置し、前記形状記憶合金により加えられる外力により前記係止部が変形されると、該閉鎖部材の係止が解除されて、前記連通流路の流入口を閉鎖するように移動する、
ことを特徴とする、噴射容器。
【請求項12】
前記閉鎖部材は、前記係止部と前記形状記憶合金との間に配置され、前記形状記憶合金は、前記連通流路の流入口に隣接した一端部と反対方向に位置した他端部に配置される、
ことを特徴とする、請求項11に記載の噴射容器。
【請求項13】
前記ボディーは、前記閉鎖部材が係止されるように前記内周面の少なくとも一部が内部の中心に向けて湾曲した形態からなり、前記閉鎖部材が流入口に到達するように、内周面の一側は前記連通流路の流入口と連結され、他側は前記収容空間と連結される、
ことを特徴とする、請求項11に記載の噴射容器。
【請求項14】
前記形状記憶合金は、両端が互いに離隔する環形に形成され、前記収容空間の内部温度が設定された温度以上になると、両端が広がりながら内周面の中心から遠ざかる方向に外力を加える、
ことを特徴とする、請求項11に記載の噴射容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過圧状態解消可能な噴射容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、噴射容器は、噴射する内容物(流体またはガス)をハウジングの内部に封入させておいた状態で、内圧を用いて内容物を外部に噴射する容器をいう。このような噴射容器の代表的な例には、携帯用ガス容器、スプレー蚊除け剤、ヘアスプレー、携帯用エアゾール消火器、ガスライター用容器などがある。
【0003】
一般に、噴射容器は、内容物を詰めるためのハウジング(缶)とハウジングの上端に固定されるマウントカップ、及びマウントカップの中央突出部分に固定されるバルブアセンブリを含む。特に、バルブアセンブリは、噴射容器の未使用時、密閉された状態を維持し、使用時、一定量の内容物が流出するように構成される。
【0004】
一方、噴射容器は、使用または保管中に熱的、機械的、または化学的理由により過圧状態に到達することがある。しかしながら、噴射容器が過圧状態であっても、バルブアセンブリは密閉された状態を維持するか、または一定量の内容物を排出するように構成されているので、噴射容器が過圧状態に到達した場合、噴射容器は、誤動作(膨脹または変形など)が発生することがある。
【0005】
このような噴射容器の誤動作によって噴射容器が爆発するなど、危険な状況に到達するようになるなどの問題点が発生することがある。ここで、従来では、過圧ガスを外部に放出させる多様な構造を追加する方策をとっていた。しかしながら、このような構造は、過圧のガスを一瞬に大量放出させることによって、他の種類の事故の危険が発生するという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明では噴射容器の誤動作を防止するために、噴射容器のガスが外部に流出せず、過圧状態が防止できる装置及びそのメカニズムを提案しようとする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一目的は、従来と異なる形態の過圧解消メカニズムを備えて過圧による誤動作が発生する前に過圧が解消できる噴射容器及びそのバルブアセンブリを提供するものである。
【0008】
本発明の他の一目的は、外部に衝撃が加えられる場合、内部構造が容易に変形されることが防止できる噴射容器及びそのバルブアセンブリを提供するものである。
【0009】
本発明の他の一目的は、噴射容器の内部のガスを外部に流出させることを効果的に防いで事故の危険が防止できる噴射容器及びそのバルブアセンブリを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような本発明の一目的を達成するために、本発明の一実施形態に従う噴射容器は、上部を封入する上部封入キャップ及び内容物を収容するための収容空間を備えるハウジング;前記上部封入キャップに装着され、中心部に貫通ホールが形成されるマウントカップ;内部に中空部分が形成され前記マウントカップに装着される装着部及び前記中空部分と前記収容空間とが連通するようにする連通流路を備えるステムハウジング;前記貫通ホールを貫通し、前記中空部分にスライディング可能に設置され、スライディングにより前記中空部分と選択的に連通するようにするオリフィスを備えるバルブステム;及び、前記収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、内部に収容された閉鎖部材に外力を印加して、前記閉鎖部材が前記連通流路の流入口を遮断するように該閉鎖部材を移動させる流路遮断バルブ;を含むものである。
【0011】
本発明の一例によれば、前記流路遮断バルブは、内部に前記閉鎖部材を収容し、カンチレバー形状の少なくとも1つの片持ちばりを備え、円筒形に形成されて、前記連通流路の流入口に挿入されるように設置されるボディー;及び、一側は前記片持ちばりから突出形成される係止部により支持され、他側は前記閉鎖部材と接触するように設置されるリング部材;を含み、前記リング部材は、設定された温度以上になると、前記閉鎖部材が中心部を通過するように変形されて、前記閉鎖部材を前記連通流路の内部に向けて移動させるものである。
【0012】
本発明の一例によれば、前記リング部材の下端部は前記係止部と接触し、前記リング部材の上端部は前記閉鎖部材と接触するように配置されて、前記閉鎖部材の重力方向への移動が制限されるものである。
【0013】
本発明の一例によれば、前記閉鎖部材は、前記リング部材の変形により前記片持ちばりの撓みによって前記片持ちばりとの係止が解除され、前記連通流路の流入口に向けて移動した状態で、前記連通流路に挿入されるものである。
【0014】
本発明の一例によれば、前記片持ちばりの一側には、前記閉鎖部材の外側面形状に対応するように前記ボディーの内周面から突出形成され、前記閉鎖部材の位置が固定されるように支持部が形成されるものである。
【0015】
本発明の一例によれば、前記リング部材は、設定された温度以上になると外形が変形される形状記憶合金からなり、両端部が互いに離隔しながら広がるように環形に形成され、内部温度が設定された温度以上になると、半径方向に外力を加えるように変形されるものである。
【0016】
本発明の一例によれば、前記ボディーの内部で、前記閉鎖部材は前記リング部材より内側に配置されるものである。
【0017】
本発明の一例によれば、前記ボディーは、前記閉鎖部材の移動により前記連通流路が閉鎖されるように、内周面の一側が前記連通流路の流入口に連結され、他側が前記収容空間に連結されるものである。
【0018】
本発明の一例によれば、前記流路遮断バルブは、内部に閉鎖部材を収容し、カンチレバー形状に形成された少なくとも1つの片持ちばりを備え、前記連通流路の流入口に挿入されるように円筒形に形成されたボディー;前記ボディーの内部に配置され、前記閉鎖部材に一方向に外力を加えるように形成されたスプリング;及び、前記片持ちばりから突出され、前記閉鎖部材の前記一方向への移動が係止されるようにする係止部;を含み、前記閉鎖部材は、前記ボディーの内部で前記リング部材より外側に配置され、設定された温度以上になると、前記片持ちばりの撓みにより前記閉鎖部材の係止が解除されて、前記連通流路の流入口を閉鎖するように前記連通流路の流入口に向けて移動するものである。
【0019】
本発明の一例によれば、前記ボディーは、前記少なくとも1つの片持ちばりを形成するように該ボディーの外周面に沿って円周方向に離隔し、前記外周面から放射方向に凹に形成された複数の溝を含むものである。
【0020】
本発明の一例によれば、前記片持ちばりは、特定温度以上で撓み可能に熱変形が可能な材質からなるものである。
【0021】
本発明の一例によれば、前記流路遮断バルブは、前記スプリングが一方向に膨脹するように該スプリングの位置を固定させる支持部を含み、前記支持部は、前記係止部と離隔して配置され、前記ボディーの内周面が該ボディーの内部に向けて突出した形状からなるものである。
【0022】
本発明の一例によれば、前記流路遮断バルブは、前記連通流路の流入口に挿入されるボディー;及び、前記ボディーの内部に配置され、前記収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、形状が変形されて前記ボディーの内周面に外力を加える形状記憶合金;を含み、前記閉鎖部材は、前記ボディーに形成された係止部に係止されるように位置し、外力により前記係止部が変形されると、該閉鎖部材の係止が解除されて、前記連通流路の流入口を閉鎖するように移動するものである。
【0023】
本発明の一例によれば、前記閉鎖部材は、前記係止部と前記形状記憶合金との間に配置され、前記形状記憶合金は、前記連通流路の流入口に隣接した一端部と反対方向に位置した他端部に配置されるものである。
【0024】
本発明の一例によれば、前記ボディーは、前記閉鎖部材が係止されるように前記内周面の少なくとも一部が内部の中心に向けて湾曲した形態からなり、前記閉鎖部材が流入口に到達するように、内周面の一側は前記連通流路の流入口と連結され、他側は前記収容空間と連結されるものである。
【0025】
本発明の一例によれば、前記形状記憶合金は、両端が互いに離隔する環形に形成され、前記収容空間の内部温度が設定された温度以上になると、両端が広がりながら内周面の中心から遠ざかる方向に外力を加えるものである。
【0026】
このような本発明の一目的を達成するために、本発明の一実施形態に従うバルブアセンブリは、ハウジングの上端に固定されたマウントカップに装着され、内部に中空部分を有し、前記マウントカップに装着される装着部及び前記中空部分と収容空間とを連通させる連通流路を備えるステムハウジング;一側は前記マウントカップの中央部分を貫通し、他側は前記中空部分にスライディング可能に配置され、前記スライディングにより前記中空部分と選択的に連通するようにするオリフィスを備えるバルブステム;及び、前記収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、内部に収容された閉鎖部材に外力を印加して、前記閉鎖部材が前記連通流路の流入口を遮断するように移動させる流路遮断バルブ;を含むものである。
【0027】
本発明の一例によれば、前記流路遮断バルブは、内部に前記閉鎖部材を収容し、カンチレバー形状からなる少なくとも1つの片持ちばりを備え、円筒形に形成されて、前記連通流路の流入口に挿入されるように設置されるボディー;及び、一側は前記片持ちばりから突出形成される係止部により支持され、他側は前記閉鎖部材と接触するように設置されるリング部材;を含み、前記リング部材は設定された温度以上になると、前記閉鎖部材が中心部を通過するように変形されて、前記閉鎖部材を前記連通流路の内部に向けて移動させるものである。
【0028】
本発明の一例によれば、前記流路遮断バルブは、内部に閉鎖部材を収容し、カンチレバー形状に形成された少なくとも1つの片持ちばりを備え、前記連通流路の流入口に挿入されるように円筒形に形成されたボディー;前記ボディーの内部に配置され、前記閉鎖部材に一方向に外力を加えるように形成されたスプリング;及び、前記片持ちばりから突出され、前記閉鎖部材の前記一方向移動が係止されるようにする係止部;を含み、前記閉鎖部材は、前記ボディーの内部で前記リング部材より外側に配置され、設定された温度以上になると、前記片持ちばりの撓みにより前記閉鎖部材の係止が解除されて、前記連通流路の流入口を閉鎖するように前記連通流路の流入口に向けて移動するものである。
【0029】
本発明の一例によれば、前記流路遮断バルブは、前記連通流路の流入口に挿入されるボディー;及び、前記ボディーの内部に配置され、前記収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、形状が変形されて前記ボディーの内周面に外力を加える形状記憶合金;を含み、前記閉鎖部材は、前記ボディーに形成された係止部に係止されるように位置し、外力により前記係止部が変形されると、該閉鎖部材の係止が解除されて、前記連通流路の流入口を閉鎖するように移動するものである。
【発明の効果】
【0030】
前記のような本発明による噴射容器及びそのバルブアセンブリによれば、噴射容器の内部の温度が高まった場合、流路遮断バルブを介して流路を遮断して噴射容器の過圧を解消して過圧による誤動作を事前に防止することができる。
【0031】
また、噴射容器の内部の温度が高まることによって、リング部材の内径が拡張されて、閉鎖部材が連通流路の内部に挿入されることができ、より安定的にガス遮断メカニズムを作動させることができるようになる。
【0032】
また、リング部材により、閉鎖部材が支持される構造を有するので、外部衝撃がある場合にも、閉鎖部材が連通流路に向けて離脱することを防いで製品の信頼性を向上させることができるようになる。
【0033】
また、本発明に従う流路遮断バルブは、噴射容器の内部の温度が高まるにつれて撓み、これによって連通流路の流路を閉鎖部材で遮断することによって、より正確なガス遮断メカニズムを作動させることができる効果を有する。
【0034】
また、ステムハウジングの連通流路上に流路遮断バルブを備え、ハウジングの内部温度に感応して、設定温度に到達時、変形される形状記憶合金を流路遮断バルブに適用して、ハウジングの温度が設定温度に到達すれば、形状記憶合金の変形によりステムハウジングの連通流路上にガスが流れないように連通流路を閉鎖させることによって、噴射容器の過圧を解消することができ、過圧による誤動作を未然に防止することができる。
【0035】
また、本発明に従う流路遮断バルブは、球形態の閉鎖部材が連通流路に向けて自由落下するように設置されて、正確な遮断メカニズムを作動させることができるようになる。
【0036】
また、噴射容器の内部のガスを外部に流出させないことで、爆発や火災発生が防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1a】本発明に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器の断面図である。
図1b】本発明の他の実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器の断面図である。
図2図1a,1bのマウントカップにバルブアセンブリが装着された状態を示す斜視図である。
図3図2のバルブアセンブリを下面から見た底面斜視図である。
図4図2のA-A線による断面図である。
図5図4におけるB部の拡大図である。
図6】本発明に従う流路遮断バルブの斜視図である。
図7】流路遮断バルブが装着された噴射容器を示す断面図である。
図8図7におけるC部を拡大した拡大図である。
図9】閉鎖部材の移動過程における移動状態を示す断面図である。
図10】閉鎖部材の移動過程における移動状態を示す断面図である。
図11】閉鎖部材の移動過程における移動状態を示す断面図である。
図12】流路遮断バルブが連通流路の内部に挿入された状態を示す断面図である。
図13a】本発明の一実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器を示す断面図である。
図13b】本発明の他の実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器を示す断面図である。
図14図13a,13bのマウントカップにバルブアセンブリが装着された状態を示す斜視図である。
図15図14のバルブアセンブリを下面から見た底面斜視図である。
図16図14のA-A線による断面図である。
図17図16におけるB部の拡大図である。
図18】本発明に従う流路遮断バルブを示す斜視図である。
図19】本発明に従う噴射容器がガスレンジの噴射容器収容部に装着された形態を示す概念図である。
図20図19におけるC部を拡大した拡大図である。
図21】本発明に従う過圧解消メカニズムを示す断面図である。
図22】本発明に従う過圧解消メカニズムを示す断面図である。
図23】本発明に従う過圧解消メカニズムを示す断面図である。
図24】本発明に従う過圧解消メカニズムを示す断面図である。
図25】本発明に従う過圧解消メカニズムを示す断面図である。
図26a】本発明の一実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器を示す断面図である。
図26b】本発明の他の実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器を示す断面図である。
図27図26aと図26bのマウントカップにバルブアセンブリが装着された状態を示す斜視図である。
図28図27のバルブアセンブリを下面から見た底面斜視図である。
図29図27のA-A線による断面図である。
図30図29におけるB部の拡大図である。
図31】流路遮断バルブを示す斜視図である。
図32】流路遮断バルブに装着される形状記憶合金を示す斜視図である。
図33】本発明に従う噴射容器が噴射容器収容部に装着された形態を示す概念図である。
図34図29のC部を拡大した状態を示すものであり、収容空間の過圧発生時、過圧解消作用のための動作メカニズムを示す概念図である。
図35図29のC部を拡大した状態を示すものであり、収容空間の過圧発生時、過圧解消作用のための動作メカニズムを示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明に関連した放射線源システムとこれを備える非破壊検査システムについて、図面を参照してより詳細に説明する。本明細書では、互いに異なる実施形態でも同一、類似の構成に対しては同一、類似の参照番号を与え、その説明は初めの説明をもって代える。本明細書で使われる単数の表現は文脈上、明白に異なる意味を有しない限り、複数の表現を含む。
【0039】
図1aは本発明に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器の断面図であり、図1bは本発明の他の実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器の断面図である。
【0040】
図1a及び図1bに示すように、噴射容器の長手方向の中間部分は本発明の特徴と関係なく、本発明を説明するに当たって不要であると判断されて2本の破断線により削除しているが、2本の破断線の間にある噴射容器の側面部が省略されたものであって、噴射容器の各側面部は上下方向に延長されて互いに連結されている。
【0041】
図1aを参照すると、ハウジング10は円筒形で、内部に収容空間14を備えて流体またはガスなどの内容物及び噴射ガスを収容するようになっている。
【0042】
ハウジング10は、収容空間14が形成された胴体11、前記胴体11の両端部を各々封入する下部封入キャップ12及び上部封入キャップ13を含む。下部封入キャップ12は、収容空間14に向けて湾曲した形態に形成されており、これにより収容空間14に一定水準以上の過圧が掛かった場合、収容空間14の体積を拡大させるように変形できる。
【0043】
上部封入キャップ13は、胴体11の上部を封入するように胴体11と結合できる。上部封入キャップ13は、曲げるか、または巻いて入れられてマウントカップ15と当接できるようにシーミング結合部1301を形成する。シーミング結合部1301は、マウントカップ15の縁部に沿って形成される。上部封入キャップ13の下端には、胴体11がネック-インタイプで結合できる。この場合、胴体11は長手方向に一直線に延びるように形成される。
【0044】
ハウジング10は、高圧の気体または液体状態の燃料が詰められるもので、一定の内圧に耐えることができる金属缶のような形態に形成される。但し、本発明はこれに限定されるのではなく、ハウジング10には殺虫剤、芳香剤、美容剤などが収容できる。
【0045】
図1aを参照すると、上部封入キャップ13の上端には、バルブアセンブリ100を支持するためのマウントカップ15が結合される。
【0046】
マウントカップ15は、例えばガスレンジのような燃料装着機器に装着できるように係止形状部152を含んでおり、中央にはバルブアセンブリ100が固定できるように突出部分151が設けられている。但し、係止形状部152は場合によって存在しないか、または他の形態に形成できる。例えば、係止形状部152の他の形態に、ハウジング10に美容剤または殺虫剤などが詰められる場合に噴射のための押しボタンを有するキャップが装着される。
【0047】
前記マウントカップ15は、上部封入キャップ13のシーミング結合部1301の下端部に係止突起1302が突出して形成される。係止突起1302は、マウントカップ15がガスレンジの噴射容器収容部と結合時、マウントカップ15がクリンパーされて組み立てられることによって形成される。
【0048】
図1bを参照すると、本発明の他の実施形態に従う噴射容器は、上部封入キャップ13の下端と胴体11とがネック-アウトタイプで結合されることもできる。以下の説明では、便宜のために、図1aに従う噴射容器を基準にバルブアセンブリ100の動作について説明するが、本発明はこれに限定されず、図1bに従う噴射容器にも適用できることは当業者に自明である。
【0049】
図2図1a,1bのマウントカップ15にバルブアセンブリ100が装着された状態を示す斜視図であり、図3図2のバルブアセンブリ100を下面から見た底面斜視図である。また、図4図2のA-A線による断面図であり、図5図4におけるB部の拡大図である。
【0050】
図2を参照すると、マウントカップ15は、ガスレンジ(または、噴射容器が装着できる外部装置)に装着できるように係止形状部152の一側にノッチ溝153が形成される。前記ノッチ溝153は、噴射容器がガスレンジの噴射容器収容部に装着される場合、噴射容器収容部の上方に向けて配置される。
【0051】
バルブアセンブリ100は、押されることにより収容空間14に充填された内容物を外部に噴射させるためのバルブステム110及びステムハウジング120を含む。
【0052】
マウントカップ15の突出部分151の上端中央部分には、貫通ホール154が形成される。マウントカップ15の突出部分151の上端内側面には、リング形状の開閉部材111が前記貫通ホール154の一部を覆うように装着される。
【0053】
バルブステム110は、開閉部材111によりマウントカップ15の突出部分151の上端に上下方向にスライディング可能に装着される。バルブステム110の上部は、開閉部材111の中央ホールと前記貫通ホール154とを貫通してハウジング10の外部に露出する。バルブステム110の下部は、マウントカップ15の突出部分151の上端内側に収容されるように配置される。バルブステム110の側面に結合溝が円周方向に沿って形成され、前記開閉部材111の内周部が結合溝に挿入されて結合され、バルブステム110は、開閉部材111により上下方向にスライディング可能に支持される。
【0054】
バルブステム110の上端から直下方向に排気ホール112が形成され、排気ホール112の下端部と結合溝との間にオリフィス113が形成され、排気ホール112は、オリフィス113を通じてハウジング10の収容空間14と連通できる。この際、開閉部材111は、バルブステム110の結合溝を覆いかぶせて、バルブステム110のスライディングによりオリフィス113を選択的に開閉することができる。
【0055】
ステムハウジング120は、内部に中空部分1211を備える装着部121と、中空部分1211及びハウジング10の収容空間14を連通させるための連通流路123とを備える。中空部分1211は、前記オリフィス113を通じて排気ホール112と選択的に連通できる。
【0056】
装着部121の一部はマウントカップ15の突出部分151の内部に収容され、内部に中空部分1211を備えて、バルブステム110の下部が中空部分1211にスライディング可能に配置される。この際、装着部121の上端部は、開閉部材111の外周部を支持するようになる。
【0057】
装着部121の内部にバルブスプリング122が備えられ、バルブスプリング122は、バルブステム110の下部を弾性支持するようになる。
【0058】
ステムハウジング120の内部には連通流路123が備えられて、連通流路123を通じて、中空部分1211とハウジング10の収容空間14とを連通させる。
【0059】
連通流路123は、ハウジング10の長手方向またはバルブステム110のスライディング方向と同一乃至類似の方向に延びる第1連通流路部1231と、前記第1連通流路部1231でハウジング10の側方向に延びる第2連通流路部1232とで構成できる。第2連通流路部1232は、ハウジング10の側面と交差する方向に延長できる。第1連通流路部1231の上端部は中空部分1211と連通し、第2連通流路部1232の端部は上部封入キャップ13と離隔するように配置されて収容空間14と連通する。
【0060】
図5を参照してバルブアセンブリ100のガス流出作用を説明する。
【0061】
噴射容器がガスレンジ(または、外部装置、図示せず)の噴射容器収容部に水平方向に横たえるように装着された場合、マウントカップ15のノッチ溝153は前記噴射容器収容部の上方に向けて、ステムハウジング120の第2連通流路部1232も上方に向けるように配置される。
【0062】
液体燃料を使用する噴射容器の場合、液体燃料が使用中に重力方向に沈むことができ、ハウジング10の仮想の長手方向中心線を基準に収容空間14の上部空間に蒸発した気体燃料は、第2連通流路部1232と第1連通流路部1231とを通じて中空部分1211に流入できる。
【0063】
バルブステム110は、ハウジング10の長手方向に押されることができ、その押されによりバルブスプリング122は圧縮され、バルブステム110が収容空間14に向けてスライディングされる。バルブステム110のスライディングにより開閉部材111の内周部は収容空間14に押されるようになり、これによりオリフィス113が開放されて、収容空間14の気体燃料がステムハウジング120の中空部分1211でバルブステム110を通じて外部に噴射できる。前記押されが解除されれば内容物の噴射が中断できる。
【0064】
一方、本発明に従うバルブアセンブリ100は、収容空間14の過圧を解消するためにステムハウジングの連通流路の流入口を閉鎖するように形成された流路遮断バルブ130を含むように構成される。
【0065】
図6は本発明に従う流路遮断バルブの斜視図であり、図7は流路遮断バルブが装着された噴射容器を示す断面図である。図8図7におけるC部を拡大した拡大図である。
【0066】
本発明に従う噴射容器は、使用または保管中に熱的、機械的、または化学的理由により過圧状態に到達する場合、流路遮断バルブ130を通じてハウジング10の収容空間14内の内容物が外部に流出しないようにステムハウジング120を閉鎖させることができるようになる。流路遮断バルブ130は、収容空間14の内部の過圧を防止するようにバルブアセンブリ100に挿入されるように設置される。
【0067】
流路遮断バルブ130は、ステムハウジング120の連通流路123に平行に挿入設置されて、収容空間14の内部のガスが外部に放出される通路の一地点を選択的に閉鎖させる役割をするようになる。この際、流路遮断バルブ130は、閉鎖部材133が重力方向に移動するように重力方向に配置された第2連通流路1232の一部分に設置される。
【0068】
図7に示すように、流路遮断バルブ130は、噴射容器がガスレンジ(または、外部装置)の噴射容器収容部に水平方向に横たえるように装着された場合、マウントカップ15のノッチ溝153は前記噴射容器収容部の上方に向けるように配置され、ステムハウジング120の第2連通流路部1232も上方に向けるように配置される。
【0069】
この際、流路遮断バルブ130は、上方(即ち、重力方向)に向けるように配置された第2連通流路部1232の中空部分(図6の符号1232a参照)に挿入できる。流路遮断バルブ130は重力方向に配置されるので、流路遮断バルブ130の内部に位置した閉鎖部材135が重力により連通流路123の流入口に向けて移動することによって、連通流路123の閉鎖がなされて過圧解消がなされるようになる。
【0070】
流路遮断バルブ130は、ボディー131、閉鎖部材135、リング部材134を含むように構成される。
【0071】
ボディー131は、円筒形の形状からなり、連通流路123の流入口に挿入されるように設置される。ボディー131は、収容空間14の内容物が流路遮断バルブ130を通過して、ハウジング10の外部に排出できるように内部に中空部分を備える。
【0072】
図6に示すように、ボディー131の外周面には、連通流路123に挟まれるように複数の突起131aが互いに離隔した位置に形成される。各突起131aは、流路遮断バルブ130が連通流路123に挿入される時、位置を固定させる役割をするようになる。複数の突起131aは、連通流路123の内周面と接触するように設置されるので、複数の突起131aと連通流路123との間の空間を通じて収容空間14内の内容物は、ステムハウジング120の連通流路123に移動できるようになる。
【0073】
ボディー131は、外周面に沿って円周方向に離隔するように配置される複数の溝132cにより区分され、カンチレバーの形状からなる少なくとも1つの片持ちばり132を備える。前記溝133と前記片持ちばり132は、ボディー131の長手方向に沿って延長している。
【0074】
片持ちばり132は、閉鎖部材133とリング部材134を支持する役割をするものであって、外力を受ければ半径方向に一部分が撓むことができる。
【0075】
片持ちばり132は、塑性変形可能な材質からなる。即ち、片持ちばり132は、熱により、撓んだり曲がることが可能な材質からなる。例えば、片持ちばり132は、熱可塑性材質である、ポリオキシメチレン(POM、Poly-Oxy-Methylene)、ポリエチレン(PE、Polyethylene)、ポリプロピレン(PP、Polypropylene)、ポリスチレン(PS、Plystylene)、ポリ塩化ビニル(PVC、Polyvinychloride)、ABS樹脂(Acrylonitrile Butadienstyrene Resin)、ポリアミド(PA、Polyamide)、ポリカーボネート(PC、Polycarbonate)、ポリフェニルスルファイド(PPS、Polyphenylesulfied)、ポリエーテルケトン(PEEK、Polyetheretherketone)、ポリテトラフルオロメチレン(PTFE、Polytetrafluoroethylene)などからなる。
【0076】
片持ちばり132は、リング部材134の下端部が重力方向に離脱することを制限するように、前記片持ちばり132の内側面から突出形成される係止部132aを備えている。リング部材134の一端部が係止部132aに接触して支持されるようになる。
【0077】
係止部132aは、片持ちばり132の内周面の一部がボディー131の内部の中心に向けて丸い形状に突出しながら湾曲した形態からなる。または、係止部132aは、流路遮断バルブ130が連通流路123に挿入された時、連通流路123の流入口と隣接した片持ちばり132の端部から突出する形状からなる。係止部132aは、リング部材134を支持するので、リング部材134の上端部に位置する閉鎖部材135が連通流路123の流入口に向けて移動することを制限する役割をするようになる。また、係止部132aは、丸い形状の他にも、台形、三角形など、多様な形態に突出するようになされてもよい。
【0078】
閉鎖部材135は、ボディー131の内部に収容されるものであって、リング部材134の上端部に位置する。ここで、上端部とは、噴射容器が燃料装着機器に装着される時、水平方向に横になって位置するので、これに垂直な方向を意味する。即ち、閉鎖部材135は、リング部材134より連通流路123の外側に位置する。
【0079】
閉鎖部材135は、球形状のボール(ball)または鋼球を意味する。但し、閉鎖部材135の形状は、球形の他にも、連通流路の流入口を塞げる多面体に形成されてもよい。
【0080】
閉鎖部材135は、リング部材134より連通流路123の外側に位置するものであって、リング部材134の上端部になる。閉鎖部材135がリング部材134の上端部に位置するので、リング部材134の温度が設定された温度以下である場合には、閉鎖部材135はリング部材134の上端部により支持されるので、連通流路123が閉鎖できなくなる。この場合、収容部14のガスは、連通流路123に向けて移動できるようになる。
【0081】
収容空間の温度が増加してリング部材が設定された温度以上になると、閉鎖部材135は、リング部材134の中心部に形成されたホールを通過して連通流路123の内部に向けて自由落下することができ、連通流路123に挿入されて連通流路123が閉鎖できるようになる。連通流路123の内部に挿入された閉鎖部材135は、外部衝撃がある場合にも連通流路123を通じてガスが移動するのを防げるようになる。また、閉鎖部材135は、リング部材134により支持される構造を有するので、噴射容器に外部衝撃が加えられた場合、内部空間が過圧でない状態で閉鎖部材135が連通流路123に向けて離脱するのを防げるので、製品の信頼性を向上させることができるようになる。
【0082】
閉鎖部材135の直径は、リング部材134の中心部に形成されたホールの直径よりは大きく形成され、リング部材134の外側端までの直径よりは小さく形成される。
【0083】
また、閉鎖部材135の直径は、リング部材134に形成されたホールを過ぎて連通流路123の内部に挿入されて連通流路123の内側面と密着して、連通流路123の流入口を閉鎖させるように、連通流路123の内側面までの直径より大きく形成される。
【0084】
また、片持ちばり132の一側には、閉鎖部材135の外側面形状に対応するように前記ボディー131の内周面から支持部132bが突出形成されて、閉鎖部材135の位置を固定させることができるようになる。支持部132bは、係止部132aと離隔するように配置され、リング部材134及び閉鎖部材135は、係止部132aと支持部132bとの間の空間に位置するようになる。支持部132bは、閉鎖部材135の外側面と接触するように位置し、支持部132bは、閉鎖部材135に対して重力方向の外力を加えることができるようになる。閉鎖部材135に加えられる力により、リング部材134は、係止部132aにさらに堅く支持できるようになる。
【0085】
リング部材134は、前記ボディー131の内部に配置され、一側は片持ちばり132から突出形成される係止部132aにより支持され、他側は前記閉鎖部材135と接触するように設置される。具体的に、リング部材134の下端部は係止部132aに接触し、前記リング部材134の上端部は閉鎖部材135と接触するように配置されて、前記閉鎖部材135の重力方向への移動が制限されるようになる。
【0086】
リング部材134は、収容空間14の内部温度が設定された温度以上になると、ボディー131の内周面に外力を加えるように変形するようになる。
【0087】
リング部材134は、内周面に外力を加えるように内周面に付着されるか、または内周面と隣接するように配置される。この時、外力とは、内周面の中心から遠ざかる方向に加えられる力である。内周面に外力が加えられれば、ボディー131の少なくとも一部が撓むことができるようになる。
【0088】
リング部材134は、両端部が互いに離隔しながら広がるように環形に形成され、内部温度が設定された温度以上になると、半径方向、即ち、内周面の中心から遠ざかる方向に外力を加えるように変形する。
【0089】
リング部材134は、設定された温度以上になると外形が変形できる形状記憶合金からなる。
【0090】
収容空間14の内部温度が上昇してリング部材134の温度が設定された温度以上になると、閉鎖部材135は、リング部材134の中心部を通過するようにその直径が増加するように変形する。リング部材134の形状が変形されると、閉鎖部材135は、連通流路123の内部に向けて移動することができ、具体的に、リング部材の上端部に位置する閉鎖部材135は、リング部材134の中心部に形成されたホールを通過して重力方向に自由落下し、連通流路が閉鎖するようになる。
【0091】
この際、本発明の他の実施形態によれば、片持ちばり132は、一定温度以上で一部分が撓み可能に熱変形が可能な材質からなる。この場合、収容空間14の温度が増加すると、リング部材134の変形に対応して片持ちばり132も変形するので、リング部材134の変形により閉鎖部材135が連通流路123の内部に移動することがより円滑になされるようになる。
【0092】
リング部材134は、環形からなり、複数個のリングが連結された形状からなる。また、リング部材134は、一側が切開されるようなC字形状からなり、リング部材134の両端部は、収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、互いに広がることができる。リング部材134の切開された両端部が広がると、ボディー131の内周面を外側に加圧して片持ちばり132が半径方向に広がることができるようになる。但し、リング部材134は、前述したように、係止部132aにより支持されるので、リング部材134の変形がある場合でも、リング部材134が連通流路123から離脱することが防止できるようになる。
【0093】
以上、本発明に従う流路遮断バルブの構造について説明した。以下、図9から図11を通じて、閉鎖部材135の移動に従う動作について説明する。
【0094】
図9に示すように、本発明に従う流路遮断バルブ130の内部に位置する閉鎖部材135は、リング部材134の上部に位置し、リング部材134は、係止部132aにより係止されるように位置するようになる。この場合、収容空間14の内部に位置するガスは、連通流路123を通じて移動できるようになる。
【0095】
この際、噴射容器は、使用または保管中に熱的、機械的、または化学的理由により過圧状態に到達することがあり、リング部材134の温度は上昇し、設定された温度以上になると、リング部材134の直径が増加し、リング部材134に接する片持ちばり132も変形するようになる。
【0096】
図10及び図11に示すように、リング部材134の温度が設定された温度以上になると、閉鎖部材135は、リング部材134の中心部を通過するようにその直径が増加するように変形する。但し、前述したように、リング部材134は係止部134aにより支持されるように位置するので、リング部材134が連通流路123に向けて落下することは防止されるようになる。
【0097】
リング部材134の形状が変形されると、閉鎖部材135は、連通流路123の内部に向けて移動することができ、具体的に、リング部材134の上端部に位置する閉鎖部材135は、リング部材134の中心部に形成されたホールを過ぎて重力方向に自由落下して連通流路123を閉鎖し、ハウジング10の収容空間14内の内容物が外部に流出しないようにステムハウジング120を閉鎖させることができるようになる。
【0098】
一方、片持ちばり132は、噴射容器が過圧状態に到達すると、塑性変形可能な材質からなるので、図10に示すように、収容空間の内部温度が特定温度に到達するようになれば、片持ちばり132は、リング部材134が加える外力により塑性変形されて、ボディー131の内部中心から遠ざかる方向に撓むようになる。
【0099】
図12は、流路遮断バルブ130が連通流路123の内部に挿入された状態を示すものであって、連通流路123の内部に閉鎖部材135が挿入されて挟まれた形態を示す断面図である。
【0100】
本発明に従う噴射容器の流路遮断バルブ130は、噴射容器がガスレンジの噴射容器収容部と結合時、長手方向に垂直に位置する。ここに、収容空間14の内部に収容された閉鎖部材135は、リング部材134によりその位置が支持されるようになる。
【0101】
過圧により収容空間14の温度が上昇し、これによってリング部材134が特定温度以上に上昇する場合、その直径が増加するように変形されて片持ちばり132に外力を加えるようになるので、片持ちばり132は、撓むことができるようになる。
【0102】
この際、リング部材134の中心部の直径が増加するようになるので、閉鎖部材135は、リング部材から係止が解除されて、重力が向ける方向に移動して、連通流路123の内部を閉鎖するようになる。したがって、収容空間14の内部の内容物(例えば、ガス)は、連通流路123の流入口に流れることができなくなるので、収容空間の内部が過圧状態になることを防げるようになる。
【0103】
以上、本発明に従う流路遮断バルブ130の過圧解消メカニズムについて説明した。これを通じて、本発明は、噴射容器の過圧による噴射容器の爆発を防止し、外部へのガス流出を遮断することによって、外部での爆発可能性を防止することができる。
【0104】
本発明と関連した噴射容器及びそのバルブアセンブリによれば、噴射容器の内部の温度が高まれば、流路遮断バルブを介して流路を遮断することによって、噴射容器の過圧を解消することができ、過圧による誤動作を未然に防止することができる。
【0105】
また、流路遮断バルブ130は、噴射容器の内部の温度が高まるにつれて撓み、これによって連通流路の流路を閉鎖部材により遮断することによって、より正確なガス遮断メカニズムを作動させることができる効果を有する。
【0106】
また、本発明に従う流路遮断バルブは、噴射容器の内部のガスを外部に流出させないことによって、爆発や火災発生を防止することができる。
【0107】
図13aは、本発明の一実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器を示す断面図である。図13bは、本発明の他の実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器を示す断面図である。
【0108】
図13a及び図13bで、噴射容器の長手方向側面の中間部分は本発明の特徴と関係なく、本発明を説明するに当たって不要であると判断されて2本の破断線により削除しているが、2本の破断線の間にある噴射容器の側面の一部が省略されただけであり、実際には噴射容器の各側面は上下方向に延びて互いに連結されている。
【0109】
図13aを参照すると、ハウジング20は、円筒形に形成され、内部に収容空間24を備えて流体またはガスなどの内容物及び噴射ガスを収容するようになっている。
【0110】
ハウジング20は、収容空間24が形成された胴体21、前記胴体21の両端部を各々封入する下部封入キャップ22及び上部封入キャップ23を含む。下部封入キャップ22は、収容空間24に向けて湾曲した形態に形成されており、これにより収容空間24に一定水準以上の過圧が掛かった場合、収容空間24の体積を拡大させるように変形できる。
【0111】
上部封入キャップ23は、胴体21の上部を封入するように胴体21と結合できる。上部封入キャップ23は、曲げるか、または巻いて入れられてマウントカップ25と当接できるようにシーミング結合部2301を形成している。シーミング結合部2301は、マウントカップ25の縁部に沿って形成される。上部封入キャップ23の下端には、胴体21がネック-インタイプで結合される。この場合、胴体21は長手方向に一直線に延びるように形成される。
【0112】
ハウジング20は、高圧の気体または液体状態の燃料が詰められることができ、一定の内圧を耐えることができる金属缶のような形態に形成できる。但し、本発明はこれに限定されるのではなく、ハウジング20には殺虫剤、芳香剤、美容剤などが収容できる。
【0113】
図13aを参照すると、上部封入キャップ23の上端には、バルブアセンブリ200を支持するためのマウントカップ25が結合される。
【0114】
マウントカップ25は、例えばガスレンジのような燃料装着機器に装着できるように係止形状部252を含んでおり、中央にはバルブアセンブリ200が固定できるように突出部分251が設けられている。但し、係止形状部252は場合によって存在しないか、または他の形態に形成できる。例えば、係止形状部252の他の形態に、ハウジング20に美容剤または殺虫剤などが込められる場合に噴射のための押しボタンを有するキャップが装着できる。
【0115】
前記マウントカップ25は、上部封入キャップ23のシーミング結合部2301の下端部に係止突起2302が突出して形成される。係止突起2302は、マウントカップ25がガスレンジの噴射容器収容部と結合時、マウントカップ25がクリンパーされて組み立てられることによって形成できる。
【0116】
図13bを参照すると、本発明の他の実施形態に従う噴射容器は、上部封入キャップ23の下端と胴体21とがネック-アウトタイプで結合されることもできる。以下の説明では、説明の便宜のために、図13aに従う噴射容器を基準にバルブアセンブリ200の動作について説明するが、本発明はこれに限定されず、図13bに従う噴射容器にも適用できることは当業者に自明である。
【0117】
図14図13a,13bのマウントカップ25にバルブアセンブリ200が装着された状態を示す斜視図であり、図15図14のバルブアセンブリ200を下面から見た底面斜視図であり、図16図14のA-A線による断面図であり、図17図16におけるB部の拡大図である。
【0118】
図14を参照すると、マウントカップ25はガスレンジ(または、噴射容器が装着できる外部装置)に装着できるように係止形状部252の一側にノッチ溝253が形成される。前記ノッチ溝253は、噴射容器がガスレンジの噴射容器収容部に装着される場合、噴射容器収容部の上方に向けて配置される。
【0119】
バルブアセンブリ200は、押されることにより収容空間24に充填された内容物を外部に噴射させるためのバルブステム210及びステムハウジング220を含む。
【0120】
マウントカップ25の突出部分251の上端中央部分には、貫通ホール254が形成される。
【0121】
マウントカップ25の突出部分251の上端内側面には、リング形状の開閉部材211が前記貫通ホール254の一部を覆うように装着される。
【0122】
バルブステム210は、開閉部材211によりマウントカップ25の突出部分251の上端に上下方向にスライディング可能に装着される。バルブステム210の上部は、開閉部材211の中央ホールと前記貫通ホール254を貫通してハウジング20の外部に露出する。バルブステム210の下部は、マウントカップ25の突出部分251の上端内側に収容されるように配置される。バルブステム210の側面に結合溝が円周方向に沿って形成され、前記開閉部材211の内周部が結合溝に挿入されて結合され、バルブステム210は、開閉部材211により上下方向にスライディング可能に支持される。
【0123】
バルブステム210の上端から直下方向に排気ホール212が形成され、排気ホール212の下端部と結合溝との間にオリフィス213が形成され、排気ホール212は、オリフィス213を通じてハウジング20の収容空間24と連通できる。この際、開閉部材211は、バルブステム210の結合溝を覆いかぶせて、バルブステム210のスライディングによりオリフィス213を選択的に開閉することができる。
【0124】
ステムハウジング220は、内部に中空部分2211を備える装着部221と、中空部分2211とハウジング20の収容空間24とを連通させるための連通流路223を備える。中空部分2211は、前記オリフィス213を通じて排気ホール212と選択的に連通できる。
【0125】
装着部221の一部はマウントカップ25の突出部分251の内部に収容され、内部に中空部分2211を備えて、バルブステム210の下部が中空部分2211にスライディング可能に配置される。この際、装着部221の上端部は、開閉部材211の外周部を支持するようになる。
【0126】
装着部221の内部にバルブスプリング222が備えられ、バルブスプリング222は、バルブステム210の下部を弾性支持するようになる。
【0127】
ステムハウジング220の内部には連通流路223が備えられて、連通流路223を通じて、中空部分2211とハウジング20の収容空間24とを連通させる。
【0128】
連通流路223は、ハウジング20の長手方向またはバルブステム210のスライディング方向と同一乃至類似の方向に延びる第1連通流路部2231と、前記第1連通流路部2231がハウジング20の側方向に延びる第2連通流路部2232とで構成される。第2連通流路部2232は、ハウジング20の側面と交差する方向に延長される。第1連通流路部2231の上端部は中空部分2211と連通し、第2連通流路部2232の端部は上部封入キャップ23と離隔するように配置されて収容空間24と連通する。
【0129】
図17を参照してバルブアセンブリ200のガス流出作用を説明する。
【0130】
噴射容器がガスレンジ(または、外部装置)の噴射容器収容部に水平方向に横たえるように装着された場合に、マウントカップ25のノッチ溝253は前記噴射容器収容部の上方に向けて、ステムハウジング220の第2連通流路部2232も上方に向けて配置される。
【0131】
液体燃料を使用する噴射容器の場合、使用中に液体燃料が重力方向に沈むことがあり、ハウジング20の仮想の長手方向中心線を基準に収容空間24の上部空間に蒸発した気体燃料は、第2連通流路部2232と第1連通流路部2231とを通じて中空部分2211に流入する。
【0132】
バルブステム210は、ハウジング20の長手方向に押さえられ、その押さえによりバルブスプリング222は圧縮され、バルブステム210が収容空間24に向けてスライディングされる。バルブステム210のスライディングにより開閉部材211の内周部は収容空間24に押されるようになり、これによりオリフィス213が開放されて、収容空間24の気体燃料が、ステムハウジング220の中空部分2211でバルブステム210を通じて外部に噴射される。前記押されが解除されれば、内容物の噴射が中断できる。
【0133】
一方、本発明に従うバルブアセンブリ200は、収容空間24の過圧を解消するためにステムハウジングの連通流路の流入口を遮断するように形成された流路遮断バルブ230をさらに備える。以下、図18から図13a,13bと共に、流路遮断バルブについて具体的に説明する。
【0134】
図18は本発明に従う流路遮断バルブの斜視図であり、図19は流路遮断バルブが装着された噴射容器を示す概念図である。図20図19におけるC部を拡大した拡大図である。
【0135】
図13a,13bから図16を参照すると、本発明に従う流路遮断バルブ230は、収容空間24の内部の過圧を防止するようにバルブアセンブリ200に挿入される。
【0136】
図18を参照すると、流路遮断バルブ230は、ステムハウジング220の連通流路223に平行に挿入されて、収容空間24内のガスが外部に放出される通路の一部を選択的に閉鎖させるように形成される。
【0137】
前記連通流路223で前記流路遮断バルブ230が挿入される部分は、前記噴射容器が外部装置に装着されれば、係止解除により前記閉鎖部材233が重力方向に移動するように、重力方向に配置された第2連通流路1232の部分である。
【0138】
具体的に、図19のように、流路遮断バルブ230は、噴射容器がガスレンジ(または、外部装置)の噴射容器収容部に水平方向に横たえるように装着された場合、マウントカップ25のノッチ溝253は、前記噴射容器収容部の上方に向けて、ステムハウジング220の第2連通流路部2232も上方に向けるように配置される。この際、流路遮断バルブ230は、上方(即ち、重力方向)に向けるように配置された第2連通流路部2232の中空部分(2232a、図18参照)に挿入できる。したがって、流路遮断バルブ230は重力方向に配置され、流路遮断バルブ230の内部に位置した閉鎖部材233は係止が解除されれば、重力により流入口に向けて移動できる。
【0139】
以下、流路遮断バルブ230についてより具体的に説明する。図18から図20を参照すると、本発明に従う流路遮断バルブ230は、ボディー231、閉鎖部材235、スプリング234を含む。
【0140】
前記ボディー231は、円筒形状を有し、連通流路223に挿入されて、前記収容空間24の内容物が流路遮断バルブ230を通過して、ハウジング20の外部に排出できるように内部に中空部分を備える。
【0141】
前記ボディー231の外周面には、連通流路223に嵌合されるように複数の突起231aが互いに離隔して具備される。前記複数の突起231aは、流路遮断バルブ230が連通流路223に挿入される時、位置を固定させるように形成されている。ここに、複数の突起231aは、連通流路223の内周面と接触するように形成されている。前記複数の突起231aの間の空間を通じて、収容空間24内の内容物がステムハウジング220の連通流路223に移動できる。
【0142】
前記ボディー231は、外周面に沿って円周方向に離隔するように配置され、放射方向に凹に形成された複数の溝233と、前記複数の溝233により区分され、カンチレバー形状に形成された少なくとも1つの片持ちばり232とを備える。前記溝233と前記片持ちばり232とは、ボディー231の長手方向に沿って延びる。
【0143】
前記片持ちばり232は、塑性変形可能な材質からなる。即ち、片持ちばり232は、熱により撓むか曲がることが可能な材質からなる。例えば、片持ちばり232は、熱可塑性材質である、ポリオキシメチレン(POM、Poly-Oxy-Methylene)、ポリエチレン(PE、Polyethylene)、ポリプロピレン(PP、Polypropylene)、ポリスチレン(PS、Plystylene)、ポリ塩化ビニル(PVC、Polyvinychloride)、ABS樹脂(AcrylonitrileButadienstyreneResin)、ポリアミド(PA、Polyamide)、ポリカーボネート(PC、Polycarbonate)、ポリフェニルスルファイド(PPS、Polyphenylesulfied)、ポリエーテルケトン(PEEK、Polyetheretherketone)、ポリテトラフルオロメチレン(PTFE、Polytetrafluoroethylene)などからなる。
【0144】
前記片持ちばり232は、ボディー231の内部に収容された閉鎖部材233が一方向に移動が係止されるように係止部232aを備えている。前記一方向は重力方向である。
【0145】
前記係止部232aは、片持ちばり232から突出した形態を有する。例えば、前記係止部232aは、片持ちばり232の内周面の一部がボディー231の内部の中心に向けて湾曲した形態を有する。または、前記係止部232aは、流路遮断バルブ230が連通流路223に挿入された時、連通流路223の流入口と隣接した片持ちばり232の端部から突出して形成される。したがって、係止部232aは、閉鎖部材235が連通流路223の流入口に向けて移動することを制限することができる。
【0146】
前記係止部232aは、閉鎖部材235が柔軟に移動するように丸い形状に突出した湾曲した形態を有する。一方、係止部232aの形状は、丸い形状の他にも台形、三角形など、多様な形態に突出できる。
【0147】
閉鎖部材235は、ボディー231の内部に収容され、ボディーの内部で移動可能に形成される。閉鎖部材235は、球形状のボール(ball)または鋼球である。一方、閉鎖部材235の形状は、球形の他にも連通流路の流入口を塞げる多面体に形成できることは当業者に自明である。
【0148】
前記閉鎖部材235の直径は連通流路223の内部に進入せず、連通流路223の流入口を閉鎖させるように連通流路223の流入口の直径より大きい直径を有するように形成される。ここに、閉鎖部材235は、連通流路223の流入口を閉鎖させることができる。また、閉鎖部材235の直径は係止部232aにより係止されるように所定のサイズを有する。
【0149】
前記閉鎖部材235は、片持ちばり232に形成された係止部232aにより係止されて、ボディーの内部の移動が係止(または、制限)できる。前記閉鎖部材235は、移動が係止されて、連通流路223の流入口に到達できなくなり、これによって連通流路223の流入口が開放される。したがって、収容部14のガスが連通流路223に流れるようになる。
【0150】
スプリング234は、前記ボディーの内部に配置され、前記閉鎖部材235に一方向の外力(即ち、弾性力)を加えるように形成される。前記ボディー231の内周面には、前記スプリング234が一方向に膨脹するようにスプリング234の位置を固定させる支持部232bをさらに含む。
【0151】
前記支持部232bは、スプリング234の両端部のうちの一端を固定するように形成される。スプリング234の一端は、接触物質により支持部232bに固定される。したがって、スプリング234は、支持部232bにより固定された一端から他端に向かう方向に弾性力を発揮することができる。
【0152】
前記支持部232bは、閉鎖部材235及びスプリング234が係止部232aと支持部232bとの間の空間に位置するように、係止部232aと離隔して配置される。また、前記支持部232bのボディーの内周面が、ボディー231の中心に向けて突出するように形成される。この際、支持部232bは、収容空間の内部の収容物の移動のために、ボディーの中空部を塞がないように形成される。
【0153】
前記支持部232bにより固定されたスプリング234の他端は、閉鎖部材235と接触し、スプリング234は圧縮された状態で、閉鎖部材235に一方向の外力を加えることができる。前記一方向は、スプリング234が膨脹する方向に、支持部232bから係止部232aに向かう方向である。閉鎖部材235に加えられる力により、閉鎖部材235は、係止部232aに外力を加えることができる。
【0154】
以上、本発明に従う流路遮断バルブの構造について説明した。以下、図21から図23を通じて、本発明に従う流路遮断バルブの閉鎖部材が移動する動作について説明する。
【0155】
本発明に従う噴射容器は、使用または保管中に熱的、機械的、または化学的理由により過圧状態に到達することがあり、この場合、流路遮断バルブ230は、ハウジング20の収容空間24内の内容物が外部に流出しないようにステムハウジング220を閉鎖させることができる。
【0156】
具体的に、図21を参照すると、本発明に従う流路遮断バルブ230の内部に収容された閉鎖部材235は、スプリング234により一方向の弾性力(a)を持続的に受ける。前記閉鎖部材235は、前記弾性力(a)により、前記の一方向に移動できる。しかしながら、閉鎖部材235は、係止部232aにより移動が係止されるので、係止部232aがボディー231の内部中心から遠ざかる方向に外力(b)を加えるようになる。
【0157】
前記係止部232aは、特定温度以下で塑性変形されない。したがって、係止部232aは、特定温度以下で外力(b)により撓まないか、または広がらない。したがって、特定温度以下で閉鎖部材235の移動が制限できる。
【0158】
一方、片持ちばり232は、噴射容器が過圧状態に到達するようになれば、塑性変形可能な材質からなっている。ここに、図22を参照すると、収容空間の内部温度が特定温度に到達するようになれば、片持ちばり232は、閉鎖部材235が加える外力(b)により塑性変形できる。具体的に、前記片持ちばり232は、ボディー231の内部中心から遠ざかる方向に撓むことができる。
【0159】
図22及び図23のように、前記閉鎖部材235は、片持ちばり232が撓むことによって、係止が解除されれば、前記弾性力(a)が加えられる方向に移動できる。したがって、閉鎖部材235は、連通流路223の流入口に到達し、これによって連通流路223の流入口は遮断される。
【0160】
以上、本発明に従う流路遮断バルブ230の閉鎖部材の移動動作について説明した。以下、本発明に従う流路遮断バルブ230の過圧解消メカニズムについて図24から図25を参照して説明する。
【0161】
図24及び図25は、流路遮断バルブ230が連通流路223の内部に挿入された状態を示す断面図である。
【0162】
図24を参照すると、本発明に従う噴射容器の流路遮断バルブ230は、噴射容器がガスレンジの噴射容器収容部と結合時、長手方向に垂直に位置する。ここに、収容空間24の内部に収容された閉鎖部材235は、スプリング234により外力と重力とを同時に受けるようになる。
【0163】
一方、閉鎖部材235は、片持ちばり232の係止部232aにより弾性力及び重力が加えられる方向への移動が係止できる。図21から図23で説明したように、前記閉鎖部材235は、片持ちばり232が撓むように係止部232aに外力を加えることができる。
【0164】
前記片持ちばり232は、特定温度以下で外力により形状が変化しない材質からなり、ここに、閉鎖部材235により外力を加えても、撓まないか、または曲がらない。したがって、図24のように、収容空間24の内部の内容物(例えば、ガス)は、流路遮断バルブ230を通過して連通流路223の流入口に流れることができる。
【0165】
一方、片持ちばり232は、過圧によって収容空間24の温度が上昇し、これによって片持ちばり232が特定温度以上に上昇すると、熱により変形可能な状態となる。この場合、図25のように、片持ちばり232は、閉鎖部材235により加えられる外力により撓むことができる。片持ちばり232が撓めば、閉鎖部材235は係止が解除され、弾性力及び重力が向かう方向に移動する。この場合、連通流路223の流入口は、閉鎖部材235により閉鎖される。したがって、収容空間24の内部の内容物(例えば、ガス)は、連通流路223の流入口に流れることができなくなる。
【0166】
以上、本発明に従う流路遮断バルブの過圧解消メカニズムについて説明した。これを通じて、本発明は、噴射容器の過圧による噴射容器の爆発を防止し、外部へのガス流出を遮断することによって、外部での爆発可能性を防止することができる。
【0167】
本発明と関連した噴射容器及びそのバルブアセンブリによれば、噴射容器の内部の温度が高まれば、流路遮断バルブを介して流路を遮断することによって、噴射容器の過圧を解消することができ、過圧による誤動作を未然に防止することができる。
【0168】
また、本発明に従う流路遮断バルブ200は、噴射容器の内部の温度が高まることにより撓み、これによって連通流路の流路を閉鎖部材で遮断することによって、より正確なガス遮断メカニズムを作動させることができる効果を有する。また、本発明に従う流路遮断バルブは、噴射容器の内部のガスを外部に流出させないことによって、爆発や火災発生を防止することができる。
【0169】
図26aは、本発明の一実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器を示す断面図である。図26bは、本発明の他の実施形態に従うバルブアセンブリが装着された噴射容器を示す断面図である。
【0170】
図26a及び図26bで、噴射容器の長手方向の側面の中間部分は本発明の特徴と関係なく、本発明を説明するに当たって、不要であると判断されて2本の破断線により削除されているが、2本の破断線の間にある噴射容器の側面の一部が省略されただけであり、実際には噴射容器の各側面は上下方向に延びて互いに連結されている。
【0171】
図26aを参照すると、ハウジング30は、円筒形に形成され、内部に収容空間34を備えて流体またはガスなどの内容物及び噴射ガスを収容するようになっている。
【0172】
ハウジング30は、収容空間34が形成される胴体31と、前記胴体31の両端部を各々封入する下部封入キャップ32及び上部封入キャップ33を含む。下部封入キャップ32は、収容空間34に向けて湾曲した形態に形成されており、これにより収容空間34に一定水準以上の過圧が掛かった場合、収容空間34の体積を拡大させるように変形できる。
【0173】
上部封入キャップ33は、胴体31の上部を封入するように胴体31と結合できる。上部封入キャップ33は、曲げるか、または巻いて入れられてマウントカップ35と当接できるようにシーミング結合部3301を形成している。シーミング結合部3301は、マウントカップ35の縁部に沿って形成される。上部封入キャップ33の下端には、胴体31がネック-インタイプで結合される。この場合、胴体31は長手方向に一直線に延びるように形成される。
【0174】
ハウジング30は、高圧の気体または液体状態の燃料が詰められるもので、一定の内圧に耐えることができる金属缶のような形態に形成される。但し、本発明はこれに限定されるのではなく、ハウジング30には殺虫剤、芳香剤、美容剤などが収容できる。
【0175】
図26aを参照すると、上部封入キャップ33の上端には、バルブアセンブリ300を支持するためのマウントカップ35が結合される。
【0176】
マウントカップ35は、例えばガスレンジのような燃料装着機器に装着できるように係止形状部352を含んでおり、中央にはバルブアセンブリ300が固定できるように突出部分351が設けられている。但し、係止形状部352は、場合によって存在しないか、または他の形態に形成できる。例えば、係止形状部352の他の形態として、ハウジング30に美容剤または殺虫剤などが詰められる場合に、噴射のための押しボタンを有するキャップを装着してもよい。
【0177】
前記マウントカップ35は、上部封入キャップ33のシーミング結合部3301の下端部に係止突起3302が突出して形成される。係止突起3302は、マウントカップ35がガスレンジの噴射容器収容部と結合時、マウントカップ35がクリンパーされて組み立てられることによって形成される。
【0178】
図26bを参照すると、本発明の他の実施形態に従う噴射容器は、上部封入キャップ33の下端と胴体31とがネック-アウトタイプで結合される。以下の説明では、説明の便宜のために、図26aに従う噴射容器を基準にバルブアセンブリ300の動作について説明するが、本発明はこれに限定されず、図26bに従う噴射容器にも適用できることが当業者に自明である。
【0179】
図27は、図26a,26bのマウントカップ35にバルブアセンブリ300が装着された状態を示す斜視図であり、図28図27のバルブアセンブリ300を下面から見た底面斜視図であり、図29図27のA-A線による断面図であり、図30図29におけるB部の拡大図である。
【0180】
図27を参照すると、マウントカップ35は、ガスレンジ(または、噴射容器が装着できる外部装置)に装着できるように係止形状部352の一側にノッチ溝253が形成される。前記ノッチ溝253は、噴射容器がガスレンジの噴射容器収容部に装着される場合、噴射容器収容部の上方に向けて配置される。
【0181】
バルブアセンブリ300は、押されることにより収容空間34に充填された内容物を外部に噴射させるためのバルブステム310及びステムハウジング320を含む。
【0182】
マウントカップ35の突出部分351の上端中央部分には、貫通ホール354が形成される。
【0183】
マウントカップ35の突出部分351の上端内側面に、リング形状の開閉部材311が前記貫通ホール354の一部を覆うように装着される。
【0184】
バルブステム310は、開閉部材311によりマウントカップ35の突出部分351の上端に上下方向にスライディング可能に装着される。バルブステム310の上部は、開閉部材311の中央ホールと前記貫通ホール354とを貫通してハウジング30の外部に露出する。バルブステム310の下部は、マウントカップ35の突出部分351の上端内側に収容されるように配置される。バルブステム310の側面に結合溝が円周方向に沿って形成され、前記開閉部材311の内周部が結合溝に挿入されて結合され、バルブステム310は、開閉部材311により上下方向にスライディング可能に支持される。
【0185】
バルブステム310の上端から直下方向に排気ホール312が形成され、排気ホール312の下端部と結合溝との間にオリフィス313が形成され、排気ホール312は、オリフィス313を通じてハウジング30の収容空間34と連通できる。この際、開閉部材311は、バルブステム310の結合溝を覆いかぶせて、バルブステム310のスライディングによりオリフィス313を選択的に開閉することができる。
【0186】
ステムハウジング320は、内部に中空部分3211を備える装着部321と、中空部分3211及びハウジング30の収容空間34を連通させるための連通流路323と、を備える。中空部分3211は、前記オリフィス313を通じて排気ホール312と選択的に連通できる。
【0187】
装着部321の一部は、マウントカップ35の突出部分351の内部に収容され、内部に中空部分3211を備えて、バルブステム310の下部が中空部分3211にスライディング可能に配置される。この際、装着部321の上端部は、開閉部材311の外周部を支持するようになる。
【0188】
装着部321の内部にバルブスプリング322が備えられ、バルブスプリング322は、バルブステム310の下部を弾性支持するようになる。
【0189】
ステムハウジング320の内部には連通流路323が備えられて、連通流路323を通じて、中空部分3211とハウジング30の収容空間34とを連通させる。
【0190】
連通流路323は、ハウジング30の長手方向またはバルブステム310のスライディング方向と同一乃至類似の方向に延びる第1連通流路部3231と、前記第1連通流路部3231がハウジング30の側方向に延びる第2連通流路部3232とで構成される。第2連通流路部3232は、ハウジング30の側面と交差する方向に延長される。第1連通流路部3231の上端部は中空部分3211と連通し、第2連通流路部3232の端部は上部封入キャップ33と離隔するように配置されて収容空間34と連通する。
【0191】
図30を参照してバルブアセンブリ300のガス流出作用を説明する。
【0192】
噴射容器がガスレンジ(または、外部装置)の噴射容器収容部に水平方向に横たえるように装着された場合に、マウントカップ35のノッチ溝253は、前記噴射容器収容部の上方に向けて、ステムハウジング320の第2連通流路部3232も上方に向けるように配置される。
【0193】
液体燃料を使用する噴射容器の場合、液体燃料が使用中に重力方向に沈むことがあり、ハウジング30の仮想の長手方向の中心線を基準に収容空間34の上部空間に蒸発した気体燃料は、第2連通流路部3232と第1連通流路部3231とを通じて中空部分3211に流入できる。
【0194】
バルブステム310は、ハウジング30の長手方向に押さえられ、その押されによりバルブスプリング322は圧縮され、バルブステム310が収容空間34に向けてスライディングされる。バルブステム310のスライディングにより、開閉部材311の内周部は収容空間34に押されるようになり、これによりオリフィス313が開放されて、収容空間34の気体燃料がステムハウジング320の中空部分3211でバルブステム310を通じて外部に噴射される。前記押されが解除されれば、内容物の噴射が中断される。
【0195】
一方、本発明に従うバルブアセンブリ300は、収容空間34の過圧を解消するためにステムハウジングの連通流路の流入口を遮断するように形成された流路遮断バルブ330をさらに備える。以下、図31から図34と共に、流路遮断バルブについて具体的に説明する。
【0196】
図31は流路遮断バルブの斜視図であり、図32は流路遮断バルブの内部に装着される形状記憶合金334を示す斜視図である。
【0197】
図26から図29を参照すると、バルブアセンブリ300は、収容空間34の内部の過圧を防止するように流路遮断バルブ330を備える。
【0198】
図31を参照すると、流路遮断バルブ330は、ステムハウジング320の連通流路323に平行に挿入されて、収容空間34内のガスが外部に放出される通路の一部を閉鎖させるように形成される。
【0199】
前記連通流路323において前記流路遮断バルブ330が挿入される部分は、前記噴射容器が外部装置に装着されれば、係止解除により前記閉鎖部材333が重力方向に移動するように、重力方向に配置された部分である。
【0200】
具体的に、流路遮断バルブ330は、噴射容器がガスレンジ(または、外部装置)の噴射容器収容部に水平方向に横たえるように装着された場合、マウントカップ35のノッチ溝253は前記噴射容器収容部の上方に向けて、ステムハウジング320の第2連通流路部3232も上方に向けて配置される。この際、流路遮断バルブ330は、上方(即ち、重力方向)に向けるように配置された第2連通流路部3232に挿入できる。したがって、流路遮断バルブ330は、重力方向に配置され、流路遮断バルブ330の内部に位置した閉鎖部材333は、係止が解除されれば、重力により流入口に向けて重力方向に移動できる。
【0201】
流路遮断バルブ330は、ボディー331、閉鎖部材333、形状記憶合金334を含んで構成される。
【0202】
ボディー331は、一側が連通流路323と連通するように連結され、他側が収容空間34と連通するように形成されて、前記収容空間34の内容物が流路遮断バルブ330を通過して、ハウジング30の外部に選択的に排出できるようになっている。
【0203】
前記ボディー331の外径は、前記連通流路323に嵌合されるように連通流路323の内径に対応するサイズを有する。ボディー331の外周面の少なくとも一部には、流体が移動可能に複数の流体溝331aが備えられる。複数の流体溝331aを通じて収容空間34内の内容物がステムハウジング320の連通流路323に移動できる。
【0204】
前記ボディー331の内周面の少なくとも一部は、閉鎖部材333が係止されるように係止部332を備える。前記係止部332は、内周面の少なくとも一部がボディー331の内部の中心に向けて湾曲した形態を有する。
【0205】
前記係止部332は、閉鎖部材333が連通流路323の流入口を閉鎖できないように連通流路323の流入口と隣接した内周面に位置する。したがって、係止部332は、外力が加えられない限り、閉鎖部材333が連通流路323の流入口を塞がないように閉鎖部材333の移動を制限することができる。
【0206】
前記係止部332は、閉鎖部材333が柔軟に移動するように丸い形状に突出した湾曲した形態を有する。一方、係止部332の形状は、丸い形状の他にも台形、三角形など、多様な形態に突出される。
【0207】
一方、前記ボディー331は、形状記憶合金334により加えられる外力により曲がるか、撓むか、または反ることが可能であるように外周面の少なくとも一部に複数の溝335をさらに備えてもよい。前記複数の溝335は、前記ボディー331の外周面に沿って円周方向に離隔して配置される。また、前記外周面から放射方向に凹に形成され、前記ボディー331の長手方向に沿って延びている。
【0208】
前記ボディー331の外周面336は、形状記憶合金334により外力が加えられれば、前記ボディーの内部中心から遠ざかる方向に反ることができる。したがって、流路遮断バルブ330は、内周面に加えられる圧力により撓むことができる。
【0209】
閉鎖部材333は、ボディー331の内部に配置され、内部で移動可能に形成されている。具体的に、閉鎖部材333は、流路遮断バルブ330が重力方向に配置されれば、重力方向に自由落下することができる。
【0210】
前記閉鎖部材333は、ボディー331の内周面に外力が加えられない状態であれば、前記係止部332により係止されて移動が制限される。ここに、閉鎖部材333は、連通流路323の流入口に到達できなくなり、これによって収容部14のガスが連通流路323に流れるようになる。
【0211】
反対に、閉鎖部材333は、ボディー331の内周面に外力が加えられた状態であれば、前記係止部332により係止されず、重力方向に自由落下することができる。ここに、閉鎖部材333は、連通流路323の流入口に向けて移動できる。したがって、連通流路323の流入口が閉鎖される。
【0212】
閉鎖部材333は、球形状のボール(ball)または鋼球である。この場合、前記閉鎖部材333の直径は連通流路323の内部に進入せず、連通流路323の流入口を閉鎖させるように連通流路323の流入口の直径より大きい直径を有するように形成される。したがって、閉鎖部材333は、連通流路323の流入口を効果的に遮断させることができる。一方、閉鎖部材333の形状は、球形の他にも連通流路の流入口を塞げる多面体に形成できることは当業者に自明である。
【0213】
図32を参照すると、形状記憶合金334は、ボディー331の内部に配置され、内周面に外力を加えるように形成される。より具体的に、形状記憶合金334は、収容空間34の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、形状が変形されて、内周面に外力を加えるように内周面に付着されるか、または内周面と接するように配置される。
【0214】
前記外力は、内周面の中心から遠ざかる方向に加えられる力である。内周面に外力が加えられれば、ボディー331の少なくとも一部が撓むことができる。
【0215】
前記形状記憶合金334は、環形またはC字形態を有する。この際、形状記憶合金334の両端部は、収容空間の内部温度が設定された温度以上に上昇すると、互いに広がることができるように切開されている。形状記憶合金334は、設定温度に到達すると、切開された両端部が広がれば、全体体積が膨脹され、これによって、ボディー331の内周面を加圧することができる。
【0216】
前記形状記憶合金334は、前記閉鎖部材333が移動する際に係止されないように、閉鎖部材333が自由落下する方向と反対方向に配置される。即ち、形状記憶合金334は、連通流路323の流入口と隣接した一端部と反対方向に位置した他端部に配置される。ここに、閉鎖部材333は、係止部332と形状記憶合金334との間に位置することができる。
【0217】
以上、本発明に従う流路遮断バルブ330の構造について説明した。以下、図33及び図35を通じて、流路遮断バルブ330がガスを遮断する動作について説明する。
【0218】
本発明に従う噴射容器は、使用または保管中に熱的、機械的、または化学的理由により過圧状態に到達することがあり、この場合、流路遮断バルブ330は、ハウジング30の収容空間34内の内容物が外部に流出しないようにステムハウジング320を閉鎖させることができる。
【0219】
噴射容器がガスレンジ(または、外部装置)の噴射容器収容部に水平方向に横たえるように装着された場合、図33のように、マウントカップ35のノッチ溝253は前記噴射容器収容部の上方に向けて、ステムハウジング320の第2連通流路部3232も上方に向けるように配置される。また、前記第2連通流路部3232に挿入された流路遮断バルブ330も上方に向けるように配置される。
【0220】
流路遮断バルブ330が上方に配置されることによって、流路遮断バルブ330の内部に位置した閉鎖部材333は、重力により下方に移動する。前記閉鎖部材333は、下方に移動中に、流路遮断バルブ330の係止部332により係止されて、移動が止められる。
【0221】
具体的に、図29のC部を拡大した図34を参照すると、閉鎖部材333は、係止部332により係止されて、連通流路323の流入口に到達できなく、流路遮断バルブ330の内部に位置する。これによって、収容空間34の内容物は流路遮断バルブ330を通過して、ステムハウジング320に移動できる。
【0222】
一方、図35を参照すると、流路遮断バルブ330の形状記憶合金334は、設定温度に到達すると、収容空間34の温度に感応して形態が変形されて両端部が広がる。形状記憶合金334が変形される設定温度は、70度から90度の間が好ましい。
【0223】
前記設定温度に到達すると、形状記憶合金334の形状変形によって、流路遮断バルブ330の内周面に外力が加えられて、これによって、流路遮断バルブ330の内周面の少なくとも一部が撓むことができる。
【0224】
前記内周面の少なくとも一部の撓みにより、内周面の係止部332により係止されていた閉鎖部材333の係止が解除できる。前記係止が解除されれば、閉鎖部材333は、内周面に沿って自由落下して、連通流路323の流入口に到達する。したがって、連通流路323の流入口は閉鎖される。これによって、収容空間34の内容物は、連通流路323の内部への流入が遮断される。これを通じて、流路遮断バルブ330は、収容空間34の追加的な圧力上昇を防止して、爆発や第2の火災発生を防止することができる。
【0225】
本発明と関連した噴射容器及びそのバルブアセンブリによれば、ステムハウジングの連通流路上に流路遮断バルブを備え、ハウジングの内部温度に感応して、設定温度に到達時、変形される形状記憶合金を流路遮断バルブに適用し、ハウジングの温度が設定温度に到達すると、形状記憶合金の変形によりステムハウジングの連通流路上にガスが流れないように連通流路を閉鎖させることによって、噴射容器の過圧を解消することができ、過圧による誤動作を未然に防止することができる。
【0226】
また、本発明に従う流路遮断バルブ300は、球形態の閉鎖部材が連通流路に向けて自由落下するように形成されることによって、より正確な遮断メカニズムを作動させることができる効果を有する。また、本発明に従う流路遮断バルブは、噴射容器の内部のガスを外部に流出させないことにより、事故の危険を事前に防止することができる。
【0227】
前記説明された実施形態の構成と方法に限定されるのでなく、前記実施形態は、多様な変形がなされるように各実施形態の全部または一部を選択的に組合わせて構成できる。
【産業上の利用可能性】
【0228】
本発明は、噴射する内容物(流体またはガス)をハウジングの内部に封入させておいた状態で、内圧を用いて内容物を外部に噴射する噴射容器とそのバルブアセンブリを生産及び使用する産業分野で多様に実施または応用実施できる。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26a
図26b
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35